<第1実施形態>
以下、本発明に係る遊技機の第1実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図21を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<外観構成>
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。
また一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル15が設けられ、その発射ハンドル15の左側近傍及び前面枠3の上部両側面側には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ16が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、LEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配設されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは図柄(装飾図柄)の変動表示が可能なものである。そしてこのような液晶表示装置41の周囲には、装飾用の上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cが設けられており、この上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cの背面側には可動役物装置43が配設されている。
この可動役物装置43は、図2に示すように、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、左上可動役物43dと、さらに、上・左・右・左上可動役物43a〜43dを、夫々、駆動する2相のステッピングモータ等のモータ(図示せず)とで構成されている。なお、これら上・左・右・左上可動役物43a〜43dには、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄1始動口44が配設され、その内部には入賞球を検出する特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。そしてこの特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第1始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第1始動保留球数は、特別図柄1始動口44へ遊技球が入賞し、特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
他方、液晶表示装置41の右下部側には、特別図柄2始動口45が配設され、その内部には入賞球を検出する特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。そしてこの特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、第2始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この第2始動保留球数は、特別図柄2始動口45へ遊技球が入賞し、特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
一方、この特別図柄2始動口45は、図2に示すように、開閉部材45bを備えており、この開閉部材45bが開放した場合に遊技球が入賞し易い状態となる。この開閉部材45bは、後述する普通図柄の抽選に当選した場合に、所定回数、所定時間開放するもので、普通電動役物ソレノイド45c(図3参照)によって開閉動作が制御されている。なお、以下では、このような開閉部材45b及び普通電動役物ソレノイド45cを合せた装置を普通電動役物と称することがある。
他方、特別図柄1始動口44の右側には、図2に示すように、入賞装置46が配設されている。この入賞装置46は、後述する特別図柄1,2の抽選に当選したとき、すなわち大当たりしたことにより発生する特別遊技状態の際、開閉扉46aにて閉止されている図示しない大入賞口が開放するように開閉扉46aが特別電動役物ソレノイド46b(図3参照)によって駆動制御され、遊技球が大入賞口(図示せず)に入球可能となる。なお、この大入賞口(図示せず)に入球した遊技球は入賞球として大入賞口(図示せず)内部に設けられている大入賞口スイッチ46cによって検出される。
一方、特別図柄1,2の抽選に当選していないとき、すなわち、特別遊技状態でない場合は、特別電動役物ソレノイド46b(図3参照)によって開閉扉46aが駆動制御され、大入賞口(図示せず)が閉止される。これにより、大入賞口(図示せず)内に遊技球が入球することができなくなる。なお、以下では、このような開閉扉46a及び特別電動役物ソレノイド46bを合せた装置を特別電動役物と称することがある。
他方、液晶表示装置41の右上部には、図2に示すように、ゲートからなる普通図柄始動口47が配設され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47a(図3参照)が設けられている。また、上記入賞装置46の右側及び上記特別図柄1始動口44の左側には、一般入賞口48が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ48a(図3参照)が設けられている。
また、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置49であり、他の7セグメントは特別図柄1や特別図柄2の始動保留球数を表示する始動保留球数表示装置50である。この特別図柄表示装置49は、図2に示すように、特別図柄1表示装置49aと特別図柄2表示装置49bとで構成されており、その特別図柄1表示装置49aの左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置51が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、図示はしないが複数の遊技釘が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車52が配設されている。
<制御装置>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図3に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM610と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM620とで構成されたワンチップマイクロコンピュータを搭載している。
そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄1始動口44への入賞を検出する特別図柄1始動口スイッチ44aと、特別図柄2始動口45への入賞を検出する特別図柄2始動口スイッチ45aと、普通図柄始動口47の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47aと、一般入賞口48への入賞を検出する一般入賞口スイッチ48aと、開閉扉46aによって開放又は閉止される大入賞口(図示せず)の入賞を検出する大入賞口スイッチ46cとが接続されている。またさらには、開閉部材45bの動作を制御する普通電動役物ソレノイド45cと、開閉扉46aの動作を制御する特別電動役物ソレノイド46bと、特別図柄1表示装置49aと、特別図柄2表示装置49bと、始動保留球数表示装置50と、普通図柄表示装置51とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口スイッチ45aあるいは普通図柄始動口スイッチ47aからの信号を主制御CPU600にて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄1,2の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄1表示装置49a又は特別図柄2表示装置49bあるいは普通図柄表示装置51に送信する。これにより、特別図柄1表示装置49a又は特別図柄2表示装置49bあるいは普通図柄表示装置51に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600は、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600が、一般入賞口スイッチ48a、大入賞口スイッチ46cからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドを払出制御基板70に送信することで、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。なお、この抽選処理についての詳細は後述することとする。
また、抽選を行った結果、普通図柄の抽選に当選した場合、開閉部材45bが所定回数、所定時間開放するように普通電動役物ソレノイド45cが駆動制御され、特別図柄1,2の抽選に当選した場合、特別電動役物ソレノイド46bが大入賞口(図示せず)を開放するように制御される。
払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの払出制御コマンドを受信し、その受信した払出制御コマンドに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM910と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM920とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI930と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM940とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ16が接続され、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う可動役物装置43が接続されている。またさらに、演出制御基板90には、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60(主制御CPU600)より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄1,2変動パターン、現在の遊技状態、第1始動保留球数(後述する)、第2始動保留球数(後述する)、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、当該制御信号に対応する音データを音ROM940より読み出し、スピーカ16に出力する。これにより、スピーカ16より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関する液晶制御コマンドを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されており、さらに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、可動役物装置43は、上記決定された演出パターンに対応した可動をすることとなる。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図3に示す電源基板130より供給されている。この電源基板130は、電圧生成部1300と、電圧監視部1310と、システムリセット生成部1320とを含んで構成されている。この電圧生成部1300は、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vを受けて複数種類の直流電圧を生成するもので、その生成された直流電圧は、図示はしないが各基板に供給されている。
また、電圧監視部1310は、上記交流電圧AC24Vの電圧を監視するもので、この電圧が遮断されたり、停電が発生したりして電圧異常を検出した場合に電圧異常信号ALARMを主制御基板60に出力するものである。なお、電圧異常信号ALARMは、電圧異常時には「L」レベルの信号を出力し、正常時には「H」レベルの信号を出力する。
また、一方、システムリセット生成部1320は、電源投入時のシステムリセット信号を生成するもので、その生成されたシステムリセット信号は、図示はしないが各基板に出力されている。
ここで、上記説明した制御装置のうち、本発明の特徴部分は、液晶表示装置41に表示される画面内容を遊技者に適切に認識させるための方法であるため、この点、以下に詳しく説明する。
<液晶表示装置における第1(2)始動保留球数の表示位置>
まず、第1始動保留球数及び第2始動保留球数の表示に関する部分について、図4〜図6を参照して具体的に説明する。
図4に示す液晶表示装置41には、リーチ演出が実行されている画面例が示されている。より具体的に説明すると、画面中央に表示されている「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、「中」の図柄が変動中(画像表示P3参照)で、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)と同一の状態で停止すれば、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知するリーチ演出が実行されている。この画面中央に表示されている組み合わせ図柄の下部左側には、特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)が検出した有効入賞球数である第1始動保留球数が表示され(画像表示P10参照)、画面右下部には、特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)が検出した有効入賞球数である第2始動保留球数が表示され(画像表示P11参照)ている。この画像表示P10に表示されている第1始動保留球数は、所定上限数(図示では、4個)保留されている状態を示しており、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、画面右に示す第1始動保留球1(画像表示P10a参照)から順に消化、すなわち、1減算(−1)されることとなる。そのため、画面左に示す第1始動保留球4(画像表示P10b参照)は、現在表示されている第1始動保留球数の中で最後に減算(−1)されることとなる。ところで、画像表示P10cに示す第1始動保留球2は、他の第1始動保留球(画像表示P10a,画像表示P10b参照)とは異なり、星型のマークとして表示されている。これは、先読み予告演出が実行されることを遊技者に認識させるためものである。それゆえ、第1始動保留球2(画像表示P10c参照)は、通常の表示態様とは異なる特定の表示態様(例えば、星型)で表示されている。
一方、画像表示P11に表示されている第2始動保留球数は、所定上限数(例えば、4個、破線で示す画像表示P11d参照)に達しない3個保留されている状態を示しており、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、画面左に示す第2始動保留球1(画像表示P11a参照)から順に消化、すなわち、1減算(−1)されることとなる。そのため、画面右に示す第2始動保留球3(画像表示P11b参照)は、現在表示されている第2始動保留球数の中で最後に減算(−1)されることとなる。ところで、第2始動保留球2(画像表示P11c参照)は、他の第2始動保留球(画像表示P11a,画像表示P11b参照)とは異なり、星型のマークとして表示されている。これは、先読み予告演出が実行されることを遊技者に認識させるためものである。それゆえ、第2始動保留球2(画像表示P11c参照)は、通常の表示態様とは異なる特定の表示態様(例えば、星型)で表示されている。
かくして、このように画像表示P10に表示されている第1始動保留球数及び画像表示P11に表示されている第2始動保留球数は、図4に示すように、特別図柄1始動口44の中心点Oから当該第1始動保留球数の所定上限数、すなわち、4個目(画像表示P10b参照)の外側又は前記第2始動保留球数の所定上限数、すなわち、4個目(画像表示P11d参照)の外側までを半径Rとした円C内に配置されるように、液晶表示装置41上に配置されている。
しかして、このように、特別図柄1始動口44の中心点Oから第1始動保留球数の所定上限数、すなわち、4個目(画像表示P10b参照)の外側又は第2始動保留球数の所定上限数、すなわち、4個目(画像表示P11d参照)の外側までを半径Rとした円C内に配置されるように、画像表示P10に表示されている第1始動保留球数及び画像表示P11に表示されている第2始動保留球数を液晶表示装置41上に配置するようにすれば、遊技者が、特別図柄1始動口44に注目していたとしても、その視界範囲内に第1始動保留球数及び第2始動保留球数を配置するようにしているから、遊技者は、第1始動保留球数及び第2始動保留球数を容易に確認することができ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。
しかしながら、画像表示P10に表示されている第1始動保留球数及び画像表示P11に表示されている第2始動保留球数は、リーチ演出、予告演出、可動役物等で表示が消えてしまう場合がある。それゆえ、画面中央に表示されている組み合わせ図柄の上部左側には、画像表示P20aに示すように第1始動保留球数が数字(図示では4)として表示され、上部右側には、画像表示P20bに示すように第2始動保留球数が数字(図示では3)として表示されている。この画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数は、円C外に配置されるように液晶表示装置41上に配置され、特別図柄変動中は、始動保留球数が確認できるように常時表示されている。
しかして、このように、画像表示P10に表示されている第1始動保留球数及び画像表示P11に表示されている第2始動保留球数の表示が消えてしまったとしても、特別図柄変動中、画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数は常時表示されているから、遊技者は、第1始動保留球数及び第2始動保留球数を容易に確認することができ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。
なお、画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数の表示は、遊技者が現在の第1始動保留球数及び第2始動保留球数を把握し易くするために表示しているため、画像表示P10及び画像表示P11に示すように、先読み予告演出が実行されることを遊技者に認識させるように、通常の表示態様とは異なる特定の表示態様(例えば、星型)に変化させるようなことは行われず、数字の表示が変化するだけである。
また、画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数の表示は、可動役物装置43(図2参照)に隠されることが無い位置に配置されている。これにより、遊技者は、特別図柄変動中、どのような演出が発生したとしても、第1始動保留球数及び第2始動保留球数を把握することができる。
ところで、画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数の表示は、特別図柄変動中は、常時表示されているが、大当たり中は非表示となることがある。ただ、大当たり中は、入賞装置46の大入賞口(図示せず)内に遊技球を入球する必要があることから、発射ハンドル15(図1参照)によって遊技球が常時発射されている。そのため、大当たり中は、通常遊技のように、第1始動保留球数又は第2始動保留球数が所定上限数に達したことを確認し、発射ハンドル15によって遊技球を発射させないということがないため、第1始動保留球数及び第2始動保留球数が非表示となっても特段問題はない。
しかしながら、どのような遊技状態であっても、第1始動保留球数及び第2始動保留球数を遊技者に提供するために、始動保留球数表示装置50が配置されている。この始動保留球数表示装置50は、図4に示すように、円C外に配置されると共に、液晶表示装置41とは異なる位置に配置され、第1始動保留球数及び第2始動保留球を表示するようにしている。しかして、このように、始動保留球数表示装置50を配置するようにすれば、どのような遊技状態であっても、遊技の影響を受けることなく、第1始動保留球数及び第2始動保留球数を表示することができる。それゆえ、遊技者に適切な情報を提供することができる。
一方、始動保留球数表示装置50は、図5に示すように配置することもできる。すなわち、図5に示す始動保留球数表示装置50は、図4と同様、遊技領域40外に配置されている点は同じであるが、始動保留球数表示装置50の一部が円C内に配置されている点が図4とは異なっている。しかして、このように、始動保留球数表示装置50を配置するようにしても、図4と同様、第1始動保留球数及び第2始動保留球数を表示することができ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。なお、図5においては、始動保留球数表示装置50の一部が円C内に配置されている例を示したが、勿論、始動保留球数表示装置50の全部が円C内に配置されるようにしても良い。また、円Cの中心点を、特別図柄1始動口44の中心点Oとしたが、それに限らず、特別図柄1始動口44の入球口の左右に設けられている遊技釘(図示せず)を一直線上に結んだ中点を円Cの中心点としても良い。さらに、本実施形態においては、円Cを遊技者の視界範囲内としたが、それに限らず、特別図柄1始動口44及び画像表示P10に表示されている第1始動保留球数並びに画像表示P11に表示されている第2始動保留球数を含む矩形状であっても良い。
ところで、液晶表示装置41には、図6に示すように、特別図柄の変動中(画像表示P30参照)に、遊技に関する情報を予告報知するインフォメーション予告が表示される場合がある。このインフォメーション予告は、画像表示P40に示すように「セリフの色が赤いとチャンス!!」というように予告演出に関する大当たりへの期待度を報知するものである。このようなインフォメーション予告は、ステップアップ予告等のキャラクタを用いる予告とは異なり文字列で表示されることが多いため、遊技者の視界に入り易い位置で行うことがより効果的である。そのため、図6に示すように、画像表示P40に表示されているインフォメーション予告は、画像表示P10に表示されている第1始動保留球数及び画像表示P11に表示されている第2始動保留球数の上(近く)に液晶表示装置41上に配置するのが好ましい。すなわち、画像表示P40に表示されているインフォメーション予告の内容を示す文字列の一部又は全部(図示では一部)が、円C内に配置されるように、液晶表示装置41上に配置するのが好ましい。これにより、遊技者の視界に入り易い位置に、インフォメーション予告が表示されるため、遊技者に適切な情報を提供することができる。なお、図6に示す画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数の表示は、図4,図5とは異なり隣り合うように表示しているが、図6に示すように表示しても良い。また、図6では同色にしているが、画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数と画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数を色分けして遊技者に分かり易く表示することも可能である。
<液晶表示装置に表示されるステップアップ予告の画面例>
次に、液晶表示装置41に表示されるステップアップ予告に関する部分について、図7〜図8を参照して具体的に説明する。
特別図柄1始動口44(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a)又は特別図柄2始動口45(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄2始動口スイッチ45a)すると、その入賞した遊技球(入賞球)に対して、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選が主制御基板60(主制御CPU600)にて行われる。そして、その抽選結果が演出制御コマンドDI_CMDとして主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御基板90に送信される。
そして、演出制御基板90は、上記演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信し、当該演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを液晶制御コマンドとして液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120は、その液晶制御コマンドに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御し、上記決定された演出パターンに対応した画像を液晶表示装置41に表示させる。この液晶表示装置41に表示される画面例が図7及び図8に示すものである。
図7(a)〜(b)に示す画面例は、ステップアップ予告演出が実行されている例を示している。より具体的に説明すれば、図7に示すステップアップ予告演出では、まず、図7(a)に示すように、液晶表示装置41の画面右側からキャラクタCH1を登場させる。これにより、遊技者の視線が画面右側、すなわち、円C10部分に誘導されることとなる。そしてその後、次のステップへの分岐を煽るため、キャラクタCH1をコンマ数秒停止させる。この際、円C10以外の画面部分で何らかの変化があると、遊技者はその変化した箇所に視線を向けてしまため、それを避けるため、円C10以外の画面部分では、画面上の変化はないようにしている。
そしてその状態で、図7(b)に示すように、次のステップへの分岐を示すキャラクタCH2を円C10内に表示させる。
かくして、このようにすれば、遊技者は、ステップアップ予告の分岐に関する演出を見逃さずにすみ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。なお、ステップアップ予告演出では、特別図柄の変動停止が始まるまでの6〜7秒の間に、3〜5段階の演出分岐を認識させ、遊技者の興趣を向上させる必要があるため、時間的余裕がない。それゆえ、このように、遊技者の視線を誘導するようにすれば、短い時間でも遊技者が演出分岐を見逃さないようにすることができる。また、可動役物装置43(図2参照)を可動させる場合には、まず、円C10部分でステップアップ予告演出を行い、その後、可動役物装置43(図2参照)を円C10外から円C10内に向って移動させることにより、液晶表示装置41の円C10部分に視線を向けている遊技者が、可動役物装置43の可動を見逃さないようにすることができ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。また、本実施形態においては、画面右側からキャラクタCH1を登場させる例を示したが、それに限らず、画面左側からキャラクタCH1を登場させても良く、又、画面上側からキャラクタCH1を登場させても良く、さらに、画面下側からキャラクタCH1を登場させても良い。すなわち、画面中央部分を除く、上下左右端部からであれば、どこから登場させても良い。
一方、演出の都合上、遊技者の視線外から次のステップへの分岐を示す画像を表示させる場合には、図8に示すような手法を用いることができる。すなわち、図8(a)に示すように、液晶表示装置41の画面中央部分にキャラクタCH3が表示されていると、遊技者の視線は円C11内の画面部分に向けられる。そして、その円C11外、すなわち、遊技者の視野外から次のステップへの分岐を示す画像を表示させる際、遊技者に次のステップへの分岐を示す画像が表示されることを認識させるため、図8(b)に示すように、遊技者の視野内(円C11内)に「ビックリマーク」等の新たな画像を表示(画像表示P50参照)させ、次のステップへの分岐を示す画像が表示されることを認識させる。そしてその後、図8(c)に示すように、遊技者の視線外(円C11外)、すなわち、液晶表示装置41の画面右端部分から次のステップへの分岐を示すキャラクタCH4を表示させ、そのキャラクタCH4を遊技者の視線内(円C11内)に移動させる。
かくして、演出の都合上、遊技者の視線外から次のステップへの分岐を示す画像を表示させる場合であっても、ステップアップ予告の分岐に関する演出を見逃さずにすみ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。なお、本実施形態においては、遊技者の視野内(円C11内)に「ビックリマーク」等の新たな画像を表示(画像表示P50参照)させるようにしたが、新たな画像を表示させずとも、遊技者の視野内、すなわち、円C11内にいるキャラクタCH3をずっこけさせたり、あるいは、遊技者の視線を振り向かせたい位置にキャラクタCH3を振り向かせたり等、遊技者の視野内、すなわち、円C11内にいるキャラクタCH3の動きを変化させるようにしても良い。このようにしても、遊技者の視線外から次のステップへの分岐を示す画像を表示させる場合であっても、ステップアップ予告の分岐に関する演出を見逃さずにすみ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。また、本実施形態においては、ステップアップ予告演出を例にし、予告演出の発展を見逃さないように遊技者の視野内で演出を行う手法を例示したが、これを逆手にとり、遊技者の視野外で可動役物装置43を可動させることにより、意外性を創出することも可能である。すなわち、例えば、円C10又は円C11の遊技者の視野内で演出を行っている最中に、遊技者の視野外(円C10外又は円C11外)の可動役物装置43(図2参照)を可動させれば、遊技者の意識が集中している範囲外で演出が実行されることとなる。これにより、遊技者へ驚き等の意外性を提供することができる。
<液晶表示装置に表示されるリーチ演出の画面例>
次に、液晶表示装置41に表示されるリーチ演出に関する部分について、図9〜図10を参照して具体的に説明する。
特別図柄1始動口44(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄1始動口スイッチ44a)又は特別図柄2始動口45(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄2始動口スイッチ45a)すると、その入賞した遊技球(入賞球)に対して、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選が主制御基板60(主制御CPU600)にて行われる。そして、その抽選結果が演出制御コマンドDI_CMDとして主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御基板90に送信される。
そして、演出制御基板90は、上記演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信し、当該演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを液晶制御コマンドとして液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120は、その液晶制御コマンドに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御し、上記決定された演出パターンに対応した画像を液晶表示装置41に表示させる。この液晶表示装置41に表示される画面例が図9及び図10に示すものである。
図9に示す画面例は、リーチ演出が実行されている例を示している。より具体的に説明すれば、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示P60a参照)と「右」の図柄(画像表示P60b参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、リーチ状態となり、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる表示(画像表示P60c)をし、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知するリーチ演出が実行されているものを示している。
このリーチ演出では、激しく回転(高速回転)する剣(画像表示P70)と、巨大な手(画像表示P71)がぶつかって激しく押し合っている状態を示している。この際、遊技者の視線は、円C20内の画面部分に向けられる。そして、その遊技者の視線を円C20内に固定させるため、液晶表示装置41に表示されている表示内容を2〜3秒間完全に停止させる。これにより、遊技者の視線は円C20内に固定されたままとなるから、剣(画像表示P70)が巨大な手(画像表示P71)を突破、すなわち、勝って、「大当たり」となるのか、あるいは、剣(画像表示P70)が巨大な手(画像表示P71)を突破できず、すなわち、負けて、「ハズレ」となるのかの分岐を遊技者に確実に認識させることができる。
かくして、このようにすれば、遊技者は、リーチ演出の分岐に関する演出を見逃さずにすみ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。
一方、図10に示す画面例も、リーチ演出が実行されている例を示している。より具体的に説明すれば、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示P80a参照)と「右」の図柄(画像表示P80b参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、リーチ状態となり、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる表示(画像表示P80c)をし、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知するリーチ演出が実行されているものを示している。
このリーチ演出では、画像表示P80cの特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH10が接触している(ぶつかっている)状態を示している。この際、遊技者の視線は、円C30内の画面部分に向けられる。ただ、画像表示P80cの特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH10が接触しただけ(ぶつかっただけ)では、遊技者の視線が円C30内の画面部分に向けられない可能性もあるため、画像表示P80cの特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH10が接触している(ぶつかっている)画面部分を軽くズームし、遊技者の視線を円C30内に確実に誘導することもできる。なお、図9に示すリーチ演出では、図10に示すリーチ演出のようにズームしていないが、激しく回転(高速回転)する剣(画像表示P70)と、巨大な手(画像表示P71)がぶつかって激しく押し合っている画面部分を軽くズームしても良い。
このようにして、遊技者の視線を円C30内に誘導した後、粒状の拡散描画(エフェクト)が液晶表示装置41の画面全体に及ぶように、0.1〜0.3秒程度の高速ループ状態で飛び散り続ける。そしてその映像が、変動表示結果が「大当たり」か否かの分岐演出が始まる数秒間続けて液晶表示装置41に表示されることとなる。これにより、高速ループ状態で表示される映像は、遊技者が反射的に視線で追うことができず、さらには、ループ状態になっていることで、液晶表示装置41に表示される画面としては、変化がないことから、遊技者の視線は円C30内に固定されたままとなる。しかして、遊技者の視線は円C30内に固定されたままとなるから、キャラクタCH10の動きを遊技者に注視させることができ、もって、「大当たり」か「ハズレ」かの分岐を遊技者に確実に認識させることができる。
かくして、このようにしても、遊技者は、リーチ演出の分岐に関する演出を見逃さずにすみ、もって、遊技者に適切な情報を提供することができる。なお、上記のような高速ループ状態でのエフェクトは、画面全体に及ぶようにした方が好ましい。画面の一部分で高速ループ状態のエフェクトを実行したとしても、遊技者の視線を固定することができない場合があるためである。
また、リーチ演出においては、液晶表示装置41に表示される画像に限らず、可動役物装置43(図2参照)やランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプの変化にも留意する必要がある。可動役物装置43(図2参照)やランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが変化すると、遊技者の視線が移動してしまう可能性があるためである。そのため、可動役物装置43(図2参照)やランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプにおいても、停止させるか、あるいは、一定の速度でループ状態の動きをさせるのが好ましい。停止させたり、ループ状態の動きをさせたりすると、動きに変化がないため、遊技者が、可動役物装置43(図2参照)やランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが変化したとは認識しないためである。
<その他の画面例>
ところで、上記のような遊技者の視線の誘導や固定の手法としては、上記の手法に限らず、例えば、図11に示すような手法も用いることができる。図11(a)に示す画面例は、液晶表示装置41に表示されている画面右側に表示されている2人の人物(画像表示P90参照)が動作し、画面左側に表示されている3人の人物(画像表示P91参照)が停止している状態を示している。すなわち、動作している2人の人物(画像表示P90参照)に遊技者の視線を誘導し固定させる場合、その固定後、画面左側に表示されている3人の人物(画像表示P91参照)が動いてしまうと遊技者の視線が画面左側に表示されている3人の人物(画像表示P91参照)に移動してしまう可能性があるため、画面左側に表示されている3人の人物(画像表示P91参照)は停止状態を維持している。
かくして、このようにしても、遊技者に適切な情報を提供することができる。
また、図11(b)に示す画面例は、液晶表示装置41の画面中央に表示されている人物が複数の動きをしている状態を示している。すなわち、画面中央に表示されている人物は、右手で大きな動き(大げさな動作)をする(画像表示P100参照)と共に、左手は小さな動き(こっそりとした動作)をする(画像表示P101参照)ようにしている。かくしてこのように同時に複数の動作をした場合、遊技者の視線は、大きな動き(大げさな動作)をしている箇所に移動し易くなるから、遊技者の視線を誘導させたい位置の動きを大きな動作(大げさな動作)にすれば良いこととなる。しかして、このようにしても、遊技者に適切な情報を提供することができる。
さらに、図11(c)に示す画面例は、液晶表示装置41に表示されている画面左下側に表示されている人物(画像表示P110参照)が動くと共に、その人物(画像表示P110参照)の背景に位置する画像(画像表示P111参照)も動いている状態を示している。かくしてこのように同時に複数の動きをしている場合、遊技者の視線は、手前で動いている方に行きやすくなるため、遊技者の視線を誘導させたい位置に、上記人物(画像表示P110参照)を配置するようにすれば良いこととなる。よって、このようにしても、遊技者に適切な情報を提供することができる。
ここで、上記説明した処理に関し、主制御基板60及び演出制御基板90にて処理される処理内容を、図12〜図21を参照してさらに具体的に説明する。
<主制御基板処理>
まず、本発明の特徴部分に係る主制御基板60の主制御ROM610(図3参照)内に格納されているプログラムの概要を図12〜図18を用いて説明する。
<メイン処理>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)の電圧生成部1300にて生成された直流電圧が各制御基板に投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600(図3参照)は、図12に示す主制御メイン処理を行う。主制御CPU600は、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定する(ステップS1)。
次いで、主制御CPU600は、当該主制御CPU600内のレジスタ値等の初期設定を行う(ステップS2)。
続いて、主制御CPU600は、電源基板130(電圧監視部1310)より出力されている電圧異常信号ALARM(図3参照)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600の内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS3)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS4:YES)、ステップS3の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS4:NO)、ステップS5の処理に進む。すなわち、主制御CPU600は、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS3〜S4)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600は、主制御RAM620(図3参照)へのデータ書込みを許可する(ステップS5)。このように、電圧異常信号ALARMの正常レベル(正常値)を検出するまで主制御RAM620へのデータ書き込みを禁止することにより、電源基板130に供給される交流電圧AC24Vが安定して供給される前に、不安定な信号が主制御RAM620にアクセスし、主制御RAM620に記憶されているデータを書き換えてしまうという事態を防止することができる。
次いで、主制御CPU600は、演出制御基板90に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信し(ステップS6)、バックアップフラグBFLの内容を判定する(ステップS7)。なお、このバックアップフラグBFLとは、図13に示す電圧監視処理の動作が実行されたか否かを示すデータである。
このバックアップフラグBFLがOFF状態(ステップS7:OFF)であれば、後述する図13に示す電圧監視処理の動作が実行されていないこととなり、主制御CPU600は、主制御RAM620内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。一方、バックアップフラグBFLがON状態(ステップS7:ON)であれば、後述する図13に示す電圧監視処理の動作が実行されていることとなるため、主制御CPU600は、チェックサム値を算出するためのチェックサム演算を行う(ステップS8)。なお、チェックサム演算とは、主制御RAM620の作業領域を対象とする8ビット加算演算である。
そして、主制御CPU600は、上記チェックサム値が算出されたら、この演算結果を主制御RAM620内のSUM番地の記憶値と比較する処理を行う(ステップS9)。そして、記憶された演算結果は、主制御RAM620内に記憶されている他のデータと共に、電源基板130にて生成されるバックアップ電源によって維持されている。
このSUM番地の記憶値と上記ステップS8の処理にて算出されたチェックサム値が不一致(ステップS9:NO)であれば、主制御CPU600は、主制御RAM620内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。そして一致(ステップS9:YES)していれば、主制御CPU600は、主制御RAM620内に記憶されているデータに基づいて電源遮断時の遊技動作に復帰させる処理を行う(ステップS10)。
かくして、主制御CPU600は、上記ステップS10又はステップS11の処理を終えた後、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600は、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS12)。そしてその後、主制御CPU600は、ループ処理を行う。
<タイマ割込み処理>
続いて、図13を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600内のレジスタ群の内容を主制御RAM620のスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS50)、その後電圧監視処理を実行する(ステップS51)。この電圧監視処理は、電源基板130(図3参照)から出力される電圧異常信号ALARMのレベルを判定し、電圧異常信号ALARMが「L」レベル(異常レベル)であれば、主制御RAM620内に記憶されているデータのバックアップ処理、すなわち、当該データのチェックサム値を算出し、その算出したチェックサム値をバックアップデータとして主制御RAM620内に保存する処理を行う。
次いで、主制御CPU600は、上記電圧監視処理(ステップS51)が終了すると、各遊技動作の時間を管理している各種タイマ(普通図柄変動タイマ、普通図柄役物タイマ等)のタイマ減算処理を行う(ステップS52)。
そして続いて、主制御CPU600には、特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)と、特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)と、普通図柄始動口スイッチ47a(図3参照)と、一般入賞口スイッチ48a(図3参照)と、大入賞口スイッチ46c(図3参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM620内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS53)。なお、このスイッチ入力処理は、不正入賞があった場合に、立ち上がり状態を無効(入賞無効)にする処理も行い、賞球を払出すために上記大入賞口スイッチ46c,一般入賞口スイッチ48aに何個の遊技球が入賞したのかのカウントも行っている。
次いで、主制御CPU600は、乱数管理処理を行う(ステップS54)。具体的には、当否抽選に使用する普通図柄、特別図柄1,2等の乱数を更新する処理を行うものである。
次いで、主制御CPU600は、エラー管理処理を行う(ステップS55)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったりなど、機器内部に異常が生じていないかの判定を含むものである。
次いで、主制御CPU600は、賞球管理処理を実行する(ステップS56)。この賞球管理処理は、払出制御基板70(図3参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドを出力している。
次いで、主制御CPU600は、普通図柄処理を実行する(ステップS57)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行し、その抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定したりするものである。
次いで、主制御CPU600は、普通電動役物管理処理を実行する(ステップS58)。この普通電動役物管理処理は、普通図柄処理(ステップS57)の抽選結果に基づき、普通電動役物開放遊技発生に必要な普通電動役物ソレノイド45cの制御に関する信号が生成される。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄処理を実行する(ステップS59)。この特別図柄処理では、特別図柄1,2の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄1,2の変動パターンや特別図柄1,2の停止表示態様を決定する。なお、この特別図柄処理の詳細については、後述することとする。
次いで、主制御CPU600は、特別電動役物管理処理を実行する(ステップS60)。この特別電動役物管理処理では、主に、大当たり抽選結果が「大当たり」又は「小当たり」であった場合、その当りに対応した当り遊技を実行制御するために必要な設定処理を行う。この際、特別電動役物ソレノイド46bの制御に関する信号も生成される。
次いで、主制御CPU600は、LED管理処理を実行する(ステップS61)。このLED管理処理は、処理の進行状態に応じて、特別図柄表示装置49や普通図柄表示装置51並びに始動保留球数表示装置50への出力データを生成したり、当該データに基づく制御信号を出力したりする処理である。これにより、始動保留球数表示装置50(図2,図4,図5参照)に、現在の第1始動保留球数及び第2始動保留球数が表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600は、ソレノイド駆動処理を行う(ステップS62)。この際、主制御CPU600は、普通電動役物管理処理(ステップS58)にて生成された普通電動役物ソレノイド45cの制御に関する信号を確認すると共に、特別電動役物管理処理(ステップS60)にて生成された特別電動役物ソレノイド46bの制御に関する信号を確認する。そしてこの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45c又は特別電動役物ソレノイド46bの作動/停止が制御され、開閉部材45bが開放又は閉止、あるいは、大入賞口(図示せず)が開放又は閉止するように開閉扉46aが動作することとなる。
次いで、主制御CPU600は、割込み許可状態に戻し(ステップS63)、主制御RAM620のスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS64)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図12参照)に戻ることとなる。
<特別図柄処理>
次に、図14〜図18を参照して、上記特別図柄処理(図13のステップS59)について詳細に説明する。図14に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄1始動口44(図2参照)の特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認し(ステップS100)、さらに、特別図柄2始動口45(図2参照)の特別図柄2始動口スイッチ45aにおいて、遊技球の入球(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS101)。
<特別図柄処理:始動口チェック処理1(2)>
この処理について、図15を用いて詳しく説明する。なお、始動口チェック処理1は、特別図柄1に関する処理であるのに対し、始動口チェック処理2は、特別図柄2に関する処理であるが、処理内容としては、同じであるため、まとめて説明することとする。
主制御CPU600は、特別図柄1始動口44又は特別図柄2始動口45に遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄1始動口44の特別図柄1始動口スイッチ44a又は特別図柄2始動口45の特別図柄2始動口スイッチ45aのレベルを確認する(ステップS150)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS150:NO)、始動口チェック処理1(2)を終える。
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS150:YES)、主制御CPU600は、第1始動保留球数が所定数又は第2始動保留球数が所定数、主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納されているか否かを確認する(ステップS151)。その第1始動保留球数又は第2始動保留球数が、4未満であれば(ステップ151:≠MAX)、当該第1始動保留球数又は第2始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS152)。
次いで、主制御CPU600は、図13に示すステップS54にて管理されている特別図柄1,2の変動停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値を第1始動保留球数及び第2始動保留球数が格納されている主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納する。そしてさらに、主制御CPU600は、図13に示すステップS54にて管理されている大当たり判定用乱数値を第1始動保留球数及び第2始動保留球数が格納されている主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納する(ステップS153)。
次いで、主制御CPU600は、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS154)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS154:NO)、主制御CPU600は、上記ステップS153にて主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納した特別図柄1,2の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS155)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS156)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS155にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS156にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS153にて主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納した特別図柄1,2用乱数値を用いて、大当たりの種類(16R確変大当り、16R非確変大当たり等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄1,2始動口入賞コマンドを生成する(ステップS157)。
次いで、主制御CPU600は、上記生成された特別図柄1,2始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの第1始動保留加算コマンド又は第2始動保留加算コマンドを生成する(ステップS158)。
一方、主制御CPU600は、上記ステップS158の処理を終えるか、又は、上記ステップS151にて特別図柄1の第1始動保留球が4以上又は特別図柄2の第2始動保留球が4以上であるか(ステップS151:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS154:YES)、増加した第1始動保留球数又は第2始動保留球数に応じた上位バイトの第1始動保留加算コマンド又は第2始動保留加算コマンドを生成する(ステップS159)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS158にて生成した下位バイトの第1始動保留加算コマンド又は第2始動保留加算コマンドと、上記ステップS159にて生成した上位バイトの第1始動保留加算コマンド又は第2始動保留加算コマンドとを結合した上で、第1始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)又は第2始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS160)。これにより、液晶表示装置41に、図4〜図6に示すような画像表示P10に表示されている第1始動保留球数及び画像表示P11に表示されている第2始動保留球数、並びに、画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数が加算されて表示されることとなる。この際、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、上記演出制御コマンドDI_CMDに基づいて、第1始動保留球又は第2始動保留球に対して先読み予告演出を実行するか否かの抽選を行う。そして、先読み予告演出を実行する際、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、その内容を遊技者に認識させるべく、液晶表示装置41に表示される第1始動保留球又は第2始動保留球の表示態様を通常の表示態様とは異なる特定の表示態様(例えば、星型)に変化させて表示(図4〜図6の画像表示P10c,P11c参照)するように制御する。これにより、先読み予告演出が実行されることを遊技者に認識させることができる。
かくして、上記のような処理を終えた後、主制御CPU600は、始動口チェック処理1(2)の処理を終える。
<特別図柄処理>
次いで、主制御CPU600は、図14に示すステップS100及びステップS101の処理を終えると、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS102)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS102:ON)、特別図柄1又は2の何れかが小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS108)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS102:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS103)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS103:ON)、特別図柄1又は2の何れかが大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS108)、特別図柄処理を終える。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄1(2)の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄1(2)動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS104)。より詳しく説明すると、主制御CPU600は、特別図柄1(2)動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄1(2)変動待機中(特別図柄1(2)の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄1(2)変動開始処理を行う(ステップS105)。
一方、特別図柄1(2)動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600は、特別図柄1(2)変動中(特別図柄1(2)が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄1(2)変動中処理を行う(ステップS106)。この特別図柄1(2)変動中処理にて、特別図柄1(2)の変動停止コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が演出制御基板90(図3参照)に送信される。これにより、液晶表示装置41に表示される特別図柄1(2)が上記特別図柄1(2)変動開始処理にて生成された特別図柄1(2)の停止図柄の内容にて停止することとなる。なお、このような処理を終えた後、特別図柄1(2)動作ステータスフラグの値に03Hがセットされることとなる。
一方、特別図柄1(2)動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600は、特別図柄1(2)確認中(特別図柄1(2)の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄1(2)確認時間中処理を行う(ステップS107)。なお、このような処理を終えた後、特別図柄1(2)動作ステータスフラグの値に00Hがセットされることとなる。
ここで、図16〜図18を参照して、特別図柄1(2)変動開始処理(ステップS105)、特別図柄1(2)変動中処理(ステップS106)、特別図柄1(2)確認時間中処理(ステップS107)についてより詳しく説明する。なお、特別図柄1変動開始処理、特別図柄1変動中処理、特別図柄1確認時間中処理は、特別図柄1に関する処理であるのに対し、特別図柄2変動開始処理、特別図柄2変動中処理、特別図柄2確認時間中処理は、特別図柄2に関する処理であるが、処理内容としては、同じであるため、まとめて説明することとする。
<特別図柄処理:特別図柄1(2)変動開始処理>
図16に示すように、主制御CPU600は、特別図柄1の第1始動保留球数が0か否か又は特別図柄2の第2始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS200)。すなわち、主制御CPU600は、特別図柄1の第1始動保留球数及び特別図柄2の第2始動保留球数が格納されている主制御RAM620を確認し、0であると判断した場合(ステップS200:=0)、特別図柄1動作ステータスフラグ又は特別図柄2動作ステータスフラグを確認する(ステップS201)。そして、特別図柄1動作ステータスフラグ又は特別図柄2動作ステータスフラグに00Hが設定されていれば(ステップS201:YES)、主制御CPU600は、特別図柄1(2)変動開始処理を終える。
一方、特別図柄1動作ステータスフラグ又は特別図柄2動作ステータスフラグに00Hが設定されていなければ(ステップS201:NO)、客待ちデモコマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を、演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS202)。そして、主制御CPU600は、特別図柄1動作ステータスフラグ又は特別図柄2動作ステータスフラグに00Hを設定し(ステップS203)、特別図柄1(2)変動開始処理を終える。
他方、特別図柄1の第1始動保留球数及び特別図柄2の第2始動保留球数が格納されている主制御RAM620を確認し、第1始動保留球数又は第2始動保留球数が0でないと判断した場合(ステップS200:≠0)、主制御CPU600は、特別図柄1の第1始動保留球数又は特別図柄2の第2始動保留球数を1減算する(ステップS204)。
次いで、主制御CPU600は、第1始動保留減算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)又は第2始動保留減算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を、演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS205)。これにより、液晶表示装置41に、図4〜図6に示すような画像表示P10に表示されている第1始動保留球数及び画像表示P11に表示されている第2始動保留球数、並びに、画像表示P20aに表示されている第1始動保留球数及び画像表示P20bに表示されている第2始動保留球数が減算されて表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄1の第1始動保留球数が格納されている主制御RAM620の領域をシフト又は特別図柄2の第2始動保留球数が格納されている主制御RAM620の領域をシフトし(ステップS206)、特別図柄1の第1始動保留球4の主制御RAM620の領域に0を設定又は特別図柄2の第2始動保留球4の主制御RAM620の領域に0を設定する(ステップS207)。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄1時短回数カウンタ(特別図柄1の時短状態が終了するまでの残り回数を計数するためのカウンタ)が0であるか否か、又は、特別図柄2時短回数カウンタ(特別図柄2の時短状態が終了するまでの残り回数を計数するためのカウンタ)が0であるか否かを判定し、残りの時短回数がある場合は、その残り時短回数情報を含む残り時短回数コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を、演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS208)。なお、この残り時短回数コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)は、演出制御基板90(図3参照)側において、残りの時短回数情報を報知する際に利用される。
次いで、主制御CPU600は、図15に示すステップS153にて主制御RAM620内に格納した大当り判定用乱数値を利用し、今回の特別図柄1変動表示ゲームに係る当落抽選又は特別図柄2変動表示ゲームに係る当落抽選を行う(ステップS209)。
次いで、主制御CPU600は、図15に示すステップS153にて主制御RAM620内に格納した特別図柄1用乱数値又は特別図柄2用乱数値を用いて、特別図柄1又は特別図柄2の停止図柄を決定する(ステップS210)。
次いで、主制御CPU600は、遊技状態移行準備処理、すなわち、通常状態、時短状態、潜伏確変状態、確変動状態等の移行を決定する(ステップS211)。そして、その処理の後、主制御CPU600は、特別図柄1の変動パターン又は特別図柄2の変動パターンの生成を行い、変動パターン指定コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS212)。この際、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、上記演出制御コマンドDI_CMDに基づいて、演出パターンの抽選を行う。そして、この抽選結果による予告演出やリーチ演出が、図7〜図10に示すように液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄1変動中フラグ又は特別図柄2変動中フラグをONに設定(5AHを設定)し(ステップS213)、液晶表示装置41に表示される装飾図柄の装飾図柄指定コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を生成し(ステップS214)、その生成した装飾図柄指定コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS215)。これにより、液晶表示装置41に、図4,図5,図6,図8,図9に示すような、組み合わせ図柄の変動表示が表示されることとなる(画像表示P1〜P3,P30,P60a〜P60c,P80a〜P80c参照)。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄1動作ステータスフラグ又は特別図柄2動作ステータスフラグに02Hを設定し(ステップS216)、特別図柄1(2)変動開始処理を終える。
<特別図柄処理:特別図柄1(2)変動中処理>
次に、特別図柄1(2)変動中処理について図17を用いて説明する。
図17に示すように、主制御CPU600は、特別図柄1動作タイマ又は特別図柄2動作タイマの値を確認する(ステップS250)。0であれば(ステップS250:YES)、特別図柄1又は特別図柄2の変動を停止させるため、特別図柄1変動停止コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)又は特別図柄2変動停止コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS251)。そしてその後、主制御CPU600は、特別図柄1動作ステータスフラグ又は特別図柄2動作ステータスフラグに03Hを設定し、特別図柄1変動中フラグ又は特別図柄2変動中フラグに00Hを設定する。そしてさらに、主制御CPU600は、特別図柄1又は特別図柄2の当否抽選結果を一定時間維持させるために、特別図柄1動作タイマ又は特別図柄2動作タイマに例えば、約500msの時間が設定される(ステップS252)。これにて、主制御CPU600は、特別図柄1(2)変動中処理を終える。
一方、特別図柄1動作タイマ又は特別図柄2動作タイマの値が0でなければ(ステップS250:NO)、特別図柄1又は特別図柄2が変動中であると判断し、特別図柄1(2)変動中処理を終える。
<特別図柄処理:特別図柄1(2)確認時間中処理>
次に、特別図柄1(2)確認時間中処理について図18を用いて説明する。
図18に示すように、主制御CPU600は、特別図柄1動作タイマ又は特別図柄2動作タイマの値を確認する(ステップS300)。0でなければ(ステップS300:≠0)、主制御CPU600は、特別図柄1(2)確認時間中処理を終える。
一方、特別図柄1動作タイマ又は特別図柄2動作タイマが0であれば(ステップS300:=0)、主制御CPU600は、特別図柄1動作ステータスフラグ又は特別図柄2動作ステータスフラグに01Hを設定し(ステップS301)、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS302)。特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS302:YES)、特別図柄大当たり判定フラグに00Hを設定し、図14に示すステップS103にて使用する特別図柄大当たり作動フラグに5AHを設定し、そして、普通電動役物開放状態延長フラグに00Hを設定し、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、特別図柄1時短フラグ又は特別図柄2時短フラグに00Hを設定し、特別図柄1確変フラグ又は特別図柄2確変フラグに00Hを設定し、特別図柄1確変時短状態フラグ又は特別図柄2確変時短状態フラグに00Hを設定し、変動パターン振分け指定番号に00Hを設定し、後述する特別図柄1時短回数カウンタ(特別図柄2時短回数カウンタ)及び特別図柄1確変回数カウンタ(特別図柄2確変回数カウンタ)並びに特別図柄1変動回数カウンタ(特別図柄2変動回数カウンタ)に00Hを設定する処理を行う(ステップS303)。これにて、主制御CPU600は、特別図柄1(2)確認時間中処理を終える。
他方、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS302:NO)、主制御CPU600は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS304)。特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS304:YES)、特別図柄小当たり判定フラグに00Hを設定し、図14に示すステップS102にて使用する特別図柄小当たり作動フラグに5AHを設定し(ステップS305)、特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS306)。他方、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS304:NO)、ステップS305の処理をせず、特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS306)。
特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS306:NO)、特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値を1減算し(ステップS307)、主制御CPU600は、再度、特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS308)。そして、特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS308:YES)、普通電動役物開放状態延長フラグに00Hを設定し、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、特別図柄1時短フラグ又は特別図柄2時短フラグに00Hを設定し、特別図柄1確変時短状態フラグ又は特別図柄2確変時短状態フラグに00Hを設定し、変動パターン振分け指定番号に00Hを設定し(ステップS309)、主制御CPU600は、ステップS310の処理に進む。
一方、上記ステップS306にて、特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値が0で(ステップS306:YES)、上記ステップS308にて、特別図柄1時短回数カウンタ又は特別図柄2時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS308:NO)、主制御CPU600は、ステップS310の処理に進む。
次いで、主制御CPU600は、ステップS310の処理において、特別図柄1確変回数カウンタ又は特別図柄2確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS310)。特別図柄1確変回数カウンタ又は特別図柄2確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS310:YES)、ステップS314の処理に進む。
一方、特別図柄1確変回数カウンタ又は特別図柄2確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS310:NO)、主制御CPU600は、特別図柄1確変回数カウンタ又は特別図柄2確変回数カウンタの値を1減算し(ステップS311)、再度、特別図柄1確変回数カウンタ又は特別図柄2確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS312)。そして、特別図柄1確変回数カウンタ又は特別図柄2確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS312:NO)、ステップS314の処理に進む。
一方、特別図柄1確変回数カウンタ又は特別図柄2確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS312:YES)、主制御CPU600は、普通電動役物開放状態延長フラグに00Hを設定し、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、特別図柄1時短フラグ又は特別図柄2時短フラグに00Hを設定し、特別図柄1確変フラグ又は特別図柄2確変フラグに00Hを設定し、特別図柄1確変時短状態フラグ又は特別図柄2確変時短状態フラグに00Hを設定し、変動パターン振分け指定番号に00Hを設定する処理を行い(ステップS313)、ステップS314の処理に進む。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄1変動回数カウンタ又は特別図柄2変動回数カウンタの値を確認し(ステップS314)、0であれば(ステップS314:YES)、特別図柄1(2)確認時間中処理を終え、0でなければ(ステップS314:NO)、特別図柄1変動回数カウンタ又は特別図柄2変動回数カウンタを1減算する処理を行う(ステップS315)。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄1変動回数カウンタ又は特別図柄2変動回数カウンタの値を確認し(ステップS316)、0でなければ(ステップS316:NO)、特別図柄1(2)確認時間中処理を終え、0であれば(ステップS316:YES)、変動パターン振分け指定番号に所定値(例えば、05H)を設定する処理を行う(ステップS317)。これにて、主制御CPU600は、特別図柄1(2)確認時間中処理を終える。
<特別図柄処理>
このように、上記ステップS105、ステップS106、ステップS107のいずれかの処理を終えると、主制御CPU600は、特別図柄の表示データの更新を行い(ステップS108)、特別図柄の処理を終える。
<演出制御基板処理>
次に、本発明の特徴部分に係る演出制御基板90の演出制御ROM910内に格納されているプログラムの概要を図19〜図21を用いて説明する。
<演出制御基板:メイン処理>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、演出制御CPU900は、図19に示す演出制御メイン処理を行う。演出制御CPU900は、まず、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS400)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納する演出制御RAM920内のメモリ領域を初期化する(ステップS401)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS402)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM920内のメモリ領域を初期化し(ステップS403)、音LSI930(図3参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI930は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS404)。
次いで、演出制御CPU900は、可動役物装置43を動作させるモータに異常が発生しているか否か、そのモータを動作させるモータデータが格納される演出制御RAM920内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、演出制御CPU900は、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動役物装置43は初期位置に戻ることとなる(ステップS405)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS406)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS407:YES)、ステップS409に進み、0以外であれば(ステップS407:NO)、予告演出乱数カウンタの乱数値等を更新する処理を行う(ステップS408)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、後述するステップS411にて生成された装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を演出制御RAM920内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS409)。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。この決定した演出パターンが液晶制御コマンドとして上記演出制御RAM920内のメモリ領域に格納される(ステップS410)。これにより、図4〜図10に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。より詳しく説明すると、演出制御RAM920内に格納された液晶制御コマンドが、後述する図21に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、当該液晶制御基板120にてその液晶制御コマンドに応じた内容が液晶表示装置41に表示されるように処理される。この液晶制御コマンドには、始動保留球数の情報や特別図柄の変動/停止の内容、並びに予告演出の内容やリーチ演出の内容等が含まれていることから、図4〜図10に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS410の処理を終えた後、上記決定された演出パターンに対応するBGM又は効果音等の音を決定すると共に、可動役物装置43を可動させるモータの動作内容及びソレノイドの動作内容を決定する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13(図1参照)を遊技者に押下させるような演出があるか否かも決定される(ステップS411)。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を音LSI930に送信する。そして、音LSI930は、その制御信号に応じたBGMあるいは効果音を音ROM940から読み出す。これにより、音LSI930は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ16へ出力する処理を行う(ステップS412)。
次いで、演出制御CPU900は、ステップS411にて決定されたソレノイドの動作内容に応じたソレノイドデータを生成し、その生成したソレノイドデータを演出制御RAM920内に格納する(ステップS413)。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS412の処理に関し、音LSI930が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI930にアクセスし確認する(ステップS414)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS414の処理を終えた後、再度ステップS407の処理に戻り、ステップS407〜S414の処理を繰り返すこととなる。
<演出制御基板:コマンド受信割込み処理>
続いて、図20を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御コマンドDI_CND及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図20に示すように、演出制御CPU900は、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM920内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS500)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS501)、演出制御RAM920内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS502)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS503)、ステップS501にて読み出した値とステップS503にて読み出した値が一致しているか否かを確認する(ステップS504)。一致していなければ(ステップS504:NO)、ステップS507に進み、一致していれば(ステップS504:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60(主制御CPU600)より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS505)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図19に示すステップS410の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS506)、ステップS500の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS507)。これにより、図19に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<演出制御基板:タイマ割込み処理>
続いて、図21を参照して、演出制御メイン処理のステップS406(図19参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図21に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM920内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS600)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS601)。
続いて、演出制御CPU900は、図19に示すステップS413にて処理した演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されているソレノイドデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、可動役物装置43が動作することとなる。またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されているモータデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、可動役物装置43が、そのモータデータに基づいた動作をすることとなる(ステップS602)。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS603)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図19に示すステップS411の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。
次いで、演出制御CPU900は、可動役物装置43のモータ(図示せず)の位置を検出するモータセンサから送信される検出データに基づきモータの位置を確認する(ステップS604)。
次いで、演出制御CPU900は、図19に示すステップS410の処理にて演出制御RAM920内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドを液晶制御基板120(図3参照)に送信する(ステップS605)。これにより、液晶表示装置41に、その液晶制御コマンドに応じた内容が表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS604にて確認したモータの位置に基づき、図19に示すステップS411にて決定された可動役物装置43を可動させるモータの動作内容に応じたモータデータを生成した上で、演出制御RAM920内のメモリ領域に格納する(ステップS606)。なお、この演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されたモータデータが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS602の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図19に示すステップS409の処理にて演出制御RAM920内に格納した装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を装飾ランプ基板100に送信する(ステップS607)。これにより、LEDランプ等の装飾ランプがそれぞれ点灯又は消灯することとなり、所望のランプ演出が行われることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図19に示すステップS407の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS608)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS600の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS609)。これにより、図19に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、遊技者に適切な情報を提供することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る遊技機の第2実施形態を、図22を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
第1実施形態と第2実施形態とで異なる点は、液晶表示装置41の相違であり、それ以外は同一である。
すなわち、本実施形態は、図22に示すように、液晶表示装置41がメイン液晶表示装置41aとサブ液晶表示装置41bとで構成されている。このメイン液晶表示装置41aには、第1実施形態の図4と同様、画面中央に表示されている「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、「中」の図柄が変動中(画像表示P3参照)で、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)と同一の状態で停止すれば、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知するリーチ演出が実行されている。そして、この画面中央に表示されている組み合わせ図柄の下部左側には、特別図柄1始動口スイッチ44a(図3参照)が検出した有効入賞球数である第1始動保留球数が表示され(画像表示P10参照)、画面右下部には、特別図柄2始動口スイッチ45a(図3参照)が検出した有効入賞球数である第2始動保留球数が表示され(画像表示P11参照)ている。
一方、サブ液晶表示装置41bには、画像表示P20aに示すように第1始動保留球数が数字(図示では4)として表示され、さらに、画像表示P20bに示すように第2始動保留球数が数字(図示では3)として表示されている。
しかして、このように、液晶表示装置41をメイン液晶表示装置41aとサブ液晶表示装置41bとで構成するようにすれば、メイン液晶表示装置41aの全体を可動役物装置43にて覆うような演出があったとしても、サブ液晶表示装置41bには、何ら影響が及ばないため、遊技者は、特別図柄変動中、始動保留球数を常時確認することができることとなる。
したがって、以上説明した本実施形態においても、遊技者に適切な情報を提供することができる。
なお、図示はしていないが、図5,図6に示すものもメイン液晶表示装置41aとサブ液晶表示装置41bとで構成するようにすることができる。
また、液晶表示装置41がメイン液晶表示装置41aとサブ液晶表示装置41bとで構成されている場合、図7〜図11に示す液晶表示装置41に表示されている画像は、メイン液晶表示装置41aに表示されることとなる。
一方、第1実施形態及び第2実施形態においては、演出制御基板90と液晶制御基板120を別々に設ける例を示したが、一体的に設けても良い。