JP6317852B2 - 患者インターフェースの部材、患者インターフェース及び圧力サポートシステム - Google Patents

患者インターフェースの部材、患者インターフェース及び圧力サポートシステム Download PDF

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Description

本発明は、長期間の使用や関連する材料の機能的な変化に起因して、部材及び/又は患者インターフェースが交換される必要があることを、ユーザに視覚的に指示する患者インターフェースの部材に関連する。更に、本発明は患者インターフェース及びそのような部材を含む圧力サポートシステムにも関連する。
圧力サポートシステムにおけるマスクのような患者インターフェースは、ユーザにガスを届けるために使用される。空気、清浄空気あるいはそれらの何らかの変更を加えたもの等のようなガスは、加圧される方法又は加圧されない方法で患者インターフェースによりユーザ(「患者」とも言及される)に提供される。
慢性的な疾患及び疾病の場合、そのような患者インターフェースの使用が必要である又は少なくともそれが望ましい。
そのような疾病の具体例は、閉塞性睡眠時無呼吸症又は閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome:OSA)である。OSAは、通常、上気道の閉塞によって引き起こされる。OSAは、睡眠中に呼吸が反復的に一時停止してしまうことにより特徴付けられ、通常、血中酸素飽和度の減少に関連付けられる。このような呼吸の一時停止は、「無呼吸(apnea)」と呼ばれ、典型的には20ないし40秒も続く。上気道の閉塞は、通常、睡眠時に生じる身体の筋緊張の減少によって引き起こされる。人間の気道は、へたってしまうことによって睡眠時の呼吸を妨げてしまう可能性がある柔らかい組織の壁によって構成されている。舌(肉)の組織は睡眠時には喉の奥の方に移動し、これにより空気の通り道を妨げる。従ってOSAは通常「いびき(snoring)」を伴う。
OSAに対する様々な侵襲的な及び非侵襲的な治療が知られている。最も強力な非侵襲的な治療の一例は、シーパップ(Continuous Positive Airway Pressure:CPAP)又はバイパップ(Bi-Positive Airway Pressure:BiPAP)を利用するものであり、その場合、顔マスクのような患者インターフェースがチューブ及び機器に取り付けられ、その機器は、加圧されたガス(好ましくは、空気)を、患者インターフェースの中及び患者の気道に吹き込み、気道の開放を維持する。顔マスクのような患者インターフェース又は呼吸インターフェースに接続されたホースを介して患者に正の空気圧が提供され、顔マスクは毎晩患者に装着される。患者インターフェースの装着は、通常、患者の睡眠時になされるので、上述したように患者インターフェースの長期的な使用となる。
患者インターフェースの具体例は次のようなものである:
_鼻にぴったり適合して覆い、鼻孔を通じてガスを供給する鼻マスク;
_口にぴったり適合して覆い、口を通じてガスを供給する口マスク;
_鼻及び口の双方にぴったり適合して覆い、それら双方にガスを供給するフルフェイスマスク;及び
_本発明の目的の範囲内にある「マスク」と言及される鼻枕(nasal pillow)(鼻孔に直接的にガスを供給する小型の鼻挿入部から構成される)。
デバイスの安定した動作を保証するために、患者インターフェースは、患者の顔にぴったりと適合し、マスクと顔の接触面で気密性の高い密閉性を提供する必要がある。患者インターフェースは、患者の後頭部に回り込むストラップ(又はひも)を有するヘッドギアを利用して装着される。これらのストラップは、しばしば、弾力のある繊維材料により構成される。実際には、患者インターフェース又はマスクは、通常、マスクと患者との間のインターフェースとして使用される柔軟性のあるクッションを有し、マスクが装着される場合に患者の顔に接触することに加えて、その場所でクッションを保持し且つ患者インターフェースに機械的な安定性を提供する剛直な又は半ば剛直な保持構造を構築するいわゆるマスクシェルを有する。
クッションは、通常、ゲル、シリコーン又は他の何らかの柔らかい材料で構成される1つ以上のパッドを有し、患者の付け心地を向上させ、患者の顔の上で柔らかい感触を保証する。上記のマスクシェルは通常ポリカーボネートにより構成され、且つ、通常的には、マスクに空気供給ホースを接続するように適合されるホースインターフェースを更に有する。マスクのタイプに依存して、マスクは、人の顔の気道の入口周辺でマスクによってかかる力のバランスをとるために、前頭部に追加的なクッションを有する仕組み(「前額支持部」とも言及される)を有してもよい。
使用していると、マスク材料は劣化し、最終的には消耗(又はすり減って)してしまう。そのような劣化又は消耗は、全体的なマスクパフォーマンスを減らすおそれがある。使用していると、ヘッドギアは、その弾性の少なくとも一部を失い、例えば応力が加わった際に伸張する程度及び/又は伸張可能な強度などのような材料特性を変化させてしまう可能性があり、これらは全て治療コンプライアンス及び患者の付け心地の減少を招いてしまう可能性がある。特に、消耗したヘッドギアでは、顔にマスクの漏れ止めを形成するために、より強い締め付け力が必要とされるので、赤いあざ又は肌へのダメージ及び多くの漏れの危険性がある。OSAの患者は、彼らのマスク又はその部品を新品で規則的に置換する可能性はあるが、多くの患者はその選択肢を活用していない。
US2012/0285464A1はストラップを有するヘッドギアを開示しており、そのストラップは、ストラップにかかる応力レベルに応じて色を変えるように構成されている。これは、ストラップの過剰な引き締めを患者に視覚的に指示し、その引き締めは、ゆるめられなかったならば壊死を生じさせてしまう。しかしながら、US2012/0285464A1で開示される張力インジケータは、患者にとって不可欠なものではなく、なぜなら、患者は張力を直接的に感じ取り、通常、ヘッドギアストラップが過剰に引っ張っている場合には自らそれを認識するからである。張力インジケータの視覚的な確認は、ヘッドギアが装着されている場合には困難であるかもしれない。その一方で、患者インターフェースの消耗した部分は、患者にとってかなり検出しづらくなる。通常、これは直感的なやり方で認識される。
US2012/0285461A1は、患者の呼吸のためのマスクを開示しており、そのマスクはサイドストラップを有するヘッドギアを含み、サイドストラップは、ストラップに引き起こされる応力レベルに応じて、色を変える又は無色から幾らか半透明の色へ変化し、色の変化は、ゆるめられなかったならば壊死を引き起こすほど強い引き締めであると判断されるストラップの引き締め又は力のレベルを示す。
WO 2014/142681A1は、張力インジケータを含むヘッドギアストラップとともに組み立てられる鼻カニューレを開示しており、張力インジケータは、ヘッドギアストラップの張力が、所望の引き締めの範囲内又は範囲外であること(強すぎること又は緩すぎること)についてフィードバックをユーザに提供する。
これらの問題を克服するため、消耗のレベルに直結した目的の置換インジケータが必要とされる。従って、消耗インジケータを対象とし且つ高信頼性化の課題が存在し、その消耗インジケータは、患者インターフェースに容易に適用され、彼/彼女が患者インターフェースのパーツを取り替える際に明確かつ簡易に分かりやすいフィードバックをもたらすものである。
本発明の課題は、患者にとって高価ではなく且つ明らかに、消耗の度合いに直接的に結びついた対象の消耗/置換インジケータを含む患者インターフェースの部材を提供することである。
本発明の第1側面では、呼吸可能なガスの流れを、自ら呼吸している患者に提供する患者インターフェースの部材が提供され、その部材は、部材の消耗を患者に指示する消耗インジケータを有する。消耗インジケータは弾性構造を有し、弾性構造は、非ストレス状態で第1の色に見え、ストレスを受けて再び非ストレス状態に戻った際に色の見え方を可逆的に変えるように構成される。弾性構造は、弾性構造が弾性の少なくとも一部を失った場合に、非ストレス状態で(すなわち、ヘッドギア又はマスクが使用されていない/装着されていない場合に)第2の色で見えることによって、部材の消耗を指示するように構成され、第2の色は第1の色と異なる。弾性構造の(可逆的な)色の変化は、徐々になされてもよいし、或いは、突然に生じてもよい。好ましくは、徐々に色が変化する。患者インターフェースの部材が消耗してしまうと(例えば、典型的には、大きな残留ストレインが残り)、(色の不可逆的な後方転移(backshift)に関連する)永続的な色の変化が存在するようになる。
本発明の別の側面では、呼吸可能なガスの流れを、自ら呼吸している患者に提供する患者インターフェースが提供され、患者インターフェースは上記のタイプの部材を有する。
本発明の更に別の側面では、圧力サポートシステムが提供され、圧力サポートしてステムは、呼吸可能なガスの流れを生成する圧力生成部と;呼吸可能なガスの流れを、自ら呼吸する患者に提供する患者インターフェースであって、上記のタイプの部材を有する、患者インターフェースと;を有する。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項で規定されている。請求項に記載の患者インターフェース及び請求項に記載される圧力サポートシステムは、患者インターフェースの請求項に記載の部材及び従属請求項に記載されたものに類似する及び/又は同一の好適実施形態を有することが、理解される必要がある。
本発明は、ユーザフレンドリーな消耗インジケータを含む患者インターフェースの部材を提供し、消耗インジケータは、部材が消耗したことを患者に視覚的に指示する。従って、患者は視覚的なフィードバックを受け、その視覚的なフィードバックは、患者インターフェースの部材がその機能を失ったこと、及び、新しいもので弛緩される必要があることを、彼/彼女が認識することを支援する。色の変化は、何らかの別途必要とされる補助手段もなしに、人間の眼によって認識される、或いは、例えば何らかのタイプのコンピューティングデバイスに接続されるカメラで写真を撮影することにより認識され、そのコンピューティングデバイスは、色の変化を分析してユーザに自動的なフィードバックを与える。様々な他のフィードバック方法が使用可能である。
部材それ自体は患者インターフェースの任意のパーツ又は要素であってよい。部材は、例えば、患者インターフェースのヘッドギアストラップ、又は、患者インターフェースのクッション要素であってもよい。しかしながら、部材は、使用中に力にさらされ、従って、(例えば、疲労、プラスチックの変形、形状変化等のような)長期的な使用の後に消耗してしまう患者インターフェースの他のパーツとして実現されてもよい。
患者インターフェースに含まれる消耗インジケータは弾性構造を有し、弾性構造は、非ストレス状態では、すなわち使用されておらず且つ力がそれに加わっていない限り、第1の色で見える。「弾性(elastic)」とは、本願では、消耗インジケータの構造が可逆的な仕方で弾性変形することが可能であることを意味する。外力が弾性構造に作用する限り、それは変形する。力がもはや印加されてない場合、(その構造の弾性的な挙動が存在する限り)対象物は元の色及び形状に戻る。
弾性構造の弾性が保持される限り、弾性構造は、非ストレス状態にある場合に第1の色で見える。弾性構造がその後に引き延ばされ、純粋に弾性変形される/引き延ばされる場合、弾性構造は外観の色を変える。この色の変化は、ストレインの解放後に可逆的に戻る色の変化である。これは、再びストレスを受けない状態に戻された場合に、弾性構造は元の第1の色で見えることを意味する。
「見える色」という言葉は、外から患者にとって見える弾性構造の色を意味することに、更に留意を要する。可逆的な色の変化は、弾性構造の材料の色の変化、或いは、弾性構造が伸張された場合に限って見えるようになる弾性構造の一部分によって引き起こされる部材の全体的な色変化によって、引き起こされてもよい。色の変化は、従って、弾性構造の材料の色の変化であるとは限らない。しかしながら、色の変化は、弾性構造の弾性が保たれている限り、可逆的であることは重要である。
例えば長期的な使用及び材料の付随する消耗に起因して、弾性構造がその弾性の一部を失うと、弾性構造は、非ストレス状態である場合でも元の色及び/又は形状にもはや戻らなくなる。その場合、非ストレス時に弾性構造は第1の色にもはや戻らず、非ストレス状態において、第1の色とは異なる第2の色で見える。言い換えれば、弾性構造が消耗して弾性の一部を失うと速やかに、非ストレス時(使用されていない場合)に見える色は、第1の色とは異なる第2の色に不可逆的に代わり、第1の色とは、弾性構造の完全な弾性が保たれている限りにおいて非ストレス状態で見える色である。弾性構造の色の変化は(例えば、虹のスペクトルにわたって)段階的に徐々になされることが好ましいが、第2の色の登場によって引き起こされる色の変化は、突然生じるものであってもよい(例えば、2色の間で切り替わること、例えば緑から青へ変化することであってもよい)。ユーザは、部材が使用されていない場合に、部材のうち見えている色を観察することによって、規則的に検査を実行してもよい。ユーザは、例えば、患者インターフェースを外し、弾性構造が示す色を観察してもよい。部材の非ストレス状態での色が変化し、もはや元の色では見えなくなった場合、ユーザは、彼/彼女が部材を置換すべきである旨のフィードバックを受けている。従って、患者は、色の変化によって簡易な視覚的なフィードバックを受け、色の変化は部材の消耗の度合いに直接的に結び付いている。
部材の弾性が保たれている限り、弾性構造は、それが使用されていない場合に(ストレスを受けていない場合に)、例えば黄色(オレンジ色/赤色)に見えてもよい。弾性構造が引き延ばされ/伸張されると速やかに、色は例えば緑色に変わる。部材が更に引き延ばされ/伸張されると、弾性構造の色は例えば青色に変わる。弾性構造の弾性が保たれている限り、色は、部材がもはや伸ばされなくなると速やかに、例えば再び黄色(オレンジ色/赤色)に戻る。所定の期間の後、或いは、患者インターフェースの所定の使用回数の後に、部材が消耗していると、それは弾性を部分的に失っているので、もはや元の形状には戻らない。上記の例では、非ストレス状態で緑色に見えるようになり、もはや黄色では見えない。色の変化は、残留するストレインレベルに直接的に関連し、機能的な変化及び部材の消耗を示す。
本発明の実施形態によれば、第1及び第2の色は原色(primary colour)又は二次色(secondary colour)である。「原色」は使用可能な色の範囲を形成するように組み合わせられることが可能な色の組み合わせである。「二次色」は、加算的又は減算的な色の組み合わせにより原色を混合した色である。特に、二次色は、一次色に白色を混ぜた二次色ではないことが好ましい。言い換えれば、消耗したインジケータにより示される色変化は、第1の色が明るくなった又は暗くなったという単純な変化ではないことが、特に好ましい。消耗は、容易に認識可能な色の変化により指示されることが特に好ましく、例えば、黄色から緑色への変化、黄色から青色への変化、黄色から赤色への変化、赤色から緑色への変化などである。これは、部材が置換される必要がある場合又は無い場合に、患者が明確かつ確定的なフィードバックを得ることを支援する。
本発明の更なる実施形態によれば、部材は複数のセグメントで並べられる複数の消耗インジケータを含み、複数のセグメントは部材にわたって互いに離間されて分散させられている。ヘッドギアストラップの場合、ヘッドギアストラップは、例えば、いくつもの離間されたセグメントを含み、その各々に上記のタイプの消耗インジケータが配置されている。この場合、ユーザは、ヘッドギアストラップの一部が消耗していることのフィードバックを受けてもよい。これは、ヘッドギアの中で使用中に最も内部ストレスが生じる場所であって、ヘッドギアのその部分は他の部分と比較して消耗にいっそう敏感である場所を、ユーザが理解することを支援する。
別の実施形態によれば、弾性構造はフォトニック結晶材料を有する。そのような結晶材料は、伸張される場合に色を変える材料である。この色の変化は、上記のタイプの可逆的な色の変化である。フォトニック結晶材料は、コロイドフォトニック結晶材料(colloidal photonic crystals)、ポリマーオパール(polymer opals)及びストレイン応答構造のカラーエラストマ(strain-responsive structural coloured elastomers)として示されてもよい。他の可能な材料候補は、色の変化を伴う力学的なトリガに応答する液晶ポリマーその他の何らかのスマートストレイン応答材料であるとすることが可能である。
このタイプの材料については、ケンブリッジエンタープライズから入手可能である:Cambridge Enterprises, Polymer Opals stretch-to-change colour, retrieved from the internet on September 29 [http://www.enterprise.cam.ac.uk/industry/licensing-opportunities/polymer-opals-elastic-colour/]。あるいは、次の文献を参照されたい:Ito et al.: "Strain-Responsive Structural Colored Elastomers by Fixing Colloidal Crystal Assembly" Langmuir, 2013。これらの材料の更なる具体例については、US2009/012207A1及びWO2013/079955A1を参照されたい。
コロイドフォトニック結晶は、弾性マトリクスに組み込まれ、伸張された場合に格子間隔の変化に起因して色を変える。ポリマーオパールは、単にその構造から、或る範囲内の純粋で鮮やかな色を生成する新しい材料である。ポリマーオパールは、ゴム上の外側シェルに結合される固い高分子球を利用している。適切に処理されると、シェル材料は弾性マトリクスを形成し、硬い球が、耐久性のある衝撃に強いフォトニック結晶に並ぶようになる。色は、照明光の選択的な反射によって生成される。ポリマーオパールは、可視スペクトルにおいて及びそれを越えて任意の色を生成するために使用されることが可能である。伸張は、その色を黄色から緑色へ、そして最終的に青色へシフトする。材料それ自体は弾性を有し、消耗していない限り、すなわち材料が弾性を失っていない限り、解放時に完全に元の色に戻る。
一実施形態によれば、弾性構造は、フォトニック結晶材料でコーティングされる弾性ベース層、或いは、フォトニック結晶技術(又は上記の他の任意のもの)が組み込まれるマトリクスを有してもよい。弾性ベース層は、例えば、シリコン、シリコンゲル、又は、他の任意の柔らかい材料を有してもよい。フォトニック結晶材料は、例えば、その弾性ベース層の上に熱的に積層されてもよい。この場合、フォトニック結晶材料は、部材のうち見える上部表面を構築するのみである。弾性ベース層は、フォトニック結晶材料でコーティングされた弾性糸又は弾性ファイバを含んでもよい。
別の実施形態によれば、フォトニック結晶材料は、波の形状形又はジグザグパターンで弾性構造に配置される。そのようなパターンの配置は、部材の消耗が色の変化によって示されるだけでなく、パターンの形状変化によっても示されるという別の利点をもたらす。提示される部材が消耗してしまう/伸張される場合、弾性構造におけるフォトニック結晶材料のパターンは、もはや波状のパターン又はジグザグパターンでは見えなくなり、むしろ平坦なパターンとなり、そのような変化は、ヘッドギア又は患者インターフェースの何らかの他の部材を交換することの明確な指示を患者に与える。波状のパターン又はジグザグパターン以外のパターンが使用されることも可能であることは、明らかである。
別の実施形態によれば、弾性構造はニットの織物を有し、隣接する畝又は段は視覚的に異なる配色を有し、隣接する畝又は段は異なる層に配置されて異なる色を有する。そのような2色の畝のニット構造(着色されたファイバで編まれたもの)は、上記のフォトニック結晶材料に対する代替物として使用されてよい。しかしながら、消耗インジケータの原理は同じままである。ニット織物も、弾性を失うことになるが、構造の弾性が保たれている限り、伸張されて再びストレスを受けていない状態に戻ると、可逆的な色の「切り替わり」を示す(伸張された状態では2色が見え、伸張されてない状態では1色しか見えない)。構造が弾性の一部を失うと速やかに、色の変化は非ストレス状態で不可逆的になる。隣接する畝又は段が異なる色を有し且つ異なる層に配置されている限り、弾性構造が伸張された場合に、下にあって隠れている織物構造の色がそのときに限って見えるようになり、露呈する。弾性構造が消耗すると、下に隠れいている第2の色を有する畝構造が、ストレスを受けていない状態でさえ見えるようになり、そのため、患者は部材を新品に取り替えるべきフィードバックを受けることになる。
本発明のこれら及び他の形態は、後述の実施形態から及びそれに関連して明瞭に説明される。
本発明による方法が適用される患者インターフェースの例示的な実施形態を示す図。 第1実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(ストレスがかかっていない状態の部材)を概略的に示す図。 第1実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。 第1実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。 第2実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(ストレスがかかっていない状態の部材)を概略的に示す図。 第2実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。 第2実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。 第3実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(ストレスがかかっていない状態の部材)を概略的に示す図。 第3実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。 第3実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。 第4実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(ストレスがかかっていない状態の部材)を概略的に示す図。 第4実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。 第4実施形態による消耗インジケータを含む本発明による部材(引き延ばされている場合の部材)を概略的に示す図。
図1は、呼吸可能なガスの流れを患者に届ける患者インターフェースの一実施形態を示す。患者インターフェースは、図1では参照番号10により全体的に示されている。
この実施形態では、患者インターフェース10は、患者12の口及び鼻を覆うフルフェイスマスクとして示されている。本発明の目的から逸脱することなく、患者インターフェース10は、代替的に、鼻マスク、口マスク又は顔全体のマスクとして設計されていてもよいことに留意を要する。
患者インターフェース10は、クッション要素14及びマスクシェル16を有する。クッション要素14は、患者12の顔に接触し、かつ、患者の顔と患者インターフェース10との間の境目で高い機密性を提供するように設計される。クッション要素14は、通常、シリコーンその他の何らかのゴム又は適切な弾性材料などのような柔軟性のある材料を有する。マスクシェル16は、クッション要素14を保持するためのフレキシブルな、半ば剛直な(semi-rigid)又は剛直な支持構造を提供する。マスクシェル16は、通常、クッション要素14の裏側に接続され、裏側(backside)とは、使用中に患者の顔に接触するクッション14の側と反対側のクッション要素14の側を指すように意図されている。マスクシェル16は、取り外し可能に又は固定的に、クッション要素14に接続されていてもよい。クッション要素14及びマスクシェル16は、一緒に空洞(又は空間)を形成し、この例の場合、その空洞は患者12の口及び鼻を受けるように設計される。代替的に、クッション要素14及びマスクシェル16は、1つの一体的なものとして形成されてもよいことに留意を要する。
患者から離れる方向で反対側において、好ましくはマスクシェル16はコネクタ18を有する。このコネクタ18により、患者インターフェース10はホース(図示せず)に接続され、そのホースにより、呼吸可能なガスの加圧された流れが患者インターフェース10に供給されることが可能である。マスクシェル16は、固いフレーム22を有し、ヘッドギア20に接続される。このヘッドギア20は患者インターフェース10を患者の頭部に取り付けるために使用される。図1に示される実施形態によれば、ヘッドギア20は2つの下位及び上位の弾性ヘッドギアストラップ24,26により構成される。これらの上位及び下位のヘッドギアストラップ24,26は、ヘッドギア20のフレーム22に接続され、マスクシェル16及びクッション要素14を患者の顔に装着するために使用される。
図示の例では、ヘッドギア20は、前額支持部28を更に有する。この前額支持部28は、患者の顔に装着される一方、患者インターフェース10を安定化させる。前額支持部28は、使用中に患者の鼻に及ぼされる圧力を減らす。前額支持部28を可能な限り付け心地よくするために、前額支持部28は、そこに取り付けられる前額クッション30を更に有する。
本発明の中核的な特徴の1つは、患者インターフェース10のパーツ/部材の消耗を指示する消耗インジケータである。消耗インジケータは、図1において「II」により示されるように、ヘッドギアストラップ24,26の何れか、或いは、クッション要素14において構成される。
第1実施形態によるそのような消耗インジケータは、図2Aないし2Cに示されている。消耗インジケータは、弾性構造34を有する。図2Aは、非ストレス状態の弾性構造34を示し、すなわち、如何なる負荷も弾性構造34にかかっていない。この状態では、弾性構造34は、基準長さとして言及される長さL0を有する。第1実施形態による消耗インジケータは、フォトニック結晶に基づくポリマー材料(又は上述したような他の何らかの色が変わる応力応答材料)を更に有し、この材料は、弾性構造34に一体化される、又は、弾性構造34に熱的に積層される(heat-laminated)。そのようなフォトニック結晶に基づくポリマー材料は、伸張/引き延ばされた場合に、(裸眼で見える色の範囲内で)自身の色の見え方が変わる性質を有する。色の変化は、材料の伸張のレベルに直接的に結び付けられる。コロイド状のフォトニック結晶が、弾性マトリクスに組み込まれ、引き延ばされた場合の格子間隔の変化に起因して色を変える。これらは可視スペクトルで何らかの色を生成するように、作成されることが可能である。色の変化は、可逆的な色の変化であり、これは、フォトニック結晶に基づくポリマー材料自体が、弾性を有し、かつ、非ストレス状態に戻る場合に応力が開放されると元の色に完全に戻ることを意味する。
図2Aに示される非ストレス状態では、弾性構造34は、例えば黄色である第1の色で見える。弾性構造34は、図2Bに示されるように例えばΔL1だけ引き延ばされると、見えている色を、第1の色とは異なる別の色に変える。この状況では、例えば緑色に見えてもよい。弾性構造34が、図2Cに示されるように例えばΔL2だけ更に伸張/引き延ばされると、その色を更に変更する。この状況では、例えば青色に見えてもよい。図2Aないし2Cにおいて、異なるパターンは、実際の機械的なストレス場ではなく、異なる色であることを示す。
弾性構造34がその完全な弾性を得ている限り、弾性構造34は解放時に基準長L0まで常に戻る。これは、解放の際に第1の色(上記例では、黄色)に常に戻ることを意味する。しかしながら、弾性構造がその弾性の少なくとも一部を失うと、すなわち、弾性構造34が弾性的でなくなると直ちに、解放時に基準長L0までもはや戻らなくなり、外的な力が印加されていない場合でさえ、より長い長さを有することになる。これは、弾性構造34がその機能を失って消耗してしまったことの明確な指示である。消耗インジケータ32は、非ストレス状態において、第1の色とは異なる第2の色で見えることによって、弾性構造34の消耗を指示する。
患者12は、ヘッドギアストラップ24,26又はクッション要素14が使用されていない場合に、消耗インジケータ32の色を観察することにより、正常な消耗及び置換の必要性の検査を実行する。ヘッドギアストラップ24,26又はクッション要素14が消耗している/伸びきっている場合には、可逆的でない色の変化があり、その変化は、消耗インジケータ32の色が解放時に元の第1の色に戻らないことを意味する。色が変化する範囲は、消耗状態の程度及び深刻度さえも指示する。上記の例では、弾性構造34の(使用された/劣化したヘッドギアの)非ストレス状態で緑色であることは中程度の消耗を示し、弾性構造34の非ストレス状態で青色であることは深刻な消耗を示す。しかしながら、フォトニック結晶に基づくポリマー材料の特性に依存して、他の色が実現されることも可能である。それでも、そのようなフォトニック結晶に基づくポリマー材料は、或る色から完全に異なるものへの容易に認識可能な色変化を達成することが可能であり、単色の輝度を変化させるだけではなく様々な変化が可能であることに留意を要する。
図3Aないし3Cは、本発明による消耗インジケータの第2実施形態を示す。この実施形態において、患者インターフェース10の部材14,24及び/又は26は、複数のセグメントで並べられる複数の消耗インジケータ32’を有し、それらのセグメントは互いに間隔を隔てて部材14,24,26の中で分散されている。図3Aないし3Cにおいて、これらのセグメントは小さな四角形として示されている。しかしながら、セグメント(パターン)は、任意の形状を有することが可能であり、円形、二次式的、楕円、線形などの形状であってもよいことに留意を要する。この実施形態では、基板に組み込まれた幅広いポリマーオパールバンド(wide polymer opal bands)が、伸張時に或る色のコントラストとして明らかになる。強い色のコントラストを得るために、(図3Aに示される)非ストレス状態におけるポリマーオパール(32’)の色は、下位の基板(すなわち、ヘッドギア素材34)と同一又は類似の色を有する。ここでも各々のセグメントは、フォトニック結晶に基づくポリマー材料を含む弾性構造34を有し、その材料は弾性構造34に一体化されてもよいし或いはその上面にコーティングされてもよい。図3B及び図3Cは、(それぞれΔL1又はΔL2だけ)伸張された/引き延ばされた場合の部材を示す。弾性構造34の非ストレス状態における色変化を活用する消耗インジケータの原理は、ひきつづき上記の内容と同じである。しかしながら、この実施形態は、患者12が、(消耗時の)セグメントの見え方による増進/強化された視覚的なフィードバックを受けるという利点、及び、部材14,24,26のセグメントは他のものより速やかに消耗するという利点をもたらす。このことは、クッション要素14又はヘッドギアストラップ24,26のパーツの何れが使用中に最も負担を受けているかを、患者が理解することを支援することが可能である。一方、この実施形態は、消耗した部材14,24,26のパーツを患者が簡単に取り替えることを支援する一方、部材14,24,26のうちまだ機能を提供できる他のパーツは、置換される必要がない。
図4Aないし4Cには、本発明による消耗インジケータ32”の第3実施形態が示されている。この実施形態では、弾性構造34はニットの織物(knitted fabric)を有する。ニットの織物は、2つの異なる色の糸により編まれている。織物は、隣接する畝(wale)が異なる色を有するような仕方で編み込まれ、ニットウェアは例えば赤及び白のニットループによる交互の畝から構成される。第1タイプの畝36は第1の色で見え、第1タイプの畝36の間に配置される第2タイプの畝38は第2の色を有する。第1タイプの畝36は、第1タイプの畝38とは異なる層(異なる深さ)に配置されることも重要である。第2タイプの畝38は、好ましくは、第1のタイプの畝36が配置される層の下位に配置される下位層に配置される。弾性構造34の非ストレス状態では、第1の色を有する第1タイプの畝36のみが、患者12にとって可視的である。第2の色を有する第2のタイプの畝38は、この状態では隠れており、患者12にとって可視的ではない。しかしながら、弾性構造34が伸張されると直ぐに、部材14,24,26の全体的な色が変化するので、第2タイプの畝38が益々明瞭になる。最初の2つの実施形態に関して説明したのと同様に、この色変化(1色及び2色ニットウェアの間の切り替わり)は、可逆的な変化である。弾性構造34は、使用後に解放されると直ぐに再び第1の色(第1畝36の色)で見える。これは、弾性構造34が完全に弾性を得ている限りにおける場合でしかない。弾性構造34が消耗すると直ぐに、解放時に元の長さL0にはもはや戻らず、伸びきったまま残る。消耗インジケータ32’’は、(第2タイプの畝38の色である)第2の色を呈することによって、伸びきった/消耗したことを指示する。双方の色の糸及び畝が同じ(機械的な)特性を有する場合、消耗の度合いは、最初に見える第2の色から明らかになる色の畝の幅(長さ)に直接的に結び付けられることが可能である。この場合においても、部材の消耗と機能劣化との間の直接的な結び付きが実現されることが可能である。
図5Aないし図5Cは、本発明による消耗インジケータ32’’’の第4実施形態を示す。この実施形態では、消耗インジケータ32’’’は、色を変化させるだけでなく、部材14,24,26の消耗を示す形状をも変化させるように使用され、消耗の度合いを増大させ、消耗及び置換の評価のための増進した視覚的フィードバックをユーザに提供する。この実施形態における弾性構造34は、波形(又は波状)のパターン40又はジグザグパターンで弾性構造34内に配置されるフォトニック結晶ベースのポリマー材料を有する(図5Aないし5Cは、簡明化のため、波形パターンのみを示している)。他のパターンも当然に使用可能である。例えば、ポリマーオパールコーティング又はコロイドフォトニック結晶コーディングが、波状の又はジグザグパターンを形成するように、弾性構造34に縫い付けられてもよい。弾性構造34の変形は、この場合、図2Aないし図2Cを参照しながら説明したような色変化だけでなく、パターン40の形状変化をも引き起こす(図5B及び図5C参照)。波状のパターン40は、参照番号40’及び40’’により示されるように、徐々に平坦な線になる。上記の説明と同様に、この色及び形状の変化は、弾性構造34が完全な弾性を得ている場合に限り可逆的である。従って、部材14,24,26の非ストレス状態での消耗インジケータ32’’’の色及び形状が元の色/形状から変化した場合に、部材14,24,26の消耗が観察される。
本発明は図面及び上記の記述により詳細に説明され述べられてきたが、そのような説明及び記述は例示的又は具体例であって限定ではないように解釈されるべきであり;本発明は開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形は、図面、明細書及び特許請求の範囲を参照することにより、請求項に係る発明を実施する当業者により理解され且つ達成されることが可能である。
特許請求の範囲において、「有する」という言葉は他の要素又はステップを排除しておらず、「或る」又は「ある」という不定冠詞的な言葉は複数個存在することを排除していない。単独の要素又は他のユニットが、請求項に記載された複数の事項の機能を充足してもよい。所定の複数の事項が違い異なる従属請求項で引用されているという事実それ自体は、これらの事項の組み合わせが有利に使用できないことを示すものではない。
請求項における如何なる参照符号も(存在する場合)、本願の目的の範囲を限定するように解釈されるべきでない。

Claims (14)

  1. 呼吸可能なガスの流れを患者に提供する患者インターフェースの部材であって、前記部材の消耗を前記患者に指示する消耗インジケータを有し、前記消耗インジケータは弾性構造を有し、前記弾性構造は、非ストレス状態では第1の色に見え、伸張されて再び非ストレス状態に戻った際に色の見え方を可逆的に変えるように構成され、前記弾性構造は、前記弾性構造が弾性の少なくとも一部を失っている場合、非ストレス状態において、前記第1の色と異なる第2の色で見えることによって、前記部材の消耗を指示するように構成される、部材。
  2. 前記第1及び第2の色が可視の色スペクトルにおける原色又は二次色である、請求項1に記載の部材。
  3. 前記第2の色は、前記第1の色に白を混ぜた二次色ではない、請求項1に記載の部材。
  4. 前記部材は、複数のセグメントで配置される複数の消耗インジケータを有し、前記複数のセグメントは前記部材にわたって互いに間隔を置いて分散している、請求項1に記載の部材。
  5. 前記弾性構造は、フォトニック結晶材料を有する、請求項1に記載の部材。
  6. 前記弾性構造は、前記フォトニック結晶材料でコーティングされた弾性ベース層を有する、請求項5に記載の部材。
  7. 前記フォトニック結晶材料が、周期的又は波状のパターンで前記弾性構造の中に配置される、請求項5に記載の部材。
  8. 前記フォトニック結晶材料は、前記弾性構造の中でジグザグパターンで配置される、請求項5に記載の部材。
  9. 前記弾性構造はニットの織物を有し、隣接する畝又は段は異なる配色を有する、請求項1に記載の部材。
  10. 隣接する畝又は段は、異なる層に配置される、請求項9に記載の部材。
  11. 前記部材は患者インターフェースのヘッドギアストラップである、請求項1に記載の部材。
  12. 前記部材は患者インターフェースのクッション要素である、請求項1に記載の部材。
  13. 呼吸可能なガスの流れを、自ら呼吸する患者に供給するための、請求項1に記載の部材を有する患者インターフェース。
  14. 呼吸可能なガスの流れを生成する圧力生成部;及び
    呼吸可能なガスの流れを、自ら呼吸する患者に提供する患者インターフェースであって、請求項1に記載の部材を有する患者インターフェース;
    を有する圧力サポートシステム。
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