JP6325465B2 - 無線通信システム、無線通信方法、及び無線通信装置 - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法、及び無線通信装置 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システム、無線通信方法、及び無線通信装置に関する。
近年、スマートフォンや無線LAN(Local Area Network)の普及や無線伝送される画像や動画等の高精細化により、無線トラフィックが急増しており、マイクロ波帯の周波数逼迫が問題となっている。そのため、無線通信システムの更なる高速化が求められている。そのニーズに応えるために、潤沢な周波数帯域を用いて超高速無線伝送が可能なミリ波帯の利用が検討されている。例えば60GHz帯は、日本国内においては9GHz幅の広帯域を無線局免許なしで利用可能であり、IEEE802.11adやWirelessHD等のミリ波無線規格の標準化が進められており、近年注目されている周波数帯である。
ミリ波通信のユースケースとして、情報端末(例えばキオスク端末)と携帯端末との間の非接触通信(通信距離数cm)などが検討されている。具体的には、街頭、駅、空港等の公共施設、コンビニエンスストア等の店舗などに設置された情報端末にユーザが携帯端末をタッチし、電子書籍や音楽、映画などの大容量コンテンツを瞬時にダウンロードするサービスが考えられている。
上記ユースケースに代表される非接触通信において、更なる通信速度の向上を目的とし、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)伝送技術の適用が検討されている。MIMO伝送では、複数の送信アンテナから同一時間、同一周波数で複数の信号を送信し、使用周波数帯域を広げることなく、送受アンテナ素子数に応じて通信速度を向上させることができる。移動体通信や無線LANにおけるMIMO伝送では、送信機と受信機との間がマルチパス環境であることを前提としている。マルチパス環境においては送受信アンテナ素子間の空間相関が低くなるため、MIMO伝送により高いチャネル容量を達成することができる。ところが、近年、例えば非特許文献1に示されているように、送信機と受信機とがアレーアンテナの素子間隔に対して無視できないほど近接する場合、直接波が支配的な環境においても、直接波の経路差により得られる空間相関は低く、MIMO伝送が適用可能であることが注目されている。以下、送信機と受信機が近接した環境におけるMIMO伝送を近距離MIMO伝送と称する。
この近距離MIMO伝送によって実際に高速無線通信を実現するためには、送受信アンテナ素子が近接に配置されていることに加えて、送受信機においてMIMO信号分離を行う信号処理技術が必要である。例えば非特許文献1では、MIMO伝送の最適送受信方法として知られている固有モード伝送法の特性と、低演算負荷でMIMO伝送が可能なゼロフォーシング法(以下、ZF法と称する)の特性の比較が行われている。固有モード伝送法は送受信機の両方で信号処理を行う手法であり、ZF法は送信機か受信機のどちらか一方で信号処理を行う手法である。
ここで、情報端末と携帯端末との間の非接触通信を考えると、携帯端末は回路規模や消費電力の制約が厳しいため、携帯端末側で信号処理を行う方式は適していない。したがって、送信側(情報端末側)でのみ信号処理を行うZF法が有力であると考えられる。以下では、送信側でZF法による送信ビームフォーミングを行う方式をZF−BF法と称する。
ZF−BF法では、送信ビームフォーミングを行うために必要となるZFウェイト行列を生成するために、送信機が送受信機間の伝搬チャネル情報を把握する必要がある。複信方式としてTDD(Time Division Duplex:時分割複信)方式を採用する場合、上りと下りでのチャネルの対称性を利用した送信ビームフォーミング法の検討が行われている。すなわち、携帯端末から情報端末に送信される上り信号から伝搬チャネル情報を取得し、その伝搬チャネル情報をもとにウェイト行列を生成し、ウェイト行列を下り信号に乗算することで送信ビームフォーミングを行う。
以下に、数式を用いて送信BFを用いる近距離MIMO−OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)伝送の原理を説明する。
情報端末は携帯端末から周期tupで時刻t=n×tup(nは0以上の整数)に送信される上り信号を用いて伝搬チャネル情報を推定する。そして、情報端末は、取得した伝搬チャネル情報から送信ウェイトを生成し送信ビームフォーミングにより携帯端末への下り通信を行う。時刻tにおけるk番目のサブキャリアの伝搬チャネル情報H(t)から生成される送信ウェイトをW(t)、情報端末側での処理遅延をτとすると、携帯端末のk番目のサブキャリアの受信信号ベクトルyは次の式(1)で表される。
Figure 0006325465
ここで、xは情報端末の送信信号ベクトル、zは受信機(携帯端末)における雑音ベクトル、H(t+τ)は下り通信時刻の伝搬チャネルを表す。
ZF−BF法の場合、時刻tにおける伝搬チャネル情報H(t)から次の式(2)及び式(3)のとおり、逆行列演算によりZFウェイトW’ZF,k(t)を生成する。
Figure 0006325465
Figure 0006325465
ここで、式(3)分母の||(ベクトル)||はフロベニウスノルムを表す。式(3)のZFウェイトW’ZF,k(t)により送信ビームフォーミングを行ったとき、受信信号ベクトルyは次の式(4)のように計算できる。
Figure 0006325465
伝搬チャネルの時変動がない場合、H(t+τ)=H(t)であるため、式(4)は次の式(5)のように計算でき、送信アンテナから送信された信号は互いに干渉することなく携帯端末に伝送される。
Figure 0006325465
一方、伝搬チャネルが時変動する場合、チャネル推定時の伝搬チャネルH(t)と下り信号送信時の伝搬チャネルH(t+τ)に誤差が生じる。すなわちH(t+τ)≠H(t)となるため、送信ビームフォーミングの伝送特性が劣化する。
上述のユースケースで考えると、ユーザが携帯端末を情報端末にタッチしてコンテンツダウンロードを行うとき、ユーザが手ぶれを起こすことにより、携帯端末のアンテナの位置変動が生じ、伝搬チャネルが時変動する。
西森,関,本間,平賀,溝口,"近距離MIMO通信に適した伝送方法に関する検討" 信学技報,AP2009-83,Sep. 2009
ZF−BF法を用いる近距離MIMO伝送においてミリ波帯を用いる場合、情報端末におけるチャネル推定から下り通信開始までの処理遅延τの間に携帯端末のアンテナが数mm移動するだけで、伝送特性が大きく劣化する。ZF−BF法では、ZFウェイトを生成するための逆行列演算は演算量が多く、大きな処理遅延の要因となる。
上記事情に鑑み、本発明は、MIMO通信に用いられる送信ウェイト行列をより短い時間で生成することができる無線通信装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、第1の無線通信装置と第2の無線通信装置とが複数のアンテナ素子を用いてMIMO通信を行う無線通信システムであって、前記第1の無線通信装置は、複数のアンテナ素子で構成された第1のアレーアンテナと、前記第2の無線通信装置にチャネル推定用信号を送信する送信部と、を備え、前記第2の無線通信装置は、複数のアンテナ素子で構成された第2のアレーアンテナと、前記第1の無線通信装置から送信された前記チャネル推定用信号に基づいて伝搬チャネル情報を取得するチャネル推定部と、前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報に基づいて第1の送信ウェイトを算出し、算出した前記第1の送信ウェイトで前回算出した第1の送信ウェイトを更新する第1の送信ウェイト算出部と、前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報と前回取得された伝搬チャネル情報とに基づいてチャネル変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出部により前回生成された第1の送信ウェイトと、前記チャネル変動情報とに基づいて、第2の送信ウェイトを生成する第2の送信ウェイト生成部と、前記第2の送信ウェイト生成部により生成された第2の送信ウェイトを送信データに乗算するウェイト乗算部と、を備える。
本発明の一態様は、上記の無線通信システムであって、前記第1の送信ウェイト算出部は、前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報に対して逆行列演算を行ってZFウェイトを算出し、前記第2の送信ウェイト生成部は、前記チャネル変動情報に基づいて前記ZFウェイトの変動を近似したZFウェイト変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出部により前回生成されたZFウェイトと、前記ZFウェイト変動情報とに基づいて前記第2の送信ウェイトを生成する。
本発明の一態様は、上記の無線通信システムであって、前記第2のアレーアンテナを構成するアンテナ素子の中から、前記第1のアレーアンテナを構成するアンテナ素子の近傍にあるアンテナ素子を選定するアンテナ選定部と、前記選定されたアンテナ素子からデータが送信されるように切り替えを行うスイッチ部とを更に備える。
本発明の一態様は、上記の無線通信システムであって、前記第1の送信ウェイト算出部は、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置ずれの速さ、又は前記伝搬チャネル情報の変動の大きさに基づいて、前記第1の送信ウェイトの更新頻度を変更する。
本発明の一態様は、複数のアンテナ素子で構成された第1のアレーアンテナを備える第1の無線通信装置と、複数のアンテナ素子で構成された第2のアレーアンテナを備える第2の無線通信装置とがMIMO通信を行う無線通信方法であって、前記第1の無線通信装置が前記第2の無線通信装置にチャネル推定用信号を送信するチャネル推定用信号送信ステップと、前記第2の無線通信装置が前記第1の無線通信装置から送信されたチャネル推定用信号を受信して伝搬チャネル情報を取得するチャネル推定ステップと、前記第2の無線通信装置がチャネル推定ステップにおいて取得された伝搬チャネル情報に基づいて第1の送信ウェイトを算出し、算出した前記第1の送信ウェイトで前回算出した第1の送信ウェイトを更新する第1のウェイト算出ステップと、前記第2の無線通信装置が前記チャネル推定ステップにおいて取得された伝搬チャネル情報と前回取得された伝搬チャネル情報とに基づいてチャネル変動情報を生成し、前記第1のウェイト算出ステップにおいて前回生成された第1の送信ウェイト、前記チャネル変動情報とに基づいて、第2の送信ウェイトを生成する第2の送信ウェイト生成ステップと、前記第2の無線通信装置が前記第2の送信ウェイト生成ステップにおいて生成された第2の送信ウェイトを送信データに乗算して前記第1の無線通信装置に送信する送信ステップとを有する。
本発明の一態様は、他の無線通信装置から送信されるチャネル推定用信号に基づいてデータ送信を行う無線通信装置であって、複数のアンテナ素子から構成されたアレーアンテナと、前記チャネル推定用信号に基づいて伝搬チャネル情報を取得するチャネル推定部と、前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報に基づいて第1の送信ウェイトを算出する第1の送信ウェイト算出部と、前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報と前回取得された伝搬チャネル情報とに基づいてチャネル変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出部により前回生成された第1の送信ウェイトと、前記チャネル変動情報とに基づいて、第2の送信ウェイトを生成する第2の送信ウェイト生成部と、前記第2の送信ウェイト生成部により生成された第2の送信ウェイトを送信データに乗算するウェイト乗算部と、を備える。
本発明によれば、MIMO通信に用いられる送信ウェイト行列をより短い時間で生成することが可能となる。
本発明の第1の実施形態が適用できる無線通信システムの概要の説明図である。 本発明の第1の実施形態における無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態における無線通信システムの送信ウェイト行列の生成の説明図である。 本発明の第1の実施形態における無線通信システムの送信ウェイト行列の生成の説明図である。 本発明の第1の実施形態における無線通信システムの送信ウェイト行列の生成の説明図である。 本発明の第1の実施形態における無線通信システムの通信手順の説明に用いるシーケンス図である。 本発明の第1の実施形態における通信システムの特性の説明に用いるグラフである。 従来のZF−BF法におけるチャネル時変動耐性の説明図である。 本発明の第1の実施形態における通信システムの特性の説明に用いるグラフである。 本発明の第2の実施形態における無線通信システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態における無線通信システムのアンテナ選定の説明図である。 本発明の第2の実施形態における無線通信システムのアンテナ選定の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態が適用できる無線通信システムの概要を示すものである。図1に示すように、無線通信システム1は、携帯端末2と、情報端末3からなる。携帯端末2は、ユーザが保持する無線通信装置であり、アレーアンテナ10を有している。情報端末3は、コンテンツを提供する無線通信装置であり、アレーアンテナ20を有している。情報端末3は、街頭、駅、空港等の公共施設、コンビニエンスストア等の店舗などに設置されている。携帯端末2のユーザは、携帯端末2を情報端末3にタッチすることで、電子書籍や音楽、映画などの大容量コンテンツを瞬時にダウンロードすることができる。
図2は、本発明の第1の実施形態における無線通信システム1の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、無線通信システム1は、携帯端末2(第1の無線通信装置)と、情報端末3(第2の無線通信装置)とを備える。携帯端末2は、アレーアンテナ10と、送受信部12−1〜12−4(送信部)とを備える。アレーアンテナ10(第1のアレーアンテナ)は、4本のアンテナ素子11−1〜11−4で構成される。
情報端末3は、アレーアンテナ20と、送受信部22−1〜22−4と、チャネル推定部23と、チャネル変動算出部24と、ZFウェイト算出部25と、記憶部26と、送信ウェイト生成部27と、ウェイト乗算部28とを備える。アレーアンテナ20(第2のアレーアンテナ)は、4本のアンテナ素子21−1〜21−4で構成される。
ここで、携帯端末2のアレーアンテナ10を構成するアンテナ素子11−1〜11−4は同一平面上に格子状に配置され、それぞれのアンテナ素子の間隔はdである。同様に、情報端末3のアレーアンテナ20を構成するアンテナ素子21−1〜21−4は同一平面上に格子状に配置され、それぞれのアンテナ素子の間隔はdである。また、アレーアンテナ10の平面とアレーアンテナ20の平面は平行であり、アレーアンテナ10及び20は、アレーアンテナ面の垂直方向に距離D離れて配置されている。
無線通信システム1は、4ブランチMIMO(送信側と受信側それぞれ4本のアンテナ素子を用いるMIMO伝送)において、情報端末3から携帯端末2への、4個のデータ系列S1〜S4のデータ通信を行う。また、携帯端末2から情報端末3へは、ビームフォーミングを行うために、チャネル推定用信号が送られる。
携帯端末2の送受信部12−1〜12−4は、それぞれ、チャネル推定用信号を取得し、変調等の処理を行い、TDM(Time Division Multiplexing)で、チャネル推定用信号を出力する。アンテナ素子11−1〜11−4は、このチャネル推定用信号を情報端末3のアンテナ素子21−1〜21−4に向けて送信する。以下では、チャネル推定用信号の送信周期をtupで表し、送信時刻をt=n×tup(n=0,1,2,・・・)で表す。ここで、時刻tが現在の時刻なら、時刻tn−1は前回の時刻となる。なお、チャネル推定用信号の送信制御は、TDM送信に限られることはなく、直交符号を用いて、アンテナ素子11−1〜11−4から同時にチャネル推定用信号を送信するようにしても良い。
アンテナ素子21−1〜21−4は、アンテナ素子11−1〜11−4から送信されるチャネル推定用信号を受信する。そして、アンテナ素子21−1〜21−4は、このチャネル推定用信号をチャネル推定部23に出力する。
チャネル推定部23は、アンテナ素子21−1〜21−4から取得したチャネル推定用信号を用いて、時刻tにおける送受信のアレーアンテナ10及び20の間の伝搬チャネル情報を示すチャネル行列を推定する。そして、チャネル推定部23は、推定結果をチャネル変動算出部24と記憶部26とZFウェイト算出部25とに出力する。
チャネル変動算出部24は、記憶部26から出力される時刻tn−1におけるチャネル行列と、チャネル推定部23から出力される時刻tにおけるチャネル行列とから、時刻tと時刻tn−1との間のチャネル変動情報を算出する。そして、チャネル変動算出部24は、このチャネル変動情報を送信ウェイト生成部27に出力する。
ZFウェイト算出部25(第1の送信ウェイト算出部)は、チャネル推定部23から出力される時刻tにおけるチャネル行列の逆行列演算を行うことにより、時刻tにおけるZFウェイト行列(第1の送信ウェイト、ゼロフォーシングウェイト)を生成する。そして、ZFウェイト算出部25は、このZFウェイト行列を記憶部26に出力する。
記憶部26は、時刻tn−1におけるチャネル行列と、時刻tn−1におけるZFウェイト行列とを保持している。記憶部26は、保持している時刻tn−1におけるチャネル行列をチャネル変動算出部24に出力し、また、保持している時刻tn−1におけるZFウェイト行列を送信ウェイト生成部27に出力する。記憶部26は、保持しているチャネル行列及びZFウェイト行列を出力すると、これらの情報を消去し、時刻tにおけるチャネル行列及びZFウェイト行列を新たに記録する。
送信ウェイト生成部27(第2の送信ウェイト生成部)は、記憶部26から出力される時刻tn−1におけるZFウェイト行列と、チャネル変動算出部24から出力される時刻tと時刻tn−1との間のチャネル変動情報とを用いて、時刻tにおける送信ウェイト行列(第2の送信ウェイト)を生成する。そして、送信ウェイト生成部27は、生成された送信ウェイト行列をウェイト乗算部28に出力する。
送受信部22−1〜22−4は、それぞれ、データ系列S1〜S4を取得し、符号化や変調等の処理を行って得られる信号をウェイト乗算部28に出力する。ここで、データ系列S1〜S4は、互いに独立した系列であっても良いし、相関を有する系列であっても良い。
ウェイト乗算部28は、送受信部22−1〜22−4から出力されるデータ系列S1〜S4の信号に、送信ウェイト生成部27から出力される送信ウェイト行列を乗算し、それにより得られる4個の信号をアンテナ素子21−1〜21−4により無線送信する。
アンテナ素子11−1〜11−4は、いずれも、アンテナ素子21−1〜21−4から送信される4個の無線信号の合成信号を受信し、送受信部12−1〜12−4に出力する。
送受信部12−1〜12−4は、それぞれ、アンテナ素子11−1〜11−4から出力される信号に対して復調や復号等の処理を行って、情報端末3から送信されたデータ系列S1〜S4を復元する。
次に、図3、図4及び図5を参照して、送信ウェイト行列の生成法について説明する。図3は、携帯端末2のアレーアンテナ10と、情報端末3のアレーアンテナ20との位置ずれを示す説明図である。図3において、横軸は、アレーアンテナ10の各アンテナ素子11−1〜11−4及びアレーアンテナ20の各アンテナ素子21−1〜21−4のX軸方向の位置を示し、縦軸は、そのY軸方向の位置を示す。
情報端末3には、アレーアンテナ20を構成する4本のアンテナ素子21−1〜21−4が配置されている。図3では、情報端末3の4本のアンテナ素子21−1〜21−4の中心位置をxy平面の原点としている。4本のアンテナ素子21−1〜21−4は、それぞれ、図3における位置LA1〜LA4にあるとする。一方、携帯端末2には、アレーアンテナ10を構成する4本のアンテナ素子11−1〜11−4が配置されている。時刻tn−1では、4本のアンテナ素子11−1〜11−4は、それぞれ、図3における位置LB1〜LB4にあるとする。ここで、時刻tn−1から時刻tの間に携帯端末2が動かされ、アンテナ素子11−1〜11−4が位置LB11〜LB14に、x軸方向にΔx、y軸方向にΔyだけ移動したとする。
アンテナ素子11−1〜11−4が移動すると、これに伴って、チャネル伝搬特性が変化し、チャネル行列が変動する。時刻tn−1でのチャネル行列H(tn−1)と、時刻tでのチャネル行列H(t)との間のチャネル変動行列ΔHを、式(6)及び式(7)で定義する。
Figure 0006325465
Figure 0006325465
ここで、式(7)において、hi,j,k(t){i,jはそれぞれ4以下の自然数、kはサブキャリア番号}は、時刻tにおけるアンテナ素子21−jからアンテナ素子11−iへのチャネルを伝搬した信号の位相及び振幅の変化率を、例えば複素数表現により示す変数である。また、ここではhi,j,k(tn−1)はΔx=Δy=0におけるチャネル行列H(tn−1)の各要素である。
図4(a)は、携帯端末のアンテナ素子11−1〜11−4がx軸方向にΔx、y軸方向にΔyだけ移動したときの、式(6)及び式(7)で表されるチャネル変動行列ΔHの各要素の振幅(すなわち、チャネルの振幅変動)を示す説明図である。同様に図5(a)は、チャネル変動行列ΔHの各要素の位相(すなわち、チャネルの位相変動)を示す説明図である。なお、中心周波数を61.56GHz、サブキャリア間隔を5.16MHz、サブキャリア数を1675とし、中心サブキャリアである838番目のサブキャリア(k=838)におけるチャネル変動を示している。また、アレーアンテナ10及び20の各アンテナ素子11−1〜11−4及び21−1〜21−4のそれぞれの間隔dは8.0mmとし、アレーアンテナ10及び20の距離Dは40mmとした。チャネル推定のための上り通信において、4つのアンテナ素子11−1〜11−4からの総送信電力を10.0dBm、受信機の雑音電力を−67.6dBmとしている。また、チャネル推定用信号となるパイロットシンボルは、各アンテナ素子11−1〜11−4から1シンボルずつTDM送信してチャネル推定を行った。なお、アンテナ配置の関係から、h1,1,k(t)=h2,2,k(t)=h3,3,k(t)=h4,4,k(t)、h1,1,k(tn−1)=h2,2,k(tn−1)=h3,3,k(tn−1)=h4,4,k(tn−1)であり、式(7)よりΔHの対角成分は0となるため、図4(a)および図5(a)に図示していない。
また、ZFウェイト行列は、チャネル行列の逆行列から求められる、したがって、時刻tn−1から時刻tの間に、アンテナ素子11−1〜11−4が移動すると、チャネル行列の変動に伴って、ZFウェイト行列が変動する。図4(b)は、携帯端末2のアンテナ素子11−1〜11−4がx軸方向にΔx、y軸方向にΔyだけ移動したときの、ZFウェイト変動行列ΔWの各要素の振幅を示す説明図である。同様に図5(b)は、ZFウェイト変動行列ΔWの各要素の位相を示す説明図である。ここで、ZFウェイト変動行列ΔWは、移動前の時刻tn−1でのチャネル行列H(tn−1)の逆行列であるZFウェイト行列WZF,k(tn−1)のi行j列要素wZF,i,j,k(tn−1)と、移動後の時刻tでのチャネル行列H(t)の逆行列であるZFウェイト行列WZF,k(t) のi行j列要素wZF,i,j,k(t)とを用いて、式(8)及び式(9)で定義する。なお、アンテナ配置の関係から、wZF,1,1,k(t)=wZF,2,2,k(t)=wZF,3,3,k(t)=wZF,4,4,k(t)、wZF,1,1,k(tn−1)=wZF,2,2,k(tn−1)=wZF,3,3,k(tn−1)=wZF,4,4,k(tn−1)であり、式(9)よりΔWの対角成分は0となるため、図4(b)および図5(b)に図示していない。
Figure 0006325465
Figure 0006325465
図4(a)と図4(b)とを、また図5(a)と図5(b)とを比較すればわかるように、チャネル変動行列ΔHの各要素と、ZFウェイト変動行列ΔWの各要素とでは、振幅はほぼ一致している。また、位相については、ほぼ同相のものとほぼ逆相のものとがある。したがって、式(10)のように、一部の要素の位相を変換すれば、ウェイト変動行列ΔWは、チャネル変動行列ΔHの要素を使って概略表すことができる。
Figure 0006325465
式(7)においてh1,1,k(t)≒h1,1,k(tn−1)とみなし、式(9)においてwZF,1,1,k(t)≒wZF,1,1,k(tn−1)とみなした場合、Δh’i,j,k=hi,j,k(t)−hi,j,k(tn−1)、Δw’i,j,k=wZF,i,j,k(t)−wZF,i,j,k(tn−1)と置けば、式(10)は式(11)及び式(12)のように書き換えることができる。
Figure 0006325465
Figure 0006325465
したがって、時刻tにおけるチャネルH(t)と時刻tn−1におけるチャネルH(tn−1)とZFウェイトWZF,k(tn−1)を用いて、時刻tにおけるZFウェイトWZF,k(t)を式(13)で近似することができる。
Figure 0006325465
式(12)より、式(13)一行目の右辺第2項はΔW’である。すなわち、式(13)は、時刻tにおけるZFウェイトWZF,k(t)が、時刻tn−1におけるZFウェイトWZF,k(tn−1)とΔW’との和で近似されることを表している。すなわち、換言すれば、ΔW’はZFウェイトの変動情報(ゼロフォーシングウェイト変動情報)であると言える。そして、式(13)により生成される時刻tにおけるZFウェイトで近似した送信ウェイトをWp,k(t)と定義し、そのフロベニウスノルムで規格化した次の式(14)で表される送信ウェイトW’p,k(t)により送信ビームフォーミングを行う。
Figure 0006325465
図2における送信ウェイト生成部27は、記憶部26からの時刻tn−1でのZFウェイト行列WZF,k(tn−1)と、チャネル変動算出部24からの時刻tn−1におけるチャネルH(tn−1)と時刻tにおけるチャネルH(t)との間のチャネル変動情報とから、式(13)と式(14)に示す演算により、送信ウェイト行列W’p,k(t)を生成する。
ここで、式(13)と式(14)により時刻tでの送信ウェイト行列W’p,k(t)を生成する際に用いる、時刻tn−1におけるチャネル行列H(tn−1)及びZFウェイト行列WZF,k(tn−1)は、記憶部26に保持している情報である。このため、式(13)と式(14)により時刻tにおける送信ウェイト行列W’p,k(t)を生成する際の演算量は1サブキャリア当たりO(M)である。ここで、Mは送受信アンテナ素子数であり、この例では、M=4である。一方、時刻tにおけるチャネル行列H(t)の逆行列演算により、式(2)に示す時刻tにおけるZFウェイト行列W’ZF,k(t)を生成する場合の演算量は1サブキャリア当たりO(M)である。したがって、式(13)と式(14)による送信ウェイト行列W’p,k(t)の生成に要する演算量は、ZFウェイト行列W’ZF,k(t)の生成に要する演算量の1/M倍である。ここで、MATLABの時間計測関数により、ZFウェイトW’ZF,k(t)と送信ウェイトW’p,k(t)の生成時間の比較評価を行った。ZFウェイトの生成における逆行列演算には、低演算量なLU分解法を用いた。比較の結果、ZFウェイトW’ZF,k(t)の生成時間の26.3%の時間で送信ウェイトW’p,k(t)を生成できることがわかった。
次に、図6を参照して本実施形態における通信手順を説明する。時刻tにおいて、ユーザが携帯端末2を情報端末3にタッチすると、携帯端末2から情報端末3にチャネル推定用信号が送信される(ステップST1)。
情報端末3では、携帯端末2からのチャネル推定用信号が受信される。チャネル推定用信号が受信されると、チャネル推定部23はチャネル行列H(t)を推定する(ステップST2)、また、ZFウェイト算出部25はZFウェイト行列WZF,k(t)の生成を行う(ステップST3)。チャネル推定部23で推定されたチャネル行列H(t)及びZFウェイト算出部25で生成されたZFウェイト行列WZF,k(t)は、記憶部26に記録される(ステップST4)。
時刻tにおいて、携帯端末2から情報端末3にチャネル推定用信号が送信される(ステップST5)。情報端末3のチャネル推定部23は、受信したチャネル推定用信号により、チャネル行列H(t)を推定する(ステップST6)。
チャネル変動算出部24は、記憶部26に保持されていた時刻tにおけるチャネル行列H(t)と、チャネル推定部23で推定された時刻tにおけるチャネル行列H(t)とから、チャネル変動情報を算出する。送信ウェイト生成部27は、チャネル変動算出部24からの時刻tと時刻tとの間のチャネル変動情報と、記憶部26に保持されていた時刻tにおけるZFウェイト行列WZF,k(t)とから、式(13)と式(14)により、送信ウェイト行列W’p,k(t)を生成する(ステップST7)。
ウェイト乗算部28は、求められた送信ウェイト行列W’p,k(t)により送信ビームフォーミングを行い、下り信号を携帯端末2に送信する(ステップST8)。このとき、処理遅延をτとすると、データ送信時刻はt+τで表される。携帯端末2は、情報端末3からの下り信号を受信し、復調や復号等の処理を行って、データ系列を復元する(ステップST9)。
また、これと並行して、情報端末3のZFウェイト算出部25は、時刻tにおけるZFウェイト行列WZF,k(t)の生成を行う(ステップST10)。記憶部26は、それまで保持していた時刻tにおけるチャネル行列H(t)及びZFウェイト行列WZF,k(t)を消去し、時刻tにおけるチャネル行列H(t)及びZFウェイト行列WZF,k(t)を新たに記録する(ステップST11)。時刻t以降は、同様の処理が繰り返される。
次に、図7を参照して、処理遅延がない(τ=0)理想的な場合において、本発明の第1の実施形態における無線通信システム1の送信ウェイトW’p,k(t)を用いた送信ビームフォーミングと、従来のZFウェイトW’ZF,k(t)を用いたZF−BFとの伝送特性の比較を行う。図7において、縦軸は伝送特性の指標である平均SINR(Signal-to-Interference Noise Ratio)を示しており、全受信アンテナ素子における全サブキャリアのSINRの平均値と定義する。ここでは、時刻tn−1では携帯端末2のアンテナ素子11−1〜11−4の中心位置が(x,y)=(−1,−2)にあり、時刻tに中心位置が(−1+Δx,−2+Δy)に移動したとしている。
図7(a)は、時刻tにおけるチャネルH(t)から生成したZFウェイトW’ZF,k(t)でZF−BFを行ったときの伝送特性である。図7(b)は、時刻tn−1におけるチャネルH(tn−1)とZFウェイトWZF,k(tn−1)と時刻tにおけるチャネルH(t)とを用いて生成した送信ウェイトW’p,k(t)で送信ビームフォーミングを行ったときの伝送特性である。
ここでは、中心周波数を61.56GHz、サブキャリア間隔を5.16MHz、サブキャリア数を1675とした。また、アレーアンテナ10及び20の各アンテナ素子11−1〜11−4及び21−1〜21−4のそれぞれの間隔dは8.0mmとし、アレーアンテナ10及び20の距離Dは40mmとした。上り通信と下り通信の両方において、4つのアンテナ素子からの総送信電力を10.0dBm、受信機の雑音電力を−67.6dBmとしている。
図7(a)と図7(b)を比較するとわかるように、時刻tn−1から時刻tまでの間の携帯端末2のアンテナ素子11−1〜11−4の移動量が大きくなるほど送信ウェイトW’p,k(t)による送信ビームフォーミングのSINRは劣化するものの、5mm程度移動しても30dB以上の高いSINRが得られ、ZF−BFに近い伝送特性を達成することができる。ユーザの手ぶれによる携帯端末2の移動速度を1.0m/sとすると、5mm移動するには5msecかかるため、上り信号の送信周期tupを5msecと長く設定した場合においても、送信ウェイトW’p,k(t)はZFウェイトW’ZF,k(t)に十分近似すると言える。
また、図8を参照して、処理遅延がある(τ≠0)場合の伝送特性の評価により、ZF−BFのチャネル時変動耐性について説明する。ここでは、時刻tでは携帯端末2のアンテナ素子11−1〜11−4の中心位置が(x,y)=(−1,−2)にあり、時刻t+τに中心位置が(−1+Δx,−2+Δy)に移動したとしている。時刻tにおけるチャネルH(t)からZFウェイトW’ZF,k(t)を生成し、時刻t+τにZF−BFによる下り通信を行う。その他のシミュレーション条件は上記の評価と同じである。図8からわかるように、1.5mmほどの移動によってSINRが約13dBまで劣化する。これは、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)伝送が困難なレベルである。このように、チャネル推定から下り通信開始までの処理遅延τの間に、手ぶれによって携帯端末が数mm移動するだけで、ZF−BFの伝送特性は大きく劣化する。
次に、処理遅延τや送信ウェイト生成時間の差やフレーム長等の時間的要素を考慮した評価により、本発明の有効性を示す。図9は、ZF−BFの場合と、本実施形態による送信ウェイトW’p,k(t)を用いた送信ビームフォーミングの場合の、フレームの先頭及び末尾における平均SINRを示す説明図である。
1675個のサブキャリアにおけるZFウェイト行列の生成に要する時間を0.76msecとし、送信ウェイト行列W’p,k(t)の生成に要する時間はその26.3%の0.2msecとした。ユーザの手ぶれによる携帯端末の移動速度を1.0m/s、情報端末が上り信号を受信してからチャネル推定を完了するまでの時間を0.2msec、ウェイト行列を送信信号に乗算して下り通信を開始するまでの時間を0.2msec、フレーム長は0.5msecとした。
以上より、上り信号の送信周期tupは、本実施形態では1.1msec、ZF−BFでは1.76msecである。なお、チャネル推定から下り通信開始までの処理遅延τは、本実施形態では0.6msecであり、ZF−BFでは1.16msecである。図9より、本実施形態ではZF−BFに比べて、フレーム先頭において平均SINRを5.7dB、フレーム末尾において3.7dB改善できることがわかる。
このように、本実施形態の情報端末3は、送信ウェイト生成時間を短縮することで、チャネルの時変動による送信ビームフォーミングの特性劣化を軽減することができる。上記の例では、ウェイト生成時間は0.76msecから0.2msecに短縮される。そのため、一連の通信処理の中の下り通信の時間の割合が高められ、伝送効率が向上する。その結果、上記の例では、上り信号の送信周期を1.76msecから1.1msecに短縮でき、伝送効率を約1.6倍向上することができる。
なお、式(13)のh1,1,k(tn−1)はこれに限られるものではなく、h2,2,k(tn−1)又はh3,3,k(tn−1)又はh4,4,k(tn−1)、又はh1,1,k(tn−1)とh2,2,k(tn−1)とh3,3,k(tn−1)とh4,4,k(tn−1)のいずれか2つ以上の平均値を用いても良い。
同様に式(13)のwZF,1,1,k(tn−1)はこれに限られるものではなく、wZF,2,2,k(tn−1)又はwZF,3,3,k(tn−1)又はwZF,4,4,k(tn−1)、又はwZF,1,1,k(tn−1)とwZF,2,2,k(tn−1)とwZF,3,3,k(tn−1)とwZF,4,4,k(tn−1)のいずれか2つ以上の平均値を用いても良い。
なお、上述の例では、4ブランチMIMOの場合について説明してきたが、2ブランチMIMOの場合の時刻tにおけるZFウェイトWZF,k(t)は、次の式(15)で近似することができ、式(15)を式(14)に代入することで送信ウェイトW’p,k(t)を求めることができる。
Figure 0006325465
このように構成された第1の実施形態の情報端末3は、ある時刻(例えば時刻t)においてチャネル推定部23により取得された伝搬チャネル情報と前回(例えば時刻tn−1)取得された伝搬チャネル情報とに基づいてチャネル変動情報を生成し、ZFウェイト算出部25により前回(例えば時刻tn−1)生成されたZFウェイトと、前記チャネル変動情報とに基づいて、ある時刻(例えば時刻t)における送信ウェイトを生成する。このようにして送信ウェイトを生成することにより、情報端末3は、MIMO通信に用いられるウェイト行列をより短い時間で生成することができる。
なお、上述の例では、情報端末3はチャネル推定用信号を受信する度にZFウェイト行列を生成し、記憶部26に記録されているZFウェイト行列を更新する場合について説明した。これにより、図7に示したように、本発明による送信ウェイト行列は5mm程度の位置ずれが生じても30dB以上の高いSINRを達成できる。このため、必ずしも毎回記憶部26のZFウェイト行列を更新する必要はない。アンテナ素子11−1〜11−4の移動速度もしくはチャネルの変動量によって、複数回に一度更新する等、記憶部26の更新頻度を適応的に、変更を行うようにしても良い。更新頻度を適切に設定することで、消費電力を低減することができる。
また、本実施形態では、情報端末3と携帯端末2が4つのアンテナ素子を具備し、通信手順の一つ目の「ユーザが携帯端末を情報端末にタッチ」による初期位置が、図3に示すようにxy平面の原点に比較的近いものと仮定して説明した。初期位置が原点から遠くなる可能性があるようなケースでは、後述の第2の実施形態と同様に、情報端末3に携帯端末2より多くのアンテナ素子を具備し、その中から初期位置に近い4つのアンテナ素子を用いて、本実施形態の通信手順を実施すれば良い。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、図1に示したような無線通信システム1において、ユーザが携帯端末2を情報端末3にタッチしたときの手ぶれによるアンテナ素子の位置変動を想定した。手ぶれによる位置変動は、ユーザが携帯端末2を情報端末3にタッチしたときの初期位置の周辺を往復運動するような種類の位置変動である。
この他にも、人が改札を通過する際の改札機と携帯端末との間の近距離通信、又は地面に設置された無線通信装置とその上を通過する自動車や電車が備える無線通信装置との間の近距離通信(いわゆる路車間通信)などのように、一方の無線通信装置の正面を他方の無線通信装置が通過するような種類の位置変動が考えられる。このような通過タイプの位置変動においては、時間の経過とともに対向位置からの位置ずれが大きくなると、各送受信アンテナ素子間の直接波の経路差が小さくなる。その結果、チャネルの空間相関が高くなり、MIMO伝送の伝送特性が劣化する。以下では、説明の都合上、前者の改札通過時の近距離通信を対象として第2の実施形態の説明を行う。なお、以下では、改札機を情報端末と言い換えている。
図10は、本発明の第2の実施形態における無線通信システム101の概略構成を示す構成図である。図10に示すように、本発明の第2の実施形態における無線通信システム101は、携帯端末102と、情報端末103とを備える。携帯端末102は、アンテナ素子111−1〜111−4で構成されるアレーアンテナ110と、送受信部112−1〜112−4とを備える。アンテナ素子111−1〜111−4及び送受信部112−1〜112−4の構成は、第1の実施形態におけるアンテナ素子11−1〜11−4及び送受信部12−1〜12−4と同様である。
情報端末103は、アンテナ素子121−1〜121−Mで構成されるアレーアンテナ120と、送受信部122−1〜122−4と、チャネル推定部123と、チャネル変動算出部124と、ZFウェイト算出部125と、記憶部126と、送信ウェイト生成部127と、ウェイト乗算部128と、アンテナ選定部131と、スイッチ部132を備える。送受信部122−1〜122−4、チャネル推定部123、チャネル変動算出部124、ZFウェイト算出部125、記憶部126、送信ウェイト生成部127、ウェイト乗算部128の構成は、第1の実施形態における送受信部22−1〜22−4、チャネル推定部23、チャネル変動算出部24、ZFウェイト算出部25、記憶部26、送信ウェイト生成部27、ウェイト乗算部28と同様である。
本実施形態における無線通信システム101と、第1の実施形態における無線通信システム1の構成と異なる点は、情報端末103が備えるアンテナ素子121−1〜121−Mの数がM(M>4)である点と、情報端末103がアンテナ選定部131とスイッチ部132とを備える点である。
アンテナ素子121−1〜121−Mは、それぞれ、携帯端末102から送信されるチャネル推定用信号を受信し、このチャネル推定用信号をチャネル推定部123に出力する。
チャネル推定部123は、アンテナ素子121−1〜121−Mから得たチャネル推定用信号を用いて、時刻tにおける送受信のアレーアンテナ110及び120間のチャネルを推定し、アンテナ選定部131に出力する。
アンテナ選定部131は、チャネル推定部123から出力される時刻tにおける伝搬チャネル情報を用いて、携帯端末102側のアンテナ素子111−1〜111−4の位置を推定する。そして、アンテナ選定部131は、アンテナ素子121−1〜121−Mからアンテナ素子111−1〜111−4に近い格子状に配置された4つのアンテナ素子を信号送信用アンテナとして選定し、選定結果をスイッチ部132とチャネル推定部123に出力する。
スイッチ部132は、送受信部122−1〜122−4から出力される信号が、アンテナ選定部131で選定された4つのアンテナ素子から送信されるように、スイッチを切り替える。
チャネル推定部123は、アンテナ選定部131で選定された4つのアンテナ素子とアンテナ素子111−1〜111−4との間の時刻tにおける伝搬チャネル情報をチャネル変動算出部124と記憶部126とZFウェイト算出部125に出力する。その他の各処理部における処理は、第1の実施形態と同じである。
次に、図11及び図12を参照して、本実施形態におけるアンテナ選定とその効果について説明する。図11は、携帯端末102のアレーアンテナ110と、情報端末103のアレーアンテナ120との位置ずれの説明図である。図11において、横軸は、アレーアンテナ110の各アンテナ素子111−1〜111−4及びアレーアンテナ120の各アンテナ素子121−1〜121−MのX軸方向の位置を示し、縦軸は、そのY軸方向の位置を示す。ここでは、情報端末103のアレーアンテナ120を構成するアンテナ素子121−1〜121−Mの数が100本(M=100)の場合について説明する。図11では、情報端末103の100本のアンテナ素子121−1〜121−100の中心位置をxy平面の原点としている。なお、図12は、図11におけるアンテナ素子121−78〜121−79とアンテナ素子121−88〜121−89の部分を拡大して示したものである。
ここで、時刻tn−1において、携帯端末102のアレーアンテナ110の中心がxy平面の原点にあるとする。そして、時刻tにおいて、携帯端末2のアレーアンテナ110の中心が座標(Δx',Δy')の位置に移動した場合を考える。
携帯端末102のアレーアンテナ110の中心がxy平面の原点にある場合、図11に示すように、アレーアンテナ110の中心とアレーアンテナ120の中心とが対向する。そして、アンテナ素子111−1はアンテナ素子121−45に、アンテナ素子111−2はアンテナ素子121−46に、アンテナ素子111−3はアンテナ素子121−55に、アンテナ素子111−4はアンテナ素子121−56にそれぞれ対向する。したがって、時刻tn−1においては、アンテナ素子121−45、121−46、121−55、121−56の4つが信号送信用アンテナとして選定される。そして、この4つのアンテナ素子121−45、121−46、121−55、121−56とアンテナ素子111−1、111−2、111−3、111−4との間の伝搬チャネル情報からチャネル行列H(tn−1)が求められ、各処理部での処理が行われる。
次に、携帯端末102のアレーアンテナ110の中心が座標(Δx',Δy')の位置に移動したとする。携帯端末102のアレーアンテナ110の中心が座標(Δx',Δy')の位置にある場合、図11及び図12に示すように、アンテナ素子111−1はアンテナ素子121−78に、アンテナ素子111−2はアンテナ素子121−79に、アンテナ素子111−3はアンテナ素子121−88に、アンテナ素子111−4はアンテナ素子121−89にそれぞれ近接する。したがって、時刻tにおいては、アンテナ素子121−78、121−79、121−88、121−89の4つが信号送信用アンテナとして選定される。そして、この4つのアンテナ素子121−78、121−79、121−88、121−89と、アンテナ素子111−1、111−2、111−3、111−4との間の伝搬チャネル情報からチャネル行列H(t)が求められ、各処理部での処理が行われる。
このように、本発明の第2の実施形態では、アンテナ選定を行うことで、図11における時刻tn−1と時刻tとの位置ずれ(Δx',Δy')を、図12における位置ずれ(Δx,Δy)に変換することができる。したがって、アレーアンテナ110の移動に合わせて信号送信用アンテナを切り替えることで、対向位置からの位置ずれが時間の経過とともに大きくなることを防ぎ、MIMO伝送の伝送特性の劣化を防ぐことができる。
なお、上述の例では、携帯端末102から送信されるチャネル推定用信号を用いて、携帯端末102側のアンテナ素子111−1〜111−4の位置を推定する場合について説明したが、位置推定手法は電波を用いるものに限られるものではない。例えば、情報端末103が内蔵するカメラで携帯端末102のアンテナ素子111−1〜111−4の位置を検出しても良い。また、携帯端末102のアレーアンテナ110周辺に内蔵された赤外線の光源から照射された赤外線を情報端末103の赤外線センサで受光して、アンテナ素子111−1〜111−4の位置を検出しても良い。また、情報端末103が内蔵するスピーカーから携帯端末102に向けて超音波を発信し、携帯端末102から反射してくる超音波をマイクロホンで受信して、アンテナ素子111−1〜111−4の位置を検出しても良い。
なお、無線通信システム1及び101の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1,101:無線通信システム
10,110:アレーアンテナ
11−1〜11−4,111−1〜111−4:アンテナ素子
12−1〜12−4,112−1〜112−4:送受信部
20,120:アレーアンテナ
21−1〜21−4,121−1〜121−M:アンテナ素子
22−1〜22−4,122−1〜122−4:送受信部
23,123:チャネル推定部
24,124:チャネル変動算出部
25,125:ZFウェイト算出部
26,126:記憶部
27,127:送信ウェイト生成部
28,128:ウェイト乗算部

Claims (5)

  1. 第1の無線通信装置と第2の無線通信装置とが複数のアンテナ素子を用いてMIMO通信を行う無線通信システムであって、
    前記第1の無線通信装置は、
    複数のアンテナ素子で構成された第1のアレーアンテナと、
    前記第2の無線通信装置にチャネル推定用信号を送信する送信部と、
    を備え、
    前記第2の無線通信装置は、
    複数のアンテナ素子で構成された第2のアレーアンテナと、
    前記第1の無線通信装置から送信された前記チャネル推定用信号に基づいて伝搬チャネル情報を取得するチャネル推定部と、
    前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報に基づいて第1の送信ウェイトを算出し、算出した前記第1の送信ウェイトで前回算出した第1の送信ウェイトを更新する第1の送信ウェイト算出部と、
    前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報と前回取得された伝搬チャネル情報とに基づいてチャネル変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出部により前回生成された第1の送信ウェイトと、前記チャネル変動情報とに基づいて、第2の送信ウェイトを生成する第2の送信ウェイト生成部と、
    前記第2の送信ウェイト生成部により生成された第2の送信ウェイトを送信データに乗算するウェイト乗算部と、
    を備え、
    前記第1の送信ウェイト算出部は、前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報に対して逆行列演算を行い、前記逆行列演算により得られるゼロフォーシングウェイトを前記第1の送信ウェイトとして算出し、
    前記第2の送信ウェイト生成部は、前記チャネル変動情報に基づいて前記ゼロフォーシングウェイトの変動を近似したゼロフォーシングウェイト変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出部により前回生成されたゼロフォーシングウェイトと、前記ゼロフォーシングウェイト変動情報とに基づいて前記第2の送信ウェイトを生成する、
    無線通信システム。
  2. 前記第2のアレーアンテナの構成するアンテナ素子が前記第1のアレーアンテナを構成するアンテナ素子より多く、かつ、前記第1及び第2のアレーアンテナがそれぞれを構成する第1及び第2の平面が平行となるように配置されている場合に、
    前記第2のアレーアンテナを構成するアンテナ素子の中から、前記第1のアレーアンテナを構成するアンテナ素子のそれぞれについて前記第1及び第2の平面に沿う方向のずれが最小であるアンテナ素子を選定するアンテナ選定部と、
    前記選定されたアンテナ素子からデータが送信されるように切り替えを行うスイッチ部と、
    を更に備える、
    請求項に記載の無線通信システム。
  3. 前記第1の送信ウェイト算出部は、前記第1のアレーアンテナと前記第2のアレーアンテナとの位置ずれの速さ、又は前記伝搬チャネル情報の変動の大きさに基づいて、前記第1の送信ウェイトの更新頻度を変更する、
    請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 複数のアンテナ素子で構成された第1のアレーアンテナを備える第1の無線通信装置と、複数のアンテナ素子で構成された第2のアレーアンテナを備える第2の無線通信装置とがMIMO通信を行う無線通信方法であって、
    前記第1の無線通信装置が前記第2の無線通信装置にチャネル推定用信号を送信するチャネル推定用信号送信ステップと、
    前記第2の無線通信装置が前記第1の無線通信装置から送信されたチャネル推定用信号を受信して伝搬チャネル情報を取得するチャネル推定ステップと、
    前記第2の無線通信装置がチャネル推定ステップにおいて取得された伝搬チャネル情報に基づいて第1の送信ウェイトを算出し、算出した前記第1の送信ウェイトで前回算出した第1の送信ウェイトを更新する第1の送信ウェイト算出ステップと、
    前記第2の無線通信装置が前記チャネル推定ステップにおいて取得された伝搬チャネル情報と前回取得された伝搬チャネル情報とに基づいてチャネル変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出ステップにおいて前回生成された第1の送信ウェイト、前記チャネル変動情報とに基づいて、第2の送信ウェイトを生成する第2の送信ウェイト生成ステップと、
    前記第2の無線通信装置が前記第2の送信ウェイト生成ステップにおいて生成された第2の送信ウェイトを送信データに乗算して前記第1の無線通信装置に送信する送信ステップと、
    を有し、
    前記第1の送信ウェイト算出ステップでは、前記第2の無線通信装置が、前記チャネル推定ステップにおいて取得された伝搬チャネル情報に対して逆行列演算を行い、前記逆行列演算により得られるゼロフォーシングウェイトを前記第1の送信ウェイトとして算出し、
    前記第2の送信ウェイト生成ステップでは、前記第2の無線通信装置が、前記チャネル変動情報に基づいて前記ゼロフォーシングウェイトの変動を近似したゼロフォーシングウェイト変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出ステップにおいて前回生成されたゼロフォーシングウェイトと、前記ゼロフォーシングウェイト変動情報とに基づいて前記第2の送信ウェイトを生成する、
    無線通信方法。
  5. 他の無線通信装置から送信されるチャネル推定用信号に基づいてデータ送信を行う無線通信装置であって、
    複数のアンテナ素子から構成されたアレーアンテナと、
    前記チャネル推定用信号に基づいて伝搬チャネル情報を取得するチャネル推定部と、
    前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報に基づいて第1の送信ウェイトを算出する第1の送信ウェイト算出部と、
    前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報と前回取得された伝搬チャネル情報とに基づいてチャネル変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出部により前回生成された第1の送信ウェイトと、前記チャネル変動情報とに基づいて、第2の送信ウェイトを生成する第2の送信ウェイト生成部と、
    前記第2の送信ウェイト生成部により生成された第2の送信ウェイトを送信データに乗算するウェイト乗算部と、
    を備え
    前記第1の送信ウェイト算出部は、前記チャネル推定部により取得された伝搬チャネル情報に対して逆行列演算を行い、前記逆行列演算により得られるゼロフォーシングウェイトを前記第1の送信ウェイトとして算出し、
    前記第2の送信ウェイト生成部は、前記チャネル変動情報に基づいて前記ゼロフォーシングウェイトの変動を近似したゼロフォーシングウェイト変動情報を生成し、前記第1の送信ウェイト算出部により前回生成されたゼロフォーシングウェイトと、前記ゼロフォーシングウェイト変動情報とに基づいて前記第2の送信ウェイトを生成する、
    無線通信装置。
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