JP6362122B2 - 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 - Google Patents
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Description
光音響信号を受信し処理するためには、光音響信号を受信し、電気信号に変換することが望ましい。そのため圧電素子や半導体技術を用いて作製されたCMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer)などの変換素子を用い、光音響信号を電気信号に変換するのが一般的である。実際にはこのような変換素子を複数配置した探触子を用いることが多い。
ある位置における、波長λ1、λ2に対する吸収係数(μa λ1、μa λ2)を用いると、酸素飽和度(SO2)は以下の式(1)により算出できる。
ここで、[HbO2]は酸化ヘモグロビン濃度、[Hb]は還元ヘモグロビン濃度である。εHb λ1、εHb λ2はそれぞれ波長λ1、λ2における還元ヘモグロビンのモル吸収係数、ΔεHb λ1、ΔεHb λ2はそれぞれ波長λ1、λ2における酸化ヘモグロビンのモル吸収係数から還元ヘモグロビンのモル吸収係数を引いた値である。
一般的なマンモグラフィーで用いられるパネルと同等の広さ(240mm×180mm)で光音響信号を取得する場合の撮像時間(音響波の受信時間)を考える。例として、素子サイズが2mm平方、受信CH数を500CH、光照射の繰り返し周波数を10Hzとし、受信信号のSN比を向上させるために256回の測定から平均を算出するものとする。このとき、単純計算で1波長分の光音響信号を取得するのに(240×180×256)÷(2×2×500×10)=552.96(秒)、すなわち、約9分の撮像時間が必要となる。
ある注目点における酸素飽和度などを算出する際は、その注目点における波長λ1、波長λ2の吸収係数を用いる必要がある。前述したように波長λ1のデータ取得時点(音響波の受信時点)と波長λ2のデータ取得時点(音響波の受信時点)との間の時間差によって位置ずれが生じていた場合、結果的に違う位置における吸収係数を用いて酸素飽和度を算出することになってしまう。すると、算出結果に誤差が生じ、信頼性や精度が損なわれる可能性がある。
本発明の他の態様は以下の構成を採用する。すなわち、被検体に複数の波長のパルス光を照射する光照射工程と、前記パルス光を照射された被検体内で発生し伝播する音響波を探触子により受信する受信工程と、前記探触子と前記被検体との間の相対位置を変えるこ
とで、前記探触子に前記被検体を走査させる走査工程と、前記探触子が走査する走査範囲のうちの各受信位置において前記探触子から出力される、前記複数の波長のパルス光に対応する複数の電気信号および前記音響波の受信時間を用いて被検体情報を求める情報処理工程と、を含み、前記探触子が前記走査範囲内の第一の位置にあり、前記光照射工程において第一の波長のパルス光が前記被検体に対して照射された後であって、かつ、前記探触子が前記第一の位置とは異なる前記走査範囲内の第二の位置にあり、前記光照射工程において前記第一の波長のパルス光が前記被検体に対して照射される前に、前記光照射工程において前記第一の波長とは異なる第二の波長のパルス光が前記被検体に対して照射されることを特徴とする被検体情報取得方法である。
本発明の被検体情報取得装置とは、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生し、被検体内を伝播した音響波(典型的には超音波)を受信して、被検体情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置である。光音響効果により発生した音響波は光音響波とも呼ばれる。被検体情報としては、音響波の受信信号から導かれる、音響波の初期音圧、光エネルギー吸収密度、吸収係数、被検体内の組織を構成する物質の濃度等を反映した情報等が挙げられる。物質の濃度とは、例えば、酸素飽和度やオキシ・デオキシヘモグロビン濃度、グルコース濃度などである。また、被検体情報は、数値データとして取得してもよく、被検体内の各位置(各注目点)の分布情報を示す画像データとして取得しても良い。つまり、被検体内の酸素飽和度分布等を反映した分布情報を示す画像データとして取得しても良い。
図14は本発明のデータ取得の範囲について模式的に示した図である。本発明において、「データ取得範囲」とは、探触子が音響波を受信する複数の受信位置を含み、探触子が複数の音響波を受信するために走査する所定の走査範囲を示す。この所定のデータ取得範囲は、あらかじめ決まった範囲でもよく、ユーザによって毎回指定された範囲でもよい。探触子がこのデータ取得範囲内を走査しながら音響波を受信することで、被検体内の酸素飽和度分布等の3次元の被検体情報を画像データとして取得することができる。データ取得範囲105の中を探触子101が移動し光音響波を受信してゆく。なお、以下の記載では、探触子が検出するかかる光音響波のことを、光音響信号と呼ぶ。
のパルス光に対する光音響信号を部分データ取得範囲400Aで取得(501A)、波長を切り替え、波長λ2(第二の波長)のパルス光に対する光音響信号を部分データ取得範囲400Aで取得(502A)する。次いで、波長を再度切り替え、波長λ1のパルス光に対する光音響信号を部分データ取得範囲400Bで取得(501B)、波長を切り替え、波長λ2のパルス光に対する光音響信号を部分データ取得範囲400Bで取得(502B)と進める。探触子101をデータ取得範囲105全域に渡って走査するのに必要な時間をTとすると、先ほどと同様、全体では2Tの時間が必要となる。しかし、異なる波長に対する光音響信号を取得した時間差を見ると、平均でT/2だけの時間差になることが分かる。
つまり、ふたつの波長のうち、一つの波長のパルス光の照射によって得られる光音響信号をデータ取得範囲105全域に渡って取得する前に、波長を切り替え、その波長による光音響信号を取得する。これは、一つの波長のパルス光に対応する音響波を各受信位置で受信しながらデータ取得範囲(走査範囲)の全体を走査し終える前に、パルス光の波長を切り替えることを意味する。これにより、異なる波長に対する光音響信号を取得する時間差を短縮することができる。なお、この場合は3回波長切り替えを実施している。
なお、本発明を適用せず、データ取得範囲全域を一つの波長で走査してから波長を切り替える場合の波長切り替え回数(N−1)回となる。
つまり、N種類の異なる波長のパルス光の照射によって、データ取得範囲内の全受信位置でデータ(音響波)を全て取得する前に、波長を(N−1)×M回切り替えることで、
異なる波長に対する光音響信号を取得する時間差を短縮することができる。つまり時間経過に伴う被検体の動きによる誤差を抑えることができる。
以下、図面を用いて本発明による生体情報処理装置の実施形態を詳細に説明する。
まず、本実施形態におけるシステムの概略と動作とを説明し、その後、データ取得動作について述べる。
被検体(本実施形態では乳房とする)104を2枚の保持板103(103a、103b)で挟み保持する。保持板103aの乳房104とは反対側の面には、探触子101が設置される。保持板103bの乳房104とは反対側の面には、光照射ユニット102が設置される。図6(a)から図6(b)への変化に示すように、これらの探触子101、光照射ユニット102がデータ取得範囲105内を移動する。
走査制御部211は、システム制御部201から指示されたデータ取得範囲情報を用いて、探触子走査機構202および照射系走査機構203を制御し、探触子101と光照射ユニット102を移動させる。そして、上述の光照射と光音響信号の受信とを繰り返し行わせる。
ここで、dSoは検出器のサイズ、Soは再構成に用いた開口のサイズ、pd(ro,t)はそれぞれの変換素子で受信された信号、roはそれぞれの変換素子の位置を、tは受信時間を示す。
多波長合成部208は、再構成データ保持部207から異なる波長によって再構成された初期音圧分布データを受け取り、演算することでたとえば酸素飽和度などの被検体情報を算出する。異なる複数の波長を適切に制御することで、グルコース濃度も算出し得る。画像表示部209は、システム制御部201からの制御によって画像を表示する。表示される画像には例えば、1波長で取得された光音響信号から算出された初期音圧分布や吸収係数分布を示す画像や、多波長合成部208で算出された酸素飽和度などがある。
再構成ブロックから多波長合成部までが行う処理は、本発明の情報処理部の行う処理に相当するものである。
まず、データ取得に関する概念を模式的に示したのが図1である。この図を用いて複数の波長による光音響信号を取得する動作について説明する。
複数の変換素子を有する探触子101が移動することで、データ取得範囲105内の各位置でデータ(音響波)を取得する。この際に探触子は、複数回の主走査方向の移動と副走査方向の移動をすることで、データ取得範囲の中を移動する。探触子の移動をラスタースキャンと見た場合、主走査方向とは走査線に沿った移動方向であり、探触子が、音響波を各受信位置で受信しながら移動する方向である。副走査方向とは走査線間の移動方向であり、主走査方向と交差(典型的には直交)する方向である。1回の主走査方向の移動によって取得される部分データ取得範囲をそれぞれ、110A、110B、110C、110Dとする。本実施形態においては、複数の部分データ取得範囲は、走査範囲であるデータ取得範囲が、副走査方向に複数に分割された領域を示す。また、部分データ取得範囲110A、110B、110C、110Dは、それぞれ、探触子をデータ取得範囲において主走査方向に各受信位置で音響波を受信しながら移動させた時の走査軌道に対応する領域である。
最初に、波長λ1のパルス光を照射しながらデータ取得範囲105内を移動してデータ(音響波)を取得する(実線の矢印)。そこでパルス光の波長をλ2に切り替え、再度データ取得範囲105を移動する(破線の矢印)。
このような探触子走査を行った場合、同じ部分データ取得範囲(例えば110A)に関する、波長λ1と波長λ2に関する光音響信号の取得間隔はt1で示される長さとなる。
まず、レーザー波長制御部210からレーザー光源204に波長制御信号を送り、波長をλ1に設定する。システム制御部201からレーザー照射のタイミング制御信号を送信することで、レーザー光源部204は波長λ1のパルス光を発生する。走査制御部211からの制御信号により探触子101、光照射ユニット102を主走査方向に移動する。このようにして、波長λ1のパルス光に対する部分データ取得範囲110Aの光音響信号を取得してゆく(110Aの実線の矢印)。続いて、探触子101、光照射ユニット102を副走査方向に移動して部分データ取得範囲110Bに移動させる。そして部分データ取得範囲110Bの中で主走査方向に移動させつつ、光照射とデータ取得を行う(110Bの実線の矢印)。こうして、部分データ取得範囲110A、110Bのデータが取得される。
続いて、再度、レーザー波長制御部210からレーザー光源部204に波長制御信号を送り、波長をλ1に設定する。その後部分データ取得範囲110C,110Dの波長λ1のパルス光に対する光音響信号を取得する。
本実施形態における探触子走査は、異なる2種の波長のうちひとつの波長(例えばλ1)のパルス光による照射によって、データ取得範囲105内から光音響信号を全て取得する前に、パルス光の波長を切り替えている。また、複数回の主走査方向の移動(8回)のうち2回目の主走査方向の移動、ならびに6回目の主走査方向の移動が終了した時点で、レーザー光源部204から発生するパルス光の波長を切り替えている。
そのため、本実施形態によれば、時間経過に伴う被検体の動きによる誤差を抑えることができる。そのため2つの波長(λ1、λ2)に夫々対応する受信信号を用いて酸素飽和度などを算出した際に、位置ずれによる誤差を抑制し、信頼性が高く高精度な画像を構築することが可能である。なお、本実施形態では、2つの波長に対応する2つの初期音圧分布をあらかじめ求めた後、酸素飽和度分布を求めたが、初期音圧分布を求めずに、音響波を受信した際に探触子から出力される電気信号(受信信号)を用いて酸素飽和度等を求めることもできる。
図8は本発明の第2の実施形態にかかる超音波診断装置の、被検体周辺部分の構成を示す図である。図8(a)は被検体が圧迫される方向に対して垂直な方向から装置を見た断面図であり、図8(b)は被検体が圧迫される方向から保持板を見た平面図である。
被検体(本実施形態では乳房とする)104を2枚の保持板103(103a、103b)で挟み保持する。保持板103aの乳房104とは反対側の面には、探触子101が設置される。保持板103bの乳房104と反対側の面には、光照射ユニット102が設置される。これらの探触子101、光照射ユニット102がデータ取得範囲105のデータを取得するように移動する。
また保持板103を透過する音響波を受信するため、探触子101と保持板103との
間は超音波を伝達する媒質(例えば水やひまし油など)を充てんする。
図9は本実施形態で行うデータ取得動作である。先ほど述べたように主走査方向は仮想的な軸803を中心とした円周方向であるが、ここでは説明のため、円周方向を平面に展開した2次元的な図面で説明を行う。
まず波長をλ1に設定し、探触子101を主走査方向に移動することで部分データ取得範囲110Aの波長λ1のパルス光に対する光音響信号を取得する(実線の矢印)。次に波長λ2に切り替えた後、部分データ取得範囲110Aの波長λ2のパルス光に対する光音響信号を取得する(破線の矢印)。さらに、波長λ3に切り替えた後、部分データ取得範囲110Aの波長λ3のパルス光に対する光音響信号を取得する(一点鎖線の矢印)。この後副走査方向に移動し、部分データ取得範囲110Bのデータを取得する。この動作を繰り返し部分データ取得範囲110Dまでのデータを取得する。
このように、副走査方向に移動する前に複数回(少なくとも2回、本実施形態の場合は3回)の主走査方向の移動を行い、その中のいずれか一つの主走査方向の移動が終了した時点で波長を変更する制御を行う。
そのため複数の波長(λ1、λ2、λ3)によって取得された光音響信号から再構成されたデータを用い、さらに酸素飽和度などを多波長合成部において算出した際に、位置ずれによる誤差をより抑制し、信頼性が高く高精度な画像を構築することが可能である。
図11は本発明の第3の実施形態にかかる超音波診断装置の、被検体周辺部分の構成を示す図である。図11(a)は下垂する被検体を上から見た図であり、図11(b)は下垂する被験体を横から見た図である。
被検体(本実施形態では乳房とする)104を下垂する。被検体104をはさんで対向する位置に、探触子101、光照射ユニット102を設置する。これらの探触子101、光照射ユニット102がデータ取得範囲のデータを取得するように移動する。
取得範囲は仮想的な軸803に対して探触子101が360度回転した面を副走査方向に移動させた範囲となる。
また被検体104内で発生する光音響波を受信するため、探触子101と被検体104との間は超音波を伝達する媒質(例えば水やひまし油など)を充てんする。
図12は本実施形態で行うデータ取得動作である。先ほど述べたように主走査方向は仮想的な軸803を中心とした円周方向であるが、ここでは説明のため、円周方向を平面に展開した2次元的な図面で説明を行う。つまり図12のデータ取得範囲105の右端と左端とは空間的につながっている。
このような動作を行うことで、部分データ取得範囲110Aの波長λ1のパルス光と波長λ2のパルス光とに対する光音響信号を取得できる。探触子101が仮想的な軸803を軸に360度回転した時点で副走査方向に移動させ、再度仮想的な軸803を軸に360度回転する(中抜き矢印150B)ことで部分データ取得範囲110Bのデータを取得する。部分データ取得範囲110C、110Dについても同様にデータ取得を行う。
このように主走査方向の移動を行う間に、レーザー光源部から発生するパルス光の波長を切り替える制御を行い、データ取得範囲のデータを取得する。
そのため複数の波長(λ1、λ2)によって取得された光音響信号から再構成されたデータを用い、さらに酸素飽和度などを多波長合成部において算出した際に、位置ずれによる誤差をより抑制し、信頼性が高く高精度な画像を構築することが可能である。
は部分データ取得範囲内の一定の領域の画像データを算出するので、同じ位置に対する画像再構成を行うことができる。
あるいは、探触子を被検体上の位置でいったん停止して波長λ1およびλ2の光を用いた光音響信号の受信を行ってから、次の位置に移動するようにしても良い。この場合、被検体に対して同じ受信位置で、ほとんど時間のずれが無い光音響信号を取得することができる。
Claims (20)
- 複数の波長のパルス光を照射する光照射部と、
前記パルス光の波長を切り替える波長制御部と、
前記パルス光を照射された被検体内で発生し伝播する音響波を受信する探触子と、
前記探触子と前記被検体との間の相対位置を変えることで、前記探触子に前記被検体を走査させる走査制御部と、
前記探触子が走査する走査範囲のうちの各受信位置において前記探触子から出力される、前記複数の波長のパルス光に対応する複数の電気信号および前記音響波の受信時間を用いて被検体情報を求める情報処理部と、
を有し、
前記波長制御部は、前記探触子が前記走査範囲内の第一の位置にあり、前記光照射部に第一の波長のパルス光を前記被検体に対して照射させた後であって、かつ、前記探触子が前記第一の位置とは異なる前記走査範囲内の第二の位置にあり、前記光照射部に前記第一の波長のパルス光を前記被検体に対して照射させる前に、前記光照射部に前記第一の波長とは異なる第二の波長のパルス光を前記被検体に対して照射させる
ことを特徴とする被検体情報取得装置。 - 前記走査制御部は、前記探触子を、音響波を各受信位置で受信しながら移動する方向である主走査方向と、主走査方向と交差する副走査方向とに移動させることで、前記走査範囲における音響波の受信を可能にする
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。 - 前記走査範囲は、前記副走査方向において複数の部分領域に分割されており、
前記波長制御部は、前記探触子が前記複数の部分領域のうち少なくとも1つの部分領域の各受信位置で第一の波長のパルス光に対応する音響波を受信した後、他の部分領域における音響波の受信を行う前に、前記パルス光の波長を前記第二の波長に切り替える
ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。 - 前記部分領域は、前記探触子を前記走査範囲において前記主走査方向に各受信位置で音
響波を受信しながら移動させた時の走査軌道に対応し、
前記波長制御部は、前記探触子が当該部分領域を主走査方向に移動している間に、前記パルス光の波長を切り替える
ことを特徴とする請求項3に記載の被検体情報取得装置。 - 前記波長制御部は、前記第一の波長のパルス光と前記第二の波長のパルス光とを1パルス毎に切り替える
ことを特徴とする請求項4に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報処理部は、前記第一の波長の光および前記第二の波長の光の照射によって発生した音響波を用いて前記被検体情報を取得し、前記被検体情報を波長ごとに記憶する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記被検体情報は、前記音響波の初期音圧分布、光の吸収係数分布、および酸素飽和度の少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項6に記載の被検体情報取得装置。 - 前記情報処理部は、バックプロジェクション法により前記被検体情報を求める
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記走査制御部は、前記探触子を移動させながら前記探触子に前記音響波を受信させる
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。 - 前記走査制御部は、前記探触子を等速移動させる
ことを特徴とする請求項9に記載の被検体情報取得装置。 - 被検体に複数の波長のパルス光を照射する光照射工程と、
前記パルス光を照射された被検体内で発生し伝播する音響波を探触子により受信する受信工程と、
前記探触子と前記被検体との間の相対位置を変えることで、前記探触子に前記被検体を走査させる走査工程と、
前記探触子が走査する走査範囲のうちの各受信位置において前記探触子から出力される、前記複数の波長のパルス光に対応する複数の電気信号および前記音響波の受信時間を用いて被検体情報を求める情報処理工程と、
を含み、
前記探触子が前記走査範囲内の第一の位置にあり、前記光照射工程において第一の波長のパルス光が前記被検体に対して照射された後であって、かつ、前記探触子が前記第一の位置とは異なる前記走査範囲内の第二の位置にあり、前記光照射工程において前記第一の波長のパルス光が前記被検体に対して照射される前に、前記光照射工程において前記第一の波長とは異なる第二の波長のパルス光が前記被検体に対して照射される
ことを特徴とする被検体情報取得方法。 - 前記走査工程では、前記探触子を、音響波を各受信位置で受信しながら移動する方向である主走査方向と、主走査方向と交差する副走査方向とに移動させることで、前記走査範囲における音響波の受信を可能にする
ことを特徴とする請求項11に記載の被検体情報取得方法。 - 前記走査範囲は、前記副走査方向において複数の部分領域に分割されており、
前記光照射工程では、前記探触子が前記複数の部分領域のうち少なくとも1つの部分領域の各受信位置で第一の波長のパルス光に対応する音響波を受信した後、他の部分領域に
おける音響波の受信を行う前に、前記パルス光の波長を前記第二の波長に切り替える
ことを特徴とする請求項12に記載の被検体情報取得方法。 - 前記部分領域は、前記探触子を前記走査範囲において前記主走査方向に各受信位置で音響波を受信しながら移動させた時の走査軌道に対応し、
前記光照射工程では、前記探触子が当該部分領域を主走査方向に移動している間に、前記パルス光の波長を切り替える
ことを特徴とする請求項13に記載の被検体情報取得方法。 - 前記光照射工程では、前記第一の波長のパルス光と前記第二の波長のパルス光とを1パルス毎に切り替える
ことを特徴とする請求項14に記載の被検体情報取得方法。 - 前記情報処理工程では、前記第一の波長の光および前記第二の波長の光の照射によって発生した音響波を用いて前記被検体情報を取得し、前記被検体情報を波長ごとに記憶する
ことを特徴とする請求項11乃至15のいずれか1項に記載の被検体情報取得方法。 - 前記被検体情報は、前記音響波の初期音圧分布、光の吸収係数分布、および酸素飽和度の少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項16に記載の被検体情報取得方法。 - 前記情報処理工程では、バックプロジェクション法により前記被検体情報を求める
ことを特徴とする請求項11乃至17のいずれか1項に記載の被検体情報取得方法。 - 前記走査工程では、前記探触子を移動させながら前記探触子に前記音響波を受信させる
ことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか1項に記載の被検体情報取得方法。 - 前記走査工程では、前記探触子を等速移動させる
ことを特徴とする請求項19に記載の被検体情報取得方法。
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