JP6341758B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ等を研磨する際に有用な研磨パッドに関する。
従来、集積回路を形成するための基板として使用される半導体ウエハを鏡面加工したり、半導体デバイス製造時に絶縁膜や導電体膜の凹凸を平坦化加工したりする際に用いられる研磨パッドとしては、不織布にポリウレタン樹脂を含浸させた比較的軟質の研磨パッドや、発泡ポリウレタンからなる研磨パッドが使用されている。
中でも、半導体デバイス製造用途においては、研磨されるべき部分である凸部の研磨速度が大きくなり研磨されるべきでない部分である凹部の研磨速度が小さくなる、いわゆる平坦化性能に対する高い要求に応えるため、発泡ポリウレタンからなる比較的硬質の研磨パッドが主に採用されている(特許文献1等)。
国際公開第2007/034980号
通常、研磨パッドの研磨層表面には、研磨されるウエハ表面への研磨スラリーの均一且つ十分な供給や、ウエハ表面のスクラッチ発生の原因となる研磨屑の排出、さらには研磨パッドの吸着によるウエハ破損の防止などを目的として、溝(例えば、筋状やスポット状の溝)が形成されている。
しかしながら、硬質の研磨層表面に溝を形成した場合には、半導体ウエハまたはコンディショナーが繰り返し研磨層に接触することで、研磨層が摩耗し、その際に溝の端部(即ち、溝の側壁の開口側端部)にバリが発生することがある。バリの発生により溝が閉塞されると、研磨スラリーの供給性の低下により、研磨速度や研磨均一性が低下する場合があった。また一定以上の大きさのバリはスクラッチ傷の原因ともなっており、バリ発生による溝の閉塞防止やスクラッチ傷の発生低減にはさらなる改善の余地があった。
本発明は、長時間研磨を続けてもバリ発生による溝の閉塞がほとんどなく、研磨性能の変化が小さい研磨パッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成し得た本発明は、以下の通りである:
[1] 熱可塑性ポリウレタン(A)およびそれ以外のポリマー(B)を含む研磨層を有する研磨パッドであって、
熱可塑性ポリウレタン(A)が、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させることにより得られるものであり、
ポリマー(B)が、ガラス転移温度が60〜120℃である非晶性ポリマーであり、且つ熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散しており、
研磨層の−80〜−50℃における損失正接の最大値が8.00×10−2以下であることを特徴とする、研磨パッド。
[2] 熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散しているポリマー(B)の平均粒径が50〜150μmである、前記[1]に記載の研磨パッド。
[3] ポリマー(B)と熱可塑性ポリウレタン(A)との質量比(ポリマー(B)の質量/熱可塑性ポリウレタン(A)の質量)が30/70〜50/50である、前記[1]または[2]に記載の研磨パッド。
[4] ポリマー(B)がアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびスチレンからなる群から選ばれる少なくとも一つのモノマーに由来する構造単位を有するポリマーである、前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[5] ポリマー(B)がスチレン−アクリル酸共重合体、ポリメチルメタクリレートおよびアクリロニトリル−スチレン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つである、前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[6] 研磨層表面に深さ0.1mm以上の溝を有する、前記[1]〜[5]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[7] 深さ0.1mm以上の溝が幅0.1〜5.0mmおよび深さ0.1〜3.0mmの筋状溝である、前記[6]に記載の研磨パッド。
[8] ポリマー(B)の60〜120℃における損失正接の最大値が6.00×10−1以上である、前記[1]〜[7]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[9] 研磨層が無発泡構造である、前記[1]〜[8]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[10] 熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率が130〜800MPaである、前記[1]〜[9]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[11] 熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃における損失正接が0.2以下である、前記[1]〜[10]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[12] 熱可塑性ポリウレタン(A)の水との接触角が80度以下である、前記[1]〜[11]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[13] 熱可塑性ポリウレタン(A)の下記式(1):
引張弾性率の保持率=100×50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率/50℃で乾燥させたときの引張弾性率 (1)
で計算される引張弾性率の保持率が55%以上である、前記[1]〜[12]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[14] 熱可塑性ポリウレタン(A)におけるイソシアネート基由来の窒素原子の含有量が4.8質量%以上6.0質量%未満である、前記[1]〜[13]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[15] 高分子ジオールの数平均分子量が1400〜5000である、前記[1]〜[14]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[16] 高分子ジオールがポリエステルジオールおよび/またはポリエーテルジオールである、前記[1]〜[15]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[17] 高分子ジオールが炭素数6〜12の低分子ジオールから得られるポリエステルジオールである、前記[1]〜[15]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
[18] 高分子ジオールがポリ(エチレングリコール)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(ノナメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレン−co−ノナメチレンアジペート)ジオールおよびポリ(メチルペンタンアジペート)ジオールからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、
有機ジイソシアネートが4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、
鎖伸長剤が1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも一つである、
前記[1]〜[15]のいずれか一つに記載の研磨パッド。
本発明によれば、長時間研磨を続けてもバリ発生による溝の閉塞がほとんどなく、研磨性能の変化が小さい研磨パッドを提供できる。
[研磨パッド]
本発明の研磨パッドは、熱可塑性ポリウレタン(A)およびそれ以外のポリマー(B)から構成される研磨層を有する。熱可塑性ポリウレタン(A)は、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させることにより得られるものであり、ポリマー(B)は、ガラス転移温度が60〜120℃である非晶性ポリマーである。本発明の研磨パッドの研磨層では、ポリマー(B)が熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散している。また、本発明の研磨パッドが有する研磨層の−80〜−50℃における損失正接の最大値は8.00×10−2以下である。本発明の研磨パッドは、前記研磨層からなる単層パッドでもよく、前記研磨層と他の層(例えば、研磨パッドの分野で多用されている弾性体層)とが積層されてなる積層パッドでもよい。
本発明の研磨パッドは、研磨層を構成するポリマー(B)が熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散していることを特徴の一つとする。この点、同心円状や放射線状の溝を有する従来の研磨パッドでは、長時間のコンディショニングおよび研磨により、溝を閉塞するようにバリが発生すると、研磨パッドに研磨スラリーを均一に供給できず、ウエハの各地点において研磨速度にバラツキが生じ、その結果、研磨均一性が低下するという問題があった。これに対して、本発明の研磨パッドが有する研磨層では、熱可塑性ポリウレタン(A)中にポリマー(B)が均一に分散しているため、バリが発生しても、ポリマー(B)が起点となってバリ剥がれ落ちるために、バリによる溝閉塞を防止することができる。
本発明の研磨パッドは、研磨層の−80〜−50℃における損失正接の最大値が8.00×10−2以下であることを特徴の一つとする。このような低靱性であることにより、発生したバリが剥がれ落ちやすくなる。バリによる溝閉塞をより良好に防止するために、研磨層の−80〜−50℃における損失正接の最大値は、好ましくは7.00×10−2以下、より好ましくは6.00×10−2以下、さらに好ましくは5.50×10−2以下である。該最大値の下限に特に限定はないが、該最大値は、通常、3.00×10−2以上である。該最大値は、後述の実施例に記載する方法により測定される。
本発明の研磨パッドが有する研磨層は、無発泡構造であることが好ましい。無発泡構造である研磨層は、硬度が高く、より優れた平坦化性能を示す上、溝の側面に露出した気孔が存在しないことにより研磨スラリー中の砥粒が気孔中で凝集・凝着してウエハ表面にスクラッチを発生させるおそれがない。研磨層の比重は、好ましくは1.000以上であり、より好ましくは1.100以上、さらに好ましくは1.120以上である。該比重の上限に特に限定はないが、該比重は、例えば1.200以下、好ましくは1.180以下である。
研磨層を構成するポリマー(B)と熱可塑性ポリウレタン(A)との質量比(即ち、ポリマー(B)の質量/熱可塑性ポリウレタン(A)の質量)は、好ましくは30/70〜50/50、より好ましくは30/70〜45/55、さらに好ましくは30/70〜40/60である。
発生したバリの剥がれ落ちを促進するために、熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散しているポリマー(B)の平均粒径は、50〜150μmであることが好ましく、70〜130μmであることがより好ましく、90〜120μmであることがさらに好ましい。該平均粒径は、後述の実施例に記載する方法により測定される。
研磨層は、例えば、公知の成形法(例えば、Tダイ法、熱プレス法等)により熱可塑性ポリウレタン(A)およびポリマー(B)を含む混合物から成形シートを製造し、該成形シートを所望の大きさに切断した後、その表面に切削加工等で溝を形成することによって製造することができる。該成形シートの切削加工等の前に、熱可塑性ポリウレタン(A)およびポリマー(B)を含む混合物からなる成形シートの結晶化ため、熱処理することが好ましい。熱処理の温度は、例えば50〜160℃、好ましくは80〜140℃であり、その時間は、例えば1〜20時間、好ましくは2〜5時間である。このようにして得られた研磨層を、単層の研磨パッドとして使用してもよく、これに他の層(例えば弾性層)を貼り合わせて積層の研磨パッドを製造してもよい。
本発明の研磨パッドは、研磨層表面に溝を有する。溝は、被研磨面への研磨スラリーの供給、研磨屑の排出、被研磨面の破損防止等を目的として、研磨層表面に形成されるものであり、筋状やスポット状のものを含む。この溝は、1種類(例えば、筋状溝)だけが形成されていてもよく、または複数の種類(例えば、筋状溝およびスポット状溝)が形成されていてもよい。
溝の深さは、好ましくは0.1mm以上である。溝の深さが0.1mm未満であると、研磨スラリーの供給等の溝の機能を十分に果たすことができない場合がある。溝の深さの上限は特に限定されないが、スラリー供給性の観点から、溝の深さは5.0mm以下が好ましい。平面視にいて研磨層表面全体に対する溝の占める面積の割合は、例えば5〜50面積%、好ましくは10〜30面積%である。
溝がスポット状である場合、その平面視の形状は、円、多角形等の種々の形状であってよい。溝が筋状溝である場合、その平面視の形状は、直線、曲線または直線と曲線との組合せであってよい。研磨層表面における溝の配列パターンは特に限定されない。例えば、溝の平面視の形状が環状である複数の筋状溝が同心円状に並んだパターンや、溝の平面視の形状が直線状である複数の筋状溝が格子状に並んだパターン等が挙げられる。
溝は、幅0.1〜5.0mmおよび深さ0.1〜3.0mmの筋状溝であることが好ましい。ここで、筋状溝の幅とは、筋状溝の軸線と直交する方向における溝の開口幅を意味する。筋状溝の幅は、好ましくは0.2〜3.0mmであり、より好ましくは0.5〜2.0mmである。その深さは、好ましくは0.2〜2.0mmであり、より好ましくは0.5〜1.0mmである。また、筋状溝の間隔は、好ましくは0.3〜10mm、より好ましくは0.5〜8mmである。ここで、筋状溝の間隔とは、筋状溝の軸線と直交する方向における溝と溝との間隔を意味する。
次に、研磨層を構成する熱可塑性ポリウレタン(A)およびポリマー(B)について順に説明する。
[熱可塑性ポリウレタン(A)]
熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率は、好ましくは130〜800MPaである。該引張弾性率が130MPaよりも小さいと、研磨層が柔らかくなり過ぎるため、被研磨面の平坦性が低下し、また研磨効率が低下する場合がある。一方、該引張弾性率が800MPaよりも大きいと、被研磨面にスクラッチが発生し易くなる場合がある。被研磨面の平坦性とスクラッチ抑制の観点から、該引張弾性率は、より好ましくは180〜750MPa、さらに好ましくは230〜700MPa、特に好ましくは280〜650MPaである。該引張弾性率は、後述の実施例に記載する方法により測定される。
熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃における損失正接は、好ましくは0.2以下である。該損失正接が0.2を越えると、研磨層が柔らかくなり過ぎるため、被研磨面の平坦性が下し、また研磨効率が低下する場合がある。被研磨面の平坦性の観点から、該損失正接は、より好ましくは0.15以下、さらに好ましくは0.10以下である。一方、該損失正接の下限に特に限定はないが、該損失正接は、例えば0.01以上、好ましくは0.03以上である。なお、50℃における損失正接とは、50℃における損失弾性率(E”50)と50℃における貯蔵弾性率(E’50)との比(E”50/E’50)であり、これは、後述の実施例に記載する方法により測定される。
熱可塑性ポリウレタン(A)の水との接触角は、好ましくは80度以下である。該接触角が80度を越えると被研磨面にスクラッチが発生し易くなる場合がある。該接触角は、後述の実施例に記載する方法により測定される。スクラッチ抑制の観点から、該接触角は、より好ましくは75度以下、さらに好ましくは70度以下である。一方、該接触角の下限に特に限定はないが、該接触角は、例えば50度以上、好ましくは60度以上である。該接触角は、後述の実施例に記載する方法により測定される。
熱可塑性ポリウレタン(A)の下記式(1):
引張弾性率の保持率=100×50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率/50℃で乾燥させたときの引張弾性率 (1)
で計算される引張弾性率の保持率は55%以上であることが好ましい。該保持率が55%未満の場合には、水分による研磨層の研磨特性変化が大きく、例えば研磨終了後、数時間〜数日間、湿潤状態で研磨層を放置した場合に、その研磨性能(例えば研磨速度など)が低下する場合がある。該保持率は、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは75%以上である。該保持率は、高いほど好ましいが、通常、その上限は85%程度である。該保持率は、後述の実施例に記載する方法により測定される。
熱可塑性ポリウレタン(A)の23℃における貯蔵弾性率(E’23)と50℃における貯蔵弾性率(E’50)との比(E’23/E’50)が1.8以下であることが好ましい。このE’23/E’50が1.8より大きい場合には、研磨層の研磨速度などの研磨特性が温度によって変化するため、ウエハを研磨した際に、均一な品質のものが得られにくくなる傾向がある。一定の研磨速度を有する研磨パッドを得る観点から、このE’23/E’50は、より好ましくは1.7以下、さらに好ましくは1.4以下である。一方、このE’23/E’50の下限に特に限定はないが、E’23/E’50は、例えば1.00以上、好ましくは1.20以上である。熱可塑性ポリウレタン(A)のE’23およびE’50は、動的粘弾性測定装置[DVEレオスペクトラー(商品名、株式会社(株)レオロジー社製)]を使用して、動的粘弾性率を周波数1.59Hzとして測定される。
熱可塑性ポリウレタン(A)におけるイソシアネート基由来の窒素原子の含有量は、好ましくは4.8重量%以上6.0重量%未満である。該含有量が4.8重量%未満の場合には、研磨層が柔らかくなり、被研磨面の平坦性が低下し、また研磨効率が低下する傾向がある。一方、該含有量が6.0重量%以上の場合は、被研磨面にスクラッチが発生し易くなる傾向がある。スクラッチ抑制の観点から、該含有量は、より好ましくは4.9〜5.8重量%、さらに好ましくは5.0〜5.6重量%である。
熱可塑性ポリウレタン(A)の重量平均分子量は、好ましくは80,000〜200,000、より好ましくは120,000〜180,000である。該重量平均分子量は、GPC(ポリスチレン換算)によって測定される。
次に熱可塑性ポリウレタン(A)の成分である高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤について順に説明する。
<高分子ジオール>
高分子ジオールとしては、例えばポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。これらの高分子ジオールは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、親水性の観点から、ポリエーテルジオールおよびポリエステルジオールが好ましい。
ポリエーテルジオールとしては、例えばポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)、ポリ(オキシプロピレングリコール)、グリセリンベースポリアルキレンエーテルグリコールなどが挙げられる。これらのポリエーテルジオールは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリ(エチレングリコール)およびポリ(テトラメチレングリコール)が好ましい。
ポリエステルジオールは、例えば、常法に従い、ジカルボン酸またはそのエステル、無水物などのエステル形成性誘導体と低分子ジオールとを直接エステル化反応またはエステル交換反応させることにより製造することができる。
ポリエステルジオールを構成するジカルボン酸としては、例えばシュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸等の炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸;トリグリセリドの分留により得られる不飽和脂肪酸を二量化した炭素数14〜48の二量化脂肪族ジカルボン酸(ダイマー酸)およびその水素添加物(水添ダイマー酸);1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ダイマー酸および水添ダイマー酸としては、ユニケマ社製商品名「プリポール1004」、「プリポール1006」、「プリポール1009」、「プリポール1013」などを用いることができる。
ポリエステルジオールを構成する低分子ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノール(例:1,4−シクロヘキサンジメタノール)、シクロヘキサンジオール(例:1,4−シクロヘキサンジオール)等の脂環式ジオールなどを挙げることができる。これらの低分子ジオールは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
低分子ジオールの炭素数は、好ましくは6〜12、より好ましくは8〜10、さらに好ましくは9である。
ポリカーボネートジオールとしては、低分子ジオールとジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られるものを使用できる。ポリカーボネートジオールを構成する低分子ジオールとしては、ポリエステルジオールの構成成分として先に例示した低分子ジオールを用いることができる。また、ジアルキルカーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが挙げられる。さらに、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどが挙げられる。ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートなどが挙げられる。
高分子ジオールの数平均分子量は1,400〜5,000であることが好ましい。該数平均分子量が1,400未満である場合、得られる熱可塑性ポリウレタンの弾性率が高くなり、被研磨面にスクラッチが発生し易くなる傾向がある。一方、高分子ジオールの数平均分子量が5,000を越える場合、得られる熱可塑性ポリウレタンを押出成形または射出成形で成形する際に、成形機中で増粘現象を起こして不溶融物が発生し、成形運転を中断して内部を洗浄しなければならなくなる場合がある。適度な弾性率を有する熱可塑性ポリウレタンを製造し、且つ押出成形または射出成形で成形する際に増粘現象を生じさせない観点から、高分子ジオールの数平均分子量は、より好ましくは1,400〜4,000、さらに好ましくは2,000〜3,500である。なお、本明細書でいう高分子ジオールの数平均分子量は、JIS K 1557に準拠して測定した水酸基価に基づいて算出した数平均分子量を意味する。
高分子ジオールは、好ましくはポリエステルジオール(特に、炭素数6〜12の低分子ジオールから得られるポリエステルジオール)および/またはポリエーテルジオールであり、より好ましくはポリ(エチレングリコール)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(ノナメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレン−co−ノナメチレンアジペート)ジオールおよびポリ(メチルペンタンアジペート)ジオールからなる群から選ばれる少なくとも一つである。
<有機ジイソシアネート>
有機ジイソシアネートとしては、通常の熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から用いられている有機ジイソシアネートのいずれを使用してもよい。有機ジイソシアネートとしては、例えばエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセンなどの脂肪族または脂環式ジイソシアネート;2,4’−または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、m−またはp−フェニレンジイソシアネート、m−またはp−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。これらの有機ジイソシアネートは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機ジイソシアネートは、好ましくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、より好ましくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートである。特に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを用いれば、耐摩耗性に優れた研磨層を得ることができる。
<鎖伸長剤>
鎖伸長剤としては、通常のポリウレタンの製造に従来から使用されている鎖伸長剤(即ち、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子を分子中に2個以上有する化合物)のいずれを使用してもよい。鎖伸長剤の分子量は、好ましくは300以下、より好ましくは60〜300である。
鎖伸長剤としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−、2,3−または1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、1,9−ノナンジオール、m−またはp−キシリレングリコールなどのジオール類;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルペンタメチレンジアミン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、ヒドラジン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、o−、m−またはp−フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,6’−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノクロロベンゼン、1,2−ジアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノビベンジル、R(+)−2,2’−ジアミノ−1,1’−ビナフタレン、S(+)−2,2’−ジアミノ−1,1’−ビナフタレン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)C3−10アルカン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)C3−10アルカン、1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)C3−10アルカン等の1,n−ビス(4−アミノフェノキシ)C3−10アルカン(nは、3〜10)、1,2−ビス[2−(4−アミノフェノキシ)エトキシ]エタン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジアミノベンズアニリドなどのジアミン類などが挙げられる。これらの鎖伸長剤は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
鎖伸長剤は、好ましくは1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも一つである。
好ましい熱可塑性ポリウレタン(A)は、
ポリ(エチレングリコール)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(ノナメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレン−co−ノナメチレンアジペート)ジオールおよびポリ(メチルペンタンアジペート)ジオールからなる群から選ばれる少なくとも一つの高分子ジオールと、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一つの有機ジイソシアネートと、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも一つの鎖伸長剤と
を反応させて得られるものである。
<熱可塑性ポリウレタン(A)の製造>
熱可塑性ポリウレタン(A)の製造方法は特に制限されず、ウレタン化反応を行う公知のプレポリマー法またはワンショット法等によって熱可塑性ポリウレタン(A)を製造することができる。熱可塑性ポリウレタン(A)は、実質的に溶剤の不存在下に溶融重合する方法によって製造することが好ましく、多軸スクリュー型押出機を用いて連続溶融重合する方法によって製造することがより好ましい。
高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤の混合比率は、熱可塑性ポリウレタン(A)に付与すべき物性、耐摩耗性などを考慮して適宜決定されるが、高分子ジオールおよび鎖伸長剤に含まれる活性水素原子1モルに対して、有機ジイソシアネートに含まれるイソシアネート基が0.95〜1.3モルとなる量で各成分を使用することが好ましい。イソシアネート基の量が0.95モルより低いと、熱可塑性ポリウレタン(A)から得られる研磨層の機械的強度および耐摩耗性が低下し、1.3モルより高いと、熱可塑性ポリウレタン(A)の生産性および保存安定性が低下する傾向がある。熱可塑性ポリウレタン(A)の生産性および保存安定性、並びにそれから得られる研磨層の機械的強度および耐磨耗性の観点から、高分子ジオールおよび鎖伸長剤に含まれる活性水素原子1モルに対して、有機ジイソシアネートに含まれるイソシアネート基は0.96〜1.10モルであることがより好ましく、0.97〜1.05モルであることがさらに好ましい。
高分子ジオールと有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤との質量比(即ち、高分子ジオールの質量:有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤の質量合計)は、10:90〜50:50であることが好ましく、15:85〜40:60であることがより好ましく、20:80〜30:70であることがさらに好ましい。
[ポリマー(B)]
ポリマー(B)は、熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散することによって、熱可塑性ポリウレタン(A)およびポリマー(B)から構成される研磨層の靱性を低下させ(即ち、研磨層の−80〜−50℃における損失正接の最大値を8.00×10−2以下に低下させ)、且つ発生したバリが剥がれ落ちる際の起点として作用するものである。そのため、ポリマー(B)は、非晶性であること、そのガラス転移温度が60〜120℃であること、且つ熱可塑性ポリウレタン(A)に完全に混和せず、分散相を形成し得るものであることが必要である。なお、熱可塑性ポリウレタン(A)中にポリマー(B)の分散相が形成される限り、ポリマー(B)の一部が熱可塑性ポリウレタン(A)中に混和してもよい。
ポリマー(B)のガラス転移温度は、好ましくは50〜150℃、より好ましくは60〜120℃である。該ガラス転移温度は、後述の実施例に記載する方法により測定される。
ポリマー(B)は、好ましくはアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびスチレンからなる群から選ばれる少なくとも一つのモノマーに由来する構造単位を有するポリマーである。アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。メタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。ポリマー(B)は、より好ましくはスチレン−アクリル酸共重合体、ポリメチルメタクリレートおよびアクリロニトリル−スチレン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つである。
ポリマー(B)の60〜120℃における損失正接の最大値は、研磨層の変形抑制の観点から、6.00×10−1以上であることが好ましく、8.00×10−1以上であることがより好ましく、1.50以上であることがさらに好ましい。損失正接の最大値が6.00×10−1未満のポリマー(B)から得られる研磨層は、コンディショニング時に固体弾性状態からゴム弾性状態に移行する状態となり、コンディショニング圧力で研磨層の変形が発生し、その結果、バリが発生する場合がある。該最大値の上限に特に限定はないが、該最大値は、例えば4.0以下、好ましくは2.0以下である。該最大値は、後述の実施例に記載する方法により測定される。
ポリマー(B)の重量平均分子量は、好ましくは10,000〜200,000、より好ましくは50,000〜150,000である。該重量平均分子量は、GPC(ポリスチレン換算)によって測定される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
<熱可塑性ポリウレタン(A)>
以下のようにして製造した熱可塑性ポリウレタンを、実施例および比較例で用いた。
数平均分子量2000のポリ(テトラメチレングリコール)[略号:PTMG]、1,4−シクロヘキサンジメタノール[略号:CHDM]、1,4−ブタンジオール[略号:BD]、1,5−ペンタンジオール[略号:MPD]、および4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート[略号:MDI]を、PTMG:BD:MPD:MDIの質量比が32.3:12.6:5.5:49.6となるような割合で用いて、定量ポンプにより同軸で回転する2軸押出機に連続的に供給して、連続溶融重合を行って熱可塑性ポリウレタンを製造した。生成した熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状に水中に連続的に押出した後、ペレタイザーで細断してペレットを得た。このペレットを70℃で20時間除湿乾燥することにより、熱可塑性ポリウレタンを得た(イソシアネート基由来の窒素原子の含有量:5.6質量%、重量平均分子量:120,000)。
<60〜120℃のガラス転移温度を有するポリマー(B)>
・アクリロニトリル−スチレン共重合体(日本エイアンドエル株式会社製「ライタックA 120PCF」、重量平均分子量:100,000)
・ポリメチルメタクリレート(株式会社クラレ製「パラペット GF1000」、重量平均分子量:80,000)
・スチレン−アクリル酸共重合体(積水化成品工業株式会社製「デュオマスターCS−40」、重量平均分子量:60,000)
<120℃を超えるガラス転移温度を有するその他のポリマー>
・ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製「ユーピロン S−3000R」、重量平均分子量:30,000)
[実施例1]
アクリロニトリル−スチレン共重合体と熱可塑性ポリウレタンを質量比40:60の割合で小型ニーダーに仕込み、温度230℃、スクリュー回転数60rpm、混練時間5分で溶融混錬した。次いで、減圧乾燥機内で60℃で16時間以上放置して、乾燥した混合物を得た。乾燥した混合物を金属板に挟み、次いでこれらを熱プレス成形機(株式会社神藤工業所 卓上用テストプレス)に挟み、加熱温度230℃で2分間、混合物を溶融させた後、ゲージ圧50kg/cmで加圧して1分間放置した。熱プレス成形機および金属板から、厚さ2.0mmのプレス成形シートを取り出した。
得られたプレス成形シートを110℃で3時間熱処理した後、切削加工して20mm×50mmの試験片を切り出した。該試験片を切削加工して、同心円状の筋状溝(幅1.0mm、深さ1.0mm、溝間隔6.5mm)を有する研磨層を製造した。上記のようにして得られた熱可塑性ポリウレタンから製造したパッドに該研磨層と同形状の穴を開け、その中に該研磨層をはめ込み、研磨パッドを得た。
[実施例2]
アクリロニトリル−スチレン共重合体と熱可塑性ポリウレタンの質量比を50:50に変更した以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートおよび研磨パッドを得た。
[実施例3]
アクリロニトリル−スチレン共重合体の代わりにポリメチルメタクリレートを用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートおよび研磨パッドを得た。
[実施例4]
アクリロニトリル−スチレン共重合体の代わりにポリメチルメタクリレートを用いた以外は実施例2と同様にしてプレス成形シートおよび研磨パッドを得た。
[実施例5]
熱可塑性ポリウレタンとポリメチルメタクリレートとスチレン−アクリル酸共重合体を質量比50:37.5:12.5の割合で用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートおよび研磨パッドを得た。
[比較例1]
アクリロニトリル−スチレン共重合体と熱可塑性ポリウレタンの質量比を20:80に変更した以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートおよび研磨パッドを得た。
[比較例2]
ポリメチルメタクリレートと熱可塑性ポリウレタンの質量比を10:90に変更した以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートおよび研磨パッドを得た。
[比較例3]
アクリロニトリル−スチレン共重合体の代わりにポリカーボネートを用いた以外は実施例1と同様にしてプレス成形シートおよび研磨パッドを得た。
熱可塑性ポリウレタン(A)、ポリマー(B)、その他のポリマーおよび研磨パッドの物性は、以下のようにして評価した。
[ガラス転移温度(Tg)]
熱可塑性ポリウレタン(A)、ポリマー(B)またはその他のポリマーを金属板に挟み、次いでこれらを熱プレス成形機(株式会社神藤工業所 卓上用テストプレス)に挟み、加熱温度230℃で2分間、熱可塑性ポリウレタン(A)等を溶融させた後、ゲージ圧50kg/cmで加圧して1分間放置した。熱プレス成形機および金属板から、厚さ0.3mmのプレス成形シートを取り出した。該シートを110℃で3時間熱処理して、該シートより幅5mm、長さ30mmに打ち抜き、試験片を作製した。動的粘弾性測定装置[DVEレオスペクトラー(商品名、株式会社レオロジー製)]を使用して、動的粘弾性率を周波数1.59Hzで測定することにより、熱可塑性ポリウレタン(A)、ポリマー(B)またはその他のポリマーのガラス転移温度を求めた。結果を下記表に示す。
[50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率]
上述のようにして得られた熱可塑性ポリウレタン(A)を金属板に挟み、次いでこれらを熱プレス成形機(株式会社神藤工業所 卓上用テストプレス)に挟み、加熱温度230℃で2分間、熱可塑性ポリウレタン(A)を溶融させた後、ゲージ圧50kg/cmで加圧して1分間放置した。熱プレス成形機および金属板から、厚さ300μmのプレス成形フィルムを取り出した。このフィルムから2号型試験片(JIS K7113)を打ち抜き、50℃温水に3日間浸漬して、水膨潤試験片を作製した。島津製作所社製オートグラフAG5000に、チャック間距離40mmで試験片を装着した後、雰囲気温度50℃において5分間静置してから、引張速度500mm/分にて引張弾性率を測定した。このようにして測定した熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率は620MPaであった。
[引張弾性率の保持率]
50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率の評価法で得られた2号試験片を、20℃および65%RHの条件下に3日間放置して、乾燥試験片を作製した。該試験片を用いて上述と同様にして、熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃で乾燥させたときの引張弾性率を測定した。50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率(620MPa)および50℃で乾燥させたときの引張弾性率(740MPa)の値から計算した熱可塑性ポリウレタン(A)の引張弾性率の保持率は84%であった。
[水との接触角]
50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率の評価法で得られた厚さ300μmのプレス成形フィルムを20℃および65%RHの条件下に3日間放置した後、該フィルムの接触角を協和界面科学株式会社製Drop Master500を用いて測定したところ、熱可塑性ポリウレタン(A)の水との接触角は70度であった。
[50℃における損失正接(tanδ値)]
上述のようにして得られた熱可塑性ポリウレタン(A)を金属板に挟み、次いでこれらを熱プレス成形機(株式会社神藤工業所 卓上用テストプレス)に挟み、加熱温度230℃で2分間、熱可塑性ポリウレタン(A)を溶融させた後、ゲージ圧50kg/cmで加圧して1分間放置した。熱プレス成形機および金属板から、厚さ0.3mmのプレス成形シートを取り出した。該シートを110℃で3時間熱処理して、該シートより幅5mm、長さ30mmに打ち抜き、試験片を作製した。動的粘弾性測定装置[DVEレオスペクトラー(商品名、株式会社レオロジー製)]を使用して、動的粘弾性率を周波数1.59Hzで測定することにより、該試験片の50℃における損失正接(tanδ値)を測定した。このようにして測定した熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃における損失正接は2.3×10−2であった。
[−80〜−50℃における損失正接(tanδ値)の最大値]
実施例および比較例で得られたプレス成形シートを110℃で3時間熱処理して、該シートより幅5mm、長さ30mmに打ち抜き試験片を作製した。動的粘弾性測定装置[DVEレオスペクトラー(商品名、株式会社レオロジー製)]を使用して、動的粘弾性率を周波数1.59Hzで測定することにより、該試験片の−80〜−50℃における損失正接(tanδ値)を測定し、その最大値(ピーク値)を、研磨層の−80〜−50℃における損失正接(tanδ値)の最大値として求めた。結果を下記表に示す。
[60〜120℃における損失正接(tanδ値)の最大値]
熱可塑性ポリウレタン(A)、ポリマー(B)またはその他のポリマーを金属板に挟み、次いでこれらを熱プレス成形機(株式会社神藤工業所 卓上用テストプレス)に挟み、加熱温度230℃で2分間、ポリマー(B)またはその他のポリマーを溶融させた後、ゲージ圧50kg/cmで加圧して1分間放置した。熱プレス成形機および金属板から、厚さ0.3mmのプレス成形シートを取り出した。該シートを110℃で3時間熱処理して、該シートより幅5mm、長さ30mmに打ち抜き、試験片を作製した。動的粘弾性測定装置[DVEレオスペクトラー(商品名、株式会社レオロジー製)]を使用して、動的粘弾性率を周波数1.59Hzで測定することにより、該試験片の60〜120℃における損失正接(tanδ値)を測定し、その最大値(ピーク値)を、熱可塑性ポリウレタン(A)、ポリマー(B)またはその他のポリマーの60〜120℃における損失正接(tanδ値)の最大値として求めた。結果を下記表に示す。
[熱可塑性ポリウレタン(A)の貯蔵弾性率比(E’23/E’50)]
熱可塑性ポリウレタン(A)を金属板に挟み、次いでこれらを熱プレス成形機(株式会社神藤工業所 卓上用テストプレス)に挟み、加熱温度230℃で2分間、熱可塑性ポリウレタン(A)を溶融させた後、ゲージ圧50kg/cmで加圧して1分間放置した。熱プレス成形機および金属板から、厚さ0.3mmのプレス成形シートを取り出した。該シートを110℃で3時間熱処理して、該シートより幅5mm、長さ30mmに打ち抜き、試験片を作製した。動的粘弾性測定装置[DVEレオスペクトラー(商品名、株式会社レオロジー製)]を使用して、動的粘弾性率を周波数1.59Hzで測定することにより、23℃における貯蔵弾性率(E’23)と50℃における貯蔵弾性率(E’50)との比(E’23/E’50)を測定した。その結果は1.25であった。
[熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散しているポリマー(B)またはその他のポリマーの平均粒径]
実施例および比較例で得られたプレス成形シートを切削加工して、厚さ2.0mmのプレス成形シートを作製した。該シートを110℃で3時間熱処理して、試験片を作製した。該試験片の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により写真撮影し、観察断面20mmの熱可塑性ポリウレタン内に存在するポリマー(B)またはその他のポリマーの最大直径を10点測定し、その平均値を、分散しているポリマー(B)またはその他のポリマーの平均粒径として算出した。結果を下記表に示す。
[比重]
実施例および比較例で得られたプレス成形シートを切削加工して、厚さ2.0mmのプレス成形シートを作製した。該シートを110℃で3時間熱処理して、試験片を作製した。該試験片の比重を電子比重計MD−200S(アルファーミラージュ株式会社)で測定し、これを研磨層の比重とみなした。結果を下記表に示す。
[加速ドレス試験(溝閉塞の評価)]
実施例および比較例で得られた研磨パッドを日本電産シンポ株式会社製電動ろくろ研磨機(RK−3D形)に設置し、株式会社アライドマテリアル製ダイヤモンドドレッサー(ダイヤ番手#100)を用い、スラリーを150mL/分の速度で流しながらドレッサー回転数61rpm、研磨パッド回転数60rpm、ドレッサー荷重2.75psiにて5時間、研磨層表面を研削した。表面を研削した研磨層の溝を走査型電子顕微鏡(SEM)により写真撮影し、バリにより溝が閉塞されているか否かを観察した。50μmを超えるバリによって溝が閉塞されている場合を×と評価し、50μm未満のバリしか存在せず、溝が閉塞されていない場合を○と評価した。結果を下記表に示す。
Figure 0006341758
Figure 0006341758
Figure 0006341758
上記表に示しているように、実施例1〜5の研磨パッドでは、加速ドレス試験において、溝が閉塞されなかった。これは、研磨層が低靱性である(即ち、−80〜−50℃における損失正接の最大値が8.00×10−2以下である)ことによって発生したバリが剥がれ落ちやすくなるため、およびバリが剥がれ落ちる際の起点としてポリマー(B)が作用するためであると考えられる。一方、研磨層の−80〜−50℃における損失正接の最大値が8.00×10−2を超える比較例1〜3の研磨パッドでは、溝が閉塞された。

Claims (18)

  1. 熱可塑性ポリウレタン(A)およびそれ以外のポリマー(B)を含む研磨層を有する研磨パッドであって、
    熱可塑性ポリウレタン(A)が、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させることにより得られるものであり、
    ポリマー(B)が、ガラス転移温度が60〜120℃である非晶性ポリマーであり、且つ熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散しており、
    研磨層の−80〜−50℃における損失正接の最大値が3.00×10 −2 以上7.00×10−2以下であることを特徴とする、研磨パッド。
  2. 熱可塑性ポリウレタン(A)中に分散しているポリマー(B)の平均粒径が50〜150μmである、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. ポリマー(B)と熱可塑性ポリウレタン(A)との質量比(ポリマー(B)の質量/熱可塑性ポリウレタン(A)の質量)が30/70〜50/50である、請求項1または2に記載の研磨パッド。
  4. ポリマー(B)がアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびスチレンからなる群から選ばれる少なくとも一つのモノマーに由来する構造単位を有するポリマーである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  5. ポリマー(B)がスチレン−アクリル酸共重合体、ポリメチルメタクリレートおよびアクリロニトリル−スチレン共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  6. 研磨層表面に深さ0.1mm以上の溝を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  7. 深さ0.1mm以上の溝が幅0.1〜5.0mmおよび深さ0.1〜3.0mmの筋状溝である、請求項6に記載の研磨パッド。
  8. ポリマー(B)の60〜120℃における損失正接の最大値が6.00×10−1以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  9. 研磨層が無発泡構造である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  10. 熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率が130〜800MPaである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  11. 熱可塑性ポリウレタン(A)の50℃における損失正接が0.2以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  12. 熱可塑性ポリウレタン(A)の水との接触角が80度以下である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  13. 熱可塑性ポリウレタン(A)の下記式(1):
    引張弾性率の保持率=100×50℃の水で飽和膨潤させた後の引張弾性率/50℃で乾燥させたときの引張弾性率 (1)
    で計算される引張弾性率の保持率が55%以上である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  14. 熱可塑性ポリウレタン(A)におけるイソシアネート基由来の窒素原子の含有量が4.8質量%以上6.0質量%未満である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  15. 高分子ジオールの数平均分子量が1400〜5000である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  16. 高分子ジオールがポリエステルジオールおよび/またはポリエーテルジオールである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  17. 高分子ジオールが炭素数6〜12の低分子ジオールから得られるポリエステルジオールである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  18. 高分子ジオールがポリ(エチレングリコール)、ポリ(テトラメチレングリコール)、ポリ(ノナメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレンアジペート)ジオール、ポリ(2−メチル−1,8−オクタメチレン−co−ノナメチレンアジペート)ジオールおよびポリ(メチルペンタンアジペート)ジオールからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、
    有機ジイソシアネートが4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートからなる群から選ばれる少なくとも一つであり、
    鎖伸長剤が1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも一つである、
    請求項1〜15のいずれか一項に記載の研磨パッド。
JP2014112652A 2014-05-30 2014-05-30 研磨パッド Active JP6341758B2 (ja)

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