JP6378886B2 - ラリンジアルマスク - Google Patents

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Description

本発明は、全身麻酔中や救命救急時の気道確保のための医療器具であるラリンジアルマスクに関する。
ラリンジアルマスクは、人体の食道と気管との連通を遮断しつつ気道を確保するための医療器具である。ラリンジアルマスクは、特許文献1に開示されるように、基本的構成として、気管に連通するように人体に挿入される挿入チューブと、この挿入チューブの先端部に設けられ、口腔から予め設定された挿入位置に挿入された状態で膨張することにより気管の開口部の周囲の組織に密着可能な環状カフとを有する。まず、図9を参照して、ラリンジアルマスクが挿入される人体の部分を簡単に説明する。
人体Jの鼻腔J1及び口腔J2は咽頭Tに連通し、咽頭Tから食道J5及び気管J6が分岐する。気管J6の上に誤嚥防止のための喉頭J8及び喉頭蓋J3があり、喉頭蓋J3付近に舌骨J7がある。舌骨J7は咽頭Tを人体Jの前側(腹側)及び左右両側から囲むU字状を呈している。舌骨J7は気管J6の開口部の周囲の組織と靭帯で結合されている。口腔J2内に舌J9があり、舌J9の奥部(舌根)は喉頭蓋J3に近接している。舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間に喉頭蓋谷J10が形成されている。食道J5の上に食道J5と咽頭Tとを連通し又は遮断するための括約筋で狭窄された狭窄部J4がある。咽頭Tは、鼻腔J1と口腔J2との分岐部より上の範囲の上咽頭T1と、上咽頭T1より下で喉頭蓋J3より上の範囲の中咽頭T2と、中咽頭T2より下の範囲の下咽頭T3とを含む。
このような人体の部分に対し、ラリンジアルマスクは概ね次のように使用される。環状カフを収縮させた状態で挿入チューブを環状カフ側から口腔J2を通じて食道J5に向けて挿入し、環状カフの先端部が食道J5と気管J6との分岐部を過ぎて狭窄部J4に到達するまで環状カフを挿入する。このときの環状カフの位置を「挿入位置」と称する。挿入位置に挿入された環状カフは咽頭T内に位置する(より詳しくは下咽頭T3から中咽頭T2に亘って位置する)。ここで、環状カフを膨張させると、環状カフが気管J6の開口部の周囲の組織に密着し、食道J5と気管J6との連通が環状カフによって遮断される。そして、この状態で、挿入チューブを介して人工呼吸器等により気管J6に空気を送り込んだり肺から呼気を導出することにより、気道が確保される。
特表2003−511108号公報(特に、図1〜図3参照)
従来、ラリンジアルマスクの環状カフは、側面視で先端部が細いクサビ形である。そのため、次のような問題が起きる。すなわち、挿入位置に挿入した環状カフを膨張させたとき、膨張した環状カフが人体の組織を押圧し、その反力が環状カフに作用する。その反力は環状カフのクサビ形の傾斜面に作用し、環状カフを口腔J2側へ押し戻そうとする分力が発生する。その結果、環状カフを膨張させたときに環状カフが挿入位置から抜けるのである。
そこで、本発明は、挿入位置に挿入した環状カフを膨張させたときに環状カフが挿入位置から抜けることが抑制されるラリンジアルマスクの提供を目的とする。
前記課題を解決するためのものとして、本発明は、人体の食道と気管との連通を遮断しつつ気道を確保するためのラリンジアルマスクであって、前記気管に連通するように人体に挿入され、空気を流すための挿入チューブと、前記挿入チューブの先端部に設けられ、口腔から予め設定された挿入位置に挿入された状態で膨張することにより前記気管の開口部の周囲の組織に密着可能であり、カフ基端部とその先端に設けられたカフ先端部とを備える環状カフと、側方からの外力に対する前記カフ先端部の変形を抑えるように前記カフ先端部を前記環状カフの内方から支持する支持部材と、を有し、前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部は前記カフ先端部よりも側面視で厚みが大きく、かつ、前記カフ基端部と前記カフ先端部とは側面視でカフ基端部がカフ先端部よりも上方に突出して段差が形成されるように互いに連結されている。前記挿入チューブの前記先端部における天井壁は、前記カフ基端部に隣接する部位から前方に向かうにつれて下方に位置するように傾斜しながら前記支持部材に向かって延びるスロープ状の傾斜部分を有し、前記天井壁の前記傾斜部分には、前記挿入チューブを流れる空気の出入り口となる第1開口と、前記第1開口よりも先端側にある第2開口とが形成されており、前記傾斜部分のうち前記第1開口と前記第2開口との間の部位には、スロープ状の壁部が介在しており、前記第1開口と前記第2開口は、平面視したときに、前記カフ基端部及び前記カフ先端部によって形成される環の内側において露出しており、前記第1開口は、前記カフ基端部の前面よりも下方に位置しており、前記第2開口は、前記第1開口よりも下方に位置し、前記挿入チューブの前記先端部において前記第1開口、前記スロープ状の壁部及び前記第2開口が前方に向かってこの順に並んで前記傾斜部分に設けられることにより、前記第1開口、前記スロープ状の壁部及び前記第2開口のそれぞれは、前方に向かうにつれて下方に位置するように前記支持部材に向かって傾斜した形状を有し、前記第1開口は、前記第2開口よりも開口面積が大きく、かつ、前記挿入位置に挿入された状態において前記気管の前記開口部に対向するように配置される
なお、本発明において、ラリンジアルマスク単品についての方向は、図1に示した通りであり、人体に挿入したときは、ラリンジアルマスクの「上」が人体の「前」、ラリンジアルマスクの「前」が人体の「下」、ラリンジアルマスクの「左」が人体の「左」となる。また、ラリンジアルマスクの「前端」を「先端」という。
本発明によれば、膨張した環状カフにおいては、カフ基端部がカフ先端部よりも前方に突出しているので、膨張に対する反力は、カフ基端部に作用する割合が多く、カフ先端部に作用する割合が少なくなる。そのため、たとえカフ先端部の前方側の面が傾斜面であっても、カフ先端部に作用する反力が少ないから、環状カフを口腔側へ押し戻そうとする分力が小さくなる。これにより、環状カフを膨張させたときに環状カフが挿入位置から抜けるという不具合が抑制される。
加えて、図9を参照して説明したように、舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間には喉頭蓋谷J10が形成されている。環状カフが膨張したとき、カフ基端部は舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間に位置して喉頭蓋谷J10に潜り込もうとする。ここで、環状カフに本発明のような段差が形成されていないと、カフ基端部は喉頭蓋谷に潜り込み難くなるのに対し、本発明によれば、前記段差の存在により、カフ基端部がカフ先端部よりも前方に突出しているので、カフ基端部の喉頭蓋谷への潜り込みが阻害されず促進される。そして、環状カフが膨張して、カフ基端部が喉頭蓋谷に潜り込んだ状態では、カフ基端部には、カフ基端部を人体後方(背側)へ押圧しようとする反力が舌の奥部から作用する。そのとき、舌の奥部がカフ基端部よりも口腔側にあるため、前記反力は、環状カフを反口腔側、すなわち挿入方向へ向かわせる分力成分を持つ。以上により、環状カフを膨張させたとき、ラリンジアルマスクはより一層抜け難くなる。
以上により、本発明によれば、挿入位置に挿入した環状カフを膨張させたときに環状カフが挿入位置から抜けることが抑制されるラリンジアルマスクが提供される。
また、前記ラリンジアルマスクにおいて、前記第1開口は、平面視したときに、前記カフ基端部の前記前面から前方に延びていてもよい
た、前記ラリンジアルマスクは、前記食道内の異物を吸引するための吸引チューブをさらに有し、前記挿入チューブの前記先端部は、前記挿入チューブのうち、前記先端部につながる部分の幅よりも小さな幅を有する部分を有し、前記第1開口と前記第2開口は、平面視したときに、前記小さな幅を有する部分に設けられており、前記吸引チューブは、前記小さな幅を有する部分に沿って前記第1開口及び前記第2開口を避けて前記環状カフの先端に向かって延びていてもよい。
本発明においては、前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部は膨張して咽頭の人体前側の組織と密着可能であり、前記カフ先端部は側方に膨張して咽頭の人体左側及び右側の組織と密着可能な側面を有することが好ましい。
この構成によれば、カフ先端部が人体前側の組織と密着しなくても、人体左側及び右側の組織と側面で密着することにより、食道と気管との連通が良好に遮断される。また、カフ基端部が人体前側の組織と密着し、カフ先端部がそれと異なる方向の人体左側及び右側の組織と密着するので、環状カフが咽頭内でしっかりと確実に固定される。
加えて、カフ先端部の前方への膨張が抑制されることにより、カフ先端部に作用する反力の割合がより一層少なくなる。そのため、たとえカフ先端部の前方側の面が傾斜面であっても、環状カフを口腔側へ押し戻そうとする分力がさらに小さくなる。これにより、環状カフを膨張させたときに環状カフが挿入位置から抜けるという不具合がより一層抑制される。
本発明においては、前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ先端部の側面は上下方向及び前後方向に平坦状に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、カフ先端部の側面が例えば上下方向に円弧状に形成されている場合と比べて、カフ先端部が人体左側及び右側の組織と密着する際の接触面積が増大するので、環状カフがより一層咽頭内でしっかりと確実に固定され、食道と気管との連通がさらに良好に遮断される。
本発明においては、側方からの外力に対する前記カフ先端部の変形を抑えるように前記カフ先端部を前記環状カフの内方から支持する支持部材が備えられている。
この構成によれば、例えば、カフ先端部が側方に膨張し、カフ先端部に人体左側及び右側から膨張の反力が作用したときに、カフ先端部の変形が抑えられるので、カフ先端部が人体左側及び右側の組織とより一層確実に密着する。
本発明においては、前記支持部材よりも側方に突出し、前記環状カフが前記挿入位置に挿入された状態で、咽頭内で咽頭の組織を介して舌骨に当接する舌骨当接部が備えられていることが好ましい。
図9を参照して説明したように、舌骨J7は、気管J6の開口部の周囲の組織と靭帯で結合されているため、気管J6の開口部に対して位置ズレが少ない。そのため、舌骨J7の位置に基づいて環状カフの挿入位置を設定すれば、環状カフを正確に気管J6の開口部の周囲の組織に密着させることができる。したがって、この構成によれば、支持部材よりも側方に突出する舌骨当接部が咽頭内で咽頭の組織を介して舌骨に当接することにより、環状カフが正確に挿入位置で停止されて位置決めされるので、環状カフは位置ズレせずに正確に気管の開口部の周囲の組織に密着する。
前記ラリンジアルマスクにおいて、前記カフ基端部は、喉頭蓋を収容するための窪み部を有し、前記窪み部は、前記カフ基端部における左右方向の中央部に形成されており、前記窪み部は、前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部の前記前面の一部が後方に凹んだ形状を有していてもよい。
また、本発明においては、前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部の後面と前記挿入チューブとの間に舌を収容可能なスペースが形成されることが好ましい。
この構成によれば、環状カフが膨張したとき、カフ基端部は舌の奥部と喉頭蓋との間に確実に位置する。そのため、環状カフを膨張させたとき、カフ基端部は喉頭蓋谷に確実に潜り込み、その結果、前述したようにラリンジアルマスクがより一層抜け難くなることが確実となる。
以上のように、本発明は、挿入位置に挿入した環状カフを膨張させたときに環状カフが挿入位置から抜けることが抑制されるラリンジアルマスクを提供するので、全身麻酔中や救命救急時の気道確保のための医療器具の技術の発展・向上に寄与する。
本発明の実施形態に係るラリンジアルマスクの分解斜視図である(ただし、環状カフは膨張した状態で描かれている。以下同じ)。 前記ラリンジアルマスクの縦断面図である。 図1とは視点が異なる前記ラリンジアルマスクの完成斜視図である。 前記ラリンジアルマスクの要部平面図である。 前記ラリンジアルマスクの環状カフが挿入位置に挿入された状態における舌骨当接部と舌骨との位置関係を人体前側から示す正面断面図である。 図5に示す位置関係を人体上側(頭側)から示す平面断面図である。 前記ラリンジアルマスクの環状カフが挿入位置に挿入され、かつ膨張した状態を人体側面から示す側面断面図である。 環状カフの模式図であって、(a)は従来の問題点を説明するもの、(b)は実施形態の作用を説明するもの、(c)は他の実施形態を説明するものである。 ラリンジアルマスクが挿入される人体の部分の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態で、ラリンジアルマスク単品についての方向は、図1に示した通りであり、人体に挿入したときは、ラリンジアルマスクの「上」が人体の「前」、ラリンジアルマスクの「前」が人体の「下」、ラリンジアルマスクの「左」が人体の「左」となる。また、ラリンジアルマスクの「前端」を「先端」という。
(1)全体構成
図1〜図4に示すように、本実施形態に係るラリンジアルマスク1は、本体部材10、吸引チューブ20、第1コネクタ30、第2コネクタ40、環状カフ50、及びカフ用チューブ60等を含んで全体が構成されている。
本体部材10は、例えば医療用軟質塩化ビニル樹脂等の射出成型で作製され、第1コネクタ30及び第2コネクタ40は、例えばポリカーボネート樹脂等の射出成型で作製され、環状カフ50は、例えば医療用軟質塩化ビニル樹脂や医療用シリコーンゴム等のブロー成形やディッピング成形や射出成型等で作製されている。
[1−1]本体部材について
本体部材10は、挿入チューブ11と、支持部材12と、左右一対の舌骨当接部13とを一体に有する。つまり、本体部材10は、挿入チューブ11と、支持部材12と、左右一対の舌骨当接部13とが一体成型されたものである。
挿入チューブ11は、気管J6(図9参照)に連通するように人体Jに挿入されるものである。挿入チューブ11は、長手方向と直交する方向の断面形状(すなわち流路形状)が丸みを帯びた幅広の矩形状に形成されている。挿入チューブ11は、人体Jの口腔J2から食道J5に向かう経路に対応して、側面視で先端側が前向きに湾曲する円弧状に形成されている。
挿入チューブ11の内部に吸引チューブ20が挿通される。吸引チューブ20は、人体Jの食道J5内の異物を吸引するためのものであり、流路形状が円形に形成されている。吸引チューブ20の流路面積は挿入チューブ11の流路面積に比べて大幅に小さく設定されている。
挿入チューブ11の上端部に第1コネクタ30が連結され、第1コネクタ30の上端部に第2コネクタ40が連結される。第1コネクタ30は筒状本体31と左右一対の板状突片32とを含む。第1コネクタ30は筒状本体31が挿入チューブ11に内嵌されることにより挿入チューブ11に連結される。第1コネクタ30が挿入チューブ11に連結された状態で、一対の板状突片32が挿入チューブ11の上端部で左右に突出する。
第2コネクタ40は第1開口41及び第2開口42を有する。第1開口41は第2コネクタ40の上端部に設けられ、人工呼吸器(図示せず)に接続される。第2開口42は第2コネクタ40の後側面から斜め後ろ上方に突設され、吸引器(図示せず)に接続される。吸引チューブ20の上端部が第2開口42に第2コネクタ40の内部で接続される。
人工呼吸器から供給された空気は、第1開口41及び2つのコネクタ40,30を介して、挿入チューブ11の上端部に導入され、挿入チューブ11を経由して、挿入チューブ11の先端部から外部に排出される。挿入チューブ11の先端部は環状カフ50の内方で環状カフ50に囲まれた状態で開口する。一方、肺から排出された呼気は、挿入チューブ11の先端部から挿入チューブ11に取り込まれ、体外に導出される。吸引器により生成された負圧は、第2開口42を介して、吸引チューブ20の上端部に及び、吸引チューブ20を経由して、吸引チューブ20の先端部から外部に及ぶ。
支持部材12は、挿入チューブ11の先端部の下面に連続して形成されている。支持部材12は、平面視では挿入チューブ11より若干幅広の略矩形の平板状に形成され(図5参照)、正面視では上向きに凹むように緩やかに湾曲する円弧状に形成されている。そのため、支持部材12の左右の側縁部は、支持部材12の幅方向の中央部よりも若干上方に位置している。支持部材12は、挿入チューブ11の先端部よりもさらに前側に延びている。
舌骨当接部13は、挿入チューブ11の先端部の左右の側面に形成され、支持部材12よりも後側に位置している。左の舌骨当接部13は挿入チューブ11の左の側面から左方に突出し、右の舌骨当接部13は挿入チューブ11の右の側面から右方に突出している。
各舌骨当接部13は、詳しくは図示しないが、側面視で中心角が概ね70°〜80°の扇形に形成され、円弧部分が下方を向き、一方の半径部分が前側(支持部材12側)を向くように配置されている。そして、その一方の半径部分を含む平坦面が舌骨J7との当接面13aとされている(図1及び図5参照)。各舌骨当接部13は、挿入チューブ11の前向きの円弧が終了する位置(以下「チューブ円弧終了位置」という)Xに配置され、支持部材12よりも左方及び右方に突出している。
なお、支持部材12の左右の側縁部は、後側(挿入チューブ11側)ほど上方に隆起し、そのまま左右の舌骨当接部13に繋がっている(図5参照)。
次に、挿入チューブ11の先端部の構成、特にチューブ円弧終了位置Xよりも前側の構成を説明する。
図4及び図5に示すように、挿入チューブ11の先端部は、平面視では、舌骨当接部13が配置された位置(つまりチューブ円弧終了位置X)から前側に向かって左右の幅が次第に狭まり、予め設定された幅まで狭くなった段階でその予め設定された幅を維持してさらに予め設定された長さだけ前側に延びて終わっている。このチューブ円弧終了位置Xよりも前側の部分11xを「最終部分」と称する。挿入チューブ11の円弧の内側の面が最終部分11xの天井壁11aに繋がり、挿入チューブ11の左右の側面が最終部分11xの左右の側壁11b(図2、図3及び図5参照)に繋がっている。この挿入チューブ11の最終部分11xは、平面視で左右対称に形成されている。
図2及び図3に示すように、挿入チューブ11の先端部は、側面視では、チューブ円弧終了位置X(つまり舌骨当接部13が配置された位置)から前側に向かって斜め下方に延び、天井壁11aが支持部材12に到達したところで終わっている。すなわち、挿入チューブ11の最終部分11xの天井壁11aは、前側ほど低く傾斜したスロープ状に形成されている。
図4及び図5に示すように、スロープ状の天井壁11aに複数(図例では4つ)の開口11c,11d,11e,11eが形成されている。これらのうち、第1開口11cは、天井壁11aの最も高い部分に配置され、開口面積が最も大きく、縦に(すなわち前後方向に)長い丸みを帯びた矩形状に形成されている。第2開口11dは、天井壁11aの最も低い部分に配置され、開口面積が2番目に大きく、縁部がアーチ状に形成されている。一対の第3開口11eは、第1開口11cの左右側方に配置され、開口面積が最も小さく、略台形状に形成されている。
図2及び図3に示すように、挿入チューブ11の最終部分11xの左右の側壁11bにも楕円形の第4開口11fが1つずつ形成されている。
これら(図例では6つ)の第1〜第4開口11c,11d,11e,11fは、人工呼吸器から供給されて挿入チューブ11を流れてきた空気を外部に排出するための空気排出口である(かつ肺からの呼気導出口でもある)。特に、開口面積が最も大きい第1開口11cはメインの空気排出口である。
図2に示すように、挿入チューブ11は、チューブ円弧終了位置Xを境として、チューブ円弧終了位置Xの直ぐ後側の部分が上り傾斜に形成され、チューブ円弧終了位置Xの直ぐ前側の部分が下り傾斜に形成されている。そして、前記上り傾斜の先に、メイン空気排出口である第1開口11cが配置されている。
このような挿入チューブ11の先端部の構成に対応して、吸引チューブ20の先端部は次のように構成されている。
図1及び図2に示すように、吸引チューブ20は、挿入チューブ11に沿って、側面視で先端側が前向きに湾曲する円弧状に形成されている。吸引チューブ20は、挿入チューブ11内を右寄りに偏って挿通する。
吸引チューブ20は、前向きの円弧が終了する部分からやや上方に曲折(第1曲折部20a)した後、予め設定された長さだけ前側に延びる。これにより、吸引チューブ20は、挿入チューブ11のチューブ円弧終了位置Xを通過し、挿入チューブ11の最終部分11xの右の側壁11bに形成された第4開口11fを潜り抜けて挿入チューブ11の先端部から外部に出る。
外部に出た吸引チューブ20は、やや下方に曲折(第2曲折部20b)した後、若干の長さだけ前側に延び、次に、左方に曲折(第3曲折部20c)する。これにより、吸引チューブ20は、挿入チューブ11の最終部分11xの天井壁11aに形成された第2開口11dの直ぐ前側に出る。そして、吸引チューブ20は、第2開口11dの直ぐ前側で、かつ支持部材12の幅方向の中央部で、予め設定された長さだけ前側に延びて終わっている(図5参照)。
吸引チューブ20の先端部は、次に説明する環状カフ50の先頭部50aに到達し、カフ先頭部50aを貫通して、外部前側を臨んでいる。
[1−2]環状カフについて
環状カフ50は、挿入チューブ11の先端部に設けられ、口腔J2(図9参照)から予め設定された挿入位置に挿入された状態で膨張することにより気管J6の開口部の周囲の組織に密着し、食道J5と気管J6との連通を遮断するためのものである。
環状カフ50は、カフ基端部50Rと、その先端に設けられたカフ先端部50Fとを一体に有する。カフ先端部50Fは、カフ先頭部50aと、左右一対のカフ中間側部50bとを含む。これらのカフ基端部50R、カフ先頭部50a、及びカフ中間側部50bは互いに内部が連通し、全体が環状に(つまり無端状に)形成されている。環状カフ50は、内部に気体が供給され又は内部から気体が排出されることにより、膨張又は収縮が可能なように素材や薄さが設定されている。
カフ基端部50Rは、平面視で幅方向(左右方向)に直線状に延びる。カフ中間側部50bは、カフ基端部50Rの左右の側端部から前側に互いにほぼ平行に延びる。カフ先頭部50aは、幅方向の中央部が前側に張り出す円弧状に形成され、左右の側端部がカフ中間側部50bの前端部にそれぞれ接続する。
カフ基端部50Rは、膨張時の容量が比較的大きくなるように、縦(前後方向)×横(左右方向)×高さ(上下方向)の寸法が設定されている。カフ基端部50Rは、膨張時は上方(人体前方であり、気管J6の開口部に向く側に相当する)に膨張する。
カフ先端部50Fのカフ中間側部50bは、膨張時の容量が比較的小さくなるように、各部の寸法が設定されている。左のカフ中間側部50bは、膨張時は左方に膨張し、右のカフ中間側部50bは、膨張時は右方に膨張する。
カフ先端部50Fのカフ先頭部50aもまた、膨張時の容量が比較的小さくなるように、各部の寸法が設定されている。カフ先頭部50aは、膨張時はその円弧状の径方向外方に膨張する。
環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rはカフ先端部50Fよりも側面視で厚み(上下方向の高さ)が大きく、かつ、カフ基端部50Rとカフ先端部50Fとは側面視でカフ基端部50Rがカフ先端部50Fよりも上方(人体前方であり、気管J6の開口部に向く側に相当する)に突出して段差50xが形成されるように互いに連結されている。そのため、カフ基端部50Rとカフ先端部50Fとの境界部において、カフ基端部50Rの左右の側端部の上面から、カフ中間側部50bの後端部の上面にかけて、前記段差50xの存在により、上下方向の高さが急落している。
後述するように、カフ基端部50Rは、人体前方(気管L6の開口部に向く側をい)に膨張して咽頭Tの人体前側の組織と密着し、カフ先端部50F(より詳しくはそのカフ中間側部50b)は、人体左方及び右方に膨張して咽頭Tの人体左側及び右側の組織と密着する。
環状カフ50が膨張した状態で、咽頭Tの人体左側及び右側の組織と密着するカフ中間側部50bの側面(カフ側面)50zは、接触面積が増大するように、上下方向及び前後方向に平坦状に形成されている。
環状カフ50が膨張した状態で、カフ中間側部50bの上面は、前後方向において支持部材12と平行に形成されている。すなわち、カフ中間側部50bの上面は、クサビ形の傾斜面には形成されていない。
環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rの幅方向の中央部の前面に、後側に若干量後退する窪み部50eが形成されている。この窪み部50eは、カフ基端部50Rの前面に喉頭蓋J3を収容可能なスペースを提供する(図7参照)。
環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rの後面と挿入チューブ11との間に舌J9を収容可能なスペースが形成されている(図2および図7参照)。
カフ基端部50Rの幅方向の中央部の後面に、環状カフ50に膨張用の気体を供給するためのカフ用チューブ取付部50yが突設されている。この取付部50yにカフ用チューブ60の一端が接続され、カフ用チューブ60の多端は気体供給器(図示せず)に接続される。
カフ基端部50Rと、左右一対のカフ中間側部50bと、カフ先頭部50aとで囲まれた空間内に、カフ接合部50cが設けられている。カフ接合部50cは、カフ中間側部50bとカフ先頭部50aとに亘って形成されている。カフ接合部50cは、カフ中間側部50b及びカフ先頭部50aの下部から環状カフ50の内方に張り出す肉薄の板状片で構成されている。カフ接合部50cは、支持部材12の上面に載置されて接合されている。これにより、環状カフ50がカフ接合部50cを介して本体部材10に取り付けられ、挿入チューブ11の先端部に固定されている。
その場合、支持部材12の左右の側縁部が環状カフ50の左右のカフ中間側部50bの下部に環状カフ50の内方から当接している。ここで、前述したように、支持部材12は、正面視で上向きに凹むように緩やかに湾曲する円弧状に形成され、支持部材12の左右の側縁部は支持部材12の幅方向の中央部よりも若干上方に位置している。つまり、支持部材12は、カフ先端部50Fのカフ中間側部50bが人体左方及び右方に膨張したときにカフ中間側部50bに作用する人体左側及び右側からの反力(左右方向からの圧縮力)に対して、カフ中間側部50bを環状カフ50の内方から支持している。言い換えると、支持部材12は、側方からの外力に対するカフ先端部50F(より詳しくはそのカフ中間側部50b)の変形を抑えるように、カフ先端部50F(カフ中間側部50b)を環状カフ50の内方から支持している。
以上に加えて、この環状カフ50には、吸引チューブ取付部50dが設けられている。吸引チューブ取付部50dは、カフ先頭部50aの幅方向の中央部に前後方向に延びるように形成された貫通孔と、この貫通孔に連続して前後方向に延びるようにカフ接合部50cに形成された管部材とを含む。カフ先頭部50aに到達した吸引チューブ20の先端部は、これらの管部材と貫通孔とを貫通し、カフ先頭部50aから、つまりこのラリンジアルマスク1の先端部から、外部前側を臨んでいる。
(2)使用方法
本実施形態に係るラリンジアルマスク1の使用方法は概ね次のようである。
[a]環状カフ50の内部から気体を排出し、環状カフ50を収縮させておく。
[b]挿入チューブ11を環状カフ50側から患者の口腔J2を通じて食道J5に向けて挿入する。
[c]挿入チューブ11の挿入が進むと、図5及び図6に示すように、ラリンジアルマスク1の左右一対の舌骨当接部13が支持部材12よりも人体左方及び右方に突出しているため、舌骨当接部13が咽頭T内で咽頭Tの組織を介して舌骨J7に口腔J2側から当接する。そのため、挿入チューブ11のそれ以上の挿入が規制される。医療従事者は、舌骨当接部13が舌骨J7に当接した感触を受けた時点で、挿入チューブ11の挿入を停止する。このとき、カフ先頭部50aは食道J5と気管J6との分岐部を過ぎて狭窄部J4に到達している。すなわち、環状カフ50は挿入位置に挿入される。挿入位置に挿入された環状カフ50は咽頭T内に位置する。これにより、環状カフ50を舌骨J7の位置に基づいて正確に挿入位置で停止させて位置決めすることができる。
[d]気体供給器を用い、カフ用チューブ60を介して環状カフ50の内部に気体を供給し、環状カフ50を膨張させる。このとき、カフ基端部50Rは、人体前方に膨張して咽頭Tの人体前側の組織と密着し、カフ先端部50Fの左右のカフ中間側部50bは、人体左方及び右方に膨張して咽頭Tの人体左側及び右側の組織とカフ側面50zで密着する。これにより、環状カフ50が気管J6の開口部の周囲の組織に密着し、食道J5と気管J6との連通を遮断する。
[e]人工呼吸器を作動させ、挿入チューブ11を介して気管J6に空気を送り込む。人工呼吸器から供給されて挿入チューブ11を流れてきた空気は、挿入チューブ11の最終部分11xに形成された空気排出口11c,11d,11e,11fから排出され、気管J6に送り込まれる。また、肺から排出された呼気が、挿入チューブ11の前記空気排出口(呼気導出口)11c,11d,11e,11fから挿入チューブ11に取り込まれ、体外に導出される。これにより、肺への気道が確保される。
[f]以降、適宜、吸引器を作動させ、吸引チューブ20を介して食道J5内の異物を吸引する。
[g]また、必要に応じて、挿入チューブ11の内部に気管チューブ(図示せず)を挿通させ、気管挿管を行う。つまり、ラリンジアルマスク1を通して気管挿管を行う。このとき、気管チューブの先端部は、開口面積が最も大きいメイン空気排出口11cから挿入チューブ11を出て気管J6に挿通される。
図7に、ラリンジアルマスク1の環状カフ50を挿入位置に挿入し、かつ膨張させた状態を人体側面視で示した。
図示したように、環状カフ50が挿入位置に挿入された状態で、カフ基端部50Rは、舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間に位置し、膨張することにより、喉頭蓋谷J10に潜り込んでいる。
喉頭蓋J3は、カフ基端部50Rの幅方向の中央部の前面に形成された窪み部(喉頭蓋J3を収容可能なスペース)50eに嵌まり込んで収容されている。
カフ基端部50Rが人体前方に膨張して人体前側の組織を人体前方に押圧するので、カフ先端部50Fのカフ中間側部50bと人体前側の組織との間に隙間が生じている。
挿入チューブ11のチューブ円弧終了位置Xの直ぐ後側の部分の上り傾斜の先に、メイン空気排出口11cが配置され、さらにその先に、気管J6の開口部が位置している。
(3)実施形態の作用
以上説明したように、本実施形態では、人体Jの食道J5と気管J6との連通を遮断しつつ気道を確保するための医療器具であるラリンジアルマスク1において、ラリンジアルマスク1は、気管J6に連通するように人体Jに挿入される挿入チューブ11と、この挿入チューブ11の先端部に設けられ、口腔J2から図7に示す挿入位置に挿入された状態で膨張することにより気管J6の開口部の周囲の組織に密着可能な環状カフ50とを有している。
[3−1]その上で、環状カフ50が、挿入位置に挿入された状態で、口腔J2側のカフ基端部50Rと、その先端に設けられ、カフ先頭部50a及びカフ中間側部50bを含む、反口腔J2側のカフ先端部50Fとを備えている。そして、環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rはカフ先端部50Fよりも側面視で厚みが大きく、かつ、カフ基端部50Rとカフ先端部50Fとは、側面視でカフ基端部50Rがカフ先端部50Fよりも上方(人体前方)、すなわち気管J6の開口部に向く側に突出して段差50xが形成されるように互いに連結されている。言い換えると、カフ基端部50Rとカフ先端部50F(より詳しくはカフ中間側部50b)との間に人体側面視で人体前側に段差50xが形成されている。
図8(a)に例示するように、従来のラリンジアルマスクは、環状カフ50が、人体側面視で先端部(反口腔J2側)が細いクサビ形である。そのため、挿入位置に挿入した環状カフ50を膨張させたとき、その反力Fが人体前側から環状カフ50に作用するが、クサビ形の傾斜面に作用する反力Fは、環状カフ50を人体後方へ押圧する分力成分F1と、口腔J2側へ押し戻そうとする分力成分F2とを持つことになる。その結果、後者の口腔J2側へ押し戻そうとする分力成分F2の存在により、環状カフ50を膨張させたとき、環状カフ50が挿入位置から抜けるという不具合が生じる。
これに対し、図8(b)に例示するように、本実施形態に係るラリンジアルマスク1では、環状カフ50は、挿入位置に挿入された状態で、口腔J2側のカフ基端部50Rと、このカフ基端部50Rよりも反口腔J2側のカフ先端部50Fとを備えている。そして、環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rはカフ先端部50Fよりも人体側面視で厚みが大きく、かつ、カフ基端部50Rとカフ先端部50F(より詳しくはカフ中間側部50b)との間に人体側面視で人体前側に段差50xが形成されている。つまり、段差50xの存在により、カフ基端部50Rがカフ先端部50Fよりも前方に突出し、カフ基端部50Rの人体前側の面とカフ先端部50Fの人体前側の面とは互いに不連続となる。そのため、図8(a)に示したような環状カフ50の後部と前部とを連続してつなぐ傾斜面が形成されず、環状カフ50が膨張したときに作用する人体前側からの反力Fは、主として、厚みの大きいカフ基端部50Rに作用する。つまり、膨張に対する反力Fは、カフ基端部50Rに作用する割合が多く、カフ先端部50Fに作用する割合が少なくなる。その結果、カフ先端部50Fに作用する反力が少ないから、環状カフ50を口腔J2側へ押し戻そうとする分力成分の発生が抑えられ、環状カフ50を膨張させたときに環状カフ50が挿入位置から抜けるという不具合が抑制される。
加えて、舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間には喉頭蓋谷J10が形成されている。環状カフ50が膨張したとき、カフ基端部50Rは舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間に位置して喉頭蓋谷J10に潜り込もうとする。ここで、図8(a)のように段差が形成されていないと、環状カフ50の後部と前部とを連続してつなぐクサビ形の傾斜面が邪魔になって、カフ基端部50Rは喉頭蓋谷J10に潜り込み難くなるのに対し、図8(b)のように段差50xが形成されていると、その段差50xの存在により、カフ基端部50Rがカフ先端部50Fよりも前方に突出しているので、カフ基端部50Rの喉頭蓋谷J10への潜り込みが阻害されず促進される。そして、環状カフ50が膨張して、カフ基端部50Rが喉頭蓋谷J10に潜り込んだ状態では、カフ基端部50Rには、カフ基端部50Rを人体後方(背側)へ押圧しようとする反力が舌J9の奥部から作用する。そのとき、舌J9の奥部がカフ基端部50Rよりも口腔J2側にあるため、前記反力は、環状カフ50を反口腔J2側、すなわち挿入方向へ向かわせる分力成分を持つ。以上により、環状カフ50を膨張させたとき、ラリンジアルマスク1はより一層抜け難くなる。
以上により、本実施形態によれば、挿入位置に挿入した環状カフ50を膨張させたときに環状カフ50が挿入位置から抜けることが抑制されるラリンジアルマスク1が提供される。
[3−2]本実施形態では、環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rは、人体前方に膨張して咽頭Tの人体前側の組織と密着可能であり、カフ先端部50F(より詳しくは一対のカフ中間側部50b)は、人体左方及び右方に膨張して咽頭Tの人体左側及び右側の組織と密着可能な側面(カフ側面)50zを有する。
この構成によれば、相対的に厚みの大きいカフ基端部50Rは咽頭Tの人体前側の組織と密着するのに対し、相対的に厚みの小さいカフ先端部50Fは咽頭Tの人体左側及び右側の組織と密着する。そのため、カフ先端部50Fが人体前側の組織と密着しなくても、人体左側及び右側の組織とカフ側面50zで密着することにより、食道J5と気管J6との連通が良好に遮断される。また、カフ基端部50Rとカフ先端部50Fとが互いに異なる2方向で人体の組織と密着するので、環状カフ50が咽頭T内でしっかりと確実に固定される。
加えて、カフ先端部50F(より詳しくはそのカフ中間側部50b)の人体前方への膨張が抑制されることにより、カフ中間側部50bに作用する人体前側から膨張の反力の割合がより一層少なくなる。しかも、本実施形態では、カフ中間側部50bの人体前側の面は、前後方向において支持部材12と平行に形成されており、クサビ形の傾斜面には形成されていない。その結果、環状カフ50を膨張させたときに、環状カフ50を口腔J2側へ押し戻そうとする分力成分がほとんど発生せず、環状カフ50が挿入位置から抜けるという不具合が大幅に抑制される。
[3−3]本実施形態では、環状カフ50が膨張した状態で、人体左側及び右側の組織と密着するカフ先端部50F(より詳しくはそのカフ中間側部50b)の側面(カフ側面)50zは、上下方向及び前後方向に平坦状に形成されている。
この構成によれば、カフ先端部50Fの側面が例えば上下方向に円弧状に形成されている場合と比べて、カフ先端部50Fが人体左側及び右側の組織と密着する際の接触面積が増大するので、環状カフ50がより一層咽頭T内でしっかりと確実に固定され、食道J5と気管J6との連通がさらに良好に遮断される。
[3−4]本実施形態では、カフ先端部50F(より詳しくはそのカフ中間側部50b)を環状カフ50の内方から支持する支持部材12が備えられている。より詳しくは、この支持部材12は、カフ先端部50Fが人体左方及び右方に膨張したときにカフ先端部50Fに作用する人体左側及び右側からの反力に対してカフ先端部50Fを支持する。言い換えると、側方からの外力に対するカフ先端部50Fの変形を抑えるように、カフ先端部50Fを環状カフ50の内方から支持する支持部材12が備えられている。
この構成によれば、例えば、カフ先端部50Fが人体左方及び右方に膨張し、カフ先端部50Fに人体左側及び右側から膨張の反力が作用したときに、カフ先端部50Fの変形が抑えられる。そのため、カフ先端部50Fが人体左側及び右側の組織とより一層確実に密着する。
[3−5]本実施形態では、支持部材12よりも人体左方及び右方に突出し、環状カフ50が挿入位置に挿入された状態で、咽頭T内で咽頭Tの組織を介して舌骨J7に当接する舌骨当接部13が備えられている。
舌骨J7は、気管J6の開口部の周囲の組織と靭帯で結合されているため、気管J6の開口部に対して位置ズレが少ない。そのため、舌骨J7の位置に基づいて環状カフ50の挿入位置を設定すれば、環状カフ50を正確に気管J6の開口部の周囲の組織に密着させることができる。したがって、この構成によれば、支持部材12よりも人体左方及び右方に突出する舌骨当接部13が咽頭T内で咽頭Tの組織を介して舌骨J7に当接することにより、環状カフ50が正確に挿入位置で停止されて位置決めされる。そのため、環状カフ50は位置ズレせずに正確に気管J6の開口部の周囲の組織に密着する。
[3−6]本実施形態では、環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rの前面に窪み部50eが形成され、これにより、喉頭蓋J3を収容可能なスペースが提供されている。また、環状カフ50が膨張した状態で、カフ基端部50Rの後面と挿入チューブ11との間に舌J9を収容可能なスペースが形成されている(図2および図7参照)。そのため、カフ基端部50Rが舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間に確実に位置し、潜り込んでいる。
この構成によれば、環状カフ50が膨張したとき、カフ基端部50Rは舌J9の奥部と喉頭蓋J3との間に確実に位置する。そのため、環状カフ50を膨張させたとき、カフ基端部50Rは喉頭蓋谷J10に確実に潜り込み、その結果、ラリンジアルマスク1はより一層確実に抜け難くなる。
[3−7]
以上に加えて、本実施形態では、挿入チューブ11の先端部の構成に関し、次のような作用がある。
挿入チューブ11の先端部のチューブ円弧終了位置Xを上方(人体前方側)に移動させ、チューブ円弧終了位置Xの直ぐ後側の部分を上り傾斜に形成し、この上り傾斜の先に、メイン空気排出口11cが位置し、さらにその先に、気管J6の開口部が位置するように設定したから、図7に矢印Yで示したように、人工呼吸器から供給された空気がメイン空気排出口11cを介して効果的に気管J6に送り込まれる。また、このラリンジアルマスク1を通して気管挿管を行う際には、挿入チューブ11の内部を挿通してきた気管チューブの先端部がメイン空気排出口11cを介して良好に気管J6に挿通され、ラリンジアルマスク1を通しての気管挿管が容易となる。
同様に、挿入チューブ11の先端部のチューブ円弧終了位置Xを上方(人体前方側)に移動させ、チューブ円弧終了位置Xに配置した舌骨当接部13を上方(人体前方側)に移動させたから、図6に示したように、舌骨当接部13が、咽頭Tを人体Jの前側及び左右両側から囲むU字状を呈している舌骨J7に当接し易くなり、確実に環状カフ50を舌骨J7で停止させて位置決めすることができる。
挿入チューブ11の先端部は、全面開口とせず、最終部分11xにスロープ状の天井壁11aを設け、この天井壁11aの一部に小さめの空気排出口11c,11d,11eを複数形成したから、挿入チューブ11の挿入中に喉頭蓋J3の先端が空気排出口に引っ掛かったり落ち込んだりすることが抑制される。そのため、喉頭蓋J3による挿入チューブ11ないし気道の閉塞が抑制される。これに対し、挿入チューブ11の先端部が全面開口していると、挿入チューブ11の挿入中に喉頭蓋J3の先端が開口に引っ掛かったり落ち込んだりして、挿入チューブ11ないし気道が喉頭蓋J3によって閉塞されるという問題が発生するのである。また、メイン空気排出口11cが縦(前後方向)に長いことも、喉頭蓋J3によるメイン空気排出口11cの閉塞が抑制される要因の一つである。
挿入チューブ11の最終部分11xは、天井壁11aだけでなく、左右の側壁11bにも空気排出口11fを形成したから、挿入チューブ11の気道抵抗が減少する。そのため、少ない圧力(エネルギー)で良好に空気を気管J6ないし肺に送り込むことができる。
[3−8]
また、本実施形態では、環状カフ50の構成に関し、次のような作用がある。
図7に示したように、環状カフ50が挿入位置に挿入され、膨張した状態で、喉頭蓋J3がカフ基端部50Rの窪み部(喉頭蓋J3の収容スペース)50eに嵌まり込んで収容されるので、これによっても、喉頭蓋J3が気道の妨げになることが抑制される。
従来は尖っていた環状カフ50の先頭部50aを丸みを持たせて左右に拡幅した。さらに、拡幅したカフ先頭部50aの左右の側縁部を上方に持ち上げて反らせる形状、すなわち、正面視で上向きに凹むように緩やかに湾曲する円弧状とした。一方、人体Jの気管J6の入口は細く、食道J5の入口は左右に長い形状である。そのため、環状カフ50は食道J5に向かって入り易くなり、誤って気管J6に入ることが効果的に未然防止される。
前記のように、従来、環状カフは側面視でクサビ形であることに加えて、平面視でも先端部が細く尖った形状であった。その結果、人体前側からの膨張の反力だけでなく、人体側方(左右方向)からの膨張の反力によっても、環状カフを口腔J2側へ押し戻そうとする分力成分が発生する。これに対し、本実施形態では、図4に示したように、環状カフ50の先頭部50aを左右に拡幅し、環状カフ50を平面視で略矩形状に形成することにより、人体前側からの反力だけでなく人体側方からの反力に対しても、抜け方向の分力成分の発生を抑制することができる。
挿入時は、環状カフ50は収縮しているので、喉頭蓋J3が環状カフ50に引っ掛かることが抑制される。
[3−9]
また、本実施形態では、第1コネクタ30の構成に関し、次のような作用がある。
図3に示したように、第1コネクタ30が挿入チューブ11に連結された状態で、左右一対の板状突片32が挿入チューブ11の上端部で左右に突出する。この板状突片32により、患者の下顎を持ち上げながらラリンジアルマスク1を挿入することが容易にできる。つまり、ラリンジアルマスク1を患者の口腔J2から挿入する際は、患者の下顎を持ち上げて、咽頭Tから食道J5や気管J6を広げると挿入し易い。この板状突片32があることにより、この板状突片32に両手の親指を掛け、他の4本の指で下顎を持ち上げながら板状突片32を押し込むということが容易に行え、ラリンジアルマスク1の挿入が良好に行える。
(4)使用例
環状カフがクサビ形の従来のラリンジアルマスクを患者に対して使用したところ、環状カフの前側の面(上面)が環状カフの基端部と先端部とを連続してつなぐ傾斜面なので、膨張した環状カフには、挿入位置から抜ける方向の力が作用した。
これに対し、本発明に係るラリンジアルマスクを患者に対して使用したところ、環状カフの基端部と先端部との間に段差があり、基端部と先端部との間に大きな高さの落差が生成し、厚みの大きい基端部にのみ反力が作用するので、膨張した環状カフには挿入位置から抜ける方向の力が作用しなかった。代わりに、カフ基端部が舌の奥部と喉頭蓋との間の喉頭蓋谷に潜り込むので、膨張した環状カフには、反口腔側へ向かう力、すなわち挿入方向の力が作用した。
そのときの状態を人体尾側からX線撮像したところ、カフ先端部のカフ中間側部が人体左方及び右方に膨張して咽頭の人体左側及び右側の組織と密着していることが確認された。また、支持部材の左右の側縁部がカフ中間側部を環状カフの内方から支持しているので、カフ中間側部が膨張したときにカフ中間側部が環状カフの内方に後退することが規制され、カフ中間側部が人体左側及び右側の組織と確実に密着していることも確認された。
さらに、本発明に係るラリンジアルマスクを別の患者に対して使用したときの状態を人体側面からX線撮像した。喉頭蓋がカフ基端部の窪み部に収容されているので、挿入チューブの最終部分に形成された空気排出口、及び気管の開口部が喉頭蓋で塞がれていないこと、つまり、喉頭蓋が気道確保の妨げになっていないことが確認された。
また、そのときの状態を人体腹側からX線撮像した。舌骨当接部が支持部材よりも人体左方及び右方に突出し、咽頭内で咽頭の組織を介して舌骨に口腔側から当接していることが確認された。また、カフ先端部のカフ中間側部が人体左方及び右方に膨張して咽頭の人体左側及び右側の組織と密着していることも確認された。
(5)他の実施形態
前記実施形態では、図8(b)に示したように、環状カフ50が膨張した状態で、カフ中間側部50bの上面は、前後方向において支持部材12と平行に形成されており、クサビ形の傾斜面ではなかったが、これに代えて、カフ基端部50Rはカフ先端部50Fよりも人体側面視で厚みが大きく、かつ、カフ基端部50Rとカフ先端部50Fとの間に人体側面視で人体前側に段差50xが形成されている限り、図8(c)に示すように、カフ中間側部50bの上面は、クサビ形の傾斜面であっても構わない。このような態様によっても、段差50xの存在により、環状カフ50が膨張したときに作用する人体前側からの反力Fは、主として、厚みの大きいカフ基端部50Rに作用し、その結果、環状カフ50を口腔J2側へ押し戻そうとする分力成分の発生が抑えられ、環状カフ50の膨張時に環状カフ50が挿入位置から抜けるという不具合が抑制される。
また、カフ先端部50Fが人体前方に膨張しないことにより、たとえカフ先端部50Fがクサビ形の傾斜面を持っていたとしても、そのクサビ形の傾斜面に人体前側から膨張の反力が作用することが抑制される。その結果、環状カフ50を口腔J2側へ押し戻そうとする分力成分の発生が抑えられて、環状カフ50が挿入位置から抜けるという不具合が大幅に抑制されるという作用も維持される。
前記実施形態では、挿入チューブ11と、支持部材12と、左右一対の舌骨当接部13とが一体成型されていたが、これに限らず、別々に成形して後で接合してもよい。
前記実施形態に係るラリンジアルマスク1に、患者の咽頭Tを冷却するための冷却装置を具備してもよい。
1 ラリンジアルマスク
11 挿入チューブ
11c 第1開口(メイン空気排出口)
12 支持部材
13 舌骨当接部
50 環状カフ
50a カフ先頭部
50b カフ中間側部
50F カフ先端部
50R カフ基端部
50x 段差
50z カフ側面
F 反力
F2 口腔側への分力成分
J 人体
J2 口腔
J3 喉頭蓋
J5 食道
J6 気管
J7 舌骨
J9 舌
J10 喉頭蓋谷
T 咽頭

Claims (8)

  1. 人体の食道と気管との連通を遮断しつつ気道を確保するためのラリンジアルマスクであって、
    前記気管に連通するように人体に挿入され、空気を流すための挿入チューブと、
    前記挿入チューブの先端部に設けられ、口腔から予め設定された挿入位置に挿入された状態で膨張することにより前記気管の開口部の周囲の組織に密着可能であり、カフ基端部とその先端に設けられたカフ先端部とを備える環状カフと
    側方からの外力に対する前記カフ先端部の変形を抑えるように前記カフ先端部を前記環状カフの内方から支持する支持部材と、を有し
    記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部は前記カフ先端部よりも側面視で厚みが大きく、かつ、前記カフ基端部と前記カフ先端部とは側面視でカフ基端部がカフ先端部よりも上方に突出して段差が形成されるように互いに連結されており、
    前記挿入チューブの前記先端部における天井壁は、前記カフ基端部に隣接する部位から前方に向かうにつれて下方に位置するように傾斜しながら前記支持部材に向かって延びるスロープ状の傾斜部分を有し、前記天井壁の前記傾斜部分には、前記挿入チューブを流れる空気の出入り口となる第1開口と、前記第1開口よりも先端側にある第2開口とが形成されており、前記傾斜部分のうち前記第1開口と前記第2開口との間の部位には、スロープ状の壁部が介在しており、
    前記第1開口と前記第2開口は、平面視したときに、前記カフ基端部及び前記カフ先端部によって形成される環の内側において露出しており、
    前記第1開口は、前記カフ基端部の前面よりも下方に位置しており、前記第2開口は、前記第1開口よりも下方に位置し、
    前記挿入チューブの前記先端部において前記第1開口、前記スロープ状の壁部及び前記第2開口が前方に向かってこの順に並んで前記傾斜部分に設けられることにより、前記第1開口、前記スロープ状の壁部及び前記第2開口のそれぞれは、前方に向かうにつれて下方に位置するように前記支持部材に向かって傾斜した形状を有し、
    前記第1開口は、前記第2開口よりも開口面積が大きく、かつ、前記挿入位置に挿入された状態において前記気管の前記開口部に対向するように配置される、ラリンジアルマスク。
  2. 前記第1開口は、平面視したときに、前記カフ基端部の前記前面から前方に延びている、請求項1に記載のラリンジアルマスク。
  3. 前記食道内の異物を吸引するための吸引チューブをさらに有し、
    前記挿入チューブの前記先端部は、前記挿入チューブのうち、前記先端部につながる部分の幅よりも小さな幅を有する部分を有し、
    前記第1開口と前記第2開口は、平面視したときに、前記小さな幅を有する部分に設けられており、
    前記吸引チューブは、前記小さな幅を有する部分に沿って前記第1開口及び前記第2開口を避けて前記環状カフの先端に向かって延びている、請求項1又は2に記載のラリンジアルマスク。
  4. 前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部は膨張して咽頭の人体前側の組織と密着可能であり、前記カフ先端部は側方に膨張して咽頭の人体左側及び右側の組織と密着可能な側面を有する、請求項1〜の何れか1項に記載のラリンジアルマスク。
  5. 前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ先端部の側面は上下方向及び前後方向に平坦状に形成されている、請求項に記載のラリンジアルマスク。
  6. 前記支持部材よりも側方に突出し、前記環状カフが前記挿入位置に挿入された状態で、咽頭内で咽頭の組織を介して舌骨に当接する舌骨当接部が備えられている、請求項1〜5の何れか1項に記載のラリンジアルマスク。
  7. 前記カフ基端部は、喉頭蓋を収容するための窪み部を有し、
    前記窪み部は、前記カフ基端部における左右方向の中央部に形成されており、
    前記窪み部は、前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部の前記前面の一部が後方に凹んだ形状を有する、請求項1〜の何れか1項に記載のラリンジアルマスク。
  8. 前記環状カフが膨張した状態で、前記カフ基端部の後面と前記挿入チューブとの間に舌を収容可能なスペースが形成される、請求項1〜の何れか1項に記載のラリンジアルマスク。
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