JP6355314B2 - 電子情報の情報利用システムおよび情報利用端末 - Google Patents
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Description
しかし、普通の暗号技術では原本の秘密情報を暗号化により変換して秘匿しても、変換した後の電子情報には元の電子情報が全て含まれているため、何らかの手段で逆変換方法を知られてしまえば、原本情報を復元することが可能になる。
電子割符技術は、原本の電子情報(原本情報A)をビットレベルでばらばらに分解して、分解したビット情報を分割して複数の塊に分散させることにより、分割されたビット塊α、βからでは原本情報Aを類推することができないようにして、情報の漏洩を防止する技術である。
なお、電子割符技術では、原本の電子情報をビットレベルで電子割符ファイルのアドレスに割り振った割当結果を示す分配表を作成して、電子情報を復元するユーザのコンピュータに伝達する。
本実施形態の電子情報利用システムは、電子情報を公衆通信網を介してユーザに配布するためのものである。電子情報には、ユーザの情報端末において使用する、電子書籍、ゲームプログラム、映画や動画、音楽などのコンテンツ、映画館で利用するデジタル化されたフィルム、ロボットなどの可動機器の操縦用プログラム、など各種のものがある。
また、図3から図6は本実施例の電子情報利用システムにおける利用方法を部分ごとに手順を追って説明する工程図である。なお、図面で説明された手順は、操作する者の判断を介入させる部分を除き、各構成要素に備えられたコンピュータにより、コンピュータプログラムに従って実行されるものである。
情報提供端末(SC)1は、コンピュータや端末で利用するコンテンツの提供者が使用する情報端末で、公衆通信網を介して保管サーバ(ST)2や管理サーバ(MG)3と電子情報の交換ができる。情報利用端末(US)4は、不特定多数の電子情報利用者がそれぞれ使用する情報端末で、公衆通信網を介して保管サーバ(ST)2や管理サーバ(MG)3と電子情報の交換をすることができる。保管サーバ(ST)2や管理サーバ(MG)3は、いわゆるクラウド中に存在するサーバであってもよい。
情報提供端末(SC)1、保管サーバ(ST)2、管理サーバ(MG)3、情報利用端末(US)4は、いずれも中央処理装置と記憶装置を備えたパソコンなどのコンピュータシステムを設備していて、電子情報の利用工程は、コンピュータプログラムにより実行される。
ただし、頒布ファイルDfと補填ファイルCfは、別のところで生成してそれぞれ情報提供端末(SC)1を介さずに保管サーバ(ST)2と管理サーバ(MG)3に供給してもよい。
本実施例の情報利用システムでは、情報提供端末(SC)1で形成された非公開データCiは、電子割符化し複数の伝送路を介して、情報利用端末(US)4に送信している。
電子割符ファイルは集合しないと原本データを復元することができないので、電子割符ファイルを分離して扱うことにより保管時及び送信時における安全を確保することができる。
また、頒布ファイル形成部12を備え、公開するプロモーションデータPmと、少なくとも1つの電子割符ファイルA0と、分配表At0と、元データOrを特定するための管理情報IDとをまとめて頒布ファイルDfを形成し、送信部を介して保管サーバ(ST)2に送信する(図3のS13)。
ここで、頒布ファイルDfと補填ファイルCfのいずれにも分配表At0を添付しておけば、しきい値秘密分散型電子割符を使う場合にも対応できる。
情報提供端末(SC)1は、売上げ管理部14を備えてコンテンツの売上げや課金の管理をし、また、不正使用を発見したときには図外の通信手段を介して電子情報の使用を制限させるようにしてもよい。
また、管理サーバ(MG)3は、情報提供端末(SC)1から受信部を介して受信した補填ファイルCfを記憶部31に保管する(図3のS31)。
さらに、試用及び条件設定部は、図2に詳しく示した、請求信号生成部41、記憶部42、プロモーションデータ分離部43、試用部44、情報入力部45、使用条件設定部46を備える。
情報利用端末(US)4は、請求信号生成部41で生成したコマンド信号を通信路を介して保管サーバ(ST)2に送信し、保管サーバ(ST)2からダウンロードされた頒布ファイルDfを記憶部42に保存する(図3のS41)。
なお、頒布ファイルDfは、別途、DVDなどの可搬性記憶媒体に収納して頒布することもできる。この場合は、保管サーバ(ST)2を介しないで、入手した記憶媒体から転写することにより記憶部42に保存する。
試用部44は、元データOrの機能を試すために使う要素を備えるもので、視聴覚コンテンツを鑑賞する場合には適合するディスプレーや映写装置やコントローラなど、装置類の操縦プログラムなどである場合には対象とする装置自体やそのシミュレータなどが必要となる。
なお、希望使用条件の入力は、ディスプレーにフォームを表示して空欄を埋めさせる方式を利用すると、元データの提供者が要求する事項も明確になり利用者も必要事項に落ちがないように設定することができて便利である。
また、情報利用端末(US)に係る情報には、情報利用端末(US)が自動的に形成できるものもある。
管理サーバ(MG)3の判定部32は、情報利用端末(US)4から受信した請求情報Dmと、管理情報IDと、希望使用条件情報Caに基づいて、供給者側の立場から対象とする元データOrの利用を認めることができるか否かを決定する(図4のS32)。
使用条件が適合せず利用を拒否する場合は、情報利用端末(US)4に請求は認められない旨の回答を送信して、作業を終える(図4のS33)。
形成された電子割符ファイルα,βは、それぞれ分配表At2を添付した分割伝送ファイルとして、安全のため別々の通信手段を介し、取得を希望して請求情報Dmを発行した情報利用端末(US)4に送信される(図4のS36)。なお、単に送信時刻が異なるだけの通信手段であっても、一緒に送信する場合と比較すると安全性が向上する。また、電子割符ファイルを携帯可能な媒体に収納して手交したり搬送したりする方法などを併用することもできる。
伝送ファイル復元部49が、記憶部47,48に格納された分割伝送ファイルをすべて統合し、分配表At2を使って電子割符ファイルα,βから伝送ファイルTfを復元し、電子割符ファイルB0および分配表At0からなる補填ファイルCfと、使用条件情報Crを得る(図5のS45)。
なお、高度な安全を必要としない場合は、電子割符化された補填ファイルCfを含む伝送ファイルTfを再度電子割符化することなく直接に情報利用端末(US)4に伝送してもよい。この場合は、伝送ファイル電子割符化部35、記憶部47,48、伝送ファイル復元部49などは,不要となる。
使用条件照会部53は、記憶部51から供給される使用条件情報Crと照らし合わせて、情報利用端末(US)4の使用状態が許可された使用条件に適合するか否かを判定する(図5のS47)。
また、情報利用端末(US)4が使用条件に適合する状態であるときは、元データOrを情報使用部54に適用して、情報を利用することができる(図5のS49)。
情報使用部54は、元データOrの電子情報コンテンツを利用する機器で、情報利用端末(US)4に組み込まれた情報機器に限らず、たとえば、画像表示器を備えた動画再生装置、映画劇場における映写機にデジタル情報を供給してスクリーンに投影させる映画投影装置、工場における製造用ロボットを駆動する操縦装置など、端末と電気的に接続された外部の機器であってもよい。
そこで、情報利用端末(US)4は、さらに、図2に示す、元データ再電子割符化部55と、記憶部56と、再形成元データ復元部57で構成される再電子割符化および復元部を備えて、使用済みの元データOrを再度電子割符化して分割保管し、再度使用するときに電子割符を統合し元データOrを復元することとして,安全を確保する。
元データOrの電子割符を形成した後は、記憶部51に格納されていた元データOrを削除して利用できないようにする(図6のS51)。
また、他方の電子割符ファイルA1は、寄託ファイルとして通信路を介して保管サーバ(ST)2に送信される(図6のS53)。
保管サーバ(ST)2は記憶部22を備え、情報利用端末(US)4から受信した寄託ファイルを記憶部22に保管して、情報利用端末(US)4からの指示によりいつでも情報利用端末(US)4に送信できるようにしておく(図6のS22)。
再形成元データ復元部57が、保管サーバ(ST)2から取り寄せた寄託ファイルに含まれる電子割符ファイルA1と、記憶部56から取り出した保管ファイルに含まれる電子割符ファイルB1と分配表At1とを統合して、元データOrと使用条件情報Crを復元して、記憶部51に格納する(図6のS55)。
なお、復元した元データOrは記憶部51のRAM領域に格納して他の記憶媒体に転写しないように構成することにより、電子情報利用後に情報利用端末(US)4の電源を落とすとRAM領域がクリアされて元データOrが自然に消去されることを利用して、電子情報の安全を確保するようにしてもよい。
元データOrを再度利用するときは、ステップ47(図5のS47)に移行して作業工程を繰り返す(図6のS56)。
なお、有料の著作物を対象とする場合、正しい課金が納付されていないときには、保管サーバSTで預かった寄託ファイルを消去すれば再使用ができなくなるので、簡単に不当利用を防止することができる。
また、クラウドサービスの進展に伴い、情報利用端末USにおける多くの演算部分をクラウドコンピュータに任せて、利用者の手元には情報入出力機能のみを持ちクラウドコンピュータと通信で接続する簡単な情報装置を配置するようにした場合にも、情報利用端末USには用済みの元データOrを残さないようにすることが好ましい。
2 保管サーバST
3 管理サーバMG
4 情報利用端末US
11 電子割符化部
12 頒布ファイル形成部
13 補填ファイル形成部
14 売上げ管理部
21 記憶部
22 記憶部
31 記憶部
32 判定部
33 使用条件情報生成部
34 伝送ファイル形成部
35 伝送ファイル電子割符化部
36 成約情報生成部
41 請求信号生成部
42 記憶部
43 プロモーションデータ分離部
44 試用部
45 情報入力部
46 使用条件設定部
47 記憶部
48 記憶部
49 伝送ファイル復元部
50 元データ復元部
51 記憶部
52 使用状態情報生成部
53 使用条件照会部
54 情報使用部
55 元データ再電子割符化部
56 記憶部
57 再形成元データ復元部
Claims (7)
- プロモーションデータと元データの電子割符を含む頒布ファイルと外部の管理サーバから取得した元データの電子割符を含む補填ファイルを統合復元して元データを得ることにより元データの利用をする情報利用端末であって、
前記元データの使用条件を設定する使用条件設定部と、
電子割符を統合して前記元データを復元する電子割符復元部と、
復元した前記元データを使用するデータ利用部と、
該情報利用端末の状態が該元データの使用条件に適合するか否かを判定する使用条件照会部と、
使用後の前記元データを再度電子割符化する再電子割符化部とを備えて、
前記使用条件設定部で設定された使用条件に係る情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバから前記元データの使用条件を示す使用条件電子情報を含んで形成された電子割符を取得し、
前記電子割符復元部が前記元データの電子割符を統合して該元データを復元し、
前記使用条件照会部が前記復元した元データに含まれる使用条件情報と照会して該使用条件の適合性を確認し、
該使用条件が適合するときに前記データ利用部が前記復元した元データを使用すると共に、
前記データ利用部が前記復元した元データを使用した後に、
前記再電子割符化部が使用後の前記元データに前記使用条件電子情報を加えた電子情報を電子割符化し、
使用後の前記元データと前記使用条件電子情報とから形成された電子割符の一部を外部の保管サーバに送信し、
使用後の前記元データと前記使用条件電子情報とから形成された電子割符の残りを該情報利用端末に記憶しておいて、
必要に応じて前記保管サーバから前記電子割符の一部を取得し、
前記電子割符復元部が前記電子割符の一部と前記情報利用端末に記憶された残りの前記電子割符とを統合して前記元データと前記使用条件電子情報を復元し、
前記使用条件照会部が前記復元した使用条件電子情報と照会して該使用条件の適合性を確認した後に、
前記復元した元データを使用することを特徴とする情報利用端末。 - 前記頒布ファイルは、該頒布ファイルを記憶した可搬性の記憶媒体を介して取得し、利用することを特徴とする請求項1に記載の情報利用端末。
- 前記頒布ファイルは、前記保管サーバに保管されたもので、該保管サーバから取得して利用することを特徴とする請求項1に記載の情報利用端末。
- 管理サーバと、保管サーバと、該管理サーバおよび該保管サーバと通信を介して電子情報の交換を行う情報利用端末とを含んで構成され、
公開されるプロモーションデータと非公開の元データの電子割符の片割を含む頒布ファイルと該頒布ファイルに含まれる前記片割を補填する前記元データの電子割符の片割を含む補填ファイルを統合復元して該元データを得ることにより情報利用端末において元データの利用をする情報利用システムであって、
前記管理サーバは、前記元データの電子割符のうち前記頒布ファイルに割り当てた片割以外の残りの片割を保管し、前記情報利用端末から受信した使用条件の情報に基づいて使用条件電子情報を形成し、
前記残りの片割と前記使用条件電子情報を合体した補填ファイルを形成して、
前記情報利用端末の要求に応じて前記補填ファイルを該情報利用端末に送信するものであり、
前記情報利用端末は、前記頒布ファイルを取り込んで記憶し、入力装置を介して入力された前記元データの使用条件の情報を前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバから前記補填ファイルを受信し、該補填ファイルと前記頒布ファイルを統合して前記元データと前記使用条件電子情報を復元し、
該情報利用端末の状態が前記使用条件電子情報と適合することを確認して、前記元データを使用すると共に、
前記情報利用端末が、前記元データを使用後に、該元データに前記使用条件電子情報を加えた電子情報を電子割符化し、
前記元データと前記使用条件電子情報とから形成された電子割符の一部を前記保管サーバに送信し、
使用後の前記元データと前記使用条件電子情報とから形成された電子割符の残りを該情報利用端末内に記憶しておいて、
必要に応じて前記保管サーバから前記電子割符の一部を取得し、
前記電子割符の一部と前記情報利用端末に記憶された残りの前記電子割符とを統合して前記元データと前記使用条件電子情報を復元し、
前記復元した使用条件電子情報と該情報利用端末の状態と照会して該使用条件の適合性を確認した後に、
前記復元した元データを使用することを特徴とする情報利用システム。
- 前記頒布ファイルは、該頒布ファイルを記憶した可搬性の記憶媒体を取得して利用することを特徴とする請求項4に記載の情報利用システム。
- 前記頒布ファイルは、前記保管サーバに保管されたもので、前記情報利用端末が該保管サーバから取得することを特徴とする請求項4に記載の情報利用システム。
- さらに、前記管理サーバおよび前記保管サーバと通信を介して電子情報の交換を行う情報提供端末を含んで構成され、
前記情報提供端末は、非公開の元データと公開するプロモーションデータを保有して、該元データを電子割符化して電子割符を形成し、該電子割符を統合して元データを復元するために使用する分配表を作成し、
前記電子割符の片割と前記分配表と前記プロモーションデータを合体して前記頒布ファイルを形成して前記保管サーバに送信し、
前記電子割符のうち前記頒布ファイルに割り当てた片割以外の片割と前記分配表を合体して前記補填ファイルを形成して前記管理サーバに送信するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の情報利用システム。
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