JP6372573B2 - 脈拍数計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、脈波数を計測する脈拍数計測装置に関する。
従来から、脈波信号をセンサにより検出して、所定のゲインで増幅した後、高速フーリエ変換(FFT)処理を行い、その周波数成分を解析して、脈拍数を計測する脈拍計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1には、脈波信号を光学的に検出する脈波検出用センサユニットと、脈波信号をデジタル変換して脈波データを得るAD変換器と、脈波データに周波数分析としての高速フーリエ変換(FFT処理)を行なう周波数解析部と、周波数解析部の出力信号から脈波成分を抽出する(より具体的には、周波数解析部から出力される線スペクトル群から対象スペクトルを特定する)脈波成分抽出部と、抽出された脈波成分から脈拍数を演算する(対象スペクトルの周波数に基づいて脈拍数を算出する)脈拍数演算部とを備えた脈拍計が開示されている。
特開平09−128374号公報
ところで、一般的に、高速フーリエ変換(FFT)した周波数データ(スペクトル)で高い分解能を得るためには、サンプリングするデータ数を多くする必要がある。すなわち、サンプリング時間を十分に長く取って多くのデータを取得しなければ検出精度を向上させることができない。そのため、脈拍数の検出精度を上げようとすると応答性が悪化するという問題があった。そこで、脈拍数の検出精度を落とすことなく、脈拍数検出に要する時間を短縮することのできる技術が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、応答性が良く、かつ高精度に脈拍数を計測することが可能な脈拍数計測装置を提供することを目的とする。
本発明に係る脈拍数計測装置は、生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段とを備え、フーリエ変換手段を構成する複数のフーリエ変換部が、フーリエ変換に用いられるサンプリングデータ数が互いに異なることを特徴とする。
本発明に係る脈拍数計測装置によれば、複数のフーリエ変換部それぞれにより生成された各周波数スペクトル毎に脈拍数候補が求められ、その脈拍数候補の中から、脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数が選択される。ここで、フーリエ変換手段を構成する複数のフーリエ変換部は、フーリエ変換に用いられるサンプリングデータ数が互いに異なっている(すなわち、応答性及び精度が互いに異なっている)。そのため、脈波信号の状態に応じて、例えば、比較的高い応答性が求められるときには、サンプリングデータ数がより少ない(すなわち、比較的高応答な)フーリエ変換部の変換結果から求められた脈拍数候補を用いて、応答性よく脈拍数を計測することができる。一方、比較的高い精度が求められるときには、サンプリングデータ数がより多い(すなわち、比較的高精度な)フーリエ変換部の変換結果から求められた脈拍数候補を用いて、高精度に脈拍数を計測することができる。その結果、応答性が良く、かつ高精度に脈拍数を計測することが可能となる。
本発明に係る脈拍数計測装置では、脈拍数候補取得手段が、複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求めることが好ましい。
この場合、複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの最大のピークから脈拍数候補が取得される。そのため、比較的簡易に確からしい脈拍数候補を取得することが可能となる。
本発明に係る脈拍数計測装置では、脈拍数候補取得手段が、複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とすることが好ましい。
この場合、複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの複数のピークの中から、ピークの順位及び過去のピークの履歴を考慮して、脈拍数候補が取得される。そのため、ノイズに強く、より正確な脈拍数候補を取得することが可能となる。
本発明に係る脈拍数計測装置では、上記フーリエ変換手段が、第1フーリエ変換部と、第1フーリエ変換部よりもサンプリングデータ数が多い第2フーリエ変換部とを有し、上記脈拍数候補取得手段が、第1フーリエ変換部により生成された周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第1脈拍数候補取得手段と、第2フーリエ変換部により生成された周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第2脈拍数候補取得手段とを有することが好ましい。
この場合、第1フーリエ変換部と、該第1フーリエ変換部よりもサンプリングデータ数が多い(すなわち、第1フーリエ変換部よりも高精度な)第2フーリエ変換部とを有している。そのため、第1フーリエ変換部の変換結果から求められた脈拍数候補を選択することにより、(第2フーリエ変換部の変換結果を用いる場合よりも)応答性よく脈拍数を計測することができる。一方、第2フーリエ変換部の変換結果から求められた脈拍数候補を選択することにより、(第1フーリエ変換部の変換結果を用いる場合よりも)精度よく脈拍数を計測することができる。よって、両者を適切に選択することにより、応答性及び精度を高い次元で両立することが可能となる。
本発明に係る脈拍数計測装置では、第1脈拍数候補取得手段が、第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求め、第2脈拍数候補取得手段が、第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求めることが好ましい。
この場合、第1フーリエ変換部及び第2フーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの最大のピークから脈拍数候補が取得される。そのため、比較的簡易に脈拍数候補を取得することが可能となる。
本発明に係る脈拍数計測装置では、第1脈拍数候補取得手段が、第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルから、強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とし、第2脈拍数候補取得手段が、第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルから、強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とすることが好ましい。
この場合、第1フーリエ変換部及び第2フーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの複数のピークの中から、ピークの順位及び過去のピークの履歴を考慮して、脈拍数候補が取得される。そのため、ノイズに強く、より正確な脈拍数候補を取得することが可能となる。
本発明に係る脈拍数計測装置では、上記選択手段が、脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、第1脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択することが好ましい。
このようにすれば、脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合、例えば、脈波信号が取得され始めた計測開始時やリセット時(再計測開始時)に、第1脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補(すなわち、第1フーリエ変換部の変換結果から求められた脈拍数候補)を脈拍数として選択することにより、応答性よく脈拍数を計測することができる。よって、ユーザに対して素早く計測結果を提示することが可能となる。
また、本発明に係る脈拍数計測装置では、上記選択手段が、第2フーリエ変換部により生成された周波数スペクトルが得られた場合には、第2脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択することが好ましい。
このようにすれば、第2フーリエ変換部により生成された周波数スペクトルが得られた場合、第2脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補(すなわち、第2フーリエ変換部の変換結果から求められた脈拍数候補)を脈拍数として選択することにより、精度よく脈拍数を計測することができる。よって、ユーザに対して高精度な計測結果を提示することが可能となる。
本発明に係る脈拍数計測装置は、複数のフーリエ変換部それぞれにより生成された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する平均値取得手段をさらに備え、選択手段が、平均値取得手段により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合に、当該しきい値を超えた周波数スペクトルから求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しないことが好ましい。
この場合、各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超える場合、すなわち、脈波信号に体動ノイズが乗っている可能性が高いと判断される場合に、その脈波信号から取得された脈拍数候補を選択することなく除くことができる。よって、より高精度に脈拍数を計測することが可能となる。
なお、本発明に係る脈拍数計測装置では、上記脈波信号取得手段として、発光素子と受光素子とを有し、光電脈波信号を検出する光電脈波センサが好適に用いられる。
本発明によれば、応答性が良く、かつ高精度に脈拍数を計測することが可能となる。
第1実施形態に係る脈拍数計測装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る脈拍数計測装置による脈拍数計測処理の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る脈拍数計測装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係る脈拍数計測装置による脈拍数計測処理の処理手順を示すフローチャートである。 上段は、周波数ごとのスペクトル強度の経時変化の一例を示す図であり、下段は、体動ノイズがある場合及び体動ノイズがない場合それぞれの周波数スペクトルの一例を示す図である。 第3実施形態に係る脈拍数計測装置の構成を示すブロック図である。 第3実施形態に係る脈拍数計測装置による脈拍数計測処理の処理手順を示すフローチャートである。 脈拍波形の一例を示す図である。 複数のピークの順位付けを説明するための図である。 ピーク順位の時間変化、及び合計点の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、図1を用いて、第1実施形態に係る脈拍数計測装置1の構成について説明する。図1は、脈拍数計測装置1の構成を示すブロック図である。
脈拍数計測装置1は、検出した光電脈波信号を高速フーリエ変換(FFT)して周波数スペクトルを取得し、その周波数スペクトルの最大値から脈拍数を取得するものである。特に、脈拍数計測装置1は、サンプリングデータ数(すなわち応答性及び精度)が異なる複数(本実施形態では2つ)の高速フーリエ変換(FFT)部を備えることにより、応答性が良く、かつ高精度に脈拍数を計測する機能を有している。そのために、脈拍数計測装置1は、ユーザの光電脈波信号を検出する光電脈波センサ10、及び、検出した光電脈波信号に対して高速フーリエ変換(FFT)等の処理を行い、脈拍数を取得する信号処理ユニット20を備えている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
光電脈波センサ10は、血中ヘモグロビンの吸光特性を利用して、光電脈波信号を光学的に検出するセンサである。すなわち、光電脈波センサ10は、請求の範囲に記載の脈波信号取得手段として機能する。光電脈波センサ10は、発光素子11、受光素子12、増幅部13、及び駆動部14を有して構成されている。
発光素子11は、駆動部14により生成されて出力されるパルス状の駆動信号に応じて発光する。発光素子11としては、例えば、LED、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)、又は共振器型LED等を用いることができる。
受光素子12は、発光素子11から照射され、例えば指先などの人体を透過し、又は人体に反射して入射される光の強さに応じた検出信号を出力する。受光素子12としては、例えば、フォトダイオードやフォトトランジスタ等が好適に用いられる。なお、本実施形態では、受光素子12として、フォトダイオードを用いた。受光素子12は、増幅部13に接続されており、受光素子12で得られた検出信号(光電脈波信号)は増幅部13に出力される。
増幅部13は、例えばオペアンプ等を用いた増幅器により構成され、受光素子12で検出された光電脈波信号を増幅する。光電脈波センサ10は信号処理ユニット20に接続されており、検出された光電脈波信号は、該信号処理ユニット20に出力される。なお、光電脈波信号を取得する部位、すなわち光電脈波センサ10を当てる部位としては、例えば、ユーザの手首から指先までの間が好ましい。ただし、測定箇所は手首から指先までの間に限るものではなく、動脈の脈波を測定できる部位であれば、耳、頸部、足首、大腿部など如何なる部位でもよい。
信号処理ユニット20は、光電脈波センサ10により検出された光電脈波信号を高速フーリエ変換(FFT)して周波数スペクトルを取得し、その周波数スペクトルの最大値から脈拍数を取得する。特に、信号処理ユニット20は、サンプリングデータ数(すなわち応答性及び精度)が異なる2つの高速フーリエ変換部(第1高速フーリエ変換部221及び第2高速フーリエ変換部222)を備えることにより、応答性が良く、かつ高精度に脈拍数を計測する機能を有している。
そのため、信号処理ユニット20は、A/D変換部21、高速フーリエ変換部22(第1高速フーリエ変換部221・第2高速フーリエ変換部222)、脈拍数候補取得部24(第1脈拍数候補取得部241・第2脈拍数候補取得部242)、及び選択部27を機能的に有している。
信号処理ユニット20は、演算処理を行うCPU、該CPUに各処理を実行させるためのプログラムやデータを記憶するROM、演算結果などの各種データを一時的に記憶するRAM、及びデータがバックアップされているバックアップRAM等により構成されている。信号処理ユニット20では、ROMに記憶されているプログラムが、CPUによって実行されることにより、A/D変換部21、高速フーリエ変換部22(第1高速フーリエ変換部221・第2高速フーリエ変換部222)、脈拍数候補取得部24(第1脈拍数候補取得部241・第2脈拍数候補取得部242)、及び選択部27の機能が実現される。なお、CPUに代えて、例えばASICや、FPGA、DSPなどを用いてもよい。
A/D変換部21は、A/Dコンバータにより構成され、光電脈波センサ10により検出された光電脈波信号(アナログ信号)をデジタルデータに変換する。なお、本実施形態では、例えば30Hzの周期でA/D変換を行う構成とした。デジタル変換された光電脈波信号は、高速フーリエ変換部22(第1高速フーリエ変換部221・第2高速フーリエ変換部222)及び選択部27に出力される。なお、前処理として、ローパスフィルタやバンドパスフィルタ等を用いて光電脈波信号からノイズを除去する構成としてもよい。
高速フーリエ変換部22は、デジタル変換された光電脈波信号を高速フーリエ変換(FFT)して周波数スペクトルを生成する。すなわち、高速フーリエ変換部22は、請求の範囲に記載のフーリエ変換手段として機能する。高速フーリエ変換部22は、複数(本実施形態では2つ)の高速フーリエ変換部(FFT部)、すなわち、第1高速フーリエ変換部221及び第2高速フーリエ変換部222を有している。
ここで、第1高速フーリエ変換部221と第2高速フーリエ変換部222とは、高速フーリエ変換(FFT)に用いられるサンプリングデータ数が互いに異なる。より具体的には、第1高速フーリエ変換部221は、第2高速フーリエ変換部222よりもサンプリングデータ数が少ない(例えば128点)(すなわち、第2高速フーリエ変換部222よりも高応答・低精度)。逆に、第2高速フーリエ変換部222は、第1高速フーリエ変換部221よりもサンプリングデータ数が多い(例えば512点)(すなわち、第1高速フーリエ変換部221よりも低応答・高精度)。
なお、ここで、30Hzサンプリングの場合、128点のサンプリングデータが揃うには128/30≒4秒の計測時間を要し、512点のサンプリングデータが揃うには512/30≒17秒の計測時間を必要とする。また、30Hzサンプリングの場合、第1高速フーリエ変換部221(128点FFT)の分解能は、脈拍数14刻みとなり、第2高速フーリエ変換部222(512点FFT)の分解能は、脈拍数3.5刻みとなる。高速フーリエ変換部22(第1高速フーリエ変換部221及び第2高速フーリエ変換部222)による変換結果(周波数スペクトル)は、脈拍数候補取得部24に出力される。
脈拍数候補取得部24は、高速フーリエ変換部22を構成する2つの高速フーリエ変換部、すなわち、第1高速フーリエ変換部221、第2高速フーリエ変換部222それぞれにより生成された各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める。すなわち、脈拍数候補取得部24は、請求の範囲に記載の脈拍数候補取得手段として機能する。
より詳細には、脈拍数候補取得部24は、第1高速フーリエ変換部221により生成された周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第1脈拍数候補取得部241と、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第2脈拍数候補取得部242とを有している。
第1脈拍数候補取得部241は、第1高速フーリエ変換部221により生成された周波数スペクトルに対し、脈拍数40から200(周波数0.67Hzから3.33Hz)の周波数内における最大スペクトルを抽出し、その最大スペクトルの周波数を、1分あたりに換算することによって脈拍数候補を求める。なお、ここで、脈拍数外の周波数については検出対象外であるため、センサ出力に対して高精度なフィルタを必要としない。
同様に、第2脈拍数候補取得部242は、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルに対し、脈拍数40から200(周波数0.67Hzから3.33Hz)の周波数内における最大スペクトルを抽出し、その最大スペクトルの周波数を、1分あたりに換算することによって脈拍数候補を求める。なお、取得された脈拍数候補に対して、メディアン(中央値)や平均化の処理を行ってもよい。脈拍数候補取得部24(第1脈拍数候補取得部241及び第2脈拍数候補取得部242)により求められた脈拍数候補は、選択部27に出力される。
選択部27は、脈拍数候補取得部24(第1脈拍数取候補得部241及び第2脈拍数候補取得部242)により求められた脈拍数候補の中から、脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する。すなわち、選択部27は、請求の範囲に記載の選択手段として機能する。
より具体的には、選択部27は、例えば、計測開始時やリセット時(再計測開始時)などに、ユーザが光電脈波センサ10に接触することにより、脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、第1脈拍数候補取得部241により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択する。ここで、上述したように、30Hzサンプリングの場合、128点のデータが揃うには128/30≒4秒の計測時間を要し、512点のデータが揃うには512/30≒17秒の計測時間を必要とするため、計測開始当初やリセット時には計測時間の短い第1高速フーリエ変換部221(128点FFT)の結果を用いる。これにより、応答性が改善され、ユーザに計測結果を素早く提示することができる。
一方、選択部27は、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルが得られた場合には、第2脈拍数候補取得部242により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択する。ここで、上述したように、30Hzサンプリングの場合、第1高速フーリエ変換部221(128点FFT)の分解能は、脈拍数14刻みとなり、第2高速フーリエ変換部222(512点FFT)の分解能は、脈拍数3.5刻みとなるため、第2高速フーリエ変換部222(512点FFT)の変換結果が得られた場合には、分解能が高い512点FFTの脈拍数候補を用いる。これにより、計測値の精度が向上する。
次に、図2を参照しつつ、脈拍数計測装置1の動作について説明する。図2は、脈拍数計測装置1による脈拍数計測処理の処理手順を示すフローチャートである。この脈拍数計測処理は、主として信号処理ユニット20により、所定のタイミング(例えばサンプリング周波数30Hz)で繰り返し実行される。
まず、ステップS100では、デジタル変換された光電脈波信号に対して移動平均を取る処理が行われる。この処理により、例えば6Hz以下の信号のみを選択的に通過させる。そして、処理後のデータがサンプリングされる。続くステップS102では、512点のサンプリングデータが揃ったか否かについての判断が行われる。ここで、512点のサンプリングデータが揃った場合には、ステップS104に処理が移行する。一方、512点のサンプリングデータが揃っていないときには、ステップS112に処理が移行する。
ステップS104では、第2高速フーリエ変換部222による高速フーリエ変換が行われ、周波数スペクトルが取得される。続くステップS106では、ステップS104で取得された周波数スペクトル中の最大スペクトルが抽出される。続いて、ステップS108では、ステップS106で抽出された最大スペクトルの周波数から脈拍数候補が求められる。そして、ステップS110では、ステップS108で求められた脈拍数候補に対して、メディアン及び平均化の各フィルタリング処理が行われる。その後、ステップS122に処理が移行する。
一方、ステップS112では、128点のサンプリングデータが揃ったか否かについての判断が行われる。ここで、128点のサンプリングデータが揃った場合には、ステップS114に処理が移行する。一方、128点のサンプリングデータが揃っていないときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS114では、第1高速フーリエ変換部221による高速フーリエ変換が行われ、周波数スペクトルが取得される。続くステップS116では、ステップS114で取得された周波数スペクトル中の最大スペクトルが抽出される。続いて、ステップS118では、ステップS116で抽出された最大スペクトルの周波数から脈拍数候補が求められる。そして、ステップS120では、ステップS118で求められた脈拍数候補に対して、メディアン及び平均化の各フィルタリング処理が行われる。その後、ステップS122に処理が移行する。
ステップS122では、求められた脈拍数候補の中から、脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数が選択される。例えば、上述したように、計測開始時やリセット時(再計測開始時)などに、ユーザが光電脈波センサ10に接触することにより、脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、第1高速フーリエ変換部221の変換結果(周波数スペクトル)から求められた脈拍数候補が脈拍数として選択される。一方、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルが得られた場合には、該周波数スペクトルから求められた脈拍数候補が脈拍数として選択される。その後、本処理から一旦抜ける。
本実施形態によれば、2つの第1高速フーリエ変換部221,第2高速フーリエ変換部222それぞれにより生成された各周波数スペクトル毎に脈拍数候補が求められ、その脈拍数候補の中から、光電脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数が選択される。ここで、第1高速フーリエ変換部221は、第2高速フーリエ変換部222よりもサンプリングデータ数が少なく(すなわち、第2高速フーリエ変換部222と比較して高応答・低精度)、第2高速フーリエ変換部222は、第1高速フーリエ変換部221よりもサンプリングデータ数が多い(すなわち、第1高速フーリエ変換部221と比較して低応答・高精度)。そのため、光電脈波信号の状態に応じて、例えば、比較的高い応答性が求められるときには、サンプリングデータ数がより少ない第1高速フーリエ変換部221の変換結果から求められた脈拍数候補を選択することにより、(第2高速フーリエ変換部222の変換結果を用いる場合よりも)応答性よく脈拍数を計測することができる。一方、比較的高い精度が求められるときには、サンプリングデータ数がより多い第2高速フーリエ変換部222の変換結果から求められた脈拍数候補を選択することにより、(第1高速フーリエ変換部221の変換結果を用いる場合よりも)精度よく脈拍数を計測することができる。その結果、応答性が良く、かつ高精度に脈拍数を計測することが可能となる。
特に、本実施形態によれば、光電脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合、例えば、光電脈波信号が取得され始めた計測開始時やリセット時(再計測開始時)に、第1脈拍数候補取得部241により求められた脈拍数候補(すなわち、第1高速フーリエ変換部221の変換結果から求められた脈拍数候補)を脈拍数として選択することにより、応答性よく脈拍数を計測することができる。よって、ユーザに対して素早く計測結果を提示することが可能となる。
また、本実施形態によれば、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルが得られた場合、第2脈拍数候補取得部242により求められた脈拍数候補(すなわち、第2高速フーリエ変換部222の変換結果から求められた脈拍数候補)を脈拍数として選択することにより、精度よく脈拍数を計測することができる。よって、ユーザに対して高精度な計測結果を提示することが可能となる。
(第2実施形態)
ところで、光電脈波波形には、体動等に由来するノイズが含まれることが多い。特に、光電脈波センサ10を用いる場合、生体との接触状態の変化により体動ノイズがのるおそれがある。そのため、体動ノイズ除去機能を付加した構成とすることが好ましい。
そこで、次に、図3を用いて、第2実施形態に係る脈拍数計測装置2の構成について説明する。ここでは、上述した第1実施形態に係る脈拍数計測装置1と同一・同様な構成については説明を簡略化又は省略し、異なる点を主に説明する。図3は、第2実施形態に係る脈拍数計測装置2の構成を示すブロック図である。なお、図3において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
脈拍数計測装置2は、信号処理ユニット20Bが、フィルタ部23、及び、平均値取得部26をさらに備えている点で上述した脈拍数計測装置1と異なっている。また、信号処理ユニット20Bが、選択部27に代えて選択部27Bを備えている点で上述した脈拍数計測装置1と異なっている。その他の構成は、上述した脈拍数計測装置1と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
フィルタ部23は、第1フィルタ部231、及び第2フィルタ部232を有して構成されている。第1フィルタ部231、及び第2フィルタ部232それぞれは、例えばメディアン(中央値)フィルタを有している。第1フィルタ部231は、第1高速フーリエ変換部221により生成された周波数スペクトルに対してメディアンフィルタ処理を行う。同様に、第2フィルタ部232は、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルに対してメディアンフィルタ処理を行う。なお、フィルタ部23(第1フィルタ部231及び第2フィルタ部232)によりメディアンフィルタ処理が施された周波数スペクトルは、脈拍数候補取得部24及び平均値取得部26に出力される。
平均値取得部26は、第1高速フーリエ変換部221及び第2高速フーリエ変換部222それぞれにより生成され、メディアンフィルタ処理が施された各周波数(例えば0.67Hzから3.33Hz)のスペクトル強度の平均値(周波数スペクトル強度平均値)を算出する。すなわち、平均値取得部26は、請求の範囲に記載の平均値取得手段として機能する。
より詳細には、平均値取得部26は、第1平均値取得部261、及び第2平均値取得部262を有している。第1平均値取得部261は、第1高速フーリエ変換部221により生成され、メディアンフィルタ処理が施された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する。同様に、第2平均値取得部262は、第2高速フーリエ変換部222により生成された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する。平均値取得部26(第1平均値取得部261及び第2平均値取得部262)により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値は選択部27Bに出力される。
選択部27Bは、脈拍数候補取得部24(第1脈拍数取候補得部241及び第2脈拍数候補取得部242)により求められた脈拍数候補の中から、光電脈波信号の状態、及び、各周波数(例えば0.67Hzから3.33Hz)のスペクトル強度の平均値に応じて、脈拍数を選択する。その際に、選択部27Bは、平均値取得部26(第1平均値取得部261・第2平均値取得部262)により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合に、当該しきい値を超えた周波数スペクトルから求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しない。すなわち、選択部27Bは、請求の範囲に記載の選択手段として機能する。
より具体的には、原則的に、選択部27Bは、例えば、計測開始時やリセット時(再計測開始時)などに、ユーザが光電脈波センサ10に接触することにより、光電脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、第1脈拍数候補取得部241により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択する。ただし、その場合において、選択部27Bは、第1平均値取得部261により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合(すなわち、体動ノイズが混入したと判定した場合)には、第1脈拍数候補取得部241により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しない。すなわち、体動ノイズが混入したと判定された場合には、そのデータを採用することなく廃棄する。
また、原則的に、選択部27Bは、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルが得られた場合には、第2脈拍数候補取得部242により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択する。ただし、その場合において、選択部27Bは、第2平均値取得部262により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合(すなわち、体動ノイズが混入したと判定した場合)には、第2脈拍数候補取得部242により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しない。すなわち、体動ノイズが混入したと判定された場合には、そのデータを採用することなく廃棄する。なお、その他の構成は、上述した脈拍数計測装置1と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、図4を参照しつつ、脈拍数計測装置2の動作について説明する。図4は、脈拍数計測装置2による脈拍数計測処理の処理手順を示すフローチャートである。この脈拍数計測処理は、主として信号処理ユニット20Bにより、所定のタイミング(例えばサンプリング周波数30Hz)で繰り返し実行される。
まず、ステップS200では、デジタル変換された光電脈波信号に対して移動平均を取る処理が行われる。この処理により、例えば6Hz以下の信号のみを選択的に通過させる。そして、処理後のデータがサンプリングされる。続くステップS202では、512点のサンプリングデータが揃ったか否かについての判断が行われる。ここで、512点のサンプリングデータが揃った場合には、ステップS204に処理が移行する。一方、512点のサンプリングデータが揃っていないときには、ステップS212に処理が移行する。
ステップS204では、第2高速フーリエ変換部222による高速フーリエ変換が行われ、周波数スペクトルが取得される。続くステップS206では、ステップS204で取得された周波数スペクトル中の最大スペクトルが抽出される。続いて、ステップS208では、ステップS206で抽出された最大スペクトルの周波数から脈拍数候補が求められる。そして、ステップS210では、ステップS208で求められた脈拍数候補に対して、メディアン及び平均化の各フィルタリング処理が行われる。
続いて、ステップS211では、第2高速フーリエ変換部222により生成された各周波数(例えば0.67Hzから3.33Hz)のスペクトル強度の平均値が算出される。その後、ステップS222に処理が移行する。
一方、ステップ212では、128点のサンプリングデータが揃ったか否かについての判断が行われる。ここで、128点のサンプリングデータが揃った場合には、ステップS214に処理が移行する。一方、128点のサンプリングデータが揃っていないときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS214では、第1高速フーリエ変換部221による高速フーリエ変換が行われ、周波数スペクトルが取得される。続くステップS216では、ステップS214で取得された周波数スペクトル中の最大スペクトルが抽出される。続いて、ステップS218では、ステップS216で抽出された最大スペクトルの周波数から脈拍数候補が求められる。そして、ステップS220では、ステップS218で求められた脈拍数候補に対して、メディアン及び平均化の各フィルタリング処理が行われる。
続いて、ステップS221では、第1高速フーリエ変換部221により生成された各周波数(例えば0.67Hzから3.33Hz)のスペクトル強度の平均値が算出される。その後、ステップS222に処理が移行する。
次に、ステップS222では、求められた脈拍数候補の中から、光電脈波信号の状態、及び各周波数スペクトルの平均値に応じて、脈拍数が選択される。ここで、例えば、上述したように、原則的に、計測開始時やリセット時(再計測開始時)などに、ユーザが光電脈波センサ10に接触することにより、光電脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、第1高速フーリエ変換部221の変換結果から求められた脈拍数候補が脈拍数として選択される。ただし、その場合において、各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合(すなわち、体動ノイズが混入したと判定された場合)には、当該脈拍数候補は脈拍数として選択されない。一方、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルが得られた場合には、該第2高速フーリエ変換部222の変換結果から求められた脈拍数候補が脈拍数として選択される。ただし、その場合において、各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合には、当該脈拍数候補は脈拍数として選択されない。その後、本処理から一旦抜ける。
ここで、各周波数ごとのスペクトル強度の経時変化の一例を図5の上段に示す。また、体動ノイズがある場合及び体動ノイズがない場合それぞれの第2高速フーリエ変換部222により取得された周波数スペクトルの一例を下段に示す。図5の上段のグラフの横軸は時刻(sec)であり、縦軸は各周波数ごとのスペクトル強度である。併せて、図5の上段のグラフでは、各周波数(例えば0.67Hzから3.33Hz)のスペクトル強度の平均値(周波数スペクトル強度平均値)と所定のしきい値を示した。図5の上段のグラフに示されるように、時刻t2〜t4及び時刻t5〜t6の間では、各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えており、体動が乗っている状態であると判断される。
一方、図5の下段のグラフの横軸は脈拍数(bpm)であり、縦軸はスペクトル強度である。図5の下段のグラフでは、体動ノイズが乗っていない光電脈波信号から生成された周波数スペクトル(図5上段のグラフ中の時刻t1のときの周波数スペクトル)を実線で、体動ノイズが乗っている光電脈波信号から生成された周波数スペクトル(図5上段のグラフ中の時刻t3のときの周波数スペクトル)を破線でそれぞれ示した。体動ノイズが乗っていない場合には、実線で示されるように、脈拍数f1の位置に最大スペクトルが明瞭に表れている。一方、体動ノイズが入ると、破線で示されるように、ベースが上がってピークが様々なところに出てくるため、脈拍成分を正確に判別することが困難になる。そのため、このような場合には、その脈拍数候補を選択することなく廃棄する。
本実施形態によれば、各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超える場合、すなわち、光電脈波信号に体動ノイズが乗っている可能性が高いと判断される場合に、その光電脈波信号から取得された脈拍数候補を選択することなく除くことができる。よって、より高精度に脈拍数を計測することが可能となる。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、周波数スペクトルの最大ピークから脈拍数候補を取得したが、ノイズタフネスをより向上させるためには、最大ピークを含む複数のピークの中から脈拍数候補を取得する構成とすることが好ましい。
そこで、次に、図6を用いて、第3実施形態に係る脈拍数計測装置3の構成について説明する。ここでは、上述した第1実施形態に係る脈拍数計測装置1と同一・同様な構成については説明を簡略化又は省略し、異なる点を主に説明する。図6は、第3実施形態に係る脈拍数計測装置3の構成を示すブロック図である。なお、図6において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
脈拍数計測装置3は、信号処理ユニット20Cが、脈拍数候補取得部24に代えて脈拍数候補取得部24Cを備えている点で上述した脈拍数計測装置1と異なっている。ここで、脈拍数候補取得部24Cは、第1脈拍数候補取得部241に代えて第1脈拍数候補取得部241Cを備え、第2脈拍数候補取得部242に代えて第2脈拍数候補取得部242Cを備えている点で脈拍数候補取得部24と異なっている。その他の構成は、上述した脈拍数計測装置1と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
第1脈拍数候補取得部241Cは、第1高速フーリエ変換部221により生成される周波数スペクトルから、強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とする。
同様に、第2脈拍数候補取得部242Cは、第2高速フーリエ変換部222により生成される周波数スペクトルから、強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とする。
より詳細には、例えば、図8に示される脈拍波形に対して、例えば、2(s)から19(s)の間で取得されたデータに対してFFT処理が施され、図9の上段に示される周波数スペクトルが取得された場合に、第1脈拍数候補取得部241C(第2脈拍数候補取得部242C)は、まず、スペクトル強度の大きいピークから順に、例えば3つのピークを抽出する。なお、ここで、図8は、脈拍波形の一例を示すグラフであり、グラフの縦軸は振幅(A/D値)であり、横軸は時間(s)である。また、図9は、複数のピークの順位付けを説明するための図であり、上段のグラフの縦軸はスペクトル強度(A/D値)であり、横軸は脈拍数(bpm)である。
この例では、図9の下段に示されるように、全部で14個のピークの中から、上位3つのピークの周波数(f)に対応した脈拍数(1/f×60)が抽出される。なお、図9の下段の例では、最大ピーク(スペクトル順位0)に対応した脈拍数は84(bpm)であり、2番目のピーク(スペクトル順位1)に対応した脈拍数は168(bpm)であり、3番目のピーク(スペクトル順位2)に対応した脈拍数は105(bpm)である。
次に、第1脈拍数候補取得部241C(第2脈拍数候補取得部242C)は、抽出した3つのピークに対応した脈拍数に対して重み付けを行う。より具体的には、第1脈拍数候補取得部241C(第2脈拍数候補取得部242C)は、例えば、最大のピーク(スペクトル順位0)に対しては4点、2番目に大きいピーク(スペクトル順位1)に対しては2点、3番目に大きいピーク(スペクトル順位2)に対しては1点の重み付けを与える。
以上の処理を、例えば、1.5秒間隔で繰り返して実行し、各時刻での脈拍数(周波数)毎のピーク順位(スペクトル順位0,1,2)及び、各脈拍数の重み付けの合計値(合計点)を求めた結果を図10の表に示す。ここで、図10は、ピーク順位の時間変化、及び合計値の一例を示す表である。なお、表中の「49」はピークではない脈拍数(周波数)を示す。
その結果、図10に示した例(3秒から13.5秒の間(すなわち過去10秒間)の合計値)では、91(bpm)が20点、42(bpm)が16点、87.5(bpm)が9点、84及び94.5(bpm)が3点、49及び168(bpm)が1点、それ以外の脈拍数(周波数)は全て0点となった。よって、この場合、第1脈拍数候補取得部241C(第2脈拍数候補取得部242C)は、合計値が最も大きい91(bpm)を脈拍数候補とする。なお、第2脈拍数候補取得部242Cにおける処理も、第1脈拍数候補取得部241Cにおける処理と同一又は同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
上述した第1実施形態と同様に、脈拍数候補取得部24C(第1脈拍数候補取得部241C及び第2脈拍数候補取得部242C)により求められた脈拍数候補は、選択部27に出力される。
選択部27は、脈拍数候補取得部24C(第1脈拍数取候補得部241C及び第2脈拍数候補取得部242C)により求められた脈拍数候補の中から、脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する。なお、その他の構成は、上述した脈拍数計測装置1と同一または同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、図7を参照しつつ、脈拍数計測装置3の動作について説明する。図7は、脈拍数計測装置3による脈拍数計測処理の処理手順を示すフローチャートである。この脈拍数計測処理は、主として信号処理ユニット20Cにより、所定のタイミングで繰り返し実行される。
まず、ステップS300では、デジタル変換された光電脈波信号に対して移動平均を取る処理が行われる。この処理により、例えば6Hz以下の信号のみを選択的に通過させる。そして、処理後のデータがサンプリングされる。続くステップS302では、512点のサンプリングデータが揃ったか否かについての判断が行われる。ここで、512点のサンプリングデータが揃った場合には、ステップS304に処理が移行する。一方、512点のサンプリングデータが揃っていないときには、ステップS312に処理が移行する。
ステップS304では、第2高速フーリエ変換部222による高速フーリエ変換が行われ、周波数スペクトルが取得される。続くステップS306では、ステップS304で取得された周波数スペクトルから複数のピーク(本実施形態では上位3つのピーク)が抽出される。
続いて、ステップS308では、例えば過去10秒間のピークの履歴を考慮して、複数のピークの周波数から脈拍数候補が求められる。なお、複数のピークの中から脈拍数候補を取得する方法については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。そして、ステップS310では、ステップS308で求められた脈拍数候補に対して、メディアン及び平均化の各フィルタリング処理が行われる。その後、ステップS322に処理が移行する。
一方、ステップS312では、128点のサンプリングデータが揃ったか否かについての判断が行われる。ここで、128点のサンプリングデータが揃った場合には、ステップS314に処理が移行する。一方、128点のサンプリングデータが揃っていないときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS314では、第1高速フーリエ変換部221による高速フーリエ変換が行われ、周波数スペクトルが取得される。続くステップS316では、ステップS314で取得された周波数スペクトルから複数のピーク(本実施形態では上位3つのピーク)が抽出される。
続いて、ステップS318では、例えば過去10秒間のピークの履歴を考慮して、複数のピークの周波数から脈拍数候補が求められる。なお、複数のピークの中から脈拍数候補を取得する方法については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。そして、ステップS320では、ステップS318で求められた脈拍数候補に対して、メディアン及び平均化の各フィルタリング処理が行われる。その後、ステップS322に処理が移行する。
ステップS322では、求められた脈拍数候補の中から、脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数が選択される。例えば、上述したように、計測開始時やリセット時(再計測開始時)などに、ユーザが光電脈波センサ10に接触することにより、脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、第1高速フーリエ変換部221の変換結果(周波数スペクトル)から求められた脈拍数候補が脈拍数として選択される。一方、第2高速フーリエ変換部222により生成された周波数スペクトルが得られた場合には、該周波数スペクトルから求められた脈拍数候補が脈拍数として選択される。その後、本処理から一旦抜ける。
本実施形態によれば、第1フーリエ変換部221及び第2フーリエ変換部222それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの複数のピークの中から、ピークの順位及び過去のピークの履歴を考慮して、脈拍数候補が取得される。そのため、ノイズに強く、より正確な脈拍数候補を取得することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、サンプリングデータ数(すなわち応答性と精度)が異なる2つの高速フーリエ変換部221,222を用いたが、サンプリングデータ数(応答性と精度)が互いに異なる3つ以上の高速フーリエ変換部を備える構成としてもよい。
また、上記実施形態では、ユーザの脈波信号を検出するために光電脈波センサを用いたが、光電脈波センサに代えて、例えば圧電トランスデューサなどを用いてもよい。
上記第3実施形態では、周波数スペクトルに含まれる上位3つのピークを抽出したが、抽出するピークの数は3つに限られることなく、求められる要件等に応じて任意に設定することができる。また、各ピークの順位に応じて付与される重み付けも上記実施形態(4点、2点、1点)に限られることなく任意に設定することができる。
また、上記第3実施形態では、第1脈拍数候補取得部241Cでも第2脈拍数候補取得部242Cでも、複数のピークから脈拍数候補を取得したが、第1脈拍数候補取得部241Cでは、最大のピークから脈拍数候補を取得し、第2脈拍数候補取得部242Cでは、複数のピークから脈拍数候補を取得する構成としてもよい。
さらに、上記第3実施形態の構成に対して、第2実施形態の構成(フィルタ部23(第1フィルタ部231、第2フィルタ部232)、平均値取得部(第1平均値取得部261,第2平均値取得部262)、及び選択部27B)を適用(付加)してもよい。
1,2,3 脈拍数計測装置
10 光電脈波センサ
20,20B,20C 信号処理ユニット
21 A/D変換部
22 高速フーリエ変換部
221 第1高速フーリエ変換部
222 第2高速フーリエ変換部
23 フィルタ部
231 第1フィルタ部
232 第2フィルタ部
24,24C 脈拍数候補取得部
241,241C 第1脈拍数候補取得部
242,242C 第2脈拍数候補取得部
25 脈拍数取得部
26 平均値取得部
261 第1平均値取得部
262 第2平均値取得部
27,27B 選択部

Claims (14)

  1. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    前記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段を構成する複数のフーリエ変換部は、フーリエ変換に用いられるサンプリングデータ数が互いに異なり、
    前記脈拍数候補取得手段は、前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とすることを特徴とする脈拍数計測装置。
  2. 前記脈拍数候補取得手段は、前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求めることを特徴とする請求項1に記載の脈拍数計測装置。
  3. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    前記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段は、
    第1フーリエ変換部と、
    前記第1フーリエ変換部よりもサンプリングデータ数が多い第2フーリエ変換部と、を有し、
    前記脈拍数候補取得手段は、
    前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第1脈拍数候補取得手段と、
    前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第2脈拍数候補取得手段と、を有し、
    前記第1脈拍数候補取得手段は、前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルから、強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とし、
    前記第2脈拍数候補取得手段は、前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルから、強度が大きいピークから順に複数のピークを抽出するとともに、抽出した複数のピークの周波数に対してピークの順位に応じた重み付けを付与する処理を、所定回数繰り返して行い、重み付けの合計値が最も大きい周波数に対応した脈拍数を脈拍数候補とすることを特徴とする脈拍数計測装置。
  4. 前記第1脈拍数候補取得手段は、前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求め、
    前記第2脈拍数候補取得手段は、前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求めることを特徴とする請求項に記載の脈拍数計測装置。
  5. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    前記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段は、
    第1フーリエ変換部と、
    前記第1フーリエ変換部よりもサンプリングデータ数が多い第2フーリエ変換部と、を有し、
    前記脈拍数候補取得手段は、
    前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第1脈拍数候補取得手段と、
    前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第2脈拍数候補取得手段と、を有し、
    前記選択手段は、前記脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、前記第1脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択することを特徴とする脈拍数計測装置。
  6. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    前記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段は、
    第1フーリエ変換部と、
    前記第1フーリエ変換部よりもサンプリングデータ数が多い第2フーリエ変換部と、を有し、
    前記脈拍数候補取得手段は、
    前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第1脈拍数候補取得手段と、
    前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第2脈拍数候補取得手段と、を有し、
    前記第1脈拍数候補取得手段は、前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求め、
    前記第2脈拍数候補取得手段は、前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求め、
    前記選択手段は、前記脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、前記第1脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択することを特徴とする脈拍数計測装置。
  7. 前記選択手段は、前記脈波信号のベースラインが上昇して所定のしきい値を超えた場合には、前記第1脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択することを特徴とする請求項3又は4に記載の脈拍数計測装置。
  8. 前記選択手段は、前記第2フーリエ変換部により生成された周波数スペクトルが得られた場合には、前記第2脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補を脈拍数として選択することを特徴とする請求項〜7のいずれか1項に記載の脈拍数計測装置。
  9. 前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する平均値取得手段をさらに備え、
    前記選択手段は、前記平均値取得手段により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合に、当該しきい値を超えた周波数スペクトルから求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しないことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の脈拍数計測装置。
  10. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    前記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する平均値取得手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段を構成する複数のフーリエ変換部は、フーリエ変換に用いられるサンプリングデータ数が互いに異なり、
    前記選択手段は、前記平均値取得手段により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合に、当該しきい値を超えた周波数スペクトルから求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しないことを特徴とする脈拍数計測装置。
  11. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    前記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する平均値取得手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段は、
    第1フーリエ変換部と、
    前記第1フーリエ変換部よりもサンプリングデータ数が多い第2フーリエ変換部と、を有し、
    前記脈拍数候補取得手段は、
    前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第1脈拍数候補取得手段と、
    前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第2脈拍数候補取得手段と、を有し、
    前記選択手段は、前記平均値取得手段により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合に、当該しきい値を超えた周波数スペクトルから求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しないことを特徴とする脈拍数計測装置。
  12. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    前記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する平均値取得手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段を構成する複数のフーリエ変換部は、フーリエ変換に用いられるサンプリングデータ数が互いに異なり、
    前記脈拍数候補取得手段は、前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求め、
    前記選択手段は、前記平均値取得手段により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合に、当該しきい値を超えた周波数スペクトルから求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しないことを特徴とする脈拍数計測装置。
  13. 生体の脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
    前記脈波信号取得手段により取得された脈波信号をフーリエ変換して周波数スペクトルを生成する複数のフーリエ変換部を有するフーリエ変換手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成される各周波数スペクトル毎に、該周波数スペクトルの強度に基づいて、脈拍数候補を求める脈拍数候補取得手段と、
    記脈拍数候補取得手段により求められた脈拍数候補の中から、前記脈波信号の状態に応じて、1つの脈拍数を選択する選択手段と、
    前記複数のフーリエ変換部それぞれにより生成された各周波数のスペクトル強度の平均値を算出する平均値取得手段と、を備え、
    前記フーリエ変換手段は、
    第1フーリエ変換部と、
    前記第1フーリエ変換部よりもサンプリングデータ数が多い第2フーリエ変換部と、を有し、
    前記脈拍数候補取得手段は、
    前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第1脈拍数候補取得手段と、
    前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルに基づいて脈拍数候補を求める第2脈拍数候補取得手段と、を有し、
    前記第1脈拍数候補取得手段は、前記第1フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求め、
    前記第2脈拍数候補取得手段は、前記第2フーリエ変換部により生成される周波数スペクトルの最大のピークの周波数から脈拍数候補を求め、
    前記選択手段は、前記平均値取得手段により算出された各周波数のスペクトル強度の平均値が所定のしきい値を超えた場合に、当該しきい値を超えた周波数スペクトルから求められた脈拍数候補を脈拍数として選択しないことを特徴とする脈拍数計測装置。
  14. 前記脈波信号取得手段は、発光素子と受光素子とを有し、光電脈波信号を検出する光電脈波センサであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の脈拍数計測装置。
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