JP6373100B2 - 凍結対策装置およびこれを備えるドア装置 - Google Patents

凍結対策装置およびこれを備えるドア装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6373100B2
JP6373100B2 JP2014145723A JP2014145723A JP6373100B2 JP 6373100 B2 JP6373100 B2 JP 6373100B2 JP 2014145723 A JP2014145723 A JP 2014145723A JP 2014145723 A JP2014145723 A JP 2014145723A JP 6373100 B2 JP6373100 B2 JP 6373100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide rail
freezing
door
main body
power
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014145723A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016023405A (ja
Inventor
雅樹 香川
雅樹 香川
Original Assignee
日本自動ドア株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本自動ドア株式会社 filed Critical 日本自動ドア株式会社
Priority to JP2014145723A priority Critical patent/JP6373100B2/ja
Publication of JP2016023405A publication Critical patent/JP2016023405A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6373100B2 publication Critical patent/JP6373100B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)

Description

本発明は、ドア装置のガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行う凍結対策装置およびこれを備えるドア装置に関する。
従来、自動ドア装置には、開口部を開閉するドア本体の下方に、ドア本体の開閉移動方向に延在し上側に開口する溝部が形成されたガイドレールが設けられており、このガイドレールの溝部には、ドア本体の下部に突設された振れ止め部材が挿入されている。そして、ドア本体が開閉移動すると、振れ止め部材がガイドレールの溝部に沿って移動するように構成されている(例えば、特許文献1および2参照)。
ところで、室内と室外とを仕切る壁部にドア装置が設けられる場合、寒冷地域では、冬期にガイドレールの溝部に雪や水が入り込み、この雪や水がドア本体の開閉移動の少ない夜間などに凍結してしまい、ドア本体の開閉ができなくなることがある。
このような場合、ガイドレールの溝部に熱湯をかけるなどして凍結した雪や水を溶かすようにしている。
また、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結することを防止するために、予めガイドレールの溝部に不凍液を充填したり、ヒータを設置したりしている。
特開2006−316451号公報 特開2014−001587号公報
しかしながら、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結した際にガイドレールの溝部に熱湯をかけたり、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結しないようにガイドレールの溝部に不凍液を充填したりすることは、手間がかかるという問題がある。
また、ガイドレールの溝部にヒータを設置する場合、ガイドレールを2層構造とし、この2層の間にヒータを設置するため、ガイドレールの構造が複雑となり、工期や費用がかかるという問題がある。ヒータを、特に既設のドア装置に設置する場合は、ガイドレールを交換するためにガイドレールが設けられている床を掘り起こす必要があり、工期や費用がかかるという問題がある。しかも、ガイドレールの取り付けは溶接止めが一般的であることから、床を大きく掘り起こす必要がある。
そこで、本発明は、新設および既設のドア装置に対して容易に設置できて、ガイドレールの溝部内に入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行うことができる凍結対策装置およびこれを備えるドア装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る凍結対策装置は、室内と室外とを仕切る壁部に形成された開口部を開閉するドア本体の下方に設けられた磁性体からなるガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行う凍結対策装置であって、前記ドア本体に設けられるとともに磁気を発生し該磁気により前記ガイドレールを発熱させることを特徴とする。
本発明に係る凍結対策装置は、磁気を発生しこの磁気により磁性体からなるガイドレールを発熱させることになり、この熱によってガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行うことができる。このため、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結した際にガイドレールに熱湯をかけたり、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結しないようにガイドレールの溝部に不凍液を充填したりする場合と比べて、手間を省くことができる。
また、磁気を発生しこの磁気により磁性体からなるガイドレールを発熱させるものであることから、2層構造のガイドレールの内部にヒータなどの熱源を設置する場合と比べて、新設および既設のいずれにおいてもドア装置に容易に設置することができる。特に既設のドア装置に設置する場合に、ガイドレールを取り外す必要がなくなることから、設置が大幅に容易となる。
また、凍結対策装置がドア本体に設けられているので、特にドア本体が開口部を長時間閉鎖する状態にあるときに、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結し易く、その際に、ガイドレールの溝部のうち、特に開口部を閉鎖する状態にあるドア本体の下方にある部分に入り込んだ雪や水が凍結し易い。本発明に係る凍結対策装置は、ドア本体に設けられることで、ガイドレールのうち、このように凍結し易い部分を効率良く発熱させることができる。よって、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して、その防止および解消の少なくともいずれか一方を効果的に行うことができる。
また、本発明に係る凍結対策装置は、前記壁部側からドア本体側に非接触給電によって給電を行う非接触給電部を有する構成としても良い。このような構成とすることにより、本発明に係る凍結対策装置は、壁部に対し移動するドア本体に設けられていても、ドア本体の開閉移動に支障を生じることなく壁部側から給電を受けることが可能となる。しかも、非接触給電とすることにより、ドア本体の位置によらずガイドレールを広範囲にわたって発熱させることができる。よって、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結をガイドレールの広範囲にわたり防止することができる。
また、本発明に係る凍結対策装置は、前記壁部に設けられる一方のコネクタ部と、前記一方のコネクタ部に対し接離可能であって前記ドア本体に設けられる他方のコネクタ部とを備え、前記ドア本体が前記開口部を閉鎖する状態にあるとき前記一方のコネクタ部と前記他方のコネクタ部とが接続して前記壁部側から前記ドア本体側に給電を行う接離給電部を有する構成としても良い。このような構成とすることにより、本発明に係る凍結対策装置は、壁部に対し移動するドア本体に設けられていても、ドア本体が開口部を閉鎖する状態にあるときには壁部側から給電を受けることが可能となる。特にドア本体が開口部を長時間閉鎖する状態にあるときに、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結し易く、その際に、ガイドレールの溝部のうち、特に開口部を閉鎖する状態にあるドア本体の下方にある部分に入り込んだ雪や水が凍結し易い。このようにガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結し易い、ドア本体が開口部を閉鎖する状態にあるときに壁部側から給電を受けるため、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して、その防止および解消の少なくともいずれか一方を効果的に行うことができる。
また、本発明に係る凍結対策装置は、前記接離給電部が、前記一方のコネクタ部と前記他方のコネクタ部とが接続した状態で蓄電する蓄電部を前記ドア本体側に備える構成としても良い。このような構成とすることにより、本発明に係る凍結対策装置は、一方のコネクタ部と他方のコネクタ部とが接続された状態でドア本体に設けられた蓄電部に蓄電しておくことで、一方のコネクタ部と他方のコネクタ部とが離れた状態でもドア本体の位置によらず蓄電部から給電を受けることが可能となり、ドア本体の位置によらずガイドレールを広範囲にわたって発熱させることができる。よって、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結をガイドレールの広範囲にわたり防止することができる。
また、本発明に係る凍結対策装置は、前記ドア本体の開閉移動に追従して変形するケーブルを含み前記壁部側から前記ドア本体側に給電を行う架線給電部を有する構成としても良い。このような構成とすることにより、本発明に係る凍結対策装置は、壁部に対し移動するドア本体に設けられていても、壁部側から給電を受けることが可能となる。しかも、ドア本体の位置によらずガイドレールを広範囲にわたって発熱させることができる。よって、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結をガイドレールの広範囲にわたり防止することができる。加えて、ケーブルを変形させてドア本体の開閉移動に追従することから、安価にできる。
また、本発明に係る凍結対策装置は、前記ドア本体から前記溝部内に入り込むように延出する磁性体からなる延出部材を有する構成としても良い。このような構成とすることにより、本発明に係る凍結対策装置は、延出部材がドア本体から延出してガイドレールの溝部内に入り込むため、ドア本体と溝部との隙間を狭めて室外から室内への外気の進入を抑制することができる。しかも、ガイドレールの溝部内に入り込む延出部材が磁性体からなるため、発生した磁気により渦電流が生じて発熱することになり、ガイドレールの溝部内に放熱する。よって、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結を、さらに防止し、または早期に解消することができる。
また、本発明に係る凍結対策装置は、前記ガイドレールにその延在方向に沿って装着される、前記ガイドレールよりも熱伝導率の高い伝熱部材を有する構成としても良い。このような構成とすることにより、本発明に係る凍結対策装置は、ガイドレールの発熱を伝熱部材がより効率良く広範囲に伝達することになる。よって、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して、その防止および解消の少なくともいずれか一方を、ガイドレールの広範囲にわたって行うことができる。
また、本発明に係る凍結対策装置は、前記ガイドレールに設けられる温度センサと、該温度センサの検出結果に基づいて磁気の発生を制御する制御部とを有する構成としても良い。このような構成とすることにより、本発明に係る凍結対策装置は、ガイドレールをより効果的に発熱させることができるため、無駄な電力消費を抑えることができる。
本発明に係るドア装置は、その凍結対策装置が、磁気を発生しこの磁気により磁性体からなるガイドレールを発熱させることになり、これにより、この熱によってガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行うことができる。このため、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結した際にガイドレールに熱湯をかけたり、ガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水が凍結しないようにガイドレールの溝部に不凍液を充填したりする場合と比べて、手間を省くことができる。
また、凍結対策装置が、磁気を発生しこの磁気により磁性体からなるガイドレールを発熱させることから、2層構造のガイドレールの内部にヒータなどの熱源を設置する場合と比べて、新設および既設のいずれにおいてもドア装置に容易に凍結対策装置を設置することができる。特に既設のドア装置に凍結対策装置を設置する場合に、ガイドレールを取り外す必要がなくなることから、設置が大幅に容易となる。
本発明によれば、新設および既設のドア装置に対して容易に設置できて、ガイドレールの溝部内に入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行うことができる凍結対策装置およびこれを備えるドア装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す図1のA−A断面図である。 本発明の第1実施形態に係る凍結対策装置によるガイドレールの発熱原理を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す正面図である。 本発明の第3実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す正面図である。 本発明の第4実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す正面図である。 本発明の第5実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す図1のA−A対応断面図である。 本発明の第6実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す正面図である。 本発明の第6実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す図8のC−C断面図である。 本発明の第7実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す図1のA−A対応断面図である。 本発明の第8実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す正面図である。 本発明の第8実施形態に係る凍結対策装置を備えるドア装置を示す図11のD−D断面図である。 本発明の第8実施形態に係る凍結対策装置の立ち上がり制御の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の第8実施形態に係る凍結対策装置の凍結防止制御の制御内容を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図3に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aを装備するドア装置である自動ドア装置2を示すものである。自動ドア装置2は、室内11と室外12とを仕切る壁部13に形成された開口部14に設置されている。
自動ドア装置2は、公知の引き戸式の構造のもので、スライドして開口部14を開閉するドア本体21と、ドア本体21をスライド可能に支持する枠部22と、ドア本体21の下方の床部15に設けられたガイドレール23と、ドア本体21の下端部21aに突設されガイドレール23に形成された溝部23aに挿入される2つの振れ止め部材24,24と、ドア本体21の開閉を行う開閉駆動部25と、ドア本体21の近傍を移動する移動体を検知する検知部26と、検知部26の信号に基づいて開閉駆動部25の制御を行う開閉制御部27と、を備えている。
本実施形態では、ドア本体21は、図1における右側に移動すると開口部14を開放し、左側に移動すると開口部14を閉鎖するように構成されている。開口部14を開放している状態のドア本体21を収容する空間をドア収容空間28とすると、自動ドア装置2は、このドア収容空間28の室外12側を覆う室外側パネル29を備えている。室外側パネル29は、枠部22に支持されており、開口部14を開放している状態においてドア本体21を室外12側で覆う。枠部22および室外側パネル29は、室内11と室外12とを仕切るように配置されており、壁部13の一部を構成している。
図1および図2に示すように、ガイドレール23は、ドア本体21の開閉移動方向(図1の矢印Bの方向、図2の紙面に直交する方向)に延在している。ガイドレール23は、例えばステンレス鋼材などの磁性体からなっている。図2に示すように、ガイドレール23には、上側に開口する溝部23aが形成されていて、溝部23aは、ガイドレール23の延在方向から見て上側に開口する矩形状に形成されている。このようなガイドレール23は、床部15のドア本体21の移動範囲に形成された溝部15aに嵌合するように設置されている。
図1に示すように、2つの振れ止め部材24,24は、ともに略直方体の部材で、ドア本体21の下端部21aに、ドア本体21の開閉移動方向(図1の矢印Bの方向)の両端部近傍に配置されるように、互いに所定の間隔をあけて設置されている。
2つの振れ止め部材24,24は、図2に一方を示すように、それぞれ上端部24aがドア本体21の下端部21aに固定され、下端部24b側がガイドレール23の溝部23aに挿入されている。振れ止め部材24は、下端部24bがガイドレール23の溝部23aの底面23bと鉛直方向に離間している。振れ止め部材24は、室内11側の側面24cがガイドレール23の溝部23aの室内11側の側面23cと水平方向に離間し、室外12側の側面24dがガイドレール23の溝部23aの室外12側の側面23dと水平方向に離間している。このような振れ止め部材24,24は、ドア本体21が開閉移動すると、ドア本体21とともにガイドレール23に沿って移動するように構成されている。
第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を防止並びに解消するものである。凍結対策装置1Aは、ドア本体21の下端部21aに設けられる装置本体31Aを備えている。装置本体31Aは、平板状をなしており、図1に示すようにドア本体21の下端部21aにおける開閉移動方向(図1の矢印Bの方向)の中央であって、振れ止め部材24,24の間に取り付けられている。装置本体31Aは、図2に示すように、ガイドレール23に対し鉛直方向に離間して対向している。ここで、装置本体31Aをドア本体21の下端部21aと同等の長さに形成し、ドア本体21の下端部21aにその全長にわたって取り付けても良い。
装置本体31Aには、通電されると磁気を発生させる平面渦巻き状のコイル32が内蔵されている。コイル32は、ドア本体21に装置本体31Aが取り付けられた状態で水平面内で広がるように配置されている。コイル32は、高周波の交流電流が通電されると、図3に破線で模式的に示すようにその周辺に磁力線が発生する。磁力線は、向きおよび強度が変化することになるため、ガイドレール23を通過する際に、図3に鎖線で模式的に示すようにガイドレール23に渦電流を発生させる。この渦電流がガイドレール23の電気抵抗によって、電流の二乗と電気抵抗値と時間との積のジュール熱を発生させる結果、ガイドレール23が自己発熱する(いわゆる誘導加熱(Induction Heating))。つまり、装置本体31Aは、ガイドレール23を加熱するのではなく、磁気を発生しこの磁気によりガイドレール23を発熱させるものである。コイル32は、装置本体31Aの長さ方向に複数並べられて装置本体31Aに埋設されており、装置本体31Aの全体から磁気を発生させる。
図1に示すように、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、上記した装置本体31Aに対して、自動ドア装置2が設置された施設側の商用電源等の固定電源から給電を行う給電部33Aを備えている。給電部33Aは、壁部13を構成する枠部22における開口部14よりも上方位置にドア本体21の開閉移動方向(図1の矢印Bの方向)に沿って延在するように取り付けられる非接触給電装置34と、ドア本体21の閉移動方向の先端側の上端部に取り付けられる非接触受電部材35と、非接触受電部材35と装置本体31Aとを通電可能に接続する配線部36Aとを有している。配線部36Aはドア本体21内に配線されて非接触受電部材35と装置本体31Aとを接続している。
非接触給電装置34は、施設側の固定電源に通電可能に接続されており、ドア本体21が開閉移動方向のいずれの位置にあっても、施設側の固定電源からの電力を非接触で非接触受電部材35つまり装置本体31Aに給電する。これにより、給電部33Aは、壁部13側から、これに対して移動するドア本体21側に非接触給電によって給電を行う非接触給電部となっている。
第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、施設側の固定電源から給電部33Aの非接触給電装置34への給電を制御する制御部38Aと、操作者による操作入力を受け付ける操作部39Aとを有しており、これらは壁部13側の枠部22に設けられている。制御部38Aは、操作部39Aへの操作入力により設定されるタイミングで、施設側の固定電源から非接触給電装置34つまり装置本体31Aへ給電してガイドレール23を発熱させる。制御部38Aは、例えば操作部39Aへの操作入力により設定された所定の時間間隔で所定時間ずつ装置本体31Aへ給電してガイドレール23の凍結を防止したり、操作部39Aへの操作入力を受け付けたタイミングで装置本体31Aへ所定時間給電してガイドレール23の凍結を解消したりする。
次に、上述した第1実施形態に係る凍結対策装置1Aの作用・効果について説明する。
第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、装置本体31Aが、磁気を発生しこの磁気により磁性体からなるガイドレール23を発熱させることになり、この熱によってガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を防止および解消することができる。つまり、凍結対策装置1Aは、例えば凍結を生じる可能性がある条件下では、常時または定期的に装置本体31Aがガイドレール23を発熱させることにより、溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を防止することができる。また、ガイドレール23の発熱を停止させた状態で溝部23aに入り込んだ雪や水が凍結した場合に、装置本体31Aがガイドレール23を発熱させることにより、溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結状態を解消することになる。
このため、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水が凍結した際にガイドレール23に熱湯をかけたり、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水が凍結しないようにガイドレール23の溝部23aに不凍液を充填したりする場合と比べて、手間を省くことができる。
また、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、その装置本体31Aが磁気を発生しこの磁気により磁性体からなるガイドレール23を発熱させるものであることから、2層構造のガイドレールの内部にヒータなどの熱源を設置する場合と比べて、新設および既設のいずれにおいても自動ドア装置2に容易に設置することができる。特に既設の自動ドア装置2に設置する場合に、ガイドレール23を取り外す必要がなくなることから、設置が大幅に容易となる。
以上により、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、新設および既設の自動ドア装置2に対して容易に設置できて、ガイドレール23の溝部23a内に入り込んだ雪や水の凍結を防止および解消することができる。加えて、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、ガイドレール23を発熱させることから、ガイドレール23の溝部23aよりも室外12側の図2に示す上面23eに積もる雪の凍結についてもこれを防止および解消することができる。
自動ドア装置2は、特にドア本体21が開口部14を長時間閉鎖する状態にあるときに、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水が凍結し易く、その際に、ガイドレール23の溝部23aのうち、特に開口部14を閉鎖する状態にあるドア本体21の下方にある部分に入り込んだ雪や水が凍結し易い。第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、その装置本体31Aがドア本体21に設けられることで、ガイドレール23のうち、このように凍結し易い部分を効率良く発熱させることができる。よって、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結をより効果的に防止および解消することができる。
また、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aは、壁部13側からドア本体21側に非接触給電によって給電を行うため、その装置本体31Aが、壁部13に対し移動するドア本体21に設けられていても、ドア本体21の開閉移動に支障を生じることなく壁部13側から給電を受けることが可能となる。しかも、非接触給電とすることにより、装置本体31Aがドア本体21の位置によらずガイドレール23を広範囲にわたって発熱させることができる。よって、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結をガイドレール23の広範囲にわたり防止することができる。
また、第1実施形態に係る凍結対策装置1Aを備える自動ドア装置2は、その凍結対策装置1Aが、上述した作用・効果を奏する。このため、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を防止および解消することが手間なくできることになり、新設の場合も既設設備の改修の場合も、凍結対策装置1Aを容易に設置することができる。
次に、本発明の他の実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1実施形態と異なる構成について説明する。
(第2実施形態)
図4に示すように、第2実施形態に係る凍結対策装置1Bでは、第1実施形態の給電部33Aにかえて給電部33Bが設けられている。給電部33Bは、壁部13を構成する枠部22に設けられる一方の給電側コネクタ部41と、この給電側コネクタ部41に対し接離可能であってドア本体21に設けられる他方の受電側コネクタ部42と、受電側コネクタ部42と装置本体31Aとを通電可能に接続する配線部36Bとを備えている。配線部36Bはドア本体21内に配線されている。
この給電部33Bは、給電側コネクタ部41が施設側の固定電源に通電可能に接続されており、ドア本体21が開口部14を閉鎖する状態にあるとき、ドア本体21に設けられた受電側コネクタ部42が給電側コネクタ部41と通電可能に接続する。他方で、ドア本体21が開口部14を閉鎖する状態にないとき、ドア本体21に設けられた受電側コネクタ部42が給電側コネクタ部41から離れて通電不可となる。つまり、給電部33Bは、ドア本体21が開口部14を閉鎖する状態にあるとき給電側コネクタ部41と受電側コネクタ部42とが接続して壁部13側からドア本体21側に給電を行う接離給電部となっている。
図示は略すが、例えば、給電側コネクタ部41および受電側コネクタ部42は、これらのうちの一方に設けられる永久磁石と、これらのうちの他方に設けられる磁性体と、永久磁石と磁性体とが磁気吸着する際に給電側コネクタ部41および受電側コネクタ部42を位置決めして給電側の端子と受電側の端子とを接触させる位置決め機構とを有している。
第2実施形態に係る凍結対策装置1Bは、施設側の固定電源から給電部33Bの給電側コネクタ部41への給電を制御する制御部38Bと、操作者による操作入力を受け付ける操作部39Bとを有しており、これらは壁部13側の枠部22に設けられている。制御部38Bは、操作部39Bへの操作入力により設定されるタイミングで、施設側の固定電源から給電側コネクタ部41へ給電することになり、その際に給電側コネクタ部41が受電側コネクタ部42に接続されていれば、装置本体31Aがガイドレール23を発熱させる。制御部38Bは、例えば操作部39Bへの操作入力により設定された所定の時間間隔で所定時間ずつ装置本体31Aへ給電してガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を防止したり、操作部39Bへの操作入力を受け付けたタイミングで装置本体31Aへ所定時間給電してガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を解消したりする。
以上に述べた第2実施形態に係る凍結対策装置1Bは、その装置本体31Aが、壁部13に対し移動するドア本体21に設けられていても、ドア本体21が開口部14を閉鎖する状態にあるときには壁部13側から給電を受けることが可能となる。上述したように、特にドア本体21が開口部14を長時間閉鎖する状態にあるときに、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水が凍結し易く、その際に、ガイドレール23の溝部23aのうち、特に開口部14を閉鎖する状態にあるドア本体21の下方にある部分に入り込んだ雪や水が凍結し易い。このようにガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水が凍結し易い、ドア本体21が開口部14を閉鎖する状態にあるときに、給電部33Bは、壁部13側からの電力を装置本体31Aに給電するため、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を効率良く防止および解消することができる。
(第3実施形態)
図5に示すように、第3実施形態に係る凍結対策装置1Cでは、第2実施形態の給電部33Bにかえて給電部33Cが設けられている。給電部33Cも、ドア本体21が開口部14を閉鎖する状態にあるとき給電側コネクタ部41と受電側コネクタ部42とが接続して壁部13側からドア本体21側に給電を行う接離給電部となっている。給電部33Cは、給電部33Bの配線部36Bにかえて、ドア本体21に設けられる蓄電部51と、受電側コネクタ部42と蓄電部51とを通電可能に接続する配線部52と、蓄電部51と装置本体31Aとを通電可能に接続する配線部53とを有している。これら蓄電部51、配線部52および配線部53も、ドア本体21内に設けられている。
給電部33Cは、第2実施形態と同様にドア本体21が開口部14を閉鎖する状態にあるとき給電側コネクタ部41と受電側コネクタ部42とが接続することになり、この状態で行われる、壁部13側からドア本体21側への給電で蓄電部51を充電するようになっている。そして、装置本体31Aが、この蓄電部51から給電されて磁気を発生するようになっている。
第3実施形態に係る凍結対策装置1Cは、蓄電部51から装置本体31Aへの給電を制御する制御部38Cと、操作者による操作入力を受け付ける操作部39Cとを有しており、これらはドア本体21に設けられている。制御部38Cは、操作部39Cへの操作入力により設定されるタイミングで、蓄電部51から装置本体31Aへ給電することになり、これにより装置本体31Aがガイドレール23を発熱させる。制御部38Cは、例えば操作部39Cへの操作入力により設定された所定の時間間隔で所定時間ずつ装置本体31Aへ給電してガイドレール23の凍結を防止したり、操作部39Cへの操作入力を受け付けたタイミングで装置本体31Aへ所定時間給電してガイドレール23の凍結を解消したりする。
以上に述べた第3実施形態に係る凍結対策装置1Cは、給電側コネクタ部41と受電側コネクタ部42とが接続された状態で蓄電部51に蓄電しておくことができる。これにより、給電側コネクタ部41と受電側コネクタ部42とが離れた状態でも、装置本体31Aはドア本体21の位置によらず蓄電部51から給電を受けることが可能となる。このため、ドア本体21の位置によらずガイドレール23を広範囲にわたって発熱させることができる。よって、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結をガイドレール23の広範囲にわたり防止することができる。
(第4実施形態)
図6に示すように、第4実施形態に係る凍結対策装置1Dでは、第1実施形態の給電部33Aにかえて給電部33Dが設けられている。給電部33Dは、一端が枠部22に連結され他端がドア本体21に連結されるとともにドア本体21の開閉移動に追従して変形するケーブル61と、ケーブル61の他端と装置本体31Aとを通電可能に接続する配線部36Dとを有している。
ケーブル61の一端側は、施設側の固定電源に通電可能に接続されている。配線部36Dもドア本体21内に配線されている。ここで、ケーブル61は、ケーブル本体とケーブル本体を覆うケーブルガイドとを有している。ケーブルガイドは、全体が同一平面内に位置する状態を維持しつつ変形するもので、一端側の直線状の辺部と他端側の直線状の辺部とを半円状の中間部で連結した形状のまま両辺部の平行を維持しつつ、両端部が相対的に水平移動する。
ケーブル61は、ドア本体21が開閉移動方向(図6の矢印Bの方向)のいずれの位置にあっても、施設側の固定電源からの電力を装置本体31Aに給電する。これにより、給電部33Dは、壁部13側からドア本体21側に連続する有線で給電を行う架線給電部となっている。
第4実施形態に係る凍結対策装置1Dは、施設側の固定電源から給電部33Dつまり装置本体31Aへの給電を制御する制御部38Dと、操作者による操作入力を受け付ける操作部39Dとを有しており、これらは壁部13側の枠部22に設けられている。制御部38Dは、第1実施形態と同様に装置本体31Aへ給電してガイドレール23を発熱させる。
以上に述べた第4実施形態に係る凍結対策装置1Dは、給電部33Dがドア本体21の開閉移動に追従して変形するケーブル61を含んでいるため、壁部13に対し移動するドア本体21に設けられていても、壁部13側から給電を受けることが可能となる。しかも、ドア本体21の位置によらずガイドレール23を広範囲にわたって発熱させることができる。よって、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結をガイドレール23の広範囲にわたり防止することができる。加えて、ケーブル61を変形させてドア本体21の開閉移動に追従することから、安価にできる。
(第5実施形態)
図7に示すように、第5実施形態に係る凍結対策装置1Eは、ドア本体21の下端部21aに、ガイドレール23の溝部23a内に入り込むように延出するステンレス鋼材などの磁性体からなる延出部材71を有している。この延出部材71は、長さ方向に見てL字状をなすアングル材であり、長尺帯板状の板部72と長尺帯板状の板部73とがそれぞれの長さ方向に沿う端縁部同士を連結させた形状をなしている。
延出部材71は、長さ方向をドア本体21の開閉移動方向(図7の紙面に直交する方向)に沿わせた状態で、一方の板部72においてドア本体21の下端部21aの下面に接合されている。その際に、他方の板部73がドア本体21の下端部21aの中央に位置するように配置されることになり、この他方の板部73がガイドレール23の溝部23a内に入り込むように延出する。延出部材71は、両側の振れ止め部材24,24を繋ぐようにこれらの間を埋めて設けられている。
以上に述べた第5実施形態に係る凍結対策装置1Eは、延出部材71がドア本体21から延出してガイドレール23の溝部23a内に入り込むため、ドア本体21と溝部23aの底面23bとの隙間を狭めて室外12から室内11への外気の進入を抑制することができる。しかも、ガイドレール23の溝部23a内に入り込む延出部材71が磁性体からなるため、装置本体31Aが発生した磁気により渦電流が生じて発熱することになり、溝部23a内に放熱する。よって、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を、さらに防止しまたは早期に解消することができる。
また、第5実施形態に係る凍結対策装置1Eは、延出部材71が、長さ方向に見てL字状をなすため、汎用のアングル材を使用することができ、コスト増を抑制することができる。
ここで、第5実施形態に係る凍結対策装置1Eが備える、延出部材71以外の構成としては、第1〜第4実施形態の凍結対策装置1A〜1Dのいずれの構成を採用することも可能である。
(第6実施形態)
図8に示すように、第6実施形態に係る凍結対策装置1Fは、室外側パネル29に装置本体31Fが設けられている。この装置本体31Fは、図9に示すように、室外側パネル29の室内11側の下端部のドア本体21と干渉しない位置に取り付けられており、図示略のコイルが給電されることで磁気を発生しこの磁気によりガイドレール23を発熱させる。凍結対策装置1Fは、図8に示すように、ドア本体21の開閉移動方向(図8の矢印Bの方向)の開口部14に近い側にのみ設けられており、ガイドレール23の室外側パネル29の下方に位置する部分の開口部14に近い側を発熱させる。ここで、ドア本体21の開閉移動方向の室外側パネル29の全長にわたって装置本体31Fを設けても良い。
第6実施形態に係る凍結対策装置1Fは、施設側の固定電源と装置本体31Fとを通電可能に接続する配線部36Fと、施設側の固定電源から装置本体31Fへの給電を制御する制御部38Fと、操作者による操作入力を受け付ける操作部39Fとを有しており、これらは壁部13側の枠部22に設けられている。配線部36Fの制御部38Fと装置本体31Fとを繋ぐ部分は、室外側パネル29内および枠部22内に配線されている。制御部38Fは、第1実施形態と同様、操作部39Fへの操作入力により設定されるタイミングで、施設側の固定電源から装置本体31Fへ給電してガイドレール23を発熱させる。
以上に述べた第6実施形態に係る凍結対策装置1Fは、壁部13を構成する室外側パネル29に装置本体31Fが設けられているため、壁部13に対し移動するドア本体21に装置本体31Fが設けられる場合と比べて、給電等の観点から、より設置が容易となる。なお、壁部13側に凍結対策装置の装置本体を設ける場合に、室外側パネル29以外に設けても良い。例えば、ドア本体21の閉方向の前方に位置する開口部14の戸当たり端の下部に装置本体を設けることができる。
ここで、第6実施形態では、壁部13とドア本体21とのうちの壁部13側のみに凍結対策装置1Fを設ける場合を例にとり説明したが、この第6実施形態の凍結対策装置1Fと、第1〜第5実施形態の凍結対策装置1A〜1Eのいずれか一つとを組み合わせても良い。その場合、第6実施形態の凍結対策装置1Fについては、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を解消する場合にのみ装置本体31Fを駆動するようにしても良い。
(第7実施形態)
図10に示すように、第7実施形態に係る凍結対策装置1Gは、ガイドレール23にその延在方向に沿って装着される伝熱部材81を有している。この伝熱部材81はガイドレール23よりも熱伝導率が高くなっており、例えばガイドレール23がステンレス鋼製の場合に、これよりも熱伝導率が高いアルミニウム製またはアルミニウム合金製となっている。伝熱部材81は、長尺帯板状をなしている。
伝熱部材81は、長さ方向の位置によらず長さ方向に直交する面での断面が一定形状をなしており、押し出し成形で形成される。
伝熱部材81は、溝部23aの底面23bに、複数のビス82で固定されている。ビス82は、伝熱部材81の長さ方向に間隔をあけて複数配置され、伝熱部材81の幅方向にも間隔をあけて複数配置されている。ビス82はステンレス鋼材などの磁性体からなっている。伝熱部材81は、下面81bが全面的に溝部23aの底面23bに直接密着し、幅方向両側の側面81c,81dが全面的に側面23c,23dに直接密着する。伝熱部材81は、ガイドレール23の溝部23aの延在方向(図10の紙面に直交する方向)の全長にわたって底面23bを覆うように配置されている。よって、伝熱部材81の上面81aが溝部23aの底面となる。伝熱部材81は、装置本体31Aよりも開閉移動方向(図10の紙面に直交する方向)の長さが長くなっている。
以上に述べた第7実施形態に係る凍結対策装置1Gは、装置本体31Aが発生する磁気によるガイドレール23の発熱を伝熱部材81がより効率良く広範囲に伝達することになる。つまり、ガイドレール23がステンレス鋼材などからなっていて熱伝導率が低い場合には、上述したように装置本体31Aをドア本体21の下端部21aに対してドア本体21の開閉移動方向(図10の紙面に直交する方向)に部分的に設けると、ガイドレール23の装置本体31Aに近い一部が局部的に発熱することになってしまう。これに対し、装置本体31Aよりも熱伝導率が高く装置本体31Aよりも長さが長いアルミニウム合金等からなる伝熱部材81を設けることによって、ガイドレール23の局部的な発熱をガイドレール23のより広範囲に伝達することができる。よって、装置本体31Aの長さを短くしても、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結をガイドレール23の広範囲にわたって防止および解消することができる。
また、第7実施形態に係る凍結対策装置1Gは、伝熱部材81がガイドレール23の延在方向の全長にわたって設けられていることから、ガイドレール23を全体にわたって一様に温めることができる。よって、装置本体31Aの長さをガイドレール23の全体を発熱させることができる長さより短くしても、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結をガイドレール23の全長にわたって防止および解消することができる。
また、第7実施形態に係る凍結対策装置1Gは、伝熱部材81がガイドレール23に複数の磁性体からなるビス82で固定されているため、装置本体31Aが発生する磁気による誘導加熱で複数のビス82が発熱することになる。よって、このような複数のビス82の発熱を伝熱部材81でガイドレール23のより広範囲に伝達することができる。よって、ガイドレール23の溝部23aに入り込んで伝熱部材81の上面81a上に溜まる雪や水の凍結を効率良く防止および解消することができる。
また、第7実施形態に係る凍結対策装置1Gは、伝熱部材81がガイドレール23よりも熱伝導率が高い接着剤あるいは接着テープでガイドレール23に接着されているため、熱抵抗によるロスを抑制することができる。よって、ガイドレール23の溝部23aに入り込んで伝熱部材81の上面81a上に溜まる雪や水の凍結を効率良く防止および解消することができる。
ここで、第7実施形態に係る凍結対策装置1Gが備える伝熱部材81以外の構成としては、第1〜第6実施形態の凍結対策装置1A〜1Fのいずれの構成を採用することも可能である。
(第8実施形態)
図11に示すように、第8実施形態に係る凍結対策装置1Hは、第1の温度センサ91と、第2の温度センサ92とを有している。第1の温度センサ91は、ガイドレール23の、閉状態にあるドア本体21の装置本体31Aと対向する部位に設けられている。言い換えれば、第1の温度センサ91は、装置本体31Aが発生する磁気による誘導加熱で所定値以上に発熱する発熱部位に設けられている。第2の温度センサ92は、ガイドレール23の、閉状態にあるドア本体21の装置本体31Aと対向しない部位に設けられている。言い換えれば、第2の温度センサ92は、上記発熱部位以外の部位に設けられている。第1の温度センサ91および第2の温度センサ92は、共通部品であり、図12に第1の温度センサ91を示すようにガイドレール23の溝部23aよりも室外12側の上面23eに設けられている。そして、装置本体31Aへの給電を制御する制御部38Hが、操作部39Hへの操作入力による設定と、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出結果とに基づいて装置本体31Aへの給電つまり装置本体31Aによる磁気の発生を制御する。第7実施形態と同様、ガイドレール23には伝熱部材81が複数のビス82により固定されている。なお、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92をガイドレール23に取り付けることが困難な場合は、非接触温度センサを用いてガイドレール23の発熱部位の温度とそれ以外の部位の温度とを検出しても良い。
自動ドア装置2の主電源が立ち上げられると、制御部38Hは、図13のフローチャートに示す立ち上がり制御を開始し、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92を駆動して(ステップSA1)、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が生じていると判断できる第1設定温度以下であるか否かを判定する(ステップSA2)。第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が第1設定温度以下でない場合、つまり、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が生じていないと判断できる場合、制御部38Hは、自動ドア装置2の作動を開始することを示す作動アラームまたは作動音声を所定時間発生させ(ステップSA3)、自動ドア装置2の開閉制御部27に自動ドア開閉許可信号を出力して(ステップSA4)、立ち上がり制御を終了する。第1設定温度は、操作部39Hへの操作入力により設定変更可能となっている。
自動ドア開閉許可信号が入力されると、開閉制御部27は、通常制御状態となり、開閉駆動部25の駆動を許容する状態となる。言い換えれば、開閉制御部27に自動ドア開閉許可信号が入力されるまで開閉駆動部25の駆動は規制される。この通常制御状態で、検知部26がドア本体21の近傍を移動する移動体を検知すると、開閉駆動部25でドア本体21を開作動させる。
上記したステップSA2で、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が第1設定温度以下である場合、つまり、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が生じている可能性があると判断できる場合は、制御部38Hが、自動ドア装置2の開閉制御部27に自動ドア開閉許可信号を出力することなく、自動ドア装置2の作動を開始できないことを示す中止アラームまたは中止音声を発生させ(ステップSA5)、装置本体31Aへの所定電流での給電を所定時間行う(ステップSA6)。
次に、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92を駆動して(ステップSA7)、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が、第1設定温度よりも高い第2設定温度以上であるか否かを判定する(ステップSA8)。ステップSA8で、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が、第1設定温度よりも高い第2設定温度以上となるまで、ステップSA6〜SA8を繰り返して、装置本体31Aへの給電を繰り返し行う。そして、ステップSA8で第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が第2設定温度以上となる、つまり、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が解消されると、制御部38Hは、発生させている中止アラームまたは中止音声を停止させ(ステップSA9)、自動ドア装置2の作動を開始することを示す作動アラームまたは音声出力を行い(ステップSA3)、自動ドア装置2の開閉制御部27に自動ドア開閉許可信号を出力して(ステップSA4)、立ち上がり制御を終了する。つまり、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92がすべて、検出温度が第2設定温度以上であってガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が解消された解凍状態にあることを検出すると、解凍完了と判断して、自動ドア装置2の作動を開始する。第2設定温度も、操作部39Hへの操作入力により設定変更可能となっている。
上記した立ち上がり制御を終了すると、制御部38Hは、所定の時間間隔で、図14のフローチャートに示す凍結防止制御を開始する。凍結防止制御では、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92を駆動して(ステップSB1)、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が予測される値に近づいていると判断できる第2設定温度以下であるか否かを判定する(ステップSB2)。ステップSB2で、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が第2設定温度以下でない場合、つまり、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が予測される値に近づいてはいないと判断できる場合は、凍結防止制御を終了する。
ステップSB2で、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が第2設定温度以下である場合、つまり、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結が予測される値に近づいていると判断できる場合、制御部38Hは、装置本体31Aへの所定電流での給電を所定時間行う(ステップSB3)。次に、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92を駆動して(ステップSB4)、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が、第2設定温度よりも高い所定の第3設定温度以上であるか否かを判定する(ステップSB5)。ステップSB5で、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が第3設定温度以上でない場合、ステップSB3に戻り、装置本体31Aへの所定電流での給電を所定時間行う。ステップSB5で、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出温度の最低値が、第3設定温度以上である場合、凍結防止制御を終了する。これにより、加熱し過ぎを抑制する。第3設定温度も、操作部39Hへの操作入力により設定変更可能となっている。
以上により、制御部38Hは、ガイドレール23を、第3設定温度以下に維持するように制御して温度の過度の上昇を抑制しつつ、溝部23aに入り込んだ雪や水を凍結させない第2設定温度以上に維持するように制御する。
以上に述べた第8実施形態に係る凍結対策装置1Hは、ガイドレール23に設けられた第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出結果に基づいて装置本体31Aの磁気の発生を制御するため、ガイドレール23をより効果的に発熱させることができ、無駄な電力消費を抑えることができる。また、制御部38Hによる装置本体31Aへの給電の制御と、伝熱部材81の伝熱効果とによって、第1の温度センサ91および第2の温度センサ92の検出結果を均一に近づけることができる。
ここで、第8実施形態に係る凍結対策装置1Hが備える温度センサ91、制御部38Hおよび操作部39H以外の構成としては、第1〜第7実施形態の凍結対策装置1A〜1Gのいずれの構成を採用することも可能である。
以上、本発明に係る凍結対策装置の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、凍結対策装置1A〜1Hは自動ドア装置2に設けられているが、ドア本体21を手動で開閉するドア装置に設けられていてもよい。
また、上記の実施形態では、自動ドア装置2は、1つのドア本体21が開口部14を開閉する片引き戸の形態であるが、複数のドア本体21が開口部14を開閉する形態としてもよい。
また、振れ止め部材24の設置位置や数は適宜設定されてよい。
加えて、上記の実施形態では、凍結対策装置1A〜1Hがガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結を防止および解消するものとして説明したが、常に凍結を防止し続ける装置とすることで凍結解消の必要をなくしたり、凍結を防止せず凍結が発生したときに凍結を解消する装置とすることも可能である。つまり、ガイドレール23の溝部23aに入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行う装置とすることができる。
1A〜1H 凍結対策装置
2 自動ドア装置(ドア装置)
11 室内
12 室外
13 壁部
14 開口部
21 ドア本体
23 ガイドレール
23a 溝部
29 室外側パネル
33A 給電部(非接触給電部)
33B 給電部(接離給電部)
33C 給電部(接離給電部)
33D 給電部(架線給電部)
38H 制御部
41 給電側コネクタ部(一方のコネクタ部)
42 受電側コネクタ部(他方のコネクタ部)
51 蓄電部
61 ケーブル
71 延出部材
81 伝熱部材
91 温度センサ

Claims (9)

  1. 室内と室外とを仕切る壁部に形成された開口部を開閉するドア本体の下方に設けられた磁性体からなるガイドレールの溝部に入り込んだ雪や水の凍結に対して該凍結の防止および解消の少なくともいずれか一方を行う凍結対策装置であって、
    前記ドア本体に設けられるとともに磁気を発生し該磁気により前記ガイドレールを発熱させることを特徴とする凍結対策装置。
  2. 前記壁部側から前記ドア本体側に非接触給電によって給電を行う非接触給電部を有することを特徴とする請求項1に記載の凍結対策装置。
  3. 前記壁部に設けられる一方のコネクタ部と、前記一方のコネクタ部に対し接離可能であって前記ドア本体に設けられる他方のコネクタ部とを備え、前記ドア本体が前記開口部を閉鎖する状態にあるとき前記一方のコネクタ部と前記他方のコネクタ部とが接続して前記壁部側から前記ドア本体側に給電を行う接離給電部を有することを特徴とする請求項1に記載の凍結対策装置。
  4. 前記接離給電部は、前記一方のコネクタ部と前記他方のコネクタ部とが接続した状態で蓄電する蓄電部を前記ドア本体側に備えることを特徴とする請求項3に記載の凍結対策装置。
  5. 前記ドア本体の開閉移動に追従して変形するケーブルを含み前記壁部側から前記ドア本体側に給電を行う架線給電部を有することを特徴とする請求項1に記載の凍結対策装置。
  6. 前記ドア本体から前記ガイドレールの溝部内に入り込むように延出する磁性体からなる延出部材を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の凍結対策装置。
  7. 前記ガイドレールにその延在方向に沿って装着される、前記ガイドレールよりも熱伝導率の高い伝熱部材を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の凍結対策装置。
  8. 前記ガイドレールに設けられる温度センサと、
    該温度センサの検出結果に基づいて磁気の発生を制御する制御部とを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の凍結対策装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の凍結対策装置と、
    前記ドア本体と、
    前記ガイドレールとを備えるドア装置。
JP2014145723A 2014-07-16 2014-07-16 凍結対策装置およびこれを備えるドア装置 Active JP6373100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014145723A JP6373100B2 (ja) 2014-07-16 2014-07-16 凍結対策装置およびこれを備えるドア装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014145723A JP6373100B2 (ja) 2014-07-16 2014-07-16 凍結対策装置およびこれを備えるドア装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016023405A JP2016023405A (ja) 2016-02-08
JP6373100B2 true JP6373100B2 (ja) 2018-08-15

Family

ID=55270442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014145723A Active JP6373100B2 (ja) 2014-07-16 2014-07-16 凍結対策装置およびこれを備えるドア装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6373100B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61117988U (ja) * 1985-01-11 1986-07-25
JPH0343347Y2 (ja) * 1985-06-26 1991-09-11

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016023405A (ja) 2016-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103947035B (zh) 蓄电装置和电池温度调节方法
US9267694B2 (en) Method and system for controlling the temperature of components
US9719717B2 (en) Method and apparatus for routing utilities in a refrigerator
JP5053351B2 (ja) 台数制御装置
JP2011134531A (ja) 冷蔵庫およびそのヒータ装置組立方法
US9429353B2 (en) Turbo seal insulated heat fin
KR101557734B1 (ko) 피로티층 바닥 단열재 설치구조물
KR20080028375A (ko) 복합식 히터 및 그 복합식 히터를 갖춘 난방 시스템
CN103537326A (zh) 恒温箱及测温系统
JP6373100B2 (ja) 凍結対策装置およびこれを備えるドア装置
US10101216B2 (en) Conduit for the reomovable positioning of temperature sensors in a water heater and method
CN205373206U (zh) 一种血液保存箱
CN101910764B (zh) 冷藏和/或冷冻设备
KR101718807B1 (ko) 공동주택 측벽 단열구조
WO2016023969A1 (en) Self-opening cooler comprising three door parts
CN109798720A (zh) 制冷设备的风门组件和具有其的制冷设备
KR20160009962A (ko) 자동차의 인덕션 히터
JP2010065889A (ja) 空気調和機の室外機用架台
KR100879161B1 (ko) 고드름 제거장치
JP2009149151A (ja) 非接触給電装置
KR101271231B1 (ko) 상수도 동파 방지 시스템
KR101576432B1 (ko) 냉동창고 출입구의 바닥 결빙 방지기능을 갖는 슬라이딩형 방열문
EP2014993A2 (en) Panel-like skirting-type air room heater
JP3230314U (ja) レールヒータ
JP2012144925A (ja) 建物の床加熱システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180717

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6373100

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250