JP2016108397A - 保持シール材、排ガス浄化装置及び保持シール材の製造方法 - Google Patents

保持シール材、排ガス浄化装置及び保持シール材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い面圧を有する保持シール材を提供する。【解決手段】 無機繊維を含み抄造法により得られるマットからなる保持シール材であって、上記保持シール材を600℃で焼成した後に、上記保持シール材の厚さ方向における上記無機繊維の繊維配向度指数が4以下であることを特徴とする保持シール材。【選択図】図2

Description

本発明は、保持シール材、排ガス浄化装置及び保持シール材の製造方法に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、スス等のパティキュレートマター(以下、PMともいう)が含まれており、近年、このPMが環境や人体に害を及ぼすことが問題となっている。また、排ガス中には、COやHC、NOx等の有害なガス成分も含まれていることから、この有害なガス成分が環境や人体に及ぼす影響についても懸念されている。
そこで、排ガス中のPMを捕集したり、有害なガス成分を浄化したりする排ガス浄化装置として、炭化ケイ素やコージェライトなどの多孔質セラミックからなる排ガス処理体と、排ガス処理体を収容するケーシングと、排ガス処理体とケーシングとの間に配設される無機繊維集合体からなる保持シール材とから構成される排ガス浄化装置が種々提案されている。この保持シール材は、自動車の走行等により生じる振動や衝撃により、排ガス処理体がその外周を覆うケーシングと接触して破損するのを防止することや、排ガス処理体とケーシングとの間から排ガスが漏れることを防止すること等を主な目的として配設されている。そのため、保持シール材には、圧縮されることによる反発力で発生する面圧を高め、排ガス処理体を確実に保持する機能が求められている。
さらに、エンジンの高出力化に伴い、排ガス浄化装置内を流通する排ガスは高温高圧化する傾向にある。このような高温高圧の排ガスが排ガス浄化装置に導入された場合、排ガスの熱によって保持シール材が変質したり、排ガスの風圧によって保持シール材を構成する無機繊維が飛散したり、風触(保持シール材を構成する無機繊維が、風圧などで崩れて質量が減少すること)を受けてしまう。
保持シール材が変質、飛散したり、風触を受けた場合、保持シール材を構成する無機繊維の量の減少に伴って面圧が低下するだけでなく、保持シール材から飛散した無機繊維が排ガス処理体の目詰りを引き起こしたり、飛散した無機繊維が環境中に排出されてしまうという問題があった。
従来、このような問題を解決するために、保持シール材を構成する無機繊維のうち、長さが200μm以下の無機繊維の割合を低減させる方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。
特開2007−231478号公報
しかしながら、特許文献1に記載された保持シール材では、保持シール材の風触を抑えることはできるが、排ガス処理体を保持する能力が不充分であった。
本発明者らは鋭意研究を行い、特許文献1に記載された保持シール材では、保持シール材を構成する無機繊維の大部分が、保持シール材の厚さ方向と垂直な方向に配向している為に、圧縮されることに対する反発力(面圧)が充分に発揮されていないことを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、高い面圧を有する保持シール材及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、上記保持シール材を備えた排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の保持シール材は、無機繊維を含み抄造法により得られるマットからなる保持シール材であって、上記保持シール材を600℃で焼成した後に、上記保持シール材の厚さ方向における上記無機繊維の繊維配向度指数が4以下であることを特徴とする。
本発明の保持シール材は、600℃で焼成した保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維配向度指数が4以下である。
保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維配向度指数が小さい程、無機繊維は保持シール材の厚さ方向に配向しているといえる。保持シール材は、厚さ方向に圧縮されて排ガス浄化装置に配設されるため、無機繊維が保持シール材の厚さ方向に配向していると保持シール材が高い面圧を発揮することができる。
なお、無機繊維の繊維配向度指数は、X線CTにより得られた画像(X線CT画像ともいう)を解析することにより算出可能であり、詳しくは後述する。
本発明の保持シール材において、上記無機繊維のうち、繊維長が200μm以下の繊維の割合が40%以下であり、かつ、上記無機繊維の平均繊維長が500〜1500μmであるであることが好ましい。
無機繊維のうち、繊維長が200μm以下の繊維の割合を40%以下とすることにより、無機繊維が排ガスの風圧によって飛散しにくくなり、耐風触性の良好な保持シール材となる。そのため、耐風触性と良好な面圧とを両立させることができる。
無機繊維のうち、繊維長が200μm以下の繊維の割合が40%を超えると、無機繊維が排ガスの風圧によって飛散しやすく、充分な面圧を発揮できないことがある。また、無機繊維の平均繊維長が1500μmを超えると、保持シール材を構成する無機繊維の繊維長が長すぎるため、製造工程において無機繊維同士が凝集しすぎて、保持シール材を構成する無機繊維の密度にムラが発生することがある。
また、繊維長が3000μm以上の無機繊維の割合が大きくなると、同様に、製造工程において無機繊維同士が凝集しすぎて、保持シール材を構成する無機繊維の密度にムラが発生することがある。従って、繊維長が3000μm以上の無機繊維の割合を20%以下とすることが好ましい。
本発明の保持シール材において、上記無機繊維の繊維配向度指数は3以下であることが好ましい。
無機繊維の繊維配向度指数が3以下であると、保持シール材を構成する無機繊維が保持シール材の厚さ方向に充分に配向しているため、保持シール材がさらに高い面圧を発揮することができる。
本発明の保持シール材において、上記保持シール材は有機バインダを含有することが好ましい。
保持シール材が有機バインダを含有することで、無機繊維同士を接続し、保持シール材の成形性を高めることができる。
本発明の保持シール材において、上記有機バインダの含有量は、上記保持シール材の全量に対して固形分換算で2〜10重量%であることが好ましい。
有機バインダの含有量が2重量%未満である場合には、保持シール材を排ガス処理体に巻きつけた際に、無機繊維間の結合強度が不足し、保持シール材の表面が割れてしまうことがあり、10重量%を超える場合には、保持シール材の面圧を発揮する効果は変わりないが、排ガスの熱によって発生する分解ガスの量が多くなり、周囲の環境に悪影響を与える可能性がある。
本発明の保持シール材において、上記有機バインダのガラス転移温度(T)は、5℃以下であることが好ましい。
有機バインダのガラス転移温度が5℃以下であると、有機バインダにより形成される有機バインダ皮膜の強度を高くしつつ、皮膜伸度が高くて柔軟な皮膜となり、可撓性に優れた保持シール材とすることができる。そのため、保持シール材を排ガス処理体に巻きつける際等に保持シール材の表面が割れにくくなる。また、有機バインダ皮膜が硬くなり過ぎないため、無機繊維が破断した際に、無機繊維同士を繋ぎ止める効果を発揮し、無機繊維の飛散を抑制することができる。そのため、保持シール材を取り扱う、触媒コンバータの組付け作業者の作業環境に悪影響を及ぼすことが低減できる。
本発明の保持シール材において、上記保持シール材は無機バインダを含有することが好ましい。
保持シール材が無機バインダを含有することで、無機繊維同士の摩擦を高めることができ、面圧を向上させることができる。
本発明の保持シール材において、上記無機バインダの含有量は、上記保持シール材の全量に対して固形分換算で0.1〜10重量%であることが好ましい。
無機バインダの含有量が0.1重量%未満である場合には、無機バインダの添加による面圧の向上がほとんどみられない。また、無機バインダの含有量が10重量%を超える場合、面圧の向上という効果はほとんど変わらないため、無機バインダの過剰な使用は、製造コストの観点から好ましくない。
本発明の保持シール材において、上記無機繊維は、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、ムライト繊維、生体溶解性繊維、及び、ガラス繊維からなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
無機繊維が、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナシリカ繊維、ムライト繊維、生体溶解性繊維及びガラス繊維からなる群から選択された少なくとも1種から構成されていると、耐熱性、耐風触性等、本発明の保持シール材に要求される特性を充分に満足することができる。
本発明の保持シール材において、上記保持シール材の嵩密度は、0.1〜0.3g/cmであることが好ましい。
保持シール材の嵩密度が0.1〜0.3g/cmであると排ガス処理体を安定的に保持することができる。
嵩密度が0.1g/cm未満の場合、保持シール材の面圧が不足して排ガス処理体を安定的に保持できないことがある。一方、嵩密度が0.3g/cmを超える場合、保持シール材の面圧によって排ガス処理体を破壊してしまうことがある。
本発明の保持シール材は、上記保持シール材を600℃で焼成した後に、上記保持シール材の厚さ方向における上記無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数が1.5以上であることが好ましい。
保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数が1.5以上であると、無機繊維同士の絡み合いが強いため、保持シール材が充分な面圧を発揮することができる。保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数が1.5未満であると、保持シール材を構成する無機繊維同士が充分に絡み合っておらず、充分な面圧を発揮できないことがある。
本発明の排ガス浄化装置は、排ガス処理体と、上記排ガス処理体を収容する金属ケーシングと、上記排ガス処理体と上記金属ケーシングとの間に配設され、上記排ガス処理体を保持する保持シール材とを備える排ガス浄化装置であって、上記保持シール材は本発明の保持シール材であることを特徴とする。
本発明の排ガス浄化装置は、本発明の保持シール材を備えているため、排ガス処理体を安定的に保持することができる。
本発明の保持シール材の製造方法は、無機繊維を開繊する開繊工程と、
上記開繊された無機繊維を溶媒と混合してスラリーを調製するスラリー調製工程と、
上記スラリーを抄造して無機繊維集合体を得る抄造工程と、
上記無機繊維集合体を、無機繊維集合体の嵩密度が0.1〜0.3g/cmとなるような圧縮条件で圧縮しながら110〜200℃の温度で乾燥する乾燥工程とからなることを特徴とする。
上記方法であると、乾燥工程時に無機繊維集合体を圧縮し過ぎないため、厚さ方向に配向した無機繊維の配向方向が傾斜することを防止できるので、配向方向が好ましい保持シール材を製造することができる。
本発明の保持シール材の製造方法において、上記乾燥工程では、最初に圧縮圧力が相対的に低い第一乾燥工程を行い、続いて圧縮圧力が相対的に高い第二乾燥工程を行うことが好ましい。
また、上記第一乾燥工程では、上記無機繊維集合体の嵩密度が0.1g/cm以上0.25g/cm未満となる圧力で圧縮を行い、
上記第二乾燥工程では、上記無機繊維集合体の嵩密度が0.25g/cm以上0.3g/cm以下となる圧力で圧縮を行うことが好ましい。
上記方法であると、圧縮圧力の低い乾燥工程の初期(第一乾燥工程)において、無機繊維の配向方向がある程度固定されるため、その後、高い圧縮圧力を加えて乾燥させる第二乾燥工程を行ったとしても、無機繊維の配向方向が傾斜しにくくなる。
図1は、本発明の保持シール材の一例を模式的に示す斜視図である。 図2(a)は、本発明の保持シール材を600℃で処理した後に得られたX線CT画像を模式的に示す模式図であり、図2(b)は、図2(a)におけるX線CT画像から繊維配向度指数を算出する方法を模式的に説明する模式図であり、図2(c)は、図2(b)における無機繊維によって形成される最短距離を模式的に示した模式図である。 図3は、排ガス浄化装置の一例を模式的に示した断面図である。 図4は、排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体の一例を模式的に示す斜視図である。 図5は、排ガス浄化装置を製造する方法の一例を模式的に示した図である。
(発明の詳細な説明)
以下、本発明の保持シール材について具体的に説明する。しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。
以下、本発明の保持シール材について説明する。
本発明の保持シール材は、無機繊維を含み抄造法により得られるマットからなる保持シール材であって、上記保持シール材を600℃で焼成した後に、上記保持シール材の厚さ方向における上記無機繊維の繊維配向度指数が4以下である。
まず、本発明の保持シール材の形状等について説明する。
図1は、本発明の保持シール材の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、保持シール材110は、所定の長手方向の長さ(以下、図1中、矢印Lで示す)、幅(図1中、矢印Wで示す)及び厚さ(図1中、矢印Tで示す)を有する平面視略矩形の平板形状のマットから構成されていてもよい。
保持シール材110では、保持シール材の長さ方向側の端部のうち、一方の端部である第1の端部111及び他方の端部である第2の端部112には対応する段差が設けられており、後述する排ガス浄化装置を組み立てるために排ガス処理体に保持シール材を巻き付けた際に、ちょうど互いに嵌合するような形状となっている。
なお、「平面視略矩形」とは、上記段差を含む概念である。また、平面視略矩形には、角部が90°以外の角度を有する形状も含まれる。
本発明の保持シール材において、繊維配向度指数を算出する方法を以下に説明する。
繊維配向度指数は、例えばX線CT画像から算出することができる。
保持シール材を600℃で加熱した後にX線CT画像を撮影し、得られたX線画像を以下の手順で解析することによって繊維配向度指数を算出することができる。
図2(a)は、本発明の保持シール材を600℃で処理した後に得られたX線CT画像を模式的に示す模式図であり、図2(b)は、図2(a)におけるX線CT画像から繊維配向度指数を算出する方法を模式的に説明する模式図であり、図2(c)は、図2(b)における無機繊維によって形成される最短距離を模式的に示した模式図である。
X線CTにより得られた画像を、所定の領域(縦1.2mm×横1.2mm×奥行1.2mm)で切り取る。X線CT画像は必要に応じて二値化処理等を行い、無機繊維の部分とそうでない部分とが識別可能な状態とする。
次に、繊維配向度指数を求めたい方向における上記所定領域の両端部を無機繊維が連続的に接続している箇所を抽出する。この接続箇所の一方の点を開始点Pとし、他方の点を到達点Pとする。図2(b)においては、y軸方向における繊維配向度指数を求める。
まず、PとPとを最短距離で接続する距離(最短距離ともいう)(図2(b)中、両矢印Lで示される長さ)を算出する。続いて、開始点Pと到達点Pを、無機繊維を一筆書きのように辿ることのできる最短距離(迂回距離ともいう)(図2(c)中、開始点Pから到達点Pを接続する実線部分の長さ)を算出する。迂回距離の最短距離に対する割合が、y軸方向における繊維配向度指数となる。
上記連続箇所の抽出及び繊維配向度指数の算出を100回以上行い、平均値を取ることで、特定の方向に対する繊維配向度指数を得る。なお、開始点P及び到達点Pが異なると、繊維配向度指数を算出するのに用いる無機繊維の数は異なるため、繊維配向度指数の平均値は、以下の式(1)によって算出される。
Figure 2016108397
[ただし、σはi番目の繊維配向度指数、nは算出した繊維配向度指数の総数であって100以上の数、Nはi番目の繊維配向度指数を算出するのに用いた無機繊維の数、Nは全ての繊維配向度指数を算出するのに用いた無機繊維の総数を示す。]
上記計算式は、各繊維配向度指数を、その繊維配向度指数を得るために用いた無機繊維の数に応じて重み付けを行ったものである。
繊維配向度指数は1以上の値となる。繊維配向度指数が1であると、無機繊維はその方向に完全に配向しているといえ、数値が大きくなるに従って、繊維の配向の度合いが低下することとなる。
本発明の保持シール材は、600℃で焼成した保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維配向度指数が4以下である。すなわち、本発明の保持シール材は厚さ方向に対して無機繊維が配向しているといえる。そのため、保持シール材が圧縮された際には、無機繊維が圧縮されることによる復元力を充分に発揮することができるため、高い面圧を発揮することができる。
上記繊維配向度指数の算出には、市販の画像処理ソフトを用いることができ、例えば、VGStudio MAX(ボリュームグラフィックス(株)製)等が挙げられる。
続いて、本発明の保持シール材を構成する各種材料について説明する。
本発明の保持シール材は、有機バインダを含有することが好ましい。
有機バインダは、特に限定されないが、ゴム系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
高分子樹脂成分として、アクリル系樹脂やゴム系樹脂等を含んだエマルジョン液を無機繊維に付着させて溶媒を除去することで、無機繊維に有機バインダを含有させることができる。
本発明の保持シール材は、有機バインダを保持シール材の全量に対して固形分換算で2〜10重量%含有していることが好ましく、3〜9重量%含有していることがより好ましく、4〜8重量%含有していることがさらに好ましい。
有機バインダの含有量が2重量%未満の場合、保持シール材に充分な可撓性を付与することができないことがあり、保持シール材を排ガス処理体に巻きつける際に、クラックが発生することがある。一方、有機バインダの含有量が10重量%を超える場合、排ガスの熱によって発生する分解ガスの量が多くなり、周囲の環境に悪影響を与える可能性がある。
有機バインダのガラス転移温度は、5℃以下であることが好ましく、−5℃以下であることがより好ましい。有機バインダのガラス転移温度が5℃以下であると、有機バインダにより形成される皮膜の伸度を高くすることができるため、可撓性に優れた保持シール材とすることができる。そのため、保持シール材を排ガス処理体に巻き付ける際等に保持シール材が折れにくくなる。また、有機バインダにより形成される皮膜が硬くなり過ぎないため、無機繊維の飛散を抑制し易くなる。
本発明の保持シール材はさらに、無機バインダを含有することが好ましい。
無機バインダとしては、特に限定されず、アルミナゾル、シリカゾル等が挙げられる。
本発明の保持シール材は、無機バインダを保持シール材の全量に対して固形分換算で0.1〜10重量%含有していることが好ましく、1〜9重量%含有していることがより好ましく、4〜8重量%含有していることがさらに好ましい。
本発明の保持シール材はさらに、有機バインダと無機バインダとが凝集した凝集体が添着されていてもよい。
凝集体を構成する有機バインダは、既に説明した上記有機バインダと同一であってもよく、異なっていてもよい。凝集体を構成する無機バインダは、既に説明した上記無機バインダと同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、凝集体を形成するために、凝集剤をさらに含んでいてもよい。
本発明の保持シール材を構成する無機繊維は、特に限定されないが、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、ムライト繊維、生体溶解性繊維及びガラス繊維からなる群から選択される少なくとも1種から構成されていることが好ましく、耐熱性や耐風触性等、マットに要求される特性等に応じて変更すればよく、各国の環境規制に適合できるような太径繊維や繊維長のものを使用するのが好ましい。
無機繊維が、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、及び、ムライト繊維の少なくとも1種である場合には、耐熱性に優れているので、排ガス処理体が充分な高温に晒された場合であっても、変質等が発生することはなく、保持シール材としての機能を充分に維持することができる。また、無機繊維が生体溶解性繊維である場合には、保持シール材を用いて排ガス浄化装置を作製する際に、飛散した無機繊維を吸入等しても、生体内で溶解するため、作業員の健康に害を及ぼすことがない。
この中でも、低結晶性アルミナ質の無機繊維が望ましく、ムライト組成の低結晶性アルミナ質の無機繊維がより好ましい。加えて、スピネル型化合物を含む無機繊維がさらに好ましい。高結晶性アルミナ質であると、硬く脆いため、クッション材として用いられるマットには不向きである。
さらに低結晶性アルミナ質かつスピネル型化合物を含む無機繊維の場合、結晶化比率は0.1〜30%の範囲が望ましく、0.4〜20%の範囲がさらに望ましい。この範囲の無機繊維で製作されたマットの反発力及び耐久試験後の復元面圧は高く、性能が良い。しかし、結晶化比率が0.1%未満または30%を超えると、急激に反発力や復元面圧は急激に低下してしまう。結晶化比率の測定方法は、ムライト回折線(2θ=26.4°)とγアルミナ回折線(2θ=45.4°)の積分強度比より算出することができる。
本発明の保持シール材としては、無機繊維として生体溶解性繊維を用いてもよい。生体溶解性繊維は、例えば、シリカ等のほかに、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、及び、ホウ素化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物からなる無機繊維である。
これらの化合物からなる生体溶解性繊維は、人体に取り込まれても溶解しやすいので、これらの無機繊維を含んでなるマットは人体に対する安全性に優れている。
生体溶解性繊維の具体的な組成としては、シリカ60〜85重量%、並びに、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を15〜40重量%含む組成が挙げられる。上記シリカとは、SiO又はSiOのことをいう。
上記アルカリ金属化合物としては、例えば、ナトリウム、カリウムの酸化物等が挙げられ、上記アルカリ土類金属化合物としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムの酸化物等が挙げられる。上記ホウ素化合物としては、ホウ素の酸化物等が挙げられる。
生体溶解性繊維の組成において、シリカの含有量が、60重量%未満では、ガラス溶融法で作製しにくく、繊維化しにくい。
また、シリカの含有量が60重量%未満では、柔軟性を有するシリカの含有量が少ないため構造的にもろく、また、生理食塩水に溶けやすい、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、及び、ホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の割合が相対的に高くなるので生体溶解性繊維が生理食塩水に溶けやすくなりすぎる傾向にある。
一方、シリカの含有量が85重量%を超えると、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の割合が相対的に低くなるので生体溶解性繊維が生理食塩水に溶けにくくなりすぎる傾向にある。
なお、シリカの含有量は、SiO及びSiOの量をSiOに換算して算出したものである。
また、生体溶解性繊維の組成においてアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の含有量が40重量%を超えると、ガラス溶融法では作製しにくく、繊維化しにくい。また、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及びホウ素化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物の含有量が40重量%を超えると、構造的にもろく、生体溶解性繊維が生理食塩水に溶けやすくなりすぎる。
本発明における生体溶解性繊維の生理食塩水に対する溶解度は、30ppm以上であることが好ましい。生体溶解性繊維の溶解度が30ppm未満では、無機繊維が体内に取り込まれた場合に、体外へ排出されにくく、健康上好ましくないからである。
本発明の保持シール材を構成する無機繊維のうち、ガラス繊維は、シリカとアルミナとを主成分とし、アルカリ金属のほかに、カルシア、チタニア、酸化亜鉛等からなるガラス状の繊維である。
本発明の保持シール材を構成するマットは、抄造法により製造することができる。
抄造法により得られるマットを構成する無機繊維の平均繊維長は、200〜20000μmであることが好ましく、300〜10000μmであることがより好ましく、500〜1500μmであることがさらに好ましい。
無機繊維の平均繊維長が200μm未満であると、無機繊維の繊維長が短すぎるため、もはや繊維としての特徴を実質上示さなくなり、マット状繊維集合体にしたときに繊維同士に好適な絡み合いが起こらず、充分な面圧を得ることが困難になる。さらに、排ガスの圧力によって無機繊維が飛散しやすく、耐風触性が低下することがある。
また、無機繊維の平均繊維長が20000μmを超えると、無機繊維の繊維長が長すぎるため、抄造工程で水に無機繊維を分散したスラリー溶液中の無機繊維同士の絡み合いが強くなりすぎるため、マット状繊維集合体としたときに無機繊維が不均一に集積しやすくなる。
なお、無機繊維のうち、繊維長が200μm以下の繊維の割合は、40%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、25%以下であることがさらに好ましい。
繊維長の測定は、ピンセットを使用して、マットから無機繊維が破断しないように抜き取り、光学顕微鏡を使用して繊維長を測定する。本明細書では、無機繊維300本を抜き取り、繊維長が200μm以下の繊維の割合及び平均繊維長を求める。
マットから無機繊維を採取する際には、必要に応じてマットを脱脂処理して水の中へ投入し、無機繊維同士の絡みをほぐしながら無機繊維が破断しないように採取しても良い。
本発明の保持シール材を構成する無機繊維の平均繊維径は、1〜20μmであることが好ましく、2〜15μmであることがより好ましく、3〜10μmであることがさらに好ましい。
保持シール材の厚さは特に限定されないが、2.0〜30mmであることが好ましい。保持シール材の厚さが30mmを超えると、保持シール材の柔軟性が失われるので、保持シール材を排ガス処理体に巻き付ける際に扱いづらくなる。また、保持シール材に巻きじわや割れが生じやすくなる。
保持シール材の厚さが2.0mm未満であると、保持シール材の面圧が排ガス処理体を保持するのに充分でなくなる。そのため、排ガス処理体が抜け落ちやすくなる。また、排ガス処理体に体積変化が生じた場合、保持シール材は排ガス処理体の体積変化を吸収しにくくなる。そのため、排ガス処理体にクラック等が発生しやすくなる。
本発明の保持シール材の目付量(単位面積当たりの重量)は、特に限定されないが、200〜4000g/mであることが好ましく、1000〜3000g/mであることがより好ましい。保持シール材の目付量が200g/m未満であると、保持力が充分ではなく、保持シール材の目付量が4000g/mを超えると、保持シール材の嵩が低くなりにくい。そのため、このような保持シール材を用いて排ガス浄化装置を製造する場合、排ガス処理体が脱落しやすくなる。
また、本発明の保持シール材の嵩密度(巻き付ける前の保持シール材の嵩密度)についても、特に限定されないが、0.1〜0.3g/cmであることが好ましく、0.15〜0.25g/cmであることがより好ましい。保持シール材の嵩密度が0.1g/cm未満であると、無機繊維のからみ合いが弱く、無機繊維が剥離しやすいため、保持シール材の形状を所定の形状に保ちにくくなる。
また、保持シール材の嵩密度が0.3g/cmを超えると、保持シール材が硬くなるため、排ガス処理体への巻き付け性が低下し、保持シール材が割れやすくなる。
本発明の保持シール材は、600℃で焼成した後に、厚さ方向における無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数が1.5以上であることが好ましい。
保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数が1.5以上であると、無機繊維同士が充分に絡み合っているため、保持シール材が充分な面圧を発揮することができる。保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数が1.5未満であると、保持シール材を構成する無機繊維同士が充分に絡み合っておらず、充分な面圧を発揮できないことがある。
なお、保持シール材の厚さ方向における無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数は、保持シール材をX線測定することにより得られるX線CT画像を市販の画像解析ソフト等で解析することにより得る事ができる。
無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数を得ることのできる画像解析ソフトとしては、例えば、VGStudio MAX(ボリュームグラフィックス(株)製)が挙げられる。
本発明の保持シール材を排ガス浄化装置の保持シール材として用いる場合、排ガス浄化装置を構成する保持シール材の枚数は特に限定されず、一枚の保持シール材であってもよいし、互いに結合された複数枚の保持シール材であってもよい。複数枚の保持シール材を結合する方法としては、特に限定されず、例えば、ミシン縫いで保持シール材同士を結合する方法、粘着テープ又は接着剤で保持シール材同士を接着する方法等が挙げられる。
本発明の保持シール材の面圧は、面圧測定装置を用いて、以下の方法により測定することができる。
面圧の測定には、マットを圧縮する板の部分に加熱ヒーターを備えた熱間面圧測定装置を使用し、室温状態で、サンプルの嵩密度(GBD)が0.3g/cmとなるまで圧縮すし、10分間保持した。なお、サンプルの嵩密度は、「嵩密度=サンプル重量/(サンプルの面積×サンプルの厚さ)」で求められる値である。
次に、サンプルを圧縮した状態で40℃/minの昇温速度で片面900℃、片面650℃まで昇温しながら、嵩密度が0.273g/cmとなるまで圧縮を開放する。そして、サンプルを温度片面900℃、片面650℃、嵩密度0.273g/cmの状態で5分間保持する。
その後、1inch(25.4mm)/minの速度で嵩密度が0.3g/cmとなるまで圧縮する。嵩密度0.273g/cmとなるまでの圧縮の開放と、嵩密度0.3g/cmとなるまでの圧縮を1000回繰り返した後の嵩密度0.273g/cm時の荷重を測定する。得られた荷重をサンプルの面積で除算することにより、面圧(kPa)を求める。
次に、本発明の保持シール材を製造する方法の一例として、本発明の保持シール材の製造方法について説明する。
本発明の保持シール材の製造方法は、無機繊維を開繊する開繊工程と、
上記開繊された無機繊維を溶媒と混合してスラリーを調製するスラリー調製工程と、
上記スラリーを抄造して無機繊維集合体を得る抄造工程と、
上記無機繊維集合体を、無機繊維集合体の嵩密度が0.1〜0.3g/cmとなるような圧縮条件で圧縮しながら110〜200℃の温度で乾燥する乾燥工程とからなることを特徴とする。
(a)開繊工程
まず、開繊工程について説明する。
開繊工程では、無機繊維をフェザーミル等の粉砕機やパルパー等の撹拌機等により短繊維化(開繊ともいう)し、所望の繊維長に調整する。
開繊工程で用いる無機繊維は特に限定されないが、溶融法により作製された無機繊維や、無機塩法により作製された無機繊維を用いることができる。
溶融法により無機繊維を製造する方法としては、例えば、無機繊維を構成する材料(例えばケイ素とアルミニウム)を加熱して溶融し、溶融物を高速回転するホイール上に押し当てて繊維化する方法(スピニング法ともいう)や、溶融物に圧縮空気を押し当てることにより繊維化する方法(ブロー法ともいう)等が挙げられる。
無機塩法により無機繊維を製造する方法としては、例えば、無機繊維を構成する材料(例えばアルミニウムとケイ素)を含む水溶液にポリビニルアルコール等の有機重合体を添加した混合液をブローイング法により紡糸することで無機繊維前駆体を得て、この無機繊維前駆体を焼成する方法等が挙げられる。
開繊工程によって得られる無機繊維の平均繊維長は、200〜20000μmであることが好ましく、300〜10000μmであることがより好ましく、500〜1500μmであることがさらに好ましい。
短繊維化した無機繊維は、必要に応じて分級処理を行ってもよく、繊維長が200μm以下の無機繊維を一部又は全部除去するような分級処理を行うことが好ましい。
上記分級処理としては、例えば、乾式遠心式分級装置(乾式サイクロンともいう)や湿式遠心式分級装置(湿式サイクロンともいう)等による分級処理が挙げられる。
(b)スラリー調製工程
続いて、スラリー調製工程について説明する。
スラリー調製工程では、開繊した無機繊維を溶媒と混合してスラリーを調製する。
スラリーには、必要に応じて、有機バインダ、無機バインダ及びpH調整剤等を添加してもよい。有機バインダ及び無機バインダを添加する場合、まず無機繊維と無機バインダとを混合し、しばらく静置した後に、有機バインダを添加することが好ましい。最初に無機繊維と無機バインダとを混合することによって、無機繊維の表面に無機バインダが確実に付着することとなるため、無機繊維同士の摩擦を高め、面圧を向上させることができる。さらに、上記スラリーに対して、有機バインダと無機バインダを凝集剤により凝集させた凝集体を添加してもよい。
(c)抄造工程
続いて、抄造工程について説明する。
続いて、底面にろ過用のメッシュが形成された成形器にスラリーを流し込んだ後に、スラリー中の溶媒を脱溶媒処理することで、無機繊維集合体を得る。
脱溶媒処理としては、マットに含まれる溶媒を除去することができれば特に限定されないが、例えば、圧縮、回転、吸引、減圧等の手段により溶媒を除去することができる。
(d)乾燥工程
続いて、乾燥工程について説明する。
乾燥工程では、無機繊維集合体の嵩密度が0.1〜0.3g/cmとなるような圧縮条件で圧縮しながら110〜200℃の温度で乾燥する。
乾燥工程においては、プレス式乾燥機等を用いた熱板による圧縮乾燥等の方法を用いてマットを圧縮しながら乾燥させる。
上記(c)抄造工程において得られた無機繊維集合体は、無機繊維の一部が厚さ方向に配向している。乾燥工程において、無機繊維集合体を過剰に圧縮すると、厚さ方向に配向している無機繊維が圧縮によって傾斜し、配向方向が変化してしまうことがある。そのため、厚さ方向に配向した無機繊維の配向方向を傾斜させないよう、無機繊維集合体の嵩密度が0.1〜0.3g/cmとなるような圧縮条件で乾燥する。
なお、嵩密度の測定は、乾燥工程後に圧縮を解除した後、室温で、嵩密度が変化しなくなった状態で測定して行い、測定された嵩密度が0.1〜0.3g/cmの範囲に入っていれば、無機繊維集合体の嵩密度が0.1〜0.3g/cmとなるような圧縮条件で乾燥したとみなせる。
また、乾燥工程の初期において圧縮圧力を低くしておき、ある程度無機繊維集合体の乾燥が進行してから圧縮圧力を高くしてもよい。すなわち、圧縮圧力が相対的に低い第一乾燥工程と、圧縮圧力が相対的に第二乾燥工程からなることが好ましい。この場合、乾燥工程の初期である第一乾燥工程における圧縮条件は、無機繊維集合体の嵩密度が0.1g/cm以上0.25g/cm未満となる圧力であることが好ましく、乾燥が進行してからの乾燥工程である第二乾燥工程における圧縮条件は、無機繊維集合体の嵩密度が0.25g/cm以上0.3g/cm以下となる圧力であることが好ましい。このような場合には、圧縮圧力の低い乾燥工程の初期(第一乾燥工程)において、無機繊維の配向方向がある程度固定されるため、その後、高い圧縮圧力を加えて乾燥させる第二乾燥工程を行ったとしても、無機繊維の配向方向が傾斜しにくくなる。
この効果は、無機繊維集合体に有機バインダ及び無機バインダが添加されている場合に特に有効である。有機バインダ及び無機バインダは、圧縮圧力の低い第一乾燥工程で無機繊維同士を固定するため、その後高い圧縮圧力下で第二乾燥工程が行われたとしても、無機繊維の配向方向は圧縮圧力の低い第一乾燥工程において固定された方向、すなわち、厚さ方向に配向した方向が維持されやすい。
その後、図1に示すような形状のマットとするためには、マットを所定の形状に切断する切断工程をさらに行えばよい。
保持シール材の裁断は、トムソン刃、ギロチン刃、レーザー、ウォータジェット等により行うことができる。適宜、状況に応じて上記裁断方法を用いればよいが、大量加工を重視するのではあればトムソン刃やギロチン刃が好ましく、裁断精度を重視するのであればレーザーやウォータジェットが好ましい。
以上により、本発明の保持シール材を製造することができる。
本発明の保持シール材は、排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体を保持するための保持シール材として使用することができる。
以下、本発明の保持シール材を用いた排ガス浄化装置について説明する。
以下、本発明の排ガス浄化装置について説明する。
本発明の排ガス浄化装置は、排ガス処理体と、上記排ガス処理体を収容する金属ケーシングと、上記排ガス処理体と上記金属ケーシングとの間に配設され、上記排ガス処理体を保持する保持シール材とを備える排ガス浄化装置であって、上記保持シール材は本発明の保持シール材である。
図3は、排ガス浄化装置の一例を模式的に示した断面図である。
図3に示すように、排ガス浄化装置100は、金属ケーシング130と、金属ケーシング130に収容された排ガス処理体120と、排ガス処理体120及び金属ケーシング130の間に配設された保持シール材110とを備えている。
排ガス処理体120は、多数のセル125がセル壁126を隔てて長手方向に並設された柱状のものである。なお、金属ケーシング130の端部には、必要に応じて、内燃機関から排出された排ガスを導入する導入管と、排ガス浄化装置を通過した排ガスが外部に排出される排出管とが接続されることとなる。
排ガス浄化装置を構成する保持シール材としては、図1に示す保持シール材110をはじめとする本発明の保持シール材を使用することができる。
続いて、排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体(ハニカムフィルタ)及び金属ケーシングについて説明する。
なお、排ガス浄化装置を構成する保持シール材の構成については、本発明の保持シール材としてすでに説明しているので省略する。
排ガス浄化装置を構成する金属ケーシングの材質は、耐熱性を有する金属であれば特に限定されず、具体的には、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属類が挙げられる。
排ガス浄化装置を構成する金属ケーシングの形状は、略円筒型形状の他、クラムシェル型形状等を好適に用いることができる。
続いて、排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体について説明する。
図4は、排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体の一例を模式的に示す斜視図である。
図4に示す排ガス処理体120は、多数のセル125がセル壁126を隔てて長手方向に併設される柱状のセラミック質からなるハニカム構造体である。また、セル125のいずれかの端部は、封止材128で封止されている。さらに、排ガス処理体120の外周面には、外周コート層127が形成されている。
図4に示す排ガス処理体120のように、セル125のいずれかの端部が封止されている場合、排ガス処理体120の一方の端部からみたときに、端部が封止されたセルと封止されていないセルとが交互に配置されていることが好ましい。
排ガス処理体を長手方向に垂直な方向に切断した断面形状は、特に限定されず、略円形、略楕円形でもよく、略三角形、略四角形、略五角形、略六角形等の略多角形であってもよい。
排ガス処理体を構成するセルの断面形状は、略三角形、略四角形、略五角形、略六角形等の略多角形でもよく、また、略円形、略楕円形であってもよい。また、排ガス処理体は、複数の断面形状のセルが組み合わされたものであってもよい。
排ガス処理体を構成する素材は特に限定されないが、炭化ケイ素質及び窒化ケイ素質等の非酸化物、並びに、コージェライト及びチタン酸アルミニウム等の酸化物を用いることができる。これらのうち、特に、炭化ケイ素質又は窒化ケイ素質等の非酸化物多孔質焼成体であることが好ましい。
これらの多孔質焼成体は、脆性材料であるので、機械的な衝撃等により破壊されやすい。しかし、図3に示す排ガス浄化装置100では、排ガス処理体120の側面の周囲に保持シール材110が介在し、衝撃を吸収するので、機械的な衝撃や熱衝撃により排ガス処理体120にクラック等が発生するのを防止することができる。
排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体には、排ガスを浄化するための触媒を担持させてもよく、担持させる触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属が好ましく、この中では、白金がより好ましい。また、その他の触媒として、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、バリウム等のアルカリ土類金属を用いることもできる。これらの触媒は、単独で用いても良いし、2種以上併用しても良い。これら触媒が担持されていると、PMを燃焼除去しやすくなり、有毒な排ガスの浄化も可能になる。
排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体としては、コージェライト等からなり、一体的に形成された一体型ハニカム構造体であってもよく、あるいは、炭化ケイ素等からなり、多数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体を主にセラミックを含むペーストを介して複数個結束してなる集合型ハニカム構造体であってもよい。
排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体は、セルに封止材が設けられずに、セルの端部が封止されていなくてもよい。この場合、排ガス処理体は、白金等の触媒を担持させることによって、排ガス中に含まれるCO、HC又はNOx等の有害なガス成分を浄化する触媒担体として機能する。
排ガス浄化装置を構成する排ガス処理体は、外周面に外周コート層が形成されていてもよく、形成されていなくてもよい。排ガス処理体の外周面に外周コート層が形成されていると、排ガス処理体の外周部を補強したり、形状を整えたり、断熱性を向上させることができる。なお、排ガス処理体の外周面とは、柱状である排ガス処理体の側面部分を指す。
上述した構成を有する排ガス浄化装置を排ガスが通過する場合について、図3を参照して以下に説明する。
図3に示すように、内燃機関から排出され、排ガス浄化装置100に流入した排ガス(図3中、排ガスをGで示し、排ガスの流れを矢印で示す)は、排ガス処理体(ハニカムフィルタ)120の排ガス流入側端面120aに開口した一のセル125に流入し、セル125を隔てるセル壁126を通過する。この際、排ガス中のPMがセル壁126で捕集され、排ガスが浄化されることとなる。浄化された排ガスは、排ガス処理側端面120bに開口した他のセル125から流出し、外部に排出される。
次に、排ガス浄化装置の製造方法について説明する。
図5は、排ガス浄化装置を製造する方法の一例を模式的に示した図である。
図5に示すように、まず、排ガス処理体120の周囲に沿って保持シール材110を巻き付け、巻付体140とする。次に、この巻付体140を金属ケーシング130に収容することで、排ガス浄化装置を製造することができる。
巻付体140を金属ケーシング130に収容する方法としては、例えば、金属ケーシング130内部の所定の位置まで周囲に保持シール材110が配設された排ガス処理体120を圧入する圧入方式(スタッフィング方式)、並びに、金属ケーシングを第1のケーシング及び第2のケーシングの部品に分離可能な形状としておき、巻付体140を第1のケーシング上に載置した後に第2のケーシングをかぶせて密封するクラムシェル方式等が挙げられる。
圧入方式によって巻付体を金属ケーシングに収容する場合、金属ケーシングの内径(排ガス処理体を収容する部分の内径)は、上記巻付体の外径より若干小さくなっていることが好ましい。
排ガス浄化装置は、互いに結合された2層以上の複数枚の保持シール材から構成されていてもよい。複数枚の保持シール材を結合する方法としては、特に限定されず、例えば、ミシン縫いで保持シール材同士を結合する方法、粘着テープ又は接着剤で保持シール材同士を接着する方法等が挙げられる。
以下、本発明の保持シール材、排ガス浄化装置及び保持シール材の製造方法の作用効果について説明する。
(1)本発明の保持シール材は、上記保持シール材を600℃で焼成した後に、上記保持シール材の厚さ方向における上記無機繊維の繊維配向度指数が4以下となっている。
すなわち、本発明の保持シール材を構成する無機繊維は、保持シール材の厚さ方向に対して充分に配向しているといえる。そのため、本発明の保持シール材は、充分な面圧を発揮することができる。
(2)本発明の排ガス浄化装置は、本発明の保持シール材を備えているため、保持シール材が耐風触性に優れ、さらに、排ガス浄化装置を安定的に保持することができる。
(3)本発明の保持シール材の製造方法では、乾燥工程時に無機繊維集合体を圧縮し過ぎないため、厚さ方向に配向した無機繊維の配向方向が傾斜することを防止できるので、配向方向が好ましい保持シール材を製造することができる。
(実施例)
以下、本発明をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(無機繊維準備工程)
まず、開繊工程において開繊する無機繊維を作製した。
Al含有量が70g/Lであり、Al:Cl=1:1.8(原子比)となるように調製した塩基性塩化アルミニウム水溶液に対して、焼成後の無機繊維における組成比が、Al:SiO=72:28(重量比)となるようにシリカゾルを配合し、さらに、有機重合体(ポリビニルアルコール)を適量添加して混合液を調製した。
得られた混合液を濃縮して紡糸用混合物とし、この紡糸用混合物をブローイング法により紡糸して無機繊維前駆体を作製した。続いてこの無機繊維前駆体を圧縮して、連続したシート状物を作製した。圧縮したシート状物を最高温度1250℃で焼成し、アルミナとシリカとを72重量部:28重量部で含む平均繊維径が5.6μmである無機繊維を作製した。
(a)開繊工程
次に、上記無機繊維168.3gを水75Lに投入し、60Hzで10分間、パルパーを用いて撹拌することで、無機繊維を破砕し、短繊維化した。その後、湿式サイクロンを用いて200μm以下の繊維長の無機繊維を一部除去することによって、開繊された無機繊維の溶液を得た。
この開繊された無機繊維の溶液を光学顕微鏡で観察し、無機繊維の平均繊維長及び繊維長が200μm以下の繊維の本数の割合を求めた。結果を表1に示す。
(b)スラリー調製工程
上記(a)開繊工程により得た開繊された上記無機繊維の溶液に対して、アクリル系樹脂を水に分散させたアクリルラテックス溶液(日本ゼオン社製、Nipol LX852)を12.3g投入し、60Hzで1分間撹拌することにより、スラリーを調製した。
(c)抄造工程
335mm×335mmのタッピ式抄造機を用いて、上記スラリーを抄造することにより、目付量(単位面積当たりの重量)が1500g/mの無機繊維集合体を得た。
(d)乾燥工程
プレス式乾燥機を用いて、得られた無機繊維集合体を圧縮した状態で、140℃で15分間熱処理することにより、無機繊維集合体を乾燥させ、実施例1に係る保持シール材を作製した。
乾燥工程における圧縮条件は、乾燥工程後に圧縮を解除した後、室温で、嵩密度が変化しなくなった状態で測定した無機繊維集合体の嵩密度が0.214g/cmとなるような圧縮条件とした。
(比較例1)
(a)開繊工程において、フェザーミルを用いた撹拌時間を10分間とし、さらに、湿式サイクロンによる短繊維の除去を行わないほかは、実施例1と同様の手順で比較例1に係る保持シール材を作製した。
(X線CT画像の撮影)
各実施例及び比較例に係る保持シール材からX線CTを測定するための試料をφ10mm×10mmの寸法で切り出し、酸素雰囲気下、600℃で1時間焼成した。焼成後の各保持シール材をX線検査装置(ヤマト科学社製、TDM1000H−Sμ)で撮影し、X線CT画像(撮影視野サイズ:1.2mm×1.2mm×1.2mm)を得た。
撮影したX線CT画像をVGStudio MAX(ボリュームグラフィックス(株)製を用いて解析することにより、x軸、y軸、z軸に対する無機繊維の繊維配向度指数、及び、無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数を得た。結果を表1に示す。
なお、x軸及びy軸は保持シール材の厚さ方向に垂直な方向であって、z軸は保持シール材の厚さ方向に平行な方向である。
(面圧試験)
各実施例及び比較例の保持シール材について面圧試験を行った。
面圧測定装置による面圧試験の方法は、本発明の保持シール材の説明で説明したとおりである。
結果を表1に示す。
(有機バインダの含有量(重量%)の測定)
各実施例及び各比較例で得られた保持シール材を一定重量サンプルとして採取し、サンプル中に含まれる有機バインダが溶解する有機溶媒(テトラヒドロフラン)を選び、ソックスレー抽出器にて上記有機バインダを溶解し、サンプルから分離した。
この上記有機バインダを含む有機溶媒をるつぼに入れ、加熱により有機溶剤を蒸発除去した。るつぼに残った残渣を、保持シール材に対する上記有機バインダの重量とみなし、保持シール材の重量に対する含有量(重量%)を算出した。
各実施例及び比較例に係る保持シール材について、有機バインダの含有量を測定した。
結果を表1に示す。
なお、保持シール材に無機バインダが含まれている場合、上記手順によって、有機バインダと無機バインダがサンプルから分離される。有機バインダと無機バインダとを含む有機溶媒から有機溶媒を除去することで有機バインダと無機バインダの合計重量が得られる。続いてこれを大気中で焼成することで、有機バインダを焼失させて無機バインダのみを残すこができる。この時の重量を測定することで、有機バインダの重量及び無機バインダの重量を測定することができる。
本実施例及び本比較例では、上記方法により、有機バインダ及び無機バインダの含有量の測定が可能であるが、有機バインダが架橋性樹脂の場合、架橋性樹脂を有機溶剤により全て溶出することが困難である。そこで、その場合には、マットを構成する無機繊維(バインダを含有しないもの)を採取して重量(A1)を測定し、本実施例及び本比較例と同様の条件で有機バインダ及び無機バインダを無機繊維に付着させた後、充分に乾燥させ、重量を測定する(A2)。この後、600℃で1時間加熱処理し、さらに重量を測定する(A3)。A2−A3が有機バインダの重量であり、A3−A1が無機バインダの重量となるので、サンプルの重量に対する有機バインダ及び無機バインダの含有量(重量%)を算出することができる。
Figure 2016108397
表1に示すように、実施例1に係る保持シール材は、面圧が25kPaを超えており、充分な面圧を発揮することができた。これに対して、比較例1に係る保持シール材は面圧が充分ではなかった。
以上のことから、本発明の保持シール材は高い面圧を発揮することがわかった。
10 無機繊維
100 排ガス浄化装置
110 保持シール材
120 排ガス処理体
130 金属ケーシング

Claims (15)

  1. 無機繊維を含み抄造法により得られるマットからなる保持シール材であって、
    前記保持シール材を600℃で焼成した後に、前記保持シール材の厚さ方向における前記無機繊維の繊維配向度指数が4以下であることを特徴とする保持シール材。
  2. 前記無機繊維の繊維配向度指数が3以下である請求項1に記載の保持シール材。
  3. 前記無機繊維のうち、繊維長が200μm以下の繊維の割合が40%以下であり、かつ、前記無機繊維の平均繊維長が500〜1500μmである請求項1又は2に記載の保持シール材。
  4. 前記保持シール材は有機バインダを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の保持シール材。
  5. 前記有機バインダの含有量は、前記保持シール材の全量に対して固形分換算で2〜10重量%である請求項4に記載の保持シール材。
  6. 前記有機バインダのガラス転移温度(T)は、5℃以下である請求項4又は5に記載の保持シール材。
  7. 前記保持シール材は無機バインダを含有する請求項1〜6のいずれかに記載の保持シール材。
  8. 前記無機バインダの含有量は、前記保持シール材の全量に対して固形分換算で0.1〜10重量%である請求項7に記載の保持シール材。
  9. 前記無機繊維は、アルミナ繊維、シリカ繊維、アルミナ−シリカ繊維、ムライト繊維、生体溶解性繊維、及び、ガラス繊維からなる群から選択された少なくとも1種である請求項1〜8のいずれかに記載の保持シール材。
  10. 前記保持シール材の嵩密度は、0.1〜0.3g/cmである請求項1〜9のいずれかに記載の保持シール材。
  11. 前記保持シール材を600℃で焼成した後に、前記保持シール材の厚さ方向における前記無機繊維の繊維交点数/繊維本数で表される比率指数が1.5以上である請求項1〜10のいずれかに記載の保持シール材。
  12. 排ガス処理体と、前記排ガス処理体を収容する金属ケーシングと、前記排ガス処理体と前記金属ケーシングとの間に配設され、前記排ガス処理体を保持する保持シール材とを備える排ガス浄化装置であって、
    前記保持シール材は請求項1〜11のいずれかに記載の保持シール材であることを特徴とする排ガス浄化装置。
  13. 無機繊維を開繊する開繊工程と、
    前記開繊された無機繊維を溶媒と混合してスラリーを調製するスラリー調製工程と、
    前記スラリーを抄造して無機繊維集合体を得る抄造工程と、
    前記無機繊維集合体を、無機繊維集合体の嵩密度が0.1〜0.3g/cmとなるような圧縮条件で圧縮しながら110〜200℃の温度で乾燥する乾燥工程とからなることを特徴とする保持シール材の製造方法。
  14. 前記乾燥工程では、最初に圧縮圧力が相対的に低い第一乾燥工程を行い、
    続いて圧縮圧力が相対的に高い第二乾燥工程を行う請求項13に記載の保持シール材の製造方法。
  15. 前記第一乾燥工程では、前記無機繊維集合体の嵩密度が0.1g/cm以上0.25g/cm未満となる圧力で圧縮を行い、
    前記第二乾燥工程では、前記無機繊維集合体の嵩密度が0.25g/cm以上0.3g/cm以下となる圧力で圧縮を行う請求項14に記載の保持シール材の製造方法。
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