以下に添付の図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
2.第1の実施形態
2.1.通信システムの概略的な構成
2.2.第1の無線通信装置の構成
2.3.第2の無線通信装置の構成
2.4.処理の流れ
2.5.第1の変形例
2.6.第2の変形例
2.7.第3の変形例
2.8.第4の変形例
3.第2の実施形態
3.1.通信システムの概略的な構成
3.2.第1の無線通信装置の構成
3.3.第2の無線通信装置の構成
3.4.処理の流れ
3.5.第1の変形例
3.6.第2の変形例
4.応用例
4.1.第1の応用例
4.2.第2の応用例
4.3.第3の応用例
5.まとめ
<<1.はじめに>>
まず、図1〜図3を参照して、無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始されるまでの処理の流れの例を説明する。
(前提となる無線通信装置)
図1は、無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用を行う無線通信装置の例を説明するための説明図である。図1を参照すると、無線通信装置10は、無線LAN通信の機能及びNFCの機能を有し、アンテナ11を介して無線LAN通信を行い、アンテナ12を介しNFCを行う。また、無線通信装置20も、無線LAN通信の機能及びNFCの機能を有し、アンテナ21を介して無線LAN通信を行い、アンテナ22を介しNFCを行う。例えば、無線通信装置10は、無線LANのアクセスポイントとして動作することができる。
(サービスの提供及び利用までの第1の例)
図2は、無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始されるまでの処理の流れの第1の例を示すシーケンス図である。
この例では、無線通信装置10は、IEEE802.11シリーズのアクセスポイント又はWi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作しており、無線通信装置20はIEEE802.11シリーズのステーションとして動作している。まず、無線通信装置10及び無線通信装置20の一方が他方に近接すると、無線通信装置10は、NFCを通じて、無線LAN通信用の接続情報を無線通信装置20に提供する(S31)。当該接続情報は、例えば、SSID(Service Set Identifier)及び事前共有鍵(PSK:Pre-Shared Key)を含む。一例として、当該PSKは、WPA2−PSK(Wi-Fi Protected Access 2 Pre-Shared Key)である。
次に、無線通信装置10及び無線通信装置20は、無線LAN通信を通じて、プローブリクエスト(Probe Request)及びプローブレスポンス(Probe Response)を送受信する(S33)。具体的には、無線通信装置20は、無線LANの各チャネル(例えば1チャネル〜14チャネル)でのスキャンを行い、ビーコンを受信すると、プローブリクエストを無線通信装置10へ送信する。そして、無線通信装置10は、プローブレスポンスを無線通信装置20へ送信する。
そして、無線通信装置10及び無線通信装置20は、無線LAN通信でのセキュアリンクを確立する(S35)。即ち、無線通信装置10及び無線通信装置20は、セキュアに互いに接続される。なお、セキュアリンクの確立の際に、4−wayハンドシェイクが行われる。また、上記セキュアリンクは、上記PSK(例えば、WPA2−PSK)により暗号化されたリンクである。
その後、IP(Internet Protocol)アドレスの割当てが行われる(S37)。例えば、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)に従って無線通信装置10と無線通信装置20とが通信可能になるよう、適切なIPアドレスが自動的に決定される。
そして、無線通信装置10及び無線通信装置20は、サービスディスカバリ(Service Discovery)を行う(S39)。例えば、無線通信装置10及び無線通信装置20は、サービスディスカバリリクエスト(Service Discovery Request)及びサービスディスカバリレスポンス(Service Discovery Response)を送受信する。これにより、装置及びサービスを特定するための情報が送信される。当該情報は、例えば、デバイスクラス及びサービスクラスである。なお、サービスの提供又は利用のための他の情報も送受信されてもよい。また、複数の装置がある場合には、例えば、ユーザが当該複数の装置のうちの1つ装置を選択してもよい。また、複数のサービスがある場合には、例えば、ユーザが当該複数のサービスのうちの1つサービスを選択してもよい。
その後、無線通信装置10及び無線通信装置20の間での無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始される(S41)。
(サービスの提供及び利用までの第2の例)
図3は、無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始されるまでの処理の流れの第2の例を示すシーケンス図である。当該第2の例は、DLNA(Digital Living Network Alliance)やMiracastに係る処理の流れである。
この例では、無線通信装置10は、Wi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作しており、無線通信装置20は、P2Pデバイスとして動作している。P2Pデバイスとは、P2Pグループオーナーでもなく且つP2Pクライアントでもない状態である。まず、無線通信装置10及び無線通信装置20の一方が他方に近接すると、無線通信装置10は、NFCを通じて、無線LAN通信用の接続情報を無線通信装置20に提供する(S51)。当該接続情報は、例えば、P2P(peer-to-peer)デバイスアドレスを含む。
次に、無線通信装置10及び無線通信装置20は、デバイスディスカバリ(Device Discovery)を行う(S53)。例えば、無線通信装置10及び無線通信装置20は、無線LAN通信を通じて、プローブリクエスト及びプローブレスポンスを送受信する。
また、無線通信装置10及び無線通信装置20は、オプションで、サービスディスカバリを行い得る(S55)。これにより、装置及びサービスを特定するための情報が送信される。当該情報は、例えば、デバイスクラス及びサービスクラスである。なお、サービスの提供又は利用のための他の情報も送受信されてもよい。また、複数の装置がある場合には、例えば、ユーザが当該複数の装置のうちの1つ装置を選択してもよい。また、複数のサービスがある場合には、例えば、ユーザが当該複数のサービスのうちの1つサービスを選択してもよい。
そして、無線通信装置10及び無線通信装置20は、プロビジョンディスカバリ(Provision Discovery)又はインビテーション(Invitation)を行う(S57)。例えば、プロビジョンディスカバリのケースでは、無線通信装置20が、プロビジョンディスカバリリクエスト(Provision Discovery Request)を無線通信装置10へ送信し、無線通信装置10が、プロビジョンディスカバリレスポンス(Provision Discovery Response)を無線通信装置20へ送信する。一方、インビテーションのケースでは、無線通信装置10が、インビテーションリクエスト(Invitation Request)を無線通信装置20へ送信し、無線通信装置20が、インビテーションリレスポンス(Invitation Response)を無線通信装置10へ送信する。
その後、WSC(Wi-Fi Simple Configuration)交換により、無線通信装置10及び無線通信装置20の間で暗号鍵情報が共有される(S59)。その後、無線通信端末20は、P2Pクライアントになる。
そして、無線通信装置10及び無線通信装置20は、無線LAN通信でのセキュアリンクを確立する(S61)。即ち、無線通信装置10及び無線通信装置20は、セキュアに互いに接続される。なお、上記セキュアリンクは、上記PSK(例えば、WPA2−PSK)により暗号化されたリンクである。
その後、IPアドレスの割当てが行われる(S63)。例えば、サブネットマスク及びDNSサーバアドレスが送受信され、無線通信装置10及び無線通信装置20の両方のIPアドレスが決定される。
また、無線通信装置10及び無線通信装置20は、サービスネゴシエーション(Service Negotiation)を行う(S65)。サービスネゴシエーションでは、サービスの提供及び利用のために必要な情報が送受信される。一例として、Miracastのケースでは、サービスネゴシエーションとして、ケイパビリティネゴシエーション(Capability Negotiation)が行われ、サービスに関連するケイパビリティ情報などが送受信される。
その後、無線通信装置10及び無線通信装置20の間での無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始される(S67)。
以上、無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始されるまでの処理の流れの例を説明した。これらの例のように、上記サービスの提供及び利用が開始されるまでには多くの手続きが存在する。そのため、上記サービスの提供及び利用が開始までに長い時間がかかり得る。
<<2.第1の実施形態>>
続いて、図4〜図14を参照して、本開示の第1の実施形態を説明する。
<2.1.通信システムの概略的な構成>
まず、図4を参照して、本開示の第1の実施形態に係る通信システム1の概略的な構成を説明する。図4は、第1の実施形態に係る通信システム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。図4を参照すると、通信システム1は、無線通信装置100及び無線通信装置200を含む。
無線通信装置100は、所定の通信方式に従った無線通信の機能を有し、アンテナ部110を介して当該無線通信を行う。例えば、上記無線通信は、無線LAN通信であり、上記所定の通信方式は、例えば、IEEE802.11仕様を用いた通信方式である。当該IEEE802.11仕様は、IEEE802.11シリーズ(例えば、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなど)のいずれかの仕様である。あるいは、上記所定の通信方式は、他の無線LAN標準仕様を用いた通信方式であってもよい。また、無線通信装置200も、上記所定の通信方式に従った上記無線通信の機能を有し、アンテナ部210を介して上記無線通信を行う。無線通信装置100及び無線通信装置200は、互いに上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を行う。
また、無線通信装置100は、近距離無線通信の機能を有し、アンテナ部130を介して当該近距離無線通信を行う。例えば、上記近距離無線通信は、近接場通信(NFC)である。より具体的には、例えば、上記近距離無線通信は、ISO/IEC 14443 Type A、ISO/IEC 14443 Type B、ISO/IEC 15693、ISO/IEC 18092及びISO/IEC 21481などの様々な規格のうちのいずれかに従ったNFCである。また、無線通信装置200も、上記近距離無線通信の機能を有し、アンテナ部230を介して上記近距離無線通信を行う。無線通信装置100及び無線通信装置200は、互いに上記近距離無線通信(例えば、NFC)を行う。
<2.2.第1の無線通信装置の構成>
次に、図5を参照して、第1の実施形態に係る無線通信装置100の構成の一例を説明する。図5は、第1の実施形態に係る無線通信装置100の構成の一例を示すブロック図である。図5を参照すると、無線通信装置100は、アンテナ部110、無線通信部120、アンテナ部130、近距離無線通信部140、記憶部150及び処理部160を備える。
(アンテナ部110)
アンテナ部110は、無線通信部120により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部110は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部120へ出力する。
(無線通信部120)
無線通信部120は、上記所定の通信方式に従った上記無線通信を行う。上述したように、上記無線通信は、例えば無線LAN通信である。例えば、無線通信部120は、アンテナ部110を介して他の無線通信装置への信号を送信し、アンテナ部110を介して他の無線通信装置からの信号を受信する。
(アンテナ部130)
アンテナ部130は、近距離無線通信部140により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部130は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を近距離無線通信部140へ出力する。
(近距離無線通信部140)
近距離無線通信部140は、近距離無線通信を行う。上述したように、上記近距離無線通信は、例えばNFCである。例えば、近距離無線通信部140は、アンテナ部130を介して他の無線通信装置への信号を送信し、アンテナ部130を介して他の無線通信装置からの信号を受信する。
(記憶部150)
記憶部150は、無線通信装置100の動作のためのプログラム及びデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(処理部160)
処理部160は、無線通信装置100の様々な機能を提供する。処理部160は、情報取得部161、情報提供部163及び制御部165を含む。
(情報取得部161)
−接続情報
情報取得部161は、他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を取得する。当該他の無線通信装置は、例えば、無線通信装置200である。
上述したように、例えば、上記無線通信は、無線LAN通信であり、上記所定の通信方式は、例えば、IEEE802.11仕様を用いた通信方式である。当該IEEE802.11仕様は、IEEE802.11シリーズ(例えば、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなど)のいずれかの仕様である。あるいは、上記所定の通信方式は、他の無線LAN標準仕様を用いた通信方式であってもよい。
−−識別情報又はアドレス
上記接続情報は、無線通信装置100の識別情報又はアドレスを含む。
例えば、無線通信装置100は、IEEE802.11シリーズのアクセスポイント又はWi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作し、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)はIEEE802.11シリーズのステーションとして動作する。この場合に、上記接続情報は、例えば、SSIDを含む。
なお、無線通信装置100は、Wi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作しており、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)は、Wi−Fi DirectのP2Pデバイスとして動作していてもよい。この場合に、上記接続情報は、P2Pデバイスアドレスを含んでもよい。
−−暗号処理又は復号処理のための情報
また、上記接続情報は、暗号処理または復号処理に用いられる情報を含む。具体的には、例えば、上記接続情報は、PSKを含む。一例として、当該PSKは、WPA2−PSKである。
−−無線チャネル
上記接続情報は、例えば、無線通信装置200との接続に用いられる無線チャネルを示すチャネル情報をさらに含む。
より具体的には、例えば、上記チャネル情報は、使用可能な複数の無線チャネル(例えば、1〜11チャネル)のうちの、無線通信装置200との接続に用いられる無線チャネルを示す。即ち、上記チャネル情報は、無線通信装置100が使用している無線チャネル(例えば、Xチャネル)を示す。
なお、上述したような接続情報は、記憶部150に記憶され、情報取得部161は、記憶部150から上記接続情報を取得する。
−IPアドレス
例えば、情報取得部161は、IPアドレスを取得する。
例えば、上記IPアドレスは、無線通信装置100に割り当てられたIPアドレス、及び上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)に割り当てられたIPアドレスのうちの、少なくとも一方を含む。
−−取得の手法
例えば、上記IPアドレスは、無線通信装置200との装置間通信で使用のために予め割り当てられる。また、当該IPアドレスは、例えば記憶部150に記憶される。情報取得部161は、記憶部150から上記IPアドレスを取得する。
−−用途
例えば、上記IPアドレスは、情報を送信し又は受信するときに用いられる。より具体的には、例えば、上記IPアドレスは、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信するときに用いられる。
なお、上記IPアドレスは、少なくとも3つ以上の通信装置を含むネットワーク環境で用いられてもよい。例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200を含む通信装置のグループ内での通信のために、上記IPアドレスが用いられてもよい。
−サービス情報
例えば、情報取得部161は、上記所定の通信方式に従った上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を通じたサービスの利用又は提供のためのサービス情報を取得する。当該サービス情報は、例えばサービスディスカバリで送受信される情報を含む。
−−サービス
上記無線通信を通じた上記サービスは、当該サービスのサーバにより提供され、当該サービスのクライアントにより利用される。例えば、無線通信装置100は、上記サービスのサーバである。なお、無線通信装置100は、上記サービスのクライアントであってもよい。
例えば、上記サービスはコンテンツ提供サービスであり、サーバはコンテンツデータをクライアントに提供する。この場合に、一例として、上記サーバはカメラであり、上記クライアントはスマートフォンであり、上記コンテンツデータは動画像データ又は画像データである。別の例(DLNAやMiracastの例)として、上記サーバはスマートフォンであり、上記クライアントはディスプレイ装置であり、上記コンテンツデータは動画像データ又は画像データである。
また、例えば、上記サービスはリモートコントロールサービスであり、サーバはクライアントによるリモートコントロールに応じて動作する。この場合に、一例として、上記サーバはカメラであり、上記クライアントはスマートフォンである。即ち、スマートフォンがカメラをリモートでコントロールする。また、別の例として、上記サーバはスマートフォンであり、上記クライアントはウェアラブルデバイス(wearable device)である。即ち、ウェアラブルデバイスがスマートフォンをリモートでコントロールする。
また、例えば、上記サービスは、アップロードサービスであり、サーバは、クライアントから提供されるデータのアップロードを行う。この場合に、一例として、上記サービスは、SNS(Social Networking Service)のアップロードサービスであり、上記クライアントはカメラであり、上記サーバはスマートフォンであり、上記データは動画像データ又は画像データである。
−−装置及びサービスを特定するための情報
上記サービス情報は、例えば、無線通信装置100及びサービスを特定するための情報(以下、「特定情報」と呼ぶ)を含む。当該情報は、例えば、デバイスクラス及びサービスクラスである。
より具体的には、例えば、無線通信装置100は、上記サービスを提供するサーバとして動作する。この場合に、上記特定情報は、サーバである無線通信装置100と無線通信装置100により提供されるサービスとを特定するための情報である。
なお、無線通信装置100は、上記サービスを利用するクライアントとして動作してもよい。この場合に、上記特定情報は、クライアントである無線通信装置100と無線通信装置100が利用可能なサービスとを特定するための情報であってもよい。
−−アクセス情報
上記サービス情報は、例えば、サービスの利用又は提供のために無線通信装置100が保存している情報(以下、「保存情報」と呼ぶ)へのアクセスを可能にするアクセス情報を含む。
より具体的には、例えば、上記アクセス情報は、無線通信装置100が保存している情報へのアクセスを可能にするURL(Uniform Resource Locator)情報である。上記アクセスは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)アクセス、及びFTP(File Transfer Protocol)アクセスなどを含む。
一例として、上記サービスがコンテンツ提供サービスである場合に、上記保存情報はコンテンツデータである。別の例として、上記サービスがリモートコントロールサービスである場合に、上記保存情報は、サーバが受付け可能な制御コマンドの情報である。さらに別の例として、上記保存情報は、上記サービスについての無線通信装置100のケイパビリティを示す情報である。
以上のように、情報取得部161は、上記接続情報及び追加情報(例えば、上記IPアドレス及び/又は上記サービス情報)を取得する。
(情報提供部163)
情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて、情報を他の無線通信装置に提供する。
−接続情報
情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて、上記接続情報(即ち、他の無線通信装置との間で上記無線通信を行うために用いられる接続情報)を他の無線通信装置に提供する。
例えば、無線通信装置100及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)の一方が他方に近接すると、情報提供部163は、近距離無線通信部140を介して、上記接続情報を当該他の無線通信装置に提供する。
なお、上述したように、例えば、上記接続情報は、上記チャネル情報(即ち、無線通信装置200との接続に用いられる無線チャネルを示す情報)を含む。これにより、例えば、他の無線通信装置は、無線通信装置100との接続のために複数のチャネルでのスキャンを行うことなく、1つのチャネルでのスキャンを行えばよい。そのため、上記他の無線通信装置は、無線通信装置100と素早く接続され得る。その結果、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
−IPアドレス
例えば、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて、上記IPアドレスを他の無線通信装置に提供する。即ち、情報提供部163は、上記IPアドレス及び上記接続情報を、上記近距離無線通信を通じて、上記他の無線通信装置に提供する。当該他の無線通信装置は、例えば無線通信装置200である。
例えば、無線通信装置100及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)の一方が他方に近接すると、情報提供部163は、近距離無線通信部140を介して、上記接続情報とともに上記IPアドレスも当該他の無線通信装置に提供する。
これにより、例えば、無線通信装置100と他の無線通信装置との接続の後に行われるIPアドレスの割当てが省略される。よって、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
なお、上記接続後のIPアドレスの割当ては実装に応じて長い時間がかかり得る。一例として、通信に用いられるIPアドレスの値の範囲は、無線通信装置ごとにさまざまであるため、DHCPを用いてIPアドレスが自動的に決定されるように動作する他の無線通信装置が、直前に決定されたIPアドレスを用いて無線通信装置100への接続を試み、当該接続が失敗し得る。その結果、正しくIPアドレスが割り当てられるまでに長い時間がかかり得る。
−サービス情報
例えば、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて、上記サービス情報(即ち、上記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のための情報)をさらに提供する。
例えば、無線通信装置100及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)の一方が他方に近接すると、情報提供部163は、近距離無線通信部140を介して、上記接続情報とともに上記サービス情報も当該他の無線通信装置に提供する。
これにより、例えば、無線通信装置100及び他の無線通信装置によるサービスの提供及び利用の開始の前に行われるサービスディスカバリが省略される。よって、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
以上のように、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて、上記接続情報とともに追加情報(例えば、上記IPアドレス及び/又は上記サービス情報)を他の無線通信装置に提供する。
(制御部165)
−接続処理
制御部165は、例えば、上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を行うための接続処理を行う。例えば、当該接続処理は、無線通信部120を介したプローブリクエスト又はプローブレスポンスの送信、及びセキュアリンクの確立などを含む。
−他の無線通信装置との通信の制御
制御部165は、例えば、無線通信装置100と接続されている他の無線通信装置との通信を制御する。
上述したように、例えば、上記IPアドレスが他の無線通信装置に提供される。この場合に、制御部165は、上記IPアドレスを用いて上記他の無線通信装置との通信を制御する。例えば、制御部165は、上記IPアドレスを用いて上記他の無線通信装置とのパケット通信を行う。
−−送受信される情報
例えば、無線通信装置100は、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する。なお、無線通信装置100は、他の種類の情報を送信し又は受信してもよい。
−−送受信のタイミング
例えば、無線通信装置100は、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)との間でセキュアコネクションを確立した後、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する。さらに具体的には、無線通信装置100は、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)との間でセキュアコネクションを確立した後、IPアドレスを含むサービスディスカバリレスポンスを受信することなく、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する。なお、無線通信装置100は、上記画像情報、上記動画像情報又は上記音楽情報を送信し又は受信するときに、上記IPアドレスを用いる。
また、例えば、無線通信装置100は、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)との間でセキュアコネクションを確立した後、ユーザからの操作入力の有無にかかわらず、上記IPアドレスを用いて通信を行う。
−−3つ以上の通信装置を含むネットワーク環境での通信
なお、無線通信装置100は、少なくとも3つ以上の通信装置を含むネットワーク環境で上記IPアドレスを用いてもよい。例えば、無線通信装置100は、無線通信装置100及び無線通信装置200を含む通信装置のグループ内での通信のために、上記IPアドレスを用いてもよい。
−サービスの提供又は利用のための制御
制御部165は、例えば、サービスの提供又は利用のための制御を行う。
一例として、上記サービスがコンテンツ提供サービスである場合に、上記制御は、サーバとして無線通信部120を介してコンテンツデータ提供すること、又は、クライアントとして無線通信部120を介してコンテンツデータを取得することを含む。
別の例として、上記サービスがリモートコントロールサービスである場合に、上記制御は、サーバとして、他の無線通信装置により提供される制御コマンドに応じた動作を無線通信装置100に行わせること、又は、クライアントとして無線通信部120を介して制御コマンドを他の無線通信装置に提供することを含む。
さらに別の例として、上記サービスがアップロードサービスである場合に、上記制御は、サーバとしてアップロードを行うこと、又は、クライアントとしてアップロードを他の無線通信装置にリクエストすることを含む。
<2.3.第2の無線通信装置の構成>
次に、図6を参照して、第1の実施形態に係る無線通信装置200の構成の一例を説明する。図6は、第1の実施形態に係る無線通信装置200の構成の一例を示すブロック図である。図6を参照すると、無線通信装置200は、アンテナ部210、無線通信部220、アンテナ部230、近距離無線通信部240、記憶部250及び処理部260を備える。
なお、アンテナ部210、無線通信部220、アンテナ部230、近距離無線通信部240及び記憶部250についての説明は、符号が異なることを除き、上述した無線通信装置100のアンテナ部110、無線通信部120、アンテナ部130、近距離無線通信部140及び記憶部150についての説明と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。
(処理部260)
処理部260は、無線通信装置200の様々な機能を提供する。処理部260は、情報取得部261及び制御部263を含む。
(情報取得部261)
−接続情報
情報取得部261は、他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を、近距離無線通信を通じて、上記他の無線通信装置から取得する。当該他の無線通信装置は、例えば、無線通信装置100である。
例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200の一方が他方に近接すると、情報取得部261は、近距離無線通信部240を介して、無線通信装置100により提供される上記接続情報を取得する。
上述したように、例えば、上記無線通信は、無線LAN通信であり、上記所定の通信方式は、例えば、IEEE802.11仕様を用いた通信方式である。当該IEEE802.11仕様は、IEEE802.11シリーズ(例えば、IEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなど)のいずれかの仕様である。あるいは、上記所定の通信方式は、他の無線LAN標準仕様を用いた通信方式であってもよい。
−−識別情報又はアドレス
上記接続情報は、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)の識別情報又はアドレスを含む。
例えば、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)は、IEEE802.11シリーズのアクセスポイント又はWi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作し、無線通信装置200はIEEE802.11シリーズのステーションとして動作する。この場合に、上記接続情報は、例えば、SSIDを含む。
なお、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)は、Wi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作しており、無線通信装置200は、Wi−Fi DirectのP2Pデバイスとして動作していてもよい。この場合に、上記接続情報は、P2Pデバイスアドレスを含んでもよい。
−−暗号処理又は復号処理のための情報
また、上記接続情報は、暗号処理または復号処理に用いられる情報を含む。具体的には、例えば、上記接続情報は、PSKを含む。一例として、当該PSKは、WPA2−PSKである。
−−無線チャネル
上記接続情報は、例えば、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)との接続に用いられる無線チャネルを示すチャネル情報をさらに含む。なお、当該チャネル情報の具体的な内容は、無線通信装置100に関連して説明したとおりである。
これにより、例えば、無線通信装置200は、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)との接続のために複数のチャネルでのスキャンを行うことなく、1つのチャネルでのスキャンを行えばよい。そのため、無線通信装置200は、他の無線通信装置(無線通信装置100)と素早く接続され得る。その結果、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
−IPアドレス
情報取得部261は、近距離無線通信を通じて、IPアドレスを上記他の無線通信装置から取得する。即ち、情報取得部261は、IPアドレス及び上記接続情報を、近距離無線通信を通じて、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)から取得する。
例えば、上記IPアドレスは、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)に割り当てられたIPアドレス、及び無線通信装置200に割り当てられたIPアドレスのうちの、少なくとも一方を含む。
−−取得の手法
例えば、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)及び無線通信装置200の一方が他方に近接すると、情報取得部261は、近距離無線通信部240を介して、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)により上記接続情報とともに提供される上記IPアドレスを取得する。
これにより、例えば、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)と無線通信装置200との接続の後に行われるIPアドレスの割当てが省略される。よって、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
−−用途
上述したように、例えば、上記IPアドレスは、情報を送信し又は受信するときに用いられる。より具体的には、例えば、上記IPアドレスは、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信するときに用いられる。
なお、上述したように、上記IPアドレスは、少なくとも3つ以上の通信装置を含むネットワーク環境で用いられてもよい。例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200を含む通信装置のグループ内での通信のために、上記IPアドレスが用いられてもよい。
−サービス情報
例えば、さらに、上記サービス情報(即ち、上記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のための情報)が、近距離無線通信を通じて、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)により無線通信装置200に提供される。この場合に、情報取得部261は、さらに、上記サービス情報を取得する。
例えば、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)及び無線通信装置200の一方が他方に近接すると、情報取得部261は、近距離無線通信部240を介して、当該他の無線通信装置により上記接続情報とともに提供される上記サービス情報を取得する。
これにより、例えば、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)及び無線通信装置200によるサービスの提供及び利用の開始の前に行われるサービスディスカバリが省略される。よって、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
なお、上述したような情報(例えば、接続情報、IPアドレス及び/又はサービス情報など)を近距離無線通信を通じて他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)から取得したことは、処理部260(例えば、制御部263)により検出される。
(制御部263)
−接続処理
制御部263は、例えば、上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を行うための接続処理を行う。例えば、制御部263は、情報取得部261により取得される上記接続情報を用いて当該接続処理を行う。
例えば、当該接続処理は、無線通信部220を介したプローブリクエスト又はプローブレスポンスの送信、及びセキュアリンクの確立などを含む。
なお、上述したように、例えば、情報取得部261により取得される上記接続情報は、上記チャネル情報(即ち、無線通信装置100との接続に用いられる無線チャネルを示す情報)を含む。この場合に、制御部263は、上記チャネル情報を用いて上記接続処理を行う。例えば、制御部263は、上記チャネル情報により示される無線チャネルでのスキャンを行う。
−他の無線通信装置との通信の制御
制御部263は、例えば、無線通信装置200と接続されている他の無線通信装置との通信を制御する。例えば、制御部263は、無線通信装置200が無線通信装置100に接続後されると、無線通信装置100との通信を制御する。
上述したように、例えば、情報取得部261は、上記IPアドレスを取得する。この場合に、制御部263は、上記IPアドレスを用いて他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)との通信を制御する。例えば、制御部263は、上記IPアドレスを用いて他の無線通信装置(例えば、無線通信装置100)とのパケット通信を行う。
−−送受信される情報
例えば、無線通信装置200は、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する。なお、無線通信装置200は、他の種類の情報を送信し又は受信してもよい。
−−送受信のタイミング
例えば、無線通信装置200は、無線通信装置100との間でセキュアコネクションを確立した後、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する。さらに具体的には、無線通信装置200は、無線通信装置100との間でセキュアコネクションを確立した後、IPアドレスを含むサービスディスカバリリクエスト又はサービスディスカバリレスポンスを送信することなく、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する。なお、無線通信装置200は、上記画像情報、上記動画像情報又は上記音楽情報を送信し又は受信するときに、上記IPアドレスを用いる。
また、例えば、無線通信装置200は、無線通信装置100との間でセキュアコネクションを確立した後、ユーザからの操作入力の有無にかかわらず、上記IPアドレスを用いて通信を行う。
−−3つ以上の通信装置を含むネットワーク環境での通信
なお、無線通信装置200は、少なくとも3つ以上の通信装置を含むネットワーク環境で上記IPアドレスを用いてもよい。例えば、無線通信装置200は、無線通信装置100及び無線通信装置200を含む通信装置のグループ内での通信のために、上記IPアドレスを用いてもよい。
−サービスの提供又は利用のための制御
制御部263は、例えば、サービスの提供又は利用のための制御を行う。
一例として、上記サービスがコンテンツ提供サービスである場合に、上記制御は、サーバとして無線通信部220を介してコンテンツデータ提供すること、又は、クライアントとして無線通信部220を介してコンテンツデータを取得することを含む。
別の例として、上記サービスがリモートコントロールサービスである場合に、上記制御は、サーバとして、他の無線通信装置により提供される制御コマンドに応じた動作を無線通信装置200に行わせること、又は、クライアントとして無線通信部220を介して制御コマンドを無線通信装置100に提供することを含む。
さらに別の例として、上記サービスがアップロードサービスである場合に、上記制御は、サーバとしてアップロードを行うこと、又は、クライアントとしてアップロードを無線通信装置100にリクエストすることを含む。
<2.4.処理の流れ>
次に、図7及び図8を参照して、第1の実施形態に係る通信制御処理を説明する。以下に説明する例では、上記無線通信が無線LAN通信(Wi−Fi通信とも呼ぶ)であり、上記近距離無線通信がNFCである例である。
(第1の例)
図7は、第1の実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの第1の例を示すシーケンス図である。
前提として、無線通信装置100は、IEEE802.11シリーズのアクセスポイント又はWi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作しており、無線通信装置200はIEEE802.11シリーズのステーションとして動作している。
まず、無線通信装置100及び無線通信装置200の一方が他方に近接すると、無線通信装置100は、NFCを通じて、無線LAN通信用の接続情報(例えば、SSID及びPSKなど)、IPアドレス及びサービス情報を無線通信装置200に提供する(S501)。
次に、無線通信装置100及び無線通信装置200は、無線LAN通信を通じて、プローブリクエスト及びプローブレスポンスを送受信する(S503)。具体的には、無線通信装置200は、チャネル情報により示されるXチャネルでのスキャンを行い、ビーコンを受信すると、プローブリクエストを無線通信装置100へ送信する。そして、無線通信装置100は、プローブレスポンスを無線通信装置200へ送信する。
そして、無線通信装置100及び無線通信装置200は、無線LAN通信でのセキュアリンクを確立する(S505)。即ち、無線通信装置100及び無線通信装置200は、セキュアに互いに接続される。なお、セキュアリンクの確立の際に、4−wayハンドシェイクが行われる。また、上記セキュアリンクは、上記PSK(例えば、WPA2−PSK)により暗号化されたリンクである。
その後、無線通信装置100及び無線通信装置200の間での無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始される(S507)。
以上のような通信制御処理によれば、NFCを通じた上記IPアドレスの提供により、図2に示されるようなIPアドレスの割当て(S37)が省略される。また、NFCを通じた上記サービス情報の提供により、図2に示されるようなサービスディスカバリ(S39)が省略される。そのため、例えば、無線LAN通信を通じたサービスの提供又は利用がより素早く開始し得る。
例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200は、セキュアコネクションの確立(S505)後に、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する(S507)。さらに具体的には、無線通信装置100は、セキュアコネクションの確立(S505)後に、IPアドレスを含むサービスディスカバリレスポンスを受信することなく、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する(S507)。また、無線通信装置200は、セキュアコネクションの確立(S505)後に、IPアドレスを含むサービスディスカバリリクエスト又はサービスディスカバリレスポンスを送信することなく、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する(S507)。無線通信装置100及び無線通信装置200は、上記画像情報、上記動画像情報又は上記音楽情報を送信し又は受信するときに、NFCを通じて提供された(S501)上記IPアドレスを用いる。また、例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200は、セキュアコネクションの確立(S505)後に、ユーザからの操作入力の有無にかかわらず、上記IPアドレスを用いて通信を行う(S507)。
(第2の例)
図8は、第1の実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの第2の例を示すシーケンス図である。当該第2の例は、DLNAやMiracastに係る処理の流れである。
前提として、無線通信装置100は、Wi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作しており、無線通信装置200は、P2Pデバイスとして動作している。P2Pデバイスとは、P2Pグループオーナーでもなく且つP2Pクライアントでもない状態である。
まず、無線通信装置100及び無線通信装置200の一方が他方に近接すると、無線通信装置100は、NFCを通じて、無線LAN通信用の接続情報(例えば、P2Pデバイスアドレス)、IPアドレス及びサービス情報を無線通信装置200に提供する(S521)。
そして、無線通信装置100及び無線通信装置200は、プロビジョンディスカバリ又はインビテーションを行う(S523)。
その後、WSC交換により、無線通信装置100及び無線通信装置200の間で暗号鍵情報が共有される(S525)。その後、無線通信端末200は、P2Pクライアントになる。
そして、無線通信装置100及び無線通信装置200は、無線LAN通信でのセキュアリンクを確立する(S527)。即ち、無線通信装置100及び無線通信装置200は、セキュアに互いに接続される。なお、上記セキュアリンクは、上記PSK(例えば、WPA2−PSK)により暗号化されたリンクである。
その後、無線通信装置100及び無線通信装置200の間での無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始される(S529)。
以上のような通信制御処理によれば、NFCを通じた上記IPアドレスの提供により、図3に示されるようなIPアドレスの割当て(S63)が省略される。また、NFCを通じた上記サービス情報の提供により、図3に示されるようなデバイスディスカバリ(S53)、サービスディスカバリ(S55)及びサービスネゴシエーション(S65)の少なくとも一部が省略される。そのため、例えば、無線LAN通信を通じたサービスの提供又は利用がより素早く開始し得る。
例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200は、セキュアコネクションの確立(S527)後に、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する(S529)。無線通信装置100及び無線通信装置200は、上記画像情報、上記動画像情報又は上記音楽情報を送信し又は受信するときに、NFCを通じて提供された(S521)上記IPアドレスを用いる。また、例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200は、セキュアコネクションの確立(S527)後に、ユーザからの操作入力の有無にかかわらず、上記IPアドレスを用いて通信を行う(S529)。
<2.5.第1の変形例>
次に、図9〜図11を参照して、第1の実施形態の第1の変形例を説明する。
第1の実施形態の上述した例では、無線通信装置100は、近距離無線通信を通じて、上記接続情報とともに追加情報(例えば、上記IPアドレス及び/又は上記サービス情報)を他の無線通信装置に提供する。
一方、第1の実施形態の第1の変形例では、無線通信装置100は、上記近距離無線通信で送受信されるデータの量についての所定の制約が存在する場合に、上記近距離無線通信を通じて上記接続情報とともに追加情報を提供しない。即ち、無線通信装置100は、上記近距離無線通信を通じて、上記接続情報を提供するが、上記追加情報を提供しない。また、無線通信装置100は、上記所定の制約が存在しない場合に、上記接続情報とともに上記追加情報を提供する。
(無線通信装置100:情報提供部163)
第1の実施形態の第1の変形例では、情報提供部163は、上記近距離無線通信で送受信されるデータの量についての所定の制約が存在する場合に、上記近距離無線通信を通じて、上記接続情報とともに追加情報を提供しない。即ち、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて、上記接続情報を提供するが、上記追加情報を提供しない。一方、情報提供部163は、上記所定の制約が存在しない場合に、上記近距離無線通信を通じて、上記接続情報とともに上記追加情報を提供する。
例えば、処理部160(例えば、情報提供部163又は別の構成要素)が、上記所定の制約が存在するかを判定する。そして、上記所定の制約が存在すると判定される場合には、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて上記追加情報を他の無線通信装置に送信しない。一方、上記所定の制約が存在しないと判定される場合には、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて上記接続情報とともに上記追加情報を他の無線通信装置に提供する。
−追加情報
上記追加情報は、例えば、上記IPアドレスを含む。また、上記追加情報は、例えば、上記サービス情報(即ち、上記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のための情報)を含む。
−接続情報
第1の変形例では、例えば、上記接続情報は、上記制約が存在する場合には、上記チャネル情報(無線通信装置200との接続に用いられる無線チャネルを示す情報)を含まず、上記制約が存在しない場合には、上記チャネル情報を含む。
−所定の制約
上記データの量についての上記所定の制約として、様々なものがあり得る。以下、上記所定の制約のいくつかの例を説明する。なお、上記データの量は、例えば、所定の時間で送信可能なデータの量又は単位時間あたりに送信可能なデータの量である。
−−アンテナのサイズ
第1の例として、上記所定の制約は、無線通信装置100又は他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)の上記近距離無線通信のためのアンテナのサイズが小さいことである。即ち、上記アンテナのサイズが小さい場合に、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて上記接続情報とともに追加情報を提供しない。
例えば、上記アンテナのサイズが小さい場合には、通信特性が悪化し得る。そのため、上記近距離無線通信で送受信されるデータの量は限られる。以下、この点について、図9及び図10を参照して具体例を説明する。
図9は、近距離無線通信のためのアンテナのサイズの例を説明するための説明図である。図9を参照すると、NFCアンテナ111及びNFCアンテナ211が示されている。NFCアンテナ111は、無線通信装置100のアンテナ部110の実装の一例であり、NFCアンテナ211は、無線通信装置200のアンテナ部210の実装の一例である。この例では、NFCアンテナ111及びNFCアンテナ211はともに小さい。よって、ユーザの少しの手振れにより、無線通信装置100及び無線通信装置200が動くと、NFCアンテナ111とNFCアンテナ211とが対向しなくなる。そのため、NFCの通信特性が非常に悪化しやすく、NFCでエラーが非常に発生しやすい。
図10は、近距離無線通信のためのアンテナのサイズの例を説明するための説明図である。図10を参照すると、NFCアンテナ111及びNFCアンテナ211が示されている。この例では、NFCアンテナ111は大きいが、NFCアンテナ211は小さい。この場合にも、ユーザの手振れにより、無線通信装置100及び無線通信装置200が動くと、NFCアンテナ111とNFCアンテナ211とが対向しなくなる。そのため、NFCの通信特性が悪化しやすい。その結果、NFCでエラーが発生しやすい。
一例として、上記所定の制約は、無線通信装置100及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)の両方の上記近距離無線通信のためのアンテナのサイズが所定のサイズ未満であることである。この場合に、例えば、記憶部150に、無線通信装置100及び無線通信装置200の各々の近距離無線通信のためのアンテナのサイズが記憶される。そして、これらのアンテナのサイズの少なくとも一方が所定のサイズ未満である場合に、上記所定の制約が存在すると判定される。
なお、上記所定の制約は、無線通信装置100の上記近距離無線通信のためのアンテナのサイズが所定のサイズ未満であることであってもよい。この場合に、記憶部150に、無線通信装置100の近距離無線通信のためのアンテナのサイズが記憶されてもよい。そして、上記アンテナのサイズが所定のサイズ未満である場合に、上記所定の制約が存在すると判定されてもよい。
−−メモリの容量
第2の例として、上記所定の制約は、無線通信装置100の上記近距離無線通信のためのメモリの容量が少ないことである。即ち、上記メモリの容量が少ない場合に、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて上記接続情報とともに追加情報を提供しない。
例えば、上記メモリの容量が少ない場合には、上記近距離無線通信を通じて一度に多くのデータを送信することができない。そのため、上記近距離無線通信で送受信されるデータの量は限られる。
一例として、上記所定の制約は、無線通信装置100の上記近距離無線通信のためのメモリの容量が所定の容量未満であることである。この場合に、例えば、記憶部150に、上記メモリの容量が記憶される。そして、上記メモリの容量が所定の容量未満である場合に、上記所定の制約が存在すると判定される。
−−その他
さらに別の例として、上記所定の制約は、無線通信装置100の上記近距離無線通信で送信されるデータの量(例えば、所定の時間で送信可能なデータの量又は単位時間あたりに送信可能なデータの量)が小さいことであってもよい。一例として、上記所定の制約は、上記データの量が所定量未満であることであってもよい。この場合に、例えば、記憶部150に、上記データの量が記憶されてもよい。そして、上記データの量が所定量未満である場合に、上記所定の制約が存在すると判定されてもよい。
また、上記所定の制約は、上記近距離無線通信で送受信されるデータの量に応じて設定されるフラグが所定の値(例えば、0)であることであってもよい。一例として、上記所定の値は0であり、当該フラグは、無線通信装置100の上記近距離無線通信で送信されるデータの量が小さい場合に0に設定され、そうでない場合には1に設定されてもよい。この場合に、例えば、記憶部150に、上記フラグが記憶され、当該フラグが上記所定の値である場合に、上記所定の制約が存在すると判定されてもよい。なお、上記フラグは、(例えば製造時に)無線通信装置100において固定的に設定されていてもよく、無線通信装置100により自動で設定されてもよい。
(処理の流れ)
図11は、第1の実施形態の第1の変形例に係る無線通信装置100による処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
まず、近距離無線通信で送受信されるデータの量についての所定の制約が存在するかが判定される(S541)。
上記所定の制約が存在すると判定される場合には(S541:YES)、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて接続情報を提供する(S543)。なお、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて追加情報を提供しない。そして、処理は終了する。
一方、上記所定の制約が存在しないと判定される場合には(S541:NO)、情報提供部163は、上記近距離無線通信を通じて接続情報及び追加情報(例えば、IPアドレス及び/又はサービス情報)を提供する(S545)。そして、処理は終了する。
なお、上記追加情報が提供される場合(S545)には、図7又は図8に示される通信制御処理が行われる。一方、上記追加情報が提供されない場合(S543)には、例えば、図2又は図3に示されるような通信制御処理が行われる。
以上、第1の実施形態の第1の変形例を説明した。第1の変形例によれば、例えば、上記近距離無線通信(例えば、NFC)においてエラーが発生する可能性を低減することができる。また、例えば、上記近距離無線通信(例えば、NFC)のために無線通信装置100及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)を近接させる時間をより短くすることができる。その結果、ユーザの利便性が向上し得る。
<2.6.第2の変形例>
次に、図12を参照して、第1の実施形態の第2の変形例を説明する。
第1の実施形態の上述した例では、無線通信装置100は、近距離無線通信を通じて、上記接続情報とともに上記サービス情報(即ち、上記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のための情報)を他の無線通信装置に提供する。
一方、第1の実施形態の第2の変形例では、無線通信装置100は、近距離無線通信を通じて、上記サービス情報に関連付けられた識別情報を提供する。
(全体の仕組み)
まず、図12を参照して、上記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のためのサービス情報に関連付けられた識別情報の発行及び提供の仕組みを説明する。
図12は、サービス情報に関連付けられた識別情報に関する仕組みを説明するための説明図である。図12を参照すると、無線通信装置100、無線通信装置200、無線通信装置100の製造元の装置(以下、「製造元装置」と呼ぶ)80、及び識別情報及びサービス情報を管理する管理装置90が示さている。
製造元装置80が、無線通信装置100の製造、無線通信装置100のサービスの追加、OS(Operating System)のバージョンアップなどのタイミングで、識別情報の発行を管理装置90に依頼する。この際に、製造元装置80は、製造元、品番及びサービス情報などを管理装置90に提供する。すると、管理装置90は、依頼に応じて、上記サービス情報に関連付けられた識別情報を発行する。より具体的には、例えば、管理装置90のデータベースにおいて、上記識別情報と上記サービス情報とが関連付けられ、上記識別情報が製造元装置80に提供される。一例として、上記識別情報は、上記データベースにおいて上記サービス情報に対するインデックスとして機能する。例えば、上記識別情報は、製造時の無線通信装置100のメモリに書き込まれる。また、例えば、製造元装置80は、更新プログラムの配信時に上記識別情報を無線通信装置100に提供する。なお、上記識別情報は、例えば、無線通信装置100の記憶部150に記憶される。
一方、無線通信装置200は、例えば、ネットワーク(例えば、移動体通信ネットワーク及びインターネット)を介して、上記識別情報及び上記サービス情報の提供を管理装置90に依頼する。すると、管理装置90は、上記識別情報及び上記サービス情報を無線通信装置200に提供する。無線通信装置200による依頼は、無線通信装置200のユーザによる指定に応じて行われてもよく、無線通信装置200により自動で行われてもよい。上記依頼がユーザによる指定に応じて行われる場合には、識別情報及びサービス情報の提供の対象となる装置がユーザにより選択されてもよい。この場合に、無線通信装置100が選択され、無線通信装置100についての識別情報及びサービス情報が提供され得る。また、上記依頼が無線通信装置200により自動で行われる場合には、識別情報及びサービス情報の提供の対象となる装置が無線通信装置200により選択されてもよい。この場合に、無線通信装置100に関するいずれかの情報(一例として、インターネット上に保存された無線通信装置100の購入履歴など)に基づいて、無線通信装置100が選択され、無線通信装置100についての識別情報及びサービス情報が提供され得る。そして、上記識別情報は、無線通信装置200において上記サービス情報と関連付けられて保存される。
以上のように、無線通信装置100及び無線通信装置200は、上記識別情報を共有し、無線通信装置200は、上記識別情報が関連付けられたサービス情報も有する。よって、無線通信装置100が、無線通信装置200に上記識別情報を提供すれば、無線通信装置200は、上記サービス情報を取得することができる。
なお、図12を参照して説明した仕組みはあくまで一例であり、異なる仕組みにより、上記識別情報が、無線通信装置100及び無線通信装置200の間で共有され、上記識別情報が関連付けられた上記サービス情報が、無線通信装置200により保存されてもよい。一例として、製造元装置80の代わりに、無線通信装置100が、サービス情報などを管理装置90に提供し、管理装置90は、識別情報を無線通信装置100に提供してもよい。別の例として、上記識別情報及び上記サービス情報が更新されるたびに、無線通信装置100が、いずれかの通信を通じて、上記識別情報及び上記サービス情報を無線通信装置200に提供してもよい。このように様々な仕組みが採用され得る。
(無線通信装置100:情報取得部161)
−識別情報
第2の変形例では、情報取得部161は、上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を通じたサービスの利用又は提供のためのサービス情報に関連付けられた識別情報を取得する。
例えば、上述したように、製造元装置80(又は管理装置90)が、無線通信装置100に上記識別情報を提供し、当該識別情報は、記憶部150に記憶される。そのため、情報取得部161は、記憶部150から上記識別情報を取得する。
−−サービス情報
上記サービス情報は、第1の実施形態の例として上述したように、例えば、上記特定情報(即ち、無線通信装置100及びサービスを特定するための情報)を含む。当該特定情報は、例えば、デバイスクラス及びサービスクラスである。
また、第2の変形例では、例えば、上記サービス情報は、サービスの利用又は提供のために他の無線通信装置により行われる制御に用いられる制御情報を含む。
一例として、上記制御情報は、上記アクセス情報(サービスの利用又は提供のために無線通信装置100が保存している保存情報へのアクセスを可能にする情報)を含む。上記アクセス情報は、例えば、無線通信装置100が保存している情報へのアクセスを可能にするURL情報である。別の例として、上記制御情報は、無線通信装置100が受付け可能な制御コマンドの情報である。さらに別の例として、上記サービスについての無線通信装置100のケイパビリティを示す情報である。
(無線通信装置100:情報提供部163)
−識別情報
第2の変形例では、情報提供部163は、近距離無線通信を通じて、上記接続情報とともに上記識別情報を提供する。
例えば、無線通信装置100及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)の一方が他方に近接すると、情報提供部163は、近距離無線通信部140を介して、上記接続情報とともに上記識別情報も当該他の無線通信装置に提供する。
(無線通信装置200:情報取得部261)
−識別情報
第2の変形例では、上記識別情報が、近距離無線通信を通じて、上記接続情報とともに無線通信装置100により無線通信装置200に提供される。この場合に、情報取得部261は、上記識別情報を取得する。
例えば、無線通信装置100及び無線通信装置200の一方が他方に近接すると、情報取得部261は、近距離無線通信部240を介して、無線通信装置100により上記接続情報とともに提供される上記識別情報を取得する。
なお、上記識別情報は、上記サービス情報とともに無線通信装置200に提供され、無線通信装置200において上記サービス情報と関連付けられて保存されている情報である。例えば、管理装置90が、無線通信装置200(例えば、情報取得部261、制御部263又は別の構成要素)による依頼に応じて、無線通信装置100についての識別情報及びサービス情報を無線通信装置200に提供する。すると、処理部260(情報取得部261、制御部263又は別の構成要素)は、無線通信装置200のデータベースにおいて上記識別情報及び上記サービス情報が関連付けられるように、上記識別情報及び上記サービス情報を上記データベースに記憶する。そして、処理部260(例えば、情報取得部261又は制御部263)は、無線通信装置100により提供される上記識別情報を用いて、上記データベースの検索を行い、上記サービス情報を取得する。
(処理の流れ)
第2の変形例に係る通信制御処理は、無線通信装置100が、上記サービス情報の代わりに上記識別情報を無線通信装置200に提供することと、及び上記無線通信装置200が上記識別情報を用いて上記サービス情報を取得することとを除き、図7及び図8を参照して説明した通信制御処理と同じである。
以上、第1の実施形態の第2の変形例を説明した。第2の変形例によれば、例えば、無線通信装置200は、サービスの提供又は利用のための様々な情報(例えば、特定情報及び制御情報など)を非常に短い時間で取得することができる。そのため、上記無線通信を通じたサービスの提供又は利用がより素早く開始し得る。
また、例えば、上記近距離無線通信(例えば、NFC)を通じて送信されるデータの量が非常に小さくなる。そのため、エラーが発生する可能性を低減することができる。また、例えば、上記近距離無線通信(例えば、NFC)のために無線通信装置100及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置200)を近接させる時間をより短くすることができる。その結果、ユーザの利便性が向上し得る。
<2.7.第3の変形例>
次に、図13を参照して、第1の実施形態の第3の変形例を説明する。
第3の変形例では、無線通信装置100又は無線通信装置200は、セキュアコネクションの確立後に、ユーザの操作の有無にかかわらず、提供されるサービスに関連する情報を含む画面を表示する。
より具体的には、例えば、上述したように、無線通信装置100が、上記接続情報及び上記IPアドレスなどを、近距離無線通信(例えば、NFC)を通じて無線通信装置200に提供する。そして、上記無線通信(例えば、無線LNA通信)のためのセキュアコネクションが確立される。すると、無線通信装置100及び無線通信装置200のうちの一方の装置が、提供されるサービスに関する情報を他方の装置に提供する。そして、当該他方の装置は、提供されるサービスに関連する情報を含む画面を表示する。以下、この点について、図13を参照して具体例を説明する。
図13は、ユーザの操作の有無にかかわらず表示される画面の例を説明するための説明図である。図13を参照すると、無線通信装置200が示されている。この例では、無線通信装置200は、スマートフォンである。例えば、ユーザが、無線通信装置200を、無線通信装置100に近接させると、無線通信装置100は、接続情報(例えば、SSID及びPSK)及びIPアドレスを、NFCを通じて無線通信装置200に提供する。すると、無線通信装置200は、「NFC接続中」という文字情報を含む画面を表示する。その後、無線通信装置100及び無線通信装置200の間のセキュアコネクションが確立される。そして、無線通信装置200は、UPnP(Universal Plug and Play)又はDLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインなどに従って、無線通信装置100を含むネットワーク(例えば、ホームネットワーク)に参加する。そして、無線通信装置100は、ネットワークにおけるメディアサーバ、メディアレンダラ及びメディアプレイヤを示す情報、並びに、メディアサーバにより提供される情報(例えば、動画像情報、画像情報及び音楽情報)を示す情報を提供する。そして、無線通信装置200は、ユーザの操作の有無にかかわらず、メディアサーバ、メディアレンダラ及びメディアプレイヤ、並びにメディアサーバにより提供される情報を示す画面を表示する。なお、例えば、ユーザは、画面に表示されるメディアサーバ、メディアレンダラ及びメディアプレイヤを選択することができる。また、例えば、ユーザは、メディアサーバにより提供される情報を選択することができる。
これにより、例えば、ユーザにとっての手間が少なくなる。また、例えば、サービスの提供及び利用までに要する時間がより短くなり得る。
<2.8.第4の変形例>
次に、図14を参照して、第1の実施形態の第4の変形例を説明する。
第4の変形例では、例えば、無線通信装置100は、近距離無線通信を通じて、無線通信装置200に上記接続情報を提供する際に、無線通信装置100の異常を示す情報(以下、「異常情報」と呼ぶ)を無線通信装置200に提供する。また、無線通信装置200が、近距離無線通信を通じて、無線通信装置100から上記接続情報を取得する際に、上記異常情報を無線通信装置100から取得する。そして、無線通信装置200は、無線通信装置100の異常を示す画面を表示する。以下、この点について図14を参照して具体例を説明する。
図14は、無線通信装置の異常を示す画面の表示の例を説明するための説明図である。図14を参照すると、無線通信装置200が示されている。この例では、無線通信装置200は、スマートフォンであり、無線通信装置100は、スピーカである。また、この例では、無線通信装置100に異常が存在するものとする。例えば、ユーザが、無線通信装置200を、無線通信装置100に近接させると、無線通信装置100は、接続情報(例えば、SSID及びPSK)及び異常情報を、NFCを通じて無線通信装置200に提供する。すると、無線通信装置200は、「NFC接続中」という文字情報を含む画面を表示するが、その後、異常情報に基づいて「Error スピーカに異常があります。」という文字情報を含む画面を表示する。これにより、ユーザは、無線通信装置100(スピーカ)に異常があることを知る。
例えば、無線通信装置100に異常がある場合に、無線通信装置100は上記異常情報を提供し、無線通信装置200は上記異常情報を取得する。そして、図14に示されるような画面が表示される。一方、無線通信装置100に異常がない場合には、無線通信装置100は上記異常情報を提供せず、無線通信装置200は上記異常情報を取得しない。そして、セキュアコネクションが確立され、サービスの提供及び利用が開始される。
このような異常情報の提供及び取得により、例えば、無線通信装置100がディスプレイを備えない場合であっても、ユーザは、無線通信装置100の異常を知ることができる。
なお、第4の変形例では、無線通信装置100の異常を示す情報の代わりに、無線通信装置200の異常を示す情報が、近距離無線通信を通じて提供され、取得されてもよい。即ち、無線通信装置200が、近距離無線通信を通じて、無線通信装置200から上記接続情報を取得する際に、無線通信装置200の異常を示す情報を無線通信装置100に提供してもよい。また、無線通信装置100が、近距離無線通信を通じて、無線通信装置200に上記接続情報を提供する際に、無線通信装置200の異常を示す情報を無線通信装置200から取得してもよい。そして、無線通信装置100は、無線通信装置200の異常を示す画面を表示してもよい。これにより、無線通信装置200がディスプレイを備えない場合であっても、ユーザは、無線通信装置200の異常を知ることができる。
<<3.第2の実施形態>>
続いて、図15〜図18を参照して、本開示の第2の実施形態を説明する。
<3.1.通信システムの概略的な構成>
まず、図15を参照して、本開示の第2の実施形態に係る通信システム2の概略的な構成を説明する。図15は、第2の実施形態に係る通信システム2の概略的な構成の一例を示す説明図である。図15を参照すると、通信システム2は、無線通信装置300及び無線通信装置400を含む。
無線通信装置300は、所定の通信方式に従った無線通信の機能を有し、アンテナ部310を介して当該無線通信を行う。例えば、上記無線通信は、無線LAN通信であり、上記所定の通信方式は、例えば、IEEE802.11仕様を用いた通信方式である。当該IEEE802.11仕様は、IEEE802.11シリーズのいずれかの仕様である。あるいは、上記所定の通信方式は、別の無線LAN標準仕様を用いた通信方式であってもよい。また、無線通信装置400も、上記所定の通信方式に従った上記無線通信の機能を有し、アンテナ部410を介して上記無線通信を行う。無線通信装置300及び無線通信装置400は、互いに上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を行う。
また、無線通信装置300は、第1の近距離無線通信の機能を有し、アンテナ部330を介して当該第1の近距離無線通信を行う。例えば、上記第1の近距離無線通信は、近接場通信(NFC)である。より具体的には、例えば、上記第1の近距離無線通信は、ISO/IEC 14443 Type A、ISO/IEC 14443 Type B、ISO/IEC 15693、ISO/IEC 18092及びISO/IEC 21481などの様々な規格のうちのいずれかに従ったNFCである。また、無線通信装置400も、上記第1の近距離無線通信の機能を有し、アンテナ部430を介して上記第1の近距離無線通信を行う。無線通信装置300及び無線通信装置400は、互いに上記第1の近距離無線通信(例えば、NFC)を行う。
また、無線通信装置300は、第2の近距離無線通信の機能を有し、アンテナ部350を介して当該第2の近距離無線通信を行う。例えば、上記第2の近距離無線通信は、上記第1の近距離無線通信(例えば、NFC)よりも通信距離が長い通信である。一例として、上記第2の近距離無線通信は、Bluetooth(登録商標)に従った無線通信(以下、「Bluetooth通信」と呼ぶ)である。また、無線通信装置400も、上記第2の近距離無線通信の機能を有し、アンテナ部450を介して上記第2の近距離無線通信を行う。無線通信装置300及び無線通信装置400は、互いに上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を行う。
<3.2.第1の無線通信装置の構成>
次に、図16を参照して、第2の実施形態に係る無線通信装置300の構成の一例を説明する。図16は、第2の実施形態に係る無線通信装置300の構成の一例を示すブロック図である。図16を参照すると、無線通信装置300は、アンテナ部310、無線通信部320、アンテナ部330、第1近距離無線通信部340、アンテナ部350、第2近距離無線通信部360、記憶部370及び処理部380を備える。
(アンテナ部310)
アンテナ部310は、無線通信部320により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部310は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部320へ出力する。
(無線通信部320)
無線通信部320は、上記所定の通信方式に従った上記無線通信を行う。上述したように、上記無線通信は、例えば無線LAN通信である。例えば、無線通信部320は、アンテナ部310を介して他の無線通信装置への信号を送信し、アンテナ部310を介して他の無線通信装置からの信号を受信する。
(アンテナ部330)
アンテナ部330は、第1近距離無線通信部340により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部330は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を第1近距離無線通信部340へ出力する。
(第1近距離無線通信部340)
第1近距離無線通信部340は、第1の近距離無線通信を行う。上述したように、上記第1の近距離無線通信は、例えばNFCである。例えば、上記第1近距離無線通信部340は、アンテナ部330を介して他の無線通信装置への信号を送信し、アンテナ部330を介して他の無線通信装置からの信号を受信する。
(アンテナ部350)
アンテナ部350は、第2近距離無線通信部360により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部350は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を第2近距離無線通信部360へ出力する。
(第2近距離無線通信部360)
第2近距離無線通信部360は、第2の近距離無線通信を行う。上述したように、上記第2の近距離無線通信は、第1の近距離無線通信(例えば、NFC)よりも通信距離が長い通信であり、一例として、Bluetoothに従った通信である。例えば、上記第2近距離無線通信部360は、アンテナ部350を介して他の無線通信装置への信号を送信し、アンテナ部350を介して他の無線通信装置からの信号を受信する。
(記憶部370)
記憶部370は、無線通信装置300の動作のためのプログラム及びデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(処理部380)
処理部380は、無線通信装置300の様々な機能を提供する。処理部380は、情報取得部381、情報提供部383及び制御部385を含む。
(情報取得部381)
−接続情報、IPアドレス及びサービス情報
情報取得部381は、他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を取得する。また、例えば、情報取得部381は、IPアドレスを取得する。また、例えば、情報取得部381は、上記所定の通信方式に従った上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を通じたサービスの利用又は提供のためのサービス情報を取得する。これらの点についての説明は、符号が異なることを除き、第1の実施形態に係る情報取得部161に係る説明と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。
−別の接続情報
情報取得部381は、他の無線通信装置との間で上記第2の近距離無線通信を行うために用いられる別の接続情報を取得する。上述したように、上記第2の近距離無線通信は、第1の近距離無線通信(例えば、NFC)よりも通信距離が長い通信であり、一例として、Bluetoothに従った通信(Bluetooth通信)である。上記他の無線通信装置は、例えば、無線通信装置400である。
上記別の接続情報は、無線通信装置300の識別情報又はアドレスを含む。一例として、上記第2近距離無線通信は、Bluetooth通信であり、上記別の接続情報は、Bluetoothデバイスアドレスを含む。
なお、上記別の接続情報は、上記第2の近距離無線通信のための無線通信装置400との接続に用いられる無線チャネルを示す情報をさらに含んでもよい。
(情報提供部383)
情報提供部383は、第1の近距離無線通信又は第2の近距離無線通信を通じて、情報を他の無線通信装置に提供する。
−別の接続情報
情報提供部383は、上記第1の近距離無線通信(例えば、NFC)を通じて、上記別の接続情報を他の無線通信装置に提供する。
例えば、無線通信装置300及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置400)の一方が他方に近接すると、情報提供部383は、第1近距離無線通信部340を介して、上記別の接続情報を当該他の無線通信装置に提供する。
−接続情報
情報提供部383は、上記第2の近距離無線通信を通じて、上記接続情報(即ち、他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報)を上記他の無線通信装置に提供する。
例えば、無線通信装置300及び上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置400)が、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)で互いに接続される。すると、情報提供部383は、上記第2近距離無線通信部360を介して、上記接続情報を当該他の無線通信装置に提供する。
−IPアドレス及びサービス情報
例えば、情報提供部383は、上記第2の近距離無線通信を通じて、上記IPアドレスを他の無線通信装置に提供する。即ち、情報提供部383は、上記IPアドレス及び上記接続情報を、上記第2の近距離無線通信を通じて、上記他の無線通信装置に提供する。当該他の無線通信装置は、例えば無線通信装置400である。
また、例えば、情報提供部383は、上記第2の近距離無線通信を通じて、さらに、上記サービス情報(即ち、上記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のための情報)を提供する。
例えば、無線通信装置300及び上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置400)が、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)で互いに接続される。すると、情報提供部383は、上記第2近距離無線通信部360を介して、上記接続情報とともに上記IPアドレス及び/又は上記サービス情報も上記他の無線通信装置に提供する。
以上のように、情報提供部383は、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を通じて、上記接続情報とともに追加情報(例えば、上記IPアドレス及び/又は上記サービス情報)を他の無線通信装置に提供する。
(制御部385)
−接続処理
−−第2の近距離無線通信
制御部385は、例えば、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を行うための接続処理を行う。
−−無線通信
また、制御部385は、例えば、上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を行うための接続処理を行う。例えば、当該接続処理は、無線通信部320を介したプローブリクエスト又はプローブレスポンスの送信、及びセキュアリンクの確立などを含む。
−他の無線通信装置との通信の制御、及びサービスの提供又は利用のための制御
制御部385は、例えば、無線通信装置300と接続されている他の無線通信装置との通信を制御する。また、制御部385は、例えば、サービスの提供又は利用のための制御を行う。これらの点についての説明は、符号が異なることを除き、第1の実施形態に係る制御部165に係る説明と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。
<3.3.第2の無線通信装置の構成>
次に、図17を参照して、第2の実施形態に係る無線通信装置400の構成の例を説明する。図17は、第2の実施形態に係る無線通信装置400の構成の一例を示すブロック図である。図17を参照すると、無線通信装置400は、アンテナ部410、無線通信部420、アンテナ部430、第1近距離無線通信部440、アンテナ部450、第2近距離無線通信部460、記憶部470及び処理部480を備える。
なお、アンテナ部410、無線通信部420、アンテナ部430、第1近距離無線通信部440、アンテナ部450、第2近距離無線通信部460及び記憶部470についての説明は、符号が異なることを除き、上述した無線通信装置300のアンテナ部310、無線通信部320、アンテナ部330、第1近距離無線通信部340、アンテナ部350、第2近距離無線通信部360及び記憶部370についての説明と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。
(処理部480)
処理部480は、無線通信装置400の様々な機能を提供する。処理部480は、情報取得部481及び制御部483を含む。
(情報取得部481)
−別の接続情報
情報取得部481は、他の無線通信装置との間で上記第2の近距離無線通信を行うために用いられる別の接続情報を、上記第1の近距離無線通信(例えば、NFC)を通じて、他の無線通信装置(例えば、無線通信装置300)から取得する。上述したように、上記第2の近距離無線通信は、上記第1の近距離無線通信(例えば、NFC)よりも通信距離が長い通信であり、一例として、Bluetoothに従った通信(Bluetooth通信)である。
上記別の接続情報は、上記他の無線通信装置(無線通信装置300)の識別情報又はアドレスを含む。一例として、上記第2近距離無線通信は、Bluetooth通信であり、上記別の接続情報は、Bluetoothデバイスアドレスを含む。
例えば、他の無線通信装置(無線通信装置300)及び無線通信装置400の一方が他方に近接すると、情報取得部481は、第1近距離無線通信部440を介して、無線通信装置300により提供される上記別の接続情報を取得する。
−接続情報
情報取得部481は、上記接続情報(即ち、他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報)を、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を通じて、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置300)から取得する。
例えば、他の無線通信装置(無線通信装置300)及び無線通信装置400が、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)で互いに接続されると、情報取得部481は、第2近距離無線通信部460を介して、無線通信装置300により提供される上記接続情報を取得する。
−IPアドレス及びサービス情報
情報取得部481は、上記IPアドレスを、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を通じて、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置300)から取得する。即ち、情報取得部481は、上記IPアドレス及び上記接続情報を、上記第2の近距離無線通信を通じて上記他の無線通信装置から取得する。
また、例えば、情報取得部481は、さらに、上記サービス情報(即ち、上記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のための情報)を、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を通じて、上記他の無線通信装置(例えば、無線通信装置300)から取得する。
例えば、他の無線通信装置(無線通信装置300)及び無線通信装置400が、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)で互いに接続されると、情報取得部481は、第2近距離無線通信部460を介して、無線通信装置300により上記接続情報とともに提供される上記IPアドレス及び/又は上記サービス情報を取得する。
(制御部483)
−接続処理
−−第2の近距離無線通信
制御部483は、例えば、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を行うための接続処理を行う。例えば、制御部483は、情報取得部481により取得される上記別の接続情報を用いて上記接続処理を行う。
−−無線通信
制御部483は、例えば、上記無線通信(例えば、無線LAN通信)を行うための接続処理を行う。この点についての説明は、符号が異なることを除き、第1の実施形態に係る制御部263に係る説明と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。
−他の無線通信装置との通信の制御、及びサービスの提供又は利用のための制御
制御部483は、例えば、無線通信装置400と接続されている他の無線通信装置との通信を制御する。また、制御部483は、例えば、サービスの提供又は利用のための制御を行う。これらの点についての説明は、符号が異なることを除き、第1の実施形態に係る制御部263に係る説明と同じである。よって、ここでは重複する説明を省略する。
<3.4.処理の流れ>
次に、図18を参照して、第2の実施形態に係る通信制御処理を説明する。以下に説明する例では、上記無線通信が無線LAN通信(Wi−Fi通信とも呼ぶ)であり、上記第1の近距離無線通信がNFCであり、上記第2の近距離無線通信がBluetooth通信である例である。
図18は、第2の実施形態に係る通信制御処理の概略的な流れの一例を示すシーケンス図である。
前提として、無線通信装置300は、IEEE802.11シリーズのアクセスポイント又はWi−Fi DirectのP2Pグループオーナー(P2P GO)として動作しており、無線通信装置400はIEEE802.11シリーズのステーションとして動作している。
まず、無線通信装置300及び無線通信装置400の一方が他方に近接すると、無線通信装置300は、NFCを通じて、Bluetooth通信用の接続情報(例えば、Bluetoothデバイスアドレスなど)を無線通信装置400に提供する(S601)。
そして、無線通信装置300及び無線通信装置400は、Bluetooth通信のための接続を確立する(S603)。
すると、無線通信装置300は、Bluetooth通信を通じて、無線LAN通信用の接続情報(例えば、SSID及びPSKなど)、IPアドレス及びサービス情報を無線通信装置400に提供する(S605)。
そして、無線通信装置300及び無線通信装置400は、無線LAN通信のためのセキュアリンクを確立する(S607)。即ち、無線通信装置300及び無線通信装置400は、セキュアに互いに接続される。なお、上記セキュアリンクは、上記PSK(例えば、WPA2−PSK)により暗号化されたリンクである。
その後、無線通信装置300及び無線通信装置400の間での無線LAN通信を通じたサービスの提供及び利用が開始される(S609)。
以上のような第2の実施形態の例によれば、例えば、装置間で送受信するデータの量が多い(例えば、2〜4kB以上)場合であっても、無線通信装置300及び他の無線通信装置(例えば、無線通信装置400)を近接させる時間をより短くすることができる。また、例えば、上記無線通信を通じたサービスの提供又は利用がより素早く開始し得る。
<3.5.第1の変形例>
例えば、上記所定の制約(即ち、上記第1の近距離無線通信(例えば、NFC)で送受信されるデータの量についての制約)が存在する場合に、上述したような第2の実施形態の例のような手法が用いられてもよい。また、上記所定の制約が存在しない場合に、上述した第1の実施形態のような手法(即ち、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を通じて上記接続情報などを提供せず、第1の近距離無線通信(例えば、NFC)を通じて上記接続情報などを提供する手法)が用いられてもよい。
<3.6.第2の変形例>
例えば、無線通信装置300の第1近距離無線通信部340は、NFCタグにより実装され得る。そして、当該NFCタグが、接続情報を動的に受け取ることができない静的タグである場合に、上述したような第2の実施形態の例のような手法が用いられてもよい。これにより、例えば、接続情報(例えば、PSKを含む)が静的タグに記憶させておくことを回避することができる。また、上記NFCタグが、接続情報を動的に受け取ることができる動的タグである場合に、第1の実施形態のような手法(即ち、上記第2の近距離無線通信(例えば、Bluetooth通信)を通じて上記接続情報などを提供せず、第1の近距離無線通信(例えば、NFC)を通じて上記接続情報などを提供する手法)が用いられてもよい。
<<4.応用例>>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、無線通信装置100、無線通信装置200、無線通信装置300及び無線通信装置400は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、無線通信装置100、無線通信装置200、無線通信装置300及び無線通信装置400は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、無線通信装置100、無線通信装置200、無線通信装置300及び無線通信装置400は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
<4.1.第1の応用例>
図19は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、アンテナスイッチ913、アンテナ914、NFCインタフェース915、アンテナ916、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
無線通信インタフェース912は、IEEE802.11、より具体的にはIEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN規格のうちの1つ以上をサポートし、無線LAN通信を実行する。無線通信インタフェース912は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース912は、ダイレクト通信モード(又はアドホックモード)においては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース912は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース912は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース912は、無線LAN方式に加えて、セルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ913は、無線通信インタフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ914の接続先を切り替える。アンテナ914は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース912による無線信号の送信及び受信のために使用される。
NFCインタフェース915は、ISO/IEC 14443 Type A、ISO/IEC 14443 Type B、ISO/IEC 15693、ISO/IEC 18092及びISO/IEC 21481などのNFC規格のうちの1つ以上をサポートし、NFCを実行する。NFCインタフェース915は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。NFCインタフェース915は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナ916は、NFCインタフェース915による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図19の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、セルラ通信方式用のアンテナ、など)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ913は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。また、スマートフォン900は、Bluetoothインタフェースをさらに備えてもよい。
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース912、NFCインタフェース915及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図19に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
図19に示したスマートフォン900において、図5を参照して説明した情報取得部161、情報提供部163及び制御部165、並びに、図16を参照して説明した情報取得部381、情報提供部383及び制御部385は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。より具体的には、例えば、これらの機能は、プロセッサ901又は補助コントローラ919により実行されるプログラム(例えば、OS(Operating System)又はデバイスドライバの一部)として実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、無線通信インタフェース912、NFCインタフェース915又はBluetoothインタフェースにおいて実装されてもよい。
また、図19に示したスマートフォン900において、図6を参照して説明した情報取得部261及び制御部263、並びに、図17を参照して説明した情報取得部481及び制御部483は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。より具体的には、例えば、これらの機能は、プロセッサ901又は補助コントローラ919により実行されるプログラム(例えば、OS又はデバイスドライバの一部)として実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、無線通信インタフェース912、NFCインタフェース915又はBluetoothインタフェースにおいて実装されてもよい。
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インタフェース912が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
<4.2.第2の応用例>
図20は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935、NFCインタフェース936、アンテナ937及びバッテリー938を備える。
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
無線通信インタフェース933は、IEEE802.11、より具体的にはIEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN規格のうちの1つ以上をサポートし、無線LAN通信を実行する。無線通信インタフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース933は、ダイレクト通信モード(又はアドホックモード)においては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、無線LAN方式に加えて、セルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
NFCインタフェース936は、ISO/IEC 14443 Type A、ISO/IEC 14443 Type B、ISO/IEC 15693、ISO/IEC 18092及びISO/IEC 21481などのNFC規格のうちの1つ以上をサポートし、NFCを実行する。NFCインタフェース936は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。NFCインタフェース936は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナ937は、NFCインタフェース936による無線信号の送信及び受信のために使用される。
なお、図20の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。また、カーナビゲーション装置920は、Bluetoothインタフェースをさらに備えてもよい。
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図20に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
図20に示したカーナビゲーション装置920において、図5を参照して説明した情報取得部161、情報提供部163及び制御部165、並びに、図16を参照して説明した情報取得部381、情報提供部383及び制御部385は、プロセッサ921において実装されてもよい。より具体的には、例えば、これらの機能は、プロセッサ921により実行されるプログラム(例えば、OS又はデバイスドライバの一部)として実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、無線通信インタフェース933、NFCインタフェース936又はBluetoothインタフェースにおいて実装されてもよい。
また、図20に示したカーナビゲーション装置920において、図6を参照して説明した情報取得部261及び制御部263、並びに、図17を参照して説明した情報取得部481及び制御部483は、プロセッサ921において実装されてもよい。より具体的には、例えば、これらの機能は、プロセッサ921により実行されるプログラム(例えば、OS又はデバイスドライバの一部)として実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、無線通信インタフェース933、NFCインタフェース936又はBluetoothインタフェースにおいて実装されてもよい。
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
<4.3.第3の応用例>
図21は、本開示に係る技術が適用され得る無線通信モジュール960の概略的な構成の一例を示すブロック図である。無線通信モジュール960は、プロセッサ961、メモリ962、ストレージ963、接続インタフェース964、無線通信インタフェース965、NFCインタフェース966及びバス967を備える。
プロセッサ961は、例えばCPUであってよく、無線通信モジュール960の機能を制御する。メモリ962は、RAM及びROMを含み、プロセッサ961により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ963は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。接続インタフェース964は、無線通信モジュール960を搭載する端末との接続のためのインタフェースである。
無線通信インタフェース965は、IEEE802.11、より具体的にはIEEE802.11a、11b、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN規格のうちの1つ以上をサポートし、無線LAN通信を実行する。無線通信インタフェース965は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース965は、ダイレクト通信モード(又はアドホックモード)においては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース965は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース965は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース965は、無線LAN方式に加えて、セルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。なお、無線通信インタフェース965は、アンテナを介して無線信号を送受信する。当該アンテナは、無線通信モジュール960を搭載する端末により備えられてもよい。
NFCインタフェース966は、ISO/IEC 14443 Type A、ISO/IEC 14443 Type B、ISO/IEC 15693、ISO/IEC 18092及びISO/IEC 21481などのNFC規格のうちの1つ以上をサポートし、NFCを実行する。NFCインタフェース966は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。NFCインタフェース966は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。なお、NFCインタフェース966は、アンテナを介して無線信号を送受信する。当該アンテナは、無線通信モジュール960を搭載する端末により備えられてもよい。
なお、図21の例に限定されず、無線通信モジュール960は、1つ以上のアンテナ(例えば、無線LAN通信方式のアンテナ、NFC方式のアンテナなど)を備えてもよい。また、無線通信モジュール960は、Bluetoothインタフェースを備えてもよい。また、無線通信インタフェース965及びNFCインタフェース966の一方又は両方は、無線通信モジュール960により備えられず、無線通信モジュール960を搭載する端末により備えられてもよい。
バス967は、プロセッサ961、メモリ962、ストレージ963、接続インタフェース964、無線通信インタフェース965及びNFCインタフェース966を互いに接続する。
図21に示した無線通信モジュール960において、図5を参照して説明した情報取得部161、情報提供部163及び制御部165、並びに、図16を参照して説明した情報取得部381、情報提供部383及び制御部385は、プロセッサ961において実装されてもよい。より具体的には、例えば、これらの機能は、プロセッサ961により実行されるプログラムとして実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、無線通信インタフェース965、NFCインタフェース966又はBluetoothインタフェースにおいて実装されてもよい。
また、図21に示した無線通信モジュール960において、図6を参照して説明した情報取得部261及び制御部263、並びに、図17を参照して説明した情報取得部481及び制御部483は、プロセッサ961において実装されてもよい。より具体的には、例えば、これらの機能は、プロセッサ961により実行されるプログラムとして実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、無線通信インタフェース965、NFCインタフェース966又はBluetoothインタフェースにおいて実装されてもよい。
<<5.まとめ>>
ここまで、図4〜図21を参照して、本開示の実施形態に係る無線通信装置及び各処理を説明した。
本開示に係る実施形態によれば、無線通信装置(無線通信装置100及び無線通信装置300)は、IPアドレス、及び他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を、近距離無線通信を通じて、上記他の無線通信装置に提供する情報提供部(情報提供部163、情報提供部383)、を備える。
これにより、例えば、無線通信を通じたサービスの提供又は利用をより素早く開始させることが可能になる。より具体的には、例えば、上記無線通信装置と上記他の無線通信装置との接続の後に行われるIPアドレスの割当てが省略されるので、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
また、本開示に係る実施形態によれば、無線通信装置(無線通信装置200及び無線通信装置400)は、IPアドレス、及び他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を、近距離無線通信を通じて、上記他の無線通信装置から取得する情報取得部(情報取得部261、情報取得部481)、を備える。
これにより、例えば、無線通信を通じたサービスの提供又は利用をより素早く開始させることが可能になる。より具体的には、例えば、上記無線通信装置と上記他の無線通信装置との接続の後に行われるIPアドレスの割当てが省略されるので、サービスの提供又は利用がより早く開始し得る。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態を説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、無線通信装置が近距離無線通信を行い、当該近距離無線通信がNFCである例を説明したが、本開示は、上記無線通信装置がNFCリーダ/ライタを備えるケースのみに限られない。例えば、上記無線通信装置は、NFCリーダ/ライタの代わりに、NFCタグを備えてもよい。この場合に、上記無線通信装置が、他の無線通信装置に情報を提供する場合には、提供すべき情報をNFCタグに生成してもよい。これにより、提供すべき上記情報が上記他の無線通信装置によって読み込まれ得る。その結果、提供すべき上記情報が、上記他の無線通信装置に提供されてもよい。
また、例えば、一方の無線通信装置が、近距離無線通信を通じて、接続情報及び追加情報(例えば、IPアドレス及び/又はサービス情報)を他方の無線通信装置に提供する例を説明したが、本開示は係る例に限定されない。例えば、上記他方の無線通信装置も、近距離無線通信を通じて、いずれかの情報を上記一方の無線通信装置に提供してもよい。例えば、上記他方の無線通信装置は、近距離無線通信を通じて、当該他方の無線通信装置についてのサービス情報を上記一方の無線通信装置に提供してもよい。より具体的には、上記他方の無線通信装置は、近距離無線通信を通じて上記一方の無線通信装置により上記接続情報を提供される際に、近距離無線通信を通じてサービス情報を上記一方の無線通信装置に提供してもよい。このような場合に、上記他方の無線通信装置も、近距離無線通信を通じてサービス情報を提供する情報提供部を備えてもよい。
また、本明細書の各処理における処理ステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理における処理ステップは、フローチャート又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
また、無線通信装置に内蔵されるCPU、ROM及びRAM等のハードウェアに、上記無線通信装置の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されてもよい。また、当該コンピュータプログラムを記憶するメモリ(例えば、ROM及びRAM)と、当該コンピュータプログラムを実行可能な1つ以上のプロセッサ(例えば、CPU、DSPなど)を備える情報処理装置(例えば、処理回路、チップ)も提供されてもよい。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記効果とともに、又は上記効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
無線通信装置であって、
IPアドレス、及び他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を、近距離無線通信を通じて、前記他の無線通信装置から取得する取得部、
を備える無線通信装置。
(2)
前記所定の通信方式は、IEEE802.11仕様を用いた通信方式である、前記(1)
記載の無線通信装置。
(3)
前記接続情報は、暗号処理又は復号処理に用いられる情報を含む、前記(1)に記載の通信装置。
(4)
前記接続情報は、PSK(Pre-Shared Key)及びSSID(Service Set Identifier)の少なくとも一方を含む、前記(1)に記載の無線通信装置。
(5)
前記他の無線通信装置との間でセキュアコネクションを確立した後、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する、前記(3)記載の無線通信装置。
(6)
前記他の無線通信装置との間でセキュアコネクションを確立した後、IPアドレスを含むサービスディスカバリクエリ又はサービスディスカバリレスポンスを送信することなく、画像情報、動画像情報若しくは音楽情報を送信し又は受信する、前記(5)記載の無線通信装置。
(7)
前記IPアドレスは、前記画像情報、前記動画像情報若しくは前記音楽情報を送信し又は受信するときに用いられる、前記(6)記載の無線通信装置。
(8)
前記IPアドレスは、少なくとも3つ以上の通信装置を含むネットワーク環境で用いられる、前記(7)記載の無線通信装置。
(9)
前記他の無線通信装置との間でセキュアコネクションを確立した後、ユーザからの操作入力の有無にかかわらず、前記IPアドレスを用いて通信を行う、前記(1)記載の無線通信装置。
(10)
前記取得部は、さらに、前記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のためのサービス情報を取得する、前記(1)に記載の無線通信装置。
(11)
前記取得部は、さらに、前記無線通信を通じたサービスの利用又は提供のためのサービス情報に関連付けられた識別情報を取得する、前記(1)に記載の無線通信装置。
(12)
近距離無線通信を通じて、前記他の無線通信装置から前記接続情報を取得する際に、前記無線通信装置の異常を示す情報を前記他の無線通信装置に提供し、又は前記他の無線通信装置の異常を示す情報を前記他の無線通信装置から取得する、前記(1)に記載の無線通信装置。
(13)
無線通信装置に含まれるプロセッサで実行されるプログラムであって、
IPアドレス、及び他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を、近距離無線通信を通じて、前記他の無線通信装置から取得したことを検出する手順を備えるプログラム。
(14)
無線通信方法であって、
IPアドレス、及び他の無線通信装置との間で所定の通信方式に従った無線通信を行うために用いられる接続情報を、近距離無線通信を通じて、前記他の無線通信装置から取得したことを検出するステップ、
を含む無線通信方法。