JP6338240B2 - シリンジの製造方法 - Google Patents

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この発明はシリンジ及びその製造方法に係り、特に、シリコンオイルを用いることなく、シリンジの外筒内面とガスケット表面との間における摺動性を向上させる技術に関する。
シリンジは一般に、合成樹脂製の外筒と、この外筒の内面に密着するガスケットと、このガスケットを往復移動させるためのプランジャとからなり、このプランジャを外筒の後端方向へ動かすことによってシリンジ内に薬液が充填され、プランジャを外筒の先端方向へ動かすことによってシリンジ内の薬液が外筒の先端開口から押し出される構造を備えている。
このようなシリンジに用いられるガスケットは、外筒の内面に密着し、シリンジ内に充填された薬液の漏洩や気泡の混入を防止しながら薬液を外筒内から排出するためのものであり、合成ゴムなどの弾性体より構成されている。
また、薬液のシリンジへの充填作業や、人体への注入作業をスムーズにするため、外筒とガスケットとの摺動抵抗を減らす目的から、従来は外筒の内面あるいはガスケットの表面にシリコンオイルが潤滑剤として塗布されていた。
しかしながら、シリンジが界面活性作用を有する薬剤を含有する薬液の注入に使用される場合、潤滑剤として塗布されたシリコンオイルが外筒内面で油滴化し、ガスケットの摺動抵抗が上昇する問題が生じている。
また、油滴化したシリコンオイルが、シリンジ内に充填された薬液に混じって人体に注入される危険性も指摘されている。
特開2006−094895
この発明は、このような問題を解決するために案出されたものであり、シリコンオイルを用いなくてもガスケットの摺動性が確保され得るシリンジを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載したシリンジの製造方法は、合成樹脂製の外筒と、この外筒内に挿入されるガスケットと、このガスケットの後端面に接続されるプランジャとを備え、上記外筒の内面に微細な凹部または凸部が複数形成されているシリンジの製造方法であって、上記外筒を形成するための金型の中の、外筒の空洞部を形成するための中子の表面に、極短パルスレーザ発振器から出力されたレーザビームを所定の制御プログラムに従って照射することにより、それぞれ直径が30〜50μmで、深さまたは高さが0.5〜2μmの微細な凹部または凸部を、所定のピッチでドット・マトリクス状に複数形成しておき、上記金型内の隙間に材料樹脂を射出することにより、上記外筒を成型することを特徴としている。
請求項2に記載したシリンジの製造方法は、請求項1の製造方法であって、さらに、レーザビームの照射が、上記中子を配置する加工テーブルと、この加工テーブルを必要量上下動させる上下動駆動機構と、この加工テーブルを必要量回転させる回転駆動機構と、極短パルスレーザ発振器と、このレーザ発振器から出射されたレーザビームの上記中子表面に対する入射角度を調整する入射角度調整用光学系、上記レーザビームの上記中子表面における回転半径を調整する回転半径調整用光学系、及び集光光学系を有するビームローテータと、ガルバノスキャナ及びプロジェクションレンズを有する加工ヘッドと、この加工ヘッドを必要量上下動させる上下動駆動機構とを備え、上記ビームローテータの集光光学系が無収差レンズよりなるレーザ加工装置によって実現されることを特徴としている。
請求項3に記載したシリンジの製造方法は、請求項1または2の製造方法であって、さらに、極短パルスレーザ発振器が、ピコ秒レーザ発振器であることを特徴としている。


この発明に係るシリンジにあっては、上記外筒の内面に微細な凹部または凸部が複数形成されているため、ガスケットの表面と外筒の内面間の接触面積が小さくなることにより、あるいは微細な凹部または凸部の形成領域が変形することにより、両者間の摩擦力が低下することとなる。この結果、シリコンオイルを外筒の内面とガスケットの表面との間に塗布しなくても、十分な摺動性が確保できる。
この発明に係るシリンジの製造方法の場合、外筒を形成するための金型の中子の表面に、微細な凹部または凸部を形成しておき、これを成形品である外筒の内面に転写させる方式であるため、極めて効率的に外筒を製造可能となる。
特に、ピコ秒レーザ等の極短パルスレーザビームの照射によって上記の凹部または凸部を形成することにより、加工精度及び加工効率を高めることができる。
ただし、中子の表面に凹部または凸部を形成する方法はレーザビームの照射に限定されるものではなく、例えばエッチング等の化学的加工法やプレス、サンドブラスト等の機械的加工法によって形成することもできる。
図1は、この発明に係る第1のシリンジ10を示す部分断面図である。
この第1のシリンジ10は、合成樹脂製の外筒12と、この外筒12内に挿入された合成ゴム製のガスケット14と、このガスケット14の後端面に接続されたプランジャ16とを備えている。
上記外筒12の内面17には、細部拡大図Aに示すように、微細な半球状の凸部18が多数形成されている。
この結果、ガスケット14の表面と外筒12の内面17間の接触面積が小さくなることにより、あるいは凸部18の形成領域が変形することにより、両者間の摩擦力が低下するため、この第1のシリンジ10の場合には、シリコンオイルを外筒12の内面17とガスケット14の表面との間に塗布しなくても、十分な摺動性が確保されている。
凸部18の寸法について特に限定はないが、例えば、直径30〜50μm、高さ0.5〜2μmに設定される。
図2は、外筒12を製造するための金型20を示しており、細部拡大図Bに示すように、金型20の中子22の表面には、凸部18に対応した寸法を備えた、微細な半球状の凹部24が多数形成されている。
ここで、図示しないスプルー及びランナーを経由して、加熱・溶融された材料樹脂がゲート26から金型20内に射出されると、材料樹脂が金型20の隙間28に充填される。
つぎに、材料樹脂が冷却・固化した後、図3に示すように、中子22を引き抜き、成形品を金型20から取り出すと、内面17に微細な半球状の凸部18が多数形成された外筒12が得られる。
上記のように、外筒12の内面17に形成された各凸部18は、高さが0.5〜2μmと極めて微細であるため、中子22を金型20から引き抜く際にも、成形品との間で抵抗はほとんど生じない。
ただし、分割式の金型を採用することにより、成形品を取り出す際の抵抗をゼロにすることもできる。
図4は、中子22の表面に形成された微細な凹部24を示すものであり、半球状の凹部24がドット・マトリクス状に多数形成されている。各凹部24間のピッチは、例えば45〜100μmに設定される。
ただし、凹部のパターンは半球状に限定されるものではなく、図5に示すように、中子22の表面に、一定の長さを備えた多数の線状凹部30を所定の間隔をおいて形成してもよい。この中子22を用いて外筒12を製造すると、外筒12の内面17には一定の長さを備えた多数の線状凸部が形成される。
あるいは、図示は省略したが、中子22の外面に沿って1本または複数本の線状凹部を螺旋状に形成してもよい。
この結果、外筒12の内面17に転写される線状凸部も螺旋状となるため、中子22を金型20から引き抜く際に、これを開方向に回転させることにより、容易に成形品から分離することが可能となる。
図6は、この発明に係る第2のシリンジ40を示す部分断面図である。
この第2のシリンジ40も、合成樹脂製の外筒12と、この外筒12内に挿入された合成ゴム製のガスケット14と、このガスケット14の後端面に接続されたプランジャ16とを備えている。
ただし、上記外筒12の内面17には、細部拡大図Cに示すように、直径30〜50μm、高さ0.5〜2μmの微細な半球状の凹部42が多数形成されている。
この場合も、ガスケット14の表面と外筒12の内面17間の接触面積が小さくなることにより、あるいは凹部42の形成領域が変形することにより、両者間の摩擦力が低下するため、シリコンオイルを外筒12の内面17とガスケット14の表面間に塗布しなくても、十分な摺動性が確保される。
図7は、この第2のシリンジ40の外筒12を製造するための金型20を示しており、細部拡大図Dに示すように、金型20の中子22の表面には、上記凹部42に対応した寸法を備えた微細な半球状の凸部44が多数形成されている。
ここで、図示しないスプルー及びランナーを経由して、加熱・溶融された材料樹脂がゲート26から金型20内に射出されると、材料樹脂が金型20の隙間28に充填される。
つぎに、材料樹脂が冷却・固化した後、中子22を引き抜き、成形品を金型20から取り出すと、内面17に微細な半球状の凹部42が多数形成された外筒12が得られる。
以下、図8〜図11に従い、この発明の効果について検証する。
まず、図8及び図9に示すように、市販のプラスチックシリンジと同径のガラス製シリンジ50を用意し、それぞれの内周面に円周状の微細凹部を多数形成したマイクロテクスチュア領域52を設ける。ただし、図8の場合にはシリンジ50の入り口から比較的遠い内奥部(入り口から18〜23mmの範囲)にマイクロテクスチュア領域52が形成されているのに対し、図9の場合にはシリンジ50の入り口付近(入り口から1〜7mmの範囲)にマイクロテクスチュア領域52が形成されている点で相違している。
つぎに、各シリンジ50の入り口からコンピュータ制御されたピストン54(ガスケット56+プランジャ58)を導入し、ガスケット56とシリンジ50の内面間の摩擦力をピストン反力として測定する。この際、シリンジ50の内面に潤滑剤は塗布されていない。
図10は、図8のシリンジ50における摩擦力の測定結果をグラフ化したものであり、縦軸が摩擦力(N)を、横軸が入り口からの距離(mm)を表している。
図示の通り、入り口付近に2つの摩擦力ピークが生じているが、これはガスケット56の2つのゴムリング56a, 56bがシリンジ50の内面と接触した際の強い摩擦力を示している。
これに対し、図11は、図9のシリンジ50における摩擦力の測定結果をグラフ化したものであり、図10と同様、入り口付近に2つの摩擦力ピークが生じてはいるが、そのピーク形状が比較的なだらかに変化している。
以上のことから、ガスケット56−シリンジ50間に潤滑剤を塗布しなくても、シリンジ50の内面に形成されたマイクロテクスチュア領域52が変形することにより、あるいはガスケット56−シリンジ50間の接触面積が小さくなることにより、摩擦力軽減効果が得られたものと結論付けることができる。
なお、上記の実験は薬液の存在しない状態で実施されているため、シリンジ50内に薬液が充填される実際の使用状態においては、さらにガスケット56−シリンジ50間の界面摩擦力が低減するものと推察される。
図12は、中子22の表面に微細な凹部24または凸部44を形成する際に用いるレーザ加工装置100の基本構成を示す模式図であり、レーザ発振器112と、波長変換器114と、ビームエキスパンダ116と、ビームローテータ118と、加工ヘッド120と、加工ステージ122と、第1の反射ミラー124a〜第5の反射ミラー124eを備えている。
レーザ発振器112は、高出力ピコ秒レーザ発振器よりなり、基本波の他に、波長変換器114をレーザ発振器112の外部に設置することで2倍波のレーザに変換することができる。
以下に、レーザ発振器112の特性を例示する。
(1) レーザ波長
基本波:1030nm
2倍波: 515nm(波長変換器使用時)
(2) レーザ出力
基本波:50W
2倍波:30W(波長変換器使用時)
(3) パルスエネルギ
基本波:250μJ/P
2倍波:125μJ/P(波長変換器使用時)
(4) 最大発振繰り返し数:200kHz
(5) パルス幅:8〜10ps
なお、レーザ発振器112として、フェムト秒レーザ発振器を用いることもできる。
ビームローテータ118は、一対のウェッジプリズム126a, 126bを備えた入射角度調整用光学系128と、一対のウェッジプリズム130a, 130bを備えた回転半径調整用光学系132と、集光光学系134を備えている。
入射角度調整用光学系128の各ウェッジプリズム126a, 126bと、回転半径調整用光学系132の各ウェッジプリズム130a, 130bは、それぞれ回転軸に装着され、サーボモータを介して高速回転される。この結果、ワーク表面におけるレーザビームの照射スポットを、円形軌道に沿って高速移動させることが可能となる。
また、入射角度調整用光学系128におけるウェッジプリズム126a, 126bのウェッジ角を適宜調整することにより、レーザビームのワークに対する入射角度を加減することが可能となる。
さらに、回転半径調整用光学系132におけるウェッジプリズム130a, 130bのウェッジ角を適宜調整することにより、レーザビームのワークにおける回転半径を加減することが可能となる。
集光光学系134としては、無収差光学部品であるグラディウムレンズが用いられている。
すなわち、市場に多く出回っている集光光学系は、複数のレンズを組合わせて各収差をとるように設計されているが、ビームローテータを用いる場合、複数レンズを組合わせたレンズを使用すると、設計値通りに回転半径、傾きを得ることが難しくなってしまう。
これに対し、グラディウムレンズは、屈折率の異なるガラス素材を高温で溶融接合し、1枚の多層ガラス基材とし、これを非球面に仕上られた型で整形することでレンズにしたものであり、1枚で収差のないレンズを得ることができる。
加工ヘッド120は、レーザビームをX−Y方向に偏向するためのガルバノスキャナ136と、プロジェクションレンズ138を備えており、図示しないスライド機構により、上下方向に必要量移動可能となされている。
加工ステージ122は、ワークαを載置した加工テーブル140をX−Y方向に必要量移動させるXY移動機構と、加工テーブル140を上下方向に必要量移動させるZ軸移動機構と、加工テーブル140を回転軸142を中心に左右に必要量回転させるθ軸回転機構を備えている。
レーザ発振器112からパルス発振されたレーザビームLは、必要に応じて波長変換器114において2倍波に波長変換された後、第1の反射ミラー124aで反射され、ビームエキスパンダ116に導かれる。
そして、このビームエキスパンダ116によってビーム径が縮小されたレーザビームLは、第2の反射ミラー124bで反射されてビームローテータ118に入射し、必要な入射角度及び回転半径に偏向される。
このビームローテータ118から出射されたレーザビームLは、第3の反射ミラー124c〜第5の反射ミラー124eで反射され、加工ヘッド120のガルバノスキャナ136に到達する。
このガルバノスキャナ136によって必要方向に必要量偏向されたレーザビームLは、プロジェクションレンズ138を介してワークαの表面に結像される。
このレーザ加工装置100は、図示は省略したが、専用の制御プログラムを搭載したPC等の制御装置を備えており、この制御装置からの制御信号に従って、レーザ発振器112からのレーザビームの出射やビームローテータ118の回転、ガルバノスキャナ136の角度調整、加工ヘッド120の上下移動、加工テーブル140のXY方向への移動、上下移動、回転等が制御される。
このレーザ加工装置100は、上記のようにビームローテータ118によってレーザビームLを回転させる仕組みを採用すると共に、集光光学系134として無収差のグラディウムレンズを採用しているため、レーザ加工の品質を飛躍的に高めることが可能となる。
すなわち、ビームローテータ118を用いることなく、ガルバノスキャナ136のみで微細孔開け加工(1次元加工)を行った場合には、図13(a)に示すように、開口部144周辺の広い領域でダレ146が発生し、開口部144の形状も不整となる。
これに対し、通常のビームローテータを用いて同じ加工を行うと、図13(b)に示すように、ダレ146の面積が縮小すると共に、開口部144の形状も比較的整ったものとなる。
そして、集光光学系134としてグラディウムレンズを採用した上記のビームローテータ118を用いて加工した場合には、図13(c)に示すように、開口部144周辺にダレがほとんど発生することなく、開口部144の形状も真円に近いものとなる。
しかも、アスペクト比(口径に対する深さの割合)が10倍以上の深い孔を形成することが可能となる。
また、図14(a)に示すように、加工ヘッド120側のみを上下に移動する場合には、レーザビームLの照射によって形成される凹部148の断面形状も垂直に近い単調な形状とならざるを得なかった。
これに対し、図14(b)に示すように、加工ヘッド120側の上下移動とワークαを載置した加工テーブル140側の上下移動を組み合わせることにより、部分的な傾斜面150を備えた凹部152など、比較的複雑な加工形状を実現することが可能となる。
例えば、このレーザ加工装置100を用いることにより、図15に示すように、ワークαの表面に2つの垂直面(表面からの角度がほぼ90度の面)154, 154と2つの傾斜面(表面からの角度がほぼ16度の面)156, 156を備えた、四角錐台形状の微細凹部(1辺:50μm/深さ:100μm)158を形成することが可能となり、3次元マイクロパターンデザインをレーザ加工によって高精度で形成することが可能となる。
このような優れた加工特性を備えたレーザ加工装置100を応用することで、平面ではなく丸棒状で湾曲面を備えた中子22の表面に、微細な凹部24や凸部44を精密に形成することが可能となる。
図16はその場合の一実施例を示すものであり、レーザ加工ヘッド120と加工テーブル140の部分を中心に描かれているが、レーザ加工装置100としては上記と同様、レーザ発振器112、波長変換器114、ビームエキスパンダ116、ビームローテータ118、第1の反射ミラー124a〜第5の反射ミラー124eを備えている。
この実施形態においては、加工テーブル140上にワーク保持装置160が載置されている。
このワーク保持装置160は、本体部162とワーク固定用腕部164を備えており、このワーク固定用腕部164は、回転軸166を中心に上下に回転できるように、本体部162に軸着されている。また、本体部162内には、ワーク固定用腕部164の回転機構(ステッピングモータやドライバ回路等)が設けられている。
ワーク固定用腕部164の先端には、チャック168を介して中子22の基端部が固定されている。
このチャック168は、ワーク固定用腕部164内に設けられた回転機構(ステッピングモータやドライバ回路等)により、ワーク(中子22)と共に任意の方向に任意の角度で回転可能となされている。
丸棒状の中子22に対する加工は、PC172から出力される制御信号に基づいて実行される。
すなわち、ワーク保持装置160のチャック168の回転制御及びワーク固定用腕部164の角度制御は、PC172から出力される制御信号に基づいて、実行される。
同様に、レーザ発振器112からのレーザビームの出射やビームローテータ118の回転、加工テーブル140のXY方向への移動、ガルバノスキャナ136の角度調整、加工ヘッド120の上下移動も、PC172からの制御信号に従って制御される。
このために、PC172には事前に、ワークである中子22のプロファイルデータ(2D-CADデータ/3D-CADデータ)に基づいて生成されたリバースエンジニアリングデータ174が入力される。
このリバースエンジニアリングデータ174に基づいて、PC172上に起動された専用プログラムが中子22の輪郭データ等を抽出し、これに各種パラメータ(各ディンプルの径や深さ、ピッチ等)を適用することにより、装置100の各部の動作を制御するための制御データが生成される。
このように、中子22のプロファイルデータに基づいて制御データが生成されるため、中子22の表面が複雑な湾曲面をなしていても、最適化された制御データが自動的に生成可能となる。
上記のように、丸棒状の中子22を、その軸を中心に任意の方向に任意の角度で回転させるワーク回転機構(チャック168及びその回転機構)を備えているため、丸棒状の中子22の表面に任意の形状を備えた凹部24や凸部44を、任意のピッチで容易かつ正確に形成することが可能となる。
また、中子22の傾斜角度を変位させる傾斜角度調整機構(ワーク固定用腕部164の回転機構)を備えているため、中子22の傾斜角度を制御することにより、部分的に深さの異なる凹部24なども容易に形成可能となる。
この発明に係る第1のシリンジを示す部分断面図である。 第1のシリンジの外筒を形成するための金型を示す断面図である。 第1のシリンジの外筒の形成過程を示す断面図である。 中子の表面における凹部の形成パターンを例示する図である。 中子の表面における凹部の形成パターンを例示する図である。 この発明に係る第2のシリンジを示す部分断面図である。 第2のシリンジの外筒を形成するための金型を示す断面図である。 シリンジの内奥部にマイクロテクスチュア領域を形成した実験例を示す模式図である。 シリンジの入り口付近にマイクロテクスチュア領域を形成した実験例を示す模式図である。 図8のシリンジに対してピストンを導入した場合の摩擦力の変化を示すグラフである。 図9のシリンジに対してピストンを導入した場合の摩擦力の変化を示すグラフである。 この発明に係るレーザ加工装置の全体構成を示す模式図である。 微細孔加工の精度を模式的に示す比較図である。 加工ヘッドのみの上下動による加工形状と、加工ヘッド及び加工ステージの上下動による加工形状との相違を模式的に示す比較図である。 3次元マイクロパターンデザインをワーク表面に高精度で形成した例を示す模式図である。 レーザ加工装置を用いて中子の表面に凹部または凸部を形成する様子を示す図である。
10 第1のシリンジ
12 外筒
14 ガスケット
16 プランジャ
17 内面
18 凸部
20 金型
22 中子
24 凹部
26 ゲート
28 隙間
30 線状凹部
40 第2のシリンジ
42 凹部
44 凸部
50 ガラス製シリンジ
52 マイクロテクスチュア領域
54 ピストン
56 ガスケット
58 プランジャ
100 レーザ加工装置
112 レーザ発振器
114 波長変換器
116 ビームエキスパンダ
118 ビームローテータ
120 加工ヘッド
122 加工ステージ
124a 第1の反射ミラー
124b 第2の反射ミラー
124c 第3の反射ミラー
124d 第4の反射ミラー
124e 第5の反射ミラー
126a 入射角度調整用光学系のウェッジプリズム
126b 入射角度調整用光学系のウェッジプリズム
128 入射角度調整用光学系
130a 回転半径調整用光学系のウェッジプリズム
130b 回転半径調整用光学系のウェッジプリズム
132 回転半径調整用光学系
134 集光光学系
136 ガルバノスキャナ
138 プロジェクションレンズ
140 加工テーブル
142 回転軸
144 開口部
146 ダレ
148 凹部
150 傾斜面
152 凹部
154 垂直面
156 傾斜面
158 四角錐台形状の微細凹部
160 ワーク保持装置
162 本体部
164 ワーク固定用腕部
166 回転軸
168 チャック
174 リバースエンジニアリングデータ
α ワーク

Claims (3)

  1. 合成樹脂製の外筒と、この外筒内に挿入されるガスケットと、このガスケットの後端面に接続されるプランジャとを備え、上記外筒の内面に微細な凹部または凸部が複数形成されているシリンジの製造方法であって、
    上記外筒を形成するための金型の中の、外筒の空洞部を形成するための中子の表面に、極短パルスレーザ発振器から出力されたレーザビームを所定の制御プログラムに従って照射することにより、それぞれ直径が30〜50μmで、深さまたは高さが0.5〜2μmの微細な凹部または凸部を、所定のピッチでドット・マトリクス状に複数形成しておき、
    上記金型内の隙間に材料樹脂を射出することにより、上記外筒を成型することを特徴とするシリンジの製造方法。
  2. レーザビームの照射が、
    上記中子を配置する加工テーブルと、
    この加工テーブルを必要量上下動させる上下動駆動機構と、
    この加工テーブルを必要量回転させる回転駆動機構と、
    極短パルスレーザ発振器と、
    このレーザ発振器から出射されたレーザビームの上記中子表面に対する入射角度を調整する入射角度調整用光学系、上記レーザビームの上記中子表面における回転半径を調整する回転半径調整用光学系、及び集光光学系を有するビームローテータと、
    ガルバノスキャナ及びプロジェクションレンズを有する加工ヘッドと、
    この加工ヘッドを必要量上下動させる上下動駆動機構とを備え、
    上記ビームローテータの集光光学系が無収差レンズよりなるレーザ加工装置によって実現されることを特徴とする請求項1に記載のシリンジの製造方法。
  3. 極短パルスレーザ発振器が、ピコ秒レーザ発振器であることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンジの製造方法。
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