JP6342384B2 - 室内装飾装置 - Google Patents

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Description

本発明は、室内に設置される装飾装置に関するものである。
本発明と関連のある室内装飾装置は、たとえば下記の特許文献1に記載されている。同文献1に記載の装置は本発明と同一の発明者によるものであり、本発明はそれを改良したものである。
特許文献1に記載の装飾装置1Xは、図14(a)〜(c)に示すように、上部架枠120と下部架枠130とに端部をそれぞれ結びつけて複数の架線140を引き渡し、各架線140に沿って装飾液Aを水玉B状に流下させながら、その水玉Bに投光器150から光を当てるものである。上部架枠120の直下に設けた液溜皿122は、底部122aに装飾液Aと架線140とを通す複数の小孔124を有する。装飾液Aは、液溜皿122の小孔124を抜けて、架線140を伝って水玉Bとなって流下し、下部架枠130の下方に設けた液受皿132に達する。液受皿132に入った装飾液Aは、液受皿132と液溜皿122とを接続するパイプ160と、その途中に接続されたポンプ162とによって、上部の液溜皿122に再び供給される。
特許文献1の装飾液Aには、アクリルアマイド水溶液のように水よりも粘性の大きいものを用いて、水玉Bが形成されやすいようにしている。装飾液Aには室内の粉塵等が吸着されるので、このような装置には、空気清浄機能が多少でも備わっている。
装飾装置1Xは、一般に、上部架枠120が天井に近い高さとなるように構成され、店舗やホテルのエントランスなど、室内に設置される。
特公昭48−33235号公報
上記した装飾装置1Xでは、架線140のそれぞれを、上部架枠120と下部架枠130とに取り付けている。すなわち、それぞれの架線140の上端部を上部架枠120に結び付け、下端部を下部架枠130に結び付けることによって、複数の架線140を上下に引き渡している。
しかし、上下の架枠120・130に各架線140の端部を1本ずつ結び付ける作業は煩雑であった。さらに、組み立てが完成した装置1Xの運転を継続していく間に、架線140が切断したり弛みが生じたりすると、その都度作業者が天井裏等に上り、一本一本の架線140の張架を補修・調節する必要もあった。
また、架線140の端部を架枠120・130に結び付ける際には、各架線140に不均一な緩みが発生しがちである。つまり、各架線140について結び目の設け方やその位置を全く同じにするのは難しいため、架線140ごとに張力が異なることになりやすい。架線140ごとの張力の差が大きいと、緩めの架線140と張力の強すぎる架線140とが混在することになり、結果として、組み立て完成後に補修・調節が必要となることが多かった。
さらに、装置を移動する必要が生じたとき、一度組み立てたものを分解して再度組み立てるのは、非常に手間がかかる作業であった。
そのほか、装飾液とするアクリルアマイド水溶液は、長時間使用すると水分が蒸発して粘性が高まり、水玉状に流下しにくくなったり、溶剤が析出して一部がつらら状に架線140に連なるという不都合も生じていた。
また、鑑賞者や通行人等が装置の架線や装飾液に触れるようなことがあると、架線がはじかれて装飾液が飛び散ることも考えられる。
本発明は、以上の点などを考慮したもので、複数の架線を上下に引き渡す作業やその後のメンテナンスを容易にし、また、架線の張力のばらつきを抑えやすくすることを目的とする。さらには、装置の移動等を容易に行えるとともに、液体の長期間使用等が可能な室内装飾装置を提供することを目的としている。
発明の室内装飾装置は、上部に設けられた液溜め皿の底部に複数の小孔が設けられていて、各小孔に線材が通されたうえ上下に引き渡され、当該小孔からその線材に沿って液体が液滴となって降下する室内装飾装置であって、引き渡された上記線材の上部が、上記液溜め皿の上記底部の上記小孔に対し下方から挿入されて取り付けられていることを特徴とする。
引き渡された線材の上部が、上記液溜め皿の上記底部の上記小孔に対し下方から挿入されて取り付けられるなら、線材の取り付けのために作業者が天井裏等に上って高所作業を行う必要がなくなり、作業の効率化と安全性の点で有利である。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置は、上部に設けられた液溜め皿の底部に複数の小孔が設けられていて、当該小孔から降下する粉塵吸着用の液体(装飾液)が、当該液溜め皿と下部に設けられた液受け皿との間で上下に引き渡された複数の線材(架線)に沿って液滴となって降下する(多くの場合、付設された投光器からそれらの液滴に光が当てられる)ものであって、
上下に延びた流路を有していて上記液溜め皿の上記液体を当該流路から下方へ流出させることができるとともに上記線材の上端部付近を留めることができる線材留め具が、上記液溜め皿の底部の小孔に対し、下方から挿入されて着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
この室内装飾装置はたとえば、図2に示すように、各線材4の上端部が、上部の液溜め皿22の小孔22cに対し、線材留め具(ボルト24)とともに下から挿入されて固定されているものである。
上記のように構成された空気清浄機能付き室内装飾装置は、あらかじめ線材の上端部付近を上記の線材留め具に留めておけば、上部にある液溜め皿への線材の留め付け作業を、皿の下方から、線材留め具を液溜め皿底部の小孔に挿入するだけで容易に行うことができる。線材留め具は着脱自在に小孔に取り付けられるので、組み立てた後の線材の修理や交換等、メンテナンスが必要なときには液溜め皿の下方からそれを外し、線材を修理したり交換したりし、その後、再び小孔に下方から挿入して取り付けることができるので好都合である。
線材の上部を液溜め皿に対して下方から取り付けることができると、図14の例のように液溜め皿よりも上方において線材を留める必要がなくなる。すなわち、作業者が、天井裏等にまで上がってその作業をする必要がなくなるわけである。
上記の線材留め具が、上記流路を内側に有していて、上記小孔内に下方から挿入されて液溜め皿の底部にネジ止めされる中空ボルト状部品(たとえば、図3の符号24の部品)であり、上記線材が、上記流路内に通されたうえ、上端部付近に取り付けられた抜け止め部材を上記流路の上端に掛けることにより、上記線材留め具に留められたものであるとよい。
このように線材留め具が中空ボルト状の部品であれば、液溜め皿の底部にネジ込むだけでそれを容易に取り付けることができる。取り外すときにもネジを逆方向に回すだけでよいので、特別な工具を必要としない。何度でも付け外しが可能である。また、線材留め具の内側の流路に事前に線材を通しておく必要があるが、その際の線材留め具への線材の留め方も、上記の抜け止め部材を使用することにより、線材を留め具に結び付ける等の必要がないので手間が省けるうえ、折れ曲がりが困難で結び付けにくい固い材質の線材を使用することも可能になる。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置は、上記の液溜め皿と液受け皿とが(それらに引き渡された線材と、線材留め具および抜け止め部材を含めて)、たとえば図7のように、車輪を有するフレーム上に組み付けられているとよい。
このような空気清浄機能付き室内装飾装置であれば、車輪があるので、フレームごと装置を移動させることが容易に行える。したがって、任意の室内に設置して、その室内の空気清浄や装飾のために利用することができる。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置において、上記した下部の液受け皿に至った液体を上部の液溜め皿に供給するための液体供給路に密閉型の貯留槽が接続されていて、その貯留槽が、液体の入口側および出口側に、上記液体供給路との連結・分離が可能であってその連結・分離の際に自動開閉される管継手を有するとよい。図8の例において、符号15は貯留槽、符号16は管継手(カプラ)である。
このような空気清浄機能付き室内装飾装置は、汚濁した液体の交換が容易である。すなわち、上記の管継手によって、古い液体の入った元の貯留槽を分離したうえ新しい液体の入った貯留槽を連結すればよい。管継手の上記自動開閉作用により、その分離・連結の際に液体が漏れ出ることがない。なお、液だれを最小限にするためには、分離したとき貯留槽側と液体供給路側との双方が閉じる両路開閉型の管継手を使用するのがよい。
さらに、複数本の支柱によって上記液溜め皿が上部に支持されており、その支柱のいずれかが中空の管状のものであって上記液体供給路の一部をなすこと、および別の支柱のいずれかが中空の管状のものであって上記液体の溢流分の戻し管に使用されることが好ましい。
このような空気清浄機能付き室内装飾装置によれば、液体供給路として別の専用のパイプを設ける必要がないので、装置をコンパクトで美的なものに構成することができる。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置は、上記線材の下端部が、上記液受け皿の上方に設けた取付け部材に連結されていて、
当該取付け部材には上記各線材を通す取付け孔が形成されていること、および、
当該取付け孔に通された上記線材の先の部分が、当該取付け孔を通過し得ない大きさの胴部が圧縮変形させられて上記線材をはさみ付ける金属製筒体(たとえば、電線端末に取り付ける圧着端子)によって上記取付け部材に連結されているとよい。
たとえば図2の下方部分のように、線材4の両先端部分に電線用の圧着端子35を圧着して取り付け、これを上記の金属製筒体として、下部の取付け孔34aに掛け留めて連結することが考えられる。
このような空気清浄機能付き室内装飾装置によれば、線材の下端部を、結び目を作ったりしないで、上記のとおり下部の取付け孔に通し、線材に所定の緊張を加えつつ上記金属製筒体で留めるだけで装置の取付け部材に連結できる。結び目を作る場合に比べて、取付け部材への線材の取り付けを容易に行えるほか、各線材の張力がほぼ均一になるよう設定しやすいという利点がある。
なお、上記取付け部材としては、たとえばパンチング多孔板を使用するとよい。パンチング多孔板は多数の孔を備えているので、複数の線材の各端部を取り付けるのに適しているからである。市販されていて入手が容易であることも好都合である。
上記線材が、一部または全部に、螺旋状、ジグザグ状、つづら折り状、玉鎖状、網状、帯状(リボンのように幅の広い線材)など、上記液体が流下する距離や面積を増加させうる形状を有しているのも好ましい。そのような形状を一部に設けるに関しては、線材の上端部から下端部までを一体に形成してもよいし、螺旋状等の線材を別途用意し、直線状の線材の一部に、管スリーブや、なすかんのような小型接続金具と圧着端子などを用いて接続してもよい。
線材がこのような形状を一部または全部に有すると、液体の流れる面積(総延長)が増えるので、液体(液滴)がより多くの空気と接触することになる。その結果、空気清浄機能を高められる。また、螺旋状等の形状により装置の装飾性も高められる。
上記線材が、一部または全部に帯状の部分を有していて、当該帯状の部分における幅広の面に、上下方向に延伸した複数の溝が形成されているとともに、上記幅広の面に、室内の空気流と平行でない向きのものが含まれるように上記帯状の部分の向きが定められているとよい。図5・図6はそのような構成の一例である。
帯状の部分の幅広の面に上記のとおり複数の溝が形成されているので、液体が、幅広の面の一部に偏らず、幅広の面の全域に広がって流れやすくなる。したがって、液体が、より広い面積において空気と接触する。幅広の面に液体が広がりやすくするためには、上記のように複数の溝を形成する以外に、細かい凹凸を形成したり、親水性の表面にしたりするのもよい。
また、幅広の面に、室内の空気流と平行でない向きのもの(直角になる向きのものや45°になる向きのもの等)が含まれるので、空気流が幅広の面に対し、正面や正面に近い方向から当たることになる。したがって、その面上を流れる液体が粉塵を吸着しやすいという利点がある。
以上により、このような構成の室内装飾装置は、空気清浄機能が高くなる。
上記の線材として、透明な線材、着色された線材、反射性を有する線材、または、導電性または通電性を有するとともにLED球を接続した線材を使用してもよい。複数の線材すべてを同種の線材にしてもよいし、2種類以上の線材を組み合わせてもよい。また、色の異なる線材を組み合わせてもよい。
このような空気清浄機能付き室内装飾装置であれば、装飾性がさらに高められる。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置は、さらに、下部にある上記取付け部材と上記線材との間に、コイルバネが接続されていることが好ましい。図4はその一例である。
伸縮性の少ない固い線材を用いた場合、複数の線材の張力がほぼ均一になるように線材を取付け部材に連結することはむずかしいが、このようにコイルバネを介して連結するのであれば、各線材ごとの張力のバラつきをコイルバネの伸縮で吸収できるので、1本ずつ調節しなくても各線材の張力をほぼ均一になるよう張架できる。また、張力を保ちやすいので、線材がたるんで隣接する線材に接触するのを防止できる。
線材の下端部が連結される上記取付け部材が、設定高さを変更可能に設けられているとなおよい。
取付け部材の高さを変えることにより、線材の張架状態を変更して各線材の張力を適切に調節することができる。一つの取付け部材に複数の線材の端部が連結されているなら、その取付け部材の高さを変えることにより、複数の線材の張架状態をまとめて調節することができ、多数の線材の張り具合を速やかに、また均等に調節することが可能である。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置は、上記線材を囲むように配置された、液滴を降下させない保護用のバリア線材が、上下方向に複数引き渡されていることが好ましい。
このような空気清浄機能付き室内装飾装置であれば、降下する液滴に周囲の人や物が触れたり、線材を誤って引っ張って切断したりすることを防止できる。しかも、アクリルボード等で囲う場合に比べると、細い糸で囲むので美観を損なわないうえ、コストの面でも有利である。
上記バリア線材の間隔が1.0cm〜3.0cmであるとよい。
この間隔であれば、液滴が見やすくて装置の美観が損なわれることがなく、しかも液滴や線材を周囲の人や物から保護できる。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置において、上記液体が、多価アルコール(またはその誘導体)を主とする(全体の50%を超える)ものであるのが好ましい。
そのような液体としてたとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3,4−ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、アルカンジオール、および上記溶剤の誘導体、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
このような室内装飾装置によれば、液体が多価アルコールであるため適度の粘性を有していて、液滴が形成されやすい。また、多価アルコールは蒸発も変質もほとんどしないため、補充や交換をすることなく同じ液体を長期間使用することができる。さらに、多価アルコールには抗菌性があり、防腐剤として化粧品などに使用されている(たとえば特開2010−180150号公報を参照)。したがって、装飾用の液体に多価アルコールを使用することは、室内の装飾および空気清浄のためにきわめて好ましいと言える。
上記の液体が、トリエチレングリコールにポリエチレングリコールと水とが混合されたものであるとよい。
水を含むある種の混合液を用いて本装飾装置を継続運転した場合、混合液体は次第に変質し、異臭を帯びる場合が多い。しかし、上記のトリエチレングリコールとポリエチレングリコールと水を所定比率で混合した液体を用いて、長期にテスト運転を継続して行った結果では、混合液の変質は見られなかった。
このような空気清浄機能付き室内装飾装置には、上述の効果があるうえ、液体(液滴)の引火点が高くなるので安全性が向上する。したがって、上記した多価アルコールの中でもこのような混合液を使用するのが、室内装飾装置として最も好ましい。
上記液体が、さらにアルカンジオールを含むとなおよい。
アルカンジオールは、アルコールの一種で殺菌力が強いものである。したがって、アルカンジオールを含む液体を使用することにより、空気清浄のために好ましい室内装飾装置とすることができる。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置において、室内の空気を、上記複数の線材およびそれらに沿って降下する液滴の表面に接触するよう循環させるための送風機が付設されているとよい。なお、送風機は、発明の室内装飾装置に専用のものでなくともよく、上記のとおり室内空気を循環させるものであれば、当該室内に既設されているエアコン等を利用するのもよい。
このような室内装飾装置によれば、送風機によって室内の空気を液滴と活発に接触させることができる。したがって、空気中に含まれる粉塵やタバコの煙、細菌類など、大きさを問わない各種粒子の多くが液滴に吸着され、その結果、その室内の空気が効果的に清浄化される。かかる室内装飾装置は、装飾を兼ねながら、空間の高さや広さを問わず、居住エリア内の空気清浄効率の良い部分に設置するのがよい。
上記の液体が多価アルコールやその誘導体であると、長期間使用しても変質せず、また抗菌性を有するので、空気の清浄化にはきわめて有利な室内装飾装置となる。多価アルコールは、疎水性のアルキル基に親水性のヒドロキシル基が付いているため、疎水性の粒子と親水性の粒子との双方を吸着することが可能で、効率の良い吸着捕捉を行うことが可能と考えられる。
空気清浄のためには、室内装飾装置が、床面から天井付近に及ぶ背の高いものであるのが有利である。その場合、送風機によって形成される空気の流れが、背の高い装置における長い線材(およびその表面の液滴)の全域にできるだけ均等に接触するよう、送風機による空気の吸引口(または排出口)が上下各位置に分散して配置されると効率的である。
本装置は、粘性のある液体を滴状にゆっくりと線材に伝わせ流下させて微粒子状物質を吸着捕捉する方式のため、広い吸着面積にもかかわらず少ない循環液量で足り、運転費が安くすむ。具体的には、線材1本に流下させるに必要な循環液量は約20cc/minであり、たとえば1000本の線材を張架した装置を運転しても、わずか20リットル/minの小型液送ポンプでよく、消費電力もわずかであるため、経済的である。
上記送風機による空気流の通路に、脱臭材(たとえば活性炭)付きのフィルターを設けるとさらによい。フィルターは、高密度のクリーンルーム用フィルターを用いてもよい。
タバコ等の煙は液体が吸着して空気中から除去するが、その煙を吸着した液体の臭いを脱臭材で除去できる。フィルターがあるので、さらに脱臭および集塵をすることもでき、空気清浄機能がさらに高められる。
上記送風機の吹き出し口に、加湿器を設けてもよい。
空気が乾燥しすぎると、喉を痛めたり肌の防御機能が低下したりするほか、感染症に罹りやすくなったりもするが、空気清浄機能付き室内装飾装置が上記のとおり吹き出し口に加湿器を有するなら、湿度を適正に保つことができ、その結果、室内の環境を良好にすることができる。湿度センサーを利用して湿度を調整するのも好ましい。
発明に係る室内装飾装置は、上部に設けられた液溜め皿の底部に複数の小孔が設けられていて、各小孔に線材(架線)が通されたうえ上下に引き渡され、当該小孔からその線材に沿って液体(装飾液)が液滴となって降下する(多くの場合、付設された投光器からそれらの液滴に光が当てられる)ものであって、上記の各線材の両端部が下部においてそれぞれ固定されていて、各線材の中ほどの部分が、上部の液溜め皿における上記小孔の2つにまたがるように渡し掛けられているものであってもよい。
たとえば図11に示すように、連続する1本の線材4が装置上部の2つの小孔24dに通されて折り返され、各線材4の両端部が、下部の取付け部材34等にそれぞれ固定されているとよい。
上記のようになっていると、連続する1本の線材がこの室内装飾装置において2本の平行な架線として使用されることになり、つぎのような利点がある。すなわち、a)使用する線材の本数が半分になり、線材を結び付ける作業も半分に減らすことができる。b)1本の線材を従来に比べて約2倍の長尺で使用することになるため、下部での固定位置(線材の結び目の位置等)が従来と同様にばらついても、線材に発生する張力のばらつき(偏差)は半分程度になる。c)もし線材を、上部の液溜め皿の位置から垂らすことができると、各線材の両端部を下部まで簡単に到達させることができる。
また、上部では線材を結び付ける必要がないので、線材を上部から簡単には垂らすことができなくとも、上記小孔への線材の通し方を工夫すれば、液溜め皿よりも下の位置のみから簡単に線材の取付けを行うことができる。たとえば、液溜め皿(透明のものが好ましい)の1つの小孔の下から上に向けて糸の輪(輪にした糸)を差し通し、その糸の輪に、もう1つの小孔の下から上に向けて差し通した線材の一方の端部を通した後、糸の輪を線材と一緒に元の小孔から引き抜くことにより、線材が2つの小孔にまたがって折り返されるようにする(図12(a)〜(c)を参照)ことができ、線材の両端部分を液溜め皿から下方へ垂らすことができる。このように、液溜め皿より下からの作業のみで線材を液溜め皿の2つの小孔にまたがるように渡し掛けることができるので、線材の取付けに関して高所作業の手間と危険がなくなり、多数の線材を能率的にかつ安全に取り付けることができる。線材を新たに取り付ける場合にも、またメンテナンスによって線材を交換する場合にも、同様のメリットがある。
上記の室内装飾装置は、上記線材の各端部が、下部にある取付け部材に固定されていて、当該取付け部材には各線材を通す取付け孔が形成されていること、および、当該取付け孔に通された線材の先の部分が、当該取付け孔を通過し得ない大きさの胴部が圧縮変形させられて線材をはさみ付ける金属製筒体(たとえば、電線端末に取り付ける圧着端子)によって上記取付け部材に固定されていること、との特徴を有するものであるととくに好ましい。
たとえば図11の下方部分のように、線材4の両先端部分に電線用の圧着端子35を圧着して取り付け、これを上記の金属製筒体として、下部の取付け孔34aに掛け留めて固定するとよい。
このような室内装飾装置によれば、線材の両端部は、結び目を作ったりしないで、上記のとおり下部の取付け孔に通し、線材に所定の緊張を加えつつ上記金属製筒体で留めるだけで装置の取付け部材に固定できる。結び目を作る場合に比べて、各線材の張力がほぼ均一になるよう設定しやすいほか、取付け部材への線材の取り付けを容易に行えるという利点がある。
なお、上記取付け部材としては、たとえばパンチング多孔板を使用するとよい。パンチング多孔板は多数の孔を備えているので、複数の線材の各端部を取り付けるのに適しているからである。市販されていて入手が容易であることも好都合である。
線材の各端部を固定する上記取付け部材が、設定高さを変更可能に設けられているとさらに好ましい。
その場合、取付け部材の高さを変えることにより、線材の張架状態を変更して各線材の張力を適切に調節することができる。一つの取付け部材に複数の線材の端部が固定されているなら、その取付け部材の高さを変えることにより、複数の線材の張架状態をまとめて調節することができ、多数の線材の張り具合を速やかに、また均等に調節することが可能である。
上記小孔の上端部分が、エッジやバリがない滑らかな曲面で形成されていると、さらに有利である。図10(a)(c)には、そのような小孔を例示している。
このように小孔の上端部分が滑らかに形成されていると、渡し掛けた線材に張力が加えられたときも、小孔との摩擦等で線材が切断する可能性が低くなる。
上記小孔の下端部分には、上記液溜め皿の底部下面から下方に突出した突出部分がそれぞれ設けられているとよい。たとえば図10(a)(c)のようにすると好ましい。
従来の室内装飾装置においては、図14(a)(c)に示すように液溜皿122の下面122bが平坦であるため、小孔124を抜けた装飾液Aが、底部122aの下面122bを横方向に伝ってしまい、架線140に沿って降下しないことがあった。
しかし、上記のとおり液溜め皿に突出部分を設けた室内装飾装置では、液体(液滴)を確実に線材に沿って降下させることができる。液滴用の液体が通る小孔の下端部分に、液溜め皿の底部下面より下方に突出した突出部分を備えているため、液体が液溜め皿の底部下面を横方向には伝わりにくいからである。
上記小孔が、液溜め皿の底部に上下に貫通するよう設けられた開口に挿入されたノズル筒の内側面であり、当該ノズル筒が、その下端部分が上記突出部分として上記液溜め皿の底部下面から突出した状態で固定されているなら、さらに好ましい。
このような室内装飾装置では、底部下面が平らな液溜め皿の底部に開口を設け、その開口にノズル筒を打ち込むだけで、上述の小孔が形成される。小孔の下端部分が下方に突出した形の液溜め皿を成形する手段として、特別な金型や加工機械等を必要としない。したがって、製造が容易で製造コストを抑えられるうえ、液溜め皿の底部の任意の位置に任意の数の小孔を設けることも困難でなく、線材の配列に多様性をもたせることができる。
上記ノズル筒が、スリーブの上端部側に設けられた金属球にスリーブの下端部にある座部寄りの外力をかけて当該スリーブを座屈させる形式のブラインドリベットであって、各ブラインドリベットにおける、座屈したうえ金属球が取り除かれた状態のスリーブの内側に、上記液体(液滴)と上記線材とが通される、といったものであるのも好ましい。
このような室内装飾装置では、ノズル筒として市販のブラインドリベットを利用することができる。そのためノズル筒を、特注で製作したり在庫を保管したりする必要がなく、必要に応じてすぐに購入できる。上記のブラインドリベットは単価も安く、リベッターで締め付けるだけという簡単な作業で素早く液溜め皿の開口に組み込める。しかも、ブラインドリベットと開口の間からの液体の漏れがないよう強固に開口に固着できる。ブラインドリベットの、座屈して金属球が取り除かれたスリーブの内側には、線材を通すに適した小孔が開いている。
スリーブの下端部には下方に突出する座部が形成されていて、それが上記突出部分となるので、液体が液溜め皿の底部下面を横方向へ伝わりにくい。また、金属球との接触により上端部分が広がり滑らかになっているスリーブで開口の内側を覆うので、小孔の上端部分にエッジやバリがないことになる。そのため、スリーブ内側(小孔)に線材を通したのちその線材を強く張る作業の際や、完成後の運転の際に、エッジやバリに線材が引っ掛かって傷ついたり切断されたりすることを防止できる。
なお、液溜め皿の上記小孔に、ブラインドリベットに代えてハトメ(グロメットまたはアイメットともいう)を挿入して固定するのもよい。ハトメを設ける場合にも、小孔の上端部分が滑らかになり、下端部分に突出部分が形成されることになるからである。
発明の室内装飾装置において、上記の液体が、多価アルコール(またはその誘導体)を主とする(全体の50%を超える)ものであるのが好ましい。
そのような液体としてたとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3,4−ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリン、アルカンジオール、および上記溶剤の誘導体、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。
このような室内装飾装置によれば、前記したとおり、液滴が形成されやすいうえ、同じ液体を長期間使用できる等の利点がある。
上記の液体が、トリエチレングリコールにポリエチレングリコールと水とが混合されたものであるとなおよい。
これによっても、前記と同様に、液の変質が生じにくいほか、引火点が高くなって安全性が向上する、といった利点がある。
上記の液体が、リン酸トリエチルまたはシリコンオイルであってもよい。
そのような液体も、適度の粘性を有していて液滴を形成しやすいほか、蒸発や変質をしにくいため補充や交換をすることなく長期間使用できる。そのため、室内の装飾および空気清浄(後述)のために好ましい室内装飾装置とすることができる。
発明による上記室内装飾装置には、室内の空気を、上記複数の線材およびそれらに沿って降下する液滴の表面に接触するよう循環させるための送風機が付設されているとよい。なお、送風機は発明の室内装飾装置に専用のものでなくともよく、上記のとおり室内空気を循環させるものであれば、当該室内に既設されているエアコン等を利用するのもよい。
このような室内装飾装置においても、送風機によって室内の空気を液滴と活発に接触させることができる。したがって、空気中に含まれる粉塵やタバコの煙、細菌類など、大きさを問わない各種粒子の多くが液滴に吸着され、その結果、その室内の空気が効果的に清浄化される。かかる室内装飾装置は、装飾を兼ねながら、空間の高さや広さを問わず、居住エリア内の最も空気清浄効率の良い部分に自由に設置することが可能である。
上記の液体が多価アルコールやその誘導体であると、長期間使用しても変質せず、タバコの煙よっても臭くならず、また抗菌性を有するので、空気の清浄化にはきわめて有利な室内装飾装置となる。多価アルコールは、疎水性のアルキル基に親水性のヒドロキシル基が付いているため、疎水性の粒子と親水性の粒子との双方を吸着することが可能で、効率の良い吸着補足を行うことが可能と考えられる。
空気清浄のためには、室内装飾装置が、床面から天井付近に及ぶ背の高いものであるのが有利である。その場合、送風機によって形成される空気の流れが、背の高い装置における長い線材(およびその表面の液滴)の全域にできるだけ均等に接触するよう、送風機による空気の吸引口(または排出口)が上下各位置に分散して配置されると効率的である。
本装置は、粘性のある液体を滴状にゆっくりと線材に伝わせ流下させて微粒子状物質を吸着補足する方式のため、広い吸着面積にもかかわらず少ない循環液量で足り、運転費が安くすむ。具体的には、線材1本に流下させるに必要な循環液量は約20cc/minであり、たとえば1000本の線材を張架した装置を運転しても、わずか20リットル/minの小型液送ポンプでよく、消費電力もわずかであるため、経済的である。
発明の室内装飾装置が、上記線材に沿って降下した液体を上記液溜め皿に供給するための給液管と当該給液管の所定位置に設けられたポンプとを有するとともに、そのポンプより上流側および/または下流側に、上記液滴が吸着した粉塵類を除去するためのフィルターが接続されていると、さらに好ましい。
このような室内装飾装置によれば、液滴に吸着された粉塵類がフィルターによって取り除かれるので、線材の上部に液体を供給するノズル筒など、液体の流路に目詰まりが発生しない。
液滴によって吸着する粉塵類にとくに微細なもの(PM2.5のような粒子状物質等)が含まれる場合には、上記の給液管とは別に、独立した循環経路を設け、その循環経路中にポンプとともに高精細のフィルターを組み込むのが望ましい。
発明の空気清浄機能付き室内装飾装置によれば、複数の線材を上下に引き渡す作業やその後のメンテナンスが容易になる。また、移動の容易な装置とすることもできる。各線材の張力のばらつきを小さくすることもできる。線材の装飾性を高めたり、同じ液体を長期にわたって衛生的に使用したりすることも可能である。線材が保護されるよう構成して、人や物が液体や線材に不用意に触れることを防ぐこともできる。線材を上下に長く引き渡すと、装置を設置した室内における上下の広い範囲で粉塵を吸着することができる。騒音を発しないので、静かに空気清浄機能が発揮される。フィルターの清掃・交換を行うことにより同じ液体を長期間使用でき、メンテナンスに要するコストや手間が軽微である。
発明による空気清浄機能付き室内装飾装置の一実施形態を示す図で、空気清浄機能付き室内装飾装置1Aの概略的な正面図である。 ディストリビューター・アセンブリ2とレシーバー・アセンブリ3等の一部を模式的に示す断面図である。 図3(a)はボルト24が液溜め皿22の小孔22cに挿入された状態を示す断面図で、同(b)は、ボルト24の底面図である。 別の実施形態におけるレシーバー・アセンブリ31を模式的に示す断面図である。 さらに別の実施形態における線材44を上下に引き渡した状態を下方から見た断面図である。 図5の線材44を回転させて配置した例を下方から見た断面図である。 もう一つの実施形態である移動式の空気清浄機能付き室内装飾装置1Bを示す縦断面図である。 図7に示す空気清浄機能付き室内装飾装置1BのVIII−VIII断面図である。 発明による室内装飾装置の他の実施形態を示す図で、図9(a)は室内装飾装置1Cの概略的な正面図(一部を断面で示す)、同(b)は同(a)のb−b線断面図である。 図10(a)は液溜め皿22の部分断面図であり、同(b)はブラインドリベット24の断面図である。同(c)は、液溜め皿22の代替形式を示す液溜め皿23の部分断面図である。 ディストリビューター・アセンブリ2とレシーバー・アセンブリ3等の一部を模式的に示す断面図である。 図12(a)(b)(c)は、液溜め皿22よりも下からの作業で線材4を2つの小孔24dにまたがるように渡し掛けるための手順を示す説明図(液溜め皿22を上から見て示す図)である。 別の実施形態である室内装飾装置1Dの概略的な斜視図である。 従来の装飾装置1Xを示す図であって、図14(a)は装飾装置1Xの縦断面図、同(b)は同(a)のb−b線断面図、同(c)は同(a)のc部の拡大図である。
以下、発明による室内装飾装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
空気清浄機能付き室内装飾装置1Aは、図1・図2に示すように、上部に設けたディストリビューター・アセンブリ2と、下部に設けたレシーバー・アセンブリ3との間に複数のナイロン製線材4(たとえばナイロン製の釣り糸14号)を引き渡し、線材4を伝って液滴Bを降下させるものである。投光器(図示せず)から線材4等に向けて光を当てると、液滴Bが光を散乱させて装飾効果が高くなる。線材4は、このように全部が直線状のものでもよいし、図示しないが、一部または全部に、螺旋状、ジグザグ状、つづら折り状、玉鎖状、網状、帯状など、上記液体が流下する距離や面積を増加させうる形状を有するものでもよい。
ディストリビューター・アセンブリ2は、液溜め皿22と上蓋27と支持部材28とからなり(図2参照)、図1に示すように、仕上げ天井40の上に配置し、支持アンカー29を用いて階上床コンクリート41から懸架している。
図2に示すように、ディストリビューター・アセンブリ2を構成する液溜め皿22は、線材4を伝う液滴Bとなる液体Aを溜めるもので、厚さ1mm〜2mmの平板状の底部22aに、上下に貫通する複数の小孔22cを、同心円状に3重に配置して形成している。各小孔22cには、図3(a)・(b)に示す中空のボルト24のネジ部24aと螺合するネジ部(図示せず)を設けている。ボルト24の中空部分は、流体Aの流路24bであり、また線材4を通す穴でもある。
ボルト24のネジ部24aは、液溜め皿22の底部22aより上方に露出する部分において流路24bに連なる流入穴24cを側部に有するもので、ネジ部24a周囲の液体Aが、その流入穴24cを通って流路24bに流入することを可能にしている。このようにネジ部24aの途中に流入穴24cを備えることにより、液溜め皿22の底部22a付近の液体Aも確実に流路24bに流下させることができる。また、ボルト24の先端において後述のビーズ25a等で流路24bが塞がれても、液体Aを流路24b内に流入させることができる。
このような複数のボルト24に対し、線材4を流路24b内にそれぞれ通してその上端部を掛け留めている(図3(a))。この作業は、液溜め皿22にボルト24を取り付ける前に行うものである。たとえば、まず、中空のボルト24の頭部24dを下に向け、線材4の上端部を頭部24d側から流路24b内に差し通す。ネジ部24aを通過した線材4の先の部分に、抜け止め部材25を構成するビーズ25aを通したうえ、さらにその先の部分に圧着端子25bをカシメて取り付ければよい。ここで、抜け止め部材25の大きさ、すなわちビーズ25aと圧着端子25bの大きさは、いずれも、液溜め皿22の小孔22cを通過できるものとする。しかも、ビーズ25aの大きさは、ボルト24の流路24bは通過できないものとし、圧着端子25bの大きさは、ビーズ25aの穴(図示せず)を通過できないものとする。
上記のように線材4を通して掛け留めた状態のボルト24は、液溜め皿22の小孔22cに下からねじ込むことによって、液溜め皿22に容易に固定することができる。この点から、室内装飾装置1Aでは、装置1Aの上部で線材4を結び付ける作業が不要で、しかも線材4を装置1Aの上部から簡単に垂らすことができるため、線材4のそれぞれを能率的にかつ安全に取り付けることができる。ボルト24は液溜め皿22の小孔22cに対して繰り返し着脱できるので、線材4を新たに取り付ける場合だけでなく、メンテナンスによって線材4を交換する場合にも、同様のメリットがある。
図3(a)に示すように、ボルト24の頭部24dには端面の周囲に面取りによる丸みを付けてある。従来の室内装飾装置においては、図14(c)に示すように液溜皿122の下面122bが平坦であるため、小孔124を抜けた装飾液Aが、底部122aの下面122bを横方向に伝ってしまい、架線140に沿って降下しないことがあった。しかし、この装飾装置1Aでは、液溜め皿22の下面22bからボルト24の頭部24dのみが下方へ突出しているうえ、その頭部24dの周囲に丸みを有するため、液体Aが液溜め皿22の底部22aの下面22bを横方向には伝わりにくく、したがって液体A(液滴B)を確実に線材4に沿って降下させることができる。
さらに、図3(a)に示すように、ボルト24の頭部24dと液溜め皿22の底部22aとの間に、パッキン26を設けている。これにより、液溜め皿22に収容した液体Aがボルト24と液溜め皿22との間から漏出し液溜め皿22の底部22aの下面22bに広がって線材4以外の場所から落下する、という事態を防止している。
図1・図2のとおり、レシーバー・アセンブリ3は架台5上に固定設置している。
レシーバー・アセンブリ3は、図2の下部に示ように、架台5に設置した液受け皿32と、その内部に水平に設けた化粧板33、その下方に取り付けた、線材4を連結するためのパンチング多孔板34、さらには、パンチング多孔板34に固定した、線材4の張力を調節するための可動板36などからなる。液受け皿32の底部には、後述する液給送パイプ63を接続している。
化粧板33は、線材4の取付け部分を隠して、装置1Aの美観を向上させるためのものである。化粧板33には、線材4と液滴Bとを通すための孔33aを形成している。上述の液溜め皿22のボルト24に掛け留めた各線材4は、下端部分をそれぞれ化粧板33の孔33aに通したのち、パンチング多孔板34の取付け孔34aに通している。通した線材4の先の部分に、取付け孔34aの内径よりも幅の広い圧着端子35をそれぞれ取り付けることによって、線材4をパンチング多孔板34に掛け留めている。
パンチング多孔板34は、その下部を可動板36に接合している。可動板36は、その下方で液受け皿32に固定した固定部材37に対して、調節用ボルト38とナット38aにより連結している。ボルト38の締め付け状態によって所定の範囲で可動板36の高さを変えることができるので、パンチング多孔板34に連結した複数の線材4の張力を、まとめて均等に調節することができる。
レシーバー・アセンブリ3を設置している架台5は、図1に示すように、上蓋51を備えた機械室6および8を一体に形成している。機械室6・8は、床下または下階に設けている。
機械室6には液送用ポンプ61を収容し、ポンプ61に接続した液給送パイプ63を介して、液受け皿32と液溜め皿22とを連結している。液送用ポンプ61より上流側および下流側に、液滴Bが線材4を降下する間に吸着した粉塵類を除去するためのフィルタ62を接続している。
線材4を伝って化粧板33の孔33a(図2)を降下する液滴Bは、固定部材37の間の隙間(図示せず)をさらに通過して液受け皿32の底部に収容される。このようにして液受け皿32に入った液体Aを、図1に示す液給送パイプ63やポンプ61によって再び上部の液溜め皿22に供給する。液滴Bには、空気中に含まれる粉塵やタバコの煙、細菌類など、各種サイズの粒子が吸着されているが、ポンプ61の前後にフィルタ62を接続してそれらの粉塵類を除去するので、清浄な状態に戻した液体Aを液溜め皿22に供給することができる。したがって、液体Aを繰り返し液滴Bとして線材4に沿って降下させることにより、空気が次第に清浄化されていく。なお、ポンプ61にはサーモスタットを付設したうえ、液体Aの温度が上昇するとOFFになるよう設定して、液体Aが発火しないようにしている。また、フィルタ62は、60μm程度の金網または樹脂のネットを採用するのが好ましい。
上記粉塵類に微細なもの(PM2.5等)が多く含まれる場合には、上記の液給送パイプ63に設けるフィルタ62を高精度にするのではなく(ボルト24等の流路・小孔等を詰まらせないようPP60μm程度とし)、液受け皿32内の液体Aを循環させる別のポンプを含む独立の経路(図示省略)を新たに設け、その循環経路中に高精度の(目の細かい)フィルター(活性炭を含むもの等)を組み込むのがよい。その場合、循環経路におけるポンプおよびフィルターが小規模なもので足りるうえ、フィルタ62が目詰まりしにくいためにポンプ61の負荷が小さく保たれる。
空気の清浄化を促進するため、機械室8には、空気循環用ファン71を収容し、また、3重の円に沿って配置した線材4の中央位置に、吸気管7を上下方向に設けている。吸気管7は、側面上の高さの異なる多数の箇所に吸気孔7aを備えている。空気循環用ファン71に接続したエアダクト73を介して、吸気管7と、仕上げ天井16に取り付けたベントキャップ74の吹出し口75とを連結している。そのため、空気循環用ファン71によって吸気管7の周囲の空気を吸い込むことができ、吸い込まれた空気は、吹出し口75から排出されて室内を循環する。こうして空気が移動すると、線材4を降下している液滴Bに積極的に多くの空気を接触させることになるので、室内の空気の清浄化が促進される。線材4の密度(単位面積当たりの張架本数)を上げると、さらに効果的に空気を清浄化できる。さらに、エアダクト73には、室内の粉塵や、液滴Bの臭いを除去するための活性炭付きエアフィルタ72を接続している。
機械室8には、さらに、ミスト用ポンプ81も収容している。ミスト用ポンプ81の一方は水道管9に接続し、他方は、ミスト用送水パイプ83を介して、天井16のベントキャップ74に組み込んだミストノズル85に接続している。したがって、ミスト用ポンプ81を稼働させると、水道管9から供給された水が、ミスト用送水パイプ83を経て、天井16付近のミストノズル85から循環空気とともに室内にミストとなって送り込まれ、室内の乾燥を防ぐことができる。室内の湿度調整のためには、湿度センサー(図示せず)を用いてミスト用ポンプ81を制御するとよい。
線材4に沿って流す上記の液体Aとして、多価アルコールの一種であるトリエチレングリコールとポリエチレングリコールとを水と混合させたものを用いている。トリエチレングリコールは、適度の粘性を有していて液滴Bが形成されやすいうえ、蒸発や変質をしないため、補充や交換を行うことなく同じ液を長期間使用できる。さらに、ポリエチレングリコールは水と分離しないため適度な粘度の液体Aが得られるほか、引火点が高くて安全であるため、室内で使用する装飾装置には最適である。液体Aは、トリエチレングリコールを単独で使用してもよい。また、液体Aに蛍光剤や殺菌剤、アロマオイルを加えるのもよい(ただし、液体Aを変質させないものに限る)。たとえば、殺菌効果が高いアルカンジオールなどを加えるのも好ましい。
図4に、前記のレシーバー・アセンブリ3とは異なる方式で線材4の下端部分を留めるレシーバー・アセンブリ31を示す。レシーバー・アセンブリ3と共通の構成要素には同一の符号を付して、説明は省略する。
レシーバー・アセンブリ31では、各線材4の下部にスプリングコイル39を接続している。スプリングコイル39は、上端部分に線材4の下端部分を通す取付け穴39aを有している。スプリングコイル39の下端部分は、支持部材39bを介して固定部材37の上面に取付けている。固定部材37は、液受け皿32の底部に、固定用ボルト37aとナット37bを用いて固定している。
上述のように、液溜め皿22のボルト24に掛け留めた各線材4は、下端部分をそれぞれ化粧板33の孔33aに通したのち、スプリングコイル39の取付け穴39aに通している。通した各線材4の先の部分に、取付け穴39aの内径よりも幅の広い圧着端子35をそれぞれ取り付けることによって、線材4をスプリングコイル39に掛け留めている。スプリングコイル39に伸縮性があるので、スプリングコイル39に連結した複数の線材4の張力にばらつきがあっても、どの線材4も弛まないように掛け留めることができる。
図5・図6は、さらに別の実施形態としての線材44を上下に引き渡した状態を下方から見た断面図である。
線材44は、上端部分と下端部分は上記の線材4と同様に線状であるが、それ以外の部分に帯状の部分44aを有するものである。帯状の部分44aは、たとえば、幅が厚さの5〜20倍程度あるような、リボンに近い形状のものが好ましい。その幅広の面44bには、上下方向に延伸した複数の溝(図示せず)を形成している。したがって、液体Aが、幅広の面44bの一部に偏ることなく全域に広がって流れやすいので、広い面積において液体Aを空気と接触させることができる。上記の線材4と同様に、線材44の上端部分は図2・図3のボルト24に掛け留めたのち液溜め皿22に取り付けていて、下端部分は、パンチング多孔板34に掛け留めるか図4のスプリングコイル39に接続している。
なお、幅広の面44bについては、液体Aが広がって流れやすくなるようにするため、上記のように複数の溝を形成する以外に、細かい凹凸面にしたり、親水性の表面にしたりするのもよい。
線材44は、幅広の面44bに空気流と平行でないものが多く含まれるように、向きを定めている。
図5においては、線材44は、幅広の面44bに室内の空気流Cが直角に当たるよう帯状の部分44aの向きを定め、上下に引き渡している。したがって、空気流Cが幅広の面44bに対しその正面から当たるので、その面上を流れる液体Aが粉塵を吸着しやすい。なお、この実施形態において、液溜め皿22の小孔22cは、複数の列に同一のピッチで並べるとともに、空気流Cの上流から見たときに前後の列で重ならないようにずらして配置している。したがって、前列の線材44の幅広の面44bに正面から当たった空気は、隣の線材44との間を抜けて後列の線材44の幅広の面44bに正面から当たることになるので、それらの面上を流れる液体Aが粉塵を吸着しやすい。
図6の例では、線材44の幅広の面44bを45°回転させている。一列おきに回転の向きを反転させているので、前後の列の線材44の幅広の面44bは、互いに直角の向きになっている。この場合、空気流Cは、前列の線材44の幅広の面44bに対して45°の角度で当たるが、その面上で流れの角度が変わり、後列の線材44の幅広の面44bには、正面から当たることになる。したがって、やはり各面上を流れる液体Aが粉塵を吸着しやすい。
各線材44の幅広の面44bは、たとえば、ボルト24の頭部24dの下面に溝(図示せず)を形成し、その溝に帯状の部分44aの上端を嵌めることにより、向きを固定することができる。化粧板33の上面に特定向きのスリット(図示せず)を形成しておき、そのスリットに帯状の部分44aの下端を挿入して向きを固定することも可能である。その両方を組み合わせるとなお好ましい。
図7・図8に、別の実施形態である移動式の空気清浄機能付き室内装飾装置1Bを示す。図7はその模式的な縦断面図で、図8は図7のVIII−VIII断面図である。
この室内装飾装置1Bは、横断面がいずれも正方形のディストリビューター・アセンブリ(液溜め皿)200とレシーバー・アセンブリ(液受け皿)300とを、キャスタ20付きのフレーム10に組み付けている。キャスタ20を備えているので、装置1Bの移動が容易に行える。
フレーム10は、下部のメカボックス11と上部のディストリビューター・アセンブリ200とを、4隅に立てた支柱13で連結してなる。ディストリビューター・アセンブリ200は上部フレーム12内に組み込み、レシーバー・アセンブリ300はメカボックス11内に組み込んでいる。前述の装置1Aと同様に、ディストリビューター・アセンブリ200と、レシーバー・アセンブリ300との間に、複数の線材4を引き渡している。図8のとおり、線材4は、ここでは5重の正方形状に配置している。
線材4の最外周で、液滴Bが降下しない位置に、複数のバリア線材14を上部フレーム12とメカボックス11との間に引き渡している。バリア線材14は、1cm間隔で1列に配置している。バリア線材14によって線材4を囲むので、装置1Bの周囲の人や物が、降下する液滴Bに触れたり、線材4を引っ張って切断したりすることを防止できる。しかも、アクリルボード等で囲う場合に比べると、細い糸で囲むので美観を損なわないうえ、コストの面でも有利である。
ディストリビューター・アセンブリ200とレシーバー・アセンブリ300には、図示しないが、前記実施形態(図1等)のディストリビューター・アセンブリ2とレシーバー・アセンブリ3に含まれる構成と同様の構成がそれぞれ含まれている(共通する構成部分に同一の符号を付している)。また、メカボックス11には、液受け皿に収容された液体Aを、上部の液溜め皿に供給するためのポンプ17と、ポンプ17の吸込側フィルタ18A、吐出側フィルタ18Bとを備えている。したがって、ディストリビューター・アセンブリ200の液溜め皿から線材4に沿って降下した液滴B(液体A)は、レシーバー・アセンブリ300の液受け皿に収容され、貯留槽15に流入したのち、ポンプ17とフィルタ18A・18Bを接続した給送パイプ19を経由して、付着した粉塵等を分離され、再びディストリビューター・アセンブリ200の液溜め皿に戻る。4本の支柱13のうち1本の支柱13Aを中空のものとし、給送パイプ19を支柱13Aの下部に接続して、液体Aが支柱13Aの内部を通って液貯め皿に戻るようにしている。また、支柱13にはもう1本、中空の支柱13Aを設け、これを、液溜め皿から液体Aが溢れるときの溢流分の戻し管として利用している。このように支柱13を利用すれば、線材4の外側に液体Aの送給専用の管を設ける必要がなくなるので、装置の外観上有利である。
さらに、メカボックス11には、液体Aを貯めておく貯留槽15を設置し、着脱用カプラ16を介して給送パイプ19に接続している。したがって、貯留槽15を容易に取り外して液体Aの交換等のメンテナンスを行うことが可能である。貯留槽15は、空気抜き孔(バルブ付き)のみを有する密閉型のものである。また着脱用カプラ16としては、たとえば日東工器株式会社製のSPカプラ(商品名)を使用する。分離したとき貯留槽15側と給送パイプ19側との双方が閉じる両路開閉型の管継手を使用すると、液だれを少なくするうえで好都合である。
以上に述べた空気清浄機能付き室内装飾装置について、液体および空気の清浄力に関する実験を行った。実験では、60本の上記線材を図1の装置1Aにおけるものと同様に配置して上下のアセンブリに引き渡すとともに中央に吸気管を配置した空気清浄機能付き室内装飾装置を、直径150mm×高さ700mmのアクリル製筒体に格納した。液滴用の液体をフィルタで清浄化しながら循環させる一方、吸気管が吸い出した筒体内の空気をタバコの煙を充満させた箱に通してから筒体内に戻すと、最初筒体内は煙で白く曇ったが、数分後次第に透明状態を取り戻した。
また、液体について、図1のものと同形状の室内装飾装置で長期間使用した場合の一般生菌数の変化を測定した。この測定に用いた液体は、液滴用の液体として10年間以上焼肉店で使用した後の液体(トリエチレングリコール)と、比較のための新しいトリエチレングリコールとである。それぞれの液体の一般生菌数を、(財)兵庫県予防医学協会保健環境センターに依頼して標準寒天培地菌数測定法によって検査したところ、どちらも全く菌が生息していない(一般生菌数:0.0〜1.0×10/g)という結果が得られた。すなわち、空気清浄機能付き室内装飾装置は、長期間同じ液体を循環させながら使用しても、液体の清浄性を保つことができると言える。
発明による室内装飾装置の他の実施形態を、図9〜図12に基づき説明する。
室内装飾装置1Cは、図9・図11に示すように、上部に設けたディストリビューター・アセンブリ2と、下部に設けたレシーバー・アセンブリ3との間に複数のナイロン製線材4(たとえばナイロン製の釣り糸14号)を引き渡し、線材4を伝って液滴Bを降下させる物である。投光器(図示せず)から線材4等に向けて光を当てると、液滴Bが光を散乱させて装飾効果が高くなる。
ディストリビューター・アセンブリ2に含まれる液溜め皿22は、液滴Bとする液体Aを溜めるもので、厚さ1mm〜2mmの円形・平板状の底部22a(図9(b))に、上下に貫通する複数の開口22cを同心円状に3重に形成している。各開口22cには、図10(b)に示すブラインドリベット24(のスリーブ24a)を挿入することにより、線材4と液滴Bとを通すに適した孔を形成している。ブラインドリベット24としては、ツバ状の座部24bを有するスリーブ24aの内側に、スリーブ24aの内径より大きい金属球24cと一体になった軸部24eを通したものを使用する。内径2mm程度のスリーブ24aを、座部24bが下方になるよう開口22cに差し込んでから、リベッタ工具(図示せず)で軸部24eを強く下方に引くことによってかしめる。このとき、軸部24eは切断され、押しつぶされたスリーブ24aの先端に金属球24cが残った状態になる(図10(a)の左端の図)。その後、ブラインドリベット24の内側に打抜棒(図示せず)を挿入し、ハンマー(図示せず)などを用いて金属球24cを上方に打ち抜いてスリーブ24aから取り除く。このようにすることで、ブラインドリベット24のスリーブ24aの内側を、上下に貫通する小孔24dとすることができる。
それらの多数の小孔24dに対し、各線材4を、隣接する2つの小孔24dにまたがるように渡し掛けている(図10(a)・図11)。この作業は、液溜め皿22より下からの作業のみで、図12(a)〜(c)のように行い得るものである。たとえば、まず、液溜め皿22の1つの小孔24dの下から上に向けて糸の輪4Xを差し通し、その糸の輪4Xの内側に、もう1つの小孔24dの下から上に向けて差し通した線材4の一方の端部を通す(図12(a))。そののち、糸の輪4Xを元の小孔24dから下方へ引き下げる(図12(b))と、輪4Xが線材4と一緒に元の小孔24dから下方へ引き抜かれ(図12(c))、線材4が2つの小孔24dにまたがって折り返されるようになる。これにより、線材4の両端部分を液溜め皿22から垂らすことができる。液溜め皿22が透明または半透明であると、以上の作業は液溜め皿22の下から容易に行える。
図10に示すブラインドリベット24によって上記のように小孔24dを形成すると、スリーブ24aの座部24bが、小孔24dの下端部分で下方に向けて突出している。そのため、小孔24dから出る液体Aは、その突出部分から線材4に沿って降下することとなり、液溜め皿22の底部下面22bを横方向に伝わるようなことにはならない。
また、ブラインドリベット24をかしめる際に、スリーブ24aの上端部分が金属球24cと強く接触することによって、スリーブ24aの上端部分はバリがなくて表面が滑らかな状態になっている。したがって、線材4を2つの小孔24dにまたがるように渡し掛け、線材4の両端部分を下部で固定して線材4に張力が加えられる際にも、線材4が小孔24bの上端部分との接触によって簡単に切断されるという不都合は生じない。
なお、このような液溜め皿22に代えて、ブラインドリベットを使わない図10(c)のような液溜め皿23を用いることもできる。液溜め皿23は、底部23aに直接小孔26を形成し、各小孔26の下端部分に、底部23aの下面23bより下方に突出する突起部分26aを成形加工により形成している。この突起部分26aがあるため、小孔26を降下する液体Aが、底部23aの下面23bを横方向に伝わることを防止できる。さらに、各小孔26の上端部分には、エッジやバリのない滑らかな曲面を形成している。したがって、上記液溜め皿22の場合と同様に、2つの小孔26にまたがるように渡し掛けた線材4が、小孔26の上端部分と接触しても切断されにくい。
図11に示すように、液溜め皿22には上蓋27を設けている。上蓋27は、懸垂支持部材28を介して液溜め皿22と連結している。懸垂支持部材28は、図示しない懸垂用ボルトによって、天井(図示せず)または他の支持部材(同)に取り付けられている。
レシーバー・アセンブリ3は、図11の下部に示す構造のものである。すなわち、架台5に設けた液受け皿32と、その内部に水平に設けた化粧板33、その下方に取り付けた、線材4を固定するためのパンチング多孔板34、さらには、パンチング多孔板34に固定した、線材4の張力を調節するための可動板36などからなる。
化粧板33は、線材4の取付け部分を隠して、装置1Cの美観を向上させるためのものである。化粧板33には、線材4と液滴Bとを通すための孔33aを形成している。上述の液溜め皿22の小孔24に渡し掛けた各線材4は、両端部分をそれぞれ化粧板33の孔33aに通したのち、パンチング多孔板34の取付け孔34aに通している。通した線材4の先の部分に、取付け孔34aの内径よりも幅の広い圧着端子35をそれぞれ取り付けることによって、線材4をパンチング多孔板34に掛け留めている。
パンチング多孔板34は、その下部を可動板36に接合している。可動板36は、その下方で液受け皿32に固定した固定板37に対して、調節用ボルト38とナット38aにより連結している。ボルト38の締め付け状態によって所定の範囲で可動板36の高さを変えることができるので、パンチング多孔板34に固定した複数の線材4の張力を、まとめて均等に調節することができる。
線材4を伝って化粧板33の孔33aを降下する液滴Bは、固定板37に設けた孔(図示せず)をさらに通過して液受け皿32に収容される。このようにして液受け皿32に入った液体Aを、図9に示す給送パイプ6と、その途中に設けたポンプ62とによって、再び液溜め皿22に供給する。液滴Bには、空気中に含まれる粉塵やタバコの煙、細菌類など、各種サイズの粒子が吸着されているが、ポンプ62の前後にフィルタ64を接続してそれらの粉塵類を除去するので、清浄な状態に戻した液体Aを液溜め皿22に供給することができる。したがって、液体Aを繰り返し液滴Bとして線材4に沿って降下させることにより、空気が次第に清浄化されていく。なお、ポンプ62にはサーモスタットを付設したうえ、液体Aの温度が上昇するとOFFになるよう設定して、液体Aが発火しないようにしている。また、フィルタ64は、ニコチン等も除去できるものとして75μm程度の金網または樹脂のネットを採用するのが好ましい。ここではGFフィルタを用いている。
上記粉塵類に微細なもの(PM2.5等)が多く含まれる場合には、上記の給送パイプ6に設けるフィルタ64を高精度にするのではなく(PP100μm程度とし)、液受け皿32内の液体Aを循環させる別のポンプを含む独立の経路(図示省略)を新たに設け、その循環経路中に高精度の(目の細かい)フィルターを組み込むのがよい。その場合、循環経路におけるポンプおよびフィルターが小規模なもので足りるうえ、フィルタ64が目詰まりしにくいためにポンプ62の負荷が小さく保たれる。
空気の清浄化を促進するため、室内装飾装置1Cでは、3重の円に沿って配置した線材4の中央に、図9のように吸気管7を上下方向に設けている。吸気管7は、側面上の高さの異なる多数の箇所に吸気孔72を備え、上部に設けた吸気ファン74によって吸気管7の周囲の空気を吸い込むことができる。吸気管7に吸い込まれた空気は、室内の別の場所に配置した給気口76から排出されて室内を循環する。したがって、線材4を降下している液滴Bに積極的に多くの空気を接触させることになるので、室内の空気の清浄化が促進される。線材4の密度(単位面積当たりの張架本数)を上げると液滴Bの数が増えるので、さらに効果的に空気を清浄化できる。
上記の液体Aとして、多価アルコールの一種であるトリエチレングリコールとポリエチレングリコールとを水と混合させたものを用いている。トリエチレングリコールは、適度の粘性を有していて液滴Bが形成されやすいうえ、蒸発や変質をしないため、補充や交換を行うことなく同じ液を長期間使用できる。また、タバコの煙を吸着しても臭くならないという利点もある。さらに、ポリエチレングリコールは水と分離しないため適度な粘度の液体Aが得られるほか、引火点が高くて安全であるため室内で使用する装飾装置には最適である。液体Aは、トリエチレングリコールを単独で使用してもよい。また、液体Aに蛍光剤や殺菌剤を加えるのもよい。
図13に、別の実施形態である室内装飾装置1Dを示す。室内装飾装置1Dは、部屋Dの天井付近に設けた矩形のディストリビューター・アセンブリ12と、床15に設置したレシーバー・アセンブリ13との間に、複数の線材4を引き渡してなる。各アセンブリ12・13は部屋Dの幅いっぱいに直線状に延びていて、それらの間に掛け渡された複数の線材4は、部屋Dの空間を2分割するに近い広がりをもつ平行な複数の平面に沿って配置されている。
図示しないが、ディストリビューター・アセンブリ12とレシーバー・アセンブリ13には、前記実施形態(図9等)のディストリビューター・アセンブリ2とレシーバー・アセンブリ3に含まれる要素と同一の要素がそれぞれ含まれている。したがって、ディストリビューター・アセンブリ12の液溜め皿から線材4に沿って降下した液滴B(液体A)は、レシーバー・アセンブリ13の液受け皿に収容され、ポンプ62とフィルタ64を接続した給送パイプ6を経由して、付着した粉塵等を分離されたのち、再びディストリビューター・アセンブリ12の液溜め皿に戻る。
このような配列の線材4では、線材4に囲まれるような空間がないため、部屋Dの壁に設けた吸気ガラリ17bと送風ガラリ17cとを、部屋Dの外側に配置した送気ダクト17で接続し、送気ダクトの途中に接続したエアーポンプ17aで室内の空気を循環させている。送気ダクト17にはフィルタ17dを接続し、空気中の粉塵等も除去している。この場合、線材4を複数の列に同一のピッチで並べるとともに、吸気ガラリ17bの側から線材4を見たときにどの線材4も重なることがないように各列をずらして配置すると、より多くの液滴Bに空気を接触させることができて、効果的に室内の空気を清浄化できる。
以上に述べた室内装飾装置について、液体および空気の清浄力に関する実験を行った。実験では、60本の上記線材を図9と同様に配置して上下のアセンブリに引き渡すとともに中央に吸気管を配置した室内装飾装置を、直径150mm×高さ700mmのアクリル製筒体に格納した。液滴用の液体をフィルタで清浄化しながら循環させる一方、吸気管が吸い出した筒体内の空気をタバコの煙を充満させた箱に通してから筒体内に戻すと、最初筒体内は煙で白く曇ったが、数分後次第に透明状態を取り戻した。その後液体の臭気を調べたところ、ほとんどタバコ臭は感じられなかった。
また、液体について、図9と同形状の室内装飾装置で長期間使用した場合の一般生菌数の変化を測定した。この測定に用いた液体は、液滴用の液体として10年間以上焼肉店で使用した後の液体(トリエチレングリコール)と、比較のための新しいトリエチレングリコールとである。それぞれの液体の一般生菌数を、(財)兵庫県予防医学協会保健環境センターに依頼して標準寒天培地菌数測定法によって検査したところ、どちらも全く菌が生息していない(一般生菌数:0.0〜1.0×10/g)という結果が得られた。すなわち、室内装飾装置は、長期間同じ液体を循環させながら使用しても、液体の清浄性を保つことができると言える。
以上説明したとおり、発明の空気清浄機能付き室内装飾装置によれば、装置の組み立てやメンテナンスが容易かつ安全である。液滴が線材に沿ってつねに円滑に降下するほか、同じ液体を長期間循環して使用することができるといった利点もある。装置を設置した空間の空気が清浄化されるうえ、液体に粘性があって水のようには飛び散らないので、室内で使用する装飾装置として最適である。また、音がしないので静かである。長期間液体の入れ替えが不要であり、フィルターの清掃・交換のみで足りるので、メンテナンスの手間もかからない。
1A・1B・1C・1D 室内装飾装置
2・12・200 ディストリビューター・アセンブリ
22 液溜め皿
24 ボルト(中空ボルト状部品)
25 抜け止め部材
3・13・300 レシーバー・アセンブリ
32 液受け皿
34 パンチング多孔板
35 圧着端子
36 可動板
39 スプリングコイル
4・44 線材
7 吸気管
71 空気循環用ファン(送風機)
72 エアフィルタ
73 エアダクト
75 吹出し口
85 ミストノズル(加湿器)
10 フレーム
12 上部フレーム
13・13A 支柱
14 バリア線材
15 貯留槽
16 着脱用カプラ(管継手)
20 キャスタ(車輪)
A 液体
B 液滴

Claims (9)

  1. 上部に設けられた液溜め皿の底部に複数の小孔が設けられていて、当該小孔から降下する粉塵吸着用の液体が、当該液溜め皿と下部に設けられた液受け皿との間で上下に引き渡された複数の線材に沿い液滴となって降下する空気清浄機能付き室内装飾装置であって、
    上下に延びた流路を有していて上記液溜め皿の上記液体を当該流路から下方へ流出させることができるとともに上記線材の上端部付近を留めることができる線材留め具が、上記液溜め皿の底部の小孔に対し下方から挿入されて着脱自在に取り付けられていること、
    上記線材の下端部が、上記液受け皿の上方に設けた取付け部材に連結されていて、その取付け部材が設定高さを変更可能に設けられていること、
    および、室内の空気を上記複数の線材およびそれらに沿って降下する液滴の表面に接触するよう循環させるための送風機が付設されていること
    を特徴とする空気清浄機能付き室内装飾装置。
  2. 上記の線材留め具が、上記流路を内側に有していて、上記小孔内に下方から挿入されて液溜め皿の底部にネジ止めされる中空ボルト状部品であり、
    上記線材が、上記流路内に通されたうえ、上端部付近に取り付けられた抜け止め部材を上記流路の上端に掛けることにより、上記線材留め具に留められていること、
    および、上記中空ボルト状部品が、液溜め皿にネジ止めされたとき下向きとなる頭部の端面の周囲に、面取りによる丸みを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
  3. 上記線材の下端部が連結される上記取付け部材に、上記各線材を通す取付け孔が形成されていること、および、
    当該取付け孔に通された上記線材の先の部分が、当該取付け孔を通過し得ない大きさの胴部が圧縮変形させられて上記線材をはさみ付ける金属製筒体によって上記取付け部材に連結されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
  4. 上記線材が、一部または全部に帯状の部分を有していて、
    当該帯状の部分における幅広の面に、上下方向に延伸した複数の溝もしくは凹凸が形成され、または親水性が付与されていること、および、上記幅広の面に、室内の空気流と平行でない向きのものが含まれるように上記帯状の部分の向きが定められていること
    ならびに、上記中空ボルト状部品の頭部に、上記帯状の部分を嵌めてその部分の向きを固定するための溝が形成されていること
    を特徴とする請求項2に記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
  5. 上記取付け部材を隠すようにその上部に設けられていて上記線材を通すことができる化粧板に、上記帯状の部分を挿入してその部分の向きを固定するためのスリットが形成されていること
    を特徴とする請求項4に記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
  6. 上記線材を囲むように配置された、液滴を降下させない保護用のバリア線材が、上下方向に複数引き渡されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
  7. 上記液体が、トリエチレングリコールにポリエチレングリコールと水とが混合されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
  8. 上記液体が、アルカンジオールを含むことを特徴とする請求項7に記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
  9. 上記送風機による空気流の通路に、脱臭材付きのフィルターを設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の空気清浄機能付き室内装飾装置。
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