JP6328680B2 - 色覚異常体験レンズセット - Google Patents

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Description

この発明は、色覚異常者にとって色彩がどのように見えているかを、正常な色覚を有する色覚正常者に体験してもらうための色覚異常体験レンズに関する。
平成15年度以降、学校の定期健康診断の必須項目から色覚検査が削除され、自身の色覚異常に気付かない生徒が増加したことから、学校生活や進学・就職に関わるトラブルの増加が懸念され、平成26年度には、文部科学省のスポーツ・青少年局から、教職員は色覚異常について正確な知識を持ち色覚異常に配慮を行うとともに適切な指導を行う必要が有る旨の通知がなされている。
また、色覚異常者の学校生活等におけるトラブルを防止するためには教職員だけでなく同級生や保護者等の理解が必要であり、これらの人々に正確な知識を理解してもらう簡易な方法が望まれるところである。
本発明者らは、色覚正常者に簡単に色覚異常に対する知識を広める方法として、色覚正常者に色覚異常者の色覚を擬似体験させることに想到する。こうすることで簡単に色覚異常者に見えにくい色が理解でき、例えば、色つきの筆記具やカラー教材を使う際に色覚異常者に見えにくい色を排除するなど、より適切な指導を行うことができる。
従来、このように色覚正常者に色覚異常者の色覚を体験させる技術が各種提案されており、例えば、特許文献1では、暗室に赤、青、緑の光源を設け、各光源の明るさを個々に調節しつつ、照らし出される色覚検査表を判読することにより色覚異常状態を体験しうるようにした色覚異常状態試験方法が提案されている。
また、特許文献2では、コンピュータ上で色覚異常者にとって同じ色に見える色を同じ色に変換する処理を行うことで、モニター上に色覚異常者の見え方を再現し、また、色覚異常者の見え方の再現画像をプリントアウトする際には、節約のために色材をセーブする機能を停止して正確にその再現画像をプリントアウトするカラー画像処理装置が紹介されている。
ところが、特許文献1の色覚異常状態試験方法では、色覚異常者の見え方を試してみたい物を暗室の中に収容する必要が有り、暗室の中に入らないものは試すことができないという問題が有る。
また、特許文献2のカラー画像処理装置では、色覚異常者の見え方を試してみたい物をデジタルカメラで撮影してその画像データをコンピュータに取り込む必要が有る。
そこで、身の回りにある全ての物について色覚異常者の見え方がすぐに体験できるように、メガネのように装着するだけで色覚異常者の色覚を擬似体験できる色弱模擬フィルタが市販されるに至っている(非特許文献1参照)。図4は本発明者らが測定した非特許文献1に係る色覚模擬フィルタの透過率曲線を示している。
特開平11−225960号公報 特開2010−70036号公報
伊藤精工株式会社ホームページ平成28年3月28日検索<http://www.variantor.com/JP/>
しかし、色覚異常者の大半を占める1型、2型3色覚者(色弱)は、赤と緑の区別が難しいものの赤又は緑と黒の区別はできるのに対し、非特許文献1の色弱模擬フィルタは、赤色光と緑色光を通さないため、赤や緑色が黒と区別がつかなくなるという問題が有る。また、1型、2型色覚者は波長が480nm近辺で最も色弁別能が良いのに対し、非特許文献1の色弱模擬フィルタは、480nm近辺では光が全く透過されないため色弁別は全くできなくなる。さらに、非特許文献1の色弱模擬フィルタでは、光の透過率が0となる波長領域が広いことで視野が暗く、これによっても色の見分けが難しくなるため、色覚異常者の色覚を正確に再現していない虞が有る。
一方、波長により光の透過率を変化させた透過率曲線を有するレンズにより色覚異常者の色覚を補正する色覚補正メガネ(例えば、特許文献3)が製造・販売されており、特許文献3の色覚補正メガネ(特許文献3では「色覚矯正メガネ」)では、例えば、1型色覚に対しては緑色光の透過率を抑えた透過率曲線を有するレンズにより色覚補正を行い、2型色覚に対しては緑色光、及び青色光の透過率を抑えた透過率曲線を有するフィルタにより色覚補正を行うようにしている。
そして、本発明者らは、上記色覚補正メガネの透過率曲線を逆にすることにより、即ち透過率の低い所は高く、透過率の高い所は低くすることで、緑色光、及び赤色光の透過率を広範囲に0にすることなく、正常者に色覚異常者の色覚を体験させられるのではと考える。
本発明は、このアイデアに基づいて上記課題を解決すべくなされたものであり、1型、2型色覚者の色覚をより正確に疑似体験できる色覚異常体験レンズの提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、色覚正常者に色覚異常者の色覚を体験させるための色覚異常体験レンズと、色覚補正レンズとを備えた色覚異常体験レンズセットであって、前記色覚異常体験レンズは、430nm以上700nm以下の波長からなる可視光線領域において、480nm以上580nm未満の緑色光領域に光の透過率が最大となるピーク部を備える透過率曲線を有し、前記色覚異常体験レンズと前記色覚補正レンズとを重ねて測定した合成透過率曲線のうち前記緑色光領域の透過率の振れ幅D1が15%以内であることを特徴とする。
特許文献3に記載の色覚矯正メガネは、第1色覚や第2色覚は緑色光に対する感度が他の色の光に対する感度に比べて相対的に弱いのではなく、強すぎるという理論に基づいており、本発明の色覚異常体験レンズでは、緑色光の透過率を周辺の光の透過率より相対的に高くしたので、緑色光に対する感度が他の光の感度より強い状態を色覚正常者に体験させることができる。具体的には、緑と赤の区別が困難で、緑と黒の区別が可能な1型3色覚者、2型3色覚者の色覚を色覚正常者に体験させることができる。
本発明の色覚異常体験レンズは、前記透過率曲線において、前記ピーク部と、光の波長が580nm以上630nm以下の長波長領域における最小透過率部との透過率の差が30%以上であることが好ましい。こうすることで、第1、及び第2色覚の色覚異常者の色覚をより正確に色覚正常者に疑似体験させることができる。
本発明の色覚異常体験レンズは、前記透過率曲線において、前記ピーク部と、430nm以上480nm未満の短波長領域における最小透過率部との透過率の差が50%以上であるものを含む。このような色覚異常体験レンズにより、色覚正常者に第2色覚を疑似体験させることができる。
本発明の色覚異常体験レンズは、前記透過率曲線において、前記ピーク部と、430nm以上480nm以下の短波長領域における最小透過率部との透過率の差が50%未満であるものを含む。このような色覚異常体験レンズにより、色覚正常者に第2色覚を疑似体験させることができる。
本発明の色覚異常体験レンズは、前記長波長領域全域に渡り透過率が0%より大きいことが好ましい。こうすることで、赤と黒の区別の付く3色覚者(色弱者)の色覚を色覚正常者に擬似体験させることができる。
本発明は、色覚正常者に色覚異常者の色覚を体験させるための色覚異常体験レンズであって、530nmの波長の光の透過率より560nmの波長の光の透過率が小さいことを特徴とする色覚異常体験レンズ含む。色覚異常体験レンズにこのような透過率特性を設けることで、1型、及び2型色覚を色覚正常者に疑似体験させることができる。
本発明は、前記ピーク部と、前記短波長領域における最小透過率部の透過率との差が50%以上大きい色覚異常体験レンズと、50%未満の色覚異常体験レンズとを備えた色覚異常体験レンズセットを含む。
さらに、本発明は、上記いずれかの色覚異常体験レンズと色覚補正レンズとを備え、当該色覚異常体験レンズと当該色覚補正レンズとを重ねて測定した合成透過率曲線のうち、前記緑色光領域の透過率の振れ幅D1が15%以内である色覚異常体験レンズセットを含む。3色覚者には程度の差が有るが、このようなメガネセットを用意することにより、色覚補正レンズを使用している3色覚者がどの程度の色覚を有しているかを保護者や先生に体験してもらうことができる。
尚、ここで、「レンズ」とは、近視や遠視、弱視等を矯正する機能を備えないレンズを含むものとする。
本発明の色覚異常体験レンズによれば、色覚正常者が、1型、2型色弱者の色覚をより正確に疑似体験できる。
本発明の第1実施形態に係る色覚異常体験レンズの透過率曲線と、これに対応する色覚補正レンズの透過率曲線と、これらのレンズを重ねて測定した合成透過率曲線である。 本発明の第2実施形態に係る色覚異常体験レンズの透過率曲線と、これに対応する色覚補正レンズの透過率曲線と、これらのレンズを重ねて測定した防錆透過率曲線である。 本発明の第3実施形態に係る色覚異常体験レンズの透過率曲線と、これに対応する色覚補正レンズの透過率曲線と、これらのレンズを重ねて測定した合成透過率曲線である。 非特許文献1の色弱模擬フィルタの透過率曲線である。
以下、適宜図面を用いながら本発明の実施形態について詳述する。ただし、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る色覚異常体験レンズ100は、ガラスレンズの表面に蒸着により多層膜を設けて形成され、色覚正常者に中度の2型3色覚を疑似体験させることを目的として、図1の実線に示す透過率曲線10が設けられている。
過率曲線10は、図1に実線で示すように、430nm以上700nm以下の波長からなる可視光線領域7において、480nm以上580nm未満の緑色光領域1に光の透過率が最大(約75%)となるピーク部2(515nm辺り参照)を備えるとともに、M錐体細胞が略最高感度を示す530nmの光の透過率が、L錐体細胞が略最高感度を示す560nmの光の透過率より大きく設けられている。
色覚異常体験レンズの透過率曲線は、ピーク部の透過率より長波長領域3の最小透過率が30%以上小さく抑えられていることが好ましい。これは、本発明者らが製造販売する色覚補正レンズのうち最も軽度の1型、2型色覚者用の色覚補正レンズにおいて、緑色光(波長が435nm)の透過率が、赤色光(波長600nm)の透過率より30%程度以上低くなるよう透過率曲線が形成されていることに基づく。
本実施形態では、透過率曲線10が580nm以上700nm以下の長波長領域3では全域に渡り透過率が40%以下に抑えられ、長波長領域3における最小透過率部4(690nm辺りを参照)の透過率は、ピーク部2の透過率より30%以上(約71%)低い約4%となるよう形成され、430nm以上480nm未満の短波長領域5における最小透過率部6もピーク部2より50%以上(約65%)低い約10%(430nm辺りを参照)に形成されている。
また、透過率曲線10は、可視光線領域7全域において透過率が0とならないように形成されている。
図1中、破線で示した透過率曲線11は、本発明者らがA5タイプとして製造販売する中度の1型3色覚者向けの色覚補正レンズA5の透過率曲線11を示しており、色覚異常体験レンズ100の透過率曲線10は、色覚補正メガネA5の透過率曲線11と山と谷の位置が概ね逆になるよう形成されている。
即ち、透過率曲線11では、長波長領域3と短波長領域5に山を有し、緑色光領域1に谷を有するのに対し、透過率曲線10では、緑色光領域1に山を有し、長波長領域3と短波長領域5では、透過率が低く抑えられている。
また、図1において1点鎖線で示した透過率曲線15は色覚異常体験レンズ100と色覚補正レンズA5とを重ね合わせた場合の合成透過率曲線15を示している。透過率曲線10、及び透過率曲線11は、緑色光領域1全域における透過率の幅D1が15%以内となるよう形成されている。
次に、第1実施形態に係る色覚異常体験レンズ100の効果について説明する。
色覚異常体験レンズ100は、透過率曲線10が、可視光線領域7のうちで透過率が最大となるピーク部2を緑色光領域1に備えることから、他の色に比べ緑色光が多く透過され色覚正常者に緑色光を他の色の光に比べて強く感じる1型、2型色覚を疑似体験させることができる。
透過率曲線10において、ピーク部2の透過率と長波長領域3の最小透過率部4の透過率(以下、「最小透過率4」のようにもいう)との差が30%以上であることから、色覚正常者に、より緑色光を長波長領域3の光に比べて強く感じさせることができるため、1型色覚者の色覚をより正確に色覚正常社に体験させることができる。
また、透過率曲線10は、ピーク部2の光の透過率が、短波長領域5における最小透過率部6の透過率より50%以上大きいことから、色覚正常者に、より緑色光を短波長領域5の光に比べて強く感じさせることができるため、2型色覚者の色覚をさらに正確に色覚正常社に体験させることができる。
また、透過率曲線10は、長波長領域3全域における最小透過率4が0より大きいことから、赤と黒の区別が可能な3色覚者の色覚を体験させることができる。
また、透過率曲線10は、M錐体細胞が最も感度の高くなる530nmの波長の光の透過率よりL錐体細胞が最も感度の高くなる560nmの波長の光の透過率が小さいことから、M錐体細胞のほうがL錐体細胞より感度の高い色覚者の色覚を色覚正常者に体験させることができる。
さらに、色覚異常体験レンズ100と色覚補正レンズA5の合同透過率曲線15は、緑色光領域1における透過率の幅D1が15%以内となるよう形成されているため、色覚異常体験レンズ100は、色覚補正レンズA5とセットで販売することで、色覚補正レンズを購入する子供の保護者に子供の色覚を体験してもらうことができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の色覚異常体験レンズ200(不図示)も第1実施形態と同様に、ガラスレンズの表面に蒸着により多層膜を設けて形成され、色覚正常者に強度の2型3色覚を疑似体験させることを目的として、図2の実線に示す透過率曲線20が設けられている。
透過率曲線20は、図2に示すように、可視光線領域7における最大透過率(約70%)となるピーク部22(490nm辺り参照)を緑色光領域1に備えるとともに、530nmの光の透過率が、560nmの光の透過率より大きく設けられている。
透過率曲線20は、長波長領域3では概ね全域に渡り透過率が20%以下に抑えられ、長波長領域3における最小透過率24(690nm辺りを参照)は、ピーク部2より60%以上低い約2%となるよう形成され、短波長領域5における最小透過率26もピーク部22より60%以上低い約4%(435nm辺りを参照)に形成されている。
また、透過率曲線20は、可視光線領域7全域において透過率が0とならないように形成されている。
図2中、破線は、本発明者らがA8タイプとして製造販売する強度の2型3色覚者向けの色覚補正メガネA8(不図示)の透過率曲線211を示しており、色覚異常体験レンズ200の透過率曲線20は、色覚補正メガネA8の透過率曲線211と山と谷の位置が概ね逆になるよう形成されている。
即ち、透過率曲線211では、長波長領域3と短波長領域5に透過率の高い部分を有し、緑色光領域1に谷を有するのに対し、透過率曲線20では、緑色光領域1に山を有し、長波長領域3と短波長領域5では透過率が低く抑えられている。
また、色覚異常体験レンズ200と色覚補正レンズA8とを重ね合わせた場合の合成透過率曲線215は、緑色光領域1全域における透過率の幅D1が15%以内となるよう形成されている。
第2実施形態に係る色覚異常体験レンズ200では、ピーク部22の透過率と長波長領域3における最小透過率部24における透過率との差、及びピーク部22の透過率と短波長領域5における最小透過率部26の透過率との差が第1実施形態に係る色覚異常体験レンズ100より大きいため、色覚異常体験レンズ100より、強度の2型色覚を色覚正常者に体験させることができる。色覚異常体験レンズ200は、色覚補正レンズA8とセットにして販売するとよく、また、色覚異常体験レンズ100とセットにして販売することがで、程度の異なる色覚を色覚正常者に体験させることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る色覚異常体験レンズ300(不図示)は、第1実施形態と同様にしてガラスレンズの表面に多層膜を設けて形成され、色覚正常者に弱度の1型3色覚を疑似体験させることを目的として、図3の実線に示す透過率曲線30が設けられている。
透過率曲線30は、図3に示すように、緑色光領域1に可視光線領域7における最大透過率(約70%)を示すピーク部32(495nm辺り参照)を備えるとともに、530nmの光の透過率が、560nmの光の透過率より大きく設けられている。
また、透過率曲線30は、長波長領域3では概ね全域に渡り透過率が20%以下に抑えられ、長波長領域3における最小透過率34(650nm辺りを参照)は、ピーク部2より70%程度低い約0%となるよう形成されている。長波長領域3では、630nmから680nmまでの領域で0以上1%以下の透過率となっている。
一方、透過率曲線30は、短波長領域5における透過率が全域に渡りピーク部32との透過率の差が50%以内となるよう形成されている。
図3中、破線で示した透過率曲線311は、本発明者らがB2タイプとして製造販売する弱度の1型3色覚者向けの色覚補正メガネB2(不図示)の透過率曲線311を示しており、色覚異常体験レンズ300の透過率曲線30は、色覚補正メガネB2の透過率曲線311と山と谷の位置が概ね逆になるよう形成されている。
1型3色覚者用の色覚補正レンズB2の透過率曲線311では、第1、第2実施形態の2型色覚者用の色覚補正レンズA5、A8の透過率曲線11、211に比べて、短波長領域5の透過率が低く抑えられており、緑色光領域1と長波長領域3で透過率が低く長波長領域3での透過率が高くなるよう形成されている。
これに対し、色覚異常体験レンズ300の透過率曲線30では、短波長領域5から緑色光領域1に跨る山を有し長波長領域緑色光領域1に谷を有するのに対し、長波長領域3では透過率が低く抑えられている。
また、図3において1点鎖線による曲線は、色覚異常体験レンズ300と色覚補正レンズB2とを重ね合わせた場合の合成透過率曲線315を示している。透過率曲線30、及び透過率曲線311は、緑色光領域1全域における透過率曲線315の透過率の幅D1が15%以内となるよう形成されている。
第3実施形態に係る色覚異常体験レンズ300は、第1、第2実施形態に係る色覚異常体験レンズ100,200と異なり、短波長領域5における最小透過率36とピーク部32の最小透過率の差が50%未満であることから、1型色覚者の色覚を色覚正常者に体験させることができる。
また、色覚異常体験レンズ300は、長波長領域3に透過率が概ね0となる領域を有するため、赤と黒の区別がつかない1型2色覚者の色覚を色覚正常者に体験させることができる。
尚、第2、第3実施形態において、第1実施形態と同じ構成については、第1実施形態と同様の効果が生じることは言うまでもない。
以上、本発明の色覚異常体験レンズは、上述した実施形態に限られず、例えば、レンズに透過率曲線を付与する方法としては、蒸着による多層膜に限らず、レンズを着色する方法や、イオンプレーティング、スパッタリング、多層フィルム等、公知の方法を適宜に用いることができる。また、ピーク部の透過率と長波長領域の最小透過率の差は30%未満であってもよい。可視領域の何れの領域に透過率が0である領域を有していてもよい。
また、本発明は、本発明に係る色覚異常体験レンズを一対備えた色覚異常体験メガネと、ピーク部の透過率と短波長領域における最小透過率の異なる2種類の色覚異常体験レンズを備えた色覚異常体験レンズセット、あるいは、色覚異常体験メガネセットを含む。
1 緑色光領域
2,22,32 ピーク部
3 長波長領域
4,24,34 長波長領域における最小透過率部
5 短波長領域
6,26,36短波長領域における最小透過率部
7 可視光線領域
D1 緑色光領域の透過率の振れ幅

Claims (7)

  1. 色覚正常者に色覚異常者の色覚を体験させるための色覚異常体験レンズと、色覚補正レンズとを備えた色覚異常体験レンズセットであって、
    前記色覚異常体験レンズは、430nm以上700nm以下の波長からなる可視光線領域において、480nm以上580nm未満の緑色光領域に光の透過率が最大となるピーク部を備える透過率曲線を有し、
    前記色覚異常体験レンズと前記色覚補正レンズとを重ねて測定した合成透過率曲線のうち前記緑色光領域の透過率の振れ幅D1が15%以内であることを特徴とする色覚異常体験レンズセット
  2. 前記色覚異常体験レンズは、前記透過率曲線において、前記ピーク部と、光の波長が580nm以上630nm以下の長波長領域における最小透過率部との透過率の差が30%以上である請求項1に記載の色覚異常体験レンズセット
  3. 前記色覚異常体験レンズは、前記透過率曲線において、前記ピーク部と、430nm以上480nm未満の短波長領域における最小透過率部との透過率の差が50%以上である請求項1、又は請求項2に記載の色覚異常体験レンズセット
  4. 前記色覚異常体験レンズは、前記透過率曲線において、前記ピーク部と、430nm以上480nm以下の短波長領域における最小透過率部との透過率の差が50%未満である請求項1、又は請求項2に記載の色覚異常体験レンズセット
  5. 前記色覚異常体験レンズは、前記長波長領域全域に渡り透過率が0%より大きい請求項2に記載の色覚異常体験レンズセット
  6. 色覚正常者に色覚異常者の色覚を体験させるための色覚異常体験レンズと、色覚補正レンズとを備えた色覚異常体験レンズセットであって、
    前記色覚異常体験レンズは、530nmの波長の光の透過率より560nmの波長の光の透過率が小さく、
    前記色覚異常体験レンズと前記色覚補正レンズとを重ねて測定した合成透過率曲線のうち480nm以上580nm未満の緑色光領域の透過率の振れ幅D1が15%以内であることを特徴とする色覚異常体験レンズセット
  7. 請求項3に記載の色覚異常体験レンズセットと、請求項4に記載の色覚異常体験レンズセットとを備えた色覚異常体験レンズセット。
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