JP6378954B2 - 浮体係留装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、上述したカテナリー方式では、暴風時などに備えて水平方向への変位量を大きく確保すると、浮体に小さい水平力が作用した場合に変位を一定に抑え難いという問題がある。
本発明の請求項1に係る浮体係留装置は、浮体を水底に係留する係留索と、前記係留索と前記浮体または前記水底との間に配置され、一端が前記係留索に固定されるとともに、他端が前記浮体または前記水底に対し、水平方向に延びる第1回転軸回りに回転可能に連結され、水中で浮力を受けて前記第1回転軸回りに回転する長尺部材と、前記長尺部材が前記浮力を受けて回転する方向に回転することを規制するストッパー部と、を備え、前記長尺部材は、水中での浮力により、前記ストッパー部に突き当たった定常位置となる。
そして、浮体に加えられた水平力によって長尺部材にストッパー部から離間する方向の力が作用した場合、この力による第1回転軸回りのモーメントが、長尺部材に作用する浮力による第1回転軸回りのモーメントよりも小さければ、長尺部材は回転せず、ストッパー部に突き当たった定常位置を維持されて、浮体の変位が抑えられる。
一方、浮体に加えられた水平力によって長尺部材に作用する、ストッパー部から離間する方向の力によるモーメントが、長尺部材に作用する浮力によるモーメントよりも大きくなれば、長尺部材が回転して、浮体の変位が許容される。
このように、ストッパー部で長尺部材の回転が規制されることで、長尺部材の回転が規制された状態で係留索を引っ張る場合と、長尺部材を回転させながら係留索を引っ張る場合と、の2つの場合を生じさせ、これらの2つの場合それぞれにおいて、浮体係留装置の特性を異ならせることができる。このようにして、浮体係留装置に非線形的な特性を付与することができる。
一方、浮体に加えられた水平力によって補助部材に作用するモーメントが、補助部材に作用する浮力によるモーメントよりも大きくなれば、補助部材が回転する。ここで、補助部材の浮力により補助部材に発生する回転モーメントは、長尺部材の浮力により長尺部材に発生する回転モーメントよりも小さいので、浮体に加えられた水平力によって、補助部材を介して長尺部材にストッパー部から離間する方向の力が作用した場合、補助部材が長尺部材よりも先行して回転する。
以下、本発明の第一実施形態に係る浮体係留装置1Aについて、図面を参照して説明する。
図1に示すように、浮体係留装置1Aは、一端2aが水面上に浮く浮体3に固定される係留索2と、水底Gと係留索2の他端2bとの間に配される連結部4Aと、を備えている。そして、浮体3と浮体係留装置1Aとにより、水底Gに係留された構造体が構成されている。なお、浮体係留装置1Aが適用される浮体3の形状や寸法は何ら限定されるものではない。
係留索2が緊張した状態において、水平方向に延びる基準線に対して係留索2が傾斜する角度θは、長尺部材7が前記基準線に対して傾斜する角度よりも小さい。
また、浮体3に作用した水平力Fhによって、長尺部材7に発生する回転モーメントM2が、長尺部材7が受ける浮力Bによる回転モーメントM1よりも大きくなると(M2>M1)、長尺部材7は、回転支持部6を中心としてストッパー部8から離間する方向に回転する(図2において二点鎖線で示した状態)。これにより、浮体3は水平力Fhの方向に変位する。
浮体係留装置1Aは、ストッパー部8により長尺部材7の回転が規制され浮体3の水平変位が生じない場合と、係留力の水平成分が高まって長尺部材7を回転させて浮体3の変位が生じる場合と、の2つの場合が生じる。これにより、この図3に示すように、浮体係留装置1Aの係留特性は非線形なものとなる。
一方で、波浪や風が卓越し、浮体3に対して所定の閾値以上の外力が加わる状況下では、長尺部材7が回転することで、係留索2に付加される張力を緩和することができる。その結果、簡易な構造で浮体3を安定的に係留することが可能となる。
続いて、本発明の第二実施形態について図面を参照して説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と支持部材の構成が異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図4に示すように浮体係留装置1Bは、一端2aが水面上に浮く浮体3に固定される係留索2と、水底Gと係留索2の他端2bとの間に配される連結部4Bと、を備えている。
補助部材10の他方の端部には、係留索2の他端2bが接続されている。
さらに、補助部材10は、長尺部材7の浮力Bによって長尺部材7に作用する回転モーメントM1よりも、補助部材10に作用する浮力Bzによって補助部材10に作用する回転モーメントMzが小さくなるよう、その浮力Bzや長さが設定されている。
一方で、波浪や風が卓越し、浮体3に対して所定の閾値以上の外力が加わる状況下では、長尺部材7が回転することで、係留索2に付加される張力が高まるのを抑えることができる。その結果、簡易な構造で浮体3を安定的に係留することが可能となる。
続いて、本発明の第三実施形態について図面を参照して説明する。以下に説明する第三実施形態においては、第一実施形態では水底G側に設けた連結部4Aを、浮体3側に設けた構成が異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図6に示すように浮体係留装置1Cは、一端2aが水底Gに固定される係留索2と、水面上に浮く浮体3と係留索2の他端2bとの間に配される連結部4Cと、を備えている。
また、浮体3に作用した水平力Fhによって、長尺部材7に発生する回転モーメントM4が、長尺部材7に作用している浮力Bによる回転モーメントM3よりも大きくなると(M4>M3)、長尺部材7は、回転支持部6を中心としてストッパー部8から離間する方向(水底Gに向かって起立する方向)に回転する。これにより、浮体3は水平力Fhの方向に変位する。
一方で、波浪や風が卓越し、浮体3に対して所定の閾値以上の外力が加わる状況下では、長尺部材7が回転することで、係留索2に付加される張力を緩和することができる。その結果、簡易な構造で浮体3を安定的に係留することが可能となる。
以下、本発明の第四実施形態に係る浮体係留装置1Dについて、図面を参照して説明する。第三実施形態では長尺部材7を水底G側に向けて傾斜させた状態で維持するようにストッパー部8を設けたのに対し、以下に説明する第四実施形態においては、長尺部材17を水平状態または傾斜させた状態に維持するようにストッパー部12を浮体3に設けており、第一〜第三実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図7、図8に示すように浮体係留装置1Dは、一端2aが水底Gに固定される係留索2と、水面上に浮く浮体3と係留索2の他端2bとの間に配される連結部4Dと、を備えている。
図8に示すように、このような長尺部材17(前記係留部材)は、浮体3の外周部に、例えば周方向に3基を備えることができる。
2 係留索
2a 一端
2b 他端
3 浮体
4A〜4D 連結部
5 ベース部
6,11 回転支持部
7 長尺部材
8,12 ストッパー部
10 補助部材
13 トラス部
14 フロート
17 長尺部材
Claims (2)
- 浮体を水底に係留する係留索と、
前記係留索と前記浮体または前記水底との間に配置され、一端が前記係留索に固定されるとともに、他端が前記浮体または前記水底に対し、水平方向に延びる第1回転軸回りに回転可能に連結され、水中で浮力を受けて前記第1回転軸回りに回転する長尺部材と、
前記長尺部材が前記浮力を受けて回転する方向に回転することを規制するストッパー部と、を備え、
前記長尺部材は、水中での浮力により、前記ストッパー部に突き当たった定常位置となる浮体係留装置。 - 前記長尺部材の一端と前記係留索との間に設けられ、前記長尺部材に対し、水平方向に延びる第2回転軸回りに回転可能に連結され、水中で浮力を受けて前記第2回転軸回りに回転する補助部材をさらに備え、
前記補助部材は、前記長尺部材の浮力により前記長尺部材に発生する回転モーメントよりも、前記補助部材の浮力により前記補助部材に発生する回転モーメントの方が小さく、前記長尺部材が前記ストッパー部に突き当たった状態を維持しながら前記補助部材が前記第2回転軸回りに回転するよう設けられている請求項1に記載の浮体係留装置。
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JP2014142213A JP6378954B2 (ja) | 2014-07-10 | 2014-07-10 | 浮体係留装置 |
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