(関連出願に対する相互参照)
[0001]本願は、所有者が共通の(commonly owned)2011年9月2日に出願された米国仮特許出願61/530,753号および2012年7月9日に出願された米国仮特許出願61/669,608号の優先権を主張する、所有者が共通の2012年8月29日に出願された米国特許出願13/597,758号の一部継続出願であり、これらの各々の内容は、それらの全体の参照によって本明細書に明確に組み込まれている。
[0002]本願は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、低速ワイヤレスネットワークにおけるパケットのフラグメンテーションのためのシステム、方法、およびデバイスに関する。
[0003]多くの通信システムでは、空間的に分離されたいくつかのインタラクトするデバイス間でメッセージを交換するために通信ネットワークが使用される。ネットワークは、例えば、都市エリア、ローカル・エリア、またはパーソナル・エリアでありうる地理的な範囲にしたがって分類されうる。このようなネットワークは、広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、またはパーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)としてそれぞれ指定される。ネットワークはまた、さまざまなネットワーク・ノードおよびデバイスを相互接続するために使用されるスイッチング/ルーティング技術(例えば、回線交換とパケット交換)、送信に用いられる物理媒体のタイプ(例えば有線か無線か)、および使用される通信プロトコルのセット(例えば、インターネット・プロトコル・スイート、SONET(シンクロナス光ネットワーク)、イーサネット(登録商標)等)に応じて異なる。
[0004]ワイヤレスネットワークは、ネットワーク要素が動的接続性を備えたモバイルであるとき、または、ネットワーク・アーキテクチャが、固定されたトポロジではなくアド・ホックで形成されている場合に、しばしば用いられる。ワイヤレスネットワークは、ラジオ、マイクロ波、赤外線、光等の周波数帯域における電磁波を使用しうる。ワイヤレスネットワークは、固定された有線ネットワークと比べて、改善されたユーザ・モビリティおよび迅速なフィールド展開を容易にしうる。
[0005]ワイヤレスネットワーク内のデバイスは、情報を送信および/または受信しうる。情報は、データ・ユニット(例えば、MACサービス・データ・ユニット(MSDU))とも呼ばれうるパケットを含みうる。パケットは、ネットワークを通じてパケットをルーティングすること、パケット内のデータを識別すること、およびパケットを処理することに役立つオーバヘッド情報(例えば、ヘッダ情報、パケットプロパティ等)を含みうる。パケットはまた、例えばユーザ・データやマルチメディア・コンテンツ等のデータを含むペイロードを含みうる。
[0006]いくつかのワイヤレスネットワークは、比較的低いデータ伝送レートを有し、「低速」ネットワークとして記載されうる。これらのネットワークに参加しているデバイスは、小さなパケットを所与の送信機会ウィンドウ(TXOP)内で送信することだけに制約されうる。しかしながら、イーサネットのために用いられるようなデータ・パケットは、低速ネットワークにおいて単一のTXOPで送信されうるデータ・パケットよりも大きく、したがって、このようなパケットは、フラグメント化され、断片的に(piecemeal)送信されうる。データ・フラグメントの各々は、パケットまたはデータ・フレーム(例えば、MACプロトコル・データ・ユニット(MPDU))で送信されうる。ブロック・アクノレッジメント(ACK)が、固定サイズのビットマップ(すなわち、64×16ビットまたは128バイト)を用いて、最大64のデータ・ユニットの各々の最大16のフラグメントをアクノレッジするために送信されうる。ブロック・アクノレッジメントを用いることに関連付けられたセットアップ・フェーズおよびティアダウン・フェーズが存在する。セットアップ・フェーズ中、バッファ・サイズおよびブロック・アクノレッジメント・ポリシのような機能情報が、送信機と受信機との間でネゴシエートされる。セットアップ・フェーズが完了すると、送信機は、アクノレッジメント(ACK)フレームを待たずに、フラグメントを送信しうる。ブロックACKのビットマップは大きなサイズであるので、ブロックACKを用いることは、少ないデータ・ユニットのフラグメントをアクノレッジするときには、さほど効率的ではないことがありうる。ブロックACKのセットアップおよびティアダウン・フェーズに関連付けられたオーバヘッドもまた、効率を低下させうる。低速(およびその他の)ネットワークにおける現在のフラグメンテーション・スキームは、各フラグメントが受信された後に、受信機にアクノレッジメント(ACK)を送信させうる。低速ネットワークにおけるパケット・フラグメンテーションのレートの増大により、このようなネットワークで送信されるACKの数が、比例して増加する。各TXOPの大部分は、オーバヘッド(例えば、ACK伝送およびさまざまなフレーム空間)のためのものであるので、ACKの数が増加すると、このネットワークにおけるデータ・トラフィックの効率を低下させる。
[0007]本開示の1つの態様は、送信機のパラメータに基づいて、送信機がマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)をサポートしているか否かを、送信機において判定すること、を含む方法を提供する。この方法はまた、第1のフレームを受信機に送信することも含む。送信機がMFAをサポートしているとの判定に応じて、第1のフレームのサブ1ギガヘルツ(S1G)機能要素のS1G機能情報フィールドのフラグメント・ブロック・アクノレッジメント(BA)サポート・サブフィールドが、第1の値を有する。フラグメントBAサポート・サブフィールドは、送信機がMFAをサポートしていないとの判定に応じて、第2の値を有する。
[0008]別の態様は、送信機のパラメータに基づいて、送信機がマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)をサポートしているか否かを、送信機において判定すること、を含む方法である。この方法はまた、受信機から受信されたフレームのフラグメント・ブロック・アクノレッジメント(BA)サポート・フィールドの値に基づいて、受信機がMFAをサポートしているか否かを、送信機において判定すること、を含む。この方法はさらに、送信機および受信機がMFAをサポートしているとの判定に応じて、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、を含む。複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントは、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示す。複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示す。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、受信機への特定のデータ・フラグメントの送信の前に、受信機に送信される。
[0009]別の態様は、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、を含む方法である。複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントは、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示す。複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示す。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、受信機への特定のデータ・フラグメントの送信の前に、受信機に送信される。
[0010]別の態様は、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、を含む方法である。この方法はまた、複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントを受信機に送信した後に、受信機からマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信すること、を含む。MFAは、特定のデータ・フラグメントの、および第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、受信機による受信または非受信を示す。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、受信機への特定のデータ・フラグメントの送信の前に、受信機に送信される。MFAは、ヌル・データ・パケット(NDP)媒体アクセス制御(MAC)フレーム・タイプ・フィールド、ブロック・アクノレッジメント識別子フィールド、開始シーケンス制御フィールド、およびブロック・アクノレッジメント・ビットマップを含む。
[0011]別の態様は、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、を含む方法である。複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメント(例えば、最後の)は、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示す。複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示す。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、受信機への特定のデータ・フラグメントの送信の前に、受信機に送信される。この方法はまた、複数のデータ・フラグメントのうちの残りのデータ・フラグメントの各々の、個別のアクノレッジメントを要求すること、を含む。
[0012]別の態様は、プロセッサによって実行されたときにプロセッサに動作を実行させる命令群を格納する非一時的なコンピュータ読取可能な媒体である。動作は、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、を含む。動作はまた、複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントを受信機に送信した後に、受信機からマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信すること、を含む。MFAは、特定のデータ・フラグメントの、および複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、受信機による受信または非受信を示す。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、受信機への特定のデータ・フラグメントの送信の前に、受信機に送信される。MFAは、ヌル・データ・パケット(NDP)媒体アクセス制御(MAC)フレーム・タイプ・フィールド、ブロック・アクノレッジメント識別子フィールド、開始シーケンス制御フィールド、およびブロック・アクノレッジメント・ビットマップを含む。
[0013]別の態様は、プロセッサとメモリとを含む装置である。メモリは、動作を実行するためにプロセッサによって実行可能な命令群を格納する。動作は、ワイヤレスデバイスから単一のデータ・ユニットの特定のデータ・フラグメントを受信すること、を含む。動作はまた、特定のデータ・フラグメントが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示しているとの判定に応じて、ワイヤレスデバイスへのアクノレッジメントの送信を開始すること、を含む。アクノレッジメントは、ワイヤレスデバイスから特定のデータ・フラグメントが受信されたことを示す。アクノレッジメントは、単一のデータ・ユニットの第1の複数のデータ・フラグメントの各々がワイヤレスデバイスから受信されたか否かを示す。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、特定のデータ・フラグメントのフラグメント・シーケンス番号(FGSN:fragment sequence number)の前に、特定のFGSNを含む。動作はさらに、データ・フラグメントが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示していないとの判定に応じて、ワイヤレスデバイスへのアクノレッジメントの送信の開始を控えること、を含む。
[0014]図1は、本開示の諸態様が採用されうるワイヤレス通信システムの一例を例示する。
[0015]図2は、図1のワイヤレス通信システム内で採用されうるワイヤレスデバイスにおいて用いられうる、受信機を含むさまざまな構成要素を例示する。
[0016]図3は、ワイヤレス通信を送信するために図2のワイヤレスデバイスにおいて用いられうるさまざまな構成要素を例示する。
[0017]図4は、ワイヤレス通信を受信するために図2のワイヤレスデバイスにおいて用いられうるさまざまな構成要素を例示する。
[0018]図5aは、低速ネットワークにおけるデータ・フラグメンテーションのための方法を例示する。
[0019]図5bは、マルチフラグメント・アクノレッジメントを用いたフラグメンテーション方法の態様を例示する。
[0020]図6は、MFAを用いて、フラグメントの連続的なブロックを区別するための方法の態様を例示する。
[0021]図7aは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を引き出すためにフラグメントのシーケンスのうちの最後のフラグメントを用いる方法の態様を例示する。
[0022]図7bは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を引き出すためにフラグメントのシーケンスのうちの特定のフラグメントを用いる方法の態様を例示する。
[0023]図8aは、図5aにおける方法によって使用されうる、フラグメントACKを例示する。
[0024]図8bは、図5bおよび図7における方法によって使用されうる、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)の態様を例示する。
[0025]図8cは、図5bおよび図7における方法によって使用されうる、別のマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)の態様を例示する。
[0026]図9は、図5bおよび図7における方法によって使用されうる、別のマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)の態様を例示する。
[0027]図10は、図5bおよび図7における方法によって使用されうる、サブ1ギガヘルツ(S1G)機能情報フィールドの態様を例示する。
[0028]図11は、複数のデータ・フラグメントを送信し、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信する方法の態様を例示する。
[0029]図12は、複数のデータ・フラグメントを受信し、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を送信する方法の態様を例示する。
[0030]図13は、複数のデータ・フラグメントを送信する方法の態様を例示する。
[0031]図14は、複数のデータ・フラグメントを送信する方法の態様を例示する。
[0032]図15は、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信する方法の態様を例示する。
[0033]図16は、データ・フラグメントを受信し、アクノレッジメントの送信を開始すべきか否かを判定する方法の態様を例示する。
[0034]図17は、本開示のいくつかの態様によるワイヤレスデバイスの一例のブロック図である。
詳細な説明
[0035]新規なシステム、装置、および方法のさまざまな態様が、添付図面を参照して記載される。しかしながら、本開示における教示は、多くの異なる形式で具体化されうるので、本開示を通じて示されている特定の何れかの構成または機能に限定されるとして解釈されるべきではない。本明細書における教示に基づいて、当業者は、本明細書において開示された新規なシステム、装置、および方法は、本開示のその他任意の態様と組み合わされて実現されるにせよ、独立して実現されるにせよ、本開示の範囲が、これら新規なシステム、装置、および方法の任意の態様に及ぶことが意図されていることを認識すべきである。例えば、本明細書に記載された任意の数の態様を用いて装置が実施され、方法が実現されうる。
[0036]本明細書では、特定の態様が記載されているが、これら態様の多くの変形および置換が、本開示の範囲内にある。いくつかの利点および長所について言及されるが、本開示の範囲は、特定の利点、用途、または目的だけに限定されることは意図されていない。むしろ、本開示の態様は、異なる無線技術、システム構成、ネットワーク、および送信プロトコルに広く適用可能であることが意図されており、これらのうちのいくつかは、図面および以下の記載において例として例示されている。詳細な記載および図面は、限定ではない開示の単なる例示であり、本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物によって定義される。
[0037]ポピュラーなワイヤレスネットワーク技術には、さまざまなタイプのワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)が含まれる。WLANは、近くのデバイスをともに相互接続するために使用されており、広く使用されるネットワーキング・プロトコルを採用している。本明細書に開示されたさまざまな態様は、例えばWiFi、より一般的には、ワイヤレスプロトコルのIEEE802.11ファミリーの何れかのメンバのような任意の通信規格に適合しうる。例えば、本明細書に記載されたさまざまな態様は、サブ1GHz周波数帯域を使用するIEEE802.11ahプロトコルの一部として使用されうる。
[0038]サブギガヘルツ帯域におけるワイヤレス信号は、直交周波数分割多重化(OFDM)通信、ダイレクト・シーケンス・スペクトル拡散(DSSS)通信、OFDM通信とDSSS通信との組み合わせ、またはその他のスキームを用いて、802.11ahプロトコルにしたがって送信されうる。802.1lahプロトコルの実装は、センサ、メータ・デバイス、およびスマート・グリッド・ネットワークのために使用されうる。有利なことに、802.11ahプロトコルを実装するあるデバイスの態様は、その他のワイヤレスプロトコルを実装するデバイスよりも電力消費が少ないことがありえ、および/または、例えば約1キロメートルまたはそれ以上のように、比較的長距離にわたってワイヤレス信号を送信するために使用されうる。
[0039]いくつかの実装形態では、WLANは、ワイヤレスネットワークにアクセスするさまざまなデバイスを含む。例えば、2つのタイプのデバイスは、アクセスポイント(「AP」)とクライアント(局または「STA」とも呼ばれる)である。一般に、APは、WLANのためのハブまたは基地局の役割を果たし、STAは、WLANのユーザの役割を果たす。例えば、STAは、ラップトップ・コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話等でありうる。一例では、STAは、インターネットまたは他の広域ネットワークへの一般的な接続性を得るために、WiFi(例えば、IEEE802.11プロトコル)準拠のワイヤレスリンクを介してAPに接続する。いくつかの実装形態では、STAは、APとしても使用されうる。
[0040]アクセスポイント(「AP」)は、また、ノードB、無線ネットワーク・コントローラ(「RNC」)、eノードB、基地局コントローラ(「BSC」)、ベース・トランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、またはその他いくつかの用語を含み、またはこれらとして実装され、またはこれらとして知られる。
[0041]局(「STA」)はまた、アクセス端末(「AT」)、加入者局、加入者ユニット、移動局、遠隔局、遠隔端末、ユーザ端末、ユーザ・エージェント、ユーザ・デバイス、ユーザ機器、またはその他いくつかの用語を含み、またはこれらとして実装され、またはこれらとして知られる。いくつかの実装形態において、アクセス端末は、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレス・ローカル・ループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルド・デバイス、あるいはワイヤレスモデムに接続されたその他いくつかの適切な処理デバイスを含みうる。したがって、本明細書で教示された1または複数の態様は、電話(例えば、セルラ電話またはスマートフォン)、コンピュータ(例えば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ヘッドセット、ポータブル・コンピューティング・デバイス(例えば、パーソナル・データ・アシスタント)、エンタテイメント・デバイス(例えば、音楽またはビデオ・デバイス、または衛星無線機)、ゲーム・デバイスまたはシステム、全地球測位システム・デバイス、またはワイヤレス媒体を介して通信するように構成されたその他任意の適切なデバイスに組み込まれうる。APおよび局は、一般に、ワイヤレス通信ネットワークにおける送信ノードまたは受信ノードと呼ばれうる。
[0042]前述したように、本明細書において記載されているデバイスのうちのいくつかは、例えば802.11gのような既存の規格と、例えば802.11ahのような開発中の規格とを含む802.11規格のファミリーのうちの1または複数を実装しうる。このようなデバイスは、STAとして使用されるかAPとして使用されるかまたはその他のデバイスとして使用されるかにかかわらず、スマート・メータリング(smart metering)のために、または、スマート・グリッド・ネットワークにおいて、使用されうる。このようなデバイスは、センサ・アプリケーションを提供しうるか、またはホーム・オートメーションにおいて使用されうる。これらのデバイスは、その代わりに、あるいは、それに加えて、例えばパーソナル・ヘルスケアのために、ヘルスケア・コンテキストにおいて使用されうる。それらは、また、(例えば、ホットスポットとともに使用するため)拡張範囲インターネット接続を可能にするため、または、マシンツーマシン通信を実装するために、サーベイランス用にも使用されうる。
[0043]図1は、本開示の諸態様が採用されうるワイヤレス通信システム100の一例を示す。ワイヤレス通信システム100は、例えば802.11ah規格のようなワイヤレス規格に準拠して動作しうる。ワイヤレス通信システム100は、STA106と通信するAP104を含みうる。
[0044]さまざまなプロセスおよび方法が、ワイヤレス通信システム100におけるAP104とSTA106との間の伝送のために使用されうる。例えば、信号は、直交周波数分割多重(OFDM)技法または直交周波数分割多元接続(OFDMA)技法にしたがって、AP104とSTA106との間で送信および受信されうる。この場合、ワイヤレス通信システム100は、OFDM/OFDMAシステムと呼ばれうる。あるいは、信号は、符号分割多元接続(CDMA)技法にしたがって、AP104とSTA106との間で送信および受信されうる。この場合、ワイヤレス通信システム100は、CDMAシステムと呼ばれうる。
[0045]AP104からSTA106の1つまたは複数への伝送を容易にする通信リンクは、ダウンリンク(DL)108と呼ばれ、STA106の1つまたは複数からAP104への伝送を容易にする通信リンクは、アップリンク(UL)110と呼ばれうる。あるいは、ダウンリンク108は、順方向リンクまたは順方向チャネルとも呼ばれ、アップリンク110は、逆方向リンクまたは逆方向チャネルとも呼ばれうる。
[0046]本明細書で使用されるとき、「データ・ユニット」は、MACサービス・データ・ユニット(MSDU)でありうる。「データ・フレーム」(あるいは、フラグメントまたはデータ・フラグメントとも呼ばれる)は、MSDUの一部またはすべてを含むMACプロトコル・データ・ユニット(MPDU)でありうる。したがって、単一のデータ・ユニットが、1つまたは複数のデータ・フレームまたはフラグメントに分割されえ、1つまたは複数のデータ・フレームまたはフラグメントが、集合的に、単一のデータ・ユニットを表しうる。
[0047]AP104は、STA106のうちの1つまたは複数に単一のデータ・ユニットのフラグメント(例えば、データ・フラグメント112)を送信し、マルチフラグメント・アクノレッジメント(例えば、MFA114)を受信しうる、これは、STA106のうちの1つまたは複数からフレーム毎に1つのフレームが通信されるときにはマルチフレーム・アクノレッジメントとも呼ばれ、これらについては、図5b、図6、および図7b−7cを参照して説明する。
[0048]AP104は、基地局として動作し、基本サービス・エリア(BSA)102においてワイヤレス通信カバレッジを提供しうる。AP104は、AP104に関連付けられた、通信のためにAP104を使用するSTA106とともに、基本サービス・セット(BSS)と呼ばれうる。ワイヤレス通信システム100は、中央AP104を有していないことがありうるが、STA106間のピアツーピア・ネットワークまたはアド・ホック・ネットワークとして機能しうることに留意すべきである。したがって、本明細書に記載されたAP104の機能は、代わりに、STA106のうちの1つまたは複数によって実行されうる。
[0049]図2は、ワイヤレス通信システム100内で採用されうるワイヤレスデバイス202内で用いられうるさまざまな構成要素を示す。ワイヤレスデバイス202は、本明細書で説明されるさまざまな方法を実装するように構成されうるデバイスの例である。例えば、ワイヤレスデバイス202は、STA106のうちの1つまたはAP104でありうる。ワイヤレスデバイス202は、図5b、図6、図7b−7cを参照して説明されるように、データ・ユニットのフラグメント(例えば、図1のデータ・フラグメント112)を受信/送信し、MFA(例えば、図1のMFA114)を送信/受信しうる。
[0050]ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202の動作を制御するプロセッサ204を含みうる。このプロセッサ204は、中央処理装置(CPU)とも呼ばれうる。読取専用メモリ(ROM)とランダム・アクセス・メモリ(RAM)との両方を含みうるメモリ206が、プロセッサ204に命令およびデータを提供する。メモリ206の一部は、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)を含みうる。プロセッサ204は、通常、メモリ206内に格納されたプログラム命令に基づいて、論理演算および算術演算を実行する。メモリ206内の命令は、本明細書で説明される方法を実施するために実行可能である。
[0051]プロセッサ204は、1または複数のプロセッサで実現される処理システムの構成要素でありうるか、これら構成要素を含みうる。1または複数のプロセッサは、汎用マイクロ・プロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、ステート・マシン、ゲート・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、専用ハードウェア有限ステート・マシン、または、情報の計算またはその他の操作を実行できうるその他任意の適切なエンティティ、からなる任意の組み合わせを用いて実現されうる。
[0052]処理システムはまた、ソフトウェアを格納するための機械読取可能な媒体を含みうる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはその他いずれの用語で呼ばれるにせよ、任意のタイプの命令群を意味すると広く解釈されるものとする。命令群は、(例えば、ソース・コード・フォーマット、バイナリ・コード・フォーマット、実行可能なコード・フォーマット、または、その他任意の適切なコードのフォーマットで)コードを含みうる。これら命令群は、1または複数のプロセッサによって実行された場合、処理システムに対して、本明細書に記載されたさまざまな機能を実行させる。
[0053]ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202と遠隔デバイスとの間でのデータの送信および受信を可能にする送信機210および受信機212を含むハウジング208を含みうる。送信機210および受信機212は、トランシーバ214に結合されうる。アンテナ216をハウジング208に取り付け、トランシーバ214に電気的に接続することができる。ワイヤレスデバイス202は、(図示されていない)マルチプルな送信機、マルチプルな受信機、マルチプルなトランシーバ、および/またはマルチプルなアンテナを含むこともできる。
[0054]ワイヤレスデバイス202は、また、トランシーバ214によって受信された信号を検出し、その信号のレベルを定量化する目的で使用されうる信号検出器218を含みうる。信号検出器218は、総エネルギー、シンボルあたりのサブキャリアあたりのエネルギー、電力スペクトル密度、およびその他の信号のような信号を検出しうる。ワイヤレスデバイス202は、また、信号を処理する際に使用されるデジタル信号プロセッサ(DSP)220を含みうる。DSP220は、送信のためのデータ・フレームを生成するように構成されうる。いくつかの態様では、データ・フレームは、物理レイヤ・データ・ユニット(PPDU)を含みうる。いくつかの態様では、PPDUは、パケットと呼ばれる。
[0055]ワイヤレスデバイス202はさらに、いくつかの態様では、ユーザ・インタフェース222を含みうる。ユーザ・インタフェース222は、キーパッド、マイクロホン、スピーカ、および/またはディスプレイを含みうる。ユーザ・インタフェース222は、ワイヤレスデバイス202のユーザへの情報の伝達、および/またはユーザからの入力の受信を行う、任意の要素または構成要素を含みうる。
[0056]ワイヤレスデバイス202のさまざまな構成要素は、バス・システム226によってともに接続されうる。バス・システム226は、データ・バスのみならず、例えば、データ・バスに加えて、電力バス、制御信号バス、およびステータス信号バスを含みうる。当業者であれば、ワイヤレスデバイス202の構成要素は、他の何らかのメカニズムを用いて、ともに接続され、または、互いに入力を受け付け、または互いに入力を提供しあうことが可能であることを認識するだろう。
[0057]多くの個別の構成要素が図2に例示されているが、当業者であれば、これら構成要素のうちの1または複数を組み合わせる、または共通して実装することが可能であることを認識するだろう。例えば、プロセッサ204は、プロセッサ204に関して前述された機能のみならず、信号検出器218および/またはDSP220に関して前述された機能を実装するためにも使用されうる。さらに、図2に例示された構成要素の各々は、複数の個別の要素を用いて実装されうる。
[0058]前述したように、ワイヤレスデバイス202は、AP104またはSTA106を含み得、通信を送信および/または受信するために使用され得る。図3は、ワイヤレス通信を送信するためにワイヤレスデバイス202において利用されうるさまざまな構成要素を例示する。図3に例示される構成要素は、例えば、OFDM通信を送信するために使用されうる。参照を容易にするために、図3に示された構成要素を用いて構成されるワイヤレスデバイス202を、以下では、ワイヤレスデバイス202aと呼ぶ。
[0059]ワイヤレスデバイス202aは、送信のためのビットを変調するように構成された変調器302を含みうる。例えば、変調器302は、例えば、コンステレーションにしたがってビットを複数のシンボルにマップすることによって、プロセッサ204またはユーザ・インタフェース222から受信したビットから、複数のシンボルを決定しうる。これらのビットは、ユーザ・データまたは制御情報に対応しうる。いくつかの態様では、これらのビットは、コードワードで受信される。1つの態様では、変調器302は、例えば、16−QAM変調器または64−QAM変調器のようなQAM(直交振幅変調)変調器を含む。その他の態様では、変調器302は、バイナリ・フェーズ・シフト・キーイング(BPSK)変調器または直交フェーズ・シフト・キーイング(QPSK)変調器を含む。
[0060]ワイヤレスデバイス202aはさらに、変調器302からのシンボル、あるいは他の何らかの方法で変調されたビットを、時間領域に変換するように構成された変換モジュール304を備えうる。図3において、変換モジュール304は、逆高速フーリエ変換(IFFT)モジュールによって実現されるものとして示されている。
[0061]図3では、変調器302および変換モジュール304は、DSP220において実装されるものとして例示されている。しかしながら、いくつかの態様では、変調器302および変換モジュール304のうちの一方または両方は、プロセッサ204において、または、ワイヤレスデバイス202の別の要素において実装されうる。
[0062]DSP220は、送信のためのデータ・フレームを生成するように構成されうる。例えば、DSP220は、データ・ユニットのフラグメント(例えば、図1のデータ・フラグメント112)を生成し、および/または、MFA(例えば、図1のMFA114)を生成するように構成されることができ、これについては、図5b、図6、および図7b〜図7cをさらに参照して説明する。いくつかの態様では、変調器302および変換モジュール304は、制御情報と複数のデータ・シンボルとを含む複数のフィールドを含むデータ・フレームを生成するように構成されうる。制御情報を含むフィールドは、たとえば1または複数のトレーニング・フィールドと、1または複数の信号(SIG)フィールドとを含みうる。トレーニング・フィールドの各々は、ビットまたはシンボルの既知のシーケンスを含みうる。SIGフィールドの各々は、データ・フレームに関する情報、例えば、データ・フレームのデータ・レートまたは長さの記述を含みうる。
[0063]いくつかの態様では、DSP220は、複数のデータ・シンボル間に1または複数のトレーニング・フィールドを挿入するように構成される。DSP220は、プロセッサ204から受信された、および/または、メモリ206内もしくはDSP220の一部に格納された、情報に基づいて、データ・フレーム内における1または複数のトレーニング・フィールドの位置または場所を決定しうる。
[0064]ワイヤレスデバイス202aはさらに、変換モジュール304の出力をアナログ信号に変換するように構成されたデジタル・アナログ変換器306を含みうる。例えば、変換モジュール304の時間領域出力は、デジタル・アナログ変換器306によってベースバンドOFDM信号に変換されうる。デジタル・アナログ変換器306は、プロセッサ204において、または、ワイヤレスデバイス202の別の要素において、実装されうる。いくつかの態様では、デジタル・アナログ変換器306は、トランシーバ214において、またはデータ送信プロセッサにおいて、実装されうる。
[0065]アナログ信号は、送信機210によってワイヤレスに送信されうる。アナログ信号はさらに、例えば、フィルタリングされることによって、または、中間周波数またはキャリア周波数にアップコンバートされることによって、送信機210によって送信される前に処理されうる。図3に例示された態様では、送信機210は、送信増幅器308を含む。アナログ信号は、送信される前に、送信増幅器308によって増幅されうる。いくつかの態様では、増幅器308は、低ノイズ増幅器(LNA)でありうる。
[0066]送信機210は、アナログ信号に基づいて、ワイヤレス信号を介して1または複数のパケットまたはデータ・フレームを送信するように構成される。データ・フレームは、プロセッサ204および/またはDSP220を使用して、例えば変調器302および変換モジュール304を使用して、生成されうる。
[0067]いくつかの態様では、送信機210は、約2.5MHzまたは1.25MHzまたはそれ未満の帯域幅で、データ・フレームを送信するように構成される。そのような帯域幅を用いるときには、データ・フレームの送信は、比較的長い期間にわたって実行されうる。例えば、500バイトからなるデータ・フレームは、約11ミリ秒の期間にわたって送信されうる。そのような送信は、約20MHzの帯域幅で、802.11ac規格に準拠して実施される同等の送信よりも約16倍遅い。
[0068]図4は、ワイヤレス通信を受信するためにワイヤレスデバイス202において利用されうるさまざまな構成要素を例示する。図4に示される構成要素は、例えば、OFDM通信を受信するために使用されうる。例えば、図4に示される構成要素は、例えばデータ・フレームのフラグメント(例えば、図1のデータ・フラグメント112)および/またはMFA(例えば、図1のMFA114)など、図3に関して前述した構成要素によって送信されたデータ・フレームを受信するために使用されうる。参照を容易にするために、図4に示された構成要素を用いて構成されたワイヤレスデバイス202を、以降、ワイヤレスデバイス202bと呼ぶ。
[0069]受信機212は、ワイヤレス信号によって1または複数のパケットまたはデータ・フレームを受信するように構成される。受信され復号されうる、あるいは他の方法で処理されうるデータ・フレームについて、図5〜図10に関してさらに詳細に説明する。
[0070]いくつかの態様では、受信機212は、約2.5MHzまたは1.25MHzまたはそれ未満の帯域幅を用いてデータ・フレームを受信するように構成される。このような帯域幅を用いるときには、データ・フレームは、例えば、データ・フレームが500バイトからなるときには約11ミリ秒など、比較的長い期間にわたって受信されうる。この時間中、データ・フレームが受信されるチャネルは変化しうる。例えば、ワイヤレスデバイス202bの、またはデータ・フレームを送信しているデバイスの移動によって、あるいは、天候、または、例えばさまざまな障害物の導入のようなその他の環境的な条件によって、チャネルの状態が変化しうる。そのような状況では、データ・フレームの受信が始まったときに決定された設定をワイヤレスデバイス202bが用いる場合、終了近くで受信された情報は、正しく復号されない場合がありうる。しかしながら、以下でさらに詳細に記載されるように、ワイヤレスデバイス202bは、データ・シンボルのうちの1または複数を適切に復号するために、複数のデータ・シンボル間に挿入されたトレーニング・フィールドを使用して、チャネルの更新された推定値を生成しうる。
[0071]図4に例示された態様では、受信機212は、受信増幅器401を含む。受信増幅器401は、受信機212によって受信されたワイヤレス信号を増幅するように構成されうる。いくつかの態様では、受信機212は、自動利得制御(AGC)プロシージャを用いて、受信増幅器401の利得を調節するように構成される。いくつかの態様では、自動利得制御は、利得を調節するために、例えば、受信されたショート・トレーニング・フィールド(STF)のような1または複数の受信されたトレーニング・フィールドにおける情報を用いる。いくつかの態様では、増幅器401はLNAでありうる。
[0072]ワイヤレスデバイス202bは、受信機212からの増幅されたワイヤレス信号をそのデジタル表現に変換するように構成されたアナログ・デジタル変換器402を含みうる。さらに、ワイヤレス信号は、増幅されるために、デジタル・アナログ変換器402によって変換される前に、例えば、フィルタリングされることによって、または、中間周波数またはベースバンド周波数にダウンコンバートされることによって、処理されうる。アナログ・デジタル変換器402は、プロセッサ204において、または、ワイヤレスデバイス202の別の要素において、実装されうる。いくつかの態様では、アナログ・デジタル変換器402は、トランシーバ214において、または、データ受信プロセッサにおいて、実装される。
[0073]ワイヤレスデバイス202bはさらに、ワイヤレス信号の表現を周波数スペクトルに変換するように構成された変換モジュール404を含みうる。図4において、変換モジュール404は、高速フーリエ変換(FFT)モジュールによって実装されるものとして例示されている。いくつかの態様では、変換モジュールは、それが使用する各ポイントについてシンボルを識別しうる。
[0074]ワイヤレスデバイス202bはさらに、データ・フレームが受信されるチャネルの推定値を生成するように、および、このチャネル推定値に基づいてチャネルのいくつかの影響を除去するように構成された、チャネル推定器および等化器405を含みうる。例えば、チャネル推定器は、チャネルの関数を概算するように構成され、チャネル等化器は、この関数の逆関数を、周波数スペクトルにおけるデータへ適用するように構成されうる。
[0075]いくつかの態様では、チャネル推定器および等化器405は、チャネルを推定するために、例えばロング・トレーニング・フィールド(LTF)のような1または複数の受信されたトレーニング・フィールドにおける情報を用いる。チャネル推定値は、データ・フレームの先頭において受信された1または複数のLTFに基づいて生成されうる。このチャネル推定値は、その後、1または複数のLTFに続くデータ・シンボルを等値化(equalize)するために使用されうる。ある期間後、または、ある数のデータ・シンボル後、1または複数の追加のLTFが、データ・フレームで受信されうる。追加のLTFを用いて、新たな推定値が生成されるか、またはチャネル推定値が更新されうる。この新たな推定値または更新されたチャネル推定値は、追加のLTFに続くデータ・シンボルを等値化するために使用されうる。いくつかの態様では、追加のLTFに先行するデータ・シンボルを再等値化(re-equalize)するために、新たな推定値または更新されたチャネル推定値が使用される。当業者であれば、チャネル推定値を生成するための方法を理解するであろう。
[0076]ワイヤレスデバイス202bはさらに、等値化されたデータを復調するように構成された復調器406を含みうる。例えば、復調器406は、例えば、コンステレーション内のシンボルへのビットのマッピングを逆変換(reversing)することによって、変換モジュール404およびチャネル推定器および等化器405によって出力されたシンボルから複数のビットを決定しうる。これらのビットは、プロセッサ204によって処理または評価されうるか、または、情報をユーザ・インタフェース222へ表示または出力するために使用されうる。このようにして、データおよび/または情報は復号されうる。いくつかの態様では、これらビットは、コードワードに対応しうる。1つの態様では、復調器406は、例えば16−QAM復調器または64−QAM復調器のようなQAM(直交振幅変調)復調器を含む。他の態様では、復調器406は、バイナリ・フェーズ・シフト・キーイング(BPSK)復調器または直交フェーズ・シフト・キーイング(QPSK)復調器でありうる。
[0077]図4において、変換モジュール404、チャネル推定および等化器405、および復調器406は、DSP220内に実装されるものとして例示されている。しかしながら、いくつかの態様では、変換モジュール404、チャネル推定および等化器405、および復調器406のうちの1または複数は、プロセッサ204内に、または、ワイヤレスデバイス202の別の要素内に実装されうる。
[0078]受信機212において受信されたワイヤレス信号は、1または複数のデータ・フレームを含む。前述した関数または構成要素を用いて、データ・フレームまたはその中のデータ・シンボルは、復号され評価されるか、あるいは他の方法で評価または処理されうる。例えば、プロセッサ204および/またはDSP220は、変換モジュール404、チャネル推定器および等化器405、および復調器406を用いて、データ・フレームにおけるデータ・シンボルを復号するために使用されうる。
[0079]前述したように、AP104およびSTA106によって交換されるデータ・フレームは、制御情報またはデータを含みうる。物理(PHY)レイヤでは、これらのデータ・フレームは、物理レイヤ・プロトコル・データ・ユニット(PPDU)と呼ばれうる。いくつかの態様では、PPDUは、パケットまたは物理レイヤ・パケットと呼ばれうる。各PPDUは、プリアンブルおよびペイロードを含みうる。プリアンブルは、トレーニング・フィールドおよびSIGフィールドを含みうる。ペイロードは、例えば、媒体アクセス制御(MAC)ヘッダ、または、その他のレイヤのデータ、および/または、ユーザ・データを含みうる。ペイロードは、1または複数のデータ・シンボルを用いて送信されうる。本明細書におけるこれらシステム、方法、およびデバイスは、ペイロード内のデータ・シンボル間にも挿入されているトレーニング・フィールドを備えるデータ・フレームを利用しうる。
[0080]図5aは、低速ネットワークにおけるデータ・フラグメンテーションのための方法を例示する。図5aでは、ワイヤレスデバイス(図示せず)が、ネットワークで送信されるべきデータ・ユニットを準備する。ネットワーク送信速度は制限されているので、ワイヤレスデバイスは、データ・ユニットを3つのデータ・フラグメント501、509、513に分解する。各データ・フラグメントは、ヘッダ・データならびにコンテンツ・データを備えたパケットまたはデータ・フレームでありうる。これらフラグメントは、集合的に、単一のデータ・ユニットを表す。左から始まって、データ・フラグメント501が最初に送信される。データ・フラグメント501が送信された後、受信機は、(データ・フラグメントが受信されると仮定して)アクノレッジメントを送信する前に、期間503待つ。この期間は、ショート・インタフレーム・スペース(SIFS)と呼ばれる。
[0081]一般に、SIFSは、データ・フレームとそのアクノレッジメントとの間の短い時間インタバルである。SIFSは、例えば802.11準拠ネットワークにおいて使用される。(通常、マイクロ秒で測定される)SIFSの値は、物理レイヤ(PHY)毎に固定され、送信ノードが受信モードに切り換わって、到来するパケットを復号可能となるように、計算されうる。例えば、SIFSは、10マイクロ秒に設定されうる。
[0082]SIFS503の後、ワイヤレスデバイスによってACK505が受信される。ACKは、受信機がデータ・フラグメント501を受信したことをアクノレッジする。注目すべきことに、データ・フラグメント501の送信およびSIFS503に費やされる時間およびACK505を受信する時間は、送信機会ウィンドウ(TXOP)517の全体を費やす。TXOPは、例えば802.11のような規格によって設定され、例えばミリ秒で測定されうる。例えば、特定のネットワークのTXOPは、10ミリ秒でありうる。したがって、データ・フラグメントとともに送信されうるデータの総量は、SIFS503およびACK505を単一のTXOPウィンドウ517に含める必要性によって制限される。
[0083]ACK505が受信された後、ワイヤレスデバイスは、ランダム化されたバックオフ期間を加えられた分散協調機能インタフレーム・スペース(DIFS)によって定義された期間待つ。分散協調機能(DCF)は、キャリア・センス多元接続(CSMA)ネットワークに参加しているノードに対して、先ず媒体を感知し、媒体がビジーであれば、ある期間、送信を延期する、ことを要求する。この延期の期間(DIFS)には、ランダム化されたバックオフ期間、すなわち、送信を所望しているノードが媒体へのアクセスを試みない追加の期間が続く。
[0084]このバックオフ期間は、媒体(例えば、ワイヤレスネットワーク)へのアクセスを同時に試みている異なるノード(例えば、ワイヤレスデバイス)間の競合を解決するために使用される。バックオフ期間はまた、競合ウィンドウとも呼ばれうる。バックオフは、媒体へのアクセスを試みている各ノードに対して、ある範囲内の乱数を選択し、媒体へのアクセスを試みる前に、選択された数の時間スロットだけ待ち、別のノードが以前にその媒体にアクセスしたか否かを確認する、ことを要求する。スロット時間は、ノードが常に、以前のスロットの先頭において別のノードが媒体にアクセスしたか否かを判定することができるような方式で定義される。具体的には、802.11規格は、毎回ノードがスロットを選択し、別のノードと衝突する指数関数的なバックオフ・アルゴリズムを用いる。これは、範囲の最大数を指数関数的に増加させる。一方、送信を所望しているノードが、媒体をDIFS期間全体にわたってフリーであると検知すると、このノードは、この媒体で送信しうる。いくつかのネットワークでは、DIFSは、例えば、SIFSに、ある数の追加の時間スロットを加えることによって計算されうる。
[0085]DIFSにバックオフ期間507が加えられた後、ワイヤレスデバイスは、データ・フラグメント509を送信し、SIFS期間(図示せず)の後、ACK511を受信する。最後に、別のDIFSおよびランダム・バックオフ期間(図示せず)の後、ワイヤレスデバイスは、データ・フラグメント513を送信し、その後、SIFS期間(図示せず)の後、ACK515を受信する。このポイントで、データ・ユニット全体が送信された。注目すべきことには、単一のデータ・ユニットを送信するために要する3つのTXOPの間に、3つのSIFS期間、2つのDIFS期間およびランダム・バックオフ、ならびに3つのACKが存在し、これらの期間のすべての間、ワイヤレスデバイスは、コンテンツ・データ(すなわち、非オーバヘッド・データ)を送信することができなかった。
[0086]図5bは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を用いるフラグメンテーション方法の態様を例示する。1つの態様では、図5bの方法は、各フラグメントが送信された後の個々のACKがMFAを代用し、これは、2またはそれ以上の連続したフラグメントの送信後すぐにマルチプルなフラグメントをアクノレッジする。注目すべきことに、TXOP517と、DIFSプラスバックオフ期間507との長さは、図5aのものと同じである。しかしながら、見て分かるように、ワイヤレスデバイス(図示せず)は、ACK期間またはSIFS期間が介在することなく、左から始まって、データ・フラグメント519、521、523を送信することができる。その結果、データ・フラグメント519、521、523の長さは、図5aのデータ・フラグメント501、509、513のそれぞれと比較して、より長い(すなわち、より多くのデータを搬送する)。したがって、図5bの実装形態では、データ・フラグメントがフラグメントあたりにより多くのデータを含むので、同じ量のデータを送信するために、より少ないフラグメントしか必要とされない。これは、媒体使用の効率を増加させる。さらに、この方法を用いて、オーバヘッド(例えば、SIFS、DIFS、およびACK)が低減される。図5bからわかるように、2つのSIFS期間と2つのACKが、図5aと比較してなくなっている。このオーバヘッドの減少は、媒体使用の合計持続時間を短縮し、これに応じて、所与の量のデータについて、より少ない時間スロットしかワイヤレスデバイスにささげられなくなるので、媒体使用の効率を増加させうる。データ・フラグメント523の送信およびSIFS期間525の後に、MFA527が続く。MFA527は、フラグメント519、521、523の受信をアクノレッジし、よって、個別のフラグメントACKの必要性をなくす。MFA527の一実装形態については、図8bを参照して、以下でより詳細に説明する。
[0087]図5bの実装形態では、マルチプルなデータ・フラグメントが、ACKが介在することなく連続的に送信される。したがって、受信機が、どのデータ・フラグメントが受信されたのかを判定し、失われたまたは破損したデータを要求できるように、データ・フラグメントが修正されうる。1つの態様では、例えば、既存のフレーム・シーケンス番号(FSN)フィールドのうちの4ビットがフラグメント・シーケンス番号(FGSN)に割り当てられ、残りの12ビットがFSNのために保持されるように、各データ・フラグメントのMACヘッダのシーケンス制御フィールドが修正されうる。FGSNに割り当てられた4ビットを用いて、最大16の異なるフラグメント(すなわち、フラグメント0〜フラグメント15)が識別されうる。例えば、(FSNを犠牲にして)シーケンス制御フィールド内のFGSNに割り当てられるビット数を増やすことによって、または、(オーバヘッドを犠牲にして)各フラグメント・ヘッダに追加のビットを加えることによって、より多くのフラグメントを識別することが可能である。例えば、6ビットがFGSNに割り当てられることができ、これによって、受信機が、最大64の異なるフラグメントをユニークに識別することが可能になる。一般に、nがFGSN専用とされたビット数である場合、2nのユニークなフラグメントが識別されうる。
[0088]受信機は、さらなるフラグメントが有ること、または無いことを示すために、フレーム制御(FC)フィールドに「More Fragment」ビットを設定することによって、データ・ユニットの最後のフラグメント(例えば、図5bのフラグメント523)が送信されたことを判定しうる。例えば、「More Fragment」ビットは、さらなるフラグメントが無いことを示すために‘0’に設定され、または、さらなるフラグメントを示すために‘1’に設定されることができ、あるいはその逆も可能である。
[0089]図6は、MFAを使用する、フラグメントの連続的なブロックを区別するための方法600の態様を例示する。これは、データ・ユニットが、FGSNによってユニークに識別されうるよりも多くのデータ・フラグメントを有しているケースでありうる。例えば、上記の例で記載されたように、データ・フレームは、38のフラグメント(すなわち、フラグメント0〜フラグメント37)に分割される必要がありうるが、FGSNは、16のユニークなフラグメント(すなわち、フラグメント0〜フラグメント15)を区別することが可能でありうる。FGSN専用とされたビット数によって決定される最大FGSNをFGSNが超えないように、FGSNは、モジュロ関数を用いて、単一のデータ・ユニットを表すフラグメントのグループについて計算されうる。すなわち、FGSNによってユニークに識別可能なフラグメントの最大数を超えるフラグメント(例えば、この例ではフラグメント16−37)について、モジュロ関数は、FGSN専用とされたビット数を考慮して利用可能な範囲内の数に、FGSNをマップすることになる。例えば、38のシーケンスにおける最初のフラグメント(すなわち、フラグメント0)のFGSNが、mod(0,16)=0に設定される。同様に、38のシーケンスにおける17番目のフラグメント(すなわち、フラグメント16)は、mod(16,16)=0に設定される。したがって、図6に示されるように、データ・ユニット全体を送信するために、38のフラグメントが、ワイヤレスデバイスによって3つのブロックで送信されることになる。フラグメントの最初の2つのブロック(601と607)は各々、FGSN0〜15の16のフラグメントを含む。フラグメントの最後のブロック(609)は、FGSN0〜5の6つのフラグメントを含む。データ・ユニットの最初の37のフラグメント(すなわち、フラグメント0〜フラグメント36)の各々は、1に設定された「More Fragment」ビットを有する。データ・ユニットの最後のフラグメント(すなわち、フラグメント37)は、0に設定された「More Fragment」ビットを有する。図8cを参照してさらに記載されるように、フラグメント15および31は、ブロック601および607それぞれの最後のフラグメントとしてMFAをトリガする。フラグメント37は、データ・ユニットの最後のフラグメントとしてMFAをトリガする。同じデータ・ユニットに属するフラグメントの連続したブロック(例えば、601、607および609)は、同じFSNを共有する(図示されているように、各ブロックについてFSN=1)。しかしながら、前述したように、各フラグメントのFGSN(例えば、0〜15)は、ブロック間で共有され、ここでは、FGSNのために利用可能なビット数は、データ・フレーム内の各フラグメントがユニークに識別されることを可能にしない。データ・フラグメントの各ブロック(例えば、フラグメントのブロック601、607および609)の送信に誤りがなければ、すべてのデータ・フラグメントが受信成功されたことを各MFA(611、613および615それぞれ)が確認することになるので、連続したブロックを区別する必要はない。しかしながら、1または複数のデータ・フラグメントの送信中に誤りがあれば、受信機は、例えば、再送信されたフラグメントがどのブロック(例えば、ブロック601、607または609)に属するかを識別しなければならないので、連続したブロックが区別される必要がありうる。FGSNは、連続した各ブロックにおいて再使用される(例えば、ブロック601の最初のフラグメントは、ブロック607の最初のフラグメントと同様にFGSN=0を有する)ので、FGSN単独ではこの目的のために使用されることはできない。なぜなら、受信機は、同一のFGSNを有する2つのデータ・フラグメント間の相違さえも区別することができないからである。
[0090]FGSNが連続するブロック間で反復される場合にフラグメントの連続するブロックを区別するために、フラグメントの連続するブロックの順序を示すインジケーション(例えば、シーケンス順を示すインジケーション)が、フラグメント・ヘッダに追加されうる。例えば、連続するフラグメント・ブロックを「odd(奇数)」ブロックとして、または「even(偶数)」ブロックとして区別するための追加のビットがフラグメント・ヘッダに追加されうる。あるいは、既存のフラグメント・ヘッダ内のビットが、別目的で利用されうる。例えば、「Power Management」フィールドまたは「More Data」フィールドにおけるビットが、連続する各フラグメントを、「odd(奇数)」フラグメントとして、または「even(偶数)」フラグメントとして示すために使用(別目的で利用)されうる。図6に示されるように、ブロック601における各フラグメントの「More Data」フィールドが、‘1’と設定され、ブロック607における各フラグメントの「More Data」フィールドが、‘0’と設定され、ブロック609における各フラグメントの「More Data」フィールドが、‘1’と設定される。連続するブロックを区別するためにビットが設定されるのであれば、‘1’が「奇数」を示すか「偶数」を示すか、あるいはそれ以外であるかは問題ではない。このように、ブロック601におけるフラグメントが受信成功されていないことをMFA611が示す場合、失われたまたは破損したフラグメントが、ブロック607の一部として再送信されることができ、それは、再送信されたフラグメントは、それが前のブロック601からのものであり、現在のブロック607の一部ではないことを示すインジケーション(例えば、「More Data」フィールドが‘1’に設定されている)を有するからである。すなわち、データ・ユニットが正しく再構築されるように、受信機は、再送信されたデータ・フラグメントを、新たに送信されたデータ・フラグメントから区別することが可能になる。既存のヘッダ内のフィールドを別目的で利用することにより、この方法を用いることによって新たなオーバヘッドは追加されない。
[0091]注目すべきことに、図6に示される例では、第1のブロック(例えば、601)の全体が受信成功される前には、デバイスはフラグメントの第3のブロック(例えば、609)の送信を開始しないので、フラグメント・ブロックの順序を示すインジケーションとして、シングルビットよりも多くを使用する必要はなく、ここで、MFAビットマップは、ユニークなFGSNが存在するのと同じ数(例えば、ここでは16)のフラグメントを識別する。
[0092]図7aは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を引き出すために「最後の」フラグメントを用いる方法700の態様を例示する。例えば、ワイヤレスデバイスは、データ・フレームの複数のデータ・フラグメントを送信しうる。最後のデータ・フラグメント(例えば、最後のデータ・フラグメント703)を除く、複数のデータ・フラグメントの各々は、「ブロック・アクノレッジメント」のアクノレッジメント・ポリシ(acknowledgment policy)を示しうる。最後のデータ・フラグメント703は、「暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求」のアクノレッジメント・ポリシを示しうる。例えば、データ・フレームは、10のデータ・フラグメントへ分割されうる。最初の9つのデータ・フラグメント(例えば、データ・フラグメント701)は、「ブロック・アクノレッジメント」のアクノレッジメント・ポリシを示しうる。そして、最後のデータ・フラグメント703は、「暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求」のアクノレッジメント・ポリシを示しうる。例えば、ワイヤレスデバイスは、複数のデータ・フラグメントの各々のフラグメント・ヘッダのうちの1または複数のビットを、特定のアクノレッジメント・ポリシを示す特定の値に設定しうる。特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスは、特定のアクノレッジメント・ポリシ(例えば、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求)を示す特定の値(例えば、「00」)を表すために、データ・フラグメントのサービス品質(QoS)フィールドのうちの1または複数のビット(例えば、ビット5およびビット6など、2ビット)を設定しうる。この実施形態では、データ・フラグメントは、QoSデータ・フレームを含みうる。特定の実施形態では、ワイヤレスデバイスは、特定のアクノレッジメント・ポリシ(例えば、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求)を示す特定の値(例えば、「0」)を表すために、データ・フラグメントのアクノレッジメント・ポリシ・フィールドのうちの1または複数のビットを設定しうる。この実施形態では、データ・フラグメントは、「ショート」フレーム、例えば、1に設定されたフレーム制御フィールド内にプロトコル・バージョン・フィールドを有するフレーム、を含みうる。ショート・フレームは、フレーム制御フィールド内にアクノレッジメント・ポリシ・フィールドを含みうる。
[0093]データ・フラグメント701のモア・フラグメント(more fragment)フィールドは、さらなるフラグメントを示す第1の値に設定されうる。最後のデータ・フラグメント703のモア・フラグメント(more fragment)フィールドは、これ以上フラグメントが無いことを示す第2の値に設定されうる。例えば、特定のデータ・フラグメントの「More Fragment」ビットは、さらなるフラグメントを示すために「1」に設定されうるか、または、複数のデータ・フラグメントが、特定のデータ・フラグメントの後にさらなるフラグメントを含んでいないことを示すために「0」に設定されうる。
[0094]データ・フラグメント701は、「0」〜「8」の値を表すFGSNを含みうる。最後のデータ・フラグメント703は、「9」を表すFGSNを含みうる。データ・フラグメント701および最後のデータ・フラグメント703は、単一のデータ・ユニットのFSN(例えば、「1」)を示しうる。
[0095]最後のデータ・フラグメント703に応答して、受信機は、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)705を送信しうる。特定の実施形態では、MFAフレームは、ヌル・データ・パケット(NDP)ブロック・アクノレッジメントでありうる。例えば、受信機は、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を最後のデータ・フラグメント703が示すことに応じて、または最後のデータ・フラグメント703が特定の値を示すMore Fragmentフィールドを含む場合、またはその両方に応じて、MFA705を送信しうる。受信機は、ワイヤレス媒体のアイドル/ビジー状態を考慮することなく、最後のデータ・フラグメント703を受信してからSIFS時間後、MFA705を送信しうる。MFA705は、アクノレッジメント・ポリシを暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求に設定することによって、最後のデータ・フラグメント703のFGSNよりも少ないFGSNを持つデータ・フラグメント701の各々の受信機による受信または非受信と、送信機が応答を求めている最後のデータ・フラグメント703を受信機が受信したか否かと、を(例えば、ビットマップによって)示しうる。
[0096]したがって、最後のデータ・フラグメントは、最後のデータ・フラグメントの1または複数のフィールドの値を設定することによって、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を引き出すために、送信機によって使用されうる。特定の実施形態では、「最後の」データ・フラグメント以外のフラグメントも、MFAを引き出すために使用されうる。
[0097]例えば、図7bは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を引き出すために、「最後の」データ・フラグメント以外の特定のフラグメントを用いる方法710の態様を例示する。例えば、ワイヤレスデバイスは、データ・フレームの複数のデータ・フラグメント711、713、717、721を送信しうる。複数のデータ・フラグメントのうちの、第1の複数のまたはセットのデータ・フラグメント(例えば、データ・フラグメント711)が、ブロック・アクノレッジメントのアクノレッジメント・ポリシを示しうる。複数のデータ・フラグメントのうちの特定の(例えば、最後ではない)データ・フラグメント(例えば、データ・フラグメント713)は、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求のアクノレッジメント・ポリシを示しうる。図示されるように、データ・フラグメント711は、第1のデータ・フラグメント713の受信機への送信の前に、受信機に送信されうる。
[0098]データ・フラグメント711は、「0」〜「6」の値を表すFGSNを含みうる。データ・フラグメント713は、「7」を表すFGSNを含み、データ・フラグメント717は、「8」を表すFGSNを含み、データ・フラグメント721は、「9」を表すFGSNを含みうる。データ・フラグメント711、713、717、721は、単一のデータ・ユニットのFSN(例えば、「1」)を示しうる。データ・フラグメントのFGSNは、送信の順序を示しうる。例えば、データ・フラグメントは、対応するFGSNの順序で受信機に送信されうる。
[0099]データ・フラグメント713は、受信機からマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)715を引き出しうる。例えば、受信機は、データ・フラグメント713が暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求ポリシを示している、との判定に応じて、MFA715を送信しうる。MFA715は、受信機が、データ・フラグメント713のFGSNよりも小さいFGSNを持つデータ・フラグメント711の各々を受信したか否かと、受信機が、第1のデータ・フラグメント713を受信したか否かと、を示しうる。
[0100]特定の実施形態では、受信機は、受信機によって特定のフラグメント数(例えば、7または15)までのデータ・フラグメントが受信されたか否かを示すMFAを送信しうる。特定の実施形態では、残りのデータ・フラグメントの各々が、個別のアクノレッジメントが要求されたことを示しうる。特定の実施形態では、受信機は、そのデータ・フラグメントが最初の特定数(例えば、8または16)のデータ・フラグメントに含まれていないことを示すデータ・フラグメントのFGSNに基づいて、個別のアクノレッジメントが送信されるべきであると判定しうる。受信機は、データ・フラグメントのFGSNのシーケンスに基づいて、データ・フラグメントの送信の順序を決定しうる。例えば、データ・フラグメント717およびデータ・フラグメント721は、個別のアクノレッジメント・ポリシを示しうる。受信機は、データ・フラグメント717が受信されたことを示す第1の個別のアクノレッジメント719を送信しうる。受信機は、データ・フラグメント721が受信されたことを示す第2の個別のアクノレッジメント723を送信しうる。
[0101]特定の実施形態では、送信機は、データ・フラグメントのしきい数に基づいて、第1の複数のデータ・フラグメントに含めるべきデータ・フラグメントの数を決定しうる。例えば、データ・フラグメントのしきい数は、MFAを用いてアクノレッジされうるデータ・フラグメントの最大数を示しうる。特定の実施形態では、データ・フラグメントのしきい数は、8でありうる。例えば、MFAが、約1メガヘルツ(MHz)の帯域幅で送信されるときには、データ・フラグメントのしきい数は、8でありうる。別の実施形態では、データ・フラグメントのしきい数は、16でありうる。例えば、MFAが、約2MHzまたはそれ以上の帯域幅で送信されるときには、データ・フラグメントのしきい数は、16でありうる。約1MHzの帯域幅で送信されるMFAは、約2MHzまたはそれ以上の帯域幅で送信されるMFAのビットマップよりも小さなビットマップ(例えば、ブロック・アクノレッジメント・ビットマップ)を有しうる。第1の複数のデータ・フラグメントは、最大で、データ・フラグメントのしきい数マイナス1、を含みうる。例えば、MFAが約1MHzの帯域幅で送信されるときには、第1の複数のデータ・フラグメントは、7つのデータ・フラグメントを含みうる。別の例として、MFAが、約2MHzまたはそれ以上の帯域幅で送信されるときには、第1の複数のデータ・フラグメントは、15のデータ・フラグメントを含みうる。MFAは、第1の複数のデータ・フラグメントと、MFAを引き出した特定のデータ・フラグメントとをアクノレッジするために使用されうる。複数のデータ・フラグメントのうちの残りのデータ・フラグメントの各々は、個別のアクノレッジメントが要求されていることを示しうる。
[0102]したがって、データ・フラグメントは、以前に送信されたデータ・フラグメントを受信機が受信したか否かを示すとともにこのデータ・フラグメントを含むマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を引き出すために、送信機によって使用されうる。ブロック・アクノレッジメント・ビットマップが小さすぎて、すべてのフラグメントの部分の受信ステータスに対応できないときには、後続するデータ・フラグメントが、個別のアクノレッジメントを用いてアクノレッジされうる。
[0103]図8aは、図5aにおける方法によって使用されうるフラグメントACK800を例示する。フラグメントACK800は、長さ2バイトであるフレーム制御フィールド(FC)801、長さ6バイトである受信機アドレス(RA)803フィールド、および長さ4バイトであるフレーム・チェック・シーケンス(FCS)フィールド805を含み、合計で12バイトである。比較のため、例えば802.11n ACKのような802.11 ACKは、長さ14バイトである。フラグメントACK800は、MACフレームに含まれ、PHYプリアンブル(図示せず)を有しうる。
[0104]図8bは、図5bおよび図7における方法によって使用されうるマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)810の態様を例示する。MFA810は、フラグメントACK800と同じFC801フィールド、RA803フィールド、およびFCS805フィールドに加えて、MFAビットマップ・フィールド807も含む、修正されたACKでありうる。図8bの実装形態では、MFAビットマップ・フィールド807は、長さ2バイト(16ビット)であり、したがって、最大16の異なるフラグメントをアクノレッジしうる。これは、各データ・フラグメントが長さ4ビットのFGSNを有し、これによって、FGSNが16の異なるフラグメントを示すことができる、好ましい一実装形態でありうる。MFAビットマップ・フィールド807における各ビットは、例えば、対応するフラグメントが受信成功された場合‘1’として、受信成功されなかった場合‘0’として、あるいはその逆として設定されうる。MFAビットマップ・フィールド807は、単一のMFAを用いてより多くのフラグメントがアクノレッジされうるように、長さが増加されうる。例えば、MFAビットマップ・フィールドは、代わりに、64のユニークなフラグメントがアクノレッジされうるように、長さ8バイト(64ビット)となりうる。一般に、MFAビットマップ・フィールド807専用の各ビットは、単一のフラグメントをアクノレッジすることが可能である。注目すべきことに、MFA長さを増加させることは、より多くのオーバヘッドを犠牲にするが、増加されたオーバヘッドは、連続的に送信されうる追加のデータ・フラグメントによって、ロバストなネットワークにおいて相殺されうる。MFA810は、MACフレーム内に含まれ、PHYプリアンブル(図示せず)を有しうる。
[0105]MFAに対する追加の修正は、例えば、RA803をFCSフィールド805へ移動させることによってなされうる。これは、6バイトのオーバヘッドを節約し、合計で、長さ8バイトのMFAを与える。
[0106]図8cは、図5bおよび図7における方法によって使用されうる、別のマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)820の態様を例示する。図8bのMFA810とは対照的に、MFA820は、物理レイヤ(PHY)プリアンブルに完全に含まれうる。図示されるように、PHYプリアンブルは、STF812、LTF814、およびSIGフィールド822を含む。SIGフィールド822は、MFA810におけるものと同じMFAビットマップ・フィールド807を含みうる。別の実施形態では、MFAビットマップ・フィールド807は、SIGフィールド822におけるビット・アベイラビリティに応じて、より小さなサイズのものでありうる。SIGフィールド822はまた、MFA810に関連付けられたシーケンス番号を示すMFA識別子(ID)フィールド816を含みうる。SIGフィールド822は、そのフラグメントがアクノレッジされているデータ・ユニットのシーケンス番号を示す開始シーケンス制御(SSC)フィールド818を含みうる。SIGフィールド822は、1または複数の追加のフィールド、例えば、変調およびコーディングスキーム(MCS)、巡回冗長検査(CRC)、およびテール、を含みうる。特定の実装形態では、SIGフィールド822は、説明されたフィールドのうちのより少数しか含まない場合がありうる。特定の実施形態では、MFA820は、MACレイヤ・データを含んでおらず、よって、MFA810よりも小さくなりうる。
[0107]特定の実施形態では、MFA(例えば、MFA810、MFA820)は、MFAを、マルチプルなデータ・フレームをアクノレッジする「従来の」ブロック・アクノレッジメント(ACK)から区別するためのACKモード・インジケーション・ビット(図示せず)を含みうる。例えば、MFAは、ACKモード・フィールドを含みうる。ACKモード・フィールドは、パケットがMFAであることを示すための第1の値(例えば、0)と、パケットがブロックACKであることを示す第2の値(例えば、1)とを有しうる。別の例として、MFAとACKとを区別することは、2ステップ・プロセスでありうる。第1のステップでは、ACKモード・フィールドが、「従来の」ACK(すなわち、次のMPDUの送信の前に、各MPDUに応答してACKが受信されるべきセッションの部分)と「ブロック・タイプ」ACKとを区別しうる。ACKモード・フィールドは、パケットがACKであることを示すための第1の値(例えば、第1の予約されたMCS値)と、パケットが「ブロック・タイプ」ACKであることを示すための第2の値(例えば、第2の予約されたMCS値)と、を有しうる。「ブロック・タイプ」ACKは、ブロックACK(すなわち、マルチプルなデータ・ユニットからのデータを含むマルチプルなMPDUが単一のブロックACKを用いてアクノレッジされる、セッションの部分)、またはMFA(すなわち、マルチプルなMPDUにおいて送信された単一のデータ・ユニットのマルチプルなフラグメントをアクノレッジするMFA)でありうる。
[0108]第2のステップでは、MFAは、パケットがそれに対する応答であるデータ・フラグメントに基づいて、ブロックACKから区別されうる。データ・フラグメントが応答としてブロックACKを要求していることをデータ・フラグメントが示し、データ・フラグメントに関連付けられたフラグメント番号(例えば、FGSN)が0よりも大きい場合、パケットは、MFAとして解釈されるべきである。一方、フラグメント番号が0である(または、フラグメント番号を有していない)場合、パケットは、ブロックACKとして解釈されるべきである。
[0109]MFAは、異なる条件に基づいて要求されうる(例えば、受信機は、MFAを送信するようにシグナルされうる)。例えば、図5bに関して前述されたように、データ・ユニットの最後のフラグメントが受信された場合、フラグメント・ヘッダのフレーム制御部分における「More Fragment」ビットは、それがデータ・ユニットの最後のフラグメントであり、MFAが送信されるべきであることを示すように設定されうる。例えば、図6のブロック609に例示されているように、最後のデータ・フラグメントの「More Fragment」ビットは、MFAが送信されるべきであることを示すために‘0’に設定されうる。あるいは、フラグメントのブロック(例えば、図6におけるブロック601)における受信されたフラグメントのFGSNが、最後のデータ・フラグメントのFGSNフィールドによって対処されうる、利用可能な最高のFGSN(例えば、15)に設定される場合、それは、MFAが送信されるべきであることを受信機に示しうる。例えば、最後のデータ・フラグメントのFGSNフィールドが4ビットである場合、4ビットのフィールドによって対応されうる最大のFGSN値は、‘1111’すなわち15でありうる。なぜなら、この状況では、FGSNは、次のブロックにおけるフラグメントのシーケンスの先頭を示すために(例えば、最高の値に達した後に)最も低いFGSN値にリセットし、次いで、フラグメントの連続したブロックが送信を開始できるように、MFAが送信されるべきであるからである。
[0110]データを送信しているワイヤレスデバイスの観点から、データ・ユニットまたはブロックの最後のフラグメントが送信された後のある時間期間中に、MFAが受信されない場合、ワイヤレスデバイスは、例えば、受信機に対してMFAを送信するように再要求するために、最後のフラグメントを再送信しうる。
[0111]1または複数のフラグメントの送信におけるエラーを示すMFAを受信すると(例えば、MFAビットマップがエラーを示した場合)、示されたフラグメントは、ワイヤレスデバイスによって再送信されうる。受信機は、例えば、再送信された各フラグメントについて(MFAではなく)ACKで応答することによって、再送信されたフラグメントの受信をアクノレッジしうるか、あるいは、その代わりに、再送信されたマルチプルなフラグメントをアクノレッジするためにMFAを使用しうるか、または、再送信された1または複数のフラグメントに加えて新たなフラグメントをアクノレッジするためにMFAを使用しうる。図6を参照して前述したように、連続したブロックからのフラグメントは、それらの送信順序(例えば、「奇数」または「偶数」)を示すインジケーションを用いることによって区別されうる。フラグメントの2つのブロックに関連付けられたフラグメント(例えば、各ブロックにおいて16のフラグメント、または合計で32のフラグメント)をアクノレッジするために、MFAのビットマップが十分な(例えば、32)ビットを有するケースでは、フラグメントの2つの連続したブロックが、第1のブロックのフラグメントの受信をアクノレッジするMFAが受信される前に、送信されうる。(例えば、再送信されたフラグメントについて、1または複数のMFAによって、および/またはACKによって)データ・ユニットのすべてのフラグメントの受信がアクノレッジされたら、ワイヤレスデバイスは、次のデータ・ユニットの送信を開始しうる。フラグメントACKの代わりにMFAを用いることは、全体的な送信効率を増加させうる。例えば、5ms(ミリ秒)のTXOPを用いた約1MHzの帯域幅での150Kbps(キロビット毎秒)送信レートでは、送信効率増加は、約18パーセントでありうる。16のフラグメントを用いた約2MHzの帯域幅での16Mbps(メガビット毎秒)送信レートでは、送信効率増加は、約55パーセントでありうる。
[0112]図9は、図7aおよび図7bにおける方法によって使用されうる別のマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)900の態様を例示する。
[0113]MFA900は、パケットの物理レイヤ(PHY)プリアンブル内に完全に含まれうる。特定の実施形態では、MFA900は、(PHY)プリアンブルの信号(SIG)フィールドに含まれうる。図示されるように、MFA900は、ヌル・データ・パケット(NDP)媒体アクセス制御(MAC)フレーム・タイプ・フィールド912、ブロック・アクノレッジメント(ack)識別子(ID)フィールド914、MFA820におけるようなSSCフィールド818、およびブロックackビットマップ・フィールド918を含む。MFA900は、1または複数の追加のフィールドを含みうる。
[0114]ブロックack IDフィールド914は、MFA900の識別子を含みうる。特定の実施形態では、ブロックack IDフィールド914は、MFA900を引き出したデータ・フラグメント(例えば、図7aの最後のデータ・フラグメント703または図7bのデータ・フラグメント713)のサービス・フィールドのスクランブラ初期設定値(initialization value)を表しうる。特定の実施形態では、SSCフィールド818は、単一のデータ・ユニットのデータ・フレームのシーケンス番号を表しうる。例えば、SSCフィールド818は、単一のデータ・ユニットのフレーム・シーケンス番号(FSN)を表しうる。ブロックackビットマップ・フィールド918の各ビットは、対応するデータ・フラグメントが受信成功されたか否かを示しうる。ブロックackビットマップ・フィールド918は、MFA820におけるようなMFAビットマップ・フィールド807に対応しうる。
[0115]特定の実施形態では、NDP MACフレーム・タイプ・フィールド912は、4の値を有し、3ビットの長さを有しうる。特定の実施形態では、SSCフィールド818は、12ビットの長さを有しうる。
[0116]特定の実施形態では、ブロックack IDフィールド914は、2ビットの長さを有し、ブロックackビットマップ・フィールド918は、8ビットの長さを有し、MFA900は、約1メガヘルツ(MHz)の帯域幅で送信されうる。別の特定の実施形態では、ブロックack IDフィールド914は、6ビットの長さを有し、ブロックackビットマップ・フィールド918は、16ビットの長さを有し、MFA900は、約2メガヘルツ(MHz)またはそれ以上の帯域幅で送信されうる。
[0117]図10は、図7aおよび図7bにおける方法によって使用されうる、サブ1ギガヘルツ(S1G)機能情報フィールド1000の態様を例示する。ワイヤレスデバイスは、S1G機能要素を含むフレームを送信しうる。S1G機能要素は、S1G機能情報フィールド1000を含みうる。図示されるように、S1G機能情報フィールド1000は、フラグメントBAサポート・フィールド1012を含む。例えば、ワイヤレスデバイスは、ワイヤレスデバイスのパラメータ(例えば、dot11FragmentBAOptionImplemented)の特定の値(例えば、「1」または真)に基づいて、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)がワイヤレスデバイスによってサポートされているか否かを判定しうる。ワイヤレスデバイスは、MFAがワイヤレスデバイスによってサポートされているか否かを示すフラグメントBAサポート・フィールド1012を有するフレームを送信しうる。例えば、フラグメントBAサポート・フィールド1012は、MFAがサポートされていることを示すために、第1の値(例えば、「1」または真)を示しうる。別の例として、フラグメントBAサポート・フィールド1012は、MFAがサポートされていないことを示すために、第2の値(例えば、「0」または偽)を示しうる。特定の実施形態では、S1G機能情報フィールド1000は、1または複数のその他のフィールドを含みうる。
[0118]したがって、フラグメントBAサポート・フィールド1012を含むフレームをワイヤレスデバイスから受信するデバイスは、ワイヤレスデバイスへデータ・フラグメントを送信する前に、ワイヤレスデバイスがMFAをサポートしているか否かを判定しうる。MFAを使用する前に、各デバイスは、別のデバイスがMFAをサポートしているか否かを確認しうる。例えば、1つのデバイスは、アクセスポイント(AP)であり、他のデバイスは、局(「STA」)でありうる。S1G機能要素は、ビーコン、プローブ要求、プローブ応答、関連付け要求、関連付け応答、管理フレーム等の一部として送信されうる。
[0119]図11は、複数のデータ・フラグメントを送信し、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信する方法の態様を例示する。プロセスフロー1100は、デバイスが単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを生成する、ステップ1103を含む。プロセスフロー1100は、次いでステップ1105に進み、デバイスは受信機へデータ・フラグメントを送信する。プロセスフロー1100は、次いでステップ1107に進み、デバイスは、最後に送信されたフラグメントがデータ・ユニットの最後のフラグメントであったか、またはデータ・ユニットのデータ・フラグメントのブロックの最後のフラグメントであったかを判定する。図5bを参照して前述したように、デバイスは、到来するさらなるフラグメントが有るか、または無いかを示すために、フレーム制御(FC)フィールド内の「More Fragment」ビットを設定しうる。図6を参照して前述したように、デバイスは、データ・フラグメントのブロックの最後のデータ・フラグメントを示すために、FGSNを、利用可能な最大のFGSNに設定しうる。
[0120]ステップ1105において送信されたフラグメントが最後のフラグメントではない場合、プロセスフロー1100は、ステップ1105に戻り、データ・ユニットの次のフラグメントを送信する。一方、ステップ1107において、ステップ1105で送信されたフラグメントが最後のフラグメントである場合、プロセスフロー1100は、ステップ1109に進む。ステップ1109において、デバイスはアクノレッジメントを受信し、プロセスフロー1100は、ステップ1111に進む。ステップ1111において、デバイスは、データ・ユニットの最後のフラグメントのフラグメント・シーケンス番号(FGSN)がゼロに等しい(または、フラグメンテーションを示す別の値が使用されていない)か否かを判定する。最後のデータ・フラグメントのFGSNが0に等しい場合、プロセスフロー1100は、ステップ1115に進み、デバイスは、アクノレッジメントをブロックACK(例えば、最大64のデータ・ユニットの各々に関する最大16のフラグメントについての受信/非受信を示す128バイトのビットマップを有する非圧縮のブロックACK)として解釈する。プロセスフロー1100は、次いで、ステップ1119に進む。ステップ1119において、デバイスは、ブロックACKに基づいて、複数のデータ・ユニットの複数のデータ・フラグメントの各々が受信機によって受信されたか否か(例えば、最大64のデータ・ユニットの各々に関する最大16のフラグメントの各々が受信されたか否か)を判定する。
[0121]一方、ステップ1111において、最後のデータ・フラグメントのFGSNがゼロに等しくない場合、プロセスフロー1100は、ステップ1113に進み、デバイスは、アクノレッジメントを、送信された各フラグメントのステータスを示すマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)として解釈する。図8bを参照して前述したように、MFAは、単一のデータ・ユニットのデータ・フラグメントのブロックの、送信された各フラグメントの受信または非受信を示すビットマップを含む。プロセスフロー1100は、次いでステップ1117に進む。ステップ1117において、デバイスは、MFAに基づいて、単一のデータ・ユニットの複数のデータ・フラグメントの各々が、受信機によって受信されたか否かを判定する。図8bを参照して前述したように、MFAに含まれるビットマップは、単一のデータ・ユニットのデータ・フラグメントのブロックの送信された各フラグメントが受信されたか否か、を判定するために使用されうる。
[0122]図12は、複数のデータ・フラグメントを受信し、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を送信する方法の態様を例示する。プロセスフロー1200は、単一のデータ・ユニットの複数のデータ・フラグメントのブロックのあるデータ・フラグメントを、デバイスがワイヤレスデバイスから受信する、ステップ1203を含む。プロセスフロー1200は、次いでステップ1205に進み、デバイスは、該データ・フラグメントが単一のデータ・ユニットの複数のデータ・フラグメントのブロックの最後のデータ・フラグメントであるか否かを判定する。図8cを参照して前述したように、データ・フラグメントのFGSNは、データ・フラグメントがブロックの最後のデータ・フラグメントであることを示す、利用可能な最も高いFGSN値を有しうる。データ・フラグメントがブロックの最後のデータ・フラグメントである場合、プロセスフロー1200は、ステップ1209に進む。
[0123]一方、データ・フラグメントがブロックの最後のデータ・フラグメントではないとデバイスが判定した場合、プロセスフロー1200はステップ1207に進む。ステップ1207において、デバイスは、データ・フラグメントが単一のデータ・ユニットの最後のデータ・フラグメントであるか否かを判定する。図5bを参照して前述したように、データ・フラグメントの「More Fragment」ビットは、そのデータ・フラグメントが単一のデータ・ユニットの最後のデータ・フラグメントであるか否かを示しうる。データ・フラグメントが単一のデータ・ユニットの最後のデータ・フラグメントではない場合、プロセスフロー1200は、ステップ1211に進み、デバイスは、アクノレッジメントをワイヤレスデバイスに送信することを控える。プロセスフロー1200は、次いで、ステップ1203に戻り、デバイスは、単一のデータ・ユニットの次のデータ・フラグメントを受信する。一方、ステップ1207において、データ・フラグメントが単一のデータ・ユニットの最後のデータ・フラグメントであるとデバイスが判定した場合、プロセスフロー1200は、ステップ1209に進む。ステップ1209において、デバイスは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)をワイヤレスデバイスに送信する。図8bを参照して前述したように、MFAは、データ・ユニットのデータ・フラグメントのブロックの、送信された各フラグメントの受信または非受信を示すビットマップを含む。
[0124]図13は、複数のデータ・フラグメントを送信する方法の態様を例示する。プロセスフロー1300は、図10を参照してさらに記載されているように、送信機のパラメータに基づいて、送信機がマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)をサポートしているか否かを、送信機が判定するステップ1302を含む。
[0125]プロセスフロー1300は、次いでステップ1304に進み、送信機は、第1のフレームを受信機に送信する。図10を参照してさらに記載されているように、第1のフレームのサブ1ギガヘルツ(S1G)機能要素のS1G機能情報フィールドのフラグメント・ブロック・アクノレッジメント(BA)サポート・サブフィールドは、送信機がMFAをサポートしていると送信機が判定することに応じて、第1の値を有する。フラグメントBAサポート・サブフィールドは、送信機がMFAをサポートしていないと送信機が判定することに応じて、第2の値を有する。受信機は、第1のフレームを受信することに応じて、第1のフレームのフラグメントBAサポート・サブフィールドの値に基づいて、送信機がMFAをサポートしているか否かを判定しうる。送信機は、S1G局を含みうる。
[0126]プロセスフロー1300は、次いで、ステップ1306に進み、受信機から受信された第2のフレームのフラグメントBAサポート・フィールドの値に基づいて、受信機がMFAをサポートしているか否かを、送信機が判定する。例えば、受信機は、受信機がMFAをサポートしているか否かを示すフラグメントBAサポート・サブフィールドを含む第2のフレームを、以前に送信していることがありうる。
[0127]プロセスフロー1300は、次いで、ステップ1308に進み、送信機が、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出す。例えば、受信機と送信機とがMFAをサポートしているとの判定に応じて、送信機は、単一のデータ・ユニットを複数のデータ・フラグメントへ分割しうる。
[0128]プロセスフロー1300は、次いで、ステップ1310に進み、図6を参照してさらに記載されているように、送信機が、複数のデータ・フラグメントの各々についてフラグメント・シーケンス番号(FGSN)を生成する。特定の実施形態では、フラグメント・シーケンス番号は、フラグメント番号と呼ばれうる。
[0129]図14は、複数のデータ・フラグメントを送信する方法の態様を例示する。特定の実施形態では、プロセスフロー1400は、プロセスフロー1300から継続しうる。プロセスフロー1400は、複数のデータ・フラグメントのうちのあるデータ・フラグメントがアクノレッジメントを引き出すための特定のデータ・フラグメントであるか否かを送信機が判定する、ステップ1402を含む。特定の実施形態では、特定のデータ・フラグメントは、図7aを参照して記載されているように、複数のデータ・フラグメントのうちの最後のデータ・フラグメント(例えば、最後のデータ・フラグメント703)に対応する。別の実施形態では、特定のデータ・フラグメントは、複数のデータ・フラグメントのうちの最後のデータ・フラグメント以外のフラグメントに対応する。例えば、図7bを参照してさらに記載されているように、特定のデータ・フラグメントは、データ・フラグメント713に対応しうる。
[0130]データ・フラグメントが特定のデータ・フラグメントではないとの判定に応じて、プロセスフロー1400は、ステップ1404に進み、データ・フラグメントが第1の複数のデータ・フラグメントに含まれているか否かを送信機が判定する。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、受信機への特定のデータ・フラグメントの送信の前に、受信機に送信される。
[0131]データ・フラグメントが第1の複数のデータ・フラグメントに含まれているとの判定に応じて、プロセスフロー1400は、ステップ1406に進み、送信機が、データ・フラグメントのアクノレッジメント・ポリシをブロック・アクノレッジメントに設定する。
[0132]あるいは、プロセスフロー1400は、ステップ1404における、データ・フラグメントが第1の複数のデータ・フラグメントに含まれていないとの判定に応じて、ステップ1410に進み、送信機が、データ・フラグメントのアクノレッジメント・ポリシを個別のアクノレッジメントに設定する。
[0133]ステップ1402における、データ・フラグメントが特定のデータ・フラグメントであるとの判定に応じて、プロセスフロー1400は、ステップ1412に進み、送信機がデータ・フラグメントのアクノレッジメント・ポリシを暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求に設定し、そして、ステップ1414に進み、送信機がデータ・フラグメントのモア・フラグメント(more fragment)フィールドを特定の値(例えば、ゼロ)に設定する。
[0134]プロセスフロー1400は、1408、1410および1414から、ステップ1408に進み、送信機がデータ・フラグメントを受信機に送信する。プロセスフロー1400は、ステップ1416に進み、データ・フラグメントが複数のデータ・フラグメントのうちの最後のデータ・フラグメントであるか否かを送信機が判定する。データ・フラグメントが最後のデータ・フラグメントではないとの判定に応じて、プロセスフロー1400は、ステップ1402に戻って次のデータ・フラグメントを処理する。例えば、データ・フラグメントは、第1の複数のデータ・フラグメントに含まれうる。別の例として、データ・フラグメントは、複数のデータ・フラグメントのうちの最後ではないデータ・フラグメントでありえ、処理されるべき後続するデータ・フラグメントが存在しうる。
[0135]図15は、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信する方法の態様を例示する。特定の実施形態では、プロセスフロー1500は、プロセスフロー1400から継続しうる。プロセスフロー1500は、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)が特定のデータ・フラグメントを送信するしきい期間(threshold time period)中に受信されたか否かを送信機が判定する、ステップ1502を含む。MFAがしきい期間内に受信されていないと送信機が判定することに応じて、プロセスフロー1500は、ステップ1504に進み、送信機が、特定のデータ・フラグメントを受信機へ再送信する。例えば、特定のデータ・フラグメントは、受信機によって受信成功されておらず、特定のデータ・フラグメントを再送信することは、MFAを受信機から引き出しうる。プロセスフロー1500は、次いで、ステップ1502に戻る。
[0136]ステップ1502における、しきい期間中にMFAが受信されたとの判定に応じて、プロセスフロー1500は、ステップ1506に進み、送信機が、受信機からアクノレッジメントを受信する。例えば、図7aを参照して記載されているように、送信機は、特定のデータ・フラグメントが複数のデータ・フラグメントのうちの最後のデータ・フラグメントであることに応じて、MFA705を受信しうる。別の例として、図7bを参照してさらに記載されているように、送信機は、特定のデータ・フラグメントが複数のデータ・フラグメントのうちの最後ではないデータ・フラグメントであることに応じて、MFA715を受信しうる。プロセスフロー1500は、次いで、ステップ1508に進み、送信機は、アクノレッジメントのブロック・アクノレッジメント識別子フィールドの値が、特定のデータ・フラグメントのサービス・フィールドのスクランブラ初期値に対応することを判定する。
[0137]プロセスフロー1500は、次いで、ステップ1510に進み、送信機は、アクノレッジメントの開始シーケンス制御(SSC)フィールドの値が、単一のデータ・ユニットのシーケンス番号に対応することを判定する。特定のデータ・フラグメントは、単一のデータ・ユニットのシーケンス番号を含みうる。
[0138]プロセスフロー1500は、次いで、ステップ1512に進み、送信機が、特定のデータ・フラグメントと第1の複数のデータ・フラグメントの各々を受信機が受信したか否かを示すマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)として、アクノレッジメントを解釈する。例えば、アクノレッジメントのブロック・アクノレッジメント識別子フィールドが、特定のデータ・フラグメントのサービス・フィールドのスクランブラ初期値に対応すること、もしくは、アクノレッジメントのSSCフィールドが単一のデータ・ユニットのシーケンス番号に対応すること、またはその両方であるとの判定に応じて、送信機は、MFAが特定のデータ・フラグメントに応答していると判定しうる。
[0139]プロセスフロー1500は、次いで、ステップ1514に進み、送信機が、MFAに基づいて、特定のデータ・フラグメントと第1の複数のデータ・フラグメントの各々が受信機によって受信されたか否かを判定する。例えば、図8bを参照してさらに記載されているように、MFAのビットマップ(例えば、ブロックackビットマップ918)の各ビットが、対応するデータ・フラグメントが受信されたか否かを示しうる。プロセスフロー1500は、次いで、ステップ1516に進み、送信機が、第1の複数のデータ・フラグメントおよび特定のデータ・フラグメントが受信されたことをMFAが示しているか否かを判定する。
[0140]第1の複数のデータ・フラグメントのうちの少なくとも1つが受信されていないとの判定に応じて、プロセスフローは、ステップ1518に進み、送信機が、MFAに基づいて、第1の複数のデータ・フラグメントのうちの1または複数を選択的に再送信する。例えば、複数のデータ・フラグメントのうちの1または複数を受信する受信機にエラーがあった場合、送信機は、単一のデータ・ユニットが受信機によって再構築に成功されるように、1または複数のデータ・フラグメントを再送信しうる。
[0141]ステップ1516における、特定のデータ・フラグメントと第1の複数のデータ・フラグメントのすべてが受信されたとの判定に応じて、プロセスフローは、ステップ1520に進み、送信機が、次のデータ・ユニットの送信を開始する。次のデータ・ユニットの第1のデータ・フラグメントのフラグメント・シーケンス番号(FGSN)は、データ・フラグメントの次のシーケンスの始まりを示す最小のFGSN値(例えば、「0」)でありうる。
[0142]図16は、データ・フラグメントを受信し、アクノレッジメントの送信を開始すべきか否かを判定する、方法の態様を例示する。
[0143]プロセスフロー1600は、受信機が、ワイヤレスデバイスから単一のデータ・ユニットのうちの特定のデータ・フラグメントを受信する、ステップ1602を含む。プロセスフロー1600は、次いで、ステップ1604に進み、受信機が、データ・フラグメントが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示すか否かを判定する。
[0144]データ・フラグメントが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示しているとの判定に応じて、プロセスフロー1600は、ステップ1606に進み、受信機が、ワイヤレスデバイスへのアクノレッジメントの送信を開始する。アクノレッジメントは、ワイヤレスデバイスから特定のデータ・フラグメントが受信されたことを示す。アクノレッジメントは、単一のデータ・ユニットの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が、ワイヤレスデバイスから受信されたか否かを示す。図7aおよび図7bを参照してさらに記載されているように、第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、特定のデータ・フラグメントのフラグメント・シーケンス番号(FGSN)の前に、特定のFGSNを含む。
[0145]あるいは、ステップ1604における、データ・フラグメントが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示していないとの判定に応じて、プロセスフロー1600は、ステップ1608に進み、受信機は、ワイヤレスデバイスへのアクノレッジメントの送信を開始することを控える。例えば、受信機は、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求以外のアクノレッジメント・ポリシを示すデータ・フラグメントに応答して、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を送信しない場合がありうる。
[0146]プロセスフロー1600は、次いで、ステップ1610に進み、受信機が、個別のアクノレッジメントが要求されていることをデータ・フラグメントが示している(例えば、個別のアクノレッジメント・ポリシを示している)か否かを判定する。個別のアクノレッジメントが要求されていることをデータ・フラグメントが示しているとの判定に応じて、プロセスフロー1600は、ステップ1612に進み、受信機が、ワイヤレスデバイスへの第2のアクノレッジメントの送信を開始する。第2のアクノレッジメントは、ワイヤレスデバイスから特定のデータ・フラグメントが受信されたことを示す。あるいは、個別のアクノレッジメントが要求されていることを特定のデータ・フラグメントが示していないとの判定に応じて、プロセスフロー1600は、ステップ1602に戻る。
[0147]図17は、本開示のいくつかの態様によるワイヤレスデバイス1700の例のブロック図である。当業者であれば、ワイヤレスデバイスが、図17に例示された簡略化されたワイヤレスデバイス1700よりもより多くの構成要素を有しうることを認識するであろう。ワイヤレスデバイス1700は、特許請求の範囲の範囲内の実施のうちのいくつかの顕著な特徴を記載するために役立つ構成要素しか含んでいない。ワイヤレスデバイス1700は、受信機1701、プロセッサ1703、送信機1705、およびアンテナ1705を含む。1つの実施では、ワイヤレスデバイス1700は、キャリア・センス多元接続ネットワークにおいてデータ・フレームを送信するように構成される。
[0148]1つの実装形態では、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出す手段は、(例えば、MSDUのサイズを決定し、MSDUのサイズをパケット・ペイロード・サイズによって除することによってデータ・フラグメントの数を決定し、決定された数のデータ・フラグメントを生成するようにプログラムされた)プロセッサ1703を含む。1つの実装形態では、複数のデータ・フラグメントのワイヤレスデバイスへの送信を開始する手段は、(例えば、複数のデータ・フラグメントが送信される準備がなされていることを判定し、複数のデータ・フラグメントの送信を要求する信号を送信機1705に送信するようにプログラムされた)プロセッサ1703を含む。1つの実装形態では、複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントがワイヤレスデバイスに送信された後にアクノレッジメントを受信する手段は、(例えば、受信機1701から信号としてアクノレッジメントを受信するようにプログラムされた)プロセッサ1703を含む。特定のデータ・フラグメントは、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示しうる。特定の実施形態では、任意のフラグメントのアクノレッジメント・ポリシ・フィールドが、アクノレッジメントを引き出すために暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求に設定されうる。例示のために、アクノレッジメント・ポリシ・フィールドが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求に設定されたデータ・フラグメントが、MFAを引き出しうる。特定の実施形態では、図7aを参照して記載されているように、MFAを引き出すデータ・フラグメントは、モア・フラグメント(more fragment)フィールドが、これ以上フラグメントがないことを示す第1の値(例えば、「0」または偽)に設定された、複数のデータ・フラグメントのうちの最後のデータ・フラグメントでありうる。別の実施形態では、図7bを参照して記載されているように、MFAを引き出すデータ・フラグメントは、モア・フラグメント(more fragment)フィールドが、さらにフラグメントがあることを示す第2の値(例えば、「1」または真)に設定された、最後のデータ・フラグメント以外のデータ・フラグメントである。複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示しうる。第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、特定のデータ・フラグメントの送信の前に、ワイヤレスデバイスに送信されうる。このアクノレッジメントは、特定のデータ・フラグメントの、および第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、ワイヤレスデバイスによる受信または非受信を示しうる。例えば、アクノレッジメントは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)でありうる。MFAは、パケットの物理レイヤ(PHY)プリアンブルの信号(SIG)フィールドに含まれうる。特定の実施形態では、MFAは、NDPブロック・アクノレッジメントでありうる。
[0149]開示された実施形態のうちの1または複数は、通信デバイス、固定ロケーション・データ・ユニット、モバイル・ロケーション・データ・ユニット、モバイル電話、セルラ電話、コンピュータ、タブレット、ポータブル・コンピュータ、またはデスクトップ・コンピュータを含みうるシステムまたは装置内に実装されうる。さらに、システムまたは装置は、セット・トップ・ボックス、エンタテイメント・ユニット、ナビゲーション・デバイス、携帯情報端末(PDA)、モニタ、コンピュータ・モニタ、テレビ、チューナ、ラジオ、衛星ラジオ、音楽プレーヤ、デジタル音楽プレーヤ、ポータブル音楽プレーヤ、ビデオ・プレーヤ、デジタル・ビデオ・プレーヤ、デジタル・ビデオ・ディスク(DVD)プレーヤ、ポータブル・デジタル・ビデオ・プレーヤ、データまたはコンピュータ命令群を格納または取得するその他任意のデバイス、またはこれらの組み合わせを含みうる。別の例示的な限定しない例として、システムまたは装置は、例えばモバイル電話のような遠隔ユニット、ハンドヘルド・パーソナル通信システム(PCS)ユニット、例えば携帯データ端末のようなポータブル・データ・ユニット、全地球測位システム(GPS)対応デバイス、ナビゲーション・デバイス、例えばメータ読取機器のような固定ロケーション・データ・ユニット、データまたはコンピュータ命令群を格納または取得するその他任意のデバイス、またはこれらの任意の組み合わせを含みうる。図1−図10のうちの1または複数は、本開示の教示したがうシステム、装置、および/または方法を例示しているが、本開示は、これら例示されたシステム、装置、および/または方法に限定されない。本開示の実施形態は、メモリ、プロセッサ、およびオン・チップ回路を含む集積回路を含む任意のデバイスにおいて適切に適用されうる。
[0150]本明細書において、例えば、「第1の」、「第2の」等のような指定を用いた要素に対する何れの参照も、一般に、これら要素の数も順番も限定しないことが理解されるべきである。むしろ、これら指定は、本明細書において、複数の要素または要素の事例を区別する従来の方法として使用されうる。したがって、第1の要素および第2の要素への参照は、2つのみの要素しか適用されないことも、ある方式において、第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことも、意味していない。また、特に述べられていないのであれば、これら要素のセットは、1または複数の要素を備えうる。
[0151]本明細書で使用される場合、用語「判定すること(determining)」は、さまざまな動作を含む。例えば、「判定すること」は、計算、コンピューティング、処理、導出、調査、ルックアップ(例えば、テーブル、データベース、または他のデータ構造内のルックアップ)、確認等を行うことを含みうる。また、「判定すること」は、受信(例えば、情報の受信)、アクセス(例えば、メモリ内のデータへのアクセス)等を行うことを含みうる。また、「判定すること」は、解決、選択、選定、確立等を行うことを含みうる。さらに、本明細書で使用されるような「チャネル幅」は、ある態様において、帯域幅と呼ばれうるか、または、帯域幅を包含しうる。
[0152]本明細書に記載されるように、項目のリストのうちの「少なくとも1つ」と称する文言は、単数を含むこれら項目のうちの任意の組み合わせを称する。例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a−b、a−c、b−c、およびa−b−cをカバーすることが意図されている。
[0153]さまざまな例示的な構成要素、ブロック、コンフィギュレーション、モジュール、回路、およびステップは、これらの機能の観点から一般的に説明された。そのような機能がハードウェアとして、または、プロセッサ実行可能な命令群として実施されるか否かは、システム全体に課せられる設計制約および特定の用途に依存する。さらに、前述した方法のさまざまな動作は、例えば、さまざまなハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素(単数または複数)、回路、および/または、モジュール(単数または複数)のように、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行されうる。一般に、図1−図17に例示される何れの動作も、これら動作を実行することが可能な対応する機能手段によって実行されうる。当業者であれば、特定の用途の各々に応じて変化する方式で、前述した機能を実現しうる。しかしながら、この適用判断は、本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されるべきではない。
[0154]当業者であればさらに、本開示に関連して記載されたさまざまな例示的な論理ブロック、構成、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップが、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ信号(FPGA)もしくはその他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリート・ゲートもしくはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素(例えば、電子的ハードウェア)、プロセッサによって実行されるコンピュータ・ソフトウェア、または本明細書に記載される機能を実行するように設計されたこれら任意の組み合わせを用いて実施または実行されうることを認識するであろう。汎用プロセッサは、マイクロ・プロセッサでありうるが、代替案では、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または順序回路でありうる。プロセッサは、例えばDSPとマイクロ・プロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロ・プロセッサ、またはその他任意のこのような構成であるコンピューティング・デバイスの組み合わせとして実現されうる。
[0155]1または複数の態様では、説明された機能が、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実現されうる。これら機能は、ソフトウェアで実施されるのであれば、1または複数の命令群またはコードとしてコンピュータ読取可能な媒体に格納されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ読取可能な記憶媒体と、1つの場所から別の場所へのコンピュータ・プログラムの移動を容易にする任意の媒体を含む通信媒体とを含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされうる利用可能な任意の媒体である。限定ではなく、例によって、このようなコンピュータ読取可能な記憶媒体は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取専用メモリ(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、電気的消去可能なPROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブル・ディスク、コンパクト・ディスク読取専用メモリ(CD−ROM)、その他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、磁気記憶デバイス、または、命令群またはデータ構造の形式で、所望のプログラム・コードを格納するために使用され、かつ、コンピュータによってアクセスされうるその他任意の媒体、を含みうる。代案では、このコンピュータ読取可能な媒体(例えば、記憶媒体)は、プロセッサに統合されうる。このプロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向けIC(ASIC)に存在しうる。このASICは、コンピューティング・デバイスまたはユーザ端末に存在しうる。代案では、このプロセッサおよび記憶媒体は、コンピューティング・デバイスまたはユーザ端末内のディスクリートな構成要素として存在しうる。
[0156]さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能な媒体として適切に呼ばれる。同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、対より線、デジタル加入者線(DSL)、あるいは、例えば赤外線、ワイヤレスおよびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、対より線、DSL、あるいは、例えば赤外線、ワイヤレスおよびマイクロ波のようなワイヤレス技術が、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるようなdiskおよびdiscは、コンパクトdisc(CD)、レーザdisc、光disc、デジタル多用途disc(DVD)、フロッピー(登録商標)disk、およびブルーレイ(登録商標)disc(ブルーレイは、日本国東京のSonyコーポレーションの登録商標である)を含む。ここで、通常、diskは、データを磁気的に再生し、discは、レーザを用いて光学的にデータを再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ読取可能な媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体(例えば、実体的な媒体)を含みうる。さらに、いくつかの態様では、コンピュータ読取可能な媒体は、一時的なコンピュータ読取可能な媒体(例えば、信号)を含みうる。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
[0157]本明細書で開示された方法は、記載された方法を達成するための1または複数のステップまたは動作を含む。方法ステップおよび/または動作は、特許請求の範囲から逸脱せずに相互に置換されうる。言い換えると、ステップまたは動作の特定の順序が指定されていない限り、特定のステップおよび/または動作の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱せずに変更されうる。
[0158]したがって、いくつかの態様は、本明細書に表された動作を実行するためのコンピュータ・プログラム製品を含みうる。例えば、このようなコンピュータ・プログラム製品は、格納された(および/または符号化された)命令群を有するコンピュータ読取可能な記憶媒体を含みうる。これら命令群は、本明細書において記載された動作を実行するために、1または複数のプロセッサによって実行されることが可能である。ある態様の場合、コンピュータ・プログラム製品は、パッケージング・マテリアルを含みうる。
[0159]さらに、本明細書で説明された方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段を、適宜、ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードし、かつ/または他の形式で入手することができることを理解されたい。あるいは、本明細書に記載されたさまざまな方法は、記憶手段(例えば、RAM、ROM、例えばコンパクト・ディスク(CD)またはフロッピー(登録商標)ディスクのような物理的な記憶媒体等)によって提供されうる。さらに、本明細書で説明された方法および技法をデバイスに提供するために、その他任意の適切な技法が利用されうる。
[0160]特許請求の範囲は、前述した正確な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。開示された実施形態の上記記載は、当業者が、開示された実施形態の製造または利用を可能とするように提供される。前述したものは、本開示の態様に向けられているが、これら開示のその他およびさらなる態様が、本願の基本的な範囲から逸脱することなく考案され、この範囲は、以下に示す特許請求の範囲によって決定される。さまざまな修正、変更、および変形が、特許請求の範囲の開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態の構成、動作、および詳細においてなされうる。したがって、本開示は、本明細書における実施形態に限定されることは意図されておらず、後述する特許請求の範囲およびその均等物によって定義されるような原理および新規の特徴と整合する、可能な最も広い範囲が与えられるべきである。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
方法であって、
送信機のパラメータに基づいて、前記送信機がマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)をサポートしているか否かを、前記送信機において判定することと、
第1のフレームを受信機に送信することと
を備え、
前記送信機がMFAをサポートしているとの判定に応じて、前記第1のフレームのサブ1ギガヘルツ(S1G)機能要素のS1G機能情報フィールドのフラグメント・ブロック・アクノレッジメント(BA)サポート・サブフィールドが、第1の値を有し、
前記送信機がMFAをサポートしていないとの判定に応じて、前記フラグメントBAサポート・サブフィールドが、第2の値を有する、方法。
[C2]
受信機から受信した第2のフレームのフラグメント・ブロック・アクノレッジメント(BA)サポート・フィールドの値に基づいて、前記受信機がMFAをサポートしているか否かを、前記送信機において判定すること、をさらに備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記送信機および前記受信機がMFAをサポートしているとの判定に応じて、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、前記複数のデータ・フラグメントを前記受信機に送信することと、をさらに備え、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントが、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示し、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示し、
前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントの前記受信機への送信の前に、前記受信機に送信される、C2に記載の方法。
[C4]
前記特定のデータ・フラグメントは、前記複数のデータ・フラグメントの最後のデータ・フラグメントである、C3に記載の方法。
[C5]
前記送信機は、S1G局またはS1Gアクセスポイントを含む、C3に記載の方法。
[C6]
前記複数のデータ・フラグメントの各々は、前記単一のデータ・ユニットのフレーム・シーケンス番号(FSN)を示す、C3に記載の方法。
[C7]
方法であって、
送信機のパラメータに基づいて、前記送信機がマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)をサポートしているか否かを、前記送信機において判定することと、
受信機から受信されたフレームのフラグメント・ブロック・アクノレッジメント(BA)サポート・フィールドの値に基づいて、前記受信機がMFAをサポートしているか否かを、前記送信機において判定することと、
前記送信機および前記受信機がMFAをサポートしているとの判定に応じて、単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、前記複数のデータ・フラグメントを前記受信機に送信することと
を備え、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントが、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示し、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示し、
前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントの前記受信機への送信の前に、前記受信機に送信される、方法。
[C8]
前記送信機は、S1G局またはS1Gアクセスポイントを含む、C7に記載の方法。
[C9]
方法であって、
単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、
前記複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと
を備え、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントが、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示し、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示し、
前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントの前記受信機への送信の前に、前記受信機に送信される、方法。
[C10]
前記複数のデータ・フラグメントの各々についてフラグメント・シーケンス番号(FGSN)を生成すること、をさらに備える、C9に記載の方法。
[C11]
前記FGSNは、モジュロ関数を用いて生成される、C10に記載の方法。
[C12]
前記特定のデータ・フラグメントを前記受信機に送信した後に、前記受信機からアクノレッジメントを受信することと、
前記アクノレッジメントを、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)として解釈することであって、
前記アクノレッジメントのブロック・アクノレッジメント識別子フィールドの値が、前記特定のデータ・フラグメントのサービス・フィールドのスクランブラ初期値に対応していると判定することと、
前記アクノレッジメントの開始シーケンス制御(SSC)フィールドの値が、前記単一のデータ・ユニットのシーケンス番号に対応していると判定することであって、前記MFAは、前記特定のデータ・フラグメントの、および前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、前記受信機による受信または非受信を示す、判定することと
に応じて、前記アクノレッジメントを、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)として解釈することと、
前記MFAに基づいて、前記特定のデータ・フラグメントと前記単一のデータ・ユニットの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が前記受信機によって受信されたか否かを判定することと、
をさらに備える、C9に記載の方法。
[C13]
前記MFAに基づいて、前記第1の複数のデータ・フラグメントのうちの1または複数を選択的に再送信すること、をさらに備える、C12に記載の方法。
[C14]
前記MFAに基づいて、次のデータ・ユニットの送信を開始すること、をさらに備える、C12に記載の方法。
[C15]
前記次のデータ・ユニットの第1のデータ・フラグメントのフラグメント・シーケンス番号(FGSN)は、シーケンスの始まりを示す最小のFGSN値を有する、C14に記載の方法。
[C16]
前記MFAは、ビットマップを備え、前記ビットマップの各ビットは、前記特定のデータ・フラグメントと、前記第1の複数のデータ・フラグメントのうちの対応するデータ・フラグメントが、前記受信機によって受信されたか否かを示す、C12に記載の方法。
[C17]
前記特定のデータ・フラグメントの送信後のしきい期間中に前記MFAが受信されなかったときに、前記特定のデータ・フラグメントを前記受信機へ再送信すること、をさらに備える、C12に記載の方法。
[C18]
前記MFAは、パケットの物理レイヤ(PHY)プリアンブルに含まれる、C12に記載の方法。
[C19]
前記MFAは、パケットの前記PHYプリアンブルの信号(SIG)フィールドに含まれる、C18に記載の方法。
[C20]
前記単一のデータ・ユニットのシーケンス番号は、前記単一のデータ・ユニットのフレーム・シーケンス番号(FSN)を含む、C12に記載の方法。
[C21]
方法であって、
単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、
前記複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントを前記受信機に送信した後に、前記受信機からマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信することとを備え、
前記MFAは、前記特定のデータ・フラグメントの、および第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、前記受信機による受信または非受信を示し、
第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントの前記受信機への送信の前に、前記受信機に送信され、
前記MFAは、ヌル・データ・パケット(NDP)媒体アクセス制御(MAC)フレーム・タイプ・フィールド、ブロック・アクノレッジメント識別子フィールド、開始シーケンス制御フィールド、およびブロック・アクノレッジメント・ビットマップを備える、方法。
[C22]
前記NDP MACフレーム・タイプ・フィールドは、3ビットの長さを有し、前記開始シーケンス制御フィールドは、12ビットの長さを有する、C21に記載の方法。
[C23]
前記NDP MACフレーム・タイプ・フィールドは、4の値を有する、C21に記載の方法。
[C24]
方法であって、
単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、
前記複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、ここで、前記複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントが、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示し、前記複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示し、前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントの前記受信機への送信の前に、前記受信機に送信される、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの残りのデータ・フラグメントの各々の、個別のアクノレッジメントを要求することと、
を備える方法。
[C25]
前記第1の複数のデータ・フラグメントは最大7つのデータ・フラグメントを含み、前記複数のデータ・フラグメントは、約1メガヘルツ(MHz)の帯域幅で送信される、C24に記載の方法。
[C26]
前記第1の複数のデータ・フラグメントは最大15のデータ・フラグメントを含み、前記複数のデータ・フラグメントは、約2メガヘルツ(MHz)またはそれより高い周波数の帯域幅で送信される、C24に記載の方法。
[C27]
前記特定のデータ・フラグメントの送信後に、前記受信機からアクノレッジメントを受信することと、
前記アクノレッジメントを、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)として解釈することであって、
前記アクノレッジメントのブロック・アクノレッジメント識別子フィールドの値が、前記特定のデータ・フラグメントのサービス・フィールドのスクランブラ初期値に対応していると判定することと、
前記アクノレッジメントの開始シーケンス制御(SSC)フィールドの値が、前記単一のデータ・ユニットのシーケンス番号に対応していると判定することと
に応じて、前記アクノレッジメントを、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)として解釈することとをさらに備え、
ここで、前記MFAは、前記特定のデータ・フラグメントの、および前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、前記受信機による受信または非受信を示し、前記方法はさらに、
前記MFAに基づいて、前記特定のデータ・フラグメントと前記単一のデータ・ユニットの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が前記受信機によって受信されたか否かを判定すること
を備える、C24に記載の方法。
[C28]
前記特定のデータ・フラグメントの送信後のしきい期間中に前記MFAが受信されなかったときに、前記特定のデータ・フラグメントを前記受信機へ再送信すること、をさらに備える、C27に記載の方法。
[C29]
前記MFAに基づいて、前記第1の複数のデータ・フラグメントのうちの1または複数を選択的に再送信すること、をさらに備える、C27に記載の方法。
[C30]
前記MFAに基づいて、次のデータ・ユニットの送信を開始すること、をさらに備える、C27に記載の方法。
[C31]
プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに動作を実行させる命令群を格納した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体であって、前記動作は、
単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出すことと、
前記複数のデータ・フラグメントを受信機に送信することと、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントを前記受信機に送信した後に、前記受信機からマルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)を受信することと
を備え、
前記MFAは、前記特定のデータ・フラグメントの、および前記複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、前記受信機による受信または非受信を示し、前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントの前記受信機への送信の前に、前記受信機に送信され、
前記MFAは、ヌル・データ・パケット(NDP)媒体アクセス制御(MAC)フレーム・タイプ・フィールド、ブロック・アクノレッジメント識別子フィールド、開始シーケンス制御フィールド、およびブロック・アクノレッジメント・ビットマップを備える、
非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
[C32]
前記ブロック・アクノレッジメント識別子フィールドは、6ビットの長さを有し、前記ブロック・アクノレッジメント・ビットマップは、16ビットの長さを有し、前記MFAは、約2メガヘルツ(MHz)またはそれより高い周波数の帯域幅で受信される、C31に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
[C33]
前記ブロック・アクノレッジメント識別子フィールドは、2ビットの長さを有し、前記ブロック・アクノレッジメント・ビットマップは、8ビットの長さを有し、前記MFAは、約1メガヘルツ(MHz)の帯域幅で受信される、C31に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
[C34]
装置であって、
単一のデータ・ユニットから複数のデータ・フラグメントを作り出す手段と、
前記複数のデータ・フラグメントをワイヤレスデバイスに送信する手段と、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの特定のデータ・フラグメントが前記ワイヤレスデバイスに送信された後に、前記ワイヤレスデバイスからアクノレッジメントを受信する手段と
を備え、
前記特定のデータ・フラグメントは、暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示し、
前記複数のデータ・フラグメントのうちの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が、ブロック・アクノレッジメント・ポリシを示し、
前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントの送信の前に、前記ワイヤレスデバイスに送信され、
前記アクノレッジメントは、前記特定のデータ・フラグメントの、および前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々の、前記ワイヤレスデバイスによる受信または非受信を示し、
前記アクノレッジメントは、パケットの物理レイヤ(PHY)プリアンブルの信号(SIG)フィールドに含まれる、装置。
[C35]
前記アクノレッジメントは、マルチフラグメント・アクノレッジメント(MFA)であり、前記MFAは、ビットマップを備え、前記ビットマップの各ビットは、前記特定のデータ・フラグメントと、前記第1の複数のデータ・フラグメントの対応するデータ・フラグメントが、前記ワイヤレスデバイスによって受信されたか否かを示す、C34に記載の装置。
[C36]
前記特定のデータ・フラグメントのサービス品質(QoS)フィールドの特定の値は、前記暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示し、前記特定のデータ・フラグメントは、QoSデータ・フレームを含む、C34に記載の装置。
[C37]
前記QoSフィールドの前記特定の値は0である、C36に記載の装置。
[C38]
前記特定のデータ・フラグメントのアクノレッジメント・ポリシ・フィールドの特定の値は、前記暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示し、前記特定のデータ・フラグメントは、ショート・フレームを含む、C34に記載の装置。
[C39]
前記アクノレッジメント・ポリシ・フィールドの前記特定の値は0である、C38に記載の装置。
[C40]
装置であって、
プロセッサと、
動作を実行するために前記プロセッサによって実行可能な命令群を格納するメモリと
を備え、前記動作は、
単一のデータ・ユニットの特定のデータ・フラグメントをワイヤレスデバイスから受信することと、
前記特定のデータ・フラグメントが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示すとの判定に応じて、前記ワイヤレスデバイスへのアクノレッジメントの送信を開始することであって、
前記アクノレッジメントは、前記特定のデータ・フラグメントが前記ワイヤレスデバイスから受信されたことを示し、
前記アクノレッジメントは、前記単一のデータ・ユニットの第1の複数のデータ・フラグメントの各々が、前記ワイヤレスデバイスから受信されたか否かを示し、
前記第1の複数のデータ・フラグメントの各々は、前記特定のデータ・フラグメントのフラグメント・シーケンス番号(FGSN)の前に特定のFGSNを含む、開始することと、
前記特定のデータ・フラグメントが暗黙的なブロック・アクノレッジメント要求を示していないとの判定に応じて、前記ワイヤレスデバイスへの前記アクノレッジメントの送信の開始を控えることと
を備える、装置。
[C41]
前記動作はさらに、個別のアクノレッジメントが要求されていることを前記特定のデータ・フラグメントが示しているとの判定に応じて、前記ワイヤレスデバイスへの第2のアクノレッジメントの送信を開始することをさらに備え、ここで、前記第2のアクノレッジメントは、前記特定のデータ・フラグメントが前記ワイヤレスデバイスから受信されたことを示す、C40に記載の装置。
[C42]
前記アクノレッジメントは、ヌル・データ・パケット(NDP)媒体アクセス制御(MAC)フレーム・タイプ・フィールド、ブロック・アクノレッジメント識別子フィールド、開始シーケンス制御フィールド、およびブロック・アクノレッジメント・ビットマップを備える、C40に記載の装置。
[C43]
前記NDP MACフレーム・タイプ・フィールドは、4の値を有し、前記ブロック・アクノレッジメント識別子フィールドの値は、前記特定のデータ・フラグメントのサービス・フィールドのスクランブラ初期値に対応し、前記アクノレッジメントの開始シーケンス制御フィールドの値は、前記単一のデータ・ユニットのシーケンス番号に対応し、前記ブロック・アクノレッジメント・ビットマップの各ビットは、前記特定のデータ・フラグメントと、前記第1の複数のデータ・フラグメントのうちの対応するデータ・フラグメントが、前記ワイヤレスデバイスから受信されたか否かを示す、C42に記載の装置。
[C44]
前記アクノレッジメントは、前記特定のデータ・フレームを受信してからショート・インタフレーム・スペース(SIFS)時間後に送信される、C40に記載の装置。