JP6340149B1 - 張弦梁構造体とその設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】張弦梁構造体を形成する上弦材の座屈長さを短くすることのできる張弦梁構造体とその設計方法を提供すること。【解決手段】束材3の本数を設定し、上弦材1と束材3と下弦材2とからなる基本構造モデルの左右端側において、隣接する束材3の間には、上弦材1に荷重が載荷された際に圧縮力が作用する圧縮力負担斜材4を配設し、この際に、左右端から圧縮力負担斜材4の配設位置までのスパンを除外スパンに設定し、上弦材1のスパンの1/2と除外スパンの差分値が座屈長さLkとなるように圧縮力負担斜材4の配設本数を設定し、張弦梁構造体10の構造モデルを設計する、張弦梁構造体の設計方法である。【選択図】図4

Description

本発明は張弦梁構造体とその設計方法に関する。
張弦梁構造体は、圧縮材である上弦材(梁)と、引張材(テンション材)である下弦材と、上弦材と下弦材を繋ぐ圧縮材である束材と、から一般に構成されており、梁と引張材を組み合わせたハイブリッド構造体である。ロッドやケーブルなどの細いテンション材にて下弦材が形成された張弦梁構造体を屋根架構等に適用することにより、透明感や軽量感、軽快感のある屋根空間を有する、アトリウムやアリーナ、体育館といった様々な規模の建築物が形成される。
この張弦梁構造体の設計においては、許容応力度の設定に必要な座屈長さとして、張弦梁構造体もしくは上弦材のスパンの1/2が一般に採用されている(例えば、非特許文献1参照)。張弦梁構造体の有する束材の本数等に応じて、張弦梁構造体の座屈モードには、1次モードや2次モードなどが存在し、張弦梁構造体は少なくとも1本の束材を有することから、固有値解析を行うことにより、2次モード以上の座屈モードを有することになる。固有値解析の結果、1次モード(上弦材のスパンを座屈長さとする座屈モード)や3次以上の座屈モードよりも、2次モード(上弦材のスパンの1/2を座屈長さとする正弦波状のモード)が卓越することが分かっており、この知見に基づいて、上弦材の座屈長さとしてスパンの1/2が一般に採用されている。なお、建築基準法等において地域ごとに規定する積雪荷重を上弦材の全スパンに載荷する載荷パターンや、左右の半分のスパンに載荷する載荷パターン、3/4スパンに亘って載荷する載荷パターン等、様々な載荷パターンで座屈モードを検証した場合においても、上記する2次モードの座屈モードが卓越することに変わりはない。
しかしながら、上弦材の座屈長さを上弦材のスパンの1/2に一律に規定して設計を行う場合、往々にして座屈長さが長くなることから、日本建築学会で規定している座屈耐力(許容圧縮耐力)に関する算定式に基づけば、座屈長さが長くなることに対応して上弦材の許容圧縮耐力を確保するには、上弦材の断面二次モーメントを可及的に大きくすることを要する。
大空間施設の屋根架構を張弦梁構造体から形成する場合、例えば、梁間方向に延びる張弦梁構造体を所定間隔で桁行方向に並設し、張弦梁構造体同士を複数の連結材で連結することにより、張弦梁構造体からなる屋根架構が形成される。この連結材は、例えば相互にクロスした複数の斜材等からなり、この斜材によって複数の張弦梁構造体が繋がれ、屋根の面積をカバーする屋根架構が形成される。上弦材としては、H型鋼等の形鋼材や鋼管等が適用でき、その強軸方向は一般に鉛直方向(上下方向)であって張弦梁構造体もしくは上弦材のスパン面内方向と規定され、その弱軸方向は一般に水平方向であってスパン面外方向と規定される。
上弦材のスパン面外方向の座屈長さに関しては、上弦材に対して小梁などの補剛材を取付けることにより、座屈長さを短くすることができる。しかしながら、上弦材のスパン面内方向の座屈長さに関しては、上記する上弦材のスパンの1/2に設定され得ることから、この座屈長さに応じた座屈耐力を確保するために、上弦材の断面二次モーメントを大きくせざるを得ない。
大空間施設の規模が大きくなるにつれて、例えば屋根を構成する張弦梁構造体のスパン(上弦材のスパン)が長くなり、従って、張弦梁構造体の設計上の座屈長さも長くなる。座屈長さが長くなる中で上弦材の座屈耐力を確保する必要があることから、上弦材の断面二次モーメントを大きくする必要性は一層高まることになる。上弦材の断面二次モーメントを大きくするには、上弦材の梁成を高くすることが効果的となるが、上弦材の梁成を高くすることにより、上弦材から醸し出される重量感や威圧感が増してしまい、張弦梁構造体からなる屋根構造に対して期待される効果である、透明感や軽量感が損なわれることに繋がる。
従って、張弦梁構造体の上弦材の設計時における座屈長さに関し、合理的な方法によって座屈長さを短くすることのできる設計方法や、この設計方法に基づいて設計された張弦梁構造体の開発が切望される。
ところで、上弦材と束材と下弦材とからなる張弦梁構造に関し、不均等荷重に対する変形を抑えるべく、スパン中央付近の束材間に斜め引張材が追加された張弦梁構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−129859号公報
2002年度日本建築学会 関東支部研究報告集 張弦梁構造の座屈性状に関する基礎的研究 205〜208頁
しかしながら、特許文献1に記載の張弦梁構造のように、上弦材のスパン中央付近に引張材となる斜材を追加した構造では、上記するように上弦材のスパンの1/2程度となる座屈長さを短くすることはできない。追加された斜材が引張材ゆえに、上弦材に作用する圧縮力によって決定される座屈長さを短くすることに対して、引張材である斜材は何等寄与しないためである。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、張弦梁構造体を形成する上弦材の座屈長さを短くすることのできる張弦梁構造体とその設計方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による張弦梁構造体の一態様は、上弦材と、該上弦材から垂下される束材と、該束材にて支持される下弦材と、を有する張弦梁構造体であって、
前記張弦梁構造体の左右端側において、隣接する前記束材の間には、前記上弦材に荷重が載荷された際に圧縮力が作用する圧縮力負担斜材が配設されており、前記上弦材の座屈長さが該上弦材のスパンの1/2未満であることを特徴とする。
本態様によれば、張弦梁構造体の左右端側において、隣接する束材の間に圧縮力負担斜材が配設されていることにより、上弦材の座屈長さを上弦材のスパンの1/2未満とすることができる。
ここで、「上弦材に荷重が載荷された際に圧縮力が作用する」とは、例えば上弦材のスパンの1/2の所謂不均等荷重等がスパンの左側もしくは右側もしくは中央に作用した場合や、上弦材の全スパンに亘る均等荷重が作用した場合において、斜材に圧縮力が作用することを意味する。ここで言う荷重には、積雪荷重や風による吹き下ろし荷重、地震時の鉛直荷重等が含まれる。圧縮力負担斜材であることから、従来の引張材のように引張力に対抗できることは勿論のこと、作用する圧縮力にも抗し得る斜材である。
特許文献1に記載の引張材である斜材は、圧縮力に抗し得る圧縮剛性を有しておらず、また、そもそも圧縮剛性を有する必要性が無い。本態様による張弦梁構造体では、左右端側の束材間において、作用する圧縮力に抗し得る所定本数の圧縮力負担斜材が配設されていることにより、左右端から圧縮力負担斜材が配設されている区間には、この圧縮力負担斜材と上弦材と下弦材と束材によってトラス構造が形成できる。そのため、従来の設計時に一般に設定されている上弦材のスパンの1/2の座屈長さから、このトラス構造を構成する端部区間を差し引いた長さを座屈長さとすることが可能になる。すなわち、張弦梁構造体の左右端側にそれぞれ所定本数の圧縮力負担斜材が配設されていることにより、上弦材の座屈長さを上弦材のスパンの1/2未満に設定でき、所望に座屈長さの短縮された張弦梁構造体が形成される。
このように、張弦梁構造体において、その左右端側にそれぞれ圧縮力に抗し得る圧縮力負担斜材が配設されることにより、座屈長さが短く設定されている張弦梁構造体、言い換えれば、このような設計思想の下で設計されている張弦梁構造体は、従来の張弦梁構造体にはない新規で斬新な張弦梁構造体と言える。
本態様の張弦梁構造体によれば、張弦梁構造体の左右端側にそれぞれ所定本数の圧縮力負担斜材が配設されていることにより、上弦材の座屈長さが所望の長さに設定されている。このように、上弦材の梁成を高くして断面二次モーメントを大きくすることにより、上弦材の座屈耐力の確保を図るものではなく、座屈長さそのものが短くされていることから、上弦材の梁成を可及的に抑制することが可能となる。そのため、張弦梁構造体からなる屋根架構に対して期待される効果である、透明感や軽量感が損なわれるといった恐れはない。なお、束材の本数が多くなり過ぎても、張弦梁構造体に期待される透明感や軽量感が損なわれ得ることから、所望する透明感や軽量感が奏されるように、上弦材の梁成と束材の本数、さらには左右端側の圧縮力負担斜材の本数が設定された張弦梁構造体が望ましい。
また、本発明による張弦梁構造体の設計方法の一態様は、上弦材と、該上弦材から垂下される束材と、該束材にて支持される下弦材と、を有する張弦梁構造体の設計方法であって、
前記上弦材のスパンを設定し、該上弦材の座屈長さを該上弦材のスパンの1/2未満の所定の座屈長さに設定し、
前記束材の本数を設定し、前記上弦材と前記束材と前記下弦材とからなる基本構造モデルの左右端側において、隣接する前記束材の間には、前記上弦材に荷重が載荷された際に圧縮力が作用する圧縮力負担斜材を配設し、この際に、該左右端から該圧縮力負担斜材の配設位置までのスパンを除外スパンに設定し、前記上弦材のスパンの1/2と該除外スパンの差分値が前記座屈長さとなるように前記圧縮力負担斜材の配設本数を設定し、前記張弦梁構造体の構造モデルを設計することを特徴とする。
本態様によれば、張弦梁構造体の左右端側において圧縮力負担斜材が配設される区間の長さに基づいて、所望する座屈長さの張弦梁構造体を設計することができる。
上弦材のスパンは、設計される建築物の梁間方向の間隔等、張弦梁構造体が架設されるスパンによって決定される。上弦材の座屈長さをどの程度の長さ(所定の座屈長さ)に設定するかは、例えば、所定の座屈耐力(許容圧縮耐力)を確保しながら、上弦材の梁成を所定の梁成に収めるといった設計フローに基づいて設定される。例えば、従来の張弦梁構造体を形成する上弦材の設計においては、上弦材のスパンの1/2をその座屈長さとして一律に規定していたのに対して、所望する梁成の上弦材とするべく、座屈長さを上弦材のスパンの1/3や1/4といった具合に自由に設定することが可能になる。この所望の梁成とは、既述するように、張弦梁構造体に期待される透明感や軽量感が奏されるような梁成である。
束材の本数の設定は、言い換えれば束材のピッチの設定でもある。束材のピッチが密になり、その本数が増えるにつれて張弦梁構造体に期待される透明感や軽量感が阻害され得ることから、この効果が得られる好適な束材の本数もしくはピッチが設定されるのが望ましい。
上記する束材の本数もしくはピッチの設定は、圧縮力負担斜材の配設本数にも関連する。すなわち、設定された座屈長さを満たすように張弦梁構造体の左右端に圧縮力負担斜材が配設されるが、この圧縮力負担斜材は隣接する束材の間に配設されるからである。張弦梁構造体の左右端から圧縮力負担斜材の配設位置までのスパンを除外スパンに設定し、上弦材のスパンの1/2と除外スパンの差分値を座屈長さとする。例えば、張弦梁構造体の左右端側においてそれぞれ、3本の束材によって形成された2区間に圧縮力負担斜材が配設されている場合は、この2区間分の長さ(上弦材のスパン方向の長さ)を除外スパンとして座屈長さをその分だけ短くすることができる。
本発明者等による座屈解析に基づく検証によれば、上弦材の左右片側に上弦材のスパンの1/2の不均等荷重を載荷させた際の座屈長さは、上弦材のスパンの1/2から、上弦材の端部から圧縮力負担斜材が配設されている除外スパンを除いた長さに近似した長さになることが確認されている。従って、「上弦材のスパンの1/2と除外スパンの差分値を座屈長さとする」ことに関しては、このように設定された座屈長さをそのまま適用してもよいし、このように設定された座屈長さに対して安全側を見込んで数%乃至10%程度の長さを加味した長さを設計上の座屈長さに設定してもよい。
圧縮力負担斜材と上弦材と下弦材と束材によってトラス構造が形成でき、このようなトラス構造を有する端部側区間は上弦材の座屈領域とはなり得ないことから、座屈長さからこの端部側区間を除外する方法は合理的な設計方法と言える。また、予め設定されている座屈長さを満たすように、圧縮力負担斜材が配設される端部側区間を除外スパンに設定する設計方法は、合理的な設計方法でありながら、複雑な設計要素も設計アルゴリズムも必要としない。また、本態様の設計方法は、コンピュータを用いて構造モデルを作成し、一連の設計方法をコンピュータに実行させてもよいが、設計者が例えば手計算にて構造計算を行うことも可能である。従って、例えば、張弦梁構造体からなる屋根架構の初期の設計段階において、設計者が任意に上弦材の梁成及び座屈長さを設定し、束材の本数もしくはピッチを設定し、左右端側の圧縮力負担斜材の本数を設定することにより、初期の架構モデルを比較的短時間に作成することができる。
なお、従来の張弦梁構造体の設計において、仮に張弦梁構造体の各所に斜材を配設する設計が行われていたとしても、この斜材は上記する特許文献1に記載の張弦梁構造のように引張材として位置づけられているに過ぎず、斜材を圧縮力負担斜材として扱う設計方法はこれまでに存在しない。そして、このように各所に斜材が配設されている構造モデルに対して均等荷重や不均等荷重を載荷する構造計算を行った場合、実際には、斜材に圧縮力が作用する計算結果が得られている可能性は十分にある。しかしながら、斜材を圧縮力負担斜材と見なしていないことから、座屈長さを一般の上弦材のスパンの1/2に一律に設定して安全側の設計が行われているものと考えられる。これに対して本態様による設計方法は、合理的に上弦材の座屈長さを短くする設計方法であることから、安全側に偏り過ぎている従来の設計方法を見直し、経済的に張弦梁構造体を設計する設計方法であると言える。
以上の説明から理解できるように、本発明の張弦梁構造体とその設計方法によれば、張弦梁構造体を形成する上弦材の座屈長さを短くすることができる。
本発明の実施形態に係る張弦梁構造体から構成される屋根架構の一例を示す模式図である。 (a)は従来の張弦梁構造体の座屈モード及び座屈長さを説明する図であり、(b)は本発明の実施形態に係る張弦梁構造体の座屈モード及び座屈長さを説明する図である。 本発明の実施形態に係る張弦梁構造体に不均等荷重が作用した際に圧縮力負担斜材に圧縮力が作用していることを説明する図である。 本発明の実施形態に係る張弦梁構造体の設計方法のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る張弦梁構造体とその設計方法について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[実施形態]
<張弦梁構造体>
はじめに、図1乃至図3を参照して、本発明の実施形態に係る張弦梁構造体の一例を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る張弦梁構造体から構成される屋根架構の一例を示す模式図である。また、図2(a)は、従来の張弦梁構造体の座屈モード及び座屈長さを説明する図であり、図2(b)は、本発明の実施形態に係る張弦梁構造体の座屈モード及び座屈長さを説明する図である。また、図3は、本発明の実施形態に係る張弦梁構造体に不均等荷重が作用した際に圧縮力負担斜材に圧縮力が作用していることを説明する図である。
図1に示すように、屋根架構100を形成する張弦梁構造体10は、上方に湾曲した上弦材1と、下方に湾曲した下弦材2と、上弦材1と下弦材2を繋ぐ複数の束材3とを有する。上弦材1は圧縮材である梁であり、H型鋼やI型鋼等の形鋼材の他、鋼製の角パイプや丸パイプなどから形成される。下弦材2はテンション材であり、構造用ケーブルやPC鋼線等のPC鋼材から形成される。また、下弦材2には、必要に応じてプレストレスが導入されていてもよい。束材3は圧縮材であり、上弦材1と同様に、形鋼材、鋼製の角パイプや丸パイプなどから形成される。なお、上弦材1は直線状の梁であってもよい。
この基本構成に対して、張弦梁構造体10は、左右端側の隣接する束材3の間に斜材4が配設されている。図示例の張弦梁構造体10においては、左右端側のそれぞれにおいて、3本の束材3の間に2本の斜材4が配設されている。
この斜材4は、引張力のみに抗し得るテンション材ではなく、引張耐力を有することは勿論のこと、作用する圧縮力に対しても十分な圧縮耐力を有する、圧縮力負担斜材である。従って、作用する圧縮力に抗し得る圧縮耐力を満たす、鋼管の他、山形鋼や溝形鋼、H型鋼等の形鋼材等から形成される。
圧縮力負担斜材4の配設本数は、以下で詳説するように所定の座屈長さを満たす本数が設定されることから、図示例のように左右端側に2本ずつの形態以外にも、1本ずつの形態や3本以上の形態などがある。
屋根架構100は、複数の張弦梁構造体10(図示例では5基)と、張弦梁構造体10同士を水平に連結する水平連結材20と、張弦梁構造体10を形成する上弦材1と水平連結材20で形成される格子内にクロス状に配設される水平斜材30と、を有する。水平連結材20と水平斜材30はいずれも、鋼管の他、山形鋼や溝形鋼、H型鋼、I型鋼等の形鋼材等から形成される。図1では、屋根架構100の構成を視認し易くするために、水平斜材30を一部にのみ示している。張弦梁構造体10は例えば梁間方向に延設し、複数の張弦梁構造体10が桁行方向に所定間隔で配設されることにより、所定の平面積の屋根架構100が形成される。
屋根架構100は、柱や壁等からなる下部構造体200に支持される。このように、複数の張弦梁構造体10から構成される屋根架構100を有する建築物としては、アトリウムやアリーナ、体育館、劇場といった様々な規模の建築物が挙げられ、張弦梁構造体10からなる屋根架構100を有することにより、透明感や軽量感、軽快感のある屋根空間が形成される。張弦梁構造体10は広い空間を可及的に低いライズで実現することを可能としており、従って、張弦梁構造体10からなる屋根架構100を有する建築物では、屋根架構100が下部構造体200への負担を軽減することができ、このことによって建築物のデザイン自由度が高められる。
図2(a)に示すように、上弦材1と下弦材2と複数の束材3のみを有する従来の張弦梁構造体10'においては、張弦梁構造体10'もしくは上弦材1のスパンLに対して、圧縮材である上弦材1の座屈長さLkは、安全側を見てL/2に設定されるのが従来一般の設計の考え方である。張弦梁構造体10'の有する束材3の本数等に応じて、張弦梁構造体10'の座屈モードには、1次モードや図示例の2次モードなどが存在し、張弦梁構造体10'は少なくとも1本の束材3を有することから、固有値解析を行うことにより、2次モード以上の座屈モードを有することになる。固有値解析の結果、1次モード(上弦材のスパンを座屈長さとする座屈モード)や3次以上の座屈モードよりも、図示例の2次モードが卓越することが分かっており、この知見に基づいて、上弦材1の座屈長さLkとしてスパンLの1/2が一般に採用されている。しかしながら、上弦材1の座屈長さを上弦材1のスパンLの1/2に一律に規定して設計を行う場合、往々にして座屈長さLkが長くなることから、日本建築学会で規定している座屈耐力(許容圧縮耐力)に関する算定式に基づけば、座屈長さLkが長くなることに対応して上弦材1の許容圧縮耐力を確保するには、上弦材1の断面二次モーメントを可及的に大きくすることを要する。ここで、日本建築学会「鋼構造設計基準」にある「座屈を考慮した長期許容圧縮応力度fc」の計算式を以下の式(1)に示す。
Figure 0006340149

式(1)中の細長比率λは、座屈長さと断面二次半径を用いて、以下の式(2)で表される。
Figure 0006340149

式(2)中の断面二次半径は、以下の式(3)で表される。
Figure 0006340149

式(3)を式(2)に代入し、さらに式(1)に代入することにより、上弦材1の座屈を考慮した長期許容圧縮応力度と座屈長さ、及び断面二次モーメントとの関係は以下の式(4)で表される。
Figure 0006340149

式(4)より、仮に上弦材1の座屈長さLkが長くなる場合、上弦材1が所定の長期許容圧縮応力度fcを満たすために断面二次モーメントIを大きくする必要があることが分かる。
上弦材1の断面二次モーメントIは、上弦材1の幅に比例し、上弦材1の梁成の三乗に比例することから、断面二次モーメントIを大きくするには上弦材1の梁成を大きくすることが有効となる。しかしながら、上弦材1の梁成を高くすることにより、上弦材1から醸し出される重量感や威圧感が増してしまい、張弦梁構造体10からなる屋根架構100に対して期待される効果である、透明感や軽量感が損なわれることに繋がる。
そこで、図示する張弦梁構造体10では、座屈長さLkそのものを短くすることにより、上弦材1が所定の長期許容圧縮応力度fcを満たしながら、上弦材1の梁成を可及的に抑制することとした。
すなわち、図2(b)に示すように、張弦梁構造体10の左右端側の束材3間において、作用する圧縮力に抗し得る所定本数の圧縮力負担斜材4を配設する構成を適用している。この構成により、張弦梁構造体10の左右端から圧縮力負担斜材4が配設されている区間には、この圧縮力負担斜材4と上弦材1と下弦材2と束材3によってトラス構造が形成できる。なお、左右端は、上弦材1と下弦材2と束材3のみによって略三角形のフレームが構成されることは図からも明らかである。このトラス構造を有する端部区間は、上弦材1の座屈領域とはなり得ない。そのため、従来の設計時に一般に設定されている上弦材1のスパンの1/2の座屈長さLkから、このトラス構造を構成する端部区間を除外スパンLgとしてこの除外スパンLgを差し引いた長さである、L/2−Lgを座屈長さLkとするものである。すなわち、張弦梁構造体10の左右端側にそれぞれ所定本数の圧縮力負担斜材4が配設されていることにより、上弦材1の座屈長さLkが上弦材1のスパンの1/2未満に設定され、所望に短縮されて上弦材1のスパンLの1/2未満の座屈長さLkを有する張弦梁構造体10となっている。
図2(b)に示すように、卓越する二次の座屈モードは、上弦材1のスパンLから左右の除外スパンLgを差し引いた長さの1/2となる。なお、除外スパンLgを剛な領域として構造解析を行うと、図2(b)に示す座屈長さLkを有する座屈モードが得られる。
次に、図3を参照して、張弦梁構造体10において、上弦材1に不均等荷重が載荷された際に、左右端側に配設された斜材4に圧縮力が作用することを説明する。
図3には、張弦梁構造体10の左側にスパンLの1/2の不均等荷重(分布荷重q)を載荷する載荷パターンを示している。例えば、積雪荷重等は屋根架構100の全面に均一に作用する場合もあれば、一部領域のみに不均一に作用する場合もあり、図示例の不均等荷重はこのように不均一に荷重が作用するケースを模擬している。図示例のように不均等荷重が載荷された場合、張弦梁構造体10の左側の領域は下方に押され、右側の領域は反転して上方に持ち上げられる変形モードを呈する。そのため、左側の領域における斜材4には圧縮力N1が作用し易く、右側の領域における斜材4には引張力N2が作用し易い。すなわち、図示する載荷パターンにおいては、左側の領域の斜材4が圧縮力負担斜材となる。
図示を省略するが、図3とは逆に、右側のL/2スパンに不均等荷重を載荷した場合、今度は、張弦梁構造体10の右側の領域が下方に押され、左側の領域が反転して上方に持ち上げられる変形モードを呈するため、右側の領域における斜材4に圧縮力が作用し易く、左側の領域における斜材4には引張力が作用し易くなる。従って、この載荷パターンにおいては、右側の領域の斜材4が圧縮力負担斜材となる。
このようにして、載荷パターンとして代表的なスパンLの1/2の不均等荷重を張弦梁構造体10の左右にそれぞれ載荷する場合、張弦梁構造体10の左右端側の斜材4が圧縮力負担斜材となることが分かる。
<張弦梁構造体の設計方法>
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係る張弦梁構造体の設計方法の一例を説明する。図4は、本発明の実施形態に係る張弦梁構造体の設計方法のフローチャートである。なお、設計対象の張弦梁構造体は、アリーナ等の建築物の屋根架構の構成要素である。まず、ステップS40において、上弦材1のスパンを設定する。上弦材1のスパンは、予め設定されている建築物の例えば梁間方向の間隔等に応じて設定される。
ステップS42において、座屈長さを設定する。上弦材1の座屈長さの設定においては、上弦材1が所定の座屈耐力(許容圧縮耐力)を確保しながら、上弦材1の梁成を所定の梁成に収めるようにして設定する。例えば、上記する式(4)を参照して、所定のfcを満たしながら、所定のIを満たす梁成となるような座屈長さLkを設定する。この梁成は、張弦梁構造体10に期待される透明感や軽量感が奏されるような梁成である。
ここでは、座屈長さLkを、上弦材1のスパンの1/3や1/4といった具合に自由に設定することが可能になる。すなわち、従来の張弦梁構造体の設計方法のように、上弦材のスパンの1/2を上弦材の座屈長さとして一律に規定する方法とは設計方法が全く異なる。
ステップS44において、束材3の本数を設定する。束材3の本数の設定は、束材3のピッチの設定とも言えるが、束材3のピッチが密になり、その本数が増えるにつれて張弦梁構造体10に期待される透明感や軽量感が阻害され得る。従って、張弦梁構造体10に期待される係る効果が得られる好適な束材3の本数をここで設定する。また、束材3の本数を設定することにより、上弦材1と束材3と下弦材2とからなる基本構造モデルが作成される。
ステップS46において、ステップS42にて設定されている座屈長さLkを満たすように、圧縮力負担斜材4の本数を設定する。張弦梁構造体10の左右端側において、束材3の間に圧縮力負担斜材4を配設することによってトラス構造を形成し、座屈しない区間を形成し、左右端から圧縮力負担斜材4の配設位置までのスパンを座屈長さから除外可能な除外スパンとして設定する。上弦材1のスパンの1/2と除外スパンの差分値を座屈長さLkとし、この座屈長さLkがステップS42にて設定される座屈長さLkとなるように除外スパンが設定される(すなわち、圧縮力負担斜材4の本数が設定される)。
このように、上弦材1と束材3と下弦材2とからなる基本構造モデルの左右端側において、所定の座屈長さLkを満たす本数の圧縮力負担斜材4を配設することにより、張弦梁構造体10の構造モデルが設計される(ステップS48)。
なお、必要に応じて、設計された構造モデルに対して座屈解析を行い、座屈解析にて求められた座屈長さとステップS42にて設定した座屈長さを比較し、座屈長さの修正を図ってもよい。例えば、ステップS42にて設定した座屈長さに対して、座屈解析の結果算定された座屈長さの方が短い場合、この短い座屈長さを採用し、例えば、採用した座屈長さを満たす上弦材1の断面剛性としてもよい。この場合は、より経済的に張弦梁構造体10を設計できる。一方、ステップS42にて設定した座屈長さに対して、座屈解析の結果算定された座屈長さの方が長い場合、この長い座屈長さを採用し、例えば、採用した座屈長さを満たす上弦材1の断面剛性としてもよい。この場合は、従来の張弦梁構造体の設計方法よりは経済的に張弦梁構造体を設計しながらも、安全側に張弦梁構造体を設計できる。
張弦梁構造体10の構造モデルが設計された後、様々なパターンの不均等荷重や均等荷重を構造モデルに載荷し、各荷重載荷時に各部材にとってクリティカルとなる断面力に基づいて各部材の断面剛性や変形性能等を決定し、これらの剛性や変形性能等を満たす仕様を設定する。
<座屈解析による検証とその結果>
本発明者等は、コンピュータ内で張弦梁構造体をモデル化し、本発明による張弦梁構造体の設計方法に含まれる上弦材の座屈長さの設定方法の妥当性を検証した。この解析モデルは、所定長さの上弦材と下弦材の間に8本の束材を配設し、左右端側にそれぞれ2本ずつの斜材を配設したものである。この解析モデルに対し、解析モデルのスパンの1/2の不均等荷重を解析モデルの左側に載荷した。
解析の結果、解析モデルの左側の斜材に圧縮力が作用し、右側に引張力が作用することが確認された。そして、この解析モデルを用いて座屈解析を実行し、座屈長さを求めた結果、左右端から斜材が配設された区間を、解析モデルのスパンから除外した長さのおよそ1/2が座屈長さとなる結果が得られている。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本発明はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
1 :上弦材
2 :下弦材
3 :束材
4 :圧縮力負担斜材(斜材)
10 :張弦梁構造体
20 :水平連結材
30 :水平斜材
100 :屋根架構
200 :下部構造体

Claims (2)

  1. 上弦材と、該上弦材から垂下される束材と、該束材にて支持される下弦材と、を有する張弦梁構造体であって、
    前記張弦梁構造体の左右端側において、隣接する前記束材の間には、前記上弦材に荷重が載荷された際に圧縮力が作用する圧縮力負担斜材が配設されており、前記上弦材の座屈長さが該上弦材のスパンの1/2未満であることを特徴とする、張弦梁構造体。
  2. 上弦材と、該上弦材から垂下される束材と、該束材にて支持される下弦材と、を有する張弦梁構造体の設計方法であって、
    前記上弦材のスパンを設定し、該上弦材の座屈長さを該上弦材のスパンの1/2未満の所定の座屈長さに設定し、
    前記束材の本数を設定し、前記上弦材と前記束材と前記下弦材とからなる基本構造モデルの左右端側において、隣接する前記束材の間には、前記上弦材に荷重が載荷された際に圧縮力が作用する圧縮力負担斜材を配設し、この際に、該左右端から該圧縮力負担斜材の配設位置までのスパンを除外スパンに設定し、前記上弦材のスパンの1/2と該除外スパンの差分値が前記座屈長さとなるように前記圧縮力負担斜材の配設本数を設定し、前記張弦梁構造体の構造モデルを設計することを特徴とする、張弦梁構造体の設計方法。
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