JP6370376B2 - Brd4阻害薬としてのトリアゾロピラジン誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、下記一般式(I)
Figure 0006370376
(式中、基R1〜R3、X3〜X6は下記意味を有する)
の化合物に関する。本発明の化合物は、過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療、該化合物を含有する医薬製剤及びそれらの薬物としての使用に適している。本発明の化合物はBRD4阻害薬である。
発明の背景
ヒストンアセチル化は静電気を変えることによってDNAとヒストンオクトマー(octomer)の相互作用をゆるめるので、該修飾は遺伝子転写の活性化と最もよく関連している。この物理的変化に加えて、特異的タンパク質がヒストン内のアセチル化リジン残基に結合してエピジェネティックコードを解読する。ブロモドメインは、タンパク質内の小さい(約110アミノ酸)個別ドメインであり、ヒストンの文脈では排他的ではないが一般的にアセチル化リジン残基に結合する。ブロモドメインを含有することが分かっている約50のタンパク質のファミリーがあり、それらは細胞内でさまざまな機能を有する。
ブロモドメイン含有タンパク質のBETファミリーは、近接した2つのアセチル化リジン残基に結合し、相互作用の特異性を高めることができるタンデムブロモドメインを含有する4種のタンパク質(BRD2、BRD3、BRD4及びBRD-T)を含む。最近の研究は、がんにおけるBRD4のターゲティングの説得力のある理論的根拠を確立した。BRD4は、細胞周期のG1期への移行中に発現された遺伝子の転写開始部位に結合したままであり、ポジティブな転写伸長因子複合体(positive transcription elongation factor complex)(P-TEFb)を補充する機能を果たし、成長促進遺伝子の発現を高めることになる(Yang and Zhou, Mol. Cell. Biol. 28, 967, 2008)。重要なことに、BRD4は、侵襲性形態のヒト扁平上皮癌のにおける反復性(15;19)染色体転座の成分として同定されている(French et al., Cancer Res. 63, 304, 2003)。該転座は、NUT(精巣中の核タンパク質)タンパク質を有するインフレームキメラとしてBRD4のタンデムN末端ブロモドメインを発現し、遺伝的にいわゆるNUT正中癌(midline carcinoma)(NMC)を定義する。患者由来NMC細胞株の機能試験は、これらの悪性細胞の増殖及び分化遮断を維持する際のBRD4-NUTオンコプロテインの本質的役割を検証した。さらに、BRD4は、遺伝的に定義されたAMLマウスモデルにおいて非常に重要な感受性決定因子として同定された(Zuber et al., Nature 2011 478(7370):524-8)。BRD4の抑制は、末端骨髄分化を伴って強い抗白血病効果をin vitro及びin vivoでもたらす。興味深いことに、BRD4阻害薬は、検査した広範なマウス及びヒト白血病細胞株においてMYC下方制御を誘発した。これは小分子BRD4阻害薬がさまざまなAML亜型におけるMYC経路を抑制する手段を提供し得ることを示唆している。
最後に、BETファミリーの他のファミリーメンバーは、細胞周期の制御又は遂行態様でいくつかの機能を有するとも報告され、かつ細胞分割中に染色体を有する複合体のままであると示されており、エピジェネティック記憶の維持における役割を示唆している(Leroy et al, Mol. Cell. 2008 30(1 ):51-60)。
ブロモドメイン阻害薬の例は、WO2011/054553に開示されたベンゾジアゼピン誘導体、及びWO2011/054846に開示されたイミダゾ[4,5]キノリン誘導体である。
従って、過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患、例えばがんの予防及び/又は治療に有用はBRD4阻害薬を提供する必要性がある。
発明の詳細な説明
本発明は、下記式(I)
Figure 0006370376
(式中、
R1は、-C1-3アルキル又は-C1-3ハロアルキルであり;
R2は、水素及び-C1-3アルキルから選択され、或いは
R2は、4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、ヘテロシクロアルキル基は任意かつ独立に-C1-3アルキル、-C(O)(C1-3アルキル)2、-S(O)2(C1-3アルキル)2から独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
R3は、ハロゲン、-C1-2ハロアルキル、-O-C1-3アルキル、-O-C1-3ハロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、-C3-7シクロアルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換された-C1-4アルキルであり;
X3は-CH=又は-N=であり;
X4は-CR4=又は-N=であり;
X5は-CR5=又は-N=であり;
X6は-CH=又は-N=であり;
ここで、X3〜X6のどれも-N=でないことがあり、1又は2個のX3〜X6が-N=であってよく;
R4は、水素、ハロゲン、-CN、-NH2、-O-C1-3アルキル、-N(C1-3アルキル)2、-C(O)N(C1-3アルキル)2及び-C1-5アルキルから選択され、ここで、-C1-5アルキル基は任意かつ独立にハロゲン又は-CNから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、或いは
R4は、4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、ヘテロシクロアルキル基は、任意かつ独立に-C1-3アルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、或いは
R4は-C3-6シクロアルキルであり、ここで、シクロアルキル基は任意かつ独立にC1-3アルキル、-C1-3ハロアルキル及びハロゲンから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
R5は、水素、ハロゲン、-N(C1-3アルキル)2から選択され、或いは
R5は、4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、ヘテロシクロアルキル基は任意かつ独立に-C1-3アルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
ここで、R4とR5が両方とも水素であることはなく;
或いはX4が-CR4であり、X5が-CR5であるときは、R4とR5が一緒に下記タイプの5員ヘテロシクロアルキル:
Figure 0006370376
を形成することがあり;
R7は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択され;
R8は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択され;
R9は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択される)
の化合物(式(I)の化合物は任意に塩の形で存在してもよい)
に関する。
好ましい実施形態では、本発明は下記式(Ia)
Figure 0006370376
(式中、
R1は、-C1-3アルキル又は-C1-3ハロアルキルであり;
R2は、-C1-3アルキルから選択され;
R3は、ハロゲン、-C1-2ハロアルキル、-O-C1-3アルキル、-O-C1-3ハロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、-C3-7シクロアルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換された-C1-4アルキルであり;
X4は-CR4=又は-N=であり;
X5は-CR5=又は-N=であり;
R4は、ハロゲン、-CN、-NH2、-O-C1-3アルキル、-N(C1-3アルキル)2、-C(O)N(C1-3アルキル)2及び-C1-5アルキルから選択され、ここで、-C1-5アルキル基は任意かつ独立にハロゲン又は-CNから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、或いは
R4は、4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、ヘテロシクロアルキル基は任意かつ独立に-C1-3アルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、或いは
R4は-C3-6シクロアルキルであり、ここで、シクロアルキル基は任意かつ独立にC1-3アルキル、-C1-3ハロアルキル及びハロゲンから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
R5は、-Hから選択され、或いは、
X4が-CR4であり、X5が-CR5であるときは、R4とR5が一緒に下記タイプの5員ヘテロシクロアルキル:
Figure 0006370376
を形成することがあり;
R7は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択され;
R8は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択され;
R9は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択される)
化合物(式(Ia)の化合物は任意に塩の形で存在してもよい)
に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、X3が-CH=である、式(I)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、X6が-CH=である、式(I)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R1が-CH3である、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R2が、水素、-C1-3アルキル及び-C1-3アルキル又は-S(O)2(C1-3アルキル)2で置換された6員ヘテロシクリルから選択される、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R2が水素、イソプロピル、メチル又はピペリジンであり、ここで、ピペリジンはメチル又は-SO2CH3でN置換されている、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R2がイソプロピル又はメチルである、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R2がイソプロピルメチルである、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R3が、-O-C1-3アルキル、-C1-2ハロアルキル、-C3-7シクロアルキル及び5員ヘテロシクロアルキルから選択される1つの基で置換された-C1-4アルキルである、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R3が、-O-C1-3アルキル及び5員ヘテロシクロアルキルから選択される1つの基で置換された-C1-4アルキルから選択される、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R3が、-(CH2)2-O-CH3、-CH(CH3)-CH2-O-CH3、-(CH2)2-O-CH(CH3)2、-(CH2)2-O-CH2-CH3、-CH2-テトラヒドロフラン、-CH(CH3)-CH2-シクロプロピル及び-CH(CH3)-CH2-CF3から選択される、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R3が-(CH2)2-O-CH3、-CH(CH3)-CH2-O-CH3、-(CH2)2-O-CH(CH3)2、-(CH2)2-O-CH2-CH3、-CH2-テトラヒドロフランである、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R4が、水素、-C1-3アルキル、NH2、及び6員ヘテロシクロアルキルから選択され、このヘテロシクロアルキルは任意に1つのメチルで置換されていてもよい、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R4が、水素、-CH(CH3)2、NH2、テトラヒドロピラン及びモルホリから選択され、このモルホリンは、任意に1つのメチルで置換されていてもよい、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R4が-C1-3アルキル又は6員ヘテロシクロアルキルから選択され、このヘテロシクロアルキルは任意に1つのメチルで置換されていてもよい、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R4が-CH(CH3)2、テトラヒドロピラン及びモルホリンから選択され、このモルホリンは任意にメチルで置換されていてもよい、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R5が水素又はモルホリンである、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
いずれの実施形態でもR4とR5が両方とも水素であることはない。
好ましい実施形態では、本発明は、X4が-CR4であり、X5が-CR5であり、R4とR5が一緒になって下記基
Figure 0006370376
(R9は-C1-3アルキルから選択される)
を形成している、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、X4が-CR4であり、X5が-CR5であり、R4とR5が一緒になって下記基
Figure 0006370376
(R9は-C1-3アルキルから選択される)
を形成している、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、X4が-CR4であり、X5が-CR5であり、R4がR5と一緒になって下記基
Figure 0006370376
を形成している、式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、X4が-CR4であり、X5が-CR5であるとき、R4とR5が一緒になって下記基
Figure 0006370376
を形成している、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R9がメチル、エチル又はイソプロピルである、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R9がメチル又はイソプロピルである、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、X5が窒素である、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、X5が-CH-である、式(Ia)の化合物に関する。
好ましい実施形態では、本発明は、R5が水素である、式(Ia)の化合物に関する。
さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療で使用するための式(I)又は(Ia)の化合物に関する。
さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療及び/又は予防で使用するための本明細書及び特許請求の範囲に記載の実施形態のいずれかの一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその医薬的に許容できる塩に関する。
さらなる実施形態では、本発明は、活性物質として本明細書及び特許請求の範囲に記載の実施形態のいずれかの一般式(I)又は(Ia)の1種以上の化合物を、任意で通常の賦形剤及び/又は担体と組み合わせて含んでなる医薬製剤に関する。
さらなる実施形態では、本発明は、本明細書及び特許請求の範囲に記載の実施形態のいずれかの一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその医薬的に許容できる塩の1つ、及び式(I)又は(Ia)とは異なる少なくとも1種の他の細胞分裂停止又は細胞傷害性活性物質を含んでなる医薬製剤に関する。
本発明はさらに、一般式(I)又は(Ia)の化合物の水和物、溶媒和物、多形、代謝物、誘導体及びプロドラッグに関する。
本発明はさらに、一般式(I)の化合物と無機若しくは有機酸又は無機若しくは有機塩基の医薬的に許容できる塩に関する。
本発明はさらに、薬物としての一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト又は動物の体の治療方法で使用するための一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、がん、感染症、感染症、炎症及び自己免疫疾患の治療及び/又は予防で使用するための一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト及び動物の体のがん、感染症、炎症及び自己免疫疾患の治療及び/又は予防で使用するための一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、がんの治療及び/又は予防で使用するための一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、がんの治療及び/又は予防での一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩の使用に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト又は動物の体のがんの治療及び/又は予防方法で使用するための一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、造血器悪性腫瘍、好ましくはAML、MMの治療及び/又は予防で使用するための一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、固形腫瘍、好ましくは肺、特に小細胞肺がん(SCLC)、肝臓、結腸、脳、甲状腺、膵臓、乳房、卵巣及び前立腺がんの治療及び/又は予防で使用するための一般式(I)又は(Ia)の化合物又はその医薬的に許容できる塩に関する。
別の態様では、本発明は、がんの治療及び/又は予防方法であって、治療的に有効な量の一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその医薬的に許容できる塩をヒトに投与する工程を含む方法に関する。
別の態様では、本発明は、活性物質として一般式(I)又は(Ia)の1種以上の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を、任意で通常の賦形剤及び/又は担体と組み合わせて含有する医薬製剤に関する。
別の態様では、本発明は、一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその医薬的に許容できる塩の1つ、及び式(I)又は(Ia)とは異なる少なくとも1種の他の細胞分裂停止又は細胞傷害性活性物質を含んでなる医薬製剤に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト又は動物の体のがんの治療方法であって、治療的に有効な量の一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を投与する工程を含む方法に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト又は動物の体の造血器悪性腫瘍、好ましくはAML、MMの治療方法であって、治療的に有効な量の一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を投与する工程を含む方法に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト又は動物の体の固形腫瘍、好ましくは肺、特に小細胞肺がん(SCLC)、肝臓、結腸、脳、甲状腺、膵臓、乳房、卵巣及び前立腺がんの治療方法であって、治療的に有効な量の一般式(I)又は(Ia)の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を投与する工程を含む方法に関する。
定義
ここで具体的に定義しない用語は、全開示及び全体としての文脈に照らして当業者に明白な意味を有する。
本明細書で使用する場合、特に指定のない限り、下記定義が適用される。
以下に定義する基(group)、基(radical)、又は部分では、基に先行して炭素原子数を特定することが多く、例えば、-C1-5アルキルは、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。一般に、2つ以上のサブ基を含む基では、最初に命名したサブ基が該基の付着点であり、例えば置換基C1-5アルキル-C3-10シクロアルキルは、C1-5アルキルに結合しているC3-10シクロアルキル基を意味し、該置換基が付着している中心構造又は基にC1-5アルキルが結合している。
1個以上のヘテロ原子を含有する基(ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル)中の員数の表示は、全ての環員若しくは鎖員の総原子数又は全ての環員及び鎖員の総原子数に関するものである。
当業者は、窒素原子を含有する置換基群はアミン又はアミドとも表せることを認めるであろう。同様に、酸素原子を含有する基は、例えばアルコキシのように-オキシで表すこともできる。-C(O)-を含有する基はカルボキシと表すこともでき;-NC(O)-を含有する基はアミドと表すこともでき;-NC(O)N-を含有する基は尿素と表すこともでき;-NS(O)2-を含有する基はスルホンアミドと表すこともできる。
アルキルは、線形でも分岐形でも存在し得る一価の飽和炭化水素鎖を意味する。アルキルが置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子に関して、いずれの場合も単置換又は多置換によって、互いに独立に起こり得る。
用語「C1-5-アルキル」としては、例えばメチル(Me;-CH3)、エチル(Et;-CH2CH3)、1-プロピル(n-プロピル;n-Pr;-CH2CH2CH3)、2-プロピル(i-Pr;イソプロピル;-CH(CH3)2)、1-ブチル(n-ブチル;n-Bu;-CH2CH2CH2CH3)、2-メチル-1-プロピル(イソブチル;i-Bu;-CH2CH(CH3)2)、2-ブチル(sec-ブチル;sec-Bu;-CH(CH3)CH2CH3)、2-メチル-2-プロピル(tert-ブチル;t-Bu;-C(CH3)3)、1-ペンチル(n-ペンチル;-CH2CH2CH2CH2CH3)、2-ペンチル(-CH(CH3)CH2CH2CH3)、3-ペンチル(-CH(CH2CH3)2)、3-メチル-1-ブチル(イソペンチル;-CH2CH2CH(CH3)2)、2-メチル-2-ブチル(-C(CH3)2CH2CH3)、3-メチル-2-ブチル(-CH(CH3)CH(CH3)2)、2,2-ジメチル-1-プロピル(ネオペンチル;-CH2C(CH3)3)、2-メチル-1-ブチル(-CH2CH(CH3)CH2CH3)が挙げられる。
さらにいずれの定義もない用語プロピル、ブチル、ペンチル等は、対応する炭素原子数の飽和炭化水素基を意味し、全ての異性形が含まれる。
アルキルに対する上記定義は、例えばCx-y-アルキルアミノ又はCx-y-アルキルオキシ又はCx-y-アルコキシのように、アルキルが別の基の一部である場合にも当てはまる。ここで、Cx-y-アルキルオキシとCx-y-アルコキシは同一基を表す。
用語アルキレンもアルキルから誘導可能である。アルキレンは、アルキルとは異なり、二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、アルキル中の水素原子を除去することによって第2原子価が生成される。対応する基は、例えば-CH3と-CH2、-CH2CH3と-CH2CH2又は>CHCH3等である。
用語「C1-4-アルキレン」としては、例えば、-(CH2)-、-(CH2-CH2)-、-(CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2)-、-(C(CH3)2)-、-(CH(CH2CH3))-、-(CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-CH(CH3))-、-(CH2-CH2-CH2-CH2)-、-(CH2-CH2-CH(CH3))-、-(CH(CH3)-CH2-CH2)-、-(CH2-CH(CH3)-CH2)-、-(CH2-C(CH3)2)-、-(C (CH3)2-CH2)-、-(CH(CH3)-CH(CH3))-、-(CH2-CH(CH2CH3))-、-(CH(CH2CH3)-CH2)-、-(CH(CH2CH2CH3))-、-(CHCH(CH3)2)-及び-C(CH3)(CH2CH3)-が挙げられる。
アルキレンの他の例はメチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルエチレン、ブチレン、1-メチルプロピレン、1.1-ジメチルエチレン、1,2-ジメチルエチレン、ペンチレン、1,1-ジメチルプロピレン、2,2-ジメチルプロピレン、1,2-ジメチルプロピレン、1,3-ジメチルプロピレン等である。
さらにいずれの定義もない一般用語プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等は、対応する炭素原子数の全ての考えられる異性形を意味し、すなわちプロピレンには1-メチルエチレンが含まれ、ブチレンには1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン、1,1-ジメチルエチレン及び1,2-ジメチルエチレンが含まれる。
アルキレンに対する上記定義は、例えばHO-Cx-y-アルキレンアミノ又はH2N-Cx-y-アルキレンオキシにおけるように、アルキレンが別の基の一部である場合にも当てはまる。
アルケニルは、アルキルとは異なり、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C二重結合によって結合している。少なくとも2個の炭素原子を有する上記定義どおりのアルキルにおいて、隣接炭素原子上の2個の水素原子が形式的に除去され、フリーの原子価が飽和されて第2の結合が生じ、対応アルケニルが形成される。
アルケニルの例は、ビニル(エテニル)、プロパ-1-エニル、アリル(プロパ-2-エニル)、イソプロペニル、ブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、2-メチル-プロパ-2-エニル、2-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチル-プロパ-2-エニル、1-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチリデンプロピル、ペンタ-1-エニル、ペンタ-2-エニル、ペンタ-3-エニル、ペンタ-4-エニル、3-メチル-ブタ-3-エニル、3-メチル-ブタ-2-エニル、3-メチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1-エニル、ヘキサ-2-エニル、ヘキサ-3-エニル、ヘキサ-4-エニル、ヘキサ-5-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-3-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-2-エニル、2-メチリデン-3-メチルブチル、2,3-ジメチル-ブタ-1-エニル、ヘキサ-1,3-ジエニル、ヘキサ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,4-ジエニル、ペンタ-1,3-ジエニル、ブタ-1,3-ジエニル、2,3-ジメチルブタ-1,3-ジエン等である。
さらにいずれの定義もない一般用語プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、オクタジエニル、ノナジエニル、デカジエニル等は、対応する炭素原子数の全ての考えられる異性形を意味し、すなわちプロペニルにはプロパ-1-エニル及びプロパ-2-エニルが含まれ、ブテニルにはブタ-1-エニル、ブタ-2-エニル、ブタ-3-エニル、1-メチル-プロパ-1-エニル、1-メチル-プロパ-2-エニル等が含まれる。
アルケニルは、任意に、二重結合に関してcis若しくはtrans又はE若しくはZ配向で存在し得る。
アルケニルに対する上記定義は、例えばCx-y-アルケニルアミノ又はCx-y-アルケニルオキシにおけるように、アルケニルが別の基の一部であるときにも当てはまる。
アルケニレンは、アルキレンとは異なり、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C二重結合によって結合している。少なくとも2個の炭素原子を有する上記定義どおりのアルキレンにおいて、隣接炭素原子にて水素原子が形式的に除去され、フリーの原子価が飽和されて第2の結合が生じると、対応アルケニレンが形成される。
アルケニレンの例は、エテニレン、プロペニレン、1-メチルエテニレン、ブテニレン、1-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン、1,2-ジメチルエテニレン、ペンテニレン、1,1-ジメチルプロペニレン、2,2-ジメチルプロペニレン、1,2-ジメチルプロペニレン、1,3-ジメチルプロペニレン、ヘキセニレン等である。
さらにいずれの定義もない一般用語プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン、ヘキセニレン等は、対応する炭素原子数の全ての考えられる異性形を意味し、すなわちプロペニレンには1-メチルエテニレンが含まれ、ブテニレンには1-メチルプロペニレン、2-メチルプロペニレン、1,1-ジメチルエテニレン及び1,2-ジメチルエテニレンが含まれる。
アルケニレンは、任意に、二重結合に関してcis若しくはtrans又はE若しくはZ配向で存在し得る。
アルケニレンに対する上記定義は、例えばHO-Cx-y-アルケニレンアミノ又はH2N-Cx-y-アルケニレンオキシにおけるように、アルケニレンが別の基の一部であるときにも当てはまる。
アルキニルは、アルキルとは異なり、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C三重結合によって結合している。少なくとも2個の炭素原子を有する上記定義どおりのアルキルにおいて、隣接炭素原子にていずれの場合も2個の水素原子が形式的に除去され、フリーの原子価が飽和されて2つのさらなる結合が生じると、対応アルキニルが形成される。
アルキニルの例は、エチニル、プロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル、ブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニル、ペンタ-1-イニル、ペンタ-2-イニル、ペンタ-3-イニル、ペンタ-4-イニル、3-メチル-ブタ-1-イニルである。
さらにいずれの定義もない一般用語プロピニル、ブチニル、ペンチニル等は、対応する炭素原子数の全ての考えられる異性形を意味し、すなわちプロピニルにはプロパ-1-イニル及びプロパ-2-イニルが含まれ、ブチニルにはブタ-1-イニル、ブタ-2-イニル、ブタ-3-イニル、1-メチル-プロパ-1-イニル、1-メチル-プロパ-2-イニルが含まれる。
炭化水素鎖が少なくとも1つの二重結合と少なくとも1つの三重結合を両方とも有する場合、定義によって、それはアルキニル下位群に属する。
アルキニルに対する上記定義は、例えばCx-y-アルキニルアミノ又はCx-y-アルキニルオキシにおけるように、アルキニルが別の基の一部である場合にも当てはまる。
アルキニレンは、アルキレンとは異なり、少なくとも2個の炭素原子から成り、少なくとも2個の隣接炭素原子がC-C三重結合によって結合している。少なくとも2個の炭素原子を有する上記定義どおりのアルキレンにおいて、隣接炭素原子にていずれの場合も2個の水素原子が形式的に除去され、フリーの原子価が飽和されて2つのさらなる結合が生じると、対応アルキニレンが形成される。
アルキニレンの例は、エチニレン、プロピニレン、1-メチルエチニレン、ブチニレン、1-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン、1,2-ジメチルエチニレン、ペンチニレン、1,1-ジメチルプロピニレン、2,2-ジメチルプロピニレン、1,2-ジメチルプロピニレン、1,3-ジメチルプロピニレン、ヘキシニレン等である。
さらにいずれの定義もない一般用語プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン等は、対応する炭素原子数の全ての考えられる異性形を意味し、すなわちプロピニレンには1-メチルエチニレンが含まれ、ブチニレンには1-メチルプロピニレン、2-メチルプロピニレン、1,1-ジメチルエチニレン及び1,2-ジメチルエチニレンが含まれる。
アルキニレンに対する上記定義は、例えばHO-Cx-y-アルキニレンアミノ又はH2N-Cx-y-アルキニレンオキシにおけるように、アルキニレンが別の基の一部である場合にも当てはまる。
ヘテロ原子は、酸素、窒素及び硫黄原子を意味する。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、先に定義したアルキル(アルケニル、アルキニル)から、該炭化水素鎖の1個以上の水素原子を、同一又は異なっていてよいハロゲン原子と互いに独立に置き換えることによって導かれる。ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)がさらに置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子について、いずれの場合も単置換又は多置換の形で、互いに独立に起こり得る。
ハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)の例は-CF3、-CHF2、-CH2F、-CF2CF3、-CHFCF3、-CH2CF3、-CF2CH3、-CHFCH3、-CF2CF2CF3、-CF2CH2CH3、-CF=CF2、-CCl=CH2、-CBr=CH2、-CI=CH2、-C≡C-CF3、-CHFCH2CH3、-CHFCH2CF3等である。
先に定義したハロアルキル(ハロアルケニル、ハロアルキニル)から、用語ハロアルキレン(ハロアルケニレン、ハロアルキニレン)も導かれる。ハロアルキレン(ハロアルケニル、ハロアルキニル)は、ハロアルキルとは異なり、二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、ハロアルキルから水素原子を除去することによって第2の原子価が形成される。
対応する基は、例えば-CH2Fと-CHF-、-CHFCH2Fと-CHFCHF-又は>CFCH2F等である。
上記定義は、対応ハロゲン基が別の基の一部である場合にも当てはまる。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素原子に関する。
シクロアルキルは、下位群単環式炭化水素環、二環式炭化水素環及びスピロ炭化水素環で構成される。これらの系は飽和している。二環式炭化水素環では、2個の環が、それらが少なくとも2個の炭素原子を共有するように結合している。スピロ炭化水素環では、炭素原子(スピロ原子)が2つの環に同時に属する。シクロアルキルが置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子について、いずれの場合も互いに独立に単置換又は多置換の形で、起こり得る。シクロアルキル自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して置換基として分子に結び付き得る。
シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.0]ヘキシル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[4.3.0]ノニル(オクタヒドロインデニル)、ビシクロ[4.4.0]デシル(デカヒドロナフタレン)、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ノルボルニル)、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル(ノルカラニル)、ビシクロ-[3.1.1]ヘプチル(ピナニル)、スピロ[2.5]オクチル、スピロ[3.3]ヘプチル等である。
シクロアルキルに対する上記定義は、例えばCx-y-シクロアルキルアミノ又はCx-y-シクロアルキルオキシにおけるように、シクロアルキルが別の基の一部である場合にも当てはまる。
シクロアルキルのフリーの原子価が飽和されると、脂環式基が得られる。
従って用語シクロアルキレンは、先に定義したシクロアルキルから導くことができる。
シクロアルキルとは異なり、シクロアルキレンは二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、シクロアルキルから水素原子を除去することによって第2の原子価が得られる。対応する基は、例えば
Figure 0006370376
である。
シクロアルキレンに対する上記定義は、例えばHO-Cx-y-シクロアルキレンアミノ又はH2N-Cx-y-シクロアルキレンオキシにおけるように、シクロアルキレンが別の基の一部である場合にも当てはまる。
シクロアルケニルは、下位群単環式炭化水素環、二環式炭化水素環及びスピロ炭化水素環で構成される。しかしながら、これらの系は飽和している。すなわち少なくとも1つのC-C二重結合があるが、芳香族系でない。前記定義どおりのシクロアルキルにおいて隣接環炭素原子にて2個の水素原子が形式的に除去され、フリーの原子価が飽和されて第2の結合が生じると、対応シクロアルケニルが得られる。シクロアルケニルが置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子について、いずれの場合も単置換又は多置換の形で、互いに独立に起こり得る。シクロアルケニル自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して分子に置換基として結び付き得る。
シクロアルケニルの例は、シクロプロパ-1-エニル、シクロプロパ-2-エニル、シクロブタ-1-エニル、シクロブタ-2-エニル、シクロペンタ-1-エニル、シクロペンタ-2-エニル、シクロペンタ-3-エニル、シクロヘキサ-1-エニル、シクロヘキサ-2-エニル、シクロヘキサ-3-エニル、シクロヘプタ-1-エニル、シクロヘプタ-2-エニル、シクロヘプタ-3-エニル、シクロヘプタ-4-エニル、シクロブタ-1,3-ジエニル、シクロペンタ-1,4-ジエニル、シクロペンタ-1,3-ジエニル、シクロペンタ-2,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,3-ジエニル、シクロヘキサ-1,5-ジエニル、シクロヘキサ-2,4-ジエニル、シクロヘキサ-1,4-ジエニル、シクロヘキサ-2,5-ジエニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエニル(ノルボルナ-2,5-ジエニル)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル(ノルボルネニル)、スピロ[4.5]デカ-2-エン等である。
シクロアルケニルに対する上記定義は、例えばCx-y-シクロアルケニルアミノ又はCx-y-シクロアルケニルオキシにおけるように、シクロアルケニルが別の基の一部であるときにも当てはまる。
シクロアルケニルのフリーの原子価が飽和されると、不飽和脂環式基が得られる。
従って、用語シクロアルケニレンは、先に定義したシクロアルケニルから導くことができる。シクロアルケニレンは、シクロアルケニルとは異なり、二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的にシクロアルケニルから水素原子を除去することによって第2の原子価が得られる。対応する基は、例えば
Figure 0006370376
である。
シクロアルケニレンに対する上記定義は、例えばHO-Cx-y-シクロアルケニレンアミノ又はH2N-Cx-y-シクロアルケニレンオキシにおけるように、シクロアルケニレンが別の基の一部であるときにも当てはまる。
アリールは、少なくとも1つの芳香族炭素環を有する単環式、二環式又は三環式基を意味する。好ましくはアリールは、6個の炭素原子を有する単環式基(フェニル)又は9若しくは10個の炭素原子を有する二環式基(2つの6員環又は1つの6員環と5員環)であり、この場合、第2の環は芳香族であってもよいが、飽和又は一部飽和していてもよい。アリールが置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素原子について、いずれの場合も単置換又は多置換の形で、互いに独立に起こり得る。アリール自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して分子に置換基として結び付き得る。
アリールの例は、フェニル、ナフチル、インダニル(2,3-ジヒドロインデニル)、インデニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル(1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、テトラリニル)、ジヒドロナフチル(1,2-ジヒドロナフチル)、フルオレニル等である。
アリールに対する上記定義は、例えばアリールアミノ又はアリールオキシにおけるように、アリールが別の基の一部であるときにも当てはまる。
アリールのフリーの原子価が飽和されると、芳香族基が得られる。
用語アリーレンも、先に定義したアリールから導くことができる。アリーレンは、アリールとは異なり、二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、アリールから水素原子を除去することによって第2の原子価が形成される。対応する基は、例えば
Figure 0006370376
である。
アリーレンに対する上記定義は、例えばHO-アリーレンアミノ又はH2N-アリーレンオキシにおけるように、アリーレンが別の基の一部であるときにも当てはまる。
ヘテロシクリルは、先に定義したシクロアルキル、シクロアルケニル及びアリールから、炭化水素環内の1つ以上の基-CH2-を互いに独立に基-O-、-S-又は-NH-と置き換えることによって、或いは1つ以上の基=CH-を基=N-と置き換えることによって導かれる環系を意味し、ここで、全部で5個以下のヘテロ原子が存在してよく、2個の酸素原子間及び2個の硫黄原子間又は1個の酸素と1個の硫黄原子との間に少なくとも1個の炭素原子が存在してよく、かつ環は全体として化学的安定性を持たなければならない。ヘテロ原子は、任意に全ての可能な酸化状態で存在してよい(硫黄→スルホキシド-SO、スルホン-SO2-;窒素→Nオキシド)。
シクロアルキル、シクロアルケニル及びアリールからの誘導の直接の結果は、ヘテロシクリルが下位群単環式ヘテロ環、二環式ヘテロ環、三環式ヘテロ環及びスピロヘテロ環で構成されることであり、これらは飽和又は不飽和形で存在し得る。飽和及び不飽和、非芳香族ヘテロシクリルは、ヘテロシクロアルキルとも定義される。不飽和とは、問題になっている環系に少なくとも1つの二重結合が存在するが、ヘテロ芳香族系は形成されないことを意味する。二環式ヘテロ環においては、2つの環が、少なくとも2個の(ヘテロ)原子を共有するように結合している。スピロヘテロ環においては、炭素原子(スピロ原子)が2つの環に同時に属する。ヘテロシクリルが置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素及び/又は窒素原子について、いずれの場合も単置換又は多置換の形で、互いに独立に起こり得る。ヘテロシクリル自体は、環系のあらゆる適切な位置を介して分子に置換基として結び付き得る。ヘテロシクリルが窒素原子を有するときは、ヘテロシクリル置換基が分子に結合する好ましい位置は窒素原子である。
ヘテロシクリルの例は、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、アジリジニル、アゼチジニル、1,4-ジオキサニル、アゼパニル、ジアゼパニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ホモモルホリニル、ホモピペリジニル、ホモピペラジニル、ホモチオモルホリニル、チオモルホリニル-S-オキシド、チオモルホリニル-S,S-ジオキシド、1,3-ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、[1.4]-オキサゼパニル、テトラヒドロチエニル、ホモチオモルホリニル-S,S-ジオキシド、オキサゾリジノニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピロリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロ-ピリミジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル-S-オキシド、テトラヒドロチエニル-S,S-ジオキシド、ホモチオモルホリニル-S-オキシド、2,3-ジヒドロアゼト、2H-ピロリル、4H-ピラニル、1,4-ジヒドロピリジニル、8-アザビシクロ[3.2.1]オクチル、8-アザビシクロ[5.1.0]オクチル、2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、8-オキサ-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、3,8-ジアザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、2,5-ジアザ-ビシクロ-[2.2.1]ヘプチル、1-アザ-ビシクロ[2.2.2]オクチル、3,8-ジアザ-ビシクロ[3.2.1]オクチル、3,9-ジアザ-ビシクロ[4.2.1]ノニル、2,6-ジアザ-ビシクロ[3.2.2]ノニル、1,4-ジオキサ-スピロ[4.5]デシル、1-オキサ-3.8-ジアザ-スピロ[4.5]デシル、2,6-ジアザ-スピロ[3.3]ヘプチル、2,7-ジアザ-スピロ[4.4]ノニル、2,6-ジアザ-スピロ[3.4]オクチル、3,9-ジアザ-スピロ[5.5]ウンデシル、2.8-ジアザ-スピロ[4.5]デシル等である。
さらなる例は、以下に示す構造であり、これらは各水素保有原子を介して付着し得る(水素と交換)。
Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376
ヘテロシクリルの上記定義は、例えばヘテロシクリルアミノ又はヘテロシクリルオキシにおけるように、ヘテロシクリルが別の基の一部である場合にも当てはまる。
ヘテロシクリルのフリーの原子価が飽和されると、ヘテロ環式基が得られる。
用語ヘテロシクリレンも、先に定義したヘテロシクリルから導かれる。ヘテロシクリレンは、ヘテロシクリルとは異なり、二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、ヘテロシクリルから水素原子を除去することによって第2の原子価が得られる。対応する基は、例えば
Figure 0006370376
である。
ヘテロシクリレンの上記定義は、例えばHO-ヘテロシクリレンアミノ又はH2N-ヘテロシクリレンオキシにおけるように、ヘテロシクリレンが別の基の一部である場合にも当てはまる。
用語ヘテロアリールは、単環式ヘテロ芳香族環又は少なくとも1つのヘテロ芳香族環を有する多環式環を意味し、対応するアリール又はシクロアルキル(シクロアルケニル)と比較すると、1個以上の炭素原子の代わりに、窒素、硫黄及び酸素の中から互いに独立に選択される1個以上の同一若しくは異なるヘテロ原子を含有し、結果として生じる基は化学的に安定でなければならない。ヘテロアリールの存在の必要条件は、ヘテロ原子とヘテロ芳香族系である。ヘテロアリールが置換される場合、該置換は、全ての水素保有炭素及び/又は窒素原子について、いずれの場合も単置換又は多置換の形で、互いに独立に起こり得る。ヘテロアリール自体は、環系の炭素でも窒素でもあらゆる適切な位置を介して分子に置換基として結び付き得る。
ヘテロアリールの例は、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピリジル-N-オキシド、ピロリル-N-オキシド、ピリミジニル-N-オキシド、ピリダジニル-N-オキシド、ピラジニル-N-オキシド、イミダゾリル-N-オキシド、イソオキサゾリル-N-オキシド、オキサゾリル-N-オキシド、チアゾリル-N-オキシド、オキサジアゾリル-N-オキシド、チアジアゾリル-N-オキシド、トリアゾリル-N-オキシド、テトラゾリル-N-オキシド、インドリル、イソインドリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、イソキノリニル、キノリニル、キノキサリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ベンゾトリアジニル、インドリジニル、オキサゾロピリジル、イミダゾピリジル、ナフチリジニル、ベンゾオキサゾリル、ピリドピリジル、プリニル、プテリジニル、ベンゾチアゾリル、イミダゾピリジル、イミダゾチアゾリル、キノリニル-N-オキシド、インドリル-N-オキシド、イソキノリル-N-オキシド、キナゾリニル-N-オキシド、キノキサリニル-N-オキシド、フタラジニル-N-オキシド、インドリジニル-N-オキシド、インダゾリル-N-オキシド、ベンゾチアゾリル-N-オキシド、ベンゾイミダゾリル-N-オキシド等である。
さらなる例は、以下に示す構造であり、これらは各水素保有原子を介して付着し得る(水素と交換)。
Figure 0006370376
ヘテロアリールの上記定義は、例えばヘテロアリールアミノ又はヘテロアリールオキシにおけるように、ヘテロアリールが別の基の一部であるときにも当てはまる。
ヘテロアリールのフリーの原子価が飽和されると、ヘテロ芳香族基が得られる。
従って用語ヘテロアリーレンは、先に定義したヘテロアリールから導くことができる。ヘテロアリーレンは、ヘテロアリールとは異なり、二価であり、2つの結合相手を必要とする。形式的に、ヘテロアリールから水素原子を除去することによって第2の原子価が得られる。対応する基は、例えば
Figure 0006370376
である。
ヘテロアリーレンの上記定義は、例えばHO-ヘテロアリーレンアミノ又はH2N-ヘテロアリーレンオキシにおけるように、ヘテロアリーレンが別の基の一部であるときにも当てはまる。
上記二価基(アルキレン、アルケニレン、アルキニレン等)は、複合基(例えばH2N-C1-4アルキレン-又はHO-C1-4アルキレン-)の一部であってもよい。この場合、原子価の1つが付着基(ここでは、-NH2、-OH)で飽和され、結果として、このように書かれるこの種の複合基は全体で単に一価の置換基である。
置換されるとは、考慮中の原子に直接結合している水素原子が、別の原子又は別の原子群(置換基)と置き換わることを意味する。出発条件(水素原子数)に応じて、1つの原子について単置換又は多置換が起こり得る。特定置換基による置換は、置換される置換基及び原子の許容原子価が互いに対応し、かつ該置換が安定化合物(すなわち転位、環化又は脱離によって自発的に変換されない化合物)をもたらす場合にのみ可能である。
=S、=NR、=NOR、=NNRR、=NN(R)C(O)NRR、=N2等の二価置換基は炭素原子においてのみ置換可能であり、二価置換基=Oは硫黄原子における置換基でもあり得る。一般的に、二価置換基によっては環系でのみ置換を行なうことができ、2個のジェミナル水素原子、すなわち置換前は飽和している同一炭素原子に結合している水素原子による置換を必要とする。従って二価置換基による置換は、環系の基-CH2-又は硫黄原子でのみ可能である。
立体化学/溶媒和物/水和物:特に指定のない限り、本明細書又は特許請求の範囲に記載の構造式又は化学名は対応化合自体を表すが、その互変異性体、立体異性体、光学及び幾何異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体等)、ラセミ体、任意の所望組み合わせの個別エナンチオマーの混合物、ジアステレオマーの混合物、前述の形態の混合物(該形態が存在する場合)並びに塩、特に医薬的に許容できる塩をも包含する。本発明の化合物及び塩は、溶媒和形(例えば医薬的に許容できる溶媒、例えば水、エタノール等との)又は非溶媒和形で存在し得る。一般的に、本発明の目的では、溶媒和形、例えば水和物は、非溶媒和形と等価とみなすべきである。
:本明細書では用語「医薬的に許容できる」を用いて、ヒト及び/又は動物の組織と共に使用するために、一般に承認されている医学的所見に従って適しており、かつ如何なる過度の毒性、刺激又は免疫反応をも有さないか又は引き起こさず、或いは他の問題又は合併症をもたらさない、すなわち全体的に許容できる危険/利益比と調和する化合物、物質、組成物及び/又は製剤を表す。
用語「医薬的に許容できる塩」は、酸又は塩基の付加によって親化合物が修飾されている開示化合物の誘導体に関する。医薬的に許容できる塩の例(それらに限定されない)としては、例えばアミン等の塩基性官能基に関する鉱物酸若しくは有機酸の塩、例えばカルボン酸等の酸性官能基のアルカリ金属塩又は有機塩が挙げられる。これらの塩としては、特に酢酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩、酒石酸水素塩、臭化物/臭化水素酸塩、エデト酸Ca/エデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物/塩酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エタンジスルホン酸塩、エストラート、エシラート、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルスニラート(glycollylarsnilate)、ヘキシルレゾルシナート(hexylresorcinate)、ヒドラバミン、ヒドロキシマレアート、ヒドロキシナフトアート、ヨウ化物、イソチオナート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、メシル酸塩、メチルブロミド、メチルニトラート、メチルスルファート、ムチン酸塩、ナプシラート、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、フェニルアセタート、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、スルファミド、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トルエンスルホン酸塩、トリエチオジド(triethiodide)、アンモニウム、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン及びプロカインが挙げられる。他の医薬的に許容できる塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の金属カチオンと形成可能である(Pharmaceutical salts, Birge, S.M. et al., J. Pharm. Sci., (1977), 66, 1-19をも参照されたい)。
本発明の医薬的に許容できる塩は、塩基性又は酸性官能基を有する親化合物から出発して、従来の化学的方法によって調製可能である。一般的に、該塩は、水又は例えばエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル等(又はその混合物)の有機溶媒中でこれらの化合物の遊離酸形又は塩基形を十分な量の対応する塩基又は酸と反応させることによって合成可能である。
例えば反応混合物から化合物を精製又は単離するために有用な上記以外の酸の塩(例えばトリフルオロ酢酸塩)をも本発明の一部と見なすべきである。
例えば下記のような表現においては、
Figure 0006370376
文字Aは、例えば、問題になっている環の他の環への付着を示すため、それを容易にするために環指定の機能を有する。
下記表現:
Figure 0006370376
又は(R2)-C(O)NH-又は(R2)-NHC(O)-
におけるように、どの隣接基にどの原子価で結合するかを決めることが重要な二価基については、対応する結合相手を括弧内に示してあり、これは明瞭さの目的で必要である。
基又は置換基は、対応する基名(例えばRa、Rb等)を有するいくつかのオルタナティブな基/置換基の中から選択されることが多い。該基を異なる分子部分で繰り返し用いて本発明の化合物を定義する場合、種々の使用は全体的に互いに独立とみなすべきであることを常に念頭に置かなければならない。
本発明の目的の治療的に有効な量とは、病気の症状を取り除くことができるか又はこれらの症状を予防若しくは軽減できるか、又は治療患者の生存を延長する、物質の量を意味する。
略語のリスト
Figure 0006370376
本発明の他の特徴及び利点は、本発明の原理を本発明の範囲を限定せずに例示的に説明する以下のさらに詳細な実施例から明らかになるであろう。
総側
特に指定のない限り、全ての反応は、商業的に入手可能な装置で、化学研究所で一般的に使用される方法を用いて行なう。空気及び/又は水分に敏感な出発物質は保護ガス下で貯蔵し、対応する反応及びそれに伴う操作は保護ガス(窒素又はアルゴン)下で行なう。
化合物はBeilstein規則に従い、Autonomソフトウェア(Beilstein)を用いて命名する。化合物を構造式によってもその命名法によっても表すべき場合、矛盾が生じる際には、構造式が決め手となる。
クロマトグラフィー
Merck製のガラス上シリカゲル60の既製TLCプレート(蛍光指示薬F-254を有する)で薄層クロマトグラフィーを行なう。
本発明の化合物例の分取高速クロマトグラフィー(HPLC)は、Waters製カラムを用いて行なう(名称:Sunfire C18 OBD、10μm、30×100mm 部品番号186003971;X-Bridge C18 OBD、10μm、30×100mm 部品番号186003930)。0.2%HCOOHが水に添加される(酸条件)H2O/ACNの種々の勾配を用いて化合物を溶出する。塩基性条件下のクロマトグラフィーでは、下記処方に従って水を塩基性にする:5mLの炭酸水素アンモニウム溶液(158gを1LのH2Oへ)及び2mlの32%アンモニア(aq)をH2Oで1Lにする。
Waters and Phenomenex製カラムで中間化合物の分析HPLC(反応モニタリング)を行なう。分析機器はいずれの場合も質量検出器をも備えている。
HPLC質量分析/UV分光測定
本発明の化合物例を特徴づけるための保持時間/MS-ESI+は、Agilent製のHPLC-MS装置(高速液体クロマトグラフィーと質量検出器)を用いて生成される。注入ピークで溶出する化合物に保持時間tRet.=0を与える。
分取HPLC法
分取HPLC1
HPLC:333及び334ポンプ
カラム:Waters X-Bridge C18 OBD、10μm、30×100mm、部品番号186003930
溶媒:A:10mM NH4HCO3(H2O中);B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:UV/Vis-155
流量:50ml/分
勾配:0.00〜1.50分:1.5%B
1.50〜7.50分:変動
7.50〜9.00分:100%B
分取HPLC2
HPLC:333及び334ポンプ
カラム:Waters Sunfire C18 OBD、10μm、30×100mm、部品番号186003971
溶媒:A:H2O+0.2%HCOOH;B:アセトニトリル(HPLCグレード)+0.2%HCOOH
検出:UV/Vis-155
流量:50ml/分
勾配:0.00〜1.50分:1.5%B
1.50〜7.50分:変動
7.50〜9.00分:100%B
分析HPLC法
LCMSBAS1
HPLC:Agilent 1100 Series
MS:Agilent LC/MSD SL
カラム:Phenomenex Mercury Gemini C18、3μm、2×20mm、部品番号00M-4439-B0-CE
溶媒:A:5mM NH4HCO3/20mM NH3(H2O中);B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:ポジティブ及びネガティブモード
質量範囲:120〜900m/z
流量:1.00ml/分
カラム温度:40℃
勾配:0.00〜2.50分:5%→95%B
2.50〜2.80分:95%B
2.81〜3.10分:95%→5%B
FECB5
HPLC:Agilent 1100/1200 Series
MS:Agilent LC/MSD SL
カラム:Waters X-Bridge C18 OBD、5μm、2.1×50mm
溶媒:A:5mM NH4HCO3/19mM NH3(H2O中);B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:ポジティブ及びネガティブモード
質量範囲:105〜1200m/z
流量:1.20ml/分
カラム温度:35℃
勾配:0.00〜1.25分:5%→95%B
1.25〜2.00分:95%B
2.00〜2.01分:95%→5%B
FECBM3ESI
HPLC:Agilent 1100/1200 Series
MS:Agilent LC/MSD SL
カラム:Waters X-Bridge C18 OBD、5μm、2.1×50mm
溶媒:A:5mM NH4HCO3/19mM NH3(H2O中);B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:マルチモードESI ポジティブ及びネガティブモード
質量範囲:105〜1200m/z
流量:1.20ml/分
カラム温度:35℃
勾配:0.00〜1.25分:5%→100%B
1.25〜2.00分:100%B
2.00〜2.01分:100%→5%B
VAB
HPLC:Agilent 1100/1200 Series
MS:Agilent LC/MSD SL
カラム:Waters X-Bridge BEH C18、2.5μm、2.1×30mm XP
溶媒:A:5mM NH4HCO3/19mM NH3(H2O中);B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:ポジティブ及びネガティブモード
質量範囲:100〜1200m/z
流量:1.40ml/分
カラム温度:45℃
勾配:0.00〜1.00分:5%→100%B
1.00〜1.37分:100%B
1.37〜1.40分:100%→5%B
FA-8
HPLC-MS:Waters - Alliance 2996
カラム:Symmetryshield C18、5μm、4.6×250mm
溶媒:A:H2O+0.1%TFA;B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:ポジティブ及びネガティブモード
質量範囲:100〜1200m/z
流量:1.00ml/分
カラム温度:25℃
勾配:2.00〜8.00分: 20%→80%B
8.00〜19.00分: 80%B
19.00〜20.00分:80%→20%B
FSUN2
HPLC:Agilent 1100/1200 Series
MS:Agilent LC/MSD SL
カラム:Waters Sunfire C18、5μm、2.1×50mm
溶媒:A:H2O+0.2%ギ酸;B:アセトニトリル(HPLCグレード)
検出:MS:ポジティブ及びネガティブモード
質量範囲:105〜1200m/z
流量:1.20ml/分
カラム温度:35℃
勾配:0.0分: 5%B
0.0〜1.50分: 5%→95%B
1.50〜2.00分:95%B
2.00〜2.01分:95%→5%B
本発明の化合物の調製
下記合成方法により本発明の化合物を調製する。一般式の置換基は前述した意味を有する。これらの方法は、本発明の主題及び請求化合物の範囲をこれらの例に限定することなく、本発明を例示する意図である。出発化合物の調製について記載がない場合、それらは商業的に入手可能であるか或いは既知化合物又はここに記載の方法に類似して調製可能である。文献に記載の物質は、その公表された合成方法に従って調製される。
特に指定のない限り、下記反応スキームの置換基R1〜R3は、本明細書及び特許請求の範囲の定義どおりである。
出発物質Aからの重要な中間体Jの合成をスキーム1に示す。
スキーム1
Figure 0006370376
Aから出発し、求核芳香族置換反応を用いてヒドラジンBを導入することができ、これがCをもたらす。化合物Gは、Dを用いたアミド化反応後にFによる臭素化を適用することによって合成可能である。アミドの開裂及びオルトエステル誘導体Iによる閉環後に中心的中間体Jを得ることができる。
重要な中間体Jからの式I〜IIIの化合物の合成を下記スキーム2に示す。
スキーム2
Figure 0006370376
対応アミン、アルコール、チオール又はカルボ求核試薬(例えばマロン酸ジエチル)を用いた求核芳香族置換反応によって残基R2を導入して中間体Kを生成することができる。
パラジウム触媒カルボニル化反応を用いてKから合成される中間体Mは、最終化合物Iの中心的中間体である。
中間体Mが芳香族/ヘテロ芳香族ジアミンQと縮合して最終化合物Iとなった。
中間体J-1の調製
6-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンJ-1
Figure 0006370376
反応スキーム:
Figure 0006370376
2-クロロ-3-ヒドラジニルピラジンC-1
Figure 0006370376
2,3-ジクロロピラジンA-1(15g;100.68mmol)及びヒドラジン水和物65%(15.509ml;201.37mmol)を45mlのエタノールに溶かし、1時間80℃で撹拌する。冷却すると、沈殿が生じる。それを少量の水でスラリーにして濾別する。それを水で洗浄してから乾燥させて生成物を得る。
収率:93%(13.6g;94.07mmol)
HPLC-MS:(M+H)+ = 145/147; tRet = 0.34分;方法FECB5
N'-(3-クロロピラジン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトヒドラジドE-1
Figure 0006370376
2-クロロ-3-ヒドラジニルピラジンC-1(15.6g;108mmol)をTHF(300ml)でスラリーにし、氷浴内で-5℃に冷却する。トリフルオロ酢酸無水物(17ml;118mmol)をも300mlのTHFに溶かし、第1溶液にゆっくり滴下する。1時間後に大部分のTHFを蒸発させてから少量の水を加えて混合物をDCMで抽出する。有機相をMgSO4上で乾燥させ、蒸発乾固させる。
収率:100%
HPLC-MS:(M+H)+ = 241/243; tRet = 1.31分;方法FSUN2
N'-(5-ブロモ-3-クロロピラジン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトヒドラジドG-1
Figure 0006370376
N'-(3-クロロピラジン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトヒドラジドE-1(19,5g;81.1mmol)を300mlの無水DCMに溶かして-40℃に冷却する。その後NBS(18.8g;105mmol)を加えて1時間撹拌する。溶液を水で希釈し、DCMで抽出する。次に有機相をフラッシュクロマトグラフィー:cHex/(EtOAc/CH3COOH=9/1)=80%/20%→70%/30%で10カラム量以内で精製する。
収率:11%(2.83g;8.859mmol)
HPLC-MS: (M-H)- = 317/319/321; tRet = 1.79分;方法FSUN2
5-ブロモ-3-クロロ-2-ヒドラジニルピラジンH-1
Figure 0006370376
N'-(5-ブロモ-3-クロロピラジン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロアセトヒドラジドG-1(1.59g;4.97mmol)を30mlのEtOHに溶かして3mlの濃HClで処理する。それを2時間100℃で撹拌する。反応混合物を冷却し、水で希釈してからNaHCO3飽和溶液でpHを8に調整する。水相をEtOAcで抽出し、有機層をMgSO4上で乾燥させ、蒸発乾固させる。
収率:71%(945mg;3.51mmol)
HPLC-MS: (M-H)- = 221/223/225; tRet = 1.32分;方法FECB5
6-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンJ-1
Figure 0006370376
5-ブロモ-3-クロロ-2-ヒドラジニルピラジンH-1(945mg;3.51mmol)を12mlのオルト酢酸トリメチルに溶かして130℃まで1時間加熱する。溶液を水で希釈し、EtOAcで抽出する。次に有機相をフラッシュクロマトグラフィー:cHex/EtOAc=70%/30%→55%/45%で10カラム量以内で精製する。
収率:71%(824mg;3.33mmol)
HPLC-MS: (M+H)+ = 247/249/251; tRet = 1.23分;方法FECB5
中間体K-1の調製
6-ブロモ-3-メチル-N-(プロパン-2-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-8-アミン K1
Figure 0006370376
6-ブロモ-8-クロロ-3-メチル-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジンJ-1(30.00g;121.2mmol)、イソプロピルアミン(14.30g;242.44mmol)及びヒューニッヒ塩基(17.20g;133.33mmol)を150mlのNMPに溶かして80℃で2時間撹拌する。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出する。有機層を分離してMgSO4上で乾燥させ、蒸発乾固させる。
収率:70%(42.00g;155.55mmol)
HPLC-MS: (M+H)+ = 270/272; tRet = 0.69分;方法VAB
K-1の手順に従って中間体K-2〜K-5を合成する。
Figure 0006370376
中間体L-1の調製
3-メチル-8-[(プロパン-2-イル)アミノ]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-6-カルボン酸L-1
Figure 0006370376
6-ブロモ-3-メチル-N-(プロパン-2-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-8-アミンK-1(10g;37.02mmol)、ジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加体(3.02g,3.70mmol)及びトリエチルアミン(9.35g;92.57mmol)を50mlのメタノールと50mlのNMPに溶かす。反応混合物を130℃及び2バールのCO圧で2時間撹拌する。反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出する。有機層を分離してMgSO4上で乾燥させ、蒸発乾固させる。粗生成物を分取HPLC1法で精製する。この中間体を100mlのTHFに溶かして100mlの1N LiOH水溶液で処理する。1時間後に反応混合物を水で希釈し、DCMで抽出する。有機層を分離してMgSO4上で乾燥させ、蒸発乾固させする。
収率:57%(5g;21.27mmol)
HPLC-MS: (M+H)+ = 236; tRet = 0.0分;方法VAB
L-1の手順に従って中間体L-2〜L-5を調製する。
Figure 0006370376
中間体M-1の調製
4-N-(2-メトキシエチル)-6-(モルホリン-4-イル)ピリジン-3,4-ジアミンM-1
Figure 0006370376
2,4-ジクロロ-5-ニトロ-ピリジン(500mg;2.46mmol)、2-メトキシエチルアミン(225μl;2.46mmol)及びトリエチルアミン(400μl;2.82mmol)を2.5mlのNMPに懸濁させて25℃で1時間撹拌する。この懸濁液にモルホリン(500μl;5.71mmol)を加え、結果として生じる混合物を50℃で16時間撹拌する。粗中間体を逆相クロマトグラフィー(分取HPLC1)で精製する。この中間体を30mlのTHFに溶かし、パラジウム炭素を加える。反応混合物を25℃及び4バールの水素圧で3時間撹拌する。固形物質を濾別し、溶媒を蒸発させる。
収率:70%(430mg;1.71mmol)
HPLC-MS: (M+H)+ = 253; tRet = 1.26分;方法VAB
中間体M-11の調製
5-アミノ-6-{[(2S)-1-メトキシプロパン-2-イル]アミノ}-1,3,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-2-オンM-11
Figure 0006370376
極度乾燥THF(6.000ml)中の6-クロロ-5-ニトロ-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン(250mg;1.18mmol)の溶液にナトリウムヒドリド(188mg;4.70mmol)を0℃で加える。次にヨードメタン(261μl;4.12mmol)を0℃で加えてRMを25℃で18時間撹拌する。反応混合物を水上に注ぎ、DCMで2回抽出する。有機相をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。結果として生じる残渣を順相クロマトグラフィー(カラム:Interchim IR50-SI 40g;流量:40ml/分;移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル=1:1)で精製する。この中間体(200mg;0.79mmol)及び(S)-2-メトキシ-1-メチル-エチルアミン(425mg;4.76mmol)を1mlのNMPに溶かして80℃で18時間撹拌する。粗中間体を逆相クロマトグラフィー(分取HPLC1)で精製する。この中間体を30mlのTHFに溶かしてパラジウム炭素を加える。反応混合物を25℃及び4バールの水素圧で3時間撹拌する。固形物質を濾別し、溶媒を蒸発させる。
収率:48% (155mg;0.56mmol)
HPLC-MS: (M+H)+ = 278; tRet = 0.70分;方法VAB
中間体M-16の調製
5-アミノ-6-{[(2S)-1-メトキシプロパン-2-イル]アミノ}-3,3-ジメチル-1-(プロパン-2-イル)-1,3-ジヒドロ-2λ6,1-ベンゾチアゾール-2,2-ジオンM-16
Figure 0006370376
8mlのDMF中の6-クロロ-1,3-ジヒドロ-2λ6,1-ベンゾチアゾール-2,2-ジオン(400mg;1.96mmol)の溶液に炭酸カリウム(407mg;2.95mmol)を20℃で加える。次にヨードプロパン(295μl;2.95mmol)を20℃で加えて反応混合物を50℃で3時間撹拌する。反応混合物を水上に注ぎ、DCMで2回抽出する。有機相をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗中間体を逆相クロマトグラフィー(分取HPLC1)で精製する。この中間体(370mg;1.51mmol)を10mlのDMSOに溶かして水酸化ナトリウム(1.11g;27.9mmol)を20℃で加える。次にヨードメタン(426μl;6.78mmol)を20℃で加えてRMを20℃で2時間撹拌する。反応混合物を水上に注ぎ、DCMで2回抽出する。有機相をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。粗中間体を逆相クロマトグラフィー(分取HPLC1)で精製する。この中間体(100mg;0.37mmol)を2mlの酢酸に溶かし、発煙硝酸(23μl;0.55mmol)と400μlの硫酸を20℃で加える。反応混合物を20℃で3時間撹拌する。反応混合物を水上に注ぎ、DCMで2回抽出する。有機相をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。この中間体(100mg;0.31mmol)と(S)-2-メトキシ-1-メチル-エチルアミン(84mg;0.94mmol)を1mlのNMPに溶かして80℃で18時間撹拌する。粗中間体を逆相クロマトグラフィー(分取HPLC1)で精製する。この中間体を30mlのTHFに溶かしてRaNiを加える。反応混合物を25℃及び4バールの水素圧で3時間撹拌する。固形物質を濾別し、溶媒を蒸発させる。
収率:81mg;0.19mmol
HPLC-MS: (M+H)+ = 342; tRet = 0.86分;方法VAB
中間体M-17の調製
N1-[(2S)-1-メトキシプロパン-2-イル]-5-(4-メチルモルホリン-2-イル)ベンゼン-1,2-ジアミンM-17
Figure 0006370376
THF(2000mL)中の3-フルオロ-4-ニトロ安息香酸(200g,1.08mol)の撹拌溶液にCDI(210g,1.29mol)を少しずつ室温で加える。結果として生じる反応混合物を室温で6時間撹拌し、その後にメルドラム酸(155g,1.08mol)を室温で加えて結果として生じた反応混合物をメルドラム酸で16時間撹拌する。反応混合物を10%HCl溶液で5〜10℃の温度にて希釈し、24時間撹拌する。反応混合物を酢酸エチル(2×2000mL)で抽出し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液及びブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させる。粗中間体を100-200シリカゲルに吸着させ、20%酢酸エチル/石油エーテルで精製する。全ての純粋留分を収集し、減圧下で蒸発させて中間体(95g)を得る。臭素(68ml,0.133mol)を酢酸(125mL)に溶かし、上記中間体(25g,0.136mol)の酢酸(125ml)中の撹拌溶液に室温で滴加する。結果として生じる反応混合物を40℃で2時間加熱する。反応混合物を減圧下で蒸発させ、酢酸エチル(500mL)と水(200mL)で希釈する。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させる。この粗中間体を230-400シリカゲルに吸着させ、3%酢酸エチル/石油エーテルで精製する。全ての純粋留分を収集し、減圧下で蒸発させて中間体(15g)を得る。この中間体(2g,7.63mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶かしてN-メチル-エタノールアミン(600μl;7.63mmol)とDIPEA(1.4ml;8mmol)を室温で加える。結果として生じる反応混合物を室温で4時間撹拌する。反応混合物をDCM(150mL)と水(50mL)で希釈し、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて粗中間体を得る。この粗中間体のTFA(20mL)中の撹拌溶液にトリエチルシラン(8mL)を室温で加える。結果として生じた反応混合物を16時間還流させた。反応混合物を酢酸エチル(250mL)及び水(100mL)で希釈し、NaHCO3飽和溶液で塩基性にし、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させる。粗中間体を230-400シリカゲルに吸着させ、1%メタノール/ジクロロメタンで精製した。全ての純粋留分を収集し、減圧下で蒸発させて1.4gの中間体を得た。この中間体(200mg;0.83mmol)と(S)-2-メトキシ-1-メチル-エチルアミン(168mg;1.88mmol)を2mlのNMPに溶かして80℃で18時間撹拌する。粗中間体を逆相クロマトグラフィー(分取HPLC1)で精製する。この中間体を30mlのTHFに溶かしてRaNiを加える。反応混合物を25℃及び4バールの水素圧で3時間撹拌する。固形物質を濾別し、溶媒を蒸発させる。
収量:90mg;0.32mmol
HPLC-MS: (M+H)+ = 280; tRet = 0.67分;方法VAB
中間体M-21の調製
N3-(2-メトキシエチル)-6-(モルホリン-4-イル)ピリジン-2,3-ジアミンM-21
Figure 0006370376
2-アミノ-6-クロロ-ニトロピリジン(250mg;1.4mmol)をモルホリン(577μl;6.6mmol)に加えてN,N-ジメチルホルムアミド(2ml)で希釈する。反応混合物を20℃で1時間撹拌する。水を加えて沈殿物を収集し、メタノールに懸濁させる。溶媒を減圧下で蒸発させる。この中間体(240mg;1.07mmol)を2.4mlのジオキサンに溶かし、二炭酸ジ-tert-ブチル(596mg;2.68mmol)及びDMAPを加える。反応混合物を50℃で1時間撹拌してからNaHCO3飽和溶液で処理し、DCMで抽出する。混ぜ合わせた有機相を乾燥させ、減圧下で濃縮する。この中間体を30mlのTHFに溶かしてRaNiを加える。反応混合物を25℃及び4バールの水素圧で3時間撹拌する。固形物質を濾別し、溶媒を蒸発させる。この中間体(2.00g;5.07mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)に溶かした後、炭酸カリウム(1.37g;10.14mmol)と2-ブロモエチルメチルエーテル(1.06g;7.60mmol)を加える。添加完了後に反応を80℃で16時間撹拌する。溶媒を減圧蒸留で除去し、残留粘性塊を水(50ml)で希釈した。水層を酢酸エチル(3×50ml)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去する。粗物質を逆相分取HPLCで精製して420mgの所望中間体を得る。この中間体をジオキサン中のHCl(4M,1ml)に溶かして20℃で5時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、粗生成物を水に懸濁させた後に凍結乾燥させる。
収量:210mg;0.83mmol
HPLC-MS: (M+H)+ = 253; tRet = 0.83分;方法VAB
M-1、M-11、M-16、M-17及びM-21の手順に従って中間体M-1〜M-21を合成する。
Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376
式Iの化合物の一般的調製方法
6-[1-(2-メトキシエチル)-6-(モルホリン-4-イル)-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-2-イル]-3-メチル-N-(プロパン-2-イル)-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-8-アミンI-1
Figure 0006370376
3-メチル-8-[(プロパン-2-イル)アミノ]-[1,2,4]トリアゾロ[4,3-a]ピラジン-6-カルボン酸L-1(58mg;0.25mmol)、ヒューニッヒ塩基(125μl; 0.77mmol)及びHATU(100mg;0.26mmol)を2mlのNMPに溶かす。反応混合物を10分間撹拌してから4-N-(2-メトキシエチル)-6-(モルホリン-4-イル)ピリジン-3,4-ジアミンM-1(63mg;0.25mmol)を加えて結果として生じる混合物をさらに5時間25℃で撹拌する。反応混合物を水及びDCMで希釈する。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。粗中間体を4mlの酢酸に溶かして160℃で2時間撹拌する。その後に反応混合物をNaHCO3水溶液で中和し、DCMで抽出する。有機層を分離し、MgSO4上で乾燥させ、溶媒を蒸発させる。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(方法:分取HPLC1)で精製する。
収率:24% (28mg;0.06mmol)
HPLC-MS: (M+H)+ = 452; tRet = 0.93分;方法LCMSBAS1
I-1に従って下記例を合成する。一部の例(例えばI-18及びI-20)では、切断する予定の保護基が必要である。
Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376

Figure 0006370376
生物学的方法
BRD4-H4テトラアセチル化ペプチド阻害AlphaScreen
このアッセイを用いて、化合物がBRD4の第1(BRD4-BD1)又は第2(BRD4-BD2)ブロモドメインとテトラアセチル化ヒストンH4ペプチドとの間の相互作用を阻害するかどうかを決定する。白色OptiPlate-384(PerkinElmer)内で化合物をDMSO中10mMの原液からアッセイ緩衝液で段階希釈1:5に希釈する(100μMの開始濃度)。15nMのGST-BRD4-BD1タンパク質(aa44-168)又は150nMのGST-BRD4-BD2(aa333-460)及び15nMのビオチン化アセチル-ヒストンH4(Lys5,8,12,16)ペプチドから成る混合物をアッセイ緩衝液(50mM HEPES pH=7.4;25mM NaCl;0,05% Tween 20;0.1%ウシ血清アルブミン(BSA);10mMジチオスレイトール(DTT))中で調製する。6μlの混合物を化合物希釈物に加える。引き続き、PerkinElmerからの6μlの予混合AlphaLISAグルタチオンアクセプタービーズ及びAlphaScreenストレプトアビジンドナービーズ(アッセイ緩衝液中それぞれ10μg/mlの濃度で)を加え、これらのサンプルを暗所でRTにて30分間インキュベートする(振盪300rpm)。その後、PerkinElmer Envision HTSマルチラベルリーダーでPerkinElmerのAlphaScreenプロトコルを用いて信号を測定する。
各プレートは、ビオチン化アセチル-ヒストンH4ペプチド及びGST-BRD4-BD1又はGST-BRD4-BD2を省略してアッセイ緩衝液で置き換えてあるネガティブコントロールを含有する。計算にソフトウェアGraphPad Prismを用いるときは低基準値としてネガティブコントロールの値を入力する。さらに、ポジティブコントロール(プローブ分子JQ1+とタンパク質/ペプチド混合物)をピペット処理する。GraphPad Prism 3.03ソフトウェア(又はその最新のもの)を用いてIC50値の決定を行なう。
上で例示した本発明の化合物のIC50を要約する表
Figure 0006370376
それらの生物学的特性に基づいて、本発明の一般式(1)の化合物、それらの互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、その混合物並びに上記全ての形態の塩は、ウイルス感染、炎症性疾患及び異常な細胞増殖を特徴とする疾患、例えばがんの治療に適している。
例えば、下記がんを本発明の化合物で治療可能であり、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:脳腫瘍、例えば聴神経鞘腫等、星細胞腫、例えば毛様細胞性星細胞腫、線維性星細胞腫、原形質性星細胞腫、肥胖細胞性星細胞腫(gemistocytary astrocytoma)、退形成星細胞腫及び神経膠芽腫等、脳リンパ腫、脳転移、下垂体性腫瘍、例えばプロラクチノーマ、HGH(ヒト成長ホルモン)産生性腫瘍及びACTH(副腎皮質刺激ホルモン)産生性腫瘍等、頭蓋咽頭腫、髄芽腫、髄膜腫(meningeoma)及び乏突起神経膠腫;神経腫瘍(新生物)、例えば植物性神経系の腫瘍、例えば交感神経性神経芽細胞腫(neuroblastoma sympathicum)、神経節腫、傍神経節腫(褐色細胞腫、クロム親和性細胞腫)及び頚動脈小体腫瘍等、末梢神経系の腫瘍、例えば断端神経腫、神経線維腫、神経鞘腫(神経鞘腫(neurilemmoma)、シュワン腫)及び悪性シュワン腫等、並びに中枢神経系の腫瘍、例えば脳及び骨髄腫瘍;腸がん、例えば直腸癌、結腸癌、結腸直腸癌、肛門癌、大腸癌、小腸及び十二指腸の腫瘍;眼瞼腫瘍、例えば基底細胞腫又は基底細胞癌;膵がん又は膵臓癌;膀胱がん又は膀胱癌;肺がん(気管支癌)、例えば小細胞気管支癌(燕麦細胞癌)及び非小細胞気管支癌(NSCLC)、例えば扁平上皮癌(plate epithelial carcinoma)、腺癌及び大細胞気管支癌;乳がん、例えば乳癌、例えば浸潤性乳管癌、膠様癌、浸潤性小葉癌、管状癌、腺嚢癌腫(adenocystic carcinoma)及び乳頭癌;非ホジキンリンパ腫(NHL)、例えばバーキットリンパ腫、低悪性非ホジキンリンパ腫(NHL)及び菌状息肉症(mucosis fungoides);子宮がん又は子宮内膜癌又は子宮体癌;CUP症候群(原発不明がん);卵巣がん又は卵巣癌、例えば粘液性、子宮内膜又は漿液性がん;膀胱がん;胆管がん、例えばクラッツキン腫瘍;精巣がん、例えばセミノーマ及び非セミノーマ;リンパ腫(リンパ肉腫)、例えば悪性リンパ腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫(NHL)、例えば慢性リンパ性白血病、白血病性細網内症、免疫細胞腫(immunocytoma)、形質細胞腫(多発性骨髄腫(MM))、免疫芽球性リンパ腫(immunoblastoma)、バーキットリンパ腫、Tゾーン菌状息肉症、大細胞退形成リンパ芽球腫及びリンパ芽球腫;喉頭がん、例えば声帯の腫瘍、声門上部、声門及び声門下部の腫瘍;骨がん、例えば骨軟骨腫、軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨腫、類骨腫、骨芽細胞腫、好酸球性肉芽腫、巨細胞腫瘍、軟骨肉腫、骨肉腫、ユーイング肉腫、細網肉腫、形質細胞腫、線維性骨異形成症、若年性骨嚢胞及び脈瘤性骨嚢胞(aneurysmatic bone cyst);頭頚部腫瘍、例えば唇、舌、口腔底、口腔、歯肉、口蓋、唾液腺、咽喉、鼻腔、副鼻腔、喉頭及び中耳の腫瘍;肝臓がん、例えば肝臓細胞癌又は肝細胞癌(HCC);白血病、例えば急性白血病、例えば急性リンパ性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML);慢性白血病、例えば慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML);胃がん又は胃癌、例えば乳頭状、管状及び粘液性腺癌、印環細胞癌、腺扁平上皮癌、小細胞癌及び未分化癌;黒色腫、例えば表在拡大型、結節型、悪性黒子型及び末端黒子型黒色腫;腎臓がん、例えば腎細胞癌又は副腎腫又はグラヴィッツ腫瘍;食道がん又は食道癌;陰茎がん;前立腺がん;咽喉がん又は咽頭癌、例えば上咽頭癌、中咽頭癌及び下咽頭癌;網膜芽細胞腫、例えば膣がん又は膣癌;扁平上皮癌、腺癌、上皮内癌、悪性黒色腫及び肉腫;甲状腺癌、例えば乳頭状、濾胞状及び髄様甲状腺癌、並びに退形成癌;棘細胞腫、類表皮癌(epidormoid carcinoma)及び皮膚の扁平上皮癌;胸腺腫、尿道がん及び外陰部がん。
本発明の化合物で治療可能な好ましいがんは、造血器悪性腫瘍(限定するものではないが、AML、MMを含めて)、並びに固形腫瘍(限定するものではないが、肺、肝臓、結腸、脳、甲状腺、膵臓、乳房、卵巣及び前立腺がんを含めて)である。
新規化合物は、上記疾患の予防、短期又は長期治療のために、任意に放射線療法又は他の「最新技術」の化合物、例えば細胞分裂停止若しくは細胞傷害性物質、細胞増殖阻害薬、抗血管新生物質、ステロイド薬又は抗体等と組み合わせて使用してもよい。
一般式(I)の化合物は、単独で又は本発明の他の活性物質と組み合わせて、また任意に他の薬理学的に活性な物質と組み合わせて使用してもよい。
本発明の化合物と併用投与し得る化学療法薬としては、限定するものではないが、ホルモン、ホルモン類似体及び抗ホルモン薬(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、酢酸メゲストロール、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、アミノグルテチミド、酢酸シプロテロン、フィナステリド、酢酸ブセレリン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド)、アロマターゼ阻害薬(例えばアナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン)、LHRH作動薬及び拮抗薬(例えば酢酸ゴセレリン、ルプロリド)、成長因子の阻害薬(成長因子は例えば「血小板由来増殖因子」及び「肝細胞増殖因子」等、阻害薬は例えば「成長因子」抗体、「成長因子受容体」抗体及びチロシンキナーゼ阻害薬、例えばセツキシマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ及びトラスツズマブ等);代謝拮抗薬(例えば葉酸代謝拮抗薬、例えばメトトレキサート、ラルチトレキセド、ピリミジン類似体、例えば5-フルオロウラシル、カペシタビン及びゲムシタビン、プリン及びアデノシン類似体、例えばメルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン及びペントスタチン、シタラビン、フルダラビン);抗腫瘍抗体(例えばアントラサイクリン系薬剤、例えばドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン及びイダルビシン、マイトマイシン-C、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン);白金誘導体(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン);アルキル化薬(例えばエストラムスチン、メクロレタミン、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イホスフアミド、テモゾロミド、ニトロソ尿素、例えばカルムスチン及びロムスチン、チオテパ);有糸分裂阻害薬(例えばビンカアルカロイド、例えばビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン及びビンクリスチン;並びにタキサン、例えばパクリタキセル、ドセタキセル);トポイソメラーゼ阻害薬(例えばエピポドフィロトキシン、例えばエトポシド及びエトポホース、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン)並びに種々の化学療法薬、例えばアミホスチン、アナグレリド、クロドロナト、フィルグラスチン、インターフェロンα、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミソール、メスナ、ミトタン、パミドロナート及びポルフィマーが挙げられる。
他の可能な組み合わせ相手は2-クロロデスオキシアデノシン、2-フルオロデスオキシシチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4、3-アレチン、131-I-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A105972、A204197、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジクォン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、アウリスタチンPE、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244、ARRY-704/AZD-8330、AS-703026、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、二クエン酸ビリコダル、BCX-1777、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BNP-1350、BNP-7787、BIBW2992(アファチニブ)、BIBF 1120(VargatefTM)、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンフォスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCI-779、CEP-701、CEP-751、CBT-1 セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンギチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、CHS-828、CLL-Thera、CMT-3 クリプトフィシン52、CTP-37、CP-461、CV-247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D 24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デスオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサネト(dexrazxanet)、ジエチルスチルベストロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、E7010、E-6201、エダトレキサト(edatrexat)、エドトレオチド、エファプロキシラール、エフロルニチン、EKB-569、EKB-509、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-OCH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、メシル酸エキサテカン、エキセメスタン、エキシスリンド、フェンレチニド、フロキスリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFIRI、ホルメスタン、ガラルビシン、ガリウムマルトラート(gallium maltolate)、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルホスフアミド、GCS-IOO、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、GSK-5126766、GSK-1120212、GW2016、グラニセトロン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリングトニン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イバンドロナート、イブリツモマブ、イダトレキサート、イデネストロール、IDN-5109、IMC-1C11、インムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、イオナファルニブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イキサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、抱合型エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロソキサントロン、LU 223651、ルルトテカン、マホスファミド、マリマスタット、メクロロエタミン、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MLN518、モテクサフィンガドリニウム、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロナート、ネオバスタット、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オメプラゾール、オンコファージ、オルミプラチン、オルタタキセル、オキサントラゾール、エストロゲン、パツピロン、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PEG-パクリタキセル、PEP-005、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリクス(pentrix)、ペリホシン、ペリリルアルコール、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426、PT-100、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチラート、ピキサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸(polyprenic acid)、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY 869766、レベッカマイシン類似体、レビミド(revimid)、RG-7167、リゾキシン、rhu-MAb、リセドロナート、リツキシマブ、ロフェコキシブ、Ro-31-7453、RO-5126766、RPR 109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB 408075、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベラニロヒドロキサム酸(suberanilohydroxamic acid)、スーテント、T900607、T138067、TAS-103、タセジナリン、タラポルフィン、タリキタル、タキソテール、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾロミド、テスミリフェン、テストステロン、プロピオン酸テストステロン、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドマイド、テラルクス(theralux)、テラルビシン、チメクタシン、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパザミン、トクラデシン、トムデックス、トレモフィン、トラベクトジン、TransMID-107、トランスレチン酸、トラスズツマブ、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリメトレキサート、TLK-286TXD 258、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、ビルリジン、WX-UK1、ベクティビックス、ボラセルチブ(又は他のポロ様キナーゼ阻害薬)、ゼローダ、XELOX、XL-281、XL-518/R-7420、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZDI839、ゾレドロナト(zoledronat)及びゾスキダルである。
適切な製剤としては、例えば錠剤、カプセル剤、座剤、液剤、特に注射(皮下、静脈内、筋肉内)及び注入用液剤、エリキシル剤、乳剤又は散剤が挙げられる。医薬的に活性な化合物の含量は、全体として組成物の0.1〜90wt.-%、好ましくは0.5〜50wt.-%の範囲、すなわち以下に指定する薬用量範囲に達するのに十分な量でなければならない。必要に応じて、指定用量を1日数回与えてよい。
適切な錠剤は、例えば、活性物質を既知賦形剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はラクトース等の不活性な希釈剤、トウモロコシデンプン又はアルギン酸等の崩壊剤、デンプン又はゼラチン等の結合剤、ステアリン酸マグネシウム又はタルク等の潤沢剤並びに/或いは遅延放出用薬剤、例えばカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、又はポリ酢酸ビニル等と混合することによって得ることができる。錠剤が数層を含んでもよい。
従ってコーティング錠剤は、錠剤に類似して作製したコアを錠剤コーティングに一般的に用いられる物質、例えばコリドン若しくはシェラック、アラビアガム、タルク、二酸化チタン又は糖でコーティングすることによって調製可能である。遅延放出を達成するため又は配合禁忌を防止するため、コアがいくつかの層から成ってもよい。同様に錠剤コーティングがいくつかの層から成って、おそらく錠剤について上述した賦形剤を用いて遅延放出を達成することができる。
本発明の活性物質又はその組み合わせを含有するシロップ剤又はエリキシル剤は、サッカリン、シクラマート、グリセロール又は糖等の甘味料及び風味向上剤、例えばバニリン又はオレンジエキス等の香味料をさらに含有することができる。懸濁助剤又は増粘剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース等、湿潤剤、例えば、脂肪アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物等、又は保存料、例えばp-ヒドロキシベンゾアート等を含有してもよい。
注射及び注入用液剤は、通常の方法で、例えば等張剤、p-ヒドロキシベンゾアート等の保存料、又はエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩等の安定剤を用いて、任意に乳化剤又は分散剤を用いて、さらに希釈剤として水を使用する場合は、例えば、有機溶媒を溶媒和剤又は溶解助剤として任意に用いて調製され、注射バイアル若しくはアンプル又は注入ボトルに移される。
1種以上の活性物質又は活性物質の組み合わせを含有するカプセル剤は、例えば活性物質を不活性な担体、例えばラクトース又はソルビトールと混合し、それらをゼラチンカプセルに詰めることによって調製可能である。
適切な座剤は、例えばこの目的で提供されている担体、例えば中性脂肪若しくはポリエチレングリコール又はその誘導体と混合することによって作製可能である。
使用可能な賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容できる有機溶媒、例えばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えば落花生油又はゴマ油)、単官能性又は多官能性アルコール(例えばエタノール又はグリセロール)、担体、例えば天然鉱物粉末(例えばカオリン、粘土、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば高分散ケイ酸及びシリカート)、糖類(例えばショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えば、リグニン、亜硫酸廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)並びに潤沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)が挙げられる。
製剤は、通常の方法で、好ましくは経口又は経皮経路、最も好ましくは経口経路で投与される。経口投与では、錠剤は当然に、上記担体とは別に、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸二カルシウム等の添加剤を種々の添加剤、例えばデンプン、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチン等と共に含有してよい。さらに、錠剤化プロセスのため同時にステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルク等の潤沢剤を使用してよい。水性懸濁液の場合、活性物質を上記賦形剤に加えて種々の風味向上剤又は着色料と混ぜ合わせてよい。
非経口使用では、活性物質と適切な液状担体との溶液を使用することができる。
しかしながら、体重、投与経路、薬物への個体の反応、その製剤の性質及び薬物を投与する時間若しくは間隔によっては、指定量から逸脱することが必要なこともある。従って、場合によっては、上記最少用量未満の使用で十分なこともあるが、他の場合には上限を超えなければならないこともある。大量に投与するときは、それらを1日にわたっていくつかの少用量に分割するのが賢明であろう。
以下に示す製剤例は、本発明の範囲を制限することなく本発明を実証する。
医薬製剤の例
A)錠剤 1錠当たり
式(I)の活性物質 100mg
ラクトース 140mg
トウモロコシデンプン 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
500mg
微粉砕活性物質、ラクトース及び一部のトウモロコシデンプンを一緒に混合する。混合物を篩いにかけてから水中のポリビニルピロリドンの溶液で湿らせ、混練し、湿式造粒して乾燥させる。該顆粒、残りのトウモロコシデンプン及びステアリン酸マグネシウムを篩いにかけ、一緒に混合する。混合物を圧縮して適切な形状とサイズの錠剤を作製する。
B)錠剤 1錠当たり
式(I)の活性物質 80mg
ラクトース 55mg
トウモロコシデンプン 190mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ナトリウムカルボキシメチルデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
微粉砕活性物質、一部のトウモロコシデンプン、ラクトース、微結晶性セルロース及びポリビニルピロリドンを一緒に混合し、混合物を篩いにかけ、残りのトウモロコシデンプン及び水と捏ねて顆粒を形成し、これを乾燥させて篩いにかける。ナトリウムカルボキシメチルデンプン及びステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、混合物を圧縮して適切なサイズの錠剤を形成する。
C)アンプル液
式(I)の活性物質 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用水 5mL
活性物質を水にそれ自体のpH又は任意にpH5.5〜6.5で溶かし、塩化ナトリウムを加えて等張にする。得られた溶液を熱源なしで濾過し、濾液を無菌条件下でアンプルに移してからアンプルを滅菌して融合により封止する。アンプルは5mg、25mg及び50mgの活性物質を含有する。

Claims (16)

  1. 下記式(I)
    Figure 0006370376
    (式中、
    R1は、-C1-3アルキル又は-C1-3ハロアルキルであり;
    R2は、水素及び-C1-3アルキルから選択され、或いは
    R2は、4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記ヘテロシクロアルキル基は任意かつ独立に-C1-3アルキル、-C(O)(C1-3アルキル)2及び-S(O)2(C1-3アルキル)2から独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    R3は、ハロゲン、-C1-2ハロアルキル、-O-C1-3アルキル、-O-C1-3ハロアルキル、4〜7員ヘテロシクロアルキル、-C3-7シクロアルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換された-C1-4アルキルであり;
    X3は-CH=又は-N=であり;
    X4は-CR4=又は-N=であり;
    X5は-CR5=又は-N=であり;
    X6は-CH=又は-N=であり;
    ここで、X3〜X6のどれも-N=でないことがあり、又は1又は2個のX3〜X6が-N=であってよく;
    R4は、水素、ハロゲン、-CN、-NH2、-O-C1-3アルキル、-N(C1-3アルキル)2、-C(O)N(C1-3アルキル)2及び-C1-5アルキルから選択され、ここで、前記-C1-5アルキル基は任意かつ独立にハロゲン又は-CNから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、或いはR4は、4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記ヘテロシクロアルキル基は任意かつ独立に-C1-3アルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、或いは
    R4は-C3-6シクロアルキルであり、ここで、前記シクロアルキル基は任意かつ独立にC1-3アルキル、-C1-3ハロアルキル及びハロゲンから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    R5は、水素、ハロゲン、-N(C1-3アルキル)2から選択され、或いは
    R5は、4〜7員ヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記ヘテロシクロアルキル基は任意かつ独立に-C1-3アルキルから独立に選択される1つ以上の基で置換されていてもよく;
    ここで、R4とR5が両方とも水素であることはなく;
    或いはX4が-CR4であり、かつX5が-CR5であるときは、R4とR5が一緒に下記タイプの5員ヘテロシクロアルキル:
    Figure 0006370376
    を形成することがあり;
    R7は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択され;
    R8は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択され;
    R9は、-C1-3アルキル、及び-C1-3ハロアルキルから選択される)
    の化合物(式(I)の前記化合物は任意に塩の形で存在してもよい)。
  2. 下記式(Ia)
    Figure 0006370376
    (式中、R1、R2、R3、X4及びX5は、請求項1の定義どおりである)
    の請求項1に記載の化合物。
  3. R2が、水素、イソプロピル、メチル又はピペリジンであり、前記ピペリジンはメチル又は-SO2CH3でN置換されている、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. R2がイソプロピル又はメチルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. R3が、-O-C1-3アルキル、-C1-2ハロアルキル、-C3-7シクロアルキル及び5員ヘテロシクロアルキルから選択される1つの基で置換された-C1-4アルキルから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. R3が、-(CH2)2-O-CH3、-CH(CH3)-CH2-O-CH3、-(CH2)2-O-CH(CH3)2、-(CH2)2-O-CH2-CH3、-CH2-テトラヒドロフラン、-CH(CH3)-CH2-シクロプロピル及び-CH(CH3)-CH2-CF3から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. R4が、水素、-C1-3アルキル、NH2、及び6員ヘテロシクロアルキルから選択され、前記ヘテロシクロアルキルは、任意に1つのメチルで置換されていてもよい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. R4が、水素、-CH(CH3)2、NH2、テトラヒドロピラン及びモルホリンから選択され、前記モルホリンは、任意に1つのメチルで置換されていてもよい、請求項7に記載の化合物。
  9. R5が水素又はモルホリンである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. X4が-CR4であり、かつX5が-CR5であり、R4とR5が一緒になって下記基
    Figure 0006370376
    (ここで、R9は-C1-3アルキルから選択される)
    を形成している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  11. X4が-CR4であり、かつX5が-CR5であり、R4とR5が一緒になって下記基
    Figure 0006370376
    を形成している、請求項10に記載の化合物。
  12. X5が窒素である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  13. X5が-CH-である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  14. 下記化合物
    Figure 0006370376

    Figure 0006370376

    Figure 0006370376

    Figure 0006370376
    (前記化合物は、任意に塩の形で存在してもよい)
    から選択される、請求項1の化合物。
  15. がんの治療及び/又は予防で使用するための請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を含む医薬組成物
  16. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容できる塩を含む医薬組成物
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