JP6346400B2 - 溶解パルプ - Google Patents

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本発明は、溶解パルプ、特にクラフト法により製造した溶解パルプ(溶解クラフトパルプ)に関する。本発明の溶解パルプは、特にビスコースレーヨン用途に有用である。
レーヨンの製造に用いられる溶解パルプは、一般に88〜98%の高α−セルロース含有率を有する。α−セルロースは、パルプを17.5%の水酸化ナトリウムで処理したときに溶解しない部分であり、セルロースが主成分である。この程度の純度を得るには、かなりの量のヘミセルロースを、例えば、クラフトパルプの蒸解前の蒸気予備加水分解、または漂白プロセスにおける冷苛性アルカリ抽出によって、除去しなければならず、それによりかなりの製造コストがかかる。濾過、紡糸、繊維特性において生じる問題や、望ましい反応性を得る程にパルプの形態学的構造が十分に変わっていないことから、高率のペントサンおよび他のヘミセルロースは、レーヨン用途においては好ましくない。
また、ビスコースレーヨンは、ビスコース溶液(セルロースザンテートをアルカリ溶液に溶解したもの)を細孔から押し出して紡糸して製造する。従って、ビスコース溶液の濾過性が重要である。濾過性に影響する因子としては、α−セルロース含有率、異物(樹脂分、灰分)などである(非特許文献1)。
また、特開2010−202793号公報(特許文献1)には、ジクロロメタン抽出物量が0.1ppm以上30ppm以下である溶解パルプを原料とするセルロースエステルが開示されている。
特開2010−202793号公報
亜硫酸パルプ・溶解パルプ 324〜327頁 紙パルプ技術協会編
本発明の課題は、ビスコースレーヨン用途に有用である溶解パルプを提供することである。
これに限定されるものではないが、本発明により例えば以下の発明が提供される。
(1) ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒で4時間ソックスレー抽出を行った際の抽出物量が0.04質量%以上0.3質量%以下である溶解パルプ。
(2) パルプ絶乾重量当たり0.01質量%以上0.1質量%以下の界面活性剤を添加し、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒で4時間ソックスレー抽出を行った際の抽出物量を0.04質量%以上0.3質量%以下とした溶解パルプ。
(3) パルプ絶乾重量当たり0.01質量%以上0.1質量%以下の界面活性剤を溶解パルプに添加して、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒で4時間ソックスレー抽出を行った際の溶解パルプの抽出物量を0.04質量%以上0.3質量%以下にすることを含む、溶解パルプのビスコース溶液の濾過性を改善する方法。
本発明の溶解パルプは、ビスコース溶液とした場合に濾過性に優れるので、ビスコースレーヨンを効率的に製造することができる。
本発明において溶解パルプとは、化学的に精製されたセルロース純度の高いパルプを意味し、好ましい態様においてα−セルロース含有率(含量)が90%以上であり、より好ましくは93%以上、さらに好ましくは96%以上であり、98%以上とすることもできる。ここで、パルプのα−セルロース含有率とは、パルプを17.5%の水酸化ナトリウムで処理したときに溶解しない部分である。一般に木材はセルロース、リグニン、ヘミセルロースの三大成分と少量の樹脂分、灰分などを含んでいるが、溶解パルプはセルロース純度が高く、化学繊維、セロハン、プラスチック、合成糊料、その他いろいろなセルロース系誘導体の原料として広く利用されている。
本発明の溶解パルプは、溶解亜硫酸(サルファイト)パルプおよび/または溶解クラフトパルプであり、溶解亜硫酸パルプ(DSP)とは、サルファイト法によって製造される溶解パルプ、溶解クラフトパルプ(DKP)とは、クラフト蒸解法(KP法)によって製造される溶解パルプである。
本発明の溶解パルプは、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒を用いて、4時間ソックスレー抽出を行った際の抽出物量が0.04質量%以上0.3質量%以下である。本発明の溶解パルプの抽出物量は、好ましくは0.1質量%以上0.2質量%以下である。抽出物量がこの範囲外であると、ビスコース溶液にした場合、濾過性が悪化する。この抽出物には、樹脂酸、脂肪、脂肪酸、ステロール、テレピン、蝋が含まれる。これらの抽出物をできるだけ除去することが濾過性を向上させると考えられるが、一部の物質は界面活性剤として機能するので、過剰に抽出物を除去すると濾過性が悪化する場合があることが判明した。
本発明において、溶解パルプの濾過性(Kr)は、RP JIS 改訂懇談会、溶解パルプ試験方法(案)(昭和32年1月発行、付2、p1〜10)に従って、以下の式で求めることができ、数字が小さいほど、濾過性が良好である。ここで粘度は、実施例で後述する方法によって測定することができる。
Kr=10×k×濾過面積/(粘度)0.4
ここで、kは目づまり係数であり、次式により求めることができる。
t/v=k/2*t+1/S
[式中、t:濾過時間、v:濾過量、S:最初の濾過速度]
本発明では、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒を用いて4時間ソックスレー抽出を行った際の抽出物量が0.04質量%以上0.3質量%以下である溶解パルプを用いる。本発明者らの検討により、ヘキサン/エタノールの1/1(v/v)溶液で抽出可能な抽出成分の中には、ビスコース製造工程においてアルカリや二硫化炭素の浸透、拡散を助長する働きをもつものがあるため、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒による抽出物量を一定の範囲に調整することによって、ビスコース溶液の濾過性を大きく改善できることを見出した。
また本発明では、界面活性剤をパルプ絶乾重量当たり0.01質量%以上0.1質量%以下添加する。界面活性剤を添加することで、抽出物量が0.03〜0.1質量%未満で濾過性が低い溶解クラフトパルプの濾過性を改善することができる。界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤が好ましい。
本発明の原料は木材チップである。本発明の木材チップは、針葉樹材、広葉樹材のいずれのチップを含んでいれば、そのサイズや樹種は特に制限されず、単一種類の木材のチップでも2種以上の木材が混合されたチップでもよい。本発明においては、針葉樹などの比較的、蒸解や漂白が難しいとされる樹種であっても、高品質な溶解パルプを効率良く製造することができる。本発明において使用される針葉樹材のチップとしては、例えば、カラマツ属やマツ属の木材チップを好適に使用することができる。カラマツ属に関しては、例えば、Larix(以下、L.と略す)leptolepis(カラマツ)、L.laricina(タマラック)、L.occidentalis(セイブカラマツ)、L.decidua(ヨーロッパカラマツ)、L.gmelinii(グイマツ)などが挙げられる。また、カラマツ属以外の針葉樹としては、例えば、マツ属に関しては、Pinus radiata(ラジアータマツ)など、トガサワラ属に関しては、Pseudotsuga(以下、P.と略す)menziesii(ダクラスファー)、P.japonica(トガサワラ)など、スギ属に関しては、Cryptomeria japonicaなどを挙げることができる。
本発明において溶解クラフトパルプ(DKP)とは、クラフト蒸解法(KP法)によって製造される溶解パルプである。溶解亜硫酸パルプとは、亜硫酸蒸解によって製造される溶解パルプである。本発明は、溶解クラフトパルプにより好適に適用されるので、以下に溶解クラフトパルプの製造について説明する。
溶解クラフトパルプの製造
(1)前加水分解工程
本発明ではクラフト蒸解を行う前の前処理として、チップに対して加水分解処理を行って、木材チップ中のヘミセルロース分を水溶性の糖に分解して、除去する。前処理としての加水分解処理(前加水分解)は、木材チップを高温の水で処理することによって実施される。添加する水は、熱水でも水蒸気の状態でもよい。加水分解の進行によって有機酸等が生成するので、処理液のpHは2〜5となるのが一般的である。
前加水分解処理は、150〜180℃の温度範囲で行うことが好ましい。温度が150℃未満であれば、ヘミセルロースの除去が不十分となり、180℃を超えると加水分解が過剰となりα−セルロース分も低下してしまう。処理時間は特に制限されないが、30〜400分が好ましく、35〜250分がより好ましく、40〜150分がさらに好ましい。処理時間が短すぎると、ヘミセルロースの除去が不十分となり、ヘミセルロースを除去したことによる脱リグニン性の向上効果も少なくなる。一方、処理時間が長すぎると、加水分解が過剰となりα−セルロース分が減少してパルプ収率の低下を招くとともに、リグニンの縮合により、後に続くクラフト蒸解工程における蒸解性の悪化を招いてしまう。
また、本発明における前加水分解処理は、P−ファクター(PF)を指標として、処理温度及び処理時間を設定することができる。P−ファクターとは、前加水分解処理で反応系に与えられた熱の総量を表す目安であり、本発明では下記式によって表わされ、チップと水が混ざった時点から蒸解終了時点まで時間積分することで算出する。
PF=∫ln−1(40.48−15106/T)dt
[式中、Tはある時点の絶対温度を表す]
本発明における前加水分解処理は、Pファクター(Pf)が350〜800となる範囲で行うことが好ましい。Pf350未満であれば、ヘミセルロースの除去が不十分となり、ヘミセルロースを除去したことによる脱リグニン性の向上効果も少なくなる。また、Pf800を超えると、加水分解が過剰となりα−セルロース分が減少してパルプ収率の低下を招くとともに、リグニンの縮合により、後に続くクラフト蒸解工程における蒸解性の悪化を招いてしまう。
前加水分解工程は、木材チップと水を耐圧性容器(前加水分解釜)に入れて行うことができるが、容器の形状や大きさは特に制限されない。
前加水分解釜に木材チップと水を供給する際の比率(動的液比)は1〜2.3L/kgとすることが好ましい。前加水分解釜に供給する木材チップと水の比率は動的液比とも呼ばれ、木材チップ1kgあたりの水の量として示される。動的液比が1.0L/kg未満であると、木材チップに対して水が少なすぎるために加水分解が不十分となり、液比が2.3L/kgを超えると前加水分解釜の頂部において気相部が十分に確保できないので好ましくない。なお、水には木材チップと共に供給する水だけではなく、木材チップに含まれる水分、ドレン水等も含まれる。
また、前加水分解工程において木材チップと水の液比は、例えば、1.0〜5.0L/kgとすることができ、1.5〜4.5L/kgが好ましく、2.0〜4.0L/kgがさらに好ましい。液比が1.0L/kg未満であると、木材チップに対して水が少なすぎるために加水分解が不十分となり、液比が5.0L/kgを超えると容器の大きさが過大となるので好ましくない。また、必要に応じて、少量の鉱酸を添加してもよい。
(2)チップの洗浄・回収工程
次いで、前加水分解処理後の木材チップは、前加水分解液を除去し、チップを十分に水で洗浄して回収する。不十分な洗浄では、後続の蒸解工程において悪影響が生じる場合がある。
加水分解液の洗浄、除去は、一般的な固液分離装置などを用いることによって行うことができる。例えば、前加水分解に用いる容器に抽出スクリーンを設け、容器下部から洗浄水を導入してスクリーンから抽出して向流洗浄することができる。
(3)クラフト蒸解工程
洗浄後のチップは、蒸解液と共に蒸解釜へ投入され、一般的な条件でクラフト蒸解に供する。蒸解釜は連続蒸解釜、バッチ式蒸解釜のいずれも使用できるが、連続蒸解釜の方がエネルギー効率がよいので、好ましい。また、MCC、EMCC、ITC、Lo−solidなどの修正クラフト法の蒸解に供しても良い。また、1ベッセル液相型、1ベッセル気相/液相型、2ベッセル液相/気相型、2ベッセル液相型などの蒸解型式なども特に限定はない。すなわち、本願のアルカリ性水溶液を含浸し、これを保持する工程は、従来の蒸解液の浸透処理を目的とした装置や部位とは別個に設置してもよい。好ましくは、蒸解を終えた未晒パルプは蒸解液を抽出後、ディフュージョンウォッシャーなどの洗浄装置で洗浄する。洗浄後の未晒パルプのカッパー価は、針葉樹の場合、10〜22にすることが好ましく、12〜20としてもよい。広葉樹の場合、5〜20にすることが好ましく、6〜16としてもよい。
クラフト蒸解工程は、前加水分解処理した木材チップをクラフト蒸解液とともに耐圧性容器に入れて行うことができるが、容器の形状や大きさは特に制限されない。木材チップと薬液の液比は、例えば、1.0〜5.0L/kgとすることができ、1.5〜4.5L/kgが好ましく、2.0〜4.0L/kgがさらに好ましい。
クラフト蒸解は、120〜220℃の温度範囲で行うことが好ましく、150〜180℃がより好ましい。温度が低すぎると脱リグニン(カッパー価の低下)が不十分である一方、温度が高すぎるとセルロースの重合度(粘度)が低下する。また、本発明における蒸解時間とは、蒸解温度が最高温度に達してから温度が下降し始めるまでの時間であるが、蒸解時間は、60分以上10時間が好ましく、120分以上240分以下が好ましい。蒸解時間が60分未満ではパルプ化が進行せず、10時間を超えるとパルプ生産効率が悪化するために好ましくない。
また、本発明におけるクラフト蒸解は、H−ファクター(HF)を指標として、処理温度及び処理時間を設定することができる。H−ファクターとは、蒸解過程で反応系に与えられた熱の総量を表す目安であり、下記の式によって表わされる。H−ファクターは、チップと水が混ざった時点から蒸解終了時点まで時間積分することで算出する。
HF=∫exp(43.20−16113/T)dt
[式中、Tはある時点の絶対温度を表す]
本発明においては、蒸解後得られた未漂白パルプは、必要に応じて、種々の処理に供することができる。
一つの態様において、クラフト蒸解で得られたパルプに酸素脱リグニン処理を行うことができる。本発明に使用される酸素脱リグニンは、公知の中濃度法あるいは高濃度法がそのまま適用できる。中濃度法の場合はパルプ濃度が8〜15質量%、高濃度法の場合は20〜35質量%で行われることが好ましい。酸素脱リグニンにおけるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを使用することができ、酸素ガスとしては、深冷分離法からの酸素、PSA(Pressure Swing Adsorption)からの酸素、VSA(Vacuum Swing Adsorption)からの酸素等が使用できる。
酸素脱リグニン処理の反応条件は、特に限定はないが、酸素圧は3〜9kg/cm、より好ましくは4〜7kg/cm、アルカリ添加率は0.5〜4質量%、温度は80〜140℃、処理時間は20〜180分、この他の条件は公知のものが適用できる。なお、本発明において、酸素脱リグニン処理は、複数回行ってもよい。
酸素脱リグニン処理が施されたパルプは、例えば、次いで洗浄工程へ送られ、洗浄後、多段漂白工程へ送られ、多段漂白処理を行うことができる。本発明の多段漂白処理は、特に限定されるものではないが、酸(A)、二酸化塩素(D)、アルカリ(E)、酸素(O)、過酸化水素(P)、オゾン(Z)、過酸等の公知の漂白剤と漂白助剤を組み合わせるのが好適である。例えば、多段漂白処理の初段は二酸化塩素漂白段(D)やオゾン漂白段(Z)を用い、二段目にはアルカリ抽出段(E)や過酸化水素段(P)、三段目以降には、二酸化塩素や過酸化水素を用いた漂白シーケンスが好適に用いられる。三段目以降の段数も特に限定されるわけではないが、エネルギー効率、生産性等を考慮すると、合計で三段あるいは四段で終了するのが好適である。また、多段漂白処理中にエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)等によるキレート剤処理段を挿入してもよい。
本発明によって製造された溶解クラフトパルプ(DKP)は、ヘミセルロースや各種フェノール類が除去されているため、通常の酸素脱リグニン処理や漂白処理により高品質の溶解クラフトパルプを容易に製造することができる。
次に実施例に基づき、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に記載しない限り、本発明において、%などは重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとする。
実験1:市販の漂白溶解パルプの濾過性
市販の漂白溶解クラフトパルプ(試料1〜6)について、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒で4時間ソックスレー抽出を行った際の抽出物量、漂白溶解クラフトパルプをビスコース溶液としたものの粘度、濾過性(Kr)を、以下の方法にて測定した。
・粘度:目盛りつきの透明な管にビスコース溶液(下記のRP JIS 改訂懇談会、溶解パルプ試験方法(案)に従って調製)を入れ、20±0.1℃の水槽中に立てる。15〜30放置した後、1/8インチボールベアリングスチールボール(0.1300±0.003g)をピンセットで管の中央部に落とし、管の目盛り20cmの間の落下所要秒数を測定する。
・濾過性(Kr):RP JIS 改訂懇談会、溶解パルプ試験方法(案)(昭和32年1月発行、付2、p1〜10)に従った。
Figure 0006346400
表1に示されるように、抽出物量が0.04質量%以上0.3質量%以下の漂白溶解クラフトパルプから調整したビスコース溶液の濾過性(Kr)は良好であった。
実験2:界面活性剤の添加による濾過性の改善
実験1の試料1の漂白溶解クラフトパルプに界面活性剤(Berol Visco 388、AkzoNobel社製)を0.05%添加したところ、Krは149となり、濾過性は改善された。
実験1の試料3の漂白溶解クラフトパルプに界面活性剤(Berol Visco 388、AkzoNobel社製)を0.05%添加したところ、Krは174となり、濾過性は改善された。

Claims (2)

  1. α−セルロース含量が90%以上である溶解パルプにパルプ絶乾重量当たり0.01質量%以上0.1質量%未満のノニオン性界面活性剤を添加して、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒で4時間ソックスレー抽出を行った際の抽出物量を0.04質量%以上0.3質量%以下にすることを含む、溶解亜硫酸パルプおよび/または溶解クラフトパルプのビスコース溶液の濾過性を改善する方法であって、
    α−セルロース含量が90%以上である溶解パルプが、ヘキサン/エタノール(v/v)=1/1である溶媒で4時間ソックスレー抽出を行った際の抽出物量が0.03質量%以上0.1質量%未満の溶解亜硫酸パルプおよび/または溶解クラフトパルプである、上記方法。
  2. α−セルロース含量が90%以上である溶解パルプが、前加水分解処理してから製造された溶解クラフトパルプである、請求項1に記載の方法。
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