JP6319180B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クリープ現象により走行可能(即ち、クリープ走行可能な)車両を制御するための車両制御装置に関する。
オートマチック車両(以下、AT車両と称する)は一般的に、エンジン(内燃機関)と、ギアを段階的かつ自動的に変更可能な自動有段変速機と、エンジンと自動有段変速機とに接続されたトルクコンバータと、を備えている。エンジンで発生した動力はトルクコンバータを介して自動有段変速機に伝達され、さらに自動有段変速機からドライブシャフト等を介して各車輪(駆動輪)に伝達される。
そしてこの種のAT車両では、例えばアイドリング状態(アイドル運転状態)のようにアクセルペダルを踏まない状態でエンジンが回転している間もトルクコンバータが動力を伝達可能な状態を保持する。そのため、例えばエンジンがアイドリング状態にありかつシフトレバーが走行レンジにある場合にブレーキペダルから足を離すと、アクセルペダルを踏んでいないにも拘らず車両が低速で走行するクリープ現象が発生する。
ところで車両が雪道、凍結路面及びぬかるみ等の摩擦係数が小さい路面である低μ路上を走行中にブレーキペダルを強く踏み込むと、車輪がロックしスリップ等を起こすおそれがある。そのため低μ路を走行する車両挙動をより安定させながら車両を停止させる際には、ブレーキペダルを少しだけ踏んで車輪に小さい制動力を及ぼすのが一般的である。
しかしクリープ現象を発生可能なAT車両の場合は、低μ路において車輪に小さい制動力を及ぼしながら車両を停止させようとすると、クリープ力によって所謂押し出され現象が発生することがある。
即ち、走行中のAT車両を停止させるべく各車輪に対し小さい制動力を及ぼすと、エンジンで発生する動力が伝達されない車輪(即ち、非駆動輪)は回転を停止する。しかし動力が伝達される駆動輪にはトルクコンバータを通じてエンジンの動力が伝達される。そのため駆動輪に対する制動力が小さい場合は、トルクコンバータ及び駆動輪が発生するクリープ力によって、制動力を付与しているにも拘わらず車両が走行する「押し出され現象」が発生することがある。
エンジンが前部に設けられたFR車は、車両の後部が前部に比べて軽い。それ故、前輪側のブレーキの制動力に比べて後輪側のブレーキの制動力が小さめに設定されている。そのためFR車では特に押し出され現象が発生し易い。
例えば内燃機関の始動直後及び冷間時等において暖房要求が発生したときは、この暖房要求を満たすべく内燃機関の回転速度(即ち、単位時間当たりの回転数)を上げなければならず、そのため内燃機関の目標アイドル回転速度が高く設定される。そのため内燃機関の始動直後等において暖房要求が発生したときも押し出され現象が発生し易い。
ところで特許文献1には、低μ路におけるAT車両の円滑な発進動作を可能にした発明が開示されている。
このAT車両は、走行モードを低μ路での走行に適した「低μ路モード(ホールドモード)」に切換え可能である。即ちこのAT車両は、低μ路モードにありかつ停止している状態において運転者がブレーキペダルから足を離すと、自動有段変速機のギア(変速段)を自動的に2速ギアに切り替えかつ保持する「2速ホールド制御」を行いながら発進する。さらに、このときAT車両は、エンジンのアイドル回転速度を低下させる「アイドル回転速度低下制御」を行う。このアイドル回転速度低下制御は、暖房要求に基づいてアイドル回転速度を高い値に設定する必要がある場合であっても、当該暖房要求を無視して実行される。
仮に自動有段変速機の変速段をトルクが大きい1速ギアにしかつアイドル回転速度を高くした上で低μ路上にてAT車両が発進動作を行うと、このAT車両はスリップやスタックを起こすおそれがある。しかし特許文献1によれば、AT車両は低μ路上においてスリップやスタックを起こすことなく円滑に発進することが可能である。
特開平8−218910号公報
仮に特許文献1の2速ホールド制御及びアイドル回転速度低下制御をAT車両の制動時に実行すれば、押し出され現象が発生する可能性を低下させることができると考えられる。
しかし、例えば自動的にエンジンの停止及び再始動を行うSS制御(スタート・アンド・ストップ制御)を実行可能なAT車両は、車両の構造上、エンジンを停止させる際に自動有段変速機の変速段を必ず1速ギアに設定しなければならない。そのため、低μ路において制動力を車輪に及ぼしながら走行している場合に、2速ギアから1速ギアへと自動変速が行われると、押し出され現象が発生するおそれがある。
またSS制御を行わない車両であっても、制動中の車速の低下に伴って変速段が2速ギアから1速ギアへと変更された後に低μ路判定がなされる場合がある。この場合、ある程度の時間が経過すると変速段が1速ギアから2速ギアに変更されかつ維持される(2速ホールド制御が行われる)が、2速ギアに変更されるまでの期間における1速ギアによる走行が不可避である。従って、変速段が1速ギアであるが故にクリープ力が大きいため、押し出され現象が発生するおそれがある。
従って、低μ路判定中に1速ギアを使用して走行する場合は、内燃機関の目標アイドル回転速度が2速ギアの使用時よりも低くなるように、車両の制御装置(ECU)が内燃機関を制御するのが好ましい。換言すると、低μ路判定中は、車両のECUが使用中の変速段のギア比に応じて内燃機関の目標アイドル回転速度を変更するのが理想的である。
しかし、自動有段変速機のギア種別を検出するためのセンサが故障している場合は、ECUがその時点における変速段の種別を認識できない。そのため、当該センサが故障している場合は、ECUが使用中の変速段にとって過剰に高い目標アイドル回転速度で内燃機関を回転させてしまうおそれがある。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の1つは、クリープ現象を発生可能な車両が低μ路上を走行する際に、自動有段変速機の変速段状態を正確に認識できない場合であっても、内燃機関の目標アイドル回転速度が使用中の変速段にとって過剰に高い値にならないようにする車両制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の車両制御装置は、
車両に搭載された内燃機関と、
前記機関が発生した動力を前記車両の駆動輪に伝達可能でありかつ第1のギア比の第1の変速段と同第1のギア比よりも小さい第2のギア比の第2の変速段とを含む複数のギアを変速段として形成可能である有段変速機と、
前記機関と前記変速機との間に介在されかつ前記車両がクリープ走行可能となるように前記機関が発生した動力を前記変速機に伝達可能な継手装置と、
前記駆動輪及び前記車両の非駆動輪に制動力を付与可能な制動装置と、
前記変速機の前記変速段の種別を識別するギア識別手段と、
前記機関及び前記変速機を制御する制御部と、
を備えた車両制御装置である。
前記制御部は、
前記ギア識別手段が正常に動作しているか否かを判定する判定部を含み、且つ、
前記機関の運転状態がアイドル運転状態である場合に機関回転速度が目標アイドル回転速度に一致するように前記機関を制御する目標アイドル回転速度制御を実行するように構成される。
更に、前記制御部は、
前記制動装置が前記車両を制動中に所定の低μ路制御条件が成立したと判定した場合、 前記ギア識別手段が正常に動作していると前記判定部が判定しているときには、前記変速機の前記変速段が前記第1の変速段となったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を、前記変速段が前記第2の変速段となったときの前記目標アイドル回転速度の上限値よりも低く設定し、且つ、
前記ギア識別手段が正常に動作していないと前記判定部が判定しているときには、前記目標アイドル回転速度の上限値を、前記変速段の種別に拘わらず、前記各変速段に対応して設定される複数の前記上限値の中で最も低い値と実質的に同じ大きさである実質最低値以下に変更する。
ここで「実質最低値」とは、各変速段に対応する目標アイドル回転速度の複数の上限値の中で2番目に低い値より小さくかつ最も低い上限値より大きい値のことである。換言すると、車両が押し出され現象を発生するおそれがほぼなくなる程度の大きさの値である。
従って、ギア識別手段が正常に動作していない即ち故障している場合に、内燃機関の目標アイドル回転速度の上限値が、その時点における変速機の変速段にとって過剰に高い値になることを防止できる。そのため、使用中の変速段にとって過剰に高いアイドル回転速度で内燃機関が回転することがないので、車両が押し出され現象を発生するおそれを小さくすることが可能である。
例えば、複数の前記上限値の中で最も低いものの値と2番目に低いものの値との差に0.1を乗じた値を、前記最も低いものの値に加えた値を、前記実質最低値として採用可能である。
この場合は、例えば複数の前記上限値の中で最も低いものの値が700rpmであり2番目に低いものの値が760rpmのときは、706rpmが「実質最低値」となる。
前記有段変速機が、
前記第1のギア比よりも小さくかつ前記第2のギア比よりも大きい第3のギア比を有する第3の変速段を形成可能であり、
前記第1の変速段が1速ギアであり、前記第2の変速段が2速ギアであり、前記第3の変速段がバックギアであり、
前記制御部が、
前記制動装置が前記車両を制動中に前記低μ路制御条件が成立したと判定した場合であって前記ギア識別手段が正常に動作していると前記判定部が判定している場合、前記変速機の前記変速段が前記1速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記各変速段に対応する複数の前記上限値の中で最も低く設定し、且つ、前記変速機の前記変速段が前記バックギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記変速機の前記変速段が前記2速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値よりも低く設定するように構成されてもよい。
このようにすれば、低μ路制御中にギア識別手段が故障すると、目標アイドル回転速度の上限値が1速ギアに対応する最も低い値になる。そのため、例えば変速機の変速段がバックギアの場合に車両が押し出され現象を発生するおそれをより小さくすることが可能である。
前記有段変速機が、
前記第1のギア比よりも小さくかつ前記第2のギア比よりも大きい第3のギア比を有する第3の変速段を形成可能であり、
前記第1の変速段がバックギアであり、前記第2の変速段が2速ギアであり、前記第3の変速段が1速ギアであり、
前記制御部が、
前記制動装置が前記車両を制動中に前記低μ路制御条件が成立したと判定した場合であって前記ギア識別手段が正常に動作していると前記判定部が判定している場合、前記変速機の前記変速段が前記バックギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記各変速段に対応する複数の前記上限値の中で最も低く設定し、且つ、前記変速機の前記変速段が前記1速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記変速機の前記変速段が前記2速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値よりも低く設定するように構成されてもよい。
このようにすれば、低μ路制御中にギア識別手段が故障すると、目標アイドル回転速度の上限値がバックギアに対応する最も低い値になる。そのため、例えば変速機の変速段が1速ギアの場合に車両が押し出され現象を発生するおそれをより小さくすることが可能である。
前記制御部は、
前記制動装置が前記車両を制動中に前記低μ路制御条件が成立したと判定した場合であって前記ギア識別手段が正常に動作していないと前記判定部が判定している場合、前記目標アイドル回転速度の上限値を、前記各変速段に対応する複数の前記上限値の中で最も低い値よりもさらに低い値に変更するように構成されてもよい。
このようにすれば、変速機がいずれのギアを形成している場合であっても、車両が押し出され現象を発生するおそれをより小さくすることが可能になる。
本発明の他の目的、他の特徴及び付随する利点は、以下の図面を参照しつつ記述される本発明の各実施形態についての説明から容易に理解されるであろう。
本発明の実施形態に係る車両制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 SS制御を行う車両に車両制御装置を適用した場合のタイミングチャートである。 N制御を行う車両に車両制御装置を適用した場合のタイミングチャートである。 車両制御装置による制御全体の処理を示すフローチャートである。 (a)は前提条件の判定処理を示したフローチャートであり、(b)は実行条件の判定処理を示したフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態に係る車両制御装置を搭載した車両10について説明する。
車両10はAT車両であり、左右一対の前輪(非駆動輪)11と、左右一対の後輪(駆動輪)12と、を備えている。さらに車両10は、内燃機関(エンジン)15と、継手装置としてのトルクコンバータ16と、自動有段変速機17と、を備えている。
車両10の前方部分に配置された内燃機関15は、インジェクタ(図示略)から噴射された燃料(例えばガソリン)と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる周知の内燃機関である。燃焼に伴ってシリンダ内のピストンが上下動するとクランクシャフト(図示略)が回転させられる。
内燃機関15の後方に位置するトルクコンバータ16は、ロックアップクラッチ付の流体式トルクコンバータである。
トルクコンバータ16は、内燃機関15のクランクシャフト及び自動有段変速機17のインプットシャフトに対してそれぞれ接続されている。トルクコンバータ16は、内燃機関15のクランクシャフトで発生した回転トルク(機関の動力)を自動有段変速機17に対して伝達する。さらにトルクコンバータ16は、クランクシャフトから伝わった回転トルクを増幅可能である。
周知のように流体式トルクコンバータは、常に動力伝達可能な状態にある。そのため内燃機関15が運転中かつ自動有段変速機17がニュートラル状態以外の状態にある場合に前輪11及び後輪12に対して大きな制動力が及んでいないときは、車両10がクリープ現象を発生する。
トルクコンバータ16の後方に位置する自動有段変速機17は、トルクコンバータ16から入力された回転トルクをプロペラシャフト18に伝達する。さらにプロペラシャフト18に伝わった回転トルクはディファレンシャルギア19a及びドライブシャフト19b等を介して左右の後輪12に伝達される。即ち、本実施形態の車両10はFR(フロントエンジン・リアドライブ方式)車両である。
周知のように自動有段変速機17は、図示を省略した油圧回路を流れる作動油から圧力を受けることにより、内部のギア機構を構成する複数のギア部材どうしの噛合状態を変化させて複数種類のギア(変速段)を形成する。この油圧回路には、内燃機関10の回転に伴って動作するポンプが接続されており、このポンプが発生する圧力によって油圧回路に作動油が供給される。自動有段変速機17の変速段には、前進用の変速段と後進用の変速段とが含まれている。より詳細には、前進用の変速段には互いのギア比が異なる1速ギア、2速ギア、3速ギア、4速ギア、及び5速ギアが含まれている。周知のようにギア比は、1速ギア、2速ギア、3速ギア、4速ギア、5速ギアの順で小さくなる。一方、後進用の変速段はバックギアのみである。本例において、バックギア(リバースギア)のギア比は1速ギアよりも大きい。本実施形態では、この中で1速ギア(第1の変速段)、2速ギア(第2の変速段)、及びバックギア(第3の変速段)が「低速ギア」に含まれる。3速ギア、4速ギア及び5速ギアは便宜上「高速ギア」とも称呼される。
油圧回路中に設けられた複数の電磁切換え弁の開閉状態に応じて、作動油が油圧回路のどの部分を流れるかが決まる。そして作動油が油圧回路のどの部分を流れているかによって、自動有段変速機17がいずれの変速段になるかが決まる。また作動油が油圧回路のある特定部分を流れると、自動有段変速機17は「ニュートラル状態」や「パーキング状態(即ち、自動有段変速機17のギア機構がロックされた状態)」になる。
図1に示すように自動有段変速機17の近傍には、電磁切換え弁の切換え状態を検出するギア種別識別センサ17a(ギア識別手段、変速段センサ)が設けられている。
ギア種別識別センサ17aは、電磁切換え弁それぞれの切り替え状態を検出し、その検出結果に基づいて「自動有段変速機17がいずれの変速段にあるか」を検出する。
各前輪11及び各後輪12の近傍にはブレーキ装置20(制動装置)が設けられている。各ブレーキ装置20は油圧により動作するブレーキアクチュエータ(図示略)に連係されている。このブレーキアクチュエータは、後述するように車両内に設けた可動式のブレーキペダル22をドライバーが踏み込むことにより動作する。ブレーキアクチュエータが動作すると、各ブレーキ装置20が対応する前輪11及び後輪12に対して制動力を及ぼす。ブレーキペダル22の踏込量が多くなればなるほど、各ブレーキペダル22から前輪11及び後輪12に付与される制動力は大きくなる。
なお、車両10は図示しないプロポーショニングバルブ(Pバルブ)を備えており、前輪11に対する制動力が後輪に対する制動力12よりも大きくなるように、各車輪に加わる制動力を調整するようになっている。
電気制御装置(制御部、コントローラ、判定部)30(以下、ECUと称する)は、互いにバスにより接続されたCPU31、ROM32、RAM33、バックアップRAM34、及びADコンバータを含むインターフェース35等を備えるマイクロコンピュータである。ROM32には、CPU31が実行するプログラム、マップ(ルックアップテーブル)、及び定数等のデータが予め記憶されている。RAM33は、CPU31の指示に応じてデータを一時的に保持する。バックアップRAM34は、内燃機関15が運転状態にあるときにデータを記憶し、さらに内燃機関15の運転が停止している間も記憶したデータを保持する。
このECU30は、ギア種別識別センサ17a及びブレーキスイッチ23、並びに、何れも図示を省略したブレーキペダルセンサ、エアフローメータ、アクセル開度センサ、スロットル開度センサ、機関回転速度センサ、シフトレバーポジションスイッチ及び水温センサ等に接続されている。
ブレーキスイッチ23は、ブレーキペダル22が操作されるとON信号を発生し、ブレーキペダル22の操作が解除されるとOFF信号を発生する。これらの信号はECU30へ送信される。
ブレーキペダル22の近傍に設けられたブレーキペダルセンサは、ブレーキペダル22の位置、即ち踏込量を検出するセンサである。
ブレーキペダル22をドライバーが踏み込むとブレーキ油圧が上昇しブレーキアクチュエータが作動する。すると各ブレーキ装置20が、ブレーキペダル22の踏込量に対応する制動力を前輪11及び後輪12に対して付与する。
さらに車両10のECU30は、「ブレーキスイッチ23がON」かつ「右側又は左側に位置する、前輪11と後輪12との回転速度差が所定値以上である」と判定したとき、車両10が低μ路上を走行中であると判定する。この判定を以下「低μ路判定」と称する。図2、図3の「ON」状態が示すように、「低μ路判定」が一旦なされると、「低μ路判定」がなされた状態はブレーキスイッチ23がOFFになるまで保持される。ブレーキスイッチ23がOFFになると「低μ路判定」は解除される。
車両10のECU30が「低μ路判定」、「シフトレバーがDレンジにありかつ自動有段変速機17の変速段が低速ギアになっているという判定」、及び「さらに別の所定条件が満たされているという判定」をした場合に、ECU30は「低μ路制御」を実行する。そして、この3つの判定がなされることを以下、「低μ路制御条件が成立」する、と称する。この低μ路制御とは、低μ路上での車両10の停止動作及び発進動作に適した制御方法のことであり、後述する「低μ路目標アイドル回転速度制御」及び「2速ホールド制御」を含む制御である。なお、上記「さらに別の所定条件が満たされているという判定」は低μ路制御を実行する条件として必須ではない。
一方、ECU30が低μ路制御条件の前記各要件のいずれか一つが満たされていないと判定するとき、ECU30は低μ路制御ではなく通常制御、即ち「低μ路目標アイドル回転速度制御」及び「2速ホールド制御」を行わない制御に基づいて車両10を制御する。
つまりECU30は低μ路制御と通常制御とを適宜選択しながら車両10を制御する。
エアフローメータ(図示略)は、内燃機関15に吸入される空気量を検出しかつ検出結果を表す信号をECU30へ送信する。
アクセル開度センサ(図示略)は、車内に設けられたアクセルペダル(図示略)の位置、即ち踏込量(アクセル開度)を検出するセンサであり、アクセルペダルが踏まれたときに踏込量情報を表す検出信号をECU30へ送信する。
スロットル開度センサ(図示略)は、内燃機関15の吸気ダクト(図示略)内に回転可能に設けられたスロットルバルブ(図示略)の開度を検出し、検出結果を表す信号をECU30へ送信する。周知のように、スロットルバルブの開度に応じて吸気ダクトからシリンダに吸入される空気量が調整される。
機関回転速度センサ(図示略)は、内燃機関15のクランクシャフトの回転数を検出し、検出結果を表す信号をECU30へ送信する。
インプットシャフト回転数センサ(図示略)は、自動有段変速機17のインプットシャフトの回転数を検出し、検出結果を表す信号をECU30へ送信する。
出力軸回転数センサ(図示略)は、自動有段変速機17の出力軸回転数(即ち、車速)を検出し、検出結果を表す信号をECU30へ送信する。ECU30は、出力軸回転数に基づいて車両10の車速を認識する。
水温センサ(図示略)は、内燃機関15の冷却水温を表す信号をECU30へ送信する。
シフトレバーポジションスイッチ(図示略)は、車内に設けたシフトレバー(図示略)のシフト位置を検出するものであり、検出結果を表すシフト位置信号をECU30へ送信する。本実施形態のシフトレバーは、D(ドライブ)レンジ、L(1速)レンジ、2(2速)レンジ、R(リバース)レンジ、P(パーキング)レンジ、及びN(ニュートラル)レンジの6つのシフト位置に移動可能である。
シフトレバーポジションスイッチからシフト位置信号を受信したECU30は、前記油圧回路の電磁切替え弁に対して制御信号を送信する。その結果、油圧回路を流れる作動油の経路が変わり、作動油の油圧を受ける自動有段変速機17が変速段(ギア)を自動的に変更する。即ち、シフト位置がLレンジのときは自動有段変速機17の変速段が1速ギアになり、シフト位置が2レンジのときは自動有段変速機17の変速段が2速ギアになる。シフト位置がRレンジのときは自動有段変速機17の変速段がバックギアになる。シフト位置がNレンジのときは自動有段変速機17がニュートラル状態となり、シフト位置がPレンジのときは自動有段変速機17がパーキング状態となる。
シフト位置がDレンジのときは、ECU30は各種の車両情報に基づいて自動有段変速機17を制御する。即ち、ブレーキペダルセンサ、ブレーキスイッチ23、アクセル開度センサ、スロットル開度センサ、機関回転速度センサ、出力軸回転数センサ、及び水温センサなどから送られた車両情報、並びにROM32に記憶されたマップ及びプログラム等に基づいて自動有段変速機17を制御する。
例えばECU30はシフトレバーがDレンジに位置するとき、ECU30へ送信された各種の車両情報に基づいて1〜5速ギアの中から最適と考えられる変速段を選択する。そして前記電磁切換え弁に制御信号を送信することにより、自動有段変速機17の変速段を選択された変速段に変更させる。
なお、ECU30は、スロットルバルブの開度が一定であれば、車速が高くなるにつれて、1速ギアから2速、3速・・・5速へと次第に高速ギアへと変速段を変更するように、自動有段変速機17を制御する。
周知のようにシフトレバーがDレンジ、Lレンジ、2レンジ、又はRレンジに位置するとき、自動有段変速機17は動力伝達可能な状態となる。一方、シフトレバーがNレンジ及びPレンジに位置するとき、自動有段変速機17は動力伝達不能な状態となる。
さらにECU30は、ギア種別識別センサ17aから送信される検出信号に基づいて、自動有段変速機17の変速段の種別を認識する。
さらに車両10は、実行可能な制御方法によって、以下の2つの車両タイプに分類される。
<タイプ1:SS制御タイプ車両>
SS制御とは、車両10が走行中に各ブレーキ装置20が作動することにより車速が所定速度以下(例えばゼロ)となったときに、ECU30が内燃機関15を一時的に停止させる制御である。シフトレバーがDレンジに位置する場合に走行中の車両10がSS制御を実行するとき、自動有段変速機17は変速段を強制的に1速ギアへ変化させる。
そのため、内燃機関15の燃費を向上させ、さらに排出ガスを削減可能になる。
この一時停止状態において再始動条件が成立すると、ECU30が内燃機関15を再始動させる。例えば、ブレーキペダルセンサからの信号に基づいて「ブレーキペダル22の踏込量が所定量より小さくなった」とECU30が判定したことを、再始動条件として利用可能である。再始動条件が成立すると、自動有段変速機17の変速段が1速ギアになっている状態で内燃機関10が再始動する。
<タイプ2:N制御タイプ車両>
N制御(ニュートラル制御)とは、シフトレバーがDレンジにある場合に所定のN制御条件が揃ったときに、自動有段変速機17を自動的に動力伝達不能なニュートラル状態にする制御である。例えば、「ブレーキペダル22が所定量以上踏まれている」、「アクセルペダルが踏まれていない」及び「車速がゼロ」の3つの条件が全て揃ったとECU30が判定することを、N制御条件として利用可能である。なお、シフトレバーがDレンジに位置する場合に車両10がN制御を実行しようとするとき、ECU30はN制御を実行する前に自動有段変速機17の変速段を強制的に1速ギアへ変化させる。
また「ブレーキペダル22の踏込量が所定量より小さくなった」とECU30が判定することを、N制御の解除条件として利用可能である。この解除条件が成立すると、自動有段変速機17がニュートラル状態から1速ギア状態に移行する。
続いて車両10の制御方法の概要について説明する。
本実施形態の制御方法の主な特徴は以下の4点である。以下、この3点について図2及び図3を参照しながら説明する。
<特徴1:低μ路制御時の1速走行制御>
本実施形態のタイプ1、2の車両10のECU30は「目標アイドル回転速度制御」を実行する。この目標アイドル回転速度制御は、内燃機関15の運転状態がアイドル運転状態である場合(例えば、車速が「0」に近い所定速度未満であり且つアクセル開度センサにより検出されるアクセル開度が「0」である場合)に機関回転速度を目標アイドル回転速度に一致させる制御である。より具体的に述べると、ECU30は、機関回転速度が目標アイドル回転速度より大きいとき、スロットルバルブの開度を減少させ、更に、場合により点火時期を進角することにより、機関回転速度を目標アイドル回転速度に近づける。これに対し、機関回転速度が目標アイドル回転速度より小さいとき、スロットルバルブの開度を増大させ、更に、場合により点火時期を遅角することにより、機関回転速度を目標アイドル回転速度に近づける。更に、目標アイドル回転速度は、水温センサにより検出される冷却水温が低いほど高くなるように設定され、ドライバーにより設定される室内要求温度と大気温度との差が大きいほど高くなるように設定され(即ち、暖房要求がある場合に高い値に設定され)、更に、図示しない電気負荷が大きくなるほど(要求発電量が大きいほど)高くなるように設定される。例えば、目標アイドル回転速度は後述するように、暖房要求がある場合でありかつシフトレバーがDレンジにあると1100rpmに設定され、暖房要求がある場合でありかつシフトレバーがNレンジ又は変速段がニュートラルであると1200rpmに設定される。
さらにタイプ1、2の車両10のECU30は「低μ路制御条件」が成立したと判断したとき、低μ路制御の一つとして「低μ路目標アイドル回転速度制御」を実行する。この低μ路目標アイドル回転速度制御は「目標アイドル回転速度制御」の一形態である。但し、低μ路目標アイドル回転速度制御には、通常の目標アイドル回転速度制御とは異なる以下の特徴がある。即ち、低μ路目標アイドル回転速度制御においてECU30は、自動有段変速機17の変速段が1速ギアと2速ギアとバックギアのいずれであるかに応じて、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を個別に設定する。この際ECU30は、ギア種別識別センサ17aから送信される検出信号に基づいて自動有段変速機17の変速段の種別を認識する。
図2及び図3に示すように、低μ路制御を行う場合に(即ち低μ路判定がONになっている場合に)、自動有段変速機17の変速段が2速ギアになっているときは、ECU30がROM32に記憶されたマップに基づいて目標アイドル回転速度の上限値を900rpmに設定する。また自動有段変速機17の変速段が1速ギアになっているときは、ECU30がマップに基づいて目標アイドル回転速度の上限値を760rpmに設定する。自動有段変速機17の変速段がバックギアになっているときは、ECU30がマップに基づいて当該上限値を700rpmに設定する(図2、図3の一点鎖線を参照)。
走行中の車両10が低μ路目標アイドル回転速度制御をしている場合に、ドライバーがブレーキペダル22の踏込量を小さくしながら駆動輪12及び非駆動輪11(即ち、車輪)に制動力を及ぼすと、車両10が減速又は停車する(図2及び図3の時刻aより前〜時刻cの間を参照)。
そして自動有段変速機17の変速段が1速ギアになると(図2及び図3の時刻b参照)、低μ路目標アイドル回転速度制御によって内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値は2速ギアのときよりも低い回転速度である760rpmとなる。
本来、低μ路上において押し出され現象を発生させることなく車両を停止させるには、変速段を1速ギアよりも「駆動輪に発生するトルク」が小さい2速ギアに保持する「2速ホールド制御」を行ない、かつ、目標アイドル回転速度の上限値を低くするのが理想的である。
しかし、例えばタイプ1、2の車両10のように、SS制御やN制御を行う前に自動有段変速機17の変速段が必ず1速ギアになる車両では、SS制御やN制御を行う前に2速ホールド制御を実行できない。
しかし低μ路判定時に1速ギアになっていたとしても、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を低い数値(760rpm)に設定すれば、内燃機関15の回転トルクを受ける後輪12のトルク(駆動輪が発生するトルク)が小さくなる。そのため1速ギア使用時にクリープ力によって押し出され現象が発生する可能性を低下させることが可能である。
また、低μ路目標アイドル回転速度制御中に変速段を2速ギアから1速ギアに変化させるとき(図2及び図3の時刻b参照)、ECU30は内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を900rpmから760rpmへ急激に低下させる。その結果、目標アイドル回転速度が900rpmから760rpmへ急激に低下する。
シフトレバーがDレンジにありかつ例えば始動直後のように内燃機関15が十分に暖まっていない場合にエアコン(図示略)からECU30へ暖房要求が送信されたときの目標アイドル回転速度の上限値は、図2及び図3に示すように1100rpmである。即ち、低μ路目標アイドル回転速度制御中の1速ギアの目標アイドル回転速度の上限値である760rpmという値は、暖房要求を満たさない大きさである。そのため低μ路目標アイドル回転速度制御中に変速段が1速ギアになった場合は、内燃機関15に対する負荷要求、例えばエアコンによる暖房要求を満たすことができない。
即ち、この場合は内燃機関15に対する暖房要求を満たすことよりも、1速ギア使用に伴う押し出され現象の発生防止を優先させている。
なおタイプ1、2の車両10は2速ギアの状態で低μ路制御条件が成立すると、2速ギアのまま低μ路目標アイドル回転速度制御を行う。しかしこの場合においてもタイプ1、2の車両は、SS制御とN制御を実行する前に自動有段変速機17の変速段を強制的に1速ギアに変更する(図2及び図3の時刻b参照)。
なお、自動有段変速機17の変速段が2速ギアの状態で車両10が低μ路目標アイドル回転速度制御を実行するとき(図2、図3の時刻a〜bの間を参照)、押し出され現象の発生防止を優先すべく、目標アイドル回転速度の上限値は1100rpmよりも低い900rpmに設定される。但し、この上限値は1速ギアの場合の目標アイドル回転速度の上限値よりは高いので、1速ギアの場合と比べると暖房要求に応えやすい。
なお、低μ路目標アイドル回転速度制御を実行する場合であって、シフトレバーがRレンジに位置することにより自動有段変速機17の変速段がバックギアになったときは目標アイドル回転速度の上限値が700rpmに設定される。但しこの場合に、自動有段変速機17の変速段がバックギアから2速ギアへ自動的に変更されることはない。そのため変速段がバックギアになっているときの低μ路制御では、2速ホールド制御が実行されることはない。
なお、内燃機関15の始動開始から十分に時間が経過している場合のように内燃機関15が十分に暖まっているときは、ECU30へ暖房要求が送信された場合の目標アイドル回転速度は600rpmである。そのためこの場合は、低μ路目標アイドル回転速度制御中に自動有段変速機17の変速段が1速ギア、2速ギア、及びバックギアのいずれになっている場合であっても、暖房要求に応えることが可能である。
<特徴2:N制御中やシフトレバーがNレンジにあるときの低μ路目標アイドル回転速度制御>
図3の時刻cにおいてタイプ2の車両10の車速が0(ゼロ)になると、ECU30はN制御を実行する。
N制御中は自動有段変速機17がニュートラル状態となるので、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を高めに設定しても、車両10がクリープ現象を発生させることがない。そのため、低μ路目標アイドル回転速度制御によって、このときの目標アイドル回転速度の上限値を1200rpmに設定して、暖房要求に応えられるようにしている。
さらにこのときは目標アイドル回転速度の上限値の単位時間当たりの変化量(即ち、変化率)を、時刻aにおいて2速ギアから1速ギアに切り替えるときの目標アイドル回転速度の上限値の単位時間当たりの変化量より小さくしている(図3中の時刻c〜c’参照)。
このように内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を少しずつ上げれば、大幅かつ急激に上昇させる場合と比べてドライバーに違和感を与えるおそれを小さくできる。
なお、タイプ1、2の車両が、例えば時刻b〜eのいずれかの時刻においてシフトレバーをNレンジにシフトする場合も、N制御の場合と同様の理由により、目標アイドル回転速度の上限値を1200rpmに設定する。さらにこの場合も、目標アイドル回転速度の上限値の単位時間当たりの変化量を、時刻aにおいて2速ギアから1速ギアに切り替えるときの目標アイドル回転速度の上限値の単位時間当たりの変化量より小さくする。
<特徴3:2速ホールド制御>
例えば、ブレーキペダル22の踏込量が所定量より小さくなることに起因して、タイプ1、2の車両10がSS制御やN制御を解除して発進するとき、これらの車両10は必ず変速段を1速ギアにした上で発進する。そして1速ギアを用いた走行時に低μ路目標アイドル回転速度制御が行われた場合は、所定の「2速ホールド条件」が成立したとき(図2及び図3の時刻e参照)、ECU30が低μ路制御の一つである2速ホールド制御を実行する。即ちECU30は、自動有段変速機17の変速段を2速ギアに変更させかつ2速ギアに保持させる。さらにECU30からの指示によって、内燃機関15が目標アイドル回転速度の上限値を900rpmに設定する。
なお、例えば低μ路目標アイドル回転速度制御中に1速ギアを利用しているときのトルクコンバータ16のクラッチ接続状態が所定状態となったことを、2速ホールド条件として利用可能である。
例えばSS制御タイプ車両の場合は、内燃機関15が停止後に再始動した場合に変速段を1速ギアから2速ギアに切り替えるときに、内燃機関15の動力によって駆動される上記ポンプの圧力を利用し、ポンプの圧力が所定圧力となったときに変速段が2速ギアに切り替わる。そのためSS制御タイプ車両の場合は、ポンプの圧力が所定圧力になったことを2速ホールド条件として利用可能である。
このように2速ホールド制御を実行することにより、タイプ1、2(図2、図3)の車両10を低μ路上で停止状態から発進させる際に、車両10をスリップやスタック等を伴うことなく円滑に発進させることが可能になる。
さらにECU30は、2速ホールド制御を実行するのに伴って内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を変速段が1速ギアのときよりも高くする。そしてこのときの目標アイドル回転速度の上限値の単位時間当たりの変化量を、時刻aにおいて2速ギアから1速ギアに切り替えるときの目標アイドル回転速度の上限値の単位時間当たりの変化量より小さくしている(図2及び図3の時刻eの直後の期間を参照)。
このように内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を少しずつ上げれば、大幅かつ急激に上昇させる場合と比べてドライバーに違和感を与えるおそれを小さくできる。
さらに2速ホールド制御中の目標アイドル回転速度の上限値が1速ギアの場合よりも高くなるので、1速ギアの場合と比べて暖房要求に応え易くなる。
<特徴4:ギア種別識別センサ17aが故障したときの目標アイドル回転速度制御>
低μ路制御を実行中にECU30が「ギア種別識別センサ17aが故障している」と判定したとき、ECU30は前記マップに基づいて、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を、バックギア形成時の上限値である700rpmに設定する。即ち、低速ギアを構成する1速ギア、2速ギア、及びバックギアに対応する3つの上限値の中で最も低いものに設定する。
例えば、ECU30が自動有段変速機17を「所望の変速段」にすべく各電磁切換え弁に対して信号を送った場合に、ギア種別識別センサ17aからの出力信号に基づいてECU30が「所定の変速段」であると判断したとする。この場合ECU30は、ギア種別識別センサ17aが正常に動作していると判定する。
その一方で、例えば同じ目的でECU30が各電磁切換え弁に対して信号を送ったにも拘わらず、ギア種別識別センサ17aからの出力信号に基づいてECU30が「所定の変速段」ではないと判断したとする。この場合ECU30は、ギア種別識別センサ17aが正常に動作してない、即ち故障していると判定する。
このように制御すれば、ギア種別識別センサ17aが故障した場合であっても、目標アイドル回転速度の上限値が自動有段変速機17の変速段(例えば1速ギア)にとって過剰に高い値(例えば2速ギアに対応する目標アイドル回転速度の上限値)になることがない。さらにECU30が自動有段変速機17の変速段を認識できないことに起因して、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値が設定されないという事態が発生することもない。
従って、ギア種別識別センサ17aが故障したとしても、使用中の変速段にとって過剰に高い目標アイドル回転速度で内燃機関15が回転することがない。そのため、低μ路制御中に車両10が押し出され現象やスタック等を起こすおそれは小さい。
続いてタイプ1、2の車両10の具体的な制御方法を図4、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
図示しないイグニッション・キー・スイッチが操作され内燃機関15が運転を開始すると、ECU30が所定時間(例えば16msec)おきに図4、図5のフローチャートに示したルーチンを繰り返し実行する。
最初にECU30はステップ100にて図5(a)のサブルーチンへ進み、「a:前提条件」が成立しているか否かを判定する。
即ち、ECU30は図5のステップ101において、
1:内燃機関15の始動から所定時間が経過しているか。
2:水温センサが測定した内燃機関15の冷却水の温度が所定範囲内(例えば、60℃以下)か。
3:車両10の車速が所定値(例えば、5〜6km/h)未満つまり極めて低速か。
の全てを満たしているかを判定する。
全てを満たしていると判定したとき、ECU30は前提条件が成立していると判定する。
ECU30はステップ101にて前提条件が成立していると判定したとき、ステップ102にて前提条件フラグをONにする。
一方、ステップ101にてNOと判定したとき、ECU30はステップ103へ進み、ステップ103にて前提条件フラグをOFFにする。
続いてECU30は図4のステップ110にて図5(b)のサブルーチンへ進み、「b:実行条件」が成立しているかを判定する。
即ち、ECU30は図5のステップ111での判定時において、
1:低μ路判定をしているか。
2:自動有段変速機17の変速段が停止性向上シフト位置以下か。換言すると、シフト位置がDレンジでありかつ1速ギアと2速ギアのいずれかであるか、シフト位置がRレンジにあるか、又はシフト位置がNレンジにあるか。
3:アクセル開度センサが検出したアクセル開度がゼロか。
4:ブレーキスイッチ23の出力がONか。
の全てを満たしているかを判定する。
全てを満たしていると判定したとき、ECU30は実行条件が成立していると判定する。
ECU30はステップ111にて実行条件が成立していると判定したとき、ステップ112にて実行条件フラグをONにする。
一方、ステップ111にてNOと判定したとき、ECU30はステップ113へ進み、ステップ113にて実行条件フラグをOFFにする。
そしてECU30は、ステップ120にて前提条件フラグ及び実行条件フラグの両方がONか否かを判断する。ECU30がいずれのフラグもONであると判断した場合、即ち「低μ路制御条件が成立している」と判断した場合、ECU30はステップ123へ進み、少なくともいずれか一方のフラグがOFFの場合はステップ200へ進む。
ステップ120にてYESの場合、ECU30はステップ123にて「ギア種別識別センサ17aが正常に動作しているか」を判定する。
ステップ123にてYESの場合、ECU30はステップ125に進み、図4のブロックB内に記載した「ROM32に記憶されたマップ(ルックアップテーブル)」に従い、現在の変速段(ギア)に基づいて「今回の設定上限値」を決定する。
次いで、ECU30はステップ130に進み、「今回の設定上限値が前回の目標アイドル回転速度の上限値以下か否か」を判定する。
このステップ130は、
1:前回判定時が2速ギアで今回判定時が1速ギアの場合
2:前回判定時が2速ギアで今回判定時が2速ギアの場合
3:前回判定時が1速ギアで今回判定時が1速ギアの場合
4:前回判定時がバックギアで今回判定時がバックギアの場合
のいずれかに該当しかつN制御及びシフトレバーのNレンジへの移動が行われていない場合であるか否かを判定するステップである。
ステップ130での判定がYESである場合、ECU30はステップ140に進み、目標アイドル回転速度の上限値を「ステップ125にて決定した今回の設定上限値」に設定する。その後、ECU30は本ルーチンを一旦終了する。
この結果、自動有段変速機17の変速段が2速ギアの場合には目標アイドル回転速度の上限値は900rpmに設定される。更に、変速段が2速ギアから1速ギアに変化した場合、及び、変速段が1速ギアに維持されている場合は、目標アイドル回転速度の上限値は760rpmに設定される。変速段がバックギアの場合には目標アイドル回転速度の上限値は700rpmに設定される。従って、a:前提条件及びb:実行条件が共に成立しているとき(従って、少なくとも、低μ路判定中であり且つ変速段が低速段であり且つアクセルが踏み込まれておらず且つブレーキ操作がなされている場合)において、変速段がより大きい変速比を有する変速段へと変速される場合には、目標アイドル回転速度の上限値は直ちに減少させられる(図2の時刻b及び図3の時刻bを参照。)。
他方でステップ123にてECU30がNOと判定した場合、ECU30はステップ145にて内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を、図4のブロックBのマップに従って、バックギアに対応した値である700rpmに設定する。
上述したように、この700rpmへの設定変更は、自動有段変速機17の変速段が1速ギア、2速ギア、又はバックギアのいずれであっても実行される。従って、ギア種別識別センサ17aが故障していたとしても、低μ路制御中に車両10が押し出され現象やスタック等を起こすおそれは小さい。
ステップ130にてNOと判定した場合、即ち前回判定時が1速ギアで今回判定時が2速ギアの場合、又は、N制御によるニュートラル状態への変更もしくはシフトレバーのNレンジへの移動が行われている場合、ECU30はステップ150へ進み、
1:車両タイプがタイプ1の場合、ドライバーがシフトレバーをNレンジへシフトさせたか。
2:車両タイプがタイプ2の場合、車両10がN制御によりニュートラル状態への変更を行っているか又はドライバーがシフトレバーをNレンジへシフトさせたか。
を判定する。
ECU30がステップ150にてYESと判定した場合、ECU30はステップ160へ進み、目標アイドル回転速度の上限値を前回の上限値から2rpmだけ増大させる(図3の時刻c〜c’を参照)。但し、目標アイドル回転速度の上限値は、今回の設定上限値である1200rpmを超えないように制限される。このようにN制御中またはシフトレバーがNレンジにある場合は、内燃機関15の回転トルクが後輪12に伝達されるおそれがない。そのため、高いアイドル回転速度を必要とする暖房要求に応えるべく、目標アイドル回転速度の上限値を高い値(1100rpmよりも高い値)に設定する。但し、この場合に、アイドル回転速度が急激に上昇するとドライバーに違和感を与えるおそれがあるので、本ルーチンが実行される毎に所定回転(2rpm)ずつ目標アイドル回転速度の上限値を上昇させ、それにより目標アイドル回転速度を徐々に上昇させる。その後、ECU30は本ルーチンを一旦終了する。
一方、ECU30がステップ150にてNOと判定した場合、即ち変速段が2速ギアであり(即ちシフトレバーがNレンジ以外の位置にあり)かつN制御が行われていない場合は、ECU30はステップ170へ進む。そしてECU30はステップ170にて、目標アイドル回転速度の上限値を前回の上限値から1rpmだけ増大させる(図3の時刻eの直後を参照)。但し、目標アイドル回転速度の上限値は、今回の設定上限値である900rpmを超えないように制限される。このように変速段が1速ギアから2速ギアに変更された後には目標アイドル回転速度の上限値を徐々に増大すれば、目標アイドル回転速度が徐々に増大することになる。よって、上記したようにドライバーに違和感を与えるおそれを小さくでき、且つ、押し出され現象が発生する可能性を低くすることもできる。
他方、ECU30がステップ120にてNOと判定した場合、即ち「低μ路制御条件が成立していない」と判断した場合、ECU30はステップ200へ進む。そしてECU30はステップ200にて「b:実行条件」が成立しているかを判定する。
ステップ200にてECU30がYESと判定した場合は、内燃機関15を通常制御に基づいて制御する。例えば、ドライバーによるアクセルペダルやブレーキペダルの操作に起因して、ECU30が低μ路判定を解除した場合、ECU30はステップ200にてYESと判定しステップ210へ進む。
ECU30はステップ210にて、目標アイドル回転速度の上限値を前回の上限値から3rpmだけ増大させる。この場合のように、例えば「アクセルペダルを踏む」或いは「ブレーキペダル22から足を離す」というドライバーの意志に基づく行為に起因して低μ路判定を解除した場合、目標アイドル回転速度の上限値を比較的早く上昇させ、それにより、目標アイドル回転速度も比較的早く上昇させる。何故なら、この場合は、暖房要求に応えるべく目標アイドル回転速度を早い速度で増大させても、ドライバーに違和感を与えることがないからである。さらにこの場合は、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値が、内燃機関15の回転速度の想定しうる最大値まで上昇するのを許容する。
これに対し、ステップ200にてECU30がNOと判定した場合、即ち「a:前提条件」が不成立の場合は、内燃機関15を以下のように制御する。例えば内燃機関15の冷却水温が高い場合に「a:前提条件」は不成立となり、ECU30はステップ220へ進む。
ECU30はステップ220にて、目標アイドル回転速度の上限値を前回の上限値から1rpmだけ増大させる。冷却水温が上昇することにより前提条件が成立している状態から不成立の状態へと変化した場合等のように、ドライバーの意志と無関係の事象に起因して低μ路制御を行わない場合には、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値を急速に上昇させ、それにより目標アイドル回転速度を急激に上昇させると、ドライバーに違和感を与えてしまう。そのため、このステップ220においては、目標アイドル回転速度の上限値を徐々に上昇させる。さらにこの場合は、内燃機関15の目標アイドル回転速度の上限値が、内燃機関15の回転速度の想定しうる最大値まで上昇するのを許容する。
以上、本発明を上記各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、車両10はFR車とは異なるタイプ、例えばFF車などであってもよい。
内燃機関10を直噴式内燃機関に変更したり、内燃機関10をディーゼル機関に変更したりしてもよい。
また内燃機関と電動モータを具備するハイブリッド車両に本発明を適用してもよい。
更に、自動有段変速機17が形成する低速ギアの中で、1速ギアのギア比をバックギアのギア比より大きくしてもよい。即ち、「第1の変速段」をバックギアとし、「第3の変速段」を1速ギヤにしてもよい。このとき、ECU30は、1速ギアに対応する目標アイドル回転速度の上限値を、低速ギアを構成する各ギアに対応する複数の前記上限値の中で最低の大きさにする。即ち、ECU30はこの場合も、低速ギアのうち、ギア比が大きいほど目標アイドル回転速度の上限値を小さい値に設定する。
ギア種別識別センサ17aが故障したときに、低速ギアを構成する各ギアに対応する前記上限値の中で最低の大きさと実質的に同じ大きさである「実質最低値」を、低μ路制御中の目標アイドル回転速度の上限値に設定してもよい。
この「実質最低値」とは、前記上限値の中で2番目に低い値より小さくかつ最低の上限値より大きい値であり、しかも車両10が押し出され現象を発生するおそれがほぼなくなる程度の値をいう。
例えば特定の車両においては、前記実施形態の最低の上限値(700rpm)と2番目に低い上限値(760rpm)との差に0.1(10%)を乗じた値を最低の上限値に加えた値である「706rpm」を「実質最低値」として設定可能である。
また、ギア種別識別センサ17aが故障したときに、最低の上限値よりもさらに低い値(例えば650rpm)を、低μ路制御中の目標アイドル回転速度の上限値に設定してもよい。
このようにすれば、自動有段変速機17がいずれの低速ギアを形成している場合であっても、車両10が押し出され現象を発生するおそれをより小さくすることが可能になる。
更に、運転席近傍に設けた低μ路スイッチ(図示略)を乗客がON状態に切り替えて車両を「低μ路走行モード」に切換えた状態で制動動作が行われたときに、ECU30が「低μ路制御条件」が成立したと判断し低μ路制御を実行してもよい。この変形例の場合は、低μ路スイッチがOFF状態に切り替えることにより車両が「通常走行モード」になっている場合又は制動動作が行われていない場合に、ECU30が「低μ路制御条件」が解除されたと判断し通常制御を行うことになる。
本発明は継手装置がクリープ力を発生する車両に適用可能である。そのため継手装置として例えばデュアルクラッチトランスミッションを利用した車両にも適用可能である。更に、クリープ力を発生可能であるセミオートマチック車両に本発明を適用することも可能である。
10・・・車両、11・・・前輪、12・・・後輪、15・・・内燃機関、16・・・トルクコンバータ(継手装置)、17・・・自動有段変速機、17a・・・ギア種別識別センサ(ギア識別手段)、20・・・ブレーキ装置(制動装置)、22・・・ブレーキペダル、23・・・ブレーキスイッチ、30・・・電気制御装置(ECU)(制御部)(判定部)。

Claims (5)

  1. 車両に搭載された内燃機関と、
    前記機関が発生した動力を前記車両の駆動輪に伝達可能でありかつ第1のギア比の第1の変速段と同第1のギア比よりも小さい第2のギア比の第2の変速段とを含む複数のギアを変速段として形成可能である有段変速機と、
    前記機関と前記変速機との間に介在されかつ前記車両がクリープ走行可能となるように前記機関が発生した動力を前記変速機に伝達可能な継手装置と、
    前記駆動輪及び前記車両の非駆動輪に制動力を付与可能な制動装置と、
    前記変速機の前記変速段の種別を識別するギア識別手段と、
    前記機関及び前記変速機を制御する制御部と、
    を備えた車両制御装置において、
    前記制御部は、
    前記ギア識別手段が正常に動作しているか否かを判定する判定部を含み、且つ、
    前記機関の運転状態がアイドル運転状態である場合に機関回転速度が目標アイドル回転速度に一致するように前記機関を制御する目標アイドル回転速度制御を実行するように構成され、
    更に、
    前記制動装置が前記車両を制動中に所定の低μ路制御条件が成立したと判定した場合、 前記ギア識別手段が正常に動作していると前記判定部が判定しているときには、前記変速機の前記変速段が前記第1の変速段となったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を、前記変速段が前記第2の変速段となったときの前記目標アイドル回転速度の上限値よりも低く設定し、且つ、
    前記ギア識別手段が正常に動作していないと前記判定部が判定しているときには、前記目標アイドル回転速度の上限値を、前記変速段の種別に拘わらず、前記各変速段に対応して設定される複数の前記上限値の中で最も低い値と実質的に同じ大きさである実質最低値以下に変更する、
    ように構成された、車両制御装置。
  2. 請求項1記載の車両制御装置において、
    前記実質最低値が、
    複数の前記上限値の中で最も低い値と2番目に低い値との差に0.1を乗じた値を、前記最も低い値に加えた値である、
    車両制御装置。
  3. 請求項1または2記載の車両制御装置において、
    前記有段変速機が、
    前記第1のギア比よりも小さくかつ前記第2のギア比よりも大きい第3のギア比を有する第3の変速段を形成可能であり、
    前記第1の変速段が1速ギアであり、前記第2の変速段が2速ギアであり、前記第3の変速段がバックギアであり、
    前記制御部が、
    前記制動装置が前記車両を制動中に前記低μ路制御条件が成立したと判定した場合であって前記ギア識別手段が正常に動作していると前記判定部が判定している場合、前記変速機の前記変速段が前記1速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記各変速段に対応する複数の前記上限値の中で最も低く設定し、且つ、前記変速機の前記変速段が前記バックギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記変速機の前記変速段が前記2速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値よりも低く設定するように構成された、
    車両制御装置。
  4. 請求項1または2記載の車両制御装置において、
    前記有段変速機が、
    前記第1のギア比よりも小さくかつ前記第2のギア比よりも大きい第3のギア比を有する第3の変速段を形成可能であり、
    前記第1の変速段がバックギアであり、前記第2の変速段が2速ギアであり、前記第3の変速段が1速ギアであり、
    前記制御部が、
    前記制動装置が前記車両を制動中に前記低μ路制御条件が成立したと判定した場合であって前記ギア識別手段が正常に動作していると前記判定部が判定している場合、前記変速機の前記変速段が前記バックギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記各変速段に対応する複数の前記上限値の中で最も低く設定し、且つ、前記変速機の前記変速段が前記1速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値を前記変速機の前記変速段が前記2速ギアとなったときの前記目標アイドル回転速度の上限値よりも低く設定するように構成された、
    車両制御装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一つに記載の車両制御装置において、
    前記制御部は、
    前記制動装置が前記車両を制動中に前記低μ路制御条件が成立したと判定した場合であって前記ギア識別手段が正常に動作していないと前記判定部が判定している場合、前記目標アイドル回転速度の上限値を、前記各変速段に対応する複数の前記上限値の中で最も低い値よりもさらに低い値に変更するように構成された、
    制御装置。
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