JP6370238B2 - 被測定物の立体重心及び重量の測定方法並びに測定装置 - Google Patents

被測定物の立体重心及び重量の測定方法並びに測定装置 Download PDF

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Description

この発明は、各種の回転運動を伴う電気的もしくは機械的部品、人工衛星、自動車の車体等において、被測定物の立体重心及び重量を測定する方法並びに測定装置に関する。
回転運動を伴う電気的もしくは機械的部品、人工衛星、自動車の車体等、例えば、各種電動機のロータ、OA機器、ビデオ、あるいはオーディオ機器のディスク・ドライブ機構、自動車の回転部品(ブレーキディスク、クラッチ板、過給器のロータ等)や自動車用車体では、その立体重心及び重量を正しく測定することが必要である。
前記立体重心及び重量の測定方法としては一般に、ロードセルの荷重検出値の変化に基づいて測定する方法が知られている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1は、「被測定物を3点で支持するロードセルの荷重検出値と、傾斜角度を変えた時のロードセルの荷重検出値の変化から被測定物の重心位置を測定する。」ことを課題とし、その解決手段として、「支持架台3にロードセル4,5,6を介して支持するようにした計測台7を設け、該計測台7に傾動装置(昇降ジャッキ11)により傾動可能で且つ上面に被測定物13を位置決めして固定できるようにした載置台8を設け、該載置台8に2個の傾斜計15,16を互に直角に配設し、前記ロードセル4,5,6と傾斜計15,16を重心演算装置17に接続する。」構成を開示している。
特許文献2は、「短時間で連続的に円滑な重心測定作業ができるようにする。」ことを課題とし、その解決手段として、「ロードセル21,22,23で水平支持の水平重心測定コンベア19と、水平重心測定コンベア19上に搬入された被測定物を所定位置に停止させるストッパ34と、搬送方向に傾斜し水平重心測定コンベア19から被測定物が搬入されロードセル24,25,26で支持の傾斜重心測定コンベア20と、傾斜重心測定コンベア20上に搬入された被測定物を傾斜重心測定コンベア20上の所定位置に停止させるストッパ34と、水平重心測定コンベア19上の所定位置に被測定物が停止した時のロードセル21,22,23の荷重検出値と傾斜重心測定コンベア20上の所定位置に被測定物が停止した時のロードセル24,25,26の荷重検出値とが入力される重心演算装置35とを備える。」構成を開示している。
特許文献3は、「作業者の労力の削減と作業の安全を確保しながら、簡単な構成にて略自動的にコンテナ等の測定対象物の重心を測定可能にする。」ことを課題とし、その解決手段として、「フレーム1上の3箇所にシリンダ6を介して各一のロードセル2を設置し、各ロードセル2を介してシリンダ6により測定対象物8を載置するための計測台3を支持し、シリンダ6を伸張させることによってロードセル2を計測台3の下面に押し付け、計測台3を水平に維持した状態および傾斜した状態ごとに各ロードセル2から得られる荷重データに基づいて、演算制御部21が測定対象物8の重心を演算する。」構成を開示している。
また、自動車の車体などの場合には、その重心位置や慣性モーメント等を同時に測定し得る方法が提案されている(特許文献4参照)。
特許文献4は、「小型軽量に形成された装置を使用して四輪車の重心位置及び慣性モーメントを測定し得る車体の重心位置等測定方法を提供すること。」を目的として、「車体10のサスペンション10Aをロックしホイールアダプタ12を各車軸に装着する計測準備工程と、四箇所の各車軸のアダプタ先端部12Aを同一水平面上に配置し基準点a,b,c,dとの間の距離を計測する第1の計測工程と、各アダプタ先端部12Aにかかる車体10の荷重を計測する第2の計測工程と、第1,第2の工程に相前後して車体10の対角線AC,BDを基準軸として車体全体を傾斜させ、該傾斜状態における各アダプタ先端部12Aにかかる車体10の荷重及び傾斜角θを計測する第3の計測工程と、この各計測工程での測定データより車体10の三次元重心位置を算定する重心位置演算工程とを備えている。」方法を開示している。
しかしながら、上記のような従来の測定方法および装置の場合、測定装置が複雑かつ大型化する問題があり、また測定精度が低い問題や、さらにロードセルの較正を頻繁に行なう必要がある等の問題もある。
なお、下記特許文献5は、本発明において使用する多分力検出器の公知技術に関するものであり、後述する本発明の説明において引用して述べる。
特開平6−123669号公報 特開平11−211602号公報 特開2010−85182号公報 特開平6−265433号公報 特許第2690626号明細書
この発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、この発明の課題は、従来に比較して簡単かつ小型な装置により、被測定物の立体重心及び重量の測定が精度よく簡便にできる測定方法並びに測定装置を提供することにある。
前述の課題を解決するために、この発明は下記のような方法とする。即ち、測定対象としての供試体取付け用のテーブルと、このテーブルに垂直方向に接続してなる6分力検出器と、前記テーブルと6分力検出器とを回転可能な軸と、この軸に結合された前記回転駆動用のモータおよび当該回転角度(ヨー角)検出用のエンコーダと、前記テーブルを、前記6分力検出器および前記回転可能な軸と共に傾斜させることを可能とする傾斜手段と、この傾斜手段に設けた回転軸に結合された傾斜角度可変用のモータおよび当該回転角度(ピッチ角)検出用のエンコーダとを備えた立体重心及び重量測定装置を用いて、前記供試体の立体重心及び重量を測定する方法であって、後述する所定の手順により、前記ピッチ角と前記ヨー角とを変化させた際の前記6分力検出器の出力値に基づいて、後述する所定の演算式により前記供試体の立体重心及び重量を測定することを特徴とする。
なお、上記6分力検出器の構成や機能は、例えば、前記特許文献5に多分力検出器として開示されているものが使用できる。さまざまな外力が作用している物体の任意の一点について考えると、その外力はX,Y,Z直交座標系の各軸方向の力Fx,Fy,Fzと各軸回りのモーメントMx,My,Mzで構成される6個の独立した分力成分に分解できるが、このような6分力は、上記多分力検出器で各分力成分に分解して計測できる。また、特許文献5にも記載されたように、6分力の内、例えば、必要な4分力や3分力のみに対してブリッジ回路を形成して、4分力や3分力のみを測定するようにすることもできる。
この発明の上記方法の実施態様としては、前記テーブルおよび6分力検出器自身の重量を考慮し、かつ前記供試体を前記テーブルに対して垂直方向に(Z軸を垂直にして)取付治具を介して取り付け、かつこの取付治具の重量を考慮して、前記供試体の立体重心及び重量を測定することが好ましい。この場合の手順および演算式に関しても後述する。
また、前述の課題を解決するための測定装置としては、供試体取付け用のテーブルと、このテーブルに垂直方向に接続してなる6分力検出器と、前記テーブルと6分力検出器とを回転可能な軸と、この軸に結合された回転駆動用のモータおよび当該回転角度(ヨー角)検出用のエンコーダと、前記テーブルを、前記6分力検出器および前記回転可能な軸と共に傾斜させることを可能とする傾斜手段と、この傾斜手段に設けた回転軸に結合された傾斜角度可変用のモータおよび当該回転角度(ピッチ角)検出用のエンコーダと、前記回転駆動用のモータおよび傾斜角度可変用のモータの回転角をそれぞれ制御すると共に、前記6分力検出器ならびに前記2つのエンコーダの出力値に基づいて前記重量及び立体重心位置を演算して出力する演算制御装置とを備えることを特徴とする。
さらに、前記測定装置の好ましい実施態様としては、前記テーブルと6分力検出器と回転可能な軸と回転駆動用のモータと回転角度検出用のエンコーダとは、前記軸に設けた軸受を介して前記傾斜手段に支承され、前記傾斜手段は、前記回転軸に設けた軸受を介して支持台に支承されることを特徴とする。
また、前記測定装置は、前記供試体のテーブルへの取付治具を具備し、この取付治具は、前記テーブルの上面に当接する面板と、この面板の直交する2辺において面板に対して垂直方向に設けたL字状の側板とからなり、前記面板とL字状の側板とで囲まれた立体空間に前記供試体を載置可能に形成されることが好ましい。
上記測定装置を使用することにより、供試体(S)をZ軸を垂直にして取り付けた場合と同様に、X軸およびY軸を垂直にして取り付けた場合の立体重心及び重量の計測を行うことができる。
また、これによって、供試体をZ軸、X軸およびY軸をそれぞれ垂直にして取り付けた場合の立体重心及び重量の平均値を求めることができる。なお、元来、立体重心及び重量の測定は供試体の向きを、例えばZ軸に特定して測定すれば良く、平均値を求める必要はない。しかしながら、慣性乗積を測定などにおいては前記平均値の計測が有効となる。
この発明によれば、従来に比較して簡単かつ小型な装置により、被測定物の立体重心及び重量の測定が精度よく簡便にできる測定方法並びに測定装置を提供することができる。
本発明の測定装置の概念的構造を示す模式図であって、(a)は上面図、(b)は側断面図。 本発明の測定装置の概略構成を示すブロック図。 本発明の測定装置の実施形態に関わる図であって、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図。 本発明の測定装置の実施形態に関わる図であって、(a)は図3(a)のA−Aに沿う側断面図、(b)は図3(a)のP矢視図、(c)は図3(b)のB−Bに沿う側断面図。 本発明の測定装置が備える取付治具の一例の斜視図 本発明の測定方法に関わり、テーブルに取り付けられた取付治具と供試体の関係を概念的に示す図。
図1〜図6に基づき、本発明の実施の形態について以下に述べる。
まず、本発明の測定装置の概念的構造を示す模式図である図1、および本発明の測定装置の概略構成を示すブロック図である図2に基づいて、測定装置の概要を説明する。なお、本発明の測定装置の具体的な実施形態は、図3および4を参照されたい。
図1および図2において、1は測定対象としての供試体(S)取付け用のテーブル、2は6分力検出器、3は回転可能な軸、4はテーブル回転駆動用モータ、5は回転角度(ヨー角ψ)検出用のエンコーダ、6は前記6分力検出器および回転可能な軸と共にテーブルを傾斜させることを可能とする傾斜手段、7は傾斜角度可変用モータ、8は回転角度(ピッチ角θ)検出用のエンコーダ、9は支持台、10,11は軸受、12は傾斜手段に設けた回転軸、20は演算制御装置、jは供試体の取付治具を示す。
上記測定装置を用いて前記供試体(S)の立体重心及び重量を測定する方法は、下記のとおりである。即ち、下記手順(a)〜(d)により、前記ピッチ角(θ)と前記ヨー角(ψ)とを変化させた際の前記6分力検出器2の出力値に基づいて、下記の所定の演算式(1)〜(4)により前記供試体の立体重心及び重量を測定することができる。
(測定手順)
(a)ピッチ角(θ)=0度、ヨー角(ψ)=0度における6分力検出器の出力値(Fx1,Fy1,Fz1,Mx1,My1,Mz1)を計測する。
(b)ヨー角(ψ)=0度の状態で、ピッチ角(θ)を0度からθ度に変化させた際の6分力検出器の出力値(Fx2,Fy2,Fz2,Mx2,My2,Mz2)を計測する。
(c)ピッチ角(θ)は前記θ度の状態で、ヨー角(ψ)を0度から90度に変化させた際の6分力検出器の出力値(Fx3,Fy3,Fz3,Mx3,My3,Mz3)を計測する。
(d)前記(a)〜(c)における6分力検出器の各出力値とピッチ角θ度とに基づき、前記所定の下記演算式(1)〜(4)により前記供試体の重量(W)及び立体重心位置(Xg,Yg,Zg)を求める。
ここで、前記サフィックス付きのFは、X,Y,Z軸方向に作用する力であり、サフィックス付きのMは、これらの軸周りに作用するモーメントである。なお、前記テーブルに垂直方向をZ軸方向とし、X,YはZ軸方向に垂直であって互いに直交する座標軸であり、前記ピッチ角(θ)は、Y軸まわりの回転角、ヨー角(ψ)はZ軸まわりの回転角である。また、前記F,Mのサフィックスx〜zは、座標x〜z方向のF,Mの出力値であり、サフィックス1〜3は、前記手順(a)〜(c)におけるF,Mの出力値であることを示す。
(演算式)
なお、下記の演算式(1)〜(4)は、前記テーブルおよび6分力検出器自身の重量や、さらには、供試体の取付治具の重量を無視した場合である。これらの重量を考慮した場合については後述する。
W=[{(Fz2+Fz3)/2}−Fz1]/(1−cosθ)・・・・・・(1)
g=(My1−My2)/W・(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・(2)
g=(Mx3−Mx1)/W・(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・(3)
g=(Mx2−Mx3)/W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
次に、前記測定手順(a)〜(c)によって前記演算式(1)〜(4)が得られることについて、以下に詳細に述べる。
(e)まず、前記測定手順(a)において下記(e−1)〜(e−6)が成り立つ。なお、下記においてサフィックoは、基準点の出力値であることを示す。この基準点は、図1のテーブル1の上面の中心位置であって、図3(a)において「立体重心原点」と記載した点である。なお、6分力検出器単体の基準点と前記「立体重心原点」と記載した基準点との相違は、数学的座標移動によって消去処理が可能であるので、以降の説明において前記相違に関する記載は省略する。
x1=Fxo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(e−1)
y1=Fyo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(e−2)
z1=Fzo−W・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(e−3)
x1=Mxo−Yg・W・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(e−4)
y1=Myo+Xg・W・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(e−5)
z1=Mzo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(e−6)
(f)次に、前記測定手順(b)において下記(f−1)〜(f−6)が成り立つ。
x2=Fxo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(f−1)
y2=Fyo−W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(f−2)
z2=Fzo−W・cosθ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(f−3)
x2=Mxo−Yg・W・cosθ+Zg・W・sinθ・・・・・・・・・(f−4)
y2=Myo+Xg・W・cosθ・・・・・・・・・・・・・・・・・(f−5)
z2=Mzo−Xg・W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・(f−6)
(g)次に、前記測定手順(c)において下記(g−1)〜(g−6)が成り立つ。
x3=Fxo+W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(g−1)
y3=Fyo・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(g−2)
z3=Fzo−W・cosθ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(g−3)
x3=Mxo−Yg・W・cosθ・・・・・・・・・・・・・・・・(g−4)
y3=Myo+Xg・W・cosθ+Zg・W・sinθ・・・・・・・・・(g−5)
z3=Mzo−Yg・W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・(g−6)
(h)次に、前記(e)、(f)、(g)項に記載の各式に基づいて、前記演算式(1)〜(4)が、下記のようにして求められる。
前記(e−1)、(f−1)から、下記が成り立つ。
xo=(Fx1+Fx2)/2・・・・・・・・・・・・・・・・・(h−1)
また、前記(e−2)、(g−2)から、下記が成り立つ。
yo=(Fy1+Fy3)/2・・・・・・・・・・・・・・・・・(h−2)
さらに、前記(f−3)、(g−3)から、下記が成り立つ。
zo−W・cosθ=(Fz2+Fz3)/2=Fz23・・・・・・・・(h−3)
また、前記(e−3)のFz1=Fzo−Wと上記(h−3)とから、下記が成り立つ。
z23−Fz1=W(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・・・(h−4)
上記(h−4)ならびに(h−3)に基づき、下記が成り立つ。即ち、前記重量の演算式(1)が求まる。
W=(Fz23−Fz1)/(1−cosθ)
=[{(Fz2+Fz3)/2}−Fz1]/(1−cosθ)・・・・・・(1)
次に、立体重心位置(Xg,Yg,Zg)は下記のようにして求められる。
まず、前記(f−4)式と(g−4)式との差に基づき、下記が成り立つ。
x2−Mx3=Zg・W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(h−5)
上記(h−5)式から、前記立体重心のZgの演算式(4)が求まる。即ち、
g=(Mx2−Mx3)/W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
また、前記(g−4)式と(e−4)式との差に基づき、下記が成り立つ。
x3−Mx1=Yg・W・(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・・(h−6)
上記(h−6)式から、前記立体重心のYgの演算式(3)が求まる。即ち、
g=(Mx3−Mx1)/W・(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・・(3)
さらに、前記(g−5)式と(f−5)式との差に基づき、下記が成り立つ。
y3−My2=Zg・W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(h−7)
上記(h−7)式から、下記立体重心のZgの演算式(4)´が求まる。この(4)´の演算式は、前記Zgの演算式(4)に代えて用いることができる。
g=(My3−My2)/W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)´
また、前記(f−5)式と(e−5)式との差に基づき、下記が成り立つ。
y2−My1=Xg・W・(cosθ−1)・・・・・・・・・・・・・・(h−8)
上記(h−8)式から、前記立体重心のXgの演算式(2)が求まる。即ち、
g=(My1−My2)/W・(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・(2)
以上の説明は、テーブルおよび6分力検出器自身の重量や、供試体の取付治具の重量を無視した場合であるが、これらの重量を考慮した場合には、下記のようにして測定する。なお、その前に、取付治具と供試体の関係について、図5および6に基づいて以下に説明する。
図5および図6に示す取付治具(j)は、テーブル(1)の上面に当接する面板(j1)と、この面板(j1)の直交する2辺において面板に対して垂直方向に設けたL字状の側板(j2)とからなり、前記面板(j1)とL字状の側板(j2)とで囲まれた立体空間(j3)に供試体(S)を載置可能に形成されている。そして、Z軸を垂直にした時の装置の基準位置での取付治具(j)の座標をPz(Xoz,Yoz,Zoz)とし、X軸を垂直にした時の座標をPx(Xox,Yox,Zox)とし、Y軸を垂直にした時の座標をPy(Xoy,Yoy,Zoy)とする。なお、図6には、供試体の立体重心位置をGs,6分力検出器自身及び取付治具全体の立体重心位置Gj及びトータルの立体重心位置Gtを概念的に示す。
ここで、前記テーブルおよび6分力検出器自身の重量を考慮し、かつ前記供試体を前記テーブルにZ軸を垂直にして取付治具を介して取り付け、かつこの取付治具の重量を考慮して、前記供試体の立体重心及び重量を測定する場合には、前記供試体並びにテーブル、6分力検出器自身及び取付治具全体のトータル重量Wt及び立体重心位置Gt(Xtg,Ytg,Ztg)を前述と同様の手順および演算式により求め、かつ、前記テーブル、6分力検出器自身及び取付治具全体の重量Wj及び立体重心位置Gj(Xjg,Yjg,Zjg)を前述と同様の手順および演算式により求め、さらに、前記供試体の重量をWs及び立体重心位置をGs(Xsg,Ysg,Zsg)とした場合に、前記供試体の重量Ws及び立体重心位置Gs(Xsg,Ysg,Zsg)を下記演算式(5)及び(6)〜(8)により求めることができる。
s=Wt−Wj・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
sg=(Wttg−Wjjg)/(Wt−Wj)・・・・・・・・・・・・・(6)
sg=(Wttg−Wjjg)/(Wt−Wj)・・・・・・・・・・・・・(7)
sg=(Wttg−Wjjg)/(Wt−Wj)・・・・・・・・・・・・・(8)
その理由は、図6から明らかなように、上記(5)及び(6)〜(8)に関係する下記の式(5)´及び(6)´〜(8)´が成立つからであり、これらを式変形することにより前記(5)及び(6)〜(8)が求まる。即ち、
t=Wj+Ws・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)´
jjg+Wssg=Wttg・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(6)´
jjg+Wssg=Wttg・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(7)´
jjg+Wssg=Wttg・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(8)´
さらに、前述のように、供試体SをZ軸、X軸およびY軸をそれぞれ垂直にして取り付けた場合の立体重心及び重量の平均値を求めることができる。
上記測定方法によれば、従来に比較して簡単かつ小型な装置により、被測定物の立体重心及び重量の測定が精度よく簡便にできる。
1:テーブル、2:6分力検出器、3:回転可能な軸、4:テーブル回転駆動用モータ、5:回転角度(ヨー角)検出用のエンコーダ、6:傾斜手段、7:傾斜角度可変用モータ、8:回転角度(ピッチ角)検出用のエンコーダ、9:支持台、10,11:軸受、12:傾斜手段に設けた回転軸、20:演算制御装置、j:取付治具、S:被測定物(供試体)、ψ:回転角度(ヨー角)、θ:回転角度(ピッチ角)。

Claims (6)

  1. 測定対象としての供試体(S)取付け用のテーブル(1)と、このテーブルに垂直方向に接続してなる6分力検出器(2)と、前記テーブルと6分力検出器とを回転可能な軸(3)と、この軸に結合された前記回転駆動用のモータ(4)および当該回転角度(ヨー角(ψ))検出用のエンコーダ(5)と、前記テーブルを、前記6分力検出器および前記回転可能な軸と共に傾斜させることを可能とする傾斜手段(6)と、この傾斜手段に設けた回転軸(12)に結合された傾斜角度可変用のモータ(7)および当該回転角度(ピッチ角(θ))検出用のエンコーダ(8)とを備えた立体重心及び重量測定装置を用いて、前記供試体(S)の立体重心及び重量を測定する方法であって、
    下記の手順(a)〜(d)により、前記ピッチ角(θ)と前記ヨー角(ψ)とを変化させた際の前記6分力検出器の出力値に基づいて、下記の所定の演算式(1)〜(4)により前記供試体の立体重心及び重量を測定することを特徴とする方法。
    (a)ピッチ角(θ)=0度、ヨー角(ψ)=0度における6分力検出器の出力値(Fx1,Fy1,Fz1,Mx1,My1,Mz1)を計測する。
    (b)ヨー角(ψ)=0度の状態で、ピッチ角(θ)を0度からθ度に変化させた際の6分力検出器の出力値(Fx2,Fy2,Fz2,Mx2,My2,Mz2)を計測する。
    (c)ピッチ角(θ)は前記θ度の状態で、ヨー角(ψ)を0度から90度に変化させた際の6分力検出器の出力値(Fx3,Fy3,Fz3,Mx3,My3,Mz3)を計測する。
    (d)前記(a)〜(c)における6分力検出器の各出力値とピッチ角θ度とに基づき、前記所定の下記演算式(1)〜(4)により前記供試体の重量(W)及び立体重心位置(Xg,Yg,Zg)を求める。
    ここで、前記サフィックス付きのFは、X,Y,Z軸方向に作用する力であり、サフィックス付きのMは、これらの軸周りに作用するモーメントである。なお、前記テーブルに垂直方向をZ軸方向とし、X,YはZ軸方向に垂直であって互いに直交する座標軸であり、前記ピッチ角(θ)は、Y軸まわりの回転角、ヨー角(ψ)はZ軸まわりの回転角である。また、前記F,Mのサフィックスx〜zは、座標x〜z方向のF,Mの出力値であり、サフィックス1〜3は、前記手順(a)〜(c)におけるF,Mの出力値であることを示す。
    さらに、下記の演算式(1)〜(4)は、前記テーブルおよび6分力検出器自身の重量を無視した場合である。
    W=[{(Fz2+Fz3)/2}−Fz1]/(1−cosθ)・・・・・・(1)
    g=(My1−My2)/W・(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・(2)
    g=(Mx3−Mx1)/W・(1−cosθ)・・・・・・・・・・・・・(3)
    g=(Mx2−Mx3)/W・sinθ・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
  2. 請求項1記載の方法において、前記テーブルおよび6分力検出器自身の重量を考慮し、かつ前記供試体を前記テーブルにZ軸を垂直にして取付治具を介して取り付け、かつこの取付治具の重量を考慮して、前記供試体の立体重心及び重量を測定する場合、
    前記供試体並びにテーブル、6分力検出器自身及び取付治具全体のトータル重量Wt及び立体重心位置Gt(Xtg,Ytg,Ztg)を請求項1と同様の手順および演算式により求め、かつ、前記テーブル、6分力検出器自身及び取付治具全体の重量Wj及び立体重心位置Gj(Xjg,Yjg,Zjg)を請求項1と同様の手順および演算式により求め、さらに、前記供試体の重量をWs及び立体重心位置をGs(Xsg,Ysg,Zsg)とした場合に、前記供試体の重量Ws及び立体重心位置Gs(Xsg,Ysg,Zsg)を下記演算式(5)及び(6)〜(8)により求めることを特徴とする方法。
    s=Wt−Wj・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
    sg=(Wttg−Wjjg)/(Wt−Wj)・・・・・・・・・・・・・(6)
    sg=(Wttg−Wjjg)/(Wt−Wj)・・・・・・・・・・・・・(7)
    sg=(Wttg−Wjjg)/(Wt−Wj)・・・・・・・・・・・・・(8)
  3. 請求項1または2に記載の方法を実施するための立体重心及び重量測定装置であって、供試体(S)取付け用のテーブル(1)と、このテーブルに垂直方向に接続してなる6分力検出器(2)と、前記テーブルと6分力検出器とを回転可能な軸(3)と、この軸に結合された回転駆動用のモータ(4)および当該回転角度(ヨー角(ψ))検出用のエンコーダ(5)と、前記テーブルを、前記6分力検出器および前記回転可能な軸と共に傾斜させることを可能とする傾斜手段(6)と、この傾斜手段に設けた回転軸(12)に結合された傾斜角度可変用のモータ(7)および当該回転角度(ピッチ角(θ))検出用のエンコーダ(8)と、前記回転駆動用のモータ(4)および傾斜角度可変用のモータ(7)の回転角をそれぞれ制御すると共に、前記6分力検出器(2)ならびに前記2つのエンコーダ(5および8)の出力値に基づいて前記重量及び立体重心位置を演算して出力する演算制御装置とを備えることを特徴とする立体重心及び重量測定装置。
  4. 請求項3に記載の測定装置において、前記テーブル(1)と6分力検出器(2)と回転可能な軸(3)と回転駆動用のモータ(4)と回転角度検出用のエンコーダ(5)とは、前記軸(3)に設けた軸受(10)を介して前記傾斜手段(6)に支承され、前記傾斜手段(6)は、前記回転軸(12)に設けた軸受(11)を介して支持台(9)に支承されることを特徴とする立体重心及び重量測定装置。
  5. 請求項2に記載の測定方法を実施するための請求項3または4に記載の測定装置において、前記測定装置は、前記供試体(S)のテーブル(1)への取付治具(j)を具備し、この取付治具(j)は、前記テーブル(1)の上面に当接する面板(j1)と、この面板(j1)の直交する2辺において面板に対して垂直方向に設けたL字状の側板(j2)とからなり、前記面板(j1)とL字状の側板(j2)とで囲まれた立体空間(j3)に前記供試体(S)を載置可能に形成されることを特徴とする立体重心及び重量測定装置。
  6. 請求項2に記載の測定方法において、請求項5に記載の測定装置を用いて行う方法であって、供試体(S)をZ軸を垂直にして取り付けた場合と同様に、X軸およびY軸を垂直にして取り付けた場合の立体重心及び重量の計測を行って、計測値の平均値を求めることを特徴とする方法。
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