JP6318053B2 - 漏水分布推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、漏水分布の推定装置に関する。
特許文献1には、管網解析手段から得られる各節点での圧力推定値と圧力計測点での圧力実績値との誤差を演算する圧力誤差演算手段と、漏水分布最適化手段が、圧力誤差演算手段で得られる圧力誤差を最小とするように、漏水量を各節点に分布させるための最適化演算する技術が記載されている。
特開2010−48058号公報
しかしながら特許文献1の漏水検出装置では、推定される漏水分布の精度または信頼性が低い。
例えば、漏水量を多数の管網解析の節点(ノード)に分布させるが、一般的に節点数はセンサ数よりも格段に多いため、推定された分布以外にも同様に圧力誤差を最小とする分布がある可能性が高く、分布の信頼性は低い。
一方で、センサ数と同程度に少ない節点数に集約した管網解析モデルを利用する場合、管網解析モデルの誤差が大きくなり、漏水分布の精度が低くなる。
そこで本発明は、配水管網における漏水の分布を、信頼性高く、精度よく推定できる漏水分布推定装置を提供する。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、
水道管網を区分したDMAを対象とする漏水分布推定装置であって、
水道管網に設置された計測装置から流量または圧力のうち少なくとも一方を含む計測値情報を収集する計測情報収集部と、
DMAにおける水道管網の配水管の延長情報または給水管の接続情報のうち少なくとも一方と、管網計算モデル情報とを含む管路情報を蓄積する管路情報記憶部と、
管路情報を用いて管網の各構成要素における漏水リスク値からなる漏水リスク情報を計算するリスク情報計算部と、
DMAをさらに区分するエリアの構成情報および水道管網中に設置された計測装置に関するセンサ構成情報とを蓄積するエリア・センサ構成記憶部と、
エリアのうち隣接するエリアを統合するゾーン構成と、ゾーン構成における各ゾーンの漏水強度との組からなるパラメータを推定することで漏水分布を推定する漏水分布推定部とを備え、
漏水分布推定部は、さらに、
パラメータのうちゾーン構成に基いてゾーン指標を計算するゾーン指標計算部と、
パラメータとリスク情報に基いて漏水分布を仮定した管網計算により、センサ構成に対応する予測値情報を計算する管網計算部と、
計測情報収集部が収集した計測値情報と、管網計算部の計算する予測値情報との差から誤差指標を計算する誤差指標計算部と、
ゾーン指標および誤差指標の両方を用いて計算される指標を最小化する最適パラメータを探索する最適パラメータ探索部とを備え、
ゾーン内の、漏水量、配管延長あたりの漏水量、給水管接続数あたりの漏水量、または漏水率のうち、少なくとも一つを算出する。
本発明によれば、配水管網における漏水の分布を、信頼性高く、かつ精度よく推定することが出来る。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
漏水分布推定装置の実施形態の構成例を示す図である。 漏水分布推定装置のハードウェアブロック図である。 漏水分布推定の対象となる水道管網のうち1つのDMAの構成を示す図である。 漏水分布推定の対象となるDMAの管網計算モデルの構成を示す図である。 管路情報記憶部に記録される配水管情報を示すテーブルである。 管路情報記憶部に記録される給水管情報を示すテーブルである。 リスク情報記憶部に記録されるリスク情報を示すテーブルである。 エリア・センサ構成記憶部に記録されるエリア構成情報を示すテーブルである。 エリア・センサ構成記憶部に記録されるセンサ構成情報を示すテーブルである。 漏水分布記憶部に記録される漏水分布情報を示すテーブルである。 1つのDMAに対して漏水分布推定部の最適パラメータ探索部が探索するパラメータの例を示すテーブルである。 漏水分布推定部の処理を示すフローチャートである。 画面表示部の表示する漏水分布推定結果画面の例である。 エリア・センサ構成計算部のエリア構成計算処理を示す図である。 エリア・センサ構成計算部のセンサ構成計算処理を示す図である。
以下、第1の実施例を図面を用いて説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
図1は、漏水分布推定装置101の構成例を示す図である。
漏水分布推定装置101は、漏水分布推定部110と、リスク情報計算部115と、エリア・センサ構成計算部116と、需要量推定部117と、管路情報記憶部121と、リスク情報記憶部122と、エリア・センサ構成記憶部123と、漏水分布記憶部124と、計測情報記憶部125と、計測装置IF部131と、画面表示部132と、を有する。
漏水分布推定部110は、最適パラメータ探索部111と、管網計算部112と、誤差指標計算部113と、ゾーン指標計算部114と、からなる。
漏水分布推定部110の入力は、計測情報記憶部125に記録された、流量あるいは圧力を含む計測値情報と、管路情報記憶部121に記録された管路情報および管網計算モデル情報と、リスク情報記憶部122に記録されたリスク情報と、エリア・センサ構成記憶部123に記録されたエリア構成情報およびセンサ構成情報と、需要量推定部117が出力する需要量情報である。
漏水分布推定部110の出力は、漏水分布情報である。特に、漏水分布推定部110は、エリア構成情報で定められたエリアのうち、隣接するエリアを統合するゾーン構成と、前記ゾーン構成における各ゾーンの漏水強度の組からなるパラメータを出力する。
一般的に、DMA(District Metered Area)とは、水道管網の一部分で、隣接する管網と水の流入出のある管が少数、多くの場合は1つに限定されており、また全ての流入出管で流量が計測されているものである。一般に、水道管網は多数のDMAから構成される。
漏水分布推定装置101において、エリア構成とは、DMAを、隣接した区域に分割した構成をさす。より正確には、エリア構成とは、DMAをモデル化した管網計算モデルのノードを、もれなくだぶりなく、リンクで接続された隣接するノードの集まりに分割した構成をさす。また、リンクで接続された隣接するノードの集まりを、エリアを呼ぶ。
DMAおよびエリア構成については、図3、図4および図8の説明で後述する。
なお、漏水分布推定装置101は、前提としてエリア数をDMA内のセンサ数以下とする。
また、漏水分布推定装置101において、ゾーン構成とは、DMAを区分するエリアを、もれなくだぶりなく、リンクで接続された隣接するエリアの集まりに分割した構成をさす。また、各隣接するエリアの集まりを、ゾーンと呼ぶ。
パラメータおよびゾーン構成については、図11の説明で後述する。
漏水分布推定部110の処理は、入力情報から前記最適パラメータを推定し、また最適パラメータから、漏水分布を算出することである。漏水分布とは、前記ゾーン内の、漏水量、配管延長あたりの漏水量、給水管接続数あたりの漏水量、または漏水率などである。漏水分布については、図10の説明でも後述する。
漏水分布推定部110は、出力である漏水分布情報を漏水分布記憶部124に送信する。
最適パラメータ探索部111の入力は、エリア・センサ構成記憶部123に記録されたエリア構成情報およびセンサ構成情報と、管路情報記憶部121に記録された管路情報である。
最適パラメータ探索部111の出力は、前記漏水分布情報、特に、前記最適パラメータである。
最適パラメータ探索部111の処理は、パラメータ候補を作成して管網計算部112およびゾーン指標計算部114に送信し、また、ゾーン指標計算部114および誤差指標計算部113から受信した各指標に基いてパラメータを評価する指標を計算し、この指標値が最小となるパラメータを探索することである。
また、最適パラメータ探索部111は、最適なパラメータを選定した後に、当該パラメータによる管網計算部112の計算結果と、前記管路情報および前記エリア構成情報とから、前記漏水分布を計算する。
管網計算部112の入力は、管路情報記憶部121に記録された管路情報および管網計算モデル情報と、リスク情報記憶部122に記録されたリスク情報と、需要量推定部117が出力する需要量情報と、最適パラメータ探索部111から受信するパラメータである。
管網計算部112の出力は、前記パラメータに基づく管網計算の結果であり、水道管網をモデル化したリンクの流量、流速や、ノードの圧力、需要量などである。
管網計算部112の処理は、前記入力情報に基いて全ノードの需要量を設定した上で、管網計算を行うことである。管網計算は、水道分野で一般的な公知技術であるため詳細な説明は省略する。
管網計算部112の管網計算モデルの規模、すなわちノード数やリンク数は、パラメータ、特に漏水強度の数と直接の関係がない。このため、漏水分布推定装置101は、管網計算モデルを必要以上に簡略化する必要がなく、簡略化による管網計算の精度および推定精度の悪化の影響を受けない。
誤差指標計算部113の入力は、計測情報記憶部125に記録された、流量あるいは圧力を含む計測値情報と、エリア・センサ構成記憶部123に記録されたセンサ構成情報と、管網計算部112から受信した管網計算結果である。
誤差指標計算部113の出力は、前記計測値情報と、前記センサ構成情報に定められた、前記計測値情報に対応する前記管網計算結果とから計算される誤差指標である。
誤差指標は、例えば以下の式の通り、対応する計測値と予測値との間の差の重みつき二乗和を用いることができる。
Figure 0006318053
ただし、
X: パラメータ
E(X): 誤差指標
t: 時刻のインデックス
i: 圧力計測値のある地点のインデックス
j: 流量計測値のある管のインデックス
p: 圧力の予測値
P: 圧力の計測値
f: 流量の予測値
F: 流量の計測値
w_p,w_f: 圧力、流量の重み
である。
誤差指標計算部113は、入力情報から、前記誤差指標を計算する処理を行い、出力である前記誤差指標を最適パラメータ探索部111に送信する。
ゾーン指標計算部114の入力は、最適パラメータ探索部111から受信するパラメータである。
ゾーン指標計算部114の出力は、ゾーン構成の評価指標であるゾーン構成指標である。
ゾーン構成指標は、例えば以下の式の通り、DMAを構成するゾーンの個数を用いることができる。
Figure 0006318053
ただし、
Z(X): ゾーン構成指標
#X: パラメータXにおけるゾーンの個数
である。
ゾーン指標計算部114は、入力情報から、前記ゾーン構成指標を計算する処理を行い、出力である前記ゾーン構成指標を最適パラメータ探索部111に送信する。
誤差指標に加えて、ゾーン指標を加味して漏水分布を推定することで、漏水分布推定装置101は、結果に大きく影響しない微細な差異ではなく、真に差異のある漏水の地域的な偏りを推定することができる。また、漏水分布推定装置101は、推定するパラメータ数を、センサ数以下に抑制することで、信頼性のある漏水分布を推定できる。
漏水分布推定部110の処理の詳細は、図12の説明で後述する。
リスク情報計算部115の入力は、管路情報記憶部121に記録された管路情報である。
リスク情報計算部115の出力は、リスク情報記憶部122に記録されるリスク情報である。
リスク情報計算部115は、入力情報から、管網の各構成要素、例えば、管網計算の各ノードについて、漏水リスク値を計算する。
漏水リスク値は、例えば以下の式にように、当該ノードに接続された配水管の、延長、管種、敷設年数に依存する項と、当該ノードに集約された給水管の、接続数に依存する項の和として計算できる。
Figure 0006318053
ただし、
i: ノードのインデックス
K_i: 漏水リスク値
j: 配水管(リンク)のインデックス
C(i): ノードiに接続された配水管(リンク)のインデックスの集合
l_j: 配水管の延長
m_j: 配水管の管種
t_j: 配水管の敷設年数
a(m),b(m): 漏水リスク値の管種に依存する係数
N_i: ノードに集約された給水管の接続数
w_D,w_S: 配水管および給水管に起因するリスクの重み
exp[・]: 指数関数
である。
リスク値の計算式は、上記式(3)に限るものではなく、図5および図6で後述する管路情報を活用した式を利用することができる。
管種や敷設年数のデータがなければ省略した式を用いてもよく、逆に、上記式で使用していない情報、例えば給水管の延長や管種、敷設年数を利用する式を用いることとしてもよい。
エリア・センサ構成計算部116の入力は、管路情報記憶部121に記録された管路情報および管網計算モデル情報と、エリア・センサ構成記憶部123に記録されたエリア構成情報またはセンサ構成情報である。
エリア・センサ構成計算部116の出力は、センサ構成情報を入力とした場合はエリア構成案情報である。一方、エリア構成情報を入力とした場合はセンサ構成案情報であり、
エリア・センサ構成計算部116は、センサ構成情報を入力とした場合、エリア構成候補を設定して、エリア構成のセンサ計測値への感度を評価して、最適なエリア構成候補を探索することでエリア構成案を計算する。
一方、エリア・センサ構成計算部116は、エリア構成情報を入力とした場合、センサ構成候補を設定して、センサ構成のセンサ計測値への感度を評価して、最適なセンサ構成候補を探索することでセンサ構成案を計算する。
エリア・センサ構成計算部116は、計算したエリア構成案情報あるいはセンサ構成案情報を、エリア・センサ構成記憶部123に送信して記録する。
エリア・センサ構成計算部116による感度を勘案したエリア構成案あるいはセンサ構成案の作成により、漏水分布推定装置101の適用に適したエリア構成およびセンサ構成を算出できる。このことは、漏水分布推定装置101の漏水分布精度を向上する効果がある。
需要量推定部117は、計測情報記憶部125に記録された計測情報を入力とし、管網計算の需要量を推定する計算を行い、当該需要量を出力として管網計算部112に送信する。
管路情報記憶部121は、漏水分布推定装置101の解析対象とする水道管網について、配水管および給水管の管路情報と、当該管網の水理解析シミュレーションのための管網計算モデルの情報とを記録する。
管路情報については、図5および図6の説明にて後述する。
リスク情報記憶部122は、リスク情報計算部115の出力した管網の各構成要素における漏水リスク値からなる漏水リスク情報を記録する。
漏水リスク情報については、図7の説明にて後述する。
エリア・センサ構成記憶部123は、エリア・センサ構成計算部116の入出力となるエリア構成情報およびセンサ構成情報を記録する。
エリア構成情報は、図8、センサ構成情報は図9の説明にてそれぞれ後述する。
漏水分布記憶部124は、漏水分布推定部110の計算した漏水分布情報を記録する。漏水分布情報については、図10の説明にて後述する。
計測情報記憶部125は、計測装置191から受信した計測情報を記録する。具体的には、漏水分布推定装置101に接続された計測装置191について、流量計測値、圧力計測値などを、所定の時間間隔、例えば5分周期などで時系列として記録する。
計測装置IF部131は、後述する計測装置191から受信した情報を計測情報記憶部125に送信し、計測情報記憶部125に新たな計測情報を追加する。すなわち、計測装置IF部131は計測情報収集を行う。
画面表示部132は、漏水分布記憶部124に記録された漏水分布情報を、例えばディスプレイなどの出力装置を通じて漏水分布推定装置101の操作者へと提示する。具体的には図13の形式でグラフ等を用いて提示する。
漏水分布推定システム100は、漏水分布推定装置101と、計測装置191とからなる。
各計測装置191は、通信ネットワークを介して漏水分布推定装置101に接続されている。管理対象の水道管網に設置された流量計や圧力計などの計測装置は、計測したセンサデータを通信ネットワークを介して漏水分布推定装置101の計測装置IF部131へと送信する。なお、各計測装置191は、直接漏水分布推定装置101に接続されておらずともよく、監視制御システムやSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)システムを介して接続されていてもよい。
計測装置の具体例については図3の説明で後述する。
図2を参照して、漏水分布推定装置のハードウェア構成を説明する。
図2において、漏水分布推定装置101は、CPU201と、メモリ202と、メディア入出力部203と、入力部205と、通信制御部204と、表示部206と、周辺機器IF部207と、バス210とから構成されている。
CPU201は、メモリ202上のプログラムを実行する。メモリ202は、プログラム、テーブル等を一時記憶する。メディア入出力部203は、プログラム、テーブル等を保持する。
入力部205は、キーボード、マウス等である。通信制御部204は、ネットワーク220と接続されている。
表示部206は、図1の説明のディスプレイである。周辺機器IF部207は、プリンタ等のインタフェースである。
バス210は、CPU201、メモリ202、メディア入出力部203、入力部205、通信制御部204、表示部206、周辺機器IF部207を相互接続する。
図1と図2との対比から明らかなように、図1の漏水分布推定装置101は、CPU201がプログラムを実行することで実現している。
図3を参照して、漏水分布推定装置101の対象となる水道管網、DMAとその構成について説明する。
漏水分布推定装置101は、各DMAを独立に解析対象とする。
図3は、DMAの例であり、配水管351等の管から構成されている。区域340は、流入出管が配水池301からの1つの流入管に限定されており、またそこに流量計310が設置されており、DMAとなっている。
DMA340にはさらに、複数の圧力計320−325が設置されている。漏水分布推定システム100を構成する計測装置191は、この例では流量計310および圧力計320−325が該当する。
DMA340を構成する管路等、例えば配水管351の情報は、管路情報記憶部121に記憶される。
漏水分布推定装置101は、DMAをさらに区分したエリアに基いて漏水分布を推定する。図3では、DMA340がエリア330−335に区分されている。エリアは、DMAとは異なり、流入出管に流量計が設置されている必要はなく、漏水分布推定装置101の利用する仮想的な区分である。
図4を参照して、漏水分布推定装置101の対象となるDMAの管網計算モデルの構成について説明する。
図4は、DMA340の管網計算モデルの例であり、管路を表すリンク450と、リンクの接続点ならびに需要者を表現するノード471、配水池を表現するタンク401等から構成されている。
公知の通り、管網計算モデルにおいて、リンクには、管の延長、口径、流速係数の情報が付与されている。ノードには、標高、需要量等の情報が付与されている。タンクには、水位等の情報が付与されている。
図3と図4を比較すると、配水管351はリンク451としてモデル化されている。配水池301および圧力計320は、タンク401に、流量計310は、リンク450に、圧力計321は、ノード481に対応している。
管路情報記憶部121には、図4に例示した管網計算モデルの情報が記憶されている。
図4において、エリア330に属するノードは、ノード471−473である。こうしたエリア構成情報は、図8の説明で後述する通り、エリア・センサ構成記憶部123に記録されている。
図5を参照して、管路情報記憶部121に記録される管路情報のうち、配水管情報を示す配水管情報テーブル500について説明する。
配水管情報テーブル500は、列として、配水管ID情報501、位置情報502、延長情報503、口径情報504、管種情報505、スリーブ情報506、敷設年度情報507、を有する。
図5では1つの配水管についてのみ表示しているが、配水管情報テーブル500には漏水分布推定装置101が管理対象とする水道管網の全配水管について、1つの配水管を1行として、可能な範囲で全ての情報を記録している。
配水管ID情報501には、全配水管の中で特定の配水管を一意に定めるIDを格納する。
位置情報502には、GIS(地理情報システム)と連携し、該当配水管の埋設された位置を特定する座標情報を格納する。
延長情報503および口径情報504には、当該配水管の延長および口径の値を格納する。
管種情報505には、DIP(ダクタイル鋳鉄管)、CIP(鋳鉄管)等の管種の情報を格納する。
スリーブ情報506には、腐食防止スリーブの有無等の情報を格納する。
敷設年度情報507には、当該配水管の敷設年度を記録する。
図6を参照して、管路情報記憶部121に記録される管路情報のうち、給水管情報を示す給水管情報テーブル600について説明する。
給水管情報テーブル600は、列として、給水管ID情報601、接続先情報602、延長情報603、口径情報604、管種情報605、敷設年度情報606、を有する。
図6では1つの給水管についてのみ表示しているが、給水管情報テーブル600には漏水分布推定装置101が管理対象とする水道管網の全給水管について、1つの給水管を1行として、可能な範囲で全ての情報を記録している。
給水管ID情報601には、全給水管の中で特定の給水管を一意に定めるIDを格納する。
接続先情報602、GIS(地理情報システム)と連携し、当該給水管の接続先の配水管のIDと、その埋設位置を特定する座標情報を格納する。
延長情報603および口径情報604、には、当該給水管の延長および口径の値を格納する。
管種情報605、PE(ポリエチレン管)、LP(鉛管)等の管種の情報を格納する。
敷設年度情報606、当該給水管の敷設年度を記録する。
図7を参照して、リスク情報記憶部122に記録されるリスク情報を示すリスク情報テーブル700について説明する。
リスク情報テーブル700は、列として、ノードID情報701、リスク値情報702、を有する。
図7では2つのノードのみ表示しているが、リスク情報テーブル700には漏水分布推定装置101が対象とする管網計算モデルの全ノードについて、1つのノードを1行として、全ての情報を記録している。
ノードID情報701には、管網計算モデルのノードを一意に定めるIDを格納する。
リスク値情報702には、リスク情報計算部115が式(3)等を用いて算出し当該ノードのリスク値を格納する。
図8を参照して、エリア・センサ構成記憶部123に記録されるエリア構成情報を示すエリア構成情報テーブル800について説明する。
エリア構成情報テーブル800は、列として、エリアID情報801、DMA ID情報802、構成ノードID情報803、を有する。
図8では2つのエリアのみ表示しているが、エリア構成情報テーブル800には漏水分布推定装置101が対象とする全DMAの全エリアについて、1つのエリアを1行として、全ての情報を記録している。
エリアID情報801には、エリアを一意に定めるIDを格納する。
DMA ID情報802には、エリアの属する唯一のDMAのIDを格納する。
構成ノードID情報803には、エリアに属するノードのIDを全て格納する。
図9を参照して、エリア・センサ構成記憶部123に記録されるセンサ構成情報を示すセンサ構成情報テーブル900について説明する。
センサ構成情報テーブル900は、列として、センサID情報901、センサ種別情報902、ノード/リンクID情報903、を有する。
図9では2つのセンサのみ表示しているが、センサ構成情報テーブル900には漏水分布推定装置101が対象とする全DMAの全センサについて、1つのセンサを1行として、全ての情報を記録している。
センサID情報901には、センサを一意に定めるIDを格納する。
センサ種別情報902には、センサの種別、特に圧力計か流量計かの区分の情報を格納する。
ノード/リンクID情報903には、センサと対応する管網計算モデルのノード/リンクIDを格納する。
図10を参照して、漏水分布記憶部124に記録される漏水分布情報を示す漏水分布情報テーブル1000について説明する。
漏水分布情報テーブル1000は、列として、DMA ID情報1001、ゾーンID情報1002、構成エリア情報1003、漏水強度情報1004、ゾーン漏水量情報1005、配管延長あたり漏水量1006、を有する。
図10では、主にDMA340を区分するゾーンの情報のみ表示しているが、漏水分布情報テーブル1000には漏水分布推定装置101が対象とする全DMAについて、1つのゾーンを1行として、全ての情報を記録している。
図10では、DMA340を2つのゾーンに区分している。エリア330、331、333を統合したゾーン1311と、エリア332、334、335を統合したゾーン1312である。
DMA ID情報1001には、DMAを一意に定めるIDを格納する。
ゾーンID情報1002には、当該DMAを区分するゾーンを一意に定めるIDを格納する。
構成エリア情報1003には、当該ゾーンを構成するエリアのID全てを格納する。
漏水強度情報1004には、当該ゾーンの漏水強度を格納する。
ゾーン漏水量情報1005には、当該ゾーン内の漏水量を格納する。
配管延長あたり漏水量1006には、当該ゾーン内の配管延長あたり漏水量を格納する。
漏水分布情報テーブル1000には、他にも、ゾーン内における、給水管接続数あたりの漏水量や、漏水率などを格納することとしてもよい。
図11を参照して、漏水分布推定部110のうち最適パラメータ探索部111が設定・探索するパラメータの例を示すパラメータテーブル1100について説明する。
パラメータテーブル1100は、1つのDMAにおける漏水分布を表現するパラメータであり、ゾーンID情報1101、構成エリア情報1102、漏水強度情報1103、を列として有する。
図11は、DMA340の漏水分布を表現するパラメータの例である。
図11は、図10と同様に、DMA340を2つのゾーンに区分している。エリア330、331、333を統合したゾーン1と、エリア332、334、335を統合したゾーン2である。
図11では2つの行からなるテーブルで、DMA340を2つのゾーンに区分しているが、ゾーン数は2に限られるものではない。例えば、DMA全体を1つのゾーンとしてもよく、あるいは1つのエリアを1つのゾーンとしてゾーン数とエリア数が一致するようにしてもよい。
ゾーンID情報1002には、当該DMAを区分するゾーンを一意に定めるIDを格納する。
構成エリア情報1003には、当該ゾーンを構成するエリアのID全てを格納する。
漏水強度情報1004には、当該ゾーンの漏水強度を格納する。
図12を参照して、漏水分布推定部110の処理を説明する。図12は、漏水分布推定部110の処理を示すフローチャートである。
ステップデータ受信1202において、漏水分布推定部110は、各記憶部から入力データを受信する。
ステップパラメータ設定1203において、最適パラメータ探索部111は、図11で説明したパラメータを少なくとも1組作成する。
ステップ管網計算1204において、最適パラメータ探索部111は、ステップパラメータ設定1203で作成した各パラメータに対して、当該パラメータを管網計算部112およびゾーン指標計算部114にそれぞれ送信する。
パラメータを受信した管網計算部112は、当該パラメータに基づいて後述するノード需要量を設定した上で、管網計算を行う。また、管網計算部112は、管網計算結果である圧力値、流量値、ノード漏水量値などを誤差指標計算部113に送信する。
管網計算部112は、ノード需要量を、例えば下記の式で設定する。
Figure 0006318053
ただし、
i: ノードのインデックス
t: 時刻のインデックス
q(i,t): ノード需要量
d(i,t): ノード水使用量
A(i): ノードiの属するエリア
z(A): エリアAの属するゾーン(パラメータの要素)
x[z]: ゾーンzの漏水強度(パラメータの要素)
K_i: ノードiの漏水リスク値
p(i,t;X): 圧力予測値
α: 漏水の圧力依存の指数値
である。
第一項のノード水使用量d(i,t)は、管網計算モデルのノードに割り付けられた、課金メータ等に基づく水使用量(有収水量)を、需要量推定部117の情報に基づき時刻ごとに補正した値である。
一方で、第二項は、ノード漏水量を表現する項であり、当該ノードがエリアを介して属するゾーンの漏水強度と、当該ノードの漏水リスク値と、当該ノードの圧力値のべき乗の積として表現している。
ステップ指標計算1205において、誤差指標計算部113およびゾーン指標計算部114は、受信した情報に基づき、式(1)および式(2)を用いて誤差指標およびゾーン構成指標をそれぞれ計算する。
誤差指標計算部113およびゾーン指標計算部114は、各指標値を、最適パラメータ探索部111に送信する。
最適パラメータ探索部111は、誤差指標およびゾーン構成指標を受信すると、下記の式の通り、それらの重みつき和として総合評価指標を計算する。
J(X)=w_E×E(X)+w_Z×Z(X) ・・・(5)
ただし、
X: パラメータ
J(X): 総合評価指標
w_E,w_Z: 重み係数
である。
ステップ収束判定1206において、最適パラメータ探索部111は、前記総合評価指標を近似的に最小化するパラメータを見つけられたかどうか、すなわち、パラメータに関する最適化計算が収束したかどうかを判定する。収束したと判定した場合、ステップゾーン漏水量計算1207に進む。収束していないと判定した場合、ステップパラメータ設定1203に進む。
最適パラメータ探索部111による、パラメータ設定および収束判定には、遺伝的アルゴリズムなどの、公知の適切な最適化アルゴリズムを利用することができる。
ステップゾーン漏水量計算1207において、最適パラメータ探索部111は、最適パラメータに基づく条件での管網計算結果に基いて、対象DMAの漏水分布を計算する。
まず、最適パラメータ探索部111は、ゾーン内にエリアを介して属する全ノードの、式(4)右辺第二項の総和を計算することで、各ゾーン内の漏水量、ゾーン漏水量を計算する。
また、最適パラメータ探索部111は、ゾーン漏水量を、各ゾーンの適切な統計指標で割ることで、各ゾーン内の、配管延長あたりの漏水量、給水管接続数あたりの漏水量、または漏水率などを計算する。
ステップデータ送信1208において、最適パラメータ探索部111は、ステップゾーン漏水量計算1207で計算した漏水分布情報を、漏水分布記憶部124に送信する。
漏水分布推定装置の画面表示を示す図13を参照して、画面表示部132による画面表示例について説明する。
画面表示部132が表示する漏水分布推定結果表示ウィンドウ1301は、DMA選択ボックス1302、ゾーン構成表示部1303、ゾーン漏水量表示部1304、配管延長あたり漏水量表示部1305を有する。
画面表示部132は、漏水分布推定装置101の操作者がDMA選択ボックス1302を操作することによって、漏水分布推定結果表示ウィンドウ1301に表示する対象のDMAを変更する。
図13の表示例では、画面表示部132は、ゾーン構成表示部1303、ゾーン漏水量表示部1304、配管延長あたり漏水量表示部1305には、DMA選択ボックス1302で選択されたDMA340の漏水分布推定結果を表示している。している。
画面表示部132はゾーン構成表示部1303において、GIS(地理情報システム)と連携して、地図上に水道管網とDMA、エリアと、ゾーン構成を表示する。
図13の表示例では、図10と同様に、DMA340を2つのゾーンに区分する推定結果を表示している。具体的には、エリア330、331、333を統合したゾーン1と、エリア332、334、335を統合したゾーン2である。
画面表示部132はゾーン漏水量表示部1304および配管延長あたり漏水量表示部1305において、漏水調査の立案に有効な漏水分布情報をグラフ等を用いて表示する。
図14を参照して、エリア・センサ構成計算部116によるエリア構成計算処理を説明する。図14は、エリア・センサ構成計算部116のエリア構成計算処理を示すフローチャートである。
エリア構成処理は、エリア・センサ構成計算部116が、対象のDMAに対して、既定のセンサ構成情報からエリア構成案を算出する処理である。例えば、図12で説明した漏水分布推定処理の前に、漏水分布推定装置101の操作者が指示した際に実行される。
例えば、漏水分布推定装置101の初期適用時、センサ新規追加時等に実行される。
ステップデータ受信1402において、エリア・センサ構成計算部116は、管路情報記憶部121に記録された管路情報および管網計算モデル情報と、エリア・センサ構成記憶部123に記録されたセンサ構成情報を受信する。
ステップエリア設定1403において、エリア・センサ構成計算部116は、エリア構成パラメータを少なくとも1組作成する。エリア構成パラメータとは、図8で説明したエリア構成の要件を満たす、DMA内のノードを互いにリンクで隣接するノードの集合からなるエリアへの分割である。
なお、エリア・センサ構成計算部116は、エリア数が当該DMA内のセンサ数以下となるようエリア構成パラメータを作成する。
ステップ管網計算1404において、エリア・センサ構成計算部116は、ステップエリア設定1403で作成したエリア構成に従って、各エリア内での漏水量の増減に対する各センサ計測値への感度を管網計算を用いて評価する。
具体的に、エリア・センサ構成計算部116は、各エリアがそれぞれ別々のゾーンであるとして図12のステップ管網計算1204の方法で管網計算を適用し、各ゾーン(エリア)の漏水強度を0から1に増加させた際の、各センサの管網計算による予測値の増加量を求める。
なお、エリアAの漏水強度を変化させた時のセンサMの増加量を、感度s[A,M]とする。
ステップ指標計算1405において、エリア・センサ構成計算部116は、感度を集約する指標を計算する。
具体的に、エリア・センサ構成計算部116は、感度マトリックスS=(s[A,M]/m(M))を構成し、指標を感度マトリックスの特異値の最小値として計算する。ここで、感度マトリックスSはエリアAを行のインデックス、センサMを列のインデックスとする行列であり、m(M)は、センサMの誤差レベルである。なお、特異値は、公知の線形代数のアルゴリズムで計算できるため、詳細は省略する。
指標は、感度マトリックスの特異値の最小値に限らず、特異値の和や、特異値の積としてもよい。
感度マトリックスの特異値は、各エリア漏水強度の変化が、それぞれ特定できる形でセンサに観測可能かどうかを示す指標となる。このため、特異値に基づく指標を最大化することで、エリア・センサ構成計算部116は、漏水分布推定に適したエリア構成を選定できる。
ステップ終了判定1406において、エリア・センサ構成計算部116は、前記指標を近似的に最大化するエリア構成パラメータを見つけられたかどうか、すなわち、エリア構成パラメータに関する最適化計算が収束したかどうかを判定する。収束したと判定した場合、ステップデータ送信1407に進む。収束していないと判定した場合、ステップエリア設定1403に進む。
エリア・センサ構成計算部116による、エリア設定および収束判定には、遺伝的アルゴリズムなどの、公知の適切な最適化アルゴリズムを利用することができる。
ステップデータ送信1407において、エリア・センサ構成計算部116は、指標を最大化すると選択したエリア構成パラメータを、エリア構成案情報として、エリア・センサ構成記憶部123に送信する。
図15を参照して、エリア・センサ構成計算部116によるセンサ構成計算処理を説明する。図15は、エリア・センサ構成計算部116のセンサ構成計算処理を示すフローチャートである。
エリア構成処理は、エリア・センサ構成計算部116が、対象のDMAに対して、既定のエリア構成情報からセンサ構成案、すなわち、計測装置の配置案を算出する処理である。例えば、図12で説明した漏水分布推定処理の前に、漏水分布推定装置101の操作者が指示した際に実行される。
例えば、漏水分布推定装置101の初期適用時に、望ましいエリア構成を操作者が人手で設定した後に、計測装置の配置案を検討するために実行される。
ステップデータ受信1502において、エリア・センサ構成計算部116は、管路情報記憶部121に記録された管路情報および管網計算モデル情報と、エリア・センサ構成記憶部123に記録されたエリア構成情報を受信する。
ステップセンサ位置設定1503において、エリア・センサ構成計算部116は、センサ構成パラメータを少なくとも1組作成する。センサ構成パラメータとは、管網計算モデルのノードから、エリア構成情報のエリア数だけのノードを抽出し、圧力計の設置候補としたものである。
ステップ管網計算1504において、エリア・センサ構成計算部116は、ステップセンサ位置設定1503で作成したセンサ構成に従って、各エリア内での漏水量の増減に対する各センサ計測値への感度を管網計算を用いて評価する。
詳細は図14のステップ管網計算1404と同様であるため省略する。
ステップ指標計算1505において、エリア・センサ構成計算部116は、感度を集約する指標を計算する。
こちらも詳細は図14のステップ指標計算1405と同様であるため省略する。
ステップ終了判定1506において、エリア・センサ構成計算部116は、前記指標を近似的に最大化するセンサ構成パラメータを見つけられたかどうか、すなわち、センサ構成パラメータに関する最適化計算が収束したかどうかを判定する。収束したと判定した場合、ステップデータ送信1507に進む。収束していないと判定した場合、ステップエリア設定1403に進む。
エリア・センサ構成計算部116による、センサ位置設定および収束判定には、遺伝的アルゴリズムなどの、公知の適切な最適化アルゴリズムを利用することができる。
ステップデータ送信1507において、エリア・センサ構成計算部116は、指標を最大化すると選択したセンサ構成パラメータを、センサ構成案情報として、エリア・センサ構成記憶部123に送信する。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
101 漏水分布推定装置
110 漏水分布推定部
111 最適パラメータ探索部
112 管網計算部
113 誤差指標計算部
114 ゾーン指標計算部
115 リスク情報計算部
116 エリア・センサ構成計算部
131 計測装置IF部
132 画面表示部
191 計測装置

Claims (13)

  1. 水道管網を区分したDMAを対象とする漏水分布推定装置であって、
    前記水道管網に設置された計測装置より、流量または圧力のうち少なくとも一方を含む計測値情報を収集する計測情報収集部と、
    前記DMAにおける水道管網の配水管の延長情報または給水管の接続情報のうち少なくとも一方と、管網計算モデル情報とを含む管路情報を記憶する管路情報記憶部と、
    前記管路情報を用いて、管網の各構成要素における漏水リスク値である漏水リスク情報を計算するリスク情報計算部と、
    前記DMAをさらに区分するエリアの構成情報と、前記水道管網中に設置された計測装置に関するセンサ構成情報と、を記憶するエリア及びセンサ構成記憶部と、
    前記エリアのうち隣接するエリアを統合するゾーン構成と、前記ゾーン構成における各ゾーンの漏水の強度を示す数である漏水強度との組からなるパラメータと、漏水分布と、を推定する漏水分布推定部とを備え、
    前記漏水分布推定部は、さらに、
    前記パラメータのうちゾーン構成に基いてゾーン指標を計算するゾーン指標計算部と、
    前記パラメータと前記リスク情報に基いて漏水分布を仮定した管網計算により、前記センサ構成に対応する予測値情報を計算する管網計算部と、
    前記計測情報収集部が収集した計測値情報と、前記管網計算部の計算する予測値情報との差から誤差指標を計算する誤差指標計算部と、
    前記ゾーン指標および前記誤差指標の両方を用いて計算される指標を最小化する最適パラメータを探索する最適パラメータ探索部と、を備え、
    前記ゾーン内の、漏水量、配管延長あたりの漏水量、給水管接続数あたりの漏水量、または漏水率のうち、少なくとも一つを算出する
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  2. 請求項1に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記管網計算部は、管網計算のノード需要量を、
    正規の水消費量を表すノード水使用量と、ノード漏水量との項を含む和として設定し、
    前記ノード漏水量は、当該ノードの属するゾーンの漏水強度と、当該ノードの漏水リスク値と、当該ノードの圧力値に依存して定まるものとして管網計算を行う
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  3. 請求項2に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記リスク情報計算部は、前記管網計算のノードの漏水リスク値を、
    当該ノードに接続された配水管の、延長、管種、敷設年数の少なくともいずれかに依存する項と、
    当該ノードに集約された給水管の、接続数、延長、管種、敷設年数の少なくともいずれかに依存する項とを含む和として計算する
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  4. 請求項3に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記管網計算部は、管網計算の前記ノード漏水量を、
    前記当該ノードの属するゾーンの漏水強度と、前記当該ノードの漏水リスク値と、当該ノードの圧力値のべき乗との積で定まるものとして管網計算を行う
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  5. 請求項1に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記誤差指標計算部の算出する誤差指標は、対応する計測値と予測値との間の差の重みつき二乗和であり、
    前記ゾーン指標計算部の算出するゾーン指標は、前記DMAを区分するゾーンの総数であり、
    前記最適パラメータ探索部は、前記誤差指標と前記ゾーン指標との重みつきの和を最小化するパラメータを探索する
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  6. 請求項4に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記誤差指標計算部の算出する誤差指標は、対応する計測値と予測値との間の差の重みつき二乗和であり、
    前記ゾーン指標計算部の算出するゾーン指標は、前記DMAを区分するゾーンの総数であり、
    前記最適パラメータ探索部は、前記誤差指標と前記ゾーン指標との重みつきの和を最小化するパラメータを探索する
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  7. 請求項1に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記管路情報記憶部に蓄積された管路情報に基づき、前記エリア構成情報から前記センサ構成案を計算するか、あるいは前記センサ構成情報から前記エリア構成案を計算するかの少なくともいずれか一方を行うエリア・センサ構成計算部を備える
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  8. 請求項7に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記エリア・センサ構成計算部は、
    前記センサ構成情報から前記エリア構成案を計算するために、
    エリア構成候補を設定し、候補の各エリア内での漏水量の増減に対する各センサ計測値への感度を管網計算で評価し、
    前記管網計算で得られた各感度を集約する指標を計算し、
    前記指標を最大化するエリア構成候補を探索し選択して前記エリア構成案とする
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  9. 請求項8に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記各感度を集約する指標は、感度マトリックスの特異値の最小値、和、積のうちいずれかである
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  10. 請求項7に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記エリア・センサ構成計算部は、
    前記エリア構成情報から前記センサ構成案を計算するために、
    センサ配置候補を設定し、各エリア内での漏水量の増減に対する各センサ候補の計測値への感度を管網計算で評価し、
    前記管網計算で得られた各感度を集約する指標を計算し、
    前記指標を最大化するセンサ配置候補を探索し選択して前記センサ構成案とする
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  11. 請求項10に記載の漏水分布推定装置であって、
    前記各感度を集約する指標は、感度マトリックスの特異値の最小値、和、積のうちいずれかである
    ことを特徴とする漏水分布推定装置。
  12. 請求項1に記載の漏水分布推定装置と、
    前記漏水分布推定装置へ計測情報を送信する計測装置と、を有する
    ことを特徴とする漏水分布推定システム。
  13. 水道管網を区分したDMAを対象とする漏水分布推定方法であって、
    前記水道管網に設置された計測装置から流量または圧力のうち少なくとも一方を含む計測値情報を収集するステップと、
    前記DMAにおける水道管網の配水管の延長情報または給水管の接続情報のうち少なくとも一方を含む管路情報を収集するステップと、
    前記管路情報を用いて管網の各構成要素における漏水リスク値である漏水リスク情報を計算するリスク情報計算ステップと、
    前記DMAをさらに区分するエリアの構成情報および前記水道管網中に設置された計測装置に関するセンサ構成情報とを収集するステップと、
    前記エリアのうち隣接するエリアを統合するゾーン構成と、前記ゾーン構成における各ゾーンの漏水の強度を示す数である漏水強度との組からなるパラメータと、漏水分布とを推定する漏水分布推定ステップとを備え、
    前記漏水分布推定ステップは、さらに、
    前記パラメータのうちゾーン構成に基いてゾーン指標を計算するゾーン指標計算ステップと、
    前記パラメータと前記リスク情報に基いて漏水分布を仮定した管網計算により、前記センサ構成に対応する予測値情報を計算する管網計算ステップと、
    前記収集した計測値情報と、前記計算した予測値情報との差から誤差指標を計算する誤差指標計算ステップと、
    前記ゾーン指標および前記誤差指標の両方を用いて計算される指標を最小化する最適パラメータを探索する最適パラメータ探索ステップとを備え、
    前記ゾーン内の、漏水量、配管延長あたりの漏水量、給水管接続数あたりの漏水量、または漏水率のうち、少なくとも一つを算出する
    ことを特徴とする漏水分布推定方法。
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