JP6365949B2 - キラルピロリジン類を使用するキラル4−クロマノン類の生成 - Google Patents
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- C07D311/02—Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
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Description
本発明は、トコフェロールおよびトコトリエノールの合成の分野に関する。
クロマン化合物は、キラル天然物および生物活性化合物の重要なクラスを代表する。クロマン化合物の1つの重要なクラスは、ビタミンEおよびそのエステルである。多くの場合、ビタミンEは、そのエステルの形態で商品化されており、なぜなら後者は向上した安定性を示すからである。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、クロマノン環またはクロマン環における2位から考えて立体特異的な状態でのクロマノン類またはクロマン類(すなわち、式(I)または(V)の化合物)の合成のための方法を提供することである。
第1の態様において、本発明は、式(I)
の化合物の製造方法であって、
− 式(II−A)の化合物
− 式(II−B)の化合物またはそのケタール、および
− 少なくとも1種の式(II−C)のキラル化合物
からなる組成物を反応させる工程を含み、
式中、R1、R3およびR4は、互いに独立して、水素またはメチル基であり、
R2およびR2’は、水素またはフェノール保護基を表し、
R5は、直鎖もしくは分岐の完全に飽和したC6〜25アルキル基または少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む直鎖もしくは分岐のC6〜25アルキル基のいずれかを表し、
Y1は、CH2Y2または
[式中、R6は、少なくとも1個の芳香族基および/またはC=Oおよび/またはNHおよび/またはNH2基を任意選択でさらに含む直鎖または分岐のC1〜12アルキル基を表し、
Y2は、OHまたはOR7またはNHR7またはNHCOOR7または
(式中、R7は、
少なくとも1個の芳香族基および/もしくはC=Oおよび/もしくはNHおよび/もしくはNH2基を任意選択でさらに含む直鎖もしくは分岐のC1〜12アルキル基、
または
アリール基もしくは置換アリール基もしくはヘテロアリール基もしくは置換ヘテロアリール基
のいずれかを表す)のいずれかを表し、および
点線は、対応する置換基を式(II−C)の残部に結合している結合を表す]のいずれかを表し、
式中、*は、式(I)のキラル異性体のキラル中心を表す、
方法に関する。
R1=R3=R4=CH3
または
R1=R4=CH3、R3=H
または
R1=H、R3=R4=CH3
または
R1=R3=H、R4=CH3
である。
である。
・α−トコフェロール(R1=R3=R4=CH3、R5=(II−A)、特に(II−ARR)、R2=H)、
・β−トコフェロール(R1=R4=CH3、R3=H、R5=(II−A)、特に(II−ARR)、R2=H)、
・γ−トコフェロール(R1=H、R3=R4=CH3、R5=(II−A)、特に(II−ARR)、R2=H)、
・δ−トコフェロール(R1=R3=H、R4=CH3、R5=(II−A)、特に(II−ARR)、R2=H)、
・α−トコトリエノール(R1=R3=R4=CH3、R5=(II−B)、R2=H)、
・β−トコトリエノール(R1=R4=CH3、R3=H、R5=(II−B)、R2=H)、
・γ−トコトリエノール(R1=H、R3=R4=CH3、R5=(II−B)、R2=H)、
・δ−トコトリエノール(R1=R3=H、R4=CH3、R5=(II−B)、R2=H)、
およびそれらのエステル、特に、酢酸エステル(R2=COCH3)、またはリン酸エステル
からなる群から選択される異性体である。
a)少なくとも1種の式(II−A)の化合物、および
b)少なくとも1種の式(II−B)のケトンまたはそのケタール、および
c)少なくとも1種の式(II−C)のキラル化合物
からなる組成物に関する。
本発明を、以下の実験によりさらに説明する。
0.5mmol(100mgに相当)の2−アセチル−3,5,6−トリメチルヒドロキノンを、磁気撹拌棒、加熱デバイス、水分離器およびアルゴン供給源を備えた20mL丸底フラスコ中に、23℃で添加した。次いで、0.514mmol(134mgに相当)のE,E−ファルネシルアセトンを添加し、実施例1については、最後に0.795mmolの表1に示す塩基を添加した。実施例対照3の場合は、E,E−ファルネシルアセトンを添加する前に、2.5mL(2.2gに相当)のトルエンをフラスコ中に添加した。
1H NMR(CDCl3,300MHz)δ1.30(s,3H);1.51(s,6H);1.52(s,3H);1.54−1.58(m,1H);1.61(d,J=0.9Hz,3H);1.67−1.78(m,1H);1.67−2.10(m,10H);2.08(s,3H);2.16(s,3H);2.48(s,3H);2.51(d,J=15.8Hz,1H);2.68(d,J=15.8Hz,1H),4.45(s br,1H);4.99−5.05(m,3H)ppm.
13C NMR(CDCl3,75.5MHz)δ12.1;12.8;13.3;15.9;16.0;17.7;22.2;23.7;25.1;26.6;26.8;39.4;39.7(2C);49.5;79.4;116.7;120.4;123.5;124.0;124.1;124.4;131.3;132.0;135.1;135.7;145.8;152.8;195.2ppm.
6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2−((3E,7E)−4,8,12−トリメチルトリデカ−3,7,11−トリエン−1−イル)クロマン−4−オンを、Baldenius et al.(欧州特許出願公開第0989126A1号明細書)により詳細に記載されているように、亜鉛末および塩酸水での処理により、α−トコトリエノールに変換した。
Claims (9)
- 式(I)
の化合物の製造方法であって、
− 式(II−A)の化合物、
− 式(II−B)の化合物またはそのケタール、および
− 少なくとも1種の式(II−C)のキラル化合物
からなる組成物を反応させる工程を含み、
式中、R1、R3およびR4は、互いに独立して、水素またはメチル基であり、
R2およびR2’は、水素またはフェノール保護基を表し、
R5は、直鎖もしくは分岐の完全に飽和したC6〜25アルキル基または少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む直鎖もしくは分岐のC6〜25アルキル基のいずれかを表し、
Y1は、CH2Y2または
[式中、R6は、少なくとも1個の芳香族基および/またはC=Oおよび/またはNHおよび/またはNH2基を任意選択でさらに含む直鎖または分岐のC1〜12アルキル基を表し、
Y2は、OHまたはOR7またはNHR7またはNHCOOR7または
(式中、R7は、
少なくとも1個の芳香族基および/もしくはC=Oおよび/もしくはNHおよび/もしくはNH2基を任意選択でさらに含む直鎖もしくは分岐のC1〜12アルキル基、
または
アリール基もしくは置換アリール基もしくはヘテロアリール基もしくは置換ヘテロアリール基
のいずれかを表す)のいずれかを表し、および
点線は、前記対応する置換基を式(II−C)の残部に結合している結合を表す]のいずれかを表し、
式中、*は、式(I)のキラル異性体のキラル中心を表す、
方法。 - 式(I)
の化合物の製造方法であって、
− 式(II−A)の化合物、
− 式(II−B)の化合物またはそのケタール、および
− 少なくとも1種の式(II−C)のキラル化合物
からなる組成物を反応させる工程を含み、
式中、R 1 、R 3 およびR 4 は、互いに独立して、水素またはメチル基であり、
R 2 およびR 2’ は、水素またはフェノール保護基を表し、
R 5 は、式(III)
(式中、mおよびpは、互いに独立して、0〜5の値を表すが、但し、mとpとの合計は、1〜5であり、
ここで、s1およびs2で表される式(III)中の部分構造は、任意の順序であり得、および
点線は、式(III)の置換基を式(II−B)または式(I)の前記化合物の残部に結合している結合を表し、
式中、#は、キラル中心を表すが、但し、前記中心が2個のメチル基に連結されている場合は明らかにこの限りではない)
のものであり、
Y 1 は、CH 2 Y 2 または
[式中、R 6 は、少なくとも1個の芳香族基および/またはC=Oおよび/またはNHおよび/またはNH 2 基を任意選択でさらに含む直鎖または分岐のC 1〜12 アルキル基を表し、
Y 2 は、OHまたはOR 7 またはNHR 7 またはNHCOOR 7 または
(式中、R 7 は、
少なくとも1個の芳香族基および/もしくはC=Oおよび/もしくはNHおよび/もしくはNH 2 基を任意選択でさらに含む直鎖もしくは分岐のC 1〜12 アルキル基、
または
アリール基もしくは置換アリール基もしくはヘテロアリール基もしくは置換ヘテロアリール基
のいずれかを表す)のいずれかを表し、および
点線は、前記対応する置換基を式(II−C)の残部に結合している結合を表す]のいずれかを表し、
式中、 * は、式(I)のキラル異性体のキラル中心を表す、
方法。 - R1=R3=R4=CH3
または
R1=R4=CH3、R3=H
または
R1=H、R3=R4=CH3
または
R1=R3=H、R4=CH3
を特徴とする、請求項1または2に記載の方法。 - 式(I)または(V)中の*の付いた前記キラル中心においてR配置を有する異性体が、前記キラル中心においてS配置を有する対応する異性体と比較して選択的に生成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- a)少なくとも1種の式(II−A)の化合物、および
b)少なくとも1種の式(II−B)のケトンまたはそのケタール、および
c)少なくとも1種の式(II−C)のキラル化合物
からなる組成物であって、
式中、R1、R3およびR4は、互いに独立して、水素またはメチル基であり、
R2’は、水素またはフェノール保護基を表し、
R5は、直鎖もしくは分岐の完全に飽和したC6〜25アルキル基または少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む直鎖もしくは分岐のC6〜25アルキル基のいずれかを表し、
Y1は、CH2Y2または
[式中、R6は、少なくとも1個の芳香族基および/またはC=Oおよび/またはNHおよび/またはNH2基を任意選択でさらに含む直鎖または分岐のC1〜12アルキル基を表し、
Y2は、OHまたはOR7またはNHR7またはNHCOOR7または
(式中、R7は、
少なくとも1個の芳香族基および/もしくはC=Oおよび/もしくはNHおよび/もしくはNH2基を任意選択でさらに含む直鎖もしくは分岐のC1〜12アルキル基、
または
アリール基もしくは置換アリール基もしくはヘテロアリール基もしくは置換ヘテロアリール基
のいずれかを表す)のいずれかを表し、および
点線は、前記対応する置換基を式(II−C)の残部に結合している結合を表す]のいずれかを表す、
組成物。 - a)少なくとも1種の式(II−A)の化合物、および
b)少なくとも1種の式(II−B)のケトンまたはそのケタール、および
c)少なくとも1種の式(II−C)のキラル化合物
からなる組成物であって、
式中、R 1 、R 3 およびR 4 は、互いに独立して、水素またはメチル基であり、
R 2’ は、水素またはフェノール保護基を表し、
R 5 は、式(III)
(式中、mおよびpは、互いに独立して、0〜5の値を表すが、但し、mとpとの合計は、1〜5であり、
ここで、s1およびs2で表される式(III)中の部分構造は、任意の順序であり得、および
点線は、式(III)の置換基を式(II−B)の化合物の残部に結合している結合を表し、
式中、#は、キラル中心を表すが、但し、前記中心が2個のメチル基に連結されている場合は明らかにこの限りではない)
のものであり、
Y 1 は、CH 2 Y 2 または
[式中、R 6 は、少なくとも1個の芳香族基および/またはC=Oおよび/またはNHおよび/またはNH 2 基を任意選択でさらに含む直鎖または分岐のC 1〜12 アルキル基を表し、
Y 2 は、OHまたはOR 7 またはNHR 7 またはNHCOOR 7 または
(式中、R 7 は、
少なくとも1個の芳香族基および/もしくはC=Oおよび/もしくはNHおよび/もしくはNH 2 基を任意選択でさらに含む直鎖もしくは分岐のC 1〜12 アルキル基、
または
アリール基もしくは置換アリール基もしくはヘテロアリール基もしくは置換ヘテロアリール基
のいずれかを表す)のいずれかを表し、および
点線は、前記対応する置換基を式(II−C)の残部に結合している結合を表す]のいずれかを表す、
組成物。
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