JP2534632Y2 - 針キャップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、輸液セット、輸血セット、AVF、PSV、静脈
針、血液回路等の医療用具を構成する針基に装着して使
用される針キャップの改良に関するもので、特に、針キ
ャップ本体２の内壁面に、特殊形状のネジ山５を形成す
るとともに、該ネジ山５の両端部に溝部６を形成した針
キャップ１を提供するものである。

［従来技術及び従来技術の課題］ 第５図は現在使用されている針キャップ11の概略図で
ある。針キャップ本体12の内壁面（針基との嵌合部）に
は、例えば第６図から第８図に示すように、リブ15、ア
ンダーカット15a,15b等を形成して、針キャップ本体12
の内壁面と針基外周面を密着させているが、針キャップ
11が針基から引き抜く時、抵抗が高くなり、引き抜いた
時の反発により、指を刺したりする事故が発生していた
（第５図中、13は鍔部、17は突起部）。

そこで本考案者は、以上の課題を解決するために鋭意
検討を重ねた結果次の考案に到達した。

［課題を解決するための手段］ 第１図は、本考案の針キャップ１の概略図で、第２図
は第１図の一部拡大図である。

第３図は第１図のＡ矢視図、第４図は第１図のＢ矢視
図である（図中、３は鍔部、７は突起部である）。

針キャップ１は針キャップ本体２の内壁面（針基との
嵌合部）に、ネジ山５が形成され、該ネジ山５の両端部
に溝部６が形成されている。

前記ネジ山５は、ネジ角度θが30°から70°、ピッチ
Ｐが５から10mmに形成されている。

ネジ角度θが30°から70°おびピッチＰが５から10mm
に、特定したのは、キャップ１をネジ山５に沿って引き
抜く時、1/2から１回転で、引き抜けるのが好ましいか
らである。

またネジ山５の高さは、二次変形により針基側へネジ
溝の形成が可能な大きさであれば良い。例えば0.03mm以
上より好ましくは0.1mm以上が良い。

また、該ネジ山５の両端部に溝部６を形成したのは、
ネジ式キャップの場合、ネジ山５に沿って、通気が可能
であるが、針キャップに対して針基側が塩化ビニル樹脂
等の比較的柔らかい合成樹脂の場合、ネジ山５に樹脂が
重なりあって、十分な通気が行えない場合があるので、
ネジ山５の両端部（始まりと終わり）に通気口としての
機能を果たす深さを有する溝部６を形成したものであ
る。

［考案の作用効果］ 以上のように本考案の針キャップ１は、針キャップ本
体２の内壁面に、特殊形状のネジ山５を形成するととも
に、該ネジ山５の両端部に溝部６を形成したので、 針キャップ１は、ネジ山５に沿って引き抜くとき、
1/2から１回転で、容易に引き抜ける。

通気性を確実に確保でき、高圧蒸気滅菌、エチレン
オキサイドガス滅菌の両方に適用できる。

針キャップ１は、針基へ取り付け、針基から取り外
しの際に、ネジ山５に沿って回転して挿入、脱却できる
ので、針先を痛めるおそれがない。

二次変形により、ネジ山５の突起を針基に密着させ
て針基側へネジ溝を形成させることができ、滅菌運搬時
のカバーの脱落を防止することができる。

針キャップ１の上端部に新たに通気口を設ける必要
がないので、使用した針を保管する際、血液等の汚染を
防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の針キャップの概略図、第２図は第１
図の一部拡大図、第３図は第１図のＡ矢視図、第４図は
第１図のＢ矢視図、 第５図は従来の針キャップの概略図、第６図から第８図
は、第５図の一部拡大図の例である。 図中、１は針キャップ、２は針キャップ本体、３は鍔
部、５はネジ山、６は溝部である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】針キャップより比較的柔らかい合成樹脂よ
   りなる針基に装着される針キャップであって、針キャッ
   プ本体２の内壁面に、ネジ山５が形成され、該ネジ山５
   の両端部に溝部６が形成され、 前記ネジ山５は、ネジ角度θが30°から70°、ピッチＰ
   が５から10mmに形成され、 前記ネジ山５の高さは、二次変形により前記針基側へネ
   ジ溝が形成可能な大きさであることを特徴とする針キャ
   ップ１。