JP6320596B2 - 放電監視装置及び放電監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、受配電機器の部分放電を監視することが可能な放電監視装置及び放電監視方法に関する。
電力設備を構成する変圧器、開閉器及び回転機等の受配電機器は、経年使用により構成部品の絶縁性能が低下していき、最終的には、絶縁破壊による機器故障に至る。
この機器故障を回避するには、絶縁破壊の予兆を捉えて、機器故障に至る前に、設備補修や設備の更新を行うことが必要とされる。
下記特許文献1には、部分放電監視装置及び部分放電監視方法に関する発明が開示されている。この特許文献1によれば、電力機器内部での部分放電を電力機器外部で発生する気中放電と識別して判定することができるとしている(特許文献1の段落[0010]等参照)。
また、下記特許文献2には、高電圧送配電設備において、部分放電を検出することができる部分放電検出方法及び部分放電検出装置に関する発明が開示されている。この特許文献2によれば、第1の信号と第2の信号との差をとり、雑音を除去することにより、部分放電を常時監視することができるとしている(特許文献2の段落[0016]等参照)。
特開2010−204019号公報 特開2005−338016号公報
ところで、電気設備の絶縁状態を長時間且つ継続的に監視するため、部分放電の監視に利用するデータ量を小さくして連続的に取得することが求められる。すなわち、部分放電信号の全波形データを測定し記録した場合、データ量が大きすぎて、部分放電監視装置に個別の大容量メモリを備える必要があり、更に通信量も膨大なものとなる。よって、今後の通信速度の高速化やメモリ量の増加を考慮しても、部分放電の連続的な長時間監視のためには、取得するデータ量を従来に比べて低減させることが必要である。
しかしながら、上述した各特許文献に記載された発明は、放電モード判定やノイズ弁別を行う技術に関するものであり、受配電機器の部分放電の監視に利用するデータ量に関して特に言及がなされていない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、放電監視として利用するデータ量を低減でき、放電の長時間監視が可能な放電監視装置、及び、放電監視方法を提供することにある。
本発明は、受配電機器の放電を監視するための放電監視装置であって、前記受配電機器に取り付けられた放電検知センサにて検知される放電検知信号の第1の所定周期内における測定値に基づいて閾値を設定し、続く第2の所定周期内で前記放電検知信号のレベルが、前記閾値を超えるか否かを測定するデータ処理部と、前記放電検知信号のレベルが第2の所定周期内にて前記閾値を超えたとき、前記放電検知信号の単発パルス波形データを取得するためのトリガ信号を生成し、前記トリガ信号が生成されたタイミングにて、前記単発パルス波形データを記録するデータ記録部と、前記単発パルス波形データをデータ分析部へ転送する通信部と、を有することを特徴とする。
また、本発明における放電監視装置において、前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内の最大値とすることができる。
また、本発明における放電監視装置において、前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内の最大値に係数を乗じた値とすることができる。
また、本発明における放電監視装置において、前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内でN番目(ただし、Nは、2以上の任意の数値である)に大きい値とすることができる。
また、本発明における放電監視装置において、前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内での特定位相範囲で設定されることが好ましい。
また、本発明における放電監視装置において、前記データ処理部では、ピーク値取得のタイミングが異なる複数のピーク測定部を備え、前記第1の所定周期を複数に分割した単位時間毎に前記放電検知信号のピーク値を、前記ピーク測定部の各測定タイミングに応じて、各ピーク測定部にて測定し、前記データ記録部では、各ピーク測定部にて測定された測定タイミングの異なる各ピーク値を前記測定タイミング順に並べて結合したピークデータを記録するとともに、前記ピーク値に基づき設定した前記閾値を用いて、前記単発パルス波形データを記録し、前記通信部では、前記単発パルス波形データとともに、前記ピークデータを転送することが好ましい。
また、本発明における放電監視装置において、前記データ処理部では、電源位相情報に基づいて、測定タイミング信号を生成し、前記測定タイミング信号に基づいて、前記ピーク値を測定することが好ましい。
また、本発明における放電監視装置は、前記通信部からの転送データに基づいて、放電分析を行う前記データ分析部を、更に備える構成とすることができる。
また、本発明における放電監視装置は、前記受配電機器から放出される放電検知信号を取得するセンサ部を、更に備える構成とすることができる。
また、本発明における放電監視装置において、前記センサ部では、放電発生の判定に供することが可能な、前記受配電機器の周囲環境情報、或いは、前記受配電機器の運転状況情報、又は、前記周囲環境情報及び前記運転状況情報を取得することができる。
また、本発明における放電監視装置において、前記データ記録部では、トリガタイミングよりも一定時間だけ記録時間を遡って前記単発パルス波形データを記録することが好ましい。
また、本発明における放電監視装置において、前記データ処理部では、前記閾値の測定を、前記第1の所定周期毎に行い更新することが好ましい。
また、本発明における放電監視装置において、前記データ処理部では、前記放電検知信号を、1GHz以上のサンプリング周波数でサンプリングすることが可能である。
また、本発明は、受配電機器の放電を監視するための放電監視方法であって、前記受配電機器に取り付けられた放電検知センサにて検知される放電検知信号の第1の所定周期内での測定値に基づいて閾値を設定する工程、続く第2の所定周期内で前記放電検知信号の信号レベルが、前記閾値を超えるか否かを測定する工程、前記放電検知信号のレベルが前記第2の所定周期内にて前記閾値を超えたとき、前記放電検知信号の単発パルス波形データを取得するためのトリガ信号を生成し、前記トリガ信号が生成されたタイミングにて、前記単発パルス波形データを記録する工程、前記単発パルス波形データをデータ分析部へ転送する工程、を有することを特徴とする。

本発明の放電監視装置及び放電監視方法によれば、放電監視として利用するデータ量を低減でき、放電の長時間監視が可能となる。
部分放電パターンとノイズパターンの代表的なq−φ特性を示す概念図である。 本発明の第1の実施の形態における放電監視装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態の放電監視装置を用いた放電監視方法を説明するためのタイムチャート図であり、主に、閾値及びトリガ信号の生成を説明するための図である。 単発パルス波形データを取得するためのタイムチャート図である。 部分放電パターンとノイズパターンの代表的な単発パルス波形を示す図である。 図3とは異なる閾値設定方法を説明するための、電源電圧波形と部分放電検知信号とのタイムチャート図である。 図3に示す部分放電検知信号とノイズとが混在した状態で、閾値を設定する際の問題点を説明するための、電源電圧波形と部分放電検知信号とのタイムチャート図である。 電源電圧波形と部分放電検知信号とのタイムチャート図を、閾値設定の対象となる位相範囲と、対象外の位相範囲とに区分けした図である。 図3とは異なる閾値設定方法を説明するための、信号レベルと、データ個数との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態における放電監視装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態の放電監視装置を用いて、部分放電に係る検知信号のq−φ特性データを取得するまでのタイムチャート図である。 第2の実施の形態の放電監視装置を用いた放電監視方法を説明するためのタイムチャート図であり、主に、閾値及びトリガ信号の生成を説明するための図である。 本実施の形態における、データ転送のタイムチャート図である。
以下、本発明の一実施の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
絶縁がいし等の高圧受配電機器に、部分放電検知センサを取り付けて部分放電を検出した際、得られる部分放電検知信号として代表的な部分放電パターンのq−φ特性を図1Aに挙げる。一方、図1Bは、ノイズパターンである。
ここで、「q−φ特性」とは、高圧受配電機器に高電圧を印加した際の電源電圧波形の位相と、部分放電検知センサより得られる部分放電レベル(放電電荷量)との関係である放電電荷量―電圧位相特性を指す。
部分放電は、図1Aに明らかなように、高圧受配電機器に印加した電源電圧の電位差が大きいときに発生する。図1Aに示すように、部分放電パターンとしてのセンサ検知信号は、位相が90degと270deg付近で信号強度が大きい。一方、図1Bに示すように、ノイズパターンとしてのセンサ検知信号は、電源電圧波形の位相に関係のないq−φ特性となることが多い。このように、部分放電とノイズとでは波形パターンに違いが見られるが、部分放電検知センサからのセンサ検知信号をそのまま部分放電分析に用いるとデータ量が大きくなる問題が生じる。
すなわち、部分放電検知センサから得られる部分放電検知信号のq−φ特性を求めるにあたり、最低1周期分の部分放電検知信号のデータを連続して取得することが必要とされる。例えば、一例として、部分放電検知信号の波形データを取得するにあたり、サンプリング周波数を1GHzとし、電源電圧波形の周波数を50Hzとすると、1周期分のデータ量だけで20MByte(=1×10×(1/50))になる。この1周期分の8bitデータを、通信速度256Kbpsの無線LANで、外部のデータサーバへ転送したとすると、625sec(=20×10×8÷(256×10))の時間がかかる。
このように、部分放電検知信号のq−φ特性を、一時的に記録するメモリとして最低20MByteが必要となり、またデータの転送時間も長くなるため、部分放電を長時間、連続的に監視するには、部分放電の監視に利用するデータ量を低減させることが必要になる。
そこで、本発明者らは、部分放電の監視に利用するデータ量を低減して、部分放電の連続監視が可能な放電監視装置及び放電監視方法の確立を目的とし、本発明に至った。すなわち、本発明の骨子は、部分放電検知信号から単発パルス波形データを取得し、この単発パルス波形データを部分放電の監視に利用することで、データ量を低減させ、長時間の連続監視を可能とすることにある。
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態における放電監視装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施の形態の放電監視装置1は、データ処理部2、データ記録部3、通信部4、センサ部5及びデータ分析部6を有して構成される。
データ処理部2は、データサンプリング部21と、閾値測定部22と、トリガタイミング測定部23と、測定タイミング信号処理部24と、を有して構成される。
部分放電検知センサ51より検出された部分放電検知信号は、データサンプリング部21により高周波でサンプリングされる。本実施の形態では、サンプリング周波数を1GHz以上とすることが好適である。特に、部分放電検知センサ51として、高周波電流センサを用いたとき、放電に伴う電流は、100kHz〜500MHz程度であるため、サンプリング周波数を1GHz以上とすれば、サンプリング周波数を周波数特性の約2倍以上とすることができる。これにより、部分放電検知信号の波形の持つ周波数成分の帯域幅の2倍より高い周波数でサンプリングできる。このため、後述する閾値の測定や、q−φ特性データ(第2の実施の形態)の測定、及び、部分放電検知信号の単発パルス波形データの測定を精度よく行うことができる。
データサンプリングされた部分放電検知信号は、閾値測定部22やトリガタイミング測定部23に送られる。なお、以下では、特に断らない限り、データ処理部2にて取り扱う部分放電検知信号は、データサンプリングされた状態のものとして説明する。
閾値測定部22は、周期期間T内の部分放電検知信号の最大値(閾値)を測定する。
トリガタイミング測定部23は、部分放電検知信号の信号レベルが、閾値を超えるか否かを測定する。閾値を超えたときは、そのタイミングをトリガとして部分放電検知信号の単発パルス波形データを測定する。
測定タイミング信号処理部24は、高電圧受配電機器71に取付けられた高圧交流電源72の電源位相情報に基づいて、測定タイミング信号を生成する。そして、測定タイミング信号を、閾値測定部22や、トリガタイミング測定部23に送信する。
データ記録部3は、閾値記録部31と、単発パルス波形データ記録部32とを有する。閾値記録部31は、閾値測定部22より測定された閾値を記録する。
単発パルス波形データ記録部32は、部分放電検知信号の単発パルス波形データを記録する。ここで「部分放電検知信号」は、部分放電を検知するために放電監視装置1にて監視する信号のことを指し、放電時に発生する信号の他に、スイッチングノイズや外部ノイズも含まれる。このように、「部分放電検知信号」は、様々な現象に起因するパルス信号の複合体である。また、「単発パルス波形」とは独立した単一現象に起因するパルス信号のみを検出するために短時間での波形を抽出したものである。換言すれば、「単発パルス波形」は、全体信号データから、一つのパルス信号だけを抽出した信号データを指す。
通信部4は、単発パルス波形データ記録部32にて記録された単発パルス波形データを、データ分析部6に転送するための通信機器42を備える。なお、通信部4では、閾値記録部31に記録された閾値等のデータをデータサーバ61に転送することも出来る。
センサ部5は、少なくとも、部分放電検知センサ51を備える。部分放電の検出には、放電現象に伴う電流、電磁波、超音波、及び光等に対するセンサが用いられる。ここで、光方式の場合、絶縁物内部の放電を検出できないこと、超音波方式の場合、騒音に弱いことから、部分放電検知センサ51としては、電流方式としての高周波電流センサや、電磁波方式の電磁波アンテナ等であることが好適である。なお、部分放電検知センサ51より得られる検知信号の大まかな周波数帯域は、放電に伴う電流が、100kHz〜500MHz程度、放電に伴う電磁波が、100MHz〜1GHz程度である。このような周波数特性だけで、工場環境等による外乱ノイズと部分放電信号とを切り分けることは困難であるが、本実施の形態によれば、ノイズ弁別を適切に行うことができる。
また、本実施の形態では、センサ部5としては、湿度センサ52や電流計53等が含まれることが好ましい。湿度センサ52により、周囲環境情報としての湿度情報を取得することが可能である。この湿度情報は、例えば、データ記録部3に送られ、通信部4よりデータ分析部6に転送される。或いは、別の形態としては、湿度情報を、直接、データ分析部6に転送できる通信システムとしてもよい。
また、本実施の形態では、高電圧受配電機器71の運転状況情報として、電流計53にて計測された部分放電測定の際の電流値を取得することが可能である。この電流値情報は、データ記録部3にて記録され、通信部4よりデータ分析部6に転送される。或いは、別の形態としては、電流値情報を、直接、データ分析部6に転送できる通信システムとしてもよい。
データ分析部6は、例えば、データサーバ61を備える。データサーバ61には、通信部4より、単発パルス波形データが転送される。転送された情報をもとに、データサーバ61では、部分放電発生の有無、ノイズ分別、及び、部分放電の種別等の分析を行うことができる。例えば、データサーバ61には、部分放電パターンとノイズパターンの代表的な波形データが記憶されている。一例であるが、図5Aは、部分放電パターンの単発パルス波形であり、図5Bは、ノイズパターンの単発パルス波形である。
図5Aに示すように、部分放電パターンの単発パルス波形は、発生直後、最も振幅が大きくその後、徐々に減衰する波形を示す。一方、図5Bに示すように、ノイズパターンの単発パルス波形は、振幅が徐々に大きくなり、やがて振幅が減衰する波形を示す。このように、単発パルス波形の波形形状は、部分放電パターンとノイズパターンとで異なっており、このような特徴ある波形の違いを、データサーバ61は記憶している。そして、データサーバ61に転送された波形データを、データベースに記憶された各種データと照合し分析することで、部分放電とノイズとを判別したり、部分放電の種別を判別することが可能である。
続いて、図2の放電監視装置1を用いた第1の実施の形態の放電監視方法について説明する。
第1の実施の形態の放電監視方法は、(A)高電圧受配電機器71から放出される部分放電検知信号の第1の所定周期内における測定値に基づいて閾値を設定する工程、(B)続く第2の所定周期内で部分放電検知信号の信号レベルが、閾値を超えるか否かを測定する工程、(C)第2の所定周期内における閾値を超えたタイミングをトリガにして、部分放電検知信号の単発パルス波形データを記録する工程、(D)単発パルス波形データをデータ分析部6へ転送する工程、を有する。
第1の実施の形態の放電監視方法について、図3、図4のタイムチャートを用いながら具体的に説明する。図3Aは、時間に対する電源電圧波形を示し、図3Bは、時間に対する部分放電検知信号を示し、図3Cは、閾値のタイムチャートを示し、図3Dは、波形データ測定信号のタイムチャートを示し、図3Eは、トリガ信号の発生タイミングを示す。
図3Eの位置に示したように、測定開始から電源位相(電源電圧波形の位相)の周期時間Tを、閾値の測定時間とする。この周期時間Tは、上記(A)に示した「第1の所定周期」を時間に換算したものである。この周期時間Tは、電源電圧波形(部分放電検知信号)の一周期に要する時間を指す。なお、閾値の測定時間を何周期分とするかは、任意に決定することができる。
閾値測定部22は、例えば、図3Bに示す部分放電検知信号の信号レベルが、周期時間T内で、絶対値で最大となる値を閾値として測定する(上記(A)の工程)。閾値は、第1の所定周期内(周期時間T内)での測定値に基づいて設定可能な設定方法であれば、特に、限定されるものではないが、ここでは、閾値を、部分放電検知信号の最大値として説明する。他の閾値設定方法については後述する。
この閾値測定の際、測定タイミング信号処理部24では、電源位相情報により、閾値測定を開始する電源位相0degを、電源電圧波形が負から正に変わるタイミングで検出して、その情報を閾値測定部22に送信する。これにより、閾値の測定時間である周期時間Tを、電源位相に正確に合わせて設定することができる。そして、図3Cに示すように、最大となる信号レベルを閾値としてピークホールドする。この閾値は、閾値記録部31に記録される。図3Cに示す閾値は、閾値記録部31から、トリガタイミング測定部23に送られる。
図3Eの位置に示したように、閾値の測定時間である周期時間Tに連続して、トリガタイミング測定のためのトリガ待ち時間Trが設定される。トリガ待ち時間Trは、上記(B)に示した「第2の所定周期」を時間に換算したものである。この実施の形態では、トリガ待ち時間Trを、電源電圧波形(部分放電検知信号)の一周期に要する時間としているが、トリガ待ち時間Trを何周期分とするかは、任意に決定することができる。
トリガタイミング測定部23には、測定タイミング信号処理部24から測定タイミング信号が送信され、トリガ待ち時間Trが開始される。そして、図3Bに示す部分放電検知信号の信号レベルが、トリガ待ち時間Tr内で、閾値を超えるか否か測定する(上記(B)の工程)。この測定は、トリガタイミング測定部23で行われる。
トリガ待ち時間Tr内に、閾値を超える信号レベルが得られた瞬間、図3Eに示すように、トリガ信号を生成する。
本実施の形態では、閾値を超える信号レベルが得られたタイミングをトリガとして、部分放電検知信号の単発パルス波形データを取得するが、その取得のタイムチャートについて、図4を用いて説明する。
図4Aは、部分放電検知信号の単発パルス波形データのタイムチャートを示し、図4Bは、トリガ信号の発生タイミングを示し、図4Cは、単発パルス波形データの記録範囲を時間として示し、図4Dは、単発パルス波形データの記録に関するタイムチャートを示す。
本実施の形態では、トリガ待ち時間Tr内で、閾値を超える信号レベルの検知信号を検出したことをトリガとして、部分放電検知信号の単発パルス波形データを記録する(上記(C)の工程)。図4Bに示すように、トリガ信号が生成されると、図4Cに示すように、トリガ信号を測定したタイミングよりも一定時間(プレ測定時間T0に相当)だけ記録時間を遡って、全長測定時間Tmを定める。
そして、全長測定時間Tm内にて単発パルス波形データを記録する(図4D)。
本実施の形態では、例えば、図3Dに示す波形データ測定信号が生じた測定期間内では、常時、所定の短い間隔で単発パルス波形データを取得し上書きしながら、単発パルス波形データ記録部32にて最新のものを保存することができる。すなわち、図4Aに示す単発波形データを更新し続けており、図4Bのトリガ信号が生成されたタイミングでの単発パルス波形データの取得を最後に、波形データ測定期間を終了する。ここで、本実施の形態において必要とする単発パルス波形データは、トリガタイミング時に取得される単発パルス波形データである。この単発波形データは、閾値を超える信号レベルであり、部分放電に起因した信号である可能性がある。したがって、トリガ信号が生成されたタイミングでの単発波形データを、最新のものとして単発パルス波形データ記録部32に記録し、通信機器42を介してデータサーバ61に転送する(上記(D)の工程)。
なお、トリガ信号が生成されたタイミングでの単発波形データをn回(nは複数)取得するように設定されている場合には、図3Dに示す波形データ測定期間は、トリガ信号の取得回数がn回となった時点で終了する。
データサーバ61に単発パルス波形データが転送されると、転送されてきた単発パルス波形データが、データベース上に記憶されたどの波形と一致するか、或いは、どの波形に一番近いか等を照合する。そして、転送されてきた単発パルス波形データが、部分放電に基づくものか、ノイズに基づくものかを判別することができる。すなわち、図5で示したように、部分放電パターンと、ノイズパターンとでは単発波形データが異なっている。よって、データサーバ61に転送された単発波形データが、図5Bと一致するか近いものであればノイズであると判別できる。一方、図5Aと一致するか近いものであれば、部分放電が生じていると判別できる。
以下、本実施の形態における閾値設定について詳細に説明する。
<閾値の設定方法(1)>
図3では、閾値を、部分放電検知信号の第1の所定周期(周期時間T)内の最大値として設定した。これにより、対象機器へのダメージが最も大きい最大レベルの部分放電を、適切に検出することができる。
ただし、閾値を部分放電検知信号の最大値に設定すると、第2の所定周期にて部分放電が最大レベルに達しない場合、適切に部分放電を検知できない。そこで、以下のように、閾値設定を行うことが可能である。
<閾値の設定方法(2)>
図6に示す部分放電検知信号(絶対値)の最大値に係数をかけた値を閾値とすることができる。係数値は、0より大きく、1より小さい範囲内で任意に設定することができる。
係数値を高くすると、最大値に近づくことから、部分放電を、適切に検出できない可能性が高くなる。その一方で、係数値を低く設定すると、検出データ数が増えすぎることとなる。そこで、希望のデータ数が取得できるように係数を調整する。係数の調整は、使用者が手動で行うこともできるが、自動的に行われるようにすることができる。なお、初期設定としては、係数を、0.80〜0.95程度とすることが望ましい。
このように、最大値に係数をかけて閾値を設定する方法では、閾値設定後の第2の所定周期内にて、部分放電信号レベルが変動した場合にも、部分放電の検出が可能であり、単発パルス波形の未検出を防止することができる。
<閾値の設定方法(3)>
図6に示す部分放電検知信号(絶対値)の大きい方から数えてN番目の数値を閾値と設定する。図6には、2番目から5番目までを表記した。5番目は、マイナス値であるが、絶対値で見ると5番目に大きい数値である。N値を高くするほど、検出データ数が増えるので、希望のデータ数が取得できるようにN値を調整する。
例えば、初期設定としては、N値を1に設定する。すなわち、最初は、上記の<閾値の設定方法(1)>のように、部分放電検知信号の最大値を閾値に設定しておく。そして、閾値設定後における第2の所定周期内での、部分放電の検知状況から、N値をN=2以上の数値に、自動的に、或いは使用者の任意により調整することができる。
このように、N番目に大きい値を閾値に設定する方法では、単発パルス波形の取得数を適切に制御することができる。
また、N値を「群」として設定することもできる。すなわち、ほぼ同等のピーク値のものは同じ群であると捉えて纏める。これにより、部分放電のばらつきや測定誤差を考慮して、安定して閾値設定を行うことができる。例えば、データ値として20前後に複数のピーク値が得られ、データ値として19前後に複数のピーク値が得られたとする。このとき、20前後の複数のピーク値を夫々同じ「群」として捉え、19前後の複数のピーク値を夫々同じ「群」として捉える。そして、群の大きい値から数えてN番目の数値を閾値として設定する。群を構成するレンジは、希望のデータ数が取得できるように任意に調整することができる。
ところで、図7に示すように、部分放電検知信号に、ノイズが存在する場合、上記した、閾値設定方法であると、ノイズ信号レベルで、閾値が設定される恐れがある。図7に示すように、1番目から5番目までの数値はノイズである。よって、<閾値の設定方法(1)>の最大値を閾値とする設定方法のみならず、<閾値の設定方法(2)>や<閾値の設定方法(3)>においても、設定する係数やN値によって、ノイズを閾値として設定してしまう恐れがある。
そこで、以下のようにして、閾値の設定対象にノイズを含まないようにすることが好ましい。
<閾値の設定方法(4)>
ノイズは、0degと180degの位相で生じやすいことが、過去の文献や経験則によりわかっている。このため、上記した<閾値設定方法(1)>から<閾値設定方法(3)>の各閾値設定の際、ノイズを閾値の設定対象から除外するために、閾値を、第1の所定周期内での0degと180degの位相を除いた特定位相範囲内で設定することが好ましい。
また、部分放電信号は、特定位相で発生しやすいという特徴がある。部分放電現象が進展すれば、特定位相以外でも部分放電は発生する。しかしながら、特定位相での部分放電が消滅するわけではない。過去の文献データ等より、部分放電が発生する位相は、位相15deg〜90degと、195deg〜270deg付近である。この位相範囲では、ノイズも閾値の設定対象から外れやすい。よって、より好ましくは、図8に示すように、閾値を、位相15deg〜90degと、195deg〜270degの特定位相範囲内での部分放電検知信号の測定値に基づいて設定する。
図8に示すように、特定位相範囲からノイズが外れる。すなわち、特定位相範囲を定めない場合には、ノイズが最大値を示し、上記の<閾値設定方法(1)>から<閾値設定方法(3)>の各閾値設定では、ノイズにより閾値が設定される恐れがある。
これに対して、図8に示すように、特定位相範囲を定めることで、ノイズを閾値の設定対象から除外できる。よって、特定位相範囲にて、ノイズを除外した部分放電検知信号に対して、上記の<閾値設定方法(1)>から<閾値設定方法(3)>の各閾値設定を行うことができる。図8に示すように、特定位相範囲にて、部分放電検知信号に大きさの順番を付けることができる。
これにより、ノイズに埋もれた部分放電信号による単発波形データ信号の検出も可能となる。また、単発パルス波形データでは、電源電圧値から発生した位相の情報も判別できるため、この位相情報で部分放電信号とノイズ信号の弁別も可能である。
<閾値の設定方法(5)>
図7で得られた部分放電検知信号を、図9に示すように、複数の信号レベルに区分けする。信号レベルは所定のレンジを有している。どの程度のレンジにするかは任意に設定することができる。そして、図9に示すように、各信号レベルにピーク値を持つデータ個数を測定する。
図9では、横軸の右側ほど信号レベルが高い。図9に示すように、データ個数としては、大きく3つの山ができていることがわかる。これら各山を、信号レベルの高い方から「1群」「2群」「3群」とする。図9に示すように、各群の間では、データ個数が落ち込んだ極小値が存在する。また、この実施の形態では、極小値は、「1群」内にも存在する。「極小値」とは、所定のデータ個数以下を指す。
ここで、本実施の形態では、データ個数が0を「極小値」とする。本実施の形態では、信号レベルの高い「1群」から見て、N番目の「極小値」を測定する。このとき、「1群」よりも高い信号レベルにある「極小値(0)」は、測定対象から外すことができる。図9に示すように、1番目の「極小値(1)」は、「1群」内に位置しており、2番目の「極小値(2)」は、「1群」と「2群」との間に位置する。図9に示すように、「極小値(2)」は、3つ連続で並んでおり、このように連続する場合には、これらを合わせて「極小値(2)」としてもよいし、「極小値(2)」、「極小値(3)」、「極小値(4)」と別々にカウントすることも出来る。ここでは、連続した3つの極小値を「極小値(2)」とする。
本実施の形態では、N番目の極小値以下の信号レベル範囲にて、閾値を設定することができる。すなわち、図9に示す「1群」は、図7に示す1番目から5番目までのピーク値であり、ノイズに該当する。よって、N値を2として、2番目の極小値以下の信号レベル範囲にて、閾値に設定することで、ノイズを閾値設定の対象から除外することができる。
このようにしてデータ整理を行った後、閾値の設定方法は、<閾値の設定方法(1)>から<閾値の設定方法(3)>を用いて行うことができる。
このように、<閾値の設定方法(5)>を用いることで、ノイズを閾値設定の対象から除外できるため、ノイズに埋もれた部分放電信号による単発波形データ信号の検出も可能となる。
本実施の形態では、データ個数が0の場合を極小値としているが、あらかじめ設定した1以上の数値を下回った場合に極小値を設定してもよいし、0が一定区間以上続く条件をもって極小値としてもよい。また、本実施の形態では、閾値設定で使用する信号レベル範囲を、最も大きい信号レベルからのデータ個数に基づいて決定することができればよい。例えば、図9に示すように、データ個数の分布を群に分けたが、N番目の群以下の信号レベル範囲にて、閾値を設定してもよい。
<閾値の設定方法(6)>
本実施の形態では、上記した閾値設定方法を単独で用いることができるし、或いは、複数の閾値設定方法を用いることもできる。
例えば、初期設定としては、<閾値の設定方法(1)>を用いて、最大値を閾値に設定する。このとき、<閾値の設定方法(1)>と、<閾値の設定方法(4)>或いは、<閾値の設定方法(5)>を同時に用いて、閾値設定対象からノイズを除外できるようにしておくことが好ましい。
ただし、例えば、第1の所定周期内において、部分放電検知信号が突発的に大きくなった場合等では、その信号を最大値として閾値を設定すると、閾値設定後の第2の所定周期内においては、適切に、部分放電を検知できず、単発パルス波形が未検出になりやすい。そこで、単発パルス波形の未検出状態が所定期間続く場合等、閾値の適切な設定がなされていないと判断されるときには、自動的に、或いは使用者の判断にて、<閾値の設定方法(2)>や<閾値の設定方法(3)>に切り替えることができる。例えば、<閾値の設定方法(1)>、<閾値の設定方法(2)>、及び、<閾値の設定方法(3)>の3つを順に切り替えることもできる。或いは、<閾値の設定方法(1)>以外に、<閾値の設定方法(2)>と、<閾値の設定方法(3)>のどちらか一方を用いるようにしてもよい。また、初期設定として、<閾値の設定方法(1)>ではなく、<閾値の設定方法(2)>或いは、<閾値の設定方法(3)>を用いることも出来る。
(第2の実施の形態)
次に、図10〜図12を用いて、本発明の第2の実施の形態における放電監視装置の構成及び放電監視方法を説明する。なお、図2と同じ構成要素(機能部)は、図2と同じ符号を付した。図2と同じ符号の構成要素の詳しい説明は、図2を参照されたい。また、第2の実施の形態の放電監視方法においても、第1の実施の形態と同様に、(A)〜(D)の工程を有することに変わりがない。以下では、図2に示す第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
第2の実施の形態では、データ処理部2に、第1のピーク測定部25と、第2のピーク測定部26を有している。そして、第1のピーク測定部25と第2のピーク測定部26が、データ記録部3のq−φ特性データ記録部33に接続されている。
第2の実施の形態において、データ処理部2の第1のピーク測定部25及び第2のピーク測定部26では、第1の所定周期を複数に分割した単位時間毎に、部分放電検知信号のピーク値を測定する。また、データ記録部3のq−φ特性記録部33では、各ピーク測定部25、26より得られた各ピーク値を結合したピークデータを、q−φ特性データとして記録する。このように、第2の実施の形態では、部分放電検知信号に対し所定のデータ処理を行って得られたq−φ特性データを測定・記録する点で、第1の実施の形態と異なる。
q−φ特性データの取得に関し、図11のタイムチャート図を用いて以下に説明する。図11Aは、時間に対する電源電圧波形を示し、図11Bは、部分放電検知信号のタイムチャートを示し、図11Cは、第1のピーク測定部25に送信される第1の測定タイミング信号のタイムチャートを示す。更に、図11Dは、第2のピーク測定部26に送信される第2の測定タイミング信号のタイムチャートを示し、図11Eは、第1のピーク測定部25により測定された第1のピーク値のタイムチャートを示し、図11Fは、第2のピーク測定部26により測定された第2のピーク値のタイムチャートを示し、図11Gは、図11Eの各第1のピーク値と、図11Fの各第2のピーク値とを結合して成るピークデータを示す。
図11Gの位置に示したように、ピーク値の測定期間は、電源位相(電源電圧波形の位相)の周期時間T(第1の所定周期)とし、その周期時間Tを単位時間tで分割する。測定開始のタイミングは、既に説明したように、測定タイミング信号処理部24にて、電源位相情報に基づいて検出された電源電圧波形が負から正に変わるタイミングの電源位相0degである。測定タイミング信号処理部24では、測定開始のタイミングにより、上記した周期時間Tを単位時間tで分割する。そして、第1のピーク測定部25に送信する第1の測定タイミング信号(図11C)と、第2のピーク測定部26に送信する第2の測定タイミング信号(図11D)とを生成する。第1の測定タイミング信号と、第2の測定タイミング信号は、図11C及び図11Dに示すように、単位時間tにて交互に生じるように生成される。
第1のピーク測定部25では、第1の測定タイミング信号の単位時間t毎に、図11Bに示す部分放電検知信号のピーク値を測定して、図11Eに示す複数の第1のピーク値を得る。
また、第2のピーク測定部26では、第2の測定タイミング信号の単位時間t毎に、図11Bに示す部分放電検知信号のピーク値を測定して、図11Fに示す複数の第2のピーク値を得る。
このように、第1のピーク測定部25と第2のピーク測定部26では、交互に、単位時間毎にて、部分放電検知信号のピーク値を測定する。
そして、図11Eに示す第1のピーク値情報と、図11Fに示す第2のピーク値情報とを結合した図11Gに示すピークデータは、q−φ特性データ記録部33にてq−φ特性データとして記録される。
続いて、例えば、q−φ特性データの最大ピーク値を閾値として、部分放電検知信号の信号レベルが、トリガ待ち時間Tr(第2の所定周期)内で閾値を超えるか否かを測定する。ここでは、最大ピーク値を閾値として設定するが、第2の実施の形態における、閾値設定には、上記した<閾値の設定方法(1)>から<閾値の設定方法(6)>を適宜、用いることができる。
図12Aは、時間に対する電源電圧波形を示し、図12Bは、時間に対する部分放電検知信号を示し、図12Cは、周期時間Tで得られたq−φ特性データを示し、図12Dは、波形データ測定信号のタイムチャートを示し、図12Eは、トリガ信号の発生タイミングを示している。
第2の実施の形態では、周期時間Tに測定された図12Cに示すq−φ特性データより、ピーク最大値を算出し、例えば、その最大値を閾値としてピークホールドし閾値記録部31に記録する。
図12Eの位置に示したように、周期時間Tに連続してトリガ待ち時間Trが定められる。なお、トリガ待ち時間Trを何周期分とするかは、任意に決定することができる。
トリガタイミング測定部23には、測定タイミング信号処理部24より、トリガ待ち時間Trの開始に伴う測定タイミング信号が送信される。これにより、トリガタイミングの測定が開始される。すなわち、トリガタイミング測定部23では、部分放電検知信号の信号レベルが、閾値を超えるか否かを測定する。なお、図12Dに示すように、トリガ待ち時間Trの開始と共に、波形データ測定信号が立ち上がる。
トリガ待ち時間Tr内に、閾値を超える信号レベルが得られたとき、図12Eに示すようにトリガ信号を生成するとともに、波形データ測定信号を終了させる。
ここで、図12Dに示すように、波形データ測定信号が有効な期間は、部分放電検知信号の信号レベルに応じて、リアルタイムで単発パルス波形データを取得する。そして、次に、単発パルス波形データを取得すると、前の単発パルス波形データに上書きし保存する。よって、単発パルス波形データ記録部32には、常に最新の単発パルス波形データが保存された状態とされる。
図12Eに示すように、トリガ信号が立ち上がった瞬間に単発パルス波形データを上書きして単発パルス波形データ記録部32に記憶し、更に、波形データ測定信号を終了させる。このとき、保存される単発パルス波形データは、図4C、図4Dで説明したように、トリガタイミングよりも一定時間(最下段のプレ測定時間T0に相当)だけ記憶時間を遡った全長測定時間Tm分、記録される。
そして、q−φ特性データ記録部33及び単発パルス波形データ記録部32より、通信機器41、42を介して、データ分析部6に、q−φ特性データ及び単発パルス波長のデータが転送される。データ分析部6では、転送された単発パルス波形データが、部分放電に基づくものか、ノイズに基づくものかをデータベースに基づいて判別することができる。このとき、q−φ特性データは、部分放電の種別を特性したり、ノイズ弁別を的確に行うために用いられる。
図13は、データの記録・転送方法を示すフローチャートである。図13Aは、時間に対する電源電圧波形を示し、図13Bは、q−φ特性データの記録タイミング、図13Cは、q−φ特性データの転送タイミング、図13Dは、単発パルス波形データの記録タイミング、図13Eは、単発パルス波形データの転送タイミングを示す。
図13Bに示すように、q−φ特性データの記録を行い、記録の終了タイミングで、図13Cに示すように、q−φ特性データを転送する。また、q−φ特性データの記録の終了タイミングで、トリガ待ち時間Trが開始される(図13Eの位置に示した)。トリガ待ち時間Tr内で測定されたトリガ信号を記録タイミングとして、図13Dに示すように、単発パルス波形データの記録が行われる。そして、単発パルス波形データの記録が終了した時点で、図13Eに示すように、単発パルス波形データのデータを転送する。このとき、単発パルス波形データの転送と、q−φ特性データの記録タイミングとが重複することがあるが、データの転送と記録とは同時に実施可能であり、問題は生じない。
また、q−φ特性データと単発パルス波形データの転送タイミングが重複する場合は、先に転送を開始したほうのデータ転送を終了させてから、もう一方のデータ転送を開始することが好ましい。
また、図13では、q−φ特性データを、所定周期間隔で記録・転送しているが、これにより、データ分析部6には、常に最新のq−φ特性データが蓄積されており、部分放電監視をより適切に行うことが可能である。
また、周期時間Tとトリガ待ち時間Trの合計時間を、q−φ特性データと単発パルス波形データとの転送の合計時間よりも短く設定することが好ましい。これにより、測定も転送も行われない空白の時間が生じにくくなり、データの連続測定・蓄積が実施可能になる。
上記したように、第2の実施の形態では、図11に示すq−φ特性データ取得のタイムチャートでは、電源電圧位相を単位位相に区切って、単位位相毎に、部分放電検知信号のピーク値を測定する。そして、全位相のピーク値を結合してq−φ特性として再構築している。そこで、例えば、部分放電検知信号に対するサンプリング周波数を1GHzに固定し、1周期分360degを単位位相0.05deg毎にピーク値を記録すると、1周期分のq−φ特性データは、7.2kbyte(=360÷0.05)になる。
また、単発パルス波形データが、例えば、15μsecで減衰するとして波形記録時間を20μsecとすると、単発パルス波形データの1回分のデータ量は、20kByte(=1×10×20×10−6)となる。したがって、両データの合計は、27.2kByteであり、このデータを256kbpsでデータサーバに転送するために必要な時間は、0.85sec(=27.2×10×8÷(256×10))である。このように、本実施の形態では、一時保存用メモリとしては最低、27.2kBteがあればよく、また約1秒毎の測定が可能になる。
本実施の形態では、図2、図10に示すように、放電監視装置1は、データ処理部2と、データ記録部3と、通信部4とを備える。そして、データ処理部2では、部分放電検知信号の第1の所定周期内における測定値に基づいて閾値を測定し、続いて、第2の所定周期内にて部分放電検知信号の信号レベルが、閾値を超えるか否かを測定する。具体的な閾値設定は、<閾値の設定方法(1)>から<閾値の設定方法(6)>に示した通りである。また、データ記録部3では、第2の所定周期内における閾値を越えたタイミングをトリガとして、部分放電検知信号の単発パルス波形データを記録する。そして、通信部4では、単発パルス波形データを転送する。
本実施の形態の放電監視装置1及び放電監視方法によれば、放電監視として利用するデータ量を低減でき、部分放電の長時間監視が可能になる。すなわち、第1の部分放電検知信号に対するデータ処理に基づいて、単発パルス波形データを取得し、この単発パルス波形データを放電監視として利用するデータとして転送する。このため、本実施の形態では、記録するデータ量、及び、転送するデータ量は小さくて済む。したがって、転送されたデータを分析する側の負担も低減させることができ、放電監視装置として、小さなデータ量で、放電の長時間監視を可能とする。
また第2の実施の形態のように、部分放電検知信号を大まかにデータ処理してq−φ特性データを取得し、転送することが好ましい。すなわち、第2の実施の形態では、所定周期を複数に分割した単位時間毎に部分放電検知信号のピーク値を測定し、各ピーク値を結合したq−φ特性データ(ピークデータ)を記録する。そして、通信部4では、単発パルス波形データとともに、q−φ特性データを転送する。この構成によれば、部分放電検知信号のq−φ特性データを、上記のデータ処理により、小さいデータ量で得ることができる。このため、単発パルス波形データとともにq−φ特性データを含めても、小さなデータ量で、放電の長時間監視を可能とする。そして、q−φ特性データを放電監視として利用することで、ノイズをより的確に分別でき、更に、放電の種別を、適切に特定することが可能になる。
また、図10に示すように、データ処理部2では、ピーク値取得のタイミングが異なる複数のピーク測定部25、26を備え、q−φ特性データ記録部33では、各ピーク測定部25、26にて測定されたピークデータを結合し、q−φ特性データとして記録する。これにより、q−φ特性データを、適切に、取得することができる。すなわち、ピーク値取得のタイミングが異なる別々のピーク測定部25、26により、ピークデータを取得する。これにより、一方のピーク測定部によりピーク値を取得している際には、他方のピーク測定部により取得されたピーク値をq−φ特性データ記録部33への記録時間に充てることができる。このように、ピーク値取得のタイミングが異なる複数のピーク測定部25、26を用いて、交互に、ピーク値の取得と記録を行うことで、q−φ特性データを、精度よく得ることが可能になる。
また、本実施の形態では、データ処理部2の測定タイミング信号処理部24では、電源位相情報に基づいて、測定タイミング信号を生成し、測定タイミング信号に基づいて、各ピーク測定部25、26では、ピーク値を測定する。すなわち、図11C及び図11Dに示すように、単位時間tの測定タイミング信号を、交互に、ピーク測定部25、26に送信することで、ピーク値取得のタイミングずれは生じにくく、q−φ特性データを高精度に得ることができる。
また、測定タイミング信号処理部24では、電源位相0degを、電源電圧波形が負から正に変わるタイミングで検出して、閾値及びピーク値の測定範囲となる第1の所定周期としての周期時間Tを定めている。このため、周期時間Tを、例えば、電源電圧波形の一周期分に正確に合わせることができる。また、周期時間Tに連続するトリガ待ち時間Trも正確に定めることができる。これにより、q−φ特性データや、単発パルス波形データを正確に区切った時間内で得ることができ、より適切に、放電の長時間監視を連続して行うことができる。
また、本実施の形態では、単発パルス波形データ記録部32では、トリガタイミングよりも一定時間だけ記録時間を遡って単発パルス波形データを記録する。すなわち、部分放電パターンの単発パルス波形の場合、図4Dに示すように、トリガタイミングが、波頭に当たる。よって、単発パルス波形の全形を捉えるために、トリガタイミングよりも少しだけ時間を遡った位置から記録することで、単発パルス波形データの波形全長を適切に記録することができる。
また、本実施の形態では、閾値の測定を、第1の所定周期毎に行い更新することができる。例えば、図3では、閾値測定の周期時間Tと、トリガ待ち時間Trとが、電源電圧位相の間隔で交互に生じており、閾値測定を、第1の所定周期毎に行い更新を行っている。すなわち、部分放電検知信号の信号レベルの最大値が、ノイズのように突発的に生じた場合、その信号レベルは、部分放電パターンの単発パルス波形データの閾値として適切ではない。特に、このようなノイズは、放電監視装置1の初期や、使用環境によって発生タイミングが様々であるため、定期的に閾値を更新することで、放電の長時間監視を適切に実行することが可能になる。図3Cに示すように、3回目の周期時間Tにて、検知された信号レベルは、それまでの信号レベルよりも大きく、閾値が更新されていることがわかる。また、第2の実施の形態で示す、q−φ特性データを更新することも可能である。q−φ特性データを更新することで、常に、最近のq−φ特性データを用いて、放電の種別等を判別でき、より的確な部分放電監視を行うことが可能になる。
また、本実施の形態では、図2に示すように、高電圧受配電機器71の周囲環境情報として湿度センサ52による湿度情報を取得し、この湿度情報を放電発生の判定に供することを可能としている。また、本実施の形態では、図2に示すように、高電圧受配電機器71の運転状況情報として電流計53による電流情報を取得し、この電流情報を放電発生の判定に供することを可能としている。湿度変化や電流値に準じて、部分放電パターンの信号レベルが変わるため、湿度等の周囲環境情報や、電流値等の運転状況情報もデータ分析に用いることで、部分放電の発生の有無及びノイズとの分別を適切に判断でき、放電の長時間監視を効果的に行うことができる。
また、本実施の形態では、部分放電検知信号を、1GHz以上のサンプリング周波数でサンプリングすることが好ましいが、特に、部分放電検知センサ51として、電流方式としての高周波電流センサを用いた場合に有効である。サンプリング周波数を、部分放電検知信号の周波数特性の約2倍以上とすることができ、データサンプリングの際のデータ取りこぼしを抑制できる。この結果、閾値の測定や、q−φ特性データの測定、及び、部分放電検知信号の単発パルス波形データの測定を精度よく行うことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず種々変更して実施することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
例えば、図2、図10では、放電監視装置1として、センサ部5及びデータ分析部6を含めて説明したが、放電監視装置1は、センサ部5及びデータ分析部6を含まないものとして、或いは、センサ部5及びデータ分析部6の一方のみが含まれるものとして構成されていてもよい。すなわち、本実施の形態の放電監視装置1は、少なくとも、データ処理部2、データ記録部3及び通信部4を含むものであればよい。センサ部5やデータ分析部6は、放電監視装置1とは別体の装置として設けられ、放電監視を実行する際に、本実施の形態の放電監視装置1と合わせて用いる構成とすることができる。
また、第1の所定周期(周期時間T)と、第2の所定周期(トリガ待ち時間Tr)とは、周期の長さ(時間の長さ)が同じであっても異なっていてもどちらでもよい。また、第1の所定周期と第2の所定周期を、各一周期ずつとして部分放電の監視を行っても、第1の所定周期と第2の所定周期を交互に繰り返して部分放電の監視を行ってもどちらでもよい。例えば、図3では、第1の所定周期(周期時間T)と、第2の所定周期(トリガ待ち時間Tr)とが同じ時間長さにて、交互に複数回、設定されている。
また、閾値の設定方法は、<閾値の設定方法(1)>から<閾値の設定方法(6)>に限定されるものではない。「部分放電検知信号の第1の所定周期内における測定値に基づいて閾値を設定」するものであれば、本実施の形態の範囲内に含まれる。
本発明の放電監視装置によれば、放電監視として利用するデータ量を低減でき、放電の長時間監視が可能になる。よって、現有設備を長期間、きめ細かく部分放電の発生を監視でき、故障を生じる前に、設備補修や設備の更新を行うことが可能になる。
1 放電監視装置
2 データ処理部
3 データ記録部
4 通信部
5 センサ部
6 データ分析部
21 データサンプリング部
22 閾値測定部
23 トリガタイミング測定部
24 測定タイミング信号処理部
25 第1のピーク測定部
26 第2のピーク測定部
31 閾値記録部
32 単発パルス波形データ記録部
33 q−φ特性データ記録部
41、42 通信機器
51 部分放電検知センサ
52 湿度センサ
53 電流計
61 データサーバ
71 高電圧受配電機器
72 高圧交流電源

Claims (14)

  1. 受配電機器の放電を監視するための放電監視装置であって、
    前記受配電機器に取り付けられた放電検知センサにて検知される放電検知信号の第1の所定周期内における測定値に基づいて閾値を設定し、続く第2の所定周期内で前記放電検知信号のレベルが、前記閾値を超えるか否かを測定するデータ処理部と、
    前記放電検知信号のレベルが第2の所定周期内にて前記閾値を超えたとき、前記放電検知信号の単発パルス波形データを取得するためのトリガ信号を生成し、前記トリガ信号が生成されたタイミングにて、前記単発パルス波形データを記録するデータ記録部と、
    前記単発パルス波形データをデータ分析部へ転送する通信部と、
    を有することを特徴とする放電監視装置。
  2. 前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内の最大値とすることを特徴とする請求項1に記載の放電監視装置。
  3. 前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内の最大値に係数を乗じた値とすることを特徴とする請求項1に記載の放電監視装置。
  4. 前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内でN番目(ただし、Nは、2以上の任意の数値である)に大きい値とすることを特徴とする請求項1に記載の放電監視装置。
  5. 前記閾値は、前記放電検知信号の第1の所定周期内での特定位相範囲で設定されることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の放電監視装置。
  6. 前記データ処理部では、ピーク値取得のタイミングが異なる複数のピーク測定部を備え、前記第1の所定周期を複数に分割した単位時間毎に前記放電検知信号のピーク値を、前記ピーク測定部の各測定タイミングに応じて、各ピーク測定部にて測定し、
    前記データ記録部では、各ピーク測定部にて測定された測定タイミングの異なる各ピーク値を前記測定タイミング順に並べて結合したピークデータを記録するとともに、前記ピーク値に基づき設定した前記閾値を用いて、前記単発パルス波形データを記録し、
    前記通信部では、前記単発パルス波形データとともに、前記ピークデータを転送することを特徴とする請求項1に記載の放電監視装置。
  7. 前記データ処理部では、電源位相情報に基づいて、測定タイミング信号を生成し、前記測定タイミング信号に基づいて、前記ピーク値を測定することを特徴とする請求項6に記載の放電監視装置。
  8. 前記通信部からの転送データに基づいて、放電分析を行う前記データ分析部を、更に備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の放電監視装置。
  9. 前記受配電機器から放出される放電検知信号を取得するセンサ部を、更に備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の放電監視装置。
  10. 前記センサ部では、放電発生の判定に供することが可能な、前記受配電機器の周囲環境情報、或いは、前記受配電機器の運転状況情報、又は、前記周囲環境情報及び前記運転状況情報を取得することを特徴とする請求項9に記載の放電監視装置。
  11. 前記データ記録部では、トリガタイミングよりも一定時間だけ記録時間を遡って前記単発パルス波形データを記録することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の放電監視装置。
  12. 前記データ処理部では、前記閾値の測定を、前記第1の所定周期毎に行い更新することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の放電監視装置。
  13. 前記データ処理部では、前記放電検知信号を、1GHz以上のサンプリング周波数でサンプリングすることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の放電監視装置。
  14. 受配電機器の放電を監視するための放電監視方法であって、
    前記受配電機器に取り付けられた放電検知センサにて検知される放電検知信号の第1の所定周期内での測定値に基づいて閾値を設定する工程、
    続く第2の所定周期内で前記放電検知信号の信号レベルが、前記閾値を超えるか否かを測定する工程、
    前記放電検知信号のレベルが前記第2の所定周期内にて前記閾値を超えたとき、前記放電検知信号の単発パルス波形データを取得するためのトリガ信号を生成し、前記トリガ信号が生成されたタイミングにて、前記単発パルス波形データを記録する工程、
    前記単発パルス波形データをデータ分析部へ転送する工程、
    を有することを特徴とする放電監視方法。
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