以下に、本願の開示する基地局装置の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[REC装置の構成]
図1は、REC装置の構成の一例を示すブロック図である。図1は、REC装置の構成の一例を示すに過ぎず、これに限定されない。REC(Radio Equipment Control)装置とは、移動通信システムの無線基地局を分離して光ファイバ等で接続した無線信号処理部及び無線部のうちの無線通信処理部である。REC装置は、BDE(Base station Digital processing Equipment)装置とも呼ばれる。
REC装置100は、無線アンテナを有するRE(Radio Equipment)及びMME(Mobile Management Entity)/S−GW(Serving-GateWay)と接続される。REC装置100は、呼制御カード110、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160を有する。REC装置100は、呼制御カード110、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160それぞれを、1以上収容する。呼制御カード110、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160は、それぞれに異なる機能が実装された処理カードである。
なお、呼制御カード110、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160は、例えば、図示しないバススイッチ(例えばsRIO(serial Rapid IO)スイッチ)を介して互いに接続される。
REC装置100は、各処理カードを複数収容することができる。REC装置100は、呼制御カード110についても複数収容することができる。REC装置100は、複数枚の呼制御カード110を収容する場合、1つの呼制御カード110をマスタである主呼制御カードに設定し、主呼制御カード以外の呼制御カード110をスレーブである他の呼制御カードに設定する。主呼制御カードと、他の呼制御カードとの差異は、マスタ・スレーブの関係を有する点以外は、同一の機能構成である。
呼制御カード110は、主呼制御カードである場合には、呼制御カード本来の機能を有するとともに、他の呼制御カードを制御して、呼制御処理の負荷分散を図る。呼制御カード110は、他の呼制御カードである場合には、主呼制御カードの制御下、呼制御処理を実行する。呼制御カード110は、回線設定及び回線解放等の呼処理制御(例えばRRC(Radio Resource Control))等が実装される。また、呼制御カード110は、REC装置100に収容される呼制御カード110〜伝送路2カード160の各処理カードに関する情報の管理機能が実装される。
L2−2カード120は、信号経路に関する情報(例えば信号経路上の信号の滞留量)に基づく信号経路のスケジューリングに関する処理が実装される。例えば、L2−2カード120は、L1カード140にて実行される物理リソース(無線リソース)への信号のマッピング(割当)する際の優先制御などを行う。
L2−1カード130は、論理チャネル以上のレイヤについて、L2(Layer 2)に関する処理(例えばPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層、RLC(Radio Link Control)層に関する処理)が実装される。例えば、L2−1カード130は、通信レイヤにおけるL2−1カード130よりも上位の処理カード(例えば呼制御カード110)に対して、呼(Bearer)サービス等を提供する。
L1カード140は、物理チャネル及びトランスポートチャネルに関する処理(例えば、MAC(Media Access Control)層、物理(Physical)層に関する処理)が実装される。例えば、L1カード140は、通信レイヤにおけるL1カード140よりも上位の処理カード(例えばL2−1カード130)に対して、無線リソース(例えばセル)に依存しない論理的な階層を提供する。
伝送路1カード150は、コアネットワーク網上のノード及び他の基地局装置との通信機能を有する。伝送路2カード160は、例えば、CPRI、ORI等の伝送路インタフェース規格に従って、無線装置との無線信号(IQ(In-phase/Quadrature)信号)の送受信を行う機能を有する。なお、コアネットワーク網上のノードは、例えば、MME、S−GWである。CPRIはCommon Public Radio Interfaceであり、ORIはOpen Radio Interfaceである。無線装置は、例えば、RE(Radio Equipment)200である。
なお、REC装置100は、呼制御カード110、伝送路1カード150、伝送路2カード160を有し、L2−2カード120、L2−1カード、L1カード140を適宜追加可能とする構成であってもよい。
[各処理カードと通信処理のプロトコルスタックとの対応関係]
図2は、各処理カードと通信処理のプロトコルスタックとの対応関係の一例を示す図である。図2は、各処理カードと通信処理のプロトコルスタックとの対応関係の一例を示すに過ぎず、これに限定されない。
信号経路制御等を実行する第2チャネルであるC−plane(Control-plane)は、例えばDCCH(Dedicated Control Channel)である。すなわち、第2チャネルは、REC装置100が収容する移動局との間で制御信号等を送受信する際に用いられる。また、ユーザデータ処理を実行する第3チャネルであるU−plane(User-plane)は、DTCH(Dedicated Traffic CHannel)である。なお、後述する第1チャネルは、実施例においては、CCCH(Common Control CHannel)、BCCH(Broadcasting Control CHannel)等の論理チャネルである。
第1チャネルは、例えば基地局及び対応するREC装置100の起動後のセル設定時に確立される。第1チャネルは、例えばCCCHである。また、第2チャネルは、例えば基地局及び対応するREC装置100が収容する移動局からのRRCの接続要求を受けて確立される。第2チャネルは、例えばDCCHである。また、第3チャネルは、例えばMMEからのNAS(Non Access Stratum)メッセージ(Activate Request又はActivate Default EPSBearer Context Request)を受けて確立される。第3チャネルは、例えばDTCHである。
例えば、呼制御カード110には、C−planeにおいてRRC層が実装される。L2−1カード130には、C−plane及びU−planeにおいて、PDCP層及びRLC層が実装される。また、L2−2カード120には、C−plane及びU−planeにおいて、MAC(Scheduling)(Media Access Control Scheduling)層が実装される。L1カード140には、C−plane及びU−planeにおいて、MAC(HARQ)(Media Access Control Hybrid Automatic Repeat reQuest)層及びPHY(PHYsical)層が実装される。
また、伝送路1カード150には、C−planeにおいて、S1−AP(S1-Application Protocol)層、SCTP(Stream Control Transmission Protocol)層及びIP(Internet Protocol)層が実装される。また、伝送路1カードには、U−planeにおいて、GTP−U(Gprs(General packet radio service) Tunneling Protocol User plane)層、UDP(User Datagram Protocol)層及びIP(Internet Protocol)層が実装される。また、伝送路2カード160には、C−planeにおいて、CPRI層が実装される。また、伝送路2カード160には、U−planeにおいて、CPRI/ORI層が実装される。
[呼制御カードの構成]
図3は、呼制御カードの構成の一例を示すブロック図である。図3は、呼制御カードの構成の一例を示すに過ぎず、これに限定されない。呼制御カード110は、信号経路制御部111、接続関係情報テーブル112、接続テンプレートテーブル113、カード情報テーブル114、カード間通信部115、呼処理制御部116を有する。
信号経路制御部111は、カード間通信部115を介して、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160から各処理カードのカード情報の通知を受信する。各処理カードのカード情報は、各処理カードの「カード種別」を含む。呼制御カード110は、主呼制御カードである場合には、他の呼制御カードから当該他の呼制御カードの「カード種別」を受信する。そして、信号経路制御部111は、各処理カードから受信したカード情報をカード情報テーブル114へ登録する。
なお、信号経路制御部111は、自カードが主呼制御カードである場合は、他の呼制御カードからのカード情報の通知を受けて、カード情報をカード情報テーブル114へ登録する。また、信号経路制御部111は、自カードが主呼制御カードである場合は、自カードに関するカード情報をカード情報テーブル114へ登録する。
また、信号経路制御部111は、REC装置100に収容されるセル毎の第1乃至第3チャネルの信号経路を構成する処理カードを、カード情報テーブル114へカード情報が登録されている処理カードから選択する。例えば、信号経路制御部111は、信号経路を構成する対象の第1乃至第3チャネルの種別、セルに収容されるユーザ数、セル内のトラフィック量等に応じて、自律的に信号経路を構成する処理カードの種別及び種別毎の数を選択する。例えば、呼制御カード110は、第1乃至第3チャネルの信号経路を構成する処理カードに関する情報として、「カード種別」“呼制御カード”“L2−2カード”“L1カード”“伝送路2カード”のカード情報から各種別につき1以上のカード情報を選択する。または、例えば、信号経路制御部111は、図示しない端末からの入力に応じて、信号経路を構成する処理カードの種別及び種別毎の数を選択してもよい。
そして、信号経路制御部111は、セル毎の第1乃至第3チャネルの信号経路を構成するとして選択した各処理カードに対応するカード情報テーブル114のカード情報をマージして接続関係情報を生成する。そして、信号経路制御部111は、生成した接続関係情報を、接続関係情報テーブル112へ登録する。接続関係情報テーブル112の詳細は、後述する。
信号経路制御部111は、接続関係情報テーブル112へ登録した接続関係情報が自カードを含む場合、接続テンプレートテーブル113に基づき、チャネル毎に、自カードと入出力関係がある処理カードとの間で信号経路を確立させる。
例えば、信号経路制御部111は、接続関係情報テーブル112へ登録した接続関係情報が自カードを含む場合、接続テンプレートテーブル113で定義される自カードと各処理カードとの接続関係のテンプレートに従って、次の処理を実行する。すなわち、信号経路制御部111は、接続関係情報が含む処理カードのうち、自カードと接続関係を有する処理カードを認識する。なお、各処理カードの接続関係のテンプレートとは、自カードとデータの入出力関係がある他の処理カードをチャネル毎に示すモデルである。接続テンプレートテーブル113の詳細は、後述する。
そして、信号経路制御部111は、カード間通信部115を介して、接続関係情報テーブル112へ登録した接続関係情報を含む信号経路確立要求を、接続テンプレートテーブル113において自カードと接続関係を有する、例えばL2−2カード120へ送信する。そして、信号経路制御部111は、カード間通信部115を介して、経路確立要求の送信先である、例えばL2−2カード120から、接続関係情報が含む伝送路1カード150以外の全処理カード間で信号経路が確立したことを示す信号経路確立応答を受信する。このようにして、呼制御カード110は、第1乃至第3チャネルの信号経路を、接続関係情報テーブル112へ登録した接続関係情報に含まれる処理カード間で確立させる。
また、信号経路制御部111は、カード間通信部115を介して、MMEとのS1通信リンク確立要求を伝送路1カード150へ送信する。伝送路1カード150は、信号経路制御部111からカード間通信部115を介してS1通信リンク確立要求を受信すると、MMEとのS1通信リンクを確立させる。そして、信号経路制御部111は、カード間通信部115を介して、信号経路確立要求に応じて信号経路が確立された各処理カードへチャネルの送受信開始要求を送信する。
その後、呼処理制御部116は、カード間通信部115を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行う通信に関する呼制御を実行する。信号経路制御部111は、セル毎のチャネルの信号経路を構成する処理カードの選択から接続関係情報が含む全処理カード間での信号経路確立までの一連の処理、並びに、MMEとのS1通信リンク確立処理を、REC装置100が収容する全セルについて実行する。
[呼制御カードが有する接続テンプレートテーブル]
図4は、呼制御カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示す図である。図4は、呼制御カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示すに過ぎず、これに限定されない。呼制御カード110が有する接続テンプレートテーブル113は、信号経路制御部111が、生成した接続関係情報に基づき、チャネルの信号経路を構成する際に参照される情報である。
接続テンプレートテーブル113は、「経路種別」「リンク種別」「入力」「出力」のカラムを有する。「経路種別」は、“第1チャネル”“第2チャネル”“第3チャネル”の別を示す。「リンク種別」は、“UL”(UpLink、上りリンク)“DL”(DownLink、下りリンク)の別を示す。「入力」は、「リンク種別」毎に、当該呼制御カード110の「入力」側にチャネル接続される入力元となる処理カードの「カード種別」を示す。「出力」は、当該呼制御カード110の「出力」側にチャネル接続される出力先となる処理カードの「カード種別」を示す。
例えば、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“UL”のチャネルの信号経路は、当該呼制御カード110への「入力」が“L1カード”であり、当該呼制御カード110からの「出力」が“L1カード”である。また、例えば、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“DL”のチャネルの信号経路は、当該呼制御カード110への「入力」が“L1カード”であり、当該呼制御カード110からの「出力」が“L1カード”である。
また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“UL”のチャネルの信号経路は、当該呼制御カード110への「入力」が“L2−1カード”であり、当該呼制御カード110からの「出力」が“伝送路1カード”である。また、例えば、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL”のチャネルの信号経路は、当該呼制御カード110への「入力」が“伝送路1カード”であり、当該呼制御カード110からの「出力」が“L2−1カード”である。
また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“UL”のチャネルの信号経路は、当該呼制御カード110への「入力」及び当該呼制御カード110からの「出力」が、ともに“−”である。すなわち、「経路種別」“第3チャネル”の信号経路は、当該呼制御カード110を含まず構成される。
[呼制御カードが有するカード情報テーブル]
図5は、呼制御カードが有するカード情報テーブルの一例を示す図である。図5は、各処理カードのカード情報テーブルの一例を示すに過ぎず、これに限定されない。呼制御カード110が有するカード情報テーブル114は、当該呼制御カード110が収容されるREC装置100に収容される各処理カードから当該呼制御カード110へ通知されたカード情報に基づき生成される。
なお、各処理カードから呼制御カード110へ通知されるカード情報は、少なくとも「カード種別」を含んでいればよい。例えば、呼制御カード110は、各処理カードからのカード情報が通知される信号経路から、どのカード番号に対応付けられたカードスロットに収容されている処理カードから発信されたかを特定するようにしてもよい。この場合、カード情報の通知を受けた際に、カード情報の内容に依存せずに「カード番号」を取得できるため、各処理カードは、呼制御カード110へ通知するカード情報に「カード番号」を含めなくてもよい。
呼制御カード110は、各処理カードから通知を受けたカード情報をカード情報テーブル114へ登録後、オペレータの操作等に基づき、各処理カードに対して「アドレス情報」を設定する。このように、呼制御カード110は、図5に示すような「アドレス情報」をカード情報テーブル114へ登録する。なお、各処理カードに、「カード番号」「アドレス情報」の対応関係のリスト、又は、「カード番号」「アドレス情報」「依存関係」の対応関係のリストがプリインストールされているように構成してもよい。この場合、各処理カードから呼制御カード110へ通知されるカード情報は、「カード番号」「カード種別」「アドレス情報」の組合せ、又は、「カード番号」「カード種別」「アドレス情報」「依存関係」の組合せとなる。
カード情報テーブル114は、「カード番号」「カード種別」「アドレス情報」「依存関係」「使用中フラグ」のカラムを有する。「カード番号」は、例えば、REC装置100に各処理カードを収容する際に用いられるカードスロットに対応付けられた番号である。「カード種別」は、該当エントリにおける処理カードの種別を示す。「アドレス情報」は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスである。「アドレス情報」は、REC装置100内において各処理カードを特定できる情報であればよく、IPアドレスに限らず、他のアドレス等の識別情報を用いてもよい。
「依存関係」は、「カード番号」に対応付けられたカードスロットの実装に応じて予め決められた依存関係を示す。例えば、図5の例では、「カード番号」“1”のカードスロットへ収容される“L1カード”と、「カード番号」“22”のカードスロットに収容される“伝送路2カード”とは、予め1対1に対応付けられていることを示す。なお、「依存関係」“−”が示されている「カード番号」に対応する処理カードは、他のカードスロットに収容される処理カードとの依存関係がないことを示す。
「使用中フラグ」は、該当エントリの処理カードが使用中であるか否か、すなわち該当処理カードが確立されたチャネルの信号経路に組み入れられているか否かを示すフラグである。「使用中フラグ」“0”は、該当エントリの処理カードが使用中でないことを示し、「使用中フラグ」“1”は、該当エントリの処理カードが使用中であることを示す。
図5に示す例は、「カード種別」について、カード情報テーブル114に、“L1カード”の処理カードが5つ登録されており、“L2−2カード”の処理カードが8つ登録されており、“伝送路1カード”の処理カードが2つ登録されていることを示す。また、図5に示す例は、「カード種別」について、カード情報テーブル114に、“L2−1カード”の処理カードが3つ登録されており、“呼制御カード”の処理カードが3つ登録されており、“伝送路2カード”の処理カードが5つ登録されていることを示す。
なお、図5では、「カード番号」“21”の「カード種別」“呼制御カード”が、主呼制御カードである。そして、「カード番号」“19”“20”の「カード種別」“呼制御カード”は、マスタとしての主呼制御カードに対するスレーブとしての呼制御カードである。
呼制御カード110は、セル毎のチャネルの信号経路を構成する処理カードの選択時、「使用中フラグ」が“0”、すなわち未使用である処理カードを選択する。呼制御カード110は、処理カードの選択時、信号経路を構成する対象の第1乃至第3チャネルの種別、セルに収容されるユーザ数、セル内のトラフィック量等に応じて、先ずL1カード140を選択する。その後、呼制御カード110は、信号経路を構成する対象の第1乃至第3チャネルの種別、セルに収容されるユーザ数、セル内のトラフィック量等に応じて、「依存関係」により特定される伝送路2カード160を選択する。
そして、呼制御カード110は、信号経路を構成する対象の第1乃至第3チャネルの種別、セルに収容されるユーザ数、セル内のトラフィック量等に応じて、L2−2カード120、L2−1カード130、伝送路1カード150を選択する。そして、呼制御カード110は、選択した処理カードに該当するエントリの「使用中フラグ」を“1”とする。呼制御カード110は、「使用中フラグ」“1”のエントリに該当する処理カードを、確立されたチャネルの信号経路から開放すると、「使用中フラグ」を“0”とする。
[L2−2カードの構成]
図6は、L2−2カードの構成の一例を示すブロック図である。図6は、L2−2カードの構成の一例を示すに過ぎず、これに限定されない。L2−2カード120は、信号経路制御部121、接続関係情報テーブル122、接続テンプレートテーブル123、カード間通信部124、UL(Up Link)スケジューラ部125、DL(Down Link)スケジューラ部126を有する。
信号経路制御部121は、カード間通信部124を介して、例えば呼制御カード110から、接続関係情報を含む、第1乃至第3チャネルの信号経路確立要求を受信する。そして、信号経路制御部121は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報に自カードを含むか否かを判定する。そして、信号経路制御部121は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報が自カードを含む場合、次の処理を実行する。
すなわち、信号経路制御部121は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報から接続テンプレートテーブル123の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、信号経路制御部121は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル122へ登録する。接続関係情報テーブル122の詳細は、図16A、図20A、図24Aを参照して後述する。また、接続テンプレートテーブル123の詳細は、図7を参照して後述する。
そして、信号経路制御部121は、カード間通信部124を介して、接続関係情報テーブル122へ登録した接続関係情報を含む信号経路確立要求を、例えばL2−1カード130及び/又はL1カード140へ送信する。ここで、L2−1カード130及び/又はL1カード140は、接続テンプレートテーブル123において自カードとの接続関係が定義される処理カードである。接続テンプレートテーブル123の詳細は、後述する。
そして、信号経路制御部121は、カード間通信部124を介して、接続関係情報を送信した例えばL2−1カード130及び/又はL1カード140から、送信した接続関係情報が含む全処理カード間で信号経路が確立したことを示す信号経路確立応答を受信する。このようにして、L2−2カード120は、第1乃至第3チャネルの信号経路を、接続関係情報テーブル122へ登録した接続関係情報が含む全ての処理カード間で確立させる。
その後、ULスケジューラ部125及びDLスケジューラ部126は、カード間通信部124を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うアップロードリンク及びダウンロードリンクそれぞれに関するスケジューリングを実行する。
[L2−2カードが有する接続テンプレートテーブル]
図7は、L2−2カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示す図である。図7は、L2−2カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示すに過ぎず、これに限定されない。L2−2カード120が有する接続テンプレートテーブル123は、信号経路制御部121が、呼制御カード110から受信した接続関係情報に基づき、チャネルの信号経路を構成する際に参照される情報である。接続テンプレートテーブル123の構成は、呼制御カード110が有する接続テンプレートテーブル113と同様の構成である。
例えば、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“UL”“DL”のチャネルの信号経路は、当該L2−2カード120に対する「入力」「出力」が、ともに“L1カード”である。また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“UL1”“DL1”のチャネルの信号経路は、当該L2−2カード120に対する「入力」「出力」が、ともに“L1カード”である。また、例えば、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL2”のチャネルの信号経路は、当該L2−2カード120への「入力」が“L2−1カード”であり、当該L2−2カード120からの「出力」が“L1カード”である。なお、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL2”に対応するアップロードリンクの信号経路は、定義されない。
また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“UL1”“DL1”のチャネルの信号経路は、当該L2−2カード120に対する「入力」「出力」が、ともに“L1カード”である。また、例えば、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“DL2”のチャネルの信号経路は、当該L2−2カード120への「入力」が“L2−1カード”であり、当該L2−2カード120からの「出力」が“L1カード”である。なお、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“DL2”に対応するアップロードリンクの信号経路は、定義されない。
[L2−1カードの構成]
図8は、L2−1カードの構成の一例を示すブロック図である。図8は、L2−1カードの構成の一例を示すに過ぎず、これに限定されない。L2−1カード130は、信号経路制御部131、接続関係情報テーブル132、接続テンプレートテーブル133、カード間通信部134、UL(UpLink)処理部135、DL(DownLink)処理部136を有する。
また、UL処理部135は、UL PDCP(UpLink PDCP)処理部135a、UL RLC(UpLibk RLC)処理部135bを有する。また、DL処理部136は、DL PDCP(DownLink PDCP)処理部136a、DL RLC(DownLink RLC)処理部136bを有する。
信号経路制御部131は、カード間通信部134を介して、例えばL2−2カード120から、接続関係情報を含む、第1乃至第3チャネルの信号経路確立要求を受信する。そして、信号経路制御部131は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報が自カードを含むか否かを判定する。そして、信号経路制御部131は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報が自カードを含む場合、次の処理を実行する。
すなわち、信号経路制御部131は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報から接続テンプレートテーブル133の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、信号経路制御部131は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル132へ登録する。接続関係情報テーブル132の詳細は、図20B、図24Bを参照して後述する。また、接続テンプレートテーブル133の詳細は、図9を参照して後述する。
信号経路制御部131は、接続関係情報テーブル132及び接続テンプレートテーブル133に基づき、信号経路を確立する他の処理カードが存在する場合、接続関係情報を含む信号経路確立要求を、カード間通信部134を介して、他の処理カードへ送信する。ここで、他の処理カードは、接続関係情報テーブル132へ登録された接続関係情報が含む処理カードであって、接続テンプレートテーブル133において自カードとの接続関係が定義され、かつ、自カードとの信号経路が未確立の処理カードである。
そして、信号経路制御部131は、カード間通信部134を介して、接続関係情報を送信した、例えばL2−2カード120との間で信号経路が確立したことを示す信号経路確立応答を、L2−2カード120へ送信する。
このようにして、L2−1カード130は、第1乃至第3チャネルの信号経路を、接続関係情報テーブル132へ登録した接続関係情報が含む全ての処理カード間で確立させる。
その後、UL処理部135のUL PDCP処理部135aは、カード間通信部134を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うアップロードリンクに関するPDCP処理を実行する。また、UL処理部135のUL RLC処理部135bは、カード間通信部134を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うアップロードリンクに関するRLC処理を実行する。
また、DL処理部136のUL PDCP処理部136aは、カード間通信部134を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うダウンロードロードリンクに関するPDCP処理を実行する。また、DL処理部136のDL RLC処理部136bは、カード間通信部134を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うダウンロードリンクに関するRLC処理を実行する。
[L2−1カードが有する接続テンプレートテーブル]
図9は、L2−1カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示す図である。図9は、L2−1カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示すに過ぎず、これに限定されない。L2−1カード130が有する接続テンプレートテーブル133は、信号経路制御部131が、L2−2カード120から受信した接続関係情報に基づき、チャネルの信号経路を構成する際に参照される情報である。接続テンプレートテーブル133の構成は、呼制御カード110が有する接続テンプレートテーブル113、L2−2カード120が有する接続テンプレートテーブル123と同様の構成である。
例えば、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“UL”“DL”のチャネルの信号経路は、当該L2−2カード120に対する「入力」「出力」が、ともに“−”であり、定義されない。
また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“UL1”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“L1カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“L2−2カード”である。また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“UL2”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“L1カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“呼制御カード”である。
また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL1”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“呼制御カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“L1カード”である。また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL2”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“呼制御カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“L2−2カード”である。
また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“UL1”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“L1カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“L2−2カード”である。また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“UL2”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“L1カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“伝送路1カード”である。
また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“DL1”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“L1カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“L2−2カード”である。また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“DL2”のチャネルの信号経路は、当該L2−1カード130への「入力」が“L2−2カード”であり、当該L2−1カード130からの「出力」が“L1カード”である。
[L1カードの構成]
図10は、L1カードの構成の一例を示すブロック図である。図10は、L1カードの構成の一例を示すに過ぎず、これに限定されない。L1カード140は、信号経路制御部141、接続関係情報テーブル142、接続テンプレートテーブル143、カード間通信部144、UL(UpLink)処理部145、DL(DownLink)処理部146を有する。
また、UL処理部145は、UL MAC(UpLink Media Access Control)処理部145a、UL(UpLink)チャネル復号部144b、UL(UpLink)復調部145cを有する。また、DL処理部146は、DL MAC(DownLink Media Access Control)処理部146a、DLチャネル符号化部146b、DL(Downlink)変調部146cを有する。
信号経路制御部141は、カード間通信部144を介して、例えばL2−2カード120から、接続関係情報を含む、第1乃至第3チャネルの信号経路確立要求を受信する。そして、信号経路制御部141は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報が自カードを含むか否かを判定する。そして、信号経路制御部141は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報が自カードを含む場合、次の処理を実行する。
すなわち、信号経路制御部141は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報から接続テンプレートテーブル143と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、信号経路制御部141は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル142へ登録する。接続関係情報テーブル142の詳細は、図16B、図20C、図24Cを参照して後述する。また、接続テンプレートテーブル143の詳細は、図11を参照して後述する。
信号経路制御部141は、接続関係情報テーブル142及び接続テンプレートテーブル143に基づき、信号経路を確立する他の処理カードが存在する場合、接続関係情報を含む信号経路確立要求を、カード間通信部144を介して、他の処理カードへ送信する。ここで、他の処理カードは、接続関係情報テーブル142へ登録された接続関係情報が含む処理カードであって、接続テンプレートテーブル143において自カードとの接続関係が定義され、かつ、自カードとの信号経路が未確立の処理カードである。
そして、信号経路制御部141は、カード間通信部144を介して、接続関係情報を送信した、例えばL2−2カード120との間で信号経路が確立したことを示す信号経路確立応答を、L2−2カード120へ送信する。
このようにして、L1カード140は、第1乃至第3チャネルの信号経路を、接続関係情報テーブル142へ登録した接続関係情報が含む全ての処理カード間で確立させる。
その後、UL処理部145のUL MAC処理部145aは、カード間通信部144を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うアップロードリンクに関するMAC処理を実行する。また、UL処理部145のULチャネル復号部145bは、カード間通信部134を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うアップロードリンクに関するチャネル復号処理を実行する。また、UL処理部145のUL復調部145cは、カード間通信部144を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うアップロードリンクに関する復調処理を実行する。
また、DL処理部146のDL MAC処理部146aは、カード間通信部144を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うダウンロードロードリンクに関するMAC処理を実行する。また、DL処理部146のDLチャネル符号化部146bは、カード間通信部144を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うダウンロードリンクに関するチャネル符号化処理を実行する。また、DL処理部146のDL変調部146cは、カード間通信部144を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うダウンロードリンクに関する変調処理を実行する。
[L1カードが有する接続テンプレートテーブル]
図11は、L1カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示す図である。図11は、L1カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示すに過ぎず、これに限定されない。L1カード140が有する接続テンプレートテーブル143は、信号経路制御部141が、L2−2カード120から受信した接続関係情報に基づき、チャネルの信号経路を構成する際に参照される情報である。接続テンプレートテーブル143の構成は、呼制御カード110が有する接続テンプレートテーブル113、L2−2カード120が有する接続テンプレートテーブル123、L2−1カード130が有する接続テンプレートテーブル133と同様の構成である。
例えば、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“UL1”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“伝送路2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“呼制御カード”である。また、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“UL2”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“伝送路2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“L2−2カード”である。
また、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“DL1”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“呼制御カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“伝送路2カード”である。また、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“DL2”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“L2−2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“伝送路2カード”である。
また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“UL1”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“伝送路2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“L2−1カード”である。また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“UL2”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“伝送路2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“L2−2カード”である。
また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL1”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“L2−1カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“伝送路2カード”である。また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL2”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“L2−2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“伝送路2カード”である。
また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“UL1”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“伝送路2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“L2−1カード”である。また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“UL2”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“伝送路2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“L2−2カード”である。
また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“DL1”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“L2−1カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“伝送路2カード”である。また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“DL2”のチャネルの信号経路は、当該L1カード140への「入力」が“L2−2カード”であり、当該L1カード140からの「出力」が“伝送路2カード”である。
[伝送路1カードの構成]
図12は、伝送路1カードの構成の一例を示すブロック図である。伝送路1カード150は、信号経路制御部151、接続関係情報テーブル152、接続テンプレートテーブル153、カード間通信部154、プロトコル処理部155を有する。
信号経路制御部151は、カード間通信部154を介して、例えば呼制御カード110から、接続関係情報を含む、MME、第2又は第3チャネルの信号経路確立要求を受信する。そして、信号経路制御部151は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報が自カードを含むか否かを判定する。そして、信号経路制御部151は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報が自カードを含む場合、次の処理を実行する。
すなわち、信号経路制御部151は、受信した信号経路確立要求が含む接続関係情報から接続テンプレートテーブル153の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、信号経路制御部151は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル152へ登録する。接続関係情報テーブル152の詳細は、図20D、図24Dを参照して後述する。また、接続テンプレートテーブル153の詳細は、図13を参照して後述する。
信号経路制御部151は、接続関係情報テーブル152及び接続テンプレートテーブル153に基づき、信号経路を確立する他の処理カードが存在する場合、接続関係情報を含む信号経路確立要求を、カード間通信部154を介して、他の処理カードへ送信する。ここで、他の処理カードは、接続関係情報テーブル152へ登録された接続関係情報が含む処理カードであって、接続テンプレートテーブル153において自カードとの接続関係が定義され、かつ、自カードとの信号経路が未確立の処理カードである。
そして、信号経路制御部151は、カード間通信部154を介して、接続関係情報を送信した、例えば呼制御カード110との間で信号経路が確立したことを示す信号経路確立応答を、呼制御カード110へ送信する。
このようにして、伝送路1カード150は、MME、第2又は第3チャネルの信号経路を、接続関係情報テーブル152へ登録した接続関係情報が含む全ての処理カード間で確立させる。
その後、プロトコル処理部155は、カード間通信部154を介して、各処理カード間で確立された信号経路を経由して行うアップロードリンク及びダウンロードリンクに関する所定のプロトコル処理を実行する。
なお、伝送路2カード160の構成は、次の点を除き、伝送路1カード150と同様である。すなわち、伝送路2カード160は、第1乃至第3チャネルのいずれにおいてもL1カード140及びRE200との間の信号経路を構成する。一方、伝送路1カード150は、第1チャネルにおいては信号経路を構成せず、第2チャネルにおいてはMME及び呼制御カード110との間の信号経路を構成し、第3チャネルにおいてはMME及びL2−1カード130との間の信号経路を構成する。
[伝送路1カードが有する接続テンプレートテーブル]
図13は、伝送路1カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示す図である。図13は、伝送路1カードが有する接続テンプレートテーブルの一例を示すに過ぎず、これに限定されない。
伝送路1カード150が有する接続テンプレートテーブル153は、信号経路制御部151が、呼制御カード110から受信した接続関係情報に基づき、チャネルの信号経路を構成する際に参照される情報である。接続テンプレートテーブル153の構成は、呼制御カード110、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140それぞれが有する接続テンプレートテーブル113、123、133、143と同様の構成である。
例えば、「経路種別」“第1チャネル”及び「リンク種別」“UL”“DL”のチャネルの信号経路は、当該伝送路1カード150に対する「入力」「出力」が、ともに“−”であり、定義されない。
また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“UL”のチャネルの信号経路は、当該伝送路1カード150への「入力」が“MME”であり、当該伝送路1カード150からの「出力」が“呼制御カード”である。また、「経路種別」“第2チャネル”及び「リンク種別」“DL”のチャネルの信号経路は、当該伝送路1カード150への「入力」が“呼制御カード”であり、当該伝送路1カード150からの「出力」が“MME”である。
また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“UL”のチャネルの信号経路は、当該伝送路1カード150への「入力」が“MME”であり、当該伝送路1カード150からの「出力」が“L2−1カード”である。また、「経路種別」“第3チャネル”及び「リンク種別」“DL”のチャネルの信号経路は、当該伝送路1カード150への「入力」が“L2−1カード”であり、当該伝送路1カード150からの「出力」が“MME”である。
[第1チャネルの信号経路確立処理]
図14は、第1チャネルの信号経路確立処理の一例を示すシーケンス図である。図14は、REC装置100の起動後のシーケンスを示す。第1チャネルの主な信号経路は、呼制御カード110、L1カード140、伝送路2カード160が接続されて構成される。なお、図14において、説明の簡略のため、REC装置100は、各処理カードを1つずつ収容するとするが、各処理カードを複数収容する場合も、同様の処理となる。
先ず、呼制御カード110は、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160から受信した各カード情報を、カード情報テーブル114へ登録する(ステップS11)。そして、呼制御カード110は、カード情報テーブル114から、第1チャネルを構成する処理カードを選択する(ステップS12)。そして、呼制御カード110は、伝送路1カード150へ、MMEとのS1確立要求を送信する(ステップS13a)。そして、伝送路1カード150は、伝送路1カード150からのMMEとのS1確立要求に応じて、MMEとのS1通信リンクを確立する(ステップS13b)。
一方、呼制御カード110は、L2−2カード120へ、第1チャネルの信号経路を構成する処理カードの情報である接続関係情報を含む確立要求を送信する(ステップS14a)。L2−2カード120は、呼制御カード110からの第1チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル123の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−2カード120は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル122へ登録する(ステップS14b)。
そして、L2−2カード120は、呼制御カード110から受信した接続関係情報を含む第1チャネルの信号経路確立要求を、L1カード140へ送信する(ステップS15a)。L1カード140は、L2−2カード120からの第1チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル143の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L1カード140は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル142へ登録する(ステップS15b)。
そして、L1カード140は、接続関係情報を正常に登録し、呼制御カード110、L2−2カード120、伝送路2カード160との信号経路を確立すると、L2−2カード120へ信号経路確立応答を送信する(ステップS15c)。そして、L2−2カード120は、接続関係情報を正常に登録し、L1カード140から信号経路確立応答を受信すると、呼制御カード110へ信号経路確立応答を送信する(ステップS16)。
呼制御カード110は、L2−2カード120から信号経路確立応答を受信すると、L2−2カード120、L1カード140、伝送路2カード160へ、第1チャネルの送受信開始要求を送信する(ステップS17)。呼制御カード110は、ステップS12〜ステップS17の一連の処理を、REC装置100が収容する全てのセルについて実行する。
L1カード140は、第1チャネルの送受信開始要求を受信後、例えば、PDCCH、PCFICH等がマッピングされたIQ(In-phase/Quadrature)信号の出力を開始する。そして、L1カード140は、当該IQデータで示される無線信号を、無線装置(RE200)を介して送信する。なお、PDCCHはPhysical Downlink Control Channelの略であり、PCFICHはPhysical Control Format Indicator Channelの略である。
なお、L1カード140は、第1チャネルの信号経路を構成する呼制御カード110からの指示に基づいて、所定のタイミングにおいて論理チャネル(BCCH)で送信される報知情報(MIB情報、SIB情報等)をマッピングしたIQ信号を出力してもよい。なお、BCCHはBroadcast Control Channelの略であり、MIBはMaster Information Blockの略であり、SIBはSystem Information Blockの略である。
また、3GPP(3rd Generation Partnership Project、登録商標)の仕様上、報知情報(MIB情報やSIB情報)にはPDCP処理は実行されない。また、報知情報(MIB情報やSIB情報)に対してRLCはTM(Transparent Mode)であるため、RLC処理は実行されない。従って、REC装置100は、L2−1カード130を含まない信号経路(「呼制御カード」「L2−2カード」「L1カード」「伝送路2カード」で構成された第1チャネルの信号経路)を用いて、報知情報をマッピングしたIQ信号を出力することができる。
また、当該L1カード140は、REC装置100に収容される移動局からのPRACH、RRC等のUL(UpLink)信号に対して処理を行った結果を、第1チャネルの信号経路を構成する呼制御カード110へ通知することができる。なお、PRACHはPhysical Common Packet Channelの略であり、RRCはRadio Resource Controlの略である。
なお、3GPPの仕様上、PRACHにはRLC処理は実行されない。また、RRCにはPDCP処理は実行されず、RLCは当該RRC信号(Radio Resource Control Connection Request)に対してTM(Transparent Mode)であるため実行されない。従って、REC装置100は、L2−1カード130を含まない信号経路(「呼制御カード」「L2−2カード」「L1カード」「伝送路2カード」で構成された第1チャネルの信号経路)を用いて、PRACH信号、RRC信号等のUL信号を処理できる。
また、各処理カードは、接続関係情報の登録処理に失敗した場合、登録処理が正常に完了しなかった旨を示す経路確立応答(否定的応答)を返信してもよい。当該否定的応答には、登録処理に失敗した処理カードのカード種別やカード番号などの当該カードに関する情報を含むことができる。呼制御カード110は、登録処理が正常に完了しなかった旨を示す経路確立応答(否定的応答)を受信した場合、否定的応答に示されるカードと同種のカードを再度選択し直して、経路確立要求を送信してもよい。
[第1チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報]
図15は、第1チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報の一例を示す図である。図15は、図14で示したステップS14a及びステップS15aにおいて送信される信号経路確立要求が含む接続関係情報の一例を示す。
図15は、呼制御カード110が、第1チャネルの信号経路を構成する処理カードとして選択した全処理カードの接続関係に関する情報(接続関係情報)を示す。呼制御カード110は、カード情報テーブル114の内容に基づいて、図15に例示する接続関係情報を生成する。そして、呼制御カード110は、生成した接続関係情報を含む第1チャネルの経路確立要求を、選択したカードのうちカード種別が、例えばL2−2カード120である処理カードへ送信する。
図15に示す接続関係情報は、第1チャネルを構成する処理カードに関する情報の一覧であり、「セル番号」「経路種別」「カード番号」「カード種別」「アドレス情報」のカラムを有する。「セル番号」は、当該第1チャネルを割り当てるセルを識別する情報を示す。例えば、「セル番号」は、PCID(Physical Cell IDentifier)、GCID(Global Cell IDentifier)等である。「経路種別」は、当該経路確立要求により確立する経路の種別を示す。図15に示す例では、第1チャネルの経路確立要求に含まれる接続関係情報であるため、経路種別が第1チャネルであることを示す。
例えば、図14に示す第1チャネルの信号経路確立処理を実行する場合において、図15に示す接続関係情報を用いると、「カード番号」“1”“21”“22”の各処理カード間で第1チャネルの信号経路が構成される。
[L2−2カードへ登録される第1チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図16Aは、L2−2カードへ登録される第1チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図16Aは、図14に示すステップS14bにおいて、L2−2カード120が接続関係情報テーブル122へ登録する接続関係情報の例を示す。
L2−2カード120は、呼制御カード110からの第1チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル123の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−2カード120は、抽出した接続関係情報を、第1チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、図16Aに示すように、接続関係情報テーブル122へ登録する。
その結果、L2−2カード120は、第1チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば図5に示す「カード番号」“1”〜“5”の5つのL1カードのうち、「カード番号」“1”のL1カードに対してスケジューリング処理を行う。
[L1カードへ登録される第1チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図16Bは、L1カードへ登録される第1チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図16Aは、図14に示すステップS15bにおいて、L1カード140が接続関係情報テーブル142へ登録する接続関係情報の例を示す。
L1カード140は、L2−2カード120からの第1チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル143の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L1カード140は、抽出した接続関係情報を、第1チャネルの信号経路に関する接続関係報として、接続関係情報テーブル142へ登録する。
その結果、L1カード140は、第1チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば図5に示す「カード番号」“6”〜“13”の8つのL2−2カードのうち「カード番号」“6”のL2−2カードによりスケジューリング制御される。
また、L1カード140は、第1チャネルのアップリンク信号経路において、「カード番号」“19”〜“21”までの3つの呼制御カードのうち、「カード番号」“21”の呼制御カード(主呼制御カード)へMAC層の処理結果を通知すればよいことがわかる。
[第1チャネルの信号経路確立処理により確立された信号経路]
図17は、第1チャネルの信号経路確立処理により確立された信号経路の一例を示すブロック図である。図17は、REC装置100内の各処理カード間の通信(REC装置100内通信)に、高速シリアル通信であるsRIO(Serial Rapid Input/Output、登録商標)を用いる例を示す。
図17に示すように、呼制御カード110とL1カード140とは、sRIOによる双方向通信を行う。また、L1カード140と伝送路2カード160とは、sRIOによる双方向通信を行う。伝送路2カード160とREとは、CPRIによる双方向通信を行う。L2−2カード120とL1カード140とは、MAC層における双方向通信を行う。
sRIO通信では、宛先アドレスとしてカード番号(カードスロットの番号)が用いられる。図17では、LTE(Long Term Evolution、登録商標)プロトコル層とsRIO層との間の通信層の図示を省略している。しかし、例えば、LTEプロトコル層及びsRIO層間において、IPアドレスを用いてカード間のアドレスを指定するカード間インタフェース層を設けることができる。当該カード間インタフェース層では、上位レイヤ(例えばLTEのMAC層)からの信号の宛先カードが、IPアドレスを用いて指定される。そして、当該カード間インタフェース層では、当該指定されたIPアドレスから最終的にはカード番号が特定され、当該特定されたカード番号を用いてsRIO層によるカード間通信が行われる。
IPアドレスとカード番号とを変換する処理には、図5に示すカード情報テーブルと同様のリストを用いてもよい。あるいは、図14に示すような「カード情報の通知」を受けた際にMACアドレスとカード番号との対応表を生成し、既存のARP(Address Resolution Protocol)テーブルを用いてもよい。そして、IPアドレスとMACアドレスとの変換を経由して、当該MAC−カード番号対応表を利用してMACアドレスからカード番号を特定する方法を用いてもよい。
[第2チャネルの信号経路確立処理]
図18は、第2チャネルの信号経路確立処理の一例を示すシーケンス図である。図18は、REC装置100において第1チャネルの信号経路の確立後、第2チャネルの信号経路を確立させるシーケンスを示す。図18は、例えば、REC装置100が収容する移動局の無線接続シーケンスにおいて「RRC信号のUL信号を受信」した場合に、当該RRC信号を送信した移動局に対して第2チャネルの信号経路を確立するときに実行されるシーケンスを示す。なお、RRC信号は、Radio Resource Control Connection Requestである。
第2チャネルの主な信号経路は、呼制御カード110、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160が接続されて構成される。なお、図18において、説明の簡略のため、REC装置100は、各処理カードを1つずつ収容するとするが、各処理カードを複数収容する場合も、同様の処理となる。
先ず、呼制御カード110は、カード情報テーブル114から、第2チャネルを構成する処理カードを選択する(ステップS21)。そして、呼制御カード110は、伝送路1カード150へ、第2チャネルの信号経路確立要求を送信する(ステップS22a)。
伝送路1カード150は、呼制御カード110からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル153の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、伝送路1カード150は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル152へ登録する(ステップS22b)。そして、伝送路1カード150は、接続関係情報を接続関係情報テーブル152へ正常に登録完了すると、信号経路確立応答を、呼制御カード110へ送信する(ステップS22c)。
一方、呼制御カード110は、L2−2カード120へ、第2チャネルの信号経路を構成する処理カードの情報である接続関係情報を含む確立要求を送信する(ステップS23a)。L2−2カード120は、呼制御カード110からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル123の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−2カード120は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル122へ登録する(ステップS23b)。
そして、L2−2カード120は、呼制御カード110から受信した接続関係情報を含む第2チャネルの信号経路確立要求を、L2−1カード130へ送信する(ステップS24a)。L2−1カード130は、L2−2カード120からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル133の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−1カード130は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル132へ登録する(ステップS24b)。そして、L2−1カード130は、接続関係情報を接続関係情報テーブル132へ正常に登録完了すると、信号経路確立応答を、L2−2カード120へ送信する(ステップS24c)。
また、L2−2カード120は、呼制御カード110から受信した接続関係情報を含む第2チャネルの信号経路確立要求を、L1カード140へ送信する(ステップS25a)。L1カード140は、L2−2カード120からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル143の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L1カード140は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル142へ登録する(ステップS25b)。
そして、L1カード140は、接続関係情報を接続関係情報テーブル142へ正常に登録完了すると、信号経路確立応答を、L2−2カード120へ送信する(ステップS25c)。そして、L2−2カード120は、L1カード140から信号経路確立応答を受信すると、呼制御カード110へ信号経路確立応答を送信する(ステップS26)。
なお、各処理カードは、接続関係情報の登録処理に失敗した場合、登録処理が正常に完了しなかった旨を示す経路確立応答(否定的応答)を送信してもよい。当該否定的応答には、登録処理に失敗した処理カードの「カード種別」、「カード番号」等の当該処理カードに関する情報を含めることができる。呼制御カード110は、否定的応答を受信した場合、否定的応答に示されるカードと同種である他の処理カードを再度選択し、信号経路確立要求を送信してもよい。
[第2チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報]
図19は、第2チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報の一例を示す図である。図19は、図18で示したステップS22a、ステップS23a及びステップS25aにおいて送信される信号経路確立要求が含む接続関係情報の一例を示す。
すなわち、呼制御カード110は、カード情報テーブル114に登録されている内容に基づいて、第2チャネルの信号経路を構成する処理カードの選択を行う。例えば、呼制御カード110は、第2チャネルの信号経路を構成する処理カードの情報として、全ての「カード種別」について、カード種別毎に1つのカード情報を選択する。
そして、呼制御カード110は、第2チャネルの信号経路を構成する処理カードとして選択された全処理カードを含む接続関係情報を、カード情報テーブル114の内容に基づいて生成する。そして、呼制御カード110は、生成した接続関係情報を含む第2チャネルの経路確立要求を、選択した処理カードのうち、「カード種別」が“L2−2カード”“伝送路1カード”の処理カードへ送信する。
なお、呼制御カード110が伝送路1カード150へ送信する接続関係情報は、L2−2カード120へ送信する接続関係情報と同じであってもよい。または、呼制御カード110が伝送路1カード150へ送信する接続関係情報は、L2−2カード120へ送信する接続関係情報の一部を抽出したものであってもよい。例えば、第2チャネルの信号経路において直接の接続関係を有する呼制御カード110に関する情報のみ接続関係情報に含ませてもよい。
生成された接続関係情報は、カード情報テーブル114の内容の他に、「リソース識別情報」が追加される。リソース識別情報は、例えば、呼(Bearer)を識別する情報(例えばEPS(Evolved Packet System) Bearer Identity)等であってもよい。また、リソース識別情報は、REC装置100が収容する移動局を識別する情報(例えばC−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)等)であってもよい。または、リソース識別情報は、呼を識別する情報及び移動局を識別する情報の組合せであってもよい。
なお、C−RNTIは、セル間では同じ値になり得る。1つの処理カードに複数セルのリソースを割り当てる場合、セル番号とリソース識別情報(C−RNTI)との組合せでリソースを一意に特定することができる。また、呼を識別する情報は、REC装置100内で一意の値をとる。すなわち、REC装置100へ収容されるセル間でユニークな値となる。対して、C−RNTIは、セル単位でユニークとなるように管理されるため、セル間でユニークな値とはならない。
[L2−2カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図20Aは、L2−2カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図20Aは、図18に示すステップS23bにおいて、L2−2カード120が接続関係情報テーブル122へ登録する接続関係情報の例を示す。
L2−2カード120は、呼制御カード110からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル123の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−2カード120は、抽出した接続関係情報を、第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、図20Aに示すように、接続関係情報テーブル122へ登録する。そして、L2−2カード120は、呼制御カード110からの第2チャネルの信号経路確立要求に応じた登録処理が正常に完了した場合、正常に完了した旨を示す信号経路確立応答(肯定的応答)を、信号経路確立要求を送信した呼制御カード110へ送信する。
その結果、L2−2カード120は、第2チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば、図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“1”〜“5”のうちの「カード番号」“1”のL1カードのスケジューリング処理を行う。
なお、L2−2カード120は、第2チャネルの信号経路に関する接続関係を登録する際に、呼制御カード110から受信した接続関係情報の全部を登録してもよいし、一部を抽出して登録してもよい。例えば、伝送路1カード150及び伝送路2カード160に関する情報を省略してもよい。これは、第2チャネルの信号経路において、L2−2カード120は、L2−1カード130とL1カード140とは直接の接続関係を有するが、伝送路1カード150及び伝送路2カード160とは直接の接続関係を有さないためである。
また、L2−2カード120は、呼制御カード110からの接続関係情報に示されるL1カード及びL2−1カードに対して、当該接続関係情報に基づく経路確立要求を送信する。ここで、L2−2カード120がL2−1カード130及びL1カード140に対して送信する第2チャネルの信号経路確立要求に含ませる接続関係情報は、呼制御カード110から受信した接続関係情報の一部を抽出したものであってもよいし、全部であってもよい。
例えば、L2−2カード120は、L1カード140に対して送信する接続関係情報において、伝送路1カード150に関する情報を省略してもよい。こでは、第2チャネルの信号経路において、L1カード140は、L2−2カード120とL2−1カード130と伝送路2カード160とは直接の接続関係を有するが、伝送路1カード150とは直接の接続関係を有さないためである。
また、例えば、L2−2カード120は、L2−1カード130に対して送信する接続関係情報において、伝送路1カード150及び伝送路2カード160に関する情報を省略してもよい。これは、L2−1カード130は、第2チャネルの信号経路において、呼制御カード110とL2−2カード120とL1カード140とは直接の接続関係を有するが、伝送路1カード150と伝送路2カード160とは直接の接続関係を有さないためである。
[L2−1カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図20Bは、L2−1カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図20Aは、図18に示すステップS24bにおいて、L2−1カード130が接続関係情報テーブル132へ登録する接続関係情報の例を示す。
L2−1カード130は、L2−2カード120からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル133の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−1カード130は、抽出した接続関係情報を、第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、図20Bに示すように、接続関係情報テーブル132へ登録する。
そして、L2−1カード130は、接続関係情報の登録処理が完了した後、登録処理が正常に完了した旨を示す経路確立応答(肯定的応答)を、経路確立要求を送信したL2−2カード120へ送信する。
その結果、L2−1カード130は、第2チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば、図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“1”〜“5”のうち「カード番号」“1”のL1カードと接続関係を有する。
[L1カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図20Cは、L1カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図20Cは、図18に示すステップS25bにおいて、L1カード140が接続関係情報テーブル142へ登録する接続関係情報の例を示す。
L1カード140は、L2−2カード120からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル143の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L1カード140は、抽出した接続関係情報を、第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、図20Cに示すように、接続関係情報テーブル142へ登録する。
そして、L1カード140は、接続関係情報の登録処理が完了した後、登録処理が正常に完了した旨を示す経路確立応答(肯定的応答)を、経路確立要求を送信したL2−2カード120へ送信する。
その結果、L1カード140は、第2チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば、図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“16”〜“18”のうちの「カード番号」“16”のL2−1カードと接続関係を有する。
[伝送路1カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図20Dは、伝送路1カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図20Dは、図18に示すステップS22bにおいて、伝送路1カード150が接続関係情報テーブル152へ登録する接続関係情報の例を示す。
伝送路1カード150は、呼制御カード110からの第2チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル153の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、伝送路1カード150は、抽出した接続関係情報を、第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、接続関係情報テーブル152へ登録する。
そして、伝送路1カード150は、呼制御カード110からの第2チャネルの経路確立要求に応じた登録処理が正常に完了した場合、登録処理が正常に完了した旨を示す経路確立応答(肯定的応答)を、経路確立要求を送信した呼制御カード110へ送信する。
その結果、伝送路1カード150は、第2チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“19”〜“21”のうち“21”の呼制御カード(主呼制御カード)と接続関係を有する。
[第2チャネルの信号経路確立処理により確立された信号経路]
図21は、第2チャネルの信号経路確立処理により確立された信号経路の一例を示すブロック図である。図21は、図17に示す第1チャネルの信号経路確立処理により確立された信号経路と同様に、REC装置100内の各処理カード間の通信(REC装置100内通信)に、sRIOを用いる例を示す。
図21に示すように、伝送路1カード150とMMEとは、Ethernet(登録商標、以下同様)による双方向通信を行う。呼制御カード110と伝送路1カード150とは、sRIOによる双方向通信を行う。呼制御カード110とL2−1カード130とは、sRIOによる双方向通信を行う。L2−1カード130とL1カード140とは、sRIOによる双方向通信を行う。L1カード140と伝送路2カード160とは、sRIOによる双方向通信を行う。伝送路2カード160とREとは、CPRIによる双方向通信を行う。
また、L2−2カード120とL2−1カード130とは、L2−1カード130のPDCP層からL2−2カード120のMACアドレス層への一方向通信を行う。L2−2カード120とL1カード140とは、MAC層における双方向通信を行う。
[第3チャネルの信号経路確立処理]
図22は、第3チャネルの信号経路確立処理の一例を示すシーケンス図である。図22は、REC装置100において第2チャネルの信号経路の確立後、第3チャネルの信号経路を確立させるシーケンスを示す。図22は、例えば、REC装置100が収容する移動局の無線接続シーケンスにおける「RRC信号のUL信号を受信」した場合に、当該RRC信号を送信した移動局に対して第2チャネルの信号経路を確立するときに実行されるシーケンスを示す。図22に示すシーケンスは、図18と同様である。なお、RRC信号は、Radio Resource Control Connection Requestである。
第3チャネルの主な信号経路は、L2−2カード120、L2−1カード130、L1カード140、伝送路1カード150、伝送路2カード160が接続されて構成される。なお、図22において、説明の簡略のため、REC装置100は、各処理カードを1つずつ収容するとするが、各処理カードを複数収容する場合も、同様の処理となる。
先ず、呼制御カード110は、カード情報テーブル114から、第3チャネルを構成する処理カードを選択する(ステップS31)。そして、呼制御カード110は、伝送路1カード150へ、第3チャネルの信号経路確立要求を送信する(ステップS32a)。
伝送路1カード150は、呼制御カード110からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル153の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、伝送路1カード150は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル152へ登録する(ステップS32b)。そして、伝送路1カード150は、接続関係情報を接続関係情報テーブル152へ正常に登録完了すると、信号経路確立応答を、呼制御カード110へ送信する(ステップS32c)。
一方、呼制御カード110は、L2−2カード120へ、第3チャネルの信号経路を構成する処理カードの情報である接続関係情報を含む確立要求を送信する(ステップS33a)。L2−2カード120は、呼制御カード110からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル123の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−2カード120は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル122へ登録する(ステップS33b)。
そして、L2−2カード120は、呼制御カード110から受信した接続関係情報を含む第3チャネルの信号経路確立要求を、L2−1カード130へ送信する(ステップS34a)。L2−1カード130は、L2−2カード120からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル133の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−1カード130は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル132へ登録する(ステップS34b)。そして、L2−1カード130は、接続関係情報を接続関係情報テーブル132へ正常に登録完了すると、信号経路確立応答を、L2−2カード120へ送信する(ステップS34c)。
また、L2−2カード120は、呼制御カード110から受信した接続関係情報を含む第3チャネルの信号経路確立要求を、L1カード140へ送信する(ステップS35a)。L1カード140は、L2−2カード120からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル143の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L1カード140は、抽出した接続関係情報を、接続関係情報テーブル142へ登録する(ステップS35b)。そして、L1カード140は、接続関係情報を接続関係情報テーブル142へ正常に登録完了すると、信号経路確立応答を、L2−2カード120へ送信する(ステップS35c)。そして、L2−2カード120は、L1カード140から信号経路確立応答を受信すると、呼制御カード110へ信号経路確立応答を送信する(ステップS36)。
[第3チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報]
図23は、第3チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報の一例を示す図である。図23は、図22で示したステップS32a、ステップS33a及びステップS35aにおいて送信される信号経路確立要求が含む接続関係情報の一例を示す。
すなわち、呼制御カード110は、カード情報テーブル114に登録されている内容に基づいて、第3チャネルの信号経路を構成する処理カードの選択を行う。例えば、呼制御カード110は、第3チャネルの信号経路を構成する処理カードに関する情報として、「カード種別」“L2−2カード”“L2−1カード”“L1カード”“伝送路1カード”“伝送路2カード”から、カード種別毎に1つのカード情報を選択する。
そして、呼制御カード110は、第3チャネルの信号経路を構成する処理カードとして選択された全処理カードを含む接続関係情報を、カード情報テーブル114の内容に基づいて生成する。そして、呼制御カード110は、生成した接続関係情報を含む第3チャネルの経路確立要求を、選択した処理カードのうち、「カード種別」が“L2−2カード”“伝送路1カード”の処理カードへ送信する。なお、第3チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報の内容、その変形例及び送受信処理は、図19に示す第2チャネルの信号経路確立要求に含まれる接続関係情報と同様である。
[L2−2カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図24Aは、L2−2カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図24Aは、図22に示すステップS33bにおいて、L2−2カード120が接続関係情報テーブル122へ登録する接続関係情報の例を示す。
L2−2カード120は、呼制御カード110からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル123の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−2カード120は、抽出した接続関係情報を、第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、図24Aに示すように、接続関係情報テーブル122へ登録する。L2−2カード120は、呼制御カード110からの第3チャネルの信号経路確立要求に応じた登録処理が正常に完了した場合、登録処理が正常に完了した旨を示す信号経路確立応答(肯定的応答)を、信号経路確立要求を送信した呼制御カード110へ送信する。
その結果、L2−2カード120は、第3チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば、図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“1”〜“5”のうちの“1”のL1カードに対してスケジューリング処理を行う。なお、L2−2カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの内容及びその変形例は、図20Aに示すL2−2カードへ登録される第2チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルと同様である。
[L2−1カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図24Bは、L2−1カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図24Bは、図22に示すステップS34bにおいて、L2−1カード130が接続関係情報テーブル132へ登録する接続関係情報の例を示す。
L2−1カード130は、L2−2カード120からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル133の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L2−1カード130は、抽出した接続関係情報を、第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、図24Bに示すように、接続関係情報テーブル132へ登録する。
そして、L2−1カード130は、接続関係情報の登録処理が完了した後、登録処理が正常に完了した旨を示す経路確立応答(肯定的応答)を、経路確立要求を送信したL2−2カード120へ送信する。
その結果、L2−1カード130は、第3チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“1”〜“5”のうちの“1”のL1カードと接続関係を有する。
[L1カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図24Cは、L1カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図24Cは、図22に示すステップS35bにおいて、L1カード140が接続関係情報テーブル142へ登録する接続関係情報の例を示す。
L1カード140は、L2−2カード120からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル143の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、L1カード140は、抽出した接続関係情報を、第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、図24Cに示すように、接続関係情報テーブル142へ登録する。
そして、L1カード140は、接続関係情報の登録処理が完了した後、登録処理が正常に完了した旨を示す経路確立応答(肯定的応答)を、経路確立要求を送信したL2−2カード120へ送信する。
その結果、L1カード140は、第3チャネルの信号経路について登録された接続関係情報に基づいて、例えば図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“16”〜“18”のうちの“16”のL2−1カードと接続関係を有する。
[伝送路1カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図24Dは、伝送路1カードへ登録される第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図24Dは、図22に示すステップS32bにおいて、伝送路1カード150が接続関係情報テーブル152へ登録する接続関係情報の例を示す。
伝送路1カード150は、呼制御カード110からの第3チャネルに関する接続関係情報から、接続テンプレートテーブル153の「入力」「出力」と合致する「カード種別」のエントリ及び“伝送路1カード”“伝送路2カード”を含むエントリを抽出する。そして、伝送路1カード150は、抽出した接続関係情報を、第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報として、接続関係情報テーブル152へ登録する。
そして、伝送路1カード150は、呼制御カード110からの第3チャネルの経路確立要求に応じた登録処理が正常に完了した場合、登録処理が正常に完了した旨を示す経路確立応答(肯定的応答)を、経路確立要求を送信した呼制御カード110へ送信する。
その結果、伝送路1カード150は、第3チャネルの信号経路についての接続関係情報に基づいて、例えば、図5に示すカード情報テーブル114の「カード番号」“19”〜“21”のうちの“21”の呼制御カード(主呼制御カード)と接続関係を有する。
[第3チャネルの信号経路確立処理により確立された信号経路]
図25は、第3チャネルの信号経路確立処理により確立された信号経路の一例を示すブロック図である。図25は、図17及び図21と同様に、REC装置100内の各処理カード間の通信(REC装置100内通信)に、sRIOを用いる例を示す。
図25に示すように、伝送路1カード150とMMEとは、Ethernetによる双方向通信を行う。L2−1カード130と伝送路1カード150とは、sRIOによる双方向通信を行う。L2−1カード130とL1カード140とは、sRIOによる双方向通信を行う。L1カード140と伝送路2カード160とは、sRIOによる双方向通信を行う。伝送路2カード160とREとは、CPRIによる双方向通信を行う。
また、L2−2カード120とL2−1カード130とは、L2−1カード130のPDCP層からL2−2カード120のMACアドレス層への一方向通信を行う。L2−2カード120とL1カード140とは、MAC層における双方向通信を行う。
[第1乃至第3チャネルの信号経路に関する接続関係情報テーブル]
図26は、第1乃至第3チャネルの信号経路に関する各接続関係情報が登録されたL1カードの接続関係情報テーブルの一例を示す図である。図26は、一例として、L1カード140の接続関係情報テーブル142を示す。
すなわち、図26は、第1乃至第3チャネルの信号経路確立処理の各処理を経て、図16B、図20C、図24Cに示す接続関係情報テーブルの各エントリが、この順序で接続関係情報テーブル142へ登録された態様を示す。L1カード140は、図26に示す接続関係情報テーブル142の情報に基づき、第1乃至第3チャネルの信号経路を介した通信を行う。なお、呼制御カード110、L2−2カード120、L2−1カード130、伝送路1カード150、伝送路2カード160も、L1カード140と同様にして各接続関係情報テーブルへ情報を登録及び保持する。
[実施例による効果]
実施例のREC装置100は、1以上のL1カード140、1以上のL2−1カード130、L1カード140及び/又はL2−1カード130に対する通信処理のスケジューリング機能を実装する1以上のL2−2カード120のカード情報を管理する。L1カード140は、物理チャネルを扱う。L2−1カード130は、論理チャネルを扱う。REC装置100の呼制御カード110は、第1〜第3チャネルのチャネル毎に、カード情報が管理されるL1カード140、L2−1カード130、L2−2カード120のなかから論理チャネルに関する信号経路を確立させる処理カードを選択する。呼制御カード110は、選択した処理カードの組合せを示す接続関係情報を、接続関係情報に含まれる各処理カードへ送信する。呼制御カード110から接続関係情報を受信した各処理カードが、接続関係情報をもとに各処理カード間において論理チャネルに関する第1〜第3チャネル毎の信号経路を確立する。すなわち、実施例は、基地局装置に収容されるベースバンドの処理機能を無線通信レイヤの機能単位で各処理カードに実装し、各処理カードの接続を動的に構築する。よって、REC装置100は、第1乃至第3チャネルの信号経路の構築を、処理機能の増減を含めトラヒックに応じて動的かつ柔軟に行い、ダウンリンク及びアップリンクにおいて第1乃至第3チャネルを用いた無線通信を行うことができる。
[変形例]
(変形例1)各処理カードからのカード情報の通知の契機について
実施例では、例えば図14に示すように、各処理カードからのカード情報の通知の契機については特に規定していない。例えば、変形例1では、図14において、カード情報の通知は、呼制御カード110からの要求を受けた場合に実行されてもよい。
例えば、変形例1では、各処理カードには、カード番号とIPアドレスの対応表がプリインストールされているとしてもよい。すなわち、各処理カードが、REC装置100の起動時に自カードが収容されているカードスロットの番号をワイヤレベルで認識し、当該カード番号に基づいて自カードのIPアドレスを認識してもよい。さらに、各処理カードは、主呼制御カードが収容されるカードスロットの番号もプリインストールされているとしてもよい。そして、各処理カードは、REC装置100の起動時に当該カード番号に宛てて、自カードの存在を通知してもよい。主呼制御カードは、当該存在通知を受けたことに応じて、当該存在通知のカードに対して、カード番号に対応するIPアドレスを用いて情報要求を送信し、カード情報を取得する。
変形例1では、カード情報の要求などのアプリ層レベルではIPアドレスを用いた通信となるが、カード間のsRIO(Serial Rapid Input/Output)通信では、カード番号を用いた通信となる。アプリ層でIP通信を用いることで、ファイル転送時にFTPアプリを利用したり、情報通知にSMTPアプリを利用したりするなど、既存のアプリケーションを流用することが可能となる。また、変形例1では、各処理カードにカード番号とアドレス情報とがプリインストールされているため、チャネルの信号経路確立要求に含ませる接続関係情報において、アドレス情報を省略することができる。
(変形例2)第2チャネルの信号経路確立処理の契機について
図18に示す第2チャネルの信号経路確立処理の変形例として、第2チャネルの信号経路確立処理の開始の契機となる「RRC信号のUL信号を受信」の前段階で、予め第2チャネルの信号経路確立処理を実行して第2チャネルの信号経路を仮確立させてもよい。この前段階とは、例えば、REC装置100が収容する移動局からのPACHを受信し、当該移動局に対してリソース割当が可能となった段階である。この場合、RRC信号の受信に応じて、仮に確立させた第2チャネルの信号経路について、当該移動局への割当てを確定させることができる。
なお、実施例で示す各処理カードにおいて各処理を実行する各制御部、各処理部、各通信部は、例えば、NP、CPU、MPU、ASIC、FPGAが所定プログラムを実行することにより実現されてもよい。NPはNetwork Processorの略であり、CPUはCentral Processing Unitの略であり、MPUはMicro Processing Unitの略である。また、ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略であり、FPGAはField-Programmable gate arrayの略である。
また、実施例で示す各処理カードにおける各テーブル並びに各制御部、各処理部、各通信部の機能を実現する所定プログラム及び所定データは、RAM(Random Access Memory)若しくはフラッシュメモリ(Flash Memory)に記憶されてもよい。または、実施例で示す各処理カードにおける各テーブル並びに各制御部、各処理部、各通信部の機能を実現する所定プログラム及び所定データは、光学ディスク若しくは磁気ディスク若しくは光磁気ディスク等を記憶媒体とする記憶装置に記憶されてもよい。
以上、本願の実施例を含む実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施例に記載された範囲には限定されない。上記実施例に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得る。