JP6312560B2 - 非晶質尿素を含むインク - Google Patents

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Description

本願明細書に開示の実施形態は、インク組成物に関する。より具体的には、本願明細書に開示の実施形態は、非晶質および結晶質の成分の混合物を含む相変化インクに使用される、非晶質尿素に関する。
相変化インクは、インクジェットプリンターに望ましい。前記相変化インクが、輸送、長期保存等が容易な室温において、固体相のままであるためである。さらに、従来の液体状のインクジェットインクによるインクの蒸発の結果としての、ノズル詰まりに関連する問題は、ほとんど解消されるため、前記インクジェット印刷の信頼性が改善される。さらに、相変化インクジェットプリンターでは、前記インクの液滴は、最終的な記録媒体に直接塗布されるが、前記液滴は、接触したほとんど直後に凝固するため、前記印刷媒体へのインクのマイグレーションが防止され、ドット品質が改善される。
数多くの相変化インクは、結晶質および非晶質の成分の混合物を使用し得る。前記結晶質材料は、硬度と速い相変化を付与し得る。前記非晶質材料、典型的には、粘性で、べとつく材料は、基材への接着に役立ち、前記結晶質成分を可塑化するのに役立ち、印刷された画像の脆化およびクラッキングを防止し得る。相変化インクの非晶質成分として使用されてきた多くの非晶質材料は、エステル官能基を含む。しかしながら、エステルは、配合された相変化インクの特性を損なう場合がある加水分解の傾向がある。現在使用される非晶質成分に生じ得る現在の相変化インクの他の問題は、熱安定性の欠失および/または、前記印刷された画像に耐摩擦性を付与する能力が不十分なことを含む。
一部の態様では、本願明細書に開示の実施形態は、結晶質成分と、非晶質成分とを含み、前記非晶質成分が、分岐鎖状のアルキルコアと尿素官能基とを含む相変化インクを提供する。
一部の態様では、本願明細書に開示の実施形態は、結晶質成分と、尿素成分とを含み、前記尿素成分が、分岐鎖状のアルキルコアと尿素官能基とを含み、前記分岐鎖状のアルキルコアの分岐度合いが、非晶質の前記尿素成分を提供するのに十分である相変化インクを提供する。
一部の態様では、本願明細書に開示の実施形態は、結晶質成分と、非晶質成分とを含み、前記非晶質成分が、分岐鎖状のアルキルコアと尿素官能基とを含み、前記非晶質成分が、約−15℃から約30℃の範囲のガラス転移点を有する相変化インクを提供する。
図1は、尿素官能基を含む、実例となる非晶質成分(サンプル1、イソアミル)の粘度対温度のプロットを示す。 図2は、尿素官能基を含む非晶質成分(サンプル1、イソアミル)の示差走査熱量計(DSC)トレースを示す。 図3は、尿素官能基を含む非晶質成分(サンプル1−5)を包含する、実例となるインク1−5についての粘度対温度のプロットを示す。
結晶質−非晶質の相変化インクは、代替となる従来の液体系インクに対して、特にコートされた基材上において、擦り傷、折り目および折り目裏移りに関して、改善された堅牢性を示し得る。今まで、数多くの非晶質および結晶質成分の組み合わせが、開発されてきた。例えば、L−酒石酸/シクロヘキサノール/tBuシクロヘキサノール(TBCT)由来の1つの非晶質成分は、許容され得る堅牢性を有する画像を提供し得る。しかしながら、TBCTは、複数の不利益、すなわち、合成中の熱安定性および生成物分布の変動に悩まされる。それらは両方とも、スケールアップした合成を困難にする。さらに、TBCTを含むインクは、仕上げのための最適な耐摩耗性を提供するのには不十分である場合がある。
本願明細書に開示の実施形態は、エステル、例えば、TBCTを置き替え得る非晶質尿素を含むインクを提供する。本願明細書に開示の非晶質尿素は、その物理的特性を与えるのに特に有用であり得る。尿素は、一般的には、カーボネート、エステル、ウレタンおよびアミドの官能基シリーズにおいて、最も強力な水素結合を示す、強力な水素結合化合物である。さらに、尿素は、前記同じシリーズの官能基の中でも、加水分解しにくい。単純な尿素の強力な水素結合は、所望より高い粘度を提供する場合がある。しかしながら、本願明細書に開示の実施形態は、構成要素としての分岐鎖状のアルキルコアおよび小分子アミンの組み合わせを使用することにより、弱まった粘性を有する非晶質成分としての尿素を提供する。
典型的な実施形態では、ビス−尿素が、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)と種々のアミンとの反応により調製され得る。得られたビス−尿素は、結晶質材料、例えば、N−フェニルエチルベンズアミド(N−PEB)と配合され得る。以下の本願明細書に説明されるように、このようなインク配合は、従来の相変化インクと比較して、擦り傷、折り目および折り目裏移りにより測定された場合に、改善された堅牢性を有する印刷サンプルを提供した。さらに、前記尿素系非晶質成分を含む本願明細書に開示のインクは、従来の相変化インクと比較して、優れた耐摩擦性示す。これらおよび他の利点は、当業者に明らかであろう。
本願明細書に開示の相変化インク組成物は、室温(例えば、20−27℃)で、固体であることにより特徴付けられ、溶融インクが基材に塗布される時点での高温で溶融される。現在のインクの選択肢は、多孔質の紙基材について達成されているが、これらの選択肢は、コートされた紙基材について、必ずしも満足いくものではない。
相変化インク配合において、結晶質および非晶質成分の混合物を使用することにより、堅牢なインク、具体的には、コートされていない紙またはコートされた紙上において堅牢な画像を示す相変化インクを提供されることが見出されてきた。結晶質材料に関して、一般的には、小分子は、凝固時に結晶化する傾向があり、低分子量の有機物の固体は、一般的に結晶質である。結晶質材料は、一般的に、より硬く、より耐久性であるが、このような材料は、よりはるかに脆弱でもある。このため、主に結晶質インク組成物を使用して形成された印刷物は、ダメージに対して相当繊細である。非晶質材料に関して、高分子量の非晶質材料、例えば、ポリマーは、高温において、粘着性でべたつく液体になるが、高温において、十分に低い粘性を示さない。結果として、前記ポリマーは、所望の吐出温度(140℃以下)において、プリントヘッドノズルから吐出され得ない。しかしながら、本実施形態では、堅牢性の相変化インクが、結晶質および非晶質成分のブレンドにより取得され得ることが見出された。
実施形態では、(1)結晶質および(2)非晶質成分のブレンドを、一般的には、それぞれ、約60:40から約95:5の重量比で含む相変化インク組成物が提供される。より具体的な実施形態では、前記非晶質成分に対する前記結晶質の重量比は、約65:35から約95:5、または、約70:30から約90:10である。一実施形態では、前記重量比は、前記結晶質および非晶質成分それぞれに関して、70:30である。別の実施形態では、前記重量比は、前記結晶質および非晶質成分それぞれに関して、80:20である。具体的な実施形態では、前記非晶質成分に対する結晶質成分の比は、約9:1から約2:1の範囲である。
各成分は、前記相変化インクに特定の特性を付与する。前記成分のブレンドは、コートされていない基材およびコートされた基材上において、優れた堅牢性を示すインクを提供し得る。前記インク配合における結晶質成分は、冷却における急速な結晶化により、相変化を起こさせ得る。前記結晶質成分は、最終的なインク膜の構造も調整することができ、前記非晶質成分のべたつきを低下させることにより、硬いインクを形成する。前記結晶質成分は、結晶化、約140℃において、比較的低い粘度(10センチポイズ(cps)以下、または、約0.5から約10cps、または、約1から約10cps)、ならびに、室温において高い粘度(10cpsより大きい)を示す。前記結晶質成分は、前記インクの相変化を決定付けるため、素早い結晶化が、必要に応じて(すなわち、拡散印刷、両面印刷等)、更なる即時の印刷処理を可能にし、コートされていない基材上における、過度の透き通しを防止するのに要求される。示差走査熱量計(DSC)(10℃/分、−50から200から−50℃)により、所望の結晶質成分は、急な結晶化および融解ピークを示す。それらの間のΔTは、55℃未満である。融点は、吐出温度の上限である150℃以下、または好ましくは、約145から約140℃以下であるべきである。前記融点は、65℃以下の温度での期間でのブロッキングおよび転写を防止するために、好ましくは、65℃以上、またはより好ましくは、約66℃以上または約67℃以上である。適切な結晶質材料の例は、表1に説明される。
前記非晶質成分は、粘着性を提供し、印刷されたインクに堅牢性を付与する。本実施形態では、所望の非晶質材料は、約140℃において、比較的低い粘度(10cps未満、または、約1から約100cps、または、約5から約95cps)を有するが、室温では、非常に高い粘度(10cpsを越える)を有する。140℃での低粘度は、幅広い配合許容範囲を提供する。一方、室温での高粘度は、堅牢性を付与する。前記非晶質材料は、Tg(ガラス転移点)を有するが、結晶化および、DSC(10℃/分、−50から200から−50℃)よる融解ピークを示さない。前記Tg値は、前記インクに所望の靱性および柔軟性を付与するために、典型的には、約10から約50℃、または、約10℃から約40℃、または、約10℃から約35℃である。前記選択された非晶質材料は、低分子量、例えば、1000g/モル未満、または、約100から約1000g/モル、または、約200から約1000g/モル、または、約300から約1000g/モルを有する。より高い分子量の非晶質材料、例えば、ポリマーは、高温において、粘着性でべたつく液体になるが、所望の温度での圧電プリントヘッドにより吐出可能となるには高すぎる粘性を有する。本願明細書に開示の適切な非晶質成分は、分岐鎖状アルキルコアを有する尿素に基づいている。
実施形態では、結晶質成分と、非晶質成分とを含み、前記非晶質成分が、分岐鎖状のアルキルコアと尿素官能基とを含む相変化インクが提供される。実施形態では、前記非晶質成分は、少なくとも2つの尿素官能基を含む。
本願明細書で使用する時、「結晶質」の用語は、その通常の意味を有する。すなわち、結晶の特徴を示す、長距離の秩序を有する固体の化合物である。このため、本願明細書に開示の結晶質化合物は、周期的または規則正しい配列に配置される分子を構成するそれらを有する。対照的に、本願明細書で使用する時、「非晶質」は、長距離の秩序を欠いている固体の化合物を意味する。実施形態では、「非晶質」は、非晶質ドメインを有するが、構造的秩序のドメインも一部含み得る、化合物を意味することも意図する。このような化合物は、準結晶質として、当該分野において公知である。
実施形態では、前記非晶質成分は、式I:
の化合物を含み、式I中、各Rは、CからCの分岐鎖状または直鎖状のアルキルから独立して選択される。典型的なCからCの分岐鎖状または直鎖状のアルキルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−アミル、イソアミル、sec−アミル、t−アミル、ネオペンチル、3−ペンチル、n−ヘキシル、sec−ヘキシル、イソヘキシル、tert−ヘキシル等があげられる。一般的に、前記分岐鎖状のアルキルコアは、約Cから約C20の任意の数の炭素原子を含んでもよい。前記アルキルコア構造の分岐は、非晶質特性の度合いを調整し、前記非晶質成分の粘度を調節するのに使用され得る。本願明細書に開示のように、その強力な水素結合能を有する前記尿素官能基は、非常に高い粘性および/または結晶質特性を提供し得る。本願明細書に開示の実施形態に基づいて、前記分岐鎖状のアルキルコアは、粘性を低下させ、前記非晶質成分の非晶質特性を向上させる手段として役立つ。
実施形態では、前記式Iの化合物は、さらに、式II:
により規定され、式II中、mおよびnは、0または1の整数であり、ただし、mおよびnの両方は、両方とも0ではなく;pは、2から8の整数であり;ならびに、AおよびBは、それぞれ独立して、水素、メチルおよびエチルからなる群から選択され、ただし、存在するAまたはBの少なくとも1つは、水素ではない。具体的な実施形態では、mおよびnは、それぞれ1である。実施形態では、AおよびBは組み合わさって、少なくとも2つの非水素基または少なくとも3つの非水素基または少なくとも4つの非水素基を提供する。
実施形態では、前記式Iの化合物は、さらに、式III:
により規定され、式III中、pは、4から6の整数である。
実施形態では、化学構造I−IIIにおいて、各Rは、イソアミルでもよい。
実施形態では、化学構造I−IIIにおいて、各Rは、tert−ペンチルでもよい。
実施形態では、化学構造I−IIIにおいて、各Rは、n−ブチルでもよい。
実施形態では、化学構造I−IIIにおいて、各Rは、n−プロピルでもよい。
実施形態では、化学構造I−IIIにおいて、各Rは、sec−ブチルでもよい。
実施形態では、結晶質成分と、尿素成分とを含み、前記尿素成分が、分岐鎖状のアルキルコアと尿素官能基とを含み、前記分岐鎖状のアルキルコアの分岐度合いが、非晶質構造としての前記尿素成分を提供するのに十分である相変化インクが提供される。実施形態では、前記分岐鎖状のアルキルコアは、1、2、3、4、5つ以上の分岐点を有する。前記分岐は、任意の周期的方法で順序付けられる必要はないが、調製を容易にするために、前記分岐鎖状のアルキルコアが新たに構築される場合、対称的または規則正しい構造的特徴は、合成を容易にし得る。一部の実施形態では、前記尿素成分は、2つの尿素官能基を含む。このような実施形態では、前記2つの尿素官能基は、前記分子の末端に位置されてもよい。
具体的な実施形態では、前記尿素成分は、式IV:
の化合物、および/または、その2,4,4異性体:
を含み、式IVおよびIV’中、各Rは、CからCの分岐鎖状または直鎖状のアルキルから独立して選択される。このような実施形態では、前記分岐鎖状のアルキルコアは、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート(TMHDI、典型的には、IVとIV’との混合物として市販される)と適切なアミン(RNH)との反応に基づいている。実施形態では、各Rは、イソアミルである。他の実施形態では、各Rは、n−プロピルである。これら的確な化合物は、例示でしかなく、非晶質ビス−尿素を形成する能力についての概念の証明を提供すること、ならびに、このような化合物が、以下の本願明細書において提供された実施例に基づいて、結晶質および非晶質成分を含む相変化インクの非晶質成分として配合された場合有用であることは、当業者により理解されるであろう。他の分岐鎖状のアルキルコアは、本願明細書に開示の実施形態に基づいて使用され得る。実施形態では、分岐鎖状のアルキルコアは、介在性のシクロアルキル、すなわち、シクロ脂肪族基を包含してもよい。前記シクロ脂肪族基は、場合により、メチルまたはエチルの基で置換されてもよい。例えば、実施形態では、非晶質成分のコアは、アミン(RNH)と4,4’−ジシクロヘキシルメタン−ジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシルイソシアネート(イソホロン系)等との反応に基づいてもよい。
実施形態では、結晶質成分と、非晶質成分とを含み、前記非晶質成分が、分岐鎖状のアルキルコアと尿素官能基とを含み、前記非晶質成分が、約−15℃から約30℃の範囲のガラス転移点を有する相変化インクが提供される。
典型的な実施形態では、この範囲のガラス転移点を有するこのような非晶質成分は、(上記で示した2,2,4−トリメチルヘキシルコアに基づく)式IV/IV’の化合物を含んでもよく、式IV/IV’中、各Rは、CからCの分岐鎖状または直鎖状のアルキルから独立して選択される。具体的な実施形態では、各Rは、イソアミルである。他の実施形態では、各Rは、n−プロピルである。
実施形態では、得られたインクは、約65から約150℃、または、約70から約140℃、または、約80から約135℃の融点を有する。実施形態では、前記得られたインクは、約40から約140℃、または、約45から約130℃、または、約50から約120℃の結晶点を有する。更なる実施形態では、前記得られたインクは、約140℃において、約1から約22cps、または、約4から約15cps、または、約6から約12cpsの粘度を有する。室温では、前記得られたインクは、約10cps以上の粘度を有する。
前記実施形態のインクは、さらに、従来の添加剤を含んでもよく、このような従来の添加物に関連する、既知の機能をうまく利用することができる。このような添加剤は、例えば、少なくとも1つの酸化防止剤、消泡剤、スリップおよびレベリング剤、清澄剤、粘性調整剤、接着剤、可塑剤等を含んでもよい。
前記インクは、場合により、酸化から画像を保護する酸化防止剤を含んでもよく、インク貯留部において加熱された融液として存在する間に、前記インク成分を酸化から保護してもよい。適切な酸化防止剤の例としては、N,N’−ヘキサメチレン ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナムアミド(IRGANOX1098、BASFから入手);2,2−ビス(4−(2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイルオキシ))エトキシフェニル)プロパン(TOPANOL−205、Vertellusから入手);トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート(Ardrich);2,2’−エチリデン ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)フルオロホスホニト(ETHANOX−398、Albermarle Corporation);テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニルジホスホニト(Aldrich);ペンタエリスリトール テトラステアレート(TCI America);次亜リン酸トリブチルアンモニウム(Aldrich);2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(Aldrich);2,4−ジ−tert−ブチル−6−(4−メトキシベンジル)フェノール(Aldrich);4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール(Aldrich);4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノール(Aldrich);4−ブロモ−2−ニトロフェノール(Aldrich);4−(ジエチルアミノメチル)−2,5−ジメチルフェノール(Aldrich);3−ジメチルアミノフェノール(Aldrich);2−アミノ−4−tert−アミルフェノール(Aldrich);2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール(Aldrich);2,2’−メチレンジフェノール(Aldrich);5−(ジエチルアミノ)−2−ニトロソフェノール(Aldrich);2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(Aldrich);2,6−ジブロモフルオロフェノール(Aldrich);α−トリフルオロ−o−クレゾール(Aldrich);2−ブロモ−4−フルオロフェノール(Aldrich);4−フルオロフェノール(Aldrich);4−クロロフェニル−2−クロロ−1,1,2−トリ−フルオロエチルスルホン(Aldrich);3,4−ジフロオロフェニル酢酸(Aldrich);3−フルオロフェニル酢酸(Aldrich);3,5−ジフルオロフェニル酢酸(Aldrich);2−フルオロフェニル酢酸(Aldrich);2,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸(Aldrich);エチル−2−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)フェノキシ)プロパノアート(Aldrich);テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニルジホスホニト(Aldrich);4−tert−アミルフェノール(Aldrich);3−(2H−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(Aldrich);NAUGARD76、NAUGARD445、NAUGARD512およびNAUGARD524(Chemtura Corporationにより製造);等ならびにそれらの混合物があげられる。存在する場合、前記酸化防止剤は、任意の所望量または有効量、例えば、前記インクの約0.25重量パーセントから約10重量パーセント、または、前記インクの約1重量パーセントから約5重量パーセントで、前記インクに存在してもよい。
実施形態では、本願明細書に記載の相変化インク組成物は、着色剤も含む。このため、本実施形態のインクは、着色剤を含むものであるか、または、着色剤を含まないものであることができる。前記相変化インクは、場合により、着色剤、例えば、染料または顔料を含んでもよい。前記着色剤は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(CMYK)セット、または、カスタムカラーの染料もしくは顔料または顔料の混合物から得られたスポットカラーのいずれかに由来することができる。染料系着色剤は、インク系組成物と混和性である。前記インク系組成物は、結晶質および非晶質の成分ならびに任意の他の添加剤を含む。
実施形態では、本願明細書に記載の相変化インク組成物は、着色剤も含む。任意の所望の着色剤または有効な着色剤、例えば、染料、顔料、それらの混合物等は、前記相変化インク組成物に使用され得る。ただし、前記着色剤は、前記インクのキャリアに溶解または分散され得る。任意の染料または顔料が、前記インクのキャリアに分散または溶解可能であり、他のインク成分と適合するという条件で選択され得る。前記相変化インク組成物は、従来の相変化インク着色剤材料、例えば、カラー・インデックス(C.I.)Solvent Dyes、Disperse Dyes、修飾されたAcid DyesおよびDirect Dyes、Basic Dyes、Sulphur Dyes、Vat Dyes等と併せて使用され得る。適切な染料の例としては、Neozapon Red492(BASF);Orasol Red G(Pylam Products);Direct Brilliant Pink B(Oriental Giant Dyes);Direct Red3BL(Classic Dyestuffs);Supranol Brilliant Red3BW(Bayer AG);Lemon Yellow6G(United Chemie);Light Fast Yellow3G(Shaanxi);Aizen Spilon Yellow C−GNH(Hodogaya Chemical);Bemachrome Yellow GD Sub(Classic Dyestuffs);Cartasol Brilliant Yellow4GF(Clariant);Cibanone Yellow2G(Classic Dyestuffs);Orasol Black RLI(BASF);Orasol Black CN(Pylam Products);Savinyl Black RLSN(Clariant);Pyrazol Black BG(Clariant);Morfast Black101(Rohm & Haas);Diaazol Black RN(ICI);Thermoplast Blue670(BASF);Orasol Blue GN(Pylam Products);Savinyl Blue GLS(Clariant);Luxol Fast Blue MBSN(Pylam Products);Sevron Blue5GMF(Classic Dyestuffs);Basacid Blue750(BASF);Keyplast Blue(Keystone Aniline Corporation);Neozapon Black X51(BASF);Classic Solvent Black7(Classic Dyestuffs);Sudan Blue670(C.I.61554)(BASF);Sudan Yellow146(C.I.12700)(BASF);Sudan Red462(C.I.26050)(BASF);C.I.Disperse Yellow238;Neptune Red Base NB543(BASF、C.I.Solvent Red49);Neopen Blue FF−4012(BASF);Fatsol Black BR(C.I. Solvent Black35)(Chemische Fabriek Triade BV);Morton Morplas Magenta36(C.I.Solvent Red172);金属フタロシアニン着色剤があげられる。ポリマー性染料も、使用されることができ、例えば、Milliken & Companyから、Milliken Ink Yellow869、Milliken Ink Blue92、Milliken Ink Red357、Milliken Ink Yellow1800、Milliken Ink Black8915−67、希釈していないReactint Orange X−38、uncut Reactint Blue X−17、Solvent Yellow162、Acid Red52、Solvent Blue44および希釈していないReactint Violet X−80として市販されている。
顔料も、前記相変化インクに適した着色剤である。適切な顔料の例としては、PALIOGEN Violet5100(BASF);PALIOGEN Violet5890(BASF);HELIOGEN Green L8730(BASF);LITHOL Scarlet D3700(BASE);SUNFAST Blue15:4(Sun Chemical);Hostaperm Blue B2G−D(Clariant);Hostaperm Blue B4G(Clariant);Permanent Red P−F7RK;Hostaperm Violet BL(Clariant);LITHOL Scarlet4440(BASF);Bon Red C(Dominion Color Company);ORACET Pink RF(BASF);PALIOGEN Red3871 K(BASF);SUNFAST Blue15:3(Sun Chemical);PALIOGEN Red3340(BASF);SUNFAST Carbazole Violet23(Sun Chemical);LITHOL Fast Scarlet L4300(BASF);SUNBRITE Yellow17(Sun Chemical);HELIOGEN Blue L6900、L7020(BASF);SUNBRITE Yellow74(Sun Chemical);SPECTRA PAC C Orange16(Sun Chemical);HELIOGEN Blue K6902、K6910(BASF);SUNFAST Magenta122(Sun Chemical);HELIOGEN Blue D6840、D7080(BASF);Sudan Blue OS(BASF);NEOPEN Blue FF4012(BASF);PV Fast Blue B2GO1(Clariant);IRGALITE Blue GLO(BASF);PALIOGEN Blue6470(BASF);Sudan Orange G(Aldrich);Sudan Orange220(BASF);PALIOGEN Orange3040(BASF);PALIOGEN Yellow152、1560(BASF);LITHOL Fast Yellow0991 K(BASF);PALIOTOL Yellow1840(BASF);NOVOPERM Yellow FGL(Clariant);Ink Jet Yellow4G VP2532(Clariant);Toner Yellow HG(Clariant);Lumogen Yellow D0790(BASF);Suco−Yellow L1250(BASF);Suco−Yellow D1355(BASF);Suco Fast Yellow D1355、D1351(BASF);HOSTAPERM Pink E02(Clariant);Hansa Brilliant Yellow5GX03(Clariant);Permanent Yellow GRL02(Clariant);Permanent Rubine L6B05(Clariant);FANAL Pink D4830(BASF);CINQUASIA Magenta(DU PONT);PALIOGEN Black L0084(BASF);Pigment Black K801(BASF);およびカーボンブラック、例えば、REGAL330(商標)(Cabot)、Nipex150(Evonik)Carbon Black5250およびCarbon Black5750(Columbia Chemical)等ならびにそれらの混合物があげられる。
前記インクベースにおける顔料分散は、相乗剤および分散剤により安定化され得る。一般的には、適切な顔料は、有機材料または無機であり得る。磁性材料系顔料も、例えば、堅牢な磁気インク文字認識(MICR)インクの製造に適している。磁性顔料としては、磁性ナノ粒子、例えば、強磁性ナノ粒子があげられる。
実施形態では、ソルベント染料が使用される。本願明細書において使用するのに適したソルベント染料の例は、本願明細書に開示のインクキャリアとのその適合性により、酒精溶染料を含み得る。適切な酒精溶染料の例としては、Neozapon Red492(BASF);Orasol Red G(Pylam Products);Direct Brilliant Pink B(Global Colors);Aizen Spilon Red C−BH(Hodogaya Chemical);Kayanol Red 3BL(Nippon Kayaku);Spirit Fast Yellow3G;Aizen Spilon Yellow C−GNH(Hodogaya Chemical);Cartasol Brilliant Yellow4GF(Clariant);Pergasol Yellow5RA EX(Classic Dyestuffs);Orasol Black RLI(BASF);Orasol Blue GN(Pylam Products);Savinyl Black RLS(Clariant);Morfast Black101(Rohm and Haas);Thermoplast Blue670(BASF);Savinyl Blue GLS(Sandoz);Luxol Fast Blue MBSN(Pylam);Sevron Blue5GMF(Classic Dyestuffs);Basacid Blue750(BASF);Keyplast Blue(Keystone Aniline Corporation);Neozapon Black X51(C.I.Solvent Black、C.I.12195)(BASF);Sudan Blue670(C.I.61554)(BASF);Sudan Yellow146(C.I.12700)(BASF);Sudan Red462(C.I.260501)(BASF)、それらの混合物等があげられる。
前記着色剤は、所望の色または色調を取得するために、任意の所望量または有効量、例えば、前記インクの少なくとも約0.1重量パーセントから、前記インクの約50重量パーセント、前記インクの少なくとも約0.2重量パーセントから、前記インクの約20重量パーセント、および、前記インクの少なくとも約0.5重量パーセントから、前記インクの約10重量パーセントで、前記相変化インクに存在してもよい。
前記インク組成物は、任意の所望の方法または適切な方法により調製され得る。例えば、前記インクキャリアの各成分は、共に混合され、続けて、少なくともその融点、例えば、約60℃から約150℃、80℃から約145℃および85℃から約140℃に、前記混合物を加熱し得る。前記着色剤は、前記インク成分が加熱される前、または、前記インク成分が加熱された後に、添加されてもよい。顔料が選択された着色剤である場合には、溶融混合物は、前記インクキャリアにおける顔料の分散を達成するために、アトライタまたはメディアミル装置において、すりつぶしに供されてもよい。ついで、前記加熱された混合物を、約5秒から約30分以上の間攪拌して、実質的に均質な均一の融液を取得し、続けて、前記インクを周囲温度(典型的には、約20℃から約25℃)に冷却する。前記インクは、周囲温度で固体である。前記インクは、直接的な印刷インクジェットプロセス用の装置、および、間接的な(オフセット)印刷インクジェット用途に使用され得る。
実施例1
この実施例は、TMHDI系の分岐鎖状アルキルコアに基づく、非晶質ビス−尿素の調製および特徴決定を示す。
非晶質TMHDI系ビス−尿素の合成
VESTANAT(登録商標)TMDIとして、Evonik Corporationから入手できる、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、TMHDIを、分岐鎖状のアルキルコア材料として使用する。前記材料は、2,2,4および2,4,4の異性体の1:1の混合物として存在する。簡単にするために、前記2,2,4異性体のみを示す。TMHDIを、2当量の種々の小分子アミンと反応させ、以下のスキーム1に基づいて、ビス−尿素を製造した。
サンプル(1)(イソアミルアミン、R=CHCHCH(CH):16ozのマグネティックスターラーを備えるジャーに、40gのイソアミルアミン(MW=87、0.46モル)を充填した。室温で攪拌して、50.7gのTMHDI(MW=210、0.24モル、1.05%過剰)を、ゆっくり滴下して添加して、前記アミン材料の沸点以下の温度を維持した。前記添加が完了した後、前記混合物を、130℃の油浴において、1時間加熱した。少量のサンプルを取り出し、進行をモニターするために、赤外(IR)スペクトルを実行した。前記IRは、過剰のTMHDIに基づく、小さなイソシアネートのピークを示した。少量のブタノールを添加して、前記過剰のTMHDIを消去した。サンプルの後のIRは、イソシアネートが残っていないことを示した。
サンプル(2)tert−ペンチルアミン、R=C(CHCHCHを、使用した前記アミンをtert−ペンチルアミンとしたこと以外は、サンプル(1)に類似の方法において調製した。
サンプル(3)n−ブチルアミン、R=Cを、使用した前記アミンをn−ブチルアミンとし、前記アミンを蒸発させるための共溶媒として、トルエンを添加したこと以外は、(1)に類似の方法において調製した。前記反応が完了した時点で、前記トルエンを、真空蒸発により除去した。
サンプル(4)n−プロピルアミン、R=Cを、使用した前記アミンをn−プロピルアミンとしたこと以外は、(3)に類似の方法において調製した。
サンプル(5)sec−ブチルアミン、R=CH(CH)CHCHを、使用した前記アミンをsec−ブチルアミンとしたこと以外は、(3)に類似の方法において調製した。
材料特性
サンプル(1)−(5)の粘度および熱分析を測定した。図1および図2に、サンプル(1)についてのデータを示す。レオロジートレースは、非晶質の化合物と一致する。DSCは、2.48℃のT(ガラス転移点)を示した。以下の表2に、サンプル(1)−(5)の前記非晶質ビス−尿素の特性をまとめる。
実施例2
この実施例は、実施例1によるTMHDI系の分岐鎖状アルキルコアに基づく、非晶質ビス−尿素を包含するインクの調製および特徴決定を示す。
インク配合
非晶質ビス−尿素のサンプル(1)−(5)を含む5つのインクを、結晶質材料としてのN−フェニルエチルベンズアミド(N−PEB)、および、TBCT媒体におけるシアン顔料分散液を使用して調製した。前記配合を、以下にまとめる。
インク特性
インクのレオロジーを、5つ全てのインクについて測定し、一例を図3に示した。表3は、試験したインク配合が、吐出用の140℃において、適切な粘度(すなわち、約10cps)を有することを示す。
これらの結果は、TMHDIにより実証された、前記分岐鎖状のアルキルコアの利益を強調している。典型的には、尿素化合物は、その広範な水素結合により、非常に粘性である。理論に拘束されるものではないが、前記トリメチルヘキシルコアにより分岐を提供することにより、集合が妨害され、前記材料が、非晶質の性質となると仮定される。さらに、前記水素結合は、カウンターバランスされて、粘性が調節され得る。対照的に、直鎖状のビス−尿素分子は、多くの場合、順序付けられた方法において、互いに密に集合する直鎖の能力のために、高融点の結晶質化合物として特徴付けられる。
堅牢性試験
印刷の堅牢性を試験するために、インク1−3を、Xerox(登録商標)Digital Color Elite Gloss、120gsm(DCEG)コート紙上に、K−prooferグラビア印刷プレートを使用して印刷した。前記プレートは、低圧力での圧力ロールセットを備える。前記グラビアプレートの温度を、142℃に設定したが、実際のプレート温度は、約134℃であった。前記K−proofer装置(RK Print Coat Instrument Ltd., Litlington、Royston、Heris、SG8 0OZ、U.K.により製造)は、各種のインクを小規模でスクリーンし、種々の基材上での画像品質を評価するのに有用な印刷ツールである。前記インクにより、前記基材から容易に除去され得ない、堅牢な画像が取得された。適用された重さ528gの、垂直から約15°の角度で湾曲したチップを有する金属チップにより、おおよそ13mm/sの速度で、前記画像を横切って線を引いた場合、インクは、前記画像から、目視により除去されなかった。前記チップは、おおよそ12mmの曲率半径を有する、旋盤の先が丸くなった切断ビットに類似している。
インク1を、175gスケールまで増やし、試験プリンターで印刷した。前記インクにより、前記基材から容易に除去され得ない、堅牢な画像が取得された。適用された重さ528gの、垂直から約15°の角度で湾曲したチップを有する金属チップにより、おおよそ13mm/sの速度で、前記画像を横切って線を引いた場合、インクは、前記画像から、目視により除去されなかった。前記チップは、おおよそ12mmの曲率半径を有する、旋盤の先が丸くなった切断ビットに類似している。
時間分離光学顕微鏡法(TROM)の結果
3つの印刷されたインク(インク1−3)を、TROMを使用して、結晶化速度について試験した。試験を、印刷された基材上での凝固時間をまねるように開発した。速い印刷についての試験インクの適合性を評価するために、結晶質成分を含む固体インクの結晶化速度を測定するための定量法を開発した。TROM(時間分離光学顕微鏡法)は、種々の試験サンプル間での比較を可能にし、結果として、速く結晶化するインクの設計に関してなされる進行をモニターするための有用なツールである。
TROMは、Gabriel Iftimeらにより、本願と同日に電気的に出願された、同時係属の、発明の名称を「TROM Process for Measuring the Rate of Crystallization of Solid Inks」とする、米国特許出願番号13/456,847に記載されている(Attorney Docket No.20110828−401275)。
時間分離光学顕微鏡法TROMは、偏光光学顕微鏡(POM)を使用することにより、結晶の出現および成長をモニターする。前記サンプルを、前記顕微鏡の交差した偏光子間に置く。結晶質材料は、複屈折であるため、目視できる。非晶質材料または、例えば、光を透過しない溶融状態におけるインクに類似する液体は、POM下において、黒色に表れる。したがって、POMは、結晶質成分を見る場合に、画像対比が可能であり、前記溶融状態から設定温度に冷却した際に、結晶質−非晶質インクの結晶化動力学を追跡可能である。偏光光学顕微鏡(POM)は、結晶質成分を見る場合に、優れた画像対比が可能である。
異なる種々のサンプル間での比較を可能にするデータを取得するために、標準化されたTROMの実験条件を、実際の印刷プロセスに関連する多くのパラメータとして含める目的で設定した。前記インクまたはインクベースを、16−25mmの円形の薄いガラススライド間に挟む。インク層の厚みを、(繊維ガラススペーサで調節して)実際の印刷されたインク層に近い、5−25μmに保つ。結晶化測定の速度に関して、前記サンプルを、オフラインのホットプレートにより、予測される吐出温度(約10−12cpsの粘度)に加熱し、ついで、光学顕微鏡に連結された冷却台に移す。前記冷却台を、熱および液体窒素を制御して供給することにより維持された、予め設定した温度で調節する。この実験的な設定は、インク滴が現実的な印刷プロセスにおいて吐出されるであろう、予測されたドラム/紙の温度をモデル化する(この開示において報告された実験に関しては、40℃)。結晶の形成および成長は、カメラにより記録される。
以下の表4に、上記方法において収集したTROMの結果をまとめる。
前記結果は、前記インクの凝固時間が、公知の堅牢性相変化インクに基づいて、許容され得る範囲であることを示す。

Claims (4)

  1. 結晶質成分と、
    尿素成分とを含み、
    前記尿素成分が、分岐鎖状のアルキルコアと尿素官能基とを含む、式IVの化合物及びIV’の化合物のうち少なくとも一方を含み、

    式IV及び式IV’中、各Rが、C からC の分岐鎖状または直鎖状のアルキルから独立して選択され、前記分岐鎖状のアルキルコアの分岐度合いが、非晶質の前記尿素成分を提供するのに十分である、
    相変化インク。
  2. 前記各Rが、それぞれ独立に、イソアミル、n−プロピル、tert−ペンチル、n−ブチル、及びsec−ブチルからなる群から選択される、請求項1に記載の相変化インク。
  3. 結晶質成分と、
    非晶質成分とを含み、
    前記非晶質成分が、式IVの化合物及びIV’の化合物のうち少なくとも一方を含み、

    式IV及び式IV’中、各Rが、C からC の分岐鎖状または直鎖状のアルキルから独立して選択され、前記非晶質成分が、−15℃から30℃の範囲のガラス転移点を有する、
    相変化インク。
  4. 前記各Rが、それぞれ独立に、イソアミル、n−プロピル、tert−ペンチル、n−ブチル、及びsec−ブチルからなる群から選択される、請求項3に記載の相変化インク。
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