JP6372571B2 - X線管 - Google Patents

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Description

この発明は、電子源備えたX線管に係り、特に、医療用X線管に関する。
電子源は、熱電子源と、熱電子源の周囲に設けられた電極とを備え、電極によって熱電子源からの電子ビームの軌道や電子ビームの集束を制御する(例えば、特許文献1参照)。電極としては、例えば、電子を引き出す引き出し電極や電子ビームの軌道を整えて集束させる集束電極などがある。通常、これらの電極の内1つ以上を、熱電子源に近接させて配置するのが好ましく、特許文献1:特開2013−232308号公報では抑制電極を熱電子源に近接させて配置している。
図5では、集束電極を熱電子源に近接させて配置した場合を例に採って説明する。図5は、従来の集束電極を熱電子源に近接させて配置した構造を簡略化した模式図であり、図5(a)は、取り付け直後の模式図であり、図5(b)は、熱膨張後の模式図である。図5では、図中の一点鎖線を回転軸として電子源全体を回転させるが、図中の一点鎖線における回転対称物の片側(図5では右側)のみを図示し、逆側(図5では左側)については図示を省略する。また、図5では、熱電子源101を支持する支持部102も含めた長さを「熱電子源の長さ」(図5ではLで表記)とし、図示の便宜上、熱電子源の長さと集束電極の長さ(図5ではLで表記)とを等しく図示する(L=L)。
図5に示すように、集束電極103を熱電子源101に近接させて配置するために、共通支持体104をさらに備えている。共通支持体104は支持部102および集束電極103を互いに近接させて共通に支持し、支持部102は熱電子源101を支持している。集束電極103は、熱電子源101から発生した電子ビームの軌道を整えて集束させて、電界による静電レンズを形成する。熱電子源の周囲の電界の角度が僅かでも変化すると、電子の照射先(X線管の場合にはターゲット)までの距離が長いので、僅かな角度変化で、好ましくない位置に電子が照射されてしまう。電子の照射先までの距離が長い場合、集束電極の長さおよび熱電子源の長さを30μm程度の精度で調整する必要がある。
熱電子源は2000℃以上に加熱される。また、集束電極の表面は、強電界に晒されており、放電の原因とならないように適切な材料を選択する必要がある。ところで、回転陽極型のX線管において、ターゲットに熱が蓄積されることによる回転陽極の熱膨張を防止しつつ、かつ高熱を防止するために、回転陽極の支持部である固定部を内筒部および外筒部の二重構造で構成し、内筒部を熱伝導率が高い金属材料で形成し、外筒部を機械的強度が高く熱膨張率が低い金属材料で形成する技術がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2013−232308号公報 特開2000−340148号公報
熱電子源から電子を発生させる際に熱電子源が加熱される。その直後には、図5(a)に示すように30μm程度の精度で熱電子源の長さおよび集束電極の長さを実現することが容易である。しかしながら、数分〜数十分後には、周囲の集束電極が加熱され、図5(b)に示すように集束電極103が熱膨張する(図5(b)では集束電極の熱膨張長さをLで表記)。
これは、放電が問題になる集束電極には、電解研磨等で実績が豊富な素材(例えばステンレス鋼:SUS)を使用する必要があるためである。SUS材の熱膨張により、集束電極から形成される等電位線が変化し、熱電子源から発生した電子ビームの軌道が変化し、好ましくない位置に電子が照射されてしまう。電子源をX線管に用いる場合には、電子の照射先(ターゲット上の焦点径)の大きさが小さくなり過ぎるとターゲット温度が融点に達して損傷し、逆に大きくなり過ぎると解像度が劣化する。
熱膨張率が低いチタン(Ti)を集束電極として用いることもできるが、材料精製過程に起因して、多孔質となるので、表面に突起が形成され放電する可能性があり、集束電極に使用することができない。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、温度上昇が起こっても電極を精度よく配置し、放電を防止することができるX線管を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、この発明に係るX線管は、熱電子源の周囲の等電位線を形成する等電位線形成部と、当該等電位線形成部を支持する支持部とを有した電極と、前記熱電子源から発生した電子を引き出す引き出し電極と、前記等電位線形成部と前記支持部とを有した電極,前記熱電子源および前記引き出し電極を収容する真空容器とを備えたX線管であって、前記支持部より放電しにくい素材を用いて前記等電位線形成部を形成するとともに、前記等電位線形成部より熱膨張率が低い素材を用いて前記支持部を形成し、前記引き出し電極と対向する箇所および前記真空容器と対向する箇所で前記等電位線形成部が前記支持部を覆うものである。
[作用・効果]この発明に係るX線管によれば、熱電子源の周囲に配置される電極を、熱電子源の周囲の等電位線を形成する等電位線形成部と、当該等電位線形成部を支持する支持部とに分割する。なお、熱電子源から発生した電子を引き出す引き出し電極と、等電位線形成部と支持部とを有した電極,熱電子源および引き出し電極を収容する真空容器とを備えている。そして、支持部より放電しにくい素材を用いて等電位線形成部を形成するとともに、等電位線形成部より熱膨張率が低い素材を用いて支持部を形成し、引き出し電極と対向する箇所および真空容器と対向する箇所で等電位線形成部が支持部を覆う。支持部より放電しにくい素材を用いて等電位線形成部を形成し、引き出し電極と対向する箇所および真空容器と対向する箇所で等電位線形成部が支持部を覆うことで、引き出し電極と対向する箇所および真空容器と対向する箇所において等電位線形成部で放電を防止することができる。等電位線形成部より熱膨張率が低い素材を用いて支持部を形成することで、熱電子源が加熱され温度上昇が起こっても熱膨張が生じ難く、電極の長さを設計された長さに精度よく維持することができる。その結果、温度上昇が起こっても電極を精度よく配置し、放電を防止することができる。
この発明に係るX線管によれば、熱電子源の周囲に配置される電極を、熱電子源の周囲の等電位線を形成する等電位線形成部と、当該等電位線形成部を支持する支持部とに分割し、支持部より放電しにくい素材を用いて等電位線形成部を形成するとともに、等電位線形成部より熱膨張率が低い素材を用いて支持部を形成し、引き出し電極と対向する箇所および真空容器と対向する箇所で等電位線形成部が支持部を覆う。その結果、温度上昇が起こっても電極を精度よく配置し、放電を防止することができる。
実施例に係る電子源を備えたX線管の構成を示す概略断面図である。 実施例に係る電子源において集束電極を熱電子源に近接させて配置した構造を簡略化した概略断面図である。 図2の構造において止めネジを用いて等電位線形成部を支持部に接続した構成を示す概略断面図である。 変形例に係る電子源において支持部を含めた熱電子源よりも集束電極を長く設定した構造を簡略化した模式図である。 従来の集束電極を熱電子源に近接させて配置した構造を簡略化した模式図、(a)は取り付け直後の模式図、(b)は熱膨張後の模式図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係る電子源を備えたX線管の構成を示す概略断面図であり、図2は、実施例に係る電子源において集束電極を熱電子源に近接させて配置した構造を簡略化した概略断面図であり、図3は、図2の構造において止めネジを用いて等電位線形成部を支持部に接続した構成を示す概略断面図である。図2や図3では、従来の図5と同様に、図中の一点鎖線における回転対称物の片側(図2や図3では右側)のみを図示し、逆側(図2や図3では左側)については図示を省略する。
図1に示すように、X線管1は、真空容器2と電子源3と引き出し電極4とターゲット5とを備えている。電子源3,引き出し電極4およびターゲット5は真空容器2内に収容されている。
図1や図2に示すように、電子源3は、熱電子源31と支持部32と集束電極33と共通支持体34とを備えている。さらに、集束電極33は、等電位線形成部33aと支持部33bとを有している。集束電極33の具体的な構造については、図2および図3で後述する。
図1に示すように、引き出し電極4は、熱電子源31から発生した電子を引き出す。ターゲット5は、電子の衝突によりX線(図1では「Xray」で表記)を発生する。発生したX線は、真空容器2のX線出射窓21を通して外部に出射する。電子ビームBの軌道に対してX線をほぼ直交に出射するため、ターゲット5の表面は電子ビームBの軌道に対して傾斜面となっている。ターゲット5は、タングステン(W)あるいはモリブデン(Mo)などで形成されている。引き出し電極4およびターゲット5の電位は同電位(例えば+75kV)で与えられる。
熱電子源31は、フィラメントで形成されている。フィラメントとしてタングステンなどを使用する。熱電子源31の電位は引き出し電極4やターゲット5よりも−の電位(例えば−75kV)で与えられる。なお、熱電子源31は上述したフィラメントに限定されず、単結晶あるいは焼結体から構成されるチップで形成してもよい。単結晶あるいは焼結体から構成されるチップとして6ほう化ランタン(LaB)や6ほう化セリウム(CeB)などを使用する。
支持部32は熱電子源31を支持している。共通支持体34は支持部32および集束電極34のうち支持部33bを互いに近接させて共通に支持している。このような共通支持体34を備えることで、集束電極33を熱電子源31に近接させて配置することができる。
集束電極33の具体的な構造について、図2および図3を参照して詳しく説明する。集束電極33は、上述したように等電位線形成部33aと支持部33bとを有し、等電位線形成部33aは熱電子源31の周囲の等電位線を形成し、支持部33bは等電位線形成部33aを支持する。
集束電極33は、電子ビームBの軌道を整えて集束させるために、電子ビームBや回転軸付近では各々の等電位線が熱電子源側に凹状に窪むように、等電位線形成部33aは熱電子源31に向かって厚みが小さくなるようにテーパー状に形成されている。このように、熱電子源31に向かって厚みが小さくなるようにテーパー状に等電位線形成部33aを形成することで、テーパー状の箇所に沿って各々の等電位線が形成される結果、電子ビームBや回転軸付近では各々の等電位線が熱電子源側に凹状に窪み、電子ビームBの軌道を整えて集束させることができる。等電位線形成部33aにおけるテーパー部の熱電子源側の端部の厚み(「実効長さ」とも呼ばれ、図2および図3ではLで表記)については特に限定されないが、等電位線形成部33aでの熱膨張を考慮すれば、小さければ小さいほどよく、0mmでもよい。よって、熱電子源側の端部の等電位線形成部33aの厚みが小さくなるように等電位線形成部33aを形成するのが好ましい。
支持部33bより放電しにくい素材を用いて等電位線形成部33aを形成する。具体的には、放電が問題となる集束電極33の等電位線形成部33aには、電解研磨等で実績が豊富なステンレス鋼(SUS)からなるSUS材を使用することができる。
一方、等電位線形成部33aより熱膨張率が低い素材を用いて支持部33bを形成する。具体的には、支持部33bにおいて磁性が問題になる場合には、SUSより比較的に低膨張率を有したチタン(Ti)を用いることが推奨される。支持部33bにおいて磁性が問題にならない場合には、支持部33bにインバー(Invar)材を用いることも可能である。
以上の構成をさらに具体的に計算する。集束電極の長さを30mmとし、熱電子源からの放射で70℃の温度上昇が起こったとすると、下記の伸び(熱膨張)が生じる。
SUS材の熱膨張率は、16×10−6/℃であるので、30mm×70℃×16×10−6/℃=33.6μmの伸びが生じる。
一方、チタン(Ti)からなる支持部で置き換えた場合の伸びは下記のようになる。
Ti材の熱膨張率は、8×10−6/℃であるので、30mm×70℃×8×10−6/℃=16.8μmの伸びに抑えることができる。
このように、集束電極の長さおよび熱電子源の長さを30μm程度の精度で調整することが、SUS材で集束電極全体を形成する場合にはSUS材では熱膨張により30μmを超えてしまい不可能であるが、集束電極のうち支持部においてTi材で形成することで30μm未満の精度で調整することが可能となる。また、Ti材で集束電極全体を形成する場合には、「発明が解決しようとする課題」の欄でも述べたように放電する可能性があるが、集束電極のうち等電位線形成部のみを放電しにくいSUS材で形成することで放電を防止することができる。
次に、等電位線形成部33aと支持部33bとの接続方法について、図3を参照して説明する。等電位線形成部33aの熱膨張の影響を最小限にとどめ、かつ電子ビームBの軌道を精度よく整えて集束させるために、出来る限り、熱電子源31に近い位置で等電位線形成部33aと支持部33bとを接続する必要がある。しかし、熱電子源付近は高電界であるので、放電のリスクを避ける、図3に示すような接続方法でなければならない。そのために、直径よりも深いキリ孔部(図3の円筒孔部33Cを参照)を介して、先端が尖って形成された止めネジ35を挿入して、支持部33bのテーパー状の箇所33Bに止めネジ35が接続するのが好ましい。
止めネジ35を採用して接続した理由について説明する。タップ孔は尖りがあって放電するので、キリ孔で隠す。また、径が大きいと孔の端が高電界になりやすいので、頭径が最小のネジ、つまり止めネジを用いる。なお、ネジ頭を有した通常のネジを用いると、ネジ頭の部分で放電が起きやすくなるので、止めネジ35を用いて、直径よりも深い円筒孔部33Cに止めネジ35を挿入して、支持部33bのテーパー状の箇所33Bに止めネジ35が接触するように接続を行う。
以上をまとめると、止めネジ35を用いて等電位線形成部33aを支持部33bに接続する際に、下記のように接続する。止めネジ35の先端にしたがって径が小さくなるように当該先端が尖って形成されている。支持部33bが(止めネジ35の)先端に接触するようにテーパー状に形成されている。支持部33bでのテーパー状の箇所33Bと(止めネジ35の)先端とを接触させる。止めネジ35の軸をAxとし、止めネジ35の軸Axと垂直な方向をAxとすると、止めネジの軸Axと垂直な方向Axに等電位線形成部33aを支持部33bに固定する。つまり、等電位線形成部33aを精度よく固定するために、テーパー状の箇所33Bを用いて、止めネジの軸Axおよび垂直な方向Axへの保持力を作り出すことができる。
以上のように構成された電子源3によれば、熱電子源31の周囲に配置される電極として本実施例では集束電極33を採用し、集束電極33を、熱電子源31の周囲の等電位線を形成する等電位線形成部33aと、当該等電位線形成部33aを支持する支持部33bとに分割する。そして、支持部33bより放電しにくい素材を用いて等電位線形成部33aを形成するとともに、等電位線形成部33aより熱膨張率が低い素材を用いて支持部33bを形成する。支持部33bより放電しにくい素材を用いて等電位線形成部33aを形成することで、等電位線形成部33aで放電を防止することができる。等電位線形成部33aより熱膨張率が低い素材を用いて支持部33bを形成することで、熱電子源31が加熱され温度上昇が起こっても熱膨張が生じ難く、集束電極33の長さを設計された長さに精度よく維持することができる。その結果、温度上昇が起こっても集束電極33を精度よく配置し、放電を防止することができる。
本実施例では、等電位線形成部33aはステンレス鋼であり、支持部33bはチタンである。ステンレス鋼は放電しにくく、チタンは熱膨張率が低い。
本実施例では、図3に示すように止めネジ35を用いて等電位線形成部33aを支持部33bに接続している。上述したようにネジ頭を有した通常のネジを用いると、ネジ頭の部分で放電が起きやすくなるが、止めネジ35を用いて等電位線形成部33aを支持部33bに接続することで、放電を防止することができる。
本実施例では、図3に示すように止めネジ35の先端にしたがって径が小さくなるように当該先端が尖って形成されている。そして、支持部33bが(止めネジ35の)先端に接触するようにテーパー状に形成されている。支持部33bでのテーパー状の箇所33Bと(止めネジ35の)先端とを接触させて、止めネジ35の軸Axと垂直な方向Axに等電位線形成部33aを支持部33bに固定している。このようにして、等電位線形成部33aを精度よく固定するために、テーパー状の箇所33Bを用いて、止めネジ35の軸Axおよび垂直な方向Axへの保持力を作り出すことができる。
熱電子源側の端部の等電位線形成部33aの厚み(実効長さL)が小さくなるように形成されている。図2や図3に示すように等電位線形成部33aは熱電子源31に向かって厚みが小さくなるようにテーパー状に形成されているので、当該厚み(実効長さL)を0mmにすることが可能である。なお、当該厚み(実効長さL)は小さければ小さいほどよく、当該厚み(実効長さL)に応じて等電位線形成部33aでの熱膨張を低減させることができる。
以上のように構成された電子源3をX線管1は備えている。X線管は、X線診断装置などの医療用X線管や、非破壊検査装置などの工業用X線管などに用いられ、本実施例のように集束電極33を等電位線形成部33aと支持部33bとに分割し、支持部33bより放電しにくい素材を用いて等電位線形成部33aを形成するとともに、等電位線形成部33aより熱膨張率が低い素材を用いて支持部33bを形成する。よって、集束電極33における熱膨張の影響が少なく、熱電子源31から発生した電子ビームBの軌道が変化しにくく、長時間経って加熱されても電子ビームBの軌道を安定して制御することができる。その結果、ターゲット5に電子を所定の径の大きさで、かつ所定の位置に照射することができ、ターゲット5の損傷や解像度の劣化を防止することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、電子源3をX線管1に組み込んだが、電子源3単体であってもよい。また、X線管以外では、電子源を走査電子顕微鏡(SEM: Scanning Electron Microscope)などに組み込んでもよい。
(2)上述した実施例では、熱電子源31の周囲に配置される電極として、集束電極33を例に採って説明したが、熱電子源の周囲に配置される電極であれば、集束電極に限定されない。例えば、特許文献1:特開2013−232308号公報のように抑制電極を熱電子源に近接させて配置する場合には、抑制電極を、等電位線形成部と支持部とに分割し、支持部より放電しにくい素材を用いて等電位線形成部を形成するとともに、等電位線形成部より熱膨張率が低い素材を用いて支持部を形成してもよい。
(3)上述した実施例では、図2や図3に示すように支持部32を含めた熱電子源31の長さと集束電極33の長さとがほぼ同じであったが、図4に示すように支持部32を含めた熱電子源31よりも集束電極33を長く設定してもよい。逆に、熱電子源31よりも集束電極33を短く設定して、テーパーを強くしてもよい。図4に示す構造の場合には、上述した実施例のように熱電子源31に向かって厚みが小さくなるようにテーパー状に等電位線形成部33aを形成することなく、電子ビームBの軌道を整えて集束させることが可能であるので、必ずしもテーパー状に等電位線形成部33aを形成する必要はない。図4に示す構造の場合においても、熱電子源側の端部の等電位線形成部33aの厚みが小さくなるように等電位線形成部33aを形成するのが好ましいが、テーパー状に等電位線形成部33aを形成しないので、完全に0mmにするのは難しい。サブミクロンの厚みを有した被膜程度に等電位線形成部を形成すればよい。
(4)上述した実施例では、集束電極33を熱電子源31に近接させて配置するために、共通支持体34を備えたが、必ずしも共通支持体を備える必要はない。ただし、集束電極などに代表される電極を熱電子源に近接させて配置するためには、共通支持体を備えるのが好ましい。
以上のように、この発明は、電子ビームの軌道の制御をより精密に行うタイプの電子源やX線管に適している。
1 … X線管
3 … 電子源
31 … 熱電子源
33 … 集束電極
33a … 等電位線形成部
33b … 支持部
35 … 止めネジ

Claims (7)

  1. 熱電子源の周囲の等電位線を形成する等電位線形成部と、
    当該等電位線形成部を支持する支持部と
    を有した電極と、
    前記熱電子源から発生した電子を引き出す引き出し電極と、
    前記等電位線形成部と前記支持部とを有した電極,前記熱電子源および前記引き出し電極を収容する真空容器とを備えたX線管であって
    前記支持部より放電しにくい素材を用いて前記等電位線形成部を形成するとともに、
    前記等電位線形成部より熱膨張率が低い素材を用いて前記支持部を形成し、
    前記引き出し電極と対向する箇所および前記真空容器と対向する箇所で前記等電位線形成部が前記支持部を覆う、
    X線管
  2. 請求項1に記載のX線管において、
    前記等電位線形成部はステンレス鋼であり、前記支持部はチタンである、X線管
  3. 請求項1または請求項2に記載のX線管において、
    止めネジを用いて前記等電位線形成部を前記支持部に接続する、X線管
  4. 請求項3に記載のX線管において、
    前記止めネジの先端にしたがって径が小さくなるように当該先端が尖って形成され、
    前記支持部が前記先端に接触するようにテーパー状に形成され、
    前記支持部での前記テーパー状の箇所と前記先端とを接触させて、前記止めネジの軸と垂直な方向に前記等電位線形成部を前記支持部に固定する、X線管
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のX線管において、
    前記熱電子源側の端部の前記等電位線形成部の厚みが小さくなるように形成された、X線管
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のX線管において、
    前記熱電子源を支持する熱電子源支持部と、
    前記等電位線形成部を支持する前記支持部および当該熱電子源支持部を互いに近接させて共通に支持する共通支持体と
    を備えた、X線管
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のX線管において、
    前記熱電子源の周囲に配置される前記電極は集束電極である、X線管
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