JP6328536B2 - 粘接着剤組成物 - Google Patents
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Description
[1]ブロック共重合体組成物100質量部、
粘着付与剤30〜400質量部、及び、
軟化剤10〜200質量部を含む粘接着剤組成物であって、
前記ブロック共重合体組成物が、
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)を含有し、ビニル芳香族単量体単位の含有量が10質量%以上50質量%以下であり、共役ジエン単量体単位中の水素添加率が20モル%以上90モル%以下であるブロック共重合体(I)と
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)を含有し、ビニル芳香族単量体単位の含有量が10質量%以上50質量%以下であり、共役ジエン単量体単位中の水素添加率が0モル%以上20モル%未満であるブロック共重合体(II)、とを含有し、
前記ブロック共重合体(I)が、
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を1個有し、重量平均分子量が30,000以上150,000以下であるブロック共重合体(I−1)と、
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を2個以上有し、重量平均分子量が80,000以上600,000以下であるブロック共重合体(I−2)を含み、
前記ブロック共重合体組成物中のブロック共重合体(I−1)の含有量が2質量%以上56質量%以下、ブロック共重合体(I−2)の含有量が2質量%以上56質量%以下、ブロック共重合体(II)の含有量が30質量%以上90質量%以下である、
粘接着剤組成物。
[2]前記ブロック共重合体(I−1)と前記ブロック共重合体(I−2)の含有質量比(ブロック共重合体(I−1)/前記ブロック共重合体(I−2))が、20/80以上80/20以下である、[1]に記載の粘接着剤組成物。
[3]前記ブロック共重合体(II)が、ブロック共重合体(II−1)とブロック共重合体(II−2)を含み、
前記ブロック共重合体(II−1)が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを1個有し、重量平均分子量が40,000以上150,000以下であるブロック共重合体であり、
前記ブロック共重合体(II−2)が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを2個以上有し、重量平均分子量が80,000以上500,000以下であり、
ブロック共重合体(II−1)と前記ブロック共重合体(II−2)の含有質量比(ブロック共重合体(II−1)/前記ブロック共重合体(II−2))が、10/90以上90/10以下である、[1]又は[2]に記載の粘接着剤組成物。
[4]前記ブロック共重合体(I)の共役ジエン単量体単位の水素添加前のビニル結合量が、15モル%以上90モル%以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の粘接着剤組成物。
[5]前記ブロック共重合体(I−1)と前記ブロック共重合体(I−2)の含有質量比が20/80以上65/35以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の粘接着剤組成物。
[6]前記ブロック共重合体(I−1)と前記ブロック共重合体(I−2)の含有質量比が65/35を超えて80/20以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の粘接着剤組成物。
[7]前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)の共役ジエン単量体単位中の水素添加率が、20モル%以上60モル%以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の粘接着剤組成物。
[8]前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)の共役ジエン単量体単位中の水素添加率が、60モル%を超え95モル%以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の粘接着剤組成物。
[9]前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)のビニル芳香族単量体単位の含有量が、10質量%以上27質量%以下である、[1]〜[8]のいずれかに記載の粘接着剤組成物。
[10][前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)のビニル芳香族単量体単位の含有量が、27質量%を超え50質量%以下である、[1]〜[8]のいずれかに記載の粘接着剤組成物。
成分(イ)ブロック共重合体組成物100質量部
成分(ロ)粘着付与剤30〜400質量部
成分(ハ)軟化剤10〜200質量部
〔成分(イ):ブロック共重合体組成物〕
本実施形態の粘接着剤組成物に含まれる前記成分(イ)ブロック共重合体組成物は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)と、共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)と、を含有するブロック共重合体(I)と(II)を含む。
ここで、前記ブロック共重合体(I)と(II)は、いずれも、ビニル芳香族単量体単位の含有量が10質量%以上50質量%以下であり、また、前記ブロック共重合体(I)は、共役ジエン単量体単位中の水素添加率が20モル%以上90モル%以下であり、前記ブロック共重合体(II)は、共役ジエン単量体単位中の水素添加率が0モル%以上20モル%未満である。
さらに、前記ブロック共重合体(I)は、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を1個有し、重量平均分子量が30,000以上150,000以下であるブロック共重合体(I−1)と、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を2個以上有し、重量平均分子量が80,000以上600,000以下であるブロック共重合体(I−2)を含む。
そして、前記成分(イ)中のブロック共重合体(I−1)の含有量は、2質量%以上56質量%以下、ブロック共重合体(I−2)の含有量は2質量%以上56質量%以下、ブロック共重合体(II)の含有量は、30質量%以上90質量%以下である。
また、「共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)」とは、共役ジエン単量体単位を50質量%を超えて含有する重合体ブロックを意味し、共役ジエン単量体単位を好ましくは70質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、もっとも好ましくは97質量%含有する。
本実施形態においては、ビニル芳香族炭化水素化合物と共役ジエン系化合物とのブロック共重合体として、水素添加率が低い(0モル%以上20モル%未満)もの(ブロック共重合体(II))に加えて、水素添加率が比較的高い(20モル%〜90モル%)もの(ブロック共重合体(I))を組み合わせて使用する。これにより、熱安定性や耐光性といった特性を向上させることができる。
水素添加率が比較的高い(20モル%〜90モル%)ブロック共重合体(I)について説明する。本実施形態においては、水素添加率が比較的高いブロック共重合体として、重合体ブロック(A)を1個有するブロック共重合体(I−1)と、重合体ブロック(A)を2個以上有するブロック共重合体(I−2)の、少なくとも2種類を使用する。これにより、共役ジエン単量体単位を水素添加することによる粘着特性の低下を防ぐことができる。
ブロック共重合体(I−1)の重量平均分子量がこのような範囲であることにより、優れた粘着力、タック、低溶融粘度特性、を有する粘接着剤組成物が得られる。なお、ブロック共重合体(I−1)の重量平均分子量は実施例において記載する方法により求めることができる。
ブロック共重合体(I)中のビニル芳香族単量体単位の含有量が上記範囲である場合には、優れた柔軟性、粘着性を有する粘接着剤組成物が得られる。
ブロック共重合体(I)中のビニル芳香族単量体単位の含有量が上記範囲である場合には、保持力により優れた粘接着剤組成物が得られる。
ブロック共重合体(I)中のビニル芳香族単量体単位の含有量は、後述する実施例において記載する方法により測定することができる。
1つの形態として、ブロック共重合体(I)中の共役ジエン単量体単位中の水素添加率は、好ましくは20モル%〜60モル%であり、より好ましくは25モル%〜60モル%であり、さらに好ましくは30モル%〜60モル%であり、よりさらに好ましくは30モル%〜57モル%であり、より好ましくは30モル%〜53モル%であり、さらにより好ましくは30モル%〜49モル%である。
共役ジエン単量体単位中の水素添加率が上記範囲内である場合には、粘接着特性と溶解性、塗工性、高軟化点特性と、熱安定性、耐光性のバランスが向上する傾向にある。
共役ジエン単量体単位中の水素添加率が上記範囲内である場合には、熱安定性、耐光性がより向上する傾向にある。
次に、水素添加率が低い(20質量%未満)ブロック共重合体(II)について説明する。
ブロック共重合体(II)は、加工性、塗工性と粘着特性の性能バランスの観点から、重合体ブロック(A)の個数及び分子量の異なる2種類の共重合体(ブロック共重合体(II−1)とブロック共重合体(II−2))を含むことが好ましい。
ここで、ブロック共重合体(II−1)は、重合体ブロック(A)を1個有し、重量平均分子量が40,000以上150,000以下であるブロック共重合体であり、ブロック共重合体(II−2)は、重合体ブロック(A)を2個以上有し、重量平均分子量が80,000以上500,000以下であるブロック共重合体である。
ブロック共重合体(II−1)、(II−2)の含有質量量が上記範囲であることにより、加工性、塗工性、柔軟性、粘着性と接着力、保持力とのバランスに優れた粘接着組成物が得られる傾向にある。
更に好ましい。
粘着剤組成物により柔らかさとタックを求める場合には、特に、(II−1)/(II−2)は40/60以上90/10以下が好ましく、40/60以上80/20以下であることがより好ましく、40/60以上70/30がさらに好ましく、40/60以上60/40が、さらに好ましい。
また、粘着剤組成物により保持力と高軟化点を求める場合、(II−1)/(II−2)の含有質量比が10/90以上40/60未満が好ましく、10/90以上35/65以下がより好ましく、10/90以上30/70以下がさらに好ましい。
なお、ブロック共重合体(II−1)の重量平均分子量は実施例において記載する方法により求めることができる。
なお、ブロック共重合体(II−2)の重量平均分子量は実施例において記載する方法により求めることができる。
また、ブロック共重合体(II−2)の構造としては、特に限定されず、単一の構造のもののみからなっていても、複数種類の構造を有するものの混合物であってもよいが、例えば、(A−B)m、((A−B)n)mX、(A−B)nA、(A−B)nAX、(B−A)mB、((B−A)n)mX(nは1以上の整数で好ましくは1〜5の整数、mは2以上の整数で好ましくは2〜8の整数である。)等が挙げられる。このなかでも、ブロック共重合体(II−2)は、式((A−B)n)mXによって表されるブロック共重合体が好ましく、nは1、mは2〜4であることがより好ましい。これらは単独でも、複数の混合物でも良い。ブロック共重合体(II−2)の構造が式((A−B)n)mXによって表されるものであると、優れた粘着力、保持力、軟化点を有する粘接着剤組成物が得られる傾向にある。
粘着剤組成物により柔らかさとタックを求める場合、スチレンの含有量は、10重量%以上25重量%未満が好ましく、10重量%以上20重量%以下がより好ましい。
また粘着剤組成物により保持力と高軟化点を求める場合、スチレンの含有量は、25重量%以上50重量%以下が好ましく、25重量%以上40重量%以下がより好ましい。
共役ジエン単量体単位中の水素添加率が上記範囲内であることにより、溶解性、塗工性、粘接着特性がより向上する傾向にある。
ブロック共重合体(I−1)の含有量は、ブロック共重合体組成物の総量に対して、2質量%以上、56質量%以下であり、ブロック共重合体(I−2)の含有量は、ブロック共重合体組成物の総量に対して、2質量%以上、56質量%以下であり、ブロック共重合体(II)の含有量は、ブロック共重合体組成物の総量に対して、30質量%以上、90質量%以下である。
好ましくはブロック共重合体(I−1)の含有量が2.4質量%以上、52質量%以下、ブロック共重合体(I−2)の含有量が2.4質量%以上、52質量%以下、ブロック共重合体(II)の含有量が35質量%以上、88質量%以下であり、より好ましくはブロック共重合体(I−1)の含有量が2.8質量%以上、48質量%以下、ブロック共重合体(I−2)の含有量が2.8質量%以上、48質量%以下、ブロック共重合体(II)の含有量が40質量%以上、86質量%以下であり、さらに好ましくはブロック共重合体(I−1)の含有量が3.2質量%以上、44質量%以下、ブロック共重合体(I−2)の含有量が3.2質量%以上、44質量%以下、ブロック共重合体(II)の含有量が45質量%以上、84質量%以下である。ブロック共重合体(I−1)、(I−2)及び(II)の含有量が上記範囲であることにより、熱安定性、耐光性及び臭気抑制、と混練後のブロック共重合体組成物の着色抑制と粘接着特性とのバランスに優れた粘接着組成物が得られる傾向にある。
ブロック共重合体(I−1)、(I−2)の含有質量量が上記範囲であることにより、柔軟性、粘着性と接着力、保持力とのバランスに優れた粘接着組成物が得られる傾向にある。
また、塗工性を重要視する場合には、前記ブロック共重合体(I−1)と前記ブロック共重合体(I−1)の含有質量比が65/35を超えて80/20以下であることが好ましく、67/33以上77/23以下がより好ましく、67/33以上75/25以下が更に好ましい。
本実施形態のブロック共重合体組成物中の、ブロック共重合体(II)の共役ジエン単量体単位の水素添加前のビニル結合量は、好ましくは20モル%未満であり、より好ましくは18モル%未満であり、さらに好ましくは15モル%未満である。ブロック共重合体(II)の共役ジエン単量体単位の水素添加前のビニル結合量が20モル%未満であることにより、熱安定性、耐候性に優れた特性が得られる傾向にある。下限値は特にないが5%モル以上であることが好ましい。
ここで、ビニル結合量とは、水素添加前において、1,2−結合、3,4−結合及び1,4−結合の結合様式で組み込まれている共役ジエン単量体単位の総モル量に対する、1,2−結合及び3,4−結合で組み込まれている共役ジエン単量体単位の総モル量の割合である。
なお、水素添加後において、水素未添加の1,2−結合、水素添加後の1,2−結合、水素未添加の3,4−結合、水素添加後の3,4−結合、水素未添加の1,4−結合及び水素添加後の1,4−結合の結合様式で組み込まれている共役ジエン単量体単位の総モル量に対する、水素未添加の1,2−結合、水素添加後の1,2−結合、水素未添加の3,4−結合及び水素添加後の3,4−結合で組み込まれている共役ジエン単量体単位の総モル量の割合は、水素添加前の共役ジエン単量体単位のビニル結合量と等しい。したがって、水素添加前の共役ジエン単量体単位のビニル結合量は、水素添加後のブロック共重合体を用いて核磁気共鳴スペクトル解析(NMR)により測定でき、具体的には後述する実施例に記載の方法により測定できる。
本実施形態のブロック共重合体組成物は、ブロック共重合体(I−1)、(I−2)及び、(II)を別々に調製しておき、後に混合する方法により製造することもできる。また、ブロック共重合体(I−1)や(II−1)を予め調製したのち、部分的にカップリング反応をさせて一部を(I−2)又は(II−2)に変換させることにより製造してもよい。
例えば、不活性炭化水素溶媒中で、有機リチウム化合物を重合開始剤として、スチレン等のビニル芳香族炭化水素化合物を重合し、次いで、ブタジエン等の共役ジエン化合物を重合させて得られるジブロック共重合体(I−1)、(II−1)を、2官能、3官能及び4官能カップリング反応する方法が挙げられる。この場合、カップリングしたポリマーはブロック共重合体(I−2)、(II−2)となり、カップリングせずに残ったジブロック共重合体はブロック共重合体(I−1)、(II−1)のままである。なお、このカップリング反応においてカップリング剤の添加量を制御することにより、ブロック共重合体(I−1)、(I−2)、(II−1)、(II−2)の含有量を所望の範囲に調整することができる。
重合反応終了後、カップリング反応し、水、アルコール、酸等を添加して活性種を失活し、例えばスチームストリッピング等を行って重合溶媒を分離した後、乾燥することによりブロック共重合体(I−1)、(I−2))、(II)を得ることができる。
(A−B)、(A−B)X、(B−A)X、(B−A−B)、(B−A−B)X
(上式において、Aは重合体ブロック(A)、Bは重合体ブロック(B)、Xはカップリング剤の残基又は重合開始剤の残基を示す。)
(上式において、Aは重合体ブロック(A)を示し、Bは重合体ブロック(B)を示し、Xはカップリング剤の残基又は重合開始剤の残基を示し、nは1以上の整数で好ましくは1〜5の整数、mは2以上の整数で好ましくは2〜8の整数である。)
ブロック共重合体(I)、(II)の、共役ジエン化合物に由来する不飽和二重結合の一部を水素添加する場合、その水素添加方法は特に限定されるものではなく、水添触媒を用いた公知の技術を用いて行うことができる。
本実施形態の粘接着剤組成物は、上述したブロック共重合体組成物:100質量部と、後述する粘着付与剤:30〜400質量部と、後述する軟化剤:10〜200質量部と、必要に応じて後述するその他の成分とを含有する。これにより、優れた粘着特性、溶解性、塗工性、熱安定性、耐候性を有する粘接着剤組成物が得られる。
粘着付与剤は、得られる粘接着剤組成物の用途、要求性能によって、多種多様に選択することができる。粘着付与剤としては、特に限定されないが、例えば、天然ロジン、変性ロジン、水添ロジン、天然ロジンのグリセロールエステル、変性ロジンのグリセロールエステル、天然ロジンのペンタエリスリトールエステル、変性ロジンのペンタエリスリトールエステル、水添ロジンのペンタエリスリトールエステル、天然テルペンのコポリマー、天然テルペンの3次元ポリマー、芳香族変性テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂の水素化誘導体、テルペンフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂の水素化誘導体、テルペン樹脂(Α−ピネン、Β−ピネン、ジペンテン等)、水添テルペン樹脂、脂肪族石油炭化水素樹脂(C5系樹脂)、脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、芳香族石油炭化水素樹脂(C9系樹脂)、芳香族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体、ジシクロペンタジエン系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂の水素化誘導体、C5/C9共重合系樹脂、C5/C9共重合系樹脂の水素化誘導体、環状脂肪族石油炭化水素樹脂、環状脂肪族石油炭化水素樹脂の水素化誘導体を例示することができる。これらの粘着付与剤は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
軟化剤とは、接着剤組成物の硬度を下げ、粘度を低下させる働きを有するものをいい、具体例としては、特に限定されないが、例えば、公知のパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及びこれらの混合オイル等のオイル、可塑剤、合成液体オリゴマー、並びに、それらの混合物が挙げられる。
本実施形態の粘接着剤組成物は、必要に応じて、酸化防止剤、本実施形態の粘接着剤組成物を構成するブロック共重合体以外の合成ゴム若しくはポリマー、ワックス、光安定剤等の安定剤、及びその他の添加剤を含んでもよい。
本実施形態の粘接着剤組成物の性能は、後述する実施例において示される条件により作製される粘着テープを用い、実施例中に示された測定条件に従って測定することができる。
本実施形態の粘接着剤組成物は、公知の方法により、上述したブロック共重合体組成物と、粘着付与剤と、軟化剤と、必要に応じてその他の添加剤と、を混合することにより製造することができる。混合方法としては、特に限定されないが、例えば、ブロック共重合体組成物、粘着付与剤、軟化剤とを、混合機又はニーダー等で、加熱しながら均一混合する方法が挙げられる。
粘接着剤組成物を塗布して用いる場合、その方法は、目的とする製品を得ることができる限り、特に制限されるものではなく、例えば、粘接着剤組成物を溶媒に溶かし、溶液塗工する方法や粘接着剤組成物を溶融させて塗工するホットメルト塗工法等で塗工する方法が挙げられる。
本実施形態の粘接着剤組成物は、良好な溶解性及び塗工性、吐出安定性、表面肌を有し、粘着性及び粘着力に優れ、かつこれらの粘接着特性バランスも良好である。このような特徴を生かして、各種粘着テープ・ラベル類、感圧性薄板、感圧性シート、表面保護シート・フィルム、各種軽量プラスチック成型品固定用裏糊、カーペット固定用裏糊、タイル固定用裏糊、接着剤等に利用でき、特に粘着性テープ用、粘着性シート・フィルム用、粘着性ラベル用、表面保護シート・フィルム用、衛材用の粘接着剤用として好適に用いることができる。
(1−1)ビニル芳香族単量体単位(スチレン)の含有量
一定量のブロック共重合体をクロロホルムに溶解し、紫外分光光度計(島津製作所製、UV−2450)にて測定し、ビニル芳香族化合物成分(スチレン)に起因する吸収波長(262NM)のピーク強度から検量線を用いてビニル芳香族単量体単位(スチレン)の含有量を算出した。
全ての反応終了後(水添ブロック共重合体については水添反応終了後)の反応液に、大量のメタノールを添加することで、ブロック共重合体を沈殿させて回収した。次いで、ブロック共重合体をアセトンで抽出し、抽出液を真空乾燥し、1H−NMR測定のサンプルとして用いた1H−NMR測定の条件を以下に記す。
(測定条件)
測定機器 :JNM−LA400(JEOL製)
溶媒 :重水素化クロロホルム
サンプル濃度 :50MG/ML
観測周波数 :400MHZ
化学シフト基準:TMS(テトラメチルシラン)
パルスディレイ:2.904秒
スキャン回数 :64回
パルス幅 :45°
測定温度 :26℃
ビニル結合量は、得られたピーク中の共役ジエン単量体単位に関わる全てのピーク(1,2−結合、3,4−結合、1,4−結合)合計面積に対する1,2−結合及び3,4−結合のピーク合計面積の比率により求めることができる。
ブロック共重合体中の共役ジエン単量体単位の二重結合の水素添加率は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて、(1−2)と同様の条件で測定した。
水素添加率は、得られたピーク中の共役ジエン単量体単位中の二重結合に関わる全てのピーク(1,2−結合、3,4−結合、1,4−結合)合計面積に対する水添された1,2−結合及び水添された3,4−結合及び水添された1,4−結合のピーク合計面積の比率により求めることができる。
ブロック共重合体(I−1)、(I−2)、(II−1)及び(II−2)の重量平均分子量は、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して、クロマトグラムのピークの分子量に基づいて、求めた。測定ソフトとしては、HLC−8320ECOSEC収集を用い、解析ソフトとしてはHLC−8320ECOSEC解析を用いた。
なお、下記のブロック共重合体1〜17においては、ブロック共重合体(I−1)/(II−1)とブロック共重合体(I−2)/(II−2)が混合物として得られるので、分子量が最も小さいピークをブロック共重合体(I−1)又は(II−1)のピーク、それ以外のピークをブロック共重合体(1−2))又は(II−2)のピークと判断して、各々の重量平均分子量を決定した。
(測定条件)
GPC ;HLC−8320GPC(東ソー株式会社製)
検出器 ;RI
検出感度 ;3MV/分
サンプリングピッチ;600MSEC
カラム ;TSKGEL SUPERHZM−N(6MMI.D×15CM)4本(東ソー株式会社製)
溶媒 ;THF
流量 ;0.6ML/分
濃度 ;0.5MG/ML
カラム温度 ;40℃
注入量 ;20ΜL
ブロック共重合体(I−1)と(I−2)又は(II−1)と(II−2)の含有比率((I−1)/(I−2)又は(II−1)/(II−2))は、上記(1−4)で測定した溶出曲線の総ピーク面積に対する分子量が最も低いピークの面積の割合をブロック共重合体(I−1)又は(II−1)の含有量、また、上記(1−4)で測定した溶出曲線の総ピーク面積に対する分子量が成分(I−1)又は(II−1)よりも高いピークの面積の割合を成分(I−2)又は(II−2)の含有量として、算出した。
(粘接着組成物の作製)
実施例1〜12及び比較例1〜7において、ブロック共重合体組成物の合計100質量部に対して、粘着付与剤としてアルコンM100(荒川化学工業(株)製)を300質量部、軟化剤としてダイアナプロセスオイルPW−90(出光興産(株)製)を100質量部の配合比で配合し、180℃、50RPM、30分間、加圧型ニーダー(型式:DR0.5−3MB−E、株式会社モリヤマ)で溶融混練し、均一なホットメルト型粘接着剤組成物を得た。
混合装置として用いた加圧型ニーダー(株式会社モリヤマ製 DR0.5−3MB−E型ニーダー)を用い、実施例1〜12、17〜19及び比較例1〜7においては粘接着剤組成物を160℃、50RPMで混練し、加圧型ニーダーの電流(A)の平均値が0.5A以内になった時間を溶解時間とした。実施例13,14、20〜22及び比較例8,9においては粘接着剤組成物を170℃、50RPMで混練し、加圧型ニーダーの電流(A)の平均値が0.5A以内になった時間を溶解時間とした。実施例15,16、23〜25及び比較例10,11においては粘接着剤組成物を180℃、50RPMで混練し、加圧型ニーダーの電流(A)の平均値が0.5A以内になった時間を溶解時間とした。
評価基準
◎:溶解時間が15分以内
○:溶解時間が15分以上30分以内
△:溶解時間が30以上60分以内
×:溶解時間が60分以上
粘接着剤組成物の溶融粘度は、実施例1〜12、17〜19及び比較例1〜7においては温度160℃でブルックフィールド型粘度計(ブルックフィールド社製 DV−III)により測定した。実施例13〜16、20〜25及び比較例8〜11においては温度180℃でブルックフィールド型粘度計(ブルックフィールド社製 DV−III)により測定した。
粘着剤組成物の熱安定性は、金属缶中に粘着剤組成物を入れ蓋をし、180℃のオーブン中に72時間静置した後取り出し、(2−2)と同様の条件で溶融粘度を測定し、下記式にて初期粘度との変化率をみた。
評価基準
溶融粘度変化(%)=(初期−72時間後の溶融粘度差)/(初期溶融粘度)×100
◎:溶融粘度変化が±5%未満
○:溶融粘度変化が±5%以上±10%未満
×:溶融粘度変化が±10%以上
粘接着剤組成物の軟化点は、JIS−K2207に準じ、規定の環台に試料を充填し、水中で水平に支え、試料の中央に3.5Gの球を置いた状態で、水温を5℃/MINの速さで上昇させたときに、球の重さで試料が環台の底板に触れたときの温度として測定した。
溶融させた粘接着剤組成物を実施例1〜12、17〜19及び比較例1〜7においては160℃に加熱したホットプレート上に垂らし、160℃に加熱したアプリケーターで塗工した後の粘接着剤塗工面を目視観察した。実施例13〜16、20〜25及び比較例8〜11においては180℃に加熱したホットプレート上に垂らし、160℃に加熱したアプリケーターで塗工した後の粘接着剤塗工面を目視観察した。
評価基準
○:ムラが10面積%未満
△:ムラが10面積%以上40面積%未満
×:ムラが40面積%以上
実施例1〜12、17〜19及び比較例1〜7の粘接着剤組成物を用いて、下記のようにして250MM長×15MM幅のループ状の粘着テープを作製した。23℃50%RH恒温室内で、ループ状の粘着テープを、SUS板(SUS304)に対し、接触面積:15MM×50MM、接着時間3SEC、接着速度500MM/MINで接着させた。その後、SUS板から粘着テープを引き剥がし速度500MM/MINで引き剥がし剥離力を測定した。剥離力の測定値(N/15MM)が、20以上であれば実用上優れた粘着性を有し、10以上であれば実用上十分な粘着性を有し、10未満では粘着性は不十分であると判断した。
(粘着テープの作製)
溶融させた粘接着剤組成物を室温まで冷却し、これをトルエンに溶かした。得られたトルエン溶液をアプリケーターでポリエステルフィルムにコーティングし、その後、室温で30分間、70℃のオーブンで7分間保持し、トルエンを完全に蒸発させて、厚さ50ΜMの粘着テープを作製した。
実施例13〜16、20〜25及び比較例8〜11の粘接着剤組成物を用いて、上記のように15MM×15MMの粘着テープを作製した。23℃50%RH恒温室内で、プローブタックテスターTE−6001(テスター産業(株)社製)を用い、プローブ(径5MMΦ、材質SUS304)、荷重10G、接触・剥離速度10MM/S、接着時間1SECで剥離力を測定した。剥離力の測定値(N/5MMΦ)が、実施例13、14、20〜22及び比較例8、9の粘接着剤組成物において、2以上であれば実用上優れた粘着性を有し、1以上であれば実用上十分な粘着性を有し、1未満では粘着性は不十分であると判断した。又、実施例15、16、23〜25及び比較例10、11の粘接着剤組成物において、1.7以上であれば実用上優れた粘着性を有し、1以上であれば実用上十分な粘着性を有し、1未満では粘着性は不十分であると判断した。
粘接着剤組成物を用いて、上記のように25MM幅の粘着テープを作製した。粘着テープを、SUS板(SUS304)に貼り付け、引き剥がし速度300MM/MINで180°剥離力を測定した。
実施例1〜12、17〜19及び比較例1〜7の粘接着剤組成物においては、剥離力の測定値(N/10MM)が、13以上であれば実用上優れた粘着力を有し、10以上であれば実用上十分な粘着力を有し、10未満では粘着力は不十分であると判断した。又、実施例13、14、20〜22及び比較例8、9の粘接着剤組成物においては、6以上であれば実用上優れた粘着力を有し、4以上であれば実用上十分な粘着力を有し、4未満では粘着力は不十分であると判断した。又、実施例15、16、23〜25及び比較例10、11の粘接着剤組成物においては、8以上であれば実用上優れた粘着力を有し、6以上であれば実用上十分な粘着力を有し、6未満では粘着力は不十分であると判断した。
実施例1〜12、17〜19及び比較例1〜7の粘接着剤組成物を用いて、上記のように25MM幅の粘着テープを作製した。粘着テープを、SUS板(SUS304)に対し、接触面積:25MM×25MMで貼り付けた。40℃において1KGの荷重を与えて粘着テープがずれ落ちるまでの保持時間を測定した。保持力としては、保持時間が300分以上であれば実用上優れた保持力を有し、100分以上であれば実用上十分な保持力を有し、100分未満であは保持力は不十分であると判断した。
粘着剤組成物の耐光性は、上記(2−6)及び(2−7)と同様に粘着テープを作成し、粘着面に剥離紙を張り付けた状態で、基材側に光が当たるようにサンシャインスーパーロングライフウエザーメーター(WEL−SUN−HCH−B型/スガ試験機(株)社製)にセットし、63℃、72時間、雨なしでカーボンアーク光をあてた後取り出し、上記(2−6)及び(2−7)と同様の条件でタックを測定し、下記式にてタック保持率をみた。
評価基準
タック保持率(%)=(初期−72時間後のタック値差)/(初期タック値)×100
◎:タック値変化が±25%未満
○:タック値変化が±25%以上±50%未満
×:タック値変化が±50%以上
後述する実施例及び比較例において、水添ブロック共重合体組成物を作製する際に用いる水添触媒を、下記の方法により調製した。攪拌装置を具備する反応容器を窒素置換しておき、これに、乾燥及び精製したシクロヘキサンを1L仕込んだ。次に、ビス(Η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100MMOLを添加した。これを十分に攪拌しながら、トリメチルアルミニウム200MMOLを含むN−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させた。これにより水添触媒が得られた。
<ブロック共重合体1>
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4721G、及び予め精製したスチレン132Gを仕込み、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(以下「TMEDA」とする。)をN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.25(重量で0.52G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を61℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.15G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4735G、及び予め精製したスチレン144Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.45(重量で1.09G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を60℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.33G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4749G、及び予め精製したスチレン156Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.42(重量で1.01G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を59℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.33G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4778G、及び予め精製したスチレン180Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.35(重量で0.91G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を58℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.44G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4850G、及び予め精製したスチレン240Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.25(重量で0.66G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を56℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.45G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン5037G、及び予め精製したスチレン396Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.38(重量で1.75G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を53℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で2.54G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン5123G、及び予め精製したスチレン468Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.37(重量で1.81G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を52℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で2.70G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン5209G、及び予め精製したスチレン540Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.17(重量で1.00G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を50℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で3.24G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4692G、及び予め精製したスチレン108Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.29(重量で1.77G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を54℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で3.36G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4764G、及び予め精製したスチレン90Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が1.80(重量で4.51G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を60℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.38G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4793G、及び予め精製したスチレン192Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.35(重量で0.91G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を57℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.44G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4994G、及び予め精製したスチレン360Gを仕込み、ジャケットに温水を通水して内容物を53℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.01G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン5353G、及び予め精製したスチレン660Gを仕込み、TMEDAをN−ブチルリチウムの総MOL数に対するMOL比が0.36(重量で1.16G)となるように添加し、ジャケットに温水を通水して内容物を50℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で1.78G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン4994G、及び予め精製したスチレン360Gを仕込み、ジャケットに温水を通水して内容物を53℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で2.54G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン5066G、及び予め精製したスチレン420Gを仕込み、ジャケットに温水を通水して内容物を54℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で2.28G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン5181G、及び予め精製したスチレン516Gを仕込み、ジャケットに温水を通水して内容物を51℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で2.81G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
攪拌機及びジャケット付きの内容量10Lのステンレス製オートクレーブを、洗浄、乾燥、窒素置換し、シクロヘキサン5109G、及び予め精製したスチレン456Gを仕込み、ジャケットに温水を通水して内容物を52℃に加温した。次に、N−ブチルリチウムシクロヘキサン溶液(純分で2.66G)を添加し、スチレンの重合を開始した。
また、得られたブロック共重合体17のブロック共重合体(II−1)の含有量は77.3質量%であり、その重量平均分子量は54,000、ブロック共重合体(II−2)の含有量は22.7質量%であり、その重量平均分子量は163,000であった。
表1,2のブロック共重合体1〜17を下記表3、4に示す配合割合で配合し、上述した粘接着組成物の作製方法により、均一な、ホットメルト型粘接着剤組成物を得た。
ブロック共重合体(II)として、スチレン−イソプレンブロック共重合体であるD1161(クレイトン(株)製)、3433N(日本ゼオン(株)製)を下記表5に示す配合割合で配合し用い、上述した粘接着組成物の作製方法により、均一な、ホットメルト型粘接着剤組成物を得た。ポリマー構造については、ブロック共重合体組成物1〜17と同様の方法で分析し、表2に示す。
更に、上述した粘着テープの作製方法により、厚さ50Μの粘着テープを得て特性を評価した。なお、30分混練してもトルクが安定しない場合は、トルクが安定するまで混練した。
Claims (10)
- ブロック共重合体組成物100質量部、粘着付与剤30〜400質量部、及び、
軟化剤10〜200質量部を含む粘接着剤組成物であって、
前記ブロック共重合体組成物が、
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)を含有し、ビニル芳香族単量体単位の含有量が10質量%以上50質量%以下であり、共役ジエン単量体単位中の水素添加率が20モル%以上90モル%以下であるブロック共重合体(I)と
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)を含有し、ビニル芳香族単量体単位の含有量が10質量%以上50質量%以下であり、共役ジエン単量体単位中の水素添加率が0モル%以上20モル%未満であるブロック共重合体(II)、とを含有し、
前記ブロック共重合体(I)が、
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を1個有し、重量平均分子量が30,000以上150,000以下であるブロック共重合体(I−1)と、
ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を2個以上有し、重量平均分子量が80,000以上600,000以下であるブロック共重合体(I−2)を含み、
前記ブロック共重合体組成物中のブロック共重合体(I−1)の含有量が2質量%以上56質量%以下、ブロック共重合体(I−2)の含有量が2質量%以上56質量%以下、ブロック共重合体(II)の含有量が30質量%以上90質量%以下である、
粘接着剤組成物。 - 前記ブロック共重合体(I−1)と前記ブロック共重合体(I−2)の含有質量比(ブロック共重合体(I−1)/前記ブロック共重合体(I−2))が、20/80以上80/20以下である、請求項1に記載の粘接着剤組成物。
- 前記ブロック共重合体(II)が、ブロック共重合体(II−1)とブロック共重合体(II−2)を含み、
前記ブロック共重合体(II−1)が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを1個有し、重量平均分子量が40,000以上150,000以下であるブロック共重合体であり、
前記ブロック共重合体(II−2)が、ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを2個以上有し、重量平均分子量が80,000以上500,000以下であり、
ブロック共重合体(II−1)と前記ブロック共重合体(II−2)の含有質量比(ブロック共重合体(II−1)/前記ブロック共重合体(II−2))が、10/90以上90/10以下である、請求項1又は2に記載の粘接着剤組成物。 - 前記ブロック共重合体(I)の共役ジエン単量体単位の水素添加前のビニル結合量が、15モル%以上90モル%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記ブロック共重合体(I−1)と前記ブロック共重合体(I−2)の含有質量比が20/80以上65/35以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記ブロック共重合体(I−1)と前記ブロック共重合体(I−2)の含有質量比が65/35を超えて80/20以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)の共役ジエン単量体単位中の水素添加率が、20モル%以上60モル%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)の共役ジエン単量体単位中の水素添加率が、60モル%を超え95モル%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)のビニル芳香族単量体単位の含有量が、10質量%以上27質量%以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の粘接着剤組成物。
- 前記ブロック共重合体(I−1)及び前記ブロック共重合体(I−2)のビニル芳香族単量体単位の含有量が、27質量%を超え50質量%以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の粘接着剤組成物。
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