JP6340780B2 - 六角レンガ用金型および六角レンガ成型方法 - Google Patents

六角レンガ用金型および六角レンガ成型方法 Download PDF

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Description

本発明は六角レンガ用金型および六角レンガ成型方法に関し、窯炉や取鍋などの耐火物ライニングとして利用される六角レンガに関する。
製鉄所においては、高炉をはじめ転炉など様々な窯炉が用いられる。また、各窯炉間で溶銑を搬送するために、取鍋その他の搬送用耐熱容器が用いられる。これらの窯炉あるいは取鍋などにおいては、外殻をなす鉄皮を内部の溶銑の高熱から保護するために、鉄皮の内側に耐火物ライニングを形成している。
このような耐火物ライニングとして、耐火レンガが用いられている。
従来の耐火レンガは、炉内面側および炉外面側の端面形状が矩形である四角錐台形状のものが一般的であった。
このような四角錐台形状の耐火レンガを積む場合、同じ階層の耐火レンガを密接配置し、上面を平坦にしたうえで、その上に次の階層の耐火レンガを配列していた。このような四角錐台形状の耐火レンガを用いた耐火物ライニングは、炉内面側および炉外側面が矩形を交互に重ねたいわゆるレンガ目地となるように形成される。
これに対し、本願の出願人により、炉内面側および炉外面側の端面形状が六角形をなす六角錐台形状の耐火レンガが提案されている(特許文献1参照)。
前述した特許文献1において、六角レンガは、炉内側面および炉外側面がそれぞれ六角形とされ、炉内側から炉外側まで高さ(厚み)が一定であり、六角レンガの上面および下面は幅(炉の周方向の長さ)が炉内側から炉外側に向かって拡がるテーパ状(細長い等脚台形状)に形成されている。
六角レンガの両側面には、それぞれ上面に沿った上向き斜面と下面に沿った下向き斜面とが形成され、各々が接続される稜線が六角レンガの平面形状における最大輪郭となっている。これらの上向き斜面および下向き斜面は、それぞれ炉内側から炉外側まで同じ幅で連続した細長い短冊状に形成され、4つの斜面は互いに同寸法とされている。
このような六角レンガを積む場合、下の階層の上向きの斜面に上の階層の下向き斜面が密接するように、いわば上下の階層が入れ子状に配列される。その結果、六角レンガで形成される耐火物ライニングの炉内面側および炉外面側には、六角レンガの端面形状によるいわゆるハニカム形状が現れる。
このような六角レンガで耐火物ライニングを形成することで、六角レンガの下の階層と上の階層とが各々の斜面どうしで噛み合うことになり、相互の連結性が向上できるとともに、築造時の作業性の向上も図ることができる。
特許5037725号公報
ところで、前述した特許文献1のような六角レンガを、円筒状の窯炉に周方向に設置する場合、六角レンガの平面形状におけるテーパ角度(炉心における中心角α)は、炉内全周に配列されるレンガの数(分割数N)で決まる(α=360度/N)。また、六角レンガの幅Wは、炉心からの距離(半径R)で決まる(W=2πR/N)。
従って、適用する炉ごとに六角レンガの形状が異なり、これを成型する金型は専用設計となり、製造期間および製造コストがかさむ原因となる、という問題があった。
さらに、特許文献1では、直胴(半径が一定の円筒状の部分)に積む例が示されていたが、転炉の上部開口近傍の絞り部などの円錐形状部分では、半径に応じてレンガの形状が異なることになり、膨大な種類のレンガが必要となる。
このような膨大な種類のレンガ成型には、膨大な種類の専用の金型が必要になり、実用化を諦めざるを得ない、という問題もあった。
本発明の目的は、専用部分を最小限に抑制しつつ、窯炉の形状に応じた複数種類の六角レンガを成型できる六角レンガ用金型および六角レンガ成型方法を提供することにある。
本発明の六角レンガ用金型は、互いに平行に配置された等脚台形状の上面および下面と、前記上面の両側に接続された一対の上向き斜面および前記下面の両側に接続された一対の下向き斜面と、前記上面、前記下面、一対の前記上向き斜面および一対の前記下向き斜面にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面および炉外側端面とを有する六角錐台形状の六角レンガを成型するための六角レンガ用金型であって、前記上面および前記下面を成型するための互いに平行配置された第1平面部材および第2平面部材と、前記上向き斜面および前記下向き斜面を成型するためのV字溝を有する第1側面部材および第2側面部材と、前記六角形状の炉内側端面および炉外側端面を成型するための炉内側端面部材および炉外側端面部材とを有することを特徴とする。
このような本発明では、V字溝を有する第1側面部材および第2側面部材により、六角レンガの両側のそれぞれ上向き斜面および下向き斜面を、所定の角度および寸法で成型することができる。
従って、これらの第1側面部材および第2側面部材を六角レンガの幅方向寸法に応じた所定の距離で配置し、その際に第1平面部材から第2平面部材までの距離を上面から下面までの高さに合わせ、六角形状の炉内側端面から炉外側端面までの距離を炉内側端面部材から炉外側端面部材までの長さに合わせることで、これらに囲まれた内部には六角レンガに相当する空間が形成され、この空間に杯土を充填することで、六角レンガを成型することができる。
そして、六角レンガの上向き斜面および下向き斜面、つまり六角レンガでは最も複雑な形状をなす部分の成型を同じ第1側面部材および第2側面部材で行うようにし、この部分を複数種類の六角レンガで共用するとともに、上面、下面、炉内側端面および炉外側端面など他の部分は単純な平面の成型とすることで、汎用の金型部分の調整で対応することもでき、あるいは専用の金型部分としてもコストを十分に抑制することができる。
以上により、本発明の六角レンガ用金型では、専用部分を最小限に抑制しつつ窯炉の形状に応じた複数種類の六角レンガを成型することができる。
本発明の六角レンガ用金型において、前記第1平面部材、前記炉内側端面部材、前記第2平面部材および前記炉外側端面部材が順次接続されて筒状に形成され、その筒状の一方の開口に前記第1側面部材が固定されるとともに、前記筒状の内部には前記第2側面部材が前記第1側面部材に向けて近接可能かつ離隔可能に配置された構成とすることができる。
このような本発明においては、第1平面部材、第2平面部材、炉内側端面部材、炉外側端面部材および第1側面部材が有底筒状の構造を形成し、その内部に杯土を充填して第2側面部材で圧縮することで、内部に六角レンガを成型することができる。
この際、第1平面部材および第2平面部材の距離は、六角レンガの上面から下面までの設計上の高さHで固定しておく。炉内側端面部材および炉外側端面部材の距離は、六角レンガの上面および下面の炉内側から炉外側までの設計上の長さLで固定しておく。そして、第2側面部材を第1側面部材に向けて移動させ、互いの距離が、六角レンガの上面および下面の炉内側端または炉外側の設計上の幅寸法Wnとなる位置で停止させることで、所期の六角レンガを成型することができる。
このような本発明によれば、同じ金型で寸法が異なる複数の六角レンガを成型できるとともに、第1平面部材、第2平面部材、第1側面部材、第2側面部材、炉内側端面部材および炉外側端面部材の全てを共用化することができる。
本発明の六角レンガ用金型において、前記第1平面部材、前記第1側面部材、前記第2平面部材および前記第2側面部材が順次接続されて筒状に形成され、その筒状の炉内側となる開口端に前記炉内側端面部材が固定されるとともに、前記筒状の内部には前記炉外側端面部材が前記炉内側端面部材に向けて近接可能かつ離隔可能に配置された構成とすることもできる。
このような本発明においては、第1平面部材、第2平面部材、第1側面部材、第2側面部材および炉内側端面部材が有底筒状の構造を形成し、その内部に杯土を充填して炉外側端面部材で圧縮することで、内部に六角レンガを成型することができる。
この際、第1平面部材および第2平面部材の距離は、六角レンガの上面から下面までの設計上の高さHで固定しておく。第1側面部材および第2側面部材の距離は、六角レンガの上面および下面の炉内側端または炉外側の設計上の幅寸法Wnとなるように固定しておく。そして、炉外側端面部材を炉内側端面部材に向けて移動させ、互いの距離が、六角レンガの上面および下面の炉内側から炉外側までの設計上の長さLとなる位置で停止させることで、所期の六角レンガを成型することができる。なお、移動する炉外側端面部材の輪郭形状および寸法は、前述した停止位置において第1平面部材、第2平面部材、第1側面部材、第2側面部材が形成する筒状の内周形状に準じて設計しておく。
このような本発明によれば、同じ金型で寸法が異なる複数の六角レンガを成型できるとともに、第1平面部材、第2平面部材、第1側面部材、第2側面部材、炉内側端面部材および炉外側端面部材の全てを共用化することができる。
本発明の六角レンガ用金型において、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の少なくとも何れかに沿って設置された端部調整部材を有する構成とすることができる。
このような本発明によれば、成型される六角レンガの炉内側端面および炉内側端面の傾きや形状を端部調整部材によって調整することができる。そして、端部調整部材のみを専用部材とすることで、端部形状が異なる六角レンガに対して他の金型各部材を共用化することができ、本発明の共用化の効果を更に促進することができる。
なお、端部調整部材としては、金型各部材(第1平面部材、第2平面部材、第1側面部材、第2側面部材、炉内側端面部材および炉外側端面部材)と同様な材質で形成された部材が利用できる。
さらに、端部調整部材としては、成型する六角レンガの端部形状に準じた形状の隔壁を、成型品となる部分との境界に設置し、この隔壁と炉内側端面部材または炉外側端面部材との間に、成型する六角レンガの杯土と同様だがバインダを含まないバインダなし杯土を充填し、これらにより端部調整部材を形成してもよい。
このようなバインダなし杯土を用いた端部調整部材では、杯土は再利用することができ、隔壁のみが専用品となり、金型各部材の共用化を一層促進することができる。
本発明の六角レンガ成型方法は、互いに平行に配置された等脚台形状の上面および下面と、前記上面の両側に接続された一対の上向き斜面および前記下面の両側に接続された一対の下向き斜面と、前記上面、前記下面、一対の前記上向き斜面および一対の前記下向き斜面にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面および炉外側端面とを有する六角錐台形状の六角レンガを成型するための六角レンガ成型方法であって、前記上面および前記下面を成型するための互いに平行配置された第1平面部材および第2平面部材と、前記上向き斜面および前記下向き斜面を成型するためのV字溝を有する第1側面部材および第2側面部材と、前記六角形状の炉内側端面および炉外側端面を成型するための炉内側端面部材および炉外側端面部材とを用い、前記六角レンガの前記上面から前記下面までの設計上の高さH、前記上面および前記下面の炉内側端または炉外側の幅寸法Wn、前記上面および前記下面の炉内側から炉外側までの長さLとして、前記第1平面部材および前記第2平面部材の距離を前記高さHで固定し、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の距離を前記長さLで固定し、前記第1平面部材、前記炉内側端面部材、前記第2平面部材および前記炉外側端面部材を順次接続して筒状に形成し、その筒状の一方の開口に前記第1側面部材を固定して有底筒状に形成しておき、これらの内側に杯土を充填し、前記第2側面部材を前記第1側面部材に向けて距離が前記幅寸法Wnとなるまで近接させ、前記第1平面部材、前記第2平面部材、前記第1側面部材、前記第2側面部材、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材で囲われた空間内で前記杯土を圧縮成型することを特徴とする。
このような本発明によれば、同じ金型で寸法が異なる複数の六角レンガを成型できるとともに、第1平面部材、第2平面部材、第1側面部材、第2側面部材、炉内側端面部材および炉外側端面部材の全てを共用化することができる。
本発明の六角レンガ成型方法は、互いに平行に配置された等脚台形状の上面および下面と、前記上面の両側に接続された一対の上向き斜面および前記下面の両側に接続された一対の下向き斜面と、前記上面、前記下面、一対の前記上向き斜面および一対の前記下向き斜面にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面および炉外側端面とを有する六角錐台形状の六角レンガを成型するための六角レンガ成型方法であって、前記上面および前記下面を成型するための互いに平行配置された第1平面部材および第2平面部材と、前記上向き斜面および前記下向き斜面を成型するためのV字溝を有する第1側面部材および第2側面部材と、前記六角形状の炉内側端面および炉外側端面を成型するための炉内側端面部材および炉外側端面部材とを用い、前記六角レンガの前記上面から前記下面までの設計上の高さH、前記上面および前記下面の炉内側端または炉外側の幅寸法Wn、前記上面および前記下面の炉内側から炉外側までの長さLとして、前記第1平面部材および前記第2平面部材の距離を前記高さHで固定し、前記第1側面部材および前記第2側面部材の距離を前記幅寸法Wnで固定し、前記第1平面部材、前記第1側面部材、前記第2平面部材および前記第2側面部材を順次接続して筒状に形成し、その筒状の炉内側となる開口端に前記炉内側端面部材を固定して有底筒状に形成しておき、これらの内側に杯土を充填し、前記炉外側端面部材を前記炉内側端面部材に向けて距離が前記長さLとなるまで近接させ、前記第1平面部材、前記第2平面部材、前記第1側面部材、前記第2側面部材、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材で囲われた空間内で前記杯土を圧縮成型することを特徴とする。
このような本発明によれば、同じ金型で寸法が異なる複数の六角レンガを成型できるとともに、第1平面部材、第2平面部材、第1側面部材、第2側面部材、炉内側端面部材および炉外側端面部材の全てを共用化することができる。
本発明の六角レンガ成型方法において、前記杯土を充填するに、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の少なくとも何れかに沿って端部調整部材を設置することができる。
このような本発明によれば、成型される六角レンガの炉内側端面および炉内側端面の傾きや形状を端部調整部材によって調整することができる。そして、端部調整部材のみを専用部材とすることで、端部形状が異なる六角レンガに対して他の金型各部材を共用化することができ、本発明の共用化の効果を更に促進することができる。
なお、端部調整部材としては、本発明の六角レンガ用金型の説明で述べた通りである。
本発明の六角レンガは、設置対象の窯炉における前記炉内側端面または前記炉外側端面の設置半径R、周方向の分割数N、前記上向き斜面および前記下向き斜面の幅方向寸法Weとして、先ず、設置半径Rから求まる周長2πRを分割数Nで除算して炉内側端または炉外側端のピッチPn=2πR/Nを計算し、次に、前記ピッチPnから前記幅方向寸法Weを減算して前記上面および前記下面の炉内側端または炉外側端の上下面幅Wnfを計算し、前記ピッチPnに前記幅方向寸法Weを加算して炉内側端または炉外側端での最大幅Wncを計算することが好ましい
このような設計方法によれば、例えば異なる仕様の窯炉や同じ窯炉でも半径が漸次変化する絞り部等に設置されるなど、設置半径Rが変化する場合であっても、六角レンガ両側の幅方向寸法Weを一定とすることで上向き斜面および下向き斜面を共通化することができる。そして、設置半径Rに応じたピッチPnの変化に対しては、幅寸法(上下面幅Wnfおよび最大幅Wnc)の増減で専ら対応することができ、つまり六角レンガの上面、下面、炉内側端面および炉外側端面の幅寸法を一様に増減することで対応できる。
このため、形状が比較的複雑な上向き斜面および下向き斜面の成型に必要な金型部分は共用化し、単純な形状の上面、下面、炉内側端面および炉外側端面を専用化することで済み、前述した本発明の六角レンガ用金型による製造に好適な六角レンガの設計を行うことができる。
このような本発明の六角レンガ用金型および六角レンガ成型方法によれば、成型金型において専用部分を最小限に抑制しつつ、窯炉の形状に応じた複数種類の六角レンガを成型することができる。
本発明の前提となる第1実施形態である成型装置を示す側面図。 前記第1実施形態で成型する六角レンガを示す斜視図。 前記第1実施形態で用いる成型金型を示す分解斜視図。 前記第1実施形態で成型する六角レンガの設計手順を示す平面図。 前記第1実施形態で成型する六角レンガの設計手順を示す正面図。 前記第1実施形態で成型する六角レンガの設計手順を示す模式図。 本発明の第2実施形態で成型する六角レンガを示す側面図。 前記第2実施形態における成型金型の準備段階を示す断面図。 前記第1実施形態における端部調整部材の設置段階を示す断面図。 前記第1実施形態における杯土の充填段階を示す断面図。 本発明の第3実施形態の成型金型を示す分解斜視図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図8を用いて本発明の前提となる第1実施形態を説明する。
図1において、本実施形態では、六角レンガ10を成型するために、成型金型20が装着された成型装置1を用いる。
成型装置1は、既存のプレス装置を利用したものであり、ベース2の上にコラム3が設置され、このコラム3にはシリンダ4が支持されている。シリンダ4からベース2に向けてロッド5が延びており、外部からの油圧供給によりロッド5が昇降される。
成型金型20は、成型装置1のベース2の上面に固定されている。成型金型20の一部(本実施形態では後述する第2側面部材24)は、有底筒状に一体化された成型金型20の他の部分に対して移動可能とされている。移動可能とされた一部は、成型装置1のロッド5に接続され、シリンダ4で昇降駆動される。
成型装置1においては、シリンダ4で成型金型20の前述した一部を駆動することで、成型金型20の内部で六角レンガ10の成型が行われる。
図2に示すように、本実施形態で成型する六角レンガ10は、互いに平行に配置された等脚台形状の上面11および下面12と、上面11の両側に接続された一対の上向き斜面131,141および下面12の両側に接続された一対の下向き斜面132,142と、上面11、下面12、一対の上向き斜面131,141および一対の下向き斜面132,142にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面16および炉外側端面15とを有する六角錐台形状とされている。
六角レンガ10においては、上向き斜面131と下向き斜面132とからなる山形形状130により側面13が形成され、上向き斜面141と下向き斜面142とからなる山形形状140により側面14が形成されている。
これらの上向き斜面131,141および下向き斜面132,142は、それぞれ同寸法の長方形とされ、互いに全周が重なるように密接可能である。
六角レンガ10において、上面11と下面12との距離、つまり六角レンガ10の高さは、設計上の高さHで一定とされる。六角形状の炉外側端面15と炉内側端面16との距離、つまり六角レンガ10の長さは、設計上の長さLとされている。
上面11および下面12の側縁(側面13,14に接続される辺縁)は、六角レンガ10の長さ方向(炉外側端面15および炉内側端面16に垂直な方向)に対して角度α/2だけ傾いている。
炉外側端面15および炉内側端面16の上縁および下縁の長さは、炉内側端(炉内側端面16と接続する位置)で上下面幅Wif、炉外側端(炉外側端面15と接続する位置)で上下面幅Wofとされている。炉外側端面15の最大幅Wic、炉内側端面16の最大幅Wocとされている。
ここで、角度αは六角レンガ10のテーパ角度あるいは扇形中心角であり、上面11および下面12の側縁の互いのなす角、あるいは側面13,14の稜線(六角レンガ10の最大幅Wic,Wocとなる部分)の互いになす角は、それぞれこのテーパ角度αとなる。
本実施形態においては、六角レンガ10のサイズを識別するための公称寸法として、上面11および下面12の幅寸法Wnを用いる。この幅寸法Wnとしては、上述した炉内側の上下面幅Wifまたは炉外側の上下面幅Wofの何れか、あるいはその中間値とすることができる。
これらの六角レンガ10の形状寸法に関しては、異なる寸法の六角レンガ10を同じ成型金型20を用いて成型するための設計手順と併せて、後に図4〜図6を参照して詳細に説明する。
このような六角レンガ10を成型するために、成型金型20が用いられる。
図3において、成型金型20は、一対の第1平面部材21および第2平面部材22と、同じく一対の第1側面部材23および第2側面部材24と、同じく一対の炉内側端面部材26および炉外側端面部材25とを備えている。
これらの各部材21〜26は、それぞれ鋼製の板材またはブロックで形成され、各対の対向面は金型として必要な平滑性が得られるように処理されている。
第1平面部材21および第2平面部材22は、六角レンガ10の上面11および下面12(図2参照)を成型するために、互いの距離が高さHとなるように平行配置される。
炉内側端面部材26および炉外側端面部材25は、炉内側端面16および炉外側端面15(図2参照)を成型するために、互いに距離が長さLとなるように平行配置される。
これらの第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26および炉外側端面部材25は、互いに矩形筒状に連結される。
第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26および炉外側端面部材25で囲われた空間には、当該空間の一方の端部開口面に沿って、第1側面部材23が配置されている。
第1側面部材23は、その全周をそれぞれ第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26および炉外側端面部材25に密着するように固定されている。
第1側面部材23と、第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26および炉外側端面部材25との固定には、溶接あるいはボルト等による締結が利用される。
これにより、成型金型20を構成する各部材のうち、第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26、炉外側端面部材25および第1側面部材23が一体化され、有底筒状に形成されている。
第2側面部材24は、前述した有底筒状の残された開口側から内部へと挿入され、有底筒状に組み込まれている第1側面部材23と対向配置することができる。
第1側面部材23および第2側面部材24は、それぞれの対向面にV字溝230,240を有する。V字溝230,240は、それぞれ所定角度をなす斜面231,232あるいは斜面241,242を有する。斜面231〜242は、前述した六角レンガ10の上向き斜面131,141および下向き斜面132,142(図2参照)に対応した形状寸法とされ、第1側面部材23および第2側面部材24の反対側の面に対しても角度α/2の傾きとされている。
第1側面部材23および第2側面部材24においては、このような斜面231〜242に六角レンガ10となるべき胚土を押し付けることで、この胚土に三角山形状の側面13,14を成型することができる。
このような本実施形態においては、次のような手順で六角レンガ10の成型を行う。
先ず、図3のように、成型金型20においては、第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26、炉外側端面部材25および第1側面部材23を一体化して有底筒状としておき、図1のように、この有底筒状の構造をベース2の上に固定する。
これにより、第1平面部材21と第2平面部材22とは六角レンガ10の設計上の高さHを隔てて固定され、炉内側端面部材26と炉外側端面部材25とは六角レンガ10の設計上の長さLを隔てて固定される。
次に、有底筒状とされた第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26、炉外側端面部材25および第1側面部材23の内部に、六角レンガ10となるべき胚土を所定量だけ充填する。
続いて、成型装置1のシリンダ4を作動させ、第2側面部材24を有底筒状の内部へ導入するとともに、更に第2側面部材24を第1側面部材23に向けて移動させる。これにより、有底筒状の内部の胚土が徐々に圧縮され、第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26、炉外側端面部材25、第1側面部材23および第2側面部材24により賦形されてゆく。
そして、第2側面部材24と第1側面部材23との距離が、六角レンガ10の設計上の幅寸法Wnとなる所定の位置で停止させることで、内部には所期の六角レンガ10が成型される。
このような本実施形態においては、同じ成型金型20を用いつつ、第2側面部材24の移動位置を変更するだけで、幅寸法Wnが異なる複数の六角レンガ10を成型することができる。つまり、寸法が異なる六角レンガ10を成型する場合でも、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23、第2側面部材24、炉内側端面部材26および炉外側端面部材25の全てを共用化することができる。
とくに、六角レンガ10のなかでも形状が比較的複雑な部分である上向き斜面131,141および下向き斜面132,142を、それぞれ第1側面部材23および第2側面部材24を用いて一括して成型できるとともに、これらの第1側面部材23および第2側面部材24を複数サイズの六角レンガ10に共用することができ、金型コストを大幅に低減させ、かつ製作期間を短縮することができる。
〔第1実施形態に適したレンガ設計手順〕
ところで、本実施形態の成型装置1は、前述した通り、同じ成型金型20を用いつつ寸法が異なる複数の六角レンガ10の成型に適用できる。ただし、成型金型20を共用するためには、寸法が異なる複数の六角レンガ10が、成型金型20に対応した設計手順で設計されている必要がある。
この設計手順を、図4、図5および図6に基づいて説明する。
設計の前提として、六角レンガ10には、図2でも説明した通り、高さH、長さL、テーパ角度αが設定されているとともに、炉内側の上下面幅Wifおよび最大幅Wic、炉外側の上下面幅Wofおよび最大幅Wocが設定されている(図4および図5参照)。
さらに、六角レンガ10においては、側面13,14を構成する上向き斜面131,141および下向き斜面132,142が、それぞれ上面11および下面12に対して角度Aの傾きとされている(図5参照)。
側面13,14は、上向き斜面131,141および下向き斜面132,142が側方に張り出しており、この張り出した斜面部分の幅方向寸法はWeとされている。
斜面部分の幅方向寸法Weは、上向き斜面131,141および下向き斜面132,142が接続する稜線(最大幅Woc,Wicを与える部分)と、各斜面が接続する上面11および下面12の側縁との幅方向の距離で与えられる。
斜面部分の幅方向寸法Weは、We=(Wic−Wif)/2=(Wo−Wof)/2であり、炉内側でも炉外側でも同じである。
六角レンガ10においては、上向き斜面131,141および下向き斜面132,142における角度Aおよび斜面部分の幅方向寸法Weが、六角レンガ10の炉内側端面16から炉外側端面15までのどの部分でも同一である。
これにより、六角レンガ10は、その幅寸法(炉内側の上下面幅Wifおよび最大幅Wic、炉外側の上下面幅Wofおよび最大幅Woc)が異なる場合でも、側面13,14における角度Aおよび斜面部分の幅方向寸法Weが同じであり、隣接する(階層も上下に隣接する)六角レンガ10どうしが側面13,14を介して互いに接続することができる。
このような前提のもと、六角レンガ10の設計は以下のように行われる。
六角レンガ10の設計条件として、設置対象の窯炉における炉内側端面または炉外側端面の設置半径R、分割数N、上向き斜面および下向き斜面の幅方向寸法Weを決定しておく。
設置半径Rは、六角レンガ10の炉内側端面16における設置半径Riまたは炉外側端面15における設置半径Roの何れかが利用できる。これらの設置半径Ri,Roは、窯炉の設計情報から、鉄皮内側の耐火物ライニングの炉内側端面または炉外側端面の設置半径として取得することができる。これらの設置半径Ri,Roの差から六角レンガ10の長さL=Ro−Riが計算できる。この長さLは耐火物ライニングの厚み寸法となる。
分割数Nは、窯炉における耐火物ライニングの一周に対して割り当てられる六角レンガ10の数であり、耐火物ライニングの周長と六角レンガ10の一般的な大きさとを考慮して決定される。
幅方向寸法Weは、六角レンガ10の一般的な大きさに基づいて側面13,14の上向き斜面131,141および下向き斜面132,142の形状から決定される。ただし、既に確定している成型金型20を用いる場合、その成型金型20に設定された値が用いられる。
これらの設計条件が決定したら、次のような手順で六角レンガ10の形状寸法を確定する。
図4において、前述した設置半径R、分割数Nから、六角レンガ10のテーパ角度α=360度/N、六角レンガ10を周方向に配列するピッチPn=2πR/Nとなる。
具体的には、炉内側端面16では炉内側設置半径Riであり、炉内側ピッチPin=2πRi/Nとなる。また、炉外側端面15では炉外側設置半径Roであり、炉外側ピッチPon=2πRo/Nとなる。これらは、内外両方の値を用いる必要はなく、何れか一方だけ用いてもよい。
図6において、例えば第1の窯炉における設置半径R1とすると、配列ピッチP1=2πR1/Nとなる。このため、第1の窯炉で用いる六角レンガ10では上下面幅Wf1=P1−We、最大幅Wc1=P1+Weとなる。
一方、第2の窯炉における設置半径R2とすると、配列ピッチP2=2πR2/Nとなり、第2の窯炉で用いる六角レンガ10では上下面幅Wf2=P2−We、最大幅Wc2=P2+Weとなる。
なお、これらの計算は、前述した炉内側端(設置半径Ri)あるいは炉外側端(設置半径Ro)の何れかで行えばよい。
例えば、第1の窯炉で用いる六角レンガ10について炉内側端での計算を行う場合、設置半径Ri1から配列ピッチPi=2πRi1/Nを計算したうえで、図5において、上下面幅Wif=Pi−We、最大幅Wic=Pi+Weのように計算することができる。
または、第2の窯炉で用いる六角レンガ10について炉外側端での計算を行う場合、設置半径Ro2から配列ピッチPo=2πRo2/Nを計算したうえで、図5において、上下面幅Wof=Po−We、最大幅Woc=Po+Weのように計算することができる。
このように、本実施形態の成型金型20を用いる際には、成型金型20に応じた斜面部分の幅方向寸法Weを固定値として計算することで、六角レンガ10の各部寸法を確定することができる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明に基づく第2実施形態について説明する。
前述した第1実施形態では、六角レンガ10の炉外側端面15および炉内側端面16が上面11および下面12に対して直角に形成されていた。
これに対し、本実施形態では、図7に示すように、六角レンガ10の炉外側端面15および炉内側端面16が上面11および下面12に対して角度Bで傾斜している。
このように端面が傾斜した六角レンガ10を成型する場合、成型金型20の炉内側端面部材26および炉外側端面部材25を角度Bで傾斜させた専用の金型とすることができるが、本実施形態では前述した第1実施形態の成型金型20をそのまま利用して傾斜した端面を成型する。
図8において、成型金型20は、前述した第1実施形態で説明したものと同じである。このため、各部には同じ符号を用い、重複する説明は省略する。
成型金型20の内部には、炉外側端面部材25および炉内側端面部材26に沿って、端部調整部材250,260が設置されている。
端部調整部材250,260は、炉外側端面部材25あるいは炉内側端面部材26の表面から間隔をおいて設置された隔壁251,261を有する。
隔壁251,261は、周囲を成型金型20の第1側面部材23、第2平面部材22、第1平面部材21(図8では図示省略)に固定されるとともに、第2側面部材24を閉じた際にその内面に密接するように形成されている。固定にあたって、隔壁251,261は、第2平面部材22および第1平面部材21に対して傾斜され、その角度は、成型する六角レンガ10の角度Bとされている。
図9において、隔壁251,261と炉外側端面部材25あるいは炉内側端面部材26の表面との間には、それぞれバインダなし杯土252,262が充填される。
バインダなし杯土252,262は、六角レンガ10の成型に用いられる杯土と同じであるが、バインダを含まず、圧縮成型された後も容易に破壊して杯土として再利用できるものである。
本実施形態においては、これらの隔壁251,261とバインダなし杯土252,262とにより端部調整部材250,260が構成されている。
このような本実施形態においては、次のような成型手順により、炉内側および炉外側の端面が傾斜した六角レンガ10を成型する。
先ず、図8のように、成型金型20を設置するとともに、その内部に隔壁251,261を設置する。
次に、図9のように、バインダなし杯土252,262を充填し、端部調整部材250,260を設置する。
続いて、図10のように、成型金型20内に、バインダを含む成型用の杯土19を充填する。
さらに、第2側面部材24を下降させ、成型金型20を閉じるとともに、杯土19を圧縮し、六角レンガ10を成型する。
成型された六角レンガ10は、第1平面部材21および第2平面部材22により上面11および下面12が成型され、第1側面部材23および第2側面部材24により斜面部分を有する側面13,14が成型される。さらに、端部調整部材250,260により、角度Bで傾斜した炉外側端面15および炉内側端面16が形成される。
これにより、図7のような、炉内側および炉外側の端面が傾斜した六角レンガ10を成型することができる。
〔第3実施形態〕
前述した第1実施形態では、成型金型20のうち、第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26、炉外側端面部材25および第1側面部材23を有底筒状に一体化し、第2側面部材24を別途有底筒状の内部へ導入していた。
これに対し、本実施形態では、図11に示すように、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23および第2側面部材24が順次接続されて筒状に形成され、その筒状の一方の開口に炉内側端面部材26が固定されるとともに、炉内側端面部材26と対向する炉外側端面部材25が筒状の内部に導入される構成とされている。
本実施形態において、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23および第2側面部材24は、前述した第1実施形態と同様に構成されたものである。
一方、炉外側端面部材25および炉内側端面部材26は、前述した第1実施形態とは異なる形状とされている。
前述した第1実施形態では、炉外側端面部材25および炉内側端面部材26がそれぞれ板状に形成され、その表面に第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23および第2側面部材24の端縁が突き当てられて固定されていた。
これに対し、本実施形態の炉外側端面部材25および炉内側端面部材26は、それぞれ六角形状に形成され、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23および第2側面部材24で形成される筒状の内側の六角形の空洞内に挿入可能である。
このうち炉内側端面部材26は、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23および第2側面部材24で形成される筒状の炉内側となる開口端に固定され、全周をこの筒状に固定されている。
一方、炉外側端面部材25は、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23および第2側面部材24で形成される筒状の内部の所定位置で、全周をこの筒状に固定される。この所定位置は、炉内側端面部材26の内面から、成型される六角レンガ10の長さL(炉内側端面16から炉外側端面15までの距離)だけ隔てた位置とされる。
このような本実施形態においては、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23、第2側面部材24および炉内側端面部材26が有底筒状の構造を形成し、その内部に杯土を充填して炉外側端面部材25で圧縮することで、内部に六角レンガ10を成型することができる。
成型にあたっては、第1平面部材21および第2平面部材22の距離を、六角レンガ10の上面11から下面12までの設計上の高さHで固定しておく。また、第1側面部材23および第2側面部材24の距離は、六角レンガ10の上面11および下面12の炉内側端の上下面幅Wif、最大幅Wic、あるいは炉外側端の上下面幅Wof、最大幅Wocが設計上の寸法となるように固定しておく。
このような設定の後、内部に杯土を充填し、炉外側端面部材25を炉内側端面部材26に向けて移動させ、互いの距離が、六角レンガ10の設計上の長さLとなる位置で停止させることで、内部の杯土が圧縮され、所期の六角レンガ10を成型することができる。
このような本実施形態によれば、同じ成型金型20で寸法が異なる複数の六角レンガ10を成型できるとともに、第1平面部材21、第2平面部材22、第1側面部材23、第2側面部材24、炉内側端面部材26および炉外側端面部材25を共用化することができる。
〔変形例〕
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形等は本発明に含まれるものである。
成型金型20の可動部分について、第1実施形態および第2実施形態では第2側面部材24を可動とし、他の部分を有底筒状に一体化しており、第3実施形態では炉外側端面部材25を可動とし、他の部分を有底筒状に一体化していた。
これに対し、他の部材、例えば第1側面部材23、第1平面部材21、第2平面部材22あるいは炉内側端面部材26を可動としてもよい。ただし、第1平面部材21または第2平面部材22を可動とする場合、第1側面部材23および第2側面部材24のV字溝内に杯土を確実に充填するための配慮が必要である。さらに、炉内側端面部材26を可動とする場合、テーパ角度αにもよるが奥側の寸法が拡大することになるため、周囲のシール等に配慮が必要である。
さらに、成型金型20の可動部分は、1部材に限らず、例えば、対向する第1側面部材23および第2側面部材24の2部材をともに可動とし、第1平面部材21、第2平面部材22、炉内側端面部材26および炉外側端面部材25を両端が開口する筒状に一体化するようにしてもよい。
六角レンガ10の上向き斜面131,141および下向き斜面132,142のなす角度Aは適宜設定すればよく、上向き斜面131,141の傾斜角と下向き斜面132,142の傾斜角を異なる設定としてもよい。この場合、六角レンガ10の積み上げにあたっては、同じ角度のものを向かい合わせるようにする必要があるが、上下に隣接する階層毎に六角レンガ10を反転させることで対応が可能である。
第2実施形態では、六角レンガ10の炉内側端面16および炉外側端面15に傾斜を設けたが、それぞれ同じ角度Bであることは必須ではなく、異なる傾斜角度としてもよい。あるいは、何れかは傾斜せず、端部調整部材250,260の何れかを省略してもよい。
このほか、各部の細部形状および材質等は、実施にあたって適宜選択すればよい。
本発明は六角レンガ用金型および六角レンガ成型方法に関し、窯炉や取鍋などの耐火物ライニングとして利用できる。
1…成型装置
2…ベース
3…コラム
4…シリンダ
5…ロッド
10…六角レンガ
11…上面
12…下面
13,14…側面
15…炉外側端面
16…炉内側端面
19…杯土
130,140…山形形状
131,141…上向き斜面
132,142…下向き斜面
20…成型金型
21…第1平面部材
22…第2平面部材
23…第1側面部材
24…第2側面部材
25…炉外側端面部材
26…炉内側端面部材
230,240…V字溝
231,232,241,242…斜面
250,260…端部調整部材
251,261…隔壁
252,262…バインダなし杯土
A…上向き斜面および下向き斜面の傾斜角度
B…炉内側端面および炉外側端面の傾斜角度
L…長さ
N…分割数
α…テーパ角度
Pn,P1,P2…ピッチ
R,R1,R2,Ri1,Ro2…設置半径
Ri…炉内側設置半径
Ro…炉外側設置半径
Wn…幅寸法
Wnc…最大幅
Wnf…上下面幅
We…上向き斜面および下向き斜面の幅方向寸法
Wic…炉内側の最大幅
Wif…炉内側の上下面幅
Woc…炉外側の最大幅
Wof…炉外側の上下面幅

Claims (7)

  1. 互いに平行に配置された等脚台形状の上面および下面と、前記上面の両側に接続された一対の上向き斜面および前記下面の両側に接続された一対の下向き斜面と、前記上面、前記下面、一対の前記上向き斜面および一対の前記下向き斜面にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面および炉外側端面とを有する六角錐台形状の六角レンガを成型するための六角レンガ用金型であって、
    前記上面および前記下面を成型するための互いに平行配置された第1平面部材および第2平面部材と、前記上向き斜面および前記下向き斜面を成型するためのV字溝を有する第1側面部材および第2側面部材と、前記六角形状の炉内側端面および炉外側端面を成型するための炉内側端面部材および炉外側端面部材とを有し、
    前記第1平面部材、前記炉内側端面部材、前記第2平面部材および前記炉外側端面部材が順次接続されて筒状に形成され、その筒状の一方の開口に前記第1側面部材が固定されるとともに、前記筒状の内部には前記第2側面部材が前記第1側面部材に向けて近接可能かつ離隔可能に配置され、
    前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の少なくとも何れかに沿って端部調整部材が設置されていることを特徴とする六角レンガ用金型。
  2. 互いに平行に配置された等脚台形状の上面および下面と、前記上面の両側に接続された一対の上向き斜面および前記下面の両側に接続された一対の下向き斜面と、前記上面、前記下面、一対の前記上向き斜面および一対の前記下向き斜面にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面および炉外側端面とを有する六角錐台形状の六角レンガを成型するための六角レンガ用金型であって、
    前記上面および前記下面を成型するための互いに平行配置された第1平面部材および第2平面部材と、前記上向き斜面および前記下向き斜面を成型するためのV字溝を有する第1側面部材および第2側面部材と、前記六角形状の炉内側端面および炉外側端面を成型するための炉内側端面部材および炉外側端面部材とを有し、
    前記第1平面部材、前記第1側面部材、前記第2平面部材および前記第2側面部材が順次接続されて筒状に形成され、その筒状の炉内側となる開口端に前記炉内側端面部材が固定されるとともに、前記筒状の内部には前記炉外側端面部材が前記炉内側端面部材に向けて近接可能かつ離隔可能に配置されたことを特徴とする六角レンガ用金型。
  3. 請求項2に記載された六角レンガ用金型において、
    前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の少なくとも何れかに沿って設置される端部調整部材を有することを特徴とする六角レンガ用金型。
  4. 互いに平行に配置された等脚台形状の上面および下面と、前記上面の両側に接続された一対の上向き斜面および前記下面の両側に接続された一対の下向き斜面と、前記上面、前記下面、一対の前記上向き斜面および一対の前記下向き斜面にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面および炉外側端面とを有する六角錐台形状の六角レンガを成型するための六角レンガ成型方法であって、
    前記上面および前記下面を成型するための互いに平行配置された第1平面部材および第2平面部材と、前記上向き斜面および前記下向き斜面を成型するためのV字溝を有する第1側面部材および第2側面部材と、前記六角形状の炉内側端面および炉外側端面を成型するための炉内側端面部材および炉外側端面部材とを用い、
    前記六角レンガの前記上面から前記下面までの設計上の高さH、前記上面および前記下面の炉内側端または炉外側の幅寸法Wn、前記上面および前記下面の炉内側から炉外側までの長さLとして、
    前記第1平面部材および前記第2平面部材の距離を前記高さHで固定し、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の距離を前記長さLで固定し、前記第1平面部材、前記炉内側端面部材、前記第2平面部材および前記炉外側端面部材を順次接続して筒状に形成し、その筒状の一方の開口に前記第1側面部材を固定して有底筒状に形成しておき、
    前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の少なくとも何れかに沿って端部調整部材を設置した後、
    これらの内側に杯土を充填し、前記第2側面部材を前記第1側面部材に向けて距離が前記幅寸法Wnとなるまで近接させ、前記第1平面部材、前記第2平面部材、前記第1側面部材、前記第2側面部材、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材で囲われた空間内で前記杯土を圧縮成型することを特徴とする六角レンガ成型方法。
  5. 互いに平行に配置された等脚台形状の上面および下面と、前記上面の両側に接続された一対の上向き斜面および前記下面の両側に接続された一対の下向き斜面と、前記上面、前記下面、一対の前記上向き斜面および一対の前記下向き斜面にそれぞれ接続された六角形状の炉内側端面および炉外側端面とを有する六角錐台形状の六角レンガを成型するための六角レンガ成型方法であって、
    前記上面および前記下面を成型するための互いに平行配置された第1平面部材および第2平面部材と、前記上向き斜面および前記下向き斜面を成型するためのV字溝を有する第1側面部材および第2側面部材と、前記六角形状の炉内側端面および炉外側端面を成型するための炉内側端面部材および炉外側端面部材とを用い、
    前記六角レンガの前記上面から前記下面までの設計上の高さH、前記上面および前記下面の炉内側端または炉外側の幅寸法Wn、前記上面および前記下面の炉内側から炉外側までの長さLとして、
    前記第1平面部材および前記第2平面部材の距離を前記高さHで固定し、前記第1側面部材および前記第2側面部材の距離を前記幅寸法Wnで固定し、前記第1平面部材、前記第1側面部材、前記第2平面部材および前記第2側面部材を順次接続して筒状に形成し、その筒状の炉内側となる開口端に前記炉内側端面部材を固定して有底筒状に形成しておき、
    これらの内側に杯土を充填し、前記炉外側端面部材を前記炉内側端面部材に向けて距離が前記長さLとなるまで近接させ、前記第1平面部材、前記第2平面部材、前記第1側面部材、前記第2側面部材、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材で囲われた空間内で前記杯土を圧縮成型することを特徴とする六角レンガ成型方法。
  6. 請求項5に記載された六角レンガ成型方法において、
    前記杯土を充填する際に、前記炉内側端面部材および前記炉外側端面部材の少なくとも何れかに沿って端部調整部材を設置することを特徴とする六角レンガ成型方法。
  7. 請求項4または請求項6に記載された六角レンガ成型方法において、
    前記端部調整部材が、前記炉外側端面部材あるいは前記炉内側端面部材の表面から間隔をおいて設置された隔壁と、前記杯土と同質だがバインダを含まないバインダなし杯土とで構成されることを特徴とする六角レンガ成型方法。
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