JP6356259B2 - Ｐｏｓターミナル、音波を利用した決済システム及び方法 - Google Patents

Description

本発明は、音波を利用した決済分野に関し、特に、ＰＯＳターミナル、音波を利用した決済システム及び方法に関する。

テクノロジーの絶え間ない進歩に伴い、新しい決済方法も絶え間なく現れてきている。個人のポータブル決済は、すでに将来の電子決済におけるホットな話題となっている。音波を利用した決済もこのうちの一つの有効的な決済方法である。音波を利用した決済は、新興の決済方法としてセキュリティーが最も重要なことであり、音波は容易に他人に収録されてしまい、関連のアカウント、パスワードがクラッキングされることで、取引に一定のリスクが存在するため、音波を利用した決済は一貫した論争の的となっている。

そこで、本発明は、音波通信信号が収録やクラッキングされるのを防止することができる、ＰＯＳターミナル、音波を利用した決済システム及び方法を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明は、ＭＣＵとオーディオ受信ユニットとを含むＰＯＳターミナルを提供する。前記ＭＣＵは前記オーディオ受信ユニットを通じて少なくとも１つの音波送信器と音波通信を行うために用いられる。前記ＰＯＳターミナルはオーディオ送信ユニットを更に含む。前記ＭＣＵは、ランダム干渉信号を生成すると共に、前記オーディオ送信ユニットを通じて干渉信号を再生するために用いられるスクランブラと、前記オーディオ受信ユニットを通じて前記干渉信号と前記音波送信器で再生された取引信号とを重ね合わせて空間上で収録されたエイリアシング信号を受信し、前記エイリアシング信号から前記干渉信号と経験加重値の積を差し引いて取引信号を得るために用いられるデスクランブラと、前記取引信号をデジタル信号に変換し、前記デジタル信号についてデコード、暗号解読、復調信号処理を行って前記取引信号と対応する取引情報を得るために用いられる取引信号処理ユニットとを含む。

本発明は、別の実施態様として、音波を利用した決済システムに適用される、音波を利用した決済方法を提供する。当該決済システムは、ＰＯＳターミナルと音波送信器とを含み、前記ＰＯＳターミナルがＭＣＵとオーディオ受信ユニットとを含み、前記ＭＣＵが前記オーディオ受信ユニットを通じて少なくとも１つの前記音波送信器と音波通信を行うために用いられる。当該決済方法は、前記音波送信器が、取引コマンドに基づき取引デジタル信号を生成し、前記取引デジタル信号を暗号化、変調して取引信号を生成すると共に、前記取引信号を再生するステップと、前記ＰＯＳターミナルが、ランダム干渉信号を生成すると共に、前記オーディオ送信ユニットを通じて干渉信号を再生するステップと、前記ＰＯＳターミナルが、前記オーディオ受信ユニットを通じて前記干渉信号と前記音波送信器で再生された取引信号とを重ね合わせて空間上で収録されたエイリアシング信号を受信し、前記エイリアシング信号から前記干渉信号と経験加重値の積を差し引いて取引信号を得るステップと、前記ＰＯＳターミナルが、前記取引信号をデジタル信号に変換し、前記デジタル信号についてデコード、暗号解読、復調信号処理を行って、前記取引信号と対応する取引情報を得るステップと、を含む。

本発明は、別の実施態様として、前記ＰＯＳターミナルと、前記音波送信器とを含む、音波を利用した決済システムを提供する。前記音波送信器が、取引コマンドに基づき取引デジタル信号を生成し、前記取引デジタル信号を暗号化、変調して取引信号を生成すると共に、前記取引信号を再生するために用いられる。

本発明のＰＯＳターミナル、音波を利用した決済システム及び方法は、音波を利用した決済により取引を行う時、音波送信器が取引情報を送信すると同時に、ＰＯＳターミナルがランダム干渉信号を送信する。これにより、空間上で収録された信号がエイリアシング信号となり、且つ、ＰＯＳターミナルが送信した干渉信号はランダムなもので、取引の度に変化するため、エイリアシング信号を取引信号としてクラッキングする難易度が増す。また、ＰＯＳターミナルが、受信したエイリアシング信号からハードウェアの処理により自ら送信した干渉信号を差し引いて、取引信号を容易に得ることができる。これにより、音波信号が他人に録音されることで関連の取引情報が盗取される問題を効果的に防止し、音波を利用した決済のセキュリティーと秘密性を高めることができる。

本発明の一実施形態における音波を利用した決済システムのブロック図である。 本発明の一実施形態における音波を利用した決済方法の実施フローチャートである。

以下、本発明の技術内容、構造特徴、達成する目的及び効果を詳細に説明するため、実施形態を組み合わせたと共に添付図面を基に詳細に説明する。

図１は、本発明の一実施形態における音波を利用した決済システム１００のブロック図である。決済システム１００は、ＰＯＳターミナル１０と音波送信器２０とを含む。ＰＯＳターミナル１０は、ＭＣＵ１１とオーディオ受信ユニット１２とオーディオ送信ユニット１３とを含む。ＭＣＵ１１は、オーディオ受信ユニット１２を通じて少なくとも１つの音波送信器と音波通信を行うために用られる。

音波送信器２０は、取引コマンドに基づき取引デジタル信号を生成し、当該取引デジタル信号を暗号化、変調して取引信号を生成すると共に、当該取引信号を再生するために用いられる。具体的には、音波送信器２０は、スマートフォン又はＰＡＤ等のモバイルデバイスとすることができ、スマートフォン又はＰＡＤに音波を利用した決済ソフトウェアをインストールしたものである。スマートフォン又はＰＡＤは、取引コマンドに基づきソフトウェアで一連の取引コードを生成し、当該取引コードを０、１の数字で構成された取引デジタル信号とし、この取引デジタル信号の暗号化を経て、スマートフォン又はＰＡＤのスピーカから再生できるアナログ信号に変調する。つまり取引信号は、いかなるハードウェアを変更しない状況で、スマートフォン又はＰＡＤのスピーカから送出され、空気を介して伝播できる。

ＭＣＵ１１は、具体的には、スクランブラとデスクランブラと取引信号処理ユニットとを含む。スクランブラは、ランダム干渉信号を生成すると共に、オーディオ送信ユニット１３を通じて干渉信号を再生するために用いられる。デスクランブラは、オーディオ受信ユニット１２を通じて上記干渉信号と音波送信器２０で再生された取引信号とを重ね合わせたエイリアシング信号を受信し、当該エイリアシング信号から上記干渉信号と経験加重値の積を差し引いて取引信号を得るために用いられる。

例えば、取引信号をＳ、ランダム干渉信号をＮ、エイリアシング信号をＳ’とする。ランダム干渉信号Ｎが伝送から重ね合わせた時に変更が発生するため、スクランブルを解く前に環境と異なる状況によって加重値Ａを設定する必要があり、スクランブルを解く時Ｓ＝Ｓ’−Ａ×Ｎにより、重ね合わせた信号からＡ×Ｎを差し引くと取引信号Ｓが得られる。

取引信号処理ユニットは、上記取引信号をデジタル信号に変換し、当該デジタル信号についてデコード、暗号解読、復調信号処理を行って上記取引信号と対応する取引情報を得るために用いられる。

本実施形態では、オーディオ受信ユニット１２がＭＩＣ受信装置、オーディオ送信ユニット１３がＳＰＫ送信装置となり、ＳＰＫ送信装置がＤＡＣポートを通じてＭＣＵ１１と接続し、ＭＩＣ受信装置がエイリアシング信号に対しフィルタ・増幅処理を行った後、当該エイリアシング信号を上記デスクランブラに送信するために用いられる。

図２は、本発明の一実施形態における音波を利用した決済方法の実施フローチャートである。本実施形態における音波を利用した決済方法は、決済システム１００に適用される。決済システム１００はＰＯＳターミナルと音波送信器とを含み、本実施形態における音波を利用した決済方法は次のステップを含む。

ステップＳ３１： 音波送信器２０が、取引コマンドに基づき取引デジタル信号を生成し、取引デジタル信号を暗号化、変調して取引信号を生成すると共に、当該取引信号を再生する。

ステップＳ３２： スクランブラが、ランダム干渉信号を生成すると共に、オーディオ送信ユニットを通じて干渉信号を再生する。

ステップＳ３３： デスクランブラが、オーディオ受信ユニットを通じて干渉信号と音波送信器２０で再生された取引信号とを重ね合わせたエイリアシング信号を受信し、エイリアシング信号から前記干渉信号と経験加重値の積を差し引いて取引信号を得る。

ステップＳ３４： 取引信号処理ユニットが、前記取引信号をデジタル信号に変換し、当該デジタル信号についてデコード、暗号解読、復調信号処理を行って、取引信号と対応する取引情報を得る。本実施形態に係る決済方法は、取引処理ユニットが前記取引情報によって取引操作を実行する取引処理ステップを更に含む。

本発明のＰＯＳターミナル、音波を利用した決済システム及び方法は、音波を利用した決済により取引を行う時、音波送信器が取引情報を送信すると同時に、ＰＯＳターミナルがランダム干渉信号を送信する。これにより、空間上で収録された信号がエイリアシング信号となり、且つ、ＰＯＳターミナルが送信した干渉信号はランダムなもので、取引の度に変化するため、エイリアシング信号を取引信号としてクラッキングする難易度が増す。また、ＰＯＳターミナルが、受信したエイリアシング信号からハードウェアの処理により自ら送信した干渉信号を差し引いて、取引信号を容易に得ることができる。これにより、音波信号が他人に録音されることで関連の取引情報が盗取される問題を効果的に防止し、音波を利用した決済のセキュリティーと秘密性を高めることができる。

以上に述べたのは、あくまでも本発明の実施例であって、本発明の保護範囲は、これら実施例により何ら限定されるものではない。本発明の明細書及び添付図面の内容に基づいて行われる様々な構造又はフローの変更或いは直接的若しくは間接的にその他の関連の技術分野に運用することは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれる。

１００ 決済システム
１０ ＰＯＳターミナル
１１ ＭＣＵ
２０ 音波送信器
１２ オーディオ受信ユニット
１３ オーディオ送信ユニット

Claims (7)

1. ＭＣＵとオーディオ受信ユニットとを含み、前記ＭＣＵが前記オーディオ受信ユニットを通じて少なくとも１つの音波送信器と音波通信を行うために用いられる、ＰＯＳターミナルであって、
   前記ＰＯＳターミナルはオーディオ送信ユニットを更に含み、
   前記ＭＣＵが、
   ランダム干渉信号を生成すると共に、前記オーディオ送信ユニットを通じて干渉信号を再生するために用いられるスクランブラと、
   前記オーディオ受信ユニットを通じて前記干渉信号と前記音波送信器で再生された取引信号とを重ね合わせて空間上で収録されたエイリアシング信号を受信し、前記エイリアシング信号から前記干渉信号と経験加重値の積を差し引いて取引信号を得るために用いられるデスクランブラと、
   前記取引信号をデジタル信号に変換し、前記デジタル信号についてデコード、暗号解読、復調信号処理を行って前記取引信号と対応する取引情報を得るために用いられる取引信号処理ユニットと、を含むことを特徴とするＰＯＳターミナル。
2. 前記オーディオ受信ユニットがＭＩＣ受信装置、前記オーディオ送信ユニットがＳＰＫ送信装置となり、前記ＳＰＫ送信装置がＤＡＣポートを通じて前記ＭＣＵと接続し、前記ＭＩＣ受信装置が前記エイリアシング信号に対しフィルタ・増幅処理を行った後、前記エイリアシング信号を前記デスクランブラに送信するために用いられることを特徴とする、請求項１に記載のＰＯＳターミナル。
3. 前記ＭＣＵは、前記取引情報によって取引操作を実行する取引処理ユニットを更に含むことを特徴とする請求項１に記載のＰＯＳターミナル。
4. 請求項１〜３のいずれか１項に記載のＰＯＳターミナルと、前記音波送信器とを含む、音波を利用した決済システムであって、
   前記音波送信器が、取引コマンドに基づき取引デジタル信号を生成し、前記取引デジタル信号を暗号化、変調して取引信号を生成すると共に、前記取引信号を再生するために用いられることを特徴とする、音波を利用した決済システム。
5. ＰＯＳターミナルと音波送信器とを含み、前記ＰＯＳターミナルがＭＣＵとオーディオ受信ユニットとオーディオ送信ユニットとを含み、前記ＭＣＵが前記オーディオ受信ユニットを通じて少なくとも１つの前記音波送信器と音波通信を行うために用いられる、音波を利用した決済システムに適用される、音波を利用した決済方法であって、
   前記音波送信器が、取引コマンドに基づき取引デジタル信号を生成し、前記取引デジタル信号を暗号化、変調して取引信号を生成すると共に、前記取引信号を再生するステップと、
   前記ＰＯＳターミナルが、ランダム干渉信号を生成すると共に、前記オーディオ送信ユニットを通じて干渉信号を再生するステップと、
   前記ＰＯＳターミナルが、前記オーディオ受信ユニットを通じて前記干渉信号と前記音波送信器で再生された取引信号とを重ね合わせて空間上で収録されたエイリアシング信号を受信し、前記エイリアシング信号から前記干渉信号と経験加重値の積を差し引いて取引信号を得るステップと、
   前記ＰＯＳターミナルが、前記取引信号をデジタル信号に変換し、前記デジタル信号についてデコード、暗号解読、復調信号処理を行って、前記取引信号と対応する取引情報を得るステップと、を含むことを特徴とする、音波を利用した決済方法。
6. 前記オーディオ受信ユニットがＭＩＣ受信装置、前記オーディオ送信ユニットがＳＰＫ送信装置となり、前記ＳＰＫ送信装置がＤＡＣポートを通じて前記ＭＣＵと接続し、前記ＭＩＣ受信装置が前記エイリアシング信号に対しフィルタ・増幅処理を行った後、前記エイリアシング信号を前記ＭＣＵに送信するために用いられることを特徴とする、請求項５に記載の音波を利用した決済方法。
7. 前記ＰＯＳターミナルが前記取引情報によって取引操作を実行する取引処理ステップを更に含むことを特徴とする、請求項５に記載の音波を利用した決済方法。

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