JP6324240B2 - 粘度指数向上剤およびこれを含有する潤滑油組成物 - Google Patents
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本発明に用いる共重合体は、末端にジチオカルバメート基またはキサンタート基を有することが好ましい。
[合成例1]
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート2重量部、アゾビスイソブチロニトリル1重量部、p−トルエンスルホン酸一水和物1.7重量部、メチルメタクリレート650重量部及びアセトニトリル700重量部を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させることにより、ポリ(メチルメタクリレート)を得た(数平均分子量82,000、メチルメタクリレートの転化率98%)。
得られた反応溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン1.5重量部、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部及びN−ビニルピロリドン160重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、構成モノマーとしてビニルピロリドンを含有するセクション(A)と、構成モノマーとしてメチルメタクリレートを含有するセクション(B)とを有し、末端にN−メチル−N−(4−ピリジル)ジチオカルバメート基を有する共重合体1を得た(数平均分子量101,000、N−ビニルピロリドン転化率90%)。
メチルメタクリレート650重量部を表1に記載のセクション(B)のモノマーに変更
した以外は合成例1と同様の操作を行い、表1に記載の共重合体2〜4を得た。
2−シアノプロパン−2−イル−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジ
チオアートを10重量部とした以外は合成例1と同様の操作を行い、表1に記載の共重合体5を得た。
N−ビニルピロリドンの使用量を60重量部とした以外は合成例5と同様の操作を行い、表1に記載の共重合体6を得た。
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、2−シアノプロパン−2−イル
−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート2重量部、アゾビスイ
ソブチロニトリル1重量部、p−トルエンスルホン酸一水和物1.7重量部、メチルメタ
クリレート350重量部及びアセトニトリル700重量部を仕込み、窒素吹き込みによる
脱酸素を行い、70℃で16時間反応させた後、n−ブチルメタクリレート300重量部
及びアゾビスイソブチロニトリル1重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、
70℃で16時間反応させることにより、メチルメタクリレートとn−ブチルメタクリレ
ートの共重合体を得た(数平均分子量84,000)。
得られた反応溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン1.5重量部、アゾビスイソブ
チロニトリル1.5重量部及びN−ビニルピロリドン160重量部を投入し、窒素吹き込
みによる脱酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより
、構成モノマーとしてビニルピロリドンを含有するセクション(A)と、構成モノマーと
してアクリロニトリル及び2−エチルヘキシルメタクリレートを含有するセクション(B
)とを有し、末端にN−メチル−N−(4−ピリジル)ジチオカルバメート基を有する共
重合体12を得た(数平均分子量102,000)。
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、アゾビスイソブチロニトリル5
重量部、N−ビニルピロリドン160重量部、メチルメタクリレート170重量部及びアセトニトリル1200重量部を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で反応を開始した。反応開始から2時間後、4時間後および6時間後に、それぞれメチルメタクリレート160重量部(合計480重量部)を添加し、さらに、12時間反応させた。その後、減圧下で溶媒を除去することにより、ビニルピロリドンとメチルメタクリレートとのランダム共重合体8を得た(数平均分子量130,000)。
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、アゾビスイソブチロニトリル5
重量部、n−ブチルメタクリレート160重量部、メチルメタクリレート650重量部及びアセトニトリル1200重量部を仕込み、窒素吹き込みによる脱酸素を行い、70℃で12時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、n−ブチルアクリレートとメチルメタクリレートとのランダム共重合体9を得た(数平均分子量120,000)。
窒素導入管、温度計、還流管を取り付けた反応容器に、2−シアノプロパン−2−イル
−N−メチル−N−(ピリジン−4−イル)カルバモジチオアート2重量部、アゾビスイ
ソブチロニトリル1重量部、p−トルエンスルホン酸一水和物1.7重量部、メチルメタ
クリレート650重量部及びアセトニトリル700重量部を仕込み、窒素吹き込みによる
脱酸素を行い、70℃で16時間反応させることにより、ポリ(メチルメタクリレート)
を得た(数平均分子量81,000)。
得られた反応溶液に、N,N−ジメチルアミノピリジン1.5重量部、アゾビスイソブ
チロニトリル1.5重量部及び酢酸ビニル160重量部を投入し、窒素吹き込みによる脱
酸素を行い、70℃で16時間反応させ、減圧下で溶媒を除去することにより、酢酸ビニ
ルとアクリロニトリルとの共重合体9を得た(数平均分子量95,000)。
鉱物油1(100℃における動粘度:2.3mm2/s、粘度指数:83)と上記共重合体1〜10とを、表2に記載の割合で用いた。これを、100℃で2時間攪拌混合することにより、粘度指数向上剤を得た。
(外観)
粘度指数向上剤の外観を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:不溶解物が見られない
×:不溶解物が見られる
基油として鉱物油2(100℃における動粘度:4.3mm2/s、粘度指数:121)を用いた。この基油と粘度指数向上剤とを表3に記載の割合で均一になるまで混合し、潤滑油組成物を得た。なお、比較例2−4は、粘度指数向上剤を用いなかった。
潤滑油組成物の外観を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:不溶解物が見られない
×:不溶解物が見られる
JIS K2283の方法により測定した。
JIS K2283の方法により測定した。
JIS K2514−1に準じて、試験前後の潤滑油組成物について全酸価を測定し、その増加量(mgKOH/g)を酸化安定性として算出した。ただし、上記試験において、潤滑油組成物を165.5℃の環境下に保持する時間は240時間とした。
Claims (7)
- 化学構造の異なる2以上のセクションを有する共重合体を含有してなる粘度指数向上剤であって、
前記共重合体は、ビニルピロリドンを含有する単量体(a)を重合してなるセクション(A)と、ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を含有する単量体(b)を重合してなるセクション(B)とを少なくとも一つずつ有し、
前記セクション(A)は、ビニルピロリドンを50重量%以上含有する単量体(a)を重合して得られたものであり、
前記セクション(B)は、前記ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体を60重量%以上含有する単量体(b)を重合して得られたものであり、
前記共重合体中、前記セクション(A)の割合が3〜50重量%の範囲内であり、前記セクション(B)の割合が50〜97重量%の範囲内であり、
前記ビニルピロリドン以外のエチレン性不飽和単量体は、α,β−不飽和カルボン酸エステル、不飽和炭化水素化合物および芳香族ビニル化合物からなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記α,β−不飽和カルボン酸エステルは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニルおよび(メタ)アクリル酸ベンジルから選択される少なくとも1種であり、
前記芳香族ビニル化合物は、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、α−メチルスチレン、トランス−β−メチルスチレン、2−メチル−1−フェニルプロペン、1−フェニル−1−シクロヘキセンからなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記セクション(A)を形成する工程とセクション(B)を形成する工程とを有するリビングラジカル重合法により形成された
ことを特徴とする粘度指数向上剤。 - 前記リビングラジカル重合法が、可逆的付加開裂連鎖移動重合法であることを特徴とする、請求項1に記載の粘度指数向上剤。
- 前記可逆的付加開裂連鎖移動重合法に、ジチオカルバミン酸エステル及びキサントゲン酸エステルから選ばれた少なくとも1種の触媒が用いられたことを特徴とする、請求項2に記載の粘度指数向上剤。
- 前記セクション(A)が、ポリビニルピロリドンからなるブロック単位であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘度指数向上剤。
- 前記ブロック単位が、ビニルピロリドン5分子以上が単独重合してなることを特徴とする、請求項4に記載の粘度指数向上剤。
- 前記共重合体が、末端にジチオカルバメート基又はキサンタート基を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘度指数向上剤。
- 基油および請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘度指数向上剤を含有する潤滑油組成物。
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