JP3230314U - レールヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により完成車両にも取り付け容易で、適切な温度制御によりドアレールの凍結を安全に防止可能なレールヒータを提供する。【解決手段】鉄道車両の乗降用扉2の開閉をガイドするドアレール4の凍結を防止するレールヒータ1であって、ドアレール4は、乗降用扉2の沓摺り部3に取り付けられており、凸型断面に形成されたレール部4aの内側の空間に、通電により発熱する軸状のヒータ部材5が挿入され、ヒータ部材5には、電力を供給可能な電源が接続されている。【選択図】図1

Description

本考案は、レールヒータに関し、詳しくは、鉄道車両、特に客車の、乗降用扉の開閉をガイドするドアレールの凍結を防止するヒータに関する。
鉄道車両は、降雪や積雪のある寒冷地では、着雪や凍結によって運転に障害が生じることが多い。例えば、走行中に巻き上げた雪が車両に付着して、扉とドアレールとの間で雪が詰まったり、詰まった雪が溶けてその水分が再凍結したりすることや、車両基地に留置している間にドアレールが凍結することなどで、扉が開閉できなくなる場合が挙げられる。
特に、乗客乗降用の扉は編成あたりの個数が多く、一斉に開閉する際に一つでも開閉しなくなると運転の障害になるため、確実に動作できるようにする必要がある。
このため、降雪や積雪のある寒冷地で使用する車両には、乗客乗降用の扉やドアレールの凍結を防止する手段が設けられている。その手段の一つとして、ドアレールを加熱するレールヒータが乗客乗降用の扉の沓摺り付近に設けられているものがある(例えば、図6又は特許文献1参照)。
従来のレールヒータは、例えば、特許文献1においては、車両の出入口の台枠に凹部が設けられて沓摺りで閉鎖されており、この凹部に収容されるようにレールヒータが沓摺りの下面に取り付けられて、沓摺り及び扉のレールを加熱できるように構成されている。
また、図6は、従来のレールヒータ31が設けられた鉄道車両の乗降口の要部断面図である。図6に示すように、従来のレールヒータ31は、乗降用扉32の沓摺り部33の下方の領域にある、沓摺り部33と客室床37との間にできる空間36を利用してドアレール34付近にヒータ部材35を配置し、ヒータ部材35を発熱させてドアレール34を加温することで、ドアレール34の凍結を防ぐ構成である。
特開2019−014339号公報
ところで、特許文献1に記載の沓摺りで閉鎖された台枠の凹部や、図6の沓摺り部33の下方の空間36は、車両の床構造によるものである。したがって、例えば、図6の鉄道車両が寒冷地向けに新造される場合、つまり、あらかじめレールヒータ31を備える仕様である場合には、ヒータ部材35を適切に配置・挿入可能な空間36が作られるように床構造が設計されている。
一方で、温暖地用の鉄道車両を寒冷地向けに改造したいという需要もある。この場合に凍結防止手段としてレールヒータ31を導入するには、完成車両に後からヒータ部材35を配置・挿入する必要がある。改造する車両が図6と同様の床構造であれば、沓摺り部33を一時的に取り外すことで、空間36にヒータ部材35を配置・挿入できるようになる。
しかしながら、車両によっては、必ずしも図6のような床構造となっておらず、図7に示すように、台枠が一体形成された床構造をしており、乗降用扉の沓摺り部の下方の領域に、ヒータ部材を適切に配置・挿入することができない場合もある。
図7に示すように、この鉄道車両では、2枚の板材の間に波形の芯を挟み込んだ形状に一体形成された台枠38が床面をなしており、乗降用扉32の部分において台枠38の上面に沓摺り部33が取り付けられている。
このような床構造の車両では、乗降用扉32の沓摺り部33の下方の領域は、台枠38の構造材で閉鎖された、空洞状の隠蔽空間39となっている。ここにヒータ部材35を配置するためには、台枠38に穴をあけたり、切り欠いたりするなど、台枠38を部分的に欠損させる必要がある。
しかし、一体形成の台枠38を欠損させると、強度維持の観点で問題が生じるため、沓摺り部33の下方の隠蔽空間39内にヒータ部材35を後付けするような改造の実施は困難であった。
また、一般に、レールヒータは、ドアレールの凍結を防ぐことを目的としており、扉やドアレールに付着した雪や氷を完全に融解させるまで加熱する必要はない。
ところが、従来のレールヒータは、凍結のおそれのある期間、常に加熱するように構成されているので、気温や着雪の状態によっては、過度に高温になるおそれもあった。
そこで本考案は、簡易な構成により完成車両にも取り付け容易で、適切な温度制御によりドアレールの凍結を安全に防止可能なレールヒータを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本考案の第1のレールヒータは、鉄道車両の乗降用扉の開閉をガイドするドアレールの凍結を防止するレールヒータであって、前記ドアレールは、前記乗降用扉の沓摺り部に取り付けられるとともに、凸型断面に形成されたレール部を有し、該レール部の内側の空間に、通電により発熱する軸状のヒータ部材が挿入されており、前記ヒータ部材には、電力を供給可能な電源が接続されていることを特徴としている。
また、前記レール部の内側の空間には、前記ヒータ部材との隙間を埋める充填剤が充填されていることを特徴としている。
また、前記ドアレールの温度を検出する温度センサと、前記電源から前記ヒータ部材への供給電力を調節する電気調節器と、該電気調節器により前記ヒータ部材へ供給される電力を制御する温度調節器とを備え、前記温度調節器は、前記温度センサによって検出される前記ドアレールの温度が、あらかじめ設定された目標温度となるように前記電気調節器の出力を制御することを特徴としている。
また、本考案の第2のレールヒータでは、前記温度調節器は、上限温度が設定されており、前記温度センサによって検出される前記ドアレールの温度が上限温度を超えると、前記電力調節器から前記ヒータ部材への通電を停止させる電力遮断回路が設けられていることを特徴としている。
さらに、本考案の第3のレールヒータでは、前記乗降用扉は、複数箇所に設けられており、前記乗降用扉ごとに、前記ドアレールの温度を検出する温度センサと、前記電源から前記ヒータ部材への供給電力を調節する電気調節器とを備え、各前記ドアレールの前記電気調節器と選択的に接続し、接続した前記電気調節器により前記ヒータ部材へ供給される電力を制御する温度調節器を備え、各前記ドアレールの前記温度センサは、第一の選択スイッチによって切り替え可能に前記温度調節器に接続されるとともに、各前記電気調節器は、第二の選択スイッチによって切り替え可能に前記温度調節器に接続され、前記第一の選択スイッチと前記第二の選択スイッチとは、それぞれ、一定の時間間隔で接続先を切り替えるとともに、切り替える際に連動して動作し、前記温度調節器を同じ前記ドアレールの前記温度センサと前記電気調節器とに接続し、前記温度調節器は、接続された前記温度センサによって検出される前記ドアレールの温度が、あらかじめ設定された目標温度となるように接続された前記電気調節器の出力を制御することを特徴としている。
本考案の第1のレールヒータによれば、ドアレールのレール部の内側の空間にヒータ部材を挿入したことにより、乗降用扉の沓摺り部の下方の領域を利用する必要がなく、設置の自由度が極めて高いので、簡易な構成により完成車両への取り付けが容易になる。
また、レール部内側の空間に、ヒータ部材との隙間を埋める充填剤が充填されていることから、ヒータ部材の発熱によって、ドアレールが全長にわたって効率よく均一に熱されるので、温度制御を円滑に行えるほか、熱損失が少なく経済的である。また、温度分布に偏りが生じにくくなるので、部分的な過熱を抑止でき、ドアレールの凍結をより安全に防止できる。
また、ドアレールの温度を温度センサで監視しつつ、温度設定器で設定された目標温度を維持するように、電源から供給される電力を電力調節器により調節してヒータ部材を発熱させることができるので、適切な温度制御を実現してドアレールの凍結を安全に防止できる。
また、本考案の第2のレールヒータによれば、ドアレールの温度が上限温度を超えた場合に、ヒータ部材への電力を遮断できるので、何らかの不具合が発生した場合、例えば、電力調節器に制御不能な故障が発生した場合であっても、ヒータ部材の過熱を防ぐことができるので、温度制御の安全性を向上させることができる。
さらに、本考案の第3のレールヒータによれば、複数箇所の乗降用扉のドアレールについて、1つの回路で温度制御可能になるので、各乗降用扉の一つ一つにそのドアレールの温度制御を行う回路を構築するより簡易に構成でき、省コスト化及び省スペース化を図ることができる。
本考案の第1形態例であるレールヒータが組み込まれたドアレールの構造を示す乗降口の要部断面図である。 鉄道車両の乗降用扉の構成を示す説明図である。 図1のレールヒータの電気系統を示すブロック図である。 本考案の第2形態例である過熱遮断機能つきレールヒータの電気系統を示すブロック図である。 本考案の第3形態例である、複数のドアレールを加温できるレールヒータの構成を示すブロック図である。 従来のレールヒータが設けられた鉄道車両の乗降口の要部断面図である。 台枠が一体形成された鉄道車両の床構造を示す断面図である。
図1は、本考案の第1形態例であるレールヒータ1が組み込まれたドアレール4の構造を示す乗降口の要部断面図であり、図2は、鉄道車両の乗降用扉2の構成を示す説明図である。
図1及び図2に示すように、引き戸状の乗降用扉2は、客室床7に取り付けられた沓摺り部3に設けられたドアレール4にガイドされて開閉動作可能に構成されており、鴨居部分に設けられた上部レール2aに戸車2bが懸垂して転動する構造になっている。
なお、図示していないが、この鉄道車両の台枠8は、図7のものと同様に、2枚の板材の間に波形の芯を挟み込んだ形状に一体形成されており、台枠8の上面が客室床7をなしている。
ドアレール4は、乗降用扉2の重量を支えるとともに、乗降用扉2が閉じた状態で車内外からの風圧や満員の乗客による押圧などに耐えられる強度が確保でき、かつ、レールとして必要な平坦度、直線性などを有するように、充分な強度がある金属板を凸型断面の形状に折り曲げてレール部4aを形成している。
したがって、ドアレール4は、凸型形状のレール部4aの内側に空間を有する構造になっている。レール部4aの内側の空間には、少なくとも乗降用扉2の全幅にわたる長さを有する軸状のヒータ部材5が挿入されるとともに、ヒータ部材5との隙間を埋める充填剤6が充填されている。
ヒータ部材5は、抵抗導体や粉末体といった通電により発熱する材料によって構成されおり、ヒータ部材5の端部には、通電用の電極端子10が設けられている。また、充填剤6は、充填後に硬化し、硬化後に伝熱性及び耐熱性を有する材料(例えば、セメント)によって構成されている。
なお、ドアレール4は、乗降用扉2の開閉動作において、ストローク全長にわたり開閉抵抗が一様になるよう、取り付け位置やたわみ、直線性(上下左右の偏り)などを調整する必要があるため、あらかじめ、直線性が所定の偏差内になるよう製造され、車両に取り付けた後も、レール上面の高さの平坦度と左右の通り狂いが調整される。
この調整はドアレール4自体を工具で押し曲げたり叩いたりして行うので、ドアレール4内部に充填する充填剤6は、ドアレール4が多少変形しても破損しないよう、硬化後もある程度の可塑性を有する材質を用いるのが望ましい。
図3は、図1のレールヒータ1の電気系統を示すブロック図である。
図3に示すように、レールヒータ1は、ヒータ部材5の電極端子10と接続し、ヒータ部材5への供給電力を調節する電力調節器11と、電力調節器11を介してヒータ部材5に電力を供給する電源12と、ドアレール4の温度を検出する温度センサ9と、温度センサ9が検出する温度が目標温度となるように電力調節器11の出力を制御する温度調節器13と、目標温度を温度調節器13に設定する温度設定器14とを備えている。
ここで、目標温度とは、乗客に害を与えるおそれがなく、ドアレール4の凍結を十分に防止可能な程度の温度であり、車両が運行される地域の気象条件や、車両の運行状況に応じて適宜決定される。
また、温度センサ9は、熱電対、サーミスタ、半導体など様々な素子・原理のものが適用可能である。
電力調節器11、温度調節器13、及び、温度設定器14は、設置場所を図示していないが、いずれも、鉄道車両内の所定のスペース(例えば、座席下の空間)に設置されている。なお、電源12は、鉄道車両内で得られる種別の電源で良く、交流/直流の別、電圧などは適宜必要なものが選択される。
以下に、レールヒータ1の温度制御について説明する。
まず、電源12から電力調節器11に電力が供給されると、供給電力は、電力調節器11で出力が調節され、電極端子10を介してヒータ部材5に送られる。
電力調節器11からの電力によりヒータ部材5が発熱すると、ドアレール4が加温され、その温度が温度センサ9で検出される。温度センサ9は、検出した温度の情報を温度調節器13に送り、温度調節器13は、検出された温度を温度設定器14で設定された目標温度と比較する。
温度センサ9の検出温度が目標温度以上である場合、温度調節器13は、電力調節器11に、出力を低減させる旨の制御信号を送り、その旨の制御信号を受け取った電力調節器11は、ヒータ部材5への出力を減らす。
温度センサ9の検出温度が目標温度に満たない場合、温度調節器13は、電力調節器11に、出力を増加させる旨の制御信号を送り、その旨の制御信号を受け取った電力調節器11は、ヒータ部材5への出力を増やす。
なお、制御信号の発信方法は、適宜必要なものを選択すればよく、例えば、オン/オフ制御、比例制御などの方法を採り得る。
このように、本考案の第1形態例であるレールヒータ1によれば、ドアレール4のレール部4aの内側の空間にヒータ部材5を挿入したことにより、乗降用扉2の沓摺り部3の下方の領域を利用する必要がなく、設置の自由度が極めて高いので、簡易な構成により完成車両への取り付けが容易になる。
また、レール部4a内側の空間に、ヒータ部材5との隙間を埋める充填剤6が充填されていることから、ヒータ部材5の発熱によって、ドアレール4が全長にわたって効率よく均一に熱されるので、温度制御を円滑に行えるほか、熱損失が少なく経済的である。また、温度分布に偏りが生じにくくなるので、部分的な過熱を抑止でき、ドアレール4の凍結をより安全に防止できる。
さらに、ドアレール4の温度を温度センサ9で監視しつつ、温度設定器14で設定された目標温度を維持するように、電源12から供給される電力を電力調節器11により調節してヒータ部材5を発熱させることができるので、適切な温度制御を実現してドアレール4の凍結を安全に防止できる。
図4は、本考案の第2形態例である過熱遮断機能つきのレールヒータ1aの電気系統を示すブロック図である。
レールヒータ1aは、第1形態例である図1のレールヒータ1と同様の構成要素を備えているが、電気系統の構成が図3のものと異なっている。また、第1形態例と同じ構成要素に関しては、同じ符号が付されている。
すなわち、図4に示すように、レールヒータ1aは、ドアレール4の内部にヒータ部材5が挿入されるとともに、ヒータ部材5の端部には、通電用の電極端子10が設けられており、ドアレール4に温度センサ9が取り付けられている。
また、レールヒータ1aは、ヒータ部材5の電極端子10と接続し、ヒータ部材5への供給電力を調節する電力調節器11と、電力調節器11を介してヒータ部材5に電力を供給する電源12と、温度センサ9が検出する温度が目標温度となるように電力調節器11の出力を制御する温度調節器13aと、目標温度を温度調節器13aに設定する温度設定器14とを備えている。
温度調節器13aは、図1の温度調節器13と同様に、電力調節器11に対して、温度設定器14で設定された目標温度が維持されるように、ヒータ部材5への出力を調節する旨の制御指令を送るように構成されているので、レールヒータ1aは、ドアレール4に対して、レールヒータ1と同様の温度制御を行うことができる。
また、温度調節器13aは、温度信号比較回路16を備え、上限温度設定器15で設定される、ドアレール4が絶対に上回ってはいけない上限温度と、温度センサ9で検出される実際の検出温度とを常時比較する機能を備えている。
ここで、上限温度とは、人体が触れると火傷したり、ゴム製の靴底が変形したりするなど、乗客に害を与えるおそれのある温度であり、温度調節器13aで設定される目標温度よりも高い温度である。
ここで、レールヒータ1aの過熱遮断制御は次のように行われる。
温度信号比較回路16は、温度センサ9が検出するドアレール4の温度を監視して、検出された温度と上限温度設定器15で設定された上限温度とを比較する。
温度信号比較回路16は、検出された温度が上限温度を超えた場合には、電力遮断回路17に遮断制御信号を送り、遮断制御信号を受け取った電力遮断回路17は、電力調節器11からヒータ部材5への経路を遮断して通電を停止させる。
また、このとき、温度調節器13aは、所定の復帰動作を行うまでは、電力調節器11への制御も停止する。所定の復帰動作とは、例えば、レールヒータ1aのシステム全体の電源を一旦切り、再度、その電源を入れることである。
このように、本考案の第2形態例である過熱遮断機能つきのレールヒータ1aによれば、ドアレール4の温度が上限温度を超えた場合に、ヒータ部材5への電力を遮断できるので、何らかの不具合が発生した場合、例えば、電力調節器11に制御不能な故障が発生した場合であっても、ヒータ部材5の過熱を防ぐことができるので、温度制御の安全性を向上させることができる。
図5は、本考案の第3形態例である、複数のドアレール4を加温できるレールヒータ1bの構成を示すブロック図である。
レールヒータ1bは、各乗降用扉2のドアレール4においては、第1形態例である図1のレールヒータ1と同様の構成要素を備えているが、電気系統の構成が図3のものと異なっている。また、第1形態例と同じ構成要素に関しては、同じ符号が付されている。
図5に示すように、レールヒータ1bでは、車両の3箇所に設けられた乗降用扉2のドアレール4のそれぞれに、ヒータ部材5と、温度センサ9と、このヒータ部材5に接続された電力調節器11とが1組ずつ設けられている。また、この図では、ヒータ部材5と温度センサ9と電力調節器11との組について、乗降用扉2ごとに、A,B,Cとグループ分けをしている。
グループA,B,Cの各温度センサ9は、第一の選択スイッチ18によって切り替え可能に温度調節器13に接続されて、接続時に温度の情報を温度調節器13へと送れるように構成されている。また、グループA,B,Cの各電力調節器11は、それぞれ、電源12から給電を受けるとともに、第二の選択スイッチ19によって切り替え可能に温度調節器13に接続されて、接続時に温度調節器13からの制御信号を受け取れるように構成されている。
ここで、温度調節器13は、図1のものと同様に、電力調節器11に対して、温度設定器14で設定された目標温度が維持されるように、ヒータ部材5への出力を調節する旨の制御指令を送るように構成されている。また、電力調節器11は、受け取った制御信号を保持する機能を有しており、次の制御信号を受け取るまでの間は保持した制御信号に基づきヒータ部材5へ供給される電力を調節するように構成されている。
さらに、第一の選択スイッチ18と第二の選択スイッチ19とは、それぞれ、一定の時間間隔で接続するグループ(A,B,C)を順繰りに切り替えるとともに、切り替える際に連動して動作し、同じグループ(A,B,C)を選択するように構成されている。
すなわち、第一の選択スイッチ18及び第二の選択スイッチ19によって、あるグループX(X=A,B,C)が選択されている間は、グループXの温度センサ9が検出した温度の情報が、第一の選択スイッチ18により選択的に接続されたグループXの温度調節器13に送られ、その情報を受け取った温度調節器13からは、検出温度に基づく制御信号が、第二の選択スイッチ19により選択的に接続された同じグループXの電力調節器11に伝達される。
したがって、レールヒータ1bは、グループA,B,Cの各ドアレール4に対して、接続先を一定の時間間隔で切り替えつつ選択的に接続し、接続している間、レールヒータ1と同様の温度制御を行うことができる。
このように、本考案の第3形態例であるレールヒータ1bによれば、3箇所の乗降用扉2のドアレール4について、1つの回路で温度制御可能になるので、各乗降用扉2の一つ一つにそのドアレール4の温度制御を行う回路を構築するより簡易に構成でき、省コスト化及び省スペース化を図ることができる。
なお、本考案は、以上の形態例に限定されることなく、考案の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、本形態例では、温度センサは、ドアレールの一カ所に配置しているが、必ずしも一カ所にだけ配置する必要はなく、ドアレールの複数個所に配置して、ドアレールの温度分布の偏りを検出可能にして、加温の不足や過剰を検知できるようにしてもよい。
また、本形態例では、乗降用扉の一つのドアレールにつき、一つのヒータ部材と一つの温度センサとを1組だけ設けているが、1組に限る必要はなく、ドアレールを長手方向に沿って複数の区間に分割し、分割された区間のそれぞれにヒータ部材と温度センサとを配置して、区間ごとにドアレールを温度制御するようにしてもよい。
また、本形態例のうち第3形態例は、3箇所の乗降用扉のドアレールを一つの回路でまとめて制御する構成であるが、3箇所に限る必要はなく、2箇所のみ又は4箇所以上の乗降用扉のドアレールを一つの回路でまとめて制御する構成としてもよい。この場合、第一の選択スイッチ及び第二の選択スイッチの接続先を、まとめて制御する箇所の数に合わせて増減させることで対応可能である。
1…レールヒータ、1a…レールヒータ、1b…レールヒータ、2…乗降用扉、2a…上部レール、2b…戸車、3…沓摺り部、4…ドアレール、4a…レール部、5…ヒータ部材、6…充填剤、7…客室床、8…台枠、9…温度センサ、10…電極端子、11…電力調節器、12…電源、13…温度調節器、13a…温度調節器、14…温度設定器、15…上限温度設定器、16…温度信号比較回路、17…電力遮断回路、18…第一の選択スイッチ、19…第二の選択スイッチ、31…レールヒータ、32…乗降用扉、33…沓摺り部、34…ドアレール、35…ヒータ部材、36…空間、37…客室床、38…台枠、39…隠蔽空間

Claims (5)

  1. 鉄道車両の乗降用扉の開閉をガイドするドアレールの凍結を防止するレールヒータであって、
    前記ドアレールは、前記乗降用扉の沓摺り部に取り付けられるとともに、凸型断面に形成されたレール部を有し、該レール部の内側の空間に、通電により発熱する軸状のヒータ部材が挿入されており、
    前記ヒータ部材には、電力を供給可能な電源が接続されていることを特徴とするレールヒータ。
  2. 前記レール部の内側の空間には、前記ヒータ部材との隙間を埋める充填剤が充填されていることを特徴とする請求項1記載のレールヒータ。
  3. 前記ドアレールの温度を検出する温度センサと、前記電源から前記ヒータ部材への供給電力を調節する電気調節器と、該電気調節器により前記ヒータ部材へ供給される電力を制御する温度調節器とを備え、
    前記温度調節器は、前記温度センサによって検出される前記ドアレールの温度が、あらかじめ設定された目標温度となるように前記電気調節器の出力を制御することを特徴とする請求項1又は2記載のレールヒータ。
  4. 前記温度調節器は、上限温度が設定されており、前記温度センサによって検出される前記ドアレールの温度が上限温度を超えると、前記電力調節器から前記ヒータ部材への通電を停止させる電力遮断回路が設けられていることを特徴とする請求項3記載のレールヒータ。
  5. 前記乗降用扉は、複数箇所に設けられており、
    前記乗降用扉ごとに、前記ドアレールの温度を検出する温度センサと、前記電源から前記ヒータ部材への供給電力を調節する電気調節器とを備え、
    各前記ドアレールの前記電気調節器と選択的に接続し、接続した前記電気調節器により前記ヒータ部材へ供給される電力を制御する温度調節器を備え、
    各前記ドアレールの前記温度センサは、第一の選択スイッチによって切り替え可能に前記温度調節器に接続されるとともに、各前記電気調節器は、第二の選択スイッチによって切り替え可能に前記温度調節器に接続され、
    前記第一の選択スイッチと前記第二の選択スイッチとは、それぞれ、一定の時間間隔で接続先を切り替えるとともに、切り替える際に連動して動作し、前記温度調節器を同じ前記ドアレールの前記温度センサと前記電気調節器とに接続し、
    前記温度調節器は、接続された前記温度センサによって検出される前記ドアレールの温度が、あらかじめ設定された目標温度となるように接続された前記電気調節器の出力を制御することを特徴とする請求項1又は2記載のレールヒータ。
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