JP6338651B2 - グリニャールカップリング反応において高選択性のジアルキル−、ジアリール−、及びアルキルアリール−ジハロシランの製造方法 - Google Patents

グリニャールカップリング反応において高選択性のジアルキル−、ジアリール−、及びアルキルアリール−ジハロシランの製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、概して、ジハロシランを作製する方法及びその使用に関する。特に、本開示は、グリニャールカップリング反応においてジアルキル−、ジアリール−、又はアルキルアリールジハロシランを高選択性で作製することに関する。
この項目での記述は、単に、本開示に関連する背景情報を提供しており、先行技術を構成し得ない。ジハロシランは、一般に、様々なシリコーン及びポリシラン化合物の工業的製造において前躯体又は試剤として使用される。例えば、フェニルメチルジクロロシラン(PhMeSiCl)などのアルキルアリール−ジハロシランに対する需要は、毎日の生活で使用される様々な材料の製造での使用に対して着実に増加している。
フェニルメチルジクロロシラン(PhMeSiCl)の作製に一般に使用される方法の例は、PhMgClなどのグリニャール試剤とメチルトリクロロシランMeSiClとの連続撹拌槽型反応器(CSTR)中での反応である。この形の従来の方法は、グリニャール試剤と比較して高濃度のMeSiClを使用することにより通常最適化される。この方法で、グリニャール試剤がMeSiClと反応する可能性は、グリニャール試剤がPhMeSiCl生成物と反応して、副生成物としてジフェニルメチルクロロシラン(PhMeSiCl)を形成する可能性よりも大きい。典型的には、少なくとも3:1の質量比のMeSiCl:PhMgClを反応剤として使用して、最大7:1質量比のPhMeSiCl:PhMeSiClが生成物として得られる。
本発明は、概して、ジアルキル−(diakyl-)、ジアリール−、又はアルキルアリール−ジハロシランをグリニャールカップリング反応において高選択性で作製する方法を含む。この方法は、押し出し流れ反応器(PFR)、連続管型反応器(CTR)、ピストン流れ反応器、又は直列で接続された1つ以上の連続撹拌槽型反応器(CSTR)を提供するステップ、炭化水素溶媒流れを所定の流量でPFRに提供するステップ、アルキル−又はアリールトリハロシラン流れを所定の流量でPFRに提供するステップ、アルキル−又はアリールマグネシウムハライドを含むグリニャール試剤流れを所定の流量でPFRに提供するステップ、溶媒流れ、アルキル−又はアリールトリハロシラン流れ、及びグリニャール試剤流れを一体化して、一体化された反応剤流れを形成し、一体化された反応剤流れを10℃〜80℃の温度で反応させて、RSiX、RSiX、及び塩を含む生成物混合物を形成し、そこでは、各Rがグリニャール試剤、アルキル−又はアリールトリハロシランから誘導されるアルキル又はアリール基であるように独立に選択され、Xがハロゲン基であり、及び生成物混合物中のRSiX:RSiXの質量比が7:1超であるステップ、及び所望により、前記生成物混合物を捕集するステップを含む。この方法では、溶媒流れ、アルキル−又はアリールトリハロシラン流れ、及びグリニャール試剤流れの流量は、一体化された反応剤流れ中のアルキル−又はアリールトリハロシラン:グリニャール試剤の質量比が少なくとも1.5:1であり、及び一体化された反応剤流れ中の溶媒:グリニャール試剤の質量比が少なくとも3:1であるように選択される。生成物混合物中のRSiX:RSiXの質量比は、12:1超、あるいは19:1超、あるいは25:1超である。
本開示の1つの態様によれば、反応器は少なくとも1つの流体モジュールを含むPFRであり、溶媒はトルエンであり、グリニャール試剤はフェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)であり、アルキル−又はアリールトリハロシランは、メチルトリクロロシラン(MeSiCl)であり、並びに形成される生成物混合物はPhMeSiCl、PhMeSiCl、及びMgClを含む。あるいは、PFRはCorning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)である。
本開示の別な態様によれば、この方法は、グリニャール反応の開始に先立って、反応器にわたるベースライン圧力低下を測定するステップ、グリニャール反応の過程の間反応器にわたる圧力低下をモニターするステップ、及びグリニャール反応の過程の間モニターされる反応器にわたる圧力低下をベースライン圧力低下と比較して、圧力低下の変化を決定するステップを更に含んでもよい。圧力低下の変化は、反応器中で塊化及び沈降した又は反応器中で壁上に堆積した塩が反応器を詰まらせた程度に対する測定値を提供する。反応器が詰まったときは、この方法は、また、前記グリニャール反応を停止するステップ、前記反応器を詰まらせる塩を除去するステップ、及び前記グリニャール反応を再開するステップを含んでもよい。反応器を詰まらせている塩を除去する1つの具体的な方法は、反応器の残りから反応器の詰まった部分を単離するステップ、反応器の単離された部分に炭化水素溶媒をフラッシュして、アルキル−又はアリールトリハロシランを除去するステップ、全ての塩が除去されるまで、反応器の単離された部分に水をフラッシュするステップ、反応器の単離された部分にアルコールをフラッシュして、いかなる残存する水も除去するステップ、反応器の単離された部分に炭化水素溶媒を再度フラッシュして、アルコールを追い出すステップ、及び反応器の単離された部分と反応器の残りとの間の接触を再確保するステップを含む。
グリニャール反応の過程の間、一体化された反応剤流れは、反応器中の一体化された反応剤流れに対する滞留時間が約30秒未満、あるいは約20秒未満であるように予め決められた流量を有する。滞留時間は、一体化された反応剤流れが反応器内に滞在する平均時間として定義される。反応器中の塩の塊化及び沈降の潜在性を低下させるためには、溶媒:グリニャール試剤の質量比は、5:1超、あるいは6:1超であるように選択され得る。加えて、グリニャール試剤流れは、溶媒中に分散されたグリニャール試剤を含む溶液であってもよく、そこでは、溶液中に存在するグリニャール試剤の量は溶液の全重量基準で75重量%未満、あるいは50重量%未満、あるいは25重量%未満である。グリニャール溶液で使用される溶媒は、グリニャール反応で使用される炭化水素溶媒と同一でよく、又は炭化水素溶媒と相溶性又は混和性である溶媒であってもよい。
本開示の別な態様によれば、RSiX及びRSiXを含む生成物混合物は、本明細書で記述される方法に従って形成され、式中、Rはアルキル又はアリール基であるように独立に選択され、Xはハロゲン基であり、及び生成物混合物中のRSiX:RSiXの質量比は7:1超、あるいは12:1超、あるいは19:1超、あるいは25:1超である。この生成物混合物はPhMeSiCl及びPhMeSiClの混合物であってもよい。生成物混合物中のフェニルメチルジクロロシランは単離又は捕集されてもよい。
更なる適用範囲は、本明細書に記載の説明によって明白となるであろう。詳細な説明及び特定の例は、単なる例示を目的とするものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解するべきである。
本明細書に記載の図は例示のみを目的とし、いかなる方法においても本開示の範囲を限定することが意図されるものではない。
SLAR型流体モジュールを含む押し出し流れ反応器(PFR)の略図である。 本開示の教示に従ったグリニャールカップリング反応の実施に使用される2つのPFR構成(C1及びC2)の略図である。 PFRで使用するためのSJAR型、DTH型、及びDTR型流体モジュールの略図である。 ランNo.13で測定したPFR、構成C1の出口温度の時間の関数としてプロットしたグラフである。 ランNo.9で測定したPFR、構成C1の出口温度の時間の関数としてプロットしたグラフである。 PFR構成C1を用いて様々な温度で得られる、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットしたPhMeSiClの収率(重量%)のグラフである。 PFR構成C2を用いて様々な温度で得られる、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットしたPhMeSiCl収率(重量%)のグラフである。 PFR構成C1を用いて様々な温度で得られる、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットしたPhMeSiCl選択性のグラフである。 PFR構成C2を用いて様々な温度で得られる、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットしたPhMeSiCl選択性のグラフである。 PFR構成C1及びC2で10℃で行われた実験ランから得られる、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットしたPhMeSiCl選択性のグラフである。 PFR構成C1で10℃で行われた実験ランから得られる、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットしたPhMeSiCl選択性のグラフである。 PFR構成C2で10℃で行われた実験ランから得られる、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットしたPhMeSiCl選択性のグラフである。
下記の説明は、本質的に単なる例示であり、いかなる意味でも本開示又はその用途若しくは利用方法を限定するものではない。説明を通して、対応する参照番号は、同様の部分又は対応する部分及び特徴を示すことを理解されたい。
本開示は、概して、グリニャールカップリング反応においてジアルキル−、ジアリール−、又はアルキルアリールジハロシランを高選択性で作製することに関する。より詳細には、アルキル−又はアリール−マグネシウムハライドを含むグリニャール試剤をアルキル−又はアリールトリハロシラン前躯体又は試剤と反応させて、RS1X及びRSiX(式中、各Rはアルキル又はアリール基であるように独立に選択され、及びXはハロゲン基である)の生成物混合物を生成させて、RSiX生成物を高選択性で形成する。高選択性は、アルキル−又はアリールトリハロシラン前躯体:グリニャール試剤の3:1質量比を使用する場合には、この反応で形成されるRSiX生成物:RSiX生成物の質量比が7:1超、あるいは少なくとも約12:1、あるいは少なくとも約19:1、あるいは少なくとも約25:1、あるいは、最大約97:1であると定義され、及び約6:1の溶媒:グリニャール試剤希釈と共にアルキル−又はアリールトリハロシラン前躯体:グリニャール試剤の5:1質量比を使用する場合には、最大約130:1であると定義される。RSiX生成物に対する高選択性は、押し出し流れ反応器(PFR)、連続管型反応器(CTR)、ピストン流れ反応器、又は直列に接続された1つ以上の連続撹拌槽型反応器、あるいはCorning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器などの押し出し流れ反応器などの反応器中で反応を行うことにより可能となる。グリニャール試剤はRSiXではなくアルキル−又はアリールトリハロシランと反応する可能性が高いために、RSiXの選択性は、溶媒:グリニャール試剤の比が増加するに従い増加する。
この概念をより充分に説明するために、本発明は、グリニャール試剤としてのフェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)が、アルキル−トリハロシランとしてのメチルトリクロロシラン(MeSiCl)と反応して、フェニルメチルジクロロシラン(PhMeSiCl)及びジフェニルメチルクロロシラン(PhMeSiCl)の混合物を生成して、PhMeSiClが高選択性で形成されるという形で以下の開示では述べられる。当分野の専門家ならば、この概念が、グリニャール試剤としての他のアルキル−又はアリール−マグネシウムハライドと他のアルキル−又はアリールトリハロシラン試剤とを反応させて、対応するジアルキル−、ジアリール−、又はアルキルアリールジハロシランを形成することまで本開示の範囲を超えずに展開可能であるということを理解するであろう。グリニャール試剤のいくつかの例としては、エチルマグネシウムクロリド、シクロペンチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨーディド、イソプロピルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウムクロリド、3,4,5−トリフルオロフェニルマグネシウムブロミドが挙げられるが、それに限定されない。アルキル−又はアリールトリハロシランは、式RSiXを有し、式中、Rが1〜約10個の炭素原子、あるいは1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、又は約6〜約24個の炭素原子、あるいは約6〜約12個の炭素原子を有するアリール基であり、及びXが塩素、臭素、又はヨウ素などのハロゲン原子である、当分野で既知の任意の分子であってもよい。アルキル−又はアリールトリハロシランのいくつかの例としては、メチルトリクロロシラン、エチルトリブロモシラン、及びフェニルトリクロロシランが挙げられるが、それに限定されない。
本開示の1つの態様によれば、式1に示す化学反応は、溶媒中に溶解又は分散されたグリニャール試剤(PhMgCl)とトリクロロシラン(MeSiCl)との間に起こって、PhMeSiCl及びマグネシウム塩を生成するカップリング反応として記述することができる。マグネシウム塩及び溶媒は、マグネシウム塩が溶液から固体として沈澱するように選択される。あるいは、溶媒は芳香族炭化水素、あるいはトルエンであってもよく、及びマグネシウム塩は塩化マグネシウム(MgCl)である。式2に従って副生成物としてPhMeSiClの形成に至る副反応が、グリニャール試剤とPhMeSiCl生成物との間で起こる可能性がある。この形の化学反応は直列−並列反応として知られる。所望の生成物、この場合PhMeSiClの選択性を増加させるためには、本開示の方法に従って行われる反応が押し出し流れ反応器、連続管型反応器(CTR)、ピストン流れ反応器、及び直列に接続された1つ以上の連続撹拌槽型反応器(CSTR)中で、あるいはCorning(登録商標)Advanced流れ反応器(商標)中で起こるようにさせる。
ジアルキル−、ジアリール−、又はアルキルアリールジハロシランをグリニャールカップリング反応において高選択性で作製する方法は、概して、押し出し流れ反応器(PFR)、連続管型反応器(CTR)、ピストン流れ反応器、及び直列で接続された1つ以上の連続撹拌槽型反応器(CSTR)の群から選択される1つの反応器を提供するステップ、炭化水素溶媒流れを所定の流量で反応器に提供するステップ、アルキル−又はアリールトリハロシラン流れを所定の流量で反応器に提供するステップ、アルキル−又はアリールマグネシウムハライドを含むグリニャール試剤流れを所定の流量で反応器に提供するステップ、溶媒流れ、アルキル−又はアリールトリハロシラン流れ、及びグリニャール試剤流れを一体化して、一体化された反応剤流れを形成させ、一体化された反応剤流れを10℃〜80℃の温度で反応させて、RSiX、RSiX、及び塩を含む生成物混合物を形成し、そこでは、各Rがアルキル又はアリール基であるように独立に選択され、Xがハロゲン基であり、及び生成物混合物中のRSiX:RSiXの質量比が7:1超であるステップ、及び所望によって生成物混合物を捕集するステップを含む。この方法では、溶媒流れ、アルキル−又はアリールトリハロシラン流れ、及びグリニャール試剤流れの流量は、一体化された反応剤流れ中のアルキル−又はアリールトリハロシラン:グリニャール試剤の質量比が1.5:1以上であり、及び一体化された反応剤流れ中の溶媒:グリニャール試剤の質量比が3:1以上であるように選択される。
炭化水素溶媒は、グリニャールカップリング反応を行うことができる任意の脂肪族又は芳香族溶媒であってもよい。炭化水素溶媒のいくつかの具体的な例としては名前をいくつか挙げると、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、及びシクロヘプタンが挙げられるが、限定ではない。
押し出し流れ反応器(PFR)では、1つ以上の流体試剤は、パイプ又は管状コンポーネントからポンプ送液される。化学反応は、試剤がPFRを通って流れ又は移動するに従って進行する。この形の反応器中で、変化する反応速度は移動した距離に対して勾配を作り出す。言い換えれば、PFRへの入口で反応速度は通常極めて高いが、反応混合物のPFR中の流通と共に試剤の濃度が減少し、かつ生成物の濃度が増加するに従って、反応速度は遅くなるか又は減少し始める。図1を参照すると、1つ以上の流体モジュール10を含むPFR 5の例が示される。そのようなPFRの具体的な例はCorning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)である。各流体モジュール10は、反応15に当てられた1つの流体層及び反応の間、熱交換によって温度制御を提供する伝熱流体20の循環に当てられた2つの流体層(反応層15の両側に位置する)を含む。反応層15は、グリニャール反応の反応剤及び生成物が流体モジュール10を出入りし得る少なくとも1つ入口16及び少なくとも1つ出口17を含む。同様に、伝熱層20は、伝熱流体が流れることができる、少なくとも1つ入口及び出口21を含む。
ここで図2を参照すると、PFR 5中の流体モジュール10に対する2つの異なる構成(C1及びC2)が示される。これらの構成の各々は本開示の教示に従ってグリニャール反応を実施するのに使用される。当分野の専門家ならば、PFR 5中で異なる形又は設計の流体モジュール10を使用するこれらの2つの構成(C1及びC2)が、この概念をより充分に説明するために本開示では使用されるということ、及び他の流体モジュール10、並びに他の形の押し出し流れ反応器、連続管型反応器(CTR)、ピストン流れ反応器、又は直列に接続された1つ以上の連続撹拌槽型反応器(CSTR)の使用が本開示の範囲内にあるように企図されているということを理解するであろう。
図2で示される2つのPFR反応器構成の間の主な差異は、使用される流体モジュール10の数及び形である。構成C1では、5つの異なる流体モジュールが使用され、グリニャール試剤をアルキル−又はアリールトリハロシランと混合した後、1つの流体モジュールが使用される。比較として、構成C2は4つの異なる流体モジュール10を使用し、グリニャール試剤をアルキル−又はアリールトリハロシランと混合した後、3つのモジュールが使用される。2つの異なるPFR構成(C1及びC2)で使用される異なる流体モジュール10の各々は、Corning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)での使用のためにCorning Incorporated(Corning,New York)から市販されている。
PFR 5、連続管型反応器(CTR)、ピストン流れ反応器、又は直列に接続された1つ以上の連続撹拌槽型反応器(CSTR)、あるいはCorning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)における反応のための滞留時間は、チャンネル、パイプ、又は管のサイズ、並びに反応器中の反応混合物の流量を含む多くの要素に依存する。約20〜約30秒の範囲の反応器中の滞留時間は、グリニャール試剤が反応時に完全に消費される状況に対応する。しかしながら、滞留時間のこの長さは、また、反応時に沈澱するマグネシウム塩の量により反応器の少なくとも部分的な詰まりに至ることもある。押し出し流れ反応器では、固体のマグネシウム塩が反応器の壁上に沈澱することがあり、定期的なクリーニング又は除去する必要がある。したがって、塩堆積物を頻繁に除去する必要性を低減するためにはより短い滞留時間が使用されてもよい。
アルキル−又はアリールトリハロシラン流れ及びグリニャール試剤流れの流量は、反応器中の一体化された反応剤流れに対する滞留時間が約30秒未満、あるいは約20秒未満であるように予め決めることができる。滞留時間は、一体化された反応剤流れが反応器内に滞在する平均の時間として定義される。流量は、所望の滞留時間及び反応器の体積に基づいて予め決められてもよい。例えば、構成C1では、全反応器体積が約8mLで4.8秒の滞留時間が1分当たり100mLの流量で達成される。構成C2では、全反応器体積が約26mLで15.6秒のより長い滞留時間が1分当たり100mLの流量で達成される。
グリニャールカップリング反応は、塩化マグネシウム(MgCl)などの金属塩を副生成物として生成する。反応器中の狭いチャンネルによって、反応器はMgCl塩の形成により詰まる可能性が存在する。本開示の1つの態様によれば、反応器系をクリーニングする可能な方法は、反応器を水でフラッシュして、堆積した塩を溶解することである。しかしながら、この場合には、アルキル−又はアリールトリハロシラン試剤が加水分解に対して鋭敏であることによって、反応器系は、グリニャールカップリング反応を行うのに先立って乾燥されなければならない。
3:1のMeSiCl:PhMgCl比を用いて実験をPFR 5中35℃で2分間の長い滞留時間を行って、グリニャール試剤の全てが反応し、及び最大量の塩化マグネシウム塩を形成して、反応器を少なくとも一部詰めるということが確認された。圧力低下は、0.7MPa(100psig)以上であることが測定され、及びランの間増加し続けて、塩が蓄積しつつあり、及び流れを制限し始めていることが示された。反応器での圧力低下が少なくとも50%、あるいは100%以上、あるいは150%以上増加する場合には、反応器は、クリーニングされなければならない。グリニャール試剤(例えば、PhMgCl)及びアルキル−又はアリールトリハロシラン(例えば、MeSiCl)の流れを直ちに止め、炭化水素溶媒(例えば、トルエン)の流れのみを反応器中で続ける。ガスクロマトグラフィを用いて反応器中にフラッシュされる溶媒の試料を分析して、存在するMeSiClの量を測定する。MeSiClの量が約0.1%未満と測定されたならば、反応器を水で数分間フラッシュして、堆積したマグネシウム塩の全部を溶解及び除去する。
水をPFR系の流体モジュール中に流したならば、蠕動ポンプを用いて、イソプロパノール(IPA)などのアルコールを流体モジュール中にポンプで送って、反応器壁上のいかなる残存する水も除去する。次いで、流体モジュールを炭化水素溶媒によりフラッシュし、及びガスクロマトグラフィを使用して、炭化水素溶媒を分析して、溶媒のみが反応器中に存在する(例えば、残存する水又はIPAは無い)ということを確認する。次いで、流体モジュールをPFR系の残りにより再構成し、及びライン中に溶媒をフラッシュする。ベースライン圧力低下曲線を再測定して、反応器がもはや詰まっていないということを確認する。
本開示の別な態様によれば、塩が反応器のガラス壁上に塊化し、及び沈降又は堆積するのを防止するために、高流量が使用される。例えば、100mL/分以上の流量を使用して、反応器が約26mL以下の全体積を有するときには、マグネシウム塩は、反応器中で塊化及び沈降せず、又は反応器の壁上で堆積しないことを確認することができる。加えて、高流量は良好な混合を可能とし、反応に対する選択性の結果を改善するのみならず、溶液中で塩を懸濁し、及び塩の塊化及び析出の防止を助ける。あるいは、所望のラン回数を完結した後、PFRがクリーニングされるならば、低流量が使用されてもよい。26mL以下の体積を有するPFRでの使用に許容し得る低流量としては、約10mL/分〜99mL/分の範囲、あるいは約25〜99mL/分の間、あるいは約50〜99mL/分の間、及びあるいは約75〜99mL/分の間の流量が挙げられる。当分野の専門家ならば、より大きな体積を含む反応器に対して上述の高及び低流量を拡張する方法は判るであろう。
本開示の更なる別な態様によれば、反応器中でのマグネシウム塩の塊化及び析出又は反応器壁上での堆積の重大性は、使用される溶媒:PhMgClの比の増加又は低い温度での反応の実施により低減可能である。6:1以上の溶媒:PhMgCl比は、反応時に形成されるマグネシウム塩の濃度を希釈し、それによって反応器の詰まりのリスクを低減する。反応の温度は、同一の反応器を用いるいくつかの実験で様々であった。80℃の反応温度では、反応器は、第1の少数のラン時に反応器中で殆ど瞬時に詰まることが観察された。しかしながら、10℃の反応温度では、4回のラン後でも実質的に詰まりは反応器中で観察されなかった。これは、マグネシウム塩がグリニャールカップリング反応で生成される速度が反応温度に極めて依存的であり、熱交換器流体の温度により決定付けられるということを意味する。
Corning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)などのPFR5から詰まりを除去する方法は、PFR及びライン中に炭化水素溶媒をフラッシュするステップ、PFRから詰まった流体モジュールを単離するステップ、詰まった流体モジュール中に溶媒をフラッシュして、アルキル−又はアリールトリハロシランを除去するステップ、全てのマグネシウム塩を除去するまで、流体モジュール中に水をフラッシュするステップ、流体モジュール中にイソプロピルアルコール(IPA)をフラッシュして、残存する水を除去するステップ、流体モジュール中に炭化水素溶媒をフラッシュして、系からIPAを再度パージするステップ、及び流体モジュールとPFRの残りとの接触を再構築するステップから構成される。
以下の特定の実施形態は、本開示の教示に従った使用を例証するために提供されており、本開示の範囲を限定するよう解釈されるべきではない。本開示を考慮すれば、開示される具体的な実施形態において、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく若しくはそれらを超えることなく多くの変更がなされ、それでも同様の又は類似する結果を得ることができることを当業者は理解されよう。当業者であれば、本明細書に報告される任意の特性が、日常的に測定され、かつ複数の異なる方法によって得られ得る特性を表すことを更に理解する。このような1つの方法及び他の方法を示す本明細書に記載の方法は、本開示の範囲を超えることなく利用することができる。
例1−PFR系選択及び操作
Corning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)などのPFR系は、異なる反応器構成を可能とさせる異なる流体モジュール(プレート)を組み込んだモジュール反応器設計である。この構成を変化することは、混合パラメーター、滞留時間、フィード個所、及び伝熱を変える。塩が詰まる可能性によって、第1のPFRは、注入点から離れた狭いキャビティの無い真っ直ぐなスルーチャンネルを含む、反応を起こすための単一の流体モジュール(SLAR形又は設計、図1を参照)を含む。このPFR構成はまた図2中で構成C1として示される。トルエンは第1のプレート(M02−O1)に入り、MeSiClは第2〜最終のプレート(M02−O4)に導入され、次いでグリニャール試剤は最終のプレート(M02−O5)に導入される。第1の組の流体モジュール又はプレートに対する温度制御浴又は伝熱流体を止め、及び反応器が所望の反応温度に接近するように、最後の2つに伴う温度制御浴を変える。構成C1は、100mL/分流量で4.8秒の滞留時間を生じる。
第2のPFR構成C2を使用して、反応に対して長い滞留時間を得る。詰まりの可能性の増加及び混合の劣化を伴わずに、流量を減少することはできないので、滞留を増加させる選択される方法は、より多くの流体プレート又はモジュールを追加することである。第2のPFR構成C2は、反応剤を低温(すなわち、塩がこの低い温度ではさほどの量を形成しない)で一緒に混合するための2つのプレート(SJAR型及びDTH型)、次いで温度制御及び滞留時間の増加のために第3及び第4のプレート(両方ともDTR型)を含む。SJAR型又はDTH型として本明細書に記述のプレートの形又は設計は、Corning Incorporated(Corning、NewYork)から市販されている流体モジュールを指し、その一般的な形状は図3に示される。トルエン及びMeSiClは第1のプレート(M02−O4)中に導入され、次いでグリニャール試剤は適切な混合のために第2プレート(M02−O2)中に導入され、これらの2つのプレートは10℃で運転される。次いで、反応剤は滞留時間を得るために最後の2つのプレート(M02−O1及びM01−O1)に入り、及びこれらのプレートに対する温度は所望の温度に合わせて浴温度の制御により様々である。この構成C2を図2Bに示す。構成C2は、100mL/分の流量で15.6秒の滞留時間を生じる。
可能な場合には、316SS Swagelok圧縮管継手及び配管を用いて材料間の接続は行われ、マニホールドのPFRへの接続にはテフロン配管が使用される。他方、流体モジュールは、特別な管継手を必要とする。流体モジュールそれ自身はガラスであるが、DuPont Kalrez(商標)O−リングは、316SSとガラスとの間のシール表面を提供する。ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)材料が接続で使用される。反応器セットアップに対する典型的な配管のサイズは0.3cm(1/8”)の外径配管である。
PFR系に対する試剤の供給をTeledyne Isco 1000D容積式シリンジポンプにより行った。ポンプはPTFEシールによるNitronic 50合金(316SSに類似)で構成されている。ポンプの耐圧は1.7MPa(250psig)であり、これはCorningアドバンスド流れガラス反応器(商標)の限界である。1つはトルエン用、1つはMeSiCl用、及び1つはグリニャール試剤用の3台の1000mL Teledyne Iscoポンプを使用した。
Thermo−Fisher Neslab NTE−7再循環浴を用いて、PFR系の温度を維持した。浴で使用される流体は、Dow Corning 200流体(登録商標)10mm2/秒(10センチストークス)粘度であった。浴を特定の温度に設定し、次いでこの温度を維持するように自動調整した。温度制御を流体モジュール間の様々な個所に配置された熱電対からCamile laboratory系により提供し、データを10秒毎に収集した。ガラスは効率的な熱導体ではないが、大きな表面積がCorning反応器に優れた伝熱能力を与える。著しい温度上昇は反応時に認められない。ポンプの集積化圧力センサー並びに系中に配置された様々な圧力計により圧力をモニターした。
例2−実験ランの実施及びサンプリング
構成C1又はC2に相当する例1で説明したPFR 5を用いた合計25の実験ランを表1に示したように行った。各実験ラン時、反応混合物の試料を捕集し、分析した。PFR構成C1を用いてランNo 1〜18を行い、及びPFR構成C2を用いてランNo 19〜25を行った。構成C1を用いて流量を100mL/分から30mL/分に低下することにより、16秒の滞留時間(ランNo 10〜12)を得た。第1の浴温度を一貫して10℃で保つとき、構成C2に対する温度は、第2の浴温度に対応する。反応器構成の各々で、マグネシウム塩の堆積が反応器のクリーニングを必要とする前に、単一温度で少なくとも約4回のパスを実験ランで行った。
各実験ラン(No.1〜25)では、無水トルエンをFischerからの4L容器及びSigma Aldrich Companyからの18L Pure−Pac(商標)ボンベにより供給した。MeSiClをボンベから供給し、及びグリニャール試剤をガロン容器により供給した。0.6cm(1/4”)テフロン配管を用いてトルエン及びグリニャール試剤容器を窒素ブランケット下でポンプの中に装填した。MeSiClボンベ及びトルエンボンベを連続装填のためにポンプに直接に接続した。
グリニャール試剤を使用に先立って試験して、使用される試剤溶液の特性を同定した。試験は、試剤の試料をメタノールによりクエンチして、グリニャール試剤をベンゼンに変換し、次いでガスクロマトグラフィ(GC)を用いて試料を分析することからなる。次いで、別の試料をテトラエトキシシランを用いてこの試料中のベンゼンの量をクエンチした試料と比較するGCにより試験した。ベンゼン重量%の差は、試料中のグリニャール試剤の濃度に相当する。第1のグリニャール試料はグリニャール溶液の全重量基準で20.1重量%のグリニャール試剤(残りの重量%は主としてジエチルエーテルである)を含有し、及び第2のグリニャール試料は23.4重量%のグリニャール試剤を含有していた。
各実験ランから採取した試料を窒素ブランケット下、空気を含まない環境で取り扱い、次いで遠心分離して、液相を固相から分離した。液体部分をガスクロマトグラフィ(GC)により分析した。プロットしたデータは、常に、実験ランから採取される最後の試料、通常、系がこの時点で定常状態に達したという仮定の下で4番目の試料(いくつかのランは3つの試料を含むのみであった)であった。この試料は常に採取と同一の日にGCにかけて、試料の完全性を確保した。
グリニャールカップリング反応は高発熱的であり、約138.9℃の断熱的な発熱を伴う。しかしながら、Corning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)は、大きな表面積が伝熱に利用可能であることにより極めて高い伝熱能力を有する。図4A及び4Bを参照すると、グリニャール試剤が系の中に導入された後反応器の出口温度により示されるように、ランNo 13(図4A)及び9(図4B)に対してPFR中の反応時反応の開始後、小さい温度変化のみが測定可能である。各実験ランでは、流体モジュールで使用される伝熱流体(例えば、浴温度)を所望の温度で設定することにより、反応温度を所望の温度に維持した。所望の温度は、異なる実験ランに対して表1中で示すように約10℃〜約80℃の範囲であった。
3つの試剤フィード流れ:溶媒(例えば、トルエン)、MeSiCl、及びグリニャール試剤(例えば、PhMgCl)に対する流量を調整して、溶媒:グリニャール試剤及びMeSiCl:グリニャール試剤の所望の質量比を得る。トルエン:PhMgClの質量比は塩の塊化及びPFRの詰まりのリスクを低減するために少なくとも3:1に維持され、あるいはこの質量比は少なくとも5:1、あるいは少なくとも6:1に維持される。MeSiCl:PhMgClの質量比は、5:1(ランNo 17〜18)、3:1(ランNo 1、5、9〜10、12〜13、19、23)、2:1(ランNo 2、6、11、14、20、24)、1.5:1(ランNo 3、7、15、21、25)、及び1:1(ランNo 4、8、16、22)と実験ランで様々であった。
グリニャール試剤は、通常所定の量の溶媒と予備混合して、PFRの中に移すのを助ける点でグリニャール試剤溶液であると考えられてよい。グリニャール溶液で使用される溶媒は、グリニャール反応で使用される炭化水素溶媒と同一であってもよく、炭化水素溶媒と相溶性又は混和性である溶媒であってもよい。グリニャール溶液の形成に使用される溶媒のいくつかの具体的な例としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルなどのジアルキルエーテル、クロロベンゼン(PhCl)、テトラヒドロフラン(THF)メチルn−プロピルエーテル(MPE)テトラヒドロピラン(THP)、2,3−ジヒドロフラン(DHF)、フラン、ベンゼン、2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)、及びシクロペンチルメチルエーテル(CPME)が挙げられる。前躯体溶液中のグリニャール試剤の量は、溶液の全重量基準で約75重量%未満、あるいは約50重量%未満、あるいは約25重量%未満である。例えば、ランNo.19では、トルエン、MeSiCl、及びグリニャール溶液(23.4重量% PhMgCl)の流量を40.556mL/分、22.319mL/分、及び37.125mL/分に保持して、100mL/分の全流量をもたらし、トルエン:PhMgClの質量比を6:1に維持し、及びMeSiCl3:PhMgClの質量比を3:1で維持した。
各実験ランで反応温度を約10℃〜80℃の範囲内である所望の温度に維持した。80℃で行われた試行(ランNo.12)は、反応器の塩の塊化によるクリーニングに先立つ反応器へのパスを3回しか完結しなかったという結果であった。80℃以上の高い温度は、塩のPFR系中での極めて急速な形成を引き起こす。
溶媒、例えばトルエンをPFRに異なる流量でフラッシュすることにより、ベースライン差圧低下(ΔP)が使用に先立って各PFRに対して生じる。結果としてPFRの詰まりを生じることもある、塩形成が反応時に起こる潜在性が存在するので、反応の過程の間のΔPの測定を使用して、測定されるベースラインデータに対して比較することができる。この比較は、PFRが詰まっている程度について現時点での見積もりを提供する。表2及び3にPFR構成C1及びC2に対して得られたベースライン差圧低下がそれぞれ提供される。構成C2における圧力低下は、PFRの構築で使用される1つ少ない流体モジュール10が存在するが(図2を参照)、構成C1における圧力低下よりも大きいことが示される。
本明細書で使用されるPhMeSiCl選択性は、式3で示すようにPhMeSiCl:PhMeSiClの質量比として定義される。PFRを出る反応生成物混合物中に存在するPhMeSiCl及びPhMeSiClの収率(例えば、重量%)は、ガスクロマトグラフィ(GC)を用いて測定される。より詳しくは、生成物の各々に伴うガスクロマトグラフィ中のピーク下の面積に対応する応答要素を掛け、次いで正規化を行う。
様々な実験ランで得られるPhMeSiClの収率(重量%)をPFR構成C1に対しては図5に、及びPFR構成C2に対しては図6に示す。PFR構成C1を用いて行われたランの各々では、PhMeSiClの収率は約11%〜15%の範囲であった(図5を参照)。より低い温度(例えば、約10℃)及び約1.5:1〜3:1のMeSiCl:PhMgClの質量比に対して行われるラン(図5を参照)に対して、より高収率が得られる。PFR構成C2を用いて行われた実験ランの各々では、PhMeSiClの収率は、約11%〜13%の範囲であった(図6を参照)。
様々な実験ランからPhMeSiCl選択性に対して得られた結果は、PFR構成C1に対して表4及び図7に及びPFR構成2に対して表5及び図8に提供される。これらの表及び図に示されるデータは、反応がこの時点で定常状態に達したという前提で、各実験条件で反応器の最終のパスから採取される試料から得られる。PFR構成C1(表4、図7)又はC2(表5、図8)のいずれかで行われる反応において、MeSiCl:PhMgClの質量比が増加するに従って、PhMeSiClの選択性も増加することが観察される。加えて、PFR構成2を用いて行われるランでは(表5、図8を参照)、温度が増加するに従ってPhMeSiCl選択性が増加する傾向も観察される。MeSiCl:PhMgClの質量比が1.5:1以上である場合には、PFR構成C1又はC2のいずれかの使用は、従来の方法を用いて得られる7:1比よりも実質的に大きいPhMeSiClの選択性を生じる(図7又は8を参照)。
ここで図9を参照すると、PFR構成C1及びC2において10℃で行われた実験ランから得られるPhMeSiCl選択性が、MeSiCl:PhMgCl質量比の関数としてプロットされている。反応がPFR構成C2で起こるPFR構成C1と比較して増加した滞留時間は、PhMeSiCl選択性の増加を生じる。
PhMeSiCl選択性に加えて、反応におけるPhMeSiCl及び/又はPh MeSiClの形成に対するモル%選択性も式4に従って求めることができる。Corning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)をPFR5として用いて行われた実験ランに対してはモル%選択性の計算は様々な反応温度の間で一貫し、極めて僅かな変動を示す。10℃の温度で行われる反応に対して計算されたモル%選択性を、SiCl:PhMgCl比の関数として図10(A及びB)にプロットする。3:1のMeSiCl:PhMgCl比では、反応器は、PhMeSiClのほぼ90%選択性及びPhMeSiClの1%選択性を達成する。MeSiCl:PhMgCl比が増加すると、PhMeSiCl及びPhMeSiClのモル選択性は、平坦化し始め、PhMgClが希薄になるにつれて反応が最大効率に達していることを示す。
加えて、PhMgCl%転化率も式5に従って計算することができる。PhMgCl%転化率を、Corning(登録商標)アドバンスド流れガラス反応器(商標)5を用いて行われた実験ランの各々に対して計算し、表6及び7に要約する。様々な温度及びPFR構成C1系で行われた反応に対するMeSiCl:PhMgCl比で得られた結果を表6に要約する。様々な温度及びPFR構成C2系で行われた反応に対するMeSiCl:PhMgCl比で得られた結果を表7に要約する。表6及び7の両方で表にした結果は、グリニャール試剤の全てがMeSiCl:PhMgClの1:1比及び短い4.8秒滞留時間でも反応したことを確認する。しかしながら、この計算に伴う誤差は約±20%であるということが特記される。
前述の本発明の様々な形態の説明は、例証及び説明のために提示されている。包括的であるようにも、本発明を開示される正確な形態に限定するようにも意図されない。上記の教示を鑑みて、数々の修正又は変更が可能である。論じられる形態は、本発明の原理及びその実際の用途の最善の例証を提供するよう選択及び記載されており、それにより当業者は、本発明を様々な形態で、且つ企図される特定の用途に適した様々な修正を伴って利用することが可能となる。そのような修正及び変更の全ては、それらが公正に、法律的に、且つ公平に権利を与えられた広さに従って解釈された場合、添付の特許請求の範囲により決定される本発明の範囲内に含まれる。

Claims (11)

  1. ジアルキル−、ジアリール−、又はアルキルアリール−ジハロシランをグリニャールカップリング反応において高選択性で作製する方法であって、
    押し出し流れ反応器(PFR)、連続管型反応器(CTR)、ピストン流れ反応器、及び直列で接続された2つ以上の連続撹拌槽型反応器(CSTR)の群から選択される1つの反応器を準備するステップ、
    炭化水素溶媒流れを所定の流量で前記反応器に提供するステップ、
    アルキル−又はアリールトリハロシラン流れを所定の流量で前記反応器に提供するステップ、
    アルキル−又はアリールマグネシウムハライドを含むグリニャール試剤流れを所定の流量で前記反応器に提供するステップ、
    前記溶媒流れ、アルキル−又はアリールトリハロシラン流れ、及びグリニャール試剤流れを一体化して、一体化された反応剤流れを形成させるステップであって、
    前記一体化された反応剤流れ中の前記アルキル−又はアリールトリハロシラン:前記グリニャール試剤の質量比が、1.5:1以上であり、及び前記一体化された反応剤流れ中の前記溶媒:前記グリニャール試剤の質量比が3:1以上であるように、前記溶媒流れ、
    アルキル−又はアリールトリハロシラン流れ、及び前記グリニャール試剤流れの流量が選択される、ステップ、
    前記一体化された反応剤流れを10℃〜80℃の温度で反応させて、RSiX、RSiX、及び塩を含む生成物混合物を形成し、そこでは、各Rがアルキル又はアリール基であるように独立に選択され、Xがハロゲン基であり、及び前記生成物混合物中のRSiX:RSiXの質量比が7:1超であるステップ、及び
    所望により、前記生成物混合物を捕集するステップを含む、方法。
  2. 前記反応器が、少なくとも1つの流体モジュールを含むPFRである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法が、前記グリニャール反応の開始に先立って、前記反応器中のベースライン圧力低下を測定するステップ、
    前記グリニャール反応の過程の間、前記反応器中の前記圧力低下をモニターするステップ、及び
    前記グリニャール反応の過程の間、モニターされる前記反応器にわたる前記圧力低下を前記ベースライン圧力低下と比較して、前記圧力低下の変化を決定するステップであって、 前記圧力低下の変化が、前記反応器中で塊化及び沈降した又は前記反応器中で壁上に堆積した塩が前記反応器を詰まらせた程度に対する測定値を提供する、ステップを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記方法が、前記グリニャール反応を停止するステップ、
    前記反応器を詰まらせる塩を除去するステップ、及び
    前記グリニャール反応を再開するステップを更に含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記反応器を詰まらせる前記塩を除去するステップが、
    前記反応器の残部から前記反応器の前記詰まった部分を単離するステップ、
    前記反応器の前記単離された部分に炭化水素溶媒をフラッシュして、アルキル−又はアリールトリハロシランを除去するステップ、
    全ての塩が除去されるまで、前記反応器の前記単離された部分に水をフラッシュするステップ、
    前記反応器の前記単離された部分にアルコールをフラッシュして、いかなる残存する水も除去するステップ、
    前記反応器の前記単離された部分に前記炭化水素溶媒を再度フラッシュして、前記アルコールを前記単離された部分から追い出すステップ、及び
    前記反応器の前記単離された部分と前記反応器の前記残部との間の接触を再建するステップを更に含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記一体化された反応剤流れは、前記一体化された反応剤流れが前記反応器中に滞留する平均時間が30秒未満であるように、前記反応器の大きさに基づいて予め決められた流量を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記反応器中における前記一体化された反応剤流れの滞留時間が、20秒未満である、請求項6に記載の方法。
  8. 溶媒:グリニャール試剤の質量比が5:1超である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記生成物混合物中のRSiX:RSiXの質量比が12:1超である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記グリニャール試剤流れが、溶媒中に分散された前記グリニャール試剤を含む溶液であり、
    前記溶液中に存在するグリニャール試剤の量が、
    前記溶液の全重量基準で75重量%未満である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記溶媒がトルエンであり、前記グリニャール試剤がフェニルマグネシウムクロリド(PhMgCl)であり、前記アルキル−又はアリールトリハロシランがメチルトリクロロシラン(MeSiCl)であり、並びに形成される前記生成物混合物が、PhMeSiCl、PhMeSiCl、及びMgClを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
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