以下、発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図25は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、遊技機本体1は、外枠2と、この外枠2の前側に配置された前枠3とを備えている。前枠3は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第1ヒンジ4を介して外枠2に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、左右方向における第1ヒンジ4と反対側、例えば右端側に設けられた施錠手段5によって外枠2に対して閉状態で施錠可能となっている。
前枠3は、本体枠6と、その本体枠6の前側に配置されたガラス扉7とを備えている。ガラス扉7は、左右方向一端側、例えば左端側に配置された上下方向の第2ヒンジ8を介して本体枠6に開閉自在及び着脱自在に枢着されており、施錠手段5によって本体枠6に対して閉状態で施錠可能となっている。なお、第1ヒンジ4と第2ヒンジ8とは例えば同一軸心となるように配置されている。
外枠2は、図2に示すように左右一対の縦枠材2a,2bと上下一対の横枠材2c,2dとで矩形状に形成されている。外枠2の前側下部には、例えば合成樹脂製の前カバー部材9が、下横枠材2dの前縁に沿って左右の縦枠材2a,2bの前側下部を連結するように装着されている。前カバー部材9は、左右の縦枠材2a,2bよりも前側に突出しており、その上側に本体枠6が配置されている。また外枠2には、第1ヒンジ4を構成する外枠上ヒンジ金具11が例えば左上部に、同じく外枠下ヒンジ金具12が左下部における前カバー部材9の上側に夫々配置されている。
本体枠6は合成樹脂製で、前カバー部材9の上側で外枠2の前縁側に略当接可能な矩形状の枠部13と、この枠部13内の上部側に設けられた遊技盤装着部14と、枠部13内の下部側に設けられた下部装着部15とを例えば一体に備えている。遊技盤装着部14には、遊技盤16が例えば前側から着脱自在に装着され、下部装着部15には、その前側に発射手段17、下部スピーカ18等が配置されている。また本体枠6には、第1ヒンジ4を構成する本体枠上ヒンジ金具19と第2ヒンジ8を構成する本体枠上ヒンジ金具20とが例えば左上部に、第1,第2ヒンジ4,8を構成する本体枠下ヒンジ金具21が例えば左下部に夫々配置されている。
ガラス扉7は、本体枠6の前面側に対応する矩形状に形成された樹脂製の扉ベース22を備えている。この扉ベース22には、遊技盤16に形成された遊技領域23の前側に対応してガラス窓24の窓孔24aが形成されると共に、例えば窓孔24aの周囲に複数(ここでは4つ)の上部スピーカ25、送風演出装置26等の演出手段が配置され、それら上部スピーカ25等を前側から略覆う上装飾カバー27が装着されている。
また扉ベース22の下部前側には、本体枠6の後側に配置された払い出し手段28から払い出された遊技球を貯留して発射手段17に供給する上皿30、その上皿30が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿31、発射手段17を作動させるために操作する発射ハンドル32等が配置され、更に上皿30、下皿31等を前側から略覆う下装飾カバー33が装着されている。下装飾カバー33は、例えば前向きの膨出状に形成されており、例えばその上部側に、遊技者が押下操作可能な演出ボタン34、十字操作手段35等の所定操作手段が設けられている。十字操作手段35は、例えば後側の上キー35a、前側の下キー35b、左側の左キー35c、右側の右キー35dの4つの操作部を備えている。
扉ベース22の背面側には、窓孔24aを後側から略塞ぐようにガラスユニット36が着脱自在に装着されると共に、第1,第2ヒンジ4,8側の縁部に沿って配置される上下方向のヒンジ端側補強板金37と、開閉端側の縁部に沿って配置される上下方向の開閉端側補強板金38と、窓孔24aの下側に配置される左右方向の下部補強板金39とがねじ止め等により着脱自在に固定されている。また扉ベース22には、第2ヒンジ8を構成するガラス扉上ヒンジ金具40が例えば左上部に、同じくガラス扉下ヒンジ金具41が例えば左下部に夫々配置されている。
また、例えば下部補強板金39の背面側には、球送りユニット42、下皿案内ユニット43等が装着されている。球送りユニット42は、上皿30内の遊技球を1個ずつ発射手段17に供給するためのもので、発射手段17の前側に対応して配置されている。下皿案内ユニット43は、上皿30が満杯となったときの余剰球、及び発射手段17により発射されたにも拘わらず遊技領域23に達することなく戻ってきたファール球を下皿31に案内するためのもので、例えば球送りユニット42に隣接してその第1,第2ヒンジ4,8側に配置されている。
図3,図4等に示すように、遊技盤16は例えばベニヤ板等のベース板45を備え、そのベース板45の前側に、発射手段17から発射された遊技球を案内するガイドレール46が環状に配置されると共に、そのガイドレール46の内側の遊技領域23に、中央表示枠ユニット47、始動入賞ユニット48、普通入賞ユニット49等のユニット部品の他、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。またそれら複数のユニット部品47〜49上に、普通図柄表示手段51、普通保留個数表示手段52、第1特別図柄表示手段53、第2特別図柄表示手段54等の各種表示手段の他、普通図柄始動手段55、第1特別図柄始動手段56、第2特別図柄始動手段57、大入賞手段58、複数の普通入賞手段59等が設けられている。またベース板45の後側には、図4〜図6等に示すように、液晶表示手段よりなる画像表示手段60が裏取付ベース61を介して装着されている。
裏取付ベース61は、図4〜図6等に示すように、ベース板45と略平行に形成され且つその略中央に例えば矩形状の開口部66aが形成された背壁部66と、その背壁部66の外縁部からベース板45の背面まで前向きに延設された周壁部67と、その周壁部67の前縁部からベース板45の背面に沿って突設され且つ固定ねじ等によりベース板45に固定される固定部68とを例えば一体に備えており、背壁部66の背面側に、例えば縦長状の画像表示手段60が収容ケース69に収容された状態で着脱自在に固定されている。
収容ケース69は、前面側が開放した扁平箱形に形成されている。画像表示手段60は、表示画面60aを前側に向けた状態で収容ケース69に対して前側から嵌め込まれ、ねじ止め等により固定されている。収容ケース69は、例えば下端部前側から下向きに突設された下固定部69aと、例えば上端部前側から上向きに突設された上固定部69bとを一体に備え、例えば下固定部69aを背壁部66側の凹部(図示省略)に嵌め込んだ状態で、上固定部69bを背壁部66にねじ止めすることにより、例えば画像表示手段60の外周部前面側が背壁部66の背面側に当接又は近接した状態で裏取付ベース61の背面側に着脱自在に固定されている。
また例えば裏取付ベース61の前側には、1又は複数、例えば4つの可動演出手段75〜78が配置されている。第1可動演出手段75は、図4〜図6等に示すように、第1可動体75aと、この第1可動体75aを例えば上下方向に駆動する第1駆動手段75bとを備えている。第1可動体75aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には例えば任意の装飾(ここでは飛行機をモチーフにした立体装飾)が施されており、その左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に対応してその前側に配置された一対の第1駆動手段75b,75bにより、第1駆動連結体79,79を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
第1駆動手段75bは、縦長状の取付ベース80を介して裏取付ベース61に支持されており、画像表示手段60の側縁に沿って例えばその上端側から下端側にかけて配置され且つ第1駆動連結体79を上下方向に案内する例えば細長円柱状の昇降ガイド81と、その昇降ガイド81の一端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ82aと、昇降ガイド81の他端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ82bと、駆動プーリ82aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源83と、駆動プーリ82aと従動プーリ82bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に第1駆動連結体79が固定される無端状のギヤベルト84とを備え、第1駆動連結体79に、第1可動体75aの端部が例えば前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。第1可動体75aは、この左右一対の第1駆動手段75b,75bにより、例えば略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の上部前側の上部位置(図20(a),(c),(d))と下部前側の下部位置(図20(b))との間で移動可能となっている。もちろん、第1可動体75aが水平ではなく斜めの状態で移動、停止する場合があってもよい。
第2可動演出手段76は、図4〜図6等に示すように、第2可動体76aと、この第2可動体76aを例えば上下方向に駆動する第2駆動手段76bとを備えている。第2可動体76aは、画像表示手段60の前側に横長状に配置され、その前面側には例えば任意の装飾が施されており(図示省略)、左右両端側が、画像表示手段60の左右両側に配置された一対の第2駆動手段76b,76bにより、第2駆動連結体85,85を介して夫々上下方向に移動可能な状態で支持されている。
第2駆動手段76bは、例えば第1駆動手段75bの後側で且つ裏取付ベース61の前側に配置されており、画像表示手段60の側縁に沿って例えばその下部側に配置され且つ第2駆動連結体85を上下方向に案内する例えば細長円柱状の昇降ガイド86と、その昇降ガイド86の一端側、例えば上端側に対応してその近傍に配置される駆動プーリ87aと、昇降ガイド86の他端側、例えば下端側に対応してその近傍に配置される従動プーリ87bと、駆動プーリ87aを回転駆動するステッピングモータ等よりなる駆動源88と、駆動プーリ87aと従動プーリ87bとに巻き掛けられ且つその周上の所定箇所に第2駆動連結体85が固定される無端状のギヤベルト89とを備え、第2駆動連結体85に、第2可動体76aの端部が例えば前後方向の枢軸により回転可能に連結されている。第2可動体76aは、この左右一対の第2駆動手段76b,76bにより、例えば略水平な状態を保ったまま、画像表示手段60の下部前側の下部位置(図20(a),(b))と上下方向中間部前側の上部位置(図20(c),(d))との間で移動可能となっている。もちろん、第2可動体76aが水平ではなく斜めの状態で移動、停止する場合があってもよい。
なお、第1可動体75aと第2可動体76aとは互いの移動経路が正面視で一部重なっているが、第1可動体75aの移動経路は、第2可動体76aの移動経路に対して例えば前側にずれているため、第1可動体75aと第2可動体76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
第3可動演出手段77と第4可動演出手段78とは、図4〜図6等に示すように、例えば画像表示手段60の左側と右側とに対応して左右対称に配置されている。第3,第4可動演出手段77,78は、第3,第4可動体77a,78aと、その第3,第4可動体77a,78aを例えば左右方向に駆動する第3,第4駆動手段77b,78bとを備えている。第3,第4可動体77a,78aは、夫々画像表示手段60の左右の縁部に沿ってその前側に縦長状に配置され、前面側には例えば任意の装飾が施されている(図示省略)。
第3,第4駆動手段77b,78bは、例えばベース部91に対してスライド部92が左右方向にスライド動作可能な電磁スライドテーブルにより構成され、画像表示手段60の側部に対応してその上下方向略中央に配置されており、ベース部91が例えば裏取付ベース61の周壁部67に固定され、スライド部92の前側に第3,第4可動体77a,78aが固定されている。第3,第4可動体77a,78aは、夫々第3,第4駆動手段77b,78bにより、画像表示手段60に対して左右方向外側の外部位置(図20(a)〜(c))と、左右方向内側の内部位置(図20(d))との間で夫々移動可能となっている。
なお、第3可動体77aと第4可動体78aとは夫々の移動経路が左右に離間しているため、互いに干渉することはない。またそれら第3,第4可動体77a,78aの移動経路は、例えば第1可動体75aの移動経路の後側で且つ第2可動体76aの移動経路の前側にあるため、第3,第4可動体77a,78aと第1,第2可動体75a,76aとは互いに干渉することなく移動可能である。
ガイドレール46は、遊技領域23の外周側を取り囲むようにベース板45の前面側に配置され、図3等に示すように例えば3つの第1〜第3レール部材101〜103により形成されている。第1レール部材101は例えば合成樹脂製で、ベース板45の左縁部と上縁部とに沿ってその前面側に着脱自在に装着されており、その遊技領域23側に形成された正面視略円弧状の側面が、ガイドレール46の一部を構成する第1レール46aとなっている。
第2レール部材102は例えば金属製で、遊技盤16の左上部から左下部にかけて第1レール46aの内側に並行するように正面視略円弧状に配置され、ベース板45の前面側に略一定幅で立設されており、ガイドレール46の一部を構成する第2レール46bを形成している。これら第1レール46aと第2レール46bとで挟まれた部分が、発射手段17によって発射された遊技球を遊技領域23に案内する発射案内通路104となっている。
第3レール部材103は例えば合成樹脂製で、第1レール部材101の右上部側端部と第2レール部材102の左下部側端部とを接続するように、ベース板45の右縁部と下縁部とに沿ってその前面側に着脱自在に装着されており、その遊技領域23側の側面が、ガイドレール46の一部を構成する第3レール46cとなっている。なお、第1レール部材101及び第3レール部材103は、例えばレール長手方向に沿って複数に分割されていてもよい。
中央表示枠ユニット47は、画像表示手段60の表示枠を構成するもので、ベース板45に形成された前後方向貫通状の装着孔62(図4)に対して前側から着脱自在に装着されている。この中央表示枠ユニット47は、図3,図4等に示すように、ベース板45の前面に沿って装着孔62の外側に配置され且つその前側を遊技球が通過可能な前面装着板105と、画像表示手段60の前側における左右両側から上部側にわたる正面視略門形状に配置され且つ前面装着板105の内周側で前向きに突設された装飾枠106と、その装飾枠106の左右の下端部間に配置されるステージ107とを備えている。発射手段17により発射され、遊技領域23の上部側に進入した遊技球は、装飾枠106の頂部で左右に振り分けられ、中央表示枠ユニット47の左側の左流下経路108aと右側の右流下経路108bとの何れかを流下する。
中央表示枠ユニット47には、左流下経路108a側と右流下経路108b側との少なくとも一方側、例えば左流下経路108a側に、遊技球が流入可能なワープ入口109が設けられている。ワープ入口109に流入した遊技球は、ステージ107上で左右方向に自由に転動した後、遊技領域23の左右方向中央に対応して設けられた中央落下部110とそれ以外の部分との何れかから前側に落下する。
またステージ107の上側には、跳ね返り等による後側への遊技球の侵入を阻止するための侵入防止手段111が設けられている。侵入防止手段111は、ステージ107の後側に沿って例えばベース板45と平行に立設される第1進入防止板111aと、その第1進入防止板111aの上縁部から前向きに突設される第2進入防止板111bとを例えば一体に備えている。なお、侵入防止手段111は例えばその全体が透明であり、前側からその侵入防止手段111を介して後側を視認可能となっている。
始動入賞ユニット48は、中央表示枠ユニット47の下側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。普通入賞ユニット49は、中央表示枠ユニット47の下側で始動入賞ユニット48の左側に配置され、ベース板45に対して前側から着脱自在に装着されている。
普通図柄始動手段55は、普通図柄表示手段51による普通図柄の変動表示を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲート等により構成され、遊技球の通過を検出する通過検出手段(図示省略)を備えている。この普通図柄始動手段55は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105の前側に設けられており、右流下経路108bを流下する遊技球が通過可能となっている。
普通図柄表示手段51は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。この普通図柄表示手段51は、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段55による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合には外れ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合には普通利益状態が発生する。
また、普通図柄表示手段51の図柄変動中と普通利益状態中とを含む普通保留期間中に普通図柄始動手段55が遊技球を検出した場合には、それによって取得された普通乱数情報が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通保留期間が終了する毎に1個ずつ消化されて普通図柄の変動が行われる。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は、普通保留個数表示手段52等によって遊技者に報知される。普通保留個数表示手段52は例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置される。
第1特別図柄始動手段56は、第1特別図柄表示手段53による図柄変動を開始させるためのもので、開閉手段を有しない非開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えている。この第1特別図柄始動手段56は、例えば始動入賞ユニット48に設けられ、ステージ107の中央落下部110に対応してその下側に上向き開口状に配置されており、左流下経路108a側のワープ入口109からステージ107を経て入賞するルートが存在すること等により、右流下経路108bを流下してきた遊技球よりも左流下経路108aを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。
第2特別図柄始動手段57は、第2特別図柄表示手段54による図柄変動を開始させるためのもので、開閉部112の作動によって遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに変化可能な開閉式入賞手段により構成され、入賞した遊技球を検出する遊技球検出手段(図示省略)を備えており、普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉部112が所定時間閉状態から開状態に変化するようになっている。
この第2特別図柄始動手段57は、例えば中央表示枠ユニット47の右部における前面装着板105上で且つ普通図柄始動手段55の下流側に配置されており、右流下経路108bを流下してきた遊技球が入賞可能となっている。なお、開閉部112は例えば下部側に設けられた左右方向の回転軸廻りに揺動可能であり、閉状態では例えば前面装着板105と略面一となって遊技球が前側を通過可能となり、開状態では前面装着板105の前側で後ろ下がりの傾斜状となって遊技球を後向きに入賞させるようになっている。
第1特別図柄表示手段53は、1個又は複数個、例えば1個の第1特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第1特別図柄始動手段56が遊技球を検出することを条件に第1特別図柄を所定時間変動表示して、第1特別図柄始動手段56による遊技球検出時に取得された第1特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第1大当たり態様で、それ以外の場合には第1外れ態様で夫々停止するようになっている。第1特別図柄表示手段53の変動後の停止図柄が第1大当たり態様となった場合には第1特別利益状態が発生する。
第2特別図柄表示手段54は、1個又は複数個、例えば1個の第2特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、第2特別図柄始動手段57が遊技球を検出することを条件に第2特別図柄を所定時間変動表示して、第2特別図柄始動手段57による遊技球検出時に取得された第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には第2大当たり態様で、それ以外の場合には第2外れ態様で夫々停止するようになっている。第2特別図柄表示手段54の変動後の停止図柄が第2大当たり態様となった場合には第2特別利益状態が発生する。
第1,第2特別図柄表示手段53,54は、例えば中央表示枠ユニット47の装飾枠106に配置されている。第1,第2特別図柄は、例えば数字図柄等ではなく、それ自体としては特別な意味を持たない線と点の組み合わせ等よりなる複数種類の図柄で構成され、それらの図柄のうちの1又は複数が第1,第2大当たり態様、それ以外が第1,第2外れ態様となっている。
また、第1特別図柄表示手段53の図柄変動中、第2特別図柄表示手段54の図柄変動中及び第1,第2特別利益状態中を含む特別保留期間中に第1,第2特別図柄始動手段56,57が遊技球を検出した場合には、それによって取得された第1,第2特別乱数情報が夫々予め定められた上限保留個数、例えば各4個を限度として保留記憶される。そして、特別保留期間が終了した時点で第2特別図柄側の保留記憶が1以上の場合にはその第2特別図柄の保留記憶が消化されて第2特別図柄の変動が行われ、第1特別図柄側の保留記憶のみが1以上の場合にはその第1特別図柄の保留記憶が消化されて第1特別図柄の変動が行われる。このように本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とが共に変動中になることはなく、また第1特別図柄側と第2特別図柄側との両方に保留記憶がある場合には、第2特別図柄の変動が優先的に行われるようになっている。なお、第1,第2特別乱数情報の記憶個数(第1,第2特別保留個数)は、画像表示手段60等によって遊技者に報知される。
大入賞手段58は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板113を備えた開閉式入賞手段で、例えば中央表示枠ユニット47に設けられ、第2特別図柄始動手段57の下流側で第1特別図柄始動手段56の上流側に配置されており、左流下経路108aを流下してきた遊技球よりも右流下経路108bを流下してきた遊技球の方が高い確率で入賞可能となっている。この大入賞手段58は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の第1,第2特別図柄が変動後に第1,第2大当たり態様で停止した場合に発生する第1,第2特別利益状態において、開閉板113が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
また画像表示手段(図柄表示手段)60には、例えば第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動表示と並行して演出図柄114(図10〜図12等)が変動表示される他、第1,第2特別保留個数を示す第1,第2保留表示画像X1〜X4,Y1〜Y4(図11等)、音量調整機能に関する音量調整方法報知画像116及び音量設定画像117(図19)、遊技モード変更機能に関する遊技モード変更方法報知画像118及び遊技モード選択画像119(図21,図22)、メニュー表示機能に関するメニュー表示方法報知画像120(図17)等の各種画像が表示されるようになっている。
ここで演出図柄114は、図10に示すように、例えば数字部114aとこれに付随する装飾部114bとで構成され、図12等に示すように例えば左右方向に複数列(ここでは3列)で縦スクロール等により変動可能であり、例えば第1,第2特別図柄の変動開始と略同時に所定の変動パターンに従って変動を開始すると共に、第1,第2特別図柄の変動停止と略同時に最終停止するように、左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。本実施形態の演出図柄114は、例えば数字部114aに「1」〜「8」が夫々割り当てられた8種類設けられており、装飾部114bには数字部114aに対応して8種類のキャラクタ等が割り当てられている。
また演出図柄114の停止態様には、例えば全て同じ図柄で揃った大当たり演出態様と、少なくとも一つの図柄が異なる外れ演出態様とがあり、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる場合には演出図柄114は大当たり演出態様(特定態様)となり、第1,第2特別図柄が第1,第2外れ態様となる場合には演出図柄114は外れ演出態様となる。
また、演出図柄114の変動パターンとしては、リーチ状態を経ることなく外れ演出態様となるリーチなし通常変動パターンと、リーチ状態を経由して外れ演出態様又は大当たり演出態様となるリーチ変動パターンとがある。本実施形態では、図14,図15に示すように、変動時間が夫々4s,6s,8s,12sに設定された4種類のリーチなし通常4s,6s,8s,12s変動パターンと、Nリーチ1,Nリーチ2,Sリーチ1,Sリーチ2の4種類のリーチ外れ変動パターンと、それら4種類のリーチ外れ変動パターンに対応するNリーチ1,Nリーチ2,Sリーチ1,Sリーチ2の4種類のリーチ大当たり変動パターンとが設けられている。
図7は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図7において、121は主制御基板、122は演出制御基板で、これら各制御基板121,122は、遊技盤16に装着された画像表示手段60等を覆う裏カバーの裏側等、前枠3及び遊技盤16を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板121は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段131、普通始動口チェック処理手段132、普通乱数記憶手段133、普通図柄処理手段134、普通図柄表示制御手段135、普通利益状態発生手段136、特別乱数作成処理手段137、特別始動口チェック処理手段138、特別乱数記憶手段139、特別図柄処理手段140、特別図柄表示制御手段141、特別利益状態発生手段142、特別遊技状態発生手段143、制御コマンド送信手段144等を備えている。
普通乱数作成処理手段131は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段132は、普通図柄始動手段55による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段55が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段131で作成された当たり判定乱数値等の普通乱数情報を取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段133に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段134は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段133に記憶されている普通乱数情報の待ち行列の先頭から当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
なお本実施形態では、図8に示すように、後述する特別遊技状態中(時短状態中及び確変状態中)の当たり確率(例えば1/1.3)がそれ以外の通常遊技状態中の当たり確率(例えば1/10)よりも高く設定され、また特別遊技状態中における変動時間(例えば2.7秒)が通常遊技状態中における変動時間(例えば27秒)よりも短くなるように設定されている。
普通図柄表示制御手段135は、普通図柄処理手段134による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段51の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段51が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段133に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段51による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段134で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段134で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段136は、普通図柄処理手段134による当たり判定の結果が当たりとなることに基づいて普通図柄表示手段51の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、第2特別図柄始動手段57の開閉部112が例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化する普通利益状態を発生させるようになっている。本実施形態では、図8に示すように、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間が大となるように設定された延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、通常遊技状態中は通常開閉パターンが、特別遊技状態中は延長開閉パターンが夫々選択されるようになっている。
特別乱数作成処理手段137は、大当たり/外れの判定に用いる大当たり判定乱数、特別図柄の変動後の停止図柄等の選択に用いる図柄判定乱数、変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段138は、第1,第2特別図柄始動手段56,57への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段137で作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値等の第1,第2特別乱数情報を取得し、その第1,第2特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として特別乱数記憶手段139に記憶させるように構成されている。
また、特別始動口チェック処理手段138は先読み判定手段138aを備えている。この先読み判定手段138aは、第1,第2特別図柄始動手段56,57に遊技球が入賞したときに取得される第1,第2特別乱数情報について、例えばその取得時に、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が第1,第2大当たり判定値と一致するか否か等について先読み判定を行うようになっている。この先読み判定結果は、例えば第1,第2特別図柄始動手段56,57の何れかに遊技球が入賞することに基づいて送信される保留増加コマンドにより演出制御基板122等に伝達される。
特別図柄処理手段140は、第1,第2特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、第1,第2特別図柄表示手段53,54が変動表示可能な状態となったときに、第2特別保留個数が1以上であれば第2特別乱数情報の待ち行列から、第1特別保留個数のみが1以上であれば第1特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり図柄乱数値等に基づいて第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり判定の結果に応じて、第1,第2特別図柄の変動パターンを複数種類の中から選択する変動パターン選択機能等を備えている。
特別図柄表示制御手段141は、第1,第2特別図柄表示手段53,54の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1特別図柄表示手段53又は第2特別図柄表示手段54による第1,第2特別図柄の変動を開始させると共に、選択された変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて、選択された停止図柄で第1,第2特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)142は、遊技者に有利な第1,第2特別利益状態を発生させるためのもので、特別図柄処理手段140による大当たり判定の結果が大当たりとなり、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様となった場合に、大入賞手段58を所定の開放パターンに従って開放する第1,第2特別利益状態(利益状態)を発生させるように構成されている。
本実施形態では、図9に示すように大入賞手段58の開放パターンとしてα,βの2種類が設けられており、特別利益状態発生手段142は、例えば大当たり図柄乱数値に応じて開放パターンα,βの何れかを選択するように構成されている。開放パターンαは、大入賞手段58を0.2秒開放する動作を2ラウンド行うように設定されている。この開放パターンαは、1回の開放時間が0.2秒と僅かでしかもラウンド数も2ラウンドと少ないため、その開放中に遊技球が入賞する可能性は極めて小さい。
一方の開放パターンβは、大入賞手段58を、開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を、所定ラウンド数(例えば15ラウンド)行うように設定されている。この開放パターンβの場合、大入賞手段58への1個の入賞に対する賞球を15個とすると、遊技者が普通に発射動作を続けるだけで殆どの場合に9×15×15=2025個の出球が期待でき、開放パターンαに比べて遊技者が得られる直接的な利益は格段に大きくなっている。また本実施形態では、図9に示すように、開放パターンβが選択される確率は、第2特別図柄が第2大当たり態様となった場合(第2特別利益状態)の方が第1特別図柄が第2大当たり態様となった場合(第1特別利益状態)よりも高い値に設定されている。
特別遊技状態発生手段143は、第1,第2特別利益状態の終了後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば図9に示すように、第1,第2特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致した場合の大当たり図柄乱数値に応じて例えば時短状態と確変状態との何れかの特別遊技状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、例えば第1,第2特別図柄の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄が当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、普通図柄の変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、第2特別図柄始動手段57の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から延長開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は第1,第2特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生するか、それまでに第1,第2特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了する。
確変状態中は、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられるようになっている。また、確変状態中は、原則として時短状態と同様の切り換えも併せて行われるが、通常遊技状態中に開放パターンαの特別利益状態が発生した場合には、その終了後に発生する確変状態については時短状態と同様の切り換えは行われない(いわゆる潜伏確変状態)ようになっている。なお、確変状態は第1,第2特別利益状態の終了後に開始し、次の特別利益状態が発生した時点で終了するが、第1,第2特別図柄の変動回数等の他の終了条件を付加してもよい。
制御コマンド送信手段144は、所定の制御コマンドを演出制御基板122等のサブ制御基板に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段140による特別図柄処理に基づいて、第1,第2特別図柄の変動開始時に、第1,第2特別保留個数の減少を指定する第1,第2保留減少コマンド、演出図柄114の変動パターンを指定する第1,第2変動パターン指定コマンド、第1,第2特別図柄の停止図柄態様を指定する第1,第2停止図柄態様指定コマンドをこの順序で演出制御基板122側に送信し、第1,第2特別図柄の変動終了時に第1,第2演出図柄の変動停止を指示する第1,第2変動停止指定コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が増加したときに第1,第2特別保留個数の増加を指定する第1,第2保留増加コマンドを演出制御基板122側に送信する機能、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動が終了する等により第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合に客待ちデモコマンドを送信する機能、特別遊技状態発生手段143による特別遊技状態の発生時及び終了時に特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を演出制御基板122側に送信する機能、扉開放エラー、磁気検出エラー、電波検出エラー、払い出しエラー、入賞スイッチエラー、不正入賞エラー等の各種エラーが発生した場合にそのエラーの種類に対応するエラーコマンドを、またそのエラーが解除された場合にそのエラーの種類に対応するエラー解除コマンドを演出制御基板122に送信する機能等を備えている。
演出制御基板(演出制御手段)122は、各種演出手段による演出を制御するもので、演出手段制御手段150、特別保留個数表示制御手段151、図柄変動演出制御手段152、客待ち制御手段153、音量調整手段154、遊技モード変更手段155等を備えている。
演出手段制御手段150は、各演出手段を制御するもので、画像表示手段60による画像表示を制御する画像表示制御手段150a、スピーカ18,25からの音声出力を制御する音声制御手段150b、LED等の電飾手段156の発光を制御する発光制御手段150c、第1〜第4可動体75a〜78aを有する第1〜第4可動演出手段75〜78を制御する可動体制御手段150d等を備えている。
特別保留個数表示制御手段151は、画像表示手段60への第1,第2特別保留個数の表示制御を行うもので、図11等に示すように、第1,第2特別保留個数の増減に対応して、第1特別保留個数分(最大4個)の第1保留表示画像X1〜X4と、第2特別保留個数分(最大4個)の第2保留表示画像Y1〜Y4と、変動中の演出図柄114に対応する変動中保留画像Zとを、画像表示制御手段150aを介して画像表示手段60に表示するように構成されている。
本実施形態では、第1特別図柄の保留記憶よりも第2特別図柄の保留記憶を優先的に消化するため、例えば第1保留表示画像X1〜X4の前側に第2保留表示画像Y1〜Y4を夫々一部重ねて表示している。主制御基板121から第1,第2保留増加コマンドを受信した場合には、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を待ち行列の最後尾に1個追加表示する。また主制御基板121から第1,第2保留減少コマンドを受信した場合には、変動中保留画像Zを消去し、第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を待ち行列の前側(画面の右側)に向けて1個分ずつシフトすると共に、押し出された先頭の第1,第2保留表示画像X1,Y1を例えば所定位置まで移動させて新たな変動中保留画像Zに変化させるようになっている。なお、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動が優先されるため、第2保留表示画像Y1〜が表示されている間は、第1保留表示画像X1〜については増加することはあっても減少することはない。
図柄変動演出制御手段152は、演出図柄114の変動表示及びそれに伴う予告演出等を制御するもので、演出図柄制御手段152a、予告演出制御手段152b等を備えている。演出図柄制御手段152aは、演出手段制御手段150を介して演出図柄114の表示制御及びそれに伴う音声出力、電飾発光等の制御を行うもので、主制御基板121から第1,第2変動パターン指定コマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄114の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光を開始させると共に、第1,第2変動停止指定コマンドを受信したときに、第1,第2停止図柄態様指定コマンドと第1,第2変動パターン指定コマンドとに基づいて選択された停止図柄態様で演出図柄114の変動を停止させ、また音声出力、電飾発光を停止させるようになっている。
予告演出制御手段152bは、第1,第2特別図柄の変動後の停止図柄が第1,第2大当たり態様となって第1,第2特別利益状態が発生するか否か等、第1,第2特別図柄及び演出図柄114の変動における所定事象の出現に関する予告演出を制御するものである。予告演出としては、先読み判定手段138aによる先読み判定結果に基づいて行う「先読み予告演出」、特別図柄処理手段140による図柄変動開始時の大当たり判定結果等に基づいて行う「通常予告演出」等がある。
また「先読み予告演出」には、先読み判定結果に基づいて、その先読み判定の対象となった特別乱数情報に対応する図柄変動までの複数回の図柄変動において例えば同一態様の演出を実行する「先読み連続演出」の他、先読み判定結果に基づいて第1,第2保留表示画像X1〜,Y1〜を図11に示すような所定の表示態様で表示する「先読み保留変化演出」等がある。
また「通常予告演出」としては、「会話予告演出」、「ステップアップ予告演出」、「ボタン予告演出」、「移動表示予告演出」等、様々な種類が考えられる。例えば「会話予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中にキャラクタの台詞が画像表示手段60に表示され、例えばその台詞の内容が、第1,第2特別図柄が第1,第2大当たり態様となる確率(以下、大当たり信頼度という)を示唆するようになっている。「ステップアップ予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中に、画像表示手段60への演出画像の表示を含む所定の演出ステップが、例えば大当たり信頼度に応じて複数段階(例えば5段階)のうちの所定段階まで実行されるようになっている。このステップアップ予告演出では、例えば演出ステップの段階が進むほど大当たり信頼度が高くなるように設定されている。「ボタン予告演出」では、第1,第2特別図柄の変動中における操作有効期間中に演出ボタン34の操作が所定操作条件を満たした(操作成立)と判定された場合に、例えば大当たり信頼度に応じて所定の操作時演出が実行されるようになっている。
「移動表示予告演出」は、図12(a)に示すように、演出図柄114の変動中に例えば多数の予告画像157が画面上を所定方向(例えば上向き)に移動するようになっている。本実施形態では、図13(a)に示すように予告画像157を演出図柄(特定画像)114とは異なるレイヤに配置し、また予告画像157についても前予告画像(第1予告画像)157aと後予告画像(第2予告画像)157bとに分けてそれらを異なるレイヤに配置すると共に、図13(b)に示すように前予告画像157aの優先順位を演出図柄114よりも高く、後予告画像157bの優先順位を演出図柄114よりも低く設定して、それらを重畳して表示するようになっている。
また本実施形態の移動表示予告演出では、演出図柄114の変動中は図12(a)に示すように前予告画像157aと後予告画像157bとが共に移動するが、演出図柄114を停止、確定させる際(変動が終了し演出図柄114が停止表示される時)には、図12(b)に示すように後予告画像157bについては移動を継続するのに対し、前予告画像157aについては演出図柄114の少なくとも数字部114aに重ならない位置で移動を停止するようになっている。これにより、図柄変動中は予告画像157が演出図柄114の前後を自由に通過することで演出効果を最大限に発揮しつつ、図柄確定時は遊技者に停止態様を明確に認識させることが可能である。なお、演出図柄114の停止・確定時に、前予告画像157aと共に後予告画像157bも停止させてもよい。
前予告画像157aと後予告画像157bとは例えば同種のキャラクタ画像で、前予告画像157aの方が後予告画像157bよりも画面上での大きさが大きく且つ画面上での移動速度が高速に設定されている。しかも前予告画像157a内、後予告画像157b内でも画面上でのキャラクタの大きさが一定ではなく、また大きなキャラクタほど画面上での移動速度が高速に設定されている。これにより画面上に奥行き感のある空間を表現することが可能である。なお、予告画像157が全て同種である必要はなく、前予告画像157aと後予告画像157bとが同種の画像であればよい。従って、例えば前予告画像157aと後予告画像157bとが夫々複数種類のキャラクタで構成されていてもよいし、キャラクタ以外の画像が含まれていてもよいし、前予告画像157aと後予告画像157bとの一方にのみ含まれるキャラクタ等があってもよい。要は、前予告画像157aと後予告画像157bとに一体性或いは関連性があればよく、両者の画像構成に多少の違いがあってもよい。
予告演出制御手段152bは、先読み予告演出に関しては、例えば第1,第2保留増加コマンドを受信し且つ先読み連続演出中でないこと等の所定の条件を満たす場合に実行開始の抽選を行い、複数種類の先読み予告演出(先読み連続演出、先読み保留変化演出等)の少なくとも一つに当選した場合にその先読み予告演出の実行を開始し、また通常予告演出に関しては、例えば第1,第2特別図柄の変動開始時、即ち第1,第2保留減少コマンド、第1,第2変動パターン指定コマンド及び第1,第2停止図柄態様指定コマンドを例えば一定時間内に受信した場合に抽選を行い、複数種類の通常予告演出(会話予告演出、ステップアップ予告演出等)の何れかに当選した場合に、第1,第2特別図柄の変動中にその通常予告演出を実行するように構成されている。
例えば通常予告演出の抽選処理では、まず通常予告演出抽選テーブルに基づいて、通常予告演出を例えば最大1種類選択する。通常予告演出抽選テーブルでは、例えば図14に示すように、主制御基板121から受信した変動パターンコマンドより得られる変動パターンの種類に応じて4種類の通常予告演出の選択率が規定されている。図14に示す通常予告演出抽選テーブルでは、外れに対応する変動パターンの場合の各通常予告演出の選択率は、会話予告演出、ステップアップ予告演出、ボタン予告演出、移動表示予告演出の順に低くなっているのに対し、大当たりに対応する変動パターンの場合の各通常予告演出の選択率は、会話予告演出、ステップアップ予告演出、ボタン予告演出、移動表示予告演出の順に高くなっている。即ち、通常予告演出の中では移動表示予告演出が出現した場合の大当たり信頼度が最も高く、続いてボタン予告演出が出現した場合の大当たり信頼度が高くなっている。なお、並行して実行可能な複数種類の通常予告演出については同時に選択(当選)可能としてもよい。
また、何れかの通常予告演出が選択され、その選択された通常予告演出に複数のバリエーションがある場合にはそれらのバリエーションのうちの一つを抽選により選択する。例えば移動表示予告演出が選択された場合には、移動表示予告演出抽選テーブルに基づいて第1〜第3移動表示予告演出の何れかを選択する。移動表示予告演出抽選テーブルでは、例えば図15に示すように、主制御基板121から受信した変動パターンコマンドより得られる変動パターンの種類に応じて第1〜第3移動表示予告演出の選択率が規定されている。
図15に示す移動表示予告演出抽選テーブルでは、外れに対応する変動パターンの場合の各移動表示予告演出の選択率は、第3移動表示予告演出よりも第2移動表示予告演出の方が、また第2移動表示予告演出よりも第1移動表示予告演出の方が高くなっているのに対し、大当たりに対応する変動パターンの場合の各移動表示予告演出の選択率は、第1移動表示予告演出よりも第2移動表示予告演出の方が、また第2移動表示予告演出よりも第3移動表示予告演出の方が高くなっている。即ち、本実施形態では第1〜第3移動表示予告演出の中では第3移動表示予告演出が出現した場合が最も大当たり信頼度が高くなっている。
なお図15の例では、第1〜第3移動表示予告演出は、前予告画像157aと後予告画像157bとの間のキャラクタ数の相対関係が夫々異なっており、第1移動表示予告演出では前予告画像157aよりも後予告画像157bの方がキャラクタ数が多く、第3移動表示予告演出では逆に後予告画像157bよりも前予告画像157aの方がキャラクタ数が多く、第2移動表示予告演出では両方のキャラクタ数が同程度となっている。即ち本実施形態の移動表示予告演出では、演出図柄114の後側に比べて前側のキャラクタの数が多いほど大当たり信頼度が高くなっている。
客待ち制御手段153は、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信してから第1,第2特別図柄表示手段53,54による第1,第2特別図柄の変動が開始されるまでの客待ち状態中(図柄の変動が行われていない変動停止状態中)の演出等を制御するもので、例えばタイマ割り込みにおいて客待ち演出処理(図16)を実行可能となっている。本実施形態では、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信してから第1,第2特別図柄の変動が開始されるまでの期間(客待ち状態中)が、例えばメニュー選択操作による設定変更等が可能なメニュー操作可能期間に設定されており、その客待ち状態中に遊技者が演出ボタン34を押下することによりメニュー画像158(図18)等を表示させ、更にその状態で例えば十字操作手段35の上キー35a、下キー35b、演出ボタン34を押下することによりそのメニュー画像158に表示された何れかの選択項目を選択、実行することが可能となっている。
続いて図16に示す客待ち演出処理について説明する。この客待ち演出処理では、まず客待ち状態中フラグを判定する(S1)。この客待ち状態中フラグは、客待ち状態中であるか否かを示すもので、例えば客待ち状態中であれば1が、客待ち状態中でなければ0がセットされるようになっている。客待ち状態中フラグが1でなければ(S1:No)、主制御基板121から客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定し(S2)、客待ちデモコマンドを受信していない場合(S2:No)にはここで客待ち演出処理を終了する。
なお客待ちデモコマンドは、第1,第2特別保留個数が共に0の状態で第1,第2特別図柄の変動待機状態となった場合の他、例えば客待ち状態からのバックアップ復帰時、RAMクリア時等に主制御基板121から演出制御基板122に対して送信される。
客待ち状態中でないときに客待ちデモコマンドを受信した場合には(S1:No→S2:Yes)、客待ち状態中フラグを1(客待ち状態中)に設定する(S3)と共に、例えば画像表示手段60へのメニュー表示方法報知画像120の表示を開始する(S4)。ここで、メニュー表示方法報知画像120は、メニュー画像158を表示するための操作方法を報知するためのもので、例えば図17に示すように、メニュー表示に用いる演出ボタン34が押される様子を示すイラストと「でメニュー表示」の文字とで構成されている。
そして客待ち通常演出を開始し(S5)、デモタイマに初期値をセットし(S6)、客待ち演出処理を終了する。客待ち通常演出では、図17に示すように例えば画像表示手段60にその前の図柄変動で停止した状態の演出図柄114の画像が引き続き表示され、電飾手段156は所定の発光パターンで発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを出力する。デモタイマは客待ち通常演出の継続時間を計時するためのもので、初期値として例えば180sに対応する値がセットされる。
なお、メニュー操作可能期間は客待ちデモコマンドを受信した時点で開始されるが、画像表示手段60へのメニュー表示方法報知画像120の表示は、客待ちコマンドを受信してから所定時間(例えば30s)経過後に開始してもよい。また、客待ち状態開始後の所定時間(例えば30s)以外にも、客待ち状態中の所定期間(例えば後述する客待ちデモ演出中における企業ロゴの表示中)はメニュー表示方法報知画像120を表示しないようにしてもよい。
また、S1で客待ち状態中フラグが1(客待ち状態中)であれば(S1:Yes)、第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来したか否か、即ち第1,第2変動パターン指定コマンド等を受信したか否かを判定する(S7)。そして、未だ第1,第2特別図柄の変動が開始されない場合には(S7:No)、客待ち通常演出中であるか否か、即ち客待ち通常演出中と後述する客待ちデモ演出中との何れであるかを判定し(S8)、客待ち通常演出中であれば(S8:Yes)、デモタイマを1減算する(S9)と共に、その減算後のデモタイマの値が0であることを条件に(S10:Yes)、客待ちデモ演出の実行を開始する(S11)。
客待ちデモ演出では、例えば画像表示手段60に機種イメージ画像や企業ロゴ画像、演出図柄114の停止画像等が所定のパターンで繰り返し表示され、電飾手段156は所定の発光パターンで発光し、スピーカ18,25からは所定のBGMを出力する。なお、客待ちデモ演出では音声出力を停止してもよい。
客待ちデモ演出の開始後は(S8:No)、第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来するまで(S7:Yes)、例えばその客待ちデモ演出を繰り返し実行する(S12)。なお、例えば客待ちデモ演出と客待ち通常演出とを交互に繰り返し実行してもよい。
また、S7で第1,第2特別図柄の変動開始タイミングが到来したと判定した場合には(S7:Yes)、客待ち状態中フラグを0に設定する(S13)と共に、実行中の客待ち通常演出又は客待ちデモ演出を終了し(S14)、メニュー表示方法報知画像120の表示を終了し(S15)、客待ち演出処理を終了する。
音量調整手段154は、音量調整に関する制御を行うもので、遊技者操作による音量調整が可能な音量調整可能期間中に、音量調整操作の方法を報知するための音量調整方法報知画像116(図19)を所定のタイミングで画像表示手段60に表示し、音量調整可能期間中に音量調整に関する遊技者操作があった場合に、その操作に応じて音量を変更すると共に音量の設定状況を示す音量設定画像117(図19)を画像表示手段60に表示するように構成されている。本実施形態では、十字操作手段35の上キー35aと下キー35bとが音量調整操作用に割り当てられており、音量調整可能期間中に上キー35aを押せば音量が上がり、下キー35bを押せば音量が下がるようになっている。
音量調整方法報知画像116は、図19に示すように例えば音量調整に用いる上キー35a及び下キー35bを示すイラストと「で音量調整」の文字とで構成されている。また音量設定画像117は、図19に示すように所定段階(例えば5段階)の音量に対応する複数(5個)の目盛り画像と「音量」の文字とで構成されており、現状の音量設定に対応する数の目盛り画像がその他の目盛り画像と異なる態様(例えば表示色)で表示されるようになっている。音量調整可能期間中に遊技者が上キー35aと下キー35bとの何れかを操作すると、その遊技者操作に応じて音量が変更されると共に、その変更後の音量に対応する音量設定画像117が画像表示手段60に例えば一定期間表示される。
本実施形態では、客待ち状態中の他、遊技中(図柄の変動が行われている変動状態中)も音量調整可能期間に設定されているが、例えば電源投入後等の所定期間を音量調整可能期間から外してもよい。また本実施形態では、十字操作手段35の上キー35aと下キー35bとがメニュー操作用にも用いられるため、例えば客待ち状態中におけるメニュー画像158の表示中は音量調整可能期間から除外することが望ましい。
また音量調整可能期間中は常に、或いは所定のタイミングで音量調整方法報知画像116を表示するようにしてもよいし、客待ち状態中等の特定期間のみ音量調整方法報知画像116を表示し、例えば遊技中は遊技者が上キー35a又は下キー35bを1回操作するまで音量調整方法報知画像116を表示しないようにしてもよい。また音量設定画像117が表示されていない状態で上キー35aと下キー35bとの何れかが操作された場合、その1回目の操作では音量設定画像117を表示するが音量変更は行わず、音量設定画像117が表示された後の2回目以降の操作で音量変更を行うようにしてもよい。
遊技モード変更手段155は、遊技モードの変更に関する制御を行うもので、遊技者操作による遊技モードの変更が可能な遊技モード変更可能期間中に、遊技モード変更操作の方法を報知するための遊技モード変更方法報知画像118(図21)を所定のタイミングで画像表示手段60に表示し、遊技モード変更可能期間中に遊技モード変更に関する遊技者操作があった場合に、その操作に応じて所定のタイミングで遊技モード変更演出を実行すると共に遊技モードを変更するように構成されている。
本実施形態では、十字操作手段35の左キー35cと右キー35dとが遊技モード選択用に割り当てられており、遊技モード変更可能期間中に左キー35cと右キー35dとの何れかを押下することにより複数種類の遊技モードの何れかを選択可能となっている。また、遊技モードを決定するタイミングは、遊技中(変動状態中)は例えば次の図柄変動開始時、客待ち状態中は遊技者による遊技モードの決定操作時となっている。即ち、遊技中(変動状態中)に遊技モードの選択操作を行う場合には、例えばその図柄変動が終了して次の図柄変動が開始する時点で、そのときに選択状態となっている遊技モードに自動的に決定され、遊技者は特に決定操作を行う必要がない。一方、客待ち状態中に遊技モードの選択操作を行う場合には、遊技モード決定用に割り当てられた演出ボタン34を遊技者が押下操作した時点で、そのときに選択状態となっている遊技モードに決定されるようになっている。
本実施形態では、遊技モードとして第1〜第4モードの4種類が設けられている。それら第1〜第4モードでは、第1〜第4可動体75a〜78aの待機位置(停止位置)の組み合わせが異なると共に、画像表示手段60への画像の表示態様等、所定の演出手段による演出態様が夫々異なっている。
第1モードでは、図20(a)に示すように第1可動体75aが上部位置に、第2可動体76aが下部位置に、第3可動体77aと第4可動体78aとが外部位置に夫々停止した状態となる。また第2モードは、図20(b)に示すように第1モードに対して第1可動体75aの停止位置のみが上部位置から下部位置に変化したもので、第3モードは、図20(c)に示すように第1モードに対して第2可動体76aが下部位置から上部位置に変化したものである。また第4モードは、図20(d)に示すように第3モードに対して第3,第4可動体77a,78aが夫々外部位置から内部位置に変化したものである。なお、初期状態では例えば第1モードに設定されている。
遊技モード変更方法報知画像118は、図21に示すように、遊技モードの選択方法を報知するための遊技モード選択方法報知画像118aと、遊技モードの決定方法を報知するための遊技モード決定方法報知画像118bとで構成されている。遊技モード選択方法報知画像118aは、図21(a)に示すように例えば遊技モード選択操作に用いる左キー35c及び右キー35dを示すイラストと「で遊技モード選択」の文字とで構成されている。また遊技モード決定方法報知画像118bは、図21(b)に示すように例えば演出ボタン34を示すイラストと「で決定」の文字とで構成されている。例えば遊技者が決定操作を行う必要のない遊技中(変動状態中)は遊技モード選択方法報知画像118aと遊技モード決定方法報知画像118bとのうちの遊技モード選択方法報知画像118aのみを表示可能であり、遊技者が決定操作を行う必要のある客待ち状態中は遊技モード選択方法報知画像118aと遊技モード決定方法報知画像118bとの両方を表示可能である。
また、例えば遊技者による遊技モードの選択操作中は、遊技モード選択画像119が画像表示手段60の上部側等に表示される。遊技モード選択画像119は、図22に示すように、例えば矩形状の選択枠内に「第1モード」〜「第4モード」の何れかの文字列が表示されており、左キー35c又は右キー35dを操作する毎に、選択枠内の遊技モードの表示が1つずつ循環的に変化するようになっている。例えば選択枠内に「第1モード」が表示されている状態(図22(b))で、遊技者が右キー35dを押下した場合には選択枠内の表示が例えば「第2モード」、「第3モード」のように順方向に変化し(図22(c))、逆に遊技者が左キー35cを押下した場合には選択枠内の表示が例えば「第4モード」、「第3モード」のように逆方向に変化する(図22(a))。そして、遊技者の希望する遊技モードが選択枠内に表示された場合、遊技中であればそのままの状態で次の図柄変動の開始時まで待てばよく、客待ち状態中であれば演出ボタン34を押下操作すればよい。
また、遊技者操作により変更後の遊技モードが選択、決定されると、変更後の遊技モードに対応する遊技モード変更演出が実行されると共に遊技モードの変更が行われる。本実施形態の遊技モード変更演出は、例えば図23に示すような遊技モードの変更を報知する内容の動画で構成されており、演出時間が5sに設定された通常遊技モード変更演出(図24(a))と、演出時間が通用遊技モード変更演出よりも短い3sに設定された短縮遊技モード変更演出(図24(b))の2種類設けられている。通常遊技モード変更演出、短縮遊技モード変更演出の何れも、変更後の遊技モードに対応して例えば各4種類設けられているが、演出時間は変更後の遊技モードに拘わらず同一とする。なお、例えば変更前後の遊技モードの組み合わせに対応して通常遊技モード変更演出、短縮遊技モード変更演出を例えば各12種類設けてもよい。
通常遊技モード変更演出と短縮遊技モード変更演出との何れを実行するかについては、例えば図25に示すように、遊技モード変更操作が行われるタイミングと次の図柄変動における変動パターンとに基づいて決定する。客待ち状態中(変動停止状態中)に遊技モード変更操作が行われる場合には、その決定操作時に通常遊技モード変更演出(5s)を実行する。即ちこの通常遊技モード変更演出(5s)が、変動停止状態中に遊技モードを変更する場合に実行可能な第2遊技モード変更演出の一例である。
一方、遊技中(変動状態中)に遊技モード変更操作が行われる場合には、次の図柄変動の開始時にその図柄変動の変動パターンに応じて通常遊技モード変更演出と短縮遊技モード変更演出との何れかを実行する。即ち図25に示すように、次の図柄変動の変動パターンが通常遊技モード変更演出の演出時間(5s)より短いリーチなし通常4s変動パターンの場合には短縮遊技モード変更演出(3s)を実行し、それ以外の変動パターンの場合には通常遊技モード変更演出(5s)を実行する。これにより、図柄変動中に遊技モード変更演出及び遊技モードの変更が可能である。また、一部の短時間変動(リーチなし通常4s)の場合を除き、遊技中と客待ち状態中とで遊技モード変更演出を共通化できるため、遊技モード変更のタイミングが異なっても遊技者に同様の期待感を抱かせることができると共に、画像等のデータ量を抑制できる。なお、通常遊技モード変更演出(5s)と短縮遊技モード変更演出(3s)とが、遊技中に遊技モードを変更する場合に実行可能な第1遊技モード変更演出の一例である。
また遊技モード変更演出の実行時には、第1〜第4可動体75a〜78aが変更後の遊技モードに対応する停止位置に移動する。その第1〜第4可動体75a〜78aの移動動作は例えば遊技モード変更演出の実行開始と略同時に開始され、移動時間は通常遊技モード変更演出の場合も短縮遊技モード変更演出の場合も同じである。例えば第1モード(図20(a))から第2モード(図20(b))に変更される場合には、第1可動体75aが上部位置から下部位置に移動するが、その場合の移動時間は、通常遊技モード変更演出の場合も短縮遊技モード変更演出の場合も同じ4sである。従ってこの場合、通常遊技モード変更演出(5s)の実行時には図24(a)に示すようにその演出が終了する前に可動体の移動動作が完了するが、短縮遊技モード変更演出(3s)の実行時には図24(b)に示すようにその演出の終了後に可動体の移動動作が完了する。
なお本実施形態では、変更前後の遊技モードによって可動体の移動時間が異なっており、例えば第1可動体75aの移動を伴う第1モードから第2モード、第2モードから第1、第3、第4モードへのモード変更の場合の可動体移動時間が例えば4s、それ以外のモード変更の場合の可動体移動時間が例えば2sとなっている。可動体の移動時間が2sの場合には、短縮遊技モード変更演出の実行時でもその演出が終了する前に可動体の移動動作が終了する。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、所定事象の出現に関する予告演出を実行可能であり、移動表示予告演出(一又は複数種類の予告演出の何れか)で表示する予告画像157を前予告画像(第1予告画像)157aと後予告画像(第2予告画像)157bとで構成し、前予告画像157aの優先順位を演出図柄(特定画像)114よりも高く、後予告画像157bの優先順位を演出図柄114よりも低くし、演出図柄114と予告画像157とを、優先順位の高い画像が低い画像よりも前後方向(所定方向)の前側となるように表示可能であるため、予告画像157により画面上に奥行き感を表現することが容易である。
また、演出図柄114の変動中は前予告画像157aと後予告画像157bとを演出図柄114の前後で共に移動させ、演出図柄114が停止する場合に、演出図柄114より前側の前予告画像157aを、例えば数字部114aを避けて停止させるようになっている。
また、前予告画像157aと後予告画像157bとを同種の画像で構成すると共に、前予告画像157aを後予告画像157bよりも大きく表示し、また前予告画像157aと後予告画像157bとを移動させる際の前予告画像157aの移動速度を後予告画像157bの移動速度よりも高速としている。また、前予告画像157aと後予告画像157bとの表示数(表示態様)に応じて大当たり信頼度(所定事象の出現確率)を異ならせている。また、演出図柄114、前予告画像157a、後予告画像157bを異なるレイヤに配置し、優先順位に従って画像表示手段60に表示可能としている。
また、遊技中に遊技モードを変更する場合に通常遊技モード変更演出と短縮遊技モード変更演出との何れか(第1遊技モード変更演出)を、客待ち状態中(変動停止状態中)に遊技モードを変更する場合に通常遊技モード変更演出(第2遊技モード変更演出)を夫々実行可能であるから、遊技中に遊技モードが変更される場合についても、遊技者に遊技モードの変更完了を認識させることができると共に、新たな遊技モードに対する遊技者の期待感を喚起できる。
また、変更後の遊技モード毎に一又は複数の第1遊技モード変更演出(通常遊技モード変更演出、短縮遊技モード変更演出)と一又は複数の第2遊技モード変更演出(通常遊技モード変更演出)とを設け、一又は複数の第1遊技モード変更演出の少なくとも一つと、一又は複数種類の第2遊技モード変更演出の少なくとも一つとを同一(通常遊技モード変更演出)としている。
また、第1遊技モード変更演出(通常遊技モード変更演出、短縮遊技モード変更演出)を、所定操作の後に開始される図柄の変動中に実行するように構成し、図柄の変動時間に応じて、演出時間の異なる複数の第1遊技モード変更演出(通常遊技モード変更演出、短縮遊技モード変更演出)の何れかを実行するように構成している。
また、複数の停止位置間を移動可能な可動体75a〜78aを備え、遊技モードの変更により可動体75a〜78aの停止位置を変更する場合には、その遊技モードの変更に関する第1,第2遊技モード変更演出(通常遊技モード変更演出、短縮遊技モード変更演出)と並行して可動体75a〜78aの移動を行い、遊技モードの変更内容が同じであれば、演出時間の異なる複数の第1遊技モード変更演出(通常遊技モード変更演出、短縮遊技モード変更演出)の何れを実行する場合でも可動体75a〜78aの移動時間を同一としている。
図26〜図29は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、移動表示予告演出で文字列よりなる予告画像159を表示する例を示している。本実施形態の移動表示予告演出では、図26(a)に示すように、演出図柄114の変動中に例えば多数の予告画像159が画面上を所定方向(例えば上向き)に移動するようになっている。なお、予告画像159を構成する文字列は例えば複数種類存在する。本実施形態では、予告画像159を演出図柄114とは異なるレイヤに配置し、また予告画像159についても前予告画像(第1予告画像)159aと後予告画像(第2予告画像)159bとに分けて異なるレイヤに配置し、それらを重畳して表示するようになっているが、それら各画像の優先順位は演出図柄114の変動中と停止・確定時とで異なっている。
即ち、演出図柄114の変動中は、図27に示すように前予告画像159aの優先順位を演出図柄114よりも高く、後予告画像159bの優先順位を演出図柄114よりも低く設定しているのに対し、演出図柄114の停止・確定時は、図28に示すように前予告画像159aと後予告画像159bの優先順位を共に演出図柄114よりも低く、後予告画像159bの優先順位を前予告画像159aよりも低く設定している。これにより、図柄変動中は文字列画像が演出図柄114の前後を自由に通過することで演出効果を最大限に発揮しつつ、図柄確定時は遊技者に停止態様を明確に認識させることが可能である。
前予告画像159aと後予告画像159bとは例えば同種の文字列で構成されており、前予告画像159aの方が後予告画像159bよりも画面上での大きさが大きく且つ画面上での移動速度が高速に設定されている。しかも前予告画像159a内、後予告画像159b内でも画面上での文字列の大きさが一定ではなく、また大きな文字列ほど画面上での移動速度が高速に設定されている。これにより画面上に奥行き感のある空間を表現することが可能である。
また前予告画像159aと後予告画像159bとは、夫々複数色(ここでは青と赤の2色)の何れかで表示されるようになっており、その表示色の組み合わせによって例えば3種類のバリエーションが設けられている。即ち、第1移動表示予告演出では前予告画像159aと後予告画像159bとが共に青色で表示され、第2移動表示予告演出では前予告画像159aが青色、後予告画像159bが赤色で表示され、第3移動表示予告演出では前予告画像159aと後予告画像159bとが共に赤色で表示されるようになっている。
そして、本実施形態の移動表示予告演出抽選テーブルでは、図29に示すように、外れに対応する変動パターンの場合の各移動表示予告演出の選択率は、第3移動表示予告演出よりも第2移動表示予告演出の方が、また第2移動表示予告演出よりも第1移動表示予告演出の方が高くなっているのに対し、大当たりに対応する変動パターンの場合の各移動表示予告演出の選択率は、第1移動表示予告演出よりも第2移動表示予告演出の方が、また第2移動表示予告演出よりも第3移動表示予告演出の方が高くなっている。即ち、本実施形態の移動表示予告演出では赤色で表示される予告画像159の割合が多いほど大当たり信頼度が高くなっている。
このように、移動表示予告演出で表示される予告画像はキャラクタ画像に限られるものではなく、文字列画像でもその他の画像でもよいし、それらが混在してもよい。また、演出図柄114を停止・確定させるとき(変動が終了し演出図柄114が停止表示される時)には、前予告画像159aと後予告画像159bとの優先順位を共に演出図柄114よりも低くしてもよい。また、大当たり信頼度(所定事象の出現確率)を、前予告画像159aと後予告画像159bとの表示色(表示態様)に応じて異ならせてもよい。
図30〜図35は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、画像表示手段(第2画像表示手段)60の前側にイルミパネル表示手段(第1画像表示手段)160を配置した例を示している。なお、本実施形態のパチンコ機が第1の実施形態と異なるのは、イルミパネル表示手段160を設けた点と、このイルミパネル表示手段160との連携による画像表示手段60への表示内容のみである。
イルミパネル表示手段160は、図30〜図33に示すように、矩形状の導光板161と、この導光板161の縁部に沿って配置される第1,第2発光基板162,163と、導光板161と第1,第2発光基板162,163との間に配置される第1,第2レンズ部材164,165と、それら導光板161、第1,第2発光基板162,163、第1,第2レンズ部材164,165を一体的に支持するフレーム部材166とを備え、導光板161が画像表示手段60に対してその前側で略平行となるように例えば中央表示枠ユニット47の後側近傍に配置されている。
導光板161は、アクリル、ポリカーボネート等の透光性を有する合成樹脂により、無色透明又は有色透明な例えば略一定板厚(数mm程度)の矩形薄板状に形成されている。導光板161の前面及び背面のうちの例えば背面側には、図31に示すように端面から入射した光を前側に反射する反射部167が多数形成されている。この反射部167は、例えば傾斜状の反射面168を有する微小凹部により構成されており、導光板161には、反射部167の高密度の集合体よりなる反射集合体が1又は複数形成されている。
反射部167は、例えば反射面168の向きの違いにより、上下方向の例えば下側からの光を前側に反射する第1反射部167aと、左右方向の例えば左側からの光を前側に反射する第2反射部167bとの2種類存在する。また反射集合体は、正面視で任意の文字、図形、絵柄等を表す所定形状に形成される。本実施形態の導光板161には、図33に示すように、第1反射部167aよりなる第1反射集合体171aが、例えば右上がりの斜め一列状に複数配置され、また第2反射部167bよりなる第2反射集合体171bが、第1反射集合体171aの左側で右上がりの斜め一列状に複数配置されている。複数の第1反射集合体171aは、夫々蝶の絵柄を形成しており、夫々の横方向の範囲が互いに重複しないように配置されている。また複数の第2反射集合体171bについても夫々蝶の絵柄を形成しており、夫々の縦方向の範囲が互いに重複しないように配置されている。
第1発光基板162は、導光板161の下縁部に沿う左右方向の細長状に形成され、導光板161の下端面161aに対して所定距離をおいて平行に配置されている。この第1発光基板162には、導光板161の下端面161aに対する対向面側に、下端面161aに向けて発光可能なLED(発光素子)172が長手方向に沿って複数配置されている。同様に、第2発光基板163は、導光板161の左縁部に沿う上下方向の細長状に形成され、導光板161の左端面161bに対して所定距離をおいて平行に配置されている。この第2発光基板163には、導光板161の左端面161bに対する対向面側に、左端面161bに向けて発光可能なLED(発光素子)173が長手方向に沿って複数配置されている。
第1レンズ部材164及び第2レンズ部材165は、アクリル、ポリカーボネート等の透光性を有する合成樹脂により、例えば導光板161と略同じ厚さの細長板状に形成されており、第1レンズ部材164は導光板161の下端面161aと第1発光基板162との間に、第2レンズ部材165は導光板161の左端面161bと第2発光基板163との間に夫々配置されている。
第1レンズ部材164及び第2レンズ部材165には、長手方向に沿って集光レンズ174,175が夫々複数設けられている。集光レンズ174,175は、夫々LED172,173から発せられた光を集光するもので、導光板161側に突出する出射側凸部176と、LED172,173側に突出する入射側凸部177とを夫々備えており、例えば各LED172,173に一対一で対応するように配置されている。
出射側凸部176は、略半円状で導光板161側に大きく突出しているのに対し、入射側凸部177は、出射側凸部176よりも大径の略円弧状でその突出量は僅かであり、出射側凸部176の頂部が導光板161の端面161a,161bに当接又は近接し、入射側凸部177の頂部がLED172,173に当接又は近接している。LED172,173から発せられた光は、集光レンズ174,175に対して入射側凸部177側から入射し、所定角度で広がった後、出射側凸部176側から略平行光となって導光板161の端面161a,161bに向けて出射する。
また、LED172,173とこれに対応する集光レンズ174,175は、反射集合体171a,171bに対応するように配置されており、例えば導光板161の下側に配置されたLED172及び集光レンズ174が反射集合体171aに対応し、導光板161の左側に配置されたLED173及び集光レンズ175が反射集合体171bに対応している。
フレーム部材166は、図32に示すように例えば矩形状の本体枠181と、下側の第1発光基板162及び第1レンズ部材164を固定するための第1押さえ部材182と、左側の第2発光基板163及び第2レンズ部材165を固定するための第2押さえ部材183とを備えている。
本体枠181は、導光板161の上下の縁部に沿って配置される一対の横枠部181a,181bと、導光板161の左右の縁部に沿って配置される一対の縦枠部181c,181dとで構成され、例えば中央表示枠ユニット47の背面側にねじ止め等により着脱自在に固定されている。本体枠181には、導光板161を装着するための導光板装着部184が、例えば内縁に沿って後向き凹入状に形成されている。導光板装着部184には、導光板161が前側から嵌め込まれ、ねじ止め等により着脱自在に固定されている。
また本体枠181には、導光板装着部184の他、第1発光基板162及び第1レンズ部材164を装着するための第1装着部185が導光板装着部184の下側に、第2発光基板163及び第2レンズ部材165を装着するための第2装着部186が導光板装着部184の左側に夫々設けられている。
第1,第2レンズ部材164,165は、第1,第2装着部185,186に装着されることにより、集光レンズ174,175の出射側凸部176が導光板161の端面161a,161bに当接又は近接した状態となり、また第1,第2発光基板162,163は、第1,第2装着部185,186に装着されることにより、LED172,173が集光レンズ174,175の入射側凸部177に当接又は近接した状態となる。
第1装着部185に装着された第1発光基板162及び第1レンズ部材164は第1押さえ部材182により、第2装着部186に装着された第2発光基板163及び第2レンズ部材165は第2押さえ部材183により、夫々本体枠181に固定される。第1,第2押さえ部材182,183は、例えば本体枠181の前面側にねじ止め等により固定される。
以上のように、イルミパネル表示手段160では、下側のLED172を点灯させることによって反射集合体171aが発光し、導光板161上に第1発光画像191aが表示され、左側のLED173を点灯させることによって反射集合体171bが発光し、導光板161上に第2発光画像191bが表示される。そして、例えばLED172の点灯範囲を左端側から右端側に順次移動させ、またLED173の点灯範囲を下端側から上端側に順次移動させることによって第1発光画像191a及び第2発光画像191bは変化し、例えば二匹の蝶が舞い上がる様子を動画的に表現することができる。
また本実施形態の移動表示予告演出では、演出図柄114の変動中に、例えば蝶の絵柄を構成する予告画像191が演出図柄114の前後を移動するようになっている。予告画像191は、イルミパネル表示手段160に表示される第1,第2発光画像(第1予告画像)191a,191bと、演出図柄114と共に画像表示手段60に表示される予告画像(第2予告画像)191cとで構成されている。
本実施形態では、図35に示すように予告画像191cを演出図柄114とは異なるレイヤに配置し、予告画像191cよりも演出図柄114の優先順位が高くなるようにそれらを重畳して画像表示手段60に表示するようになっている。また、イルミパネル表示手段160は画像表示手段60の前側に配置され、導光板161は画像表示手段60に表示された画像を透過するため、イルミパネル表示手段160側の第1,第2発光画像191a,191bは、図35に示すように画像表示手段60側の演出図柄114等よりも更に優先順位が高く、前側から見て演出図柄114の前側に表示される。
また本実施形態の移動表示予告演出では、演出図柄114の変動中は図34(a)に示すように画像表示手段60側の予告画像191cとイルミパネル表示手段160側の第1,第2発光画像191a,191bとが共に移動するが、演出図柄114を停止、確定させる際(変動が終了し演出図柄114が停止表示される時)には、図34(b)に示すように画像表示手段60側の予告画像191cについては移動を継続するのに対し、イルミパネル表示手段160側の第1,第2発光画像191a,191bについては演出図柄114の少なくとも数字部114aに重ならない位置で移動を停止するようになっている。なお、演出図柄114の停止・確定時に、第1,第2発光画像191a,191bと共に予告画像191cも停止させてもよい。
以上のように、予告画像を第1予告画像と第2予告画像とで構成し、第1予告画像が演出図柄(特定画像)よりも前側、第2予告画像が演出図柄(特定画像)よりも後側となるように、第1予告画像と第2予告画像とを異なる表示手段により表示してもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば遊技モード変更演出の演出時間を、図柄の最短変動時間(図25の例では4s)以下としてもよい。これにより、図柄の変動時間に応じて複数種類の遊技モード変更演出を設ける必要がなく、全ての場合で遊技モード変更演出を共通化できる。
所定事象の出現確率を第1予告画像と第2予告画像との表示態様に応じて異ならせる場合の例として、第1の実施形態では両画像の数の相対関係を異ならせ、第2の実施形態では両画像の表示色の相対関係を異ならせたが、これらに限られるものではない。例えば第1予告画像と第2予告画像とで移動速度、移動方向、大きさ等に応じて所定事象の出現確率を異ならせてもよい。
実施形態では演出図柄114の前側の第1予告画像157a,159a,191a,191bと後側の第2予告画像157b,159b,191cとを略同じ方向に移動するように構成したが、両画像の移動方向が異なっていてもよい。また、予告画像は予告演出中の一部の期間、或いは全期間にわたって移動しない場合があってもよい。
特定画像は演出図柄114に限られるものではなく、保留表示画像X1〜,Y1〜、変動中保留画像Zや他の演出画像等を特定画像としてもよい。なお、エラー報知画像、音量設定画像117等については、第1予告画像よりも更に優先順位を高く設定することが望ましい。
第1予告画像を停止させるタイミング(第1,第3の実施形態)及び第1予告画像の優先順位を演出図柄114よりも低くするタイミング(第2の実施形態の場合)については、演出図柄114の停止・確定時以前であればいつでもよい。また、演出図柄114を停止・確定させる時(変動が終了し演出図柄114が停止表示される時)に、その演出図柄114より前側の第1予告演出を消去(視認不可能)とし、又は視認困難としてもよい。この場合も、第1予告演出を消去等するタイミングは演出図柄114の停止・確定時以前であればいつでもよい。
客待ち状態中(変動停止状態中)は、可動体を、複数種類の遊技モードとは異なる専用の停止位置に停止させてもよい。この場合、客待ち状態中に遊技モードの変更操作が行われた場合には、新たな遊技モードに対応する停止位置への可動体の移動をその時点で行ってもよいし、客待ち状態の終了を待って行ってもよい。
液晶表示手段等の第2画像表示手段60の前側に配置するイルミパネル表示手段160の構成は任意であり、例えば導光板を平行に複数枚配置して夫々に異なる画像を表示可能としてもよい。
また、第2画像表示手段60の前側に配置する第1画像表示手段は、第2画像表示手段60の表示画像を透過可能な表示手段であればよく、透明型の液晶表示手段や有機EL表示手段等でもよい。
第3の実施形態では、イルミパネル表示手段160を可動体75a〜78aの前側で且つ中央表示枠ユニット47の後側近傍に配置すると共に中央表示枠ユニット47に固定した例を示したが、イルミパネル表示手段160を例えば画像表示手段60と同じく収容ケース69に固定してもよい。また、図36に示すようにイルミパネル表示手段160を可動体75a〜78aよりも後側で画像表示手段60の前側近傍に配置してもよい。この場合もイルミパネル表示手段160は画像表示手段60と同じく収容ケース69に固定してもよい。
また、本発明はパチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の遊技機においても同様に実施することが可能である。