JP6320268B2 - 蓋材形成用積層体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数個の蓋材を形成するための蓋材形成用積層体及びその製造方法に関する。
剥離部付き蓋材は、外層及び外層に剥離可能に積層されている内層の少なくとも2層を含む積層体で構成されている。剥離部付き蓋材では、通常、外層と内層との界面に、易剥離性樹脂層を設けること等により、これらを剥離しやすいようにしており、外層の少なくとも一部(剥離部)を剥離することで、内層を表出させることができる。
図1に示すように、剥離部付き蓋材においては、外層側から、外層の深さ及び随意に易剥離性樹脂層(剥離層)の深さまで切り込み(ハーフカット)を刻設することで、外層のハーフカットされた領域のみを剥離することができる。このハーフカットされる深さは、剥離層に達するまで、又は剥離層の途中まででよい。内層側からハーフカットを刻設して、内層側にハーフカットによる閉じた輪郭の領域を形成することで、外層を剥離する際に、内層のハーフカットによる閉じた輪郭の領域を、外層と共に除去し、これにより開口部を表出させることができる。なお、外層又は内層、及び随意に易剥離性樹脂層(剥離層)の深さまで切り込みを入れることをハーフカットというのに対して、積層体全体にわたって切断することを、フルカットという。
例えば、図2(a)に、通常の剥離部付き蓋材で封をされている蓋材付容器を示す。固体及び/又は液体を内容物として含む蓋材付容器1では、外層A及び外層に剥離可能に積層している内層Bからなる蓋材10が、容器40のフランジ部分40aと、その内層Bの接着部12で接着して、内容物を密封している。ここで、内層Bには、開口部を形成するための開口用内層ハーフカットライン11aが刻設されている。
この蓋材付容器1を開封する場合には、図2(b)に示すように、蓋材10の剥離用タブ21をつまんで、まず外層Aを剥離する。剥離用タブ21は、内層Bに存在するハーフカットライン13によって内層Bの他の領域とは区切られているため、剥離用タブ21をつまんで外層Aを容易に剥離することができる。
外層Aを剥離すると、開口用内層ハーフカットライン11aで囲まれた領域である開口部11の内層が、外層Aに随伴して内層B側から除去される。その結果、外層Aを剥離した蓋材付容器1には、開口部11が現れる。これによれば例えば、蓋材付容器に固体及び液体の両方が入っている場合に、液体のみを捨て、固体を蓋材付容器1内に残すことができる。その後、固体を蓋材付容器1から取り出すためには、開封用タブ22をつまんで、内層Bをさらに剥離することができる。
しかし、このような構成の場合、図3に示す剥離用タブ21の内層21Bが、蓋材付容器1の最終製品の製造工程中又は流通過程において、剥がれて脱落し、異物の原因となることがある。また、図3(a)に示すように、剥離用タブ21を画定するハーフカットライン13は、容器40のフランジ部分40a上に位置しないように(すなわち、ハーフカットライン13が接着部12と重ならないように)、ヒートシール位置を高い精度で調節する必要がある。これは、図3(b)のようにハーフカットライン13が、容器40のフランジ部分40a上に位置してしまうと、蓋材10と容器40のフランジ部分40aとをヒートシールする際に、剥離用タブ21の内層21Bが容器40のフランジ部分40aに溶着し、剥離用タブ21を掴んで蓋材10の外層Aを剥がそうとしても、容易に剥がれないという、いわゆる「裏溶着」の課題が生じるからである。
このような裏溶着の課題を解消するために、特許文献1では、ハーフカットラインを複数設けた蓋材を開示している。この蓋材では、ヒートシール位置について高い位置精度の必要性は低いが、剥離用タブ内層による異物混入の課題は解消できていない。
そこで、特許文献2では、図4(a)及び(b)に示すような、剥離用タブ21の一部の内層を蓋材の製造工程中で除去した容器を開示している。この容器では、剥離用タブ21が外層のみで構成されているために、上記の裏溶着及び異物混入の課題は解消されている。
図5に特許文献2の蓋材付き容器の製造方法の概略を示す。まず、図5(a)の工程において、積層体の内層側から、剥離用タブを画定するためのハーフカットライン13及び開口部の形状を画定するためのハーフカットラインを刻設する。その後、図5(b)の工程において、積層体と容器とを接着させる。そして、図5(c)において、蓋材の輪郭をフルカットする工程を行うが、この際にタブの輪郭の一部は、完全にはカットしない。これによって、カットしなかった部分は、積層体と蓋材とを連結する連結部23となる。
最後に、図5(d)の工程で、積層体から蓋材を抜き出す。この際、積層体と蓋材との連結部23の外層は、蓋材を積層体から引きちぎるようにして力が加えられることで切断される。他方で、剥離用タブの内層は蓋材の内層の他の部分とはハーフカットライン13によって分離されているので、積層体から蓋材を抜き出す際に、剥離用タブの内層が連結部23の内層を介して積層体側に付随し、それによって抜きカスと共に廃棄される。こうして、剥離用タブに内層が存在しない蓋材付き容器が得られる。
特開2007−269370号公報 特開2011−136716号公報
しかしながら、特許文献2の製造方法では、蓋材の外層を原反から引きちぎるので、図5(d)に示すように、連結部23が引きちぎられた痕跡24が剥離用タブの外層に残る場合があり、見栄えが悪くなるという課題があった。
また、特許文献2の製造方法では、図6(a)に示すように、蓋材を容器40に接着させる際に、剥離用タブ21を画定する境界画定ハーフカットライン13を、蓋材10と容器40との接着部12の外側に配置させる必要がある。これに対して、図6(b)のように、境界画定ハーフカットライン13が、接着部12の内側に位置してしまうと、最終工程で蓋材を積層体から抜き出す際に、抜きカスと共に除去すべき剥離用タブの内層21Bが、容器との接着部分に接着してしまい、容器側に残留することがある。すなわち、この場合には、剥離用タブの内層21Bが蓋材付容器1に残留するという問題が生じる場合がある。
すなわち、このような製造工程で蓋材付き容器を得る場合は、容器40と蓋材10とを接着させる際に、境界画定ハーフカットライン13を、蓋材と容器40との接着部12の外側に確実に配置する必要があるため、高い位置精度が依然として求められる。
そこで、本発明は、容器との接着時点で剥離用タブに内層が存在せず、それにより容器との接着の際に高い位置精度を必要とせず、かつ蓋材として切断した後に、見栄えのよい蓋材を与える積層体、及びその製造方法を与えることを目的とする。
本発明者らは、以下の態様を有する本発明によって、上記課題を解決できることを見出した。
《態様1》
本体部分及び剥離用タブを有する蓋材を複数形成するための複数の蓋材予定領域を有する蓋材形成用積層体であって、
前記蓋材形成用積層体が、外層及び前記外層に剥離可能に積層されている内層を有する1又は複数の第1領域、並びに前記第1の領域と内層ハーフカットラインによって境界が画定されている、前記外層及び前記内層を含む1又は複数の第2領域を有し、
前記蓋材予定領域が、前記積層体から複数の前記蓋材を切り出した際にそれぞれ前記本体部分及び前記剥離用タブになる本体部分予定領域及び剥離用タブ予定領域を有し、
前記本体部分予定領域が、前記第1領域に存在し、かつ
複数の前記剥離用タブ予定領域のうちの少なくとも2つが、1つの前記第2領域に存在する、
蓋材形成用積層体。
《態様2》
前記本体部分予定領域の前記内層に、開口部を形成するための開口用内層ハーフカットラインが刻設されている、態様1に記載の積層体。
《態様3》
前記剥離用タブを剥離きっかけとして、前記本体部分の外層の全部及び前記開口用内層ハーフカットラインで画定された前記本体部分の内層を前記蓋材から剥離して除去することができる、態様2に記載の積層体。
《態様4》
前記蓋材が、前記本体部分の周縁から突出した、前記本体部分の前記内層を容器から剥離するための少なくとも1つの開封用タブをさらに有し、
前記蓋材予定領域が、前記積層体から複数の前記蓋材を切り出した際に前記開封用タブになる開封用タブ予定領域を有し、
複数の前記開封用タブ予定領域が、前記第1領域に存在する、
態様1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
《態様5》
前記第1領域が、前記複数の蓋材予定領域にそれぞれ対応する複数の島状となっている、態様1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
《態様6》
前記本体部分予定領域の前記剥離用タブ予定領域の側において、前記外層と前記内層との間に剥離ニスが塗布されている、態様1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
《態様7》
ロール状である、態様1〜6のいずれか一項に記載の積層体。
《態様8》
前記第1領域が、外層及び前記外層に剥離可能に積層されている内層を有する積層領域であり、かつ前記第2領域の前記内層が除去されており、それにより前記第2領域が、前記外層に対して前記内層が積層されていない非積層領域となっている、態様1〜7のいずれか一項に記載の蓋材形成用積層体。
《態様9》
以下の工程を含む、態様1〜7のいずれか一項に記載の積層体の製造方法:
(a)外層及び前記外層に剥離可能に積層されている内層を有する積層体原反を与える工程、
(b)1又は複数個の前記第1領域に対応する領域と1又は複数の前記第2領域に対応する領域との間の境界を画定するようにして、前記積層体原反の前記内層に境界画定用内層ハーフカットラインを刻設する工程。
《態様10》
さらに以下の工程を含む、態様9に記載の積層体の製造方法:
(c)前記境界画定用内層ハーフカットラインに沿って1又は複数の前記非積層領域に対応する領域において前記内層を除去して、1又は複数の前記積層領域及び1又は複数の前記非積層領域を形成する工程。
《態様11》
蓋材付き容器の製造方法であって、以下の工程をこの順で含む方法:
(a)容器に内容物を入れる工程、
(b)前記容器のフランジ部分と、態様8に記載の前記蓋材形成用積層体の前記本体部分予定領域の内層とを接着する工程、及び
(c)前記蓋材形成用積層体を、前記蓋材予定領域の形状に合わせてフルカットする工程。
本発明の剥離部付き蓋材形成用積層体によれば、蓋材予定領域の剥離用タブ予定領域の内層が、容器と接着する前に、その痕跡が残らないように除去されるため、剥離用タブの内層が異物の原因となる心配がなく、かつ見栄えの良い蓋材付き容器を与えることができる。
また、剥離用タブの内層が蓋との接着時点で除去されるため、上記の裏溶着又は剥離用タブの内層の容器への残留の問題は生じない。
さらに、こうして得た蓋材用の積層体は、容器と接着させるときに、図6(a)又は図6(b)のいずれの形態であってもよい。すなわち、この蓋材用積層体の場合には、容器との接着の際に、高い位置精度は要求されなくなる。
ハーフカットを説明する概略図である。 従来からの剥離部付き蓋材を用いた容器を示す側面断面図である。 従来技術での蓋材付き容器の製造方法で生じる課題を示す側面断面図である。 特許文献2の方法によって得られる容器を示す側面断面図及び斜視図である。 特許文献2の容器の製造方法の各工程を示す概略図である。 本発明の積層体によって製造した蓋材付き容器の剥離部周辺を示す側面断面図である。 剥離部付き蓋材用の積層体の1つの実施態様を内層側から例示する概略図である。ただし、第2領域の内層は、明確性のために、表示していない。 本発明の剥離部付き蓋材用の積層体を製造する際に除去される内層の領域を例示する概略図である。この内層が除去される領域は、剥離用タブ予定領域を連続して繋ぐ、第2領域に相当する。 本発明の積層体を用いて製造した蓋材付き容器の2つの実施態様を示している。 本発明の積層体を用いて製造した蓋材付き容器の剥離用タブにおいて、剥離部を剥離しやすいように、剥離ニスを塗布した態様を示す図である。 本発明の積層体の製造工程の1つの態様の概略を示す図である。 本発明の積層体の製造に用いる原反の積層構成を例示する概略図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
≪剥離部付き蓋材形成用積層体≫
本発明の1つの実施態様の積層体を、図7(a)に例示する。ただし、図7(a)では、第2領域300の内層Bは、明確性のために、表示していない。蓋材を複数形成するための本発明の積層体100は、外層A及び外層Aに剥離可能に積層されている内層Bを有する1又は複数の第1領域200、並びに第1の領域と内層ハーフカットラインによって境界が画定されている、前記外層及び前記内層を含む1又は複数の第2領域300を有する。好ましくは、本発明の積層体100は、図7に示すように外層Aと内層Bとの間に易剥離性樹脂層Cを含む。この積層体は、複数の蓋材予定領域10Xを有し、この実施態様では、本発明の積層体100において、蓋材予定領域10Xの場所近傍にのみが第1領域200となっている。
ここで、第1領域は、本発明の積層体が容器と接着する直前の段階においても、内層及び外層を含む「積層領域」となる。また、第2領域は、本発明の積層体が容器と接着する直前の段階においては、内層を含まない「非積層領域」となる。本明細書中では、本発明の積層体が容器と接着する直前の段階を考慮して、第1領域を積層領域と記載する場合があり、第2領域を非積層領域と記載する場合がある。ただし、この場合、内層及び外層はそれぞれ多層構造であってよく、したがって、積層体が容器と接着する直前の段階において「非積層領域」となる第2領域の外層も、多層構造を有する場合がある。
「予定領域」とは、積層体から蓋材を切り出した際に、その蓋材の部位になる積層体の領域を意味しており、各予定領域は、印刷された線等によって外観上で明確化されていてもよいが、明確化されていなくてもよい。
図7(b)に示すように、本発明の積層体から形成される蓋材10は、本体部分30及び本体部分の周縁から突出している突出部分20を有する。蓋材10の本体部分30と、容器40のフランジ部分40aとで、容器の封をする。また、この突出部分20は、本体部分30の外層の少なくとも一部を剥離するための剥離きっかけとなる剥離用タブ21、及び蓋材10全体を容器から剥離する開封用タブ22を有している。
本発明の積層体においては、蓋材予定領域10Xが、積層体100から複数の蓋材10を切り出した際にそれぞれ蓋材の本体部分30及び突出部分20になる本体部分予定領域30X及び突出部分予定領域20Xを有する。この突出部分予定領域20Xは、積層体100から複数の蓋材10を切り出した際に、上記の剥離用タブ21になる剥離用タブ予定領域21X、及び随意に蓋材10の全体を容器から剥離する開封用タブ22Xを有する。
突出部分予定領域20Xは、その全てが第2領域となる剥離用タブ予定領域21Xとなってもよいが、好ましくは突出部分予定領域20Xの少なくとも一部が、第1領域にある。すなわち、積層体が容器と接着する直前の段階であっても、好ましくは突出部分予定領域20Xの少なくとも一部には、内層が存在する。さらに好ましくは、突出部分予定領域20Xは、第2領域である剥離用タブ予定領域21Xと、第1領域である開封用タブ予定領域22Xとを有する。この態様では、積層体から蓋材を抜き出した際には、剥離用タブ21によって、蓋材10の外層Aの少なくとも一部を剥離し、次に開封用タブ22によって、蓋材10の内層Bを剥離して蓋材10の全体を除去する。
本発明の積層体においては、本体部分予定領域30Xが、第1領域200に存在している。また、本発明の積層体においては、剥離用タブ予定領域21Xのうちの少なくとも2つが、1つの第2領域300に存在している。すなわち、2つ以上の剥離用タブ予定領域21Xが、1つの第2領域300で連続して繋がっている。好ましくは、積層体上の3つ以上、5つ以上、10つ以上、又は全ての剥離用タブ予定領域が、1つの第2領域300で連続して繋がっている。
図7の態様においては、複数の剥離用タブ予定領域21Xは、1つの第2領域300で、その全て繋がっている。積層体が容器と接着する直前の段階で内層Bが存在しなくなる剥離用タブ予定領域21Xが、第2領域300でその全て繋がっていることによって、本発明の積層体100から不要な内層を剥離する工程が1度だけで済む。すなわち、剥離用タブ予定領域21Xを連続して繋ぐ第2領域300は、積層体が容器と接着する直前の段階までに、本発明の積層体から除去される領域となる。
図7の態様においては、外層A及び内層Bを有している第1領域200は、島状に分布している。このそれぞれの領域200は、原反を内層側からハーフカットして確定することができる。第1領域200の大きさは、蓋材予定領域10Xの本体部分予定領域30Xの大きさと同じか、それ以上である。好ましくは、第1領域200のそれぞれの大きさは、蓋材予定領域10Xのそれぞれの大きさから、剥離用タブ予定領域21Xのそれぞれの大きさを差し引いた大きさよりも広い。
図8(a)〜(c)に、本発明の積層体の第2領域300の、様々な態様を示す。これらのいずれの態様においても、連続的な第2領域300によって、2つ以上の剥離用タブ予定領域が繋がっている。例えば、図8(a)及び(b)においては、6つの剥離用タブ予定領域が、1つの第2領域300に存在しており、また図8(c)においては、第2領域300が2つに分かれており、3つの剥離用タブ予定領域が、1つの第2領域300に存在している。
図7に示すように、本発明の好ましい積層体においては、本体部分予定領域30Xの内層Bに、開口部11を形成するための開口用内層ハーフカットラインで画定された開口予定領域11Xを有する。剥離用タブ21を剥がして、蓋材10の少なくとも一部(剥離部)を除去することで、開口部11を表出させることができる。ここで、剥離部は、剥離用タブ21から剥離する蓋材10の外層Aの少なくとも一部であり、蓋材10の外層Aの全てが剥離部であってもよい。
例えば、図9(a)は、剥離部14が、蓋材10の外層Aの全部となっている態様を示している。また、図9(b)は、剥離部14が、蓋材10の外層Aの一部となっている態様を示している。この場合、剥離部14は、外層A側からハーフカットによって形成されている。
本発明の好ましい積層体においては、本体部分予定領域の剥離用タブ予定領域側において、外層と内層との間に、剥離ニスが塗布されている。
図10に示すような剥離ニス塗布領域25は、容器40のフランジ部分に位置することができ、蓋材10との接着部12と重なっても良い。このように、本体部分予定領域の剥離用タブ予定領域側において、剥離ニス25を塗布すると、剥離部14を容易に剥離できるようになるため有用である。
≪剥離部付き蓋材形成用積層体及びそれを用いた容器の製造方法≫
剥離部付き蓋材を製造する本発明の方法は、外層及び外層に剥離可能に積層されている内層を含む積層体の原反から、上記の積層体を製造する方法である。
本発明の方法においては、上記の積層体に対して、上記の第1領域と第2領域との境界を画定するようにして、内層側からハーフカットラインを刻設する。これにより、上記の本発明の積層体を得ることができる。
さらに、このハーフカットラインによって形成した、剥離用タブ予定領域の2つ以上を連続して繋いでいる第2領域を剥離して除去する。これにより、第2領域が除去された、積層領域及び非積層領域からなる本発明の積層体を得ることができる。
図9(b)に示すように、剥離部を蓋材の外層の一部とする場合には、原反の外層側から剥離部を画定するようにハーフカットラインを刻設する。
本発明の好ましい積層体において、本体部分予定領域の剥離用タブ予定領域の側において、剥離ニスを塗布する場合には、内層と外層とを積層して原反を得る段階で、剥離ニスを、例えば印刷の技術を用いて塗布することができる。
図11(a)及び(b)は、本発明の積層体をロール・ツー・ロールで製造する製造方法を例示している。まず、図11(a)に示すように原反ロール50’から、外層及び外層に剥離可能に積層されている内層を含む原反50を引出す。図9(b)に示すような剥離部が外層の一部である蓋材用の積層体の場合には、次に外層ハーフカット用のロータリーダイカッター60によって、原反50を外層からハーフカットする。次に、原反50を内層ハーフカット用のロータリーダイカッター70によって、内層からハーフカットする。次に、図11(b)に示すように、分離部80において、第2領域300の内層を内層除去ロール300’で除去し、同時に本発明の積層体100を得る。この積層体100を、好ましくはロール化して、積層体ロール100’とする。
内容物を含む蓋材付き容器を製造する本発明の方法は、フランジを有する容器に内容物を入れる工程;フランジ部分と上記の積層体の蓋材予定領域の内層とを接着する工程;及び積層体を蓋材の形状に合わせてフルカットする工程を含む。ここで、フランジ部分と蓋材の内層との接着は、ヒートシールによって行うことができる。
このような製造方法の場合、蓋材と容器とを接着する際に、高い位置精度は必要がなくなるため、製品の歩留まりが高く有用である。
≪剥離部付き蓋材用積層体の構成≫
積層体の内層としては、市販のフィルム、押出し樹脂等を適宜用いることが可能である。例えば、フィルムであれば、熱可塑性樹脂フィルム、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、中密度ポリエチレンフィルム(MDPE)、高密度ポリエチレンフィルム(HDPE)、線状低密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、ポリプロピレンフィルム(PP)、ナイロンフィルム(Ny)等を、単独で又は組み合わせて使用してよい。押出し樹脂であれば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)等を、単独で又は組み合わせて使用してよい。また、内層は、上記以外の樹脂層、紙層、接着剤層、アルミニウム箔等の金属箔層、無機物蒸着フィルム層等を含んでもよい。
積層体の外層としては、紙、熱可塑性樹脂フィルム、例えばPETフィルム、LDPEフィルム、MDPEフィルム、HDPEフィルム、LLDPEフィルム、PPフィルム、ナイロンフィルムなどを、単独で又は組み合わせて使用してよい。また、外層は、上記以外の樹脂層、紙層、接着剤層、アルミニウム箔等の金属箔層、無機物蒸着フィルム層等を含んでもよい。さらに印刷層を含んでもよい。ただし、製造の容易性の観点から、原反は樹脂フィルムから構成されていることが好ましい。
蓋材の剥離部(外層)と内層とは互いに剥離性とする必要があるため、外層と内層との間に、外層と内層との間に易剥離性層を設けてもよい。また、易剥離性層は、易剥離性樹脂層であってもよく、外層と内層とを剥離する部分に剥離ニス等を塗布することで形成した層でもよく、これらを組み合わせた層でもよい。
易剥離性樹脂層に用いる易剥離性樹脂としては、ポリオレフィンに、環状オレフィンコポリマー(COC)を所定の比率で混合した樹脂であることが好ましい。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプ口ピレン樹脂等が挙げられ、低密度ポリエチレン(LDPE)が好ましい。LDPEとしては、例えば、東ソー株式会社製の商品名「ペトロセン」、旭化成ケミカルズ株式会社製の商品名「サンテック」等が挙げられる。
ポリオレフィンのMFR(Melt Flow Rate)は、JIS K7210に準拠し、温度190℃/荷重2.16kgの条件の下で測定した場合、0.01g/10分以上、0.1g/10分以上、又は1.0g/10分以上であってよく、また60g/10分以下、20g/10分以下、又は10g/10分以下であってよい。
ポリオレフィンの密度は、0.89g/cm以上であってよく、また、この密度は、0.94g/cm3以下であってよい。
環状オレフィンコポリマー(COC)とは、α−オレフィンと環状オレフィンとを、へキサン、へプタン、オクタン、シクロへキサン、べンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒中で、いわゆるチーグラー触媒、メタロセン触媒などの触媒を調合することにより得ることができる共重合体をいう。このような共重合体としては、例えば、三井化学株式会社製の商品名「アペル」などが挙げられる。
COCのMFRは、JIS K7210に準拠し、温度190℃/荷重2.16kgの条件の下で測定した場合、0.1g/10分以上、1.0g/10分以上、又は2.0g/10分以上であってよく、また、このMFRは、温度190℃のとき、40g/10分以下、20g/10分以下、又は10g/10分以下であってよい。
易剥離性樹脂層は、LDPEとCOCとの混合比率を変えることにより、界面剥離強度を調整することができる。易剥離性樹脂中のCOCの含有量は、1質量%以上、又は3質量%以上であってよく、また、この含有量は、24質量%以下又は10質量%以下であってよい。このような範囲であれば、COCの含有量は、内層又は外層と易剥離性樹脂層との界面剥離が容易になり、かつ両者の剥離強度の制御が容易になるため好ましい。
易剥離性樹脂層の厚さは、剥離する層との接着性及び剥離性を両立させるために、10μm以上であってよく、また30μm以下であってよい。
また、易剥離性層は、ニトロセルロース樹脂と、ウレタン系樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ポリアミド系樹脂及び/又はポリエステル系樹脂との混合物、水性ニス、油性ニス、紫外線硬化型ニス等であってもよい。
剥離ニスは、易剥離性樹脂とワックスの混合物であることがより好ましい。混合物中のワックスの含有率は、混合物の質量を基準として、20質量%以上であってよく、また85質量%以下であってよい。このような範囲である場合、剥離ニス層と隣接している他の層のピッキングを防ぐことができ、かつ剥離ニス層の層間剥離を防ぐことができるので好ましい。
積層体の内層には、最外層にシーラント層を有していてもよい。この層は、蓋材によって封止すべき容器と蓋材とをヒートシールするための層である。シーラント層の材料は、封止すべき容器の材質によって選択され、例えば、LDPE、LLDPE、PP、エチレン−メタクリル酸コポリマー(EMAA)、エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマー等の樹脂でよい。これらの樹脂は、例えば、延伸又は無延伸フィルム、押出積層用の溶融樹脂、ホットメルト用の塗料等の形態で与えることができる。
特に好ましいのは、組成の異なる樹脂を混合し、海−島構造を付与したシーラントや、シーラント層を複層にして開封時に層間剥離となるシーラントなど、易剥離性を付与したイージーピールシーラントである。
図12に本発明で用いる原反(蓋材)の積層構成の一例を示す。外層Aは、インクとOPニスからなる印刷層A1、印刷層の下の紙層A2、紙とPETを接着する接着剤層A3、及び外層側PET層A4を含む。内層Bは、最外層にシーラント層B4、アルミニウム層B3、アルミとPETとを接着する接着剤層B2、及び内層側PET層B1を含む。さらに、この原反は、外層Aと内層Bとの間に、易剥離性層Cを含む。
この場合、原反の外層は、紙層にOPニスとインクとを用いて印刷する工程、その紙とPET層とを接着剤を塗布してドライラミネートする工程を経て製造される。そして、この外層と、PET層とアルミニウム層とをドライラミネートする工程を経た内層の一部とを、易剥離性樹脂をサンドイッチして、押出サンドラミネートする。次に、シーラント樹脂を内層側の最外層に押出バックラミネートにより積層する。
<容器>
容器は、フランジ部分を有し、かつ蓋材により密封されることができる容器であってよい。
フランジ部分には、蓋材との結合を促進するために、接着剤などの結合促進剤が配置されていてもよい。
容器には、固体、液体、気体、ゲルなどの内容物を収容することができる。例えば、食品、化学薬品、化粧品、洗剤、芳香剤、脱臭剤、除湿剤、酸素吸収剤、医薬品等の内容物を収容することができる。
内容物が、脱臭剤、除湿剤等の場合には、蓋材には、通気性材料があり、かつ開孔部を有していない内層を用いることができる。内容物が固体及び液体を含む場合には、内層には開孔部を設けて、剥離部(外層)を剥がし、内層を剥がす前に液体を取り出し、内層を剥がした後に固体を取り出すことができる。
<原反aの製造例>
次のような層構成の外層、易剥離性層、及び内層を有する原反aを得た。
≪外層≫
−ONy層:三菱樹脂社製「スーパーニールE」(厚さ:25μm);
−接着剤層:東洋モートン社製「TM265/CAT−RT37」(塗布量(dry):3g/m以上);
−外層側PET層:KOLON社製「CB901」(厚さ:8μm);
−接着剤層:東洋モートン社製「TM265/CAT−RT37」(塗布量(dry):3g/m以上);
−HDPE層:アイセロ化学社製「H−500S」(厚さ:35μm)。
≪易剥離性層≫
−易剥離性樹脂層:95質量%のLDPE:東ソー株式会社製「ペトロセン226」と、5質量%のCOC:三井化学株式会社製「アペル6013B」との混合物(厚さ:20μm)。
≪内層≫
−内層側PET層:東洋紡社製「E5100」(厚さ:12μm);
−接着剤層:東洋モートン社製「TM265/CAT−RT37」(塗布量(dry):3g/m以上);
−シーラント層:LLDPEフィルム:アイセロ化学社製「スズロンL−105」(30μm)。
外層の製造においては、ONy層と外層側PET層とを、ドライラミネーターを使用して接着剤を介して接着して、ONy層と外層側PET層との積層体を得た。また、この積層体とHDPE層とを、接着剤を介して、ドライラミネーターを使用して接着して、外層を得た。
内層の製造においては、内層側PET層とシーラント層とを、ドライラミネーターを使用して接着剤を介して接着した。
外層と内層との積層は、押出ラミネーターを使用し、約320℃〜約340℃の温度で、外層のHDPE側と内層のPET層との間に易剥離性樹脂を押出し、サンドイッチラミネートで行って、原反aを得た。
<原反bの製造例>
内層側PET層の易剥離樹性樹脂に積層する側に、予めDICグラフィックス株式会社製の剥離剤「ポリコートP−91」を、本体部分予定領域の剥離用タブ予定領域側に塗布したことを除いて、原反aと同様にして製造して、次の層構成の外層、易剥離層、及び内層を有する原反bを得た。
≪外層≫
−ONy層:三菱樹脂社製「スーパーニールE」(厚さ:25μm);
−接着剤層:東洋モートン社製「TM265/CAT−RT37」(塗布量(dry):3g/m以上);
−外層側PET層:KOLON社製「CB901」(厚さ:8μm);
−接着剤層:東洋モートン社製「TM265/CAT−RT37」(塗布量(dry):3g/m以上);
−HDPE層:アイセロ化学社製「H−500S」(厚さ:35μm)。
≪易剥離性層≫
−易剥離性樹脂層:95質量%のLDPE:東ソー株式会社製「ペトロセン226」と、5質量%のCOC:三井化学株式会社製「アペル6013B」との混合物(厚さ:20μm)。
≪内層≫
−剥離剤印刷層:DICグラフィックス株式会社製「ポリコートP−91」
−内層側PET層:東洋紡社製「E5100」(厚さ:12μm);
−接着剤層:東洋モートン社製「TM265/CAT−RT37」(塗布量(dry):3g/m以上);
−シーラント層:LLDPEフィルム:アイセロ化学社製「スズロンL−105」(30μm)。
<原反cの製造例>
次のような層構成の外層、外層と内層との間の接着剤層、及び内層を有する原反cを得た。
≪外層≫
−外層外側ONy層:三菱樹脂社製「スーパーニールE」(厚さ:15μm);
−接着剤層:三井化学社製「A620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上);
−外層側PET層:ユニチカ社製「エンブレットPTMB」(厚さ:12μm);
−接着剤層:三井化学社製「A620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上);
−外層内側ONy層:三菱樹脂社製「サントニールSNR−W」(厚さ:15μm)。
≪外層と内層との間の接着剤層≫
−接着剤層:三井化学社製「A620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上)。
≪内層≫
−剥離剤印刷層:DICグラフィックス社製「ポリコートP−91」
−内層側ONy層:三菱樹脂社製「サントニールSNR」(厚さ:15μm);
−接着剤層:三井化学社製「A620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上);
−シーラント層:イージーオープンフィルム:DIC社製「DIFAREN E1901T」(30μm)。
外層の製造においては、外層外側ONy層、外層側PET層、外層内側ONy層の積層順となるように、ドライラミネーターを使用して接着剤を介して接着した。なお、各層を積層する順番は、任意でよい。
内層の製造においては、グラビア印刷機を使用し、内層側ONy層のシーラント層とドライラミネートしない側に、DICグラフィックス社製の剥離剤「ポリコートP−91」を、ベタパターン、メッシュパターン又はドットパターンで塗布した。
また、内層の製造においては、内層側ONy層の剥離剤「ポリコートP−91」を塗布していない側とシーラント層とを、ドライラミネーターを使用して接着剤を介して接着した。
最後に、ドライラミネート接着剤を上記の塗布量に設定し、外層の外層内側ONy層「サントニールSNR−W」側と、内層の剥離剤塗布側とを、ドライラミネーターを使用して接着して、原反cを得た。
<原反dの製造例>
次のような層構成の外層、外層と内層との間の接着剤層、及び内層を有する原反dを得た。
≪外層≫
−外層外側PET層:東洋紡社製「E5100」(厚さ:12μm)
−接着剤層:三井化学社製「A620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上);
−アルミニウム層:軟質アルミニウム(厚さ:9μm);
−接着剤層:三井化学社製「620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上);
−外層内側PET層:ユニチカ社製「エンブレットPTMB」(厚さ:12μm)
≪外層と内層との間の接着剤層≫
−接着剤層:三井化学社製「A620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上);
≪内層≫
−剥離剤印刷層:DICグラフィックス社製「ポリコートP−91」
−内層側PET層:東洋紡社製「E5100」(厚さ:12μm);
−接着剤層:三井化学社製「620/A65」(塗布量(dry):3g/m以上);
−シーラント層:CPPフィルム:東洋紡社製「P1128」(30μm)
外層の製造においては、外層外側PET層、アルミニウム層、外層内側PET層の積層順となるように、ドライラミネーターを使用して接着剤を介して接着した。なお、各層を積層する際の順番は、任意でよい。
内層の製造においては、グラビア印刷機を使用し、内層側PET層のシーラント層とドライラミネートしない側に、DICグラフィックス社製の剥離剤「ポリコートP−91」を、ベタパターン、メッシュパターン又はドットパターンで塗布した。
また、内層の製造においては、内層側PET層の剥離剤「ポリコートP−91」を塗布していない側とシーラント層とを、ドライラミネーターを使用して接着剤を介して接着した。
最後に、ドライラミネート接着剤を上記の塗布量に設定し、外層の外層内側PET層「エンブレットPTMB」側と、内層の剥離剤塗布側とを、ドライラミネーターを使用して接着して、原反dを得た。
<本発明の内容物入り容器の製造例1>
上記の原反a〜dを用いて、容器との接着時点で剥離用タブに内層が存在しなくなる蓋材用の積層体を製造し、これを用いて内容物入り容器を製造した。これらの容器では、突出部分の一部に剥離用タブを有していた。
《内容物入り容器の製造例1》
ここでは、蓋材の突出部分の一部のみが、剥離用タブとなる内容物入り容器を作製した。
具体的には、上記原反a〜dを、ロータリーダイカッターで、原反の内層のシーラント層側から、易剥離性樹脂層又は剥離剤印刷層に至る深さで、複数の島状の領域を確定するようにして、内層にハーフカットラインを刻設し、かつその島状の領域のそれぞれに、開口用ハーフカットラインを刻設した。
その後、原反に設けた島状の内層ハーフカットラインに囲まれた部分(第1領域の内層)と、その他の部分(第2領域の内層)とを、分離部を介して、角度を付けて2方向に分離した。
2方向のうち、1方向は、内層の除去される部分が連続して巻回される内層除去ロールルートであり、他方向は、本発明の積層体が連続して巻回される剥離蓋材付きロールルートであった。
2方向に分離して得られた2本のロールうち、内層の除去される部分が巻き取られたロールについては、ゴミとして処分した。
他方の積層体ロールから積層体を引き出して、島状の第1領域(積層領域)を、内容物を含む容器のフランジにヒートシールした。
ヒートシールと同時に、蓋外周縁をフルカット用カッターで打ち抜き加工した。なお、このフルカットは、ヒートシールと同時ではなく、ヒートシールした後で行うこともできる。ここで、フランジの外側に突出する蓋材の突出部分のうちの一部が、第2領域(非積層領域)となり、他の一部が第1領域(積層領域)となるようにして、蓋材周縁を打ち抜いた。このフランジの外側から突き出た第2領域(非積層領域)が剥離用タブとなり、フランジの外側から突き出た第1領域(積層領域)が開封用タブとなった。
《内容物入り容器の製造例2》
ここでは、蓋材の突出部分の全てが、剥離用タブとなる内容物入り容器を作製した。
具体的には、上記原反a〜dをロータリーダイカッターで、原反の内層のシーラント層側から、易剥離性樹脂層又は剥離剤印刷層に至る深さで、複数の島状の領域を確定するようにして、内層にハーフカットラインを刻設し、かつその島状の領域のそれぞれに、開口用ハーフカットラインを刻設した。島状の領域を確定する内層ハーフカットラインは、容器フランジ外形よりも若干小さい程度の大きさとした。
その後、原反に設けた島状の内層ハーフカットラインに囲まれた部分(第1領域の内層)と、その他の部分(第2領域の内層)とを、分離部を介して、角度を付けて2方向に分離した。
2方向のうち、1方向は、内層の除去される部分が連続して巻回される内層除去ロールルートであり、他方向は、本発明の積層体が連続して巻回される剥離蓋材付きロールルートであった。
2方向に分離して得られた2本のロールうち、内層の除去される部分が巻き取られたロールについては、ゴミとして処分した。
他方の積層体ロールから積層体を引き出して、島状の第1領域(積層領域)を、内容物を含む容器のフランジに、フランジの幅領域内に収まるようにしてヒートシールした。
ヒートシールと同時に、蓋外周縁をフルカット用カッターで打ち抜き加工した。なお、このフルカットは、ヒートシールと同時ではなく、ヒートシールした後で行うこともできる。ここで、フランジの外側に突き出す積層体の部分の全てが第2領域(非積層領域)とようにして、蓋材を打ち抜いた。このフランジの外側から突き出た部分が、剥離用タブとなった。
1 蓋材付容器
10 蓋材
10X 蓋材予定領域
11 開口部
11X 開口予定領域
12 接着部
13 剥離用タブと本体部分とを画定するための境界画定ハーフカット
14 剥離部
20 突出部分
20X 突出部分予定領域
20B 突出部分の内層
21 剥離用タブ
21X 剥離用タブ予定領域
21B 剥離用タブの内層
22 開封用タブ
22X 開封用タブ予定領域
23 積層体と蓋材とを連結する連結部
24 引きちぎられた痕跡
25 剥離ニス塗布領域
30 本体部分
30X 本体部分予定領域
40 容器
40a 容器のフランジ部分
50 原反
50’ 原反ロール
60 外層ハーフカット用のロータリーダイカッター
70 内層ハーフカット用のロータリーダイカッター
80 分離部
100 積層体
100’ 積層体ロール
200 第1領域(積層領域)
300 第2領域(非積層領域、抜きカス)
300’ 抜きカスロール
A 外層
B 内層
C 易剥離性樹脂層
A1 印刷層
A2 紙層
A3 紙とPETとの接着剤層
A4 外層側PET層
B1 内層側PET層
B2 アルミニウムとPETとの接着剤層
B3 アルミニウム層
B4 シーラント層

Claims (9)

  1. 本体部分及び剥離用タブを有する蓋材を複数形成するための、複数の蓋材予定領域を有する蓋材形成用積層体であって、
    前記蓋材形成用積層体が、1又は複数の第1領域、及び1又は複数の第2領域を有し、
    前記第1領域が、外層及び前記外層に剥離可能に積層されている内層を有する積層領域であり、
    前記第2領域が、外層を有し、かつ前記外層に対して内層が積層されていない非積層領域であり、
    前記蓋材予定領域が、前記積層体から複数の前記蓋材を切り出した際にそれぞれ前記本体部分及び前記剥離用タブになる本体部分予定領域及び剥離用タブ予定領域を有し、
    前記本体部分予定領域が、前記第1領域に存在し、かつ
    複数の前記剥離用タブ予定領域のうちの少なくとも2つが、1つの前記第2領域に存在する、
    蓋材形成用積層体。
  2. 前記本体部分予定領域の前記内層に、開口部を形成するための開口用内層ハーフカットラインが刻設されている、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記剥離用タブを剥離きっかけとして、前記本体部分の外層の全部及び前記開口用内層ハーフカットラインで画定された前記本体部分の内層を前記蓋材から剥離して除去することができる、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記蓋材が、前記本体部分の周縁から突出した、前記本体部分の前記内層を容器から剥離するための少なくとも1つの開封用タブをさらに有し、
    前記蓋材予定領域が、前記積層体から複数の前記蓋材を切り出した際に前記開封用タブになる開封用タブ予定領域を有し、
    複数の前記開封用タブ予定領域が、前記第1領域に存在する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記第1領域が、前記複数の蓋材予定領域にそれぞれ対応する複数の島状となっている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記本体部分予定領域の前記剥離用タブ予定領域の側において、前記外層と前記内層との間に剥離ニスが塗布されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
  7. ロール状である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体。
  8. 以下の工程を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体の製造方法:
    (a)外層及び前記外層に剥離可能に積層されている内層を有する積層体原反を与える工程、
    (b)1又は複数個の前記第1領域に対応する領域と1又は複数の前記第2領域に対応する領域との間の境界を画定するようにして、前記積層体原反の前記内層に境界画定用内層ハーフカットラインを刻設する工程。
    (c)前記境界画定用内層ハーフカットラインに沿って、1又は複数の前記非積層領域に対応する領域において前記内層を除去して、1又は複数の前記積層領域及び1又は複数の前記非積層領域を形成する工程。
  9. 蓋材付き容器の製造方法であって、以下の工程をこの順で含む方法:
    (a)容器に内容物を入れる工程、
    (b)前記容器のフランジ部分と、請求項1〜6のいずれか一項に記載の前記蓋材形成用積層体の前記本体部分予定領域の内層とを接着する工程、及び
    (c)前記蓋材形成用積層体を、前記蓋材予定領域の形状に合わせてフルカットする工程。
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