JP6359919B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、送風方向に応じて導風パネルの大きさが変わる空気調和機に関する。
空気調和機の室内ユニットには、キャビネットの前面に吹出口が形成され、吹出口から温風あるいは冷風が吹き出される。冷暖房運転に応じて吹き出す風の向きを切り換える導風パネルが吹出口の前方に設けられる。風向きをより正確に制御するためには、導風パネルを大きくする必要がある。しかし、導風パネルの大きさは、吹出口の大きさや室内ユニットの外観による制約を受ける。
特許文献1には、導風パネルが上下2つのパネルに分割され、斜め上に向かって送風するとき、2つのパネルが一体的に連結されて開き、下向きに送風するとき、下側のパネルだけが開くことが記載されている。2つのパネルを連結して開くことにより、ロングパネルとなり、水平方向に遠方まで風を送ることが可能となる。
特許第4921135公報
上記の空気調和機において、下向きに送風するとき、下側のパネルは吹出口の上部を中心に回動して開くので、吹出口の下部にはパネルがない。そのため、吹出口の内壁に沿って流れていた風が吹出口から吹き出されると、流れている空気が吹出口の下縁で剥離して乱流が発生する。その結果、送風ロスが生じ、送風効率が低下して、遠方まで送風することができなくなる。
本発明は、上記に鑑み、水平方向だけでなく下向きにも送風をロスなく行える空気調和機の提供を目的とする。
本発明の空気調和機は、キャビネットの吹出口を覆う導風パネルが設けられ、導風パネルは上下に分割可能とされたものである。導風パネルが吹出口を開いて送風方向を前方にする上吹き状態のとき、導風パネルは1つのパネルとして吹出口の下部を中心にして開き、導風パネルが吹出口を開いて送風方向を下向きにする下吹き状態のとき、導風パネルは上下2つに分割されて、上側のパネルは吹出口の上部を中心にして開き、下側のパネルは吹出口の下部を中心にして開く。
導風パネルが下吹き状態のとき、吹出口の下部にパネルが存在する。吹出口の下縁で風の剥離は生じず、吹出口からの風は下側のパネルに沿って所定の方向に向けられる。
すなわち、導風パネルは、上パネルと下パネルとから構成され、吹出口の上部に上パネルが移動可能に設けられ、吹出口の下部に下パネルが設けられ、下パネルは吹出口の下部を中心に移動し、導風パネルが閉じているとき、上パネルと下パネルとが連なって吹出口を覆い、導風パネルが上吹き状態のとき、下パネルの移動に伴って上パネルが吹出口の上部から離れて下パネルに連なるように移動することにより導風パネルが開き、導風パネルが下吹き状態のとき、下パネルが移動して開き、上パネルが吹出口の上部を中心に移動して開く。
下パネルは、常に吹出口の下部を中心にして開く。上パネルが下パネルから分割されているとき、上パネルは吹出口の上部を中心にして開き、上パネルが下パネルに連なっているとき、上パネルは吹出口の下部を中心として開く。このように導風パネルを開閉するための開閉機構は、下パネルを吹出口の下部を中心にして移動させる第1移動部と、上パネルを吹出口の上部を中心にして移動させる第2移動部と、上パネルを下パネルととともに移動させる第3移動部とを備え、第3移動部は、導風パネルが上吹き状態のときに上パネルを吹出口の下部を中心にして移動させる。
第3移動部は、上パネルおよび下パネルを一体的に連結する連結部と、下パネルに連結された上パネルを吹出口の下部を中心に移動させる開閉部とを備えている。連結部は、上パネルおよび下パネルを保持して連結するベース部材と、上パネルおよび下パネルがベース部材に保持された状態にするロック部と、上パネルおよび下パネルがベース部材に保持された状態を解除する解除部とを備えている。
上パネルと下パネルとは、ベース部材を介して連結される。上パネルおよび下パネルはベース部材と一体化されるので、開閉部は、導風パネルの開閉時にベース部材をキャビネットに対して移動させる。なお、連結部は、上パネルと下パネルとを直接連結する構成としてもよい。開閉部は、上パネル11を直接移動させる構成としてもよく、下パネルの移動に伴って上パネルも移動する。
ロック部は、上パネルおよび下パネルに設けられたロック部材と、ロック部材をベース部材にロックするロック板とを有し、解除部は、ロック部材とロック板とを相対的に移動させて、上パネルおよび下パネルがベース部材から離れることができるように上パネルおよび下パネルをベース部材に対して移動可能な状態にする。
ベース部材に設けられたロック板の作用により、ロック部材がベース部材にロックされると、上パネルおよび下パネルはベース部材に一体的に保持される。解除部がロック部材あるいはロック板を移動させると、ロックが解除される。すなわち、上パネルおよび下パネルは、ベース部材から離れて、独立して移動可能となる。
下パネルは、キャビネットに回動可能に支持され、上パネルは、ベース部材に回動可能に支持され、ベース部材は、キャビネットに回動可能に支持され、ベース部材に、キャビネットから突出可能に設けられた移動体が取り付けられ、開閉部は、キャビネットに対して移動体を移動させる。移動体が移動することにより、ベース部材は吹出口の下部を中心にして回動する。これにより、ベース部材に一体化された上パネルおよび下パネルが開閉する。
導風パネルが下吹き状態になるとき、ベース部材がキャビネットに固定され、上パネルと下パネルとの連結が外された後、上パネルおよび下パネルが開く。ベース部材がキャビネットに固定されることにより、連結が外された上パネルはベース部材に対して移動可能となる。すなわち、上パネルは吹出口の上部を中心にしてキャビネットに対して開閉する。導風パネルが閉状態になるとき、まず上パネルおよび下パネルがそれぞれ閉じてから、上パネルと下パネルとが連結される。
導風パネルが1つのパネルとなった状態において、2つのパネルの先端が段差のないように重なる。各パネルの先端が重なることにより、隙間のない1枚のパネルが形成される。パネルに段差がないので、送風を乱さない。
本発明によると、上吹き状態のときに1つのパネルとして開く導風パネルを分割して開くことにより、下吹き状態のときにも吹出口の端縁での空気の剥離を抑えることができ、送風ロスをなくして、効率のよい送風を行える。
本発明の空気調和機の室内ユニットの斜視図 導風パネルが閉状態のときの室内ユニットの断面図 導風パネルが上吹き状態のときの室内ユニットの断面図 導風パネルが下吹き状態のときの室内ユニットの断面図 上パネルおよび下パネルの連結部を示す斜視図 ベース部材の分解斜視図 ロック機構を示す図 ベース部材を介して連結された上パネルおよび下パネルの斜視図 導風パネルが閉状態にあるときの開閉機構を示す図 ロックが解除されたときの開閉機構を示す図 導風パネルが下吹き状態にあるときの開閉機構を示す図 導風パネルが上吹き状態にあるときの開閉機構を示す図 空気調和機の制御ブロック図 第2実施形態の導風パネルを示す図 第3実施形態の導風パネルを示す図
第1実施形態の空気調和機の室内ユニットを図1、2に示す。室内ユニットは、熱交換器1および室内ファン2を備え、これらがキャビネット3に内装されている。キャビネット3の上面に吸込口4が形成され、キャビネット3の前面から底面にかけて湾曲部5が形成され、湾曲部5に吹出口6が形成される。
キャビネット3の内部には、吸込口4から吹出口6に至る空気通路7が形成され、この空気通路7に熱交換器1と室内ファン2とが配設される。吸込口4と熱交換器1との間に、フィルタが配され、吸込口4から吸込んだ室内の空気から塵埃がフィルタにより除去される。
キャビネット3は、背面板8と前面パネル9とから構成され、背面板8に前面パネル9が着脱可能に取り付けられる。前面パネル9の前面に開口が形成され、開口を覆う前カバー10が開閉可能に前面パネル9に装着される。前カバー10が開けられると、フィルタを着脱することができる。前面パネル9は、前面から底面にかけて凹んで形成され、この凹んだ部分の外面が湾曲部5とされる。キャビネット3内に形成される空気通路7は、上下左右の壁によって筒状に形成される。空気通路7の出口が湾曲部5に形成され、この出口が吹出口6とされる。
キャビネット3に、吹出口6を覆う上パネル11および下パネル12が設けられる。上パネル11および下パネル12はキャビネット3に対して移動可能とされ、両パネル11、12が移動することによって、吹出口6が開閉される。上パネル11と下パネル12とにより、吹出口6からの送風方向を制御する導風パネルが構成される。この導風パネルは、上下に分割可能な構造とされる。
図2に示すように、運転が停止しているとき、導風パネルは閉状態となる。このとき、上パネル11と下パネル12とが連なって一体となり、吹出口6を覆う。上パネル11は吹出口6の上部を覆い、下パネル12は吹出口6の下部を覆う。
図3に示すように、冷房運転時には、導風パネルは送風方向を前方にする上吹き状態となる。上パネル11が吹出口6の上部から離れて、上パネル11および下パネル12が連なったまま一体的に移動して、導風パネルが開く。すなわち、上パネル11および下パネル12は1つのパネルとして吹出口6の下部を中心にして開く。導風パネルは、冷風を斜め上方向に導き、冷風が天井に沿って前側方向に吹き出す。
図4に示すように、暖房運転時には、導風パネルは送風方向を下向きにする下吹き状態となる。導風パネルが上下2つに分割されて、上パネル11と下パネル12は独立して移動する。すなわち、上パネル11が吹出口6の上部を中心にして開き、下パネル12が吹出口6の下部を中心にして開く。上パネル11は、吹出口6の前方を塞ぎ、前方に向かって吹き出される温風を押さえ込み、下パネル12は、吹出口6の下部を前方に延長して、風の流れを斜め下方向に向ける。したがって、導風パネルは、吹き出す温風を絞って下方向に導く。なお、急速冷房運転時にも、導風パネルは下吹き状態となり、冷風が床面に向かって下方向に吹き出され、急速冷房が行われる。
また、吹出口6には、左右に送風方向を切り替える縦ルーバ13と、上下に送風方向を切り替える横ルーバ14とが設けられている。横ルーバ14は、吹出口6に対して出没するように回動可能とされる。吹出口6が開かれたとき、横ルーバ14は、吹出口6から突出し、吹出口6が閉じられたとき、導風パネルに当たらないように吹出口6内に向かって回動する。
上パネル11および下パネル12は、前面パネル9の湾曲部5の前方に配置される。上パネル11は吹出口6の上部に移動可能に設けられ、下パネル12は吹出口6の下部に移動可能に設けられる。上パネル11および下パネル12は、上下方向にかけて湾曲するように形成されている。各パネル11、12の湾曲に対応して、湾曲部5が湾曲されている。そのため、上パネル11および下パネル12が閉状態にあるとき、上パネル11および下パネル12は湾曲部5に沿うように位置する。
そして、上パネル11および下パネル12の左右方向の幅は、キャビネット3の左右方向の幅と同じであり、吹出口6の左右方向の幅よりも大である。上パネル11の上下方向の長さは、下パネル12の上下方向の長さより大とされる。上パネル11と下パネル12が連なったときの上下方向の長さは、湾曲部5の上下方向の長さよりも少し短く、吹出口6の上縁から下縁までの長さよりも大とされる。導風パネルが閉状態にあるとき、前面パネル9と導風パネルの上側および下側との間にそれぞれ隙間ができ、上パネル11および下パネル12が移動する際に必要なスペースが確保される。
導風パネルの状態に応じて、上パネル11と下パネル12とを一体的に連結するための連結部20が設けられる。図5〜12に示すように、連結部20は、上パネル11および下パネル12を保持して連結するベース部材21と、上パネル11および下パネル12がベース部材21に保持された状態を維持するロック部22と、上パネル11および下パネル12がベース部材21から離れることができるように上パネル11および下パネル12をベース部材21に対して移動可能な状態にする解除部23とを備えている。
上パネル11および下パネル12の左右方向の中間部分は吹出口6に対向し、中間部分よりも外側の左右両側に連結部20が配される。ベース部材21は、下ベース板24と上ベース板25とを重ねて形成され、上ベース板25が下ベース板24にねじ止めされる。ベース部材21は上パネル11および下パネル12の内面側に配される。なお、内面側は吹出口6に面する側である。下ベース板24および上ベース板25の上下方向の長さは、上パネル11と下パネル12が連なったときの上下方向の長さとほぼ同じとされる。下ベース板24は、上パネル11および下パネル12の湾曲に合わせて湾曲され、連結された状態の上パネル11および下パネル12の上側に沿うように配される。上ベース板25は、下ベース板24に対して上方向にずれて重ねられ、下ベース板24と上ベース板25との間には、空間が形成される。
図9〜12に示すように、上パネル11は、ベース部材21に回動可能に支持される。上パネル11の上部に上軸26が設けられ、上軸26が下ベース板24の上部に回動可能に保持される。下パネル12は、キャビネット3に回動可能に支持される。下パネル12の下部に下軸27が設けられ、下軸27が前面パネル9に回動可能に保持される。下ベース板24もキャビネット3に回動可能に支持される。下ベース板24の下部が下軸27に回動可能に支持される。このような支持構造により、ベース部材21は、吹出口6の下部を中心にして回動可能とされ、下パネル12も吹出口6の下部を中心にして回動可能とされる。上パネル11は、吹出口6の上部を中心にして回動可能とされる。また、上パネル11は、下パネル12に連なっているとき、吹出口6の下部を中心にして移動し、吹出口6から離れたり吹出口6に近づいたりする。
ロック部22は、上パネル11および下パネル12に設けられたロック部材30と、ロック部材30をベース部材21にロックするロック板31とを有する。ロック部材30は、頭部32がフック状に形成された突起であり、上パネル11のロック部材30は、上パネル11の下部の先端に設けられ、下パネル12のロック部材30は、下パネル12の上部の先端に設けられる。上パネル11と下パネル12が連結された状態にあるとき、2つのロック部材30は近接して並んでいる。
各ロック部材30は、ベース部材21を貫通して、頭部32が上ベース板25から外部に突出している。下ベース板24に、下孔34が形成され、下孔34の大きさは、並んだ2つのロック部材30の頭部32が通り抜ける大きさとされる。上ベース板25に、上孔35が形成され、上孔35の大きさは、並んだ2つのロック部材30の頭部32が通り抜ける大きさとされる。
ロック板31は、上ベース板25と下ベース板24との間の空間に配される。ロック板31は、下ベース板24に移動可能にガイドされ、上ベース板25と下ベース板24との間の空間を下ベース板24に沿ってスライドする。したがって、ロック板31は上パネル11および下パネル12に対して移動可能とされる。
ロック板31に、2つのロック孔36が形成され、ロック孔36は下孔34と同じ大きさの孔である。ロック部材30は、ロック孔36を通ってロック板31を突き抜けている。ロック部材30の頭部32がロック孔36の端縁に引っ掛かることにより、ロック部材30は、ロック板31に係止されて、ベース部材21から抜けなくなる。これにより、上パネル11および下パネル12はベース部材21に保持され、上パネル11と下パネル12とが一体的に連結される。
ここで、ロック部材30がロック孔36の端縁に当接するように、ロック板31はばね37によって付勢されている。ばね37の下端がロック板31に取り付けられ、ばね37の上端が上ベース板25に取り付けられる。ばね37はロック板31をロック方向に向かって付勢している。ロック部材30の頭部32は解除方向に向かって出っ張っている。なお、ロック方向は、ベース部材21の下部に向かう方向とされ、解除方向は、ベース部材21の上部に向かう方向とされる。ばね37がロック板31を押すことにより、ロック部材30がロック孔36の上側の端縁に当接して、ロック部材30の頭部32がロック孔36の端縁に引っかかる。ロック部材30がロック板31に係止されることによって、上パネル11および下パネル12がベース部材21にロックされる。これにより、上パネル11と下パネル12とがベース部材21を介して一体的に連結され、キャビネット3に対して移動可能な1つのパネルとして機能する。
解除部23は、ロック部材30とロック板31とを相対的に移動させて、ロック部材30に対するロック板31による係止を解除する。すなわち、図9、10に示すように、ロック板31に、移動ピン38が形成され、移動ピン38に作用してロック板31を移動させる解除レバー39が設けられる。解除部23は、解除レバー39と、係止を解除するときに解除レバー39を動作させる解除モータ40とを有する。解除モータ40は、正逆回転可能なステッピングモータとされ、キャビネット3に取り付けられる。
解除レバー39に一体的に大径セクタギア41と小径セクタギア42とが形成され、解除レバー39はキャビネット3に設けられた軸周りに回動可能とされる。解除モータ40に取り付けられた駆動ギア43が大径セクタギア41と噛み合い、解除モータ40の駆動により解除レバー39が回動する。駆動ギア43、各セクタギア41、42によって、解除モータ40の駆動力を解除レバー39に伝達する動力伝達機構が構成される。解除レバー39が回動すると、解除レバー39は移動ピン38に当接して移動ピン38を押す。ロック板31が解除方向に向かって移動して、ロック部材30に対してロック孔36がずれ、ロック部材30はロック孔36に引っ掛からずに抜け出せるようになる。これにより、上パネル11および下パネル12に対するロックが解除され、上パネル11および下パネル12は、ベース部材21から離れるように移動可能となる。
また、図10に示すように、上ベース板25の上部に上支軸44が設けられ、上支軸44は、キャビネット3に設けられた軸受アーム45に支持される。ベース部材21が軸受アーム45によってキャビネット3に保持される。軸受アーム45には、セクタギア46が一体的に形成され、軸受アーム45は、前面パネル9に設けられた固定軸47周りに回動可能に支持される。セクタギア46と小径セクタギア42との間に中間ギア48が設けられ、各セクタギア42、46、中間ギア48によってギア列が構成される。解除モータ40の駆動力がギア列により軸受アーム45に伝達され、軸受アーム45と解除レバー39とは同時に動作する。
空調運転に応じて上パネル11および下パネル12がそれぞれ移動して、導風パネルが開閉される。上パネル11および下パネル12を移動させるための開閉機構が設けられる。開閉機構は、下パネル12を吹出口6の下部を中心にして移動させる第1移動部50と、上パネル11を吹出口6の上部を中心にして移動させる第2移動部51と、上パネル11を下パネル12とともに移動させる第3移動部52とを備えている。
空気調和機では、室内ユニットに対して図示しない室外ユニットが室外に設置されている。室外ユニットには、圧縮機、熱交換器、四方弁、室外ファン等が内装され、これらと室内側の熱交換器1とによって冷凍サイクル53が形成される。そして、図13に示すように、冷凍サイクル53を制御する制御装置54が設けられる。マイコンからなる制御装置54は、ユーザの指示および室温や外気温を検出する温度センサ等の各種のセンサ55の検出信号に基づいて、冷凍サイクル53を制御し、冷暖房運転を行う。このとき、制御装置54は、冷暖房運転に応じて開閉機構を制御して、上パネル11および下パネル12を移動させて導風パネルを開閉する。
図9,11に示すように、第1移動部50は、下パネル12を回動させるための第1開閉モータ60と、第1開閉モータ60の駆動力を下パネル12に伝える動力伝達機構とを有する。第1開閉モータ60は、正逆回転可能なステッピングモータとされ、キャビネット3に取り付けられる。下パネル12の下軸27に従動ギア61が取り付けられ、従動ギア61は、第1開閉モータ60に取り付けられた駆動ギア62に噛み合う。駆動ギア62と従動ギア61とから動力伝達機構が構成される。第1開閉モータ60が駆動されると、従動ギア61が回動して、下パネル12が開閉される。
図11に示すように、第2移動部51は、上パネル11を回動させるための第2開閉モータ63と、第2開閉モータ63の駆動力を上パネル11に伝える動力伝達機構とを有する。第2開閉モータ63は、正逆回転可能なステッピングモータとされ、キャビネット3に取り付けられる。上パネル11の上軸26に従動ギア64が取り付けられ、第2開閉モータ63に取り付けられた駆動ギア65と従動ギア64とが複数のギアを組み合わせて構成されるギア列66によって接続される。動力伝達機構は、駆動ギア65、従動ギア64、ギア列66から構成される。第2開閉モータ63が駆動されると、ギア列66を介して従動ギア64が回動して、上パネル11が開閉される。また、上パネル11の従動ギア64を覆うカバー67が上ベース板25に形成されている。導風パネルが上吹き状態になったとき、上パネル11がベース部材21とともに移動し、従動ギア64がカバー67によって覆われる。従動ギア64が外部に露出しないので、従動ギア64が損傷するのを防げるとともに、従動ギア64にごみなどが付着するのを防げる。
図9,12に示すように、第3移動部52は、上パネル11および下パネル12を一体的に連結する上記の連結部20と、下パネル12に連結された上パネル11を吹出口6の下部を中心に移動させる開閉部70とを備える。開閉部70は、ベース部材21に取り付けられた移動体71と、移動体71を移動させるための第3開閉モータ72とを有する。第3開閉モータ72は、正逆回転可能なステッピングモータとされ、キャビネット3に取り付けられる。
移動体71は、円弧状に形成されたラックとされ、キャビネット3に設けられたガイドに沿って移動可能に支持され、前面パネル9の湾曲部5から出没するように移動する。移動体71は、第3開閉モータ72に取り付けられた駆動ギア73に噛み合う。第3開閉モータ72の駆動力が直接移動体71に伝達される。第3開閉モータ72が駆動されると、移動体71が移動して、ベース部材21とともに一体的に連結された上パネル11および下パネル12が開閉される。このように、開閉部70は、導風パネルの開閉時にベース部材21をキャビネット3に対して移動させる。なお、移動体71がキャビネット3から突出しすぎないように、移動体71の移動を規制するためのストッパ74が設けられている。ストッパ74は、移動体71に形成された歯の最後端に形成され、ストッパ71が駆動ギア73の歯に接触すると、駆動ギア73の回転が規制され、移動体71が停止する。
上記の各モータ、ギアによって構成される開閉機構は、ユニット化されてケースに内装される。ケースがキャビネット3にねじ等により取り付けられる。開閉機構は左右両側に設けられる。このとき、左右両側のモータは同期して駆動される。なお、左右の開閉機構のうち、一側だけにモータを設けてもよい。この場合、モータの駆動力を左右方向の一側から他側に伝達するシャフト、ギアから構成される駆動伝達機構が設けられる。
空気調和機が停止しているとき、導風パネルは閉状態にある。図2、9に示すように、上パネル11および下パネル12のロック部材30はベース部材21に係止され、上パネル11および下パネル12は一体的に連結される。吹出口6は、上パネル11および下パネル12により覆われる。
連なった上パネル11および下パネル12が吹出口6を塞いでいるとき、上パネル11の下端と下パネル12の上端とが向かい合う。図2、9に示すように、上パネル11の先端と下パネル12の先端が重ねられる。両パネル11、12の先端が段状に形成される。上パネル11の下端の下側が突出し、下パネル12の上端の上側が突出する。上パネル11の下端が下パネル12の上端に覆いかぶさり、両パネル11、12の先端が上下に重ねられる。両パネル11、12が重なったとき、導風パネルの内外面には、段差はできない。このように、各パネル11、12の先端が上下に重なるので、導風パネルの厚さ方向には隙間ができない。したがって、導風パネルを貫通する隙間がないので、導風パネルが閉じているときに、埃などの異物が吹出口6内に入ることがない。また、上パネル11と下パネル12とが順に回動することにより、両パネル11、12は互いに干渉することなく回動できる。
停止している空気調和機が暖房運転を行うとき、制御装置54は、暖房運転の指示を受けると、冷凍サイクル53の制御を行うとともに、導風パネルが下吹き状態になるように開閉機構を動作させる。制御装置54は、まず上パネル11と下パネル12の連結を解除するために第3移動部52を駆動制御し、この後第1移動部50および第2移動部51を同時に駆動制御する。
制御装置54は、連結部20の解除モータ40を駆動する。解除モータ40が駆動すると、解除レバー39が回動すると同時に軸受アーム45が回動する。図10に示すように、解除レバー39が移動ピン38に当接して、ロック板31がばね37の付勢力に抗して解除方向に向かってスライドする。ロック部材30に対してロック孔36がずれ、ロック部材30がロック孔36から抜け出すことができるようになる。また、軸受アーム45が回動して、ベース部材21の上支軸44が軸受アーム45に嵌め込まれて保持される。ベース部材21はキャビネット3に外れないように固定され、上パネル11はキャビネット3に対して移動可能となる。
制御装置54は、解除モータ40を予め決められた所定角度だけ回転させると、解除モータ40を停止する。所定角度だけ駆動ギア43が回転すると、ロック部材30に対するロックが完全に解除されるようにロック板31が所定距離を移動するとともに、軸受アーム45が上支軸44を確実に保持できる状態になる。このような状態になるように、解除モータ40に対する所定角度が予め設定される。
上パネル11と下パネル12との連結が外され、上パネル11および下パネル12が互いに独立して移動可能となり、ベース部材21がキャビネット3に固定された後、制御装置54は、上パネル11および下パネル12を開くために第1開閉モータ60および第2開閉モータ63を駆動する。このとき、各開閉モータ60、63に対する動力伝達機構を構成するギア数の違いにより、各パネル11、12への駆動力の伝達にタイムラグがあるので、各開閉モータ60、63の動作タイミングがずらされる。ここでは、第2開閉モータ63が第1開閉モータ60よりも少しだけ早く駆動され、上パネル11と下パネル12とは同時に回動し始める。なお、各開閉モータ60、63を同じタイミングで駆動してもかまわない。また、図2に示すように、上パネル11の先端が下パネル12の先端に重なっている場合、第2開閉モータ63を先に駆動するのが好ましい。
図11に示すように、第1開閉モータ60が駆動すると、下パネル12が下軸27周りに回動する。第2開閉モータ63が駆動すると、上パネル11が上軸26周りに回動する。両パネル11、12のロック部材30は、ベース部材21を抜け出し、両パネル11、12はベース部材21から離れる。ベース部材21の上支軸44は軸受アーム45により保持され、ベース部材21の下部は下軸27を介してキャビネット3に保持されている。したがって、ベース部材21はキャビネット3に固定され、ベース部材21がキャビネット3から外れることはない。
制御装置54は、第1開閉モータ60および第2開閉モータ63をそれぞれ設定された操作角度だけ回転させると、各開閉モータ60、63を停止する。指示された運転条件に応じて、上パネル11の開角度と下パネル12の開角度が設定される。制御装置54は、それぞれの開角度に応じて各開閉モータ60、63に対する操作角度を設定する。上パネル11および下パネル12は、それぞれ設定された開角度まで開き、下吹き状態となる。
導風パネルが下吹き状態のとき、下パネル12は、吹出口6を形成する下壁の延長線上に位置する。すなわち、吹出口6の下縁先端が下パネル12の先端になり、吹出口6の下縁が延長され、空気通路7が前方に延びる。吹出口6の下部を流れる風は、下パネル12に沿って前方まで運ばれてから吹き出される。これにより、吹出口6での風の剥離を防ぐことができ、剥離による送風ロスを抑えて、送風効率を高めることができる。しかも、上パネル11と下パネル12のそれぞれの開角度を制御することにより、吹き出す風を絞ることができる。このように縮流された風は遠方まで届けられる。したがって、床に向かう下方向への風向き制御が可能となる。
暖房運転の停止の指示があると、制御装置54は、冷凍サイクル53の停止する制御を行うとともに、開閉機構を動作させる。上パネル11および下パネル12を閉じるために、制御装置54は、第1開閉モータ60および第2開閉モータ63を駆動する。各開閉モータ60、63が、開くときとは逆方向に回転すると、上パネル11および下パネル12が閉じていく。各パネル11、12が閉じるにつれて、各パネル11、12のロック部材30は、ベース部材21の下孔34からロック孔36、上孔35と順に通り抜けていく。
各開閉モータ60、63が、開くときに回転した操作角度だけ逆回転すると、制御装置54は、各開閉モータ60、63を停止する。上パネル11および下パネル12は、図10に示す閉状態となる。ここで、下パネル12の先端に上パネル11の先端が重なるように、先に下パネル12が閉じてから上パネル11が閉じる。そのため、制御装置54は、各パネル60、63の開角度に応じて、第1開閉モータ60の動作タイミングと第2開閉モータ63の動作タイミングを制御する。第1開閉モータ60は、第2開閉モータ63よりも先に停止する。下パネル12は、閉状態の位置に停止し、上パネル11が閉じて、上パネル11の先端が下パネル12の先端に接触して重なると、上パネル11が停止して、上パネル11は閉状態の位置となる。
第1開閉モータ60および第2開閉モータ63が停止した後、制御装置54は、解除モータ40を駆動する。解除モータ40は、ロックを解除するときとは逆方向に回転する。解除モータ40の回転により、解除レバー39が移動ピン38から離れる方向に回動するとともに、軸受アーム45も上支軸44から離れる方向に回動する。
解除レバー39の回動に伴って、ロック板31は、ばね37の付勢力によりロック方向に向かってスライドする。ロック部材30がロック板31のロック孔36の上側の端縁に当接して、ロック部材30はロック板31に係止される。これにより、上パネル11および下パネル12は、一体的に連結されて、ベース部材21にロックされる。また、軸受アーム45が上支軸44から離れる。
制御装置54は、解除モータ40を所定角度だけ回転させると、解除モータ40を停止する。上パネル11および下パネル12は、図9に示す閉状態に戻る。
空気調和機が冷房運転を行うとき、制御装置54は、冷房運転の指示があると、冷凍サイクル53の制御を行うとともに、導風パネルが上吹き状態になるように開閉機構を動作させる。上パネル11および下パネル12が連なったまま移動するように、制御装置54は、開閉部70を駆動制御する。
図12に示すように、第3開閉モータ72が駆動すると、移動体71がキャビネット3から突出する方向に移動する。このとき、上パネル11および下パネル12は、互いに連結されて、ベース部材21に一体化されている。下パネル12は下軸27周りに回動し、ベース部材21も下軸27周りに回動する。下パネル12に連結された上パネル11も下軸27周りに回動する。すなわち、上パネル11は、吹出口6の下部を中心にして移動しながら、吹出口6から離れるように移動する。制御装置54は、第3開閉モータ72を設定された操作角度だけ回転させると、第3開閉モータ72を停止する。上パネル11と下パネル12とが連なって構成される導風パネルは、設定された開角度まで開き、上吹き状態となる。
上吹き時には、上パネル11と下パネル12とが連結されて、ロングパネルが形成されるので、吹出口6の下部を流れる風がロングパネルに沿って前方まで案内されるコアンダ効果が得られる。これによって、上方に向かって風を吹き出すことができ、天井に沿った送風を実現でき、冷風を遠くまで届けることができる。また、大きな導風パネルになることにより、流れてきた風が徐々に広がり、左右方向の吹出角度を広げることができるディフューザー効果が得られる。これにより、空気の流れの損失が少なくなり、送風効率を高めることができる。
第2実施形態の空気調和機として、図14に示すように、上パネル11の下端の端面と下パネル12の上端の端面とを対向させてもよい。上パネル11の下端と下パネル12の上端との間には、導風パネルの厚さ方向に隙間80ができる。導風パネルが閉状態から下吹き状態になるとき、上パネル11と下パネル12とが独立して回動する。しかし上パネル11と下パネル12との間に隙間80があるので、両パネル11、12は互いに干渉することなく回動できる。しかも、上パネル11および下パネル12が開閉するとき、いずれのパネル11、12が先に回動してもかまわない。
第3実施形態の空気調和機として、図15に示すように、上パネル11および下パネル12が平坦に形成される。導風パネルが上吹き状態のとき、上パネル11および下パネル12が連結されて開き、大きく平らなパネルが形成される。このような導風パネルであると、送風方向が定めやすくなり、風向き制御を容易に行える。
以上の通り、本発明の空気調和機は、キャビネット3の吹出口6を覆う導風パネルが設けられ、導風パネルは上下に分割可能とされ、導風パネルが吹出口6を開いて送風方向を前方にする上吹き状態のとき、導風パネルは1つのパネルとして吹出口6の下部を中心にして開き、導風パネルが吹出口6を開いて送風方向を下向きにする下吹き状態のとき、導風パネルは上下2つに分割されて、上側のパネル11は吹出口6の上部を中心にして開き、下側のパネル12は吹出口6の下部を中心にして開く。
これにより、送風方向に応じてパネルの形状が変化し、吹出口6の端縁にパネルが存在する。したがって、吹出口6から吹き出される風が剥離することを防ぐことができ、遠方まで送風することができる。
導風パネルは、上パネル11と下パネル12とから構成され、吹出口6の上部に上パネル11が移動可能に設けられ、吹出口6の下部に下パネル12が設けられ、下パネル12は吹出口6の下部を中心に移動し、導風パネルが閉じているとき、上パネル11と下パネル12とが連なって吹出口6を覆い、導風パネルが上吹き状態のとき、下パネル12の移動に伴って上パネル11が吹出口6の上部から離れて下パネル12に連なるように移動することにより導風パネルが開き、導風パネルが下吹き状態のとき、下パネル12が移動して開き、上パネル11が吹出口6の上部を中心に移動して開く
これにより、導風パネルが上吹き状態のときには、2つのパネル11、12が連結されてロングパネルにすることができる。導風パネルが下吹き状態のときには、2つのパネル11、12がそれぞれ吹出口6の下縁および上縁に位置するので、吹き出す風の剥離を防ぎながら、風を絞ることができ、遠方まで送風できる。
下パネル12を吹出口6の下部を中心にして移動させる第1移動部50と、上パネル11を吹出口6の上部を中心にして移動させる第2移動部51と、上パネル11を下パネル12とともに移動させる第3移動部52とを備える。すなわち、第3移動部52は、上吹き状態のときに上パネル11を吹出口6の下部を中心にして移動させる。これにより、上パネル11と下パネル12をそれぞれ独立して移動させることができるとともに、下パネル12の移動に伴って上パネル11を下パネル12と同じ方向に移動させることができる。
第3移動部52は、上パネル11および下パネル12を一体的に連結する連結部20と、下パネル12に連結された上パネル11を吹出口6の下部を中心に移動させる開閉部70とを備える。これにより、一体化された上パネル11および下パネル12を移動させることができる。
連結部20は、上パネル11および下パネル12を保持して連結するベース部材21と、上パネル11および下パネル12がベース部材21に保持された状態にするロック部と22、上パネル11および下パネル12がベース部材21に保持された状態を解除する解除部23とを備える。これにより、上パネル11と下パネル12とをベース部材を介して連結した状態と、上パネル11と下パネル12とをそれぞれ独立して移動可能な状態とにすることができる。
開閉部70は、導風パネルの開閉時にベース部材21をキャビネット3に対して移動させる。ベース部材21の移動により、上パネル11および下パネル12を連なった状態で開閉することができる。
ロック部22は、上パネル11および下パネル12に設けられたロック部材30と、ロック部材30をベース部材21にロックするロック板31とを有し、解除部23は、ロック部材30とロック板31とを相対的に移動させて、上パネル11および下パネル12がベース部材21から離れることができるように上パネル11および下パネル12をベース部材21に対して移動可能な状態にする。
下パネル12は、キャビネット3に回動可能に支持され、上パネル11は、ベース部材21に回動可能に支持され、ベース部材21は、キャビネット3に回動可能に支持され、ベース部材21に、キャビネット3から突出可能に設けられた移動体71が取り付けられ、開閉部70は、キャビネット3に対して移動体71を移動させる。移動体71の移動により、ベース部材21を介して連結された上パネル11および下パネル12を吹出口6の下部を中心にして開閉することができる。
導風パネルが下吹き状態になるとき、ベース部材21がキャビネット3に固定され、上パネル11と下パネル12との連結が外された後、上パネル11および下パネル12が開く。これにより、ベース部材21がキャビネット3から外れないようにベース部材21を固定でき、上パネル11の安定した開閉を行える。
導風パネルが1つのパネルとなった状態において、2つのパネル11、12の先端が段差のないように重なる。これにより、2つのパネル11、12が隙間のないように連なる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。開閉機構の各モータは、予め決められた角度だけ回転すると、停止するように制御されているが、ギア、レバー、アーム、パネルなどの移動する部材の位置を検出する検出器を設けて、各部材の位置に基づいてモータの駆動を制御してもよい。
第4実施形態として、ロック部22の他の形態を以下に示す。その他の構成は第1〜第3実施形態と同じである。上パネル11および下パネル12に設けられるロック部材30が移動可能とされ、ベース部材21に各ロック部材30を係止する係止孔が形成される。ロック部材30をロックする方向に付勢するばねが上パネル11および下パネル12に設けられ、ロックを解除する方向にロック部材30を移動させる解除レバーが設けられる。導風パネルが下吹き状態になるとき、解除レバーは解除モータ40の駆動により動作して、上パネル11および下パネル12のベース部材21に対するロックが解除され、上パネル11および下パネル12は互いに独立して回動可能となる。
第5実施形態として、上パネル11と下パネル12とがベース部材21を介さずに直接連結してもよい。その他の構成は第1〜第3実施形態と同じである。上パネル11に、スライド可能な補助パネルが設けられ、補助パネルがモータの駆動によりスライドすると、補助パネルは上パネル11の下端から突出する。下パネル12に、補助パネルが嵌まり込む溝が形成される。スライドした補助パネルが溝に嵌まり込むことにより、上パネル11が下パネル12に直接連結される。補助パネルが引っ込むようにスライドすると、上パネル11と下パネル12との連結が解除される。
そして、開閉部70として、移動アームが上パネル11に取り付けられ、移動アームはキャビネット3に出没可能に設けられる。移動アームの一端が上パネル11に回動可能に取り付けられ、移動アームの他端が回転板に回動可能に取り付けられる。キャビネット3に回動可能に支持された回転板は、モータにより回転駆動される。回転板が回転すると、移動アームがキャビネット3から突出して、上パネル11が吹出口6から離れるように移動する。上パネル11の上軸26を回動可能に保持する軸受が設けられ、軸受はキャビネット3に移動可能に設けられ、モータの駆動により、軸受が上軸26に近づいたり離れたりする。導風パネルが上吹き状態になるとき、軸受は上軸26から離れる。上パネル11と下パネル12が連結され、上パネル11および下パネル12は、一体的に下軸27周りに回動して開く。導風パネルが下吹き状態になるとき、上パネル11は下パネル12との連結が解除され、軸受が上軸26に向かって移動して、上軸26は軸受に保持される。上パネル11は上軸26周りに回動して開き、下パネル12は下軸27周りに回動して開く。ここで、下吹き状態のとき、補助パネルを突出させると、上パネル11が延長され、風を押さえ込んで下向きに送風することができる。
第6実施形態として、第3移動部52は、上パネル11を保持して下パネル12に追従して上パネル11を移動させる。キャビネット3に対して出没可能な移動アームが上パネル11を着脱可能に保持する。上パネル11と下パネル12を連結するためのベース部材21は設けられない。上パネル11の上軸26は、移動可能な軸受に回動可能に保持される。その他の構成は第1〜第3実施形態と同じである。移動アームの先端にチャックが設けられ、チャックは上パネル11の一部を掴んだり離したりする。移動アームの中間に関節が設けられ、移動アームの先端側が1軸周りに曲がるようにモータにより駆動される。導風パネルが下吹き状態になるとき、軸受は上軸26から離れる。上パネル11を掴んだ移動アームがキャビネット3から突出するように移動しながら、移動アームの先端側が曲げられる。上パネル11が吹出口6の下部を中心に回動する下パネル12に追従するように移動する。このようにして、上パネル11は下パネル12に連なって移動し、上パネル11および下パネル12が一体的に開く。導風パネルが上吹き状態になるとき、移動アームは上パネル11を離す。軸受は上軸26を保持し、第2開閉モータ63の駆動により、上パネル11は、上軸26周りに回動して開く。
3 キャビネット
6 吹出口
11 上パネル
12 下パネル
20 連結部
21 ベース部材
22 ロック部
23 解除部
24 下ベース板
25 上ベース板
26 上軸
27 下軸
30 ロック部材
31 ロック板
36 ロック孔
38 移動ピン
39 解除レバー
40 解除モータ
45 軸受アーム
50 第1移動部
51 第2移動部
52 第3移動部
54 制御装置
60 第1開閉モータ
63 第2開閉モータ
70 開閉部
71 移動体
72 第3開閉モータ
80 隙間

Claims (10)

  1. キャビネットの吹出口を覆う導風パネルが設けられ、導風パネルは、上パネルと下パネルとから構成され、上下に分割可能とされ、導風パネルが吹出口を開いて送風方向を前方にする上吹き状態のとき、導風パネルは1つのパネルとして吹出口の下部を中心にして開き、導風パネルが吹出口を開いて送風方向を下向きにする下吹き状態のとき、導風パネルは上下2つに分割されて、パネルは吹出口の上部を中心にして開き、パネルは吹出口の下部を中心にして開くことを特徴とする空気調和機。
  2. 出口の上部に上パネルが移動可能に設けられ、吹出口の下部に下パネルが設けられ、下パネルは吹出口の下部を中心に移動し、導風パネルが閉じているとき、上パネルと下パネルとが連なって吹出口を覆い、導風パネルが上吹き状態のとき、下パネルの移動に伴って上パネルが吹出口の上部から離れて下パネルに連なるように移動することにより導風パネルが開き、導風パネルが下吹き状態のとき、下パネルが移動して開き、上パネルが吹出口の上部を中心に移動して開くことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 下パネルを吹出口の下部を中心にして移動させる第1移動部と、上パネルを吹出口の上部を中心にして移動させる第2移動部と、上パネルを下パネルとともに移動させる第3移動部とを備え、第3移動部は、上吹き状態のときに上パネルを吹出口の下部を中心にして移動させることを特徴とする請求項1または2記載の空気調和機。
  4. 第3移動部は、上パネルおよび下パネルを一体的に連結する連結部と、下パネルに連結された上パネルを吹出口の下部を中心に移動させる開閉部とを備えたことを特徴とする請求項3記載の空気調和機。
  5. 連結部は、上パネルおよび下パネルを保持して連結するベース部材と、上パネルおよび下パネルがベース部材に保持された状態にするロック部と、上パネルおよび下パネルがベース部材に保持された状態を解除する解除部とを備えたことを特徴とする請求項4記載の空気調和機。
  6. 開閉部は、導風パネルの上吹き状態への開時および上吹き状態からの閉時にベース部材をキャビネットに対して移動させることを特徴とする請求項5記載の空気調和機。
  7. ロック部は、上パネルおよび下パネルに設けられたロック部材と、ロック部材をベース部材にロックするロック板とを有し、解除部は、ロック部材とロック板とを相対的に移動させて、上パネルおよび下パネルがベース部材から離れることができるように上パネルおよび下パネルをベース部材に対して移動可能な状態にすることを特徴とする請求項5または6記載の空気調和機。
  8. 下パネルは、キャビネットに回動可能に支持され、上パネルは、ベース部材に回動可能に支持され、ベース部材は、キャビネットに回動可能に支持され、ベース部材に、キャビネットから突出可能に設けられた移動体が取り付けられ、開閉部は、キャビネットに対して移動体を移動させることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の空気調和機。
  9. 導風パネルが下吹き状態になるとき、ベース部材がキャビネットに固定され、上パネルと下パネルとの連結が外された後、上パネルおよび下パネルが開くことを特徴とする請求項〜8のいずれかに記載の空気調和機。
  10. 導風パネルが1つのパネルとなった状態において、上パネルおよび下パネルの先端が段差のないように重なることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の空気調和機。
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