JP6198637B2 - インク組成物およびインク噴射方法 - Google Patents

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Description

本開示は相変化インク組成物を対象とし、より詳細には、芳香族コアを有する結晶性ジアミド化合物を含む相変化インク組成物を対象とする。
本実施形態は、室温において固体であり、溶融インクを基材に適用する昇温において溶融することを特徴とする、相変化インク組成物(または固体インク)用の結晶性材料としての、芳香族コアを有するジアミド化合物に関する。これらの相変化インク組成物は、インクジェット印刷に使用することができる。
インクジェット印刷方法は、室温において固体であり、昇温において液体であるインクを用いることができる。このようなインクは、固体インク、ホットメルトインク、相変化インクなどと称されることがある。例えば、米国特許第4,490,731号明細書は、相変化インクを、紙などの記録媒体に印刷するために分配する装置を開示している。ホットメルトインクを用いる圧電式インクジェット印刷方法において、相変化インクは、印刷装置においてヒーターにより溶融され、従来の圧電式インクジェット印刷と同様の様式で液体として利用(噴射)される。印刷記録媒体との接触において、溶融インクは急速に固化し、毛細管現象により記録媒体(例えば紙)に運び入れる代わりに、色素が記録媒体の表面に実質的に残存可能になり、それによって、液体インクにより一般的に得られるよりも高い印刷濃度が可能になる。したがって、インクジェット印刷における相変化インクの有利性は、操作中のインク流出の可能性の排除、広範囲の印刷濃度および品質、最小の紙のしわまたは歪みならびにノズル詰まりの危険の無い、ノズルのキャッピング無しで、無期限の非印刷期間の使用可能性である。
概して、相変化インク(時として「ホットメルトインク」と称される)は、周囲温度において固相であるが、インクジェット印刷デバイスの上昇動作温度において液相で存在する。噴射温度において、液体インクの液滴は印刷デバイスから吐出され、インク液滴が、直接または加熱された中間転写ベルトもしくはドラムを介してのいずれかで記録媒体表面に接触する時に、該液滴は迅速に固化し、固化したインク液滴の所定のパターンを形成する。
カラー印刷用の相変化インクは、通常相変化インクキャリア組成物を含み、該相変化インクキャリア組成物は相変化インク相溶性色素と組み合わされる。特定の実施形態において、特定の実施形態において、一連の着色相変化インクは、インクキャリア組成物と相溶性の減法混色の原色色素とを組み合わせることによって形成することができる。減法混色の原色に着色された相変化インクは、4成分の染料または顔料、すなわち、シアン、マゼンタ、黄色および黒を含み得るが、インクはこれらの4色に限定されない。これらの減法混色の原色に着色されたインクは、単一の染料もしくは顔料または染料もしくは顔料の混合物を使用することにより形成することができる。
相変化インクは、輸送、長期保存などの間室温において固相のままなので、相変化インクはインクジェットプリンターにとって望ましい。加えて、液体インクジェットインクのインク蒸発に結果としてのノズル詰まりに伴う問題は大きく排除され、それによって、インクジェット印刷の信頼性が改善される。さらに、インクの液滴が最終記録媒体(例えば、紙、透明材料など)に直接適用される相変化インジェットプリンターにおいて、液滴は記録媒体に接触すると即座に固化し、したがって、インクの記録媒体に沿った移行は防止され、ドット品質が改善される。
上記の既存の相変化インク技術は、概して、鮮明な画像の作成、多孔質紙における噴射使用の節約および基材ラチュチュードの提供には良好であるが、このような技術は、コートされた基材には満足とは言えない。したがって、公知の組成物および方法は、それらの意図される目的には適しているが、コート紙基材における画像形成または印刷のさらなる手段に対する必要性が依然としてある。したがって、相変化インク組成物に対する代替の組成物およびさらなる印刷技術を見出し、消費者に、全ての基材における極めて優れた画像品質を提供することが必要である。さらに、プロダクションプリンティングなどの高速印刷環境に適した、このような相変化インク組成物を提供する必要がある。
前述の米国特許および特許公報はそれぞれ、参照により本明細書に組み込まれる。さらに、前述の米国特許および特許公報の適切な成分および方法態様は、本開示の実施形態において、本開示の実施形態のためにこれらを選択することができる。
本開示の実施形態は、相変化インク組成物を対象とする。該組成物は、芳香環コアを有するジアミド化合物を含む結晶性成分、非晶質成分および場合により色素を含む。
本開示の別の実施形態は、方法を対象とする。該方法は、相変化インク組成物を含むインクジェット印刷デバイスを提供するステップを含む。該相変化インク組成物は固体形態であり、(a)芳香環コアを有するジアミド化合物を含む結晶性成分(b)非晶質成分、および(c)場合により色素を含む。固体相変化インク組成物は組成物の融点を超える温度に加熱され、インク組成物を液化する。液化されたインク組成物は、インクジェット印刷デバイスから基材に噴射され、画像を形成する。
本開示のさらに別の実施形態は、相変化インク組成物を対象とする。該組成物は、芳香環コアを有するジアミド化合物を含む結晶性成分、非晶質成分および場合により色素を含む。該結晶性成分は、140℃の温度において10cps未満の粘度を有する。該非晶質成分は、約140℃の温度において100cps未満の粘度を有する。該結晶性成分は、1×10cpsを超える粘度を室温において有し、該非晶質成分は1×10cpsを超える粘度を室温において有する。
前述の概要および下記の詳細な説明の両方は、単なる例示および説明であり、特許請求する本教示を制限するものではないことは理解されるべきである。
図1は、本開示の実施例に従った、N,N’,N’’,N’’’−テトラエチルテレフタルアミドに関する示差走査熱量測定(DSC)データを示す図である。 図2は、本開示の実施例に従った、イソフタル酸およびm−フェニレンジアミンのジアルキルアミドの140℃における粘度データを示す図である。 図3は、本開示の実施例において考察したインクのレオロジーデータを示す図である。
本開示の実施形態は、相変化インク組成物を対象とする。該インク組成物は、(a)芳香環コアを有する結晶性ジアミド化合物(b)非晶質成分、および(c)場合により色素を含む成分を含む。
相変化インクの結晶性成分としての使用に適した、任意の芳香環コアを有する結晶性ジアミド化合物を用いることができる。該ジアミド化合物は、例えば、ベンゼン基またはナフタレン基などの任意の適切な芳香環コアを含んでよい。この環の構造は、インクの所望の相変化特性を提供すると思われる、任意の適切な位置において、式1により例示される有機アミド:
Figure 0006198637
(式中、R’およびR’’は少なくとも1つのCからC40の置換基を含む有機アミド基から選択される)で置換されてよい。適切なR’およびR’’基の例は、式2および3のアミド基:
Figure 0006198637
(式中、R、RおよびRは、水素原子または直鎖、分枝型もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、脂肪族もしくは芳香族のCからC40の置換基からなる群から独立して選択することができ、該置換基は、所望のインク特性、例えば、噴射温度において適切な粘度を有する液相状態、室温(例えば、約25℃)において固相状態を提供する結晶性化合物をもたらし、R、RおよびRの少なくとも1つは水素原子ではない)から独立して選択されるアミド基を含む。式2および3において、単結合および「+」記号は共に、式1のベンジル基と、式2の窒素原子または式3のカルボニル基のいずれかとの間の結合を表す。
からC40のアミド置換基を用いることができるが、例えば、R、RおよびRとして、22の炭素原子より長い炭素鎖を有する置換基は、ワックス系結晶性成分を形成することができる。一部の例では、非ワックス系結晶性成分を用いることが望ましいこともあり、この場合、本明細書に開示のR、RおよびR置換基は、22炭素原子以下の鎖長であってよい。例えば、本明細書においてR、RおよびR置換基は、直鎖、分枝型もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、脂肪族もしくは芳香族の、CからC18の基から選択され、場合により1または複数のヘテロ原子、例えば、酸素、窒素または塩素もしくは臭素などのハロゲン原子を含む。
一実施形態において、結晶性成分は、式4の化合物:
Figure 0006198637
(式中、RおよびRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基ならびに1または複数のヘテロ原子を含有するアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキルおよびアルキルアリールの基からなる群から独立して選択され、RおよびRの少なくとも1つは水素原子ではない)
を含む。
式4の化合物のためのRおよびR置換基の具体例としては、水素、エチル、n−プロピル、i−ブチル、置換または非置換のC10からC25のアルキル基が挙げられ、任意選択の置換基は、O、NまたはS含有官能基、例えば、非置換のC12−C18のアルキル、C10からC25のアルキルアミン、C10からC25のアルコキシアルキルまたはC10からC25のアルコールであってよい。RおよびRがアルキル基である、式4の−NR基を形成するための適切な前駆体の例としては、第三級アルキル第一級アミン、例えば、米国特許出願第2,937,203号明細書に開示のものが挙げられ、当該特許出願の開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。市販の第三級アルキル第一級アミンの例としては、PRIMENE(商標)81−RおよびPRIMENE JM−Tが挙げられ、これらは両方ともRohm and Haas Company、所在Philadelphia、Pennsylvaniaから利用可能である。
一実施形態において、結晶性材料は、式5の化合物:
Figure 0006198637
(式中、RおよびRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基ならびに1または複数のヘテロ原子を含有するアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキルおよびアルキルアリールの基からなる群から独立して選択され、RおよびRの少なくとも1つは水素原子ではない)を含む。式5の化合物のためのRおよびRの具体例としては、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、アリル、置換または非置換のC10からC25のアルキル基が挙げられ、任意選択の置換基は、O、NまたはS含有官能基、例えば、非置換のC12−C18のアルキル、C10からC25のアルキルアミン、C10からC25のアルコキシアルキルまたはC10からC25のアルコールであってよい。
別の実施形態において、結晶性材料は、式6のジアミド化合物:
Figure 0006198637
(式中、Rは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基ならびに1または複数のヘテロ原子を含有するアルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキルおよびアルキルアリールの基からなる群から選択される)を含む。Rの具体例としては、C−Cのアルキル基が挙げられる。
インク配合物中の結晶成分は、インク冷却の際の急速な結晶化を介して相変化を動作させる。結晶性成分はさらに、最終インクフィルムの構造を組立て、非晶質成分の粘着性を低下させることにより硬いインクを生じる。結晶性成分は、140℃において比較的低い粘度、例えば、≦10センチポイズ(cps)または約0.5から20cpsまたは約1から約15cpsを示し、室温において、比較的高い粘度、例えば、>10cpsを示す。結晶性成分は概して、インクの相変化に影響するので、急速な結晶化は、即時印刷方法(例えば、見開き印刷(spreading)または両面印刷)を提供することができ、非コート基材における過剰な裏抜け(show through)を減少または防止する。
望ましい結晶成分は、例えば示差走査熱量測定(DSC)(例えば、10℃/分で、−50℃から200℃に加熱、その後−50℃に再び冷却)による決定で、比較的急速な結晶化および溶融ピークを示し得る。一実施形態において、結晶化と溶融ピークとの間の温度変化は比較的小さく、例えば、約55℃または約60未満である。一実施形態において、融点(Tmelt)は、噴射温度の上限より低くてもよい。例えば、融点は約150℃より低くてもよく、例えば約65℃から約150℃、例えば約66℃から約145℃であってもよい。適切な融点は、ブロッキングおよび印刷転写を減少または防止でき、印刷装置において生じる静置温度に依存して変動させることができる。例えば、融点は65℃より高くてよく、例えば66℃または67℃を超えてよく、65℃までの温度での静置においてブロッキングおよび印刷転写を減少または防止できる。結晶化温度(Tcrys)は約60℃より高くてもよく、または約60℃から約140℃、または約65℃から約120℃であってもよい。
相変化インク組成物に適切な任意の非晶質成分を用いることができる。インク組成物の非晶質成分は、印刷されたインクに粘着性を提供し、および/または堅牢性をもたらすことができる。適切な非晶質成分の例としては、ジ−L−メンチルL−酒石酸、ジ−DL−メンチルL−酒石酸、ジ−L−メンチルDL−酒石酸、ジ−DL−メンチルDL−酒石酸ならびにこれらの任意の立体異性体および混合物が挙げられる。一実施形態において、非晶質材料はジ−DL−メンチルL−酒石酸である。
非晶質成分は、例えば、酒石酸のエステル化反応により合成することができ、このことは当分野において周知である。これらの材料は、噴射温度(例えば≦140℃、または約100から約140℃または約105から約140℃)近くにおいて比較的低い粘度(例えば<10センチポイズ(cps)、または約1から約100cps、または約5から約95cps)を示すが、室温において比較的高い粘度(例えば、>10cps)を示す。エステルベースとして酒石酸を使用することは低コストであり、バイオ由来(「環境に優しい」)供給源から得られる可能性という、さらなる有利性を有する。
一実施形態において、結晶性成分は、140℃の温度において10cps未満の粘度を有し、非晶質成分は、約140℃の温度において100cps未満の粘度を有し、結晶性成分は、室温において1×10cpsより高い粘度を有し、非晶質成分は、室温において1×10cpsより高い粘度を有する。
一実施形態において、本開示のインクに用いられる色素は、染料、顔料またはこれらの混合物から選択される。任意の染料または顔料が、インクキャリア中に分散または溶解可能であり、他のインク成分と相溶性であることを条件に、選択可能である。
本開示の相変化キャリア組成物は、従来の相変化インク色素材料:例えば、カラーインデックス(C.I.)油溶性染料、分散染料、改良酸および直接染料、塩基性染料、硫化染料、建染染料などと組み合わせて使用可能である。適切な染料の例としては、Neozapon Red492(BASF);Orasol Red G(Pylam Products);Direct Brilliant Pink B(Oriental Giant Dyes);Direct Red 3BL(Classic Dyestuffs);Supranol Brilliant Red 3BW(Bayer AG);Lemon Yellow 6G(United Chemie);Light Fast Yellow 3G(Shaanxi);Aizen Spilon Yellow C−GNH(保土谷化学工業);Bemachrome Yellow GD Sub(Classic Dyestuffs);Cartasol Brilliant Yellow 4GF(Clariant);Cibanone Yellow 2G(Classic Dyestuffs);Orasol Black RLI(BASF);Orasol Black CN(Pylam Products);Savinyl Black RLSN(Clariant);Pyrazol Black BG(Clariant);Morfast Black 101(Rohm & Haas);Diaazol Black RN (ICI);Thermoplast Blue 670(BASF);Orasol Blue GN(Pylam Products);Savinyl Blue GLS(Clariant);Luxol Fast Blue MBSN(Pylam Products);Sevron Blue 5GMF(Classic Dyestuffs);Basacid Blue 750(BASF);Keyplast Blue(Keystone Aniline Corporation);Neozapon Black X51(BASF);Classic Solvent Black 7(Classic Dyestuffs);Sudan Blue670(C.I.61554)(BASF);Sudan Yellow146(C.I.12700)(BASF);Sudan Red462(C.I.26050)(BASF);C.I.Disperse Yellow238;Neptune Red Base NB543(BASF,C.I.Solvent Red49);Neopen Blue FF−4012(BASF);Lampronol Black BR(C.I.Solvent Black35)(ICI);Morton Morplas Magenta36(C.I.Solvent Red172);金属フタロシアニン色素、例えば、米国特許第6,221,137号号明細書に開示の色素が挙げられ、当該特許は参照により本明細書に全体が組み込まれる。ポリマー染料、例えば、米国特許第5,621,022号明細書および米国特許第5,231,135号明細書に開示のポリマー染料が使用可能であり、当該特許のそれぞれの開示は、参照により本明細書に全体が組み込まれ、ならびに例えば、Milliken & Companyから市販品として利用可能なMilliken Ink Yellow869、Milliken Ink Blue92、Milliken Ink Red357、Milliken Ink Yellow1800、Milliken Ink Black8915−67、uncut Reactint Orange X−38、uncut Reactint Blue X−17、Solvent Yellow162、Acid Red52、Solvent Blue44およびuncut Reactint Violet X−80もまた使用可能である。
一実施形態において、油溶性染料が用いられる。本明細書における使用に適切な油溶性染料の例は、本明細書に開示のインクキャリアとの相溶性のため、酒精溶染料を含むことができる。適切な酒精溶染料の例としては、Neozapon Red 492(BASF);Orasol Red G(Pylam Products);Direct Brilliant Pink B(Global Colors);Aizen Spilon Red C−BH(保土谷化学工業);Kayanol Red 3BL(日本化薬株式会社);Spirit Fast Yellow 3G;Aizen Spilon Yellow C−GNH(保土谷化学工業);Cartasol Brilliant Yellow 4GF(Clariant);Pergasol Yellow 5RA EX(Classic Dyestuffs);Orasol Black RLI(BASF);Orasol Blue GN(Pylam Products);Savinyl Black RLS(Clariant);Morfast Black 101(Rohm and Haas);Thermoplast Blue 670(BASF);Savinyl Blue GLS(Sandoz);Luxol Fast Blue MBSN(Pylam);Sevron Blue 5GMF(Classic Dyestuffs);Basacid Blue 750(BASF);Keyplast Blue(Keystone Aniline Corporation);Neozapon Black X51(C.I. Solvent Black,C.I. 12195)(BASF);Sudan Blue 670(C.I.61554)(BASF);Sudan Yellow 146(C.I.12700)(BASF);Sudan Red 462(C.I.260501)(BASF)、これらの混合物などを挙げることができる。
顔料もまた、本開示の相変化インクに適切な色素である。適切な顔料の例としては、PALIOGEN Violet 5100(BASF);PALIOGEN Violet 5890(BASF);HELIOGEN Green L8730(BASF); LITHOL Scarlet D3700(BASF);SUNFAST Blue 15:4(Sun Chemical);Hostaperm Blue B2G−D(Clariant);Hostaperm Blue B4G(Clariant);Permanent Red P−F7RK;Hostaperm Violet BL(Clariant);LITHOL Scarlet 4440(BASF);Bon Red C(Dominion Color Company);ORACET Pink RF(BASF);PALIOGEN Red 3871 K(BASF);SUNFAST Blue 15:3(Sun Chemical);PALIOGEN Red 3340(BASF);SUNFAST Carbazole Violet23(Sun Chemical);LITHOL Fast Scarlet L4300 (BASF);SUNBRITE Yellow17(Sun Chemical);HELIOGEN Blue L6900、L7020(BASF);SUNBRITE Yellow74(Sun Chemical);SPECTRA PAC C Orange16(Sun Chemical);HELIOGEN Blue K6902、K6910(BASF);SUNFAST Magenta122(Sun Chemical);HELIOGEN Blue D6840、D7080(BASF);Sudan Blue OS(BASF);NEOPEN Blue FF4012(BASF);PV Fast Blue B2GO1(Clariant);IRGALITE Blue GLO(BASF);PALIOGEN Blue6470(BASF);Sudan Orange G(Aldrich)、Sudan Orange220(BASF);PALIOGEN Orange3040(BASF);PALIOGEN Yellow152、1560(BASF);LITHOL Fast Yellow 0991K(BASF);PALIOTOL Yellow1840(BASF);NOVOPERM Yellow FGL(Clariant);Ink Jet Yellow 4G VP2532(Clariant);Toner Yellow HG(Clariant);Lumogen Yellow D0790(BASF);Suco−Yellow L1250(BASF);Suco−Yellow D1355(BASF);Suco Fast Yellow D1355、D1351(BASF);HOSTAPERM Pink E02(Clariant);Hansa Brilliant Yellow 5GX03(Clariant);Permanent Yellow GRL02(Clariant);Permanent Rubine L6B05(Clariant);FANAL Pink D4830(BASF);CINQUASIA Magenta(DU PONT);PALIOGEN Black L0084(BASF);Pigment Black K801(BASF);ならびにカーボンブラック、例えば、REGAL330(商標)(Cabot)、Nipex150(Evonik)Carbon Black5250およびCarbon Black5750(Columbia Chemical)など、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
磁気材料系顔料はまた、例えば、堅牢な磁気インク文字認識(Magnetic Ink Character Recognition)(MICR)用インクの作製に適切である。磁気顔料としては、磁気ナノ粒子、例えば強磁性ナノ粒子などが挙げられる。
インクベース中の顔料の分散は、相乗剤および分散剤により安定化することができる。任意の適切な相乗剤および/または分散剤を用いることができる。適切な相乗剤および分散剤は、当分野において周知である。適切な分散剤の例としては、ポリエチレンイミンが挙げられる。適切な相乗剤の例はSOLSPERSE(登録商標)、LUBRIZOL製およびSUNFLO SFD−B124である。
さらに適切な色素は、米国特許第6,472,523号明細書、米国特許第6,726,755号明細書、米国特許第6,476,219号明細書、米国特許第6,576,747号明細書、米国特許第6,713,614号明細書、米国特許第6,663,703号明細書、米国特許第6,755,902号明細書、米国特許第6,590,082号明細書、米国特許第6,696,552号明細書、米国特許第6,576,748号明細書、米国特許第6,646,111号明細書、米国特許第6,673,139号明細書、米国特許第6,958,406号明細書、米国特許第6,821,327号明細書、米国特許第7,053,227号明細書、米国特許第7,381,831号明細書および米国特許第7,427,323号明細書に開示の色素であり、当該特許それぞれの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
相変化インクは、場合により酸化防止剤を含有し、画像を酸化から保護することができ、インク成分を、インクリザーバにおいて加熱メルトとして存在する間の酸化から保護することもできる。適切な酸化防止剤の例としては、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナムアミド)(IRGANOX 1098、BASFから利用可能);2,2−ビス(4−(2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナモイロキシ))エトキシフェニル)プロパン(TOPANOL−205、Vertellusから利用可能);トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート(Aldrich)、2,2′−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)フルオロホスホナイト(ETHANOX−398、Albermarle Corporationから利用可能);テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニルジホスホナイト(Aldrich);ペンタエリスリトールテトラステアレート(TCI America);トリブチルアンモニウムハイポホスファイト(Aldrich);2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(Aldrich);2,4−ジ−tert−ブチル−6−(4−メトキシベンジル)フェノール(Aldrich);4−ブロモ−2,6−ジメチルフェノール(Aldrich);4−ブロモ−3,5−ジジメチルフェノール(Aldrich);4−ブロモ−2−ニトロフェノール(Aldrich);4−(ジエチルアミノメチル)−2,5−ジメチルフェノール(Aldrich);3−ジメチルアミノフェノール(Aldrich);2−アミノ−4−tert−アミルフェノール(Aldrich);2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール(Aldrich)、2,2′−メチレンジフェノール(Aldrich);5−(ジエチルアミノ)−2−ニトロソフェノール(Aldrich);2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(Aldrich);2,6−ジブロモフルオロフェノール(Aldrich)、α−トリフルオロ−o−クレゾール(Aldrich);2−ブロモ−4−フルオロフェノール(Aldrich);4−フルオロフェノール(Aldrich);4−クロロフェニル−2−クロロ−1,1,2−トリ−フルオロエチルスルホン(Aldrich);3,4−ジフルオロフェニル酢酸(Adrich);3−フルオロフェニル酢酸(Aldrich);3,5−ジフルオロフェニル酢酸(Aldrich);2−フルオロフェニル酢酸(Aldrich);2,5−ビス(トリフルオロメチル)安息香酸(Aldrich);エチル−2−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)フェノキシ)プロピオネート(Aldrich);テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニルジホスホナイト(Aldrich);4−tert−アミルフェノール(Aldrich)、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルアルコール(Aldrich);NAUGARD76、NAUGARD445、NAUGARD512およびNAUGARD524(Chemtura Corporation製)など、およびこれらの混合物が挙げられる。酸化防止剤は、存在する場合、所望の量または効率的な量、例えば、インクの約0.25重量パーセントから約10重量パーセントまたはインクの約1重量パーセントから約5重量パーセントでインク中に存在してよい。
相変化インクにおける使用に適切な任意の他の原料もまた、場合により、本開示の組成物に含まれてよい。当業者は、採用可能な他の原料を容易に決定できるものと思われる。
インク組成物は、任意の所望の方法または適切な方法によって調製可能である。例えば、インクキャリアの各成分を一緒に混合し、その後、該混合物を、少なくともその融点、例えば約60℃から約150℃、約80℃から約145℃または約85℃から約140℃に加熱することができる。色素は、結晶性および非晶質のインク原料を加熱する前に加えても、または後に加えてもよい。
結晶性および非晶質の成分は、所望のインク特性を提供するような重量比でブレンドすることができる。結晶性材料対非晶質材料の適切な重量比の例は、それぞれ約60:40から約95:5、例えば、約65:35から約95:5または約70:30から約90:10である。一実施形態において、該重量比は、結晶性成分および非晶質成分に関して、それぞれ約70:30である。別の実施形態において、該重量比は、結晶性成分および非晶質成分に関して、それぞれ約80:20である。
色素は、相変化インク中に、所望の色または色相を得るために、任意の所望の量または有効な量、例えば、インクの約0.1重量パーセントからインクの約50重量パーセント、またはインクの約0.2重量パーセントからインクの約20重量パーセント、またはインクの約0.5重量パーセントからインクの約10重量パーセントで存在してよい。
顔料が色素として選択された場合、溶融混合物を、アトライターまたはメディアミル装置で粉砕し、顔料をインクキャリア中に分散させることができる。加熱した混合物を、その後、例えば、約5秒間から30分以上撹拌し、実質的に均一な、一様な溶融物を得ることができ、その後、インクを周囲温度(通常、約20℃から約25℃)に冷却する。
得られたインクは周囲温度において固体である。該インクは、直接印刷のインクジェット方法または間接的(オフセット)印刷のインクジェット用途のための装置に用いることができる。
実施形態において、相変化インク用のインクキャリアは、噴射温度において、約1から約22cps、または約4から約15cps、または約6から約12cpsの粘度を有し得る。この噴射温度は、例えば、約100℃から約140℃の範囲であってよい。実施形態において、固体インクは、室温において約>10cpsの粘度を有する。実施形態において、固体インクは、DSCにより10℃/分の速度で決定して、約65から約150℃、または約70から約140℃、約80から約135℃の溶融温度(Tmelt)を有し、約40から約140℃、または約45から約130℃、約50から約120℃の結晶化温度(Tcrys)を有する。
本開示は、印刷方法もさらに対象とする。該方法は、相変化インク組成物を含むインクジェット印刷デバイスを提供するステップを含む。上記のように、相変化インク組成物は固体形態であり、(a)結晶性芳香族ジアミン、(b)非晶質材料、および(c)場合によって色素、を含む。該固体インク組成物を、インクジェット印刷デバイスにおいて組成物の融点を超える温度に加熱し、インクを液化する。液化されたインクを、その後、インクジェット印刷デバイスから基材に噴射し、画像を形成することができる。適切な直接印刷方法は、例えば、米国特許第5,195,430号明細書に開示されており、当該特許は参照により本明細書にその全体が組み込まれる。
一実施形態において、溶融インクをまず中間転写部材に噴射してよい。インクは、その後、中間転写部材から最終記録基材に転写可能である。適切なオフセットまたは間接的印刷方法の例は、例えば米国特許第5,389,958号明細書に開示されており、当該特許の開示は参照により本明細書にその全体が組み込まれる。
一実施形態において、印刷装置は圧電印刷方法を用い、インクの液滴は圧電振動要素の振幅によって画像様パターンに噴射される。本明細書に開示のインクはまた、他のホットメルト印刷方法、例えば、ホットメルト音響インクジェット印刷、ホットメルト熱インクジェット印刷、ホットメルト連続流または偏向インクジェット印刷などにも用いることができる。本明細書に開示の相変化インクはまた、ホットメルトインクジェット印刷方法以外の印刷方法に使用することもできる。
任意の適切な基材または記録シートを、本開示の印刷方法に用いることができる。基材の例としては、普通紙、例えば、XEROX(登録商標)4200紙、XEROX(登録商標)Image Series紙、Courtland4024DP紙、罫線入りノート紙、ボンド紙、シリカコート紙、例えばSharp Companyシリカコート紙、JuJo紙、HAMMERMILL LASERPRINT紙など、光沢コート紙、例えば、XEROX(登録商標)Digital Color Elite Gloss、Sappi Warren Papers LUSTROGLOSS、特殊紙、例えばXerox(登録商標)DURAPAPERなど、透明材料、布地、繊維製品、プラスチック、ポリマーフィルム、無機記録媒体、例えば金属および木材などが挙げられる。
本明細書において使用する場合、「印刷デバイス」という語句は任意の装置、例えば、デジタルコピー機、製本機、ファクシミリ機、複合機などを包含し、これらは任意の目的の印刷出力機能を果たす。
下記の実施例に使用する、テレフタル酸、イソフタル酸およびm−フェニレンジアミンのジアミドは、表1、2および3に示す溶融温度(Tmelt)に基づき選択された。有望な化合物を合成し、熱特性を検査した。化合物を合成する代表的手順を以下に記載する。
優れた候補に関して、示差走査熱量測定(DSC)を用い、材料の結晶化温度(Tcrys)を測定した。例として、N,N’,N’’,N’’’−テトラエチルテレフタルアミド(下記の表中のT3)に関するDSCデータを、図1に示す。該DSCデータは、Q1000 Differential Scanning Calorimeter(TA Instruments)において、10℃/分の速度で、−50から200から−50℃において得た。いくつかの材料は、望ましい温度範囲内で非常に急速な転移を示し、インクの相変化材料として有望な特性を示した。
誘導体の中で、化合物T3、T6、T11、T23、I6、I8、I9、I14、I15、I16、I17、I18、I20、M7、M8およびM9が望ましいTmeltを示した。下記の表1、2および3を参照されたい。これらの化合物(I14は除く)を合成したが、大部分の化合物は、他のインク必要条件を満たさなかった(例えば、Tcrysが低すぎる、または溶融粘度が高すぎた)。T6、T11およびI8のTcrysは65℃より低く、結晶化が遅いことを示した。140℃におけるI15、I16、I17、I18、I20、M7、M8、およびM9の粘度は20cpsを超えた(図2を参照されたい)。結晶性成分として、10cpsより低い溶融粘度が噴射性にとって望ましい。
化合物T3(N,N’,N’’,N’’’−テトラエチルテレフタルアミド)およびI9(N,N’−ジ−n−ブチルイソフタルアミド)を、最も有望な材料として、上記の手順に基づきインク配合物に選択した。
Figure 0006198637
Figure 0006198637
Figure 0006198637
Figure 0006198637
実施例1:N,N’,N’’,N’’’−テトラエチルテレフタルアミド(T3)の合成
Figure 0006198637
1Lのフラスコに、ジエチルアミン(40.8ml、394mmol)および200mLのエーテルを加え、無色の溶液を得た。このフラスコをアイスバスで冷却し、170mLのエーテル中の二塩化テレフタロイル(20.00g、99mmol)を、40分かけて撹拌しながらゆっくりと加えた。アイスバスを取り外し、室温(RT)において1時間撹拌した。反応混合物を500mLの水に注ぎ、アイスバス上で撹拌し、ろ過した。沈殿した結晶を、ろ過により回収した。得られた結晶を170mLのMeOH/HO(1/9)から再結晶化させた(20.97g、収率:77%)。この試料を、H NMR分光法により特徴付けた。
実施例2:N,N’−ジ−n−ブチルイソフタルアミド(I9)の合成
Figure 0006198637
500mLのフラスコに、n−ブチルアミン(38.9ml、394mmol)および100mLのエーテルを加え、無色の溶液を得た。このフラスコをアイスバスで冷却した。150mLのエーテル中の二塩化テレフタロイル(20.00g、99mmol)を、30分かけて撹拌しながらゆっくりと加えた。アイスバスを取り外し、該混合物を室温において1時間撹拌した。反応混合物を500mLの水に注ぎ、撹拌し、ろ過した。沈殿した結晶を、ろ過により回収した。得られた結晶を450mLのMeOH/HO(5/5)から再結晶化させた(24.47g、収率:90%)。この試料を、H NMR分光法により特徴付けた。
実施例3、4および5:インクの調製および特性
インク試料をT3またはI9、非晶質材料(ジ−DL−メンチルL−酒石酸)(DMT)および染料または顔料の濃縮液から配合した。この配合物を表4に示し、インク試料を、Ink1(実施例3)、Ink2(実施例4)およびInk3(実施例5)と名付けた。顔料濃縮液は、非晶質DMT、シアン顔料B4G、分散剤(Solsperse 32000)および相乗剤(SunFlo SFD−B124)を含有した。顔料濃縮液の顔料濃度は10重量%であった。その比は、得られたインクに2重量%の顔料添加をもたらした。
図3は、実施例3のインクのレオロジーデータを示す。本開示に記録されたレオロジー測定は全て、RFS3 Rheometer(TA instruments)において、25mmのパラレルプレートを使用し、周波数1Hzにおいて行われ、使用した方法は高温から低温への温度スイープであり、温度降下量が5℃、各温度間の浸漬(平衡)時間が120秒であり、一定周波数1Hzにおいてであった。該インクは、>10cpsへの相転移を、約95℃において示した。相転移温度は、材料の選択および望ましい温度範囲内(60℃<T<130℃)における結晶/非晶質の比の変化によって調整可能である。さらに、およそ140℃における粘度は約5cpsであり、比を変化させる、または粘度調整剤を加えることによって再度調整可能である。
Figure 0006198637
時間分解光学顕微鏡法により決定された結晶化の速度
結晶化の速度は、作製したインクの特徴である。結晶化の速度は、印刷後インクが触れられる速度を決定し、この速度は印刷速度および普通紙に対する裏抜けに影響を与える。結晶化の速度が速いほど、高速の印刷が可能である。結晶化の速度は、時間分解光学顕微鏡法(Time−Resolved Optical Microscopy)(「TROM」)を使用して測定した。TROM法は、米国特許出願第13/456,847号明細書、2011年4月26日出願、発明者名Gabriel Iftimeら、表題Time Resolved Optical Microscopy(“TROM)Process for Measuring the Rate of Crystallization of Solid Inksに詳細に記載されており、当該特許の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。得られた結晶化データの速度を表5に示す。
実施例3の染料で着色したインク(Ink1)は、緩慢な結晶化速度の合計19秒を示した。染料の代わりに顔料を使用した実施例4(Ink2)に関しては、結晶化速度は約11秒であった。顔料を用いた結晶化速度の上昇は、顔料が核化剤として作用することに起因する。約11秒の結晶化は、高速ダイレクト−トゥー−ペーパー(direct−to−paper)印刷系にとって許容可能である。
堅牢性の実証
Ink1、2および3を、Xerox(登録商標)Digital Color Elite Gloss、120gsm(DCEG)コート紙に、低圧に設定した加圧ロールを装備したK−prooferグラビア印刷プレートを使用して印刷した。グラビアプレートの温度は142℃に設定したが、実際のプレート温度は約134℃であった。K−proofer装置(RK Print Coat Instrument Ltd.,Litlington,Royston, Heris,SG8 0OZ, U.K.製)は、さまざまなインクを小規模で選別し、さまざまな基材上の画像品質を評価するために有用な印刷ツールである。該インクは、基材から容易に剥がすことができない堅牢な画像をもたらした。垂直から15°の角度で528gの重さをかけて、金属の湾曲した先端を、およそ13mm/sの速度で画像を横切らせても、、インクは目で見たところ画像から全く剥がれなかった。この先端は、およそ12mmの曲率半径を有する旋盤の先の丸い切削ビットと同様である。
Figure 0006198637
上記のデータは、本開示の芳香族ジアミドが、相変化インクの相変化成分として適切な物理的特性を有することを示している。実施例は、コートされた媒体における改善された堅牢性を実証した。

Claims (8)

  1. 芳香環コアを有するジアミド化合物を含む結晶性成分、
    非晶質成分、および
    場合により色素、
    を含み、
    前記ジアミド化合物が、式4の化合物:
    Figure 0006198637
    (式中、R およびR はエチル基である)
    であるか、または、
    式5の化合物:
    Figure 0006198637
    (式中、R およびR の一方はn−プロピル基、n−ブチル基もしくはアリル基であり、R およびR の他方は水素原子である)
    であり、
    前記非晶質成分が、ジ−DL−メンチルL−酒石酸、ジ−L−メンチルL−酒石酸、ジ−L−メンチルDL−酒石酸、ジ−DL−メンチルDL−酒石酸もしくはこれらの立体異性体または混合物からなる群から選択される、相変化インク組成物。
  2. 前記ジアミド化合物が、N,N’,N’’,N’’’−テトラエチルテレフタルアミドまたはN,N’−ジ−n−ブチルイソフタルアミド
    である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記色素が、染料、顔料またはこれらの混合物から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記結晶性成分および前記非晶質成分が、60:40から95:5の結晶性成分対非晶質成分の重量比で配合されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 相変化インク組成物を含むインクジェット印刷デバイスを提供するステップであり、該相変化インク組成物は、固体形態であり、(a)芳香環コアを有するジアミド化合物を含む結晶性成分、(b)ジ−DL−メンチルL−酒石酸、ジ−L−メンチルL−酒石酸、ジ−L−メンチルDL−酒石酸、ジ−DL−メンチルDL−酒石酸もしくはこれらの立体異性体または混合物からなる群から選択される、非晶質成分、および(c)場合によって色素を含む、提供するステップ、
    前記固体相変化インク組成物を、前記組成物の融点を超える温度に加熱し、前記インク組成物を液化するステップ、および
    前記液化されたインク組成物を、インクジェット印刷デバイスから基材に噴射し、画像を形成するステップ、
    を含み、
    前記ジアミド化合物が、式4の化合物:
    Figure 0006198637
    (式中、R およびR はエチル基である)
    であるか、または、
    式5の化合物:
    Figure 0006198637
    (式中、R およびR の一方はn−プロピル基、n−ブチル基もしくはアリル基であり、R およびR の他方は水素原子である)
    である、方法。
  6. 前記ジアミド化合物が、N,N’,N’’,N’’’−テトラエチルテレフタルアミドまたはN,N’−ジ−n−ブチルイソフタルアミドである、請求項に記載の方法。
  7. 前記色素が、染料、顔料またはこれらの混合物から選択される、請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記結晶性成分および前記非晶質成分が、60:40から95:5の結晶性成分対非晶質成分の重量比で配合されている、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
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