JP6312131B2 - 無線端末及び無線通信システム - Google Patents

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    • Y02D30/00Reducing energy consumption in communication networks
    • Y02D30/70Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks

Description

本発明は、特定の領域に複数の無線端末を直接又は間接的に通信可能に設置したメッシュ型マルチホップネットワークに用いられるものであって、電池と、電池から供給される電力で駆動し、他の無線端末との無線通信による通信データの送受信を制御する無線部と、電池から供給される電力で駆動し、無線部から送信する通信データと無線部が受信する通信データを処理する制御部とを有する無線端末及び無線通信システムに関する。
近年、特定の領域内に複数の無線端末を直接又は間接的に通信可能に配置し、隣接する無線端末同士が通信データをバケツリレーのように転送して宛先まで届けるメッシュ型マルチホップネットワークが注目されている。
なぜなら、メッシュ型マルチホップネットワークは、障害物や電波環境等により通信障害が生じた場合でも通信経路を柔軟に変更してデータを宛先に送信できる等の利点があるからである。また、省エネや利便性の観点から、火災報知器や防犯センサ等のセンサ類や、ガス・電力・水道等のメータ類や、パソコンやエアコン等の電化製品類等の機器に、無線通信機能を備えるものが飛躍的に増え、これらを屋内外に無線通信可能に分散させて配置することで、無線ネットワークを簡単かつ安価に構築できるようになったからである。
かかるネットワークで使用する無線端末は、設置場所を選ばないようにするために、電池で駆動することが望ましい。一方、メッシュ型マルチホップネットワークでは、無線端末間でデータを送受信する性質上、データ送信時には送信先の無線端末が待ち受け状態になっている必要がある。無線端末を常時待ち受け状態にしたのでは、電池の消耗が激しく、実用的でない。そこで、例えば、特許文献1及び特許文献2記載の無線通信システムでは、無線端末を間欠駆動させることで、各無線端末の消費電力を低減させている。
また、例えば、特許文献2記載の無線通信システムでは、各無線端末が、自端末から他の無線端末まで中継伝送を行うときの中継段数(ホップ数)を設定する中継段数テーブルを予め記憶しており、発信無線端末が、自端末の中継段数テーブルに基づいて1つの宛先を決定し、その宛先まで無線端末を介して通信データを伝送する。そして、通信データを受信した無線端末は、発信無線端末に対して通信データを受信した旨の返答を返信する。このような無線通信システムを用いれば、通信データを受信した無線端末を発信無線端末が把握できる。
特許第4643413号公報(例えば、段落0011等参照。) 特開2009−10703号公報(例えば、段落0014〜0024、0025〜0035等参照。)
近年、メッシュ型マルチホップネットワークでは、上述した特性を活かし、例えば、ネットワークの全無線端末に共有させるべき伝達事象(例えば火災等の異常や無線端末の設定変更等)が発生した場合に、その伝達事象(例えば火災)を感知した無線端末(例えば火災報知器)が、伝達事象を示す伝達情報(例えば火災感知情報)を含む通信データを1回発信し、その通信データをネットワークの他の無線端末に受信させる同報通信が行われるようになった。異常時には、安全等の理由で、ネットワーク内の全無線端末が異常感知情報を受信したことを確実に確認することが重要である。しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、同報通信を行う場合に、発信無線端末が発信した伝達情報を他の無線端末の全てが受信したか確認する手段が何ら記載及び示唆されていなかった。もっとも、特許文献2には、通信データを受信した無線端末が発信無線端末にその旨を返答することが記載されている。しかし、同報通信を行う際に、伝達情報を含む通信データを受信した無線端末がそれぞれ発信無線端末に返答を返信すると、通信データと返答データが衝突して混信を引き起こし、通信効率を悪化させる虞があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、メッシュ型マルチホップネットワーク内で伝達情報の同報通信を行う場合に、メッシュ型マルチホップネットワークに設置された複数の無線端末の全てが伝達情報を受信したことを確実に確認できる無線端末及び無線通信システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、次のような構成を有している。
(1)特定の領域に複数の無線端末を直接又は間接的に通信可能に設置したメッシュ型マルチホップネットワークに用いられるものであって、電池と、前記電池から供給される電力で駆動し、他の無線端末との無線通信による通信データの送受信を制御する無線部と、前記電池から供給される電力で駆動し、前記無線部から送信する通信データと前記無線部が受信する通信データを処理する制御部とを有する無線端末において、前記複数の無線端末の1つが発信した前記通信データを、前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置される他の無線端末に受信させる同報通信に用いられること、前記通信データは、前記複数の無線端末の全てに共有させるべき伝達事象を示す伝達情報と、前記複数の無線端末の各々について前記伝達情報を受信したか否かを示す未転送端末情報と、を含んでいること、前記制御部は、自端末が、前記伝達事象を発生して前記通信データを発信する発信無線端末になった場合に、前記未転送端末情報を生成するものであって、自端末については前記伝達情報を受信したことを示し、他の無線端末については前記伝達情報を受信していないことを示すように、前記未転送端末情報を生成する未転送端末情報生成部と、自端末が前記発信無線端末になった場合に、直接通信可能な無線端末に前記伝達情報を送信し、前記伝達情報を受信した無線端末について、前記伝達情報を受信したことを示すように、前記未転送端末情報生成部が生成した前記未転送端末情報を書き換える第1書換部と、自端末が前記発信無線端末になった場合に、前記通信データに、前記第1書換部により書き換えられた前記未転送端末情報と、前記伝達情報とを含め、当該通信データを前記無線部に発信させる同報通信発信部と、を有すること、また、前記制御部は、自端末が前記通信データを転送された場合に、前記伝達情報を受信すると共に、自端末について前記伝達情報を受信したことを示すように前記未転送端末情報を書き換え、転送された前記通信データに含まれる前記未転送端末情報より前記伝達情報を受信していない無線端末を選択し、直接又は間接的に当該通信データを前記無線部に送信させる同報通信転送部を有すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載の構成において、前記通信データは、更に、宛先を示す宛先情報を含むこと、前記制御部は、自端末から前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置された他の無線端末まで中継伝送を行うときの中継段数を論理的に設定する中継段数テーブルを、前記同報通信を開始する前に記憶する中継段数テーブル記憶部を有すること、また、前記制御部は、宛先が自端末である通信データを前記無線部が受信した場合に、前記中継段数テーブルに基づいて直接通信可能と判断される無線端末であって、受信した通信データの未転送端末情報より前記伝達情報を受信していないと判断される無線端末に、前記伝達情報を送信する第1送信部と、前記第1送信部から送信された前記伝達情報を受信した無線端末と自端末について、前記伝達情報を受信したことを示すように、受信した通信データの未転送端末情報を書き換える第1書換部と、前記第1書換部により書き換えられた未転送端末情報に基づいて、前記伝達情報を受信していないと判断される無線端末の中で、中継段数が最多となる無線端末を前記中継段数テーブルに基づいて1つ選択し、選択した無線端末を次の宛先に設定して、受信した通信データの宛先情報を書き換える第2書換部と、を有すること、前記同報通信転送部は、宛先が自端末である通信データを前記無線部が受信した場合には、前記第1書換部により書き換えられた前記未転送端末情報と、前記第2書換部により書き換えられた前記宛先情報と、前記伝達情報とを含む通信データを、次の宛先となる無線端末に間接的に前記無線部に送信させる一方、宛先が自端末でない通信データを前記無線部が受信した場合には、前記伝達情報を受信すると共に、自端末について前記伝達情報を受信したことを示すように前記未転送端末情報を書き換えてから、前記伝達情報を受信していないと判断されるものであって直接通信可能な無線端末のうち、当該無線端末から前記宛先までの中継段数が、自端末から前記宛先までの中継段数より少ない無線端末を選択し、当該通信データを前記無線部に送信させること、が好ましい。
(3)特定の領域に複数の無線端末を直接又は間接的に通信可能に設置したメッシュ型マルチホップネットワークに用いられるものであって、電池と、前記電池から供給される電力で駆動し、他の無線端末との無線通信による通信データの送受信を制御する無線部と、前記電池から供給される電力で駆動し、前記無線部から送信する通信データと前記無線部が受信する通信データを処理する制御部とを有する無線端末において、前記複数の無線端末の1つが発信した前記通信データを、前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置される他の無線端末に受信させる同報通信に用いられること、前記通信データは、前記複数の無線端末の全てに共有させるべき伝達事象を示す伝達情報と、前記複数の無線端末の各々について前記伝達情報を受信したか否かを示す未転送端末情報と、前記通信データの宛先を示す宛先情報と、を含んでいること、前記制御部は、自端末から前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置された他の無線端末まで中継伝送を行うときの中継段数を論理的に設定する中継段数テーブルを、前記同報通信を開始する前に記憶する中継段数テーブル記憶部を有すること、前記制御部は、宛先が自端末でない通信データを前記無線部が受信した場合に、前記伝達情報を受信すると共に、自端末について前記伝達情報を受信したことを示すように前記未転送端末情報を書き換えてから、前記伝達情報を受信していないと判断されるものであって直接通信可能な無線端末のうち、当該無線端末から前記宛先までの中継段数が、自端末から前記宛先までの中継段数より少ない無線端末を選択し、当該通信データを前記無線部に送信させること、第1同報通信転送部を有すること、更に、前記制御部は、宛先が自端末である通信データを前記無線部が受信した場合に、前記中継段数テーブルに基づいて直接通信可能と判断される無線端末であって、受信した通信データの未転送端末情報より前記伝達情報を受信していないと判断される無線端末に、前記伝達情報を送信する第1送信部と、前記第1送信部から送信された前記伝達情報を受信した無線端末と自端末について、前記伝達情報を受信したことを示すように、受信した通信データの未転送端末情報を書き換える第1書換部と、前記第1書換部により書き換えられた未転送端末情報に基づいて、前記伝達情報を受信していないと判断される無線端末の中で、中継段数が最多となる無線端末を前記中継段数テーブルに基づいて1つ選択し、選択した無線端末を次の宛先に設定して、前記宛先情報を書き換える第2書換部と、前記第1書換部により書き換えられた前記未転送端末情報と、前記第2書換部により書き換えられた前記宛先情報と、前記伝達情報とを含む前記通信データを、前記次の宛先となる無線端末に間接的に送信する第2同報通信転送部と、を有すること、を特徴とする
)(1)乃至()の何れか1つに記載する構成において、前記制御部が、前記未転送端末情報より前記複数の無線端末の全てが前記伝達情報を受信したことを確認した場合に、前記同報通信を完了したことを示す同報通信完了通知を、前記通信データを発信する発信無線端末又は別に指定する無線端末へ送信する完了通知制御部を有することが好ましい。
)(1)乃至()の何れか1つに記載する無線端末を直接又は間接的に通信可能に
複数設置していることを特徴とする無線通信システムである。
例えば、家屋では、複数の無線端末を直接又は間接的に通信可能に配置することによりメッシュ型マルチホップネットワークが構築される。無線端末には、例えば、無線通信機能を備える火災報知器や、防犯センサ、電化製品、検針用メータ等が含まれる。メッシュ型マルチホップネットワークでは、同報通信により、複数の無線端末の全てに通知すべき伝達事象を示す伝達情報を、複数の無線端末に共有させる。
同報通信では、通信データが直接通信可能な無線端末同士で転送され、全無線端末に伝送される。通信データは、上記伝達情報と、複数の無線端末の各々について伝達情報を受信したか否かを示す未転送端末情報を含む。そのため、未転送端末情報は、同報通信時にただ1つ存在し、あたかも回覧板のように複数の無線端末間で転送される。無線端末は、他の無線端末から通信データを転送されることにより、伝達情報を受信する。この場合に、無線端末は、通信データに含まれる未転送端末情報を、自端末が伝達情報を受信したことを示すように書き換える。この動作により、未転送端末情報は、複数の無線端末間を転送される間に順次書き換えられる。そのため、無線端末は、未転送端末情報を参照すれば、伝達情報を受信していない無線端末を認識できる。そこで、無線端末は、未転送端末情報より伝達情報を受信していない無線端末を選択し、書き換えた未転送端末情報と伝達情報を含む通信データを直接又は間接的に送信する。つまり、無線端末は、伝達情報を受信していない無線端末に通信データを優先的に送信する。これにより、ネットワークでは、伝達情報を受信していない無線端末が段階的に減り、最終的に複数の無線端末の全てが伝達情報を受信して共有することになる。
よって、無線端末は、未転送端末情報より伝達情報がメッシュ型マルチホップネットワークに設置される無線端末の全てに受信されたことを確実に確認できる。
また、上記構成の無線端末は、伝達事象が自端末で発生した場合には、自端末については伝達情報を受信したことを示し、他の無線端末については伝達情報を受信していないことを示すように未転送端末情報を生成し、通信データを発信する。通信データを発信する発信無線端末は、伝達事象を把握しているため、伝達情報を重ねて転送する必要がない。そのため、発信無線端末は、自端末についてのみ伝達情報を受信したことを示す未転送端末情報を生成し、伝達情報が他の無線端末から直接又は間接的に送信されてくる可能性を低減させる。よって、上記無線端末Xによれば、伝送効率を向上させつつ、複数の無線端末Xの全てについて伝達情報を受信したことを確実に確認できるようにすることができる。
また、上記無線端末は、自端末からメッシュ型マルチホップネットワークに設置された他の無線端末まで中継伝送を行うときの中継段数を設定する中継段数テーブルを、同報通信を開始する前に中継段数テーブル記憶部に記憶している。そのため、各無線端末は、中継段数テーブル記憶部を用いて中継段数テーブルを参照すれば、他の無線端末と直接通信できるか、あるいは、他の無線端末までいくつの中継段数が必要か確認できる。
通信データを発信する発信無線端末又は通信データを伝達する宛先となる無線端末は、未転送端末情報より伝達情報を受信していない無線端末を確認し、その中で自端末からの中継段数が最も多い無線端末を中継段数テーブルに基づいて1つ選択する。そして、選択した無線端末を宛先にして通信データを直接又は間接的に送信する。通信データを受信していない無線端末を宛先にするので、ネットワーク利用効率を向上させることが可能である。そして、予め作成した中継段数テーブルに基づいて中継段数が最多となる無線端末を選択するので、通信データの送信元と宛先との間に伝達情報を受信していない無線端末が多く存在するように宛先を設定できる。つまり、伝達情報の伝達時間を短縮し、各無線端末を間欠駆動させる回数を少なくできる。更に、宛先を変えながら通信データを1ルートで伝送するので、通信データが衝突して混信することを防ぐことが可能である。
よって、上記構成の無線端末によれば、同報通信を行う場合に、混信を防ぎつつ、伝達情報を受信していない他の無線端末に伝達情報を受信させることができる。
また、上記構成の無線端末では、同報通信発信部は、自端末が通信データを発信する場合に、また、同報通信転送部は、自端末が宛先に設定される場合に、未転送端末情報より伝達情報を受信していないと判断される無線端末の中で直接通信可能な無線端末に、伝達情報を送信する。伝達情報のみを送信するのは、データの衝突を防ぎつつ、短時間で極力多くの無線端末に伝達情報を受信させるためである。そして、当該無線端末は、伝達情報を送信した無線端末について伝達情報を受信したことを示すように未転送端末情報を書き換え、他の無線端末の伝達情報の転送状況を未転送端末情報で確認できるようにする。よって、上記構成の無線端末では、複数の無線端末に短時間で確実に伝達情報を受信させることができる。
また、上記構成の無線端末は、未転送端末情報より複数の無線端末の全てが伝達情報を受信したことを確認すると、同報通信を完了したことを示す同報通信完了通知を、通信データを発信する発信無線端末又は別に指定する無線端末へ送信する。よって、無線端末は、同報通信完了通知により、全無線端末に伝達情報が受信されたことを発信無線端末や別に指定する無線端末に確実に確認させることができる。
また、上記構成の無線通信システムは、上述した無線端末を直接又は間接的に通信可能に複数設置しているので、同報通信を行う場合に、システム内の全無線端末が伝達情報を受信したことを確実に確認することを可能にする。
上記構成の無線端末及び無線通信システムによれば、メッシュ型マルチホップネットワーク内で伝達情報の同報通信を行う場合に、メッシュ型マルチホップネットワークに設置された複数の無線端末の全てが伝達情報を受信したことを確実に確認できる。
上述したように、ネットワーク内の全無線端末が伝達情報を受信したことを確実に確認することは、異常時等に重要になる。例えば、無線端末が、家庭に設置される火災報知器であり、家屋の各部屋に設置されてメッシュ型マルチホップネットワークを構築しているとする。例えば、台所で火災(伝達事象の一例)が発生した場合、上記構成によれば、ネットワーク内の火災報知器の全てに火災感知情報が受信されたことを未転送端末情報で確認できる。そのため、例えば、寝室の火災報知器が火災感知情報を受信しないために発動せず、その寝室で寝ていた人の避難が遅れる等の状況を回避できる。
本発明の実施形態に係る無線通信システムの概略図である。 通信データの構成を示す図である。 作成当初の未転送端末情報テーブルの一例を示す。 無線端末の概略構成図である。 無線端末X00を自端末とする中継段数テーブルの一例を示す。 同報通信動作を説明する図であって、特に、伝達事象発生後、発信無線端末が直接通信可能な無線端末との間で行う処理を示す。 同報通信動作を説明する図であって、特に発信無線端末から第1宛先無線端末へ通信データを伝送する動作を示す。 無線端末X03を自端末とする中継段数テーブルの一例を示す。 無線端末X05を自端末とする中継段数テーブルの一例を示す。 無線端末X06を自端末とする中継段数テーブルの一例を示す。 第1宛先無線端末において書き換えられた未転送端末情報テーブルの一例を示す。 図7における通信データの伝送経路を説明する図である。 同報通信動作を説明する図であって、特に第1宛先無線端末から第2宛先無線端末へ通信データを伝送する動作を示す。 無線端末X07を自端末とする中継段数テーブルの一例を示す。 図13における通信データの伝送経路を説明する図である。 同報通信動作を説明する図であって、特に第2宛先無線端末から通信データを順次転送して、同報通信を完了するまでの動作を示す。 図16における第2宛先無線端末から第3宛先無線端末への通信データの伝送経路を説明する図である。 図16における第3宛先無線端末から未転送端末状態の無線端末への伝達情報の転送を説明する図である。 同報通信完了通知の伝送経路を説明する図である。 無線通信システムの実施例を示す図である。
以下に、本発明に係る無線端末及び無線通信システムの実施形態について図面に基づいて説明する。
(無線通信システムの概略構成)
図1は、本発明の実施形態に係る無線通信システムZの概略図である。無線通信システムZは、メッシュ型マルチホップネットワークN(以下、単に「ネットワークN」ともいう。)に用いられる。ネットワークNは、特定の領域に複数の無線端末Xを直接又は間接的に無線通信可能に設置するものであり、無線端末X間で直接通信を可能にするルートLがメッシュ状に網羅されている。本実施形態では、無線端末X00〜X09がルートLを介して直接又は間接的に無線通信できるように、配置されている。尚、図中00〜09は、無線端末Xを識別する識別番号である。
無線通信システムZは、直接通信可能な無線端末間で通信データを転送することにより通信データを伝送する。
ここで、通信データについて説明する。図2は、通信データの構成を示す。通信データは、パケット形態で通信される。通信データは、伝達情報にヘッダ部を付加したものである。ヘッダ部には、「宛先ID」と、「返答ID」と、「未転送端末情報」が含まれる。
「伝達情報」とは、複数の無線端末X00〜X09の全てに共有させるべき伝達事象を示す情報をいう。「宛先ID」とは、伝達情報を送信する宛先となる無線端末Xを識別する情報(例えば、識別番号)をいう。また、「返答ID」とは、同報通信が完了した場合に送信する同報通信完了通知の宛先を識別する情報をいう。本実施形態では、同報通信完了通知の宛先を通信データを発信した無線端末Xとするが、同報通知完了通知の宛先を無線通信システムZを管理する管理装置としても良い。「未転送端末情報」には、ネットワークNに設置される複数の無線端末X01〜X09の各々について伝達情報を受信したか否かを示す情報をいう。本実施形態では、未転送端末情報を未転送端末テーブルとして保持する。
図3は、作成当初の未転送端末情報テーブルの一例を示す。未転送端末情報テーブルは、ネットワークNの全無線端末X00〜X09の識別番号に、伝達情報を受信していないこと(未転送状態)を示すフラグ「1」と、伝達情報を受信したこと(転送済み状態)を示すフラグ「0」を関連付けて記憶している。通信データは、無線端末X00〜X09間で転送される間に、伝達情報を初めて受信する無線端末Xが未転送端末情報テーブルの自端末に関連するフラグ「1」をフラグ「0」に変更することで、未転送端末情報が逐次書き換えられる。よって、各無線端末Xは、通信データの受信時に未転送端末情報テーブルを参照することにより、どの無線端末Xが伝達情報を受信していないか、また、無線端末X00〜X09の全てが伝達情報を受信したことを確認できる。
図1に示す無線通信システムZは、複数の無線端末Xが、未転送端末情報に基づいて伝達情報を受信していない無線端末Xに通信データを伝送することにより、1回の発信動作で複数の無線端末の全てに伝達情報を伝達する同報通信を行うように構成されている。
(無線端末の概略構成)
図4は、無線端末Xの概略構成図である。無線端末Xは、制御部1と無線部2が電線3を介して電池4に接続され、電池4から供給される電力によって駆動する。間欠動作制御部5は、制御部1と無線部2に接続し、制御部1と無線部2を間欠駆動する。そのため、無線端末Xは、消費電力が低減される。
無線部2は、無線による通信データの送受信を制御するものである。無線部2は、無線送信部21と、無線受信部22と、切り換え部23と、アンテナ24を備える。
無線送信部21は、制御部1で処理された通信データを変調して無線により他の無線端末Xに信号を送信する動作を制御するものである。
無線受信部22は、他の無線端末Xから受信した信号を制御部1により処理可能な通信データに変調する動作を制御するものである。
切り換え部23は、制御部1からの制御信号により送受動作と受信動作を切り換えるものである。
アンテナ24は、他の無線端末Xに信号を送信し、他の無線端末Xから信号を受信するものである。
制御部1は、無線部2から送信する通信データや、無線部2が受信する通信データを処理するものである。制御部1は、周知のマイクロコンピュータにより構成され、中央演算処理装置(CPU)、記憶装置、入出力インターフェースなどにより構成される。制御部1は、無線端末制御プログラムが記憶装置に記憶され、このプログラムを実行することにより、後述する中継段数テーブルを記憶したり、同報通信に関連する動作を行う。
より詳しくは、制御部1は、同報通信を開始する前に後述する中継段数テーブルを記憶する。また、制御部1は、自端末が伝達事象を発生した場合に、未転送端末情報を生成し、通信データを発信するものである。また制御部1は、自端末が通信データを受信した場合に、自端末が伝達情報を受信したことを示すように未転送端末情報を書き換え、未転送端末情報より伝達情報を受信していない無線端末Xを選択し、直接又は間接的に通信データを送信するものである。また、制御部1は、間欠的に周囲の無線端末Xに対して自端末がアクティブであることを示すビーコンを送信するものである。また、制御部1は、未転送端末情報に基づいて伝達情報を受信していないことを確認される無線端末Xの中で自端末からの中継段数が最多となる無線端末を、後述する中継段数テーブルに基づいて1つ選択し、選択した無線端末を次の宛先に設定して通信データを直接又は間接的に送信するものである。また、制御部1は、自端末が通信データを発信する無線端末又は通信データの宛先となった場合に、直接通信可能な無線端末に伝達情報を送信して未転送端末情報を書き換えるものである。更に、制御部1は、未転送端末情報より自端末が伝達情報を最後に受信したことを確認した場合に、同報通信を完了したことを示す同報通信完了通知を送信するものである。
かかる制御部1は、パケット送受信制御装置11と、同期時間制御部12と、同報通信発信制御部13と、中継パケット送受信制御部14と、同報通信完了通知送受信制御部16と、中継段数テーブル記憶部17と、伝達情報記憶部18を備える。
同報通信発信制御部13は、無線部2の無線送信部21と無線受信部22を用いて、同報通信される通信データを発信するように構成されている。より詳しくは、同報通信発信制御部13は、直接通信可能な(1ホップで通信可能な)無線端末Xの1つに通信データを発信するように構成されている。
中継パケット送受信制御部14は、無線部2の無線送信部21と無線受信部22を用いて、制御部1で設定された転送先へ通信データの中継を行うように構成されている。より詳しくは、中継パケット送受信制御部14は、受信した通信データを、直接通信可能な無線端末Xの1つに転送するように構成されている。
同報通信完了通知送受信制御部16は、無線部2の無線送信部21と無線受信部22を用いて、同報通信完了通知を送信するように構成されている。より詳しくは、同報通信完了通知送受信制御部16は、直接通信可能な無線端末Xへ同報通信完了通知を送信するように構成されている。
中継段数テーブル記憶部17は、中継段数テーブルを同報通信を開始する前に記憶するものである。図5は、無線端末X00を自端末とする中継段数テーブルの一例を示す。中継段数テーブルは、自端末からネットワークNに設置された他の無線端末まで中継伝送を行うときの中継段数を論理的に設定するものである。すなわち、中継段数テーブルは、ネットワークN内の他の無線端末Xと通信するのに最短で何ホップ必要かを示すテーブルである。中継段数テーブル記憶部17が同報通信開始前に予め中継段数テーブルを記憶しているため、制御部1は、同報通信時に自端末から他の無線端末までの中継段数を簡単に確認できる。
図4に示す伝達情報記憶部18は、通信データに含まれる伝達情報を記憶するものである。伝達情報は、同報通信時に自端末が最初に通信データを受信した場合に、通信データからコピーされて伝達情報記憶部18に記憶される。つまり、伝達情報の記憶は伝達情報が無線端末Xに受信されたことを意味する。
また、パケット送受信制御装置11は、他の無線端末Xを宛先として設定し、当該宛先に通信データを無線部2を用いて送信するように構成されている。本実施形態においては、宛先には、伝達情報を受信しておらず、且つ、発信端末である自端末から最も遠い距離にある(論理中継数が最も多い)無線端末X(以下「最多ホップ無線端末X」又は「宛先無線端末X」ともいう。)が設定される。なぜなら、伝達情報を受信した無線端末Xに通信データを何回も受信させることを回避することで、伝達時間を短縮したり、無線端末Xの駆動回数を減らし、伝達効率を向上させられるからである。また、最多ホップ無線端末Xを宛先とすることにより、通信データの送信元と宛先との間に伝達情報を受信していない無線端末が多く存在するようになり、効率良く通信データを伝送できるからである。
より具体的には、パケット送受信制御装置11は、未転送端末情報を作成又は書き換えするように構成されている。また、パケット送受信制御装置11は、中継段数テーブル記憶部17を参照して同報通信する通信データの宛先を設定し、同報通信発信制御部13を用いて、通信データを発信するように構成されている。また、パケット送受信制御装置11は、通信データを受信すると、中継パケット送受信制御部14を用いて通信データを転送するように構成されている。また、パケット送受信制御装置11は、通信データの未転送端末情報より全無線端末X00〜X09が伝達情報を受信したことを確認した場合に、同報通信完了通知送受信制御部16と無線部2を用いて、同報通信完了通知を送信するように構成されている。
パケット送受信制御装置11は、同報通信を実行する場合には、同期時間制御部12を用いて、ビーコンを受信する時間を制御するように構成されている。より具体的には、同期時間制御部12は、予め設定されたビーコン待ち受け時間を記憶すると共にタイマを備え、ビーコン待ち受けを開始した時点からビーコン待ち受け時間に達するまで、ビーコンの受信を可能にする。
尚、本実施形態では、パケット送受信制御装置11と同報通信発信制御部13が「同報通信発信部」の一例である。また、パケット送受信制御制御11と中継パケット送受信制御部14が、「同報通信転送部」の一例である。また、パケット送受信制御装置11と同報通信完了通知送受信制御部16が、「完了通知制御部」の一例である。
(動作説明)
続いて、本実施形態の無線端末X及び無線通信システムZの動作を説明する。以下の説明では、同報通信前に行われる中継段数テーブルの作成動作を説明してから、同報通信動作を説明する。図6、図7、図13、図16は、同報通信の動作を説明する図である。図8、図9、図10、図14は、無線端末X03、X05、X06、X07の中継段数テーブルの一例をそれぞれ示す。図12、図15、図17は、通信データの伝送経路を説明する図であり、図18は伝達情報の転送を説明する図であって、各図の太線で囲んだ無線端末Xは通信データの宛先を示し、各図の無線端末Xに記載したハッチングは伝達情報を受信したことを示し、各無線端末Xに記載する「0」「1」は未転送端末情報テーブルに保持されるフラグを示し、「1→0」はフラグの書き換えを示す。図11は、第1宛先無線端末X07において変更された未転送端末情報テーブルの一例を示す。図19は、同報通信完了通知の伝送経路を説明する図である。
(中継段数テーブルの作成動作)
各無線端末Xは、間欠的に自端末の無線機情報を含むビーコンを発信しており、無線機起動時及び定期的(例えば72時間おき)に、自端末を除く無線端末Xからのビーコンを収集し、その電界強度の強さから自端末がビーコン発信源の無線端末Xに対し、直接データ送信可能か否かを判断する。
無線端末X00が自端末の中継段数テーブルを設定する場合を例に挙げて、中継段数テーブルの設定方法を具体的に説明する。無線端末X00は、無線端末X01、X03から予め定めた閾値よりも大きい電界強度を受信したため、これらの無線端末X01、X03に対して「1ホップで通信可能」と判断する。そこで、無線端末X00は、自端末の中継段数テーブルの無線端末「X01」,「X03」に中継段数「1」を記録する。
これと同様にして、他の無線端末X01〜X09も、自端末が1ホップで通信可能な無線端末Xを中継段数テーブルにそれぞれ記録している。例えば、図8に示すように、無線端末X03は、無線端末X00、01、04、05、06に対して1ホップで通信可能であることを中継段数テーブルに記録している。また例えば、図10に示すように、無線端末X06は、無線端末X03、X04、X05、X07、X08、X09に対して1ホップで通信可能であることを中継段数テーブルに記憶している。ネットワークN内の無線端末X00〜X09は、自端末の中継段数テーブルを互いに交換し合う。
これにより、無線端末X00は、無線端末X06まで2ホップ、無線端末X07まで3ホップとの情報が得られる。そして、図5に示すように、得られた情報を中継段数テーブルに記録して中継段数テーブルを完成させる。よって、無線端末X00は、自端末から他の無線端末まで何段の中継段数で通信できるかを予め把握できる。
そして、無線端末X00は、他の無線端末X01〜X09が保持する中継段数テーブル(例えば、図8〜図10、図14等)をそれぞれ取得し、中継段数テーブル記憶部17に記憶する。つまり、無線端末X00〜X09は、ネットワークN内の全無線端末X00〜X09の中継段数テーブル(例えば、図8〜図10、図14等)を中継段数テーブル記憶部17にそれぞれ記憶している。これにより、制御部1は、同報通信時に、他の無線端末の中継段数テーブル記憶部17にアクセスして中継段数を確認し、宛先や転送先を設定する必要がなく、伝達時間を短縮したり、無線端末Xの間欠駆動時間を短縮できる。
(同報通信動作:伝達事象発生後から第1宛先無線端末X07による通信データ受信までの動作)
例えば図6に示すように、伝達事象が無線端末X00で発生した場合、発生無線端末X00は、制御部1により通信データを伝達する第1宛先を設定する。すなわち、無線端末X00は、パケット送受信制御装置11が中継段数テーブル記憶部17にアクセスして図5に示す自端末X00の中継段数テーブルを参照し、最多ホップ無線端末を抽出する。図5によれば、無線端末X07、X08、X09が、中継段数「3」で、最多ホップ無線端末となる。そこで、パケット送受信制御装置11は、抽出した最多ホップ無線端末の中から伝達情報を受信していないものを1つ選んで、第1宛先に設定する。ここでは、無線端末X07を第1宛先無線端末に設定するものとする。
そして、図6に示すように、無線端末X00は、制御部1により未転送端末情報テーブルを作成する。この時点では、無線端末X00は伝達事象を把握しているが、無線端末X01〜X09は伝達情報を受信していない。つまり、無線端末X00は伝達情報を伝達情報記憶部18に記憶しているが、無線端末X01〜X09は伝達情報を伝達情報記憶部18に記憶していない。そこで、無線端末X00の制御部1は、図3に示すように、無線端末X00については転送済み状態を示すフラグ「0」を設定し、無線端末X01〜X09については未転送状態を示すフラグ「1」を設定した未転送端末情報テーブルを作成する。
そして、図6に示すように、無線端末X00は、制御部1により通信データを作成する。本実施形態では、同報通信が完了した場合には発信無線端末X00に同報通信完了通知が送信されるものとする。そのため、図2に示す通信データは、「宛先ID」に第1宛先無線端末X07の識別情報が設定され、「返答ID」には発信無線端末X00の識別情報が設定され、未転送端末情報には作成した未転送端末情報テーブルが設定され、伝達情報には無線端末X00が検知した伝達事象を示す情報が設定される。
その後、図6に示すように、無線端末X00は、1ホップで通信できる(直接通信できる)無線端末X01,X03に伝達情報を受信させ、未転送端末情報を書き換える。直接通信可能な無線端末X01,X03へ伝達情報を送信するのは、データの衝突を防ぎつつ、短時間で極力多くの無線端末Xに伝達情報を受信させるためである。
具体的に説明すると、図6に示すように、無線端末X00は、同期時間制御部12によりビーコン待ち受け状態になる。図5のA1,A2に示すように、無線端末X00は、自端末から無線端末X01,X03までの中継段数(ホップ数)が「1」であり、無線端末X01,X03と直接通信できる。そこで、図6に示すように、無線端末X00は、無線端末X01からビーコンを受信した場合には、転送要求を送信してセッションを確立させ、その後、伝達情報を送信する。無線端末X00は、無線端末X01から転送完了通知を受信すると、セッションを終了させる。セッションが完了すると、無線端末X00は、未転送端末テーブルの無線端末X01について、未転送状態を示すフラグ「1」を転送済み状態を示すフラグ「0」に書き換える。一方、無線端末X01は、自端末の伝達情報記憶部18に伝達情報を記憶する。無線端末X00は、上記無線端末X01と同様にして、無線端末X03に伝達情報を受信させ、未転送端末情報を書き換える。
それから、図7に示すように、無線端末X00は、直接通信可能な無線端末X01、X03の1つからビーコンを受信すると、制御部1により転送の可否を判断し、転送可能な場合にビーコンを受信した無線端末Xへ通信データを転送する。ここで、転送の可否は、ビーコンを受信した無線端末Xから第1宛先無線端末X07までのホップ数が、自端末から第1宛先無線端末X07までのホップ数より少ないか否かに基づいて行い、少ない場合に転送できると判断する。
具体的には、無線端末X00は、自端末の中継段数テーブル記憶部17にアクセスして、自端末とビーコンを受信した無線端末Xの中継段数テーブルを確認する。より詳しくは、無線端末X00が無線端末X03からビーコンを受信した場合、無線端末X00は、図8のB2に示すように、無線端末X03から第1宛先無線端末X07までのホップ数が「2」であり、図5のB1に示すように、無線端末X00から第1宛先無線端末X07までのホップ数は「3」であることを確認する。無線端末X03は、無線端末X00より第1宛先無線端末X07までのホップ数が少ない。そのため、無線端末X00は、無線端末X03を転送先に設定することで、優れた伝送効率で通信データを送信できる。そこで、無線端末X00は、無線端末X03に通信データを転送できると判断する。
図7に示すように、無線端末X00は、無線部2により中継無線端末X03へ転送要求を直接送信する。これにより、無線端末X00,X03のセッションが確立する。すると、無線端末X00は、無線部2により通信データを中継無線端末X03へ直接送信する。中継無線端末X03は、通信データを受信すると、転送完了通知を発信無線端末X00へ送信し、発信無線端末X00とのセッションを終了させる。よって、無線端末X00,X03は、通信データの送受信動作に応じて制御部1と無線部2を電池4で駆動するので、消費電力が低減される。
中継無線端末X03は、通信データに含まれる未転送端末情報より、自端末が伝達情報を受信していることが分かる。そこで、中継無線端末X03は、伝達情報を記憶したり、未転送端末情報を書き換えることを行わずに、直ぐにビーコン待ち受け状態になる。
図7に示すように、中継無線端末X03は、発信無線端末X00と同様にして、転送先を設定して通信データを送信する。具体的には、例えば、中継無線端末X03が直接通信可能な無線端末X05からビーコンを受信したとする。この場合、無線端末X03,X05から第1宛先無線端末X07までのホップ数は、図8のB2及び図9のB3に示すように、同じである。この場合、中継無線端末X03は転送できないと判断し(転送先に設定せず)、無線端末X05へ通信データを転送せずに、次のビーコンを待つ。例えば、中継無線端末X03が直接通信可能な無線端末X06からビーコンを受信した場合、第1宛先無線端末X07までのホップ数は、無線端末X06(図10のB4参照)の方が無線端末X03(図8のB2参照)より少ない。そこで、中継無線端末X03は、無線端末X06にデータ伝送することが効率的であると判断し、無線端末X06を転送先に設定する。
中継無線端末X06は、中継無線端末X03と同様にして通信データを受信すると、未転送端末情報より自端末が伝達情報を受信していないことを確認する。そして、中継無線端末X06は、通信データから伝達情報をコピーして伝達情報記憶部18に記憶し、未転送端末情報テーブルの自端末について未転送状態を示すフラグ「1」を転送済み状態を示すフラグ「0」に書き換えた後、ビーコン待ち受け状態になる。中継無線端末X06は、無線端末X07からビーコンを受信すると、直ぐに無線端末X07に転送要求を送信し、通信データを送信する。第1宛先無線端末X07は、伝達情報を自端末の伝達情報記憶部18に記憶すると共に、未転送端末情報テーブルを書き換える。
上記一連の動作により、図12のドットハッチング部に示すように、伝達情報が無線端末X01,X03に受信される。また、同図矢印に示すように、通信データが発信無線端末X00から中継無線端末X03,X06を介して第1宛先無線端末X07へ間接的に送信されることで、伝達情報が無線端末X06,X07に受信される(同図縦線ハッチング部参照)。よって、未転送端末情報テーブルは、図11に示すように、第1宛先無線端末X07に受信された時点において、無線端末X00、X01、X03、X06、X07について転送済み状態を示すフラグ「0」が設定され、その他の無線端末X02、X04、X05、X08、X09について未転送状態を示すフラグ「1」が設定されている。そのため、無線端末X07は、未転送端末情報テーブルを参照すれば、伝達情報を受信していない無線端末X02、X04、X05、X08、X09を簡単に確認できる。
(第1宛先無線端末X07による通信データの送信から第2宛先無線端末X02による通信データの受信までの動作について)
図13に示すように、第1宛先無線端末X07は、未転送端末情報テーブルより全無線端末X00〜X09が伝達情報を受信したことを確認できないので、第2宛先を設定する。第1宛先無線端末X07は、図11に示す未転送端末情報テーブルを参照し、未転送状態の無線端末X02,X04、X05、X08、X09の中から、第1宛先無線端末X07からのホップ数が最多のもの(図14のC1、C2、C2の何れか)を1つ選択して第2宛先に設定する。ここでは、無線端末X02を第2宛先に設定するものとする。
図13に示すように、第1宛先無線端末X07は、受信した通信データを更新する。つまり、第1宛先無線端末X07は、受信した通信データについて、「返答ID」と伝達情報を変更せず、「宛先ID」を無線端末X02に変更する。そして、第1宛先無線端末X07は、ビーコン待ち受け状態になる。そして、第1宛先無線端末X07は、発信無線端末X00と同様のプロセスで、伝達情報を受信していない直接通信可能な無線端末X04、X09(図14のD1,D2参照)に伝達情報を送信し、未転送端末情報を書き換える。
第1宛先無線端末X07は、図13に示すように、これまでの転送先を設定するプロセスと同様、転送効率から判断して無線端末X04を転送先に設定し、通信データを送信する。
中継無線端末X04は、図13に示すように、第2宛先無線端末X02とのセッションが確立すると、通信データを送信する。第2宛先無線端末X02は、伝達情報の記憶と未転送端末情報テーブルの書き換えを、無線端末X07等と同様に行う。
上記一連の動作により、図15の斜線ハッチング部に示すように、伝達情報が、第1宛先無線端末X07から無線端末X04、X09へ直接送信される。また、同図矢印に示すように、通信データが、第1宛先無線端末X07から無線端末X04を介してX02へ伝送される。これにより、伝達情報が、新たに、無線端末X02、X04、X09に受信され、その旨が未転送端末情報に示される。
(第2宛先無線端末X02により通信データが送信されてから第3宛先無線端末X08により通信データを受信されるまでの動作について)
図16に示すように、第2宛先無線端末X02は、第1宛先無線端末X07と同様のプロセスで、伝達情報を未受信無線端末X08を第3宛先に設定し、通信データを更新する。そして、第2宛先無線端末X02は、未転送端末情報テーブルより直接通信可能な無線端末X01、X04が転送済み状態であることを確認する。そこで、第2宛先無線端末X02は、直ぐに転送先を設定して通信データを送信する。ここでは、第2宛先無線端末X02は、これまでと同様、転送効率が良い無線端末X04を転送先に設定する。そして、中継無線端末X04も、第2宛先無線端末X02と同様、転送効率が良い無線端末X06を転送先に設定して通信データを送信する。そして、中継無線端末X06が第3宛先無線端末X08へ通信データを転送する。
上記一連の動作により、図17に示すように、通信データが、第2宛先無線端末X02から無線端末X04,X06を介して無線端末X08へ伝送される。これにより、伝達情報が、新たに第3宛先無線端末X08に受信され、第3宛先無線端末X08の未転送端末情報テーブルが書き換えられる。
(第3宛先無線端末X08から無線端末X05へ伝達情報を送信して同報通信完了を確認する動作について)
そして、図16に示すように、第3宛先無線端末X08は、未転送端末情報より直接通信可能な無線端末X05が未転送状態であることを確認し、伝達情報を無線端末X05へ送信する(図18参照)。無線端末X05が伝達情報を記憶することにより、発信無線端末X00が発信した伝達情報がネットワークNの他の無線端末X01〜X09に受信されたことになる。そして、宛先無線端末X08は、未転送端末情報テーブルを書き換えることにより、未転送端末情報テーブルが全無線端末X00〜X09について転送済み状態を示すフラグ「0」を設定される。よって、第3宛先無線端末X08は、未転送端末情報テーブル(未転送端末情報)により、全無線端末X00〜X09に伝達情報が受信され、同報通信が完了したことを確実に確認できる。
(同報通信完了通知動作について)
無線端末X08は、図16に示すように、同報通信が完了したことを確認すると、同報通信が完了したことを示す同報通信完了通知を「返答ID」で特定される無線端末Xへ送信する。すなわち、無線端末X08は、図19に示すように、発信無線端末X00を宛先として同報通信完了通知を送信する。同報通信完了通知は、無線端末X08により最後に書き換えられた未転送端末情報テーブルであってもよいし、単なる通信信号であっても良い。
(作用効果)
ネットワークNでは、同報通信により、複数の無線端末X00〜X09の全てに通知すべき伝達事象を示す伝達情報を、複数の無線端末X00〜X09に共有させる。
同報通信では、通信データが直接通信可能な無線端末X同士で転送され、全無線端末X00〜X09に伝送される。通信データは、上記伝達情報と、複数の無線端末X00〜X09の各々について伝達情報を受信したか否かを示す未転送端末情報を含む(図2参照)。そのため、未転送端末情報は、同報通信時にただ1つ存在し、あたかも回覧板のように複数の無線端末X00〜X09間で転送される。無線端末Xは、他の無線端末Xから通信データを転送されることにより、伝達情報を受信する。この場合に、無線端末Xは、通信データに含まれる未転送端末情報を、自端末が伝達情報を受信したことを示すように書き換える。この動作により、未転送端末情報は、複数の無線端末X00〜X09間を転送される間に順次書き換えられる(例えば図12、図15、図17、図18参照)。そのため、無線端末Xは、未転送端末情報を参照すれば、伝達情報を受信していない無線端末Xを認識できる。そこで、無線端末Xは、未転送端末情報より伝達情報を受信していない無線端末Xを選択し、書き換えた未転送端末情報と伝達情報を含む通信データを直接又は間接的に送信する。つまり、無線端末Xは、伝達情報を受信していない無線端末Xに通信データを優先的に送信する。これにより、ネットワークNでは、伝達情報を受信していない無線端末Xが段階的に減り、最終的に複数の無線端末X00〜X09の全てが伝達情報を受信して共有することになる。
よって、無線端末Xは、未転送端末情報より伝達情報がネットワークNに設置される無線端末X00〜X09の全てに受信されたことを確実に確認できる。
また、上記無線端末Xは、伝達事象が自端末で発生した場合には、図5に示すように、自端末については伝達情報を受信したことを示し(未転送端末情報テーブルに転送済み状態を示すフラグ「0」を設定し)、他の無線端末については伝達情報を受信していないことを示す(未転送端末情報テーブルに未転送状態を示すフラグ「1」を設定する)ように未転送端末情報を生成し、通信データを発信する(図7参照)。例えば、通信データを発信する発信無線端末X00は、伝達事象を把握しているため、伝達情報を重ねて転送する必要がない。そのため、発信無線端末は、自端末についてのみ伝達情報を受信したことを示す未転送端末情報を生成し、伝達情報が他の無線端末X01〜X09から直接又は間接的に送信されてくる可能性を低減させる。よって、上記構成の無線端末によれば、伝送効率を向上させつつ、複数の無線端末の全てについて伝達情報を受信したことを確実に確認できるようにすることができる。
また、例えば、無線端末X00は、自端末からネットワークNに設置された他の無線端末X01〜X09まで中継伝送を行うときの中継段数を設定する中継段数テーブル(図5参照)を、同報通信を開始する前に中継段数テーブル記憶部18に記憶している。そのため、例えば、無線端末X00は、中継段数テーブル記憶部18を用いて中継段数テーブルを参照すれば、他の無線端末X01〜X09と直接通信できるか、あるいは、他の無線端末X01〜X09までいくつの中継段数が必要か確認できる。
例えば、図7及び図13に示すように、通信データを発信する発信無線端末X00又は通信データを伝達する宛先となる無線端末X07は、未転送端末情報より伝達情報を受信していない無線端末を確認し、その中で自端末からの中継段数が最も多い無線端末Xを中継段数テーブル(図5、図14参照)に基づいて1つ選択する。そして、選択した無線端末Xを次の宛先(第1宛先又は第2宛先)にして通信データを直接又は間接的に送信する。通信データを受信していない無線端末Xを宛先にするので、ネットワーク利用効率を向上させることが可能である。そして、予め作成した中継段数テーブルに基づいて中継段数が最多となる無線端末Xを選択するので、通信データの送信元と宛先との間に伝達情報を受信していない無線端末Xが多く存在するように宛先を設定できる。つまり、伝達情報の伝達時間を短縮し、各無線端末X00〜X09を間欠駆動させる回数を少なくできる。更に、宛先を変えながら通信データを1ルートで伝送するので、通信データが衝突して混信することを防ぐことが可能である。
よって、上記構成の無線端末Xによれば、同報通信を行う場合に、混信を防ぎつつ、伝達情報を受信していない他の無線端末Xに伝達情報を受信させることができる。
また、例えば、上記無線端末X00では自端末が通信データを発信する場合に、また、上記無線端末X07では自端末が第1宛先に設定される場合に、未転送端末情報より伝達情報を受信していないと判断される無線端末の中で直接通信可能な無線端末Xに、伝達情報を送信する(図6、図13参照)。伝達情報のみを送信するのは、データの衝突を防ぎつつ、短時間で極力多くの無線端末に伝達情報を受信させるためである。そして、当該無線端末Xは、伝達情報を送信した無線端末Xについて伝達情報を受信したことを示すように未転送端末情報を書き換え、他の無線端末Xの伝達情報の転送状況を未転送端末情報で確認できるようにする。よって、上記無線端末Xでは、複数の無線端末X00〜X09に短時間で確実に伝達情報を受信させることができる。
また、例えば、無線端末X08は、未転送端末情報より複数の無線端末X00〜X09の全てが伝達情報を受信したことを確認すると、同報通信を完了したことを示す同報通信完了通知を、通信データを発信する発信無線端末X00へ送信する(図16、図19参照)。よって、無線端末X08は、同報通信完了通知により、全無線端末X00〜X09に伝達情報が受信されたことを発信無線端末X00に確実に確認させることができる。
また、上記構成の無線通信システムZは、上述した無線端末X00〜X09を直接又は間接的に通信可能に複数設置しているので、同報通信を行う場合に、システムZ内の全無線端末X00〜X09が伝達情報を受信したことを確実に確認することを可能にする。
以上説明したように、無線端末X及び無線通信システムZによれば、ネットワークN内で伝達情報の同報通信を行う場合に、ネットワークNに設置された複数の無線端末X00〜X09の全てが伝達情報を受信したことを確実に確認できる。
(無線通信システムの実施例)
図20は、無線通信システムZの実施例を示す図である。無線通信システムZは、例えば、家庭用ホームネットワークに適用される。家屋Hは、屋内外に設置された複数の無線端末Xを無線通信可能な状態に設置することで、メッシュ型マルチホップネットワークNが構築されている。無線端末Xには、例えば、台所や階段、寝室、子供部屋等に設置された火災報知器X0、X1、X2、X3や、玄関や2階の踊り場等に設置された防犯センサX4,X5や、リビングや子供部屋に設置されたテレビやパソコン等の電化製品X6,X7や、電力や水道、ガスの使用量を計測するメータX8、X9等が含まれる。
かかる無線通信システムZでは、例えば、火災が火災報知器X0により感知され、伝達事象(火災報知)が発生すると、火災報知器X0が警報音を発すると同時に、火災感知情報(伝達情報の一例)を他の無線端末X1〜X9に送信する。火災報知器X1〜X3や防犯センサX4、X5や電化製品X6,X7は、火災感知情報を受信すると、警報音を発する。そのため、家人は、台所から離れた場所にいても、火災の発生を速やかに知り、消火や避難等の適切な対応をとることができる。また、メータX8,9は、火災感知情報を受信すると、例えば、ガスの供給を停止し、火災の拡大を防止する。
火災のような異常時には、煙や倒壊物等により無線端末X間のルートLが遮断され、全無線端末X0〜X9に受信されない恐れがある。しかし、メッシュ型マルチホップネットワークでは、火災感知情報が、障害物等を避けて、直接通信可能な無線端末X同士で転送される。そのときに、火災感知情報は、未転送端末情報に基づいて火災感知情報を受信していない無線端末X1〜X9に優先して直接又は間接的に送信される。そして、火災感知情報を受信した無線端末X0〜X9が、最初に火災感知情報を受信したときに、自端末について火災感知情報を受信したことを示すように未転送端末情報を書き換える。
よって、無線端末X0〜X9は、火災発生時に、家屋の全無線端末X0〜X9が火災感知情報を受信したことを未転送端末情報より確実に確認することができる。これにより、例えば、寝室の火災報知器X2が警報音を発生しなかったために、寝室にいた人の避難が遅れる等の状況を回避できる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、家庭内のネットワークに無線通信システムZを適用したが、家屋に設置されている無線機能付きの検針メータでネットワークNを構築し、無線通信システムZを適用しても良い。また、無線通信システムZは、学校や病院、展示会場、公園等に設けても良い。
例えば、上記実施形態では、同報通信完了通知を発信無線端末X00へ返送したが、別に指定する無線端末Y(図19)へ送信するようにしても良い。
例えば、上記実施形態では、発信無線端末X00、宛先無線端末X02、X07、X08が直接通信可能な無線端末Xに伝達情報を直接送信したが、これを省き、通信データを介して伝達情報を無線端末X00〜X09の1つ1つに順次転送するようにしても良い。この場合でも、伝達情報と未転送端末情報を一緒に転送するため、無線端末Xは未転送端末情報より全無線端末X00〜X09が伝達情報を受信したことを確実に確認できる。
Z 無線通信システム
N メッシュ型マルチホップネットワーク
X、X00〜X09,X0〜X9 無線端末
1 制御部
2 無線部
4 電池
11 パケット送受信制御装置
13 同報通信発信制御部
14 中継パケット送受信制御部
16 同報通信完了通知送受信制御部
17 中継段数テーブル記憶部
18 伝達情報記憶部

Claims (5)

  1. 特定の領域に複数の無線端末を直接又は間接的に通信可能に設置したメッシュ型マルチホップネットワークに用いられるものであって、電池と、前記電池から供給される電力で駆動し、他の無線端末との無線通信による通信データの送受信を制御する無線部と、前記電池から供給される電力で駆動し、前記無線部から送信する通信データと前記無線部が受信する通信データを処理する制御部とを有する無線端末において、
    前記複数の無線端末の1つが発信した前記通信データを、前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置される他の無線端末に受信させる同報通信に用いられること、
    前記通信データは、前記複数の無線端末の全てに共有させるべき伝達事象を示す伝達情報と、前記複数の無線端末の各々について前記伝達情報を受信したか否かを示す未転送端末情報と、を含んでいること、
    前記制御部は、
    自端末が、前記伝達事象を発生して前記通信データを発信する発信無線端末になっ た場合に、前記未転送端末情報を生成するものであって、自端末については前記伝達 情報を受信したことを示し、他の無線端末については前記伝達情報を受信していない ことを示すように、前記未転送端末情報を生成する未転送端末情報生成部と、
    自端末が前記発信無線端末になった場合に、直接通信可能な無線端末に前記伝達情 報を送信し、前記伝達情報を受信した無線端末について、前記伝達情報を受信したこ とを示すように、前記未転送端末情報生成部が生成した前記未転送端末情報を書き換 える第1書換部と、
    自端末が前記発信無線端末になった場合に、前記通信データに、前記第1書換部に より書き換えられた前記未転送端末情報と、前記伝達情報とを含め、当該通信データ を前記無線部に発信させる同報通信発信部と、を有すること、
    また、前記制御部は、
    自端末が前記通信データを転送された場合に、前記伝達情報を受信すると共に、自 端末について前記伝達情報を受信したことを示すように前記未転送端末情報を書き換 え、転送された前記通信データに含まれる前記未転送端末情報より前記伝達情報を受 信していない無線端末を選択し、直接又は間接的に当該通信データを前記無線部に送 信させる同報通信転送部を有すること、
    を特徴とする無線端末。
  2. 請求項1に記載する無線端末において、
    前記通信データは、更に、宛先を示す宛先情報を含むこと、
    前記制御部は、
    自端末から前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置された他の無線端末ま で中継伝送を行うときの中継段数を論理的に設定する中継段数テーブルを、前記同報 通信を開始する前に記憶する中継段数テーブル記憶部を有すること、
    また、前記制御部は、宛先が自端末である通信データを前記無線部が受信した場合に、
    前記中継段数テーブルに基づいて直接通信可能と判断される無線端末であって、受 信した通信データの未転送端末情報より前記伝達情報を受信していないと判断される 無線端末に、前記伝達情報を送信する第1送信部と、
    前記第1送信部から送信された前記伝達情報を受信した無線端末と自端末について 、前記伝達情報を受信したことを示すように、受信した通信データの未転送端末情報 を書き換える第1書換部と、
    前記第1書換部により書き換えられた未転送端末情報に基づいて、前記伝達情報を 受信していないと判断される無線端末の中で、中継段数が最多となる無線端末を前記 中継段数テーブルに基づいて1つ選択し、選択した無線端末を次の宛先に設定して、 受信した通信データの宛先情報を書き換える第2書換部と、を有すること、
    前記同報通信転送部は、
    宛先が自端末である通信データを前記無線部が受信した場合には、前記第1書換部 により書き換えられた前記未転送端末情報と、前記第2書換部により書き換えられた 前記宛先情報と、前記伝達情報とを含む通信データを、次の宛先となる無線端末に間 接的に前記無線部に送信させる一方、
    宛先が自端末でない通信データを前記無線部が受信した場合には、前記伝達情報を 受信すると共に、自端末について前記伝達情報を受信したことを示すように前記未転 送端末情報を書き換えてから、前記伝達情報を受信していないと判断されるものであ って直接通信可能な無線端末のうち、当該無線端末から前記宛先までの中継段数が、 自端末から前記宛先までの中継段数より少ない無線端末を選択し、当該通信データを 前記無線部に送信させること、
    を特徴とする無線端末。
  3. 特定の領域に複数の無線端末を直接又は間接的に通信可能に設置したメッシュ型マルチホップネットワークに用いられるものであって、電池と、前記電池から供給される電力で駆動し、他の無線端末との無線通信による通信データの送受信を制御する無線部と、前記電池から供給される電力で駆動し、前記無線部から送信する通信データと前記無線部が受信する通信データを処理する制御部とを有する無線端末において、
    前記複数の無線端末の1つが発信した前記通信データを、前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置される他の無線端末に受信させる同報通信に用いられること、
    前記通信データは、前記複数の無線端末の全てに共有させるべき伝達事象を示す伝達情報と、前記複数の無線端末の各々について前記伝達情報を受信したか否かを示す未転送端末情報と、前記通信データの宛先を示す宛先情報と、を含んでいること、
    前記制御部は、
    自端末から前記メッシュ型マルチホップネットワークに設置された他の無線端末ま で中継伝送を行うときの中継段数を論理的に設定する中継段数テーブルを、前記同報 通信を開始する前に記憶する中継段数テーブル記憶部を有すること、
    前記制御部は、宛先が自端末でない通信データを前記無線部が受信した場合に、
    前記伝達情報を受信すると共に、自端末について前記伝達情報を受信したことを示 すように前記未転送端末情報を書き換えてから、前記伝達情報を受信していないと判 断されるものであって直接通信可能な無線端末のうち、当該無線端末から前記宛先ま での中継段数が、自端末から前記宛先までの中継段数より少ない無線端末を選択し、 当該通信データを前記無線部に送信させること、第1同報通信転送部を有すること、
    更に、前記制御部は、宛先が自端末である通信データを前記無線部が受信した場合に、
    前記中継段数テーブルに基づいて直接通信可能と判断される無線端末であって、受 信した通信データの未転送端末情報より前記伝達情報を受信していないと判断される 無線端末に、前記伝達情報を送信する第1送信部と、
    前記第1送信部から送信された前記伝達情報を受信した無線端末と自端末について 、前記伝達情報を受信したことを示すように、受信した通信データの未転送端末情報 を書き換える第1書換部と、
    前記第1書換部により書き換えられた未転送端末情報に基づいて、前記伝達情報を 受信していないと判断される無線端末の中で、中継段数が最多となる無線端末を前記 中継段数テーブルに基づいて1つ選択し、選択した無線端末を次の宛先に設定して、 前記宛先情報を書き換える第2書換部と、
    前記第1書換部により書き換えられた前記未転送端末情報と、前記第2書換部によ り書き換えられた前記宛先情報と、前記伝達情報とを含む前記通信データを、前記次 の宛先となる無線端末に間接的に送信する第2同報通信転送部と、を有すること、
    を特徴とする無線端末。
  4. 請求項1乃至請求項の何れか1つに記載する無線端末において、
    前記制御部が、前記未転送端末情報より前記複数の無線端末の全てが前記伝達情報を受信したことを確認した場合に、前記同報通信を完了したことを示す同報通信完了通知を、前記通信データを発信する発信無線端末又は別に指定する無線端末へ送信する完了通知制御部を有すること
    を特徴とする無線端末。
  5. 請求項1乃至請求項の何れか1つに記載する無線端末を直接又は間接的に通信可能に複数設置していることを特徴とする無線通信システム。
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