JP6332003B2 - ハニカム構造体 - Google Patents

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本発明は、内燃機関から排出される排ガスを浄化するための触媒装置に用いられるハニカム構造体に関する。
自動車等の内燃機関の排ガスを浄化するための触媒装置としては、排ガスを流通する排気管の内側に、格子状に設けられたセル壁とそのセル壁に囲まれて形成された複数のセル孔とを有するハニカム構造体を配置したものが知られている(特許文献1)。触媒装置は、高温の排ガスをハニカム構造体のセル孔に流通させることにより、ハニカム構造体に担持された触媒を活性化温度以上に加熱して排ガスの浄化を行う。
特開2009−154148号公報
しかしながら、特許文献1に示されたハニカム構造体には、以下の課題がある。
内燃機関から排出された排ガスには、リン、硫黄、マンガンなどの被毒物質が含まれている。これらの被毒物質が、触媒に付着すると、触媒の活性が失われ触媒の浄化性能が低下する。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、被毒物質による浄化性能の低下を抑制して浄化性能の向上をすることができるハニカム構造体を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数のセル壁と、該複数のセル壁に囲まれた複数のセル孔と、上記セル壁の表面を被覆する触媒層とを有し、内燃機関から排出された排ガスを上記複数のセル孔に流通させて浄化するハニカム構造体であって、
上記複数のセル孔の少なくとも一部には、上記ハニカム構造体の軸方向から見たとき、上記セル壁から上記セル孔の中心側に向かって突出した突起部が形成されており、
該突起部のうち少なくとも一部は、上記セル壁における表面粗さよりも大きい表面粗さを有するトラップ突起部であることを特徴とするハニカム構造体にある。
上記ハニカム構造体は、上記セル孔の内側に形成された上記トラップ突起部を備えている。該トラップ突起部は、上記セル孔の内側に突出することで排ガスに含まれる被毒物質と接触しやすい。さらに、上記トラップ突起部によって、上記セル孔を流通する排ガスの流通方向が変化し、上記トラップ突起部の周囲に乱流が形成される。これにより、上記トラップ突起部の周囲における物質移動率を向上し、上記トラップ突起部によって、被毒物質を効率良く捕集することができる。
また、上記トラップ突起部の表面粗さを、上記セル壁の表面粗さよりも大きくすることにより、上記トラップ突起部の表面に微小な凹凸が形成される。この凹凸が形成されることにより、排ガスに含まれる被毒物質が上記トラップ突起部に付着しやすくなり、該トラップ突起部によって被毒物質を容易に捕集することができる。これにより、被毒物質によって、上記触媒層の浄化性能が低下することを抑制できる。
また、上記突起部を有していないハニカム構造体のセル孔の内部を排ガスが流通する際に、排ガスにおける粘性の影響により、セル孔を形成するセル壁の表面に境界層が形成される。この境界層においては、熱伝達率や物質伝達率が低下するため、排ガスとハニカム構造体との接触効率が低下する。そのため、ハニカム構造体において、排ガスからの受熱量が低下し、触媒における活性化の遅れと浄化性能の低下が生じる。
上記ハニカム構造体においては、上記突起部の周囲に乱流を形成することによって、境界層を破壊し、上記セル孔内における排ガスの熱伝達率や物質伝達率を回復することができる。これにより、排ガスと上記ハニカム構造体との接触効率を向上することができる。それゆえ、触媒における浄化性能を十分に発揮させ、上記ハニカム構造体における浄化性能を向上させることができる。
以上のごとく、本発明によれば、被毒物質による浄化性能の低下を抑制して浄化性能の向上をすることができるハニカム構造体を提供することができる。
実施例1における、触媒装置を示す説明図。 実施例1における、ハニカム構造体を示す説明図。 図1における、ハニカム構造体のIII−III矢視断面図。 実施例1における、ハニカム構造体の拡大断面図。 実施例1における、突起部の断面図。 実施例2における、ハニカム構造体を示す説明図。 実施例2における、突起部の断面図。 実施例3における、突起部の第1の形状例を示す拡大断面図。 実施例3における、突起部の第2の形状例を示す拡大断面図。 実施例3における、突起部の第3の形状例を示す拡大断面図。 実施例3における、突起部の第4の形状例を示す拡大断面図。 実施例3における、突起部の第5の形状例を示す拡大断面図。 図12における、突起部の説明図。 実施例3における、突起部の第6の形状例を示す拡大断面図。 実施例3における、突起部の第7の形状例を示す拡大断面図。 実施例3における、突起部の第8の形状例を示す拡大断面図。 実施例4における、(a)突起部の第1の形状例を示す断面図、(b)突起部の第2の形状例を示す断面図、(c)突起部の第3の形状例を示す断面図。 実施例4における、(a)突起部の第4の形状例を示す断面図、(b)突起部の第5の形状例を示す断面図、(c)突起部の第6の形状例を示す断面図。
上記ハニカム構造体において、上記トラップ突起部の表面粗さは、上記触媒層の表面粗さよりも大きいことが好ましい。この場合には、上記トラップ突起部の表面に形成される凹凸をより大きくすることによって、被毒物質の捕集をより効率良く行うことができる。
また、上記トラップ突起部は、多孔質材料によって形成されており、気孔の平均孔径が10nm〜1000nmであることが好ましい。排ガスに含まれるMn酸化物粒子の平均粒径は、10nm〜80nm程度である。したがって、上記トラップ突起部における上記平均孔径を排ガスに含まれるMn酸化物粒子を捕集するのに適した大きさとし、Mn酸化物粒子を効率良く捕集することができる。
また、上記ハニカム構造体の軸方向における上流側端部と、上記トラップ突起部との間の距離が2mm〜30mmであることが好ましい。上記ハニカム構造体は、上記上流側端部から2mm〜30mmまでの範囲において、被毒物質の影響を受けやすい。そのため、この範囲内に上記トラップ突起部を形成することにより、排ガスに含まれる被毒物を効率よく捕集することができる。
また、上記トラップ突起部は、リン及び硫黄を吸着する性質を備えた材料によって形成されていることが好ましい。この場合には、上記トラップ突起部に、リン及び硫黄の吸着効果を付与することができ、上記トラップ突起部におけるリン及び硫黄の捕集性能を向上することができる。
また、上記トラップ突起部の表面には、上記触媒層が形成されておらず、上記トラップ突起部の表面が露出していることが好ましい。この場合には、上記トラップ突起部の表面粗さを、上記触媒層の表面粗さの影響を受けることなく、適宜設定することができる。したがって、上記トラップ突起部の表面粗さを使用環境に適した大きさにすることができる。また、上記トラップ突起部上に上記触媒層を形成しないため、触媒の使用量を低減し、コストを低減することができる。
また、上記トラップ突起部よりも上流側に配設された上記触媒層は、白金及びパラジウムを含まずロジウムを含むことが好ましい。上記トラップ突起部よりも上流側においては、排ガスに含まれる被毒物質の量が下流側に比べて多い。したがって、被毒物質の影響を受けやすい白金及びパラジウムを含まず、被毒物質の影響を受けにくいロジウムを含む上記触媒層を用いることにより、浄化性能の低下を抑制することができる。
また、上記突起部の下流側の端部から下流側へ1.5mmまでの範囲以外には、白金、パラジウム及びロジウムのうち少なくとも一つを含む上記触媒層が形成されていることが好ましい。上記突起部の下流側の端部から下流側へ1.5mmまでの範囲においては、排ガスの滞留により上記触媒層による浄化作用が働きにくい。そのため、この範囲以外に、白金及びパラジウムを含む上記触媒層を形成することで、上記触媒層の使用量を低減しコストを低減することができる。
また、上記突起部の上流側の端部から上流側へ1.0mmまでの範囲以外には、白金、パラジウム及びロジウムのうち少なくとも一つを含む上記触媒層が形成されていることが好ましい。上記突起部の上流側の端部から上流側へ1.0mmまでの範囲においては、排ガスの滞留により上記触媒層による浄化作用が働きにくい。そのため、この範囲以外に、白金及びパラジウムを含む上記触媒層を形成することで、上記触媒層の使用量を低減しコストを低減することができる。
(実施例1)
上記ハニカム構造体にかかる実施例について図1〜図5を参照して説明する。
図1〜図5に示すごとく、ハニカム構造体1は、複数のセル壁2と、該複数のセル壁2に囲まれた複数のセル孔3と、セル壁2の表面を被覆する触媒層5とを有し、内燃機関から排出された排ガスを複数のセル孔3に流通させて浄化する。
複数のセル孔3の少なくとも一部には、ハニカム構造体1の軸方向Xから見たとき、セル壁2からセル孔3の中心側に向かって突出した突起部4が形成されている。
該突起部4のうち少なくとも一部は、セル壁2における表面粗さよりも大きい表面粗さを有するトラップ突起部41である。
以下、さらに詳細に説明する。
図1に示すごとく、本例のハニカム構造体1は、自動車のエンジンにおいて発生した排気ガスを浄化するためのものである。ハニカム構造体1は、排気ガスを流通する排気管6の内側に配置されており、ハニカム構造体1と排気管6とによって触媒装置100を形成している。
排気管6は、ハニカム構造体1を内包する配置管62と、配置管62の上流側に設けられた上流側配管61と、下流側に設けられた下流側配管63とを有している。尚、上流側配管61、配置管62及び下流側配管63は、ハニカム構造体1の中心軸Oと同軸となるように形成されている。尚、上流側配管61及び下流側配管63の中心軸が、ハニカム構造体1の中心軸Oとずれた位置にあってもよい。
図4及び図5に示すごとく、ハニカム構造体1は、格子状に配設されたセル壁2によって形成された円柱形状のセラミック担体と、セラミック担体の表面に担持され排気ガスの浄化を行う触媒層5とからなる。尚、図1〜図3は、触媒層5を省略した図である(後述する図8〜図18も同様である)。セル壁2は、気孔率が30%〜40%のセラミック材料からなり、本例においては、気孔率が33%のコージェライトを用いている。ハニカム構造体1には、セル壁2によって区画された複数のセル孔3が形成されており、各セル孔3の断面形状は六角形をなしている。尚、セル孔3の断面形状は、六角形以外にも、種々の多角形や円形とすることができるが、四角形又は六角形とした場合、浄化性能及び生産性に優れたハニカム構造体1を得ることができる。
図1及び図2に示すごとく、ハニカム構造体1の軸方向Xから見たとき、単位面積あたりのセル孔3の形成個数を示す形成密度は一様である。
図3〜図5に示すごとく、本例のハニカム構造体1を構成するすべてのセル孔3には、トラップ突起部41を設けてあり、1つのセル孔3には、一対のトラップ突起部41が形成されている。本例においては、ハニカム構造体1のすべてのセル孔3にトラップ突起部41を設けたが、一部のセル孔3のみにトラップ突起部41を設けてもよい。また、トラップ突起部41数は適宜変更することができる。
図4に示すごとく、トラップ突起部41は、軸方向Xから見たとき、セル孔3を形成する6つのセル壁2のうち、互いに対向する一対のセル壁2と、一対のセル壁2の各両隣に配設されたセル壁2とに沿って形成されている。一対のトラップ突起部41は、いずれも同形状をなしており、セル孔3の中心点Pを通り、対向する一対のセル壁2と平行な仮想線Lに対して、線対称となるように配置されている。また、トラップ突起部41の外形における角部は、滑らかな曲面によって形成されている。尚、図4においては、セル壁2と突起部4とによって形成された角部は曲面となっていないが、曲面によって形成してもよい。
図5に示すごとく、突起部4は、半楕円形の断面形状をなしている。したがって、突起部4は、その上流側の端部から下流側に向かうにつれて突出量が増大するように形成された曲面状の上流側傾斜面43と、上流側傾斜面43と滑らかにつながり、下流側の端部から上流側に向かうにつれて突出量が増大するように形成された曲面状の下流側傾斜面44とを備えている。尚、突起部4の突出方向とは、突起部4が形成されたセル壁2の法線方向であり、突起部4が複数のセル壁2にわたって形成されている場合には、各セル壁2における法線方向となる。
トラップ突起部41は、ハニカム構造体1の軸方向Xにおいて、中央部12よりも上流側の位置で、かつ上流側端部11との距離Sが20mmとなる位置にトラップ突起部41を形成した。
トラップ突起部41は、多孔質材料であるコージェライトにリン及び硫黄を吸着する性質を備えた添加物を混合してなる。この添加物としては、例えば、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、マグネシウム、ランタン、セリウム、プラセオジムなどを用いることができる。また、本例のトラップ突起部41の気孔率は65%とし、その表面粗さは、算術平均粗さにおいて、15μmとした。また、トラップ突起部41における平均孔径は、10nm〜1000nmである。尚、トラップ突起部41における表面粗さは、算術平均粗さにおいて、6μm〜20μmの範囲内にあることが好ましい。この場合には、トラップ突起部41における被毒物質の捕集性能を向上することができる。
図4及び図5に示すごとく、触媒層5としては、白金及びパラジウムを含まずロジウムを含む触媒からなる第1触媒層51と、白金、パラジウム及びロジウムのうち少なくとも一つを含む触媒からなる第2触媒層52とが形成されている。
第1触媒層51は、トラップ突起部41の上流側の端部よりも上流側に形成されており、第1触媒層51の算術平均粗さは、4μmである。また、第2触媒層52は、第1触媒層51の下流側の端部よりも下流側に形成されており、第2触媒層52の算術平均粗さは、4μmである。尚、トラップ突起部41の表面、トラップ突起部41の上流側の端部から1.0mmまでの範囲、及びトラップ突起部41の下流側の端部から1.5mmまでの範囲には触媒層5が形成されておらず、これらの範囲以外に触媒層5が形成されている。
次に、本例の作用効果について説明する。
ハニカム構造体1は、セル孔3の内側に形成されたトラップ突起部41を備えている。トラップ突起部41は、セル孔3の内側に突出するように形成されているため排ガスに含まれる被毒物質と接触しやすい。さらに、トラップ突起部41によって、セル孔3を流通する排ガスの流通方向が変化し、トラップ突起部41の周囲に乱流が形成される。これにより、トラップ突起部41の周囲における物質伝達率を向上し、トラップ突起部41によって、被毒物質を効率良く捕集することができる。
また、トラップ突起部41の表面粗さを、セル壁3の表面粗さよりも大きくすることにより、トラップ突起部41の表面に微小な凹凸が形成される。この凹凸が形成されることにより、排ガスに含まれる被毒物質がトラップ突起部41に付着しやすくなり、トラップ突起部41によって被毒物質を容易に捕集することができる。これにより、被毒物質によって、触媒層5の浄化性能が低下することを抑制できる。
また、上述のごとく、トラップ突起部41の周囲に乱流が形成されことにより、セル孔3の内側に形成される境界層を破壊し、セル孔3内における排ガスの物質伝達率を回復することができる。これにより排ガスとハニカム構造体1との接触効率を向上することができる。それゆえ、触媒における浄化性能を十分に発揮させ、ハニカム構造体1における浄化性能を向上させることができる。
また、トラップ突起部41の表面粗さは、触媒層5の表面粗さよりも大きい。そのため、トラップ突起部41の表面粗さをより大きくすることによって、被毒物質の捕集をより効率良く行うことができる。
また、トラップ突起部41は、多孔質材料によって形成されており、気孔の平均孔径が10nm〜1000nmである。そのため、平均孔径を排ガスに含まれるMn酸化物粒子を捕集するのに適した大きさとし、Mn酸化物粒子を効率良く捕集することができる。
また、ハニカム構造体1の軸方向における上流側端部11と、トラップ突起部41との間の距離が20mmである。ハニカム構造体1は、上流側端部11から2mm〜30mmまでの範囲において、被毒物質の影響を受けやすい。そのため、この範囲内にトラップ突起部41を形成することにより、排ガスに含まれる被毒物を効率よく捕集することができる。
また、トラップ突起部41は、リン及び硫黄を吸着する性質を備えた材料によって形成されている。そのため、トラップ突起部41に、リン及び硫黄の吸着効果を付与することができ、トラップ突起部41におけるリン及び硫黄の捕集性能を向上することができる。
また、トラップ突起部41の表面には、触媒層5が形成されておらず、トラップ突起部41の表面が露出している。そのため、トラップ突起部41の表面粗さを、触媒層5の表面粗さの影響を受けることなく、適宜設定することができる。したがって、トラップ突起部41の表面粗さを使用環境に適した大きさにすることができる。
また、トラップ突起部41よりも上流側に配設された触媒層5は、白金及びパラジウムを含まずロジウムを含んでいる。ハニカム構造体1において、トラップ突起部41よりも上流側は、排ガスに含まれる被毒物質の量が下流側に比べて多い。したがって、被毒物質の影響を受けやすい白金及びパラジウムを含まず、被毒物質の影響を受けにくいロジウムを含む触媒層5を用いることにより、浄化性能の低下を抑制することができる。
また、突起部4の下流側の端部から下流側へ1.5mmまでの範囲以外には、白金、パラジウム及びロジウムのうち少なくとも一つを含む触媒層5が形成されている。突起部4の下流側の端部から下流側へ1.5mmまでの範囲においては、排ガスの滞留により触媒層5による浄化作用が働きにくいことから、本例においては、この範囲内に触媒層を形成していない。したがって、この範囲以外に、白金、パラジウム及びロジウムのうち少なくとも一つを含む触媒層5を形成することで、触媒層5の使用量を低減しコストを低減することができる。
また、突起部4の上流側の端部から上流側へ1.0mmまでの範囲以外には、白金、パラジウム及びロジウムのうち少なくとも一つを含む触媒層5が形成されている。突起部4の上流側の端部から上流側へ1.0mmまでの範囲においては、排ガスの滞留により触媒層5による浄化作用が働きにくい。そのため、この範囲以外に、ロジウムを含む触媒層5を形成することで、触媒層5の使用量を低減しコストを低減することができる。
以上のごとく、本例によれば、被毒物質による浄化性能の低下を抑制して浄化性能の向上をすることができるハニカム構造体1を提供することができる。
(実施例2)
図7に示すごとく、本例は、実施例1におけるハニカム構造体1の構造を一部変更したものである。
ハニカム構造体1の触媒層5において、第1触媒層51は、ハニカム構造体1の上流側端部11から、トラップ突起部41の下流側の端部から下流側に1.5mmまでの範囲に形成されており、トラップ突起部41のみが第1触媒層51から露出している。また、第2触媒層52は、第1触媒層51の下流側の端部よりも下流側に形成されている。
本例のハニカム構造体1は、突起部4として、軸方向Xにおいて、中央部12よりも下流側の位置に形成された下流側突起部42を備えている。
下流側突起部42は、実施例1に示したトラップ突起部41と同一構成である。
その他の構成は実施例1と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例に示すごとく、トラップ突起部41及び下流側突起部42の複数の突起部4を形成することにより、広範囲において、境界層の形成を抑制することができ、より好ましい。尚、トラップ突起部41及び下流側突起部42の数は適宜変更することができる。
また、本例においても、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
尚、実施例2のハニカム構造体1のように、1つのセル孔3に複数の突起部4を形成する際に、一部をトラップ突起部41としてもよいし、全てをトラップ突起部41としてもよい。
また、セル孔3毎に突起部4の構成を変更してもよい。
(実施例3)
図8〜図16に示すごとく、本例は、軸方向Xから見たハニカム構造体1におけるトラップ突起部41及び下流側突起部42の形状例を示すものである。
以下、適宜、トラップ突起部41及び下流側突起部42を総称して突起部4と記す。
図8に示すごとく、ハニカム構造体1の突起部4は、セル孔3を形成する6つのセル壁2のうち3つのセル壁2に沿うように略長方形状に形成されている。突起部4は、6つのセル壁2に一つ飛ばしで、互いに隣り合うことなく配置されている。つまり、3つの突起部4は、セル孔3の中心点Pに対して、120°、点対称となるように配置されている。
図9に示すごとく、ハニカム構造体1の突起部4は、略扇型をなしており、6つのセル壁2によって形成された6つの頂点の全てに、それぞれ形成されている。
図10に示すごとく、ハニカム構造体1の突起部4は、セル壁2よって形成された6つの頂点のうち、一つ飛ばしで配置された3つの頂点に形成されている。つまり、3つの突起部4は、セル孔3の中心点Pに対して、120°、点対称となるように配置されている。
図11に示すごとく、ハニカム構造体1の突起部4は、セル壁2によって形成された6つの頂点のうちの4つに形成されている。突起部4は互いに対向する3対の頂点のうちの2対に形成されており、突起部4が形成されていない頂点同士をつなぐ仮想線Lに対して線対称の形状となる。尚、突起部4は、中心点Pに対して180°、点対称となるように配設した場合も同様の形状が得られる。
図12及び図13に示すごとく、ハニカム構造体1の突起部4は、セル孔3を形成する6つのセル壁2のうち3つのセル壁2に形成されている。突起部4は軸方向Xから見たとき略L字型をなしている。突起部4は、上流側の端部から下流側に向かって徐々に突出量が増大しつつ、セル孔3の中心点Pに向かうよう形成された曲面を有している。セル孔3には、突起部4が形成された3つの角部と、突起部4が形成されていない3つの角部とが交互に配置されている。つまり、3つの突起部4は、セル孔3の中心点Pに対して120°、点対称となるように配置されている。
図14に示すごとく、ハニカム構造体1の突起部4は、セル孔3を形成する6つのセル壁2の全てに形成されている。突起部4は、隣り合う2つのセル壁2にまたがって1つ形成されており、突起部4は、上流側から下流側に向かって徐々に突出量が増大しつつ、セル孔3の中心点Pに向かうよう形成された曲面を有している。3つの突起部4は、セル孔3の中心点Pに対して、互いに120°、点対称となるように配置されている。
ここで、図12〜図14に示したハニカム構造体1における突起部4の形成方法について説明する。
突起部4の形成には、材料スラリーを吐出するための吐出ノズルを備えた突起部形成装置を用いる。吐出ノズルには、外周側面に突起部4の形状と対応した形状をなす成形溝と、成形溝内に開口した吐出口とが形成されている。
まず、吐出ノズルを、突起部4を形成するセル孔3の内側に挿入する。このとき、軸方向Xから見て、セル孔3の中心軸と吐出ノズルの中心軸とを一致させる。また、軸方向Xにおいて、突起部4の形成位置に成形溝を対向させる。
そして、吐出口から成形溝内に材料スラリーを吐出し、成形溝内に材料スラリーを充填する。成形溝内において、材料スラリーが固化した後、吐出ノズルをセル孔3から後退させる。尚、吐出ノズルを後退させる際に、吐出ノズル先端側において突起部4を形成する成形溝の内周面が、突起部4と干渉する場合には、この部位を収納可能な構成とすることで、吐出ノズルを容易に後退させることができる。
図15に示したハニカム構造造体1の突起部4は、セル孔3の内周面における全周から突出して環状に形成されている。したがって、突起部4の外周形状は、セル孔3の外周形状と同一形状の六角形をなしている。また、突起部4の内周形状は、セル孔3の内周形状と相似形状の六角形をなしている。
図16に示したハニカム構造体1の突起部4は、図15に示したハニカム構造体1の変形例である。図16のハニカム構造体1の突起部4における外周形状は、図15に示したハニカム構造体1と同様の六角形であり、内周形状は、円形をなしている。
上述の各突起部4が形成されたハニカム構造体1において、上述以外の構成は実施例1と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
ハニカム構造体1において、突起部4は、セル孔3の中心点Pに対して点対称とするか、又は中心点Pを通る仮想線Lに対して線対称となるように形成してある。この場合には、突起部4によって、セル孔3の内側に乱流を効率良く発生させることができる。
また、図12〜図14の突起部4においては、セル孔3の内部を撹拌するように乱流が形成することができる。
また、本例においても、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例4)
本例は、軸方向X及び突出方向の双方と直交する方向から見たとき突起部4の形状例を示すものである。
図17(a)に示すハニカム構造体1の突起部4は、セル壁2に沿うように形成された長方形状をなしている。
図17(b)に示すハニカム構造体1の突起部4は、突起部4における先端側の角部を円弧状に形成してなる。突起部4における上流側の角部には、上流側から下流側に向かうにつれて突出量が増大するように形成された曲面状の上流側傾斜面43が形成されている。また、突起部4における下流側の角部には、下流側の端部から上流側に向かうにつれて突出量が増大するように形成された曲面状の下流側傾斜面44が形成されている。
図17(c)に示すハニカム構造体1の突起部4は、突起部4における上流側の端部から下流側に向かうにつれて突出量が増大するように傾斜した上流側傾斜面43を備えている。上流側傾斜面43の下流側の端部よりも下流側は、セル壁2に沿うように形成されている。
図18(a)に示すハニカム構造体1の突起部4は、突起部4における上流側の端部から下流側の端部まで全長に、上流側から下流側に向かうにつれて突出量が増大するように傾斜した上流側傾斜面43を備えている。
図18(b)に示すハニカム構造体1の突起部4は、突起部4の上流側の端部から軸方向Xにおける中央位置に向かうにつれて突出量が増大するように傾斜した上流側傾斜面43を備えている。また、突起部4は、突起部4の下流側の端部から軸方向Xにおける中央位置に向かうにつれて突出量が増大するように傾斜した下流側傾斜面44を備えている。
図18(c)に示すハニカム構造体1の突起部4は、突起部4における上流側の端部から下流側に向かうにつれて突出量が増大するように形成された曲面状の上流側傾斜面43である。尚、曲面は、突起部4の内側に向かって凹状に形成されている。
上述の各突起部4が形成されたハニカム構造体1において、上述以外の構成は実施例1と同様である。尚、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
また、本例に示した突起部4の形状は、一例を示すものであり、これらの形状以外であってもよい。また、形状の異なる突起部4を組み合わせてもよい。
また、本例においても、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
1 ハニカム構造体
2 セル壁
3 セル孔
4 突起部
41 トラップ突起部
5 触媒層

Claims (9)

  1. 複数のセル壁(2)と、該複数のセル壁(2)に囲まれた複数のセル孔(3)と、上記セル壁(2)の表面を被覆する触媒層(5)とを有し、内燃機関から排出された排ガスを上記複数のセル孔(3)に流通させて浄化するハニカム構造体(1)であって、
    上記複数のセル孔(3)の少なくとも一部には、上記ハニカム構造体(1)の軸方向から見たとき、上記セル壁(2)から上記セル孔(3)の中心側に向かって突出した突起部(4)が形成されており、
    該突起部(4)のうち少なくとも一部は、上記セル壁(2)における表面粗さよりも大きい表面粗さを有するトラップ突起部(41)であることを特徴とするハニカム構造体(1)。
  2. 上記トラップ突起部(41)の表面粗さは、上記触媒層(5)の表面粗さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造体(1)。
  3. 上記トラップ突起部(41)は、多孔質材料によって形成されており、気孔の平均孔径が10nm〜1000nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のハニカム構造体(1)。
  4. 上記ハニカム構造体(1)の軸方向における上流側端部(11)と、上記トラップ突起部(41)との間の距離が2mm〜30mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のハニカム構造体(1)。
  5. 上記トラップ突起部(41)は、リン及び硫黄を吸着する性質を備えた材料によって形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のハニカム構造体(1)。
  6. 上記トラップ突起部(41)の表面には、上記触媒層(5)が形成されておらず、上記トラップ突起部(41)の表面が露出していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のハニカム構造体(1)。
  7. 上記トラップ突起部(41)よりも上流側に配設された上記触媒層(5)は、白金及びパラジウムを含まずロジウムを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のハニカム構造体(1)。
  8. 上記突起部(4)の流側の端部から流側へ1.0mmまでの範囲以外には、白金及びパラジウムを含む上記触媒層(5)が形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体(1)。
  9. 上記突起部(4)の流側の端部から流側へ1.5mmまでの範囲以外には、白金及びパラジウムを含む上記触媒層(5)が形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体(1)。
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