特許文献1に記載の電圧供給装置は、入力信号を増幅するアナログアンプに電圧を供給するためのものであるため、デジタルアンプにそのまま適用することができない。例えば、特許文献1に記載の電圧供給装置において、切換回路13は、増幅回路11が出力する信号の振幅に基づいて、電源回路12から供給される電圧に、コンデンサC101、C102の両端の電圧を重畳させて増幅回路11に供給するか、又は、コンデンサC101、102を充電するかを切り換えている。しかしながら、デジタルアンプの出力は、パルスであるため、特許文献1に記載の電圧供給装置をデジタルアンプにそのまま適用することはできない。なお、デジタルアンプの出力が、ローパスフィルターを通過した後の出力であれば、デジタルアンプに特許文献1に記載の電圧供給装置を適用することは可能であるが、フィルターレスのデジタルアンプに適用できないという問題がある。
また、特許文献1に記載の電圧供給装置は、両電源の電源回路12から供給される電圧に、コンデンサ両端の電圧を重畳して増幅回路11に供給する装置であるため、単電源の電源にそのまま適用することができない。なお、特許文献1の段落[0026]には、「1電源(単電源)方式の増幅器にも適用できる」と記載されているが、具体的な構成は、一切開示されていない。例えば、特許文献1に記載の電圧供給装置を単電源に適用する場合、1つの切換回路13、1つのコンデンサC101を用いることが考えられる。この場合、切換回路13は、増幅回路11が出力する信号の振幅が、正の所定値を超えない場合に、電源回路12からコンデンサC101に電荷を充電させる。一方、切換回路13は、増幅回路11が出力する信号の振幅が、正の所定値を超えた場合に、電源回路12から供給される正の電圧に、コンデンサC101の両端の電圧を重畳させて増幅回路101に供給する。しかしながら、1つのコンデンサC101に充電される電圧のみが電源回路12から供給される電圧に重畳される構成であるため、大きな振幅の信号が続いたときに、電圧を重畳し続けることができない。これを解決するために、コンデンサの容量を大きくすることが考えられるが、充電時間、サイズ、コストの増加のため、好ましくない。
本発明の目的は、信号の振幅に応じて、長時間、単電源の電源から供給される電圧よりも大きな電位の電圧をデジタルアンプに供給可能とすることである。
第1の発明の電圧供給装置は、デジタルアンプに電圧を供給する電圧供給装置であって、前記デジタルアンプに入力される信号が第1閾値以上である場合に、検出信号を出力する第1検出素子と、前記信号が前記第1閾値よりも小さい第2閾値以下である場合に、検出信号を出力する第2検出素子と、を有する検出回路と、前記第1検出素子の出力に接続され、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する第1駆動素子と、前記第2検出素子の出力に接続され、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する第2駆動素子と、を有するドライバ回路と、単電源である電源と前記デジタルアンプとの間に一端が接続され、他端が第1スイッチ素子を介して接地電位又は前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続される第1充電素子と、前記電源と前記デジタルアンプとの間に一端が接続され、他端が第2スイッチ素子を介して前記接地電位又は前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続される第2充電素子と、前記第1駆動素子の出力に接続され、駆動信号が出力された場合に、前記第1充電素子の他端を前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、前記第1充電素子の他端を前記接地電位に接続する前記第1スイッチ素子と、前記第2駆動素子の出力に接続され、駆動信号が出力された場合に、前記第2充電素子の他端を前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、前記第2充電素子の他端を前記接地電位に接続する前記第2スイッチ素子と、を有するブースト回路と、を備えることを特徴とする。
本発明では、第1検出素子は、デジタルアンプに入力される信号が第1閾値以上である場合に、検出信号を出力する。第1駆動素子は、第1検出素子の出力に接続され、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。第1スイッチ素子は、第1駆動素子の出力に接続され、駆動信号が出力された場合に、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された第1充電素子の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、第1充電素子の他端を接地電位に接続する。従って、信号が第1閾値以上である場合に、第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、信号が第1閾値未満である場合に、第1充電素子は、電源から供給される電圧によって充電される。
また、第2検出素子は、信号が第1閾値よりも小さい第2閾値以下である場合に、検出信号を出力する。第2駆動素子は、第2検出素子の出力に接続され、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。第2スイッチ素子は、第2駆動素子の出力に接続され、駆動信号が出力された場合に、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された第2充電素子の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、第2充電素子の他端を接地電位に接続する。従って、信号が第2閾値以下である場合に、第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、信号が第2閾値よりも大きい場合に、第2充電素子は、電源から供給される電圧によって充電される。
従って、本発明では、信号が第1閾値以上である場合に、第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される一方で、第2充電素子は、電源から供給される電圧によって充電される。また、信号が第2閾値以下である場合に、第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される一方で、第1充電素子は、電源から供給される電圧によって充電される。ここで、デジタルアンプに入力される信号は、増減を交互に繰り返す信号である。従って、信号の振幅が大きい場合、信号は、第1閾値以上と第2閾値以下とを交互に繰り返すため、交互に、第1充電素子、第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧へ足し合わされる。また、第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧へ足し合わされているとき、第2充電素子が充電され、第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧へ足し合わされているとき、第1充電素子が充電されるというように、交互に、第1充電素子、第2充電素子が充電される。これにより、信号の振幅に応じて、長時間、単電源の電源から供給される電圧よりも大きな電位の電圧を供給することが可能となる。
また、デジタルアンプに入力される信号が、第1閾値以上、第2閾値以下である場合に、電源から供給される電圧に第1充電素子、又は、第2充電素子に充電されている電圧を足し合わせる。すなわち、デジタルアンプの出力を用いず、デジタルアンプに入力される信号を用いて、第1充電素子、又は、第2充電素子に充電されている電圧を、電源から供給される電圧に足し合わせるか否かが決定されるため、フィルターレスのデジタルアンプであっても、電源から供給される電圧よりも大きな電位の電圧を供給することができる。
このように、本発明によれば、信号の振幅に応じて、長時間、単電源の電源から供給される電圧よりも大きな電位の電圧をデジタルアンプに供給することが可能である。
また、大きい振幅の信号に対応するために、電位の大きな電圧を供給可能な電源とする必要がないため、省エネルギーに貢献可能となる。
第2の発明の電圧供給装置は、第1の発明の電圧供給装置において、前記検出回路は、2つの前記第1検出素子と、2つの前記第2検出素子と、を有し、一方の前記第1検出素子は、前記信号が前記第1閾値以上である場合に、検出信号を出力し、他方の前記第1検出素子は、前記信号が前記第1閾値よりも大きい第3閾値以上である場合に、検出信号を出力し、一方の前記第2検出素子は、前記信号が前記第2閾値以下である場合に、検出信号を出力し、他方の前記第2検出素子は、前記信号が前記第2閾値よりも小さい第4閾値以下である場合に、検出信号を出力し、前記ドライバ回路は、2つの前記第1検出素子にそれぞれ接続された2つの前記第1駆動素子と、2つの前記第2検出素子にそれぞれ接続された2つの前記第2駆動素子と、を有し、前記ブースト回路は、2つの前記第1充電素子と、2つの前記第2充電素子と、2つの前記第1駆動素子の出力に接続された2つの前記第1スイッチ素子と、2つの前記第2駆動素子の出力に接続された2つの前記第2スイッチ素子と、を有することを特徴とする。
本発明では、他方の第1検出素子は、信号が第1閾値よりも大きい第3閾値以上である場合に、検出信号を出力する。他方の第1検出素子の出力に接続された、他方の第1駆動素子は、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。他方の第1駆動素子の出力に接続された、他方の第1スイッチ素子は、駆動信号が出力された場合に、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された、他方の第1充電素子の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、他方の第1充電素子の他端を接地電位に接続する。従って、信号が第3閾値以上である場合に、他方の第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、信号が第3閾値未満である場合に、他方の第1充電素子は、電源から供給される電圧によって充電される。
すなわち、本発明では、信号が第1閾値以上第3閾値未満である場合は、一方の第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、信号が第3閾値以上である場合は、一方の第1充電素子に充電されている電圧に加え、他方の第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。
また、他方の第2検出素子は、信号が第2閾値よりも小さい第4閾値以下である場合に、検出信号を出力する。他方の第2検出素子の出力に接続された、他方の第2駆動素子は、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。他方の第2駆動素子の出力に接続された、他方の第2スイッチ素子は、駆動信号が出力された場合に、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された、他方の第2充電素子の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、他方の第2充電素子の他端を接地電位に接続する。従って、信号が第4閾値以下である場合に、他方の第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、信号が第4閾値よりも大きい場合に、他方の第2充電素子は、電源から供給される電圧によって充電される。
すなわち、本発明では、信号が第4閾値よりも大きく第2閾値以下である場合は、一方の第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、信号が第4閾値以下である場合は、一方の第2充電素子に充電されている電圧に加え、他方の第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。
このように、本発明によれば、信号の振幅に応じて、1つ、又は、2つの充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。すなわち、信号の振幅に応じて、大きな電位の電圧が電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。これにより、振幅の変動幅が大きい信号に対応することが可能である。
第3の発明の電圧供給装置は、第1の発明の電圧供給装置において、前記検出回路は、複数の前記第1検出素子と、複数の前記第2検出素子と、を有し、前記信号が前記第1閾値以上である場合に、前記信号の大きさに比例した数の前記第1検出素子から検出信号を出力し、前記信号が前記第2閾値以下である場合に、前記信号の小ささに比例した数の前記第2検出素子から検出信号を出力し、前記ドライバ回路は、複数の前記第1検出素子の出力にそれぞれ接続された複数の前記第1駆動素子と、複数の前記第2検出素子の出力にそれぞれ接続された複数の前記第2駆動素子と、を有し、前記ブースト回路は、複数の前記第1充電素子と、複数の前記第2充電素子と、複数の前記第1駆動素子の出力にそれぞれ接続された複数の前記第1スイッチ素子と、複数の前記第2駆動素子の出力にそれぞれ接続された複数の前記第2スイッチ素子と、を有することを特徴とする。
本発明では、検出回路は、信号が第1閾値以上である場合に、信号の大きさに比例した数の第1検出素子から検出信号を出力する。例えば、検出回路は、2つの第1検出素子から検出信号を出力する。第1駆動素子は、第1検出素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第1検出素子が検出信号を出力した場合、ドライバ回路は、2つの第1駆動素子から駆動信号を出力する。第1スイッチ素子は、第1駆動素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第1駆動素子が駆動信号を出力した場合、2つの第1スイッチ素子は、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された2つの第1充電素子の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続する。これにより、2つの第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。このように、本発明によれば、信号の大きさに比例して、大きな電位の電圧が電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。これにより、振幅の変動幅が大きい信号に対応することが可能である。
また、検出回路は、信号が第2閾値以下である場合に、信号の小ささに比例した数の第2検出素子から検出信号を出力する。例えば、検出回路は、2つの第2検出素子から検出信号を出力する。第2駆動素子は、第2検出素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第2検出素子が検出信号を出力した場合、ドライバ回路は、2つの第2駆動素子から駆動信号を出力する。第2スイッチ素子は、第2駆動素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第2駆動素子が駆動信号を出力した場合、2つの第2スイッチ素子は、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された2つの第2充電素子の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続する。これにより、2つの第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。このように、本発明によれば、信号の小ささに比例して、大きな電位の電圧を電源から供給される電圧に足し合わせて、デジタルアンプに供給される。これにより、振幅の変動幅が大きい信号に対応することが可能である
第4の発明の電圧供給装置は、第1〜第3の発明のいずれかの電圧供給装置において、前記第1充電素子は、第1コンデンサであり、前記第2充電素子は、第2コンデンサであり、前記第1スイッチ素子は、検出信号が出力された場合に、オフの状態となるn型第1MOSトランジスタと、オンの状態となるp型第1MOSトランジスタと、を含み、前記第2スイッチ素子は、検出信号が出力された場合に、オフの状態となるn型第2MOSトランジスタと、オンの状態となるp型第2MOSトランジスタと、を含み、前記第1コンデンサは、一端が前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続され、他端が前記n型第1MOSトランジスタ及び前記p型第1MOSトランジスタのドレインに接続され、前記第2コンデンサは、一端が前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続され、他端が前記n型第2MOSトランジスタ及び前記p型第2MOSトランジスタのドレインに接続され、前記n型第1MOSトランジスタは、ゲートが前記第1駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第1コンデンサの他端に接続され、ソースが前記接地電位に接続され、前記p型第1MOSトランジスタは、ゲートが前記第1駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第1コンデンサの他端に接続され、ソースが前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続され、前記n型第2MOSトランジスタは、ゲートが前記第2駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第2コンデンサの他端に接続され、ソースが前記接地電位に接続され、前記p型第2MOSトランジスタは、ゲートが前記第2駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第2コンデンサの他端に接続され、ソースが前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続されていることを特徴とする。
本発明では、第1コンデンサは、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続され、他端がn型第1MOSトランジスタ及びp型第1MOSトランジスタのドレインに接続されている。また、n型第1MOSトランジスタは、駆動信号が出力された場合に、オフの状態となり、ゲートが第1駆動素子の出力に接続され、ドレインが第1コンデンサの他端に接続され、ソースが接地電位に接続されている。また、p型第1MOSトランジスタは、駆動信号が出力された場合に、オンの状態となり、ゲートが第1駆動素子の出力に接続され、ドレインが第1コンデンサの他端に接続され、ソースが電源とデジタルアンプとの間に接続されている。従って、第1駆動素子から駆動信号が出力された場合に、n型第1MOSトランジスタがオフの状態となり、p型第1MOSトランジスタがオンの状態となり、第1コンデンサは、他端がp型第1MOSトランジスタを介して電源とデジタルアンプとの間に接続される。このため、第1コンデンサに充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、第1駆動素子から駆動信号が出力されていない場合に、n型第1MOSトランジスタがオンの状態となり、p型第1MOSトランジスタがオフの状態となり、第1コンデンサは、他端がn型第1MOSトランジスタを介して接地電位に接続されるため、電源から供給される電圧により充電される。
また、第2コンデンサは、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続され、他端がn型第2MOSトランジスタ及びp型第2MOSトランジスタのドレインに接続されている。また、n型第2MOSトランジスタは、駆動信号が出力された場合に、オフの状態となり、ゲートが第2駆動素子の出力に接続され、ドレインが第2コンデンサの他端に接続され、ソースが接地電位に接続されている。また、p型第2MOSトランジスタは、駆動信号が出力された場合に、オンの状態となり、ゲートが第2駆動素子の出力に接続され、ドレインが第2コンデンサの他端に接続され、ソースが電源とデジタルアンプとの間に接続されている。従って、第2駆動素子から駆動信号が出力された場合に、n型第2MOSトランジスタがオフの状態となり、p型第2MOSトランジスタがオンの状態となり、第2コンデンサは、他端がp型第2MOSトランジスタを介して電源とデジタルアンプとの間に接続される。このため、第2コンデンサに充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。また、第2駆動素子から駆動信号が出力されていない場合に、n型第2MOSトランジスタがオンの状態となり、p型第2MOSトランジスタがオフの状態となり、第2コンデンサは、他端がn型第2MOSトランジスタを介して接地電位に接続されるため、電源から供給される電圧により充電される。
このように、本発明によれば、MOSトランジスタを用いたスイッチ素子により、コンデンサを用いた充電素子の充電、及び、電源から供給される電圧への充電電圧の足し合わせを切り替えることができる。また、ブースト回路を、MOSトランジスタ、コンデンサを用いた簡易な構成とすることができる。また、スイッチ素子をMOSトランジスタとしているため、バイポーラトランジスタと比べて、バイアス電流を少なくできるというメリットがある。
第5の発明の電圧供給装置は、第2の発明の電圧供給装置において、前記第1充電素子は、第1コンデンサであり、前記第2充電素子は、第2コンデンサであり、前記第1スイッチ素子は、検出信号が出力された場合に、オフの状態となるn型第1MOSトランジスタと、オンの状態となるp型第1MOSトランジスタと、を含み、前記第2スイッチ素子は、検出信号が出力された場合に、オフの状態となるn型第2MOSトランジスタと、オンの状態となるp型第2MOSトランジスタと、を含み、前記第1コンデンサは、一端が前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続され、他端が前記n型第1MOSトランジスタ及び前記p型第1MOSトランジスタのドレインに接続され、前記第2コンデンサは、一端が前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続され、他端が前記n型第2MOSトランジスタ及び前記p型第2MOSトランジスタのドレインに接続され、前記n型第1MOSトランジスタは、ゲートが前記第1駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第1コンデンサの他端に接続され、ソースが前記接地電位に接続され、前記p型第1MOSトランジスタは、ゲートが前記第1駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第1コンデンサの他端に接続され、ソースが前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続され、前記n型第2MOSトランジスタは、ゲートが前記第2駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第2コンデンサの他端に接続され、ソースが前記接地電位に接続され、前記p型第2MOSトランジスタは、ゲートが前記第2駆動素子の出力に接続され、ドレインが前記第2コンデンサの他端に接続され、ソースが前記電源と前記デジタルアンプとの間に接続され、前記ブースト回路は、他方の前記第1検出素子の出力に接続された他方の前記第1駆動素子の出力と、他方の前記第1駆動素子の出力に接続された他方の前記p型第1MOSトランジスタのゲートと、の間に接続された第3コンデンサと、他方の前記p型第1MOSトランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1抵抗と、他方の前記第2検出素子の出力に接続された他方の前記第2駆動素子の出力と、他方の前記第2駆動素子の出力に接続された他方の前記p型第2MOSトランジスタのゲートと、の間に接続された第4コンデンサと、他方の前記p型第2MOSトランジスタのゲートとソースとの間に接続された第2抵抗と、をさらに有することを特徴とする。
他方のp型第1MOSトランジスタのソースが、一方の第1コンデンサによってデジタルアンプに電圧が供給される部分に接続されると、他方のp型第1MOSトランジスタにおいて、ゲート−ソース間の電圧がマイナス(ゲートの電圧がローレベルの電位)となり、駆動信号が出力されていなくても、他方のp型第1MOSトランジスタがオンの状態となるという問題がある。このため、本発明では、他方の第1検出素子の出力に接続された他方の第1駆動素子の出力と、他方の第1駆動素子の出力に接続された他方のp型第1MOSトランジスタのゲートと、の間に、第3コンデンサを接続している。これにより、基準電圧のずれを解消し、駆動信号により、他方のp型第1MOSトランジスタのオン、オフの状態を制御可能としている。
また、他方のp型第1MOSトランジスタのゲート−ソース間に第1抵抗を接続することで、電位差を少なくし、駆動信号が出力されていない場合でも、他方のp型第1MOSトランジスタがオフの状態となるようにしている。
他方のp型第2MOSトランジスタにおいても、他方のp型第1MOSトランジスタと同様の問題が生じるため、本発明では、他方の第2検出素子の出力に接続された他方の第2駆動素子の出力と、他方の第2駆動素子の出力に接続された他方のp型第2MOSトランジスタのゲートと、の間に、第4コンデンサを接続している。これにより、基準電圧のずれを解消し、駆動信号により、他方のp型第2MOSトランジスタのオン、オフの状態を制御可能としている。
また、他方のp型第2MOSトランジスタのゲート−ソース間に第2抵抗を接続することで、電位差を少なくし、駆動信号が出力されていない場合でも、他方のp型第2MOSトランジスタがオフの状態となるようにしている。
第6の発明の電圧供給装置は、第1の発明の電圧供給装置において、前記第1検出素子は、第1オペアンプであり、正入力端子に前記信号が入力され、負入力端子が前記第1閾値に相当する電位に分圧された前記電源に接続され、前記第2検出素子は、第2オペアンプであり、負入力端子に前記信号が入力され、正入力端子が前記第2閾値に相当する電位に分圧された前記電源に接続されていることを特徴とする。
本発明では、第1検出素子は、第1オペアンプであり、正入力端子に信号が入力され、負入力端子が第1閾値に相当する電位に分圧された電源に接続されている。従って、信号が第1閾値以上であれば、第1検出素子は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
また、第2検出素子は、第2オペアンプであり、負入力端子に信号が入力され、正入力端子が第2閾値に相当する電位に分圧された電源に接続されている。従って、信号が第2閾値以下であれば、第2検出素子は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
このように、本発明によれば、検出回路を、オペアンプを用いた簡易な構成とすることができる。
第7の発明の電圧供給装置は、第2の発明の電圧供給装置において、前記第1検出素子は、第1オペアンプであり、一方の前記第1検出素子は、正入力端子に前記信号が入力され、負入力端子が前記第1閾値に相当する電位に分圧された前記電源に接続され、他方の前記第1検出素子は、正入力端子に前記信号が入力され、負入力端子が前記第3閾値に相当する電位に分圧された前記電源に接続され、前記第2検出素子は、第2オペアンプであり、一方の前記第2検出素子は、負入力端子に前記信号が入力され、正入力端子が前記第2閾値に相当する電位に分圧された前記電源に接続され、他方の前記第2検出素子は、負入力端子に前記信号が入力され、正入力端子が前記第4閾値に相当する電位に分圧された前記電源に接続されていることを特徴とする。
本発明では、第1検出素子は、第1オペアンプであり、一方の第1検出素子は、正入力端子に信号が入力され、負入力端子が第1閾値に相当する電位に分圧された電源に接続されている。従って、信号が第1閾値以上であれば、一方の第1検出素子は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。また、他方の第1検出素子は、正入力端子に信号が入力され、負入力端子が第3閾値に相当する電位に分圧された電源に接続されている。従って、信号が第3閾値以上であれば、他方の第1検出素子は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
また、第2検出素子は、第2オペアンプであり、一方の第2検出素子は、負入力端子に信号が入力され、正入力端子が第2閾値に相当する電位に分圧された電源に接続されている。従って、信号が第2閾値以下であれば、一方の第2検出素子は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。また、他方の第2検出素子は、負入力端子に信号が入力され、正入力端子が第4閾値に相当する電位に分圧された電源に接続されている。従って、信号が第4閾値以下であれば、他方の第2検出素子は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
このように、本発明によれば、検出回路を、オペアンプを用いた簡易な構成とすることができる。
第8の発明の電圧供給装置は、第1〜第7の発明のいずれかの電圧供給装置において、前記第1駆動素子は、検出信号が出力された場合に、オンの状態となるnpn型第1バイポーラトランジスタであり、ベースが前記第1検出素子の出力に接続され、コレクタが前記電源に接続され、エミッタが前記接地電位に接続され、出力が前記電源とコレクタとの間であり、前記第2駆動素子は、検出信号が出力された場合に、オンの状態となるnpn型第2バイポーラトランジスタであり、ベースが前記第2検出素子の出力に接続され、コレクタが前記電源に接続され、エミッタが前記接地電位に接続され、出力が前記電源とコレクタとの間であることを特徴とする。
本発明では、第1駆動素子は、検出信号が出力された場合に、オンの状態となるnpn型第1バイポーラトランジスタであり、ベースが第1検出素子の出力に接続され、コレクタが電源に接続され、エミッタが接地電位に接続され、出力が電源とコレクタとの間である。従って、検出信号が出力された場合に、第1駆動素子は、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。
また、第2駆動素子は、検出信号が出力された場合に、オンの状態となるnpn型第2バイポーラトランジスタであり、ベースが第2駆動素子の出力に接続され、コレクタが電源に接続され、エミッタが接地電位に接続され、出力が電源とコレクタとの間である。従って、検出信号が出力された場合に、第2駆動素子は、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。
このように、本発明によれば、ドライバ回路を、バイポーラトランジスタを用いた簡易な構成とすることができる。
第9の発明の電圧供給装置は、第1〜第8の発明のいずれかの電圧供給装置において、前記電源は、電池であることを特徴とする。
本発明では、電源が電池であるため、大きな電位の電圧を供給できない電池から供給される電圧の電位を大きくして、デジタルアンプに供給することができる。
本発明によれば、信号の振幅に応じて、長時間、単電源の電源から供給される電圧よりも大きな電位の電圧をデジタルアンプに供給することが可能である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電圧供給装置の基本構成を示す図である。電圧供給装置1は、デジタルアンプ100に電圧を供給する。
(デジタルアンプ)
まず、デジタルアンプ100について説明する。デジタルアンプ100は、ゲイン調整部101、パルス幅変調部102、パワーステージ103、レギュレーター104を備える。ゲイン調整部101は、電圧供給装置1から供給される電圧の大きさに基づいて、信号源Vinから入力される音声信号のゲインを調整する。ゲイン調整部101は、ゲインを調整した音声信号をパルス幅変調部102に出力する。パルス幅変調部102は、ゲイン調整部101が出力する音声信号をパルス幅変調(Pulse Width Modulation)する。パルス幅変調部102は、パルス幅変調した音声信号(以下、「PWM信号」という。)をパワーステージ103に出力する。パワーステージ103は、パルス幅変調部102が出力するPWM信号の振幅を増幅する。ここで、デジタルアンプ100は、ローパスフィルター300に信号を出力し、ローパスフィルター300は、負荷であるスピーカー400に信号を出力し、スピーカー400は、信号に基づいて音声を出力する。
レギュレーター104は、電圧供給装置1から供給される電圧から、所定電位の電圧を生成し、ゲイン調整部101、パルス幅変調部102に出力する。パワーステージ103には、電圧供給装置1から供給される電圧がそのまま供給される。
(電圧供給装置の基本構成)
次に、電圧供給装置1について説明する。電圧供給装置1は、検出回路2、ドライバ回路3、ブースト回路4を備える。検出回路2は、信号源Vinから入力される音声信号の振幅に基づいて、検出信号を出力する。ドライバ回路3は、検出回路2が出力する検出信号に基づいて、駆動信号を出力する。ブースト回路4は、ドライバ回路3が出力する駆動信号に基づいて、電池Vbat(電源)から供給される電圧をブーストして、デジタルアンプ100に供給する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係る電圧供給装置1の具体的な回路構成を図2に基づいて説明する。
(検出回路)
検出回路2は、抵抗R1〜R5、R12、オペアンプU1、U2を有する。抵抗R1〜R3は、電池Vbatから供給される電圧を分圧するための抵抗である。抵抗R1は、一端が電池Vbatに接続され、他端が抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R2は、一端が抵抗R1の他端に接続され、他端が抵抗R3の一端に接続されている。抵抗R3は、一端が抵抗R2の他端に接続され、他端が接地電位に接続されている。抵抗R4は、一端が電池Vbatに接続され、他端が抵抗R5の一端に接続されている。抵抗R5は、一端が抵抗R4の他端に接続され、他端が接地電位に接続されている。抵抗R12は、一端がコンデンサC6を介して信号源Vinに接続され、他端が抵抗R4の他端と抵抗R5の一端との間に接続されている。
オペアンプU1(第1検出素子、第1オペアンプ)は、正入力端子が、コンデンサC6を介して、信号源Vinに接続されている。従って、オペアンプU1は、正入力端子に音声信号が入力される。また、オペアンプU1は、負入力端子が抵抗R1の他端と、抵抗R2の一端と、の間に接続されている。ここで、電池Vbatの電圧は、第1閾値に相当する電位に抵抗R1〜R3によって分圧されている(第1閾値に相当する電位=電池Vbatの電圧の電位×(R2+R3)/(R1+R2+R3))。従って、オペアンプU1は、負入力端子が第1閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。
オペアンプU2(第2検出素子、第2オペアンプ)は、負入力端子が、コンデンサC6を介して、信号源Vinに接続されている。従って、オペアンプU2は、負入力端子に音声信号が入力される。また、オペアンプU2は、正入力端子が、抵抗R2の他端と、抵抗R3の一端と、の間に接続されている。ここで、電池Vbatの電圧は、第2閾値に相当する電位に抵抗R1〜R3によって分圧されている(第2閾値に相当する電位=電池Vbatの電圧の電位×R3/(R1+R2+R3))。従って、オペアンプU2は、正入力端子が第2閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。
このような構成の検出回路2において、オペアンプU1は、正入力端子の電圧の電位(音声信号の値)と、負入力端子の電圧の電位(第1閾値)と、を比較し、正入力端子の電圧の電位(音声信号の値)が、負入力端子の電圧の電位(第1閾値)以上である場合に、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。また、オペアンプU2は、正入力端子の電圧の電位(第2閾値)と、負入力端子の電圧の電位(音声信号の値)と、を比較し、負入力端子の電圧の電位(音声信号の値)が、正入力端子の電圧の電位(第2閾値)以下である場合に、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
(ドライバ回路)
ドライバ回路3は、バイポーラトランジスタQ1、Q2、コンデンサC7、C8、抵抗R6〜R11を有する。バイポーラトランジスタQ1(第1駆動素子、npn型第1バイポーラトランジスタ)は、npn型、すなわち、ベースの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるバイポーラトランジスタである。バイポーラトランジスタQ1は、ベースが、コンデンサC7、抵抗R6を介して、検出回路2のオペアンプU1の出力に接続されている。また、バイポーラトランジスタQ1は、コレクタが、抵抗R10を介して、電池Vbatに接続されている。また、バイポーラトランジスタQ1は、エミッタが接地電位に接続されている。ここで、バイポーラトランジスタQ1の出力は、電池Vbatとコレクタとの間とされている。バイポーラトランジスタQ2(第2駆動素子、npn型第2バイポーラトランジスタ)は、npn型、すなわち、ベースの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるバイポーラトランジスタである。バイポーラトランジスタQ2は、ベースが、コンデンサC8、抵抗R8を介して、検出回路2のオペアンプU2の出力に接続されている。また、バイポーラトランジスタQ2は、コレクタが、抵抗R11を介して、電池Vbatに接続されている。また、バイポーラトランジスタQ2は、エミッタが接地電位に接続されている。こで、バイポーラトランジスタQ2の出力は、電池Vbatとコレクタとの間とされている。抵抗R7は、一端がコンデンサC7と抵抗R6との間に接続され、他端が接地電位に接続されている。抵抗R9は、一端がコンデンサC8と抵抗R8との間に接続され、他端が接地電位に接続されている。
このような構成のドライバ回路3において、バイポーラトランジスタQ1は、オペアンプU1により検出信号、すなわち、電位がハイレベルの電圧が出力された場合に、ベースの電圧がハイレベルの電位となることにより、オンの状態となり、接地電位に接続される。ここで、バイポーラトランジスタQ1の出力は、電池Vbatとコレクタとの間である。従って、バイポーラトランジスタQ1は、オペアンプU1により検出信号が出力された場合に、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。また、バイポーラトランジスタQ2は、オペアンプU2により検出信号、すなわち、電位がハイレベルの電圧が出力された場合に、ベースの電圧がハイレベルの電位となることにより、オンの状態となり、接地電位に接続される。ここで、バイポーラトランジスタQ2の出力は、電池Vbatとコレクタとの間である。従って、バイポーラトランジスタQ2は、オペアンプU2により検出信号が出力された場合に、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。
(ブースト回路)
ブースト回路4は、コンデンサC1、C2、C6、MOSトランジスタM1〜M4、ダイオードD1〜D4を有する。コンデンサC1(第1充電素子、第1コンデンサ)は、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。また、コンデンサC1は、他端がMOSトランジスタM1、M2のソースに接続されている。コンデンサC2(第2充電素子、第2コンデンサ)は、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。また、コンデンサC2は、他端がMOSトランジスタM3、M4のソースに接続されている。
MOSトランジスタM1(第1スイッチ素子、n型第1MOSトランジスタ)は、n型、すなわち、ゲートの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM1は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R10とバイポーラトランジスタQ1のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ1の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM1は、ドレインが、コンデンサC1の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM1は、ソースが、接地電位に接続されている。MOSトランジスタM2(第1スイッチ素子、p型第1MOSトランジスタ)は、p型、すなわち、ゲートの電圧がローレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM2は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R10とバイポーラトランジスタQ1のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ2の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM2は、ドレインが、コンデンサC2の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM2は、ソースが、電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。
MOSトランジスタM3(第2スイッチ素子、n型第2MOSトランジスタ)は、n型、すなわち、ゲートの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM3は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R11とバイポーラトランジスタQ2のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ2の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM3は、ドレインが、コンデンサC2の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM3は、ソースが、接地電位に接続されている。MOSトランジスタM4(第2スイッチ素子、p型第2MOSトランジスタ)は、p型、すなわち、ゲートの電圧がローレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM4は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R11とバイポーラトランジスタQ2のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ2の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM4は、ドレインが、コンデンサC2の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM4は、ソースが、電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。コンデンサC5は、一端がデジタルアンプ100に接続され、他端が接地電位に接続されている。
ダイオードD1〜D5は、逆流防止用のダイオードであり、図示する位置に設けられている。
このような構成のブースト回路4において、MOSトランジスタM1は、バイポーラトランジスタQ1により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されていない場合、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オンの状態となる。一方、MOSトランジスタM2は、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オフの状態となる。従って、MOSトランジスタM1が、コンデンサC1の他端を接地電位に接続するため、コンデンサC1は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
また、MOSトランジスタM1は、バイポーラトランジスタQ1により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されている場合、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オフの状態となる。一方、MOSトランジスタM2は、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オンの状態となる。従って、MOSトランジスタM2が、コンデンサC1の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続するため、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。このように、コンデンサC1は、他端が、MOSトランジスタM1、M2を介して接地電位又は電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。
また、MOSトランジスタM3は、バイポーラトランジスタQ2により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されていない場合、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オンの状態となる。一方、MOSトランジスタM4は、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オフの状態となる。従って、MOSトランジスタM3が、コンデンサC2の他端を接地電位に接続するため、コンデンサC2は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
また、MOSトランジスタM3は、バイポーラトランジスタQ2により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されている場合、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オフの状態となる。一方、MOSトランジスタM4は、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オンの状態となる。従って、MOSトランジスタM4が、コンデンサC2の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続するため、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。このように、コンデンサC2は、他端が、MOSトランジスタM3、M4を介して接地電位又は電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。
(電圧供給装置の動作)
次に、電圧供給装置1の動作について説明する。
(第2閾値<音声信号<第1閾値)
信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値よりも小さく、且つ、第2閾値よりも大きい場合、検出回路2のオペアンプU1、U2は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1、Q2は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオンの状態、MOSトランジスタM2がオフの状態となり、コンデンサC1が充電される。また、MOSトランジスタM3がオンの状態、MOSトランジスタM4がオフの状態となり、コンデンサC2が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値よりも小さく、且つ、第2閾値よりも大きい場合、ブースト回路4は、コンデンサC1、C2を充電し、コンデンサC1、C2に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わすことはせずに、電池Vbatから供給される電圧をそのままデジタルアンプ100に供給する。まとめると以下のとおりである。
コンデンサC1:充電
コンデンサC2:充電
(第1閾値≦音声信号)
信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値以上である場合、検出回路2のオペアンプU1は、検出信号を出力する。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1は、検出信号が出力されることにより、駆動信号を出力する。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオフの状態、MOSトランジスタM2がオンの状態となり、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。一方で、検出回路2のオペアンプU2は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ2は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM3がオンの状態、MOSトランジスタM4がオフの状態となり、コンデンサC2が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値以上である場合、ブースト回路4は、コンデンサC1に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせてデジタルアンプ100に供給する一方で、コンデンサC2を充電する。まとめると以下のとおりである。
コンデンサC1:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
コンデンサC2:充電
(音声信号≦第2閾値)
信号源Vinから入力される音声信号が、第2閾値以下である場合、検出回路2のオペアンプU2は、検出信号を出力する。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ2は、検出信号が出力されることにより、駆動信号を出力する。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM3がオフの状態、MOSトランジスタM4がオンの状態となり、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。一方で、検出回路2のオペアンプU1は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオンの状態、MOSトランジスタM2がオフの状態となり、コンデンサC1が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第2閾値以下である場合、ブースト回路4は、コンデンサC2に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせてデジタルアンプ100に供給する一方で、コンデンサC1を充電する。まとめると以下のとおりである。
コンデンサC1:充電
コンデンサC2:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
図3(a)は、信号源Vinから入力される音声信号を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は音声信号の値を示している。図3(b)は、デジタルアンプ100に供給される電圧を示すグラフである。図示するように、音声信号が第1閾値以上となると、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC1に充電されている電圧が足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。ここで、コンデンサC1は、電池Vbatの電圧により充電されているため、電池Vbatの電圧と同じ電位となる。従って、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、コンデンサC1に充電される電圧が足し合わされることにより、電池Vbatの電圧の電位の約2倍となる。
音声信号が第1閾値よりも小さくなると、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC1に充電されている電圧が足し合わされないため、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が小さくなる。この後、さらに、音声信号が小さくなり、音声信号が第2閾値以下となると、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC2に充電されている電圧が足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。上述の場合と同様、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、電池Vbatの電圧の電位の約2倍となっている。
ここで、音声信号は、増減を交互に繰り返す信号である。従って、音声信号の振幅が大きい場合、音声信号は、図3(a)に示すように、第1閾値以上と第2閾値以下とを繰り返すため、コンデンサC1又はコンデンサC2に充電されている電圧の電池Vbatから供給される電圧への足し合わせ、コンデンサC1又はコンデンサC2の充電が交互となる。なお、音声信号は、図3(a)に示すように、第1閾値以上と第2閾値以下とを交互に繰り返している間において、音声信号が第2閾値よりも大きく、第1閾値よりも小さい間は、コンデンサC1、C2に充電されている電圧の電池Vbatから供給される電圧への足し合わせがされないため、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が若干小さくなる。
以上説明したように、本実施形態では、オペアンプU1は、デジタルアンプ100に入力される音声信号が第1閾値以上である場合に、検出信号を出力する。バイポーラトランジスタQ1は、オペアンプU1の出力に接続され、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。MOSトランジスタM1、M2は、バイポーラトランジスタQ1の出力に接続され、駆動信号が出力された場合に、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されたコンデンサC1の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、コンデンサC1の他端を接地電位に接続する。従って、音声信号が第1閾値以上である場合に、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、音声信号が第1閾値未満である場合に、コンデンサC1は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
また、オペアンプU2は、音声信号が第1閾値よりも小さい第2閾値以下である場合に、検出信号を出力する。バイポーラトランジスタQ2は、オペアンプU2の出力に接続され、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。MOSトランジスタM3、M4は、バイポーラトランジスタQ2の出力に接続され、駆動信号が出力された場合に、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されたコンデンサC2の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、コンデンサC2の他端を接地電位に接続する。従って、音声信号が第2閾値以下である場合に、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、音声信号が第2閾値よりも大きい場合に、コンデンサC2は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
従って、本実施形態では、音声信号が第1閾値以上である場合に、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される一方で、コンデンサC2は、電源から供給される電圧によって充電される。また、音声信号が第2閾値以下である場合に、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される一方で、コンデンサC1は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。ここで、デジタルアンプ100に入力される音声信号は、増減を交互に繰り返す信号である。従って、音声信号の振幅が大きい場合、音声信号は、第1閾値以上と第2閾値以下とを交互に繰り返すため、交互に、コンデンサC1、C2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧へ足し合わされる。また、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧へ足し合わされているとき、コンデンサC2が充電され、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧へ足し合わされているとき、コンデンサC1が充電されるというように、交互に、コンデンサC1、C2が充電される。これにより、音声信号の振幅に応じて、長時間、単電源の電池Vbatから供給される電圧よりも大きな電位の電圧を供給することが可能となる。
また、デジタルアンプ100に入力される音声信号が、第1閾値以上、第2閾値以下である場合に、コンデンサC1、又は、コンデンサC2に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせる。すなわち、デジタルアンプ100の出力を用いず、デジタルアンプ100に入力される音声信号を用いて、コンデンサC1、又は、コンデンサC2に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせるか否かが決定されるため、フィルターレスのデジタルアンプであっても、電池Vbatから供給される電圧よりも大きな電位の電圧を供給することができる。
このように、本実施形態によれば、音声信号の振幅に応じて、長時間、単電源の電池Vbatから供給される電圧よりも大きな電位の電圧をデジタルアンプ100に供給することが可能となる。
また、大きい振幅の音声信号に対応するために、電位の大きな電圧を供給可能な電池Vbatとする必要がないため、省エネルギーに貢献可能となる。例えば、電位が18Vの電圧を供給可能な電池Vbat、デジタルアンプ100として、テキサス・インスツルメンツ社のIC(型番:TAS3112D2)を用いた場合、待機電流は、70mAとなる。そうすると、待機電力は、18V×70mA=1.26Wである。また、例えば、電位が9Vの電圧を供給可能な電池Vbat、デジタルアンプ100として前記のICを用いた場合、待機電流は、30mAとなる。そうすると、待機電力は、9V×30mA=0.27Wである。本実施形態によれば、電位の大きな電圧を供給可能な電池Vbatとする必要がないため、例えば、電位が9Vの電圧を供給可能な電池Vbatを採用することができる。この場合、電位が18Vの電圧を供給可能な電池Vbatを採用する場合に比べて、待機電力が約20パーセント(≒0.27/1.26)に減少する。
また、本実施形態では、コンデンサC1は、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続され、他端がMOSトランジスタM1、M2のソースに接続されている。また、MOSトランジスタM1は、駆動信号が出力された場合に、オフの状態となり、ゲートがバイポーラトランジスタQ1の出力に接続され、ドレインがコンデンサC1の他端に接続され、ソースが接地電位に接続されている。また、MOSトランジスタM2は、駆動信号が出力された場合に、オンの状態となり、ゲートがバイポーラトランジスタQ1の出力に接続され、ドレインがコンデンサC1の他端に接続され、ソースが電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。従って、バイポーラトランジスタQ1から駆動信号が出力された場合に、MOSトランジスタM1がオフの状態となり、MOSトランジスタM2がオンの状態となり、コンデンサC1は、他端がMOSトランジスタM2を介して電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。このため、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、バイポーラトランジスタQ1から駆動信号が出力されていない場合に、MOSトランジスタM1がオンの状態となり、MOSトランジスタM2がオフの状態となり、コンデンサC1は、他端がMOSトランジスタM2を介して接地電位に接続されるため、電池Vbatから供給される電圧により充電される。
また、コンデンサC2は、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続され、他端がMOSトランジスタM3、M4のソースに接続されている。また、MOSトランジスタM3は、駆動信号が出力された場合に、オフの状態となり、ゲートがバイポーラトランジスタQ2の出力に接続され、ドレインがコンデンサC2の他端に接続され、ソースが接地電位に接続されている。また、MOSトランジスタM4は、駆動信号が出力された場合に、オンの状態となり、ゲートがバイポーラトランジスタQ2の出力に接続され、ドレインがコンデンサC2の他端に接続され、ソースが電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。従って、バイポーラトランジスタQ2から駆動信号が出力された場合に、MOSトランジスタM3がオフの状態となり、MOSトランジスタM4がオンの状態となり、コンデンサC2は、他端がMOSトランジスタM4を介して電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。このため、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、バイポーラトランジスタQ2から駆動信号が出力されていない場合に、MOSトランジスタM3がオンの状態となり、MOSトランジスタM4がオフの状態となり、コンデンサC2は、他端がMOSトランジスタM3を介して接地電位に接続されるため、電池Vbatから供給される電圧により充電される。
このように、本実施形態によれば、MOSトランジスタM1〜M4により、コンデンサC1、C2の充電、及び、電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせを切り替えることができる。また、ブースト回路4を、MOSトランジスタM1〜M4、コンデンサC1、C2を用いた簡易な構成とすることができる。また、MOSトランジスタM1〜M4を用いているため、バイポーラトランジスタを用いる場合と比べて、バイアス電流を少なくできるというメリットがある。
また、本実施形態では、オペアンプU1は、正入力端子に音声信号が入力され、負入力端子が第1閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。従って、音声信号が第1閾値以上であれば、オペアンプU1は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
また、オペアンプU2は、負入力端子に音声信号が入力され、正入力端子が第2閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。従って、音声信号が第2閾値以下であれば、オペアンプU2は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
このように、本実施形態によれば、検出回路2を、オペアンプU1、U2を用いた簡易な構成とすることができる。
また、本実施形態では、バイポーラトランジスタQ1は、検出信号が出力された場合に、オンの状態となるnpn型のバイポーラトランジスタであり、ベースがオペアンプU1の出力に接続され、コレクタが電池Vbatに接続され、エミッタが接地電位に接続され、出力が電池Vbatとコレクタとの間である。従って、検出信号が出力された場合に、バイポーラトランジスタQ1は、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。
また、バイポーラトランジスタQ2は、検出信号が出力された場合に、オンの状態となるnpn型のバイポーラトランジスタであり、ベースがオペアンプU2の出力に接続され、コレクタが電池Vbatに接続され、エミッタが接地電位に接続され、出力が電池Vbatとコレクタとの間である。従って、検出信号が出力された場合に、バイポーラトランジスタQ2は、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。
このように、本実施形態によれば、ドライバ回路3を、バイポーラトランジスタQ1、Q2を用いた簡易な構成とすることができる。
また、本実施形態では、電源が電池Vbatであるため、大きな電位の電圧を供給できない電池Vbatから供給される電圧の電位を大きくして、デジタルアンプ100に供給することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係る電圧供給装置1の具体的な回路構成を図4及び図5に基づいて説明する。なお、図4及び図5では、電池Vbatが重複して図示されている。また、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
(検出回路)
第2実施形態の検出回路2は、第1実施形態の検出回路2に、オペアンプU3、U4、抵抗R13、R14が追加されている。抵抗R13は、一端が電池Vbatに接続され、他端が抵抗R1の一端に接続されている。抵抗R1は、一端が抵抗R13の他端に接続され、他端が抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R2は、一端が抵抗R1の他端に接続され、他端が抵抗R3の一端に接続されている。抵抗R3は、一端が抵抗R2の他端に接続され、他端が抵抗R14の一端に接続されている。抵抗R14は、一端が抵抗R3の他端に接続され、他端が接地電位に接続されている。
オペアンプU1は、正入力端子が、コンデンサC6を介して、信号源Vinに接続されている。従って、オペアンプU1は、正入力端子に音声信号が入力される。また、オペアンプU1は、負入力端子が抵抗R1の他端と、抵抗R2の一端と、の間に接続されている。ここで、電池Vbatの電圧は、第1閾値に相当する電位に抵抗R1〜R3、R13、R14によって分圧されている(第1閾値に相当する電位=電池Vbatの電圧の電位×(R2+R3+R14)/(R1+R2+R3+R13+R14))。従って、オペアンプU1は、負入力端子が第1閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。
オペアンプU3(第1検出素子、第1オペアンプ)は、正入力端子が、コンデンサC6を介して、信号源Vinに接続されている。従って、オペアンプU3は、正入力端子に音声信号が入力される。また、オペアンプU3は、負入力端子が抵抗R13の他端と、抵抗R1の一端と、の間に接続されている。ここで、電池Vbatの電圧は、第3閾値(>第1閾値)に相当する電位に抵抗R1〜R3、R13、R14によって分圧されている(第3閾値に相当する電位=電池Vbatの電圧の電位×(R1+R2+R3+R14)/(R1+R2+R3+R13+R14))。従って、オペアンプU3は、負入力端子が第3閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。
オペアンプU2は、負入力端子が、コンデンサC6を介して、信号源Vinに接続されている。従って、オペアンプU2は、負入力端子に音声信号が入力される。また、オペアンプU2は、正入力端子が、抵抗R2の他端と、抵抗R3の一端と、の間に接続されている。ここで、電池Vbatの電圧は、第2閾値に相当する電位に抵抗R1〜R3、R13、R14によって分圧されている(第2閾値に相当する電位=電池Vbatの電圧の電位×(R3+R14)/(R1+R2+R3+R13+R14))。従って、オペアンプU2は、正入力端子が第2閾値に相当する電位に分圧されたVbatに接続されている。
オペアンプU4(第2検出素子、第2オペアンプ)は、負入力端子が、コンデンサC6を介して、信号源Vinに接続されている。従って、オペアンプU4は、負入力端子に音声信号が入力される。また、オペアンプU4は、正入力端子が、抵抗R3の他端と、抵抗R14の一端と、の間に接続されている。ここで、電池Vbatの電圧は、第4閾値(<第2閾値)に相当する電位に抵抗R1〜R3、R13、R14によって分圧されている(第4閾値に相当する電位=電池Vbatの電圧の電位×R14/(R1+R2+R3+R13+R14))。従って、オペアンプU4は、正入力端子が第4閾値に相当する電位に分圧されたVbatに接続されている。
このような構成の検出回路2において、オペアンプU1は、正入力端子の電圧の電位(音声信号の値)と、負入力端子の電圧の電位(第1閾値)と、を比較し、正入力端子の電圧の電位(音声信号の値)が、負入力端子の電圧の電位(第1閾値)以上である場合に、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。また、オペアンプU3は、正入力端子の電圧の電位(音声信号の値)と、負入力端子の電圧の電位(第3閾値)と、を比較し、正入力端子の電圧の電位(音声信号の値)が、負入力端子の電圧の電位(第3閾値)以上である場合に、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。ここで、音声信号が第3閾値以上である場合は、オペアンプU1、U3の双方が検出信号を出力する。また、音声信号が第1閾値以上で、第3閾値よりも小さい場合は、オペアンプU1のみが検出信号を出力する。
また、オペアンプU2は、正入力端子の電圧の電位(第2閾値)と、負入力端子の電圧の電位(音声信号の値)と、を比較し、負入力端子の電圧の電位(音声信号の値)が、正入力端子の電圧の電位(第2閾値)以下である場合に、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。また、オペアンプU4は、正入力端子の電圧の電位(第4閾値)と、負入力端子の電圧の電位(音声信号の値)と、を比較し、負入力端子の電圧の電位(音声信号の値)が、正入力端子の電圧の電位(第4閾値)以下である場合に、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。ここで、音声信号が第4閾値以下である場合は、オペアンプU2、U4の双方が検出信号を出力する。また、音声信号が第2閾値以下で、第4閾値よりも大きい場合は、オペアンプU2のみが検出信号を出力する。
(ドライバ回路)
第2実施形態のドライバ回路3は、第1実施形態のドライバ回路3に、バイポーラトランジスタQ3、Q4、コンデンサC9、C10、抵抗R15〜R20が追加されている。バイポーラトランジスタQ3(第1駆動素子、npn型第1バイポーラトランジスタ)は、npn型、すなわち、ベースの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるバイポーラトランジスタである。バイポーラトランジスタQ3は、ベースが、コンデンサC9、抵抗R15を介して、検出回路2のオペアンプU3の出力に接続されている。また、バイポーラトランジスタQ3は、コレクタが、抵抗R19を介して、電池Vbatに接続されている。また、バイポーラトランジスタQ3は、エミッタが接地電位に接続されている。ここで、バイポーラトランジスタQ3の出力は、電池Vbatとコレクタとの間とされている。バイポーラトランジスタQ4(第2駆動素子、npn型第2バイポーラトランジスタ)は、npn型、すなわち、ベースの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるバイポーラトランジスタである。バイポーラトランジスタQ4は、ベースが、コンデンサC10、抵抗R17を介して、検出回路2のオペアンプU4の出力に接続されている。また、バイポーラトランジスタQ4は、コレクタが、抵抗R20を介して、電池Vbatに接続されている。また、バイポーラトランジスタQ4は、エミッタが接地電位に接続されている。ここで、バイポーラトランジスタQ4の出力は、電池Vbatとコレクタとの間とされている。抵抗R16は、一端がコンデンサC9と抵抗R15との間に接続され、他端が接地電位に接続されている。抵抗R18は、一端がコンデンサC10と抵抗R17との間に接続され、他端が接地電位に接続されている。
このような構成のドライバ回路3において、バイポーラトランジスタQ1は、オペアンプU1により検出信号、すなわち、電位がハイレベルの電圧が出力された場合に、ベースの電圧がハイレベルの電位となることにより、オンの状態となり、接地電位に接続される。ここで、バイポーラトランジスタQ1の出力は、電池Vbatとコレクタとの間である。従って、バイポーラトランジスタQ1は、オペアンプU1により検出信号が出力された場合に、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。また、バイポーラトランジスタQ3は、オペアンプU3により検出信号、すなわち、電位がハイレベルの電圧が出力された場合に、ベースの電圧がハイレベルの電位となることにより、オンの状態となり、接地電位に接続される。ここで、バイポーラトランジスタQ3の出力は、電池Vbatとコレクタとの間である。従って、バイポーラトランジスタQ3は、オペアンプU3により検出信号が出力された場合に、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。
また、バイポーラトランジスタQ2は、オペアンプU2により検出信号、すなわち、電位がハイレベルの電圧が出力された場合に、ベースの電圧がハイレベルの電位となることにより、オンの状態となり、接地電位に接続される。ここで、バイポーラトランジスタQ2の出力は、電池Vbatとコレクタとの間である。従って、バイポーラトランジスタQ2は、オペアンプU2により検出信号が出力された場合に、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。また、バイポーラトランジスタQ4は、オペアンプU4により検出信号、すなわち、電位がハイレベルの電圧が出力された場合に、ベースの電圧がハイレベルの電位となることにより、オンの状態となり、接地電位に接続される。ここで、バイポーラトランジスタQ4の出力は、電池Vbatとコレクタとの間である。従って、バイポーラトランジスタQ4は、オペアンプU4により検出信号が出力された場合に、電位がローレベルの電圧、すなわち、駆動信号を出力する。
(ブースト回路)
第2実施形態のブースト回路4は、第1実施形態のブースト回路4に、コンデンサC3、C4、C11、C12、MOSトランジスタM5〜M8、ダイオードD6〜D9、抵抗R21、R22が追加されている。コンデンサC3(第1充電素子、第1コンデンサ)は、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。また、コンデンサC3は、他端がMOSトランジスタM5、M6のドレインに接続されている。コンデンサC4(第2充電素子、第2コンデンサ)は、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。また、コンデンサC4は、他端がMOSトランジスタM7、M8のドレインに接続されている。
MOSトランジスタM5(第1スイッチ素子、n型第1MOSトランジスタ)は、n型、すなわち、ゲートの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM5は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R19とバイポーラトランジスタQ3のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ3の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM5は、ドレインが、コンデンサC3の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM5は、ソースが、接地電位に接続されている。MOSトランジスタM6(第1スイッチ素子、p型第1MOSトランジスタ)は、p型、すなわち、ゲートの電圧がローレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM6は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R19とバイポーラトランジスタQ3のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ3の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM6は、ドレインが、コンデンサC3の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM6は、ソースが、電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている。
MOSトランジスタM7(第2スイッチ素子、n型第2MOSトランジスタ)は、n型、すなわち、ゲートの電圧がハイレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM7は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R20とバイポーラトランジスタQ4のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ4の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM7は、ドレインが、コンデンサC4の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM7は、ソースが、接地電位に接続されている。MOSトランジスタM8(第2スイッチ素子、p型第2MOSトランジスタ)は、p型、すなわち、ゲートの電圧がローレベルの電位でオンの状態となるMOSトランジスタである。MOSトランジスタM8は、ゲートが、ドライバ回路3の抵抗R20とバイポーラトランジスタQ4のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ4の出力)に接続されている。また、MOSトランジスタM8は、ドレインが、コンデンサC4の他端に接続されている。また、MOSトランジスタM8は、ソースが、電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続されている
ダイオードD6〜D9は、逆流防止用のダイオードであり、図示する位置に設けられている。
コンデンサC11(第3コンデンサ)は、ドライバ回路3の抵抗R19とバイポーラトランジスタQ3のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ3の出力)と、MOSトラジスタM6のゲートと、の間に接続されている。抵抗R21(第1抵抗)は、MOSトランジスタM6のゲートとソースとの間に接続されている。
コンデンサC12(第4コンデンサ)は、ドライバ回路3の抵抗R20とバイポーラトランジスタQ4のコレクタとの間(バイポーラトランジスタQ4の出力)と、MOSトラジスタM8のゲートと、の間に接続されている。抵抗R22(第2抵抗)は、MOSトランジスタM8のゲートとソースとの間に接続されている。
このような構成のブースト回路4において、MOSトランジスタM1は、バイポーラトランジスタQ1により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されていない場合、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オンの状態となる。一方、MOSトランジスタM2は、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オフの状態となる。従って、MOSトランジスタM1が、コンデンサC1の他端を接地電位に接続するため、コンデンサC1は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
また、MOSトランジスタM1は、バイポーラトランジスタQ1により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されている場合、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オフの状態となる。一方、MOSトランジスタM2は、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オンの状態となる。従って、MOSトランジスタM2が、コンデンサC1の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続するため、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。このように、コンデンサC1は、他端が、MOSトランジスタM1、M2を介して接地電位又は電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。
また、MOSトランジスタM5は、バイポーラトランジスタQ3により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されていない場合、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オンの状態となる。一方、MOSトランジスタM6は、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オフの状態となる。従って、MOSトランジスタM5が、コンデンサC3の他端を接地電位に接続するため、コンデンサC3は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
また、MOSトランジスタM5は、バイポーラトランジスタQ3により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されている場合、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オフの状態となる。一方、MOSトランジスタM6は、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オンの状態となる。従って、MOSトランジスタM6が、コンデンサC3の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続するため、コンデンサC3に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。このように、コンデンサC3は、他端が、MOSトランジスタM5、M6を介して接地電位又は電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。
また、MOSトランジスタM3は、バイポーラトランジスタQ2により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されていない場合、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オンの状態となる。一方、MOSトランジスタM4は、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オフの状態となる。従って、MOSトランジスタM3が、コンデンサC2の他端を接地電位に接続するため、コンデンサC2は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
また、MOSトランジスタM3は、バイポーラトランジスタQ2により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されている場合、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オフの状態となる。一方、MOSトランジスタM4は、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オンの状態となる。従って、MOSトランジスタM4が、コンデンサC2の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続するため、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。このように、コンデンサC2は、他端が、MOSトランジスタM3、M4を介して接地電位又は電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。
また、MOSトランジスタM7は、バイポーラトランジスタQ4により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されていない場合、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オンの状態となる。一方、MOSトランジスタM8は、ゲートの電圧がハイレベルの電位となり、オフの状態となる。従って、MOSトランジスタM7が、コンデンサC4の他端を接地電位に接続するため、コンデンサC4は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
また、MOSトランジスタM7は、バイポーラトランジスタQ4により駆動信号(電位がローレベルの電圧)が出力されている場合、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オフの状態となる。一方、MOSトランジスタM8は、ゲートの電圧がローレベルの電位となり、オンの状態となる。従って、MOSトランジスタM8が、コンデンサC4の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続するため、コンデンサC4に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。このように、コンデンサC4は、他端が、MOSトランジスタM7、M8を介して接地電位又は電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続される。
(電圧供給装置の動作)
次に、電圧供給装置1の動作について説明する。
(第2閾値<音声信号<第1閾値)
信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値よりも小さく、且つ、第2閾値よりも大きい場合、検出回路2のオペアンプU1〜U4は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1〜Q4は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオンの状態、MOSトランジスタM2がオフの状態となり、コンデンサC1が充電される。また、MOSトランジスタM5がオンの状態、MOSトランジスタM6がオフの状態となり、コンデンサC3が充電される。また、MOSトランジスタM3がオンの状態、MOSトランジスタM4がオフの状態となり、コンデンサC2が充電される。また、MOSトランジスタM7がオンの状態、MOSトランジスタM8がオフの状態となり、コンデンサC4が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値よりも小さく、且つ、第2閾値よりも大きい場合、ブースト回路4は、コンデンサC1〜C4を充電し、コンデンサC1〜C4に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わすことはせずに、電池Vbatから供給される電圧をそのままデジタルアンプ100に供給する。まとめると、以下のとおりである。
コンデンサC1:充電
コンデンサC3:充電
コンデンサC2:充電
コンデンサC4:充電
(第1閾値≦音声信号<第3閾値)
信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値以上で、第3閾値よりも小さい場合、検出回路2のオペアンプU1は、検出信号を出力する。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1は、検出信号が出力されることにより、駆動信号を出力する。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオフの状態、MOSトランジスタM2がオンの状態となり、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。一方で、検出回路2のオペアンプU2〜U4は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ2〜Q4は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM5がオンの状態、MOSトランジスタM6がオフの状態となり、コンデンサC3が充電される。また、MOSトランジスタM3がオンの状態、MOSトランジスタM4がオフの状態となり、コンデンサC2が充電される。また、MOSトランジスタM7がオンの状態、MOSトランジスタM8がオフの状態となり、コンデンサC4が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第1閾値以上で、第3閾値よりも小さい場合、ブースト回路4は、コンデンサC1に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせてデジタルアンプ100に供給する一方で、コンデンサC2〜C4を充電する。まとまめると、以下のとおりである。
コンデンサC1:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
コンデンサC3:充電
コンデンサC2:充電
コンデンサC4:充電
(第3閾値≦音声信号)
信号源Vinから入力される音声信号が、第3閾値以上である場合、検出回路2のオペアンプU1、U3は、検出信号を出力する。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1、Q3は、検出信号が出力されることにより、駆動信号を出力する。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオフの状態、MOSトランジスタM2がオンの状態となり、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。さらに、MOSトランジスタM5がオフの状態、MOSトランジスタM6がオンの状態となり、コンデンサC3に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。
一方で、検出回路2のオペアンプU2、U4は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ2、Q4は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM3がオンの状態、MOSトランジスタM4がオフの状態となり、コンデンサC2が充電される。また、MOSトランジスタM7がオンの状態、MOSトランジスタM8がオフの状態となり、コンデンサC4が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第3閾値以上である場合、ブースト回路4は、コンデンサC1、C3に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせてデジタルアンプ100に供給する一方で、コンデンサC2、C4を充電する。まとまめると、以下のとおりである。
コンデンサC1:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
コンデンサC3:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
コンデンサC2:充電
コンデンサC4:充電
(第4閾値<音声信号≦第2閾値)
信号源Vinから入力される音声信号が、第2閾値以下で、第4閾値よりも大きい場合、検出回路2のオペアンプU2は、検出信号を出力する。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ2は、検出信号が出力されることにより、駆動信号を出力する。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM3がオフの状態、MOSトランジスタM4がオンの状態となり、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。一方で、検出回路2のオペアンプU1、U3、U4は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1、Q3、Q4は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオンの状態、MOSトランジスタM2がオフの状態となり、コンデンサC1が充電される。また、MOSトランジスタM5がオンの状態、MOSトランジスタM6がオフの状態となり、コンデンサC3が充電される。また、MOSトランジスタM7がオンの状態、MOSトランジスタM8がオフの状態となり、コンデンサC4が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第2閾値以下で、第4閾値よりも大きい場合、ブースト回路4は、コンデンサC2に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせてデジタルアンプ100に供給する一方で、コンデンサC1、C3、C4を充電する。まとまめると、以下のとおりである。
コンデンサC1:充電
コンデンサC3:充電
コンデンサC2:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
コンデンサC4:充電
(音声信号≦第4閾値)
信号源Vinから入力される音声信号が、第4閾値以下である場合、検出回路2のオペアンプU2、U4は、検出信号を出力する。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ2、Q4は、検出信号が出力されることにより、駆動信号を出力する。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM3がオフの状態、MOSトランジスタM4がオンの状態となり、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。さらに、MOSトランジスタM7がオフの状態、MOSトランジスタM8がオンの状態となり、コンデンサC4に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。
一方で、検出回路2のオペアンプU1、U3は、検出信号を出力しない。従って、ドライバ回路3のバイポーラトランジスタQ1、Q3は、駆動信号を出力しない。このため、ブースト回路4において、MOSトランジスタM1がオンの状態、MOSトランジスタM2がオフの状態となり、コンデンサC1が充電される。また、MOSトランジスタM5がオンの状態、MOSトランジスタM6がオフの状態となり、コンデンサC3が充電される。このように、信号源Vinから入力される音声信号が、第4閾値以下である場合、ブースト回路4は、コンデンサC2、C4に充電されている電圧を、電池Vbatから供給される電圧に足し合わせてデジタルアンプ100に供給する一方で、コンデンサC1、C3を充電する。まとまめると、以下のとおりである。
コンデンサC1:充電
コンデンサC3:充電
コンデンサC2:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
コンデンサC4:電池Vbatから供給される電圧への充電電圧の足し合わせ
図6(a)は、信号源Vinから入力される音声信号を示すグラフである。横軸は時間、縦軸は音声信号の値を示している。図6(b)は、デジタルアンプ100に供給される電圧を示すグラフである。図示するように、音声信号が第1閾値以上となると(図6の(1))、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC1に充電されている電圧が足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。ここで、コンデンサC1は、電池Vbatの電圧により充電されているため、電池Vbatの電圧と同じ電位となる。従って、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、コンデンサC1に充電される電圧が足し合わされることにより、電池Vbatの電圧の電位の約2倍となる。
また、音声信号が第3閾値以上となると(図6の(2))、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC1、C3に充電されている電圧が足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。ここで、コンデンサC1、C3は、電池Vbatの電圧により充電されているため、電池Vbatの電圧と同じ電位となる。従って、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、コンデンサC1、C3に充電される電圧が足し合わされることにより、電池Vbatの電圧の電位の約3倍となる。
また、音声信号が第2閾値以下となると(図6の(3))、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC2に充電されている電圧が足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。上述した図6の(1)の場合と同様、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、コンデンサC2に充電される電圧が足し合わされることにより、電池Vbatの電圧の電位の約2倍となる。
また、音声信号が第4閾値以下となると(図6の(4))、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC2、C4に充電されている電圧が足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。上述した図6(2)の場合と同様、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、コンデンサC2、C4に充電される電圧が足し合わされることにより、電池Vbatの電圧の電位の約3倍となる。
また、音声信号が第1閾値以上となった後、第2閾値以下となると(図6の(5))、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC1に充電されている電圧が足し合わされた後、コンデンサC2に充電されている電圧が足し合わされるため、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。上述した図6(1)、(3)の場合と同様に、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、コンデンサC1、C2に充電される電圧が足し合わされることにより、電池Vbatの電圧の電位の約2倍となる。ここで、音声信号が第2閾値よりも大きく、第1閾値よりも小さい間は、コンデンサC1、C2に充電されている電圧の電池Vbatから供給される電圧への足し合わせがされないため、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が若干小さくなる。
また、音声信号が第3閾値以上となった後、第4閾値以下となると(図6の(6))、電池Vbatから供給される電圧に、コンデンサC1、C3に充電されている電圧が足し合わされた後、コンデンサC2、C4に充電されている電圧が足し合わされるため、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が大きくなっている。上述した図6(2)、(4)の場合と同様に、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位は、コンデンサC1〜C4に充電される電圧が足し合わされることにより、電池Vbatの電圧の電位の約3倍となる。ここで、音声信号が第4閾値よりも大きく、第3閾値よりも小さい間は、コンデンサC3、C4に充電されている電圧の電池Vbatから供給される電圧への足し合わせがされないため、デジタルアンプ100に供給される電圧の電位が若干小さくなる。
以上説明したように、本実施形態では、オペアンプU3は、音声信号が第1閾値よりも大きい第3閾値以上である場合に、検出信号を出力する。オペアンプU3の出力に接続された、バイポーラトランジスタQ3は、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。バイポーラトランジスタQ3の出力に接続された、MOSトランジスタM5、M6は、駆動信号が出力された場合に、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続された、コンデンサC3の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、コンデンサC3の他端を接地電位に接続する。従って、音声信号が第3閾値以上である場合に、コンデンサC3に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、音声信号が第3閾値未満である場合に、コンデンサC3は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
すなわち、本実施形態では、音声信号が第1閾値以上第3閾値未満である場合は、コンデンサC1に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、音声信号が第3閾値以上である場合は、コンデンサC1に充電されている電圧に加え、コンデンサC3に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。
また、オペアンプU4は、音声信号が第2閾値よりも小さい第4閾値以下である場合に、検出信号を出力する。オペアンプU4の出力に接続された、バイポーラトランジスタQ4は、検出信号が出力された場合に、駆動信号を出力する。バイポーラトランジスタQ4の出力に接続された、MOSトランジスタM7、M8は、駆動信号が出力された場合に、一端が電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続された、コンデンサC4の他端を電池Vbatとデジタルアンプ100との間に接続し、駆動信号が出力されない場合に、コンデンサC4の他端を接地電位に接続する。従って、音声信号が第4閾値以下である場合に、コンデンサC4に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、音声信号が第4閾値よりも大きい場合に、コンデンサC4は、電池Vbatから供給される電圧によって充電される。
すなわち、本実施形態では、音声信号が第4閾値よりも大きく第2閾値以下である場合は、コンデンサC2に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。また、音声信号が第4閾値以下である場合は、コンデンサC2に充電されている電圧に加え、コンデンサC4に充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。
このように、本実施形態によれば、音声信号の振幅に応じて、1つ、又は、2つのコンデンサに充電されている電圧が、電池Vbatから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。すなわち、音声信号の振幅に応じて、大きな電位の電圧が電池Vbatからから供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプ100に供給される。これにより、振幅の変動幅が大きい音声信号に対応することが可能である。
ここで、MOSトランジスタM6のソースが、コンデンサC1によってデジタルアンプ100に電圧が供給される部分に接続されているため、MOSトランジスタM6において、ゲート−ソース間の電圧がマイナス(ゲートの電圧がローレベルの電位)となり、駆動信号が出力されていなくても、MOSトランジスタM6がオンの状態となるという問題がある。このため、本実施形態では、バイポーラトランジスタQ3の出力と、MOSトランジスタM6のゲートと、の間に、コンデンサC11を接続している。これにより、基準電圧のずれを解消し、駆動信号により、MOSトランジスタM6のオン、オフの状態を制御可能としている。
また、MOSトランジスタM6のゲート−ソース間に抵抗R21を接続することで、電位差を少なくし、駆動信号が出力されていない場合でも、MOSトランジスタM6がオフの状態となるようにしている。
MOSトランジスタM8においても、MOSトランジスタM6と同様の問題が生じるため、本実施形態では、バイポーラトランジスタQ4の出力と、MOSトランジスタM8のゲートと、の間に、コンデンサC12を接続している。これにより、基準電圧のずれを解消し、駆動信号により、MOSトランジスタM8のオン、オフの状態を制御可能としている。
また、MOSトランジスタM8のゲート−ソース間に抵抗R22を接続することで、電位差を少なくし、駆動信号が出力されていない場合でも、MOSトランジスタM8がオフの状態となるようにしている。
また、本実施形態では、オペアンプU1は、正入力端子に音声信号が入力され、負入力端子が第1閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。従って、音声信号が第1閾値以上であれば、オペアンプU1は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。また、オペアンプU3は、正入力端子に音声信号が入力され、負入力端子が第3閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。従って、音声信号が第3閾値以上であれば、オペアンプU3は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
また、オペアンプU2は、負入力端子に音声信号が入力され、正入力端子が第2閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。従って、音声信号が第2閾値以下であれば、オペアンプU2は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。また、オペアンプU4は、負入力端子に信号が入力され、正入力端子が第4閾値に相当する電位に分圧された電池Vbatに接続されている。従って、音声信号が第4閾値以下であれば、オペアンプU4は、電位がハイレベルの電圧、すなわち、検出信号を出力する。
このように、本実施形態によれば、検出回路2を、オペアンプU1〜U4を用いた簡易な構成とすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
上述の第2実施形態においては、第1充電素子として、2つのコンデンサC1、C3、第2充電素子として、2つのコンデンサC2、C4を例示した。これに限らず、第1充電素子、第2充電素子は、3つ以上の複数のコンデンサであってもよい。この場合、第1充電素子の他端を、接地電位又は電源(電池)とデジタルアンプとの間に接続する第1スイッチ素子(n型第1MOSトランジスタ、p型第1MOSトランジスタ)は、第1充電素子と同数となる。また、第2充電素子の他端を、接地電位又は電源とデジタルアンプとの間に接続する第2スイッチ素子(n型第2MOSトランジスタ、p型第2MOSトランジスタ)は、第2充電素子と同数となる。また、第1検出素子(第1オペアンプ)は、第1充電素子と同数、第2検出素子(第2オペアンプ)は、第2充電素子と同数となる。また、第1駆動素子(npn型第1バイポーラトランジスタ)は、第1充電素子と同数、第2駆動素子(npn型第2バイポーラトランジスタ)は、第2充電素子と同数となる。
この場合、検出回路は、音声信号が第1閾値以上である場合に、音声信号の大きさに比例した数の第1検出素子(第1オペアンプ)から検出信号を出力する。例えば、検出回路は、2つの第1検出素子から検出信号を出力する。第1駆動素子(npn型第1バイポーラトランジスタ)は、第1検出素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第1検出素子が検出信号を出力した場合、ドライバ回路は、2つの第1駆動素子から駆動信号を出力する。第1スイッチ素子(n型第1MOSトランジスタ、p型第1MOSトランジスタ)は、第1駆動素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第1駆動素子が駆動信号を出力した場合、2つの第1スイッチ素子は、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された2つの第1充電素子(第1コンデンサ)の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続する。これにより、2つの第1充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。このように、音声信号の大きさに比例して、大きな電位の電圧が電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。これにより、振幅の変動幅が大きい音声信号に対応することが可能である。
また、検出回路は、音声信号が第2閾値以下である場合に、音声信号の小ささに比例した数の第2検出素子(第2オペアンプ)から検出信号を出力する。例えば、検出回路は、2つの第2検出素子から検出信号を出力する。第2駆動素子(n型第2バイポーラトランジスタ)は、第2検出素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第2検出素子が検出信号を出力した場合、ドライバ回路は、2つの第2駆動素子から駆動信号を出力する。第2スイッチ素子(n型第2MOSトランジスタ、p型第2MOSトランジスタ)は、第2駆動素子の出力に接続されているため、例えば、2つの第2駆動素子が駆動信号を出力した場合、2つの第2スイッチ素子は、一端が電源とデジタルアンプとの間に接続された2つの第2充電素子(第2コンデンサ)の他端を電源とデジタルアンプとの間に接続する。これにより、2つの第2充電素子に充電されている電圧が、電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。このように、音声信号の小ささに比例して、大きな電位の電圧が電源から供給される電圧に足し合わされて、デジタルアンプに供給される。これにより、振幅の変動幅が大きい音声信号に対応することが可能である。
上述の第1実施形態においては、逆流防止用のダイオードD1〜D5が設けられている。これに加え、逆流防止用に、さらに、図7に示すように、MOSトランジスタM9、M10が設けられていてもよい。第2実施形態においても同様である。
上述の実施形態においては、第1スイッチ素子、第2スイッチ素子として、npn型のバイポーラトランジスタを例示した。これに限らず、第1スイッチ素子、第2スイッチ素子は、n型のMOSトランジスタ等であってもよい。
上述の実施形態においては、電源として、電池Vbatを例示したが、電池以外であってもよい。