JP6373694B2 - カーボン粒子埋没無機繊維、カーボン粒子埋没無機繊維の製造方法、カーボン粒子埋没無機繊維集合体及び排ガス浄化装置 - Google Patents
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Description
また、カーボンは温度上昇に伴って強度が増加するため、温度上昇に伴って無機繊維の強度が低下した場合であっても、これを補うことができるため、耐熱性が向上する。
カーボン粒子が、グラファイト、カーボンブラック、ガラス状炭素、グラフェン及びフラーレンからなる群から選択される少なくとも1種であると、無機繊維の耐熱性をより向上させることができる。
無機繊維が、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、ムライト繊維、ガラス繊維及び生体溶解性繊維からなる群から選択された少なくとも1種から構成されていると、耐熱性、耐風食性等に優れる。
カーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径が2〜15μmであると、無機繊維が曲げられることに対する反発力が有効に発揮され、充分な面圧を発揮することができる。カーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径が2μm未満であると、無機繊維の変形に対する反発力が小さくなり、充分な面圧を発揮できないことがある。また、カーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径が15μmを超えると、無機繊維が変形時にしならずに折れやすくなることがある。
一方、カーボン粒子の平均直径が1nm未満であると、無機繊維に埋没固着させた際に、カーボン粒子により形成される凹部の大きさが小さいため、無機繊維の表面に充分な接触抵抗を付与することができないことがある。そのため、無機繊維を集合させた際に無機繊維同士が滑ってしまい、面圧が充分に発揮されないことがある。カーボン粒子の平均直径が500nmを超えると、無機繊維が変形した際にカーボン粒子の埋没箇所を起点として折れやすくなることがある。
本発明のカーボン粒子埋没無機繊維を排ガス浄化装置に使用する際、排ガスとカーボン粒子埋没無機繊維が接触してカーボン粒子が焼失してしまうことがある。カーボン粒子が焼失した場合に、無機繊維の表面にカーボン粒子が埋没固着したことによる凹部が形成されると、無機繊維の表面に形成された凹部によって無機繊維同士の接触抵抗を維持することができる。そのため、カーボン粒子の焼失後も、面圧の低下を抑制することができる。
もし、焼成工程後に埋没工程を行った場合、無機繊維の表面は焼成工程によって硬く変化しているため、カーボン粒子を無機繊維の表面に埋没させることが困難となる。
無機繊維前駆体に対してカーボン粒子を直接吹き付けることで、無機繊維前駆体の表面にカーボン粒子を埋没させることができるため、耐熱性に優れ、面圧の低下を抑制することのできるカーボン粒子埋没無機繊維となる。
焼成される前の無機繊維前駆体は比較的柔らかく、粒子状物質と接触すると、その一部を取り込むことができる。従って、無機繊維前駆体に対してカーボン粒子を含む溶液を吹き付けることによって、無機繊維前駆体の表面にカーボン粒子を埋没させる密度や埋没深度等を調節することができるため、耐熱性に優れ、面圧の低下を抑制することのできるカーボン粒子埋没無機繊維が得られる。
無機繊維前駆体とカーボン粒子とを溶媒中で撹拌させることによって、無機繊維前駆体の表面にカーボン粒子を埋没させることができるため、耐熱性に優れ、面圧の低下を抑制することのできるカーボン粒子埋没無機繊維となる。
カーボン粒子埋没無機繊維をニードリング法により集合させてなることで、ニードルにより交絡した箇所に無機繊維が局在化するため、せん断強度の高いカーボン粒子埋没無機繊維集合体を得ることができる。また、ニードリング法により集合されたカーボン粒子埋没無機繊維集合体は柔軟性が高く、排ガス処理体への巻き付け性が良好となる。
カーボン粒子埋没無機繊維を抄造法により集合させてなることで、カーボン粒子埋没集合体が膨張性を帯び、高い面圧を発揮することのできるカーボン粒子埋没無機繊維集合体を得ることができる。
平均繊維径が4〜10μmであると、無機繊維が柔軟性を維持しながら、強い反発性能を有する。また、繊維径が3μm未満のカーボン粒子埋没無機繊維は大気中に滞留する時間が長いため、環境負荷の観点からこれを含まないことが好ましい。
有機バインダによってカーボン粒子埋没無機繊維の表面に有機バインダ皮膜を形成することができる。この有機バインダ皮膜によって、無機繊維が破断した際に、カーボン粒子埋没無機繊維集合体から脱落して飛散することを抑制することができる。
無機バインダによって無機繊維の表面に、無機バインダに由来する無機粒子を付着させることができる。この無機粒子によって無機繊維同士の接触抵抗が増加し、面圧をさらに増加させることができる。
以下、本発明のカーボン粒子埋没無機繊維について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
図1(a)及び図1(b)に示すように、カーボン粒子埋没無機繊維1は、無機繊維20にカーボン粒子10が埋没固着することによって、無機繊維20の表面に凸部が形成されている。カーボン粒子10は無機繊維20の表面に埋没固着しているため、容易に脱離することがなく、無機繊維20同士の接触抵抗を高めることができる。そのため、カーボン粒子埋没無機繊維を集合させてカーボン粒子埋没無機繊維集合体とした際には、カーボン粒子埋没無機繊維の表面の形状が容易に変わらないため、無機繊維同士の接触抵抗が低下することがなく、面圧の低下を抑制することができる。
なお、図1(a)におけるA−A線は、繊維方向(図1(a)中、両矢印Bで示す方向)における無機繊維の中心を通過している。
カーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径が2〜15μmであると、無機繊維が曲げられることに対する反発力が有効に発揮され、充分な面圧を発揮することができる。
一方、カーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径が2μm未満であると、無機繊維の変形に対する反発力が小さくなり、充分な面圧を発揮できないことがある。また、カーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径が15μmを超えると、無機繊維が変形時にしならずに折れやすくなることがある。
なお、カーボン粒子埋没無機繊維1の繊維径は、無機繊維20と無機繊維20の表面に埋没固着しているカーボン粒子10を含む長さであって、図1(b)における両矢印aで示される長さである。また、カーボン粒子10の粒子径は図1(b)における両矢印bで示される長さであり、カーボン粒子10が埋没固着することにより形成される凸部の高さは図1(b)における両矢印cで示される長さである。
上述したように、カーボン粒子埋没無機繊維の繊維径は、カーボン粒子埋没無機繊維における特定箇所の繊維径にすぎない。そこで、本明細書においては、個々のカーボン粒子埋没無機繊維の繊維径を以下の方法で平均化する。
カーボン粒子が埋没固着することにより形成される凸部の高さの平均が0.5nm未満の場合、無機繊維同士の接触抵抗を増加する効果がみられないことがある。また、カーボン粒子が埋没固着することにより形成される凸部の高さの平均が420nmを超えた場合、無機繊維同士の接触抵抗が大きくなりすぎて、カーボン粒子が無機繊維表面から脱落することや、このような無機繊維を集合させた集合体の可撓性を損なうことがある。
図2(b)に示すように、カーボン粒子を焼失させた無機繊維2の表面には、カーボン粒子が埋没固着していたことに由来する凹部21が形成されている。
そのため、カーボン粒子の焼失後には、無機繊維表面に形成された凹部により無機繊維同士の接触抵抗が高まり、面圧を充分に発揮することができる。さらに、無機繊維表面に形成された凹部は無機繊維と一体化しているため、無機繊維同士の接触によって破壊されることがなく、面圧が低下することを抑制することができる。
図3は、図1(b)をさらに拡大した断面図である。
図3には、カーボン粒子10と無機繊維20表面との位置関係を示している。カーボン粒子10は無機繊維20の表面に埋没固着しており、カーボン粒子10と無機繊維20との界面はe1及びe2で露出している。e1及びe2を接続する直線(図3中、破線で示す)が無機繊維の水平面に相当し、この無機繊維の水平面に対して垂直な直線j(図3中、一点破線で示す)を仮定する。直線jはカーボン粒子の重心dを始点として、無機繊維20の内部側に延びている。カーボン粒子の重心dと、無機繊維表面におけるカーボン粒子との接触箇所e1又はe2とを接続する直線f1又はf2を仮定した場合に、f1又はf2と直線jとのなす角度θが45〜135°となっている。
すなわち、本明細書においては角度θが45〜135°となる状態が、カーボン粒子が無機繊維表面に埋没固着している状態である。
角度θが45°未満の場合には、カーボン粒子は無機繊維の表面にほとんど埋没していないといえる。このような状態では、カーボン粒子と無機繊維との接触面積が小さいため、カーボン粒子を無機繊維表面に固定する力が弱いことがある。そのため、カーボン粒子が無機繊維表面から脱落してしまうおそれがある。
一方、角度θが135°を超える場合、カーボン粒子の大部分が無機繊維の内部に埋没してしまっており、カーボン粒子によって形成される凸部の大きさが小さくなりすぎることがある。そのため、カーボン粒子による無機繊維同士の接触抵抗が低下し、面圧向上という効果が充分に発揮されないことがある。
SEMを用いてカーボン粒子埋没無機繊維を観察する際には、収束イオンビーム等を用いてカーボン粒子埋没無機繊維をスパッタリングしてもよいし、ミクロトーム等を用いてカーボン粒子埋没無機繊維を薄片状に加工してもよい。
この時、必要に応じて、樹脂等を用いてカーボン粒子埋没無機繊維を固定してから薄片状に加工し、SEMによる観察を行ってもよい。
なお、カーボン粒子の直径は、SEM画像等により観察したカーボン粒子の投影面積に対応する近似円の直径(ヘイウッド径)とする。
無機繊維が、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、ムライト繊維、ガラス繊維及び生体溶解性繊維からなる群から選択された少なくとも1種から構成されていると、耐熱性、耐風食性等に優れる。また、無機繊維が生体溶解性繊維である場合には、保持シール材を用いて排ガス浄化装置を作製する際に、飛散した無機繊維を吸入等しても、生体内で溶解するため、作業員の健康に害を及ぼすことがない。
これらの化合物からなる生体溶解性繊維は、人体に取り込まれても溶解しやすいので、これらの無機繊維を含んでなるマットは人体に対する安全性に優れている。
なお、シリカの含有量は、SiO及びSiO2の量をSiO2に換算して算出したものである。
また、ガラス繊維の生理学的な分解速度を向上させるため、成分にボリアやリン等を含ませることが好ましい。
カーボン粒子が、グラファイト、カーボンブラック、ガラス状炭素、グラフェン及びフラーレンからなる群から選択される少なくとも1種であると、無機繊維の耐熱性をより向上させることができる。
また、グラファイトは、黒鉛を炭素繊維で強化した炭素繊維強化炭素複合材料(C/Cコンポジット)であってもよい。
また、フラーレンとしては、C60、C70、C80、C84、C96、カーボンナノチューブ等が挙げられる。
カーボン粒子の平均直径が1nm未満であると、無機繊維に埋没固着させた際に、無機繊維の表面に充分な大きさの凸部を形成できず、無機繊維の表面に充分な摩擦力を付与することができず、面圧が充分に発揮されないことがある。カーボン粒子の平均直径が500nmを超えると、無機繊維が変形した際にカーボン粒子の埋没箇所を起点として折れやすくなることがある。
非酸化性雰囲気で焼成を行うことで、カーボン粒子を酸化させずに無機繊維前駆体を焼成することができる。非酸化性雰囲気下で焼成工程を行うことで、カーボン粒子が埋没した構造を保ったまま、無機繊維前駆体を無機繊維とすることができる。
以上説明したように、カーボン粒子埋没工程及び焼成工程を経ることによって、無機繊維表面にカーボン粒子が埋没固着したカーボン粒子埋没無機繊維が得られる。
無機繊維前駆体に対してカーボン粒子を吹き付ける場合、カーボン粒子を吹き付ける速度(投射速度)は特に限定されないが投射速度を調整することによって、カーボン粒子の埋没深度を調整することができる。
カーボン粒子を吹き付ける際には、エアーブラスト装置等を用いることができる。
さらに、吸引ポンプ、空気噴射ポンプ等を用いることで、吹き付けられたカーボン粒子の埋没深度や埋没量を調整することができる。
投射速度が小さすぎる場合、カーボン粒子が無機繊維前駆体に対して衝突する際の速度が小さく、カーボン粒子が無機繊維前駆体に対して充分に埋没しないことがある。
ただし、埋没していない粒子の大部分は、静電気力で無機繊維前駆体の表面に貼り付いているため、そこへ空気噴射ポンプ等から吐出される圧縮空気を無機繊維前駆体の表面に吹き付けることで、カーボン粒子を無機繊維前駆体表面に埋没させることが可能となる。
なお、埋没深度が浅い場合も、空気噴射ポンプ等を利用することで埋没深度を深く調整することができる。
カーボン粒子を含む溶液のカーボン粒子濃度は、特に限定されないがカーボン粒子の無機繊維前駆体に対する埋没量や埋没深度等を、カーボン粒子を直接吹き付けた場合と同じように、吸引ポンプ、又は空気噴射ポンプ等を組み合わせることで調整することができる。
無機繊維前駆体に対してカーボン粒子を含む溶液を吹き付ける場合、カーボン粒子を含む溶液をスプレーして吹き付ける方法や、ウェットブラスト装置を用いる方法が挙げられる。
無機繊維前駆体とカーボン粒子を溶媒中に添加する順番は特に限定されず、溶媒中に無機繊維前駆体を添加して分散させて、その後にカーボン粒子を添加してもよく、溶媒中にカーボン粒子を添加して分散させて、その後に無機繊維前駆体を添加してもよく、無機繊維前駆体とカーボン粒子を一度に溶媒中に添加してもよい。
また、必要に応じて、上記攪拌翼を用いて、無機繊維前駆体−カーボン粒子混合溶液を邪魔板を有する容器で撹拌してもよい。
また、無機繊維前駆体とカーボン粒子とを溶媒中で撹拌させる場合、溶媒としては、無機繊維前駆体の高分子成分が溶解しない、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム及びジクロロメタン等の非水系溶媒であることが好ましい。
また、焼成の際に無機繊維前駆体からガスが発生し、非酸化性雰囲気を乱す場合があるため、窒素ガスやアルゴンガス等を炉内へ常に打ち込むなどして、無機繊維前駆体周辺の雰囲気を非酸化系雰囲気に保つことが好ましい。
焼成温度が300℃未満の場合には、焼成温度が低すぎるために、カーボン粒子と無機繊維との焼結反応が充分に進行しないことがあり、カーボン粒子を無機繊維の表面に埋没固着させにくくなる。また焼成温度が1200℃を超える場合、カーボン粒子と無機繊維との熱膨張率の差によって、カーボン粒子と無機繊維との界面に隙間が生じ、カーボン粒子が脱落しやすくなることがある。
ニードリング法により製造される本発明のカーボン粒子埋没無機繊維集合体(以下、単にニードルマットともいう)は、上述した本発明のカーボン粒子埋没無機繊維の製造方法における焼成工程の直前にカーボン粒子埋没無機繊維を集合させてシート状とし、このシート状の集合体に対してニードリング処理(ニードルパンチング処理ともいう)を行い、続いて焼成工程を行うことにより得られる。
ニードルマットを構成するカーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維長が1mm未満であると、繊維長が短すぎるため、繊維同士の交絡が不充分となり、ニードルマットが変形した際に割れやすくなる。また、ニードルマットを構成するカーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維長が150mmを超えると、繊維長が長すぎるため、ニードルマットを構成するカーボン粒子埋没無機繊維の繊維本数が減少する。そのため、ニードルマットの緻密性が低下し、ニードルマットのせん断強度が低くなることがある。
ニードルマットの厚さが2.0mm未満であると、ニードルマットの面圧が排ガス処理体を保持するのに充分でなくなることがある。そのため、排ガス処理体が抜け落ちやすくなる。また、排ガス処理体に体積変化が生じた場合、ニードルマットは排ガス処理体の体積変化を吸収しにくくなる。そのため、排ガス処理体にクラック等が発生しやすくなることがある。
抄造法により製造される本発明のカーボン粒子埋没無機繊維集合体(以下、単に抄造マットともいう)は、本発明のカーボン粒子埋没無機繊維を抄造法により集合させることによって得られる。
有機バインダの添加量が、抄造マットの全重量に対して2重量%未満であった場合、有機バインダの添加による効果がみられず、嵩密度の調整が困難となることがある。
また、有機バインダの添加量が、抄造マットの全重量に対して15重量%を超えた場合、熱によって発生する分解ガスの量が多くなり、排ガス処理体を保護するために用いる際に、周囲の環境に悪影響を与える可能性がある。
抄造マットを構成するカーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維長が0.7mm未満であると、繊維長が短すぎるため、無機繊維同士の交点よりも無機繊維の端部(先端)に付着する有機バインダの割合が多くなり、繊維同士を充分に結合することができずに、繊維がたわまなくなったり、面圧が充分に発揮しない原因ともなる。
また、抄造マットを構成するカーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維長が70mmを超えると、繊維長が長すぎるため、抄造した際に無機繊維の配向が一方向に偏ってしまい、面圧を充分に発揮できなくなることがある。
マットを構成するカーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径が4〜10μmであると、無機繊維が曲げられることに対する反発力が有効に発揮され、マットが充分な面圧を発揮することができる。また、繊維径が3μm未満のカーボン粒子埋没無機繊維は大気中に滞留する時間が長いため、環境負荷の観点からこれを含まないことが好ましい。
図4に示すように、カーボン粒子埋没無機繊維集合体110は、所定の長手方向の長さ(以下、図4中、両矢印Lで示す)、幅(図4中、両矢印Wで示す)及び厚さ(図4中、両矢印Tで示す)を有する平面視略矩形かつ平板形状であってよい。
なお、「平面視略矩形」とは、マットの凸状部及び凹状部を含む概念である。また、平面視略矩形には、角部が90°以外の角度を有する形状も含まれる。
マットの厚さが2.0mm未満であると、マットの面圧が排ガス処理体を保持するのに充分でなくなる。そのため、排ガス処理体が抜け落ちやすくなる。また、排ガス処理体に体積変化が生じた場合、マットは排ガス処理体の体積変化を吸収しにくくなる。そのため、排ガス処理体にクラック等が発生しやすくなる。
また、マットの嵩密度が0.40g/cm3を超えると、マットが硬くなるため、排ガス処理体への巻き付け性が低下し、マットが割れやすくなる。
有機バインダがアクリル系樹脂であると、カーボン粒子埋没無機繊維の表面に有機バインダ皮膜を形成し、カーボン粒子埋没無機繊維の破断及びこれに伴う飛散を抑制することができる。
有機バインダの含有量が1重量%未満の場合、マットに充分な可撓性を付与することができないことがあり、マットを排ガス処理体に巻きつける際に、クラックが発生することがある。一方、有機バインダの含有量が15重量%を超える場合、排ガスの熱によって発生する分解ガスの量が多くなり、周囲の環境に悪影響を与える可能性がある。
凝集体を構成する有機バインダは、既に説明した上記有機バインダと同一であってもよく、異なっていてもよい。凝集体を構成する無機バインダは、既に説明した上記無機バインダと同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、凝集体を形成するために、凝集剤をさらに含んでいてもよい。
図5に示すように、排ガス浄化装置100は、金属ケーシング130と、金属ケーシング130に収容された排ガス処理体120とを備え、排ガス処理体120及び金属ケーシング130の間にカーボン粒子埋没無機繊維集合体110が保持シール材として配設されている。
排ガス処理体120は、多数のセル125がセル壁126を隔てて長手方向に並設された柱状のものである。なお、金属ケーシング130の端部には、必要に応じて、内燃機関から排出された排ガスを導入する導入管と、排ガス浄化装置を通過した排ガスが外部に排出される排出管とが接続されることとなる。
なお、排ガス浄化装置を構成するカーボン粒子埋没無機繊維集合体の構成については、本発明のカーボン粒子埋没無機繊維集合体としてすでに説明しているので省略する。
図6は、本発明の排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体の一例を模式的に示す斜視図である。
これらの多孔質焼成体は、脆性材料であるので、機械的な衝撃等により破壊されやすい。しかし、図5に示す排ガス浄化装置100では、排ガス処理体120の側面の周囲にカーボン粒子埋没無機繊維集合体110が介在し、衝撃を吸収するので、機械的な衝撃や熱衝撃により排ガス処理体120にクラック等が発生するのを防止することができる。
図5に示すように、内燃機関から排出され、排ガス浄化装置100に流入した排ガス(図5中、排ガスをGで示し、排ガスの流れを矢印で示す)は、排ガス処理体(ハニカムフィルタ)120の排ガス流入側端面120aに開口した一のセル125に流入し、セル125を隔てるセル壁126を通過する。この際、排ガス中のPMがセル壁126で捕集され、排ガスが浄化されることとなる。浄化された排ガスは、排ガス処理側端面120bに開口した他のセル125から流出し、外部に排出される。
図7に示すように、まず、排ガス処理体120の周囲に沿ってカーボン粒子埋没無機繊維集合体110を巻き付け、巻付体140とする。次に、この巻付体140を金属ケーシング130に収容することで、排ガス浄化装置を製造することができる。
圧入方式によって巻付体を金属ケーシングに収容する場合、金属ケーシングの内径(排ガス処理体を収容する部分の内径)は、上記巻付体の外径より若干小さくなっていることが好ましい。
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(a−1)紡糸工程
Al含有量が70g/lであり、Al:Cl=1:1.8(原子比)となるように調製した塩基性塩化アルミニウム水溶液に対して、焼成後の無機繊維における組成比が、Al2O3:SiO2=72:28(重量比)となるようにシリカゾルを配合し、さらに、有機重合体(ポリビニルアルコール)を適量添加して混合液を調製する。
得られた混合液を濃縮して紡糸用混合物とし、この紡糸用混合物をブローイング法により紡糸して平均繊維径が5.6μmである無機繊維前駆体を作製する。
まず、トルエンに平均粒径が300nmであるカーボン粒子(昭和電工(株) UF−G5)を添加して撹拌し、カーボン粒子の含有量が30重量%であるカーボン粒子分散液を調製する。その後、上記(a−1)紡糸工程により得た無機繊維前駆体に対して、カーボン粒子分散液を20℃で、吐出速度を調整し、カーボン粒子が無機繊維前駆体の表面に埋没するよう吹き付け、カーボン粒子を無機繊維前駆体の表面に埋没させる。
なお、埋没工程は室温(20℃)付近で行うことが好ましい。埋没工程における温度が低すぎると、カーボン粒子分散液を構成する溶媒が結晶化することがあり、無機繊維前駆体が破壊されることがある。
また、カーボン粒子分散液を吹き付けた後、無機繊維前駆体をサクションポンプ等で脱水することで、無機繊維前駆体に対するカーボン粒子の埋没量を調整することができる。そのため、カーボン粒子分散液のカーボン粒子含有量は、適宜調整することができる。
カーボン粒子分散液が吹き付けられることで一旦無機繊維前駆体の表面にカーボン粒子が埋没したが、その後サクションポンプ等による脱水によって無機繊維前駆体表面から脱落してしまった場合、無機繊維前駆体の表面にはカーボン粒子が埋没したことによる凹部が形成されることとなるが、後述する焼成工程によって無機繊維表面に形成されていた凹部は消滅するため、焼成後の無機繊維には影響を及ぼさない。
上記(a−2)埋没工程を経た、カーボン粒子が埋没した無機繊維前駆体を窒素雰囲気下740℃で10分間加熱することで、本発明のカーボン粒子埋没無機繊維を得る。
(b−1)開繊工程
次に、(a−3)により得られたカーボン粒子埋没無機繊維168.3gを水に投入し、ミキサーを用いて撹拌し、開繊されたカーボン粒子埋没無機繊維の溶液を得る。
上記(b−1)開繊工程により得られた、開繊されたカーボン粒子埋没無機繊維の溶液に対して、天然ゴムのラテックス溶液を投入し、ラテックス溶液がカーボン粒子埋没無機繊維の溶液に分散するように撹拌する。続いて、アルミナゾルを投入し、アルミナゾルが分散するように撹拌する。さらに、高分子凝集剤として、非イオン性ポリアクリルアミド水溶液を投入し、撹拌する。上記の方法により、スラリーを調製する。
335mm×335mmのタッピ式抄造機を用いて、上記スラリーを抄造することにより、目付量(単位面積当たりの重量)が1500g/m2の繊維集合体を得る。
プレス式乾燥機を用いて、得られた繊維集合体を圧縮した状態で、100℃で2時間熱処理して乾燥させ、本発明のカーボン粒子埋没無機繊維集合体を得る。
10 カーボン粒子
20 無機繊維
100 排ガス浄化装置
110 カーボン粒子埋没無機繊維集合体
120 排ガス処理体
130 金属ケーシング
Claims (15)
- 無機繊維の表面にカーボン粒子が埋没固着しており、
前記無機繊維の表面には、前記カーボン粒子による凸部が形成されていることを特徴とするカーボン粒子埋没無機繊維。 - 前記カーボン粒子は、グラファイト、カーボンブラック、ガラス状炭素、グラフェン及びフラーレンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のカーボン粒子埋没無機繊維。
- 前記無機繊維は、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、ムライト繊維、ガラス繊維及び生体溶解性繊維からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載のカーボン粒子埋没無機繊維。
- 前記カーボン粒子埋没無機繊維の平均繊維径は2〜15μmであり、
前記カーボン粒子の平均直径は1〜500nmである請求項1〜3のいずれかに記載のカーボン粒子埋没無機繊維。 - 前記カーボン粒子が焼失した場合、前記無機繊維の表面に前記カーボン粒子が埋没固着したことに由来する凹部が形成される請求項1〜4のいずれかに記載のカーボン粒子埋没無機繊維。
- 無機塩法により原料溶液を作製し、これを紡糸して無機繊維前駆体を準備する紡糸工程と、
前記無機繊維前駆体にカーボン粒子を埋没させるカーボン粒子埋没工程と、
カーボン粒子を埋没させた前記無機繊維前駆体を非酸化性雰囲気で焼成することによって、前記無機繊維前駆体を無機繊維とするとともに、前記カーボン粒子を前記無機繊維の表面に埋没固着させて、前記無機繊維表面に前記カーボン粒子による凸部を形成させる焼成工程とからなることを特徴とするカーボン粒子埋没無機繊維の製造方法。 - 前記カーボン粒子埋没工程では、前記無機繊維前駆体に対して前記カーボン粒子を直接吹き付ける請求項6に記載のカーボン粒子埋没無機繊維の製造方法。
- 前記カーボン粒子埋没工程では、前記無機繊維前駆体に対して、前記カーボン粒子を含む溶液を吹き付ける請求項6に記載のカーボン粒子埋没無機繊維の製造方法。
- 前記カーボン粒子埋没工程では、前記無機繊維前駆体と前記カーボン粒子とを溶媒中で撹拌させる請求項6に記載のカーボン粒子埋没無機繊維の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のカーボン粒子埋没無機繊維をニードリング法により集合させてなるカーボン粒子埋没無機繊維集合体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のカーボン粒子埋没無機繊維を抄造法により集合させてなるカーボン粒子埋没無機繊維集合体。
- 平均繊維径が4〜10μmであり、繊維径が3μm未満のカーボン粒子埋没無機繊維を含まない請求項10又は11に記載のカーボン粒子埋没無機繊維集合体。
- 有機バインダを含有する請求項10〜12のいずれかに記載のカーボン粒子埋没無機繊維集合体。
- 無機バインダを含有する請求項10〜13のいずれかに記載のカーボン粒子埋没無機繊維集合体。
- 金属ケーシングと、
前記金属ケーシングに収容された排ガス処理体と、
前記排ガス処理体の周囲に巻きつけられ、前記排ガス処理体及び前記金属ケーシングの間に配設された保持シール材とを備える排ガス浄化装置であって、
前記保持シール材は請求項10〜14のいずれかに記載のカーボン粒子埋没無機繊維集合体であることを特徴とする排ガス浄化装置。
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