JP6345435B2 - 容器兼用注射器 - Google Patents

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Description

本発明は、薬液を予め充填・保管しておき、使用時に包装から取り出して即座に使用することが可能な容器兼用注射器に関する。
容器兼用注射器は、予め薬液が充填されているため、医療機関において煩雑な操作をすることなく包装から取り出して即座に使用できる。このように容器兼用注射器は、利便性に優れ、医師や看護師等の医療業務に携わる者の作業軽減に大いに貢献するため、多くの病医院で採用されている。
この容器兼用注射器としては、ガラスカートリッジと、ガラスカートリッジ内の先端側及び後端側にそれぞれ嵌入され、ガラスカートリッジ内に充填された薬液を液密に封止するフロントストッパー及びエンドストッパーと、ガラスカートリッジの後端に嵌着されたフィンガーグリップと、ガラスカートリッジの後端部からガラスカートリッジ内に挿入されてエンドストッパーに連結されたプランジャーロッドとを備えたものが提案されている。また、この容器兼用注射器は、ガラスカートリッジの先端に外嵌され、フロントストッパーが入り込むバイパスチャンバー及びその先端の注射針を取り付けるためのルアー先が設けられたルアー先ハブと、ルアー先ハブに設けられた針基と、針基の先端に設けられた注射針と、注射針を覆うように設けられたプロテクター(以下、キャップとする)と、を備えている(下記特許文献1参照)。
このような容器兼用注射器を使用するには、プランジャーロッドによってエンドストッパーを押し込むことで、薬液とともにフロントストッパーを先端側へ押し進める。そして、フロントストッパーがガラスカートリッジから押し出されてバイパスチャンバー内に入り込むと、フロントストッパーとエンドストッパーとの間に密封されていた薬液における先端側の密封が解除される。これにより、当該薬液がガラスカートリッジ内からバイパスチャンバー内に流出し、バイパスチャンバーの内壁面に設けられたバイパス溝に沿ってルアー先の内面に誘導されて注射針へと導入される。
特開2007−111156号公報
ところで、上記の容器兼用注射器を使用する前には、滅菌するためにエチレンオキサイドや高温高圧の蒸気等の滅菌ガスが満たされた滅菌装置内に容器兼用注射器を導入する。すると、滅菌ガスはキャップとルアー先ハブとの間に形成された微小な空間及びバイパス溝を通過して、キャップの内部に入り込む。これにより、注射針及び針基やルアー先ハブの内周面等が滅菌される。
このような容器兼用注射器においては、滅菌ガスをキャップの外部から内部により円滑に流通させて滅菌することが望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、滅菌するための滅菌ガスをキャップの内部に円滑に流通させることができる容器兼用注射器を提供するものである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の容器兼用注射器は、軸線に沿って延び筒状に形成されたガラスカートリッジと、前記ガラスカートリッジの先端に設けられたフロントアッセンブリーとを備え、該フロントアッセンブリーは、前記ガラスカートリッジから前記軸線に沿って筒状に延びる外部カラーが形成されたハブルアーロックと、基端が前記外部カラーの先端の内周面に嵌合配置されるとともに、筒状に形成され前記軸線に沿って延びるキャップとを有し、前記外部カラーには、前記内周面から径方向外側に向かって凹む環状の環状溝が形成され、前記キャップの前記基端には、前記環状溝と対応する位置に、前記径方向に貫通するスリットが形成されており、前記キャップの前記基端には、前記軸線の周方向に間隔をあけて複数設けられ、前記環状溝と係合することで、前記基端の外周面と前記外部カラーの内周面との間に前記環状溝内を外部に連通させる微小隙間を形成しながら、前記キャップの基端を前記外部カラーの内周面に嵌合配置させる突起が形成されていることを特徴とする。
このように構成された容器兼用注射器では、滅菌するための滅菌ガスが満たされた滅菌装置内に容器兼用注射器を入れると、滅菌ガスは、キャップとハブルアーロックの外部カラーとの嵌合部分の微小な隙間を後端側に通り、外部カラーの内周面から径方向外側に向かって凹む環状溝に入る。そして、滅菌ガスは、キャップの基端に形成されたスリットを径方向外側から内側に向かって通過して、キャップの内部に到達する。このように滅菌ガスをスリットを通過させてキャップの内部に導入することができるため、滅菌するための滅菌ガスをキャップの内部に円滑に流通させることができる。
また、上記の容器兼用注射器では、ハブルアーロックの外部カラーに形成された環状溝が、滅菌ガスをキャップの内部に導く流路の役割を担うとなるとともに、キャップの突起と係合する係合部分の役割も担う。
また、本発明に係る容器兼用注射器は、前記スリットは、前記キャップの前記基端に向かって開口するとともに、前記キャップの前記基端側に向かうにしたがって幅が大きくなる形状であることが好ましい。
このように構成された容器兼用注射器では、スリットの幅は、開口側の方が開口と反対側の底部側よりも大きい。よって、キャップとハブルアーロックの外部カラーとの間の隙間を後端側に進む滅菌ガスを、滅菌ガスの進行方向の前方側で、キャップの内部に多く流通させることができる。したがって、滅菌ガスの滞留を抑えて、滅菌ガスをキャップの内部に流通させることができる。
また、本発明に係る容器兼用注射器は、前記スリットは、前記キャップの周方向に沿って複数形成されていてもよい。
このように構成された容器兼用注射器では、スリットはキャップの周方向に複数形成されているため、多くの滅菌ガスをキャップの内部に流通させることができる。
また、本発明に係る容器兼用注射器は、前記スリットの開口する側と反対側には、前記径方向外側に向かって凸となる凸部が形成されていてもよい。
このように構成された容器兼用注射器では、キャップにおけるスリットの開口する側と反対側には径方向外側に向かって凸となる凸部が形成されているため、キャップの外周面全体がハブルアーロックと接触することを抑制することができる。
また、本発明に係る容器兼用注射器は、前記フロントアッセンブリーは、前記キャップの内周面に沿って配置されるとともに、注射針が設けられた針基部を有し、前記キャップの内周面には、前記軸線に沿って螺旋状に形成された溝が形成されていてもよい。
このように構成された容器兼用注射器では、キャップの基端に形成されたスリットを通過した滅菌ガスは、キャップの内周面に形成された螺旋状の溝と針基部との間を経由して、キャップの内部を先端側に流通する。よって、キャップの内部を軸線方向にわたって、滅菌ガスを流通させることができる。
本発明に係る容器兼用注射器によれば、滅菌するための滅菌ガスをキャップの内部に円滑に流通させることができる。
第一実施形態に係る容器兼用注射器の側断面図である。 第一実施形態に係る容器兼用注射器の先端部の拡大側断面図である。 第一実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの基端側の外部の構成を示す斜視図である。 第一実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの基端側の内部の構成を示す斜視図である。 第一実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)上側が側断面図であり、下側が側面図であり、(b)基端側から見た図であり、(c)側面図である。 第一実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの側面図である。 第一実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップを、図6に示す状態から周方向に回転した場合の側面図である。 (a)図5(c)の拡大図であり、(b)(a)のA部拡大図である。 第一実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップとハブルアーロックとの間を通過する滅菌ガスの流れを示し、図3のPの位置における拡大側断面図である。 第一実施形態の変形例1に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。 第一実施形態の変形例2に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。 第二実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの基端側の外部の構成を示す斜視図である。 第二実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの基端側の内部の構成を示す斜視図である。 第二実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)上側が側断面図であり、下側が側面図であり、(b)基端側から見た図であり、(c)側面図である。 第二実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップの側面図である。 第二実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップを、図15に示す状態から周方向に回転した場合の側面図である。 (a)図14(c)の拡大図であり、(b)(a)のA部拡大図である。 第二実施形態に係る容器兼用注射器を構成するキャップとハブルアーロックとの間を通過する滅菌ガスの流れを示し、図12のPの位置における拡大側断面図である。 第二実施形態の変形例1に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。 第二実施形態の変形例2に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の第一実施形態に係る容器兼用注射器について説明する。
図1は、第一実施形態に係る容器兼用注射器の側断面図である。
図1に示すように、容器兼用注射器1は、円筒形状をなし軸線Oに沿って延びるガラスカートリッジ2と、ガラスカートリッジ2の先端に設けられたフロントアッセンブリー10とを備えている。容器兼用注射器1は、ガラスカートリッジ2の後端の外周側に嵌着された合成樹脂製のフィンガーグリップ7と、ガラスカートリッジ2内に軸線O方向(軸線Oの延在方向)に往復動可能に挿入されてガラスカートリッジ2内に充填された薬液(薬剤)を封止する前部ストッパー8a及び後部ストッパー8bと、ガラスカートリッジ2内に後端から挿入されて先端部を後部ストッパー8bに連結され後部ストッパー8bをガラスカートリッジ2の軸方向に往復動させるプランジャーロッド9とを備えている。
フロントアッセンブリー10は、ガラスカートリッジ2の先端部の外周に嵌着されたハブルアーロック3と、ハブルアーロック3の先端部に設けられた針基部4と、針基部4の先端部に設けられた注射針5と、注射針5の先端部を覆うプロテクター(キャップ)6とを備えている。
以下説明において、容器兼用注射器1における注射針5が設けられた側(図1に示す紙面左側)を先端側とし、容器兼用注射器1におけるプランジャーロッド9が設けられた側(図1に示す紙面右側)を後端側と称することがある。
ガラスカートリッジ2は、透明なガラスから成型されており、軸線Oに沿って延びる円筒形状をなしている。
図2は、本実施形態に係る容器兼用注射器1の先端部の拡大側断面図である。
ハブルアーロック3は、透明又は半透明な合成樹脂で成型されている。図2に示すように、ハブルアーロック3は、ガラスカートリッジ2の先端に嵌着される嵌着部30と、嵌着部30の先端側にガラスカートリッジ2の外径と等しいか大きい内径で形成され前部ストッパー8a(図1参照)が入り込むバイパスチャンバー31aを設けたバイパスチャンバー部31と、バイパスチャンバー部31の先端から延びるルアー先32及び外部カラー33とを有している。
ルアー先32は、バイパスチャンバー部31の先端から、軸線Oを中心としてテーパ筒状に延びている。このルアー先32は、先端側に向かうにしたがって径方向の長さが短くなるようにテーパ状に形成されている。このルアー先32には、バイパスチャンバー31aに連通された内孔32aが形成されている。
外部カラー33は、バイパスチャンバー部31の先端から軸線Oを中心として筒状に延びるとともに、ルアー先32の外側に間隔をあけ配置されている。
換言すると、バイパスチャンバー部31には、先端側に向かうにしたがって縮径するテーパ円筒状に延びるルアー先32及びルアー先32の外側に配置され円筒状に延びる外部カラー33が設けられている。また、外部カラー33の軸線O方向の長さは、ルアー先32の軸線O方向の長さよりも短い。
外部カラー33の内周面の基端側には、径方向外側に凹む環状の係合凹部33bが周方向に沿って形成されている。また、外部カラー33の内周面における係合凹部33bよりも先端側には、径方向内側に突出する係合凸部33cが周方向に沿って形成されている。また、外部カラー33の内周面における係合凸部33cよりも先端側には、内周面から径方向外側に凹む環状の環状溝33dが周方向に沿って形成されている。
針基部4は、軸線Oを中心としてテーパ円筒状に形成された係合筒部41と、係合筒部41の先端に設けられた針取付部42とを有している。針基部4は、プロテクター6の内周面に沿って配置されている。
係合筒部41は、先端側に向かうにしたがって径方向の長さが短くなるようにテーパ円筒状に形成されている。この係合筒部41には、軸線Oに沿ってテーパ状のテーパ穴41aが形成されている。このテーパ穴41aは、先端側に向かうにしたがって径方向の長さが短くなるようにテーパ状に形成されている。また、テーパ穴41aの後端側は、ルアー先32の先端側の外周形状と対応する形状とされている。
係合筒部41の後端には、径方向外側に向かって突出する環状の環状係合部41bが形成されている。この環状係合部41bは、ハブルアーロック3の係合凹部33bに入りこむとともにハブルアーロック3の係合凸部33cの後面に係合している。これにより、針基部4は、ハブルアーロック3に対して軸線O方向及び軸線O回りの周方向の相対移動が規制された状態で係合されている。
針取付部42の先端には、軸線Oに沿って取付孔42aが形成されている。この取付孔42aは、係合筒部41のテーパ穴41a、ハブルアーロック3の内孔32a及びバイパスチャンバー31aに連通している。また、取付孔42aには、注射針5が嵌め込まれて取り付けられている。
プロテクター6は、透明又は半透明な合成樹脂材料で構成されている。このプロテクター6は、円筒状に形成され注射針5を外周側から覆うプロテクター本体61と、プロテクター本体61の後端側から軸線Oに沿って筒状に延びるラビリンス筒部62及びリング状部63と、リング状部63の外周に設けられたフランジ部64とを有している。リング状部63は、ラビリンス筒部62の外側に間隔をあけて配置されている。
図3は、容器兼用注射器1を構成するプロテクター6の基端側の外部の構成を示す斜視図であり、図4は、容器兼用注射器1を構成するプロテクター6の基端側の内部の構成を示す斜視図である。
図2〜図4に示すように、ラビリンス筒部62には、軸線Oに沿ってテーパ筒状のテーパ穴62aが形成されている。このテーパ穴62aは、先端側に向かうにしたがって径方向の長さが短くなるようにテーパ状に形成されている。また、テーパ穴62aは、針基部4の係合筒部41の外周形状と対応する形状とされている。これにより、ラビリンス筒部62は、針基部4の係合筒部41の外周側に嵌合されている。また、このラビリンス筒部62のテーパ穴62aには、螺旋状の溝62bが形成されている。
リング状部63の後端には、径方向外側に向かって突き出し、周方向に間隔をあけて設けられた複数の突起63bが形成されている。この突起63bは、ハブルアーロック3に形成された環状溝33dに係合する。これにより、プロテクター6は、ハブルアーロック3に嵌合配置される。なお、本実施形態では、突起63bは、周方向に間隔をあけて6個設けられている。
この状態で、ラビリンス筒部62に形成された螺旋状の溝62bの山部が針基部4の係合筒部41の外周面に密着して、ラビリンス筒部62の溝62bの谷部と係合筒部41の外周面との間にエチレンオキサイドや高温高圧の蒸気等の滅菌ガス、その他の気体を通す螺旋状の微小通路からなるラビリンス機構が構成されるようになっている。
図5は、容器兼用注射器1を構成するプロテクター6の(a)上側が側断面図であり、下側が側面図であり、(b)基端側から見た図であり、(c)側面図であり、図6は、容器兼用注射器1を構成するプロテクター6の側面図である。図7は、容器兼用注射器1を構成するプロテクター6を、図6に示す状態から周方向に回転した場合の側面図であり、図8は、(a)図5(c)の拡大図であり、(b)(a)のA部拡大図である。
図5〜図8に示すように、リング状部63の端部(プロテクター6の基端)には、径方向に貫通する複数のスリット65が周方向に間隔をあけて形成されている。このスリット65は、図2に示すハブルアーロック3の外部カラー33の環状溝33dと対応する位置に配置されている。なお、図5(b)に示すように、本実施形態では、スリット65は、周方向に間隔を有して4個設けられている。なお、スリット65の個数は6個でもよく、適宜設定可能である。
図8に示すように、スリット65は、リング状部63の端部側から端部と反対側(プロテクター6の先端側)に向かうにしたがって互いに近接するように対向配置された一対の傾斜辺部65aと、これら一対の傾斜辺部65aの端部を互いに連結する連結辺部65bとを有している。このようにスリット65は、リング状部63の端部に向かって開口するとともに、連結辺部65b側(プロテクター6の基端と反対側)から開口側(プロテクター6の基端側)に向かうにしたがって次第に幅が大きくなる台形状とされている。
また、図5(b)に示す軸線Oと直交する断面において、軸線Oに沿った仮想平面を平面O1とすると、スリット65の傾斜辺部65aは、平面O1と直交する向きに形成されている。これにより、プロテクター6を製造する際には、軸線Oに沿った平面O1を挟んで対向配置された一対の金型(不図示)を用いてプロテクター6を成型した後に、プロテクター6から金型を平面O1と直交する両側に移動させることにより、金型をプロテクター6から取り外すことができる。
本実施形態では、スリット65の軸線O方向の深さAは0.25mmとされている。傾斜辺部65aと連結辺部65bとの交差部分は半径0.1mmの円弧状とされ、傾斜辺部65aの開口側は半径0.15mmの円弧状に形成されている。また、各スリット65の断面積は、0.155mmとされている。スリット65間の間隔は、3.88mmとされている。
次に、上記のように構成された容器兼用注射器1を滅菌ガスJで滅菌する際において、滅菌ガスJの流れについて説明する。
図9は、容器兼用注射器1を構成するプロテクター6とハブルアーロック3との間を通過する滅菌ガスの流れを示し、図3のPの位置における拡大側断面図である。
容器兼用注射器1を滅菌室内に搬送して、滅菌ガスJに接触させる。すると、図2及び図9に示すように、プロテクター6のフランジ部64の後端とハブルアーロック3の外部カラー33の先端との間に入り込んだ滅菌ガスJは、プロテクター6のリング状部63とハブルアーロック3の外部カラー33との間の微小隙間を後端側に向かって移動する。次に、滅菌ガスJは、外部カラー33の内周面から径方向外側に向かって凹む環状溝33dに入る。環状溝33dに入った滅菌ガスJは、リング状部63に形成されたスリット65を径方向外側から内側に向かって通過し、ハブルアーロック3の外部カラー33と針基部4の係合筒部41との間に形成された空間Gに侵入する。その後、ラビリンス機構を経由してプロテクター6の内部を先端側に向かって流通する。そして、注射針5の管内、針基部4のテーパ穴41a、ハブルアーロック3の内孔32aを通ってバイパスチャンバー31aに入り、ガラスカートリッジ2の先端に挿入された前部ストッパー8aの先端面に至る。このようにして、上記の経路の周面全てが滅菌ガスJに接触することにより滅菌される。
このように構成された容器兼用注射器1によれば、滅菌するための滅菌ガスJが満たされた滅菌装置内に容器兼用注射器1を入れると、滅菌ガスJは、プロテクター6の基端に形成されたスリット65を径方向外側から内側に向かって通過して、プロテクター6の内部に到達する。このように滅菌ガスJをスリット65に通過させてプロテクター6の内部に導入することができるため、滅菌するための滅菌ガスJをプロテクター6の内部に円滑に流通させることができる。
また、スリット65の幅は、開口側の方が連結辺部65b側よりも大きい。よって、プロテクター6とハブルアーロック3の外部カラー33との間の隙間を後端側に進む滅菌ガスJを、スリット65における開口側、つまり滅菌ガスJの進行方向の前方側で、プロテクター6の内部に多く流通させることができる。したがって、滅菌ガスJの滞留を抑えて、滅菌ガスJをプロテクター6の内部に流通させることができる。
また、プロテクター6のスリット65は周方向に複数形成されているため、多くの滅菌ガスJをプロテクター6の内部に流通させることができる。また、スリット65は周方向に間隔を有して設けられているため、周方向から平等にプロテクター6の内部に滅菌ガスJを導入することができる。よって、滅菌ガスJの流れを乱すことなく円滑に流通させることができる。
また、ハブルアーロック3の外部カラー33に形成された環状溝33dが、滅菌ガスJをプロテクター6の内部に導く流路の役割を担うとなるとともに、プロテクター6の突起63bと係合する係合部分の役割も担う。よって、滅菌ガスJをプロテクター6の内部に導く流路と、プロテクター6の突起63bと係合する係合部分とを別々に設ける場合よりも、簡易な構成とすることができる。
また、プロテクター6の基端に形成されたスリット65を通過した滅菌ガスJは、プロテクター6の内周面に形成された螺旋状の溝62bと針基部4の係合筒部41との間を経由して、プロテクター6の内部を先端側に流通する。よって、プロテクター6の内部を軸線O方向にわたって、滅菌ガスJを流通させることができる。
また、スリット65の傾斜辺部65aと連結辺部65bとの交差部分、及び傾斜辺部65aの開口側は、それぞれ円弧状に形成されている。よって、これらの部分おいて、滅菌ガスJの流速の損失を抑えて、滅菌ガスJを流通させることができる。
また、プロテクター6のリング状部63に形成された突起63bをハブルアーロック3の環状溝33dに係合させて、プロテクター6をハブルアーロック3に装着する際には、リング状部63に径方向に貫通するスリット65があるため、リング状部63が径方向内側にたわみやすい。よって、装着する際には、リング状部63が径方向内側にたわんで装着しやすい。まが、装着後には、リング状部63が径方向外側に弾性変形して、ハブルアーロック3の環状溝33dに突起63bを確実に係合させることができる。
次に、上記に示す第一実施形態の変形例1,2について、主に図10,11を用いて説明する。
図10は、第一実施形態の変形例1に係る容器兼用注射器を構成するプロテクターの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。図11は、第一実施形態の変形例2に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。
図10に示すように、変形例1に係る容器兼用注射器101のプロテクター106に形成されたスリット165は、リング状部63の端部に向かって開口した半円形状とされている。
本実施形態では、スリット165の軸線O方向の深さ100Aは、0.25mmとされている。スリット165は、半径0.2mmの半円形状に形成され、開口側では半径0.2mmの円弧状に面取りされている。各スリット165の断面積は、0.093mmとされている。スリット165間の間隔は、3.88mmとされている。
図11に示すように、変形例2に係る容器兼用注射器201のプロテクター206に形成されたスリット265は、リング状部63の端部に向かって開口したV字形状とされている。
スリット265は、リング状部63の端部側から反対側に向かうにしたがって互いに近接するように対向配置された一対の傾斜辺部265aを有している。
本実施形態では、スリット265の軸線O方向の深さ200Aは、0.25mmとされている。傾斜辺部265a同士は90°で交差するように形成されている。傾斜辺部265a同士の交差部分は、半径0.1mmの円弧状とされ、傾斜辺部265aの開口側は半径0.2mmの円弧状に形成されている。各スリット265の断面積は、0.085mmとされている。スリット265間の間隔は、3.88mmとされている。
このように構成された容器兼用注射器101,201においても、滅菌ガスJは、スリット165,265を径方向外側から内側に向かって通過して、プロテクター6の内部に到達する。
以下、本発明の第二実施形態に係る容器兼用注射器1Xについて、主に図12〜18を用いて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態に係る容器兼用注射器1Xを構成するプロテクター6Xにおいて、リング状部63の外周面には、径方向外側に向かって凸となる凸部71が形成されている。この凸部71は、スリット65の開口側と反対側に形成されている。凸部71は、傾斜辺部65aどうしを連結する連結辺部65bから軸線Oに沿って形成されている。本実施形態では、凸部71は、スリット65と対応して、周方向に間隔を有して4個設けられている。
凸部71の周方向の幅は、0.5 mm〜0.7 mmである。凸部71の高さは、0.1 mm〜0.15 mmである。本実施形態では、凸部71の周方向の幅は0.6mmであり、凸部71の高さは0.1mmである。
凸部71は、リング状部63の外周面から立ち上がり、周方向に離間して配置された一対の側壁部71aを有している。側壁部71aは、軸線O方向に延びている。
また、フランジ部64の後端には、軸線Oに沿って突出する突出片64Xが形成されている。突出片64Xは、周方向に離間して配置された一対の側壁部64aを有している。側壁部64aは、径方向に延びている。
これら凸部71の側壁部71aの端部と、フランジ部64の側壁部64aの端部とは連続している。また、図14(b)に示す軸線Oと直交する断面において、側壁部71a及び側壁部64aは、軸線Oに沿った仮想平面を平面O1と直交する向きに形成されている。これにより、プロテクター6Xを製造する際には、軸線Oに沿った平面O1を挟んで対向配置された一対の金型を用いてプロテクター6Xを成型した後に、プロテクター6Xから金型を平面O1と直交する方向に移動させることにより、プロテクター6Xから金型を取り外すことができる。
このように構成された容器兼用注射器1Xでは、リング状部63において、スリット65の連結辺部65aに沿って凸部71が形成されている。よって、リング状部63の外周面全体がハブルアーロック3の外部カラー33の内周面と接触することを抑制することができる。よって、リング状部63の外周面と外部カラー33との間の隙間を確保することができるため、滅菌ガスJを確実に流通させることができる。
次に、上記に示す第二実施形態の変形例1,2について、主に図19,20を用いて説明する。
図19は、第二実施形態の変形例1に係る容器兼用注射器を構成するプロテクターの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。図20は、第二実施形態の変形例2に係る容器兼用注射器を構成するキャップの(a)基端側の側面図であり、(b)(a)のA部における拡大図である。
図19に示すように、変形例1に係る容器兼用注射器1Yのプロテクター6Yには、第一実施形態の変形例1に示すスリット165が形成されている。また、プロテクター6Yには、第二実施形態に示す凸部71が形成されている。
図20に示すように、変形例2に係る容器兼用注射器1Zのプロテクター6Zには、第一実施形態の変形例2に示すスリット265が形成されている。また、プロテクター6Zには、第二実施形態に示す凸部71が形成されている。
このように構成された容器兼用注射器1Y,1Zにおいても、リング状部63の外周面と外部カラー33との間の隙間を確保することができるため、滅菌ガスJを確実に流通させることができる。
また、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記に示す実施形態において、容器兼用注射器1は注射針5を有しているが、本発明はこれに限られない。例えば、容器兼用注射器は、注射針5を有しておらず、ハブルアーロックのルアー先及び外部カラーに装着され、ルアー先を覆うように軸線に沿って延びるキャップを有する構成であってもよい。
また、上記に示す実施形態においては、スリット65がプロテクター6の基端に向かって開口するように形成されているが、本発明はこれに限られない。スリットは、プロテクター6の基端に、プロテクター6を径方向に貫通するように形成されていればよく、基端に向かって開口せず例えば軸線Oに沿った方向から見て円形状や矩形状等に形成されていてもよい。
この場合には、プロテクター6の基端側での強度を確保しつつ、滅菌ガスJをスリットに径方向外側から内側に通過させてプロテクター6の内部に導入することができる。
1,101,201…容器兼用注射器
2…ガラスカートリッジ
3…ハブルアーロック
4…針基部
5…注射針
6,106,206…プロテクター(キャップ)
10…フロントアッセンブリー
33d…環状溝
62b…溝
63b…突起
65,165,265…スリット
O…軸線

Claims (5)

  1. 軸線に沿って延び筒状に形成されたガラスカートリッジと、
    前記ガラスカートリッジの先端に設けられたフロントアッセンブリーとを備え、
    該フロントアッセンブリーは、
    前記ガラスカートリッジから前記軸線に沿って筒状に延びる外部カラーが形成されたハブルアーロックと、
    基端が前記外部カラーの先端の内周面に嵌合配置されるとともに、筒状に形成され前記軸線に沿って延びるキャップとを有し、
    前記外部カラーには、前記内周面から径方向外側に向かって凹む前記軸線を中心とした環状の環状溝が形成され、
    前記キャップの前記基端には、前記環状溝と対応する位置に、前記径方向に貫通するスリットが形成されており、
    前記キャップの前記基端には、前記軸線の周方向に間隔をあけて複数設けられ、前記環状溝と係合することで、前記基端の外周面と前記外部カラーの内周面との間に前記環状溝内を外部に連通させる微小隙間を形成しながら、前記キャップの基端を前記外部カラーの内周面に嵌合配置させる突起が形成されていることを特徴とする容器兼用注射器。
  2. 前記スリットは、前記キャップの前記基端に向かって開口するとともに、前記キャップの前記基端側に向かうにしたがって幅が大きくなる形状であることを特徴とする請求項1に記載の容器兼用注射器。
  3. 前記スリットは、前記キャップの周方向に沿って複数形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の容器兼用注射器。
  4. 前記スリットの開口する側と反対側には、前記径方向外側に向かって凸となる凸部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の容器兼用注射器。
  5. 前記フロントアッセンブリーは、
    前記キャップの内周面に沿って配置されるとともに、注射針が設けられた針基部を有し、
    前記キャップの内周面には、前記軸線に沿って螺旋状に形成された溝が形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の容器兼用注射器。
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