JP6364617B2 - 送風機および室外ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、送風機、特に空気調和機やヒートポンプ式給湯機などの冷凍装置の室外ユニットに搭載される送風機に関するものである。
従来より、空気調和機などの室外ユニットには空気と冷媒の熱交換のための熱交換器が配置され、その熱交換量を増加させるために空気を送る動翼と、動翼に指などが触れないように保護するグリルから成る送風機が搭載されている。グリルは複数の交差し合う桟で形成されており、この桟と桟の間隔や桟と動翼までの距離を調節することで保護の役割を果たしている。
近年では、外観を重視し室外ユニットの中を見えにくくしたり、動翼から発生する旋回流の動圧を静圧へと変換して動翼を回転させるファンの電気入力を下げたりするなど、グリルの桟を一部奥行き方向に伸ばして他の機能を持たせる技術が存在している(例えば、特許文献1参照)。
図15は、特許文献1に記載された従来の送風機を搭載する室外ユニットを示すものである。図15において、室外ユニット100は、シャーシ101と、グリル102およびプロペラファン(動翼)103から成る送風機104を備えている。グリル102は放射状桟102aと、それと交差するサークル桟102b、およびボス102cから構成されており、放射状桟102aはプロペラファン103の軸方向に傾斜した板状とし、かつ半径方向中央側よりも外側を幅広に形成されている。
以上のように構成された送風機104では、放射状桟102aが周方向のエネルギー損失となる旋回流を静圧として回収することで、プロペラファン103の軸流風量を増加することができる。
特開2001−289466号公報
しかしながら、従来の送風機を屋外や冷凍倉庫内などに設置した場合、例えば厳冬期などの氷点下以下の周囲温度となる条件において、室外ユニットやその周辺部材の上部に積もった雪や霜が日射などで解けると、雪解け水として水滴がグリルに伝わってくることがある。そして、この水滴がグリルの放射状桟とサークル桟の交差部で合流するとき、交差部よりも鉛直下方が水平に近い側の桟に水がたまり、桟の上からあふれた水が再氷結して氷柱に成長することがある。氷柱が桟の交差部からプロペラファンの方向に成長した場合、動翼と干渉して、異常音を生じたり、動翼が停止したり破損するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、空気調和機やヒートポンプ給湯機の室外ユニットなどに用いられる軸流式、あるいは斜流式の送風機において、氷の発生や成長による異常音の発生や、動翼の停止、破損を防止することを目的とするものである。また、送風機を搭載した室外ユニットにおいて、氷の発生や成長による異常音の発生や、動翼の停止、破損を防ぐものである。
上記従来の課題を解決するために、本発明の送風機は、空気を送る動翼と、前記動翼の上流側または下流側に設けられたグリルとを備え、前記グリルは、複数の第1桟と、前記第1桟と交差する複数の第2桟とで構成され、前記第1桟と前記第2桟の交差部のうち、当該交差部よりも下方に前記第1桟に沿って隣接する交差部に伸びる第1桟と鉛直方向とがなす角度θ1が0°≦θ1≦45°となる交差部を、前記第1桟の前記動翼に近い側の一端を、前記第2桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近くなるように形成した水滴整流交差部としたものである。
このような構成とすることにより、水滴整流交差部において第2桟の動翼に近い側の端は周囲を囲うように第1桟に接続され、遮られた形状となっている。したがって、水滴整流交差部よりも上方側に存在する第2桟の動翼に近い側の端を伝って流れてきた水滴は、水滴整流交差部において第1桟にせき止められる。また、水滴整流交差部よりも上方に存在する第1桟を伝って流れてきた水滴は、水滴整流交差部において第2桟に接触したとしても、第2桟を囲うように第1桟が交差しているので、第2桟にせき止められることなく、第2桟の動翼に近い側の端を回りこんで第1桟に沿って流れることができる。
さらに、水滴整流交差部よりも下方側の第1桟は、隣接する交差部までの桟の鉛直下方に対する角度θ1が0°≦θ1≦45°となっているので、水滴に作用する重力の分力のうち、第1桟に沿う分力が第1桟に垂直な分力よりも大きくなる。よって水滴を第1桟に沿って下方側に流そうとする力が優勢となるので、水滴整流交差部において第1桟に接触している水滴は、第1桟に沿って下方側へと流れやすく、水滴整流交差部で停滞して桟の動翼に近い側の端からあふれて落下することがなく、また、水滴が次の交差部までの間に第1桟上にとどまることで他の水滴と合流、成長し、第1桟の奥行き方向にあふれて落下することも防止することができる。
本発明の送風機は、グリルからの氷の発生や成長を防止できる。また、本発明の送風機を搭載した室外ユニットは、氷の発生や成長による異常音の発生や、送風機の停止、破損を生じることがない。
本発明の実施の形態1における送風機を搭載した室外ユニットの空気の吐出側から見た正面図 図1のa−a断面における子午断面図 同実施の形態における吹出グリルの正面図 同実施の形態における送風機の交差部Aの(a)拡大図、(b)P−P断面における断面図、(c)Q−Q断面における断面図 同実施の形態における送風機の交差部Bの(a)拡大図、(b)R−R断面における断面図、(c)S−S断面における断面図 本発明の実施の形態2における吹出グリルの正面図 同実施の形態における送風機の交差部Cの(a)拡大図、(b)T−T断面における断面図、(c)U−U断面における断面図 本発明の実施の形態3における吹出グリルの正面図 同実施の形態における送風機の交差部Eにおける(a)拡大図、(b)X−X断面における断面図、(c)Y−Y断面における断面図 本発明の実施の形態4における送風機を搭載した室外ユニットの空気の吐出側から見た正面図 図10のb−b断面における子午断面図 同実施の形態における静翼部材の正面図 同実施の形態における吹出グリルの正面図 同実施の形態における送風機の(a)交差部Fから下方の隣接する交差部までの拡大図、(b)交差部FのM−M断面における断面図、(c)N−N断面における断面図 従来の送風機を搭載した室外ユニットの正面図
第1の発明は、空気を送る動翼と、前記動翼の上流側または下流側に設けられたグリルとを備え、前記グリルは、複数の第1桟と、前記第1桟と交差する複数の第2桟とで構成され、前記第1桟と前記第2桟の交差部のうち、当該交差部よりも下方に前記第1桟に沿って隣接する交差部に伸びる第1桟と鉛直方向とがなす角度θ1が0°≦θ1≦45°となる交差部を、前記第1桟の前記動翼に近い側の一端を、前記第2桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近くなるように形成した水滴整流交差部としたものである。
このような構成とすることにより、水滴整流交差部において第2桟の動翼に近い側の端は周囲を囲うように第1桟に接続され、遮られた形状となっている。したがって、水滴整流交差部よりも上方側に存在する第2桟の動翼に近い側の端を伝って流れてきた水滴は、水滴整流交差部において第1桟にせき止められる。また、水滴整流交差部よりも上方に存在する第1桟を伝って流れてきた水滴は、水滴整流交差部において第2桟に接触したとしても、第2桟を囲うように第1桟が交差しているので、第2桟にせき止められることなく、第2桟の動翼に近い側の端を回りこんで第1桟に沿って流れることができる。
さらに、水滴整流交差部よりも下方側の第1桟は、隣接する交差部までの桟の鉛直下方に対する角度θ1が0°≦θ1≦45°となっているので、水滴に作用する重力の分力のうち、第1桟に沿う分力が第1桟に垂直な分力よりも大きくなる。よって水滴を第1桟に沿って下方側に流そうとする力が優勢となるので、水滴整流交差部において第1桟に接触している水滴は、第1桟に沿って下方側へと流れやすく、水滴整流交差部で停滞して桟の動翼に近い側の端からあふれて落下することがなく、また、水滴が次の交差部までの間に第1桟上にとどまることで他の水滴と合流、成長し、第1桟の奥行き方向にあふれて落下することも防止することができる。
これにより、送風機やその周辺部材の上部に積もった雪や霜が日射などで解けて、グリルの桟に伝わり、この雪解け水が再氷結して氷柱が成長するような条件下において、グリルの桟からあふれた水滴から氷柱がグリルの風上側に向かって成長することを防止できる。このため、氷柱が動翼と干渉して、異常音を生じたり、送風機が停止したり破損することを防止し、送風機の信頼性を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1桟と第2桟の交差部のうち、当該交差部よりも下方に前記第2桟に沿って隣接する交差部に伸びる第2桟と鉛直方向とがなす角度θ2が0°≦θ2≦45°であり、かつ、当該交差部と当該交差部より下方に前記第1桟に沿って隣接する交差部との間に設けられた第1桟と鉛直方向とがなす平均角度θ1’が、当該交差部と当該交差部より下方に前記第2桟に沿って隣接する交差部との間に設けられた第2桟と鉛直方向とがなす平均角度θ2’に対して、θ2’<θ1’となる交差部を、前記第2桟の前記動翼に近い側の一端を、前記第1桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近くなるように形成した水滴整流交差部としたものである。
水滴整流交差部よりも下方の第2桟は、鉛直方向に対する角度θ2が0°≦θ2≦45°であれば、第2桟上の水滴に作用する重力は第2桟に沿う方向の分力が大きくなり、水滴整流交差部よりも下方側の第2桟の鉛直下方に対する平均角度が第1桟のそれよりも小
さい場合には、第2桟上の水滴に作用する重力の分力のほうが第1桟上の水滴に作用する重力の分力よりも桟に沿う方向に水滴を流す力が大きくなる。よって、このようにすることによって第1桟および第2桟を伝って水滴整流交差部に流れてきた水滴を第2桟へと流すことができるので、第1桟と第2桟の交差部の動翼に近い側の端や第2桟上で水滴があふれることを防いで、グリルの風上側に向かって氷柱が形成されることを防止し、送風機の信頼性を良化させることができる。
第3の発明は、空気を送る動翼と、前記動翼の上流側または下流側に設けられたグリルとを備え、前記グリルは、複数の第1桟と、前記第1桟と交差する複数の第2桟とで構成され、前記第1桟と前記第2桟の交差部を、当該交差部よりも下方において一方の桟に沿って隣接する交差部までの区間における一方の桟と鉛直方向とがなす平均角度が、他方の桟に沿って隣接する交差部までの区間における他方の桟と鉛直方向とがなす平均角度よりも小さいほうの桟の前記動翼に近い側の一端を、大きいほうの桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近くなるように形成した水滴整流交差部としたものである。
このような構成とすることにより、水滴整流交差部よりも下方側で、比較的傾斜が緩やかなほうの桟の上を流れる水滴は、水滴整流交差部にて動翼に近い側の端まで流れてきたとしても、それよりも動翼に近接して形成されている比較的傾斜が急なほうの桟にせき止められた後に、比較的傾斜が緩やかなほうの桟の動翼に近い側の端を回りこみ、比較的傾斜が急なほうの桟の側に流れる。
さらに、比較的傾斜が急なほうの桟は、比較的傾斜が緩やかなほうの桟に比較して、重力による桟に沿う方向の力を受けやすいので水滴が桟に沿って下方側に向かって流れやすい。よって、水滴が水滴整流交差部の動翼に近い側の端や桟上からあふれて氷柱が形成されることを防止し、送風機の信頼性を高めることができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記水滴整流交差部とした交差部と、当該交差部よりも下方の交差部までの区間では、前記水滴整流交差部において前記動翼に近くなるように形成した一方の桟の奥行き方向の幅を、他方の桟の奥行き方向の幅より大きくしたものである。
このような構成とすることにより、動翼から送られる風の抵抗を抑えつつ表面積を大きくすることができる。すなわち、水滴整流交差部において、比較的傾斜の急なほうの桟に流れるよう水滴の流れの向きを変え、それらの桟に沿って流れる水の量が増えたとしても、桟の奥行き方向の幅が他方の桟よりも大きく表面積が大きいので、桟に接触する水の量を増加させることができる。よって桟上から水滴があふれて垂れ下がり、氷柱が形成されることを防止し、送風機の信頼性向上効果をさらに高めることが可能となる。
第5の発明は、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記水滴整流交差部において、前記第1桟または第2桟の前記動翼から遠い側の一端は、滑らかな曲面形状を有するものである。
このように構成することにより、水滴整流交差部における動翼から遠いほうの桟の端部について、桟の水平部分を少なく構成できるので、水滴整流交差部で桟に沿って流れる水滴が桟上に溜まりにくく、桟を回り込んでスムーズに傾斜が急なほうの桟へと流れることができる。よって水滴整流交差部での水滴の流れを変更する効果が促進され、溜まった水滴が桟からあふれて垂れ下がり、氷柱が形成される可能性を効果的に低減し、送風機の信頼性をさらに高めることができる。
第6の発明は、第1〜5のいずれか1つの発明において、前記グリルは、中心から放射
上に延びる放射桟と、前記放射桟と交差するサークル桟とで構成されるものである。
放射状に伸びた桟と円形の桟の組み合わせで構成された放射桟グリルは、交差部において、サークル桟の鉛直方向に対する角度が一定ではなく、水滴の流れが複雑になると共に水滴の溜まりやすい箇所が風の状態などによって変わりやすく、グリルの広い範囲で氷柱の発生する可能性が高い。よって、第1〜5のいずれか1つの発明による氷柱の形成を防止する効果がより顕著に表れる。
第7の発明は、空気を送る動翼と、前記動翼の上流側または下流側に設けられたグリルとを備え、前記グリルは、複数の第1桟と、前記第1桟と交差する複数の第2桟とで構成され、前記第1桟と第2桟の交差部に、前記第1桟と前記第2桟のうち、当該交差部における桟の接線方向と鉛直方向とがなす角度が小さいほうの桟の前記動翼に近い側の一端を、大きいほうの桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近い側に突出させる突起部を設けたものである。
このように構成することにより、交差部において、傾斜が緩いほう桟の動翼に近い側の端は、傾斜が急なほうの桟の突起部に接続され、遮られた形状となっている。したがって、水滴整流交差部よりも上方に存在する傾斜が緩いほう桟を伝って流れてきた水滴は、水滴整流交差部において、傾斜が急なほうの桟の突起部にせき止められる。また、交差部よりも上方に存在する傾斜が急なほうの桟を伝って流れてきた水滴は、交差部において、傾斜が緩いほう桟に接触したとしても、傾斜が緩いほうの桟を囲うように、傾斜が急なほうの桟の突起部が交差しているので、傾斜が緩いほうの桟にせき止められることなく、傾斜が緩いほうの桟の動翼に近い側の端を回りこんで、傾斜が急なほうの桟に沿って流れることができる。
第8の発明は、第1〜7のいずれか1つの発明の送風機を搭載した室外ユニットである。これによれば、室外ユニットにおいて、氷の発生や成長による異常音の発生や、動翼の停止、破損を防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における送風機を搭載した室外ユニットの空気の吐出側から見た正面図である。また、図2は、図1のa−a断面における子午断面図である。ここで、子午断面図とは、動翼の回転軸の中心軸を含む平面に動翼の回転羽根を回転投影した断面図である。
図1、2に示すように、ヒートポンプサイクル装置の室外ユニット26は、筐体21内に収められた、室外ユニット26背面側から空気を吸い込み正面側へ吐き出す送風機1、ヒートポンプサイクル装置の冷媒と空気との熱交換を行う室外熱交換器23、冷媒を圧縮する圧縮機(図示せず)などから構成されている。
送風機1は回転軸2に取り付けられた回転ハブ3と、回転ハブ3の周囲に設けられた回転羽根4を有する動翼5および空気の吐出側に設けられた吹出グリル25を備えている。
動翼5はいわゆるプロペラファンと呼ばれる種類の形状を成しており、動翼5の回転ハブ3は、円筒形状、または吐出側に向かって径が拡大する円錐台形状である。回転軸2は、動翼5の吸入側に設けられ、動翼5を回転駆動するモータ10の駆動軸に連結されている。モータ10はモータ固定具24を介して筐体21に固定されている。動翼5の吐出側
の外周にあたる位置には、動翼5に所定の隙間を保ち、オリフィス9が設けられている。モータ10とオリフィス9が共に筐体21に支持されることで、動翼5とオリフィス9との相対的な位置が調整され、保持されている。
吹出グリル25は筐体21の正面部21aに固定されている。吹出グリル25は室外ユニット26に近づく人や物が回転中の動翼5に接触することを防いでいる。
図3は吹出グリル25の拡大図である。吹出グリル25は、ハブ25a、放射桟25b、サークル桟25cを備えている。また、吹出グリル25は、略同一平面状に形成されたハブ25aと放射桟25bとサークル桟25cを、正面部21aから突出させる側面部25dを備えている(図2参照)。
ハブ25aは円形で、室外ユニット26の正面から見て動翼5の回転ハブ3と略同心円の形状となっており、放射桟25bはハブ25aから放射状に伸びるように形成されている。サークル桟25cはハブ25aと略同心円形状であり、放射桟25bとサークル桟25cは複数の交差部で交差するように形成されている。放射桟25bおよびサークル桟25cの断面は、動翼5から吐出される空気の抵抗を小さくするために、奥行き(動翼5の軸方向)側に細長い形状となっている。複数の放射桟25b、複数のサークル桟25cどうしの間は開口となっている。
ハブ25aの奥行き方向長さは、放射桟25bの奥行き方向長さより大きくなっており、ハブ25aの動翼5側の端部は、放射桟25bの動翼5側の端部よりも動翼5側に位置するようになっている。
側面部25dは、放射桟25bから正面部21a側に屈曲して延長された桟により形成されている。このため、当該桟どうしの間は開口となっている。なお、側面部25dに、放射桟25bから延長された桟と交差するサークル桟を設けてもよい。
放射桟25bとサークル桟25cの交差部において、特定の交差部では、放射桟25bとサークル桟25cのうち、鉛直に近い桟(交差部における桟の接線方向と鉛直方向とがなす角度が小さいほうの桟)の動翼5に近い側の一端(以下、動翼近接端と称する)を、水平に近い桟(交差部における桟の接線方向と鉛直方向とがなす角度が大きいほうの桟)の動翼近接端よりも、動翼5に近い側に位置させた水滴整流交差部(詳細は後述する)としている。
ここで、図1および図3を用いて積雪後の雪解け水などの水滴が流れる経路について説明する。冬季期間中など、筐体21の上面や吹出グリル25の側面部25dの上方部分には雪が積もったり霜が降りたりすることがある。このとき、外気温度の上昇や日射によって雪や霜が溶けた水滴が、正面部21aを伝って吹出グリル25上に到達し、放射桟25bやサークル桟25c、ハブ25aを伝って下方側へと向かって流れる。吹出グリル25の下端に達した水滴は、再び正面部21a上を伝うか、吹出グリル25から落下して室外ユニット26の設置面上に到達する。
ところで、放射桟とサークル桟とから構成される放射桟グリルでは複数の交差部を持つため、それぞれの桟上を伝ってきた水滴は交差部にて合流し、さらに下方へと流れるが、交差部の下方側の桟の傾きが水平に近い場合(例えば図3の交差部Aのような箇所)には、交差部において合流した水滴が水平に近い桟の上に停滞しやすい。
さらに、水平に近い桟の動翼近接端が、鉛直に近い桟の動翼近接端と同じ位置、または、それよりも動翼に近い位置に配置されていると、鉛直に近い桟の動翼近接端の周囲が水
平に近い桟に分断される。このため、交差部において合流した水滴が水平に近い桟を伝って動翼近接端に到達すると、鉛直に近い桟へと流れず、水平に近い桟の動翼近接端から垂れ下がって落下もしくは凍結して氷柱となる。
また、水平に近い桟を流れる水滴に対しては、水滴に作用する重力の分力のうち、桟に沿う方向に作用する分力が桟に垂直な方向の分力よりも小さくなるので、桟に沿う方向に流れにくく、桟の上に水滴が停滞・合流し、桟の上からあふれて動翼近接端から垂れ下がって落下したり凍結して氷柱となる。
さらに、室外ユニット26の正面に向かって風が吹き込んでいるような状態になる場合、水滴は動翼近接端に向かって流れやすく、動翼近接端から水滴が垂れ下がるような現象が起こりやすくなるとともに、桟から垂れ下がった水滴に作用する風からの力のため、氷柱が動翼に向かって斜めに成長し、動翼に接触することで異音の発生や動翼の破損、さらには動翼の停止を引き起こすことがある。また、桟から落下した水滴が風の力で室外ユニット内へと入り、オリフィス上で凍結することにより氷塊が成長し、動翼に接触することで同様の不具合を発生させることがある。
しかし、本実施の形態では、以下、詳細に説明するように、鉛直に近い桟の動翼近接端を、水平に近い桟の動翼近接端よりも、動翼5に近い側に位置させているので、上述のような不具合が生じることがない。
図4(a)は本発明の実施の形態1の送風機を示す図3の交差部Aの拡大図、図4(b)は図4(a)のP−P断面における断面図、図4(c)は図4(a)のQ−Q断面における断面図である。
交差部Aの下方側の桟について、次の交差部までの間、放射桟25bは鉛直下方に対する角度θ1(つまり、交差部Aにおける、交差部Aよりも下方にあって放射桟25bに沿って隣接する交差部に伸びる放射桟25bと、鉛直方向とがなす角度θ1)が、0°≦θ1≦45°となる急斜面区間となっている。そして、放射桟25bの交差部Aにおける動翼近接端31はサークル桟25cの動翼近接端32よりも動翼5に近くなるよう構成されており、水滴整流交差部33を形成している。
より具体的には、交差部Aにおいて、放射桟25bには、放射桟25bより動翼5側に突出する突起部を備えている。つまり、突起部の動翼5側の端部は、放射桟25bやサークル桟25cの動翼近接端32より、動翼5側に位置している。突起部は、略半円板状であり、突起部の放射桟25bの長手方向の長さ(略半円板の直径の相等する長さ)は、サークル桟25cの肉厚より大きくなっている。つまり、放射桟25bの側面視において、突起部が動翼近接端32の周囲を覆うよう形成されている(図4(b)参照)。また、突起部の基部(放射桟25bと接続された部分)での肉厚は、放射桟25bと略同等の肉厚であり、動翼5側に行くほど肉厚が小さくなっている(図4(c)参照)。
これにより、交差部Aにおいて、サークル桟25cの動翼近接端32は放射桟25bの突起部により遮られる形状となっているので、サークル桟25c上を伝って交差部Aに流れてきた水滴は、放射桟25bによってせき止められ、放射桟25bに沿って交差部Aの下方側へと流れる(図4(a)の点線矢印方向)。
また、放射桟25bに沿って交差部Aへと流れてきた水滴は、サークル桟25cの周囲に到達するが、サークル桟25cの動翼近接端32を取り囲むように放射桟25bの動翼近接端31が形成されているので、サークル桟25cにせき止められることなく、動翼近接端32を回りこんで放射桟25bに沿って交差部Aの下方側へと流れる(図4(b)の
点線矢印方向)。
放射桟25bの交差部Aより下方の次の交差部までの区間は急斜面区間となっているので、水滴に作用する重力の分力のうち、放射桟25bに沿う方向の分力が放射桟25bに垂直な方向の分力よりも大きくなるため、水滴は放射桟25bに沿って下方側へと流れる。つまり、放射桟25bは、交差部Aから次の交差部までの区間は、急斜面区間となっているので、水滴は桟上に留まりにくい。
このようにして交差部Aに流れ込む水滴は水滴整流交差部33からあふれて落下することなく放射桟25bの急斜面区間に流れ、次の交差部までの途中で桟から落下することなく流れるため、動翼近接端31、32からの水滴の垂れ下がりや落下を防止し、動翼5ヘ向かう氷柱やオリフィス9上の氷塊の成長を防いで送風機1の信頼性を高めることができる。
なお、図3の放射桟25bに長辺方向を沿わせて描かれた破線の長方形部分は、上記と同様に放射桟25b上に水滴整流交差部が設けられている部分を示しており、このように複数の交差部に水滴整流交差部を設けることで水滴を交差部や桟上でとどまらせずに下方側へ流す効果が大きくなる。
図5(a)は本発明の実施の形態1の送風機を示す図3の交差部Bの拡大図、図5(b)は図5(a)のR−R断面における断面図、図5(c)は図5(a)のS−S断面における断面図である。
交差部Bの下方側の桟について、次の交差部までの間、サークル桟25cは鉛直下方に対する角度θ2(つまり、交差部Bにおける、交差部Bよりも下方にあってサークル桟25cに沿って隣接する交差部に伸びるサークル桟25cと、鉛直方向とがなす角度θ2)が、0°≦θ2≦45°となる急斜面区間となっている。
また、放射桟25bについては、交差部Bの下方側の桟について、次の交差部までの間の鉛直下方に対する角度θ1の平均値θ1’(つまり、交差部Bと、交差部Bよりも下方にあって放射桟25bに沿って隣接する交差部との間の区間に設けられた放射桟25bと鉛直方向とがなす角度の平均値θ1’)が、サークル桟25cの交差部Bの鉛直下方の次の交差部までの角度θ2の平均値θ2’(つまり、交差部Bと、交差部Bよりも下方にあって、サークル桟25cに沿って隣接する交差部との間の区間に設けられた、サークル桟25cと鉛直方向とがなす角度の平均値θ2’)に対して、θ2’<θ1’となっている。
なお、平均値θ1’は、交差部Bと、交差部Bよりも下方にあって放射桟25bに沿って隣接する交差部とのそれぞれの交差部での、放射桟25bの接線方向と鉛直方向とがなす角度の算術平均を採用してもよい。また、交差部Bと、交差部Bよりも下方にあって放射桟25bに沿って隣接する交差部との中点での、放射桟25bの接線方向と鉛直方向とがなす角度を採用してもよい。また、平均値θ2’についても、同様である。
また、サークル桟25cの交差部Bにおける動翼近接端34は放射桟25bの動翼近接端35よりも動翼5に近くなるよう構成されており、水滴整流交差部36を形成している。
より具体的には、交差部Bにおいて、サークル桟25cには、サークル桟25cより動翼5側に突出する突起部を備えている。つまり、突起部の動翼5側の端部は、放射桟25bやサークル桟25cの動翼近接端32より、動翼5側に位置している。突起部は、略半
円板状であり、突起部のサークル桟25cの長手方向の長さ(略半円板の直径の相等する長さ)は、放射桟25bの肉厚より大きくなっている。つまり、サークル桟25cの側面視において、突起部が動翼近接端32の周囲を覆うよう形成されている(図5(b)参照)。また、突起部の基部(サークル桟25cと接続された部分)での肉厚は、サークル桟25cと略同等の肉厚であり、動翼5側に行くほど肉厚が小さくなっている(図5(c)参照)。
これにより、交差部Bにおいて、放射桟25bの動翼近接端35はサークル桟25cの突起部により遮られる形状となっているので、放射桟25b上を伝って交差部Bに流れてきた水滴は、サークル桟25cによってせき止められ、サークル桟25cに沿って交差部Bの下方側へと流れる。
また、サークル桟25cに沿って交差部Bへと流れてきた水滴は、放射桟25bの周囲に到達するが、放射桟25bの動翼近接端35を取り囲むようにサークル桟25cの動翼近接端34が形成されているので、放射桟25bにせき止められることなく、動翼近接端35を回りこんでサークル桟25cに沿って交差部Bの下方側へと流れる。
サークル桟25cの交差部Bより下方の次の交差部までの区間は急斜面区間となっているので、水滴に作用する重力の分力のうち、サークル桟25cに沿う方向の分力がサークル桟25cに垂直な方向の分力よりも大きくなるため、水滴はサークル桟25cに沿って下方側へと流れる。つまり、サークル桟25cは、交差部Bから次の交差部までの区間は、急斜面区間となっているので、水滴は桟上に留まりにくい。
このようにして交差部Bに流れ込む水滴は水滴整流交差部36からあふれて落下することなくサークル桟25cの急斜面区間に流れ、次の交差部までの途中で桟から落下することなく流れるため、動翼近接端34、36からの水滴の垂れ下がりや落下を防止し、動翼5ヘ向かう氷柱やオリフィス9上の氷塊の成長を防いで送風機1の信頼性を高めることができる。
なお、図3のサークル桟25cに長辺方向を沿わせて描かれた破線の長方形部分は、上記と同様にサークル桟25c上に水滴整流交差部が設けられている部分を示しており、このように複数の交差部に水滴整流交差部を設けることで水滴を交差部や桟上でとどまらせずに鉛直下方へ流す効果が大きくなる。
上記のような水滴整流交差部33、36の作用によって、水滴は図3の点線矢印に沿うように流れる。ハブ25aは放射桟25bよりも奥行方向に大きく作られており、放射桟25bを伝ってハブ25aに達した水は放射桟25bを回り込みながら下方側に流れる。なお、ハブ25aに溝などを設けて水滴が流れやすいようにしてもよい。
また、本実施の形態のように、放射桟とサークル桟から構成される放射桟グリルの場合、桟の角度が多様な交差部を有するので、水滴整流交差部を設けることによる水滴落下防止の効果は顕著に現れる。
また、図4(b)および図5(b)に示すように、本実施の形態1において、水滴整流交差部33、36における動翼から遠いほうの動翼近接端32、35を有する桟は、滑らかな曲面形状を有している。このように構成することにより、動翼近接端32、35を有する桟は水平に近い面をほとんど有しないので、水滴整流交差部33、36に達した水滴は動翼近接端32、35の付近にとどまりにくく、動翼近接端32、35を回り込んで速やかに下方側へと流れる。よって水滴整流交差部33、36から水滴があふれて垂れ下がったり、落下することを防いで氷柱や氷塊の形成を防止して送風機1の信頼性を向上させ
ることができる。
なお、本実施の形態1では、吹出グリル25の放射桟25bおよびサークル桟25cの動翼5から遠い側の端については、どちらの桟も動翼に対して略同等の位置になるよう配置されているが、任意の位置に配置してもよい。水滴整流交差部において動翼近接端が動翼5により近くなるよう配置されているほうの桟は、水滴整流交差部において動翼から遠い側の端が他方の桟より動翼から遠くなるよう構成することで、水滴整流交差部における動翼近接端と同様に水滴を鉛直下方に流しやすくし、水滴の桟からの垂れ下がりや落下を防いで氷柱や氷塊の形成を防止することができる。
なお、吹出グリル25の前面のうち最も外側に位置するサークル桟25c(つまり、側面部25dと接するサークル桟25c)と放射桟25bとの交差部を除き、吹出グリル25の前面に位置するすべての交差部を、水滴整流交差部33、または、水滴整流交差部36としてもよい。つまり、図3に示すように、吹出グリル25の正面視において、吹出グリル25を上下左右の4つの四分円形状の領域に区分した場合に、上領域と下領域のすべての交差部を水滴整流交差部33とし、左領域と右領域のすべての交差部を水滴整流交差部36としてもよい。
しかし、これに限定されることなく、交差部のうち、特に水滴が対流しやすい交差部のみを水滴整流交差部33、または、水滴整流交差部36としてもよい。
また、本実施の形態1では、グリルは、動翼5の下流側に位置する吹出グリル25として説明したが、動翼5の上流側に位置する吸込グリルであっても、同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における吹出グリル125の正面図を示している。以下、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明は省略する。
吹出グリル125はハブ125a、放射桟125b、サークル桟125c、側面部125dを備えている。実施の形態2が、実施の形態1と異なる点は、水滴整流交差部と、当該水滴整流交差部よりも下方の水滴整流交差部までの区間においても、水滴整流交差部において動翼5に近くなるように形成した一方の桟の奥行き方向の幅を、突起部の奥行き方向の幅と同等とし、他方の桟の奥行き方向の幅より大きくした点である。
以下、詳細に説明する。図7(a)は図6の交差部Cにおける拡大図、図7(b)は図7(a)のT−T断面における断面図、図7(c)は図7(a)のU−U断面における断面図を示している。
図7(b)および図7(c)に示すように、交差部Cにおいて、放射桟125bの動翼近接端37はサークル桟125cの動翼近接端38よりも動翼に近くなるよう配置されており、水滴整流交差部39を構成している。
さらに、図7(b)に示すように、水滴整流交差部39よりも下方側の位置の放射桟125bの動翼近接端40は、動翼5に対して動翼近接端37と略等しい距離に形成されており、相対的に放射桟125bの奥行きがサークル桟125cの奥行きよりも大きくなるよう構成されている。この構成は次の交差部まで連続しており、例えば図6の放射桟125bに沿った破線部分のように急斜面区間全域にわたって形成してもよい。
つまり、図6に示すように、吹出グリル125の正面視において、吹出グリル125を
上下左右の4つの四分円形状の領域に区分した場合に、上領域と下領域では、交差部より下方に伸びる放射桟125bの奥行き方向の幅を、当該領域のサークル桟125cの奥行き方向の幅より大きくしてもよい。
このようにすることで、水滴整流交差部39で放射桟125bの方向へ流れた水滴に対し、桟の奥行きが大きく面積が大きくとれるので、水の量が増えても桟上からあふれにくく、水滴の垂れ下がりや落下を防いで氷柱や氷塊の形成を防止することができる。
なお、サークル桟125cについても同様に、図6のサークル桟125cに沿った破線部分のように、急斜面区間全域にわたって桟の奥行きが他方の桟よりも大きくなるよう構成しても同様の効果を得ることができる。
つまり、図6に示すように、吹出グリル125の正面視において、吹出グリル125を上下左右の4つの四分円形状の領域に区分した場合に、左領域と右領域では、交差部より下方に伸びるサークル桟125cの奥行き方向の幅を、当該領域の放射桟125bの奥行き方向の幅より大きくしても、同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3における吹出グリルの吐出側から見た正面図である。図9(a)は図8の交差部Eにおける拡大図、図9(b)は図9(a)のV−V断面、図9(c)は図9(a)のW−W断面における断面図を示している。
以下、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明は省略する。
吹出グリル225はハブ225a、放射桟225b、サークル桟225c、側面部225dを備えている。放射桟225bはサークル桟225cよりも奥行きが長く動翼5の軸方向に対して所定の傾斜を持った板状形状となっている。これにより、放射桟225bは、室外ユニットの内部が見えないようにするためのブラインドの機能や、送風機1の動翼5から送られる空気の流れを整えて静圧を回収し、送風機1の効率を向上させる静翼の機能などをもたせることができる。
図9(c)に示すように、交差部E周辺の放射桟225bは、サークル桟225cの交差部Eにおける動翼近接端41が放射桟225bの動翼近接端42よりも動翼5に近い位置となるよう、奥行き方向に縮小された形状となっている。
つまり、交差部Eでは、サークル桟225cに設けた突出部が、交差部Eの動翼5側の端部より突出するように、放射桟225bに略半円状の切欠き部を設けている。
このように構成することによって、水滴整流交差部43を形成し、水滴整流交差部43よりも上方側から流れてきた水滴をとどまらせることなく下方側へと流すことができる。よって水滴整流交差部43から水があふれて垂れ下がったり落下したりすることがなく、氷柱や氷塊の形成を防止することができる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4の送風機を搭載した室外ユニットの送風機吐出側から見た正面図であり、図11は図10のb−b断面における子午断面図である。以下、実施の形態1と同じ構成要素については同じ符号を付し、説明は省略する。
実施の形態4における実施の形態1との違いは、室外ユニット326において、吹出グリル325の形状が異なることと、吹出グリル325と動翼5との間に静翼部材47が設
けられていることである。
図12は、静翼部材47の正面図である。静翼部材47は円筒形のハブ47a、ハブ47aから放射状に複数枚伸び、曲面形状を有する板状の静翼47b、静翼47bの外周部をつなぐ枠47cから成っており、枠47cが室外ユニット326に固定される。静翼部材47は静翼47bによって、室外ユニット326内の送風機1の動翼5から送られる空気の流れを整えて静圧を回収し、送風機1の効率を向上させる機能を有する。
図13は吹出グリル325の正面図である。吹出グリル325は円筒形のハブ325aと、ハブ325aから放射状に複数本伸びる放射桟325bと、放射桟325bと交差するようにハブ325aと略同心に設けられた放射桟325bと交差する円形のサークル桟325cと、放射桟325bとサークル桟325cの外周側をつなぐ側面部325dとを備えている。
放射桟325bは直線状ではなく、静翼47bの吐出側端の曲線と略同じ形状となるよう形成することで、静翼47bによって整えられた空気の流れを乱しにくい構成となっている。また、側面部325dの形状は正面から見て略四角形であり、このような形状とすることで吹出グリルの外枠形状が従来から四角形である機種にも、吹出グリルの形状を変えるだけで放射桟形状を適用することができる。
図14(a)は図13の吹出グリル325における交差部Fから下方側の次の交差部までの放射桟325bとサークル桟325cとの拡大図である。図14(b)は図14(a)のM−M断面における断面図、図14(c)はN−N断面における断面図である。図14(a)の範囲において、サークル桟325cと鉛直下方の角度αの平均値は、放射桟325bと鉛直下方との角度βの平均値よりも小さく、交差部Fにおけるサークル桟325cの動翼近接端48は放射桟325bの動翼近接端49よりも動翼5に近い位置に配置され、水滴整流交差部50を構成している。
このように構成することによって、交差部Fにおける放射桟325bの動翼近接端49の周囲はサークル桟325cに囲うようにさえぎられており、交差部Fよりも上方側から放射桟325bを伝って流れてきた水滴は交差部Fにおいてサークル桟325cにせき止められ、サークル桟325c上を流れる。
また、交差部Fよりも上方側からサークル桟325cを伝って流れてきた水滴は交差部Fにおいて放射桟325bの動翼近接端49を回りこんでサークル桟325cを流れる。交差部Fよりも下方側のサークル桟325cは次の交差部までの区間における鉛直下方との角度αの平均値が、放射桟325bの次の交差部までの区間における鉛直下方との角度βの平均値よりも小さいので、桟上の水滴に作用する重力の分力のうち、桟に沿う方向の分力が放射桟325bよりもサークル桟325cのほうが大きくなる。よってサークル桟325c上を流れる水は放射桟325bよりも桟に沿う方向に流れやすく、桟上にとどまることなく下方側に流れる。
従って、図13の破線で描いた長方形の長辺に沿う桟の動翼近接端を動翼近接端48のように構成して水滴整流交差部を設けることで桟から水があふれて垂れ下がったり、水滴が落下することを防止できるので、桟から氷柱が成長したり氷塊が形成されたりするのを防ぐことができる。
以上のように、本発明にかかる構成の送風機は、厳冬期などの表展開以下の周囲温度条件において、氷の発生や成長による異音の発生や動翼の破損を防止できるので、家庭用、
業務用等エアコンの空調機器、給湯機等のヒートポンプ機器などの用途にも適用できる。
1 送風機
2 回転軸
3 回転ハブ
4 回転羽根
5 動翼
9 オリフィス
10 モータ
21 筐体
21a 正面部
23 室外熱交換器
24 モータ固定具
25、125、225、325 吹出グリル
25a、125a、225a、325a ハブ
25b、125b、225b、325b 放射桟
25c、125c、225c、325c サークル桟
25d、125d、225d、325d 側面部
26、326 室外ユニット
31、32、34、35、37、38、40、41、42、48、49 動翼近接端
33、36、39、43、50 水滴整流交差部
47 静翼部材
47a ハブ
47b 静翼
47c 枠

Claims (5)

  1. 空気を送る動翼と、前記動翼の上流側または下流側に設けられたグリルとを備え、前記グリルは、複数の第1桟と、前記第1桟と交差する複数の第2桟とで構成され、前記第1桟と前記第2桟の交差部のうち、当該交差部よりも下方に前記第1桟に沿って隣接する交差部に伸びる第1桟と鉛直方向とがなす角度θ1が0°≦θ1≦45°となる交差部を、前記第1桟の前記動翼に近い側の一端を、前記第2桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近くなるように形成し、前記第1桟と第2桟の交差部のうち、当該交差部よりも下方に前記第2桟に沿って隣接する交差部に伸びる第2桟と鉛直方向とがなす角度θ2が0°≦θ2≦45°であり、かつ、当該交差部と当該交差部より下方に前記第1桟に沿って隣接する交差部との間に設けられた第1桟と鉛直方向とがなす平均角度θ1’が、当該交差部と当該交差部より下方に前記第2桟に沿って隣接する交差部との間に設けられた第2桟と鉛直方向とがなす平均角度θ2’に対して、θ2’<θ1’となる交差部を、前記第2桟の前記動翼に近い側の一端を、前記第1桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近くなるように形成した水滴整流交差部としたことを特徴とする、送風機。
  2. 空気を送る動翼と、前記動翼の上流側または下流側に設けられたグリルとを備え、前記グリルは、複数の第1桟と、前記第1桟と交差する複数の第2桟とで構成され、前記第1桟と前記第2桟の交差部を、当該交差部よりも下方において一方の桟に沿って隣接する交差部までの区間における一方の桟と鉛直方向とがなす平均角度が、他方の桟に沿って隣接する交差部までの区間における他方の桟と鉛直方向とがなす平均角度よりも小さいほうの桟の前記動翼に近い側の一端を、大きいほうの桟の前記動翼に近い側の一端よりも前記動翼に近くなるように形成した水滴整流交差部とし、前記グリルは、中心から放射上に延びる放射桟と、前記放射桟と交差するサークル桟とで構成されたことを特徴とする、送風機。
  3. 前記水滴整流交差部とした交差部と、当該交差部よりも下方の交差部までの区間では、前記水滴整流交差部において前記動翼に近くなるように形成した一方の桟の奥行き方向の幅を、他方の桟の奥行き方向の幅より大きくしたことを特徴とする、請求項1〜2のいずれか1項に記載の送風機。
  4. 前記水滴整流交差部において、前記第1桟または第2桟の前記動翼から遠い側の一端は、
    滑らかな曲面形状を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の送風機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の送風機を搭載した室外ユニット。
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