以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。)で表示される。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。)で表示される。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りであるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果が導出表示されたとき、特定遊技状態に制御される。特定表示結果とは予め定められた表示結果であり、例えば、本実施の形態では、大当り図柄がある。特定遊技状態とは、遊技者にとって有利な第1状態と遊技者にとって不利な第2状態とに変化可能な可変入賞手段を第1状態に変化させることであり、本実施の形態では、開状態と閉状態とに変化可能な特別可変入賞球装置20を開状態とする大当り遊技状態がある。例えば、特定表示結果として大当り図柄が導出表示されたとき、特定遊技状態として大当り遊技状態に制御される。各特定遊技状態において、閉状態とされている開閉版がソレノイド21によって開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる高ベース状態へ移行することがある。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、左上部のスピーカ27の左方及び右上部のスピーカ27の右方には、パチンコ遊技機1に隣接して設置されているパチンコ遊技機1から出力される超音波(特定音声)を入力するための指向性マイクロフォン(以下、「指向性マイク」ということがある)22a,22bが設けられている。このうち、指向性マイク22aは、本パチンコ遊技機1の左方に隣接して設置されているパチンコ遊技機1から出力された超音波を入力できるように、本パチンコ遊技機1の左方に向けて設置されており、指向性マイク22bは、本パチンコ遊技機1の右方に隣接して設置されているパチンコ遊技機1から出力された超音波を入力できるように、本パチンコ遊技機1の右方に向けて設置されている。このように、本実施の形態のパチンコ遊技機1は、本パチンコ遊技機1の左右に隣接して設置されている両パチンコ遊技機1に向けて指向性マイク22a,22bが設置されていることで、これら本パチンコ遊技機1の左右に隣接して設置されている両パチンコ遊技機1から出力される超音波を受信するようになっている。
なお、本実施の形態では、超音波を入力するマイクとして、所定方向からの音を高い利得にて集音する指向性を有する指向性マイクを使用しているため、隣接して設置されている両パチンコ遊技機1から出力される超音波のみが入力され、隣接していないその他のパチンコ遊技機1から出力される超音波については入力されないように構成されているが、本発明はこれに限定されず、パチンコ遊技機1に指向性を有さない通常のマイクを設置し、このマイクによって超音波を入力するようにしても良い。なお、このように、指向性を有しないマイクを使用する場合には、隣接して設置されている両パチンコ遊技機1以外のパチンコ遊技機1から出力された超音波も入力される可能性があるので、例えば、後述する特定音声に、特定音声の発信源のパチンコ遊技機1の識別情報(例えば台番号)に加えて、当該超音波を出力したパチンコ遊技機1の識別情報(例えば台番号)を含めるようにし、これら超音波を出力したパチンコ遊技機1の識別情報(例えば台番号)が、予め登録されている隣接して設置されている両パチンコ遊技機1の識別情報(例えば台番号)に一致するか否かを判定し、一致する特定音声のみを有効とすれば良い。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、15R確変大当りまたは4R確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態(特別図柄時短状態)に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、指向性マイク22a、22bから入力される超音波にもとづいて特定演出の実行制御を行う。特定演出とは、複数の遊技機において連動しておこなわれる演出であり、本実施の形態では、一の遊技機が15R確変大当りとなることを契機として複数の遊技機において一斉に実行される演出である。また、本実施の形態においては、5分間に亘って特定演出が実行されるものである。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
また、演出制御基板102には指向性マイク22a,22bで受信した超音波を復調して特定音声に変換する超音波モデムIC707が搭載されており、演出制御用CPU101は、変換された特定音声に含まれる情報にもとづいて、特定演出の実行制御をおこなう。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。また、音声合成用IC703は演出制御基板80から特定演出についての超音波を出力する要求を受け付けた場合に超音波を生成し、D/AコンバータIC708が音声合成用IC703に生成された効果音を音信号(生成音)に変換し、ミキサ709が該音信号に変換された効果音と生成された超音波の混合処理を行い、増幅回路705が該ミキサ709で混合処理された音信号と超音波との混合波を増幅してスピーカ27に出力する。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次いで、CPU56は、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する(ステップS43)。また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS15)。
そして、CPU56は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、まず、割込禁止状態にして(ステップS17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップS18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU56は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS26,S27でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18a,S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a,S18bの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図5は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS36,S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞の発生を検出して異常報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
図6は、入賞報知処理を示すフローチャートである。入賞報知処理において、まず、CPU56は、特別可変入賞球装置20に遊技球が入賞したことを検出するためのカウントスイッチ23がオンしているか否か、すなわち、大入賞口への入賞が発生しているか否かを判定する(ステップS241)。大入賞口への入賞が発生している場合、CPU56は、後述する特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかであるか否かを判定する(ステップS242)。特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかであるとは、大当り遊技状態中であることを示している。ステップS242において、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかでない場合、すなわち、大当り遊技状態中でない場合、CPU56は、大入賞口に対する異常入賞が発生したことを報知する演出(以下、「異常報知」という)を実行するための大入賞口異常入賞指定コマンドを送信する(ステップS243)。このように、CPU56は、入賞報知処理を実行することにより、大当り遊技状態中でないときに大入賞口に対する入賞を検出した場合に、演出制御基板80に異常報知を実行させることとしている。
ステップS24の後、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図7に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチしない場合に使用される非リーチPA1−2の変動パターンは、短縮変動用の変動パターンであり、演出図柄の変動時間が短い時間(本例では、1.5秒)に短縮される。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4の変動パターンが用意されている。
また、図7に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。
なお、この実施の形態では、図7に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、4R確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(すなわち、確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、4R確変大当り)にすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図9(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図9(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図9(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「4R確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「15R確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で15R確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「15R確変大当り」に対して30個の判定値が割り当てられている(40分の30の割合で15R確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合よりも、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合の方が、「15R確変大当り」と決定される割合が高い。
この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」および「4R確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンドおよび4ラウンドの2種類である場合を示しているが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、10ラウンドの大当り遊技に制御する10R確変大当りや、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当り、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15R確変大当り」および「4R確変大当り」の2種類である場合を示しているが、2種類にかぎらず、例えば、3種類以上の大当り種別を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が2種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として1種類のみ設けられていてもよい。
「15R確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。)。そして、可変表示を所定回(50回)実行するまで、確変状態および時短状態が継続する。以下、確変状態と時短状態とに制御されている遊技状態を「高確率高ベース状態」、確変状態および時短状態のいずれにも制御されていない状態を「低確率低ベース状態」ということがある。
「4R確変大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。)。そして、可変表示を所定回(50回)実行するまで、確変状態および時短状態が継続する。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」および「4R確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10および図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10および図11に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C03(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C03(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドのいずれかが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」である場合には大当り開始1指定コマンド(A001(H))が用いられ、「4R確変大当り」である場合には大当り開始2指定コマンド(A002(H))が用いられる。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。
コマンドA301(H)、A302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、大当り終了1指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。大当り終了2指定コマンド(A302(H))は、「4R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。
コマンドA400(H)は、大当り遊技状態でないときに大入賞口への入賞が発生したことを指定する大入賞口異常入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10および図11に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図10および図11に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図12は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図13は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出したり、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図14は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図14に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図14参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図15および図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出図柄コマンド制御処理(ステップS30)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS62に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R確変大当りまたは4R確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミング、または50回の特別図柄の変動表示を終了するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、そのままステップS66に移行する。
ステップS62では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS63)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(C)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「4R確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS64)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS65)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「4R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS66)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「15R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「4R確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS67)。
図17は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS98に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。なお、確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R確変大当りまたは4R確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングまたは50回の可変表示が終了するタイミングでリセットされる。確変フラグがセットされていれば(ステップS93のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS97)。そして、ステップS98に移行する。
確変フラグがセットされていなければ(ステップS93のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS94)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS94のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、通常のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS95)。そして、ステップS98に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS94のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、変動時間短縮時のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS96)。そして、ステップS98に移行する。
この実施の形態では、ステップS93〜S96の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、変動時間短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。また、遊技状態が確変状態である場合には、確変用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが選択される。この場合、後述するステップS98の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS99の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、確変状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルと、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、遊技状態が確変状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS93でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92,S83,S97,S95またはS96の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS98)。なお、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS98の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選択する(ステップS99)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS99の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS100)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS101)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS102)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS103)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS104)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS93〜S96,S98の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図18は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果3指定のいずれかの演出制御コマンド(図10参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS105)。セットされていない場合には、ステップS109に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS106,S107)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「4R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS106,S108)。なお、「4R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS65で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS105のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS109)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS110)。
図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグをリセットする(ステップS132)。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が15R確変大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が4R確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が15R確変大当りまたは4R確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、大入賞口開放前タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。なお、大入賞口開放前タイマは、大当り遊技中に大入賞口を開放するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り遊技の開始時には、ステップS134において、変動表示を停止してから第1ラウンドが開始されるまでに要する時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動表示を停止し大当り図柄を停止表示してから第1ラウンドが開始されるまでのファンファーレ演出を行う時間に相当)が大入賞口開放前タイマに設定される。また、第1ラウンド以降については、各ラウンド間のインターバル時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側でラウンド間のインターバル演出を行う時間に装置)が大入賞口開放前タイマに設定される。
また、CPU56は、開放回数カウンタに大当り種別に応じた開放回数をセットする(ステップS135)。例えば、15R確変大当りであれば15回を、4R確変大当りであれば4回をそれぞれ開放回数カウンタにセットする。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS141)、セットされていない場合、すなわち、通常状態である場合にはステップS150へ移行する。確変フラグがセットされている場合、すなわち、確変状態である場合、確変回数カウンタの値を1減算し(ステップS142)、確変回数カウンタの値が0となったか否かを判定する(ステップS143)。0となっていない場合はステップS150へ移行する。0となった場合は確変フラグをリセットし(ステップS144)、ステップS150へ移行する。これにより、所定回数(50回)の変動をおこなうことを契機に確変状態から通常状態へ移行することとしている。ステップS150において、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
図20は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、15R確変大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、4R確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)。そして、確変回数カウンタに「50」をセットし(ステップS168)、ステップS171に移行する。
そして、ステップS171において、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図21は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS36)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否か(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であるか否か)を確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否か(すなわち、特別図柄停止処理の実行中であるか否か)を確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS36)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図22は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703a)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、電源投入によって起動した時点からの経過時間を計時するための起動経過時間タイマを更新する起動経過時間タイマ更新処理をおこなう(ステップS703b)。本実施の形態では、全ての遊技機の電源が同時に投入されるとともに、全ての遊技機において同じペースでステップS703bがおこなわれるため、各遊技機における起動経過時間タイマが示す値は同値となる。
次いで、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706a)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出を実行するための特定演出制御処理を行う(ステップS706b)。特定演出とは、上述したように、他の遊技機と連動した演出であり、例えば、隣接する複数のパチンコ遊技機1における演出表示装置9に共通の動画を同時に表示させる演出である。本実施の形態においては、15R確変大当りが発生することを契機として、該15R確変大当りが発生したパチンコ遊技機1(以下、「ホスト台」ということがある)と、ホスト台の周囲のパチンコ遊技機1(以下、「ゲスト台」ということがある)とにおいて、15R確変大当りの開始タイミングから5分間に亘って共通する動画を表示する演出を特定演出とする。
ここで、特定演出が実行される際の各パチンコ遊技機の挙動について、簡単に説明する。まず、ホスト台は、15R確変大当りとなる変動が終了する5秒前にて、隣接するパチンコ遊技機1に対して特定演出の実行を促すための超音波(以下「特定音声」という)を出力する。次に、ホスト台から出力された特定音声を検出したゲスト台が、隣接するパチンコ遊技機1に対して特定音声を出力する。さらに、ゲスト台から出力された特定音声を検出したゲスト台が特定音声を出力することを繰り返すことにより、ホスト台の周囲に設置されているゲスト台に対して、特定演出に関する情報が伝搬される。
特定音声を送受信したパチンコ遊技機1は、遊技者の動作を検出することにより、特定演出の実行の有無を選択可能である。具体的に、パチンコ遊技機1は、遊技者から操作部材(プッシュボタン120およびスティックコントローラ122)への操作を検出した場合、該操作にもとづいて特定演出を実行する。特定演出を開始するタイミング(以下、「特定演出開始タイミング」)の直前には、該操作を遊技者に促すとともに該操作を受け付けるための最終期間(以下、「選択期間」という)が設けられており、該選択期間が終了するまでに特定演出を実行しない旨を示す操作がなされたパチンコ遊技機1は、特定音声を受信した場合であっても特定演出を実行しないこととなる。なお、本実施の形態では、ホスト台における15R確変大当りに対応する変動が終了した時点から15R確変大当りが開始される時点までの期間(すなわち、ファンファーレ演出が実行される期間)を選択期間とする。
特定音声には、選択期間が開始されるタイミング(以下、「選択期間開始タイミング」という)に関する情報が含まれており、ホスト台およびゲスト台は、該選択期間開始タイミングに関する情報にもとづいて特定演出の実行を開始する。これにより、複数のパチンコ遊技機によって特定演出が一斉に実行されることとなる。そして、所定時間(本例では5分)が経過した場合に特定演出の実行を終了する。
ステップS706bの後、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図23は、特定演出制御処理を示すフローチャートである。特定演出制御処理において、まず、演出制御用CPU101は、遊技者からの操作を検出したか否かを判定し(ステップS2201)、検出していない場合には、ステップS2205へ移行する。ここで、遊技者からの操作とは、特定演出を実行するか否かを選択するための操作である。
遊技者からの操作を検出する際、演出制御用CPU101は、以下の制御をおこなう。まず、演出制御用CPU101は、第1操作(プッシュボタン120への所定時間(例えば、3秒間)以上の継続した押下(いわゆる、長押し操作))を検出した場合に、特定演出の実行の有無を選択させるための選択画像を演出表示装置9に表示する。該選択画像には、特定演出を実行する旨を示す第1選択肢と、特定演出を実行しない旨を示す第2選択肢とが含まれており、いずれかの選択肢にカーソルがセットされている。なお、本実施の形態においては、該選択画像は第1操作を検出することによって表示されることとするが、所定の領域(例えば、演出表示装置9の端)に常に表示されていることとしてもよい。
次に、演出制御用CPU101は、第2操作(スティックコントローラ122に対する傾倒操作)を検出した場合に、選択画像における第1選択肢と第2選択肢との間をカーソルが移動するよう表示する。
そして、演出制御用CPU101は、第3操作(プッシュボタン120に対する押下)を検出したときにカーソルが位置していた選択肢にもとづいて、特定演出の実行の有無を選択する。すなわち、ステップS2201においては、第3操作を検出したか否かを判定することとすればよい。
ステップS2201において、遊技者からの操作を検出した場合(すなわち、上述した第1操作〜第3操作を受け付けた場合)、演出制御用CPU101は、特定演出を実行することが選択されたか否かを判定する(ステップS2202)。実行することが選択された場合(すなわち、第1選択肢にカーソルが位置している状態で第3操作がおこなわれた場合)には、実行設定フラグをセットし(ステップS2203)、実行しないことが選択された場合(すなわち、第2選択肢にカーソルが位置している状態で第3操作がおこなわれた場合)には、実行設定フラグをリセットする(ステップS2204)。実行設定フラグとは、特定演出の実行の有無を設定するためのフラグである。例えば、特定演出開始タイミングにて実行設定フラグがセットされていれば特定演出の実行を開始する一方、特定演出開始タイミングにて実行設定フラグがリセットされていれば特定演出を実行しない。なお、電源投入時に実行設定フラグがセットされることとする。すなわち、遊技者から上述した第1操作〜第3操作を受け付けない限り、実行設定フラグがセットされた状態であり、特定演出が実行される構成としている。このように、本実施の形態においては、特定演出の実行の有無を選択するための遊技者の動作を常に検出可能なものとしている。なお、特定の期間に限り、特定演出の実行の有無を選択するための遊技者の動作を検出可能なものとしてもよい。例えば、変動中、大当り遊技中、異常報知中、または選択期間中にのみ該動作を検出可能(上述した操作を受付可能)なものとしてもよい。
なお、特定演出の実行の有無を選択するために操作される操作部材(本例におけるプッシュボタン120およびスティックコントローラ122)が他の演出においても用いられる構成とする場合、すなわち、該操作部材への操作にもとづいた操作演出(例えば、変動中にプッシュボタン120への押下を受け付けることにより演出画面が切り替わるような演出)が設けられている場合、操作演出における操作部材への操作を有効とする有効期間中であれば、操作部材への操作を検出しても特定演出の実行の有無を選択不能である(すなわち、該有効期間中においては、操作演出に関する制御を特定演出の実行の有無の選択制御よりも優先的におこなう)こととしてもよい。また、有効期間中に操作部材への操作を検出した場合に、操作演出に関する制御または特定演出の実行の有無の選択制御のうちいずれの制御を優先的におこなうかが、遊技状態や、操作演出の種類などにもとづいて決定されるようなこととしてもよい。また、選択期間中においては、有効期間中に操作部材への操作を検出した場合に、操作演出に関する制御よりも特定演出の実行の有無の選択制御を優先的におこなう一方、選択期間以外においては、有効期間中に操作部材への操作を検出した場合に、操作演出に関する制御の方が特定演出の実行の有無の選択制御よりも優先的におこなうこととしてもよい。
ステップS2203またはステップS2204の後、演出制御用CPU101は、特定音声の送受信をおこなう特定音声送受信処理をおこない(ステップS2205)、ホスト台において特定音声を出力してから、またはゲスト台において特定音声が入力されてから選択期間開始タイミングまでの期間(以下「開始前期間」ともいう)における特定演出開始前処理をおこない(ステップS2206)、特定演出を実行するための特定演出実行処理をおこない(ステップS2207)、特定演出制御処理を終了する。
図24は、特定音声送受信処理を示すフローチャートである。特定音声送受信処理において、演出制御用CPU101は、まず、実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2211)。実行中フラグは、特定演出の実行中であることを示すフラグである。セットされている場合、そのまま特定音声送受信処理を終了する。
実行中フラグがセットされてない場合、演出制御用CPU101は、選択期間中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2212)。選択期間中フラグは、選択期間中であるか否かを示すフラグである。選択期間中フラグがセットされている場合、演出制御用CPU101は、そのまま特定音声送受信処理を終了する。
選択期間中フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU101は、開始前フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2213)。開始前フラグは、開始前期間中であるか否かを示すフラグである。開始前フラグがセットされている場合、演出制御用CPU101は、そのまま特定音声送受信処理を終了する。セットされてない場合、演出制御用CPU101は、変動中であるか否かを判定する(ステップS2214)。具体的には、演出制御プロセスフラグが演出図柄変動中処理または演出図柄変動停止処理に対応した値である場合に、変動中であると判定する。なお、演出制御プロセスフラグ、演出図柄変動中処理および演出図柄変動停止処理の詳細については後述する。
変動中である場合、すなわち、演出制御プロセスフラグが演出図柄変動中処理または演出図柄変動停止処理に対応した値である場合、演出制御用CPU101は、実行中の変動が15R確変大当りに対応する変動であるか否かを判定する(ステップS2215)。具体的には、変動パターンコマンドを格納しておく変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出し、読み出した変動パターンコマンドが15R確変大当りに対応する変動パターンを示す変動パターンコマンドである場合に、実行中の変動が15R確変大当りに対応する変動であると判定する。
15R確変大当りに対応する変動の変動中である場合、演出制御用CPU101は、変動停止の5秒前であるか否かを判定する(ステップS2216)。具体的には、残余変動時間を示す変動時間タイマの値が5秒に対応する値である場合に変動停止の5秒前であると判定する。変動時間タイマは、変動開始時に変動パターンコマンドに応じてセットされて演出図柄変動中処理にて減算されるタイマである。変動停止の5秒前である場合、演出制御用CPU101は、以下に示すステップS2217〜S2220の処理をおこなう。ステップS2217〜S2220の処理は、ホスト台による処理である。
ステップS2217において、演出制御用CPU101は、特定演出の実行契機の発生が決定されたものとし、選択期間開始タイミングを特定する(ステップS2217)。具体的には、起動経過時間タイマの値に、5秒に対応するタイマ値(5秒を割込周期(4ms)で除した値)を加算することにより、電源投入時を基準とした選択期間開始タイミングを特定する。
そして、演出制御用CPU101は、特定した選択期間開始タイミングの情報および段階情報を含む特定音声を隣接するパチンコ遊技機1に出力する(ステップS2218)。段階情報とは、特定演出に関する情報の伝搬の段階を示す情報であり、具体的には、特定演出に関する情報の伝搬を繰り返す回数を示している。例えば、段階情報として「5」が含まれる特定音声が出力された場合、該出力を含めて5回の特定音声の出力がおこなわれることを示している。特定音声が入力されたパチンコ遊技機1(ゲスト台)は、段階情報の値から1減算した値を新たな段階情報として特定音声を出力する。これを繰り返すことにより、段階情報の値が「0」になったときに特定演出に関する情報の伝搬が終了することとなる。本実施の形態では、ホスト台が出力する特定音声には段階情報として「5」が含まれることとするが、複数種類の段階情報から一の段階情報を選択して特定音声に含ませるものとしてもよく、その場合、選択する段階情報の値によって特定演出を実行する遊技機の総台数が変化することとなる。例えば、ホスト台が段階情報として「3」が含まれる特定音声を出力すれば、特定演出を実行可能な遊技機の総台数は7台(ホスト台1台とゲスト台6台)となり、ホスト台が段階情報として「7」が含まれる特定音声を出力すれば、特定演出を実行可能な遊技機の総台数は15台(ホスト台1台とゲスト台14台)となる。なお、ここでの総台数は、各ゲスト台に左右一方のみパチンコ遊技機1が隣接されている場合はないものとし、各ゲスト台の両隣にパチンコ遊技機1が隣接されている場合を想定した数である。
また、段階情報の値は、特定演出の発生契機に関する情報にもとづいて決定されることとしてもよい。例えば、特定演出の発生契機が本実施の形態のように大当りの発生である場合、確変昇格演出(確変大当りではないような演出を一旦おこなった後に、確変大当りであったことを示す演出をおこなうことにより、あたかも通常大当りから確変大当りへ昇格したかのように見せる演出)や、ラウンド数昇格演出(所定数のラウンドしかない大当りが発生したかのような演出をおこなった後に、大当り遊技状態における該所定数のラウンド付近のタイミングにて、該所定数よりも多いラウンド数の大当りであったことを示す演出をおこなうことにより、あたかも大当り遊技状態におけるラウンド数が増えたかのように見せる演出)が発生することに対する信頼度に応じて段階情報の値が決定されることとしてもよい。また、特定演出の発生契機が大当りの発生ではなく、所定の予告の発生や、所定の保留記憶が記憶されていることなどである場合には、大当りが発生することに対する信頼度に応じて段階情報の値が決定されることとしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、開始前タイマをセットする(ステップS2219)。開始前タイマは、開始前期間が終了するまでの時間を計測するためのタイマである。ステップS2219では、5秒に対応するタイマ値(5秒を割込周期(4ms)で除した値)をセットする。そして、演出制御用CPU101は、開始前フラグをセットし(ステップS2220)、そのまま特定音声送受信処理を終了する。
ステップS2214において変動中でないと判定された場合、ステップS2215において15R確変大当りに対応する変動でないと判定された場合、またはステップS2216において変動終了の5秒前ではないと判定された場合、演出制御用CPU101は、以下に示すステップS2221〜S2225,S2220の処理をおこなう。ステップS2221〜S2225,S2220の処理は、ゲスト台による処理である。
ステップS2221において、演出制御用CPU101は、特定音声の入力を検出したか否かを判定する(ステップS2221)。検出していない場合にはそのまま特定音声送受信処理を終了する。検出した場合、検出した特定音声から段階情報を特定し、特定した段階情報から1を減算する(ステップS2222)。そして、減算結果が「0」であるか否かを判定し(ステップS2223)、「0」でない場合は、検出した特定音声に含まれる選択期間開始タイミングの情報と、ステップS2222における減算結果(段階情報)とを含む特定音声を隣接するパチンコ遊技機1に出力する(ステップS2224)。なお、ステップS2223において減算結果が「0」である場合には、ステップS2224をおこなわずにステップS2225へ移行することにより、特定演出に関する情報の伝搬を終了することとしている。ステップS2224の後、特定した選択期間開始タイミングに応じて開始前タイマをセットし(ステップS2225)、ステップS2220へ移行する。ステップS2225では、具体的に、入力された特定音声から特定した選択期間開始タイミングと、現時点での起動経過時間タイマとの差の値を、開始前タイマにセットする。これにより、ホスト台と同期した特定演出が実行可能となる。
なお、ホスト台が出力する特定音声に現時点から選択期間開始タイミングまでの時間情報が含まれ、該特定音声が入力されたゲスト台が該時間情報を開始前タイマとしてセットすることとしてもよいが、その場合、ホスト台から特定音声が出力されてからゲスト台に該特定音声の入力が検出されるまでに経過する時間の分、ホスト台が特定演出を開始するタイミングとゲスト台が特定演出を開始するタイミングとの間に誤差が生じてしまう可能性がある。そこで、上述したように、ホスト台が出力する特定音声に選択期間開始タイミングの情報を含ませることにより、ホスト台が特定演出を開始するタイミングとゲスト台が特定演出を開始するタイミングとの間に誤差が生じにくくしている。
図25は、特定演出開始前処理を示すフローチャートである。特定演出開始前処理において、演出制御用CPU101は、まず、開始前フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2231)、セットされていない場合はそのまま特定演出開始前処理を終了する。セットされている場合、すなわち、開始前期間中である場合は、開始前タイマを1減算し(ステップS2232)、開始前タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS2233)。タイムアウトしない場合はそのまま特定演出開始前処理を終了する。タイムアウトした場合、演出制御用CPU101は、開始前フラグをリセットする(ステップS2234)。なお、開始前タイマがタイムアウトした場合とは、ホスト台において15R確変大当りに対応する変動が終了してファンファーレ演出が開始された場合である。
次いで、演出制御用CPU101は、実行設定フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2235)、セットされていない場合には、遊技者に特定演出の実行の有無の選択を促す選択指示画像を演出表示装置9に表示する(ステップS2236)。なお、選択指示画像の表示は、遊技者から特定演出の実行の有無を選択する操作を受け付けるか、またはホスト台におけるファンファーレ演出が終了する時点に達すること(具体的には、後述する選択期間タイマがタイムアウトすること)を契機に終了されることとする。なお、本実施の形態における選択指示画像は、上述した第1操作をおこなった際に表示される画像(特定演出の実行の有無を選択させるための選択画像)と共通の画像であることとする。そこで、選択指示画像を表示している間は、第2操作および第3操作を受け付けた場合に、ステップS2201において操作を受け付けたと判定することとなる。ステップS2235において実行設定フラグがセットされている場合には、ステップS2236をおこなわずに、ステップS2237へ移行する。
ステップS2237では、演出制御用CPU101は、選択期間タイマをセットし(ステップS2237)、選択期間中フラグをセットして(ステップS2238)、特定演出開始前処理を終了する。選択期間タイマは、選択期間が終了するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、ステップS2237では、15R確変大当りのファンファーレ演出時間に対応する値が選択期間タイマにセットされる。これにより、選択期間が開始される。なお、ここでセットされる15R確変大当りのファンファーレ演出時間に対応する値は、各パチンコ遊技機1に共通の値が記憶されていることとすることとすれば処理を容易にすることができる。また、15R確変大当りのファンファーレ演出時間として各パチンコ遊技機1に共通の値が記憶されていないものである場合には、ファンファーレ演出時間情報が特定音声に含まれることにより、該特定音声が入力されたゲスト台がファンファーレ演出時間を特定可能なものとしてもよい。
図26は、特定演出実行処理を示すフローチャートである。特定演出実行処理において、演出制御用CPU101は、まず、選択期間中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2241)、セットされていない場合は、ステップS2251へ移行する。セットされている場合、演出制御用CPU101は、選択期間タイマを1減算し(ステップS2242)、選択期間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する(ステップS2243)。タイムアウトしていない場合はステップS2251へ移行する。タイムアウトした場合、演出制御用CPU101は、選択期間中フラグをリセットし(ステップS2244)、実行設定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2245)。セットされていない場合はステップS2251へ移行する。なお、ステップS2243において選択期間タイマがタイムアウトした場合とは、ホスト台においてファンファーレ期間が終了して15R確変大当りが開始される場合である。
ステップS2245において実行設定フラグがセットされている場合、演出制御用CPU101は、特定演出用プロセステーブルを選択し(ステップS2246)、選択した特定演出用プロセステーブルのプロセスデータ1における特定演出用プロセスタイマをスタートし(ステップS2247)、プロセスデータ1の内容に従って全ての演出装置を制御する(ステップS2248)。特定演出用プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルであり、図34に後述する変動演出用のプロセステーブルと同様の構成をしている。ステップS2246〜S2248をおこなうことにより特定演出の実行を開始することとしている。
なお、本実施の形態において、特定演出を実行する場合、演出表示装置9の表示領域を、特定演出を実行するための表示領域(以下、「特定演出実行領域」ということがある)と、特定演出以外の演出(変動演出、大当り演出、客待ちデモ演出など)を表示するための表示領域とに分割することにより、特定演出および特定演出以外の演出を同時に実行可能なものとするが、これに限らず、特定演出を実行する場合、特定演出以外の演出画像に特定演出の演出画像を重畳表示するようなこととしてもよい。なお、重畳表示するように構成する場合、保留記憶表示、第4図柄、演出図柄(通常の演出図柄およびリーチ演出中などにリーチ演出画像の妨げにならないよう縮小表示された演出図柄を含む)、または遊技者に遊技方法を指示する画像(例えば、右側の遊技領域に遊技球を発射するように促す画像)には重ならないように表示することにより、これらの画像表示を視認する妨げとならないようにすることが望ましい。また、特定演出を実行する場合、特定演出以外の演出における音声制御、ランプ制御および役物制御をおこなわないようにすることで、特定演出における音声制御、ランプ制御および役物制御を妨げないよう構成されている。
ステップS2248の後、演出制御用CPU101は、実行中タイマをセットする(ステップS2249)。実行中タイマは、特定演出が終了するまでの時間を計時するためのタイマであり、予め定められた特定演出時間(5分)がセットされる。なお、複数のパチンコ遊技機1において、特定演出時間として共通の値が記憶されているものである。そして、演出制御用CPU101は、実行中フラグをセットし(ステップS2250)、ステップS2251へ移行する。
ステップS2251において、演出制御用CPU101は、実行中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップS2251)、セットされている場合には特定演出用プロセスタイマを1減算し(ステップS2252)、実行中タイマを1減算する(ステップS2253)。そして、演出制御用CPU101は、特定演出用プロセスタイマがタイムアウトした場合に次の特定演出用プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2254,S2255)、次の特定演出用プロセスデータの内容に従って演出装置を制御する(ステップS2256)。
また、演出制御用CPU101は、実行中タイマがタイムアウトした場合には実行中フラグをリセットし(ステップS2257,S2258)、そのまま特定演出実行処理を終了する。これにより、所定時間が経過したことを契機に特定演出を終了することとしている。
図27は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図10および図11参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、4msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図28および図29は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果10指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618A)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。なお、この実施の形態では、ステップS622でセットされる大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS679)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS680)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS682)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS683)。
また、受信した演出制御コマンドが大入賞口異常入賞指定コマンドであれば(ステップS650)、演出制御用CPU101は、異常入賞を報知する異常報知(例えば、異常が発生した旨を示す画像を演出表示装置9に表示する演出)を実行する(ステップS652)。なお、本実施の形態では、異常報知は30秒後まで継続しておこなわれることとする。
また、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS685)、演出制御用CPU101は、30秒後に演出表示装置9に客待ちデモ画面を表示するよう制御をおこなう(ステップS687)。具体的には、30秒を計測するタイマをセットし、該タイマがタイムアウトした際に客待ちデモ画面を演出表示装置9に表示する。なお、計測中に変動パターンコマンドなどを受信した場合には、該タイマをリセットし、計測を終了する。ステップS687の後、各保留記憶数保存領域に格納する保留記憶数をクリアする(ステップS688)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップS691)。そして、ステップS611に移行する。
図30は、図22に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)、変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)のいずれかに対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図31は、図30に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図32は、図30に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、擬似連を指定する変動パターンも用いる場合に、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8002において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップS8002において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図33は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図33に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「4R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。
そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、予告演出を設定するための予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。ここでは、例えば、開始する変動が大当りであるか否か、大当りである場合はいずれの大当り種別であるか、または読み出した変動パターンなどにもとづいて、所定の予告演出(例えば、大当りに対する信頼度に応じた段階まで発展するステップアップ予告、遊技者から操作部材への操作を受け付けることにより演出画面が切り替わるボタン演出など)の実行の有無について決定する。そして、演出制御用CPU101は、変動パターン、予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図34は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図34に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS8004などの処理で予告演出を実行することに決定された場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
ステップS8005の後、演出制御用CPU101は、実行中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS8006A)。セットされていない場合、すなわち、特定演出の実行中でない場合には、プロセスデータ1の内容に従って全ての演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LEDおよび役物)を制御する(ステップS8006B)。セットされている場合、すなわち、特定演出の実行中である場合には、プロセスデータ1の内容に従って演出表示装置9を制御する(ステップS8006C)。このように、特定演出中には演出表示装置9以外の演出装置(スピーカ27、LED、役物)の制御をおこなわないことにより、変動演出によって特定演出の実行が妨げられないよう構成している。詳細な説明は省略するが、大当り演出においても、特定演出中には演出表示装置9以外の演出装置(スピーカ、LED、役物)の制御をおこなわないことにより、大当り演出によって特定演出の実行が妨げられないよう構成されている。
ステップS8006BまたはS8006Cの後、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図35は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS861)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS867に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS866で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS868で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS861で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS862の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS867に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS862)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS862で大当り図柄を表示する場合には(ステップS863のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS866)、ファンファーレフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)がセットされたか否か確認する(ステップS867)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS867のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS868)とともに、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS869)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS870)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS871)。
また、ステップS863で大当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS863のN)は、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS864)。例えば、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。
次に、本実施の形態におけるタイミング毎の表示例について説明する。図36〜図38は、本実施の形態におけるタイミング毎の表示例を示す説明図である。図36に示す説明図には、ゲスト台において変動中に遊技者による操作を検出した場合における表示例を示している。
まず、変動中のタイミングA1において、ゲスト台は遊技者による操作を検出して特定演出の実行の有無を選択する。特定演出を実行しないことを選択するとともに特定音声の入力を検出したゲスト台は、選択期間中のタイミングA2にて選択指示画像を演出表示装置9に表示することで、遊技者に再度の操作を促す。そして、選択期間中に操作を検出するとともに特定演出を実行しないことを選択した場合、特定演出開始タイミングであるタイミングA3にて、ゲスト台は、特定演出を実行せずに通常の演出(特定演出以外の演出)を継続して実行する。なお、本実施の形態では、タイミングA1において遊技者による操作を検出する場合の表示画像と、タイミングA2における選択指示画像とを同態様のものとしたが、これに限るものではない。例えば、タイミングA2における選択指示画像の方が、タイミングA1において遊技者による操作を検出する場合の表示画像よりも遊技者に認識させ易くした態様にて表示(具体的には、表示領域や表示色や輝度を変化させた表示や、音声出力を伴う表示)をおこなうこととしてもよい。
また、タイミングA1または選択期間中において、遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合、ゲスト台は、特定演出開始タイミングであるタイミングA4にて、特定演出の実行を開始する。なお、本実施の形態におけるゲスト台は、タイミングA1において遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合、特定音声の入力が検出されても選択指示画像を演出表示装置9に表示しないこととしているが、これに限らず、タイミングA1において遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合であっても、特定音声の入力が検出された後に選択指示画像を演出表示装置9に表示することとしてもよい。
このように、本実施の形態によれば、変動中および選択期間において、遊技者からの操作を検出することにもとづいて特定演出の実行の有無を選択することにより、遊技者の意思を反映することができ、興趣の向上を図ることができる。
図37に示す説明図には、ゲスト台において大当り遊技中に遊技者による操作を検出した場合における表示例を示している。まず、大当り遊技中のタイミングB1において、ゲスト台は遊技者による操作を検出して特定演出の実行の有無を選択する。特定演出を実行しないことを選択するとともに特定音声の入力を検出したゲスト台は、選択期間中のタイミングB2にて選択指示画像を演出表示装置9に表示することで、遊技者に再度の操作を促す。そして、選択期間中に操作を検出するとともに特定演出を実行しないことを選択した場合、特定演出開始タイミングであるタイミングB3にて、ゲスト台は、特定演出を実行せずに通常の演出(特定演出以外の演出)を継続して実行する。なお、本実施の形態では、タイミングB1において遊技者による操作を検出する場合の表示画像と、タイミングB2における選択指示画像とを同態様のものとしたが、これに限るものではない。例えば、タイミングB2における選択指示画像の方が、タイミングB1において遊技者による操作を検出する場合の表示画像よりも遊技者に認識させ易くした態様にて表示(具体的には、表示領域や表示色や輝度を変化させた表示や、音声出力を伴う表示)をおこなうこととしてもよい。
また、タイミングB1または選択期間中において、遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合、ゲスト台は、特定演出開始タイミングであるタイミングB4にて、特定演出の実行を開始する。なお、本実施の形態におけるゲスト台は、タイミングB1において遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合、特定音声の入力が検出されても選択指示画像を演出表示装置9に表示しないこととしているが、これに限らず、タイミングB1において遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合であっても、特定音声の入力が検出された後に選択指示画像を演出表示装置9に表示することとしてもよい。
このように、本実施の形態によれば、大当り遊技中および選択期間において、遊技者から特定演出の実行の有無の操作を受け付けることにより、遊技者の意思を反映することができ、興趣の向上を図ることができる。
図38に示す説明図には、ゲスト台において異常報知中に遊技者による操作を検出した場合における表示例を示している。まず、異常報知中のタイミングC1において、ゲスト台は遊技者による操作を検出して特定演出の実行の有無を選択する。特定演出を実行しないことを選択するとともに特定音声の入力を検出したゲスト台は、選択期間中のタイミングC2にて選択指示画像を演出表示装置9に表示することで、遊技者に再度の操作を促す。そして、選択期間中に操作を検出するとともに特定演出を実行しないことを選択した場合、特定演出開始タイミングであるタイミングC3にて、ゲスト台は、特定演出を実行せずに通常の演出(特定演出以外の演出)を継続して実行する。なお、本実施の形態では、タイミングC1において遊技者による操作を検出する場合の表示画像と、タイミングC2における選択指示画像とを同態様のものとしたが、これに限るものではない。例えば、タイミングC2における選択指示画像の方が、タイミングC1において遊技者による操作を検出する場合の表示画像よりも遊技者に認識させ易くした態様にて表示(具体的には、表示領域や表示色や輝度を変化させた表示や、音声出力を伴う表示)をおこなうこととしてもよい。
また、タイミングC1または選択期間中において、遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合、ゲスト台は、特定演出開始タイミングであるタイミングC4にて、特定演出の実行を開始する。なお、本実施の形態におけるゲスト台は、タイミングC1において遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合、特定音声の入力が検出されても選択指示画像を演出表示装置9に表示しないこととしているが、これに限らず、タイミングC1において遊技者からの操作を検出するとともに特定演出を実行することを選択した場合であっても、特定音声の入力が検出された後に選択指示画像を演出表示装置9に表示することとしてもよい。
このように、本実施の形態によれば、異常報知中および選択期間において、遊技者から特定演出の実行の有無の操作を受け付けることにより、遊技者の意思を反映することができ、興趣の向上を図ることができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者の動作(本例では、プッシュボタン120およびスティックコントローラ122に対する操作)を検出可能な検出手段(本例では、プッシュセンサ124、傾倒方向センサユニット123)の検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択し(本例では、実行設定フラグのセット/リセットを切り替え)、選択結果にもとづいて所定条件(本例では、15R確変大当りを開始すること)を満たしたときに特定演出を実行可能であり、特定演出の実行開始タイミング(本例では、特定演出開始タイミング直前に設けられた選択期間)における検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択可能であるとともに、識別情報の可変表示中における検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択可能である。これにより、遊技者の意思を反映した演出を実行可能とし、興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、特定演出の実行の有無に関する遊技者からの操作を常に受付可能なものとすることで、変動中および選択期間に遊技者からの操作を受付可能としたが、変動中および選択期間に限り遊技者からの操作を受付可能なものとしてもよい。
なお、本実施の形態では、変動停止中においても遊技者の動作を検出可能なものとしたが、変動を開始してから停止するまでの間のみ遊技者の動作を検出可能なものとしてもよい。また、本実施の形態では、変動がおこなわれている間は常に遊技者の動作を検出可能なものとしたが、変動中の一部の期間(例えば、リーチ演出発生前の期間)において遊技者の動作を検出可能なものとするものであってもよい。例えば、リーチ演出が発生するよりも前の期間のみ遊技者の動作を検出可能とした場合、遊技者をリーチ演出に注視させることができる。また、所定の遊技状態である場合に変動中に遊技者の動作を検出可能なものとしても良い。例えば、通常状態においては遊技者の動作を検出可能なものとする一方、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態(例えば、確変状態)においては遊技者の動作を検出不能なものとした場合には、通常遊技状態において遊技者に与える退屈感を低減させるとともに、有利遊技状態における変動演出を十分に遊技者に体験させることができる。また、遊技を開始してからの経過時間や実行した変動回数にもとづいて、遊技者の動作を検出可能とするか否かを切り替えることとしてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者の動作(本例では、プッシュボタン120およびスティックコントローラ122に対する操作)を検出可能な検出手段(本例では、プッシュセンサ124、傾倒方向センサユニット123)の検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択し(本例では、実行設定フラグのセット/リセットを切り替え)、選択結果にもとづいて所定条件(本例では、15R確変大当りを開始すること)を満たしたときに特定演出を実行可能であり、特定演出の実行開始タイミング(本例では、特定演出開始タイミング直前に設けられた選択期間)における検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択可能であるとともに、特定遊技状態中における検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択可能である。これにより、遊技者の意思を反映した演出を実行可能とし、興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、遊技者の動作を常に検出可能なものとすることで、特定遊技状態中および選択期間に遊技者の動作を検出可能としたが、特定遊技状態中および選択期間に限り遊技者の動作を検出可能なものとしてもよい。
なお、本実施の形態では、大当り遊技状態におけるラウンド中またはラウンド後のいずれであるかにかかわらず遊技者の動作を検出可能なものとしたが、所定のラウンド中、または所定のラウンド後に限り遊技者の動作を検出可能なものとしてもよい。また、本実施の形態では、大当り遊技状態中は常に遊遊技者の動作を検出可能なものとしたが、大当り遊技状態中の一部の期間において遊技者の動作を検出可能なものとするものであってもよい。例えば、大当り遊技状態におけるラウンド毎の大入賞口の開放態様として、大入賞口を長時間開放する長開放態様と、長開放態様より代入高を短時間開放する短開放態様とが設けられている場合、長開放態様に限り遊技者の動作を検出可能なものとしてもよいし、短開放態様に限り遊技者の動作を検出可能なものとしてもよい。
また、以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者の動作(本例では、プッシュボタン120およびスティックコントローラ122に対する操作)を検出可能な検出手段(本例では、プッシュセンサ124、傾倒方向センサユニット123)の検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択し(本例では、実行設定フラグのセット/リセットを切り替え)、選択結果にもとづいて所定条件(本例では、15R確変大当りを開始すること)を満たしたときに特定演出を実行可能であり、特定演出の実行開始タイミング(本例では、特定演出開始タイミング直前に設けられた選択期間)における検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択可能であるとともに、異常が検出された場合(本例では、大当り遊技状態でないときに大入賞口へ遊技球が入賞した場合)に異常報知をおこない、異常報知中における検出結果に応じて特定演出の実行の有無を選択可能である。これにより、遊技者の意思を反映した演出を実行可能とし、興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、遊技者の動作を常に検出可能なものとすることで、異常報知中および選択期間に遊技者の動作を検出可能としたが、異常報知中および選択期間に限り遊技者の動作を検出可能なものとしてもよい。
なお、本実施の形態では、異常報知中は常に遊技者の動作を検出可能なものとしたが、異常報知中の一部の期間において遊技者の動作を検出可能なものとするものであってもよい。例えば、異常報知を開始してから所定時間が経過した後のみ遊技者の動作を検出可能なものとしてもよい。また、報知している異常の種類に応じて遊技者の動作の検出の可否または特定演出の実行の有無の選択の可否を決定するようなこととしてもよい。
なお、本実施の形態においては、異常報知において、大入賞口に対する異常入賞を報知することとしたが、これに限るものではない。例えば、遊技者による不正を検出した旨を報知することとしてもよいし、払い出す遊技球の貯留数が所定数以上になったことを報知(いわゆる、球抜き報知)することとしてもよいし、打球供給皿3に遊技球がなくなったこと(いわゆる球切れしたこと)を報知することとしてもよい。また、本実施の形態では、所定時間(30秒)の異常報知をおこなうこととしたが、これに限るものではなく、例えば、報知している異常が解消さされたことを契機に異常報知を終了したり、所定の操作を受け付けたことを契機に異常報知を終了することとしてもよい。
なお、本実施の形態では、いずれのタイミングであっても遊技者の動作を検出可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、識別情報の可変表示中、特定遊技状態中、異常報知中およびデモ画像の表示中のうち、一つまたは任意の複数の組み合わせの期間中においてのみ遊技者の動作を検出可能とし、検出結果にもとづいて特定演出の実行の有無を選択することとしてもよい。
また、本実施の形態において、特定演出の実行開始タイミングとして、特定演出開始タイミングの直前に設けられた選択期間を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、特定演出の実行開始タイミングとは、特定演出開始タイミングであってもよいし、本実施の形態のように特定演出開始タイミング直前であってもよい。また、特定演出の実行開始タイミングとは、特定演出開始タイミング直後であってもよく、その場合、特定演出を開始するとともに、遊技者の動作の検出結果にもとづいて特定演出をそのまま継続して実行するか中止するかを決定することとしてもよい。このように、特定演出開始タイミング付近の期間を、特定演出の実行開始タイミングとするものであればよい。
なお、本実施の形態においては、所定の種別(15R確変大当り)の大当りの発生を特定演出の発生条件としたがこれに限るものではない。例えば、大当り種別にかかわらず大当りが発生すること、特定の演出が発生すること、遊技履歴が所定の条件を満たすこと(例えば、はずれ変動の発生回数が1000回に達すること)、特定の時刻になったこと、遊技者から所定の操作を受け付けたこと、特定の内容(例えば、大当り、所定のリーチ)を示す保留記憶が記憶されていることなどを特定演出の発生条件としてもよい。
また、特定演出に関する情報を含む特定音声の入出力によって、複数の遊技機において同期した特定演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)が各遊技機に設けられており、RTCによって出力された現在時刻が所定の時刻になることを契機に特定演出を実行することとすれば、遊技機間にて情報の入出力をおこなわなくても複数の遊技機にて同期した特定演出を実行することができる。
また、本実施の形態において、ホスト台およびゲスト台のいずれであっても遊技者の動作の検出結果にもとづいて特定演出の実行の有無を選択可能であることとしたが、ホスト台においては、遊技者の動作の検出結果にかかわらず必ず特定演出を実行することとしてもよい。
なお、特定演出を実行中のゲスト台において大当りが発生した場合、特定演出の実行を中止して大当り演出のみをおこなうこととしてもよい。その場合、特定演出の実行を継続するか否かを遊技者に選択させるとともに、選択結果にもとづいた制御をおこなうこととしてもよい。また、特定演出を実行中のゲスト台において大当りが発生し、特定演出の実行を中止して大当り演出のみをおこなった後、大当り終了後の変動において特定演出に復帰することとしてもよい。その場合も、特定演出の復帰の有無について遊技者に選択させることとしてもよい。このようにすることで、大当り演出を妨げることなく、遊技者の意思を反映した演出をおこなうことができる。また、特定演出を実行中のゲスト台において特定演出の発生条件(例えば、大当りの発生、特定の予告の実行)が成立した場合、特定の価値を付与することとしてもよい。例えば、携帯用端末と連動したポイントやデジタルコンテンツの付与、または特殊なプレミアム演出などをおこなうこととしてもよい。
また、本実施の形態において、他の遊技機から出力された特定音(本例では、特定音声)が入力されたことにもとづいて特定音を出力し、他の遊技機から出力された特定音が入力されたことにもとづいて特定演出を実行可能であり、特定演出の実行の有無の選択結果にかかわらず特定音を出力することとしてもよい。これにより、特定演出を実行しないことが選択された場合であっても特定音が出力されるため、他の遊技機において特定演出を実行できなくなることを防止することができる。なお、本実施の形態においては、超音波である特定音声を特定音として用いるものとしたが、超音波でない音波(例えば、可聴範囲内の音波)を特定音として用いるものであってもよい。
また、本実施の形態では、ホスト台が特定音声を隣接するゲスト台に出力するとともに、該特定音声の入力を検出したゲスト台がさらに特定音声を隣接するゲスト台に出力することを繰り返すことにより、複数の遊技機に対して特定演出に関する情報を伝搬させることとしたが、具体的な伝搬方法についてはこれに限るものではない。例えば、ホスト台が特定音声を他の遊技機に一斉に出力するとともに、ホスト台から出力された特定音声の入力を検出したゲスト台が特定演出を実行可能なものとしてもよい。この場合、ホスト台から出力された特定音声を検出可能な範囲内の遊技機がゲスト台となる。
また、本実施の形態において、特定演出の発生条件の成立が決定したパチンコ遊技機1が必ず特定音声を出力することとしたが、特定演出の発生契機が決定したパチンコ遊技機1は、遊技者からの操作にもとづいて特定音声を出力することとしてもよい。具体的には、15R確変大当りの変動における変動停止の5秒前の時点にて、実行設定フラグがセットされているか否かを判定し、実行設定フラグがセットされている場合に限り、特定音声を出力することとしてもよい。
なお、本実施の形態においては、特定音声の入力手段および出力手段の形態について、特定音声の出力手段としてスピーカ27を、特定音声の入力手段として指向性マイク22a,22bを、それぞれ用いて説明したがこれに限るものではない。例えば、本実施の形態のように出力手段と入力手段とが分離しているものであってもよいし、出力手段と入力手段とが一体化されているもの(マイクロフォンユニット)であってもよい。具体的には、マイクロフォンユニットが遊技機の枠部分や裏面に設置されていることとすれば、他の音声に干渉され難くして他の遊技機との特定音声の入出力をおこなうことができる。また、マイクロフォンユニットが遊技機自体には設置されていないものであってもよく、例えば、適当な長さを有する配線を介してマイクロフォンユニットが遊技機に接続されていることとすれば、より他の音声に干渉され難い状況にて特定音声の入出力をおこなうことができる。また、マイクロフォンユニットの形状としては、自機の出力手段から出力された特定音声が入力手段に入力されないよう構成されることが望ましい。例えば、マイクロフォンユニットに段差を設けて入力手段を出力手段の位置よりも低い段に配置したり、また、音波の伝導性の低い防音部材を出力手段と入力手段との間に配置したりすることで、自機の出力手段から出力された特定音声が入力手段に入力されにくくなるよう構成してもよい。
なお、本実施の形態のように、開始前フラグがセットされている間は特定音声の入力を検出したか否かの判定(ステップS2221)をおこなわないこととしてもよいし、開始前フラグがセットされているか否かにかかわらず特定音声の入力を検出したか否かの判定をおこなうとともに、特定音声の入力を検出した場合であっても開始前フラグがセットされていれば特定音声の伝搬制御をおこなわないこととしてもよい。これにより、既に特定音声を出力した状態で自機の出力手段または他のパチンコ遊技機1から出力された特定音声が入力されても、特定音声入力時の処理(ステップS2222〜S2225)の重複した実行を防ぎ、より確実に特定音声を伝搬させることができる。同様にして、選択期間中や特定演出の実行中においても、選択期間中フラグ/実行中フラグがセットされているか否かにかかわらず特定音声の入力を検出したか否かの判定をおこなうとともに、特定音声の入力を検出した場合であっても選択期間中フラグ/実行中フラグがセットされていれば特定音声の伝搬制御をおこなわないこととしてもよい。また、特定音声の入力を検出しないことを示すフラグを設け、ステップS2218,S2224の後に該フラグをセットすることにより同様の制御をおこなうこととしてもよい。
また、本実施の形態では、実行設定フラグは電源投入時にセットされることとしたため、特定演出を実行しない旨を示す操作が遊技者によっておこなわれない限り、特定演出を実行することとした。これにより、特定演出を実行しない旨を示す操作が遊技者によっておこなわれない限り、遊技機の開発者の提供したい特定演出を実行することができる。また、逆に、実行設定フラグは電源投入時にリセットされることとしてもよく、その場合、遊技者が所望しないにもかかわらず特定演出を実行してしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に示した制御をおこなうだけでは、遊技者が替わった場合であっても前の遊技者による遊技から実行設定フラグのセット/リセットが継続されることとなってしまい、新たな遊技者の意思を十分に反映させることができない虞がある。そこで、デモ画像の表示を開始してから所定時間(例えば、30秒)が経過した時点で、実行設定フラグを初期化することとしてもよい。
また、本実施の形態では、特定演出の実行中に遊技者の動作を検出した場合、実行設定フラグのセット/リセットが切り替わり、次の特定演出の実行の有無が選択されることとなる。しかし、これに限るものではなく、特定演出の実行中に遊技者の動作を検出した場合、実行中の特定演出を中止するか否かを選択することとしてもよい。また、特定演出開始タイミングにおいて実行設定フラグがセットされていない場合に特定演出を実行せず、該特定演出の実行期間に対応した期間(他の遊技機においては特定演出が実行されている期間)に遊技者からの操作を受け付けた場合、実行設定フラグのセット/リセットが切り替わり、次の特定演出の実行の有無が選択されることとなる。しかし、これに限るものではなく、特定演出を途中から実行(途中参加)することとしてもよい。このようにすることで、特定演出の途中参加と中止とを繰り返すことが可能となり、遊技者の意思をより反映させることができる。
また、本実施の形態においては、遊技者からプッシュボタン120およびスティックコントローラ122に対する所定の操作を検出し、検出結果にもとづいて特定演出の実行の有無を選択することとしたが、遊技者の動作を検出可能なものであれば具体的な検出手段についてはこれに限るものではない。例えば、赤外線のタッチセンサなどの検出結果にもとづいて特定演出の実行の有無を選択することとしてもよい。
また、本実施の形態では、ホスト台として特定音声を出力した場合、またはゲスト台として特定音声の入力を検出した場合に開始前フラグをセットし、該開始前フラグをリセットするとともに選択期間中フラグをセットし、該選択期間中フラグをリセットするとともに実行中フラグをセットする構成とした。また、開始前フラグ、選択期間中フラグ、または実行中フラグがセットされている場合には、特定演出の発生条件(15R確変大当り)の成立が決定したか否か、および特定音声の入力を検出したか否かを判定しない構成とした(図24を参照)。すなわち、既にホスト台またはゲスト台としての制御をおこなっている遊技機が、重複してホスト台またはゲスト台になり得ないよう構成することで、既に特定演出の実行が決定、若しくは実行中である場合に、新規の特定演出の実行を禁止する構成とした。
また、本実施の形態では、特定演出を実行しないことが設定されている場合(実行設定フラグがリセットされている場合)であっても、段階を1減算して(ステップS2222参照)から、減算結果の段階情報を含む特定音声を出力することとした。しかし、この場合、特定演出開始タイミングまでに特定演出を実行する旨の選択がなされない限りは特定演出を実行しないこととなるため、特定演出を実行する総台数が最大数ではなくなってしまう可能性があり、特定演出の演出効果を十分に発揮することができない虞がある。そこで、特定演出を実行しないことが設定されている場合(実行設定フラグがリセットされている場合)、段階を1減算することなく、入力された特定音声をそのまま出力することとすれば、特定演出を実行する総台数が最大数である可能性が高まり、特定演出の演出効果を十分に発揮することができる。
なお、本実施の形態では、選択期間において、特定演出を実行しない旨の設定がなされている(実行設定フラグがセットされていない)場合には演出表示装置9に選択指示画像を表示することで遊技者に操作を促す一方、特定演出を実行する旨の設定がなされている(実行設定フラグがセットされている)場合には遊技者に操作を促す制御はおこなわないこととしたが、これに限るものではない。例えば、実行設定フラグがセットされているか否かにかかわらず、選択期間において遊技者に操作を促すこととしてもよいし、または実行設定フラグがセットされているか否かにかかわらず、遊技者に操作を促す制御はおこなわないこととしてもよい。
また、本実施の形態では、ゲスト台は、特定演出に関する単一の情報(特定音声)の入力を検出することを条件に特定演出を実行可能なものであるが、特定演出に関する複数の情報の入力を検出することを条件に特定演出を実行可能であることとしてもよい。具体的には、以下の変形例1を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。また、変形例1において、上述した実施の形態における「特定演出」を「連携演出」ということがある。
前述の実施の形態では、超音波を用いて特定演出に関する情報(連携情報)を出力する際に、連携演出を実行するパチンコ遊技機1の台数を示す段数がホスト台において決定され、該決定された段数(段階)の情報(段階情報)が含まれており、この段数の情報に基づいて、連携演出を実行するパチンコ遊技機1の総台数が変化するようになっていて、連携情報が、これら段数から特定される回数において再送信されることにより、ホスト台から出力された連携情報の超音波が到達しないパチンコ遊技機1とも連携演出を実施できるようになっているのに対し、本変形例1のパチンコ遊技機1において送信(出力)される超音波には、前述の実施の形態とは異なり、連携演出を実行するパチンコ遊技機1の台数を示す段数の情報が含まれておらず、ホスト台から出力される所定周波数である超音波の準備信号を取得したパチンコ遊技機1だけ、つまり、ホスト台から出力される所定周波数である超音波が到達する範囲に設置されているパチンコ遊技機1とだけ連携演出を実施する。なお、本変形例1におけるパチンコ遊技機1における入力手段は、上述した実施の形態の指向性マイク22a,22bと異なり、広範囲の集音が可能なマイクとなっており、自機の左右に配置されたパチンコ遊技機1から出力される超音波のみならず、左右斜め方向や前方などの多数の方向から伝達される超音波を取得できる。
また、前述の実施の形態では、15R確変大当りが発生することを特定演出の発生条件としたが、変形例1では、大当りまたは所定のリーチの変動パターンとなる保留記憶を有することを特定演出の発生条件とする。すなわち、前述の実施の形態におけるステップS2214〜S2216に替えて、本変形例1においては、大当りまたは所定のリーチの変動パターンとなる保留記憶があるか否かを判定することとなる。そして、大当りまたは所定のリーチの変動パターンとなる保留記憶がある場合に、ホスト台としての制御を開始することとなる。
また、本変形例1では、特定演出の発生条件が成立したホスト台は、特定演出の禁止期間(既に連携演出の実行が決定されているか、若しくは実行中である期間)中であるか否かを確認するための確認信号をゲスト台に対して送信する。そして、確認信号を受信したゲスト台は、禁止期間中であれば所定時間内に禁止信号(超音波に変調された情報であって新規の連携演出の実行を禁止するための信号)を送信する。これにより、本変形例1では、重複して特定演出を実行することを防止するようになっている。
また、本変形例1では、スピーカ27から所定周波数の超音波である確認信号、準備信号(連携情報)及び禁止信号をパチンコ遊技機1が出力するようになっており、超音波の周波数を変更して出力することで、確認信号、準備信号及び禁止信号を構成している。つまり前述の実施の形態のように超音波に所定の情報を含めて伝送するのではなく、送信(出力)される超音波の周波数の違い、及び超音波の送信のタイミングにより、受信側のパチンコ遊技機1が、受信した超音波がノイズではなく準備信号(連携情報)であることを特定できるとともに、連携演出(特定演出)の開始タイミング等を特定できるようになっている。つまり、本変形例1では、前述の実施の形態のように、超音波を変調するデバイス等を用いることなく、連携演出(特定演出)実行を要求する連携情報(特定情報)を他のパチンコ遊技機1に送信することができ、パチンコ遊技機1のコストの上昇を抑えつつ、連携演出を実施できるようになっている。なお、後述するように、ホスト台となるパチンコ遊技機1が連携演出の実行をするか否かを確認するための確認信号も用いられるようになっている。
さらに、前述の実施の形態では、ホスト台となるパチンコ遊技機1から連携演出の開始タイミングを知らせる連携情報が1度のみ送信(出力)される態様となっていたが、本変形例1では、ホスト台となるパチンコ遊技機1から準備信号が複数回送信(出力)され、これら複数の準備信号が受信(入力)されたことに基づいて、ゲスト台となるパチンコ遊技機1が、ノイズではなく準備信号(連携情報)を受信したと判断して連携演出を実行する態様となっている。具体的には、パチンコ遊技機1は、受信した準備信号の周波数が前回受信した準備信号の周波数よりも下位の周波数であるときに、受信した信号がノイズではなく準備信号(連携情報)であるもの判断して、受信した準備信号の周波数に基づいて特定演出開始タイミングまでの残り時間を特定し、特定演出開始タイミングになったときに特定演出を開始する。
なお、図40(a)に示すように、変形例1におけるパチンコ遊技機1では、準備信号の周波数帯域として、40〜50kHzの超音波が設定されている。これら40〜50kHzの超音波のうち、連携演出の開始7秒前に出力される準備信号には47kHzの超音波が設定されており、連携演出の開始5秒前に出力される準備信号には46kHzの超音波が設定されており、連携演出の開始3秒前に出力される準備信号には45kHzの超音波が設定されており、連携演出の開始1秒前に出力される準備信号には44kHzの超音波が設定されている。また、禁止信号には、35kHzの超音波が設定されている。さらに、確認信号には、30kHzの超音波が設定されている。
図39は、変形例1における、各種信号の入出力状況を示すタイミングチャートである。図39に示すように、各パチンコ遊技機1の演出制御用マイクロコンピュータ100のCPU101は、起動経過時間タイマのカウント値を参照し、起動経過時間タイマのカウント値が奇数値、つまり現時点が奇数秒であるときに、超音波である各種信号の受信(入力)を実行する。そして、この信号の取得期間と未取得期間が1秒毎に交互に繰り返される。また、CPU101は、起動経過時間タイマのカウント値を参照し、起動経過時間タイマのカウント値が奇数値、つまり現時点が奇数秒であるときに、超音波である各種信号の送信(出力)を実行する。このように、信号の送受信を奇数秒に実行することで、不要な超音波が出力され続け、この超音波が他のパチンコ遊技機1にとってノイズ音にならないようにするとともに、信号の送受信を行わない偶数秒に処理負荷のある制御、例えば、連携演出の開始制御等を実行することで、CPU101の処理負荷を1時期に集中させずに処理負荷を分散させることができる。また、連携演出の開始制御等を実行する際に、各パチンコ遊技機1が偶数秒である開始0秒前になるまで待機して、開始0秒前になったときに、一斉に連携演出を開始することができ、各パチンコ遊技機1の演出誤差を少なくすることができる。
さらに、図39を用いて連携演出の開始タイミング直前の各種信号の入出力状況について詳述する。先ず、ホスト台のパチンコ遊技機1の演出制御用マイクロコンピュータ100(CPU101)は、連携演出の実行の条件(大当りまたは所定のリーチの変動パターンとなる保留記憶が有ること)が成立すると、起動経過時間タイマのカウント値を参照して、その時点が偶数秒である場合には、奇数秒になるまで確認信号の出力を待機する。なお、特定演出開始タイミングは、偶数秒になっているため、CPU101はこの特定演出開始タイミングから逆算した奇数秒である連携演出開始11秒前になった時点で確認信号を出力する。この確認信号は、奇数秒の1秒間出力され、30kHzの周波数の超音波となっている。一方、ゲスト台のパチンコ遊技機1では、この奇数秒間に信号を取得するが特に禁止信号の出力は行わない。
次いで、ホスト台のパチンコ遊技機1は、次の奇数秒である連携演出開始11秒前に信号を取得し、この1秒間に禁止信号の入力がなければ、連携演出の実行を決定する。そして、ホスト台のパチンコ遊技機1は、次の奇数秒である連携演出開始7秒前になった時点で準備信号を出力する。この準備信号は、奇数秒の1秒間出力され、47kHzの周波数の超音波となっている。一方、ゲスト台のパチンコ遊技機1では、この奇数秒間に準備信号を取得する。
さらに、ホスト台のパチンコ遊技機1は、次の奇数秒である連携演出開始5秒前になった時点で準備信号を出力する。この準備信号は、奇数秒の1秒間出力され、46kHzの周波数の超音波となっている。一方、ゲスト台のパチンコ遊技機1では、この奇数秒間に準備信号を取得する。ゲスト台のパチンコ遊技機1のCPU101は、2回の準備信号の取得したことを条件に連携演出の実行を決定する。さらに、ゲスト台のパチンコ遊技機1のCPU101は、2回の準備信号の取得に基づいて、特定演出開始タイミングを特定する。具体的には、準備信号の周波数を解析し、7秒前準備信号である47kHzの周波数の超音波を取得した時点の計数カウント値と、5秒前準備信号である46kHzの周波数の超音波を取得した時点の計数カウント値とにより、特定演出開始タイミングである計数カウント値を特定できるようになっている。
そして、ホスト台及びゲスト台の各パチンコ遊技機1は、次の奇数秒である連携演出開始1秒前になった時点で準備信号を出力する。この準備信号は、奇数秒の1秒間出力され、44kHzの周波数の超音波となっている。なお、ゲスト台のパチンコ遊技機1では、ホスト台のパチンコ遊技機1と同様に、連携演出の実行の条件が成立したときに直ぐに信号の出力を行わず、奇数秒になるまで信号の出力を待機する。
また、例えば、ゲスト台のパチンコ遊技機1は、5秒前準備信号である46kHzの周波数の超音波の取得に失敗しても、7秒前準備信号である47kHzの周波数の超音波と、1秒前準備信号である44kHzの周波数の超音波とにより、連携演出の実行を決定し、かつ特定演出開始タイミングを特定することができる。なお、ホスト台のパチンコ遊技機1から出力された5秒前準備信号である46kHzの周波数の超音波と、ゲスト台のパチンコ遊技機1から出力された1秒前準備信号である44kHzの周波数の超音波とにより、さらに他のパチンコ遊技機1が、連携演出の実行を決定し、かつ特定演出開始タイミングを特定するようにしてもよい。そして、ホスト台及びゲスト台の各パチンコ遊技機1は、偶数秒である連携演出開始0秒前になったときに、一斉に連携演出を開始する。
また、図40は、変形例1における、各パチンコ遊技機1の機種A〜C毎に準備信号に用いる超音波の周波数帯域を示す説明図である。図40(a)〜(c)に示すように、各パチンコ遊技機1の機種A〜C毎に準備信号に用いる超音波の周波数帯域を変更するようにしてもよい。例えば、所定の機種Aのパチンコ遊技機1(図40(a))が準備信号に用いる超音波の周波数帯域が40〜50kHzである場合に、他の機種Bのパチンコ遊技機1(図40(b))が準備信号に用いる超音波の周波数帯域を60〜70kHzとし、さらに他の機種Cのパチンコ遊技機1(図40(c))が準備信号に用いる超音波の周波数帯域を80〜90kHzとしてもよい。
さらに、パチンコ遊技機1の機種A〜C毎に準備信号に用いる超音波の周波数帯域が異なっていても、禁止信号に用いる超音波の周波数(35kHz)や、確認信号に用いる超音波の周波数(30kHz)を各機種A〜Cで共通して使用することで、機種が異なっていても互いに近接して設置されている場合には、1の機種において連携演出が実行中であるときに、新規の連携演出の実行を禁止させることができる。
以上、本変形例1のパチンコ遊技機1にあっては、ゲスト台のパチンコ遊技機1が予め決められた順番に従って順次出力される複数種類の準備信号(特定情報)が、順番に対応して入力されたことを条件に、連携演出(特定演出)を実行することで、複数種類の準備信号の入力を条件に連携演出が実行されるため、1つの準備信号の入力を条件に連携演出が実行される場合と比較して、周囲のノイズ等の影響で他の情報が準備信号と間違えて入力されて連携演出が実行されてしまうことが防止され、準備信号の入力に基づく連携演出を適切に実行できる。
また、本変形例1によれば、ホスト台のパチンコ遊技機1のCPU101は、所定の出力期間に準備信号(特定情報)をスピーカ27(出力部)から出力し、ゲスト台のパチンコ遊技機1のCPU101は、所定の入力期間に継続して所定の種類の準備信号(特定情報)がマイク22a,22b(入力部)から入力されることを条件に、当該種類の準備信号を連携演出(特定演出)の実行の条件に用いることで、所定の入力期間に継続して入力された情報が用いられるので、準備信号を適切に取得でき、周囲のノイズ等の影響による特定情報の誤検知を防止できる。
また、本変形例1によれば、パチンコ遊技機1のCPU101は、周波数を順次更新して超音波を伝送することで複数種類の準備信号(特定情報)を順次出力することで、周波数を順次更新して伝送される超音波という簡素な伝送手段により準備信号が伝送されるため、低コストで準備信号を出力する手段(特定情報出力手段)を構成でき、かつ周波数を順次更新することで複数種類の準備信号(7秒前、5秒前、3秒前、1秒前の各準備信号)が生成されるので、複数種類の準備信号の生成処理を簡素化できる。
また、上述した実施の形態における特定演出は、特定演出以外の演出の内容にかかわりを持たずに単独で実行される構成としたが、これに限るものではない。例えば、変動演出として、特定演出の実行中にしか選択されない特定変動演出と、特定演出の非実行中にしか選択されない非特定変動演出とが設けられていることとしてもよい。具体的には、以下の変形例2を用いて説明する。なお、上述した実施の形態と同じ箇所については、説明を省略する。
変形例2においては、リーチ変動である場合、複数のリーチ態様からいずれのリーチ態様にて変動をおこなうかを選択する。具体的に、演出制御用CPU101は、図32に示した演出図柄変動開始処理のステップS8004の前に、図41に示すリーチ態様設定処理をおこなう。また、変形例2においては、演出制御基板80は、年/月/日/曜日や時/分/秒の情報を含む時刻情報を出力するリアルタイムクロックを搭載している。また、変形例2における特定演出の発生契機は、毎時00分になることである。
図41は、変形例2における、リーチ態様設定処理(ステップS8003)を示すフローチャートである。リーチ態様設定処理は、ステップS8000で読み出した変動パターンコマンドで示される変動パターンがリーチを含むものである場合に実行する処理であり、リーチ態様を決定するための処理である。リーチ態様設定処理では、演出制御用CPU101は、まず、特定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS6001)。特定演出実行中フラグは、上述した実行中フラグと同じフラグである。特定演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、特定演出の実行中でなければ)、演出制御用CPU101は、リーチ態様を決定するためのテーブルとして通常用のリーチ態様決定テーブルを選択する(ステップS6002)。特定演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、特定演出の実行中であれば)、演出制御用CPU101は、リーチ態様を決定するためのテーブルとして特定演出用のリーチ態様決定テーブルを選択する(ステップS6003)。そして、演出制御用CPU101は、ステップS6002,S6003で選択したリーチ態様決定テーブルを用いて乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出図柄の変動表示中に実行するリーチ演出のリーチ態様を決定する(ステップS6004)。
図42は、変形例2における、リーチ態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図42(A)は、ステップS6002で選択される通常用のリーチ態様決定テーブルの具体例を示している。また、図42(B)は、ステップS6003で選択される特定演出用のリーチ態様決定テーブルの具体例を示している。図42に示すように、この変形例2では、リーチ態様A〜Cの3種類のリーチ態様が用意されている。例えば、リーチ態様Aはリーチ演出において所定のキャラクタAが登場するようなリーチ態様であり、リーチ態様Bはリーチ演出において所定のキャラクタBが登場するようなリーチ態様であり、リーチ態様Cはリーチ演出において所定のキャラクタCが登場するようなリーチ態様である。
この変形例2では、図42(A)に示すように、特定演出の実行中でない場合には、リーチ態様としてリーチ態様Aまたはリーチ態様Bを決定可能であり、はずれとなる場合にはリーチ態様Aの方が高い割合で決定され、大当りとなる場合にはリーチ態様Bの方が高い割合で決定される。また、図42(B)に示すように、特定演出の実行中である場合には、リーチ態様としてリーチ態様Bまたはリーチ態様Cを決定可能であり、はずれとなる場合にはリーチ態様Bの方が高い割合で決定され、大当りとなる場合にはリーチ態様Cの方が高い割合で決定される。従って、リーチ態様Aは特定演出の実行中でない場合にのみ決定可能であり、リーチ態様Cは特定演出の実行中である場合にのみ決定可能である。
なお、この変形例2では、演出図柄の変動開始時にのみ特定演出の実行中であるか否かを判定してリーチ態様を決定するように構成しているのであるが、演出図柄の変動表示の途中で特定演出の開始条件が成立して特定演出の実行が開始される場合や、演出図柄の変動表示の途中で特定演出の終了条件が成立する場合もあるのであるから、変動表示の途中で特定演出の実行が開始されたり終了条件が成立した場合には、リーチ態様を決定しなおすように構成することも考えられる。しかし、そのように構成してしまうと、リーチ態様を一度決定しているにもかかわらず再度の決定を行わなければならなくなるとともに、リーチ演出自体の切り替え制御が必要になる場合もあり制御負担が追う増大してしまう。そこで、この変形例2では、変動表示中に特定演出の実行が開始または終了条件が成立する場合であっても、一律に変動開始時にのみ特定演出の実行中であるか否かによってリーチ態様を決定することによって、そのような制御負担を軽減している。
また、この変形例2では、図42に示すように、特定演出の実行中と実行中でないときとで共通のリーチ態様Bが存在する場合を示しているが、共通のリーチ態様を設けないようにしてもよい。例えば、図42(A)の通常用のリーチ態様決定テーブルを選択した場合にのみリーチ態様Bを決定可能とし、図42(B)の特定演出用のリーチ態様決定テーブルを選択した場合にはリーチ態様Cまたはリーチ態様Dのいずれかのみを決定可能に構成してもよい。
次に、変形例2における、特定演出が実行される場合の演出の実行タイミングについて説明する。図43は、変形例2における、特定演出が実行される場合の演出の実行タイミングを説明するための説明図である。なお、図43では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを包括的に特別図柄表示器と表している。
図43に示すように、演出図柄の変動表示を実行しているときに、特定演出の開始条件が成立すると、図43に示すように、演出表示装置9の特定演出実行領域において、特定演出の動画再生が開始される。ただし、図43に示すように、変動表示の途中で特定演出の実行が開始された変動表示では、変動表示の開始時に通常用のリーチ態様決定テーブルを用いてリーチ態様が決定されており(ステップS6002,S6004、図42(A)参照)、リーチ態様C以外のリーチ態様でリーチ演出が実行される。従って、この段階では、リーチ態様Aでリーチ演出を実行することは可能であるが、リーチ態様Cでリーチ演出を実行することはできない。そして、図43に示すように、特定演出の実行が開始されてから次回以降に開始される変動表示から、特定演出用のリーチ態様決定テーブルを用いてリーチ態様を決定可能であり(ステップS6003,S6004参照)、リーチ態様Cを決定することが可能である(図42(B)参照)。
その後、本変形例2では、図43に示すように、演出表示装置9の特定演出実行領域(上部領域)では特定演出の実行が継続された状態で複数回の演出図柄の変動表示が実行され、変動表示の途中で所定期間(本例では、5分間)が経過して特定演出の終了条件が成立すると、直ちに特定演出を終了するのではなく、変動表示が終了するまで待ってから特定演出の実行が終了されることとする。また、この場合、変動表示の途中で特定演出の終了条件が成立した場合であるが、変動表示の開始時に特定演出用のリーチ態様決定テーブルを用いてリーチ態様が決定されており(ステップS6003,S6004、図42(B)参照)、依然としてリーチ態様Cでリーチ演出を実行可能であるとともに、リーチ態様A以外のリーチ態様でリーチ演出が実行される。
そして、特定演出を終了した次回以降の変動表示から再び通常用のリーチ態様決定テーブルを用いてリーチ態様を決定することが可能となり(ステップS6002,S6004、図42(A)参照)、リーチ態様Aでリーチ演出を実行することが可能となる。
以上に説明したように、この変形例2によれば、計時手段の計時結果(本例では、リアルタイムクロックの計時結果)が所定条件(本例では、毎時00分となり特定演出の開始条件が成立したこと)を満たしたときに所定期間(本例では、5分間)にわたって特定演出を実行する。また、変動表示中に複数種類の演出態様(本例では、リーチ態様)のうちのいずれの演出態様で演出を実行するかを決定し、変動表示中に決定した演出態様で演出(本例では、リーチ演出)を実行する。また、特定演出が実行されているときには、特定演出が実行されていないときには決定されない特別演出態様(本例では、リーチ態様C)を決定可能であり、変動表示中に所定条件を満たす場合において、演出態様が決定された後に所定条件を満たした場合(本例では、変動表示中に特定演出の開始条件が成立した場合)には、当該変動表示中に特別演出態様で演出を実行しない。そのため、変動表示中に所定条件を満たした場合にも特別演出態様で演出を実行可能に構成した場合と比較して制御負担を軽減することができる。従って、変動表示の途中で特定演出が開始される場合の制御負担を軽減することができる。
また、この変形例2によれば、特定演出が実行されていないときには、特定演出が実行されているときには決定されない通常演出態様(本例では、リーチ態様A)を決定可能であり、変動表示中に所定期間(本例では、5分間)が経過するときには(すなわち、演出態様が決定された後に所定期間が経過した場合には)、当該変動表示中に通常演出態様で演出を実行しない。そのため、変動表示中に所定期間が経過した場合にも通常演出態様で演出を実行可能に構成した場合と比較して制御負担を軽減することができる。従って、可変表示の途中で所定期間が経過した場合の制御負担を軽減することができる。
なお、この変形例2では、毎時00分となることを特定演出の発生条件としたが、これに限るものではなく、例えば、上述した実施の形態または変形例1のように特定音声の入出力にもとづいて特定演出を実行するとともに、演出態様が決定された後の変動表示中に所定条件(特定演出の開始条件)を満たした場合には、当該変動表示中に特別演出態様で演出を実行しないこととしてもよい。また、例えば、特定音声の入出力にもとづいて特定演出を実行するとともに、変動表示中に所定期間(特定演出の実行期間)が経過するときには、当該変動表示中に通常演出態様で演出を実行しないこととしてもよい。
なお、この変形例2では、毎時00分に所定条件が成立して特定演出の実行を開始する場合を示したが、この変形例2で示した態様にかぎられない。例えば、毎日正午や19時など特定の時刻に所定条件が成立して特定演出の実行を開始するようにしたり、特定の曜日に所定条件が成立して特定演出の実行を開始するようにしたりしてもよい。また、この変形例2では、所定期間として5分間が経過したことにもとづいて特定演出の実行を終了する場合を示したが、所定期間は、この変形例2で示したものにかぎらず、例えば、3分間や10分間など他の期間であってもよい。
また、「所定条件」とは、リアルタイムクロックや時間計測タイマを用いた計時手段の計測結果が所定の結果(例えば、所定の時刻)となることによって満たされる条件であり、所定の時刻となる場合にかぎらず、時刻や曜日、日、月、年のうちの1項目または複数項目が所定の時刻や曜日、日、月、年となることによって満たされるものであってもよい。
また、この変形例2では、特別演出態様や通常演出態様などの演出態様としてリーチ態様を決定する場合を示したが、この変形例2で示したものにかぎられない。例えば、演出態様として予告演出を決定するようにし、特別演出態様の演出として特定演出の実行中しか出現しない特別予告演出を決定したり、通常演出態様の演出として特定演出の実行中には出現しない通常予告演出を決定したりしてもよい。また、例えば、演出態様として擬似連態様を決定するようにし、特別演出態様の演出として特定演出の実行中しか出現しない特別擬似連態様を決定したり、通常演出態様の演出として特定演出の実行中には出現しない通常擬似連態様を決定したりしてもよい。
また、この変形例2において、「特別演出態様」とは、特定演出の実行中しか出現しないリーチ態様や予告演出など、1つの変動表示中に実行される演出態様や演出である。この点において、「特別演出態様」は、所定期間内であれば複数の変動表示にわたって継続して実行され且つ変動表示中でなくても継続して実行される「特定演出」とは異なっている。
また、この変形例2では、リーチ態様A〜Cとしてリーチ演出において登場するキャラクタを異ならせることによって、リーチ態様を異ならせる場合を示したが、この変形例2で示した態様にかぎられない。例えば、リーチ演出中の背景画像を異ならせたり、リーチ演出中の図柄の動きの有無を異ならせたり、リーチ図柄の色や字体を異ならせたり、最終停止図柄(例えば、中図柄)の変動速度や変動方向を異ならせたりすることによって、リーチ態様を異ならせてもよい。
また、この変形例2によれば、計時手段は、遊技機への電力供給が開始されたときに時間の計測を開始する。そして、計時手段による遊技機への電力供給が開始されてからの計時結果が所定条件を満たしたときに所定期間にわたって特定演出を実行する。具体的には、この変形例2では、演出制御用CPU101にバスを介して接続されているリアルタイムクロックから時刻情報を取得して計測を行うことにより計時結果を取得できるので、外部の計時装置から計時結果を取得するよりもアクセス速度などが速く、計時結果の取得に要する期間を早くすることができる。そのため、外部装置などから計時結果を取得する場合と比較して計時結果の取得に要する期間を早くすることができる。
なお、この変形例2では、リアルタイムクロックから取得した時刻情報にもとづいて時間計測タイマをセットし、時間計測タイマをカウントダウンしていくことによって計時する場合を示しているが、この変形例2で示した態様にかぎられない。例えば、時間計測タイマをカウントアップしていき、時間計測タイマの値が所定値となったことにもとづいて特定演出の開始条件が成立したと判定するようにしてもよい。
また、この変形例2では、リアルタイムクロックおよび時間計測タイマを用いて計時する場合を示しているが、この変形例2で示したものにかぎられない。例えば、リアルタイムクロックを用いることなく、時間計測タイマのカウントダウンまたはカウントアップのみを行うことによって特定演出の開始タイミングを計時するようにしてもよい。また、逆に、時間計測タイマを用いることなく、リアルタイムクロックからの時刻情報のみにもとづいて特定演出の開始タイミングを判定するようにしてもよい。
また、この変形例2では、リーチ態様を変動開始時に決定する場合を示しているが、リーチ態様の決定タイミングは、この変形例2で示したものにかぎられない。例えば、高速変動時にリーチ態様を決定するなど、少なくともリーチが発生する前にリーチ態様を決定するようにすればよい。また、高速変動時など変動開始時以外のタイミングでリーチ態様を決定するように構成する場合、変動表示の途中で特定演出の実行が開始される場合に、その特定演出が開始されたタイミングがリーチ態様を決定するタイミングよりも前であった場合には、変動表示の途中で特定演出の実行が開始される場合であっても特別演出態様(本例では、リーチ態様C)を決定可能としてもよい。また、逆に、変動表示の途中で所定期間が経過する場合に、その所定期間が経過したタイミングがリーチ態様を決定するタイミングよりも前であった場合には、通常演出態様(本例では、リーチ態様A)を決定可能としてもよい。
また、この変形例2によれば、変動表示を終了するタイミングにもとづいて特定演出の実行を終了する。そのため、変動表示の実行中に特定演出が終了する事態を防止することによって、変動表示が終了したと遊技者に誤解させてしまうことを防止することができる。
なお、この変形例2では、(1)変動表示の途中で所定期間(本例では、5分間)が経過して特定演出の終了条件が成立した場合であっても、直ちには特定演出の実行を終了せず、変動表示を終了するタイミングまで待ってから特定演出を終了する場合を示したが、特定演出の終了のさせ方は、以下の(2)または(3)のような態様であってもよい。
(2)変動表示の途中で所定期間(本例では、5分間)が経過して特定演出の終了条件が成立した場合に、直ちには特定演出の実行を終了せず、変動表示を終了した後さらに次の変動表示を開始するタイミングまで待ってから特定演出を終了するようにしてもよい。この場合、例えば、特定演出処理のステップS5012において、演出制御用CPU101は、演出制御用プロセスフラグの値が演出図柄変動開始処理を示す値(本例では、1)となっているか否かを判定するようにすればよい。そのように構成しても、変動表示の実行中に特定演出が終了する事態を防止することができるので、変動表示が終了したと遊技者に誤解させてしまうことを防止することができる。
(3)変動表示の途中で所定期間(本例では、5分間)が経過して特定演出の終了条件が成立した場合に、変動表示の終了などを待つことなく、直ちに特定演出の実行を終了するように構成してもよい。例えば、所定期間(5分間)が経過すると、遊技店内の複数台の遊技機において一斉に特定演出の実行を終了するようにしてもよい。そのように構成しても、変動表示の途中で所定期間が経過した場合には通常演出態様で演出を実行しないように構成することによって、少なくとも可変表示の途中で所定期間が経過した場合の制御負担を軽減することができる。
以上のように、(1)〜(3)のうちのいずれの終了方法であっても、少なくとも、変動表示の途中で所定期間が経過した場合には通常演出態様で演出を実行しないように構成されていればよい。
また、特定音声の出力契機としては、上述した実施の形態に示したものに限らない。例えば、所定の内容の保留記憶(例えば、大当り、所定のリーチ)が記憶されることを契機として特定音声を出力することとしてもよい。ここでは、大当りの保留記憶が記憶されたことを特定音声の出力契機とした場合について説明する。大当りの保留記憶が記憶されたホスト台は特定音声を出力し、ホスト台および特定音声が入力されたゲスト台において、それぞれ特定演出の実行の有無が選択され、特定演出を実行することが選択された遊技機においてのみ特定演出がおこなわれることとなる。その場合、ホスト台とゲスト台とでおこなわれる特定演出の演出内容は同じであるため、いずれの遊技機がホスト台(すなわち、大当りが発生することが決定している遊技機)であるのかが遊技者にとって認識困難な状況となり、ゲスト台の遊技者に対しても大当りが発生することに対する期待感を与えることができる。そして、ホスト台において該保留記憶が消化されるときに大当りが発生することが報知され、ホスト台およびゲスト台における特定演出が終了することとしてもよい。なお、ホスト台とゲスト台において特定演出の実行の有無を選択させることとした場合、ホスト台の遊技者が特定演出を実行しないよう選択することが考えられる。その場合、ホスト台はせっかく大当りが発生するにもかかわらず特定演出を実行しないこととなるため、演出効果を十分に発揮できないこととなる。そこで、遊技者に特定演出の実行の有無を選択させる演出の演出態様を複数設け、ホスト台とゲスト台とで異なる割合でいずれの演出態様で該演出をおこなうかを決定することとしてもよい。具体的には、「今回の特定演出は期待して!」といった期待度表示を含む特殊態様と、該期待度表示を含まない通常態様とを演出態様として設け、ホスト台である場合にはゲスト台よりも特殊態様が選択されやすいよう構成されていることとすれば、遊技者にいずれの遊技機がホスト台であるかを認識困難にしつつ、ホスト台において特定演出が実行されないことを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機において適用することとしてもよい。
また、本実施の形態では、発生した大当りの大当り種別にもとづいて確変状態へ移行可能とするが、これに限るものではない。例えば、大入賞口内に遊技球が通過可能な特定領域が設けられており、大当り中に該特定領域を遊技球が通過した場合に確変状態へ移行する一方、大当り中に該特定領域を遊技球が通過しなかった場合に通常状態へ移行するようなものであってもよい。その場合、大当り種別によって特定領域への遊技球の通過しやすさを変化させることにより、実質的な確変大当りおよび非確変大当りを実現するものであってもよい。例えば、大当り種別によって大入賞口の開放時間を異ならせることにより、特定領域への遊技球の通過のしやすさを変化させることとしてもよい。具体的には、大入賞口の開放時間が長い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しやすい大当り(実質的な確変大当り)とし、大入賞口の開放時間が短い大当り種別を特定領域へ遊技球が通過しにくい大当り(実質的な非確変大当り)としてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。