JP6365248B2 - 電子機器、および健康状態管理プログラム - Google Patents

電子機器、および健康状態管理プログラム Download PDF

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本発明は健康状態を管理する技術に関する。
体温が上昇すると、体から放出する熱量を増やすため、人体は、皮膚にある血管に流れる血液の量を増加させることが知られている。以下の説明において、血液の量は、単に血流量とも言う。また、皮膚にある血管に流れる血液の量のことは、皮膚血流量とも言う。
この性質を利用して、異なる時刻でユーザの皮膚血流量を測定し、測定した皮膚血流量を用いて皮膚血流量の変化を求め、皮膚血流量に増加傾向が見られたとき、ユーザが熱中症である可能性が高いと判定する技術が知られている。以下の説明において、ユーザが熱中症である可能性が高いことは、単に熱中症である可能性が高いとも言う。また、熱中症である可能性が高いことは、熱中症の疑いがあるとも言う。
関連する他の技術として、生体に装着されるべき筐体を備える。筐体に搭載され、生体とともに移動することによって生体の活動量をリアルタイムで計測する活動量計測部を備える。生体の周囲の温度を含む環境情報を取得する環境情報取得部を備える。活動量と環境情報とに基づいて、生体が熱中症となるリスクを表すリスク指標を求めるリスク算出部を備える。リスク指標を表す情報を報知するリスク報知部を備える(例えば、特許文献1)。
また、関連する他の技術として、運動支援装置は、ユーザの運動量を表す運動データの推移と、ユーザの生理状態を表す生体データの推移とを組み合わせることにより、ユーザの身体状態を評価し、その評価結果に基づいてユーザに指示内容を提示する(例えば、特許文献2)。
さらに、関連する他の技術として、リスク判定装置は、被験者の末梢血流に関連する生理指標を計測する計測部と、生理指標の揺らぎの大きさを取得し、揺らぎの大きさから体温調節異常のリスクを判定する解析部と、を備える(例えば、特許文献3)。
特開2012−210233号公報 特開2009−142333号公報 特開2011−212306号公報
前述した管理技術を有する電子機器では、皮膚血流量が増加傾向にあるとき、熱中症の疑いがあると判定していたため、例えば、運動により皮膚血流量が増加しときにも熱中症の疑いがあると判定され、正しく熱中症であるか否かを判定できないことがある。
本発明は、一側面として、運動による血流量の増加分を加味した熱中症判定を可能とする技術を提供する。
本明細書で開示する電子機器のひとつに、取得部と、算出部と、判定部と、出力部と、を備える電子機器がある。取得部は、第1センサを用いて測定された皮膚にある血管に流れる血液の第1血流量と、第2センサを用いて測定された運動強度とを取得する。算出部は、運動強度の強さに応じて、第1血流量に含まれる血流量の中で、運動により増加したと推定される第2血流量を求め、第1血流量から第2血流量を差し引くことにより第3血流量を算出する。そして、算出部は、異なる時刻で算出した第3血流量を用いて、第3血流量の変化を算出する。判定部は、第3血流量が増加傾向にある否かを判定する。出力部は、判定部により、第3血流量が増加傾向にあると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。
1実施態様によれば、運動による血流量の増加分を加味した熱中症判定を可能とする。
電子機器の一例を示す図である。 電子機器の一実施例を示す機能ブロック図である。 取得情報の一例を示す図である。 拍出情報の一例を示す図である。 運動強度と1回拍出量との関係を示す図である。 心拍情報の一例を示す図である。 運動強度と心拍数との関係を示す図である。 皮膚血流量の一例を示す図(その1)である。 推定血流量の一例を示す図(その1)である。 補正血流量の一例を示す図(その1)である。 皮膚血流量の一例を示す図(その2)である。 推定血流量の一例を示す図(その2)である。 補正血流量の一例を示す図(その2)である。 皮膚血流量の一例を示す図(その3)である。 推定血流量の一例を示す図(その3)である。 補正血流量の一例を示す図(その3)である。 熱中症の疑いがある情報の表示の一例を示す図である。 健康状態管理処理を示すフローチャートである。 熱中症判定処理を示すフローチャート(その1)である。 熱中症判定処理を示すフローチャート(その2)である。 コンピュータ装置の一実施例を示すブロック図である。
[実施形態]
実施形態の電子機器について説明する。
図1は、電子機器の一例を示す図である。
図1(a)〜図1(c)を参照して電子機器1について説明する。以下の説明において、電子機器1に対応する構成には、同じ符号1を付す。また、同じ機能を有する構成には、同じ符号を付す。
電子機器1は、例えば、図1(a)に示すヘッドマウントディスプレイ1、図1(b)に示す腕時計型端末1、および図1(c)に示す携帯電話1などである。そして、電子機器1は、表示装置2を備える。
図1(a)を参照して、ヘッドマウントディスプレイ1の説明をする。
ヘッドマウントディスプレイ1は、表示装置2と、図示しない赤外線センサ3と、図示しない加速度センサ4とを備える。そして、ヘッドマウントディスプレイ1は、例えば、頭から被る形でユーザに装着される。赤外線センサ3は、例えば、人体のこめかみなどに接する接触型センサである。
図1(b)を参照して、腕時計型端末1の説明をする。
腕時計型端末1は、表示装置2と、図示しない赤外線センサ3と、図示しない加速度センサ4とを備える。そして、腕時計型端末1は、例えば、ユーザの手首に巻きつけられる。赤外線センサ3は、例えば、人体の手首などに接する接触型センサである。
図1(c)を参照して、携帯電話1の説明をする。
携帯電話1は、表示装置2を備える。また、センサ端末5は、例えば、ユーザの腕に巻きつけられる。携帯電話1とセンサ端末5とは、有線や無線で通信可能に接続される。そして、携帯電話1は、センサ端末5からの出力を取得する。センサ端末5は、赤外線センサ3と、加速度センサ4とを備える。赤外線センサ3は、例えば、人体の腕などに接する接触型センサである。
以下の説明において、電子機器1は、携帯電話1であり、センサ端末5に含まれる赤外線センサ3、および加速度センサ4の出力を取得するものとして説明する。ただし、これに限定されるものではなく、電子機器1が加速度センサ4を備え、その出力を利用しても良い。さらに、電子機器1は、前述したヘッドマウントディスプレイ1や腕時計型端末1であっても良い。そして、電子機器1は、皮膚血流量と、運動強度とを測定可能であれば、ヘッドマウントディスプレイ1、腕時計型端末1、および携帯電話1以外の端末でも良い。運動強度とは、運動の強さを示す指標であり、METsという単位で表される。METsとは、Metabolic equivalentsの略である。そして、METsは、酸素摂取量が安静時の酸素摂取量の何倍になっているのかを示す単位である。したがって、METsは、安静時を1.0[METs]として、活動や運動を行った時に安静時の何倍の代謝をしているかを示す単位とも言うこともできる。代謝とは、カロリー消費のことである。
電子機器1が、赤外線センサ3の出力を用いて皮膚血流量を測定する処理の一例を説明する。
赤外線センサ3は、近赤外線の発光素子と受光素子とが一体になったものであり、皮膚に密着するように装着される。そして、赤外線センサ3は、近赤外線を皮膚表面に照射し、発光素子から出力した近赤外線の量と、受光素子で検出した近赤外線の量とを検出する。さらに、赤外線センサ3は、発光素子から出力した近赤外線の量と、受光素子で検出した近赤外線の量とを電子機器1に出力する。以下の説明において、近赤外線は、単に赤外線とも言う。また、近赤外線の量は、単に、赤外線量とも言う。
ここで、血流量と、ヘモグロビン量と、赤外線センサ3の受光素子で検出される赤外線量とに関する性質を説明する。
血液は、ヘモグロビンという物質を含む。また、ヘモグロビンは、近赤外線を吸収する性質がある。そして、血流量が増加すると、ヘモグロビン量も増加することが知られている。このため、ヘモグロビン量が増加すると、近赤外線を身体に照射したときの光の吸収量も増え、光の反射量が減るため、赤外線センサ3の受光素子で検出される赤外線量は低下するという性質がある。また、血流量が低下すると、ヘモグロビン量も低下することが知られている。このため、ヘモグロビン量が低下すると、近赤外線を身体に照射したときの光の吸収量も低下し、光の反射量が増えるため、赤外線センサ3の受光素子で検出される赤外線量は増加するという性質がある。
電子機器1は、赤外線センサ3の発光素子から出力した赤外線の量と、受光素子で検出した赤外線の量とを取得し、上述の性質を利用した下記式(1)に各赤外線量を代入し、皮膚血流量を求める。以下の説明において、発光素子から出力した近赤外線の量は、出力赤外線量とも言う。また、受光素子で検出した近赤外線の量は、検出赤外線量とも言う。
F=K1×(R/A1)…(1)
F:皮膚血流量、A1:出力赤外線量、R:受光赤外線量、K1:係数
係数K1は、R/A1に乗算することにより、皮膚血流量[ml/min]が求められるように設定される。
以上により、電子機器1は、赤外線センサ3の出力を用いて皮膚血流量を測定する。ただし、電子機器1が皮膚血流量を測定する処理は、赤外線センサ3を用いた上述の処理に限定されるものではなく、他の装置や処理を用いて皮膚血流量を測定しても良い。
次に、電子機器1が、加速度センサ4の出力を用いて運動強度を測定する処理の一例を説明する。
加速度センサ4は、3次元の加速度を検出し、検出した加速度のXYZ成分を電子機器1に出力する。電子機器1は、加速度センサ4から加速度のXYZ成分を取得すると、加速度のXYZ成分を合成し、デジタルフィルタを用いて加速度のXYZ成分の合成値から雑音を取り除いた波形成分を取り出す。電子機器1は、取り出した波形成分をサンプリングすることにより加速度値を求める。
ここで、加速度値と、運動強度とに関する性質を説明する。
ユーザが身体に加速度センサを装着した状態で運動を行うと、運動強度の値に比例して加速度値も増加するという性質がある。
電子機器1は、求めた加速度値を、上述の性質を利用した下記式(2)に代入し、運動強度を求める。
M=K2×A2…(2)
M:運動強度、A2:加速度値、K2:係数
係数K2は、A2に乗算することにより、運動強度[METs]が求められるように設定される。
以上により、電子機器1は、加速度センサ4の出力を用いて運動強度を測定する。ただし、電子機器1が運動強度を測定する処理は、加速度センサ4を用いた上述の処理に限定されるものではなく、他の装置や処理を用いて運動強度を測定しても良い。
そして、電子機器1は、測定した運動強度の強さに応じて、皮膚血流量に含まれる血流量の中で、運動により増加したと推定される推定血流量を求める。また、電子機器1は、皮膚血流量から推定血流量を差し引くことにより、安静時の血流量であると推定される補正血流量を算出する。さらに、電子機器1は、異なる時刻で算出した補正血流量を用いて、補正血流量の変化を算出する。そして、電子機器1は、補正血流量の変化が増加傾向にあるとき、熱中症の疑いがあると判定し、熱中症の疑いがあることを示す情報を表示装置2に表示する。安静時とは、運動強度1.0[METs](運動強度0[%])のときのことを言う。
以上のように、電子機器1は、皮膚血流量から、皮膚血流量に含まれる血流量の中で、運動により増加したと推定される推定血流量を差し引いた補正血流量を求める。そして、電子機器1は、補正血流量が増加傾向にあるとき、熱中症の疑いがあると判定するので、運動による血流量の増加分を加味した熱中症判定を可能としている。
以下の説明では、電子機器1についてさらに詳細に説明する。
図2は、電子機器の一実施例を示す機能ブロック図である。
図2を参照して、電子機器1について説明する。
電子機器1は、制御部10と、記憶部20と、表示部30と、入出力部40と、送受信部50と、第1センサ60と、第2センサ70とを備える。電子機器1は、例えば、後述するコンピュータ装置である。
制御部10は、取得部11と、算出部12と、判定部13と、出力部14とを含む。記憶部20は、取得情報21と、拍出情報22と、心拍情報23とを含む。以下の説明において、拍出情報22と、心拍情報23とに格納する値は、一例を示すが、ユーザの運動能力に応じて、実情に即した値を格納しても良い。このとき、後述する式(5)〜(8)は、拍出情報22と、心拍情報23とに格納した実情に即した値を用いて導かれる。
表示部30は、情報を表示する。入出力部40は、ユーザや接続された機器からの情報の入力を受け付ける。また、入出力部40は、制御部10から出力される情報を接続された機器に出力する。送受信部50は、通信接続された機器から情報を受信する。さらに、送受信部50は、通信接続された機器へ情報を送信する。
第1センサ60は、例えば、赤外線センサ3であり、発光素子から出力される近赤外線の量と、受光素子で検出した近赤外線量とを制御部10に出力する。なお、第1センサ60は、例えば、心拍センサでも良い。このとき、電子機器1は、後述する図6を用いて心拍センサで検出した心拍数に対応する運動強度を取得し、さらに、後述する図4を用いて取得した運動強度に対応する1回拍出量を取得する。また、電子機器1は、検出した心拍数と取得した1回拍出量を乗算して血流量を求める。そして、電子機器1は、血流量に対する皮膚血流量の値が約10[%]であるため、血流量を10で除算した値を皮膚血流量として測定しても良い。また、第1センサ60は、例えば、画像センサでも良い。このとき、電子機器1は、画像センサで撮像された画像を解析することにより、ユーザの皮膚血流量を測定しても良い。
以上のように、第1センサ60は、電子機器1が検出値を用いて皮膚血流量を測定可能であれば、赤外線センサ3以外のセンサを用いても良い。以下の説明において、第1センサ60は、赤外線センサ3であるものとする。
第2センサ70は、例えば、加速度センサ4であり、3次元の加速度を検出し、検出した加速度のXYZ成分を電子機器1に出力する。なお、第2センサ70は、例えば、心拍センサでも良い。このとき、電子機器1は、後述する図6を用いて心拍センサで検出した心拍数に対応する運動強度を取得しても良い。
以上のように、第2センサ70は、電子機器1が検出値を用いて運動強度を測定可能であれば、加速度センサ4以外のセンサを用いても良い。以下の説明において、第2センサ70は、加速度センサ4であるものとする。
取得部11は、赤外線センサ3を用いて測定された皮膚にある血管に流れる血液の皮膚血流量と、加速度センサ4を用いて測定された運動強度とを取得する。皮膚血流量は、第1血流量とも言う。
取得部11は、加速度センサ4から発光素子で出力される近赤外線の量と、受光素子で検出した近赤外線の量とが入力されると、式(1)に代入することにより皮膚血流量を算出(測定)し、皮膚血流量を取得してよい。なお、赤外線センサ3は、皮膚血流量の測定までの処理をしても良い。このとき、取得部11は、赤外線センサ3で測定された皮膚血流量を取得する。以下の説明において、赤外線センサ3は、皮膚血流量の測定までの処理をするものとする。
また、取得部11は、加速度センサ4から加速度のXYZ成分が入力されると、取得した加速度のXYZ成分から加速度値を求め、式(2)に代入することにより運動強度を算出(測定)し、運動強度を取得しても良い。なお、加速度センサ4は、運動強度の測定までの処理をしても良い。このとき、取得部11は、加速度センサ4で測定された運動強度を取得する。以下の説明において、加速度センサ4は、運動強度の測定までの処理をするものとする。
取得部11は、赤外線センサ3と、加速度センサ4とから、皮膚血流量と、運動強度とを繰り返し取得し、取得時刻と、皮膚血流量と、運動強度とを関連付けて図3に示す取得情報21に格納する。
算出部12は、運動強度の強さに応じて、皮膚血流量に含まれる血流量の中で、運動により増加したと推定される推定血流量を求め、皮膚血流量から推定血流量を差し引くことにより、補正血流量を算出する。すなわち、推定血流量とは、運動により増加したと推定される皮膚血流量のことである。また、補正血流量とは、皮膚血流量から、運動により増加したと推定される皮膚血流量を差し引いた、推定される安静時の皮膚血流量のことである。推定血流量は、第2血流量とも言う。補正血流量は、第3血流量とも言う。
また、算出部12は、運動強度の強さに応じて、推定血流量を求めるとき、加速度センサ4を用いて測定された運動強度に対応する1回拍出量および心拍数を、それぞれ拍出情報22および心拍情報23から取得する。そして、算出部12は、取得した1回拍出量と心拍数とを乗算した値から安静時の皮膚血流量を差し引くことにより、推定血流量を算出する。
図4〜図7を参照して、拍出情報22と、心拍情報23とを説明する。
図4は、拍出情報の一例を示す図である。
図4を参照して説明する。
拍出情報22は、1回の収縮で心室から拍出される血液量である1回拍出量と、運動強度の強さとの関係を示す。そして、拍出情報22には、運動強度と1回拍出量が関連付けられて記憶されている。なお、図4に示す拍出情報22に格納されている運動強度と1回拍出量との関係は、一例であり、ユーザの運動能力により、実情に即した値を格納しても良い。
拍出情報22において、運動強度の単位は、[%]となっている。運動強度の単位[%]は、下記の式(3)を用いて、単位[METs]に換算される。また、運動強度の単位[METs]は、下記式(3)を変形した下記の式(4)を用いて、[%]に換算される。
運動強度[METs]と運動強度[%]との換算に用いる式(3)と、式(4)とを説明する。
安静時の酸素摂取量は、3から4[ml/kg/min]である。そして、最大酸素摂取量は、30から40[ml/kg/min]と言われている。以下の説明において、最大酸素摂取量は、安静時の酸素摂取量の10倍であるものとする。なお、この安静時の酸素摂取量と、最大酸素摂取量との関係は、一例であり、ユーザの運動能力により、実情に即した値を用いて、下記式(3)と、式(4)とを導き出しても良い。
そして、運動強度の単位[METs]は、酸素摂取量が安静時の酸素摂取量の何倍になっているのかを示す単位である。したがって、運動強度を単位[METs]で表すと、安静時の運動強度は1[METs]であり、最大酸素摂取量の酸素を摂取しているときの運動強度は10[METs]となる。また、運動強度の単位[%]は、安静時の運動強度を0[%]とし、最大酸素摂取量の酸素を摂取しているときの運動強度を100[%]とした単位である。したがって、運動強度[METs]と、運動強度[%]とは、下記の式(3)と、式(4)とを用いて換算される。
運動強度[METs]=1+0.09×運動強度[%]…(3)
運動強度[%]=(運動強度[METs]−1)/0.09…(4)
以上により、運動強度[METs]と、運動強度[%]とは、換算される。また、運動強度10[METs]以上は、酸素摂取量が最大酸素摂取量と同じになるので、運動強度100[%]に換算する。
図5は、運動強度と1回拍出量との関係を示す図である。
図5を参照して説明する。
図5は、図4に示す拍出情報22に格納された値をグラフに示した図である。図5のグラフは、安静時の1回拍出量が50[ml]であり、運動強度<50[%]のとき、運動強度の増加に比例して1回拍出量も増加することを示している。また、図5のグラフは、100[%]≧運動強度≧50[%]のとき、1回拍出量が100[ml]で固定されることを示している。なお、安静時とは、図5のグラフにおいて、運動強度0[%]のときのことを言う。
図6は、心拍情報の一例を示す図である。
図6を参照して説明する。
心拍情報23は、一定の時間内に心臓が拍出する回数である心拍数と、運動強度の強さとの関係を示す。そして、心拍情報23には、運動強度と心拍数とが関連付けられて記憶されている。なお、図6に示す心拍情報23に格納されている運動強度と心拍数との関係は、一例であり、ユーザの運動能力により、実情に即した値を格納しても良い。また、心拍情報23において、心拍数は、1分間に心臓が拍出する回数として格納されている。
図7は、運動強度と心拍数との関係を示す図である。
図7を参照して説明する。
図7は、図6に示す心拍情報23に格納された値をグラフに示した図である。図7のグラフは、安静時の心拍数が60[b/m]であり、運動強度の増加に比例して心拍数も増加することを示している。
算出部12が、推定血流量を算出する処理を説明する。
以下の説明では、図4に示す拍出情報22と、図6に示す心拍情報23とに格納された値を用いる。また、最大酸素摂取量と安静時の酸素摂取量との比は、10倍であるものとする。なお、拍出情報22と心拍情報23に格納される値や、最大酸素摂取量と安静時の酸素摂取量との比を、ユーザの運動能力に応じて変更したときは、下記の手法を用いて変更後の値に応じた式(5)〜式(8)を導き出すものとする。
図5に示すように、運動強度<50[%]のとき、1回拍出量は、運動強度+50[ml]となる。そして、図5に示すように、100≧運動強度≧50のとき、1回拍出量は、100[ml]となる。また、図7に示すように、心拍数は、全ての運動強度において、((220−60)/100)×運動強度+60=1.6×運動強度+60[b/m]となる。
したがって、運動により増加したと推定される血流量の値は、血流量から安静時の血流量を引いた値であるため、下記式(5)、式(7)を用いて算出される。そして、皮膚血流量は、血流量の約10[%]である。このため、運動により増加したと推定される皮膚血流量である推定血流量は、皮膚血流量が血流量の10[%]であるものとすると、式(6)、式(8)を用いて算出される。安静時の血流量は、図4に示す拍出情報22と、図6に示す心拍情報23とにおいて、それぞれの運動強度0[%]に対応する値を乗算した値であり、60×50=3000[ml]である。また、安静時の血流量は、予め記憶部20に格納されても良い。この場合、算出部12は、推定血流量を算出するとき、安静時の血流量を記憶部20から取得しても良い。
下記の運動強度の単位は、[%]であるものとする。
・運動強度[%]<50のとき
運動により増加したと推定される血流量=(1.6×運動強度+60)×(運動強度+50)−60×50=運動強度×(1.6*運動強度+140)…(5)
推定血流量=運動強度×(1.6*運動強度+140)/10…(6)
・100[%]≧運動強度≧50[%]のとき
運動により増加したと推定される血流量=(1.6×運動強度+60)×100−60×50=160×運動強度+3000…(7)
推定血流量=(160×運動強度+3000)/10…(8)
算出部12は、運動強度[%]の強さの条件に応じて、式(6)、または式(8)に、運動強度[%]を代入することにより、推定血流量を算出する。
算出部12による推定血流量の算出処理の具体的な一例を説明する。
算出部12は、例えば、図3に示す取得情報21が記憶部20に記憶されているとき、10時51分52秒における、運動強度2.17[METs]を、式(4)に代入することにより、運動強度13[%]に換算する。そして、算出部12は、運動強度[%]<50なので、式(6)に運動強度13[%]を代入し、10時51分52秒における、推定血流量209[ml/min]を算出する。
算出部12が、補正血流量を算出する処理を説明する。
図8は、皮膚血流量の一例を示す図(その1)である。図9は、推定血流量の一例を示す図(その1)である。図10は、補正血流量の一例を示す図(その1)である。そして、図8は、図3の取得情報21の10時51分53秒前後に格納されている値に対応する。図9と、図10とは、図3の取得情報21の10時51分53秒前後に格納されている値と、式(4)、式(6)、および式(8)を用いて導かれる。
図3を参照して説明する。
算出部12は、10時51分52秒における、式(6)を用いて算出した推定血流量209[ml/min]を、10時51分52秒における、皮膚血流量509[ml/min]から差し引くことにより、補正血流量300[ml/min]を算出する。また、算出部12は、同様の処理を実行することにより、10時51分53秒と、10時51分54秒との補正血流量300[ml/min]を算出する。さらに、算出部12は、繰り返しその他の時刻においても推定血流量を算出し、皮膚血流量から差し引くことにより、各時刻における補正血流量を算出する。
すなわち、算出部12は、図3に格納された各時刻の運動強度[METs]を式(4)に代入し、各時刻の運動強度[%]に換算する。そして、算出部12は、算出した運動強度[%]を式(6)に代入することにより、図9に示す各時刻の推定血流量を算出する。また、算出部12は、図9に示す推定血流量を、図8に示す皮膚血流量から差し引くことにより、図10に示す補正血流量を算出する。
算出部12が、補正血流量の変化を算出する処理について説明する。
算出部12は、異なる時刻で算出した補正血流量を用いて、補正血流量の変化を算出する。このとき、算出部12は、異なる時刻の補正血流量を下記式(9)に代入し、補正血流量の変化を求める。
G1=(F2−F1)/2dT…(9)
G1:時刻Tにおける補正血流量の傾き、F1:時刻T−dTの補正血流量、F2:時刻T+dTの補正血流量、2dT:F1とF2との算出時刻の差分
時刻Tは、F1とF2の算出時刻の間の時刻である。以上により、算出部12は、補正血流量の変化を算出する。以下の説明において、補正血流量の算出時刻とは、説明の簡単化のため、補正血流量の算出に用いられた皮膚血流量と運動強度との取得時刻と同じ時刻であるものとする。
異なる時刻の補正血流量には、例えば、直前とその一つ前に取得された皮膚血流量と、運動強度とを用いて算出された2つの補正血流量を用いても良い。これにより、算出部12は、取得情報21に格納された情報を用いて算出可能な補正血流量の傾きの中で、最新の傾きを算出することができる。したがって、電子機器1は、最新の傾きを用いて熱中症判定をすることになるので、可能な限り早い段階でユーザが熱中症であることを判定し、熱中症であるとき、ユーザに熱中症の疑いがあることを通知することができる。
算出部12は、例えば、10時51分53秒と、10時51分54秒との補正血流量300[ml/min]と、算出時刻の差分1秒をそれぞれ式(9)に代入し、10時51分53.5秒おける補正血流量の変化0[ml/s]を算出する。なお、10時51分52秒と、10時51分54秒との補正血流量300[ml/min]と、算出時刻の差分2秒をそれぞれ式(9)に代入し、10時51分53秒おける補正血流量の変化0[ml/s]を算出しても良い。
図2を参照して説明する。
判定部13は、補正血流量が増加傾向にある否かを判定する。
判定部13が、補正血流量が増加傾向にあるか否かを判定する処理を説明する。
判定部13は、上述のように、算出部12により、10時51分53.5秒おける補正血流量の変化0[ml/s]が算出されると、補正血流量に変化がないと判定する。そして、判定部13は、10時51分53.5秒において、補正血流量に変化がないので、熱中症の疑いがないと判定しても良い。なお、図10において、図3における10時51分53.5秒は、例えば、時刻T1である。
図3を参照して説明する。
また、運動強度2.20[METs]のときの推定血流量は、算出部12により、式(4)、および式(6)を用いて215[ml/min]と算出される。そして、11時33分04秒〜06秒における補正血流量は、算出部12において、皮膚血流量から推定血流量を差し引くことにより、それぞれ、370[ml/min]、386[ml/min]、および402[ml/min]と算出される。
また、算出部12は、式(9)に11時33分05秒の補正血流量386[ml/min]と、11時33分06秒の補正血流量402[ml/min]と、算出時刻の差分1秒とを代入することにより、11時33分05.5秒の傾き16[ml/s]を求める。このとき、判定部13は、補正血流量が増加傾向にあると判定する。そして、判定部13は、補正血流量が増加傾向にあると判定したとき、熱中症の疑いがあると判定する。
さらに、13時13分23秒〜25秒における補正血流量は、算出部12において、皮膚血流量から推定血流量を差し引くことにより、それぞれ、430[ml/min]、414[ml/min]、および399[ml/min]と算出される。
そして、算出部12は、式(9)に13時13分24秒の補正血流量415[ml/min]と、13時13分25秒の補正血流量399[ml/min]と、測定時刻の差分2秒とを代入することにより、13時13分05.5秒の傾き15[ml/s]を求める。このとき、判定部13は、補正血流量が減少傾向にあると判定する。そして、判定部13は、補正血流量が減少傾向にあると判定したとき、熱中症の疑いがないと判定しても良い。
以上のように、実施形態の電子機器1は、例えば、図10に示す、推定される安静時の皮膚血流量(補正血流量)を求め、推定される安静時の皮膚血流量が増加傾向にあるとき、判定部13により、熱中症の疑いがあると判定する。したがって、電子機器1は、図8に示すように、時刻T1において、運動により皮膚血流量が増加したことに起因して、皮膚血流量が増加しているとき、熱中症の疑いがないと判定することができる。
図11は、皮膚血流量の一例を示す図(その2)である。図12は、推定血流量の一例を示す図(その2)である。図13は、補正血流量の一例を示す図(その2)である。
図11〜図13を参照して、補正血流量が増加傾向にあるときの熱中症の判定について説明する。
算出部12は、図11に示す値に対応する図示しない取得情報21に格納された各時刻の運動強度と、式(4)、式(6)、および式(8)とを用いて、図12に示す各時刻の推定血流量を算出する。また、算出部12は、図12に示す各時刻の推定血流量を図11に示す各時刻の皮膚血流量から差し引くことにより、図13に示す各時刻の補正血流量を算出する。
そして、算出部12は、式(9)に、時刻T2−dTにおける補正血流量と、時刻T2+dTにおける補正血流量と、測定時刻の差分2dTとを代入して、時刻T2における補正血流量の傾きを求める。この結果、算出部12は、図13に示すように、時刻T2における補正血流量の傾きである正の値を求める。
このとき、判定部13は、時刻T2において、補正血流量が増加傾向にあるので、熱中症の疑いがあると判定する。
図14は、皮膚血流量の一例を示す図(その3)である。図15は、推定血流量の一例を示す図(その3)である。図16は、補正血流量の一例を示す図(その3)である。
図14〜図16を参照して、補正血流量が変化なし、増加傾向、および減少傾向にあるときの熱中症の判定について説明する。
算出部12は、図14に示す値に対応する図示しない取得情報21に格納された各時刻の運動強度と、式(4)、式(6)、および式(8)とを用いて、図15に示す各時刻の推定血流量を算出する。また、算出部12は、図15に示す各時刻の推定血流量を図14に示す各時刻の皮膚血流量から差し引くことにより、図16に示す各時刻の補正血流量を算出する。
そして、算出部12は、式(9)に、時刻T3−dTにおける補正血流量と、時刻T3+dTにおける補正血流量と、測定時刻の差分2dTとを代入して、時刻T3における補正血流量の傾きを求める。この結果、算出部12は、図16に示すように、時刻T3における補正血流量の傾き0を求める。このとき、判定部13は、時刻T3において、補正血流量の変化がないので、熱中症の疑いがないと判定しても良い。
また、算出部12は、式(9)に、時刻T4−dTにおける補正血流量と、時刻T4+dTにおける補正血流量と、測定時刻の差分2dTとを代入して、時刻T4における補正血流量の傾きを求める。この結果、算出部12は、図16に示すように、時刻T4における補正血流量の傾きである正の値を求める。このとき、判定部13は、時刻T4において、補正血流量が増加傾向にあるので、熱中症の疑いがあると判定する。
さらに、算出部12は、式(9)に、時刻T5−dTにおける補正血流量と、時刻T5+dTにおける補正血流量と、測定時刻の差分2dTとを代入して、時刻T5における補正血流量の傾きを求める。この結果、算出部12は、図16に示すように、時刻T5における補正血流量の傾きである負の値を求める。このとき、判定部13は、時刻T5において、補正血流量が減少傾向にあるので、熱中症の疑いがないと判定しても良い。
判定部13は、さらに、補正血流量が所定の閾値以上であるか否かを判定しても良い。そして、判定部13は、補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が所定の閾値以上であると判定したとき、熱中症の疑いがあると判定しても良い。判定部13は、例えば、所定の閾値が安静時の皮膚血流量+100[ml]のとき、補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が400[ml]以上であるとき、熱中症の疑いがあると判定する。これにより、判定部13は、例えば、測定誤差や温度がわずかに異なる部屋間の移動などに伴う、補正血流量の増加について、熱中症の判定対象から除外し、熱中症判定の精度を向上することができる。所定の閾値は、精度良く熱中症を判定可能なようにユーザの運動能力などに応じて適宜設定される値である。
判定部13は、さらに、補正血流量の増加率が所定の増加率以上であるか否かを判定しても良い。そして、判定部13は、補正血流量の増加率が所定の増加率以上であると判定したとき、熱中症の疑いがあると判定しても良い。これにより、判定部13は、測定誤差や温度のわずかに異なる部屋間の移動などに伴う、補正血流量の緩やかな増加について、熱中症の判定対象から除外し、熱中症判定の精度を向上することができる。所定の増加率は、精度良く熱中症を判定可能なようにユーザの運動能力などに応じて適宜設定される値である。補正血流量の増加率は、補正血流量の傾きに対応するものとする。以下の説明では、補正血流量の傾きが大きくなると、補正血流量の増加率が高くなるものとする。
判定部13は、補正血流量の増加率が所定の増加率以上である、または補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が所定の閾値以上である、と判定したとき、熱中症の疑いがあると判定しても良い。これにより、判定部13は、熱中症であるか否かの判定条件に所定の閾値を設けたときでも、例えば、急激な熱中症の症状が起きると、直ちに熱中症であると判定することができる。
図2を参照して説明する。
出力部14は、判定部13により、補正血流量が増加傾向にあると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。また、出力部14は、判定部13により、補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が所定の閾値以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。さらに、出力部14は、判定部13により、補正血流量の増加率が所定の増加率以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。すなわち、出力部14は、判定部13により、熱中症であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。
表示部30は、出力部14から熱中症の疑いがあることを示す情報が入力されると、熱中症の疑いがあることを示す情報を表示する。これにより、表示部30は、ユーザに熱中症の疑いがあることを通知する。
図17は、熱中症の疑いがある情報の表示の一例を示す図である。
図17を参照して、表示部30による熱中症の疑いがある情報の表示について説明する。以下の説明において、ヘッドマウントディスプレイ1、腕時計型端末1、および携帯電話1の各表示装置2は、表示部30として機能しているものとする。
図17(a)は、ヘッドマウントディスプレイ1の表示装置2に熱中症の疑いがある情報を表示した例である。図17(b)は、腕時計型端末1の表示装置2に熱中症の疑いがある情報を表示した例である。図17(c)は、携帯電話1の表示装置2に熱中症の疑いがある情報を表示した例である。なお、各表示装置2における熱中症の疑いがある情報の表示は、一例であり、アイコンなどで表現しても良い。
電子機器1は、アラーム音を鳴らす図示しない発音部を備えても良い。そして、発音部は、出力部14から熱中症の疑いがあることを示す情報が入力されると、アラーム音を鳴らし、ユーザに熱中症の疑いがあることを通知しても良い。また、電子機器1は、電子機器1を振動させる図示しない振動部を備えても良い。そして、振動部は、出力部14から熱中症の疑いがあることを示す情報が入力されると、振動を発生させることにより、ユーザに熱中症の疑いがあることを通知しても良い。
図18は、健康状態管理処理を示すフローチャートである。図19、図20は、熱中症判定処理を示すフローチャートである。
図2、および図18を参照して説明する。
以下の説明において、赤外線センサ3は、皮膚血流量の測定までを処理するものとする。また、加速度センサ4は、運動強度の測定までを処理するものとする。ただし、上述したように、制御部10が、赤外線センサ3からの出力を取得し、取得した出力を用いて皮膚血流量を算出しても良い。また、制御部10が、加速度センサ4からの出力を取得し、取得した出力を用いて運動強度を算出しても良い。
制御部10は、ユーザから健康状態管理処理の開始要求が入力されると、赤外線センサ3を起動する(S101)。さらに、制御部10は、加速度センサ4を起動する(S102)。そして、制御部10は、図19、および図20を参照して説明する熱中症判定処理を開始する(S103)。これ以降、制御部10は、後述するS105〜S106の皮膚血流量と運動強度とを取得する処理と、熱中症判定処理とを並列に処理する。熱中症判定処理の詳細は、後述する。
次に、制御部10は、ユーザから停止要求が入力されたか否かを判定する(S104)。制御部10は、ユーザから停止要求が入力されていないとき(S104にてNo)、赤外線センサ3を用いて測定された皮膚血流量を取得する(S105)。そして、制御部10は、皮膚血流量を取得すると、取得した皮膚血流量を取得情報21に格納する(S106)。
さらに、制御部10は、加速度センサ4を用いて測定された運動強度を取得する(S107)。また、制御部10は、運動強度を取得すると、取得した運動強度を取得情報21に格納する(S108)。そして、制御部10は、S104の処理を実行する。
制御部10は、ユーザから停止要求が入力されたとき(S104にてYes)、赤外線センサ3を停止する(S110)。また、制御部10は、加速度センサ4を停止する(S111)。さらに、制御部10は、熱中症判定処理を停止する(S112)。そして、制御部10は、健康状態管理処理を終了する。なお、制御部10は、S104に限らず、熱中症判定処理の実行中に、ユーザから停止要求が入力されると、S110〜S112の処理を実行し、熱中症判定処理を終了しても良い。
図19、および図20を参照して、熱中症判定処理を説明する。
図19を参照して説明する。
制御部10は、図18のS103において、熱中症判定処理が開始されると、ユーザから停止要求が入力されたか否かを判定する(S201)。そして、制御部10は、ユーザから停止要求が入力されたとき(S201にてYes)、熱中症判定処理を終了する。なお、制御部10は、S201に限らず、熱中症判定処理の実行中に、ユーザから停止要求が入力されると、熱中症判定処理を終了しても良い。なお、停止要求は、制御部10が図18のS112の処理を実行することによる、割り込み要求として与えられても良い。
制御部10は、ユーザから停止要求が入力されていないとき(S201にてNo)、取得情報21から皮膚血流量を取得する(S202)。さらに、制御部10は、取得情報21から、S202で取得した皮膚血流量に関連付けられた運動強度を取得する(S203)。すなわち、制御部10は、S202と、S203とを実行することにより、同時刻に測定された皮膚血流量と、運動強度とを取得情報21から取得する。また、制御部10は、S202、およびS203を実行するとき、前回までに取得した皮膚血流量、および運動強度以外の皮膚血流量、および運動強度を取得する。制御部10は、取得情報21に前回までに取得した皮膚血流量、および運動強度以外の皮膚血流量、および運動強度が格納されていないとき、新たな皮膚血流量、および運動強度が格納されるまでS201を繰り返し実行しながら待機する。そして、制御部10は、新たな皮膚血流量、および運動強度が格納されると、S202の処理を実行する。
制御部10は、S203で取得した運動強度が50[%]以上であるか否かを判定する(S204)。このとき、制御部10は、S203で取得した運動強度[METs]を式(4)に代入して、運動強度[%]に変換する。
制御部10は、運動強度が50[%]未満のとき(S204にてNo)、式(6)に運動強度[%]を代入し、推定血流量を求める(S205)。また、制御部10は、運動強度が50[%]以上のとき(S204にてYes)、式(8)に運動強度[%]を代入し、推定血流量を求める。すなわち、制御部10は、S205、S206を実行することにより、取得した運動強度の強さに応じて、皮膚血流量に含まれる血流量の中で、運動により増加したと推定される推定血流量を求める。このとき、制御部10は、S203で取得した運動強度に対応する拍出量および心拍数を、それぞれ拍出情報22および心拍情報23から取得し、取得した1回拍出量と心拍数とを乗算した値から安静時の皮膚血流量を差し引くことにより、推定血流量を算出する。
制御部10は、皮膚血流量から推定血流量を差し引くことにより、補正血流量を算出する(S207)。制御部10は、算出した補正血流量を記憶部20に記憶させる。そして、制御部10は、S208の処理を実行する。制御部10は、繰り返しS207の処理を実行することにより、記憶部20に複数の異なる時刻の補正血流量を記憶する。
図20を参照して説明する。
制御部10は、異なる時刻の補正血流量を求めたか否かを判定する(S208)。制御部10は、異なる時刻の補正血流量を求めていないとき(S208にてNo)、図19のS201の処理を実行する。異なる時刻の補正血流量を求めていないときとは、S207において、1回だけ補正血流量を求めたときなどがある。
制御部10は、異なる時刻の補正血流量を求めたとき(S208にてNo)、算出時刻の新しい2つの補正血流量F1、F2と、2つの補正血流量の算出時刻の差2dTとを式(9)に代入し、増加率(傾き)を算出する(S209)。すなわち、制御部10は、異なる時刻で算出した補正血流量を用いて、補正血流量の変化を算出する。
そして、制御部10は、S209で算出した増加率が所定の増加率以上であるか否かを判定する(S210)。制御部10は、判定処理により、補正血流量の増加率が所定の増加率以上であると判定したとき(S210にてYes)、熱中症の疑いがあることを示す情報を表示部30に出力する。表示部30は、熱中症の疑いがあることを示す情報が入力されると、熱中症の疑いがあることを示す情報を表示する(S211)。そして、制御部10は、図19に示すS201の処理を実行する。
また、制御部10は、制御部10は、補正血流量の増加率が所定の増加率未満のとき(S210にてNo)、熱中症の疑いがあることを示す情報を非表示にする命令を表示部30に出力する。表示部30は、熱中症の疑いがあることを示す情報を非表示にする命令が入力されると、熱中症の疑いがあることを示す情報を非表示にする(S212)。そして、制御部10は、図19に示すS201の処理を実行する。
制御部10は、S210において、補正血流量が増加傾向にあるか否かを判定しても良い。そして、制御部10は、判定処理により、補正血流量が増加傾向にあると判定されたとき(S210にてYes)、熱中症の疑いがあることを示す情報を表示部30に出力しても良い。また、制御部10は、判定処理により、補正血流量が増加傾向にないと判定されたとき(S210にてNo)、熱中症の疑いがあることを示す情報を非表示にする命令を表示部30に出力しても良い。
さらに、制御部10は、S210において、補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が所定の閾値以上であるか否かを判定しても良い。そして、制御部10は、判定処理により、補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が所定の閾値以上であると判定されたとき(S210にてYes)、熱中症の疑いがあることを示す情報を表示部30に出力しても良い。また、制御部10は、判定処理により、補正血流量が増加傾向にない、または補正血流量が所定の閾値以上でないと判定されたとき(S210にてNo)、熱中症の疑いがあることを示す情報を非表示にする命令を表示部30に出力しても良い。
図21は、コンピュータ装置の一実施例を示すブロック図である。
図21を参照して、コンピュータ装置100(電子機器1)の構成について説明する。
図21において、コンピュータ装置100は、アプリCPU101と、サブプロセッサ102と、音声DSP103と、ISP104と、通信CPU105と、NAND106と、RAM107とを備えている。また、コンピュータ装置100は、入出力インターフェイス108と、タッチパネル109と、通信インターフェイス110と、無線LANインターフェイス111と、近距離無線インターフェイス112とを備えている。さらに、コンピュータ装置100は、赤外線センサ3と、加速度センサ4と、心拍センサ113と、GPS114と、マイク115とを備えている。そして、コンピュータ装置100は、LCD116と、スピーカ117と、バイブ118と、カメラ119とを備えている。また、通信I/F110は、ネットワーク123と接続されている。また、コンピュータ装置100は、読書装置120を備えている。そして、各構成要素は、バス122により接続されている。
アプリCPU101は、コンピュータ装置100全体の制御をする。サブプロセッサ102は、各種センサで計測された値を用いた演算処理をする。音声DSP103は、音声信号処理をする。ISP104は、LCD116に表示する画像の生成処理や、カメラ119から入力された画像の変換処理などを含む画像信号処理をする。通信CPU105は、通信I/F110を用いたデータの送受信処理などを含む通信信号処理をする。CPUは、Central Processing Unitの略である。DSPは、Digital Signal Pocessorの略である。ISPは、Image Signal Processorの略である。
そして、アプリCPU101、サブプロセッサ102、音声DSP103、ISP104、および通信CPU105は、例えば、CPU、マルチコアCPU、FPGAおよびPLDなどである。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略である。PLDは、Programmable Logic Deviceの略である。以下の説明では、アプリCPU101、サブプロセッサ102、音声DSP103、ISP104、および通信CPU105のことをプロセッサとも言う。
アプリCPU101は、例えば、図1において、制御部10として機能する。サブプロセッサ102は、例えば、図1において、取得部11として機能する。ただし、各プロセッサに対する機能の割当は、一例であり、それぞれのプロセッサが制御部10の各種機能を適宜分担して実現しても良い。
なお、サブプロセッサ102は、取得部11として機能するとき、赤外線センサ3からの出力を取得し、式(1)に出力赤外線量と、受光赤外線量とを代入し、皮膚血流量を算出しても良い。また、サブプロセッサ102は、取得部11として機能するとき、加速度センサ4からの出力を取得し、加速度値を求め、式(2)に加速度値を代入し、運動強度を算出しても良い。そして、アプリCPU101は、サブプロセッサ102から、算出された皮膚血流量と、運動強度とをそれぞれの測定値として取得しても良い。
そして、取得情報21と、拍出情報22と、心拍情報23と、式(1)〜式(9)と、所定の閾値と、所定の増加率と、プロセッサで算出された各種値とは、例えば、CPU、FPGA、およびPLDの図示しないキャッシュに記憶されても良い。
NAND106は、各種データを記憶する記憶装置である。RAM107は、各プロセッサのワークエリアとして使用される記憶装置である。RAMは、Random Access Memoryの略である。
また、コンピュータ装置100は、記憶装置として、NAND106やRAM107だけでなく、図示しないROMおよび、HDなどを備えても良い。ROMは、ブートプログラムなどのプログラムを記憶しても良い。HDは、OS、アプリケーションプログラム、ファームウェアなどのプログラム、および各種データを記憶しても良い。ROMは、Read Only Memoryの略である。HDは、Hard Diskの略である。
そして、NAND106は、例えば、図2において、記憶部20として機能し、拍出情報22と、心拍情報23と、式(1)〜式(9)と、所定の閾値と、所定の増加率とを記憶する。さらに、NAND106は、例えば、アプリCPU101を制御部10として機能させる健康状態管理プログラムを記憶する。また、RAM107は、例えば、図2において、記憶部20として機能し、取得情報21と、プロセッサで算出された各種値とを記憶する。各記憶装置が記憶する情報の割当は、一例であり、それぞれの記憶装置が取得情報21と、拍出情報22と、心拍情報23と、式(1)〜式(9)と、プロセッサで算出された各種値と、所定の閾値と、所定の増加率との一部、または全てを記憶しても良い。また、健康状態管理プログラムは、任意の記憶装置に記憶されても良い。
健康状態の管理処理をするとき、コンピュータ装置100は、記憶装置に記憶された健康状態管理プログラムをRAM107に読み出す。そして、RAM107に読み出された健康状態管理プログラムをアプリCPU101で実行することで、コンピュータ装置100は、取得処理と、算出処理と、判定処理と、出力処理とを含む健康状態の管理処理を実行する。
なお、健康状態管理プログラムは、アプリCPU101が通信インターフェイス110を介してアクセス可能であれば、ネットワーク123上のサーバが有する記憶装置に記憶されていても良い。
入出力インターフェイス108は、例えば、ヘッドホン、スピーカ、キーボード、およびマウスなどと接続され、接続された装置から各種情報を示す信号が入力されると、バス122を介して入力された信号を各プロセッサに出力する。また、入出力インターフェイス108は、各プロセッサから出力された各種情報を示す信号がバス122を介して入力されると、接続された各種装置にその信号を出力する。入出力インターフェイス108は、例えば、ユーザからの健康状態管理処理の開始要求と停止要求との入力を受け付けても良い。そして、入出力インターフェイス108は、例えば、図2において、入出力部40として機能する。
タッチパネル109は、LCD116などの表示装置の画面を介したタッチ入力を受け付ける。そして、タッチパネル109は、タッチ入力を受け付けると、入力された信号を各プロセッサに出力する。タッチパネル109は、例えば、ユーザからの健康状態管理処理の開始要求と停止要求との入力を受け付けても良い。そして、タッチパネル109は、例えば、図2において、入出力部40として機能する。
通信インターフェイス110は、ネットワーク123を介してコンピュータ装置100と他の装置とを通信可能に接続する。そして、通信インターフェイス110は、例えば、図2において、送受信部50として機能する。
無線LANインターフェイス111は、無線LANの機能を有するインターフェイスである。無線LANインターフェイス111は、例えば、無線LAN規格として、Wi−Fi(登録商標)をサポートしても良い。
近距離無線インターフェイス112は、近距離無線通信機能を有するインターフェイスである。近距離無線インターフェイス112は、例えば、近距離無線通信規格として、Bluetooth(登録商標)をサポートしても良い。
赤外線センサ3は、例えば、接触型センサである。そして、赤外線センサ3は、出力赤外線量と、受光赤外線量とを検出し、出力赤外線量と、受光赤外線量とをプロセッサに出力する。なお、赤外線センサ3は、皮膚血流量の測定までを処理しても良い。このとき、赤外線センサ3は、測定された皮膚血流量をプロセッサに出力する。そして、赤外線センサ3は、例えば、図2において、第1センサ60として機能する。
加速度センサ4は、3次元の加速度を検出し、検出した加速度のXYZ成分をプロセッサに出力する。なお、加速度センサ4は、運動強度の測定までを処理しても良い。このとき、加速度センサ4は、測定された運動強度をプロセッサに出力する。そして、加速度センサ4は、例えば、図2において、第2センサ70として機能する。
心拍センサ113は、例えば、接触型センサである。そして、心拍センサ113は、ユーザの心拍数を検出する。そして、心拍センサ113は、検出した心拍数をプロセッサに出力する。なお、心拍センサ113は、赤外線センサ3を含み、赤外線センサ3で検出される出力赤外線量と、受光赤外線量との比率の振幅を観測し、所定値以上の山と谷の振幅が所定の時間内に出現したとき、心拍数を1つカウントしも良い。そして、心拍センサ113は、例えば、拍出情報22と、心拍情報23と組み合わせることにより、図2において、第1センサ60、および第2センサ70として機能する。
GPS114は、GPS衛星から受信する電波を用いて、コンピュータ装置100の現在位置を測定するシステムである。GPSは、Global Positioning Systemの略である。
マイク115は、音を収音し、音声DSP103に出力する。
LCD116は、各種情報を表示する表示装置2である。そして、LCD116は、例えば、図2において、表示部30として機能する。表示装置2は、LCD116に限らず、有機ELディスプレイやPDPなどの各種ディスプレイでも良い。LCDは、Liquid Crystal Displayの略である。有機ELディスプレイは、Organic Electro Luminescence Displayの略である。PDPは、Plasma Display Panelの略である。
スピーカ117は、プロセッサからの要求に応じて、音楽、アラーム音、および音声などの各種音を出力する。そして、スピーカ117は、例えば、図示しない、発音部として機能する。
バイブ118は、例えば、軸に重心を偏らせた重りを取り付けた小型のモーターであり、プロセッサからの要求に応じて重りを回転させることにより、コンピュータ装置100を振動させる。そして、バイブ118は、例えば、図示しない、振動部として機能する。
カメラ119は、例えば、CCDやCMOSなどの撮像素子を用いたイメージセンサにより、画像を撮影し、ISP104に出力する。CCDは、CCD Image Sensorの略である。CMOSは、Complementary MOSの略である。
読書装置120は、プロセッサに制御され、着脱可能な記録媒体121のデータのリード/ライトを行なう。そして、読書装置120は、例えば、FDD、CDD、DVDD、BDDおよびUSBなどの非一時的記録媒体である。FDDは、Floppy Disk Driveの略である。CDDは、Compact Disc Driveの略である。DVDDは、Digital Versatile Disk Driveの略である。BDDは、Blu−ray(登録商標) Disk Driveの略である。USBは、Universal Serial Busの略である。
記録媒体121は、各種データを保存する。記録媒体121は、例えば、健康状態管理プログラムを記憶する。さらに、記録媒体121は、図2に示す、取得情報21と、拍出情報22と、心拍情報23とを記憶しても良い。また、記録媒体121は、式(1)〜式(9)と、プロセッサで算出された各種値と、所定の閾値と、所定の増加率とを記憶しても良い。
そして、記録媒体121は、読書装置120を介してバス122に接続され、プロセッサが読書装置120を制御することにより、データのリード/ライトが行なわれる。これにより、記録媒体121に記憶されたデータは、記憶装置に書き込まれても良い。また、記録媒体121は、例えば、FD、CD、DVD、BD、およびフラッシュメモリなどである。FDは、Floppy Diskの略である。CDは、Compact Discの略である。DVDは、Digital Versatile Diskの略である。BDは、Blu−ray(登録商標) Diskの略である。
ネットワーク123は、例えば、LAN、無線通信、またはインターネットなどであり、コンピュータ装置100と他の装置を通信接続する。
以上のように、実施形態の電子機器1は、運動強度の強さに応じて、運動により増加したと推定される皮膚血流量(推定血流量)を求める。そして、電子機器1は、その補正血流量を赤外線センサ3で測定された皮膚血流量から差し引くことにより、推定される安静時の皮膚血流量(補正皮膚血流量)を算出する。そして、電子機器1は、推定される皮膚血流量に増加傾向があるとき、熱中症の疑いがあると判定する。これにより、電子機器1は、運動による血流量の増加分を加味した熱中症判定を可能とする。
実施形態の電子機器1は、1回拍出量と運動強度の強さとの関係を示す拍出情報22と、心拍数と運動強度の強さとの関係を示す心拍情報23とを記憶する。また、電子機器1は、取得した運動強度に対応する1回拍出量および心拍数を、それぞれ拍出情報22および心拍情報23から取得する。そして、電子機器1は、取得した1回拍出量と心拍数とを乗算した値から安静時の皮膚血流量を差し引くことにより、推定血流量を算出する。したがって、電子機器1は、運動強度を取得するだけで、補正血流量を算出し、運動による血流量の増加分を加味した熱中症判定を可能とする。
実施形態の電子機器1は、一態様によれば、補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が所定の閾値以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。これにより、電子機器1は、測定誤差や温度のわずかに異なる部屋間の移動などに伴う、補正血流量の増加について、熱中症の判定対象から除外し、熱中症判定の精度を向上することができる。
実施形態の電子機器1は、一態様によれば、補正血流量の増加率が所定の増加率以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。これにより、電子機器1は、測定誤差や温度のわずかに異なる部屋間の移動などに伴う、補正血流量の緩やかな増加について、熱中症の判定対象から除外し、熱中症判定の精度を向上することができる。
実施形態の電子機器1は、一態様によれば、補正血流量の増加が所定の増加率以上である、または補正血流量が増加傾向にあり、かつ補正血流量が所定の閾値以上である、と判定したとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する。これにより、判定部13は、熱中症であるか否かの判定条件に所定の閾値を設けたときでも、例えば、急激な熱中症の症状が起きると、直ちに熱中症であると判定することができる。
なお、本実施形態は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。
1 電子機器
2 表示装置
3 赤外線センサ
4 加速度センサ
5 センサ端末
10 制御部
11 取得部
12 算出部
13 判定部
14 出力部
20 記憶部
30 表示部
40 入出力部
50 送受信部
60 第1センサ
70 第2センサ
100 コンピュータ装置

Claims (8)

  1. 第1センサを用いて測定された皮膚にある血管に流れる血液の第1血流量と、第2センサを用いて測定された運動強度とを取得する取得部と、
    前記運動強度の強さに応じて、前記第1血流量に含まれる血流量の中で、運動により増加したと推定される第2血流量を求め、前記第1血流量から前記第2血流量を差し引くことにより第3血流量を算出し、異なる時刻で算出した前記第3血流量を用いて、前記第3血流量の変化を算出する算出部と、
    前記第3血流量が増加傾向にある否かを判定する判定部と、
    前記判定部により、前記第3血流量が増加傾向にあると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 前記電子機器は、さらに、
    1回の収縮で心室から拍出される血液量である1回拍出量と、運動強度の強さとの関係を示す拍出情報、一定の時間内に心臓が拍出する回数である心拍数と、運動強度の強さとの関係を示す心拍情報を記憶する記憶部を備え、
    前記算出部は、
    前記第2センサを用いて測定された前記運動強度に対応する1回拍出量および心拍数を、それぞれ前記拍出情報および前記心拍情報から取得し、取得した前記1回拍出量と前記心拍数とを乗算した値から安静時の皮膚血流量を差し引くことにより、前記第2血流量を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記判定部は、さらに、
    前記第3血流量が所定の閾値以上であるか否かを判定し、
    前記出力部は、
    前記判定部により、前記第3血流量が増加傾向にあり、かつ前記第3血流量が所定の閾値以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記判定部は、さらに、
    前記第3血流量の増加率が所定の増加率以上であるか否かを判定し、
    前記出力部は、
    前記判定部により、前記第3血流量の増加率が所定の増加率以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電子機器。
  5. 第1センサを用いて測定された皮膚にある血管に流れる血液の第1血流量を取得し、
    第2センサを用いて測定された運動強度を取得し、
    取得した前記運動強度の強さに応じて、前記第1血流量に含まれる血流量の中で、運動により増加したと推定される第2血流量を求め、
    前記第1血流量から前記第2血流量を差し引くことにより第3血流量を算出し、
    異なる時刻で算出した前記第3血流量を用いて、前記第3血流量の変化を算出し、
    前記第3血流量が増加傾向にあるか否かを判定し、
    前記判定処理により、前記第3血流量が増加傾向にあると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする健康状態管理プログラム。
  6. 前記コンピュータは、
    1回の収縮で心室から拍出される血液量である1回拍出量と、運動強度の強さとの関係を示す拍出情報、一定の時間内に心臓が拍出する回数である心拍数と、運動強度の強さとの関係を示す心拍情報を記憶する記憶部を備え、
    前記コンピュータにより実行される処理は、さらに、
    前記第2センサを用いて測定された前記運動強度に対応する拍出量および心拍数を、それぞれ前記拍出情報および前記心拍情報から取得し、取得した前記1回拍出量と前記心拍数とを乗算した値から安静時の皮膚血流量を差し引くことにより、前記第2血流量を算出する
    処理を含むことを特徴とする請求項5に記載の健康状態管理プログラム。
  7. 前記判定処理は、さらに、
    前記第3血流量が所定の閾値以上であるか否かを判定し、
    前記出力処理は、
    前記判定処理により、前記第3血流量が増加傾向にあり、かつ前記第3血流量が所定の閾値以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の健康状態管理プログラム。
  8. 前記判定処理は、さらに、
    前記第3血流量の増加率が所定の増加率以上であるか否かを判定し、
    前記判定処理により、前記第3血流量の増加率が所定の増加率以上であると判定されたとき、熱中症の疑いがあることを示す情報を出力する
    ことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の健康状態管理プログラム
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