JP6372945B2 - 測定試料調製装置およびこれを用いた測定試料の調製方法 - Google Patents
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Description
第2の目的は、連続的かつ多量の試料液の採取を可能とし精度の高い分析に資する被検物質の回収装置およびこれを用いた回収方法を提供することにある。
本発明の目的である第3の目的は、被検物質を含有する試料液を、その分析や測定に適した形態に処理することができる測定試料調製装置およびこれを用いた測定試料の調製方法を提供することにある。
第4の目的は、上記の装置および方法に適合する被検物質回収器を提供することにある。
このうち、〔16〕〜〔25〕が本発明の手段である。
〔1〕貯留された試料液に浮遊しながら当該試料液中の被検物質を回収する装置であって、
前記試料液を汲み上げる汲み上げ機構と、汲み上げた試料液を流通させ被検物質を吸着する吸着剤を収納する回収器と、当該回収器から排出された試料液を貯留試料液に戻す返戻機構とを有する被検物質回収装置。
〔2〕さらに、浮力を得るための浮子体を有する〔1〕に記載の被検物質回収装置。
〔3〕前記汲み上げ機構および前記回収器が浮子体もしくは浮力のある基材に載置されている〔1〕または〔2〕に記載の被検物質回収装置。
〔4〕さらに、カートリッジフィルタを有し、汲み上げた試料液のろ過を行った後、前記回収器に送る〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の被検物質回収装置。
〔5〕さらに、電池を有する〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の被検物質回収装置。
〔6〕前記貯留された試料液に装置の一部が入水し、試料液が汲み上げられるその入水した箇所に、メッシュフィルターが設けられ、試料液を汲み上げる際の異物の混入を防止する〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の被検物質回収装置。
〔7〕前記回収器が、上部と底部に開口部を有する測定容器とこれを収容する筐体とを有し、前記測定容器は被検物質を吸着する吸着剤を収納することができ、前記筐体は測定容器の実質的に内部のみに試料液を流通させるよう測定容器の上部縁部と底部縁部とを密閉状態で収容する〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の被検物質回収装置。
〔8〕前記測定容器の上部および底部にはシール材が配置されて、前記筐体の内面と前記測定容器の縁部外面とが前記シール材を介して密閉される〔7〕に記載の被検物質回収装置。
〔9〕前記筐体は筐体上部と筐体下部とで構成され、前記筐体上部と筐体下部とは螺合して一体化する構造とされ、前記測定容器とその上部および下部に位置するシール材を内包し、その内包状態で前記筐体上部と筐体下部とを螺合することで、前記シール材を筐体の上部内面および底部内面に押圧しながら一体化し、当該縁部と前記シール材との密着状態を得る〔8〕に記載の被検物質回収装置。
〔10〕前記試料液が環境水である〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の被検物質回収装置。
〔11〕前記環境水が水田の水である〔10〕に記載の被検物質回収装置。
〔12〕前記被検物質が放射性セシウムである〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の被検物質回収装置。
〔13〕前記吸着剤がプルシアンブルー型金属錯体微粒子である〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の被検物質回収装置。
〔14〕〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の装置により被検物質を回収する方法であって、
貯留試料液から浮遊状態で試料液を汲み上げ、当該汲み上げた試料液を吸着剤を収納した回収器へと送り、当該回収器を流通させることで前記試料液中の被検物質を前記吸着剤に吸着させて回収し、当該回収器から排出された試料液を貯留試料液に返戻する被検物質の回収方法。
〔15〕貯留試料液の液面から50mm以内の表層に浮遊して被検物質を回収する〔14〕に記載の被検物質の回収方法。
〔16〕クロスフローフィルターを循環流路中に有するクロスフローろ過機構と、循環流路中で試料液を流通させるポンプと、被検物質を吸着する吸着剤を収納する回収器とを有する被検物質の測定試料調製装置であって、
前記クロスフローろ過機構により被検物質を含有する試料液中の浮遊固形物をろ過してろ液とし、当該ろ液を前記回収器に送り流通させ、前記回収器内の吸着剤に被検物質を吸着させて回収し、一方で、前記クロスフローろ過機構により当該浮遊固形物が濃縮された濃縮液を調製し、当該濃縮液と前記回収器で回収した被検物質とを測定の用に供する被検物質の測定試料調製装置。
〔17〕さらに、前記循環流路中にバッファタンクを有する〔16〕に記載の測定試料調製装置。
〔18〕前記クロスフローフィルターとして精密ろ過膜を用いたことを特徴とした〔16〕または〔17〕に記載の測定試料調製装置。
〔19〕さらに電池を具備し、ポータブルタイプとした〔16〕〜〔18〕のいずれか1項に記載の測定試料調製装置。
〔20〕前記回収器が、上部と底部に開口部を有する測定容器とこれを収容する筐体とを有し、前記測定容器は被検物質を吸着する吸着剤を収納することができ、前記筐体は測定容器の実質的に内部のみに試料液を流通させるよう測定容器の上部縁部と底部縁部とを密閉状態で収容する〔16〕〜〔19〕のいずれか1項に記載の測定試料調製装置。
〔21〕前記測定容器の上部および底部にはシール材が配置されて、前記筐体の内面と前記測定容器の縁部外面とが前記シール材を介して密閉される〔20〕に記載の測定試料調製装置。
〔22〕前記筐体は筐体上部と筐体下部とで構成され、前記筐体上部と筐体下部とは螺合して一体化する構造とされ、前記測定容器とその上部および下部に位置するシール材を内包し、その内包状態で前記筐体上部と筐体下部とを螺合することで、前記シール材を筐体の上部内面および底部内面に押圧しながら一体化し、当該縁部と前記シール材との密着状態を得る〔21〕に記載の測定試料調製装置。
〔23〕前記吸着剤がプルシアンブルー型金属錯体微粒子である〔16〕〜〔22〕のいずれか1項に記載の測定試料調製装置。
〔24〕〔16〕〜〔23〕のいずれか1項に記載の装置により測定試料を調製する方法であって、
前記クロスフローろ過機構により被検物質を含有する試料液中の浮遊固形物をろ過してろ液とし、当該ろ液を前記回収器に送り流通させ、前記回収器内の吸着剤に被検物質を吸着させて回収し、一方で、前記クロスフローろ過機構により当該浮遊固形物を濃縮して濃縮液を調製し、当該濃縮液と前記回収器で回収した被検物質とを測定の用に供する被検物質の測定試料の調製方法。
〔25〕前記測定試料調製装置をポータブルタイプとし、試料液となる環境水を採取し、その場で測定試料を調製する〔24〕に記載の測定試料の調製方法。
〔26〕上部と底部に開口部を有する測定容器とこれを収容する筐体とを有する被検物質の回収器であって、前記測定容器は被検物質を吸着する吸着剤を収納しうる状態とされ、前記筐体は測定容器の実質的に内部のみに試料液を流通させるよう測定容器の上部縁部と底部縁部とを密閉状態で収容する被検物質回収器。
〔27〕前記測定容器の上部および底部にはシール材が配置されて、前記筐体の内面と前記測定容器の縁部外面とが前記シール材を介して密閉される〔26〕に被検物質回収器。
〔28〕前記筐体は筐体上部と筐体下部とで構成され、前記筐体上部と筐体下部とは螺合して一体化する構造とされ、前記測定容器とその上部および下部のシール材を内包し、その内包状態で前記筐体上部と筐体下部とを螺合することで、前記シール材を筐体の上部内面および底部内面に押圧しながら一体化し、当該縁部と前記シール材との密着状態を得る〔27〕に記載の被検物質回収器。
〔29〕前記吸着剤がプルシアンブルー型金属錯体微粒子である〔26〕〜〔28〕のいずれか1項に記載の被検物質回収器。
被検物質回収装置およびこれを用いた被検物質の回収方法によれば、連続的かつ多量の試料液の採取を可能とし精度の高い分析に資する。
本発明の測定試料調製装置およびこれを用いた測定試料の調製方法によれば、被検物質を含有する試料液を、その分析や測定に適した形態に処理することができる。
本発明で使用する被検物質回収器は、上記の装置および方法に適合する。
<被検物質回収装置>
図1は、好ましい実施形態に係る被検物質回収装置を模式的に示した側面図である。図2は、その装置を示した図面代用写真である。本実施形態の被検物質回収装置10は、水面sに浮遊するよう、浮力を得るための発泡スチロール性の浮子体4を具備する。この浮子体の浮力は後述するように、試料水を採取可能な範囲で装置が沈みつつ、一方で、底部の泥を巻き込まないよう水面に浮揚する設定とされている。
なお、本明細書においては、被検物質を回収する対象となる水を、広い概念で試料水と呼び、水田などでその水が貯留されている状態を区別して貯留水という。また、水に限らず被検物質を含有する液体全般を広くさすときには「液」と呼び、例えば、試料液や貯留試料液などと称する。
沈み深さは50mmとした
次に、本発明で使用する被検物質の回収器について説明する。図3は、本発明の好ましい実施形態に係る被検物質回収器を模式的に示した分解斜視図である。図4はその断面図であり、図5はその部品であるシール材(O型パッキン)付きの拡散板を模式的に示した断面図である。本実施形態の回収器1は、筐体上部11および筐体下部12からなる筐体と、O型パッキン(シール材)21およびガラス拡散板22と、底部に穴23bを設けた測定容器(U−8容器)23と、O型パッキン(シール材)24とで構成されている。筐体上部11は、その螺合穴11aで、試料水が供給されるチューブa3と結合される。この結合により、試料水が筐体の内部に供給可能となる。拡散板90は水を通す多孔性のガラス拡散板22を有し、ここを介して、測定容器の内部に水を供給するようにされている。ここで、ガラス拡散板22の周囲にかぶせられたO型パッキン21は、測定容器の縁23dと当接する構造とされており、ここで両部材が密閉される。一方、O型パッキン21は、筐体上部の内面11b(図4)と当接しここで密閉状態が得られる。このように、筐体上部11と測定容器23とが中央において拡散板22を介して通水可能であり、その周囲においては密閉され水が漏洩しない構造となっている。なお、拡散板は、焼結体、ガラスフィルター、プラスチックなど、通常この種の整流フィルターとして用いられるものを、適宜選定して用いることができる。
図8は、本発明の好ましい実施形態に係る測定試料調製装置を模式的に示した装置構成図である。図9は、本発明の好ましい実施形態に係る測定試料調製装置を示した図面代用写真である。本実施形態の測定試料調整装置50は、タンク51を有する。このタンク51には、ポンプ54aおよび流路(チューブ)b1を介して、貯留水(水田)wの水(試料水)が採取され蓄積される。タンク51の水量および流路b3に送られる水量は弁56eにより調整され、流路b2を介して必要により排水される。所定の流量でフローメーター52aを有する流路(チューブ)b3に試料水が送られ、流路b4、b5、b7、b8を有する循環流路bcに試料水が送られる。流路b4にはバッファタンク53が設けられ、循環する試料水の量が調整されるようになっている。流路b5にはポンプ54bが設けられ、試料水が循環流路bcを流れるようにされている。流路b7には、クロスフローフィルター55が配置され、その両側の圧力計(P1、P2)でその圧力が管理されている。流路b7の先方および流路b7と流路b8との間には弁56aと56dとが配置され、循環流路bc内の試料水の循環量を調整することが可能となっている。流路b5には、濃縮液回収流路b9が接続され、弁56bを介して容器57に、クロスフローにより浮遊固形物が濃縮された濃縮液が回収されるようにされている。
なお、本発明において浮遊固形物(suspended solids[SS])とは、水中に浮遊する不溶解性物質等の総称であり、典型的には粒径2mm以下の不溶解成分を言う。
本発明において「プルシアンブルー型金属錯体」とは下記金属原子MAと金属原子MBの間をシアノ基(CN)が架橋してなる金属錯体と定義し、これをプルシアンブルー錯体類似体(PBA)ということがある。なお、プルシアンブルーと異なる結晶構造をとっていても、下記式(A)で表されるようにプルシアンブルーと同様の組成式で表され類似の結晶構造をもつ錯体は上記プルシアンブルー型金属錯体に含むものとする。
AxMA[MB(CN)6]y・zH2O・・・(A)
金属原子MAは、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、亜鉛、ランタン、ユーロピウム、ガドリニウム、ルテチウム、バリウム、ストロンチウム、及びカルシウムからなる群より選ばれる一種または二種以上の金属である。金属原子MAとしては鉄、コバルト、ニッケル、バナジウム、銅、マンガン、クロム、もしくは亜鉛が好ましく、鉄、コバルト、銅、亜鉛、もしくはニッケルがより好ましい。
金属原子MAとして二種類以上を含む場合には、鉄と銅の組み合わせ、鉄とニッケルとの組み合わせ、鉄とコバルトとの組み合わせ、ニッケルとコバルトとの組み合わせが好ましく、鉄と銅との組み合わせ、鉄とニッケルとの組み合わせがより好ましい。また、MAが二種以上の金属原子の場合、それらは構造中で均一に混合していてもよく、また、プルシアンブルー型金属錯体が粒子状である場合、その中心にはある特定の金属が存在し、表面近傍に別の金属が存在するなどの偏りがあってもよい。
金属原子MBとして二種類以上を含む場合には、鉄とクロムとの組み合わせ、鉄とコバルトとの組み合わせ、クロムとコバルトとの組み合わせが好ましく、鉄とクロムとの組み合わせがより好ましい。
プルシアンブルー型金属錯体は微細な粒子状であってもよい。プルシアンブルー型金属錯体が粒子状であり、また、MBが二種以上の金属原子の場合、それらは粒子中で均一に混合していてもよく、また粒子の中心にはある特定の金属が存在し、表面近傍に別の金属が存在するなどの偏りがあってもよい。複数の異なる金属を含有する粒子、あるいは組成の異なる粒子を混合して用いてもよい。
上記プルシアンブルー型金属錯体の調製および特性等については、特開2012−006834、特開2011−200856、特開2006−256954、国際公開第2008/081923、国際公開第2009/157554、国際公開第2009/15755、国際公開第2008/081923号の各公報を広く参照することができる。
本発明においてプルシアンブルー微粒子の粒径は、その粒径の範囲や、測定試料の状態に応じてその測定方法が選定されればよい。一次粒子の粒径は、例えば、X線回折装置で測定することができる。二次粒子の粒径(体積径)は例えばLA−920(商品名 株式会社堀場製作所製)を用いて測定することができる。あるいは、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡などによって測定してもよい。
<参考例1>
フェロシアン化ナトリウム・10水和物を水に溶解した水溶液[反応液1]を準備した(濃度:0.24g/mL)。これとは別に、硝酸鉄・9水和物を水に溶解した水溶液[反応液2]を準備した(濃度0.54g/mL)。これらを攪拌下で混合し、プルシアンブルー(AxFe[Fe(CN)6]y・zH2O)のスラリーを得た。これを、乾燥し、粉末化したセシウム吸着剤の試料とした。
装置の直径:55cm
装置の高さ:30cm
装置の重量:6000g
浮子体の材料:発泡スチロール
浮子体の直径:50cm
浮子体の厚さ:6cm
浮子体の密度:0.015g/cm3
測定時間:9000秒
参考例1と同じ被検物質回収装置を用いて、水田、池、水路の3箇所において被検物質の回収試験を行った。結果を下表2に示す。
測定時間:1800秒
SS:SSカートリッジを用いて分析を行った結果。詳しくは、実施例1で用いた測定試料調整装置を用いて調整した濃縮液を用いて放射線量を測定した。
PB:参考例1の被検物質回収装置で回収したサンプルで測定した結果。
N.D.:検出不可
参考例1と同じ水田で、図8に示した装置を用いて被検物質の回収と濃縮液の調製とを行った。クロスフローフィルターを構成するろ過膜としては、日本ガイシ社製 WC7C−103019−250AH[孔径1μm](商品名)を用いた。このとき、クロスフロー機構により濃縮液を取得し(濃縮液)、その後試料水の循環を中止し、系内に純水を供給して流路内部に残留した浮遊固形物(SS)を洗浄回収した(1次洗浄)。さらに、同様の純水による洗浄回収を行った(2次洗浄)。表3にそのときの浮遊固形物の量を示した。
さらに、実施例1で使用した測定試料調製装置を用い、参考例2で調査を行った池の水の濃縮回収をおこなった。回収した濃縮液をすべて2Lのマリネリ容器に移し、洗浄液や純水を用いて2Lまでメスアップして液体状の試料として、ゲルマニウム検出器により放射線量を測定した(SS)。一方、測定試料調製装置により濃縮処理と同時に回収される、ろ液側の被検物質の回収試料(回収器1)を用いて同様に放射線量を測定した(PB)。
測定時間:濃縮液側試料…43200秒
回収器側試料…1800秒
2 ポンプ
3 カートリッジフィルタ
4 浮子体
5 電池
6 フローメーター
8 側面カバー
9 上部透明カバー
10 被検物質回収装置
11、11x、11y 筐体上部
12、12x、12y 筐体下部
21、24 O型パッキン(シール材)
22 ガラス拡散板
23 測定容器(U−8容器)
25、26 ネジ
25a、26a、27 固定板
50 測定試料調製装置
51 タンク
52a、52b フローメーター
53 バッファタンク
54a、54b、54c ポンプ
55 クロスフローフィルター
56a、56b、56c、56d 弁
57 容器
81 給水ゲート
82 排水ゲート
90 拡散板
Claims (10)
- クロスフローフィルターを循環流路中に有するクロスフローろ過機構と、循環流路中で試料液を流通させるポンプと、被検物質を吸着する吸着剤を収納する回収器とを有する被検物質の測定試料調製装置であって、
前記クロスフローろ過機構により被検物質を含有する試料液中の浮遊固形物をろ過してろ液とし、当該ろ液を前記回収器に送り流通させ、前記回収器内の吸着剤に被検物質を吸着させて回収し、一方で、前記クロスフローろ過機構により当該浮遊固形物が濃縮された濃縮液を調製し、当該濃縮液と前記回収器で回収した被検物質とを測定の用に供する被検物質の測定試料調製装置。 - さらに、前記循環流路中にバッファタンクを有する請求項1に記載の測定試料調製装置。
- 前記クロスフローフィルターとして精密ろ過膜を用いる請求項1または2に記載の測定試料調製装置。
- さらに電池を具備し、ポータブルタイプとした請求項1〜3のいずれか1項に記載の測定試料調製装置。
- 前記回収器が、上部と底部に開口部を有する測定容器とこれを収容する筐体とを有し、前記測定容器は被検物質を吸着する吸着剤を収納することができ、前記筐体は測定容器の実質的に内部のみに試料液を流通させるよう測定容器の上部縁部と底部縁部とを密閉状態で収容する請求項1〜4のいずれか1項に記載の測定試料調製装置。
- 前記測定容器の上部および底部にはシール材が配置されて、前記筐体の内面と前記測定容器の縁部外面とが前記シール材を介して密閉される請求項5に記載の測定試料調製装置。
- 前記筐体は筐体上部と筐体下部とで構成され、前記筐体上部と筐体下部とは螺合して一体化する構造とされ、前記測定容器とその上部および下部に位置するシール材を内包し、その内包状態で前記筐体上部と筐体下部とを螺合することで、前記シール材を筐体の上部内面および底部内面に押圧しながら一体化し、当該縁部と前記シール材との密着状態を得る請求項6に記載の測定試料調製装置。
- 前記吸着剤がプルシアンブルー型金属錯体微粒子である請求項1〜7のいずれか1項に記載の測定試料調製装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置により測定試料を調製する方法であって、
前記クロスフローろ過機構により被検物質を含有する試料液中の浮遊固形物をろ過してろ液とし、当該ろ液を前記回収器に送り流通させ、前記回収器内の吸着剤に被検物質を吸着させて回収し、一方で、前記クロスフローろ過機構により当該浮遊固形物を濃縮して濃縮液を調製し、当該濃縮液と前記回収器で回収した被検物質とを測定の用に供する被検物質の測定試料の調製方法。 - 前記測定試料調製装置をポータブルタイプとし、試料液となる環境水を採取し、その場で測定試料を調製する請求項9に記載の測定試料の調製方法。
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