JP6330344B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ電流の過電流状態を判別可能なモータ制御装置に関する。
上記モータ制御装置の一例として、特許文献1および2に記載の発明が挙げられる。特許文献1に記載の発明は、モータに過電流が流れたときに、モータ電流検出値に応じてPWM信号のデューティ比を制限している。そして、特許文献1に記載の発明は、制限されたデューティ比に基づいて、モータ駆動回路の半導体素子を開閉制御することにより、モータ電流を抑制しつつモータの駆動を継続しようとしている。
一方、特許文献2に記載の発明は、モータ電流を検出する抵抗器の出力にフィルタ回路(ローパスフィルタ)を設けている。そして、特許文献2に記載の発明は、フィルタ回路の出力と過電流レベルとを比較し、フィルタ回路の出力が過電流レベルを超えたときにスイッチング素子の駆動を停止する。これにより、特許文献2に記載の発明は、リンキングによる過電流の誤検知を防止しようとしている。
特開2005−199899号公報 特開2004−312955号公報
しかしながら、特許文献2に記載の発明は、フィルタ回路の出力を用いて過電流を検出する。フィルタ回路の出力は、実際のモータ電流と比べて遅れが生じるので、過電流が検出されるまでの間、モータ電流が流れ続ける。そのため、モータの起動時やモータのロック時などモータ電流が大きい場合は、本来制限したい電流値を超えてモータ電流が増加し続ける可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、リンキングによる過電流の誤検知を防止するとともに、フィルタ回路の遅れによって生じるモータ電流の増加を抑制することが可能なモータ制御装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載のモータ制御装置は、直流電源とモータとの間に設けられ、スイッチング素子の開閉により前記直流電源の直流電力を交流電力に変換して前記モータに給電する電力変換装置と、前記モータの電機子巻線に流れるモータ電流を検出するモータ電流検出回路と、前記モータ電流の検出信号に含まれる高周波成分を低減するフィルタ回路と、パルス幅変調方式によりデューティ比を可変して前記デューティ比に基づいて前記スイッチング素子を開閉制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記フィルタ回路によって高周波成分が低減されたフィルタ後モータ電流が前記モータ電流の許容値を超えた過電流状態になったときを前記パルス幅変調のキャリア周期毎に判別する過電流判別部と、前記過電流判別部によって前記過電流状態になったと判別されたときに、前記パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数と比べて低周期のキャリア周波数に切り替えるキャリア周波数切り替え部と、前記過電流判別部によって前記過電流状態になったと判別されたときに、前記モータに要求される出力に応じて設定される目標デューティ比と比べて、前記デューティ比を小さく設定するデューティ比設定部と、を有し、前記過電流状態になったと判別されたときに、前記スイッチング素子が開状態から閉状態に遷移するタイミングは、前記フィルタ回路による前記モータ電流の検出遅れに合わせて設定されている
請求項1に記載のモータ制御装置の制御装置は、過電流判別部を有している。過電流判別部は、フィルタ回路によって高周波成分が低減されたフィルタ後モータ電流がモータ電流の許容値を超えた過電流状態になったときをパルス幅変調のキャリア周期毎に判別する。よって、請求項1に記載のモータ制御装置は、リンキングによる過電流の誤検知を防止することができる。
また、制御装置は、キャリア周波数切り替え部およびデューティ比設定部を有している。キャリア周波数切り替え部は、過電流状態になったと判別されたときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数と比べて低周期のキャリア周波数に切り替える。また、デューティ比設定部は、過電流状態になったと判別されたときに、モータに要求される出力に応じて設定される目標デューティ比と比べて、デューティ比を小さく設定する。よって、請求項1に記載のモータ制御装置は、過電流検出時にスイッチング素子が開状態に遷移する回数およびスイッチング素子の開状態の時間を低減することができる。その結果、請求項1に記載のモータ制御装置は、フィルタ回路の遅れによって生じるモータ電流の増加を抑制することができる。
過電流状態になったと判別されたときに、スイッチング素子が開状態から閉状態に遷移するタイミングは、フィルタ回路によるモータ電流の検出遅れに合わせて設定されている。これにより、請求項1に記載のモータ制御装置は、過電流状態になったと判別されたときのスイッチング素子が開状態の時間を必要最小限の時間に設定することができる。よって、請求項1に記載のモータ制御装置は、フィルタ回路の遅れによって生じるモータ電流の増加をさらに抑制することができる。
請求項2に記載のモータ制御装置は、請求項1に記載のモータ制御装置において、前記モータ電流の許容値は、前記モータの定格電流に合わせて設定されている。これにより、過電流判別部は、モータの定格電流に合わせて設定される許容値を用いて、過電流状態を判別することができる。よって、請求項2に記載のモータ制御装置は、モータの体格に合わせて適切な過電流検出を行うことができる。
請求項3に記載のモータ制御装置は、請求項1または2に記載のモータ制御装置において、前記キャリア周波数切り替え部は、前記キャリア周期の複数周期に亘って継続して前記過電流状態になったと判別されたときに、前記低周期のキャリア周波数に切り替える。これにより、請求項3に記載のモータ制御装置は、モータ電流が過電流状態の許容値近傍で推移するときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数の周期が頻繁に切り替わることを防止することができ、制御安定性が向上する。
請求項4に記載のモータ制御装置は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、前記キャリア周波数切り替え部は、前記過電流状態になったと判別されたときに、前記パルス幅変調に用いるキャリア周波数を段階的に前記低周期のキャリア周波数に切り替える。これにより、請求項4に記載のモータ制御装置は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数が急峻に低周期のキャリア周波数に切り替わることを防止することができ、制御安定性が向上する。
請求項5に記載のモータ制御装置は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、前記フィルタ回路は、前記スイッチング素子が閉状態から開状態に遷移したときの前記スイッチング素子の電流応答と、前記電機子巻線のインダクタンスとによって発生する前記モータ電流のオーバシュートを低減可能に時定数が設定されている。これにより、請求項5に記載のモータ制御装置は、モータ電流の検出信号に含まれる高周波成分を効率良く低減することができる。
モータ制御装置1の一例を示す構成図である。 制御ブロックの一例を示すブロック図である。 過電流検出時にキャリア周波数を変更しない場合のモータ電流、過電流検出出力およびモータ駆動出力の一例を示すタイミングチャートである。 過電流検出時にキャリア周波数を低周期のキャリア周波数に変更した場合のモータ電流、過電流検出出力およびモータ駆動出力の一例を示すタイミングチャートである。 キャリア周波数の変更手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図は概念図であり、細部構造の寸法まで規定するものではない。
<モータ制御装置1>
図1は、モータ制御装置1の一例を示す構成図である。同図に示すように、本実施形態のモータ制御装置1は、直流電源2とモータ3との間に設けられる電力変換装置4と、モータ電流検出回路5と、フィルタ回路6と、比較回路7と、制御装置8とを備えている。
直流電源2は、直流電力を供給する電源装置であり、例えば、公知の鉛蓄電池(バッテリ)、リチウムイオン電池、電気二重層コンデンサなどを用いることができる。直流電源2は、直流電力を供給することができれば良く、上記形態に限定されるものではない。例えば、直流電力は、交流電源の交流電力を平滑回路で平滑して生成することもできる。なお、直流電源2は、平滑コンデンサを並列接続することができ、リプル電圧を低減することができる。
モータ3は、モータ制御装置1の制御対象であり、例えば、公知のブラシレスモータを用いることができる。モータ3は、電機子巻線32U〜32WがY結線されたステータ31と、ロータ(図略)とを備えている。電機子巻線32U〜32Wは、この順にU相巻線、V相巻線、W相巻線を構成している。U相の電機子巻線32Uの一端側は、U相端子33Uに接続され、U相の電機子巻線32Uの他端側は、中性点33Nに接続されている。このことは、V相およびW相についても同様である。
電機子巻線32U〜32Wは、集中巻、分布巻などの公知の方法で巻装することができる。また、ロータコアには、所定磁極分の複数の永久磁石が埋設されている。なお、極数やステータ31のスロット数は、限定されるものではない。また、電機子巻線32U〜32Wは、Δ結線にすることもできる。
電力変換装置4は、スイッチング素子41UU〜41WLの開閉により、直流電源2の直流電力を交流電力に変換してモータ3に給電する。電力変換装置4は、直流電源2とモータ3との間に設けられており、例えば、3相ブリッジ回路を用いることができる。同図に示すように、3相ブリッジ回路は、6つのスイッチング素子41UU、41UL、41VU、41VL、41WU、41WLがブリッジ接続されている。なお、電力変換装置4は、3相ブリッジ回路に限定されるものではなく、例えば、公知のH型ブリッジ回路を用いることもできる。
スイッチング素子41UU〜41WLは、例えば、公知の電界効果トランジスタ(FET)を用いることができる。同図に示すように、スイッチング素子41UU〜41WLには、還流ダイオードが設けられている。還流ダイオードは、スイッチング素子41UU〜41WLのボディダイオード(寄生ダイオード)を用いることができる。なお、還流ダイオードは、別途設けることができ、スイッチング素子41UU〜41WLにそれぞれ並列接続することもできる。
同図に示すように、直流電源2の正側端子2Uと接地側端子2Lの間に、U相正側スイッチング素子41UUとU相接地側スイッチング素子41ULとが直列接続されている。両スイッチング素子41UU、41ULの間には、U相出力端子42Uが設けられている。これらのことは、V相およびW相についても同様である。なお、スイッチング素子41UU〜41WLの符号の第1添字U、V、Wは相を示し、第2添字のUは正側を、Lは接地側を示している。
また、U相出力端子42Uは、電源線43Uによって、ステータ31のU相端子33Uに接続されている。同様に、V相出力端子42Vは、電源線43Vによって、ステータ31のV相端子33Vに接続されている。W相出力端子42Wは、電源線43Wによって、ステータ31のW相端子33Wに接続されている。
スイッチング素子41UU〜41WLは、制御装置8から送信される制御信号8UU〜8WLによって、それぞれ独立して開状態または閉状態に制御される。同図では、スイッチング素子41UUの制御信号を制御信号8UUで示し、スイッチング素子41ULの制御信号を制御信号8ULで示している。これらのことは、V相およびW相についても同様である。スイッチング素子41UU〜41WLの開状態または閉状態により、ステータ31の各相端子33U、33V、33Wは、それぞれ3つの状態を有している。
U相端子33Uは、U相正側スイッチング素子41UUが開状態でU相接地側スイッチング素子41ULが閉状態のとき電源電圧VBATに拘束される。U相端子33Uは、U相正側スイッチング素子41UUが閉状態でU相接地側スイッチング素子41ULが開状態のとき0電圧に拘束される。また、U相端子33Uは、U相正側スイッチング素子41UUおよびU相接地側スイッチング素子41ULがともに閉状態のときハイインピーダンス状態になる。これらのことは、V相端子33VおよびW相端子33Wについても同様である。
制御装置8は、120°通電制御やベクトル制御をはじめとした種々のモータ駆動制御を行うことができる。120°通電制御は、ロータの回転位置に応じて電気角の60°ピッチで通電相を順次切り替える。例えば、制御装置8がU相正側スイッチング素子41UUおよびV相接地側スイッチング素子41VLを開状態にすると、電機子巻線32U、32Vにモータ電流が流れる。
ロータが電気角で60°回転すると、制御装置8は、U相正側スイッチング素子41UUおよびW相接地側スイッチング素子41WLを開状態にする。このとき、電機子巻線32U、32Wにモータ電流が流れる。つまり、U相の電機子巻線32Uは、電気角で120°通電される。これらのことは、V相およびW相についても同様である。なお、制御装置8は、電気角の120°を超えて複数相への通電をオーバラップさせる広角通電制御を行うこともできる。また、ロータの回転位置は、ホールセンサ等の位置検出器を用いて検出することができる。なお、ロータの回転位置は、相端子33U、33V、33Wがハイインピーダンス状態のときに発生する誘起電圧に基づいて、推定しても良い。
ベクトル制御は、3相のモータ電流を2方向の直流分(界磁成分とトルク成分)に分けて、それぞれ制御する。これにより、制御装置8は、より滑らかな正弦波駆動を行うことができ、120°通電制御などの矩形波駆動と比べて、高効率化、低振動化、低騒音化等を図ることができる。また、制御装置8は、出力トルクを調整するために、デューティ比を可変制御することができる。本実施形態では、制御装置8は、パルス幅変調(PWM)方式によりデューティ比を可変して、デューティ比に基づいてスイッチング素子41UU〜41WLを開閉制御する。
制御装置8の上位の制御装置(図略)によって、目標デューティ比DF1が指示される。目標デューティ比DF1は、モータ3に要求される出力(例えば、電力、モータ回転数など)に応じて、予め設定されている。例えば、目標デューティ比DF1は、モータ3の回転数、モータ電流および電源電圧VBATなどに基づいて導出することができ、マップ、テーブル、関係式などによって、上位の制御装置のメモリに記憶されている。
なお、本明細書では、説明の便宜上、U相正側スイッチング素子41UUおよびV相接地側スイッチング素子41VLを開状態にしたときのモータ電流について説明するが、他のスイッチング素子を開状態にした場合のモータ電流についても同様である。また、パルス幅変調は、正側スイッチング素子41UU、41VU、41WUで行うこともでき、接地側スイッチング素子41UL、41VL、41WLで行うこともできる。
モータ電流検出回路5は、モータ3の電機子巻線32U〜32Wに流れるモータ電流を検出する。モータ電流検出回路5は、例えば、抵抗器51を用いることができる。同図に示すように、抵抗器51は、接地側スイッチング素子41UL、41VL、41WLと、直流電源2の接地側端子2Lとの間に設けられている。
また、接地側スイッチング素子41UL、41VL、41WLと、抵抗器51との間には、モータ電流出力端子52が設けられている。モータ電流出力端子52には、モータ電流値と、抵抗器51の抵抗値とを乗じた電圧が出力される。つまり、モータ電流検出回路5は、抵抗器51による電圧降下に基づいて、モータ電流を算出することができる。なお、抵抗器51の抵抗値は、抵抗器51における損失を低減するため、可能な限り小さく設定されている。
フィルタ回路6は、モータ電流の検出信号に含まれる高周波成分を低減する。フィルタ回路6は、例えば、抵抗器61およびコンデンサ62を有するローパスフィルタを用いることができる。なお、フィルタ回路6は、上記形態以外にも、例えば、2次のローパスフィルタをはじめとした高次のローパスフィルタを用いることができ、オペアンプを用いたアクティブフィルタ等を用いることもできる。
同図に示すように、抵抗器61およびコンデンサ62は直列接続されており、抵抗器61の一端側は、信号線53によって、モータ電流出力端子52に接続されている。抵抗器61の他端側には、フィルタ出力端子63が設けられている。フィルタ出力端子63には、高周波成分が低減されたモータ電流が出力される。本明細書では、フィルタ回路6によって高周波成分が低減されたモータ電流をフィルタ後モータ電流という。
フィルタ回路6の時定数は、抵抗器61の抵抗値と、コンデンサ62の静電容量とを乗じた乗算値で表すことができる。モータ電流のオーバシュートは、スイッチング素子41UU、41VLが閉状態から開状態に遷移したときのスイッチング素子41UU、41VLの電流応答と、電機子巻線32U、32Vのインダクタンスとによって発生する。そこで、フィルタ回路6の時定数は、モータ電流のオーバシュートを低減可能な時定数に設定されていると好適である。これにより、フィルタ回路6は、モータ電流の検出信号に含まれる高周波成分を効率良く低減することができる。なお、フィルタ回路6の時定数は、予め、シミュレーションや実機による測定等によって、モータ3および電力変換装置4に合わせて導出しておくと良い。
比較回路7は、フィルタ後モータ電流とモータ電流の許容値とを大小比較する。比較回路7は、例えば、公知の比較器71を用いることができる。同図に示すように、比較器71の正側入力端子(+)は、信号線64によって、フィルタ出力端子63に接続されている。また、比較器71の負側入力端子(−)には、基準電圧が入力されている。基準電圧は、抵抗器72、73によって、直流電源2の電源電圧VBATを分圧して生成される。基準電圧は、過電流状態になったときを判別する際のモータ電流の許容値に相当する。図1に示す構成では、基準電圧は、モータ電流の許容値と、モータ電流検出回路5の抵抗器51の抵抗値とを乗じた乗算値に設定する。
比較器71は、正側入力端子(+)に入力される電圧と、負側入力端子(−)に入力される基準電圧とを大小比較する。正側入力端子(+)に入力される電圧が、基準電圧以下の場合は、比較器71の出力は、ローレベル(Lo)になる。一方、正側入力端子(+)に入力される電圧が基準電圧を超えると、比較器71の出力は、ハイレベル(Hi)になる。つまり、制御装置8は、比較器71の出力がローレベル(Lo)のときは、過電流状態ではない(許容電流)と判断し、比較器71の出力がハイレベル(Hi)のときは、過電流状態であると判断することができる。なお、フィルタ後モータ電流とモータ電流の許容値との大小比較は、制御装置8で行うこともできる。
制御装置8は、公知のマイクロコンピュータ8Mを有している。マイクロコンピュータ8Mは、CPU8M1、メモリ8M2、入出力インターフェース8M3およびドライバ回路8M4を備えており、これらは、各種データ及び制御信号を送受信可能にバス接続されている。CPU8M1は、中央演算装置であり、種々の演算を行うことができる。メモリ8M2は、読み出しおよび書き込み可能な記憶装置であり、種々の電子情報を記憶することができる。なお、制御装置8は、メモリ8M2に記憶されている駆動プログラムを実行することによって、既述のモータ駆動制御を行うことができる。
入出力インターフェース8M3は、外部機器との間の入出力を制御することができる。例えば、比較器71の出力は、入出力インターフェース8M3を介して制御装置8に入力される。また、ドライバ回路8M4は、公知のモータ駆動用ドライバであり、キャリア周波数およびデューティ比に基づいて、制御信号8UU〜8WLを生成する。そして、ドライバ回路8M4は、制御信号8UU〜8WLに基づいて、スイッチング素子41UU〜41WLの各制御電極に制御電圧を印加する。これにより、ドライバ回路8M4は、スイッチング素子41UU〜41WLを開閉制御することができる。
図2は、制御ブロックの一例を示すブロック図である。制御装置8は、制御ブロックとして捉えると、過電流判別部80、キャリア周波数生成部81、キャリア周波数切り替え部82およびデューティ比設定部83を有している。
過電流判別部80は、フィルタ後モータ電流がモータ電流の許容値を超えた過電流状態になったときをパルス幅変調のキャリア周期毎に判別する。比較回路7の出力が、ローレベル(Lo)からハイレベル(Hi)に遷移するとき、過電流判別部80は、過電流状態になったと判断する。そして、過電流判別部80は、過電流状態になったと判断したときのキャリア周期の1周期において判別結果を保持して、次のキャリア周期が始まるタイミングで、判別結果をクリアする。これにより、過電流判別部80は、過電流状態になったときをパルス幅変調のキャリア周期毎に判別することができる。
なお、モータ電流の許容値は、モータ3の定格電流に合わせて設定されていると好ましい。これにより、過電流判別部80は、モータ3の定格電流に合わせて設定される許容値を用いて、過電流状態を判別することができる。よって、本実施形態のモータ制御装置1は、モータ3の体格に合わせて適切な過電流検出を行うことができる。
キャリア周波数生成部81は、周期が異なる複数のパルス幅変調のキャリア周波数を生成する。キャリア周波数は、例えば、水晶発振器が生成する高周波基準周波数を公知の分周回路によって分周することにより生成することができる。また、キャリア周波数は分周比を変更することにより、パルス幅変調のキャリア周期を容易に変更することができる。
図3は、過電流検出時にキャリア周波数を変更しない場合のモータ電流、過電流検出出力およびモータ駆動出力の一例を示すタイミングチャートである。曲線L11は、モータ電流を示している。また、曲線L12は、過電流判別部80による判別結果を表す過電流検出出力を示している。曲線L13は、モータ駆動出力を示している。曲線L11における縦軸は、モータ電流値を示しており、モータ電流の許容値を過電流検出閾値OC1で示している。曲線L12における縦軸は、過電流検出出力がハイレベル(Hi)またはローレベル(Lo)であることを示している。曲線L13における縦軸は、スイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)または閉状態(Off)であることを示している。なお、同図における横軸は、時間軸を示している。
時刻T11、T13、T15、T17、T19、T21、T23、T25は、パルス幅変調のキャリア周期Tc1の始期または終期を示している。過電流判別部80は、フィルタ後モータ電流を用いて過電流状態になったときを判別する。そのため、モータ電流が過電流検出閾値OC1を超えてから期間Tf1分、遅れて、過電流検出出力は、ローレベル(Lo)からハイレベル(Hi)に遷移する。過電流検出出力は、過電流判別部80が過電流状態になったと判断したときのキャリア周期Tc1の1周期においてハイレベル(Hi)状態が保持され、次のキャリア周期Tc1が始まるタイミングで、ハイレベル(Hi)からローレベル(Lo)に遷移する。
また、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたときに、制御装置8は、デューティ比を目標デューティ比DF1と比べて小さく設定する。例えば、時刻T11以前は、デューティ比は、目標デューティ比DF1に設定されているが、時刻T11以降は、デューティ比は、目標デューティ比DF1と比べて小さく設定されている。その結果、同図に示すように、時刻T11以前におけるスイッチング素子41UU、41VLの開状態(On)の時間と比べて、時刻T11以降におけるスイッチング素子41UU、41VLの開状態(On)の時間は、短くなっている。
しかしながら、スイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)に遷移することにより、曲線L11で示すように、モータ電流は、過電流検出閾値OC1を超えて増加し続けている。これは、フィルタ回路6を設けることにより、モータ電流の検出遅れ(期間Tf1)が生じ、電機子巻線32U、32Vのインダクタンスによっては、モータ電流が、過電流検出閾値OC1を超えて増加し続けることを示している。
そこで、本実施形態では、キャリア周波数切り替え部82は、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数と比べて低周期のキャリア周波数に切り替える。また、デューティ比設定部83は、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたときに、目標デューティ比DF1と比べて、デューティ比を小さく設定する。目標デューティ比DF1は、既述のモータ3に要求される出力に応じて設定されるデューティ比をいう。
図4は、過電流検出時にキャリア周波数を低周期のキャリア周波数に変更した場合のモータ電流、過電流検出出力およびモータ駆動出力の一例を示すタイミングチャートである。同図では、モータ電流を曲線L31で示している。また、過電流検出出力を曲線L32で示し、モータ駆動出力を曲線L33で示している。同図における縦軸および横軸は、図3と同様である。
時刻T31、T33、T35、T37、T39は、パルス幅変調のキャリア周期Tc1、Tc2の始期または終期を示している。図3に示す場合と同様に、モータ電流が過電流検出閾値OC1を超えてから期間Tf1分、遅れて、過電流検出出力は、ローレベル(Lo)からハイレベル(Hi)に遷移する。過電流検出出力は、過電流判別部80が過電流状態になったと判断したときのキャリア周期Tc1、Tc2の1周期においてハイレベル(Hi)状態が保持され、次のキャリア周期Tc1、Tc2が始まるタイミングで、ハイレベル(Hi)からローレベル(Lo)に遷移する。
キャリア周波数切り替え部82は、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数と比べて低周期のキャリア周波数に切り替える。例えば、時刻T34において、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたとする。このとき、キャリア周波数切り替え部82は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数(キャリア周期Tc1)と比べて低周期のキャリア周波数(キャリア周期Tc2)に切り替える。その結果、時刻T33〜T35までの時間は、時刻T31〜T33までの時間と比べて、長くなっている。このことは、時刻T36、T38においても同様である。
また、デューティ比設定部83は、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたときに、目標デューティ比DF1と比べて、デューティ比を小さく設定する。時刻T33以前のデューティ比は、目標デューティ比DF1に設定されている。例えば、時刻T34において、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたとする。このとき、デューティ比設定部83は、目標デューティ比DF1と比べて、デューティ比を小さく設定する。その結果、時刻T33以降のデューティ比は、目標デューティ比DF1と比べて小さくなっている。
このようにして、本実施形態では、過電流検出時にスイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)に遷移する回数およびスイッチング素子41UU、41VLの開状態(On)の時間が低減されている。例えば、時刻T13以降の曲線L13と時刻T33以降の曲線L33とを比較すると、スイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)に遷移する回数は、6回から3回に減少している。また、スイッチング素子41UU、41VLの開状態(On)の時間も低減されている。その結果、曲線L31で示すモータ電流は、曲線L11で示すモータ電流と比べて、モータ電流の増加が抑制されている。
本実施形態の制御装置8は、過電流判別部80を有している。過電流判別部80は、フィルタ回路6によって高周波成分が低減されたフィルタ後モータ電流がモータ電流の許容値を超えた過電流状態になったときをパルス幅変調のキャリア周期毎に判別する。よって、本実施形態のモータ制御装置1は、リンキングによる過電流の誤検知を防止することができる。
また、制御装置8は、キャリア周波数切り替え部82およびデューティ比設定部83を有している。キャリア周波数切り替え部82は、過電流状態になったと判別されたときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数(キャリア周期Tc1)と比べて低周期のキャリア周波数(キャリア周期Tc2)に切り替える。また、デューティ比設定部83は、過電流状態になったと判別されたときに、モータ3に要求される出力に応じて設定される目標デューティ比DF1と比べて、デューティ比を小さく設定する。よって、本実施形態のモータ制御装置1は、過電流検出時にスイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)に遷移する回数およびスイッチング素子41UU、41VLの開状態(On)の時間を低減することができる。その結果、本実施形態のモータ制御装置1は、フィルタ回路6の遅れによって生じるモータ電流の増加を抑制することができる。
図5は、キャリア周波数の変更手順の一例を示すフローチャートである。まず、キャリア周波数切り替え部82は、過電流判別部80によって過電流状態になったと判別されたか否かを判断する(ステップS11)。過電流状態になったと判別されない場合(Noの場合)は、フローチャートは、ステップS12に進む。そして、キャリア周波数切り替え部82は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を第1キャリア周波数(キャリア周期Tc1)に設定する(ステップS12)。そして、フローチャートは、一旦、終了する。
ステップS11で、過電流状態になったと判別された場合(Yesの場合)は、フローチャートは、ステップS13に進む。そして、キャリア周波数切り替え部82は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を第2キャリア周波数(キャリア周期Tc12)に設定する(ステップS13)。第2キャリア周波数(キャリア周期Tc12)は、第1キャリア周波数(キャリア周期Tc1)と比べて、低周期に設定されている。
次に、キャリア周波数切り替え部82は、過電流判別部80によって、キャリア周期Tc12のn周期に亘って継続して過電流状態になったと判別されたか否かを判断する(ステップS14)。但し、nは任意の自然数とする。キャリア周期Tc12のn周期に亘って継続して過電流状態になったと判別された場合(Yesの場合)は、フローチャートは、ステップS15に進む。そして、キャリア周波数切り替え部82は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を第3キャリア周波数(キャリア周期Tc2)に設定する(ステップS15)。そして、フローチャートは、一旦、終了する。第3キャリア周波数(キャリア周期Tc2)は、第2キャリア周波数(キャリア周期Tc12)と比べて、低周期に設定されている。
ステップS14で、キャリア周期Tc12のn周期に亘って継続して過電流状態になったと判別されない場合(Noの場合)は、フローチャートは、一旦、終了する。つまり、この場合、パルス幅変調に用いるキャリア周波数は、第2キャリア周波数(キャリア周期Tc12)に設定される。なお、本フローチャートで示す工程は、所定間隔で繰り返し実行される。
このように、キャリア周波数切り替え部82は、キャリア周期Tc12の複数周期(上述の例ではn周期)に亘って継続して過電流状態になったと判別されたときに、低周期のキャリア周波数(キャリア周期Tc2)に切り替えることもできる。これにより、モータ制御装置1は、モータ電流が過電流状態の許容値近傍で推移するときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数の周期が頻繁に切り替わることを防止することができ、制御安定性が向上する。
また、キャリア周波数切り替え部82は、過電流状態になったと判別されたときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を段階的に低周期のキャリア周波数(キャリア周期Tc2)に切り替えることもできる。これにより、モータ制御装置1は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数が急峻に低周期のキャリア周波数(キャリア周期Tc2)に切り替わることを防止することができ、制御安定性が向上する。
さらに、図4に示すように、過電流状態になったと判別されたときに、スイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)から閉状態(Off)に遷移するタイミングは、フィルタ回路6によるモータ電流の検出遅れ(期間Tf1)に合わせて設定されていると好適である。これにより、モータ制御装置1は、過電流状態になったと判別されたときのスイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)の時間を必要最小限の時間に設定することができる。よって、モータ制御装置1は、フィルタ回路6の遅れによって生じるモータ電流の増加をさらに抑制することができる。
<モータ制御方法>
本発明は、モータ制御方法として捉えることもでき、モータ制御方法をマイクロコンピュータ8Mを機能させて実行するモータ制御プログラムとして捉えることもできる。モータ制御方法およびモータ制御プログラムは、モータ制御装置1で既述した「○○部」を「○○ステップ」に読み替えれば良い。つまり、過電流判別部80は過電流判別ステップに読み替えられ、キャリア周波数生成部81はキャリア周波数生成ステップに読み替えられる。また、キャリア周波数切り替え部82は、キャリア周波数切り替えステップに読み替えられ、デューティ比設定部83は、デューティ比設定ステップに読み替えられる。各ステップについての説明は、既述の説明と同様であるので、重複した説明を省略する。
本実施形態のモータ制御方法は、電力変換装置4と、モータ電流検出回路5と、フィルタ回路6と、制御装置8とを用いて、モータ3を制御するモータ制御方法である。本実施形態のモータ制御方法は、過電流判別ステップと、キャリア周波数切り替えステップと、デューティ比設定ステップと、を有している。
過電流判別ステップは、フィルタ回路6によって高周波成分が低減されたフィルタ後モータ電流がモータ電流の許容値を超えた過電流状態になったときをパルス幅変調のキャリア周期毎に判別する。よって、本実施形態のモータ制御方法は、リンキングによる過電流の誤検知を防止することができる。
キャリア周波数切り替えステップは、過電流判別ステップによって過電流状態になったと判別されたときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数(キャリア周期Tc1)と比べて低周期のキャリア周波数(キャリア周期Tc2)に切り替える。また、デューティ比設定ステップは、過電流判別ステップによって過電流状態になったと判別されたときに、モータ3に要求される出力に応じて設定される目標デューティ比DF1と比べて、デューティ比を小さく設定する。よって、本実施形態のモータ制御方法は、過電流検出時にスイッチング素子41UU、41VLが開状態(On)に遷移する回数およびスイッチング素子41UU、41VLの開状態(On)の時間を低減することができる。その結果、本実施形態のモータ制御方法は、フィルタ回路6の遅れによって生じるモータ電流の増加を抑制することができる。
<付記項>
上記の記載から次の技術的思想も把握できる。
(付記項1)
前記キャリア周波数切り替えステップは、前記キャリア周期の複数周期に亘って継続して前記過電流状態になったと判別されたときに、前記低周期のキャリア周波数に切り替える請求項7に記載のモータ制御方法。
(付記項2)
前記キャリア周波数切り替えステップは、前記過電流状態になったと判別されたときに、前記パルス幅変調に用いるキャリア周波数を段階的に前記低周期のキャリア周波数に切り替える請求項7または付記項1に記載のモータ制御方法。
<その他>
本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施することができる。例えば、上記実施形態では、目標デューティ比DF1は、制御装置8の上位の制御装置によって生成されるが、目標デューティ比DF1は、制御装置8によって生成することもできる。また、モータ電流検出回路5の抵抗器51は、各相(U相、V相、W相)にそれぞれ設けることもできる。
また、図5に示すフローチャートのステップS11では、過電流状態になったと判別されない場合(Noの場合)は、フローチャートは、ステップS12に進む。そして、キャリア周波数切り替え部82は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を第1キャリア周波数(キャリア周期Tc1)に設定する。この場合において、キャリア周波数切り替え部82は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を第3キャリア周波数(キャリア周期Tc2)、第2キャリア周波数(キャリア周期Tc12)、第1キャリア周波数(キャリア周期Tc1)の順に段階的に設定することもできる。つまり、キャリア周波数切り替え部82は、過電流状態でなくなったときに、パルス幅変調に用いるキャリア周波数を段階的に許容電流のときのキャリア周波数(キャリア周期Tc1)に切り替えることもできる。これにより、モータ制御装置1は、パルス幅変調に用いるキャリア周波数が急峻に許容電流のときのキャリア周波数(キャリア周期Tc1)に切り替わることを防止することができ、制御安定性が向上する。
1:モータ制御装置、
2:直流電源、
3:モータ、32U〜32W:電機子巻線、
4:電力変換装置、41UU〜41WL:スイッチング素子、
5:モータ電流検出回路、
6:フィルタ回路、
8:制御装置、
80:過電流判別部、82:キャリア周波数切り替え部、83:デューティ比設定部。

Claims (5)

  1. 直流電源とモータとの間に設けられ、スイッチング素子の開閉により前記直流電源の直流電力を交流電力に変換して前記モータに給電する電力変換装置と、
    前記モータの電機子巻線に流れるモータ電流を検出するモータ電流検出回路と、
    前記モータ電流の検出信号に含まれる高周波成分を低減するフィルタ回路と、
    パルス幅変調方式によりデューティ比を可変して前記デューティ比に基づいて前記スイッチング素子を開閉制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記フィルタ回路によって高周波成分が低減されたフィルタ後モータ電流が前記モータ電流の許容値を超えた過電流状態になったときを前記パルス幅変調のキャリア周期毎に判別する過電流判別部と、
    前記過電流判別部によって前記過電流状態になったと判別されたときに、前記パルス幅変調に用いるキャリア周波数を当該判別されたときのキャリア周波数と比べて低周期のキャリア周波数に切り替えるキャリア周波数切り替え部と、
    前記過電流判別部によって前記過電流状態になったと判別されたときに、前記モータに要求される出力に応じて設定される目標デューティ比と比べて、前記デューティ比を小さく設定するデューティ比設定部と、
    を有し、
    前記過電流状態になったと判別されたときに、前記スイッチング素子が開状態から閉状態に遷移するタイミングは、前記フィルタ回路による前記モータ電流の検出遅れに合わせて設定されているモータ制御装置。
  2. 前記モータ電流の許容値は、前記モータの定格電流に合わせて設定されている請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記キャリア周波数切り替え部は、前記キャリア周期の複数周期に亘って継続して前記過電流状態になったと判別されたときに、前記低周期のキャリア周波数に切り替える請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記キャリア周波数切り替え部は、前記過電流状態になったと判別されたときに、前記パルス幅変調に用いるキャリア周波数を段階的に前記低周期のキャリア周波数に切り替える請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
  5. 前記フィルタ回路は、前記スイッチング素子が閉状態から開状態に遷移したときの前記スイッチング素子の電流応答と、前記電機子巻線のインダクタンスとによって発生する前記モータ電流のオーバシュートを低減可能に時定数が設定されている請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置。
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