JP6356022B2 - ゲル被覆体とその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ゲル素材をプラスチックシートで被覆したゲル被覆体とその製造方法に関する。
リキッドファンデーション用パフとして、ゲル素材をプラスチックフィルムで被覆したゲル被覆体からなるものが提案されている。
従来のゲル被覆体として、(a)二枚の伸縮性フィルムでゲル素材を覆ったもの、あるいは接着剤で覆われたゲル素材を二枚の伸縮性フィルムで覆ったもの(特許文献1)、(b)型の内壁にスプレーで樹脂塗膜を形成し、ゲル組成物を型内に充填して硬化させることにより、ゲル素材を樹脂塗膜で覆ったもの(特許文献2)などがある。
しかしながら、(a)のゲル被覆体は、製造時にゲル素材あるいは接着剤で覆われたゲル素材がバリとなって二枚の伸縮性フィルムの縁部に挟まれやすく、使用時にゲル被覆体の側部がゲル素材のバリでべたつく虞があった。
また、(b)のゲル被覆体は、樹脂塗膜の膜厚が一定し難く、品質の一定したものが得難い問題があった。
特開2005−177163号公報 特開2009−201833号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、ゲル被覆体の側部がゲル素材でべたつかず、かつ表面のフィルムの厚みが一定し、使用感が良好で品質が一定のゲル被覆体及びその製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、ゲル素材と、前記ゲル素材の両面を覆う二枚の一次プラスチックフィルムと、前記一次プラスチックフィルムの外面を覆う二枚の二次プラスチックフィルムとよりなり、二枚の前記一次プラスチックフィルムの縁部間から前記ゲル素材の一部が露出し、二枚の該一次プラスチックフィルムの縁部間から露出した前記ゲル素材を覆うように、二枚の前記二次プラスチックフィルムの縁部同士が二枚の該一次プラスチックフィルムの縁部外側で溶着されており、二枚の前記二次プラスチックフィルムで二枚の前記一次プラスチックフィルムの外面を覆った状態で使用されることを特徴とする。
請求項の発明は、一次プラスチックフィルムを一次成形用下型のキャビティ内に吸引し、前記キャビティ内の前記一次プラスチックフィルム上にゲル組成物を充填し、前記一次成形用下型上に他の一次プラスチックフィルムを配置して前記ゲル組成物に被せ、加熱により前記ゲル組成物を硬化させてゲル素材とし、該ゲル素材の両面が二枚の前記一次プラスチックフィルムで覆われた初期成形体を形成し、前記初期成形体の前記ゲル素材の周囲で前記一次プラスチックフィルムを切断して一次ゲル被覆体を形成する一次ゲル被覆体形成工程と、二次プラスチックフィルムを二次成形用下型のキャビティ内に吸引し、前記一次ゲル被覆体を前記一次プラスチックフィルムの切断部が前記二次成形用下型のパーティング部に位置するようにして、前記二次成形用下型のキャビティ内の前記二次プラスチックフィルム上に配置し、前記二次成形用下型上に他の二次プラスチックフィルムを配置して前記一次ゲル被覆体上に被せ、加熱して前記一次ゲル被覆体が二枚の前記二次プラスチックフィルムで覆われた二次ゲル被覆体を形成する二次ゲル被覆体形成工程と、前記二次ゲル被覆体の前記一次プラスチックフィルムの縁部の外側で二枚の前記二次プラスチックフィルムを溶着し、該溶着部あるいはその外側で切断する溶着・切断工程とにより、前記ゲル素材が前記一次プラスチックフィルムと前記二次プラスチックフィルムで覆われたゲル被覆体を得ることを特徴とするゲル被覆体の製造方法に係る。
請求項1の発明によれば、ゲル素材両面の二枚の一次プラスチック外面を覆う二枚の二次プラスチックフィルムの縁部同士が、前記一次プラスチックフィルムの縁部外側で溶着しているため、二枚の一次プラスチックフィルムの縁部が二次プラスチックフィルムの溶着された縁部で覆われ、該二枚の一次プラスチックフィルムの縁部間からゲル素材がゲル被覆体の外部へ露出せず、ゲル被覆体の使用時にゲル素材でべたつくことがなくなり、使用感が良好である。
請求項の発明によれば、一次プラスチックフィルムと二次プラスチックフィルムを使用して、請求項1のゲル被覆体を製造するため、ゲル素材両面のフィルムの厚みを一定にすることができ、使用時にゲル素材でべたつかず、使用感が良好で品質が一定のゲル被覆体を容易に得ることができる。
第1実施例のゲル被覆体の断面図である。 本発明の第1実施例の製造方法で使用する一次成形用下型の一例の断面図である。 一次プラスチックフィルムのキャビティ内への吸引時を示す断面図である。 ゲル組成物の充填時を示す断面図である。 一次プラスチックフィルムをゲル組成物に被せる際を示す断面図である。 ゲル組成物の加熱硬化時を示す断面図である。 一次プラスチックフィルムの切断時を示す断面図である。 一次ゲル被覆体を二次成形用下型に配置時の断面図である。 二次プラスチックフィルムを一次ゲル被覆体に被せて加熱する際の断面図である。 溶着時及び切断時を示す断面図である。
本発明のゲル被覆体は、リキッドファンデーション用のパフに限られず、医療機関等において乳児の身体の保護用として身体の一部を囲うウェッジゲル、頭部の下に敷くドーナツゲル、身体の下に敷くスクウェアゲル、マットレスゲルや、LED光線治療器のゲルマット等に適用可能である。以下、リキッドファンデーション用のパフとして使用されるゲル被覆体を例にして本発明を説明する。
図1に示す第1実施例のゲル被覆体10は、ゲル素材11と、前記ゲル素材11の両面を覆う二枚の一次プラスチックフィルム21A、21Bと、前記一次プラスチック21A、21Bの外面を覆う二枚の二次プラスチックフィルム31A、31Bとよりなる。
前記ゲル素材11は、ウレタンゲルが好ましい。ウレタンゲルは、オルガノ系のゲルであり、ポリオールとイソシアネートを含む混合物からなるゲル組成物(二液性ポリウレタン液状エラストマー)を加熱硬化することにより得られる。本発明のゲル組成物は、熱硬化性の二液性ポリウレタン液状エラストマーであり、プラスチックフィルムとの密着性を高めるのに、硬化後のゲルは粘着性の高いものが好ましい。前記ゲル素材11の硬度は、アスカーC硬度計で、0〜30が好ましい。ゲル素材11の厚みはパフ用としては、2〜20mmが好ましい。図示のゲル素材11の形状は、平面視略四角形からなり、側部外周の一部にバリ13を有していてもよい。前記バリ13は、二枚の一次プラスチックフィルム21A、21Bでゲル素材11を覆って成形する際に、一次成形用型のパーティング部で二枚の一次プラスチックフィルム21A、21B間にゲル素材がはみ出したものである。
二枚の前記一次プラスチックフィルム21A、21Bは、前記ゲル被覆体10における内側プラスチックフィルムに相当し、前記ゲル素材11との密着性及びゲル素材11の変形に対する追従性等を良好とするため、伸縮性(JIS K 7311の伸び率300%以上)を有するものが好ましい。伸縮性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエーテル系あるいはポリエステル系のウレタンフィルムが好ましい。ウレタンフィルムは、ウレタンゲルとの密着性が高いため、前記ゲル素材11をウレタンゲルで構成した場合、両者が良好に密着し、使用感及び外観が良好となる。前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの厚みは、使用感を良好とするため、10〜50μmが好ましい。このプラスチックフィルムは、熱可塑性であることが好ましい。成形時に、前記熱硬化性ウレタンゲル組成物の硬化を促進するために加熱するが、前記熱硬化性ウレタンゲル組成物とウレタンフィルムの密着性を高めるために、熱可塑性であることが好ましい。
前記ゲル素材11にバリ13が存在する場合、二枚の前記一次プラスチックフィルム21A、21Bは、前記バリ13の部分まで覆って前記ゲル素材11の両面に設けられ、二枚の前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部間に前記バリ13が挟まれた状態とされる。前記バリ13の突出量は、パフの場合、0〜0.5mm程度である。また、前記バリ13の厚みは10〜150μmである。
二枚の前記二次プラスチックフィルム31A、31Bは、前記ゲル被覆体10における外側プラスチックフィルムに相当し、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bとの密着性及びゲル素材11の変形に対する追従性等を良好とするため、伸縮性(JIS K 7311の伸び率300%以上)を有するものが好ましい。特に前記二次プラスチックフィルム31A、31Bを、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bと共にポリエーテル系あるいはポリエステル系のウレタンフィルムとすれば、両フィルムの良好なブロッキング性によって、互いに良好に密着し、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bと二次プラスチックフィルム31A、31Bの一体性が高いゲル被覆体10が得られる。前記二次プラスチックフィルム31A、31Bの厚みは、使用感を良好とするため、10〜50μmが好ましい。
二枚の前記二次プラスチックフィルム31A、31Bは、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの外面を覆い、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部23A、23B外側の位置で、二枚の前記二次プラスチックフィルム31A、31Bの縁部33A、33B同士が溶着されている。それにより、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部間に前記ゲル素材11の側部の一部が露出していることがあっても、あるいは前記バリ13が存在していても、二枚の前記二次プラスチックフィルム31A、31Bの溶着された縁部33A、33Bで覆われるため、前記ゲル被覆体10の側部がゲル素材11でべたつくことがなくなり、ゲル被覆体10の使用感が良好になる。前記溶着された縁部33A、33Bの幅(外方へ突出した長さ)は、溶着による接合を確実にするため、0.5〜15mmが好ましい。
次に、前記第1実施例のゲル被覆体10の製造方法の例について説明する。前記ゲル被覆体10の製造方法は、一次ゲル被覆体形成工程と、二次ゲル被覆体形成工程と、溶着・切断工程とを有する。
図2に前記一次ゲル被覆体形成工程で使用する一次成形用下型41の一例を示す。図示の一次成形用下型41は、真空吸引可能な多孔質材で構成され、吸引ボックス51と組み合わされて真空吸引ポンプ等の吸引装置(図示せず)による吸引でプラスチックフィルムをキャビティ43に吸引可能になっている。前記キャビティ43は凹状のパフ形状からなる。また、図示の一次成形用下型41は、一次ゲル被覆体を複数成形できるように、前記キャビティ43が複数設けられている。前記一次成形用下型41の上面、すなわち前記キャビティ43間の部分及び外周縁は上型とのパーティング部(分割部)47となっている。
前記一次ゲル形成被覆体形成工程では、まず、図3の(3−1)及び(3−2)に示すように、前記一次プラスチックフィルム21Aを前記一次成形用下型41上に保持し、前記キャビティ43内に吸引する。それにより、前記一次プラスチックフィルム21Aは、キャビティ内面に密着すると共に前記キャビティ43周囲で前記パーティング部47の表面に密着する。
次に、図4の(4−1)及び(4−2)に示すように、各キャビティ43内の一次プラスチックフィルム21A上にゲル組成物11aを充填する。前記ゲル組成物11aは、加熱により硬化してゲル素材となるものであり、二液性ポリウレタン液状エラストマーが好ましい。前記ゲル組成物11aの充填は、前記キャビティ43の容積よりも多くされる。
次に、図5の(5−1)のように、前記一次成形用下型41上に他の一次プラスチックフィルム21Bを配置して前記ゲル組成物11a及び前記パーティング部47の前記一次プラスチックフィルム21Aに被せる。その際、前記一次プラスチックフィルム21Bの上から前記ゲル組成物11aの上面をローラやヘラなどの平滑用部材81で擦り、前記ゲル組成物11aの上面を平面にすると共に、前記ゲル組成物11aと前記一次プラスチックフィルム21Bとの間から空気溜を追い出し、図5の(5−2)に示すように、前記ゲル組成物11aの上面に前記一次プラスチックフィルム21Bを密着させる。また、前記平滑用部材81で前記一次プラスチックフィルム21Bの上を擦って前記ゲル組成物11aの上面を平面にしたり空気溜を追い出したりする際に、前記キャビティ43内のゲル組成物11aの余分な量が、前記パーティング部47の一次プラスチックフィルム21A、21B間にはみ出してゲル組成物のバリ13aを形成する。
その後、図6に示すように、一次成形用上型51を一次プラスチックフィルム21B上に配置し、前記一次成形用下型41と組合せて閉型し、加熱装置で前記ゲル組成物11aを加熱して硬化させゲル素材11とする。前記加熱装置は、前記一次成形用下型41及び前記一次成形用上型51にヒーター等の加熱手段を埋設したものを用いるのが好ましい。前記加熱の温度は、前記ゲル組成物11aが硬化する温度、かつ前記一次プラスチックフィルム21A、21Bが溶融しない温度であり、前記ゲル組成物11aが二液性ポリウレタン液状エラストマーであって、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bがウレタンフィルムの場合、60〜100℃が好ましく、その場合の加熱時間は5〜60分が好ましい。また、前記ゲル組成物11aを二液性ポリウレタン液状エラストマーとし、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bをウレタンフィルムとした場合、前記ゲル素材11と前記一次プラスチックフィルム21A、21Bとの接着一体性が良好である。前記加熱によって、前記ゲル素材11の両面が二枚の前記一次プラスチックフィルム21A、21Bで覆われた初期成形体10Aが得られる。なお、前記ゲル組成物のバリ13aは、ゲル素材のバリ13となる。
前記初期性形体10Aを脱型し、図7の(7−1)及び(7−2)に示すように、前記初期成形体10Aの前記ゲル素材11の周囲で前記一次プラスチックフィルム21A、21Bを、前記ゲル素材11のバリ13と共に切断して一次ゲル被覆体10Bを形成する。前記切断位置は、前記ゲル素材11の本体部(すなわち前記キャビティ内で形成された部分)の端から0〜0.5mm程度が好ましい。符号23A、23Bは、前記切断によって形成された前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部である。
二次ゲル被覆体形成工程では、図8の(8−1)、(8−2)に示すように、前記二次プラスチックフィルム31Aを二次成形用下型61上に保持し、二次成形用下型61のキャビティ63内に吸引する。それにより、前記一次プラスチックフィルム21Aは、前記二次成形用下型61のキャビティ内面に密着すると共に前記キャビティ63周囲で前記二次成形用下型61のパーティング部67の表面に密着する。前記二次成形用下型61は、前記二次成形用下型41と同様に真空吸引可能な多孔質材で構成され、図2に示した前記吸引ボックス51と組み合わされて吸引によりプラスチックフィルムをキャビティ63に吸引可能になっている。前記キャビティ63は凹状のパフ形状からなり、図2に示した前記一次成形用下型41と同様、前記二次成形用下型61に複数形成されている。前記二次成形用下型61の上面、すなわち前記キャビティ63間の部分及び外周縁は上型とのパーティング部67となっている。なお、前記一次プラスチックフィルム及び二次プラスチックフィルムは薄いため、前記一次成形用下型41を前記二次成形用下型61と兼用してもよい。
次に図8の(8−2)、(8−3)に示すように、前記一次ゲル被覆体10Bを、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部(切断された部分)23A、23Bが前記二次成形用下型61の前記パーティング部67に位置するようにして、前記二次成形用下型61のキャビティ63内の前記二次プラスチックフィルム31A上に配置する。なお、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部23A、23Bが前記二次成形用下型61の前記パーティング部67に位置するとは、前記パーティング部67上に位置する場合、あるいはパーティング部67のキャビティ63側の縁と接するように位置する場合を含む。
次に、図9の(9−1)のように、前記二次成形用下型61上に他の二次プラスチックフィルム31Bを配置して前記一次ゲル被覆体10B及び前記パーティング部67の前記二次プラスチックフィルム31Aに被せる。
その後、図9の(9−2)に示すように、二次成形用上型71を二次プラスチックフィルム31B上に配置し、前記二次成形用下型61と組合せて閉型し、加熱装置で加熱し、前記一次ゲル被覆体10B両面の一次プラスチックフィルム21A、21Bと前記二次プラスチックフィルム31A、31Bを、軟化させて前記二次成形用下型61及び前記二次成形用上型71の内面に沿わせる。また、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bと前記二次プラスチックフィルム31A、31Bは、前記加熱によって互いに馴染み、密着する。特に、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bと前記二次プラスチックフィルム31A、31Bがウレタンフィルムの場合、ブロッキング性により良好に密着する。前記加熱温度は、前記一次プラスチックフィルム21A、21B及び前記二次プラスチックフィルム31A、31Bがウレタンフィルムの場合、60〜130℃が好ましく、その場合の加熱時間は0.5〜60分が好ましい。前記加熱後、(9−3)に示すように脱形し、前記一次ゲル被覆体10Bが二枚の前記二次プラスチックフィルム31A、31Bで覆われた二次ゲル被覆体10Cを得る。
溶着・切断工程では、図10の(10−1)に示すように、まず、前記二次ゲル被覆体10Cにおける前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部23A、23Bの外側で前記二枚の前記二次プラスチックフィルム31A、31Bを溶着する。これにより、前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの全周が前記二次プラスチックフィルム31A、31Bで覆われ、かつ前記一次プラスチックフィルム21A、21Bの縁部23A、23Bの外周が、前記二次プラスチックフィルム31A、31Bの溶着部32で包囲される。溶着の方法は、超音波溶着、振動溶着、熱溶着など一般的な溶着方法を採用することができる。
次に図10の(10−2)に示すように、前記二次プラスチックフィルム31A、31Bを、前記溶着部32の位置あるいはその外側で切断し、図1に示した前記ゲル被覆体10を、図10の(10−3)に示すように得る。符号33A、33Bは、前記切断によって形成された前記二次プラスチックフィルム31A、31Bの縁部である。また、前記切断は、溶着後の切断に限られず、溶着しながら切断(溶断)を行ってもよい。
なお、前記製造方法の例では、プラスチックフィルムをキャビティ内面へ密着させる際に真空成形を利用しているが、公知の圧空成形を利用したり、あるいは真空成形と圧空成形の双方を利用したりしてもよい。
また、本発明のゲル被覆体及びその製造方法は、前記のようにリキッドファンデーション用のパフに限られず、医療機関等において乳児の身体の保護用として身体の一部を囲うウェッジゲル、頭部の下に敷くドーナツゲル、身体の下に敷くスクウェアゲル、マットレスゲルや、LED光線治療器のゲルマット等に適用可能である。
10 第1実施例のゲル被覆体
10A 初期成形体
10B 一次ゲル被覆体
10C 二次ゲル被覆体
11 ゲル素材
11a ゲル組成物
13 ゲル素材のバリ
13a ゲル組成物のバリ
21A、21B 一次プラスチックフィルム
23A、23B 一次プラスチックフィルムの縁部
31A、31B 二次プラスチックフィルム
32 溶着部
33A、33B 二次プラスチックフィルムの縁部
41 一次成形用下型
51 一次成形用上型
61 二次成形用下型
71 二次成形用上型

Claims (2)

  1. ゲル素材と、前記ゲル素材の両面を覆う二枚の一次プラスチックフィルムと、前記一次プラスチックフィルムの外面を覆う二枚の二次プラスチックフィルムとよりなり、
    二枚の前記一次プラスチックフィルムの縁部間から前記ゲル素材の一部が露出し、二枚の該一次プラスチックフィルムの縁部間から露出した前記ゲル素材を覆うように、二枚の前記二次プラスチックフィルムの縁部同士が二枚の該一次プラスチックフィルムの縁部外側で溶着されており、
    二枚の前記二次プラスチックフィルムで二枚の前記一次プラスチックフィルムの外面を覆った状態で使用されることを特徴とするゲル被覆体。
  2. 一次プラスチックフィルムを一次成形用下型のキャビティ内に吸引し、前記キャビティ内の前記一次プラスチックフィルム上にゲル組成物を充填し、前記一次成形用下型上に他の一次プラスチックフィルムを配置して前記ゲル組成物に被せ、加熱により前記ゲル組成物を硬化させてゲル素材とし、該ゲル素材の両面が二枚の前記一次プラスチックフィルムで覆われた初期成形体を形成し、前記初期成形体の前記ゲル素材の周囲で前記一次プラスチックフィルムを切断して一次ゲル被覆体を形成する一次ゲル被覆体形成工程と、
    二次プラスチックフィルムを二次成形用下型のキャビティ内に吸引し、前記一次ゲル被覆体を前記一次プラスチックフィルムの切断部が前記二次成形用下型のパーティング部に位置するようにして、前記二次成形用下型のキャビティ内の前記二次プラスチックフィルム上に配置し、前記二次成形用下型上に他の二次プラスチックフィルムを配置して前記一次ゲル被覆体上に被せ、加熱して前記一次ゲル被覆体が二枚の前記二次プラスチックフィルムで覆われた二次ゲル被覆体を形成する二次ゲル被覆体形成工程と、
    前記二次ゲル被覆体の前記一次プラスチックフィルムの縁部の外側で二枚の前記二次プラスチックフィルムを溶着し、該溶着部あるいはその外側で切断する溶着・切断工程とにより、前記ゲル素材が前記一次プラスチックフィルムと前記二次プラスチックフィルムで覆われたゲル被覆体を得ることを特徴とするゲル被覆体の製造方法。
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