JP6354494B2 - 車両の摩擦制動装置 - Google Patents

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本発明は、車両の摩擦制動装置に関する。
自動車等の車両の摩擦制動装置は、一般に、車輪と共に回転するディスクロータ、ブレーキドラム等の回転部材と、ブレーキパッド、ブレーキシュー等の摩擦部材と、摩擦部材を支持するキャリパ、マウンティングブラケット、アンカー等の支持部材と、摩擦部材を回転部材に対して押圧するピストン等の押圧部材と、少なくとも運転者の制動操作に基づいて押圧部材の押圧を制御する制御手段とを有している。摩擦部材は支持部材に対し相対的に回転部材に近づく方向及びこれより離れる方向へ自由に移動可能であるよう、支持部材により所定のクリアランスをもって収容支持されている。
このような摩擦制動装置の一つとして、例えば下記の特許文献1には、車両の進行方向が逆転した後の制動開始時に摩擦部材が回転部材と共にその回転方向へ支持部材に対し相対的に変位し摩擦部材が支持部材に衝当することに起因して発生する「カッチン」というクロンク音を低減することを目的として、車両の進行方向が逆転する状況が検出されたときには運転者の制動操作がなくても押圧部材により摩擦部材を回転部材に対して押圧することが記載されている。
特開2006−290107号公報
特許文献1に記載される摩擦制動装置では、車両の進行方向が逆転する状況が検出されたときには運転者の制動操作がなくても押圧部材により摩擦部材が回転部材に対して押圧されるので、摩擦部材と回転部材との間に摩擦力を作用させて車両の進行方向が逆転した後の回転部材の回転方向へ摩擦部材を支持部材に対し相対的に移動させることができる。これにより、運転者による制動操作が行われた際に摩擦部材が回転部材と共にその回転方向へ支持部材に対し相対的に移動する際の移動距離若しくは移動速度を低減し、摩擦部材が支持部材に対し衝当する際の運動エネルギーを低減することができる。
ところで、車両の進行方向が逆転した後の回転部材の回転方向へ摩擦部材を支持部材に対して相対的に移動させるために必要な押圧力は、通常の摩擦制動において用いられる押圧力に比して非常に小さい。不必要に大きな押圧力で押圧すると、運転者の意図しない制動力が大きくなり、運転者に与える違和感あるいは不快感が大きくなる。特許文献1に記載される摩擦制動装置のように回転部材に対する摩擦部材の押圧力を制御する構成では、押圧力の小さな領域において非常に高精度な押圧力の調整が求められ、構成が複雑になるという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡便な構成でクロンク音を低減し得る摩擦制動装置を提供することである。
本発明に係る車両の摩擦制動装置は、車輪(WHL)と共に回転する回転部材(KTB)と、摩擦部材(MSB)と、前記摩擦部材を支持する支持部材(SIB)と、前記摩擦部材を前記回転部材に対して押圧する押圧部材(OAB)と、少なくとも運転者の制動操作に基づいて前記押圧部材の押圧を制御する制御手段(ECU)と、前記回転部材に対する前記摩擦部材の位置を取得する位置取得手段(ICH、MKA)と、車両の進行方向を検出する進行方向検出手段(SKH)と、を備え、前記制御手段は、前記車両の進行方向が逆転する状況が検出されたときには、運転者の制動操作がなくても前記位置に基づいて前記押圧部材の押圧を制御し、前記摩擦部材を前記回転部材に対して押圧する。
これによれば、摩擦部材と回転部材との間に摩擦力を作用させて、車両の進行方向が逆転した後の回転部材の回転方向へ摩擦部材を支持部材に対して相対的に移動させることができる。したがって、運転者による制動操作が行われた際に摩擦部材が回転部材と共にその回転方向へ支持部材に対して相対的に移動する際の移動距離若しくは移動速度を低減し、摩擦部材が支持部材に対し衝当する際の運動エネルギーを低減することができる。その結果、クロンク音の発生を低減させることができる。また、摩擦制動装置では、押圧力の小さい領域においては、押圧力を制御することに比して、摩擦部材の位置を制御することの方が容易である。本発明は、押圧力ではなく摩擦部材の位置を制御するようにしたため、簡便な構成で容易にクロンク音低減制御を実施することができる。
また、本発明に係る車両の摩擦制動装置は、電動モータ(MTR)と、前記電動モータの回転運動を前記押圧部材の直線運動に変換する直動変換部材(HKB)と、前記電動モータの回転運動を減速して前記直動変換部材に伝達する伝達部材(DTB)と、を備え、前記位置取得手段は、前記電動モータ、前記伝達部材、及び、前記直動変換部材のうち少なくとも一つの回転角度を検出し、検出した回転角度に基づいて前記位置を取得する。
一般的に電動の摩擦制動装置においては、電動モータの回転運動はギア等の減速機構によって減速されて直動変換部材に伝達されるため、摩擦部材の位置を直接取得することに比して、回転角度を取得して摩擦部材の変位量を演算することの方が容易に高精度に実施できる。そのため、上記構成によれば、回転部材に対する摩擦部材の位置を高精度に取得及び制御できる。
また、本発明に係る車両の摩擦制動装置は、前記回転部材に対する前記摩擦部材の位置の時間変化量である移動速度を取得する速度取得手段を備え、前記制御手段は、前記位置に加えて前記移動速度に基づいて前記押圧部材の押圧を制御する。これによれば、運転者の意図しない制動力の大きさ及び変化速度が小さく設定され得るため、運転者に与える違和感あるいは不快感を低減することができる。
また、本発明に係る車両の摩擦制動装置は、前記押圧部材が前記摩擦部材を前記回転部材に対して押圧する力である押圧力を取得する押圧力取得手段(FBA)を備え、前記制御手段は、前記押圧力に基づいて前記摩擦部材と前記回転部材とが接触し始める基準位置を決定し、前記基準位置に基づいて前記位置の目標値である目標位置(tg1)を演算する。これにより、摩擦部材が摩耗して厚さが減少した場合においても、クロンク音を低減する効果が確実に得られる位置に目標位置を設定することができる。
本発明の第1実施形態に係る摩擦制動装置の概略構成図である。 第1実施形態に係る摩擦制動装置において実行されるクロンク音低減制御のフローチャートである。 回転部材に対する摩擦部材の位置と押圧力との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る摩擦制動装置の概略構成図である。 第2実施形態に係る摩擦制動装置におけるクロンク音低減制御の動作の一例を示すタイムチャートである。
以下、本発明に係る車両の摩擦制動装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る摩擦制動装置ついて説明する。制動操作部材(例えば、ブレーキペダル)BPは、運転者が車両を減速するために操作する部材である。電子制御ユニットECUは、その内部に格納された制御プログラムに基づいて液圧ユニットHDUに押圧指示Oasを出力して制御する制御手段である。電子制御ユニットECUには、制動操作量Bpa、進行方向信号Skh、及び、位置信号Ichが入力される。なお、Bpa、Skh、及び、Ichは他の電子制御ユニットにて演算、又は、取得され、通信バスを介してその演算値(信号)を受信してもよい。
制動操作量取得手段BPAは、運転者による制動操作部材BPの操作量(制動操作量)Bpaを取得する。制動操作量取得手段BPAとして、マスタシリンダ(図示せず)の圧力を検出するセンサ(圧力センサ)、制動操作部材BPの操作力、及び/又は、変位量を検出するセンサ(ブレーキペダル踏力センサ、ブレーキペダルストロークセンサ)が採用され得る。制動操作量Bpaは、マスタシリンダ圧、ブレーキペダル踏力、及び、ブレーキペダルストロークのうちの少なくとも何れか1つに基づいて演算される。
進行方向検出手段SKHは、車両の進行方向を検出する。進行方向検出手段SKHとして、車輪WHLの回転速度を検出する車輪速センサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、車両の変速機(図示せず)のシフトポジションを検出するシフトポジションセンサが採用され得る。進行方向信号Skhは、車輪速センサ、加速度センサ、及び、シフトポジションセンサのうちの少なくとも何れか1つの検出結果に基づいて演算される。
回転部材KTBは、例えばディスクロータであり、車輪WHLと共に回転する。支持部材SIBは、例えばキャリパ及びマンティングブラケットで構成される。摩擦部材MSBは、例えばブレーキパッドであり、回転部材KTBに近づく方向及びこれより離れる方向へ自由に移動可能であるよう、支持部材SIBにより支持される。押圧部材OABは、例えばブレーキピストンであり、液圧ユニットHDUからホイールシリンダWHCに供給される液圧に応じて摩擦部材MSBを回転部材KTBに対して押圧する。また、位置取得手段ICHは、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置を取得する。位置取得手段ICHとして、各種の変位センサの他、ホイールシリンダWHCに供給されるブレーキ液の流量を検出する流量センサが採用され得る。位置信号Ichは、変位センサ、及び、流量センサのうちの少なくとも何れか1つの出力に基づいて演算される。
運転者によって制動操作部材BPが操作されると、電子制御ユニットECUは、制動操作量Bpaに基づいて各車輪のホイールシリンダWHCに供給される液圧を制御する。これにより、押圧部材OABが前進し、摩擦部材MSBが回転部材KTBに向かって押圧される。回転部材KTBは車輪WHLに固定されているため、摩擦部材MSBと回転部材KTBとの間に摩擦力が発生し、車輪WHLに制動力が発生する。
第1実施形態に係る摩擦制動装置において電子制御ユニットECUは、進行方向検出手段SKHからの進行方向信号Skhに基づいて、運転者の制動操作がなくても押圧部材OABを押圧制御するクロンク音低減制御を実行する。以下では、第1実施形態に係る摩擦制動装置において電子制御ユニットECUが実行するクロンク音低減制御について、図2を参照して説明する。図2のクロンク音低減制御は所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS10において、電子制御ユニットECUは、制動操作量Bpaを取得する。ステップS20において、電子制御ユニットECUは、取得した制動操作量Bpaに基づいて、運転者による制動操作の有無を判断する。例えば、電子制御ユニットECUは、制動操作量Bpaが予め定められた閾値を越えている場合には、運転者による制動操作があると判断する。電子制御ユニットECUは、制動操作がない場合(S20:YES)にはステップS30に進み、制動操作がある場合(S20:NO)はステップS10に戻る。したがって、ステップS30以降の制御(クロンク音低減制御における位置制御)は、制動操作がない場合に限って実行される。また、ステップS30以降の制御を行っている間に、制動操作量Bpaが予め定められた閾値を越えた場合は、制動操作量Bpaに応じた押圧力を発生させる制御に移行する。
ステップS30において、電子制御ユニットECUは、進行方向信号Skhを読み込む。ステップS40において、電子制御ユニットECUは、読み込んだ進行方向信号Skhに基づいて、車両の進行方向が逆転するか否か(あるいは、逆転したか否か)を判断する。車両の進行方向の逆転がない場合(S40:NO)、電子制御ユニットECUはステップS30に戻り、進行方向の逆転があるまで待機する。
車両の進行方向の逆転があると(S40:YES)、電子制御ユニットECUは、ステップS50において、摩擦部材MSBの目標位置tg1を演算する。摩擦部材MSBの目標位置tg1は、少なくとも車両の進行方向が逆転した後の回転部材KTBの回転方向へ摩擦部材MSBを支持部材SIBに対して相対的に移動させるに足る摩擦力が発生する位置に設定され得る。また、過大な摩擦力が発生して車両の減速度が大きくなることで、運転者に不快感を与えることがない位置に設定されることが好ましい。
ステップS60において、電子制御ユニットECUは、液圧ユニットHDUに押圧指示Oasを出力する。これにより、液圧ユニットHDUからホイールシリンダWHCに液圧が供給され、押圧部材OABが前進する。そして、電子制御ユニットECUは、ステップS70において、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置Ichを取得し、ステップS80において、位置Ichが目標位置tg1と等しいか否かを判断する。位置Ichが目標位置tg1と等しくない場合(S80:NO)、電子制御ユニットECUはステップS60に戻り、位置Ichが目標位置tg1と等しくなるまで押圧指示を継続する。
位置Ichが目標位置tg1と等しくなると(S80:YES)、電子制御ユニットECUは、押圧指示の開始時点から所定時間T1が経過するまで押圧指示を継続する(S90:NO)。所定時間T1は、少なくとも車両の進行方向が逆転した後の回転部材KTBの回転方向へ摩擦部材MSBを支持部材SIBに対して相対的に移動させるに足る予め定められた固定の時間とされ得る。また、所定時間T1を車両の移動距離、車両の速度、車両の減速度の少なくとも一つに応じて可変させてもよい。所定時間T1が経過すると(S90:YES)、電子制御ユニットECUは、ステップS100において、押圧指示を解除し、クロンク音低減制御を終了する。
以上説明したように、第1実施形態に係る摩擦制動装置では、車両の進行方向が逆転する状況が検出されたときには、運転者の制動操作がなくても、電子制御ユニットECUによって、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置を制御するクロンク音低減制御が実行される。クロンク音低減制御によって、摩擦部材MSBと回転部材KTBとの間に摩擦力が作用して車両の進行方向が逆転した後の回転部材KTBの回転方向へ摩擦部材MSBを支持部材SIBに対して相対的に移動させることができる位置に、摩擦部材MSBの位置が制御される。これにより、摩擦部材MSBと回転部材KTBとの間に摩擦力を作用させて、車両の進行方向が逆転した後の回転部材KTBの回転方向へ摩擦部材MSBを支持部材SIBに対して相対的に移動させることができる。したがって、運転者による制動操作が行われた際に摩擦部材MSBが回転部材KTBと共にその回転方向へ支持部材SIBに対して相対的に移動する際の移動距離若しくは移動速度を低減し、摩擦部材MSBが支持部材SIBに対し衝当する際の運動エネルギーを低減することができる。その結果、クロンク音の発生を低減させることができる。
また、摩擦制動装置において、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置と押圧力との関係は、図3に示すように「下に凸」の形状(点Aにおける値α<点Bにおける値β)を有する。このことに起因して、押圧力の小さい領域においては、押圧力を制御することに比して、摩擦部材MSBの位置を制御することの方が容易である。第1実施形態に係る摩擦制動装置では、押圧力ではなく摩擦部材MSBの位置を制御するようにしたため、簡便な構成で容易にクロンク音低減制御を実施することができる。
<第2実施形態>
図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る摩擦制動装置ついて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の摩擦制動装置は、液圧ユニットHDUとホイールシリンダWHCに代えて、電動モータMTR、伝達部材DTB、直動変換部材HKBを備える。電子制御ユニットECUからの押圧指示Oasに基づいて電気モータMTRが回転する。伝達部材DTBは、例えば歯車伝達機構であり、電気モータMTRの回転運動を減速して直動変換部材HKBに伝達する。直動変換部材HKBは、例えばボルト部材とナット部材とで構成されるねじであり、伝達部材DTBから伝達される回転運動を押圧部材OABの直線運動に変換する。
第2実施形態の摩擦制動装置では、電動モータMTRの回転角度Mkaを検出する位置取得手段MKAを備える。位置取得手段MKAは、例えば角度センサであり、電動モータMTRのロータ(回転子)の位置(回転角度)Mkaを検出する。回転角度Mkaに基づいて回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置が演算される。なお、位置取得手段MKAに代えて、伝達部材DTB、又は、直動変換部材HKBの回転角度を検出する手段を採用することもできる。
また、第2実施形態の摩擦制動装置は、押圧部材OABが摩擦部材MSBを回転部材KTBに対して押圧する力である押圧力Fbaを取得する押圧力取得手段FBAを備える。押圧力取得手段FBAは、例えば歪みゲージであり、押圧部材OABが摩擦部材MSBを押す押圧力Fbaの反力によって生じる変位(歪み)に起因する電圧変化に基づいて押圧力Fbaを取得する。
第2実施形態に係る摩擦制動装置においても、電子制御ユニットECUは、第1実施形態と同様のクロンク音低減制御を実行する。ここで、第2実施形態において電子制御ユニットECUは、押圧力取得手段FBAが取得した押圧力Fbaに基づいて摩擦部材MSBと回転部材KTBとが接触し始める基準位置を決定し、その基準位置に基づいて摩擦部材MSBの目標位置tg1を演算する。そのため、摩擦部材MSBが摩耗して厚さが減少した場合においても、クロンク音を低減する効果が確実に得られる位置に目標位置tg1を設定することができる。
回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置は、電動モータMTR、伝達部材DTB、及び、直動変換部材HKBのうち少なくとも一つの回転角度を検出することによって取得される。一般的に電動の摩擦制動装置においては、電動モータMTRの回転運動はギア等の減速機構によって減速されて直動変換部材HKBに伝達されるため、摩擦部材MSBの位置(変位量)を直接取得することに比して、回転角度Mkaを取得して摩擦部材MSBの変位量を演算することの方が容易に高精度に実施できる。これより、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置を高精度に取得及び制御できる。
図5を参照して、第2実施形態に係る摩擦制動装置におけるクロンク音低減制御の動作の一例を説明する。図5の動作が起きる代表的な場面としては、例えば車庫入れなどにおいて、Rレンジ(後退ギア)で後退中に制動操作部材BPの操作によって減速し、完全に停止する前に制動操作部材BPの操作が解除されると共にDレンジ(前進ギア)に切り換えられる場面が挙げられる。
時間t1において、進行方向信号Skhに基づいて車両の進行方向の逆転が検出されると、電子制御ユニットECUは、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置が目標位置tg1に近づくよう押圧指示Oasを出力する。目標位置tg1に到達すると、電子制御ユニットECUは、押圧指示の開始時点から所定時間T1が経過するまで押圧指示を継続する。時間t2において、所定時間T1が経過すると、電子制御ユニットECUは、押圧指示を解除し、クロンク音低減制御を終了する。
クロンク音低減制御は、運転者の制動操作がなくても実施されるため、運転者の意図しない制動力を生ずる。運転者に与える違和感あるいは不快感を小さくするためには、運転者の意図しない制動力の大きさ及び変化速度が小さく設定されることが望ましい。電子制御ユニットECUは、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置の微分値を移動速度として取得し、位置制御開始速度a1及び位置制御終了速度a2がそれぞれ予め定められた速度目標値になるように制御する。これらの速度目標値は、運転者に違和感を与えない速度に設定されることが好ましい。これらの速度目標値は、予め定められた固定の速度目標値とされ得るが、車両の移動距離、車両の速度、車両の減速度の少なくとも一つに応じて可変させてもよい。本実施形態によれば、クロンク音低減制御が実施される際は、回転部材KTBに対する摩擦部材MSBの位置及び移動速度が制御されるため、運転者に与える違和感あるいは不快感を低減することができる。
BPA…制動操作量取得手段、DTB…伝達部材、ECU…電子制御ユニット、FBA…押圧力取得手段、HDU…液圧ユニット、HKB…直動変換部材、ICH…位置取得手段、KTB…回転部材、MKA…位置取得手段、MSB…摩擦部材、MTR…電動モータ、OAB…押圧部材、SIB…支持部材、SKH…進行方向検出手段、WHC…ホイールシリンダ、WHL…車輪

Claims (4)

  1. 車輪と共に回転する回転部材と、
    摩擦部材と、
    前記摩擦部材を支持する支持部材と、
    前記摩擦部材を前記回転部材に対して押圧する押圧部材と、
    少なくとも運転者の制動操作に基づいて前記押圧部材の押圧を制御する制御手段と、
    前記回転部材に対する前記摩擦部材の位置を取得する位置取得手段と、
    車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記車両の進行方向が逆転する状況が検出されたときには、運転者の制動操作がなくても前記位置に基づいて前記押圧部材の押圧を制御し、前記摩擦部材を前記回転部材に対して押圧することを特徴とする車両の摩擦制動装置。
  2. 請求項1に記載の車両の摩擦制動装置において、
    電動モータと、
    前記電動モータの回転運動を前記押圧部材の直線運動に変換する直動変換部材と、
    前記電動モータの回転運動を減速して前記直動変換部材に伝達する伝達部材と、
    を備え、
    前記位置取得手段は、
    前記電動モータ、前記伝達部材、及び、前記直動変換部材のうち少なくとも一つの回転角度を検出し、検出した回転角度に基づいて前記位置を取得することを特徴とする車両の摩擦制動装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両の摩擦制動装置において、
    前記回転部材に対する前記摩擦部材の位置の時間変化量である移動速度を取得する速度取得手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記位置に加えて前記移動速度に基づいて前記押圧部材の押圧を制御することを特徴とする車両の摩擦制動装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の車両の摩擦制動装置において、
    前記押圧部材が前記摩擦部材を前記回転部材に対して押圧する力である押圧力を取得する押圧力取得手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記押圧力に基づいて前記摩擦部材と前記回転部材とが接触し始める基準位置を決定し、
    前記基準位置に基づいて前記位置の目標値である目標位置を演算することを特徴とする車両の摩擦制動装置。
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